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【 指名制 / Remake 】耽溺のグランギニョル【 提供人外 / マルチエンド式 】/1182


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自分のトピックを作る
1082: ユギン [×]
2024-06-16 10:36:54



>レオ(>>1080)


そうだなあ……、
(これまで貴方のお願い事には一つ残らず快く応えてきたが、今回の申し出ばかりは二つ返事とはいかず悩んでしまうように口許に手を当てて明後日の方向へと視線を向けて。根幹にあるのは全ての仔羊に例外なく自らの導きが必要であるという固定観念、それは最早思い込みの範疇ではなく怪物自身の生きる意味や哲学にまで枝の伸びる重要なこと。それに手だけで導ききれる保証もなければ安易な約束は出来かねる、そんなある種の誠実さから回答に迷うさなか、ふわり鼻腔を擽った鱗の持ち主のことを思い出して「 善処するよ。ただし、それがもうひとりの羊飼いと君の総意なら、ね 」視線を貴方のそれと重なるように戻しながら、それが願いであることは理解したという意でこちらからも差し出された手を握り返し「 ラザロがきちんと君を導くなら、そしてラザロが僕の導きを君に施す事を拒むなら――同胞同士で争いたくはないからね。だから、今度彼と相談してごらんよ 」ゆったりとした語り口調に人好きのするような微笑み、言い終われば握った手にきゅっと力を込めて自らに引き寄せてはその手の甲にまた優しいキスを。そうして握力を弱めてはそっと誰かに返還するように貴方の手を自由にして)




1083: ハイネ [×]
2024-06-16 10:56:14



>グレン(>>1081)


そうでしょうねえ。此方としては良い眺めですが
(他人事のようにくつくつと笑いながら、自らには煽情的に映る濡れた服や髪と整った顔面のコントラストを観察するように楽しんで。気持ち悪い、と言いながら自力で脱ごうとしない所を甘えただなと内心で判断しながら燕尾服の袖を捲って丁寧に上半身の服を脱がせにかかり「 下も脱がせて欲しいですか? 」流し目で顔を見ながら半ば冗談めいた口調で問い掛ける、そうすれば自ら脱ぐだろうと勘繰っての事だがもし脱がせと言うのならば仰せの通りに着手するつもりで。どちらにせよ脱いだ衣服は浴室の床に置き、使い魔がそれを回収していくだろう。先ほどの落下の衝撃の影響か、湯はもこもこと一層泡立って肩から下の湯に浸かっている部分は一切見えず「 ここは普段俺が使う浴室です。貴方は幸運な人間ですね 」問い掛けに対する答え合わせをしながら、怪物のバスルームに常備されている筈もない人間用のシャンプーを蝶の使い魔へと持ってこさせては数回プッシュしたそれを軽く手で泡立てながら浴槽の周りを歩いて移動し貴方の背後に当たる位置から優しく頭を洗い始めて。黙々と丁寧に洗髪をする間も穏やかな微笑を絶やさないのは位置的に貴方からは見えないだろうか、数分の後にバスタブに備え付けられた金のシャワーヘッドを手に持ち「 流しますよ。目、閉じていなさい 」注意喚起から少しの間を与えて、頭の天辺にシャワーの湯を当てて。もう片方の手で柔く濯ぐようにしながらしっかりとシャンプーを洗い流し、一度シャワーを止めてはまた黙々とコンディショナーの準備を始めて)




1084: レオ [×]
2024-06-16 12:26:17



>ユギン(>1082


(それまで此方の言い分を寛闊と受け入れていた彼が、此度ばかりは言い淀んだ。その表情にほんの僅か疑に顔を曇らせる内、返ってきたのは“善処”という単語。それに何故を落とすより先に彼からの言葉は続いて、「……そうか、」今までよりもずっと飲み込み易いそれに納得を零す。――己に狩人として譲れない矜持があるように、彼にもまた導く者として退けない信条がある。「解った、有り難う。」それでも随分な譲歩をくれた目の前の羊飼いに、雲を晴らした朗笑で心からの謝礼を。繋がり握り返しかけた手が引かれた先、やはり慣れない――慣れようがない触れ合いには多少指が跳ねたが、今だけはひやりとした口付けを笑んだままに受け止める事で折合とする。彼の手と唇が離れた後、無抵抗にしていた手を下ろし、一通りの騒動が落ち着いた頃合いに、「……時に、」ぽつりと話題の切り替えを。「…君の種属は何だろうか。」緊張や動揺も無くなった口は元来の好奇が滲み始め、それを穏和な彼の空気に甘えて直球に溢れさせる。「遊牧の羊を先導するのは確かに山羊だが……君を見る限り、ただ単純にそういったものだとは思えなくてな。」その種にしては多い揺れる尾か、それとも狼の彼女との差異を無意識と感じ取ってか。どちらにしても七割方は己の経験則による直感、それ故若干の曖昧さを曲げた口元と寄る眉に顕し、「…君が良ければ、教えてもらえないだろうか?」無遠慮に向けてしまいそうな観察の視線は、人狼との一件もある為瞬く回数を増やす事で意識的に和らげつつ。せめて彼が己の部屋を去ってしまう前に、このやや子供じみた関心の疑問を解いておきたいと、率直な言葉で彼自身について問い掛けてみた。)




1085: グレン [×]
2024-06-16 13:56:33





>ハイネ ( >1083


( 主観的な事実を述べただけに過ぎないつもりだったのに、彼の手によって脱がされる上半身にぱちと瞬きを一つ。普段であれば、じゃあお願いしようかなんて妖艶な笑みと共に冗談を返す言葉も、何の仮面も被っていない生身の己として口にするには気恥ずかしく 「 …自分で脱ぐ 」 視線を逸らし少し唇を尖らせた、拗ねた子供のような表情を浮かべつつ僅かな身動ぎの後に濡れたズボンと下着をシャツと同じ位置に置くつもりで。服が取り払われた身体はたった数日と言えど食事を摂っていなかった為か泡から出ている部分だけでも少し肉が落ちている事が見て取れるはず。「 ハイネの…?…そっか 」 与えられた答えに口元に緩い笑みを浮かべるのは、きっとこの自尊心の塊のようなダークエルフが普段人間を連れてくる事は無いのだろう場所にいる事で僅かながら芽生えてきた満たされる気持ちによるもの。つい先程、己の命を摘み取ろうとしていた手が今度は甲斐甲斐しく世話を焼くように触れる様にくすくすと小さな笑い声を漏らし。時折普段人に触られる事の少ない頸や耳裏に、湯の温度が移ったのだろうかいつもよりほんの少しだけ温かみがあるように感じる彼の指が触れれば僅かに肩を跳ねさせる等をしている事数分。投げかけられた言葉に 「 うん、 」 小さく返して忠告に従って瞼を閉じ。シャワーの音が止まれば念の為片手で顔に伝った湯を拭い取ってから瞳を開き、背中を浴槽の壁に預けながら丁度背後に立つ彼の姿を見上げるようにして視界に捉え 「 俺、毛繕いでもされてる?」 少しぼんやりとしたような瞳は身体が温まり、彼に髪を洗われる心地好さから睡魔が触発されたもの。未だ平素通りとはいかないものの、真っ直ぐに視線を合わせて冗談めかした事を口に出来るだけの元気は戻ってきた事は伝わるだろうか )





1086: ユギン [×]
2024-06-17 22:04:20



>レオ(>>1084)


ああ、……知ってるかなあ。
(話題転換の枕詞にはゆるり口角を上げて頭に角度をつけることで傾聴の姿勢を取り。問われた内容に答えようと口を開くも、初心な貴方が俗っぽい伝承に触れてきたとは思えず少し悩むように顎を擦って「 僕はね、インキュバスって言うんだよ 」夢の中に魅力的な姿で現れ蕩けるような戯れにいざなう夜の魔物。相手が無意識下に性的対象として魅力的だと感じる姿に変身する力を紹介するように自らの全身をぼんやりとした白い霧で覆う、それが晴れた時に一瞬貴方の前に現れたのは誰の姿だろうか。次のまばたきを終える頃には変身の力を解き「 山羊は悪魔の象徴でもあるんだ。ああでも、このお屋敷に住んでる悪魔のみんなには内緒にしてね 」人の心を惑わし誑かし籠絡する、本人にそんな気はなく崇高な導きを行使しているつもりでも悪魔の類であるという自覚はあるらしい。しかし少なからず悪魔兄弟には色**怪物と一緒にするなと怒られてしまうだろうと、そんな事を気にするでもなく朗らかにくすくすと笑って「 君の夢には――お邪魔出来なさそうだね 」閨の貴方はきっととても可愛らしい反応を見せてくれるだろうけれど。怪物の悪戯にしては悪趣味が過ぎる企みを察知したのか否か、竜の鱗が心做しか輝きを増した気がして。ゆったりとした態度で踵を返して扉に一歩近付き、またその慣性でくるり貴方へ向き直り「 あんまり長居するとラザロに誤解されてしまうかもしれないからね。僕の可愛い仔羊、導きが必要になったら呼んでおくれ 」呼び止められたのならば無論穏やかな表情でここへ留まり、去り際の挨拶を交わせたのならば怪物の姿は髪もトーガも全て黒い無数の蝶となり、やがて灰のようになって消え去ってゆくだろう)




1087: ハイネ [×]
2024-06-17 22:21:10



>グレン(>>1085)


毛繕いとはまた野蛮な。手入れですよ、俺の大事なコレクションのね
(人を人とも思わない傲岸不遜な怪物がこうも甲斐甲斐しく世話を焼く理由は只一つ、本当の貴方の姿を見ても自らの蒐集物として手元に残留させておくことを決めたから。貴方はそれを言葉端から感じ取れないほど鈍くはない筈だが、どこか思考回路に靄がかかったようにぼんやりとしている今夜のコレクションには特別にきちんと言葉にして伝えて。怪物にしては不自然なほど人間相手にてきぱきとコンディショナーを髪になじませ、また同じように目を閉じるように促してから濯ぎ終え「 さあ、お疲れ様でした 」冷たいか温いか判別のつかない手をトンと痩せた肩に置けば、一瞬にしてバスタブの湯は消え去り同時に髪も体も魔法の力で乾いて「 羽織りなさい。湯冷めは身体に毒でしょう 」ぽふり、上等な肌触りのバスローブを肩へと掛けて。最早空恐ろしいほど甘々な態度は今の貴方にとってどう捉えられるのだろうか、少なくとも怪物自身はそれを意に介さず手を差し出し「 歩けますか。それとも抱っこ? 」貴方が自らの足で歩くことを選ぶのならば手を取り歩を進めるだろうし、後者を選ぶなら浴室へ連れて来た際と同様の格好で抱き上げるだろう。どちらにしても行き先はひとつ、広い広い浴室から脱衣所を抜けて、複数の扉が並ぶ短い廊下の先――モノトーン調で統一された部屋の最奥に位置するのはキングサイズのベッド、どうやら怪物の寝室らしいそこに貴方を案内して「 今夜は俺の腕の中で眠りなさい 」視線を合わせるために貴方の顔をきちんと見て、平素より穏やかさの増した微笑と声でそう告げよう)




1088: レオ [×]
2024-06-18 02:01:08



>ユギン(>1086


……イン、キュバス。
(その名称はやはり馴染みが薄いらしい、耳慣れない単語を繰り返す様は鸚鵡の囀りに等しく、それでも何とか飲み込まんと口の中で何度か種属の名を転がす。それから彼の姿を覆う程の霧に瞠った目の先――凝らした向こうに葡萄色、それと紺碧色が見えた気がして。靄の晴れたそれをもっと確かめんと瞬いた次には、また山羊の二つ尾を携えた彼の姿。今の現象に思わず目元を指の背で擦って幻覚を疑った後、「悪魔……成る程。」補足されていく説明に、先程よりはまだ聞き覚えがあったか、多少腑に落ちた様子で頷く。その間に笑う彼の悪戯めいた台詞に反応を返すよりも早く、胸元に仕舞った“お守り”が熱を帯びた気がして、ぱっと其処を押さえた隙に彼は既に一歩遠ざかっていた。「……ああ。迷う事があれば、頼らせてもらおう。」また向き合った羊飼いと狩人。別れ際に放つ挨拶代わりのそれは言葉通りの意味しか無いが、彼はどう受け取っただろうか。何にせよ、また不可思議に姿を蝶へと解いて部屋を去る彼を見送った後、零れ落ちた深い吐息と共に、真後ろのベッドへと座り込む。静かになった空間で額を支えて俯き、思い出すのは彼とのやり取りで――「……そうか、」納得、というにはまだ戸惑いの大きい声が静寂を密かに割く。……山羊の彼に触れられてはっきり見えた、胸中の靄の形。「私は、ラザロでなければ――」“それ”は一度親しみや敬愛と填め込んだ感情で、確かにその名で収まる筈のもの。しかし整合が取れているようで、何か噛み合わないちぐはぐさも覚える“それ”についてぐるぐる囚われていれば、複雑に思考を回す事に不慣れな頭はあっという間に浮腫んだような熱さを持つ。主立って額の辺りと頬を支配していくその不快感に一度髪を掻き上げ、「……顔を洗ってこよう。」収拾の付かないそれに、その一言で一旦終止符を打ち。その後は一人きりの宣言に違わず洗面所にて顔に冷水を浴びせ、ひとまずの落ち着きを取り戻したその身をシーツの上へと転がした。)


***


……退き時のようだな。うむ、ここまで有り難う。
ミリアムの時とはまた違う収穫の多さではあったが…私からの 無礼の多さも目立ってしまったな。この場を借りて改めて詫びよう。
この段階で少なくとも、私はラザロ以外とのスキンシップは必要以上にはしなくなるだろう。無論、まだはっきりと感情の答えが出てはいない上、初日に告げた“もう少し誰かと話したい”という未練がある以上は、この先も暫くは他の怪物との交流も続けるつもりではあるが…話すというより、相談事の比率が少々増える可能性はあるな。

さて、ひとまずは一区切りだ。この次、特に支障がなければ最初のイベント、【九尾の神通力】といきたいが…正直、何の繋がりも無く、食の嗜好からも外れている私の部屋を、何も無しにギンハが訪れるとは考え難い。だから、私が退屈しのぎの話し相手を求めて手紙を書く――あまり読み書きに自信は無いが、そこは努力しよう。もしくは、偶々聞こえた物音の様子見にドアから顔を覗かせた所で鉢合わせ、という程度しか彼との縁を作る方法を思い付かない。…想像力に欠けた提案ですまないが、私から話したい事はこのくらいだ。後は君から何かあれば、それも取り入れさせてもらおう。

あとは……そうだ、もう一つ。近々、この屋敷にもう一人呼びたい者が居る。何でも、“愛したがりな貴族の少年”だそうだ。この彼も、私やニールほどでないにしろ…やはり癖は大いにあるとみていい。だから、此処の怪物達の嗜好に合うかは今一つ不安な面も多くてな……それでももし、この少年が扉を叩く夜が訪れた時には、彼がこの屋敷に拐われるに足る獲物かどうか、その目で見定めてほしい。
それでは、今度こそ失礼しよう。返事を待っている。




1089: グレン [×]
2024-06-18 08:05:24





>ハイネ( >1087


……そっか、
( 明確に彼の手元に未だ置いてもらえる、そう取って構わないだろう言葉を紡ぎ出されれば一瞬きょととした顔を浮かべるものの直ぐに緩く表情を崩し。再度そっか、と小さく口の中で呟く口元は見間違えよう無く口角が持ち上がっている事だろう。手際良くコンディショナーを施していく手付きはきっと蒐集癖のある彼の事、己の他にもコレクションと称し愛でていた人間が居るのか居た事があるのかのどちらかだろう。そう頭の中では理解しているのに、僅かながらモヤモヤとしたものが胸中で首を持ち上げるのは自分だけを見てくれればいいのに、そんな風に思い始めたからか。ぼう、とした思考を呼び戻したのは肩に触れた彼の手の感触。水気の取れた頭を軽く左右へと振り、そんな考えを吹き飛ばしながら 「 ありがとう 」 柔らかなバスローブの前を寄せて。「 歩くよ 」 先程の様に有無を言わさず抱き上げられたのであれば甘える様に身体を預けただろうが、選択肢を与えられたのなら当然の如く今の己が選ぶのは前者。肩にかけられたバスローブに腕を通し、差し出された手に片手を乗せて立ちあがろうとすれば目の前が揺れる感覚に顔を顰める事一瞬。そろそろと普段よりも幾らか鈍い動きで立ち上がり、然程遠くは無い道程を何度か躓きそうになりながらも自らの足で付いて行く事だろう。彼に連れられ辿り着いたのはシックに纏められた一室 「 …ハイネの部屋? 」 先程の煌びやかなバスルームとは一変、落ち着いた様相の室内だが何となく似たような雰囲気を感じ取り、ゆると首を傾げつつ確認を。普段よりも柔らかな表情と声色にぱち、と瞬きを一つ 「 ……でも、俺… 」 きっと悪夢で飛び起きるから。そう続けるつもりだった声は思う様に出てこず、やっと交わる様になった視線は僅かに斜め下へと逸らす事によって外れて。けれども素顔を見てからも側に置く事を厭わなかった彼から離れるという選択は己の中に存在せず、只々迷惑をかけるかも知れない、そんな思考が素直に受け入れる事を拒否しているだけに過ぎず。握ったままの手にぎゅっと力を込め 「 上手く寝付けないけど、それでもいい? 」 眉尻を下げ窺うように視線を持ち上げて金の瞳を見詰めようか )





1090: クォーヴ [×]
2024-06-18 20:12:26



>レオ(>>1088)


やあレオ、こちらこそ楽しい夜をありがとう。
ユギンは大らかだから何にも気にしていないよ、きっと。だから謝らないで。
そうだね、いよいよ小さくなった君に会える夜が近いと考えるととてもわくわくするよ。ギンハとの出会いだけれど、色々と考えてくれてありがとう。どちらも素敵だから、最初のロルを回しやすい方を選んでもらえると助かるよ。そうすればすぐにギンハが君の元を訪れるだろう。

おや、新しい演者を紹介してくれるのかい?それはとっても嬉しいな。コンセプトを聞くだけでどんな子が来てくれるのか興味を惹かれてしまうね…ふふ。お披露目してもらえる時を楽しみにしているよ。




1091: ハイネ [×]
2024-06-18 21:40:31



>グレン(>>1089)


(立ち眩みの類だろうか、どこか覚束ない足取りは横目で感じ取っていながらも貴方の選択を尊重するためか手は出さず、代わりに確認に対しては首肯と共に「 よく頑張って歩きましたね 」と甘い声で褒めればふわりと頭を撫でて。高貴なダークエルフの寝所にてその腕に包まれながら眠れるなんて一介の獲物には過分な僥倖だが、それに二つ返事ではなく剰え難色を示す貴方を急かすでもなくじっと見つめ「 俺の隣でもそうなるか、今夜試してご覧なさい 」より過密に密着することで濃く体温を感じる手のひらに自らも力を込め返しながらそっと目を伏せ微笑んで。淡く手を引いて導くようにして完璧にベッドメイキングされたその縁へと連れて行き、後は座るなり何なりと自由にしなさいと言わんばかりに手を離して「 すぐに戻りますから 」そう告げて今度は単身浴室に繋がる扉へと消えて。静かな寝室には額縁に入れられていくつかの絵が飾られている、幻想的な森林の風景画から黒と金と灰色で描かれた抽象画に似たものなどテイストは様々で。壁に取り付けられた棚にはそれこそ規則性のない蝶ネクタイやコサージュ等が並び、どれもこれもがモノトーン調の部屋に飾っておくにはあまりにカラーコーディネートという概念を無視したものばかり。数分して戻ってきた怪物は上等なサテン生地の黒いバスローブを纏い、普段三つ編みにされた黒髪は洗い髪とばかりに結われることなく垂らされて。貴方はどのように待っていたのだろう、部屋の中にきちんとその姿を見つけられたのならば自ら率先してベッドへと入り「 おいでなさい、 」と呼び掛けるだろう)




1092: グレン [×]
2024-06-18 22:38:47





>ハイネ ( >1091


( 甘い声も頭を撫でる手も、普段であれば満足気な笑みで受け取っただろうが、今の己では少し照れたような様子ではにかむ事ぐらいしか出来ず。でもでもだって、と言い始めればきっと終わりは無いのだろうが、それで一人部屋へと帰されてしまえばまた眠れぬ夜を繰り返すのは想像に易い。握り返された手と向けられる穏やかな表情に声を発する事無く首肯で返答を。整えられたベッドの側で握られていた手が離れれば追い縋るような視線を一瞬向けるも、浴室へと消える背中を引き止める事無く見送って。借りてきた猫のようにちょこんと大人しくベッドへと座り帰りを待つも慣れない室内では落ち着かないようで、何処かそわそわと視線を動かした後一枚の絵画で視線を止め。ふらふらとした足取りで近寄っていき見上げるそれは深い緑の中、一本の道が続く風景画。すうっと目を細め、見詰めている事数分程。いつの間にか戻ってきていたのであろう彼の声のした方へと目を向ければ視界に入るのは如何にも今から寝るところだと言わんばかりの彼の姿。髪を解いている見慣れぬ様子に数回瞬きを繰り返し 「 …髪下ろしてると雰囲気違うね 」 招かれるままにベッドへと近寄り、自分の場所はここだとばかりに彼の隣──身体が触れ合う程の距離に横たわれば、睡眠不足のせいか眠たげな瞳を向けて 「 ハイネ、ありがとう 」 礼の対象を定める事はせず緩い笑みと共に。彼が寝転がり、拒否をされないのであれば首元辺りに鼻先を埋める程近く、密着して微睡始めるつもりで )





1093: レオ [×]
2024-06-18 23:59:54



>クォーヴ(>1090


そうか、なら良いのだが。
…うむ、解った。それでは、手紙を書かせてもらおう。折角ミリアムに名を教わっているからな。ふむ、しかし……その、字が拙い事には目を瞑っておいてくれると助かる。

ああ。礼儀作法の整った少年でな、今は人前に出るのならと身なりを正している真っ最中のようだから、もう暫くは待っていてやってほしい。…だが、彼が扉を叩くのはそう遠い日でもないだろう。私も、彼を紹介出来る日を楽しみにしている。
それでは、私はこれにて下がる。互いに良い夜を過ごそう。


***


(山羊、もといインキュバスの彼と話した頃より、幾夜か眠った後。山に居た頃であれば生きる為に必要な作業や工程をこなす内に時は瞬く間と過ぎたが、此処ではそうもいかない。余るばかりの時間、部屋に閉じ籠もり過ごすには長過ぎて、ただ座っていては毎秒と感覚が鈍っていくような――「……退屈、か。」溜め息と共に零れ落ちた独り言。幾年ぶりに感じたのだろうその感情の解消に、顎に手を当て目を彷徨わせて、ほんの少しの思案。……頭に真っ先に浮かぶのはドラゴンの彼、それに連なって一つ目の彼女、そこから更にもう一転、「……ああ、そうだ。」記憶を辿り至ったとある怪物にほんの少し軽やかさを含んだ声を柔く響かせ、備え付けのペン、それに短冊と変わらぬ大きさの便箋を一枚手に取る。――“話、したい。君と。レオ”。相も変わらない幼いままの小さく丸い文字で、綴りの怪しい単語を数語並べた辿々しい手紙に、自身の名前を添えて。それを一回だけ折り畳みながら腰を上げ、作業中の使い魔の一匹へと歩み寄る。「君、少し構わないだろうか。」すっとしゃがみ込んで使い魔に目線を合わせ、「これを、ギンハという者の所へ届けてほしい。」手に持ったそれを目の前へ伸べ、簡潔に用件を。「…頼んだぞ。」手紙を託したその姿が消える直前にもう一言、期待を籠めた後押しを告げて見送った後。再び立ち上がってはまず、寝起きに乱れたまま放っていた髪に簡単に手櫛を通していく。続けて寝癖の解けたそれを項に纏めて結んだり、脱いでいた上着に袖を通したりと、来客を迎えるに当たって相応の身支度を整えつつ、呼んだその怪物の訪問を待った。)




1094: ハイネ [×]
2024-06-19 01:56:22



>グレン(>>1092)


今夜のグレンほど幸運な人間は屋敷中どこを探しても居ないでしょうね
(人権の保証されないこの異世界ではあくまでも人間は個室という名を借りた檻に囚われた生き餌であり、それを喰らう怪物とは到底対等に成り得ないのが常識。ましてや捕食者の自室を見つけることはおろか立ち入る事が出来る者は大変に稀有で、況んやその寝床にて同衾を許されるだなんてまさに空前絶後――ハイネの事を知る他の住人がその事実を知れば全員揃って驚くだろう。人前で解くことのない髪をさらりと指の背で持ち上げながら流し目を向けて「 俺の寝所に招かれた、史上初の人間なのですから 」そう事実だけを伝えては虚空で指を軽く振るって部屋の照明を落として。眠る時は真っ暗闇にしておく派だが、敢えて肩と肩の触れ合う距離ならば双方の表情が分かる程度の仄暗さに留めたのは悪夢を懸念する彼がしっかりと眠りに落ちるまでそのかんばせを見守っておくため。肩から肘で自重を、手のひらで頭を支える体勢を取ればきっとそこに暖かなもう一つの頭の重さも加わるのだろう「 おやすみなさい、俺のグレン 」額を隠す柔らかな前髪をそうっと除けて、顕にした形の良いそこへ触れるだけのキスを。悪夢に魘されず安らかに眠れますように、おまじない或いはそういった優しい魔法を行って、最初からそうすると決めていた通り完全に眠りに落ちてしまうまで見守り続けよう。次に貴方が目を覚ませば忙しい怪物は隣にいないだろうけれど、ベッドサイドには流れるような文字で“可愛いお寝坊さん、朝食は貴方の部屋に”との書き置き。浴室に繋がっている筈の扉には昨夜ハイネが開いたのと同じワープホールが用意されていて、そこをくぐればたちまち到着するだろう――荒れた痕跡はなくすっかり片付いた貴方の部屋に。その功労者である使い魔が、出来立ての食事と共に部屋の主の帰還を出迎えるだろう)




1095: クォーヴ / ギンハ [×]
2024-06-19 02:26:37



>レオ(>>1093)


はは、きちんと目を開いてしっかりと読ませてもらうよ。君の文字はとても可愛いから。
ああそうだ、気になっていた事が一つあって。全く不備でもなければ必須の情報でもない、只の興味なんだけれどね……レオは元いた世界ではどの辺りに住んでいたんだろうなって。僕達のイメージでは、レオは色素が薄めだし広大な自然と山に生きるって所から何となく北欧っぽいなーと思ってたんだ。ニールは喧騒の中に孤独を抱えた人々が行き交う都会――アメリカやイギリス辺りの、ちょっと治安の悪い所かな。いやごめんね、何となくふと考えてたってだけで…だからもし気が向いたら、物語の中で君達の故郷についても聞かせてもらえたら嬉しいなって、ただそれだけの事なんだ。
突然ごめんね、もちろん僕の方にお返事は不要だよ。まだ見ぬ彼のことも楽しみに待たせてもらうね。レオにとって刺激的な夜になりますように。


***


ギンハ:
(――カコォン、どこからか夜空に抜けるような鹿威しの音が響いてふっと瞼が持ち上がる。自らの趣味で作り上げ日常的に手入れをしている東洋文化をありありと顕現した庭園にて、いつの間にか微睡んでしまったらしい。好みの獲物も現れず、目新しい楽しみもなく、庭の手入れも今しがた終えたばかり。「 ……退屈じゃ 」胸中に倦んでいる無聊を僅かでも吐き出さんとしたその台詞は、奇しくも貴方と全く同じタイミングだったかもしれない。ふとそこへトコトコ駆けてきたのは子狐の姿をした自身の使い魔、口には何やら便箋を咥えている。新たな始まりの予感を敏く感じ取れば一層背筋がしゃんと伸び、催促するように手をくいくいと振って手中に招待状を収め「 ……フフ、愛いではないか 」浮かれたようににんまりと表情が緩むのは、幼さが全面に押し出されたそれの差出人もまた誰かから九尾の存在を紹介された幼子であるに違いないと誤解したため。“のう?”と機嫌よく使い魔に同意を求めて立ち上がる、何か言いたげな使い魔には目もくれない。まさに砂を噛むような日々に舞い込んだ僥倖、考える間も惜しく向かったのは貴方の部屋。コツ、と静かなノックにて来訪を報せて「 レオとやら、招待状を受け取った。ギンハ、ここに参ったぞ 」相手は初対面、ゆえに威厳を示すため凛とした声を張るも背中では豊かな九つの尾が待ち遠しそうにゆらゆらと揺れて。もし扉が開いて差出人の姿を視界に収めたのなら――露骨に表情は落胆に塗れ、尻尾たちも意気消沈とばかりにくたりと垂れるだろう。終いには「 ……幼子ではないではないか。紛らわしい文を寄越すな、全く 」と勝手な期待を裏切られたことを口に出し、手紙の主というより使い魔に対してぼやきを落とすだろう)




1096: グレン [×]
2024-06-19 07:32:34





>ハイネ ( >1094


……ほんとうに?
( 瞠目の後尋ね返したのは、この場で彼が嘘を吐く必要性も無いだろうが自身では嘘か真かの判断をつけかねた為。然程長くは無い期間ながらも舞台の上で生きていた人間、暗い中でもある程度の視界は得られるが室内の薄ぼんやりとした灯りは彼の心遣いだろうと言及する事はせず。彼の腕へとそっと頭を乗せて 「 おやすみ、ハイネ 」 額に触れる冷たい感触にくすくすと小さな笑い声を漏らすも、瞼を閉じれば時間をかける事無く眠りに落ちるはずで──昨日までの夢見の悪さが嘘のように安眠の後目を覚ませば隣に彼の姿は無いものの、不安感に襲われる事は無いのは言葉を尽くし甘やかしてくれた為か。ベッドサイドのメモに気が付けば、ゆると口角を持ち上げた後代わりに “ 昨日はありがとう。また近いうちに ” そう記したものをベッドの上、己が寝ていた辺りに置き彼からのメモ片手にワープホールを潜ろうか。辿り着いた先は片付けが終わり綺麗になった自室。テーブルの上に用意された食事は碌に固形物を摂取していなかった体でも摂りやすいもの。テーブル周辺にふよふよと留まっている蝶に手を伸ばし 「 …ありがとうね 」 指の背でそっと触れた後、席に着き食事を始めようか )

****


今夜の幕引きはこの辺りかなって事でお邪魔させてもらうよ。
今夜は、……うん。ハイネに物凄く甘やかしてもらっちゃったな。実のところを言うと、このまま捕食エンドに行くかも知れないなって思っていたのだけれど……ふふ、まさか部屋に招かれるなんて嬉しい誤算だったよ。
嗚呼、そうだ。ハイネに対してって大前提が付くんだけれど、この先望まれない限りは “ 僕 ” じゃなくて “ 俺 ” のまま話す事になると思う。勿論色んな僕を見せるって約束はあるから演じはするんだけれど……本性本音は隠さなくなるって言い方をしたら分かりやすいかな?どちらにしても、大差は無いはずなんだけどきっと今まで以上に嫉妬心とかを隠さなくなるし、子供っぽいところとか見せる事になるとは思う、かな。

さて、次はピアニストの娘の初日だね。念の為にだけれどプロフィールは >1041 に置いてあるよって残させて貰うね。お迎えは悪魔の兄弟のどちらでもお好きな方で迎えに行ってやってって言伝だけ残しておくね。





1097: クォーヴ / カナニト [×]
2024-06-19 09:18:17



>グレン(>>1096)


素敵な締めをありがとう、グレン。
僕も見ていて冷や冷やしたよ、今夜で君に会えなくなっちゃうかと思った。でも、ある意味ハイネは腹を括ったみたいだね。彼が人間を自分の部屋やベッドに入れるなんて……グレン、君は本当に凄い子だ。
うん、きっと素の君の方がハイネも可愛がりやすいんじゃないかな。だから願ったり叶ったりかも。…安定しているのかいつ崩れてもおかしくない危うさがあるのか分からない関係性だけれど、だからこそ毎晩を目一杯楽しんでいこうね。

あの可愛いピアニストさんに会えるんだね、ふふ…とっても楽しみだな。プロフィールの在処もありがとう。とっても悩んだけれど、今回は弟の方でお迎えに上がらせてもらおうかと思うんだ。勿論、交流中に何か違和感や指名替えがしたければ遠慮なく言ってね。
グレンに会えるのは暫く先かな、寂しいけれど元気にしているんだよ。


***


>リリー(>>1041)


カナニト:
(にいちゃんばっかりズルい、と。そんな鬱憤が溜まる近頃は今に始まった事ではない兄弟間の戯れに似た獲物の取り合いっこに負け続けている所為で。どんな魔法を張り巡らせているのか、はたまた兄の使い魔が自分のと比べて優秀なのか、かなりの高確率で新入りの獲物に粉をかけるのは兄に先手を取られてしまいがち。最初に遅れを取れば当然関係値の構築にもその分差が出るわけで、なんだかんだと兄が美味しい部分を掻っ攫っていく――メランコリックに溜め息を吐いた直後、カラスの使い魔が自らの肩に留まりカァと鳴いて。それは新入りが到着したという報せ、思いも寄らない嬉しいニュースにぱっと目を輝かせて立ち上がり“でかした!”と一本指で使い魔の頭を撫でて。「 よおし、今度はにぃちゃんに負けへんでえ 」嬉しそうに、或いは主人を応援するようにカアカアと鳴いて送り出してくれる使い魔を自室に置いて、早足で向かったのは件の新入りの部屋の前。まだどの怪物の気配も匂いもない事にほっと安堵して、柔らかいノックを三回。どんな反応が返ってくるだろう、神経を扉の向こうに集中させればどうやらこの場所を人間の世界と未だ勘違いしている様子――ああ、ぼくがきみの初めてや、と確認しては優越感に胸は満たされて「 こんばんわあ。ご免なぁ、きみの叔父さんちゃうくって 」ふにゃり、ほどけるような笑顔は大変人懐こく毒気のないもの。穏やかで朗らかな好青年然とした笑みを彩るのは異形の証たる角や尻尾等々のパーツで、鏃のついた細い尾をゆぅらゆぅら楽しそうに揺らしながら「 ぼくなあ、カナニトゆうねん。可愛いお嬢さん、きみの名前ももろていい?ほんでさ、よかったらお喋りしよお。色々と聞きたいこともあるやろし、ぼくもいーっぱいきみのこと知りたいからさあ 」種族に触れないのは相手がこのお屋敷の事に対して全くの無知で怪物に対する耐性もないと鑑みてのこと。萌え袖を口許に当てながらゆら、ゆらと身体を揺らして、ちろりと部屋の中を見ては“あかん?”と付け足しじぃっと見つめて)




1098: グレン / リリー・フリント [×]
2024-06-19 12:16:59





>クォーヴ ( >1097


ハイネが思い直してくれたお陰でなんとかね。そう、かな。僕は何もしていないはずだよ。
僕も気を抜ける相手がいるっていうだけでだいぶ落ち着くだろうし、それで甘やかしてくれるなら万々歳だ。きっと崩れるのは積み上げてきた時間よりも一瞬の事だと思うし、そうなるまでに沢山の僕を残しておかなきゃね。

お迎えありがとう。きっと見た目的な年齢の近い弟くんの方があの娘も話しやすいだろうし、その分状況の理解も早くなると思うよ。それはこちらこそだよ。何か違うなって思うところがあれば遠慮無く言ってやってくれて構わないからね。
そうだね、少なくともリーパーの日常イベントが終わるまでは僕はお休みかな。ありがとう、クォーヴも元気にしててね。

嗚呼、そうだ。今週中にあの殺人鬼の書いてた物語までの過去と、僕が三日間部屋に閉じこもっていた間に見ていた悪夢の過去を宝箱の方に仕舞いに行くつもりにしているよ。とだけ残して、こっちは何も無ければこのまま流して貰って構わないからね。


****


>カナニト


( 扉を開き視線を持ち上げれば見えるのは見慣れた姿と耳に入る聞き飽きた言葉──そう思っていたのだが扉の先に立つのは角に尻尾、見慣れぬものを身に付けた見た目的には恐らくそう歳が変わらぬだろう青年。聞き慣れない方言混じりの言葉も相俟って、ぱちくり大きな瞳を瞬かせる事数回。ゆらゆらと揺れる尾を視線だけで追うのはそれが作り物で、風で揺れているのだと確証を得たいから。彼の問い掛けから考えるに、どうやら私が誰なのかは知らないらしい。人前に立つ人間として知名度を気にする人種であれば憤怒したのだろうが己は全くの逆。扉を開けた際の驚きに強張った表情はどこへやら、穏やかな笑みを浮かべて 「 私、リリー・フリントって言うの。気軽にリリーって呼んでちょうだい? 」 ワンピースをつまんで持ち上げ、緩やかなカーテシーと共に。己の肩越しに室内をちらちらと見る彼につられて振り返り、そこで初めて元の自室で無い事に気付いた──否、意識が浮上した時から気付いてはいたのだが、勘違いだと思おうとしていた事実を知り眉尻を下げ 「 ……ええっと、私ここに居たのだけれど、私の部屋とは違っていて… 」 言葉で説明しようとしても中々に難しい事実に、どう言えば伝わるのかと首を捻り。それでも良いのなら、と室内への侵入を許すように半歩ほど身を避ければ彼が通ることの出来る程度の道が出来るはずで )





1099: カナニト [×]
2024-06-19 13:15:51



>リリー(>>1098)


これ気になる?こんお屋敷ではとくべつ珍しいもんでもないけど、
(予想していたよりもずっと可愛い少女の姿、それもどうやら過度に警戒心や恐怖心が強いタイプでもないらしく俄然都合が良い。嬉しそうにほくほくとした視線を向けるものの一向に噛み合わない相手のそれが尻尾に注がれていると気付けば首を捻って揺れる尾を見下ろしながらあっけらかんと。そんなものよりもっと関心を向けて欲しいものがある、だから尻尾は背中の裏に隠すようにして視界から消し去り「 リリーちゃん、かわええ名前。何遍も呼びたなる 」久しぶりに見つけた可憐な新入り、その名を知れたのも己が初めてという事実にまたしても甘い優越感を胸中で味わって「 あはっ、ちゃうちゃう!ここは正真正銘、リリーちゃんのお部屋やでえ 」突然のことに上手く状況説明が出来ないのは至極当たり前、そんな中でも一生懸命に言葉を紡ごうとする姿が可愛くて思わず笑って「 せやからぼくがさき入るんはむしろ失礼なんよ。ほら、入って入ってぇ 」だぼついた袖越しに両掌をトンと温かな肩に乗せては、そのままくるっと身体の向きを反転させ後ろからやさしぃく押すように入室を促し「 お邪魔しまあす 」彼女の背に続く形で部屋へと入りながら楽しさの滲む挨拶を。ささっと目敏く部屋を見回しては他の怪物の痕跡など一切目につかず、誰かが押し入った残り香もない。にんまりと緩みきってしまいそうな表情筋を微笑みの形に押し留めては内側から扉を閉じ「 リリーちゃんはほんまに来たばっかりなんやねえ。頭痛いとか、おなか減ったとか、のど渇いたとかない?ぼくはぬるめのココア飲もかなあ 」ちゃっかりとソファーにぽすり腰を落とし、カラスの使い魔をどこかから呼び出して用意をさせる。ココア、怪物には味も風味も感じられない人間のためだけの液体なんて好きではないけれど態々選んだのは少しでも可愛い新入りがリラックスするきっかけになればという打算。しっかりマグカップ2人分用意された内の片方を向かい合う位置に置けば「 はい、これはリリーちゃんの。 」のんびりと机に両手で頬杖をつけば穏やかな眼差しで見つめて)



1100: 執事長 [×]
2024-06-19 16:31:49



>ご新規様・常連様・お試しの方問わずお相手募集中です[ 今夜の案内役:ユギン ]

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1101: リリー・フリント [×]
2024-06-19 17:59:28





>カナニト ( >1099


珍しいものじゃないの?
( 目で追いかけていた尾を背の後ろへと隠されれば、ようやくこちらを向く蛇の眼のような紫の瞳と視線が交わり。こてり、首を傾げる姿は知らない事を隠そうともせず、アニメや漫画であれば頭上にクエスチョンマークが浮かび上がりそうな程。「 え、でも 」 本当に私の部屋じゃ無い。そう紡ぎ出そうとした声はウソを言っているようには見えない彼の様子に続く事は無く。全く見覚えのない部屋を自室だと言われる事や、肩に置かれた手が例え布越しだとしても体温を感じられない事、それにきっと風なんかでは無く彼の意思で動いている尻尾。そんな微弱な違和感が一つずつ降り積もっていく感覚を覚えながらも押されるままに室内へと。背後に立つ彼も完全に室内へと入れば扉の閉まる音がやけに大きく耳に届いた気がする。ここが自分の部屋だと言われても慣れない内装に落ち着かず、座る場所を探して視線を迷わせていれば耳に届く声。ソファに座る彼へと視線を向けて 「 …来たばっかり、って? 」 方言のせいだろうかどこか呑気さすら感じる言葉尻に僅かながら怪訝な表情を浮かべ。机の丁度彼と対面する位置に置かれたマグカップ。きっと警戒心の強い人間であれば座る位置を定められたと感じるのだろうが、ここまでの違和感を感じておきながらも警戒心なんてものは何処かへ置いてきたとばかりに、それでも本能的な警鐘は感じているのか椅子に浅く腰掛けて 「 ねぇ、カナニトくん。ここはどこなの?本当に私、全く理解が出来ないの 」 真正面から紫の双眸を見据えしっかりと紡ぎ出す言葉とは裏腹、声は不安がありありと滲み出すもので )





1102: レオ [×]
2024-06-19 19:46:17



>クォーヴ/ギンハ(>1095


(誰かを待ってそわそわと身動ぐ事も、随分と久しい。念には念を、胸ポケットに入った鱗の存在を布越しに掌で確認してもう一度顔を上げた矢先に、ノックと思わしき音、それに続く凛然とした声が耳に届いて、表情は嬉々と華やぐ。「ああ、今開ける。」それは勿論返す声色にも、扉に近寄る早足にも顕れて。「待たせてすまない。それと、来てくれて感謝、」急ぐ手で扉を開きつつ、その向こうに謝意を告げていた口は、彼を――白金の髪と真白の耳尾を確と捉えた瞬間に止まってしまった。「――綺麗、だな…」見開かれてから眩しげに細められる目、そして忘れた呼吸の後に零れ落ちた独り言には、澄みきった感嘆が溢れて。目の前の彼の態度や言葉さえ気に留められない程見入り、しかしはっと我に返って前のめりになった姿勢を正す。「…失礼した。君の毛並みが、今まで見たどの生き物よりも見事で、うっかり見惚れてしまった。」詫びと訳を伝える表情は努めて引き締めたつもりだが、来客の喜びも毛並みへの感心も抑え込めてはおらず、頬の色と寄れる視線がそれを正直に示す。「改めて、招待を受けてくれて感謝する。…一人で何もせずにいると、どうにも時間を持て余してしまってな。誰か呼ぼうかと考えた時に、ミリアムから聞いた君の事を思い出した。」咳払い一つで閑話休題。先程は途切れた謝意と、彼を呼んだ理由も朗々滑らかに告げ、「彼女は、私と君が少し似ていると言っていたが……いや、君の方が余程美しい。」名を出した彼女と紐付いた記憶も連ねて紡いで、そこに更に語彙足らずなりの称賛を重ねて満面に笑んだ後。「それで、ええと…君が良ければ話し相手になってもらいたいのだが…」また話を元のレールに戻し、手紙にも綴った頼み事を自らの口で反芻するが、その勢いは少し消沈している。何故なら――今頃になって漸く、対面した彼の尾や表情が明白に気落ちしている事に気付いたから。「……もしや、多忙の最中だっただろうか。それならば、無理に引き留める気は無いが。」些かずれた気遣いになったのは、すっかり聴き飛ばしてしまった彼の嗜好や心中を再度知る由が無い故。此方も面持ちは解り易く、この機を惜しむ色へと全面に曇らせながら、けれども大人しく彼からの返事を待った。)




1103: カナニト [×]
2024-06-19 20:55:22



>リリー(>>1101)


ああごめん。そうやんねえ、分からんよねえ
(嘘偽りなくここはリリー・フリントただその人だけのものなのだが、落ち着かなさそうにする様子にまたしても嗚呼可愛い、と思う。それは例えるなら蟻――そう、仲間たちと共に整然と列を成し自らの勤めを全うしていた所に、何者かにひょいと摘み上げられ独りぼっちで見知らぬ場所に放置されどうしたものかとあっちこっち戸惑うような、そしてそれを無邪気に上から眺める子供のような純粋ゆえに残酷な感情。悪魔の兄弟どちらもに通ずるそれをおくびにも出さず、靴を脱いでソファーの上でゆるく三角座りをしながらあくまでも相手に寄り添うようにしゅんと眉を下げて「 ここはなあ、黒薔薇のお屋敷っちゅう所。リリーちゃんがもともとおった世界とはぜんっぜん別もんで、おひさまの代わりにずーっとお月さまが出てる世界。そんで、リリーちゃんはここに招かれてきた特別な子ぉなんよ。しゃあから、今夜からはこのお部屋がリリーちゃんのおうち。一日三食おやつ付きやし、さっきみたいなちっこいのんが身の回りのお世話はなぁんでもやってくれるんよ 」人は分からないから不安になる、と聞く。目の前の少女の声にも同じ感情がそっくり反映されていて、なら少しでも不安要素を取り除こうと丁寧に説明を連ねて、程よいぬるさの無味乾燥な液体をくぴ、と一口。肝心な部分には未だ触れずに、ここまではわかった?と問い掛けるように美しい宝石を彷彿させる水色の双眸を見つめて)




1104: ギンハ [×]
2024-06-19 21:15:11



>レオ(>>1102)


(招待状の差出人が期待外れな属性の獲物と判明した今、ここに留まる義理もない。感謝は無用、蜻蛉返りじゃ――そう台詞を紡ごうとして喉まで出掛かったそれが空気を震わすことがなかったのは、九尾のもうひとつの大好物を図らずも与えられたからで。眼前の相手は確実に疾うの昔に元服を迎えているであろう成年だが、にしては直球過ぎる言の葉の数々はどこか純真無垢な幼気さを感じさせて、どん底まで落ちたテンションがじわじわと再燃するように九つの尻尾もゆら、ゆらと持ち上がり始め「 …ほう、ミリアムとな。思えばそなたからは複数交じった匂いがするのう――――たわけ、吾(あ)の方が美しいなど至極当然であろう 」挙がった名前は特段親しい間柄ではないものの悪い印象もない怪物。少年ではないのに不思議と興味を引かれ始めてまじまじと姿を眺めている途中に複数の存在が嗅覚に訴えればどうやら住人たちに可愛がられている獲物であろうことに察しを付け、結びにはカッと叱責するように言えばふんと鼻息を吐き出し。「 ――よかったのう、今宵の吾の時間が空いていて。普段ならばそなたのような男臭く育ちきった獲物など相手にせんのだからな。それで、何を話したいのだ。退屈な話題であれば承知せぬ、そなたを小鼠にでも変えてくれるわ 」礼節を弁えた態度は内心で大変評価しており、だからこそ遠回し且つ棘のある言い方ではあるが暫し相手に付き合う意志を表明して。しかし退屈を慰めるために退屈な話題を聴くなど耐えられないとばかりに脅迫を添えて、未だ閃いていない神通力の他の使い途は“退屈”というキーワードにて発現するだろうか)




1105: リリー・フリント [×]
2024-06-19 21:41:51





>カナニト ( >1103


( 悪意に晒されてはきたものの人を疑う事を知らず、単純な頭の作りをしている少女はそれが演技かも知れないだなんて考える事は無く、目の前で眉を下げ叱られた子供のような仕草を見せる彼に安心感にも似た感情を覚えるのは、それが気持ちに寄り添ってくれているように感じられた為。彼の口から出てきた言葉をなぞるように、口の中で何度かキーワードになりそうな言葉を呟くこと数分、漸く気がついたような怪訝な声はきっと彼の耳にも届くだろうか 「 元いた世界とは全く別の世界…? 」 音楽にばかり傾倒していたから己の頭が足りていないのだろうか、到底理解が及ばず挙句そんな風に疑ってしまう言葉の羅列に顔を顰めて。単語としては理解をしているのだが、それが文章として頭の中で組み立てる事が出来ない。もし彼が言っている事が作り話などでは無く本当の事なのだとしたら。生活に対する未練は全くもって無いものの、唯一諦めきれないものへと思考が働く。膝の上に乗せた指の先に無意識のうちに力が籠ってしまいワンピースに皺が寄る。ゆらゆらと揺れる瞳で真正面から見据え 「 ……元のお家には帰れない、この認識で間違っていないかしら 」 紡ぎ出した声はその細さからどこか頼りなさはあるものの理解が追い付いて仕舞えば覚悟が決まったも同然。細い溜息の後に「 ねえ、カナニトくん。このお屋敷にはピアノを弾ける場所はある? 」 次ぐ質問へは先程までの不安気な様子はどこへやら、ゆるりとした微笑みを浮かべて小首を傾げて見せ )





1106: レオ [×]
2024-06-19 22:43:38



>ギンハ(>1104


(何とも悄気たような、声を掛けるのも憚られる彼の表情は、徐々に上昇の兆しが窺えて。それが己の言葉にあるとは露知らず、窺った答えが是であると見るやいなや、「……そうか!良かった、君と話せるのだな。」俯いた蕾がまた陽を仰いだように、脅迫など撥ね飛ばす勢いで笑顔が咲き誇り、思考は託された話題へと。「そうだな……楽しめるものなら、やはり祭りの夜の話が良いだろうか。」そう半ば独り言じみた言葉の合間、思い出す記憶に口許が弛むのはご愛嬌。彼と同じく尾でもあれば、それはもう千切れんばかりに振っていたであろう程に浮わついた呟きの後。「……だが、しかし。あれ以来どうにも物足りなさが付いて回っていてな。これが中々難儀で……暇を埋める手段云々など、前は考えた事も無く……」鼻に唸りを通して眉を寄せ、零したのは想い出に釣られて再度去来した、刺激を求めてしまう生来の好奇の旺盛さ。「……ふむ。これならもっと以前から、慣れておくべきだったな。この――」それに、それを持て余す己の悩みと自らへの咎め立て。そしてその最後、「――“退屈”、というものに。」苦々しい溜め息と共に吐き出された経験不足の悔やみ。だがそれもはっと垂れ下がった顔を上げる事で掻き消して、「……すまない、これは私の問題だな。君に聞かせるような事ではなかった。」ばつ悪く目を泳がせて、首の後ろを撫で擦って自分自身を落ち着かせる仕草を。「それに、立たせたままにしてしまったのも申し訳無い。大したものは無いが、ゆっくりしていってくれ。」それからやっと彼の前に立ち塞がったままである事にも気が付き、謝意をもう一つ重ねてから彼を部屋に招かんと、扉を押さえたままに半身を退いた。)




1107: カナニト [×]
2024-06-19 22:45:32



>リリー(>>1105)


(そんな理不尽受け入れられないと取り乱すか、お願いだから家に帰してと泣き縋るか――彼女と同年代の獲物の反応は大方そんなところだろうと身構えていたものの、想像だにしていなかった理解の早さと男前とも思える潔さに、この子にとって元の世界での営みはこうも簡単に割り切れるものなのかと驚きを表情に出すのを堪えながらこくんと首肯した、次の瞬間。「 んぇ、ピアノ? 」ぱちくりと丸い瞳を瞠って、思わずそう聞き返す。ここへ攫われてきた意味だとか、そういった謎を飛び越えてまで問いにしたということは余程思い入れのあるものなのだろうと内心で学びながら「 色んな楽器がいーっぱい揃っとる広いお部屋があってなあ、そこにでっかいのんがあるわ。けどなあ、こんお屋敷ではひとりでお部屋から出るんは危ないんよ。こわーいおばけみたいなんに食べられてまうかもせん。ぼく、リリーちゃんがそんなことなるん絶対イヤやから、どんだけピアノが弾きたくってもひとりでは廊下に出やんとってほしい 」今告げた内容は全て嘘偽りない真実と本心。言い終わる頃にはきゅ、と膝を抱え込みそこに口を埋めるようにして、ゆるゆるふわふわと浮かべていた微笑みを一転して不安げに曇らせ上目気味に“おねがい”と小さく付け足して。まだ彼女がマグに手を付けていないことを気にしながら、自らは再度自分のそれに手を伸ばしかけて「 リリーちゃんにとって、色んな分からへんことより真っ先に気になったんがピアノのことやったんやねえ。そんだけピアノ弾くんが好きなん?ぼくのにぃちゃんなぁ、ピアノ上手やねんで――、! 」言い終えた瞬間にしまった、口を滑らせたと萌え袖にて口許を隠す仕草を。命の心配より先に楽器の所在を問うほど彼女が執着しているものに共通点を持たせてしまえば、兄の方に興味が向いてしまうのは当然の流れなのではないかと――だから少し慌てたようにぷるぷる首を振って「 んでもっ、にぃちゃんはいじわるやから。ぼくは……ピアノなんて高尚なもんからっきしやけど、リリーちゃんにわざといじわるしたりしやんしっ 」だからどうか弟を、ぼくの方を見て、頼って、信じて。幼稚な競争心はどこまでが、或いは全てが真実か、少なくとも蛇の双眸だけは兄に張り合うような勢いを宿してじぃっと彼女に目線を注いで)




1108: リリー・フリント [×]
2024-06-20 08:01:46





>カナニト ( >1107


( 幼少の頃から大半の時間を音楽に費やしてきた人生。彼の如何にもそう来るとは予想していなかったような、驚いた様子に何かおかしな事を言ったかしらと目を瞬かせ。与えられた情報へはぱあと顔を輝かせるも、その後一人で部屋を出る危険を説かれればみるみるうちに表情を翳らせ 「 そっ、か…… 」 おばけに食べられる、なんて比喩か何かだろうか。小さな引っ掛かりは覚えるものの、身体を小さくさせ先程までの笑みは嘘のようにありありと不安が浮かぶ表情を見るに嘘は無さそう。そう判断すれば首を縦に振る事しか己に選択肢は無く。けれどもピアノがある、その情報を知り得ているのに部屋に閉じ籠って触れる事ができないなんて状況は受け入れる事が出来ず 「 一人で部屋を出ちゃダメって事は、誰かがついて来てくれるなら行ってもいいって事かしら 」 ゆる、と首を傾げて。 「 ええ、大好きよ 」 それに評価が伴わないなら尚更、なんて無粋な事は言葉に乗せる事はせず 「 お兄さんのこと大切なのね 」 何故そんなにも慌てるのか、その理由はわからないものの自慢をするかのように出てきた存在に微笑みを浮かべ。目前のマグカップを両手で包み込むように持ち上げ、中を満たす液体に写る顔を見つめ 「 羨ましい 」 ぽつと小さく溢した声は彼の耳にも届いているだろうか。決して家族仲が悪かった訳では無いし、大切にされていた自覚もある。けれどもこんな風に誰かに自慢ができるところを知っていただろうか、と。暗くなった表情を振り払うように頭を小さく左右に振り、一口ココアを飲み込んでからこちらをじいと見てくる彼と視線を交え 「 カナニトくんは楽器はしないの? 」 まだ見ぬ彼のお兄さんよりも先ずは目の前にいる彼のことを知りたい。そんな気持ちは声色に表れているはずで )





1109: ギンハ [×]
2024-06-21 19:48:58



>レオ(>>1106)


あの乱痴気騒ぎの夜かえ。ふむ……吾の記憶にそなたの姿は無いが。
(言われて思い出すのは黒薔薇の気紛れに屋敷中が巻き込まれたあの盛大な夜。彼のように思い出すだけで心躍るような想い出を作れたわけではない自身にとっては只々騒がしいだけの時間、それに折角店番をしていたのに記憶を辿っても羊のような青年の姿を見つけられず尚の事どうしてそんなに満足気なのかがピンと来ていない様子で首を傾けて「 ふはっ、贅沢な悩みだのう。明日も知れぬ身でありながら退屈とは 」その二文字には思わず笑いが溢れる。いつ喰われてしまうかも分からないのに退屈だなんて、よっぽど頼りになる後ろ盾でもいるのだろうかと当たらずとも遠からずな推測をしながら、しゃなりしゃなりと目の前に開かれた道を重厚な着物を引き摺り通過して。普段は畳に座布団で生活しているため洋式の部屋では些か居心地が悪そうにソファーへと腰を下ろし、着物の裾を整えて「 だが、的を射ておる。退屈とは時に苦痛にも成り得るからのう。実際、この吾ですら扱いに窮しておるのだ……何処の馬の骨とも知れぬそなたの招待に応える程にな 」群青と銀色の装飾が施された雅な扇を袂から取り出し、それでピシリと貴方を指して「 吾を引っ張り出した駄賃を払ろうてもらわねばな。そこへなおれ、小僧。動くでないぞ 」ニヤリ、顔に浮かぶのはどこか悪戯っぽい雰囲気の微笑み。ハキハキとした物言いは疑問や抗議を受け付ける暇など持たせず、途端に貴方を囲うように銀色の魔法陣が床に展開されて。いくつもの梵字で形成されたそれは魔力の粒子運動に伴う風と眩い光を発生させ――数秒の後にそれらが止む頃には、精悍たる貴方の姿は幼気な10歳前後の様相まで縮んでしまっているだろう)




1110: カナニト [×]
2024-06-21 20:07:06



>リリー(>>1108)


リリーちゃんは賢いなあ。付き添いアリなら安全やと思うで。ついて来てくれるやつが見つかれば、やけど
(頭の回転の速さに心底感心しながらそれを素直に言葉に乗せて。表情や言動から察するにピアノとは最早彼女の生活の一部なのだろうと察する、何か分かりやすい執着のある人間は面白いと再度都合の良さに内心のみで黒く笑いながら、同伴者の話題には態と言葉の歯切れを鈍くさせ「 リリーちゃんには、ぼくがどんな生き物に見える? 」不安げな表情の延長線上、何かを請うような色を持たせながら眉尻を下げてじっと見つめよう。兄に対する追及が無かった事に安堵しながら「 大切?んーどうなんやろ…、照れるわあ 」えへへ、と後頭部に手を添えながらはにかんで見せるが実際の悪魔兄弟は互いに蹴落とし合う事を楽しんでいる節がある。相手を出し抜くために奸計を巡らせる間柄は果たしてどう呼ぶべきか、そこで地獄耳に届いた言葉に口許だけに微笑を戻して「 リリーちゃんはひとりっこなん? 」友人同士の世間話のような、良い意味で軽やかな声にて問い掛けを。楽器、その問いにどう答えるべきか“んー…”と袖を顎に添えて少しの間悩みを挟んで「 ぼく、不器用なんかもしれんくて。弾くより聴く方が向いとると思うなあ 」たはは…と苦笑いしながら袖からちょこんと出た指先で控えめに頬を掻く仕草を。聴く方が、そんな回答は悪魔なりの撒き餌だろうか)




1111: リリー・フリント [×]
2024-06-21 20:43:12





>カナニト ( >1110


どんなって……
( 先程まで交わっていた視線の先が再度向くのは頭についている二つの角や、まるで意のままに動かせているように見えた尻尾。その二つから想像されるのは物語の中に出てくる “ 人間が想像する悪魔 ” の像そのもの。然しこれを口にしてしまっては目の前に座る彼の気分を損ねたりする事は無いだろうか。何度か言葉を紡ぎだそうと口を開いては躊躇い閉じる事を繰り返した後、元寄り垂れている目尻をさらに下げて困ったような表情を浮かべ。 「 だってそうじゃ無かったら咄嗟にお兄さんの話なんて出ないでしょう? 」 ゆるゆると浮かべた笑みはそのままに小さく首を傾げたところで耳に届いた問いかけ。まさか先程の呟きが届いていたなんて思いもよらず、ぱちくり目を瞬かせてから 「 ええ、兄弟も居ないし両親も家を空けがちだったから 」 声色に過度な悲壮感は滲ませないようにと気を付けてはいるものの、多少の寂しさは滲み出てしまっているだろうか。演奏するよりも聴く方が、なんて苦笑混じりの返答には “ そうなの? “ なんて小さな驚きにも似た声を上げた後にいい事を思いついた、とばかりにパチリ手を打って 「 そうだわ!私が弾くのを聴いて貰えないかしら? 」 合わせたままの両手を口元へと持ち上げ、伺いを立てるように僅かに上目遣いに視線を送り。未だ明確な返答を得た訳では無いのに、曲はどうしようか、きっとクラシックよりもジャズの方が、なんて考えが頭の中を駆け巡っており心ここに在らずと言った様子で )





1112: レオ [×]
2024-06-22 05:45:54



>ギンハ(>1109


……ああ、確かに贅沢、だな。
(彼からの指摘で初めて意識した奢侈に、苦いような困ったような、眉の下がった笑みを浮かべる。……本当に、こんな悩みは久方ぶりだ。退屈など、遠い昔に師から留守居を頼まれて以来だろうか。益体の無い追憶は彼が部屋に入るまでの間のみ、自らが扉を閉める音を切っ掛けにまた思考は今に帰り、美しい九尾を追って己もその向かいへ座らんと一歩踏み込んだ、矢先。歴然とした物言い、それから此方を差した扇の先に思わずまた足をその場に揃え、びっと背筋を伸ばしたその直後、「な…――っ!?」突如と床へ現れた不可思議な紋様、見た事も無い文字らしき何かに瞠った視界は眩さに塗り潰され、堪らず固く閉じた瞼と頬を風が一瞬撫でていき――瞑った視界を通した光も落ち着いた数秒後。「今のは、どういう……」開く瞳を何度か瞬かせて余韻をいなしながら見回した風景に違和を覚え、もう一度、改めてよくよく視線を辺りに巡らせてみる。「……ん、おや?」普段見下ろしていた棚の上部が、明らかに己の頭よりも高い位置にある。掴めない状況から直ぐ傍のそれへと腕を伸ばした――その手が。普段の胼胝や節が目立つ荒く厚いそれではなく、まだ柔く薄い、一回り以上は小さなものである事に今しがた気が付いて。「…?これは……」まだ状況の理解が追い付いていない、呆けた声と共に引き戻した両掌を自らに向けて丸い目で眺めた後、「ギンハ、君は一体、」顔を上げ彼の方へ一歩踏み出した瞬間に、僅かに増した頭の重みと、脚の妙な軽さにバランスを崩して倒れ込んで――きょとんと窺った足が見慣れない近さにあった事で、只の違和から明らかな異常事態を確信する。「な、っ……これ、は…!?」驚きのあまりに上手く言葉も成せず、無意味に口が開閉する事数回。立ち上がるのも忘れたまま、この状況の説明を求めるように、緊張に結ばれた唇と混乱に回る瞳で彼の方を見上げた。)




1113: カナニト [×]
2024-06-22 09:35:41



>リリー(>>1111)


あああごめん、困らせてしもた。んん…少なくとも、リリーちゃんとおんなじ生き物には見えへん、やろ?
(言葉を選びあぐねて言い淀む姿に、そんなつもりはなかったのだとわたわた袖に隠された手を振って。彼女が慮ってくれた真心を打ち砕くような無粋な真似はせず敢えて婉曲な言い回しを選びつつ、自分を怪物のように思えてしまうことが何も悪い事ではなく当たり前の事なのだと示すように穏やかな眼差しでちろり顔を覗き込むような仕草を「 ここにはなあ、ぼく以外にも人間とちゃう生き物がたくさんおるねん。価値観も、食べるものも、時間の流れも、色んなもんがリリーちゃんの常識とはかけ離れた生き物だらけなん。中にはぼくみたいに会話もせんと、リリーちゃんのことすぐ食べてまうやつもおる。やから、付き添い探すんも一苦労やと思う 」嘘偽りのない真実は被食者側にとってはショッキングな内容であることは重々承知しているため、敢えて優しげなトーンで諭すようにゆっくりゆっくりと言葉を紡ぐ。そこには暗に自分以外の住人に頼るリスクを含ませながら、しかしあくまでも彼女の身の安全を守るために必要な情報を真摯に伝えているのだとゆるけた態度は一時鳴りを潜めさせることで示し「 まあ…居らんなったらつまらへんかもなあ 」兄の話題が長引くことは面白くないため、ふっと目線を斜め上に上げて静かに呟くことでピリオドを。代わりに家族の話題の焦点を新入りの少女にすり替え「 そおかあ、ほんならピアノが家族みたいなもんってこと? 」先ほどまで自重していた羽根のようなふわりとした軽やかさにて推測を添えて。先ほど咄嗟に兄の存在が口を突いたのは常日頃から最も身近で最も負けを喫したくない競争相手として意識しているから、兄の方がどう思っているかは知らないが少なからず自身はその背を追い続け或時には追い越してやろうと虎視眈々その機会を窺っている。ゆえに小さな好機を縫い合わせていくかのように身を乗り出し「 わ、リリーちゃんの演奏聴いてみたい!どおしよ、今から行ってまう? 」撒き餌に食いついた魚を釣り上げたような高揚感はただ純粋に彼女のことを知りたいという興味へと変身させて目を輝かせて見せる。すくっと立ち上がっては一度扉を見遣ってからわくわくした表情で少女へと視線を戻して)




1114: ギンハ [×]
2024-06-22 10:04:37



>レオ(>>1112)


(ひとときの戯れを愉しむような微笑のまま、さて出来栄えのほどはとその姿に注目する。子供らしい全体的に丸みを帯びたフォルム、見るからに骨までも柔らかそうな玉肌、鈴を転がすようと表現して差し支えないであろう少年らしい声――ふむ、と顎を引いて「 なかなか愛いではないか。その時分に攫われてくれば良かったものを 」狼狽する青年、否少年とは裏腹に実行犯である九尾は当然余裕綽々の態度のまま満足そうに閉じたままの扇で自らの手の平を淡く数回打ち、今の貴方にとっては特段に益体もないもしもの話を口惜しそうながらも微笑のまま落として。しかし自らの名を呼び捨てにされれば柳眉はキッと吊り上がり、虚空にて指を弾くような動作を取ればたちまち不可視の空気砲に似た軽い衝撃がピシッと縮んだおでこに届くだろう「 不遜であろう。吾の事はギンハ“様”と呼べ 」有無を言わさずそれが暗黙の了解なのだとも言い出しかねない威圧感を纏わせた声でそう命令し、転んでしまった身体をそのままに眺めながらバサリ扇を開いて口許を隠すように顔に添え「 知れた事、鏡を見れば一目瞭然よ。次いでじっくりと世界を見てみよ。どうだ、つい数分前とは何もかもが違って見えるであろう?即ち退屈とは無縁の身体じゃ。それに何よりも見て可愛ゆし、吾にとっても退屈凌ぎとなろうぞ 」つまりこれは互いにとって得のあるお遊びであると。幼気な姿を鑑賞するように目を細めながら、ふと気付いたように僅かに身を乗り出して何かを見立てるように悩む雰囲気を醸し「 どれ…、ふむ、四ツ身でよいか。おいそこの、持って参れ 」いつからか控えていた子狐の使い魔に申し付ければキュゥと鳴いてどこかに消え、すぐさまその小さな背に何かしらの布を乗せてトタトタ帰還する。その布を受け取れば“ほれ”と貴方に差し出し「 動きやすいよう甚平にしておいた。着てみよ 」どことなく九尾の衣装を彷彿させるような、紅地に白い装飾の入った甚平は着易い上に動きやすく洗濯も容易で、まさに遊び盛りの少年にうってつけのチョイス。しかし着方が分かるかどうか、自らは一歩も動かないながらも視線だけはしっかりと貴方の動きを追って)




1115: リリー・フリント [×]
2024-06-22 10:29:01





>カナニト ( >1113


( 人間では無い、そう直接的では無いもののそう見える事を肯定して良いものかと視線を彷徨わせればこちらを覗き込む穏やかな眼差しと交わる。その視線にやっとこくり、小さく首を縦に振る事で肯定の意を示した後に続く言葉は先程までの彼の緩い表情がなりを顰めたのを見るにきっと嘘偽り無いのだろう。あまりにも現実離れした事実をゆっくりと噛み砕いて飲み込むまでには数分を要したものの 「 ……そっか、 」 ぽつり言葉を溢した後に持ち上げた瞳は悲哀も困惑も大して宿ってはおらず。きっとこの屋敷の中で初めに出会った相手が彼のようにしっかりと説明をしてくれる相手であっただけ幸運なのだろう 「 ねぇ、カナニトくん。もし困った事があったら頼らせてもらっても良い、かしら 」 未だ見ぬ生物を拒むつもりは無いものの、今の己が持ち得るのは彼に伝えられた危険が存在するという事のみ。然程年齢が変わらぬように見える彼に頼るのは如何なものか、そんな思考が無い訳ではないものの言葉から推察するに彼も人間とは異なる存在。であれば、少なからず対話が出来て知っている彼が最も頼りやすい、なんて考えは単純な頭を持つ少女からしてみれば至極真っ当に行き当たる考え方で。話の中心を擦り替えられた事に小さく首を傾げるものの直ぐに笑みと共に首肯を一つ 「 ピアノと、あとは叔父さんね 」 己の師たる人間で且つ一番身近にいた、きっとプロの道も歩めただろう腕前を持ちながらそうなる事を選ばなかった血縁者。聞いて聞いて、私の家族って凄いのよ。そんな話は腐るほどあるのだが、すればする程に “ 近親者の栄光を着ているだけの子供 ” そんなレッテルを貼られて行った経験から開きかけた口は噤んで。「 今から? 」 こてり首を傾げては見せるものの、思っていたよりも早くピアノに触れる機会がやってきた事に瞳をキラキラと輝かせ。けれども直ぐに肯定しないのは彼の都合を考慮しての事。この屋敷に来る前の演奏の反省も済んでいない現状、きっと一度弾き始めてしまえば没頭して辺りが見えなくなってしまう事が容易に想像出来る。今すぐにでも触れたい、弾きたい、そんな欲望をキュッとスカートを握り込む事で抑え込み 「 …明日はどう、かな?どうせならいっぱい聴いてもらいたいし…… 」 顔に期待の色を滲ませる彼に申し訳ない気持ちは声色に乗せて )





1116: レオ [×]
2024-06-22 19:16:29



>ギンハ(>1114


(混乱する最中に名を口にすれば何か額を弾くものが当たって、思わず一度きゅっと目を瞑った後、「あ、ああ…すまない…?」まだ状況を掴みかねながらも、その冷たさに気圧されて詫びを重ねる。何とか起こした身をその場に座り込む形に落ち着け、彼の言う通りに部屋の隅に置いたままの姿見の方に視線を向けて「――っ!?」今度は声も出ない程の驚愕。床にへたり込む己の姿は、紛れも無く幼少のそれ。続く彼からの説明に理解はしたが受け止めきれない事実に、自らの丸い両頬を掌で捏ねれば、そこから伝わるむにむにとした柔らかな感触がこの出来事を現実であると声高に訴える。――呆けてしまった意識を引き戻したのは、子狐の何でもなく愛らしい鳴き声。それに尾を膨らませる猫が如く、大袈裟に身を竦めた後に彼の方を再度窺えば、何か布……言葉から察するに服らしい物を此方に差し出す姿を丁度捉えた。「……ええと、ありがとう。」この不思議極まりない状況の元凶は彼であるが、己の為に物を準備してくれたのは事実。一言の礼を基盤に立ち上がって、元の服を引き摺り蹌踉めきながらもその傍に寄り衣服を受け取る。――膝が出る事は然て置いて、一先ず下は着る事が出来たが、「……ん?む……んん…?」上はそうもいかない。なにぶん見た事も無い構造、普段着る上着には多少似ているが、それとは全く異なっている。くるりくるり何度も引っ繰り返している内に裏表も解らなくなり、「……その。ギンハ、様。」困惑のまま眉を垂らして彼を呼ぶ。先程受けた注意通り素直に、敬称も忘れず。「これはどうやって着るのか、教えてほしい。」些か怖々、顎を引いて彼の顔を上目に覗きつつ、その布を身の前に軽く掲げて着付けの教えを願った。)




1117: カナニト [×]
2024-06-23 09:32:31



>リリー(>>1115)


――――!ぼくのこと頼ってくれるん?、やったあ!
(ああ、この新入りの無垢でカワイイこと。目の前の怪物もいつ少女を食べてしまうか分からないのに、否ただ食べるより更に冒涜的なお遊びに巻き込まれるやもしれないのに。困ったことがあれば頼りたい、そのお願いを引き出せたことに達成感がぞくっと背筋を撫で、目を輝かせてはあくまでも見ての通り自身も怪物なのに貴方に信頼してもらえたことが嬉しいのだと弾む声色に乗せてはダボダボの袖を天に掲げてバンザイポーズ。“んしょ、”と袖を捲れば黒く塗られた爪――兄とは違い尖らせていない滑らかな指先が露わになり、手の平同士を向かい合わせて数cmの隙間を空けそこに魔力を集中させてゆく。十数秒の時間を掛けて無の空間から生成されたのは透き通った蜂蜜色のコウモリのチャーム付きの繊細なゴールドチェーンのブレスレット、両手のひらに乗せたそれを差し出して見せながら「 これ、リリーちゃんとぼくの仲良しの証。お守りにもなるから、いつでも付けとって欲しい 」片手に付ける以上きっと独力では装着し辛いだろうからと、自らブレスレットの端と端を掴むことで彼女の手首に装着するという意思を示し。特に拒まれなければ彼女が差し出した方の手首にそれを巻き付けてしっかりと金具を留め「 そんで、手首見るたびにぼくんこと思い出して 」恐らく華奢であろう手首と、その指先を冷たい手で包み込むようにして淡く握っては真っ直ぐに顔を向け“にひ、”と笑ってから手を引いて。「 そっかあ、叔父さんかあ。また今度、そん人のことも聞かしてやあ 」家族と同列に並ぶのはピアノと、又新たな要素である叔父の存在。キーワードとしてしっかりと脳内にマークしながらそう次に繋げて「 明日?明日かあ、んー… 」少しの間悩む振りを見せたのはまさにフリ、次の瞬間にはふにゃりと笑って「 いーよお、リリーちゃんのために時間空ける!ああ、今から楽しみやなあ 」落としてから上げた方が効果的と分かっていて戦略的にそう告げれば、今夜の成果は上々とばかりに締め括りに入ろうか「 他に知っときたいことある?いま思いつかんかったら明日でもええよお 」嘘なんてつかない、隠し事もしない、聞かれた事には全て答える。そのスタンスは崩さずにあくまでも貴方に疑問の抽出を委ね、しかし今すぐではなくきちんと時間的猶予を提示して)




1118: ギンハ [×]
2024-06-23 09:49:37



>レオ(>>1116)


うむ。きちんと礼を言えて偉いぞ
(目の前の彼が大人の姿のままならば、きっとこんな甘く接しはしないだろう。半分は順調に召し替えが済んだが残り半分に四苦八苦する様も幼子だからこそ見ていて微笑ましいというもので、眼福とばかりに扇に隠された向こう側ではニマニマと口許の表情筋は緩んで。トドメにきちんと教えた通り素直に呼び名を改めたことには胸を打たれたようにくっと喉を鳴らせば一度俯いて、数秒後にまた面を上げて「 無論じゃ。おいで 」パチリ、扇を閉じれば袂へと仕舞い込んで両手を広げることで少年を招き入れる意思を示そう。導きどおりに寄って来てくれたのならば、小さな両脇の下に自らの筋張った両手を差し込むことでひょいと抱き上げ、膝の間に前向きに座らせて「 慣れぬ内は難儀するかもしれんが、一度覚えてしまえば造作もない。よおく見ておれ 」明らかに出会った時の数倍、数十倍デレデレとした甘い声色と話し口調にて語り掛けながらそうっと小さな丸い肩へと甚平を羽織らせて。そのまま不可抗力に後ろから抱き込むような体勢できちんと少年にも手元が見えるように服を繋ぎ止めるための紐をどのように結ぶかを教示して「 ほおら、簡単であろ? 」ぽむ、と頭に大きな手の平を置けば膝元に上げた時と同じように今度は床へと彼を降ろして「 その姿は――そうだのう、長くても二、三夜ほどで元に戻る筈じゃ。早ければ今夜のうちに戻る可能性もある 」言い終えれば静かに立ち上がり、そう説明を連ねては一度ちらと扉を見遣り「 中々良い退屈凌ぎであったぞ、レオ 」素直に好感触を口にするのもきっと今の貴方の姿が好みド真ん中ゆえ。このまま追加で何か問い掛けられなければ、満足したような足取りで静かに九尾はこの部屋を去るだろう)




1119: リリー・フリント [×]
2024-06-23 13:17:02





>カナニト ( >1117


( 頼らせてもらいたい、そんなお願いに一目で分かる程に喜びを見せる様子にゆるり表情を和らげて。長い袖の内から出てきた指先を彩るのはマニキュアの類だろうか、少しの隙間を開けて向かい合わされている両手に首を傾げながら見詰めていれば瞬く間に無から生成されたのはブレスレット。“ わぁ…… “ なんて小さな感嘆の声を上げつつ、まるで本の中のファンタジーの世界みたいだと瞳をキラキラと輝かせて 「 貰っちゃっていいの? 」 念の為の確認はするものの、断るつもりなど無く彼が着けてくれる素振りを見せてくれれば左手を差し出し。華奢な白い肌にゴールドのチェーンが良く映える。体温を包み込むひやりと冷たい感触に驚きはするものの直ぐに笑みを戻し、首を縦に一度だけ振って見せて。彼の手が離ればブレスレットへと視線を送ってから再度紫の瞳と視線を交えて 「 ありがとう、カナニトくん。大事にするね 」 大きな瞳を細めるような満面の笑みを浮かべて。悩む素振りを見せる彼に、己には何も予定が無いものの果たして彼も同じだろうかなんて思い当たればさぁっと血の気が引いていくのが分かる。 “ もちろん、カナニトくんに何も予定が無ければだけれど “ 慌ててそう付けたそうと口を開きかけた時に耳に入ったのは肯定の言葉。それに安堵の表情を浮かべて 「 ふふ、約束ね 」 ピン、と小指を立てた手を彼の方へと差し出して。「 ううん、今は大丈夫。でも、また分からない事が出てきたら教えて貰えるかしら? 」 情報を詰め込みすぎたとてきっと分からなくなってしまう。それならば困った事があった時に聞けばいいか、なんて甘い考えは育ってきた環境故のもの。ゆるり首を左右に振ってから眉尻を下げて )





1120: レオ [×]
2024-06-23 14:28:38



>ギンハ(>1118


(先程とは打って変わって柔らかいような、いやに緩んだ雰囲気を纏う彼の仕草へ、仄かに不審を帯びた目を向けていたが、何か危機に類するそれではないと表情や声音に判断して素直に招きに応じる。抱え上げられる一瞬の浮遊感の後、座り込んだその背後から掛けられる言葉の甘さに妙に身をそわそわと、口許ももごもごとむず痒そうに動かしつつも、大人しくされるまま、教えを学ばんと紐を結ぶ彼の手元に見入る。「…なるほど、こうするのか。」頭に着方を落とし込むのと、彼の掌が髪に乗るのは殆ど同時であった。また下ろされたその場で、肩から踵まで己の姿を見回し服の心地と身丈の感覚を確かめる内、狐の彼はもう立ち上がっていた。「ああ、えと…そうか、良かった…?」咄嗟に顔を上げて返事をしたは良いが、どうもそれは的からずれている気がして、疑問符が語尾を追っていく。それでも去る背を見送った後、一人残った部屋の真ん中で改めて、彼が来る前より高い位置に映る内装を眺めつつ、状況の説明をもう一度反芻する。「……早くて今日の内、長くて三日、だったな。」歩幅や目線に違和はあれども、そのぐらいならば。そんな些かの楽観に思考を傾けて――かた、と風に窓が鳴る微かな空気の振動に再び肩が跳ねた。思わずそちらを振り返って歩み寄り、窓硝子やその向こうに何も無い事を視認した次、今度は室内で作業中の使い魔達の物音や揺れる尾に意識が引っ張られる。「……ん、んん?」いやに落ち着かない身体の感覚。……気の所為だろうか、どうも耳目や首回りがいつも以上にぴりぴりするような。それらを確信に至らせる暇も無く、また己の視線を奪ったのは、眼前を丁度横切った蜥蜴の尻尾。途端、目も瞳孔もかっと興味に開かれ――気付けば伸びた片手が寸での所で尾を掴み損ね、空を遠慮無しに握り込んだ所であった。「………?」使い魔などこの屋敷では見慣れている筈で、この蜥蜴の作業を妨げてもいけないと自制も過った筈。だからこそ、自らの行動にきょとんと空振った掌を不思議そうに見詰めて、小さな拳の開閉を繰り返し首を傾げる。だがそれも飯時の準備が整った事に掻き消え、普段のテーブルに着席してぴしり背を伸ばし、「……いただきます。」目の前に置かれた湯気立つ食物達に一声礼儀を正して食事を始めた。)


***


一つ区切りと見て言葉を掛けさせてもらう。…うむ。無事に、と言って良いのかは解らないが、とにかく小さくなる事は出来たな。折角だろうと、少々縮んだ後の事も描写させてもらったが……何か解釈違いだったらすまない。

さて、私がこの状態でラザロを呼ぶか、部屋の外を覗いた所に鉢合わせするか、または向こうが様子見に来るか……何れにしろ、彼と顔を合わせる事になるのは確定と見て良い。状況として一番可能性が高そうなのは、“今度こそ真っ先に思い付いたラザロを呼んだは良いが、待ちきれずに部屋の外を覗いた所に鉢合わせ”という所か。これに何か必要な描写があればそれを綴ってくるし、そうでなければこの前提を持ってそのまま次の夜に移ってもらって構わない。

それでは、次の返事を待っている。




1121: カナニト [×]
2024-06-23 21:54:18



>リリー(>>1119)


うんっ。思ったとおり、よー似合う!
(しゃらり、手首に煌めく装飾は嫋やかな彼女の魅力をより一層引き立てるようで満足気にふにゃりと破顔して見せて。数あるアクセサリーの中でも態とブレスレットを選んだのは、ピアノが生活の一部であるという少女にとって手はケアすべき部分であり、目にも入りやすい部位であろうと――即ち、他の装飾品と比較すれば彼女の視界に入る頻度が高いだろうと打算してのこと。それを見るたび『優しくて親切なカナニトくん』の存在を反芻してくれればいい、というエゴも表面には出さずともしっかりと思いは込め、差し出された可愛らしい小指をじっと見つめる。小指同士を絡めるそれが人間界では約束を意味する慣習だと知ってか知らずか「 ……?、こお? 」困ったように小首を傾げてから、冷たいが柔らかな頬を指先にぷに、と寄せて「 うん、約束 」その状態のまま少女と視線を合わせて緩く微笑んで「 あったりまえやん。リリーちゃんみたいな可愛い子ぉに頼ってもらえるん嬉しいわあ 」顔を引いてから立ち上がり、半腰になってはふわふわで滑らかな手触りの生地で織られた袖越しに彼女の両頬を手でそっと一度だけ包んで。「 んじゃあ、今日はこのへんで。なんかあったら、そのブレスレットに向かってぼくん名前呼んで。リリーちゃん、おやすみぃ 」終始青年とも少年ともつかないあどけなくも穏やかな微笑を扉から退出するまで絶やさず、扉が閉まるまで廊下からひらひらと手を振って。結局二口しか飲まなかったココアのマグはそそくさと使い魔が片付けに来るだろう)




1122: ユギン [×]
2024-06-23 21:58:53



>レオ(>>1120)


やあやあ仔羊ちゃん、素敵な締め括りをありがとうね。宝箱で少し触れてくれていた通り、幼児退行の影響で子供っぽい部分が垣間見える一幕、とってもわくわくしたなあ。
そう、次はいよいよちっちゃくなった所をラザロにお披露目する夜だね。いいなあ、いつもとは一味違った期間限定の可愛い君を僕もよしよししたいなあ。そうだね、“”で囲ってくれたシーンが僕は一番楽しそうと思うから、君もそれで問題なければ最初の描写をお願いしていいかな?きっとすぐにラザロが飛んで行くよ。




1123: リリー・フリント [×]
2024-06-23 22:40:50





>カナニト ( >1121


( きらきらと光を反射する程に綺麗なブレスレットは華奢な腕を動かすと少々移動をするものの、繊細な作りなのかそれが特段気にかかるという程のものでは無く。視界に入る度思わず口元が緩んでしまうのは矢張りお洒落が気にかかる年頃、普段着ける事の少ない装飾品が増えた事が嬉しく無いはずも無く。困惑を浮かべる顔とは裏腹、しっかりとヒヤリ冷たい指が絡められれば満足気に頬を緩めて頷いて肯定を示し 「 約束ね 」 再度短く言葉を紡ぎ出し、小指を絡めた手を緩く上下に振って。柔らかい感触に両頬を包み込まれれば自然と眼を持ち上げるように動かすと柔らかな笑みを浮かべる彼と視線が交わる。「 カナニトくんの名前を呼べばいいのね、分かったわ。おやすみなさい、また明日ね 」 部屋から送り出すのに座ったままは失礼か。ソファから立ち上がり扉の前まで付き添い、彼と同じく戸が閉まるまで緩く手を振って見送ろうと。どこからとも無く現れたカラスたちが片付けてゆく慣れない光景を首を傾げつつ眺める事数分、綺麗になったテーブルを前に再度ソファへと腰を下ろして暫く現実離れした出来事に頭を巡らそうか。十数分ほど頭を働かせた後、はっとした表情を浮かべれば一先ず部屋の中に何があるのかの確認をする為にルームツアー宜しく部屋中を歩き回るつもりで )


****


こんばんは、そろそろ一度お暇かしらと思って失礼させていただくわね。
済し崩しにだけれどピアノを弾く約束も出来たし、初めて会ったのが怖く無い悪魔さんで私安心しちゃった。

次は確か予定だとお姉さんにバトンタッチだったわね。初回の文章だったり、お姉さんの詳しい説明だったりは >1047 に置いてあるものを参照してくれるととっても助かるわ!それじゃあ、お姉さんもお迎えに来てもらえるの心待ちにしているみたいだし私はこの辺りで失礼させてもらうわね。





1124: ユギン / ウーミン [×]
2024-06-24 00:55:26



>リリー(>>1123)


こんばんわ、小さな仔羊ちゃん。ふふふ、君はとっても素直で良い子なんだね。確かに悪魔は一見怖くないけれど…いいや、これ以上は無粋だね。けれどね、この先僕の導きが必要になったら是非君のお部屋に呼んでおくれ。
ああそうだ、ひとつ補足をさせて。ロル中の指切りげんまんだけれど、カナニトは小指を絡める代わりに君の指へ頬を添えたんだ。紛らわしい文章でごめんね、特に〆ロルの修正は必要ないよ。
これで君もこのお屋敷のメニューの――いいや、迷える可愛い仔羊の一員さ。また会える夜を楽しみにしているよ。

さて、次は硝煙と血の香りのする彼女の初夜だね。どちらでお迎えに行こうかとっても悩んでしまったよ。色々考えたけれど、人懐っこい堕天使の方が最初のコミュニケーションは取りやすそうだったからウーミンを向かわせるね。何かあればいつでも声を掛けておくれ。


***


>蘭玲(>>1047)


(ゆら、ゆらとハンモックが揺れ、小さな往復の度にはらはらと薄汚れた白い羽根が舞い落ちる。ひとりぼっちの寂しい部屋の静寂を申し訳程度に慰めるのは少女の微かな鼻唄。それは神に贈る賛美歌に似て、それでもとある一節に差し掛かれば尻すぼみに消えていき「 …さみしい 」そんな益体もない呟きへと帰結して。と、そこへ飛来したのはカラスの使い魔。カラスを使役する住人は複数存在するものの、この使い魔は堕天使のものだと誰しもが一目で知るという――他とは違う白く染まった姿を見れば一目瞭然なのだと。寂しさに沈みそうな主人にカァ!と高らかに朗報を伝えれば、緋色の大きな瞳はぱっと瞠られて「 あたらしい女の子! 」ぶわり、広げられたボロボロの翼を使って一目散にその部屋へ向かうその原動力は『きっとその女の子も寂しがっているはず、そばにいてあげなくちゃ』なんて幼稚な決め付け。楽しげなノックの後、待てども扉が開かれることはなく不思議そうに首を傾げて、返ってきた少し棘のある声には臆面もなく「 あのね、うーはウーミンっていうんだよう 」無邪気に弾んだ声色を返して。扉の向こうの人物が知りたがっている事は堕天使の名前などではない筈だが脳足りんには自己紹介が関の山、ゆえに待ても長くは続かずこちらから勢いよく扉を開けて「 じゃーんっ!ほらみて、これがうーだよ! 」にぱにぱと幼気に笑いながら両手を顔の横に掲げて柔く指先を曲げ“がおーっ”と楽しそうに咆哮の真似事をするのは挨拶のつもりか。「 あなた、あたらしい女の子でしょぉ?あのね、うーね、あなたが寂しいかもっておもってここに来たの! 」顔の横の手は後ろ手に下げ、軽やかに翼を広げてくるくると回れば薄汚れたワンピースの裾が揺れ、舞い散る羽根が貴方の部屋の床にいくつか落ちる。攫われてきたばかりの彼女には頓珍漢であろう発言を堕天使は一生懸命に伝えて)




1125: レオ [×]
2024-06-24 01:16:17



>ユギン(>1122


ああ、ユギンか。いや、私の解釈が間違っていなかったようで何よりだ。それに、楽しんでももらえたようだな。
…ふ、ははっ、すまないが今回の役目ばかりはラザロの特権だ、許してくれ。では、先程の通りの描写を綴らせてもらおう。

それではまた、楽しい一夜を願おう。


***


(騒動に遭ってから一眠りの後。普段と違う服を着て髪を結う身支度、食事の摂取など、日常動作の合間はまだ良かったが、それらが終わって意識の隙が出来る時間が問題であった。狐の彼が言う通り、確かに今までのように退屈はしない。しないが「……むう、」どうも落ち着かない。窓辺の微風に振り返るのも、視界を横切る烏や蝙蝠を追う手を伸ばしかけたのも一度や二度では済まない程度には。「……困ったな。」今はまだ自制も利いて一先ずソファーに座ってはいるが、肌――特に首元に触れる空気の僅かな震えや、間近の動くものに気を容易く移すこの状態に眉を寄せる。そのまま状況の改善を巡らせた頭が真っ先に浮かべたのは、「……ラザロ、」かのドラゴンを頼る事。それを思い付くが早いか、ソファーを飛び降り一匹の使い魔の元にしゃがみ込んで、声を掛ける。「其処の君、……ええと、ラザロの使いの者だと思ったのだが。」その相手は何時かの頃、彼と泉に水浴びへ行った夜に呼び出しを頼んだものにそっくりな使い魔。無論、人間相手でも怪しい己の見分けに自信は無く、少々弱気さは持っての声音だったが、少なくとも動きを止めたそれに言葉を続ける。「彼を呼んでほしい。用件は、そうだな……困っているから頼りたい、と伝えてくれ。」目は他へ揺れがちだったが用そのものはすらすらと、弱っている事も包み隠さず朗々話し、部屋を出る姿を見送る。――少々の間。ふと、扉の辺りから鳴った物音に意識が向く。……もしかしたら、彼が。その後にあの豪快な声が続かない事に、薄々ただの家鳴りのようなものだとは気付いていながら、それ以上に逸る感情を抑えきれず。ぱたぱたと駆け足に近寄り開いた扉の隙間から顔を出し、右左と面ごと視線を何度も巡らせて紺碧のドラゴンの姿を探した。)




1126: リリー・フリント / 蘭玲 [×]
2024-06-24 08:00:50





>ユギン ( >1124

ふふ、お褒めの言葉ありがとう。ええ、勿論!貴方ともお話しさせてもらえる機会が来るのを楽しみにしているわ。
あら!私とした事が読み違えていたのね…恥ずかしい。お言葉に甘えて訂正はせずに残させてもらうけれど、もし今後もまた妙ちきりんな事をしている時があったら遠慮せずにお伝えしてちょうだい?私も気を付けはするんだけれど、空目をしちゃう可能性もあるかも知れないから…。

謝らせてもらいたかったから出てきちゃったけれど、こちらはお返事無くて構わないからね。

****


>ウーミン


( 女の子の、それも幼く聞こえる声に警戒心は解け掛け代わりに頭に浮かぶのは恐らく名前と思わしき名称への違和感「 无名? 」 やけに発音のいいそれは母国で聞き馴染みがある故のこと。母国では名無しもしくは謂れのないなどの意味を持つ名に考え込んでいれば突如として開け放たれる扉。声からの予想に違わずその先に立つのは少女のようで、その様子を見るに敵対心や害意は無くただただ善意での行動なのだろう。足のあるカーペットのおかげが、ヒールの音は然程響かす事は無く彼女の前へと足を運んでは目前でしゃがみ込み。床に落ちているのは彼女の背に生えているように見える羽だろうか。中でも綺麗なものを一枚拾い上げ 『 これは貴女の? 』 母国の響きを冠しながらも恐らく同郷では無いように見える彼女の姿に、言葉が伝わるようにと選んだのは英語。使い慣れない言語故に多少のぶっきらぼうさが言葉尻に生まれてしまうだろうが伝わらない可能性があるよりかはマシであろうと。『 私の自己紹介がまだだったね。私は蘭玲。…それで、ここは何処なのかな 』 思い出したような自己紹介は身分までを明かす必要は無いだろうと名前だけに留め、“ あたらしい女の子 ” そんな風に告げた彼女は少なからずこの場が何処なのかを知っているのだろう。なるべく高圧的で怖い、そんな印象を与えずに済むように口元は弧を描き柔らかな笑みを浮かべて見せて )





1127: ラザロ [×]
2024-06-24 18:44:52



>レオ(>>1125)


(ドラゴンの所在は屋根ある部屋ではなく月明かりの下の庭園だった。しかし噴水や花壇の類ではなく庭園の片隅にて土に塗れながら大工仕事に勤しむのは、どちらかと言うと魔法よりも力仕事が得手ゆえに。ぽたり、顎を伝う汗を乱雑にぐいと拭った直後、ポテっと肩に飛び乗ってきたのは自身が可愛がる蜥蜴の使い魔で「 おう、どうした 」首を捻って小さな生き物を見遣ればその報告にカッと目を瞠って「 レオ…! 」無意識にそう呟けば弾かれたように屋敷の中へと駆け出して。使い魔が少々大袈裟に緊急事態として伝えたのだろうか、土や汗で汚れた全身を水浴びで洗い流すことも二の次に階段を駆け上がって角を曲がる、そうすれば廊下の数十m先に自身を呼んだ獲物が居る筈――しかしまたしても眉間に皺を寄せながら瞠目したのは紛れもなく彼の部屋から顔を出しているのは見たこともない幼子だったからで。得体の知れない相手が自分の獲物に危害を及ぼしたのではと想像しながら険しい表情でずかずかと歩み寄り「 オイ坊主ッ、そこはレオの部屋だ!勝手に入ンじゃねぇ…、……? 」まさに近所の悪戯小僧を叱り飛ばす少々ガラの悪いおじさんのような怒鳴り声を上げるも、声の勢いが萎んでゆくのは件の坊主から間違いようもなく濃ゆい貴方の匂いが香り立つから。「 レオ、テメェ何があった…? 」その口振りからドラゴンは姿形が変わっても相手が貴方だと気付いている。しかし尋常ではない事態に心底心配するような声を出しながら目線を合わせるように片膝を床へついて、ずいぶんと小さくなってしまった華奢な双肩に手を置いて怪訝な表情で顔を覗き込んで)




1128: ウーミン [×]
2024-06-24 19:02:37



>蘭玲(>>1126)


うんっ!、そぉだよう。あのね、うーね、ここに来てからいっぱいいっぱい抜けちゃうの。もどしてももどしても戻らないの
(自分の一部だったものを相手の手に取ってもらえて嬉しいのか、満面の笑みで頷きながら見て見て!とばかりにボロボロの翼をぶわりと大きく広げてみせる。大人の一人や二人、優にすっぽりと包み隠せてしまいそうな翼は蓋し崩壊しかかっているような危うさで、羽撃いたわけでもないのにまたはらはらと羽根が舞う。視界にちらちら映るそれに今度はしゅぅんと悲しそうに表情を曇らせ、その場に膝を抱えるようにしゃがみ込んでは床に落ちた羽根を両手でかき集め、小さな手のひらでくしゃりと掴んだそれを自らの左翼に埋め込むように強引にぐりぐりと押し付け、しかし当然くっつくわけもなく呆気なく散りゆくそれに憂いの溜息を吐いて「 どおしたらいーかなあ 」出会ったばかりの相手に助言を求めるのは幼すぎる精神年齢ゆえか、それとも穏やかに語り掛けてくれる優しさに早くも懐きつつあるのか。「 らんれい!らんれい、蘭玲、あなたの言葉ってなんだかとくべつ! 」名を明かしてもらえればまたしても現金ににぱっと破顔して、舌足らずな音でそれを反芻。このお屋敷ではあまり聞き覚えのない訛ったような発音を子供ながらに特別と表現しながら、屈めていた膝を伸ばしてすくっと立ち上がって彼女を見つめ「 ここはねえ、くろばらのおやしき!うーとかねえ、ヴィンスとかねえ、ラザロとかねえ、いっぱいいろんな怪物がいるんだよ!でね、でね、蘭玲はうーたちのゴハンなの! 」明るい無邪気なトーンとはあまりに不似合いな屋敷の紹介はいくら荒唐無稽でも全て事実。貴方に分かる筈もない固有名を指折り楽しそうに挙げながら、いつかの夜に空腹になった自分の糧になってくれるかもしれない相手の首に――もしもう立ち上がっているのなら腰辺りに腕を回してむぎゅっと抱きつき「 ありがとお、蘭玲っ 」少々気の早いお礼は貴方の命へ。無邪気ゆえに残酷なストレートさが貴方を置いてけぼりにしてしまわないかとか、そんな所まで一切頭は回らず)




1129: 執事長 [×]
2024-06-24 19:05:21



>ご新規様・常連様・お試しの方問わずお相手募集中です[ 今夜の案内役:マリーシュカ ]

>無登録の単発交流での暇つぶしや、行き場所の無くなったお子様のご供養も大歓迎です!

>ルート選択にお悩みの方へ(>>950


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


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https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


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◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576
◆グレン(>>644
◇リリー・フリント(>>1041


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●レオ × ラザロ ⇒ 【 >>1127 】 ※イベント「九尾の神通力」発生中
●蘭玲 × ウーミン ⇒ 【 >>1128


▼ 日常イベント ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/events


▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼




1130: 執事長 [×]
2024-06-24 19:42:29




>只今より、不定期ゲリライベントを開催いたします。詳しくは下記をご参照くださいませ!


   【 ゲリライベント ― 明晰夢の廻廊 ― 】


 ある夜、お屋敷の支配者たる黒薔薇は口々に囁いた。
 “ 味気ないわ ”   “ 飽き飽きだわ ”
    “ 食べて食べられるだけ ”  “ お決まりの幕引きだわ ”
  “ 見たいわ ”  “ 見たいの ”  “ 愉快に踊る命を ”
 ――あなたがお屋敷での暮らしに慣れた頃。いきなり黒薔薇の茨に呑まれ、目を覚ませば殺風景な真っ白の部屋に閉じ込められていた。
 しかし独りではなかった。優位者である筈の怪物も黒薔薇の暴力に攫われたらしい。
 密室に二人きり、上下左右に出口なし。
 瞬きの刹那、先ほどまで何もなかった空間に一通の黒い手紙。その内容は――――


>対象者:
 ∟全ての参加者様(ご新規様・常連様不問、相性次第で無登録の方や試運転のお子様も大歓迎)

>概要:
 ∟いわゆる「●●しないと出られない部屋」からの脱出を指名した提供と共に目指すイベントです。●●の部分はエントリー受付時にランダムに3種類生成されますので、その中からやってみたいシチュエーションを選んでいただきます。制限時間(リアル時間とは別軸)も不規則に設定され、時間内に脱出できなければ共倒れです。無論これは黒薔薇の用意した特別な明晰夢、現実とは切り離された交流であるためイベント中に起きた事象やお互いの記憶は本編には引き継がれません。脱出の成功・失敗に関わらず、イベント達成後は普段通りの交流にお戻りになれます。イベント期間中であれば何度でもエントリー可能です。

>参考:
 ∟耽美で猟奇的な雰囲気を大切にしている本編ではあまり味わえないギャグテイストを、本イベント中では積極的に取り入れるかもしれません。勿論キャラ崩壊させるつもりはありませんが、普段怪物たちの見せない一面を垣間見る機会とご認識ください。また制限時間が設けられている以上本編と比べてテンポよい進行を心掛けますので、多少文量が控えめになる可能性があります。

>エントリー方法:
 ∟キャラクターのプロフィール(常連様はアンカーでOK)と以下シートを併せてご提出ください。

【 イベント用シート 】

指名:(1名のみ)
提供との親密度:◇◇◇(以下3段階から選択)

※親密度の目安
◆◇◇…顔見知り
◆◆◇…親しい友人
◆◆◆…両想いor両片想い


>提供:【 https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters 】
 ∟近日中に実装予定の住人を含め、全ての怪物を指名可能です
 ∟相性によっては別の提供をご提案させていただく場合がございます



>1000レス到達したら開催しようしようと思っていたものの準備が間に合わず、中途半端な時期になってしまいました

>ゲリライベントの実施継続期間は7月末頃までを予定しております

>イベント期間中でも通常交流をお楽しみいただけますので(ご希望があれば同時進行も可)、そちらをご希望の方はその旨お伝えくださいませ

>イベントについてのご質問・ご相談は大歓迎ですので、いつでもどなたでもお気軽にどうぞ!




1131: レオ [×]
2024-06-24 20:34:09



>ラザロ(>1127


(幾度見回しても姿を確かめられず、悄気て唇を引きながらも往生際悪くもう一度覗き込んだ矢先に、怒鳴り声が響く。その震えにびりっと首元が痺れてその場に硬直したが、目の前へと近寄った見知った顔――己が呼んだドラゴンと視線が噛み合った一瞬きの後、止めていた息を吐き出して、置かれる掌の重み任せに竦めた肩を下ろす。「……良かった、」彼が来てくれた事にも、自分を“レオ”と認識した事にも安堵を零した次に、状況の説明の為に呼吸を取って、「実は昨日、少々暇を持て余してギンハ……様を話し相手として私の部屋に呼んだのだが、その時にだな…」事の発端、余剰が過ぎる時間の使い道から、指摘された敬称も連れて言葉を綴っていく。妙な模様と閃光に包まれた事、その後気付けばこの姿だった事、この服の提供の事、そして、「…それで、これは自分を呼び出した駄賃とも、互いの退屈凌ぎとも言っていたか。確かに、彼は満足したようだったが…」最後にその行動の由まで結んだ後に、説明に明朗と懸命だった表情が曇り始める。「……私は困ってしまってな。この姿だと、耳や目に入るもの全てが気になって、どうも落ち着けない。」それまでよりも言葉がもたついて、瞳も泳ぎ迷う素振りを見せるのは、幼少時代の身の感受性をはっきり形に出来る程知覚出来ていないから。「……でも。君の傍に居れば、“これ”でも安心出来るかと思ってな。考え無しに呼び出してしまった。」それから苦味を含みながらも柔らかく、信頼を花弁に咲き誇る笑顔でそう紡ぎながら、何処か気恥ずかしげに自らの首元を掌で擦る。「それで……ラザロさえ良ければ、元に戻れるまで君を頼らせてほしいのだが、」また姿勢はしゃんと伸び、幼いなりに引き締めた顔で真っ直ぐ眼前の彼を見詰めて、「…構わない、だろうか?」正々堂々真っ向から、今この屋敷で最も信を置く彼を命綱と頼る許可を求めた。)




1132: 蘭玲 [×]
2024-06-24 20:35:33





>ウーミン ( >1128


『 ……そう、こんなに綺麗なのに勿体無い 』
( 広げられた両翼は少女の体のわりに大きく、けれどもほんの少し動かしただけでもハラハラと落ちる羽根のせいか頼りなさ気にも映る。ゆるり眉尻を下げて、もう一枚床へと落ちた羽根を手に取って。悲し気に見える彼女の表情を明るくさせてあげたい、そんな気持ちはあるものの抜け落ちたものをくっつける術など持ち合わせていない 『 そうね…私も分からないから、一緒に方法を探そうか 』 困ったような表情はそのままに、それでも少しでも役に立ちたいと。一先ずは抜け落ちた羽根がどこかに飛んでいってしまわないように拾える範囲のものを片手に拾い上げて。己の名を何度も呼ばれるのはくすぐったいもの。それに加えて特別とまで言われてしまえば緩む口元を隠す事などできるはずも無く『 聞き馴染みは少ないかも知れないね 』 彼女の様子を見るにきっとこの場に同郷の人間はいないのだろう。意思疎通を図ることのできるだけの言語能力はあるものの、やはりもう少し発音にも力を入れておくべきだったかなんて後悔は後の祭り。彼女が立ち上がる事により少し見上げる形を取りながらも視線を逸らすことはせずに。聞いたことも無い固有名詞はきっと誰かの名前なのだろう、それにしても怪物やゴハン、やや物騒にも感じる言葉は己の聞き間違いでは無いだろうか。そんな気さえしてくる程に無邪気な声色にぱちくりと瞳を瞬かせて 『 ちょっと待って、理解が追いつかない 』 頭を回転させている最中、首元に回った腕や密着する体がやけに冷たく感じ、しっかりと感覚の残るこれは現実なのだと突きつけられたようなそんな気さえしてくる。彼女の言葉を理解してしまえば、捕食者と非捕食者その関係を認めてしまうことになる。けれども少なからずあの男の元から離れられるのならば 「 ……この方が良い、か 」 ぽつり溢した独り言は母国語で。少しの衝撃でも崩れ落ちそうな彼女の翼には触れないよう、背中へと腕を回しそっと抱き締めて )


****


引っ込んだところで直ぐに出てきてしまってごめんなさい。とても楽しそうなイベントが見えたものだからつい……。
期間内に周回が出来そうなだけの時間があれば全員の、と言いたいところだけど時間は有限だしきっと全員分回るだけは取れないと思うから……そうね、こちらで面白そうな反応ができるのは舞台役者の彼か、ピアニストの彼女。私と殺人鬼の彼はきっと指示に素直に従う事が少ないと思う、なんて情報を渡して選んでもらう事は可能だったりする?指名も出しておくなら、私はヴィンス、ピアニストの彼女はレンブラント、殺人鬼の彼はマリーシュカ、舞台俳優の彼はハイネ辺りだと考えてるけれど、相性諸々もあったら合わせて教えてくれたら嬉しいかな。

後はそう、一先ず始めてしまった私の一夜が終わるまでは可能なら同時並行でって考えているのだけれど、どちらもしっかりと文章をってなったら随分と大変だと思うから両方とも文章は短めになっても問題無いよ、とだけ。あとに控えてる殺人鬼の彼のお話を同時に紡ぐかどうかはその時に話せたら良いかな。





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