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【 指名制 / Remake 】耽溺のグランギニョル【 提供人外 / マルチエンド式 】/1107


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自分のトピックを作る
1031: レオ [×]
2024-06-08 07:43:23



>ミリアム(>1030


……連れ子、
(彼女からの視点を受け止めかねたのも一瞬、続いた言葉に道は繋がって――ついでに思い出したのは、己以外の子供と接した師の後ろ姿。聞けば聞くほどあの頃に感じた胸の靄と同じである気がして、「いいや。…恐らく、合っている。」謝る彼女へ、ゆったり一度首を横に振って。質問した途端笑い出したその楽しげな表情へ、此方はぱちりと瞠った瞬きを一つ。「……なる、ほど?」説明を受けて尚ピンとはこなかったか、どことなく彼女に釣られて気の抜けた疑問符を浮かべつつも、ひとまず相槌を打つ。「うむ、そうだな。私にとって確かにラザロは特別ではあるが…君の言う通り、絶対に隣が良いかと問われると、少し違う。」そこまで肯定を返した続き、「…“懐いている”、がやはり正しいのだろうな。」その次の言葉までに一瞬妙な間が空いたのは、剥離に似た違和が浮き出た気がしたから。しかしそれは、確信を得るより先に掻き消えて、「…感謝する、ミリアム。君に相談して正解だった。」代わりにすっかりと重さも翳りも無くなった、澄みきった晴々しい表情で言葉を一旦括り。「何か礼が出来たら良いのだが、生憎と渡せるようなものはこの身一つしか無くてな。」その後で冗談の言えない口は、相手によっては洒落にもならない一言を。しかしながら告げる声には笑む音を含めて、「だから、言葉だけですまないが、もう一度言わせてもらおう。……ありがとう、ミリアム。」不穏さなんて欠片も存在しない、今の友の如き互いの空気に似つかわしい飾らない真っ直ぐな礼を、布に描かれる模様ごと彼女の隠された瞳を真摯に見詰めて大事に紡いだ。)




1032: レナード [×]
2024-06-08 13:24:41



>リーパー(>>1030)


お前は案外おめでたいね
(優しい、というのは他愛精神の権化とも言える狼男や、それこそ自身の馴染に相応しい形容詞だろう。徒に痛みを与えた相手が気紛れに傷病を治してくれた事をそう形容してしまうのはどこか危うさを孕む無垢のように感じて「 他人の優しさに触れた事ないんじゃない? 」次いで並べたのは悪意なき邪推。血の繋がった親族ではなく何の繋がりもない赤の他人、そんな複数の存在と健全な人間関係を築く半生を送ってこなかったが為に気分屋の上振れを純度の高い善意であると捉えてしまうのでは、と。お尋ね者、そう聞けばふっと小馬鹿にするような笑いを交えて「 納得 」とだけ返して。それが顔を隠す習慣に対してか、それとも日陰者ゆえ人の情に触れる機会が少なかったという答え合わせになったのかは吸血鬼の胸中にのみ回答がある事。無論貴方は人の身、蛮勇に任せ自力を選んだとてそれは客観的に自殺行為と見做されるだろう。それを放っておかない絶対的存在が脳裏を掠めれば「 ま、仮に自力で下りようとしても“ 黒薔薇が ”許してくれないだろうね 」どこか忌々しげな声色。相手を思い通りに支配せんとする上位者然とした振る舞いを崩さないヴァンパイアと同列かそれ以上の存在と読解できる黒薔薇、未だ貴方が知る由もないお屋敷の暗い呪いに曇った表情を慰めるように再び凪いだ心地よい夜風にそっと目を閉じ。現時点で二人の位置する整えられた庭園は十分に退屈を凌ぐに値する場所だが、折角外へ出られたのだから散歩がてら足を伸ばしたいかもしれない。ここで適当に自由にさせてもまた後日あの夜の外出では満足できなかったと文句を言われる可能性もゼロではないためそれは癪で「 このまま北へ少し進めば薔薇園がある。それなりの景観だよ 」伏せていた瞼を開き、僅かに離れた距離を自ら埋めようとはせず情報だけを与える。あくまでも自分は付き添いの身、ゆえに行き先は言い出しっぺが決めるべきだと)



1033: ミリアム [×]
2024-06-08 13:27:04



>レオ(>>1031)


おおー!良かったじゃん、モヤモヤが言葉になって!
(清々しい表情を肉眼で見ることは叶わずとも、肌で感じる雰囲気や声色から自身が訪問した直後の貴方とは比較にならないほど気分が晴れたことが伝わる。ゆえに自分の事のようにキャッキャと燥ぎながらパチパチと拍手を贈り「 いーっていーって。結局あーしは何にも出来てないしさ 」損得勘定に無縁な性格、ましてや一部の怪物のように獲物の面倒を見る度に対価を求めるような質でもないため“礼”の単語を端っから拒否するように華奢な手を顔の前でブンブンと振って。それに結局のところ現時点でしっくりと来る答えを見つけ出したのは当人の心の持ち主である貴方に他ならないため謝礼には値しない、と。けれど、真っ向から告げられた真摯な感謝の言葉は射抜くように怪物の心に響き、宝物をしまうようにぎゅっと胸元の服を握ってはくっと顎を引き、すぐにニカっと牙を見せて笑って見せて「 …ホント、そのまっすぐなありがとうでじゅーぶん! 」苦悩しながら屋敷に縛られる哀れな怪物には過分な言葉。そんな風に感じては、今宵何度目かの納得感が湧く――この獲物だからラザロが目にかけているのだろうと。相談事が済めば自身が貴方の部屋に居座ることを赦される理由もまた消えてしまったと同義、怪物と獲物という線引を弁えているからこそ迷いなくすくっと立ち上がり「 戦利品、使い道が決まったらいつでも呼んでねん 」にひ、そんな風に口角を吊って笑えば扉の方へと歩みを進めドアノブに手をかけ、一拍置いて振り返り「 あーしね、楽しかったよ。それにレオっちに頼ってもらえて嬉しかった。だからまたお喋りしよーね! 」貴方は獲物、いつしか自分の知らない所で喰われてしまって二度と会えなくなるかもしれない儚い存在。だから伝えておかねばと思ったのだ、自身も貴方を見習って自分の言葉で飾らない本心を告げ「 そんじゃあ、ばいちゃ 」ひら、白い手を触れば満足したように怪物は貴方の部屋を後にするだろう)




1034: レオ [×]
2024-06-08 16:13:36



>ミリアム(>1033


そうか。
(大袈裟なほどの身振り手振りからも、すっかり牙を見せて笑うその表情からも、己の解決を心から喜んでいる事は伝わって、思わず此方も眦が和む。立ち上がった彼女を追うように此方も腰を上げ、扉へ向かう姿を見送る。その去り際、贈られる言葉の真っ直ぐな暖かさに、向日葵が如く満面に笑顔を浮かべて、「ああ。私にとっても、楽しい時間だった。」晴れやかに、屈託無い嬉しさを言動全てに顕して、「何も無くとも、また話そう。…それまで息災でいてくれ。」いつ何が起こるか解らない我が身、けれども“次がある”と信じきったその約束と願いを彼女に贈り返して、開かれた扉が閉じていくまでを見詰めていた。――静かになった部屋。立ち止まったままの足を踏み出し辿り着いたのは、ベッドサイド。覗くのはバスケットの内、相談に乗ってくれた彼女の付箋紙の文字。それから、その横に二つ並んで置かれたラムネ瓶。仄かに青みを帯びたその硝子の一方を手に取り、また窓向こうの光へ透かしてみれば、大きな黄金月が丁度瓶の内側に収まるように映る。「……特別、」思い返すは、彼女からの二度目の質問。あの時の答えに嘘偽りも惑いも存在しないが――この一瞬、“今暫く、あのドラゴンが一番時間を掛ける人間が自分であればいい”、などと益体も無い考えが過って。しかし先程の答えと整合の取れるそれに再び靄つく事は無く、また頬を喜楽に弛めて少々、空き瓶は隣同士、寄り添うように並べ直して。「……寝仕度をするか。」浸る気分の切り替えに一人次の予定を零したその後は、項に纏めていた髪を解きつつ、先ずは湯を浴びにシャワーへと向かった。)


***


引き際のようだと判断して、言葉を掛けさせてもらう。
まずは有り難う。意図した部分とは多少のズレはあるかも知れないが、収穫の多い時間だった、と思う。…そのついでに、現時点ではまだまだ感情が未熟であるという事も、判明したのだが。

さて、物語はもう暫し私のままで進めさせてもらう。具体的には、最初の日常イベントまでだ。…それと、次の指名の話もせねばな。どちらが良い、という判断には暫く迷ったが…今回の物語の道筋から総合的に見て、如何なるものであれ愛を謳うユギンの方が良いのでは、と考えた。後は…こう言ってしまうと不愉快かもしれないが、レジーナの一件でもあるように、私は“山の獣”の要素を持つ相手に対しての警戒が低く受け入れが早い事、それと、その……あの時のレジーナへの失態があるからこそ、迫る女性に対して抵抗を躊躇い、凄まじく身構える可能性がある事も理由だな。…無論、それはそれで私の珍しい一面が出る、という見込みも無い訳ではないが。
とはいえ、これは私個人の考えであるから、何かしらの相違、もしくは他に案があるようなら言ってくれ。
それでは、返事を待っている。




1035: リーパー [×]
2024-06-08 16:44:04





>レナード ( >1032


……まァ、見返りを求めねェ優しさは無かったからなァ
( 特段言葉の裏を邪推したり、悪く受け取ったりをする事無く僅かに首を傾けた後にあっけらかんとした口調で。事実、まだ家名があった頃に受けた優しさは何か思惑を含んだものの方が多く、その場で対価を求められなかったとしても後々あの時の借りだ何だと言われるものばかり。没落してからは言わずもがな、優しさは愚か人との過度な関わりを避けていたのだから、彼からの評価は甘んじて受け入れよう。小馬鹿にしたような笑いもそれが彼の常なのだと理解してしまえば腹が立つ事も無く。わざわざ強調したようにも聞こえる “ 黒薔薇 ” というフレーズが引っ掛かったのは少なからず彼と同等扱いするような物言いか、それとも視界の隅に捉えた曇った表情か。どちらにせよその発言一つで未だ知らぬ事への興味が首を持ち上げるも、今宵は好奇心を満たすための質問よりも優先する事がある。いつか、その曇った表情の真相を尋ねる機会があるのならば、今はそう頭の隅の方にしっかりと書き残すに留めようか。夜特有の冷えた空気が肺を満たす感覚が心地良く、僅かに口角を持ち上げつつ聞こえてきた声の方へと緩慢とした動作で体ごと向けて 「 薔薇園… 」 まさか行き先を提案されるなんて思っておらず、鸚鵡のように与えられた情報を繰り返すのは言葉を噛み砕きその意図を理解するためのステップで。この屋敷に連れて来られてから部屋を出るのでさえ二度目、ましてや屋敷の外に出た事などこれが初めて。何があるのかなど皆目検討も付かず、与えられた情報で悩むも直ぐに良いことを思いついたとばかりの悪戯っ子のような笑みを浮かべ 「 ……レナードのお気に入りの場所行きてェなァ 」 先程己が離れた事で生まれた距離を二歩程縮め、真正面に立てば顔を覗き込むようにして )





1036: マリーシュカ [×]
2024-06-09 11:50:30



>レオ(>>1034)


こちらこそありがとう、レオ。どんな進展もまずは今の立ち位置を正しく把握する所から始まるのだもの、有意義な時間だったと私も見ていて感じたわ。ミリアムも…ふふ、楽しそうだったわね。

次のお話のこともありがとう。確か二人の住人が候補に挙がっていたわね。
ひとつ認識をすり合わせておきたいのだけれど、ユギンを呼ぶのはスキンシップを通してラザロへの感情の解像度を上げることが目的…という理解で合っているかしら?
それとユギンをあなたのお部屋に向かわせる時だけれど、何かシチュエーションにご希望はあるかしら。何もなければ、ユギンの無差別な宣教活動にたまたまあなたのお部屋に白羽の矢が立った…という形で訪問させていただこうかと思っているの。あなたとユギンは初対面だから、もし食べられてしまいそうになったらラザロに貰った鱗を見せてあげて頂戴。




1037: レナード [×]
2024-06-09 11:53:35



>リーパー(>>1035)


人間って、幼少期に手に入らなかったものには大人になってからも執着するって聞くよ
(それは同胞の話か何かの書物かから昔々に得た知識。それが貴方にも当てはまるのなら、自分を傷つけ命を奪いかねない捕食者へ“会いたい”という文を寄越した心情にもどこか繋がってくる気がして。純粋な愛情、裏のない優しさ。貴方が心の根底にそれを求めているのだとしたら、愚直なまでの生真面目さで以って律儀に対価を準備しようとするのは、先んじて代償を用意しておくことで本当の望みである打算無しの優しさが手に入らず落胆するのを無意識の内に避ける防衛本能にも近いのだろうか「 …命の短さがそうさせるんだろうね 」本当に欲しいものを死んでしまう前に自らのものとするにはきっと時間が足りなさすぎるのだろうと、ヒトとは違う時間を生きる怪物目線の仮定を付け足して。行き先に関するお願い事には真正面から合わせられる視線へ露骨に嫌そうな表情を向ける事で応え「 お前って図々しいね 」明らかな却下の理由は二つ。自身が好んで訪れるのはいずれも独りで静かな時間を嗜める場所であるため只の獲物を連れて行くなど言語道断と判断したことと、中途半端な物語では対価としての天秤があまりにも釣り合わないということ。苛立つように自らの後頭部に手を当てればしかめっ面のまま目を閉じて「 屋敷の奴らにも教えてないのに、獲物如きを連れて行くと思う? 」腹立たしさを何とか収めるべくはぁっと大きな溜息を吐いては瞼を上げて、直ぐ側の開けた噴水広場に設置されたベンチに足を組みながら腰掛けて「 今夜のお前にはこの庭で十分でしょ。この俺が直々にお守りをしてやってるだけでも光栄に思いなよ 」それ以上を求めるのは過分であると、尊大な物言いですっかり不機嫌に染まってしまった視線を向けて)




1038: レオ [×]
2024-06-09 12:50:56



>マリーシュカ(>1036


そちらにとっても楽しい時間だったのなら何よりだ。

ああ、認識に相違は無い。現段階での理解は『ギレルモのような怪物に喰われるのは嫌だ』、それと『ラザロを親のように慕っている』という辺りだ。情の芽生えはあるが、まだ獲物から怪物への幼い親愛。これを『スキンシップも捕食もラザロでなければ嫌だ』という個人への思慕まで解像度を上げる事が指名の目的になる。

それから、シチュエーションについて特別希望は無い…と言ってしまうと主体性に欠けるようだが、私の性格と経験則上、屋敷の危険性を教わっている状態で、余程の事情も目的も無く部屋を出る真似はまずしないだろう。それは、猛獣の棲む雪山を当て無く彷徨く事と同義だからな。君の思う訪問の形で問題は無い。
無論、私はラザロの獲物だ。いざ窮地となれば、それを全面に主張するとも。…むしろ、強い拒絶や抵抗でそちらを不快にさせてしまわないかが気掛かりだ。私は良くも悪くも、感情をはっきり言動へ示してしまうからな。

……と、話が少々外れてしまったな。回答としてはこんな所だろう。質問には明確に答えたつもりだが、何か不可解な箇所はあるだろうか?




1039: リーパー [×]
2024-06-09 13:17:56





>レナード ( >1037


……そう、かもな
( 特段それを考えた事がある訳ではないが、己が愚直なまでに無条件下での愛を、自分を見てくれる存在を求めている事は紛れもない事実。ただそれを肯定して仕舞えば幼少期に貼られた可哀想な子、そんなレッテルを思い出してしまいそうで。「 短い割に求めるものが多いから、だろ 」 人の欲は底無しである。与えられれば与えられる程多くのものを望んでしまうから、なんて己の考えは自嘲気味にぽつと呟く程度に納め。一目見ただけでここまで嫌だと露骨に表される事に、くはりと笑混じりの吐息を漏らし 「 やっぱり? 」 希望を却下された事に対する落胆も、不機嫌そうな顔や大きな溜息に対する苛つきも一切感じないのは然程期待をしていなかったから。ベンチに腰掛ける彼と対面する位置、噴水の縁へと座ればそこに胡座をかき琥珀の瞳をゆると三日月のように細め 「 さっきみてェな辛気臭ェ顔してるより、ソッチのがよっぽどレナードッぽいわ 」 一瞬脳裏にちらつくのは先程の曇った表情。共に過ごした時間が短くともあれが彼に似合わぬものだという事は──特に獲物に対して見せる表情でない事は理解が出来る。彼とは反対、久方振りに何のしがらみも無く夜風を全身に浴びていることで機嫌良く 「 はいはい、感謝はしてんだぜ? 」 あぐらをかいた膝の上に肩肘を置いて頬杖をつきながらほんの少し首を傾けるようにして見やり )





1040: 蘭玲 [×]
2024-06-09 15:52:34





指名:ヴィンス or ウーミン
希望ルート:

名前:蘭玲 ( ランレイ )
性別:女
年齢:18歳
職業:マフィア構成員

性格:外見からか纏う空気感からか、冷たそうだなんて第一印象を抱かれる事が多いが実力主義且つ男社会に生きている為にそうせざるを得なかっただけに過ぎず、実際は好奇心旺盛且つ欲に忠実なタイプ。気に入ったものや人に対する独占欲が強く物持ちが良い反面、与えられた物に対しても好みで無ければ放置をする事が多い。歯に衣着せぬはっきりとした物言いをし、所謂お世辞のようなものは苦手。倫理観の壊れた世界に身を置いていた割にはまともな思考回路の持ち主で、声を荒げる事も少なく理性的。一度懐に入れてしまった人に対する面倒見は存外良く

容姿:暗い赤色の髪は胸下辺りまでの長さのロングウルフ。前髪は目が完全に隠れる程度の長さを左側に流した状態。つり目がちな瞳は黒い虹彩が収まっているが、前髪で隠れている左側は殆ど視力が残っておらず垣間見える事があるのなら白濁した目が見える事だろう。身長163cmで女性らしい凹凸は少ないものの、メリハリはきちんとついた体躯。深くスリットの入った黒いチャイナドレスは目を凝らして良く見れば生地と同色の糸で刺繍が入っている事がわかるだろう。スリットから覗く太腿には枯れた薔薇のようなデザインのタトゥーが一つ。10cm程のヒールを履き、左の足首にはシルバーのアンクレット。

備考:所属組織の当時首領補佐をしていた男に拾われるまでは貧民街の路地で暮らしていた元孤児。その為親の顔も知らず、今現在名乗っている名前も男に拾われた際に付けられたもので実際の名前すらも知らない。左目の失明も、お世辞にも発育の良いと言えない体躯も孤児生活の影響。自分を拾った男に嫌に執着されており、一時期は自由に部屋の外に出る事が出来ない程の生活を送っていたが男が首領へとなった際に仕事を任されるように。その為任される仕事といえば色仕掛けのような物では無く、男性構成員と遜色ない物。身体応力が高い事が幸いしてか大きな怪我をする事も無くこれまで生きてきている。組織内ではそれこそ初めのうちは 「 首領のお気に入りってだけで贔屓されている 」 だのなんだのと言った言葉が飛び交っていたものの、実力を示しているうちにそんな言われは無くなり、段々と地位も上がってはきたがそんなものに興味も執着も無く、ただ命じられるからしているに過ぎないとは本人談。薬物で身を滅ぼす人間を数多く見てきたからか、薬に対する警戒心が強く否定的な見方が目立つ。基本的には中国語で話すも、英語やフランス語など鈍りはあるものの日常会話をする程度であれば支障がない程度の知識はある。左足首のアンクレットは男に拾われ部屋に閉じ込められていた際の足枷の名残。

ロルテスト:
( 窓を雨粒が叩く音で意識が浮上する。独房かと見紛う程に物の少ない部屋は紛れもなく自室のそれで、中途半端に眠ってしまっていたのかそれとも低気圧のせいか鈍い頭痛に顔を顰めながら卓上に置いてある水差しから直接水分補給を。目前の机の上にある報告書は眠りに落ちる前の己が片付けていてくれたのかびっしりと文字が並び、あとは封筒に入れて首領たるあの男に提出に行くだけの状態なのだが何分気が乗らない。提出期日までは時間があるし、もし期日間際に忙しくなったとしても誰かしらに届けさせれば良い話だ、とばかりに結論付ければ扉近くの?笥の上へと提出書類一式を置き一度しっかりと眠ろうかとベッドへ向かおうかと。そんな折、目に止まったのは扉の隙間から差し込まれたのであろう宛名の類は無い黒薔薇の封蝋が印象的な一つの手紙。根城内に誰かが侵入してくる事も無ければ、こんな事をする構成員にも心当たりが無い。本来であれば首領か首領補佐にでも報告をしに行く事が望ましいだろうこの状況。然し何故だか早く開封し無ければいけないような気がして──ぱきり、小気味の良い音と共に中の便箋を取り出せばそこに記してあるのは薄気味の悪い一文。何も後ろ暗い事の無い人間であれば質の悪い冗談か、何かの悪戯で片付けるような台詞でも裏社会に身を置く己からしてみればそれでは済ます事の出来ない文言。ぞわりと背筋が泡立つような感覚は、命の危機を感じたというよりも “ お気に入りの玩具 ” は盗られないように大事に大事に閉じ込めておけばいい、そんな考えを知っているが故の事。本能的にこれは見つかってはいけない、そう感じ取りビリビリと破いて屑籠の中へと。激しく鼓動する心臓には気がつかない振りをして、それから──いつの間に眠っていたのだろうか、先程まで感じていたはずの頭痛はすっかりといなくなり頭がスッキリとした感覚がある。ゆっくりとした動きで体を起こせば、見たことの無い調度品に囲まれた室内。少なくとも根城の中では見た事の無い内装に、自然と目を細め辺りを見渡すのは命の遣り取りが多く行われる世界に身を置いている性か。そんな中確かに聞こえてきた扉をノックする音に視線を勢いよく音の聞こえてきた方向へと向けて 「 ……誰 」 ピリ、と声色からも見て取れる警戒心は扉の外にいる人物からはどう感じるだろうか。その場から動く事はせず、じっと扉を見つめ )


****


こんばんは、物語を返す訳じゃないから下げで失礼するね。先に話は通してたから分かるとは思うけれど、普段は殺人鬼と舞台役者の二人がお世話になっているって言えばきちんと伝わるかな。この後でピアニストの子も来ると思うけど驚かないでやってあげて。

懸念点は先に伝えさせてもらっていた通りだから割愛させて貰うとして、指名と希望ルートに関しての話だけさせて貰おうかな。
指名はどちらでも構わないし、その二人の中で私の対応に大きな差が生まれる事も殆ど無いと思う。ルートに関してはどんな関係を築くが大きく関わってくるだろうから空けてるけど、私と深く関わってくれる誰かさんが諦め半分でこの屋敷にいるのだとしたら……多分その段階で 【 秘密の共犯者ルート 】 一択になるだろうなって事は先に伝えさせて貰っておくね。

後は……そうだ。基本的にそんなに長い間母国語以外を使うつもりは無いけれど、分かりやすいように母国語以外で発音しているときは『』こっちの鉤括弧を使わせてもらうつもり。描写外でも鉤括弧が出てくるのが暫く続くだろうけど、分かっててもらえると嬉しいな。

個別での返事は大変だろうし、今物語を紡いでいる殺人鬼宛にお返事出してもらうでも特になにも無ければ確認だけに留めてもらうでも好きにしてもらって大丈夫。





1041: リリー・フリント [×]
2024-06-09 15:53:31





指名:レンブラント or カナニト
希望ルート:

名前:リリー・フリント
性別:女
年齢:16歳
職業:ピアニスト

性格:ふわふわとして優柔不断そうな外見からは反して存外しっかり者で自分の意見はしっかりと持っているタイプ。顔を合わせる事の少ない両親からは蝶よ花よと甘やかされながら育ち、我儘放題では無いものの王室育ちの令嬢さながら少々世間一般とはズレた感覚を持つ世間知らず。何かイレギュラーが起こった際には自己犠牲の精神が前面に出る事勿れ主義で、外的要因のストレスには弱く溜め込みがち。感情表現豊かで表情がくるくると変わるものの、喜怒哀楽のうち怒の感情のみが大きく欠落しており滅多な事では機嫌が悪くなるだなんて事は無いだろう。自分自身でも気付いていないが、執着心並びに独占欲が強く心の隙間にするりと入り込んでくるものに対して無条件に信じ、依存してしまう節がある。

容姿:淡い栗色の髪は緩く巻いたような癖のついた腰の辺りまでの長さのロングヘアで、前髪はセンターパート。サンタマリアアクアマリンのような透き通った水色の虹彩は少し垂れ目がちな瞳で、持ち上がった口角と合わさり柔らかくゆったりとした印象を与える事だろう。シフォン素材の淡色ワンピースにウエストの辺りでブラウンのベルト、足元は3cm程度の高さのパンプス姿。身長は158cmで女性らしい凹凸がはっきりとした体躯。アクセサリーの類は左右のロブに1つずつのワンポイントピアスのみ。

備考:コントラバス奏者の父とフルート奏者の母の間に生まれた一人娘。有名オーケストラに属する両親は世界中を飛び回っている為に、別で暮らす時間のほうが長く幼少期からお世話になっているのは母方の兄であるピアノ講師の家。音楽の才能は両親から多分に引き継いでいたようで、音楽に興味を持ったのは3歳の頃。よく耳にしていた音がピアノ且つ師となる人物が身近にいた事が影響してか、瞬く間に上達し大きな舞台へと立ったのは10になる年の事。弱冠10歳のピアニストなんて持て囃される反面、クラシックの世界では親の七光だとコソコソされる事が多く満足に弾く機会が無い事がストレスだったが音楽のストレスは音楽で晴らしてしまえ、との考え方をしており名前も顔も出す事無くジャズバーで週に2回程の演奏を行い気を紛らわせている。趣味も特技も音楽、と答える程度には音楽の世界にどっぷりと浸かっており浮世離れした思考は携わった舞台演劇だったりバレエの演目だったりによるもの。

ロルテスト:
( 最後の一音を余韻たっぷりに弾ききれば一瞬の静寂の後に会場中に響き渡る割んばかりの拍手。椅子から立ち上がり優雅に一礼をした後に舞台袖へとゆったりとした足取りで捌ければブザーの音と共に段々と下がってくる幕。ヒソヒソとされている声が聞こえない訳では無いが、親の名があるのは事実。にっこり、何も聞こえていないような振りをして 「 お疲れ様です、お先に失礼致しますわ 」 なんて声を掛ければ罰の悪そうな顔をするのならば初めから言わなければ良いのに。小さく溜息を吐きつつ与えられた控室へと到着すれば初めに窮屈なコルセットを外し、次に綺麗に結い上げられていた髪を解くためにピンを外そうか。心に残るモヤモヤとした黒い影を見て見ぬふりをしても良いが、確か今日は伯父さんも教室があるからと不在だったはず。普段お世話になっているあの場所は開いていたかしら、ああその前に一度家に戻ってから……思考をあちらこちらに飛ばしながら着替えを済ませ結っていた後の付いた髪は高い位置で一つに纏めて帰宅の準備を整え、さあ帰ろうと振りむいたところで部屋の中央、机の上に置いてある封筒の存在に気が付いた。「 こんな物、入ってきたときにあったかしら…… 」 ぽつと口を突いて出た言葉は誰の耳に届く事なく宙に溶けて消えてしまう。おずおずと手に取ったのは、今日一日この部屋を使う人間は己だけだと知っているからの事。きっと頭を巡らせている時に誰かが入ってきて置いたんだわ、そうじゃ無ければおかしいもの。そんな風に結論付けてしまうのは己の短絡的な思考のせいか。お行儀の悪い行為だとは理解しつつも、この場にあるはずの無いペーパーナイフの類を探すよりも先に封筒の隙間へと細い指を差し込み開封すればパラパラと落ちる黒い封蝋。中に目を通し、誰かの悪戯かしら?そう首を傾げたところで意識が途絶えた。再び意識を覚醒させる材料となったのは扉をノックする軽やかな音。くあ、と小さな欠伸を漏らしつつ片手で霞む目を擦りながらベッドから降りて 「 ……伯父さん?ノックするだなんて珍しい 」 己の部屋を訪れる人間なんて同じ屋根の下に住んでいる血縁者くらいもの、と対して警戒心を抱きもしないのは未だ周囲を見回し自室との相違に気がついていないからこそ。「 どうかしたの?昨日も変わりなかったわよ 」 ドアノブを回して扉を開き、廊下に立つ見慣れたはずの姿を視界に入れようと視線を持ち上げ )


****


こんばんは、ご機嫌麗しゅう……だなんて堅苦しい挨拶からごめんなさい。先に来ているお姉さんがいるから、私の方からは簡単に失礼させてもらうわね。

先ず指名に関してのお話なんだけれど、悪魔の兄弟のうちどちらに先に会ったとしても翻弄される事は変わりがないだろうしお好きな方でお迎えに来てくださって構わないわ。
それと、ルートに関する事なのだけれど、空欄なのは初めのうちは全ルート視野に入れたまま交流を深めたいってお願いなのと……お恥ずかしながらこの歳まで “ 恋愛 “ というものに触れた事が無くって…。恋愛ルートに入るのなら少し自分の気持ちに気がつくまでに時間がかかってしまうかも知れないという事だけ先に理解しておいてくださるかしら。

あとは……そうね、明らかな依存先だったピアノに満足に触れられない状態が長く続くとしたらきっと私の依存先は簡単に変わってしまうと思うわ。それを許してくれる人たちと深い仲になれたら嬉しい、だなんて我儘かしら。

あまり多く話すぎるとご迷惑だろうし、お伝えしておきたい事はお伝え出来たから私はこの辺りで失礼するわね。ふふ、本当は私が出てお話をしたいのだけれど、私もお姉さんも、お兄さんのお話もってなったら大変な事ぐらい重々分かっているつもりだし、迷惑になる事は避けたいもの。先に来ているお姉さんと一緒で何かあれば今お話をしているの最中のお兄さんにでもお伝えくださればお答えさせてもらうわ!





1042: マリーシュカ / ユギン [×]
2024-06-09 16:11:23



>レオ(>>1038)


お返事ありがとう、認識が合っていて良かったわ。
ふふ、お気遣いありがとう。確かに強く拒まれるとしょんぼりしてしまうかもしれないけれど…ユギンは暴力的な怪物とはまた違う意味で話の通じにくい住人だから、そのくらいが丁度いいのかもしれないわ。ただその場合、あまりあなたのお部屋での滞在時間は長くないかもしれないけれど…大丈夫よ、きっと次の日にはケロリとしている筈だから。そういう怪物なのよ。…ふふ。
それじゃあ、ユギンを呼んでこようかしら。何もなければ私へはお返事ご不要よ、また伝えたいことや相談があればいつでも声を掛けて頂戴ね。レオ、またあなたが何かを掴める夜になりますように。


***


ユギン:
(無音で満たされた廊下空間に、優雅な鼻唄と一組の裸足の足音が響く。歩みを進める度に揺れるのは黒いトーガと高く結われた白銀の長髪、そして人ならざるを証明する二つの尾、まるで神話の登場人物が物語から抜け出したかのような神秘性を纏いながら使い魔の蝶数匹と戯れるようにして屋敷を闊歩するのは迷える仔羊を導くための巡礼そのもの。見境なしに行われるそれは今宵貴方の部屋をターゲットとして定め、扉の前に立てば優しげなノックを三度「 やあ、僕の可愛い仔羊ちゃん。怯えてはいないかい、迷ってはいないかい?どうか君の顔を少しでも僕に見せておくれ 」やや大仰な話口調は演説や舞台上での演技にも似て。しかし不思議と胡散臭さを感じさせないのは上っ面だけの言葉を吐くような怪物ではないためか、その証拠に喉から奏でられるのは扉の向こうのまだ見ぬ獲物がこの屋敷の全てを恐れて泣いているかもしれないと心底案じる声色で)




1043: レナード [×]
2024-06-09 16:14:50



>リーパー(>>1039)


…達観してるみたいな答えだね。物分かりの良い振りして、いつか与えられるかもしれないそれを全然諦めてないくせに
(人喰いの怪物が闊歩する屋敷にてその怪物に繋がりを求めるのだから、やはり人間界では埋める事の出来なかった大いなる空白を胸に抱え、更にそれを埋める事を諦めていないのだろうと察しは付いて。貴方の斜に構えたような態度は生来のものかと思っていたけれど、きっとそれも自分だけではどうにもできない空白に蝕まれる過程で纏うようになった一種の鎧にも近いのだろうと今夜の出来事で怪物の中での評価は幾分か改まり。それが本質かどうかなんて定かではないけれど、そう解釈してしまえば貴方の生意気さもただ癇に障るだけではないように思える気がして、普段獲物に接する際よりも饒舌になり「 俺達も色々と気苦労が多いんだよ。たかが食糧の暇潰しに付き合う羽目にもなるし 」下から外観を見上げてもその全容が測れないほど広大な黒薔薇屋敷と、庭園で向かい合う二人を嘲笑うほど巨大な満月の下では、如何に人知を超えた怪物と言えども凌駕出来ないものがあると思い知らされるようでうんざりと背凭れに体重を預け。皮肉を付け足しておきながらも、今夜貴方に時間を割くと決めたのは自分の決断だと弁えているため声に嫌味ったらしさはなくむしろ清々しいような響きを持ち「 ……感謝してる奴の態度には見えないね 」背面に重心を移したため頭の重さに従って首も仰け反るような形になりながら、見下ろすような目つきでジトリと一瞥をくれればハッと唾棄するようにそう告げては目を閉じて首の力を抜き「 折角の屋外なのに、そこに座ったままでいいの?芝生でも走り回りゃいいのに 」敷地に縛られているとはいえ広大な屋敷中を自由に移動できる怪物と、命を守るためには自室に籠る必要がある獲物。外出の価値は比べるまでもないだろう、貴方に後悔がないようにと慮る気持ちはまるで飼犬を庭へ連れ出したかのような不躾な物言いに隠して)




1044: マリーシュカ [×]
2024-06-09 16:34:24



>蘭玲、リリー、(リーパー)(>>1040-1041


ようこそ、黒薔薇のお屋敷へ。……あなたたちが来てくれるのを心待ちにしていたわ。
お言葉に甘えてお返事は纏めさせていただくわね、いつもお気遣いありがとう。
ふたりの指名に関する意見と当面のルート方針、どちらも丁寧にありがとう。挙げてくれたどちらの怪物で最初のお迎えに上がるか、今からとっても迷ってしまうわ。だってふたりともとっても可愛いんだもの、いつか私のこともお部屋に迎え入れてね…ふふ。
ひとつ確認なのだけれど、こちらで完成版のプロフィールという事で良かったかしら?不躾な質問でごめんなさい、蘭玲の方の性格欄が途中で途切れてしまっているように見えたから…私の勘違いだったら忘れて頂戴ね。
今まで通り、演者の切り替えタイミングはお任せするわ。メニューにお名前が載るのも、本登録――つまりお屋敷で二度目の夜を迎える事が確定した時というのも同じ。
あなたたちとお話できる夜を心から楽しみにしているわね。…うふふ、いつもたくさんの楽しみをありがとう。これからもお屋敷での暮らしをあなたたちに楽しんでいただけますように。




1045: レオ [×]
2024-06-09 17:48:59



>マリーシュカ/ユギン(>1042


(一つ目の彼女と話してから数夜。今は丁度湯浴みも済んで、開けた窓から吹き抜ける風を緩やかに享受しながら、ドラゴンからの“お守り”を掌に眺めていた。自然に任せた髪が乾いた頃合い、響いてきたのは柔らかいノック音。……聞いた事の無い声。一瞬身構えるように動きは止まったが、その音色は此方を慮っているようで、強張りは直ぐ様消え去っていく。なれば、どうかと頼むそれに答えない由は無く、「ああ、今そちらに行く。少し待っていてくれ。」怯えや警戒も無くそうはっきりと声の主に言葉を返しつつ、“お守り”は胸元のポケットへ。それから解いていた髪を、湯上がりの暑さから旋毛の高さへ結い直し、簡単に身を整えてドアに向かう。隔てを払った先――まず視界に入るのは黒い布地に白銀の髪、それから、人にはある筈も無いが、見た覚えのある横長の瞳孔。「山羊、の…」ぽつ、と零れた興味と驚きの入り交じる声、同時に些か呆けた瞠り目を下げれば揺れる尾も認められた。「……あ、っと。すまない。君の目や尾が私がよく見た生き物に似ていたもので、つい目を取られてしまった。」しかし関心に思考が惹かれたのも数秒、不躾な目線を投げた事を詫びながら、今度は意識的に面を合わせる。「私はレオ。山で狩りをしていた者だ。」真っ直ぐ彼の瞳を見上げてはきはき朗々、まずは初対面の彼へ久方ぶりの自己紹介を。「君の名も、聞かせてもらえるだろうか?」堕天使の彼女や人狼の彼女、最近ならば一つ目の彼女、そしてドラゴンの彼。それなりに怪物との接触経験が積まれたからだろう、然したる緊張も見せない晴れやかな歓迎の色を表情に乗せ、山羊に似た彼からの名乗りを待った。)




1046: リーパー [×]
2024-06-09 18:32:32





>レナード ( >1043


俺自身がそうだからなッて話だしな
( 己の承認欲求の高さも、埋める事が難しい事も自身が一番理解している。ただそれを諦めてしまっては今迄の行いを全て自分で否定してしまうように感じてしまうのだから余程の物か。「 それとも、諦めてるような獲物の方が好みか? 」 どんな返答が返ってこようとも己の生き方を変えるつもりは無いのだが、単に好奇心からの問い掛けを。 「 ッハ、それは悪かったなァ 」 耳に届く言葉は常の皮肉なのだろうが嫌な感情は含まれていない事は声色から伝わり、軽口のような返しを。ただ、彼の態度はきっと紡ぎ出された内容だけが “ 気苦労 ” の内容で無いだろう事は想像に容易く。未だこれ以上踏み込む訳にはいかないところにあるのだろうと結論付け、喉まで出かかった言葉は飲み込んで。必然的にそうなったのであろう見下すような視線も気にかける事は無く、すいと視線を逸らし溜息混じりに 「 元々走り回るようなタチじゃねェんだわ 」 体力があるかと問われれば答えは否。幼少期も日向ぼっこをしている方が多かったし、一人で暮らすようになってからは余計に外へと出る機会も減った。きっと元より体力は減っているだろう事は容易に想像がつくが、折角屋外に出れた事もまた事実。少し歩き回ってみるかと座っていた体勢から反動をつけて飛び降り、人間界とそう変わりのない風景の中踵を返し数歩足を進めたところで一つの疑問が浮かんでくれば振り返って 「 …なァ、どの程度なら離れても安全? 」 少なからず今夜は己の身の安全を確保してくれるつもりなのだろう彼の前で危険に身を晒す事は避けたい。少しトーンを落とした声は伺いを立てるように聞こえるだろうか )


****


>マリーシュカ ( >1044


彼奴達に変わって俺の方から失礼するな。
蘭玲のプロフだが、不手際で完成前のを載せちまってたみてェだ。場所取って悪ィが、後で差し替え分提出しに戻って来させるつもりにしてるッてのだけ伝えとくな。

出てきたついでに今後の相談ッつーか、順番相談ッつーかをしときてェんだが。前に話させてもらッてた流れが終わるまでは俺のままで~ッて思ってたんだが、俳優野郎をジメジメさせたまま放置してンのも何だし新しい奴等の初夜も早めに済ませて少しでも早く名簿に載せてやりてェしッてコトでレナードとのが終わり次第 【 グレン → リリー → 蘭玲 → 俺×2 】 の順での遣り取りでさせて貰えたら嬉しい。最後の俺の2回連続が終わった後は新参者の二人が屋敷に残るのか、あとは俳優野郎と俺の流れがどうなるのかで変わってくるだろうが…。一先ずの提案はこんな感じだな。





1047: 蘭玲 [×]
2024-06-09 19:04:13





指名:ヴィンス or ウーミン
希望ルート:

名前:蘭玲 ( ランレイ )
性別:女
年齢:18歳
職業:マフィア構成員

性格:外見からか纏う空気感からか、冷たそうだなんて第一印象を抱かれる事が多いが実力主義且つ男社会に生きている為にそうせざるを得なかっただけに過ぎず、実際は好奇心旺盛且つ欲に忠実なタイプ。気に入ったものや人に対する独占欲が強く物持ちが良い反面、与えられた物に対しても好みで無ければ放置をする事が多い。歯に衣着せぬはっきりとした物言いをし、所謂お世辞のようなものは苦手。倫理観の壊れた世界に身を置いていた割にはまともな思考回路の持ち主で、声を荒げる事も少なく理性的。一度懐に入れてしまった人に対する面倒見は存外良く、積極的に気にかけ関わりを持とうとする姿を見る事だろう。

容姿:暗い赤色の髪は胸下辺りまでの長さのロングウルフ。前髪は目が完全に隠れる程度の長さを左側に流した状態。つり目がちな瞳は黒い虹彩が収まっているが、前髪で隠れている左側は殆ど視力が残っておらず垣間見える事があるのなら白濁した目が見える事だろう。身長163cmで女性らしい凹凸は少ないものの、メリハリはきちんとついた体躯。深くスリットの入った黒いチャイナドレスは目を凝らして良く見れば生地と同色の糸で刺繍が入っている事がわかるだろう。スリットから覗く太腿には枯れた薔薇のようなデザインのタトゥーが一つ。10cm程のヒールを履き、左の足首にはシルバーのアンクレット。

備考:所属組織の当時首領補佐をしていた男に拾われるまでは貧民街の路地で暮らしていた元孤児。その為親の顔も知らず、今現在名乗っている名前も男に拾われた際に付けられたもので実際の名前すらも知らない。左目の失明も、お世辞にも発育の良いと言えない体躯も孤児生活の影響。自分を拾った男に嫌に執着されており、一時期は自由に部屋の外に出る事が出来ない程の生活を送っていたが男が首領へとなった際に仕事を任されるように。その為任される仕事といえば色仕掛けのような物では無く、男性構成員と遜色ない物。身体応力が高い事が幸いしてか大きな怪我をする事も無くこれまで生きてきている。組織内ではそれこそ初めのうちは 「 首領のお気に入りってだけで贔屓されている 」 だのなんだのと言った言葉が飛び交っていたものの、実力を示しているうちにそんな言われは無くなり、段々と地位も上がってはきたがそんなものに興味も執着も無く、ただ命じられるからしているに過ぎないとは本人談。薬物で身を滅ぼす人間を数多く見てきたからか、薬に対する警戒心が強く否定的な見方が目立つ。基本的には中国語で話すも、英語やフランス語など鈍りはあるものの日常会話をする程度であれば支障がない程度の知識はある。左足首のアンクレットは男に拾われ部屋に閉じ込められていた際の足枷の名残。

ロルテスト:
( 窓を雨粒が叩く音で意識が浮上する。独房かと見紛う程に物の少ない部屋は紛れもなく自室のそれで、中途半端に眠ってしまっていたのかそれとも低気圧のせいか鈍い頭痛に顔を顰めながら卓上に置いてある水差しから直接水分補給を。目前の机の上にある報告書は眠りに落ちる前の己が片付けていてくれたのかびっしりと文字が並び、あとは封筒に入れて首領たるあの男に提出に行くだけの状態なのだが何分気が乗らない。提出期日までは時間があるし、もし期日間際に忙しくなったとしても誰かしらに届けさせれば良い話だ、とばかりに結論付ければ扉近くの?笥の上へと提出書類一式を置き一度しっかりと眠ろうかとベッドへ向かおうかと。そんな折、目に止まったのは扉の隙間から差し込まれたのであろう宛名の類は無い黒薔薇の封蝋が印象的な一つの手紙。根城内に誰かが侵入してくる事も無ければ、こんな事をする構成員にも心当たりが無い。本来であれば首領か首領補佐にでも報告をしに行く事が望ましいだろうこの状況。然し何故だか早く開封し無ければいけないような気がして──ぱきり、小気味の良い音と共に中の便箋を取り出せばそこに記してあるのは薄気味の悪い一文。何も後ろ暗い事の無い人間であれば質の悪い冗談か、何かの悪戯で片付けるような台詞でも裏社会に身を置く己からしてみればそれでは済ます事の出来ない文言。ぞわりと背筋が泡立つような感覚は、命の危機を感じたというよりも “ お気に入りの玩具 ” は盗られないように大事に大事に閉じ込めておけばいい、そんな考えを知っているが故の事。本能的にこれは見つかってはいけない、そう感じ取りビリビリと破いて屑籠の中へと。激しく鼓動する心臓には気がつかない振りをして、それから──いつの間に眠っていたのだろうか、先程まで感じていたはずの頭痛はすっかりといなくなり頭がスッキリとした感覚がある。ゆっくりとした動きで体を起こせば、見たことの無い調度品に囲まれた室内。少なくとも根城の中では見た事の無い内装に、自然と目を細め辺りを見渡すのは命の遣り取りが多く行われる世界に身を置いている性か。そんな中確かに聞こえてきた扉をノックする音に視線を勢いよく音の聞こえてきた方向へと向けて 「 ……誰 」 ピリ、と声色からも見て取れる警戒心は扉の外にいる人物からはどう感じるだろうか。その場から動く事はせず、じっと扉を見つめ )


****


やっとお披露目できるって浮き足立ってたみたいで、見苦しいもの見せちゃってごめんなさい…。完成版はこっちになるから、もし今後メニューに載る事が叶うならこっちを載せてもらえると凄く助かるな。





1048: ユギン [×]
2024-06-10 19:06:06



>レオ(>>1045)


やあやあ、レオ。君は綿菓子を纏った羊に似ているね
(開いた扉にゆるりと笑みを深めて、全てを受け容れる神父の如く大きく両腕を広げて。人間界の動物に例えられる事には何の感慨も持たず、ただそれが貴方の警戒心を薄める材料になると鋭く勘付けばこれは僥倖とふんわり目を細め「 僕はユギン。君のような迷える仔羊を導く役目を持った怪物さ 」広げた腕の片方を斜め上に、もう片方は斜め下へと動かし優雅にその場で一回転しながら自らをどう認識してもらうべきかをゆったりとした調子で告げ、回転の慣性で貴方の双肩へと両手を掛ければぬぅっと近付いて――そのまま肩越しに室内をまじまじと見れば匂いを確かめるように深く息を吸って「 レオ、さてはたくさんの怪物達に大事にされているんだね? 」新入りの部屋には充満する筈もない、複数の怪物の残り香。人の嗅覚で感知できるものではないその残滓を感じ取れば、獲物の吟味に先を越された事に嫉妬するでも憤慨するでもなくただただ喜色を湛えて「 素晴らしいよ! 」賛辞を贈ると同時に肩に置いた手を背に滑らせてぎゅむっと抱き竦めてしまおう。そのまま僅かに勝る上背を利用し体重をかけるようにして済し崩しに部屋へとお邪魔して、もし抵抗されるのならば微かな魔力にて膂力を増し貴方のベッドへと押し倒す体勢を取り「 是非この僕もその一員に加えておくれ。僕の仔羊、とっても可愛いよ 」パーソナルスペースという概念が存在しない怪物は、害意さえ見せないものの距離の詰め方は加速度的。そこが弱点とも知れず、首元に顔を埋めては体温のある肌へ柔く吸い付いて)




1049: レナード / マリーシュカ [×]
2024-06-10 19:45:56



>リーパー(>>1046)


藻掻こうが諦めようが、無様なら視界に入れたくもないね
(肝要なのは自身の目にとってその姿が美しく映えるか否か。例えるならば、同じ不細工に歪んだ顔でも人の悪口ばかりを吐いて醜さの染み付いた面貌と、長い長い距離を自らの脚でのみ駆け抜け走破する直前の極限の顔容とでは比較するまでもなく後者は輝いて見えるだろう。すぅっと重力を感じさせない挙動で背中側へ預けていた重心を手前に戻しては真向かいの貴方はどんな顔をしているのかと目を合わせ「 お前も気高く振る舞いな 」決して自らに気に入られるために強要するではなく、最期に美しいと評され一人でも多くの怪物の心にリーパーという存在を刻めるようにと。そう遠くない日に訪れるであろうその夜にせめて後悔の少なく済むように、その気は無しにお節介を告げて。「 確かに、ヒョロヒョロだしね 」揶揄するではなく納得したような真顔を向ける、やや無造作な言葉選びも悪意はなくただ見たままをそっくり言葉に乗せただけの事。安全圏を問われれば間髪を入れずに「 俺の目の届く範囲 」と淡々と答え、その後にこの言い方だとずぅっと見張っていなければならないのかと気付いてそれは面倒だと小さく舌打ちを。マントコートの間からそっと手を現せば淡い赤色に光る縄のようなものが伸びていき、ゆるゆると貴方の手首に巻き付いて「 これが限界まで伸び切ったらそれ以上は離れないで 」反対側は同じように自身の手首に巻き付けて。縄の長さは大体30mほどだろうか、本当はもっと活動圏を広げられるのだが獲物のために無為な疲労を負う事を是としない怪物はその事は黙しておく様子。縄の長さが決まっていても根っこである怪物自身が動けば範囲が広がる、ということも)


***


蘭玲のこと、ありがとう。メニューにお名前を載せさせてもらえる夜が来たら、>1047の方を参照させていただくわ。
この後の順番についても了解よ。もちろんどんな順序になっても異論はないから、その時々で考えが変わったりしたらいつでも遠慮なく教えて頂戴ね。ああ、今のうちから誰であの娘達を迎えに行こうか悩んでしまうわ…ふふ。こんな時間も楽しいのね、ありがとう。
追加で伝えておきたい事がなければ、私の方にはお返事ご不要よ。




1050: 執事長 [×]
2024-06-10 19:47:28



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1051: リーパー [×]
2024-06-10 20:51:53





>レナード ( >1049


( 何がしかの助言やお節介の類の言葉にきょと、とした表情を浮かべる事数秒 「 俺は俺がやりてェようにするだけだかンな 」 すぅと目を細め僅かに崩した表情は小憎たらしく映るだろうか。気高くあれと求めるこのヴァンパイアが何を指標とするのか分からないが、それが理解出来ていたのだとしても己の生き方を変えるつもりなど誰かにそう強制されようとも更々無い。例えそうすれば己の欲する物を与えてくれると言われたのだとしても。「 屋敷暮らしで体力も落ちてるしなァ 」 頼めば身の回りの事は使い魔が世話を焼いてくれる生活に加え、部屋の外は危険だからと満足に身体を動かす事も出来ない。きっと走れば直ぐに息切れを起こすだろうだなんて自嘲交じりに。問いかけへの最初の距離が明確では無い返答へは顔を顰め無言の抗議を。次いだ距離の提示には、どこからとも無く現れた縄をまじまじと見つめるも、先程宙を歩いた経験からか然程驚いた様子を見せる事は無く。手首に巻き付いた紐をくいくい、と軽く引っ張るように動かしつつ目だけでもう片方がどこに繋がっているのかを辿れば辿り着いたのは彼の手元 「 ……リードみてェ 」 宛ら散歩をしている犬と飼い主のような状態にむ、と眉根を顰めるも何時彼の気が変わって戻ると言い出すか分からない状況。少しでも満喫しようと溜息を吐いた後指定された範囲内だけでも見て回ろうと彼に背を向け。先ずはどの程度の辺りで縄が伸び切るのかを確認しておこうとゆったりとした歩調で真っ直ぐ直線距離を歩き始め )





1052: レナード [×]
2024-06-10 21:21:48



>リーパー(>>1051)


優しくされたいなら素直になりゃいいのに
(らしくもなく差し出がましい口出しをした事にはぽかんとした表情を視界に写した時に初めて気が付いて。元より押し付ける気などなかった差出口、貴方の心に響かずとも気を乱されることは無くともなぜあんな事をたかだか食糧に過ぎない獲物に告げたのか、自らの言動が不可解で「 ありのままを俺を愛してくれなきゃやだって? 」いつもと同じ調子で悪態を紡ぐ舌には動揺も狼狽も絡んでいないけれど「 口だけ開けて待ってる雛鳥みたいだ 」見つめる先は貴方ではなく囚われの怪物をせせら笑うような満月へと。否、その月を通して自分自身の胸中を覗こうとしているのかもしれない。不満げな声にはゆっくりと柔らかいとは言い難い視線を向けて「 餌を飼う趣味はないよ 」どこぞの怪物と違って獲物を愛玩する意志はないため、そんなつもりで伸ばした縄ではなくあくまでも身の安全を守るためだと。不愉快極まりなさそうに溜息を吐けば見慣れた庭を見回し、最後にはまた天上を見上げ「 飽きたら戻って来な 」それだけ言い残せば別れを告げるように、或いは自由に行けと意思表示をするように一度だけ片手をひらりと振って)




1053: リーパー [×]
2024-06-10 21:56:41





>レナード ( >1052


元から素直にしてッけど?
( 自分の欲望には、なんて注釈が言外につく事柄をゆると首を傾げつつ。「 偽りを愛されたッて虚しいだけだろ 」 口を突いて出てくるのはあくまでも自論。肩書きや上っ面だけを見て好かれたとて、それを知ってしまった途端に壊れる虚像を知っているから 「 ……ま、それで愛されねェんならそういうコトだったッてだけだしな 」 ほんの僅かに翳りを見せた表情は頭上の月を見詰めている彼には見られていないだろうが、不自然なほどにあっけらかんとした声色はどう届いただろう。睨み付けるような、そんな目線にこちらもむすとした表情を深め「 例えだろ、例え 」 そう言われるのが嫌なのであれば、別の方法を取れば良いのにだなんて事は胸中だけに留めて。最低限のお守りだけをするだけで後は好きにしろとでも言わんばかりの様子に苦笑を漏らしつつ、ゆっくりと歩を進め。サクサクと小気味のいい音を鳴らしつつ芝を踏み、時折足を止めてじっと見つめるのは元の世界では見た事の無いような草花。もし彼が様子を見るような事があるとしたら、常の鋭い目付きはなりを顰め時たま年相応よりもやや幼いような好奇心に満ち溢れた表情をしているのを見る事ができるだろうか )





1054: レオ [×]
2024-06-10 23:10:58



>ユギン(>1048


……う、む?
(ゆらり踊るような仕草もさる事ながら、今まで接してきた怪物達とは全く異なる空気と言い回しに、目が困惑へ瞬く。……仔羊、導く。聖書を知らない己には、先程の彼から送り返された言葉も相俟ってそのままの意味として捉えた後、「……ええと、ユギンか。宜しく、」ともあれ知れた名と共に歓迎を示そうとして――唐突と縮まった距離に挨拶は息ごと途切れる。「っ、ああ、話した者はそれなりに、」それから立て続けに話し出す彼に、戸惑いつつも何とか返事を繋げにかかる。…が。それもまた、上から被る賛辞と、遠慮無く背を通って身を密着させる腕に塞がれた。会話の拍子が掴めない、行動も読み難いこの状況下、「っ…いや、その、」次の言動に迷う内に掛かった重みで、足はじりじりと後退して彼に入室を許してしまう。ぼふ、と押し負け仰向けに転がったのはベッド上、その眼前には己を見下ろす山羊の瞳。「ユギン、少し待……っ!」彼から毒心や捕食欲の類いが窺えないからだろうか、ただ現状に混乱するばかり。声のみの制止を訴える途中、鋭敏な部分へ冷たいものが触れた、刹那――ひぅっ、と寸でで悲鳴を飲み込んだ喉がか細く喘ぎ動いて、全身が跳ねるようにして強張る。「っ…そこ、は、出来れば触れないで、くれ。肌の感覚が、鋭いんだ。」まだ残る余韻に震える口頭で、自ら弱点を晒す愚行を。しかし本人にその気は無く、ただ純粋に中断を頼む言の葉と同時に、真上の彼の行動から逃れんと身動いで、「一員になりたいと言うのであれば、せめて座って、向かい合って話をしよう。何も、こんなに迫る必要は無い筈だ。」弱点に触れられた多少の焦りか、些か逸った口調で説得を試みながら、固まりかけでぎこちない両手を何とか動かし、その黒い布に覆われた肩をそうっと緩やかに押す事で、彼からの後退を柔く願ってみた。)




1055: レナード [×]
2024-06-11 20:57:52



>リーパー(>>1053)


(ありのままを愛されないなら仕方ない、達観を紡ぐ言葉とは裏腹な未練を滲ませる声色にこれ以上何を言っても無駄だと口を閉ざして。思えば獲物の願いを聞き届けこうして外に連れ出す事など果たしていつ振りだっただろうか、久方振りのこの機会を腹立たしさで埋めた印象にはしておきたくないとばかりに互いに引かないだけの言葉の応酬には沈黙を以て終止符を。この様子の一部始終を黒薔薇屋敷の真の主に観測されているであろうことを思い出せばまたしても鎌首を擡げかけた苛立ちを無理矢理振り払うように一度かぶりを振って。そのまま視線の先にいた存在に早く飽きないものかと急かすような言葉を投げてみようかと、頭の抽斗から文句を探しかけた矢先に毒気のない表情を垣間見てしまえばそれもまた溜息となって夜の闇に掻き消えて。元より魔の世界に生きる怪物に物珍しいものなんて一つもない庭だけれど、そこに価値を見出す命がいるのならば普段注目されることなどない路傍の草花も多少は浮かばれるだろうなんて考えれば、純粋な好奇心を邪魔するなんて無粋なことも出来ずただその動向を見守って)




1056: ユギン [×]
2024-06-11 21:00:26



>レオ(>>1054)


そう?……もしかして痛かったかな?
(自身には煽情的に聞こえた一瞬の喘ぎはもちろん怪物のストッパーになる筈もなく、しかし次いで素直に制止を請われればきょとんとした顔で見つめて。見当外れな推測もその精度は狂った色情魔には重要な意味は持たず、肩に感じた自らを遠慮がちに押し返すような力を拒むことなく受け止めながら「 随分謙虚な仔羊だねえ、 」この屋敷に拐かされた獲物――すなわち迷える仔羊たちは皆例外なく自身の導きを求めていると言うのに。無論その頭のおかしな固定観念には目の前の貴方も含まれていて、あくまでも仔羊の群れの中に在る控えめな個体だと認識し「 ああ、もちろんいいとも。そのお願いならば直ぐに叶えてあげられるよ 」言えば存外あっさりと身体を離し、間髪入れずゆるりと手を振るえば一人掛けのソファが独りでに動いてベッドの縁と向かい合う形に鎮座して。それに深々と腰掛けては「 これでいいかな? 」やんわりと首を傾げて伺いを立てるような調子で問い掛けるのは、相手はあくまでも導いてやらねばならない無力な存在ゆえに。しかし触れるものの無くなった空の手はあまりにも寂寞として、手持ち無沙汰に傍にあるクッションを膝に上げては犬猫でも撫でるように柔らかな手触りのそれを愛でつつ「 それにしても節操のない香りだ。いいや、良い事だよこれは――だって君、きちんと美味しそうだものね。一際濃いのは…そうだなあ、竜の匂いかな? 」先ほども感じた複数の怪物の残り香を改めて感じながら、それでも生き残ってきた理由が何処にあるのかを刹那の間に考える。誰にも手を出されないほど不味い肉なのか、それは間違いなく否。そもそも使い魔がそんな人間を選ぶ筈もなく、その証拠に目の前の貴方はとっても健康的で上質だ。ふと鼻腔を擽るのはドラゴンの香り、その出所が鱗とは知れずただ世間話のような調子で貴方を見つめよう)




1057: リーパー [×]
2024-06-11 21:21:52





>レナード ( >1055


( 彼の元から離れ庭の散策をする事十数分。もしこれが己以外の誰の時間も拘束していない時であれば、あっちにフラフラこっちにフラフラと興味の赴くまま過ぎてゆく時間も気にせずに歩を進めていただろうが、ふと視界に入ってきた縄に待たせている彼の存在を思い出し足を止めて。視界に捉えた彼に苛立つ様子は見られないものの、文句の一つも言われない事が逆に居心地が悪い。極力待たせていたことに対して気にしていないように、ゆったりとした足取りで彼の目前まで戻るも 「 わりィ、レナード。……戻るか 」 だなんて、時間を拘束し過ぎてしまった事に対する反省の色をほんの少し滲ませて。完全に満足したとは言い切れないが、また外に出たくなったら彼か、他の怪物にでも頼めばいいだろう。それかもしくは多少の危険覚悟で一人で部屋を出るか──なんて考えに至るのは未だ一人で部屋を抜け出す事を良しとされない屋敷を闊歩する対象に出会った事がないからか。部屋を抜け出す算段を頭の中で立てつつ、彼がベンチから立ち上がろうと立ち上がるまいと先に屋敷の方へと足を向け始めるつもりで )





1058: レオ [×]
2024-06-12 01:52:07



>ユギン(>1056


(己の焦りや頼みは通じているのかいないのか。表情を窺う限りは後者の方が濃色そうで、しかし早々にこのある種の危機からは解放され、肺の底から安堵の息が溢れ出る。彼が離れて直ぐに此方も身を起こしつつ、残る冷たさを埋めるように掌を首筋に置く。「……ああ。問題無い、有り難う。」勝手に動く、否、恐らく座る当人が動かしたのだろう椅子の分だけ多少の距離も取れ、些か的外れな気もする礼を一つ。それから緊張を解き切る事は出来ていなかったが、一先ずいつも通り真っ直ぐ他者を見据え、此方もベッドの縁に居住まいを整える。改めて向かい合った彼の言葉――聞き慣れた“美味しそう”の前後に繋がる匂いの言及に、「香り、か……君達にはそれほど解るものなのだな。」純粋な感心の一声と共に、一つ目の彼女の時と同じく――今度は手首の辺りに鼻を近付けたが、今己に解るのは湯浴みに使った石鹸の仄かな香のみ。それも種の違いによる差かと、一人内心片付いた矢先に話が投げられ、「ああ、一番長く接しているのはラザロだからな。」そこに出たドラゴンの彼の存在に、尾を引いていた強張りも解り易くあっという間に綻び溶けて、表情も懐こく柔らかな色に破顔して。「それに、彼からは貰い物もしているからな、それもあるだろう。」続けて擦った胸ポケットから取り出した鱗を掌に乗せ、ほら、と目の前の彼へそれをお披露目する。「ラザロからのお守りだ。綺麗だろう。」己の瞳よりも深い紺碧の表面を、その台座にしたものとは反対の親指でそっと慎重に撫で、嬉々を湛えた言葉を紡ぐ様は、さながら一等大事な宝物を自慢げに掲げる犬の如し。「これは此処に来て最初にラザロから貰ったもので――」更にそのまま思い出に花を咲かせかけて――はたと止まる。「……すまない。浮かれてしまったな。」一方的に話し込んだ事に詫びを落としつつ、またその“お守り”を胸元に仕舞い直し、空っぽになった両手は開いた膝の上に揃える。「…此方からも、君について少し尋ねさせてもらおう。」仕切り直し、言葉にするは彼へ歩み寄る姿勢。出会い頭こそ不可解な衝撃に襲われた心地であったが、彼自身の事を聞ければ、それに納得が据わるかという短絡思考も乗せて。「その……君の言う“仔羊を導く”とは、一体どういった意味だ?」仔羊、が彼の語りようで己の事を指しているのは重々知れた。そこにもう一歩、この怪物への理解を得ようと質す疑問の合間、少しずつ油断の生まれ始めた視線は、彼の尾に隠せない好奇を時偶ちらつかせていた。)




1059: レナード [×]
2024-06-12 08:54:30



>リーパー(>>1053)


(こんな時、昔馴染みの彼女はどうするのだろう、と。手持ち無沙汰な時間は普段考えもしない益体もない方向に思考を迷い込ませ、ふと想像をすればたなびく金髪を夜風に遊ばせながら貴方に寄り添うように同じものを見ようとする彼女の幻影が目に浮かぶようで。優しく微笑む昔馴染みと、その隣でどこか幼気に笑う貴方――駆け抜ける幻がそこまで映し出したところで手首の赤縄が擦れる感触にハッと我に返り。戻ってきた貴方の様子はどこか負い目を感じているようで、到底外の空気を満喫したようには思えず「 …俺、お前にそんな顔させたかったわけじゃないんだけど 」呟くような声色は平坦だけれど、庭の静寂にはっきりと音を残すだろう。後ろ姿を見ながら自らも立ち上がれば二人を繋いでいた縄は魔力の粒子となって消滅し、まるで大きな蝙蝠を思わせる翼を背に生やせば低空飛行する燕のように背後から貴方を掻っ攫ってそのまま空へと上昇しよう。いちいち徒歩で戻るよりこの方が早い、ものの数秒で内側から開け放たれたままの貴方の部屋の窓が見えればそこから室内へと腕に抱いていた体温を手放して「 戸締まりはしなよ 」ぶっきらぼうな忠告の裏には折角見込みのある血の持ち主なのだからつまらない理由で死んでくれるな、という淡い願望を忍ばせて。何か緊急で語りかけられなければ、傲慢なヴァンパイアはそのまま更に上空へと去ってゆくだろう)




1060: ユギン [×]
2024-06-12 08:56:19



>レオ(>>1058)


おや、……ああそうか、成る程。君が謙虚な理由が解ったよ
(自身と同じ、人間を喰らい屋敷に囚われている側の同胞の名が出た途端に明らかに緊張が弛緩したのを見て取ればひょいと眉を上げ。それはまさに迷える存在が信頼の置ける導き手に巡り会った時の反応を彷彿させ、この時点で眼前の仔羊にとってはその存在がドラゴンなのだろうと察しが付き。しかしこの怪物は物わかりが良いようで正真正銘の気狂い、ゆえに「 つまり君はラザロに予約されたディナーということだ。だから健気にも操を立てているんだね? 」心底からの心配をありありと困ったような表情に滲ませながら、披露されたドラゴンの片鱗へと視界を移して。自らという神聖な導き手を拒むのはあの横暴な竜に強要されているからだと曲解していたが、鱗について嬉しそうに語る姿を見ていればそれは違うと自力で気付き「 ああ…哀れだ。いやでも仕方がない、子が親を選べないのと同じで仔羊も怪物に出会う順番など選べないからね 」もっと早く貴方に出会えていれば誤った対象を信ずることなどなかったのにと、そんな独り善がりな口惜しさを声に乗せながら愛でていたクッションをぎゅむっと抱き締め「 しかしラザロの事を語る君は可憐だ 」クッションに頬を当てたままゆるり微笑む事で詫びの必要はないと示唆しよう。質問にはぱっと目を輝かせる事で喜色を示し「 やはり君も僕の導きに興味があるのだね! 」話の通じない怪物は嬉々として立ち上がり、クッションを放って両腕を広げ「 言葉ではなく行動にこそ真価に辿り着く道が眠っているものだよ 」答えになっていない回答は至極大真面目なもの。百聞は一見に如かずとばかりに再度“導き”を与えようと、二対の尾を楽しげに揺らしながらハグのために貴方へ近寄って)




1061: リーパー [×]
2024-06-12 09:33:19





>レナード ( >1059


……顔?
( 何か常と違う表情を浮かべてきたつもりは己には無く、二人しかいないこの静かな空間に落ちた言葉にはゆるりと首を傾げて。屋敷までの距離を数は縮めたところで伸びてきた腕に身体を捕まえられれば、次の瞬間には浮遊感に襲われ。驚きはするものの大人しく腕に抱かれた状態を受け入れるのは、それをしている相手が彼だからか、それともみるみるうちに遠のいていく地面が原因か。どちらが主となる理由なのか己でさえ分からないも、あっという間に窓から部屋へと送り届けられれば、振り返り外にいる彼に対して今宵の礼を述べたかも知れないが特段その他の要件を告げる事は無く。上空へと去っていく姿を眺めて以降も暫く窓を開け放ったままでいるのは屋外へと出た余韻を吹き込む夜風に感じているため。窓際に置いた椅子に腰掛け髪を揺らしているも、長くは続かず小さくくしゃみをした後窓を閉めシャワーを浴びる為にバスルームへと向かうはずで )

****


今夜の幕引きにはちょうどいい頃合いだろッてンで邪魔するぜ。レナードと居るとついつい許してくれるッて思っちまって憎まれ口叩いちまうの悪ィな。今夜はその……なんつーか、外出がッてよりレナードの色んな顔見れて楽しかッた…。

次は話してた通り俳優野郎に変わろうと思ってる。ハイネの事だから招待状の類は必要ねェと思うが、もしあの夜からのアイツの様子が知りてェとかがあれば遠慮なく言ってくれ。





1062: マリーシュカ / ハイネ [×]
2024-06-12 12:04:16



>リーパー(>>1061)


今夜の締め括りをありがとう。私の方こそごめんなさいね、後でレナードにもう少し優しく出来ないのかしらって伝えておくわ。ふふ…本当、彼にしては珍しいくらい饒舌だったわね。色んなレナードを引き出してくれてありがとう。
ええ、早速ハイネを呼んでくるわ。グレンからお願いがあった通りまるまる3日を空けた前提で訪問させていただくけれど、認識に相違があれば訂正をお願いできるかしら。会わない間に彼がどう過ごしていたか、物語上でハイネに触れて欲しい箇所があればロル中に記載していただけると助かるわ。
それじゃあ、特段のご相談がなければ私の方にはお返事ご不要よ。鍍金の剥がれた彼に会えるのが楽しみ…ふふ、良い夜を過ごしてね。


***


ハイネ:
(こだわりの強さゆえ、蒐集したものを自らの手で世話して回る怪物の日々は忙しない。それこそ屋敷を縦横無尽に移動してはあっちを愛でこっちを愛で、偶の休息と食事を挟んでまた同じ事の繰り返し。手ずから選んだ好みの物を囲み囲まれ暮らしているのだから充実しているに違いないのだが、「 ――――…。 」ふとした時に浮かんでくるのは自主的に放置を願ったコレクションのこと。生粋の寂しがり屋な貴方が孤独の中で何を思い過ごしているのか、その結果を照覧すべく約束通りの3日を経て部屋の前にてノックを。所有物の部屋に入るのにノックなど必要はないのだが、人間の身で主人を3日待たせた事には歓待の一つでもしてもらわねばと貴方が自ら扉の部屋を開くまでドアノブには指一本触れないつもりで「 グレン、約束の夜ですよ 」3日後に来て欲しい、貴方の要求は今確かにこの場を持って叶えたと。呼びかける声は平素と何も変わらず愉しげな微笑を帯びた堂々たる響きを持ち、後ろ手を重ねながら反応を待とう)




1063: グレン [×]
2024-06-12 13:02:25





>ハイネ ( >1062


( 彼との外出からの三日間、その間の心の荒み具合は室内に顕著に現れているようで。電気の消された室内、ベッドやソファの上に散乱しているのはダークエルフに与えられた衣裳、挙句本来ならばベッドの上にあるはずのシーツが部屋の隅で丁度一人が三角座りをして隠れられるであろう幅に置かれており、机の上には寂しさの余り誰かを呼ぼうとした形跡のあるメモが何枚か見る事ができるだろう。部屋の主は連日連夜眠りに落ちれば何度も繰り返される悪夢で明らかな寝不足なようで、目の下には隈を作り時折うつらうつらと舟を漕ぐ始末。正常に空腹を訴える脳を誤魔化すように水を流し込み、ここ数日の定位置となっている場所に戻ったところで聞こえて来たノックの音と聞き慣れた声 「 ハイネ……? 」 呟くようにして口にした名は静かな室内に溶けて消え。立ち上がり扉へと向かおうとするも、窓に映る己の顔は到底見せられたものでは無い。けれども満たされたい、そんな欲求の狭間で躊躇う事時間にして数秒程。少しでも早く己の事を愛でてくれる彼の姿を見たい、その一心で駆け寄り扉を開けようとして──ガチャン、ロックがかかっている扉は押す事も引く事も叶わず「 な、んで… 」 今の働いていない頭では彼が掛けた不可視の錠の事も、与えられている鍵となる言葉にも考えが至る事は無く “ 開かない扉 ” その一つで今迄ギリギリ耐えていたものがぷつりと途切れて 「 …嫌だ、ねぇ…捨てないで。いい子にするから 」 その場にへたり込みながら思わず口を突いて出てくるのは、まるで子供が親に許しをこう時のそれ。嫌だ嫌だ、なんて小さく呟く声は扉一枚隔てている彼の耳にも届いているだろうか )





1064: ハイネ [×]
2024-06-12 13:28:10



>グレン(>>1063)


(扉の向こうからぱたぱたと聞こえる足音は微かなものだろうが、怪物の耳にはしかと届いて。如何に孤独を恐れる貴方とは言え今まで迎えに来た時は余裕たっぷりに出迎えてくれた筈、一刻も早く寵愛を受けねば崩れてしまいそうな現状が脚を急がせたのだろうか。一瞬の間の思考は扉が開くことを拒む音にて終止符を打たれ、次いで幼子とも聞き紛うほどの呟きに怪物の顔から笑みは消え「 ……“ いい子 ”のグレンならば思い出せるでしょう。この俺が貴方に与えた唯一無二の鍵を 」厳しさはなく、保母が優しく子へ語り掛けるような調子で。自らが封じたこの扉をこちら側から開いて貴方を抱きしめる事など造作もないが、自力で扉の一つも開けられなかったなんて後日正気を取り戻した彼にとっては思い出すたび歯噛みするほど情けないことなのではないかと。そんな配慮と、勿論この俺を出迎える義務が貴方にはあるのだという軸のぶれない不遜を以って、表情のない面貌にて何かしらの反応を待ち)




1065: グレン [×]
2024-06-12 14:16:23





>ハイネ ( >1064


……カギ?
( 耳に届いたのは優しげな声。少なからず見限られていないのだ、それだけで多少なりとも落ち着きを取り戻すのだから随分と素直な脳をしているのだろう。口をつぐみ思考の海にて断片を探し始め。ぐるぐると過去のトラウマが蘇っている状態で一つの事を探すのは容易で無く、開けた抽斗から関連する出来事が連想ゲームのように出て来ては苦痛に顔を歪ませ。ふと左手中指に嵌る指輪を視界の内に捉えては 「 ……俺は、ハイネの、もの 」 記憶を辿りながらぽつりぽつり、然ししっかりと一音ずつ紡ぎ出した言葉を果たして鍵となるそれだと果たして認識されるのか。じぃと扉を見詰めていれば、カチャンと僅かながら確かに解錠の音が耳に届き 「 開い、た? 」 へたり込んだ脚に直ぐには力が入らず、けれど早く扉を開けたくて。不格好な事は承知の上でそのままノブへと腕を伸ばし、指先だけでも届いたのなら扉を開けようと )





1066: ハイネ [×]
2024-06-12 15:31:44



>グレン(>>1065)


(鍵を認識した錠が開く、例え扉の前に居ずしてもこの耳に届く文言に色の失せた表情は常日頃浮かべる微笑みを取り戻させ「 よく出来ましたね 」きっと現状での精一杯だったであろう事はたった九音紡ぐにもたっぷりと時間を要した事から察しは付き、であれば一度コレクションとして自らの所有物としたものにはとことん甘い怪物は柔らかな声で褒めの言葉を贈っては外側から扉を開いて。目線の位置に居ない貴方を探して足元へを目を遣れば見たことのない地面を這いずるような格好を視界に捉え、情けないと叱責するでもなく高慢な怪物ながら自らの片膝を床へと付けて幾ばくか薄くなったように感じるその身体を抱き締めよう「 いい子ですよ、俺のグレン 」耳へ寄せた唇からたっぷりと蜜に濡らした甘やかな声を紡ぎ、安心感を与えようと抱き竦めた姿勢のまま大きな手のひらで体温を持つ背中を何度も撫でて。肩越しに見える部屋の荒れ様を嫌悪するでなくただすっと目を細め「 …どうやらすっかり生身の貴方のようだ 」相変わらず声色に宿るのは柔らかな受容。穏やかな微笑みのまま「 どれ、よく見せてご覧なさい 」そっと身体を離して今の貴方がどんな顔をしているのかよく観察しようと顔を覗き込み)




1067: グレン [×]
2024-06-12 16:09:00





>ハイネ( >1066


( 自らの手がドアノブに届く前に開かれた扉。その先に見える見慣れた姿に張り詰めていた表情がまだまだ固いものの、ほんの少しだけ和らいで。次の瞬間には触れ慣れたひやりと冷たい身体に抱き締められ、人に求め愛される事を欲する己でさえ甘ったるい程に感じる声が耳元で紡ぎ出されればじわりと目尻に滲む涙。口を開けば流れ落ちてしまいそうで、緩く彼の背へと回した腕に力を込める事しか出来ず。柔らかく聞こえる言葉の裏を考えてしまうのは “ 芸能界 ” という良くも悪くも演じる事に慣れきった人間がいる場へと身を置いていた悪癖。まともに彼の表情なんて見る事が出来ず 「 ……今、きっと酷い顔してるから 」 覗き込んでくる視線から逃れるように顔を背け。己の顔を気に入りコレクションと愛でる彼に、隈が目立ち最低限度の食事と水分しか摂っていなかった為に痩せたというよりも痩けたと表現する方が適切な顔はきっと幻滅されてしまう。そう思うのは過去の経験からのもの。けれども彼ならば受け入れてくれるのでは無いか、そんな淡い期待を振り切る事が出来ないのもまた事実。真っ直ぐに目を見る事は難しいものの、遠慮がちに金色の瞳を盗み見るようにして視線を合わせる瞳は普段より幾らか濁っているのが見て取れるだろうか。どんな反応が返ってくるのか、捨てられるのでは無いか、己への自信なんてあるはずも無く不安からぎゅうっと片手でもう片方の手首を握り込んで )





1068: レオ [×]
2024-06-12 19:20:50



>ユギン(>1060


(操がどうだ、親と子がどうだ。率直な言葉しか選べない己がこの怪物の言葉を飲み込むのには、どうしても少々時間が掛かる。「……そう、か。」しかしドラゴンの話に燥いだ失態が許された事は理解出来て、いやに浮かない顔をしていた彼の微笑む姿に胸を撫で下ろす。此方の質問に飛び出してきたのはまたしても、ちかちかするほど明度の高い喜色。それに続く回答の要領は、その言葉が終わって数秒経った後に漸く得た。要は“導き”を身を以て経験してみれば良い、と。「っ、それは、」先程の事もあって、答えに辿り着いた途端身構えるように、弛緩していた背がぴんと伸び反る。だがしかし、過った葛藤がそれ以上の抵抗や拒絶を留めた。――見通しの悪い霧のような会話よりは、感覚に訴える行動の方が“彼”を掴めるのでは。初対面のあれだって、ただ戯れついただけの可能性は否めない。…数秒間巡らせる思考はやはりどうも、尾を揺らす彼を動物的なそれとして見ているらしい。迷いは泳がせた瞳が明瞭なまでに語り、「…………少し、だけであれば構わない。」一呼吸たっぷり置いて再度目を合わせ、やっと喉を通った了承の意思。そう、怪物との緊密な接触は初めてではない――祭りの終わりにドラゴンと交わしたあれも、だいぶ感情的な行動が大きいが該当する。なれば、多少程度。「…私はどうすれば良い。立った方が良いか?」唇を一旦引き結び、些か大仰な覚悟を決めた後。“導き”の為に取るべき己が動作を問いつつ腰をベッド縁から腰を上げ、続けて此方に近付く彼に自らも怖々両手を伸ばし距離を測りながら、彼の次の行動と答えを視線で窺った。)




1069: ハイネ [×]
2024-06-14 18:32:58



>グレン(>>1067)


……全く。そろそろ耳慣れているものかと思いましたが
(真正面から視界に収めることの出来るはずだったかんばせは追えば逃げる兎のように敢え無く背けられ。何度も何度も繰り返し言い聞かせてきた事がこの期に及んでも足を引っ張るとはと、鍍金も鎧も剥ぎ落とされて丸腰状態の貴方には些かの殺傷力を持つかも知れない呆れたような含みを持たせた溜息の後、濁ったアイオライトに顔を顰めるでもなく凛とした鋭さの中に受容の穏やかさを湛えるような真剣な面持ちでただ真っ直ぐに見つめて「 これが最後ですから、よく聴いて肝に銘じなさい。グレン、貴方はこの俺に様々な顔を見せるという誓いのもと魔の寵愛を得ているのですよ 」いつもの強引さで顎を掴み強制的にこちらを向かせる事も出来る。しかし敢えて今は手を出さず「 今のグレンも万華鏡の一面なのでしょう? 」決して目は逸らさない、麗しいコレクションの混濁とした双眸に輝きの戻る刹那の瞬間を見逃すなど主人にとってあるまじき失態。苛烈なほど容赦のない視線は今この時間違いなくグレンという存在だけに一心に注がれ、そして怪物はその瞬間を信じているからこそ正視を止めない)




1070: ユギン [×]
2024-06-14 18:47:43



>レオ(>>1068)


(しっかりと覚悟が決まるまでお利口に待てをしながらも、怪物の胸中は可愛い可愛いと湧き出る節操無しの博愛精神に埋め尽くされて、胸の中だけに抱えておけずに溢れた衝動が人の身に在るはずもない尾を鞭のように激しく揺さぶって。自分という肉はラザロのもの、けれど我が導きを欲さずにはいられない。貴方のことをそんな風に解釈している気狂いには、目の前の仔羊はこう見えている――夕飯の前だからと禁じられた大好物の出来立てのお菓子を、良いじゃないか食べてしまえと近しい人物に唆され、その誘惑と渾身の想いで戦っている子供のようだと「 少し。ふふ…少し、ね 」漏れ出る笑いは愛しさを多分に含む。主観的なその縛りが大した意味も強制力も持つとは思えず、だからこそやはり怪物にはこう聞こえてしまう「 やっぱり君は謙虚で可愛いなあ 」一歩、裸足を進めては同時に伸ばした冷やい片手で頬に触れる。手のひらで包むように体温を感じ、ゆったりとした所作で指の甲にて同じ場所を撫でるようにして、心の底から可愛いと訴えかける熱に浮かされた双眸でじっと見つめながら上体を包み込むように抱擁しよう。結われた髪を撫でればその純毛の柔らかさに“ ああ… ”と漏れた吐息が至近距離で耳朶を擽るだろうか、昂ぶりつつある狂心を徐々に開示するように腕に力を込めながら額やこめかみ、鼻先に触れるだけのキスをばら撒いて)




1071: 執事長 [×]
2024-06-14 18:56:06



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1072: グレン [×]
2024-06-14 19:39:53





>ハイネ( >1069


……あ、……いや、いや、だ
( 拒絶の言葉が後に続きそうな、うんざりとしたような溜息はきっと彼が思っているよりも深く心に突き刺さり、今にも泣き出しそうな顔をして小さく首を左右に振る姿はまるで幼子のように映るだろうか。彼が離れていかないよう、無意識のうちに手は彼の服の裾をきゅっと握り込んでいて。真っ直ぐに注がれる視線に、おずおずと持ち上げたアイオライトはきっと平素の輝きも自信も覆い隠され今は不安と翳りが全面的に出て来ている事だろう。それでも、見せろと言うのであれば、見せる事で少なからず今彼の元から放り出されないのであれば。一見すれば交わっているような目線は少し焦点が定まっていない為か、よくよく観察するのであれば僅かに逸れている事に気付くであろうが今現在の己にはこれが精一杯 「 …………中身のない万華鏡だよ 」 自虐のようなそれは演じていなければ認められない、そんな人生を送ってきたがための考え方。せめて表情だけは、その一心で作り出した笑みは泣くのを堪えるような、変に力の籠った歪なもので。「 満たして、愛して、……俺のこと、必要だって言って… 」 ただでさえ睡眠が足りておらず正常に働いていない脳は最早何を欲しているのかすらも分からない。懇願するかのように喉の奥から絞り出すように徐々に細くフェードアウトしていくようで )





1073: レオ [×]
2024-06-14 21:29:04



>ユギン(>1070


(笑う柔らかな言葉の後に彼の手が己に触れ、ひんやりとしたそれが頬を撫でる。此方はといえば、持ち上げた両手の置き場に迷って少しの間互いの周りをふらつき、最終的には彼の尾を怖々と指先でなぞる。「……おお。」そのふさふさと豊かな感触に興味を取られたのも束の間、耳に掠めた吐息に微かに肩が跳ね、慌てたように間近の顔に目を戻すと、野羊の瞳に宿った熱と視線がぶつかって。――瞬間、肌の粟立つ警鐘が首元と頭に、もやつく妙な違和感が胸の奥に。「……ユギン、」言わねばいけない何かがあるようで、しかしまだ形には出来ず、ただ曖昧な音で名を呼ぶだけに終わってしまう。そうこうしている内に更に近付いてきた彼は、己の緊張した面持ちへと小鳥の啄みに似た口付けを落とし始める。冷たく擽ったいそれに堪らず少しばかり身を捩ったが、先程よりも確りと彼の腕に固定された身体は思った通りには動かない。零れかけた吐息を結んだ唇の内に飲み込み、「……くれぐれも、首には触れないよう頼むぞ。」警鐘に従った固い声で、初めの注意をもう一度。彼の熱っぽい目や籠る力に、単なる戯れつきと違う事には徐々に気付き始めてはいたものの、その境界を見定めるだけのものまでは見付からず、膨れる胸中の靄の正体の見極めも未だ為せない。それ故面持ちは反って曇りだし、尾から離れて無抵抗に下がっていた諸手に一旦強張る拳を握り締めた――その後。彼の事を知る目的の他に、己の内に凝る大きなそれを明かす糸口も掴むべく。細く息を吐き、未開の地に踏み込む気構えを整えて。それから強張りを緩めた指をそろそろとそちらへ伸ばし、今度は此方から彼の頬へと恐る恐る掌を当てながら、険しさと惑い半々の眇めた目で意識的にその紫色の瞳孔を覗き込んだ。)




1074: ハイネ [×]
2024-06-14 22:35:57



>グレン(>>1072)


……では貴方は俺に愛されるに値しないと、自分で認めるのですか?
(右へ傾けても左へ傾けても一切の模様を描く能を持たず、ただ他者に満たされたいと願う空虚な器であると。貴方の言い分をそう理解した怪物は、約束が違うではないかと眉根を寄せて。所詮は下等生物、他者を用いなければ自らの価値を認められない惰弱な生き物なのか――?「 …驚いた。切り捨てられないとは 」それは自分自身に向けた独り言。音の鳴らなくなった楽器を捨てるなんて造作もない筈なのに、服の裾を握る手が文字通り後ろ髪を引き、一部の欠けもない絵画のような笑みとはかけ離れた歪な顔が価値あるものだと思えて仕様がない。今これを打ち捨てれば他の住人が拾うだろう、そうして愛でるなり喰らうなりするのだろう――そうすれば、まだ自身が見たことのない貴方の顔を、その住人に見せる事になる。そこまで思考が育つのに数秒、答えは自ずと出ていた「 誓いを投げ出すのなら、この俺が貴方を終わらせます 」ダークエルフの映えあるコレクションとして囲っておく価値がないと、他でもない貴方自身がもしも認めるのならば。伸ばした手は細い喉元へと「 今、ここで 」今際の際でも輝きを取り戻さないのならば致し方ない。そうそう出会えないであろう美丈夫、無論歯噛みするほど惜しいが、他の者の手に渡すよりは良いと)




1075: ユギン [×]
2024-06-14 22:49:46



>レオ(>>1073)


大丈夫、わかっているよ
(神がその存在を崇められる度に力を増すように、真意がどうあれただ肉声で名前を呼んでもらえるだけで嬉しそうに眦を緩め、注意事項には十分留意していると伝えるように冷たい指先をそっと体温のある唇へと添えて。もう片方の手はまさしく羊毛を彷彿させる柔らかな髪質を楽しみ、一際大きく尾が揺れた次の瞬間には右耳を甘噛みしよう。首には触れてはいけない、では首以外ならば愛でても構わない筈。人の柔肌を傷つけてしまわないように甘ったるいほど力加減をしながら何度も耳の輪郭を食み、温度のない舌でなぞりながら時折吐息を吹きかけて。次の標的が唇に定まろうとした刹那、頬に体温が触れれば「 …ん? 」砂糖菓子のようにゆったりと微笑みかけ、視線を合わせて――そして、山羊の双眸はハッと瞠られて「 …………レオ。君は僕を見てくれていないね 」溶かすような微笑みはそのままの形に維持され、それでも眉だけは困ったように、或いは哀しむようにしゅんと垂れ下がり「 君は、僕を通してラザロを見ているんだ 」無論それは主観的な解釈。とはいえ不名誉な事に違いはなく、相手が相手なら気分を害するところだが色々な意味で異なる常識の基に生きる怪物は声を荒げることもなく「 違うかな? 」そう問い掛けてはゆるりと小首を傾げて)




1076: レオ [×]
2024-06-15 02:56:52



>ユギン(>1075


(口は冷たい指先に結ばれる。確かに首には触れてはいない。しかしそれ以外の、主立っては耳への刺激に、また背筋がぞわぞわとした粟立ちに襲われる。食んでくる唇も、輪郭をなぞる冷たく濡れた舌も、決して痛みも荒々しさも無いのに喰われる寸前のような錯覚を覚えて。――困り顔で微笑む彼からの言葉。今夜初めて、漸く互いの焦点が噛み合った感覚を覚えるのと同時、その事に狼狽え、「いや、そんなつもりは、…」無い、と否を被せかけて、しかしそれは霧散する。……そう、否定しきれない事に気が付いた。この胸中に燻る靄の中に、“ラザロならば”という比較の一文がある。かのドラゴンならばもっと荒々しく触れる、もしこの冷たい手があの彼であれば、戸惑わない、もし、もしも――ラザロであれば。自分は、こんな触れ方もきっと嬉しく思って、「…………すまない。」静かな、雑じり気無い謝罪が落ちる。退いた掌、それに伏せた眼は、哀しそうな彼への罪悪感から。けれどもまた瞳は真っ直ぐと、今こそきちんと目の前の怪物を捉えて、「……始めは本当に、君を知ろうと考えていた。言葉よりも感覚を用いた方が、君を知れるだろう、とも。」言い訳がましい、だがそれは確かな本心だと見据える視線が最も真摯に語り、「しかし途中から、別の事に気が逸れた。“これがラザロの行いであれば、果たしてここまで身構えてしまうものだろうか”と。…勝手に君と彼を比べて、その疑問の答えを探し始めた。」さっき形になったばかりの靄――生まれたての思慕も、真っ正直に続ける。秘するが花だの、嘘も方便だのと柔らかい表現で他者を傷付けない為の言葉選びなど、澄みきった愚直さで全て蹴散らし、ただひたすら想いをそのまま言の葉に乗せて。「……今目の前にいるのはユギンだというのに、私は君と向き合う事を後回しにした。…本当に、申し訳無いと思っている。」二度目の詫び言。今度は瞳を見詰めたまま、此方もしょぼくれ萎れた面持ちで。「…ユギン、私を許してくれるだろうか?」彼の顔に怒気は見えないようだったが、それでも己が愚行の容赦を願い、今だけは彼の仕草を真似て首を僅かに傾げてみた。)




1077: グレン [×]
2024-06-15 04:53:44





>ハイネ( >1074


……いままで愛されてたのは “ 僕 ” であって “ 俺 ” じゃない。
( あくまでも貼り付け演じていた虚像だ、その考えはきっとどんな言葉を並べられたとしても変わる事が無いのは幼少の頃から刷り込まれたものだから。一人称を使い分けている、その認識が無い人間相手では人格が乖離しているかの如く映るのだろうがそんな事まで頭が回らず紡ぎ出した言葉は決して彼だけに向けられたものでは無く、彼を通して数多を見ている事に気が付くだろうか。 「 それなのに、どうやって “ 俺 ” に愛されるだけのものがあるか判断しろって? 」 すぅ、と目を細め本日初めて彼の瞳を正面から捉え。生意気に映るやも知れないが、彼がどう捉えるかは果たして。光の無い瞳を僅かに瞠目させたのは今迄虚像でも見ていてくれればそれでいい、そう思っていたはずなのに目前の彼には今際の際でも良いから本来の己を見て欲しい、そんな風に思う気持ちに気づいてしまったから 「 それで、ハイネが “ 俺 ” を見てくれるなら 」 体温の感じられない頬へと左手を添え、欲に満ちた受諾の言葉と共に浮かべるのは今迄見せてきた中で一番穏やかで飾りの無い微笑み 「 ハイネに愛されないなら、きっと俺はここにいる意味なんて無い 」 価値が無いと決して言い切らないのはそれを決めるのは己では無く彼だと思っているから。きっと意図も容易く命を刈り取る事が出来るであろう喉元へと伸びてくる手を拒む事はせずに。嗚呼、それでも 「 ……もっと側にいたい 」 目尻に溜まっていた涙と共に零れ落ちた言葉は近くにいる彼の耳にも届いているだろうか )





1078: ユギン [×]
2024-06-15 09:42:57



>レオ(>>1076)


(紡がれた最初の謝罪には変わらず莞爾として笑い、淡くかぶりを振ることで負い目を感じる必要はないと告げ「 そんな夢見の悪い顔をしないでいいんだよ 」妖しげな夜の魔物でありながらも春風駘蕩とした態度のままに背中を一度だけさすれば腕に抱いていた貴方をそっと解放するように一歩引いて。感じていたこと、考えていたことをうん、うんと数回の首肯を以って静かに聴き入れ「 君は賢い仔羊だね 」理路整然と自らの思考をまとめ的確に言語化する能力を対象としてか、はたまた緩やかな情緒ながらいつ獲物を縊り殺すか知れない異形の気を鎮めようとしての打算か、それ以外の思考回路であったって何でも認め受容してしまうであろうある種泰然とした柔らかな視線を正対させて「 もちろん許すとも 」明朗な声で暖かく願いを受け入れて、片手でただ一度トン、と貴方の肩に手を置いて「 でも君のそれは罪じゃないと僕は思うな。だって僕はとっても寛容な羊飼いだもの 」よく手入れされているのだろう、艶々とした生地のトーガは非常に手触り滑らかでほつれも汚れの一つもなく、踊り子が水面で踊るようにゆったりと一回転してはその黒い裾が月光を浴びきらきらと輝くだろう。相変わらず婉曲的な台詞回しは貴方の得手とする所ではないだろうけれど、要するに貴方の導き手が己ただ一人でなくとも構わないと「 でも、たまには僕にもお世話をさせてね?そうして可愛い顔で語っておくれ、君の信じるもうひとりの羊飼いのことを 」この屋敷に拐かされた迷える仔羊は一匹たりとも見捨てはしない、そのやり方が極端に押し付けがましい接触型であるだけのこと。ラザロに遠慮する気があるのかないのか定かでないが、少なくとも貴方にとって最も心許した存在のことはしっかりと胸に刻んで「 楽しみに見守っているからね。異なる導きが必要ならいつでも僕を頼っておいで 」捕食者と被食者、その結末がどのようなものになるのか。興味を惹かれるそれを見届けるためならば協力は惜しまないつもりらしい)




1079: ハイネ [×]
2024-06-15 10:05:00



>グレン(>>1077)


ごちゃごちゃと往生際の悪い。恨み言は美しくありませんよ
(そこにはいつもの調子で上から見下ろすような不遜な笑みを湛える怪物の姿。貴方が何を抱えようと何を見ていようと、自身にとって肝要なのは眼前の青年を囲っておきたいと未だ思えるかどうか。それはコレクション側に課せられる課題であって所有者がお膳立てするものではないが、自分自身の価値に自信を持てない貴方を作り出したのはきっと「 何もかも、貴方の責任ではないのでしょう? 」そう、きっと大人たちの情欲の結果に自意識の介入の余地もなく産み落とされ、同じように周囲の大人たちに利用されてきたのだろうと。知ったことではない獲物のバックボーンも、特別目をかける対象にであれば話は別で「 ……しょうがない子ですね 」至上のご馳走である涙が誰のものにもなることなく無駄にされていく光景を見ても、今度は勿体ないとは感じなかった。自分が守ってやらねば容易に淘汰される非力な小動物に向けるような愛しさ、憐憫、今怪物の胸に去来したのはそういった類の何かなのだろう。首筋を捉えていた手を解いて、大きく体格の変わらない貴方を物理法則を無視した膂力で軽々とお姫様の形に抱き上げて。向かう先は何も無い壁面、その前に立ちじっと見つめれば暗い紫の光が渦巻き空間を通り抜けるワープホールのようなものを生成、そこを腕に抱いた貴方とともに通り抜ければ金と白の装飾で飾られた浴室へと繋がって。まるで今からすぐに誰かが入浴する予定だったかのように、豪奢なバスタブにはちょうどよい温度の泡湯が張られていて「 さあ、まずは綺麗にしてあげますから 」にっこり、胡散臭いほどの笑みにて洋服ごと貴方の肉体をその浴槽へと投下して)




1080: レオ [×]
2024-06-15 12:52:08



>ユギン(>1078


(背中に回っていた手の感触が初めて、己に安堵を与える。「……そうか、良かった。」そうして話を聞いてくれる鷹揚さに、願いを聴許する言葉に窪んだ面持ちは持ち直し、彼への緊張や警鐘が掻き消えてしまうのだから、其所にこの狩人の動物の如く至極単純な素直さが際立つ。そっと肩に置かれた感触の後、ゆらり回り舞う彼の衣装が黒曜石のように柔らかく煌めき、余裕の生まれた視線はそちらに見惚れて。「……ああ。」だが一つ瞬いた次には彼と瞳を合わせ、その言葉一つ一つを受け止め、ゆっくり噛んで、確と飲み込む。「ありがとう、ユギン。」かのドラゴンについて話す気楽な隣人、または良き相談相手になってくれるのだと、そう解釈すれば顔には暖かな笑みが一面と晴れ渡る。「時間が許す時には、君からも話をしに私を訪れてくれて構わない。」その後に此方からも、いつかの彼の再来を歓迎する意を示した後、「…ああいや、しかし。先程のような近しい触れ方は、“君相手では”やはり困ってしまう。特にいきなり抱き付かれてしまうと……どうしたら良いものか、解らなくなる。」表情に一抹の渋い曇りを垂れ込めて、あの優しくも刺激の過ぎる接触の受容を、知れず引き合いを含む物言いで躊躇う。「…だから、何かを表す時には握手だとか、そういった手元の接触までにさせてほしい。」それでも初めに考えた、彼を理解したいという心に誇張偽りは無し。なればこそ視線は誠実に、今出来る目一杯の歩み寄りを真っ直ぐ示してみせる。「……構わないだろうか?」その了承を窺うのと同時。出遅れた今更の歓迎の印、失態を赦された安心、言葉への感謝、そして――この先もあると信じる親交の期待を籠めて。靄の一切を払い朗らかに笑む狩人から、自らの導きを迷い無く信じながらも、寛容にそれを認めた羊飼いの彼へ、緩やかに片手の平を差し向け握手を求めた。)




1081: グレン [×]
2024-06-15 14:50:43





>ハイネ( >1079


( 骨をへし折る事も、気道を塞ぐ事も容易いであろう手が喉から離れていけば小さく 「 え、 」 と漏れ出た声と間の抜けたような表情が浮かび上がった後、手に掛け喰べる程の価値も無いのかと悪い方向へと思考が動くのは悪癖でしか無く。いやだ、そう紡ぎ掛けた声は急な浮遊感への驚きで喉元で止まり、代わりに飛び出したのは何とも形容し難い言葉と認識するのも難しいような驚嘆の声。彼によって横抱きに持ち上げられたのだと気付くのは背中や膝の裏に感じるひんやりとした感触を感じ取っての事。元より抵抗するつもりも無いが判断力の鈍った頭と、どうやら今直ぐに捨てられる事は無さそうだという安心感から大人しく体を預けて。壁に出来た人一人くらいであれば優に通り抜けられそうな渦。彼が生成し、彼が通ろうとするのだからぶつかるはずも無いそう思う頭とは裏腹、渦へと入る直前にぎゅうと目を瞑るのは元いた世界の物理法則的な思考が邪魔しているのか。次に目を開けば目の前に広がるのは荒れた自室……では無く豪奢な内装の浴室。ぱちぱちと瞬きを数回繰り返した後 「 ここは? 」 見た事もない景色に場所の推察など到底出来るはずも無く、彼を見上げゆると首をかしげるようにして。煌びやかな浴室に目を奪われていれば突如支えを失う身体は重力のままに湯船の中へと。予期していない出来事に咄嗟の踏ん張りも効かず、濡れた服の重みも相まって一度頭まで湯の中へと浸かってしまい顔を出した時には毛先からポタポタと雫を垂らしていて 「 ……急に落とすのは反則でしょ 」 どうやら人間、驚きすぎた時は声すらも出ないらしい。口に入ってしまった湯をけほり、小さな空咳と共に吐き出しつつ不機嫌そうな表情を。水を含み肌に張り付く布が気持ち悪い。首元を人差し指で引っ掛け、少しでも剥がそうと 「 服、気持ち悪い 」 遠回しに服が邪魔だと告げつつ視界を遮る前髪を片手で掻き上げるように後ろへと送って )





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