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1054:
レオ [×]
2024-06-10 23:10:58
>ユギン(>1048)
……う、む?
(ゆらり踊るような仕草もさる事ながら、今まで接してきた怪物達とは全く異なる空気と言い回しに、目が困惑へ瞬く。……仔羊、導く。聖書を知らない己には、先程の彼から送り返された言葉も相俟ってそのままの意味として捉えた後、「……ええと、ユギンか。宜しく、」ともあれ知れた名と共に歓迎を示そうとして――唐突と縮まった距離に挨拶は息ごと途切れる。「っ、ああ、話した者はそれなりに、」それから立て続けに話し出す彼に、戸惑いつつも何とか返事を繋げにかかる。…が。それもまた、上から被る賛辞と、遠慮無く背を通って身を密着させる腕に塞がれた。会話の拍子が掴めない、行動も読み難いこの状況下、「っ…いや、その、」次の言動に迷う内に掛かった重みで、足はじりじりと後退して彼に入室を許してしまう。ぼふ、と押し負け仰向けに転がったのはベッド上、その眼前には己を見下ろす山羊の瞳。「ユギン、少し待……っ!」彼から毒心や捕食欲の類いが窺えないからだろうか、ただ現状に混乱するばかり。声のみの制止を訴える途中、鋭敏な部分へ冷たいものが触れた、刹那――ひぅっ、と寸でで悲鳴を飲み込んだ喉がか細く喘ぎ動いて、全身が跳ねるようにして強張る。「っ…そこ、は、出来れば触れないで、くれ。肌の感覚が、鋭いんだ。」まだ残る余韻に震える口頭で、自ら弱点を晒す愚行を。しかし本人にその気は無く、ただ純粋に中断を頼む言の葉と同時に、真上の彼の行動から逃れんと身動いで、「一員になりたいと言うのであれば、せめて座って、向かい合って話をしよう。何も、こんなに迫る必要は無い筈だ。」弱点に触れられた多少の焦りか、些か逸った口調で説得を試みながら、固まりかけでぎこちない両手を何とか動かし、その黒い布に覆われた肩をそうっと緩やかに押す事で、彼からの後退を柔く願ってみた。)
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