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オリジナルキャラなりきりチャット
自分のトピックを作る
54:
京王院 唯織 [×]
2023-03-01 17:38:30
>>梵さん
初めて踏み入れた不夜城。決して明るい時間ではないのに、この場所だけまるで世界が違うかのように賑やかで、そして嗅いだことのない匂いがした。自分の御花はどうやらこの場所が好かないらしく先ほどからざわざわとこちらに早く帰れと言わんばかりにアピールをしてくるが、こんなところめったには来れないのだ。唯織はたまには冒険も大事よ、なんて心の中で御花をなだめてはカツカツ、チリン、と白状の音を。カランコロンと涼やかな下駄の音を響かせながらあまりに場違いな夜の街を歩いており。
──なにもこんな危ない所に遊びに来たわけではない。両親が帰国してこの街にいるということ、まるで自分のコレクションを見せるがごとく自分の贔屓に`花憑きの娘`を見せびらかしたいが為に唯織をこの街に呼んだこと。そうして見せびらかした後は帰れと初めての場所に放り出されたこと。それぞれが組み合わさってここにいる。護衛はもちろん控えているのだろうが、有事の際以外は働こうとはしないのはいつものこと。
折角ならば初めての場所をたのしみたいということで、唯織はご機嫌そうに歩いていた。
「…ふふ、遊園地みたいだわ。たのしい。」
ほろ、と誰に言うわけでもなくこぼれた言葉は、もう何十年も前に行ったきりの朧気な記憶。遊園地はこんなにいろんなものが混じったにおいこそしなかったものの、騒がしさであれば似たようなものだった。
人というのはどうやら`理解の範疇を超えるもの`には近寄らない・見えないふりをするのが道理なようで。白状を持った花憑きの和服少女。美人局だってどれかの要素を外して仕事をするぞと言わんばかりの怪しい彼女の外見に絡んでくるものはいない。それどころか彼女が歩く道をモーゼのように開ける始末だ。
と、こつん。と白状の先が誰かに当たる。
どうやら周囲の声に耳を傾けすぎて誰かに白状を当ててしまったようで。
「ごめんなさい、失念していました。大丈夫?」
唯織は御花で顔のほとんどが覆われているのにも関わらずあわあわと慌てているのがわかる様子で謝罪を口にして。
>>40
>>栗花落さん
美しいよ、だなんて優し気な声で御花を褒められると、途端に目元の御花がまるで喜んでいるかのようにまた騒めく。
──なんて単純な子なの。そう自分の心の中で御花に呆れながら、だがしかし牡丹の花というのは確かに美しい花だったという記憶があるので、特に彼の言葉を否定することなく
「 うふふ、お上手ね。でもわたし、キンモクセイもとても好きですよ。 」
なんて笑って見せる。視覚からの情報がない彼女にとって、彼から香る金木犀の匂いのみで彼の御花は金木犀なのだと勘違いしたのだろう、うふうふと笑いながらそう答えてはまた彼から香る金木犀の匂いに頬を緩めて。秋の訪れをその香りで感じさせる季節の花。花言葉は『謙虚・気高い人』だっただろうか。穏やかな声や雰囲気を持つ彼にぴったりと当てはまっている。
何てったって香水やハンドクリームにもなるくらい愛される香りの花だ。家の女中が金木犀の香りのハンドクリームを塗っていて、一番好きな香りなんですよとこっそりハンドクリームを貸してくれたことを思い出す。
「あら。とってもぴったりですよ。貴方の声はとても静かで穏やかに聞こえます、夜を静かにあたたかく照らす月みたい。
…それに。ほら、ふふ。手だってとても暖かい。」
お手をどうぞ、という彼の言葉に、手探りながらそうっと自身の手を重ねる。元々正直な子なので、あまり警戒心がないのだ。
彼の手の輪郭をなぞらえるように、壊れ物を扱うように。自分よりも大きく、暖かな手に触れる。両の手で包んでも自分の小さな手では彼の手を包めないし、でもだからと言って冷たいこの手を温かい彼の手から離すのはなんだか厭で。
花憑きとして長く生きてはきたが、こうして誰かに触れるのはいつぶりだろうか。唯織はさくらんぼ色の唇を穏やかに吊り上げながら、「冷たくないですか?」と柔らかく問いながら。まるで祖母が孫の手をなでるかのように彼の手の甲をそっと撫でて。
>>41
>>カーメルさん
「まあ!あなたも!
貴方が声をかけてくれたときにね、とっても素敵なローズの匂いがしたんです。」
彼女の抱えた花束からの香りだと思っていたこのローズの香りは、彼女の御花から漂う香りだった。
そのことに気づけばぱっと嬉しそうに頬を緩めながら、花憑きの人とこんな形で会えるなんて、と唯織はきゃっきゃと見た目の年齢らしく楽しそうに笑う。彼女の凛としながらも柔らかい声と、それから困っている人を助けられる淑女としてのやさしさは実に薔薇の花憑きらしいと唯織は思い。
それに、先ほどから自分に話しかけるときに声を明るく話してくださっている。優しい方だわ。
見えないながらもふつふつと肌で感じる彼女の優しさに唯織は嬉しくなり。彼女と友達になれたらいいなあなんてふと考える。
「薔薇の花言葉はたしか…『愛・美』だったでしょうか。
カーメルさんにとってもぴったりです、だってこんなにきれいな声をしていらっしゃるんですもの。」
目が見えなくとも、意外と顔の美醜の判断はつくものである。
それは声のトーンであったり、抑揚のつけ方、それから?の混じり方など。判別基準は様々であるが、目の前の彼女から感じるのは清廉とした芯のある美しさで嘘偽りなどひとつもない真っすぐさ。
こんなに綺麗な声の人が見れないのはざんねんだわ。そんな言葉は言った相手を困らせてしまうから飲み込むとして、ふわふわと穏やかな笑顔を浮かべつつそう彼女へ告げては唯織はまたうふうふと笑って。
55:
篠宮 蛍 [×]
2023-03-01 18:07:14
>>47 梵様
良かった、覚えててくれてたんですね。こちらこそお世話になってます。
(好転への道が開かれた。話を合わせてくれた相手に、今は目で感謝しつつ更に畳み掛ける。愛想の良い笑みを貼り付け答えると、こくりと頷いて自宅へ行くことを伝える。もうこれが決定打となった。これでやっと解放されると張っていた気が緩んでいくのを感じる。相手と彼の知り合いとのやり取りで、相手の上手い言葉によって自然に引き剥がす事が出来ていた。他の2人は「ちっ。こんな奴と繋がってるなんて。」「こいつに手出したらやべーよ。」「やめだ、やめ。おい、行くぞ。」と相手の知り合いと共に、つまらなさそうな様子で街の中へそそくさと溶け込んで行った。その後ろ姿を見つめながら、知らず知らずのうちに力が入っていた肩を脱力させ安堵の息を吐く。災難な目に遭った。冷静に対処出来たとはいえ、偶々彼が来てくれなかったらこんなに早く解放されていなかっただろうし、ましてや解放されていたのかも危うい。気が張っていて気付けなかったのか、御花がいつもよりざわめいていた。右の鎖骨に触れた左手を、壊れ物でも扱うかの如く軽めにキュッと握ると直ぐさま離して、これからはいつも通りの道を選んで通る事にすると誓えば、相手の方へ向き直り腰から背筋を曲げてお辞儀をし感謝をする。先程の人懐っこい貼り付けの笑みを浮かべ親しげに話した様子とは打って変わって、口角を僅かに上げただけの笑みで他人行儀の態度を表しながら、ただ感謝の意を伝えただけではこの恩はきっと返せないと思い更に何かお礼をしたいと言うが、中々良いものが浮かばない。出来れば相手が喜ぶものが良いが、自分とは全く異なるタイプの彼は何が良いのか見当が付かず。)
ありがとうございました。助かりました。…あの、何かお礼をしたいんですけど…
56:
カーメル [×]
2023-03-01 18:47:28
>>54 唯織さん
あら、確かに匂いは強い方だとおもっていましたけれど、そこまでだったかしら…
(相手に御花の香りの事を言われ、確かに自分の御花は匂いによる主張は強い方だと思っていたが、そこまでだっただろうか、と手の甲の花を嗅ぐ。自分の匂いは慣れてしまっていつか認識しなくなると聞いた事があるが、これは自分の匂いではないのでノーカンだ。)
あら…ありがとうございます。でも、私の体質は、そういう、愛とか、優しいものとは程遠いものですわ、手足に茨が絡みついてますの、触れたら傷をつけてしまいます。だから手を取れないと言ったのよ
(相手にこれでもかと賞賛され、照れるが素直に礼を言う、しかし、触れれば傷を付けてしまうこの身体は、優しさとは遠い場所にあるだろうこれは御花からのある種の束縛に思えるが…この御花の孤独の理由はこれだったのかもしれない、確かに、侵食が進む度に痛みを伴うなんて溜まったものじゃないだろう、この御花もそうしたくてそうしている訳でないのは分かっているので自分は一向に構わないが…)
57:
栗花落 [×]
2023-03-01 18:59:04
>51 カーメル様
「酒が入って誰かを傷つけるヒトは、酒に呑まれてしまった成れの果てだろうね。幸い、呑まれたとしても俺にはお嬢さんに手をあげる趣味はないし、その点は安心していいよ」
悪戯をしすぎたらしく、隣の彼女からは冷静な言葉が返される。
そろそろこの遊びから手を引かねば本格的に嫌われることになりそうだ、と適切な位置まで距離を保つ。
しかし、先程の彼女の姿を思い出してはくつくつと笑いが溢れるのは許して欲しい。
一頻り笑いを反芻していれば、何やら彼女の纏う空気が変わったように感じた。
殴るという言葉から、きっと酒に呑まれた誰かによくないことをされたのだろうとあたりをつける。
それはそれとして、他人の事情に土足で踏み込むほど常識知らずではないため、気づかないふりをして再び酒に口をつける。
「…そう言えば寒くないのかい?俺は酒を飲んでるからいいけれど、何も飲んだり食べたりしていない君には寒いだろう」
彼女をちらりと見て、最も気づくべきだったことに漸く思考がさかれる。
この肌寒さの中、何も持っていない彼女に席だけ勧めるのはよろしくないのではなかろうかと今更ながら意識が向いたのである。
とはいえ、自身が飲んでいる酒以外のものはないため、どうしたものかと思考を巡らせる。
>54 唯織様
「金木犀?…あぁ、そう言えば金木犀も御花の一部だったね。極少量しか咲いていないのに香りがよすぎるんだ。俺の御花のメインはね、曼珠沙華なんだよ。言い換えれば彼岸花。まぁ、あまりいい印象を持つヒトがいない御花なわけだ」
ふわりとした笑みと共に返された言葉に疑問符が浮かぶ。
が、すぐに少ないながらも存在感を放つ御花の一部を思い出した。
メインの曼珠沙華よりも圧倒的に占める割合が低いのに、なぜか香り高いその存在は、鼻が慣れてしまった自分にはとうに忘れたものだった。
意識しても金木犀の香りを強く感じることはできなかったが、隣の彼女が頬を緩めて楽しむ姿にきっといい香りなのだろうと、こちらも頬が緩む。
花に疎い自分には、なぜ曼珠沙華と金木犀、そして水引が咲いているのかわからないが。
きっと隣にいる花に詳しそうな彼女なら、見当がつくのだろう。
「…はは、あまり無警戒すぎると悪いヒトによくないことをされてしまうよ?」?
冗談で出した手に躊躇いなく手を重ねられたことが、意外すぎて反応に遅れてしまう。
警戒心を感じさせないその動きに嬉しさは感じるが、強い危うさを見出してしまって、つい咎めるような言葉を吐いてしまう。?いつものように悪戯でもしかけて悪いヒトを演じようかと考えを巡らせていたところに、そっと優しく撫でられる感覚が与えられる。
それが不快に感じないどころか、懐かしいような、心が落ち着くような何かを感じて胸が詰まる。??「冷たくはないよ。それより、こうした方が暖かいだろう?」
酒を持っていた手を空けて、ゆるゆると自分の手を撫でる彼女の手を両の手で包み込む。
力を込めたら折れてしまいそうな、そんな印象を受けた。
同じ花憑きでも、こんなに異なるのかとやんわり彼女の手を包みながら実感する。
58:
カーメル [×]
2023-03-01 19:09:46
>>57 栗花落さん
ふふ、全くですわね、でも私別にもういいのよ、その人…私のお義父様ですけれど、旅行に行ったきり「行方不明」になってしまいましたの
(相手の言葉に全くその通りだと笑う。しかし自分はもう気にしちゃいないと話す。その家族は「行方不明」になったのだ、正確には行方不明に「した」のだが、まあこれは別に言わなくていいだろう)
ああ、夜の散歩は日課ですの、おかげでこの寒さにも慣れましたわ
(相手が寒くないかと心配するが首を振る。いつも夜出歩いてるからか夜風の冷たさにはすっかり慣れてしまった。)
59:
梵 [×]
2023-03-01 19:55:26
>52 カーメル様
てっきり色々理由をつけて1人で街の外に向かうか、付き合わされるかのどちらかだと思っていたため、予想以上にすんなり頷かれたことに驚きが隠せない。
自分が思っている以上に、目の前の彼女はこの街での動き方や警戒の仕方をわかっているのかもしれない。
未だにこちらへの警戒は解いてもらえてない雰囲気をびしびし感じつつ、人好きのする笑みを浮かべる。
「そうそう。この街を歩くってなったら俺以外の適任はいないからねぇ。まぁ、案内先も街の外もそんなに遠くないし、気楽に話しながら行こうよ」
体を向けて話す彼女に応えるように、こちらも芝居がかったお辞儀を1つ返す。
彼女の怪我を治すには、スナックのママに頼むのが一番だろう。
あそこの近辺で営業していりは女性陣は軒並み強いし、色々な準備がいい。
男の乱闘騒ぎに突っ込んで説教できるバイタリティの持ち主たちだ。
敵に回さないのが一番である。
>54 唯織様
何やら街が騒がしい。
先程までは喧騒に身を任せて心地よく歩いていたはずだ。
それが、どうだ。
街の中心に向かうにつれて、騒めきと得体の知れない何かに対する不安が大きくなって伝播していく。
普段もよくわからないことで騒がしくなったり、不安が伝播したりすることはあるが、今回のこれは何かが違う。
明らかに可笑しい街の様子を探ろうとした矢先に、周囲の視線とコツンという小さな衝撃。
これは、幸か不幸か探す手間が省けたらしい。
焦ったような声色に振り返れば、可愛らしい女性が慌てている姿が視界に飛び込む。
「あぁ、気にしなくていいよ。それより、君に怪我はないか?こんなに慌ててしまって可哀想に……ほら、お前たち!珍しいからってそんなジロジロみるんじゃないよ。この娘は俺のお客様」
この意味がわからない奴はいないよなと問いかければ、さらにざわめきが広がる。
そのざわめきは言葉にではなく、自分の存在がだろうが。
予想通り、あれが例の…とか、俺ちょっと好みかも…とか、あたしこの間遊んでもらったわよ…とか自分に関する話題で持ちきりになったようだ。
好きなだけ噂を楽しんだ彼らは1人、また1人と遊びに戻って行く。
「さて、可愛らしいお嬢さん。ここは君みたいな綺麗な娘が来る場所じゃあないよ。早く家にお帰り。それとも…おにーさんがよくないこと、手取り足取り教えてあげようか?」
彼女にこの街から出るように静かに説いていたが、どうにも性に合わないと悪戯心が顔を出す。
前半の真面目さとは打って変わって、色香を含ませながら耳元で囁く。
ついつい揶揄いたくなってしまう己の性分に、口角が上がってしまうのは許して欲しい。
>55 蛍様
「…へぇ、なかなかやるじゃん。演技とか苦手な娘かと思ってたよ」
やっぱりヒトは直接目で見て、話して、触れて、確かめるに限るねと隣の彼女ににへらと笑いかける。
特に同意を得たいわけではないが、何も話さないのも可笑しいかと考えて話しかけた。
つまらなさそうに帰っていく彼らを眺めながら、あいつは本当に落ちぶれてしまったのだと実感させられた。
あんな小物と連むどころか、口を聞くこともなかったプライドの塊がああなるとは。
これだからこの街は離れがたいと気分が少し上を向く。
落ちた彼と遊ぶのは嘸かし愉しいだろうなんて考えてしまうあたり、彼らの言うとおり自分もヤバい奴なのだろう。
彼らの情けない姿を一頻り愉しんだ後にちらりと彼女を伺えば、力の入った肩が緩んだように見えた。
慣れない街で見知らぬ輩に声をかけられればそうなるか、と街の外から来たヒトの反応を理解する。
「あぁ、お礼ね…そうだなぁ、このまま君とこの街を楽しむのもいいけれど、それだと君が大変だろう?」
俺みたいなヒトには容易にお礼なんて言葉を使ってはいけないよなんて言いながら、くつくつと笑いが溢れる。
ヤバいことを理解しているヤバいヒトからの忠告ほど不気味なものはないだろうと思う。
先程の人懐こい笑みと比べて、やや人間味の薄れた笑みを浮かべる彼女を見ながら、この街を歩かせるのは大変そうだと感じた。
ここで冗談混じりのお願いを言えば完全に警戒されるだろうことは容易に想像できて。
結局は変に濁した形になってしまった。
60:
カーメル [×]
2023-03-01 20:27:34
>>59 梵さん
はい、ではよろしくお願いしますね
(相手のお辞儀に自分も同じように返した後、相手の隣につく、茨が刺さってしまうので、手などは借りるつもりは無い。単にこの街で人の後ろにいると横から誰かに掻っ攫われそうな気がするのだ…幾ら長く生きてるからって身体は20歳前の小娘なのだからそんな事は御免なのだ)
61:
栗花落 [×]
2023-03-01 22:16:21
>58 カーメル様
「行方不明、ねぇ。まぁ、君が不要に傷つく心配がないのであれば安心したよ。もし、変な奴に絡まれることがあったら力になろう」
ころころと笑う彼女は、過去を引きずっている様子もなく。
からっとしたその雰囲気から察するに、こちらが気にしすぎるのも変な話だろうと思考を切り替える。
とはいえ、時折不埒な輩が現れるのも事実なわけで。
せっかく知り合った彼女が不当な目に遭わないように助けたいとは思う。
「はは、君も俺に負けないくらい変わった娘だね」
わざわざ冷え込む夜に散歩をするなんて、かなりの物好きだろうとくつくつ笑いが溢れる。
やはり、花憑きは、自分も含めてどこかヒト離れした部分があるらしい。
62:
篠宮 蛍 [×]
2023-03-01 22:20:28
>>59 梵様
いえ、お礼が出来るのならそれで。それに貴方と一緒なら大丈夫そうだから。
(鈍いというよりも疎いのか。含み笑いを見せる相手の意味深な言葉に首を傾げる。怪しい世界でのお礼の意味合いは、一般的なものとは異なるという事を何と無しには分かっていても、具体的にどう異なるのかは理解出来ない。"俺みたいなヒト"と言った彼とは初対面であり、その言葉が表すのは彼みたいな外見の人の事を指すのか、それとも中身の事を表すのか、将又両方か、外見は兎も角中身はまだよく分からない。先程の3人組を追っ払った時に言っていた"直接目で見て、話して、触れて、確かめるに限る"という言葉が己の中に残っている為まだそれを実行していない今は、お礼は純粋に感謝を示す唯一の方法だった。単身で危険なこの場に足を踏み入れている自分にとって、いくら付き添い人が居たとしても相手の言う通り一筋縄ではいかないだろう。180度違うこの世界は恐怖であり不安感を嫌でも大きくしてしまう特別な場所だが、同時に怖いもの見たさで不思議と興味を掻き立てられるのも、また事実。自分を心配しての事か、問うてくる相手にゆるゆると首を振りそれで良いと答える。避けてしまいがちな彼の見た目からは、普段だと断っていたであろう自分がそうしなかったのは単に気まぐれでだろうか。それか、己に咲いている御花が騒ぎ立てる事も無く穏やかにしているからだろうか。あの3人組が話していた噂が事実で己の勘が当たっているのなら、行動を共にした方が却って安全で己の負担も軽くなるのではと考えては虎の威を借る狐みたいだと思いながら、不確かな根拠に則って初めましての相手に些か勘違いされそうな言葉を続けて。)
63:
カーメル [×]
2023-03-01 22:58:55
>>61 栗花落さん
まあ、夜の散歩は適度に疲れますから、よく眠れますのよ、幸い私が御花から与えられる負荷は体力を奪われるとか、そういう質のものじゃありませんもの
(夜に散歩だなんてしているから変わってるだなんて言われてしまったのだろうか、しかし夜の散歩は健康に良い面があるのでしているのだと話す。御花は侵食の際肌を裂いてくるだけで体力を吸い取る訳では無いし、動けるには動けるので出来る限り色々な所を歩きたいのだ)
64:
梵 [×]
2023-03-01 23:03:05
「素直でかわいいねぇ」
変な奴らが寄ってくる前に行かないとね、と静かに隣についた彼女をみやる。
何を警戒しているのやら、仔猫を連想させる様子は見ていて飽きない。
ちらりと見えた茨の手は、花憑きであることを表していて。
きっとこの特別な雰囲気も街の人間を引き寄せる要因となるだろう。
早めに傷を手当てしてあげた方がよさそうだと思考を巡らせれば、目的のスナックが近づいてきた。
65:
カーメル [×]
2023-03-01 23:17:36
>>64 梵さん
…止して、そういう風に言われるの、慣れてませんわ
(相手に「かわいい」なんて言われて、ふいっと顔を背けるが、耳が赤くなってるので照れているのがバレるだろう、相手も多分からかってくる質だろうから栗花落さんの時のように褒め倒されてしまうだろうか…と心構えをする。)
66:
京王院 唯織 [×]
2023-03-02 10:09:44
>>56
>>カーメルさん
「 うふふ、いいえ。私、鼻がいいので。
それから耳もいいんですよ。 」
( 彼女の言葉と、その後のスンと鼻を鳴らすような音に思わずくすくすと笑ってしまう。ぶわりと香るというよりは、上品に香る香水や花束を抱えた人とすれ違った時のような、そんな香りだった。最も、花憑きとして四六時中御花と共にいればその香りすらも認識できなくなってしまうのも納得してしまう。現に自分は自分の御花の香りなんてとっくのとうに忘れてしまったし、彼女が花憑きになってどの程度の年月が経ったのかは分からないが似たようなものなのだろう、と。 )
「 …薔薇にどうして棘が生えているかご存じ?
あれはね、外敵から身を守るために生えているんです。
きっと貴方を守るために精一杯なのね。貴方に似て優しい御花。 」
( `愛とか優しいものとは程遠い`。そんな言葉に、唯織はきょとん、と(見えないのだが)目を丸くした後にすぐにほほ笑むと、ぽつりぽつりと、まるで眠れない子供寝かしつける母のように優しげな声でそう返して。表情こそ御花で覆われていて分かりづらいが、その唇は紛れもなく微笑んでいて。同じ花憑きだからとて、こうして誰かに手を差し伸べるというのはやさしさと言わず何と言おうか。そんな優しい彼女だからこそ、危険な目に合わないように、触れたものに牙をむく薔薇として咲いたのだろう。守るために彼女を傷つけてしまう、そんな不器用なところまでこの直ではなさそうな少女にそっくりだと唯織はまた笑って。 )
>>57
>>栗花落さん
「 曼珠沙華!とっても素敵、`天界に咲く花`ですね。
確かに怖い印象を持つ方が多いですけれど、法華経を釈迦が説いた際に降ってきた花のひとつとして、天上の花と呼ばれていることもあるんですよ。 」
( 彼のメインの花が曼殊沙華と聞き、またパッと表情を輝かせてはすてき、とぱちぱちリンリンと白杖の鈴を鳴らしながら拍手する。確かに彼岸花や死花と呼ばれる曼殊沙華には不気味だったりという意見も多くあるが、唯織は彼岸花が好きだった。もうどんな花だったか正確に思い出せと言われたら不安だが赤く美しい花、また天界に咲く花という別名があるくらいには天上人に愛される花だということは覚えている。
ごく少量しか咲いていないという金木犀の香りがここまで強く香るのも不思議だが、どちらも秋を代表する花で実に物腰の柔らかく淑やかな彼の雰囲気と合う。確か曼殊沙華の花言葉は`情熱・再会`だっただろうか。目の前にいる彼も意外と熱血漢だったり会いたい人がいたりするのかしらなんて考えながら、「 それからね、彼岸花の名前はこのお花を毒花と知らずに食べちゃった食いしん坊がいたからですよ。 」とぽそぽそと声のトーンを落として、だから決してこの花は怖くないのよと彼に伝えて。…自分の御花が、`私のが綺麗でしょう!`とでも言うように講義しているのは感じないふりをして。 )
「 うふふ、…優しい手。こんな手をしている方はそんなことなさらないわ。
それにね、悪い人なら声なんてかけずに無言で私をどうにかしているもの。 」
ふ、と優しく自分の手を両手で包まれればじんわりと冷え切った手先が温まっていく感覚に頬を緩める。自分の御花も人の温もりに安堵しているのかいつもよりも落ち着いているようで、なんだか春の陽ざしが差し込んでいる縁側でひなたぼっこをしているときのような穏やかな時間を感じて。
あたたかい、とぽろりと紅色の唇から零れた言葉は優しげで、今体温を感じている目の前の人が悪い人だなんてとてもじゃないが思えないのだ。唯織は彼の言葉にくすくすと楽し気に笑いながら、目が見えない自分を組み伏せてしまうのも簡単なのだから悪いことをする奴は息を殺して近づくのよなんて、ほやほやと笑う彼女からはあまり似合わない物騒な言葉を口にする。もう花憑きになってから何十年も経つのだ、そんな経験は数えるのが飽きてしまうほどにあった。最初のうちは怯えていたし外も出るのが怖かったが、今ではもうすっかり善悪の区別を空気感で感じ取れるようになった。年を取る(実際にはとっていないのだが)とはこういうことなのだな、と年甲斐もなく思ってしまう。
>>59
>>梵
どこか軽薄で、香水の香りと、少しだけ女の匂いがする。それから老若男女問わず周囲にいるのであろう人間たちからの彼の噂話や値踏みをするような会話たち。
口から出る言葉は優しいのに、どこか掴みどころのない煙のようにふわふわとしている、不思議な人だな、とそんな印象だった。`お客様`という言葉と周囲のざわめきが唯織の脳内でまるでパズルのピースのように組み込まれていき、そうして蠱惑的な色気の漂う囁き。ふわりと彼の近づいたような微風を感じ取れば、チャリ、とアクセサリーの揺れる音がする。
ぞわり、と鳥肌がたったのはその煽情的な彼の声色や雰囲気からだろうか、それとも普段関わりのない町での貴重な経験に高揚しているのだろうか。
「 も、もしかして…ホストの方…!? 」
───おそらく後者だった。
唯織はわあ、と高揚した様子で花が咲くように──実際に咲いているのだが──笑えば、きゃっきゃと楽し気に緩む頬を両手でそっと包む。夜職の方とおはなしするなんてはじめてだわ、と自分で勝手に当てはめて完成させたパズルに書かれたカテゴライズに彼を分類してしまえば、お話の中でしか見たことのなかったこの煌びやかな眠らない町の住人との思わぬ邂逅に心から喜んでいるようで。まるで女子高生が男性アイドルと思わぬ逢瀬を交わしたときのようなそのバラ色の頬はとても楽しげで、さっきの色香を思い出せばそれは男性も女性も彼の虜になってしまうわね。となぜか第三者の客観的してんでうんうんとうなずいて。
と、先ほどの彼の発言にぴたりとはしゃぐのを止めては先ほどまで楽し気に紅潮していた頬にサッと血の気がひき、チリチリとにぎやかに鈴を鳴らしながらあわあわと「 わ、私、ホストの方の靴に、やだ、これからお仕事じゃ… 」と`汚れていない`ではなく`気にしなくていい`と此方に気を使ってくれたのを思い出し。
客商売の方の靴になんてこと、と御花のせいで視力がないため本当に彼の靴が汚れているのか否かが判断がつかないため、まるで一人百面相のように(鼻から下しか見えないのだが)表情をくるくると変えて。
「 あの、もし汚れていたらクリーニング代…靴もクリーニング代というのかしら。必要経費はこちらが払いますので、 」
先ほどまでのはしゃぎようはどこへやら、まるで雨の日に散歩に行けない犬のように静かに、しわしわと心なしか御花もしょんぼりしているような声色でおずおずと彼がいるであろう方向に自身の名刺を差し出し。家名や連絡先、それから彼女の眼もとに咲く御花と同じ牡丹の描かれたソレは、身分証すらろくに持たせてもらえていない彼女にとっての唯一の自分を表すものだった。
本当にごめんなさい、と深々と頭を下げては、また彼女の手元の白杖の鈴がチリン、と場違いに涼やかな音色を落として。
67:
カーメル [×]
2023-03-02 10:52:20
>>66 唯織さん
私を守る為に私の肌を突き破ってちゃ世話がありませんわね、まあ、そんな所もこの子の良い所だと思いますけれど…ですが、耳が良いなら私から逸れることはないかしら、行き先はどちらですの?よければ一緒に参りましょう。
(自分の皮膚を切り裂いておきながら自分を守っているつもりなのも変な話だ、と呆れた様子で返すが、どうあれ憎めないものだ、この御花は、と笑う、しかし耳や鼻が良いと言うのならば自分が手を貸すまでもないだろう、一緒に目的地まで歩いていけばそれで十分なはずだ)
68:
梵 [×]
2023-03-02 16:03:28
>62 蛍様
「はは、確かに。この街で動き回るなら俺を利用するに越した事はないからね。ヤバい奴は俺を避けるし、遊び人はルールを守るから」
あなたと一緒なら大丈夫という言葉に、随分信頼されたものだと笑いが溢れる。
くつくつと笑いをかみ殺しながら彼女をみれば、不可解そうな、何か未知のものを考え込むような不思議な表情をしているのが目に入る。
真面目そうな彼女のことだ。
きっと自分が言ったことやら何やらを反芻して悩ませているのだろうとぼんやり考える。
ゆるゆると首を振る様子に考えを霧散させる。
「じゃあ、少し街のことを知りに行こうか」
知っていれば対策もできるし、折角来てくれたんだから愉しんで欲しいし、と人懐こそうな笑みを一つ。
彼女を同じ遊び人にしてやろうという気持ちはなくて、純粋に街のことを知るヒトが増えることが嬉しい。
>65 カーメル様
飽きもせずに軽い調子で話しかければ、何やら彼女の雰囲気が変わったように感じる。
先程までは、警戒心を露わにする様子が仔猫っぽいなと思っていたわけだが。
耳を赤らめて照れている姿も可愛らしく、やはり仔猫っぽいなと思ってしまう。
擦れていないというか、純粋というべきか。
遊び、遊ばれ慣れていないその姿についつい悪戯心が顔を出す。
「そんな可愛い反応してたら、この街の奴らに喰われちゃうよ?まぁ、次にこの街へ来るまで、上手いかわし方覚えておきな」
スナックの前に着いてしまったため、揶揄うのはまた今度にしよう。
お決まりの合図をすれば、見知った顔が現れる。
案の定、隣の彼女と自分を見比べて『また厄介事を持ち込んで』と苦い顔をされてしまった。
にへらと笑みを浮かべてよろしくと伝えれば、鋭い舌打ちの後が返ってきたが、彼女には酷く優しい笑顔と柔らかい声で誘導するのだから女は怖い。
あんたは外で大人しく待ってなと母狼が威嚇しているかのようなプレッシャーをかけられた後に、勢いよく扉を閉められてしまった。
>66 唯織様
囁きに反応してか、そわりと膨らむ柔らかな髪と粟立つ肌。
随分と可愛い反応をしてくれると自分の口角がさらに上がったことに気づいて。
さて、これからどうやって可愛がろうかと考えを巡らせれば、予想外の言葉にガツンと衝撃を受ける。
自分のような欲に忠実なヒトとは正反対の、ルールの中で遊びを愉しむプロたち。
中にはルールを曲げてまで遊びに誘ってくれる可愛いヒトもいたが。
「はは、あの子たちと一緒にしちゃ可哀想だろ?俺はただの遊び人。老若男女問わず美味しくいただける悪い狼さんってところかな」
ホストなのかと確認したかと思えば、花が咲いたように喜ぶ花憑きの彼女。
街に来ること自体初めてなのだろうが、おそらく、自分のようなヒトと話すことも初めてなのだろう。
嫌悪されても仕方ない存在に、好奇心を溢れさせて喜ぶとはなかなかに変わった娘らしい。
皺一つない洗練されたデザインの着物とヒト離れした美しい容姿。
未知の存在に頬を上気させるその様は、箱入りというべきか。怖いもの知らずと言うべきか。
頬を染めてきゃっきゃとはじゃいでいたかと思えば、何を納得したのか1人でうんうんと頷く彼女。
1人で百面相を繰り出す姿に、思わず笑いが溢れる。
「ホストじゃないし、服も汚れれば綺麗にすればいいだけ。そんな気にすることじゃないだろ?」
それに遊ぶとなれば服は不要なのだから、汚れがいくらついたところで支障は出ない。
まぁ、遊ぶ前の雰囲気が欠けてしまうことは否めないが。
目の前の彼女に全てを語る必要はないだろうと笑みを浮かべるに留める。
クリーニング代も要らないよ、と言いかければ仔犬のようにしょんぼりしている姿が目に入る。
そっと差し出された名刺を見れば、予想通りいいところのお嬢さんであることが記されていた。
名刺をもらったところで悪用するつもりはないのだが。
ちらりと少女に目を向ければ、深々と頭を下げている姿が目に入って。
「あー…そんなに謝ることでもないよ。可愛らしいお嬢さんと出会えたんだ。靴の汚れ1つくらい安いもんさ」
湿っぽい雰囲気を霧散させるように、わざと明るい声と調子で告げる。
この街にきたのであれば、彼女にも愉しんでもらわなければ。
69:
京王院 唯織 [×]
2023-03-02 17:39:09
>>67
>>カーメルさん
「 ああ。そうでした!
あのね、お買い物に行きたいの。 」
( 彼女の言葉にぱちん。と思い出したかのように両手を合わせては元々自分が行こうとしていた目的地を思い出して。すっかり自分と同じ花憑きの彼女とのお話が楽しくて失念してしまっていた。
`逸れることはない`との言葉に大丈夫、と何の根拠もなく答えるわけにもいかずにその言葉には苦笑いで返す。記憶をしている道を一人で歩く分には特に苦労することなく歩くことはできるが、今この町に対しての情報はリセットされてしまったためゼロに等しい。さらに言えば、白杖で段差等を確認しながら更に彼女の声を聴きながら視力ゼロの状態で歩く。確かに唯織は自分の御花によって盲目になりもう何十年も経ってしまうが、そんな芸当をできる自信があまりなく。 )
「 新しい置物を取りに行くの。
××という呉服屋さんなのだけれど…ご存じかしら。 」
( しゅん、と決して彼女には生えていない耳やしっぽが力なく垂れている様子が幻影として見えてしまうほどわかりやすく恐縮してしまった唯織、本来彼女ほどの家柄であれば使用人たちに頼むこともできたのだろうが、如何せん両親は`見栄え`にはたくさん金を使ってくれるのに`唯織自身`にはムダ金はびた一文たりとも使わない。ご迷惑かけてごめんなさいね、そんなことを申し訳なさそうに告げては、彼女の方向へ向かって深くお辞儀をして。 )
>>68
>>梵さん
「 美味しく頂ける…悪い…狼さん…。 」
( 瞳がなくても彼がどんなにたくさんの人を魅了してきたかがわかってしまう、蠱惑的な声と、それから物言い。この酒とたばこと、女の甘ったるい声と、欲望にまみれた男の声。視力がなくてもわかるくらい浮いてる自分に対して、まるで本当に最初からこの不夜城の住人だったかのように馴染んでいる彼。それに先ほど街の人たちとも仲良さげに話していたし、彼に対する女の子はもちろん、男の人たちの声だってみいんな色めきだっていたのを覚えている。
唯織は彼の言葉をぽかん、と間抜けに口を開けながら聞いていたと思えば、そのままの状態でそれを反芻する。美味しくいただける、というのはもちろん桃色的な意味なのだろう。ほわあ、なんて間抜けな声を出しながら口元をそうっと隠してはぽぽぽ、と白い頬に朱を散らす。彼女の御花である牡丹はどこ吹く風で、むしろ`アナタそんなことも知らないの嫌ァね。`といった様子である。
矢ッ張りこういう街で遊んでいる方は違うのね、お声まで脳を溶かしてしまうはちみつみたいに甘いわ。だなんてませた生娘(言うまでもなくそうなのだが)のようにそんなことをぽわぽわふつふつ考えては、これが遊びのプロの所業か…とまた一人納得してしまう。基本的に独りぼっちで生きているので心の中の自己完結が多いのだ。友達がいないので。 )
「 とっても優しい狼さんに出会えてうれしいです。
うふふ、ではお言葉に甘えて。 」
( 先ほどよりも調子の明るくなった声に、またぱっと顔を明るくさせる。きっと視覚からの情報を得ることができない自分のために声色を明るくしてくれたのだ。此の煌びやかな──とはいっても見えないが──街のような、そんな人だなと思った。先ほどから周囲を通り過ぎる人たちの彼の容姿に対する称賛や、それから過去に関係を持っていたのか桃色遊戯に関しての会話がひそひそと聞こえる。視覚の代わりに聴覚が発達している唯織はその会話に思わずくすくすとおかしそうに笑ってしまえば「 狼さん、大人気なんですね。 」とこれだけ周囲に噂される彼の美貌を自分も拝見してみたかっただなんて数十年ぶりに視覚がないことを悔やんで。何十年も生きているとはいえ、体はまだ女子高生のままなのでやっぱりかっこいい人は見てみたいのだ。 )
70:
栗花落 [×]
2023-03-02 20:25:40
>63 カーメル様
「たしかに適度な運動は身体にいい。何も夜でなくてもいいとは思うけどね」
とはいえ、夜の方が1人でのんびり散策できる良さもあるけどねと苦笑する。
実際、こうして自分がわざわざ夜の時間帯に外に出向いて酒を嗜むのもそういった面があるのだろう。
やはり、花憑き同士、妙な親近感というか、共通点があるというか。
変なところが似ているものだと笑みが溢れる。
>66 唯織様
「へぇ、天界に咲く花……この御花がそんな大層な花を模しているとはねぇ…俺の御花にそこまでのピュアさはないと思っていたけど」
寧ろ俺と一緒に地獄へ行けそうなくらい歪んでるのにね、なんて御花をひと撫ですれば、失敬なと言いた気に騒めく。
一緒に行ってくれないのかい、とわざと悲しげに眉を下げれば、お前を離すわけがなかろうにと酷く愉しげに揺れたのは気のせいではなさそうだ。
やはり、お互い天界なんて似合わない性質であるのは変わらないらしい。
拍手に合わせて揺れる鈴の音は、そんな自分たちを肯定しているようで…というのは認めて欲しいという甘えなのかもしれない。
「食いしん坊か…確かに、何処ぞの村では口減しのために赤子や子どもに煎じた彼岸花を飲ませる風習もあったとかなかったとか。花を口にするほど貧しい時代もあったのだろうね」
毒にまで縋るその様は、見ていて最高に昂揚するものがあっただろうなんて思わず歪んだ笑みが溢れる。
きっと最悪を選択していく姿に惹かれる自分に彼岸花という形で現れてくれた御花は、そんな本質を見抜いていたんじゃないかと思う。
危うく想像の世界にトリップしかけたところで、怖くないのよという言葉と彼女の存在を思い出す。
幾度か静かに深呼吸を繰り返せば、開いた瞳孔も閉まり、歪んだ口元も緩む。
純粋な彼女に見せる顔ではなかったなと無意識に片手で口元を隠し、ため息を一つ。
「優しい手だなんて初めて言われたよ。君にそこまで評価してもらえているなんて光栄だね」
あまり面と向かって褒められることがないからか、そわりそわりと背中が落ち着かない感触がする。
暖かいと溢す紅色の唇も安堵からか緩んだ頬も好ましいもので。
久しぶりに触れる純粋で綺麗な存在に、むず痒い心地がしてしまう。
息を殺して近づく、という言葉に彼女がそれほどの経験をしてきているのだと想像できて。
自分の悪性に護られてきただけで、本来であれば花憑きである自分も同じように悪いヒトに危害を加えられる存在であることを思い出した。
思い出したところで、今更ヒトを恐れる心は残っていないのだが。
「君もなかなかに逞しく生きてるようで安心したよ。やっぱり花憑きである以上、何処かヒト離れしていないと壊れてしまうからね」
何が、とは言わなかった。
きっと彼女なら言わなくてもわかってしまうほどに経験をしているだろうと思ったから。
心を壊して自ら現世に別れを告げる同胞を幾度も目にしてきた自分にとって、彼女のような芯の強い存在は安心できるもので。
無意識に安堵が混じったため息をもらす。
71:
梵 [×]
2023-03-02 22:22:59
>69 唯織様
自分の吐いた言葉にぽかんと口を開けたかと思えば、ゆっくりと反芻する彼女。
静かに様子を見守っていると、ややあってほわぁという声と共に赤く染まってゆく頬。
箱入りかと思っていたがなかなかに可愛い反応をしてくれる、と悪戯心が引いてくれないわけで。
花憑きという特性以外にも、彼女という人物そのものがヒトを惹きつけるのだろうと微笑ましく思う。
彼女が考えを浮かべては1人で納得してしまう性質を持っているのは学習済みだ。
また何かしらを考え込んでいる彼女の様子に、彼女が自分の世界から帰ってくるまでのんびり待たせてもらおうかなんて思っていれば。
予想外の言葉は脳を揺さぶる。
「…っははは!優しい狼さん、ねぇ。狼さんは軒並み、碌でもない奴しかいないものだけれど…まぁ、優しい狼さんっていうのも面白い」
一瞬の衝撃の後に訪れたのは、愉快さ。
街を染めて、街に染まってきた。
それを望んだのは周りか、自分か。
今まで振る舞ってきた姿に、街の外から来たヒトに新しい解釈を見出されて。
これを愉快とせず、何と言うのか。
それは決して不快ではなく、新しい役目に染まるのも悪くはないと、寧ろ気持ちが上を向くのを感じる。
ぱっと顔を明るくさせる彼女に、まるで今の自分を鏡写しにしたようだと柄にもないことが浮かんで。
「人気なのかねぇ…そりゃあ、散々遊び回っているから顔が広いっていうのはあるだろうけれど。ここの街の奴らは良くも悪くも欲に忠実だから…それを都合良いときに満たしてくれる存在は有難いんじゃないかな」
勿論俺もそれに含まれるけどね、なんて軽い調子で返す。
彼らも自分も愉しめる共通点がそれなわけで。
先程の噂話や時折ひっそりとされている会話が自分が行った遊びを評価するものであれば、彼らが愉しめているという証拠なのだろう。
もしそうならば、それほどに愉しいことはない。
「それにしても残念だな…君の御花が目じゃないところに咲いていたら、少しでも俺を気に入ってもらえたかもしれないのに…ね?」
彼女をしっかりと視界に捉えて分かったのは、視界を大きく覆っている御花と小さな手に握られている白杖。
きっと目が不自由なのだろうと推測するのは容易で。
容姿が特別整っているという自意識はないが、遊びに誘えば断られることの方が珍しいほどには綺麗なのだろうと自負はある。
それには、噂が一人歩きした結果の物珍しさが半分程度を占めているのだろうが。
やはりどうしても揶揄いたく…いや、悪戯したくなるのは性分のようで。
彼女の小さな手を優しく取ると、自分の頬にその手を誘導する。
「どう?俺の顔のかたち。気に入りそう?」
72:
カーメル [×]
2023-03-02 23:03:39
>>68 梵さん
そうね…変な勧誘とかナンパは無視してきましたけれど……でも貴方は無視する訳には行かないでしょう、礼を欠くような事はしたくありませんの
(さっきからこの街で妙な輩に話しかけられる事はあったが、風俗店にスカウトされたり無理にホテルに連れてかれそうになったり散々だった。礼節を弁えない人間に返す礼は無い、尽くスルーするなり逃げるなりしてきたが、相手は今自分と話してる訳だし、一応今自分を助けてくれてるのだし、無下には出来ない。)
あ…失礼致します。申し訳ありません、お世話になりま……って、ちょっと貴方普段どんな事してたらこんなこんな対応されるんですの…?あっ、ちょっと…!?い、いいんですの…?
(スナックに入店し、店主であろう女性に挨拶をする、すると相手がやたら苦い顔をされた上舌打ちまでされてるので、相手は普段から何をしでかしてこんな扱いを受けているのだろうか…と疑問に思うがその矢先相手がスナックから追い出されてしまう、なんか、ちょっと気の毒になってくる…)
>>69 唯織さん
あら、迷惑なんかじゃありませんわ、顔を上げて、その呉服屋さんならいつも散歩で通りかかりますから分かりますわ、空いてる時間に見た事がないのよね…ああそう、呉服屋さんに行った後も時間があれば一緒に紅茶でも如何ですか?
(相手が迷惑だなんて言って深々とお辞儀をするものだから慌てる、自分が好きで手助けをしているのだからそんな事は気にしなくていいのに。相手の言う呉服屋はいつも夜の散歩中に通りかかるので場所は直ぐに分かる、時間が余ったら一緒に喫茶店にでも寄ろうと誘う。しかし、相手の様子を見るに手を引かずに、というのは流石に難しかったか、かと言って痛い思いをさせる訳には行かないし、どうしたものかと思考する、そしてパッと思いついた。「失礼」と言い相手の手を指で掬うように取る。掌に触れなければ怪我をすることは無いだろう、そのまま相手の手を自分の肩まで持っていく。しかし…先程からいつもは静かな御花がざわめいているのを感じる。相手以外に他に誰か周囲に居るのだろう、そう、相手は見るからに良家のお嬢様だろうし、ボディーガードとか……「近くに居るなら助けてあげても良いでしょうに、薄情ね」なんて感想を抱き顰めっ面をするが口には出さない。相手にこちらの表情が見えないのは幸いか)
73:
カーメル [×]
2023-03-02 23:33:58
>>70 栗花落さん
まあ、後は…星が好きなの、見てると普段考えないような事を考えますわ、「現実と夢って、逆なんじゃないかしら」とか「人間っていつ地球に生まれたのかしら」とか…って、嫌だ、変な事言ってますかしら、私……
(もう一つ夜の散歩をしている理由を挙げる。夜空を眺めるのが好きなのだ、眺めていると、自分が考えたって一生答えの出ないような事を考える、意味が無いように思えるが、その時間が案外楽しかったりするのだ、相手からすれば奇妙な発言だろうか…)
…というか、貴方だってこんな時間にお外でお酒を飲んでるではありませんの、もう、幾ら見た目より長生きしてるからって、見てくれが20歳前の小娘を口説いて楽しいのかしら…
(そういえば、それを言うなら相手だって夜中に外で酒を煽っているではないかと気が付く、見た目だけなら自分より年上だろうに、自分なんか口説いて楽しいのだろうか…それか、素面ならこんな事しないのだろうか、酒の威力とはそこまで高いものなのか…?思い出したら恥ずかしくなってきた。先程囁かれたのもその時は気にならなかったが、今思うと妙にこう…色気があるというか、そんな気がしてきて今更ながらツインテールを両手で掴んで髪の毛で顔を覆って恥ずかしがる。)
74:
参加希望 [×]
2023-03-03 00:39:23
(/お花に取り憑かれるという素敵な設定に一目ぼれしました。花衛側で参加希望です。)
75:
花詠み [×]
2023-03-03 00:44:22
>74 参加希望様
(/参加のご希望ありがとうございます!素敵なPfをお待ちしております!)
76:
花詠み [×]
2023-03-03 00:47:08
(/現在いただいているPfを一覧で載せておきますね!)
【花憑き】
栗花落 >4
カーメル・テンダーネス様 >11
京王院 唯織様 >15
月暈 >21
篠宮 蛍様 >24
【花衛】
梵 >10
一青 >20
暁様 >22
予約1名
77:
篠宮 蛍 [×]
2023-03-03 00:54:04
>>68 梵様
(可笑しな事でも言ってしまったのだろうか。確かに、初見の、しかも派手やかで危うい匂いのする人に普通なら言わないような事を言ったのかもしれない。一緒にいては大丈夫ではない人という真逆の方が合っているのが世間の常識なのだろうが、先程の出来事、状況、周囲の人達の様子、己の勘、御花の状態──様々な事を鑑みてこれが最良なのだ。しかも1番の目的はお礼をする事。だから、自分の中ではこれっぽっちも変な事を言った自覚は無い。少しでも突いてしまえば吹き出してしまいそうな、そんな相手の必死に笑いを抑えている様子は己の頭の中の疑問符を更に増やした。奇異そうな表情を深め彼を見つめる。しかしながら、彼の言葉からやはり彼はこの辺りでは有名人であり、剣呑な人達を遠ざけてくれる、言うなれば自分の用心棒的存在のようだと思った。彼の誘いに、少し口の端を持ち上げこくりと頷く。彼のその友好的で親しみやすい笑みは、パーソナルスペースにおける心理的空間を最も簡単に狭めてくる。どうしたらそんなふうに笑えるのだろうかと少し羨ましく思いつつ、この街の特殊な文化や独自のルールなどを知れる事に胸が高鳴る。普通に生活していては──花憑きの為一般人よりかは普通では無いと思うが──まず触れる事の無い世界を見れるとは、貴重な体験になるだろうとそこまで考えたところで、ふと思い出したように「ぁ…」と小さく声を漏らす。肝心な事を脳の片隅に追いやってそのまま危うく忘れるところだった。自分が窮地に陥っていたところを救ってくれた恩人の名前をまだ聞いていなかった。)
あの、その前に貴方の名前を聞いてもいいですか…?私は篠宮蛍と言います。
(いつまでも典型的な二人称呼びをする訳にもいかない。何処かで聞いた、相手の名前を尋ねる時はまず自分が名乗ってからという常識を逸する事なく自分の名前を紡ぐ。さてその先は、彼が名乗ってから歩き出すのか。それとも足を踏み出して歩を進めながら名乗るのか。もしも後者なら自分は控えめに彼より半歩下がって着いて行くだろう。)
78:
参加希望 [×]
2023-03-03 07:08:25
名前:花宮 可漣(はなみや かれん)
性別:女
年齢:17
性格:異常に明るい。虚ろさすら感じるほど。常に目を見開き口には笑みを浮かべている。すばしっこく常にぴょこぴょこ動いており、落ち着きがない。どんなことでも何をされても笑ったままでいる耐性がある。喜怒哀楽をあまり感じさせる事はない。ただふとした時に目に憂いを帯びさせることがある。お金を欲しており、その為にはプライドも人権も捨て死に物狂いで媚びへつらう覚悟と呼ぶにはおぞましい諦めがある。元気の無い人には黙って近くに居て、何かを求められたら従う。過去に関わりを持った人物からは犬っぽいと評されることが多々ある。頭はお世辞にも良いとは言えず、難しいことはちっとも分からない。論理感もほとんど無く、目の前で何か残酷な事が起きても平然として受け流す。だが、小さな子供絡みのことはそっと目を逸らすらしい。
容姿:https://picrew.me/image_maker/41709/complete?cd=XlQzm60qNx
少し癖のかかった胸までの黒髪をおろし、頭に白い猫耳をつけている。右目はミントブルー、左目はクリムゾンピンクのオッドアイ。肌は白く、痩せているながらもくびれのある、人を誘う身体付き。身体に数箇所ガーゼがあり、それで足りないほどの無数の傷や痣がある。
服装:肩紐の緩んだ黒色の古いタンクトップを着て、同じく黒のミニスカートを着用している。靴は履いておらず、裸足。色とりどりの小さなリボンを、頭に沢山つけている。黒革の首輪を着けているが、その下にも誰かの手の痣がある。タンクトップ以外は全て”お客さん”からの贈り物らしい。
部位:仕えている花憑きがいないため、失った部位はない。捧げる予定もないので、可漣は考えた事もない。
能力:未定。
備考:一人称はわたし、二人称はあなた、〇〇さん。誰に対しても敬語。ただ、こう呼べ、こう話せと言われればすぐ変える。
身長は145cmと、栄養が足りてないせいかかなり低身長。
5年前頃出ていった両親に変わり、弟妹達を養う為に体を売っている。未成年の為店には属さず金さえ払えばなんでもやるのを売りにし、個人で客を取っている。出生届が出されておらず、義務教育も受けていない。身体の傷や痣は、少々マニアックな嗜好の客につけられたもの。暴力的なこと以外にも法外なことや決してまともな神経では出来ないことなど色々やっている。なのでかなり不健康。
花憑きは行為をしても子供が出来ない所と、羽振りが良い人が多い所から得なお客だと思っているが、本気になった客から寝てる間に血を飲ませられそうになったことが数回ある為、リスク管理を重々気をつけている。花衛に絶対なりたくない。一人に限定したりすれば稼げなくなるので。
本名は可漣という下の名前だけであり、花宮は偽名。弟妹達にいざという時手を出されない為にそうしている。
(/>74です。pfが出来た為、提出させて頂きます。修正点がありましたらお伝え下さい。)
79:
名無しさん [×]
2023-03-03 07:13:26
名前:浅倉 彩音(あさくら あやね)
性別:女
年齢:20
性格:内気な性格で、人と関わるのが得意ではない。コミュニケーションが全く取れないわけではないものの、積極的に他人と関わることはあまりしない。典型的な陰キャなのだが、そんな自分の性格を凄く嫌っていて、改善したいとは思い色々と挑戦はしてみるものの、今更治るわけないと言い訳してすぐ逃げてしまう。褒められたり、自分のことを理解してくれる人相手だとすぐに調子に乗り、饒舌になるため自己肯定感が低い訳ではない。
容姿:黒髪に黒い瞳。色白の肌や細い体躯、常に猫背と、不健康そうな印象を与えるがそんなことはなく至って健康体。身長は164cm。美容院や床屋に行けないという理由から、髪は肩にかかる長さで適当に自分で切り揃えているため、毛先はめちゃくちゃ。
服装:上は白いブラウスに茶色いカーディガンを羽織り、下は小豆色のロングスカート。ファッションに疎く、お洒落に興味もないため、良くも悪くも無難な服ばかり着ることが多い。少し外に出るくらいなら寝間着も兼ねているジャージのままの事もある。
種類:左目から真っ青な矢車菊の花冠だけが顔を覗かせている。場所が場所なだけ上手く手入れはできないものの、飾り気のない本人とは裏腹に美しく見事に咲いている。
備考:何不自由ない、ごく一般的な家庭の一人娘として生まれた。内気な性格は生まれつきで、今までの人生でできたリアルの友達の累計は片手で数えられる程しかいない。大学にて自由気ままな一人暮らしを謳歌していたある朝、突然御花を左目に宿すこととなった。どこから寄生されたのか身に覚えはなく、最初は戸惑いこそしたものの今ではあまり気にしていない。しかし、嫌でも目立つ御花のせいで数少ない友人は皆寄生を恐れ自分から離れていき、一人ぼっちとなってしまった。自分が一人ぼっちだという現実から逃げるためにオンラインゲームやSNSなどでネット友達を作るも、孤独を埋めるには至らなかった。次第に自分の左目も、友達も失くす原因となった憎き御花を唯一の友達と思うことでしか孤独を紛らわせなくなる。彩音が御花に依存していくにつれて御花はより美しくなっていった。もし、彩音に友達や花衛が出来てしまえば御花の美しさはくすんでいってしまうだろう。
(/初めまして!美しい世界観に惹かれてしまいましたので、花憑きにて参加希望です!pfのご確認よろしくお願いいたします!)
80:
花詠み [×]
2023-03-03 08:02:42
>78 参加希望様
>79 名無し様
(/素敵なPfありがとうございます!不備はございませんので、本編をお楽しみくださいませ…!)
81:
浅倉 彩音 [×]
2023-03-03 09:08:53
>all
いやぁ、たまには外の空気を浴びるのも悪くないね。君もそう思うでしょ?(休日の昼過ぎ、家に引きこもりすぎるのも良くないと珍しく散歩に出かけていて。悪目立ちする左目の御花のせいですれ違う人の視線の痛さは感じているものの、いつものことだと特に気にする様子は見せず。ネットで見たお洒落なカフェやケーキ屋に、入る勇気など勿論ないため店の外観をじーっと眺めながらいつかこういう所に入ってみたいな、と思いを馳せては歩みを再開すると言った傍から見れば奇妙としか言いようのない散歩を楽しんでいた。しかし、インドア人間の体力などたかが知れている。すぐに疲労を感じたため、近くにあった公園のベンチに座り込みながら道すがら自販機で購入したエナジードリンクで喉を潤し休憩を取っている。大きく深呼吸しながら外の空気を味わい、まるで友人かのように目に咲く花を優しく撫でながらそう話しかけて。御花に親しげに話しかける行為は家にいる時よくすることのため思わずしてしまったものの、その行動はとても普通のこととは言えないもので。ハッと我に返ると恥ずかしさと誰かにこんな姿を見られて引かれていないか、不審者として通報でもされてないかと焦りを感じて、慌てて周囲を見渡して)
…やば。流石に外でやるのはキショすぎるって…!
(/参加許可ありがとうございます!早速絡み文を出させていただきましたので皆様お相手よろしくお願いします!)
82:
梵 [×]
2023-03-03 09:13:52
>72 カーメル様
「普段どんなことを、ねぇ…街のヒトを片っ端から喰って喰われて…愉しいことをしてきただけなんだけどねぇ」
スナックの奥に連れられていく彼女が残していった言葉に笑いが込み上げる。
ぽそりと返したそれに、さらに言葉を返されることはなく。
出入り口の横に寄りかかって待っていれば、関係を持ったヒトもそうでないヒトも軽い挨拶を残してくれる。
薄紅色に色づいた片頬をみて、いい男になったじゃないとか、お前の頬をはれる子がまだいたなんてとか。
冗談を投げかけてくれる彼らに冗談を返せば、街の雰囲気に染まっていくのを感じる。
遊びに誘ってくれるヒトもいたが、今日はお客様がいるからまた今度と軽い調子で流せば、何処どこの店に行ってくるなんてさらりと返される。
この清々しい程に欲に忠実な、さっぱりとした関係が心地よかった。
決してお互いの弱い柔らかいところに踏み込まない、欲を満たし満たされるだけの関係。
彼女はきっと好まないだろうと仔猫のようなその姿を思い浮かべて。
>77 蛍様
「っははは、本当に愉快な…いやぁ、可愛い拾い物をしてしまったみたいだね」
目の前で疑問符を飛ばしている彼女をみて、遂に堪えきれなくなった笑いが弾ける。
色々考えた上で自分についているのは理解しているつもりだが、どうしても自分のようなヒトが彼女に街を案内する、という構図が可笑しく思えて。
あまりにも純粋で可愛らしい姿に、ついつい彼女の方へ手が伸びる。
ぽん、と軽く頭を撫でれば、街の外から来たヒトは不用意に触られるのを嫌がるのではと考えが浮かんで、大人しく手を引っ込める。
自分の提案に頷いたことを確認して、街の中心へ向かって歩き出そうと構える。
彼女の笑った顔が可愛らしいのは学習済みなわけで、その笑みでもっと多くのヒトを惹きつけるだろうにと心の中で呟く。
何処を回って何を紹介していこうかなんて考えを巡らせていれば、隣から小さな声が漏れる。
何かあっただろうかとそちらへ目を向ければ、何やら考え込んでいる様子で。
どうかしたか、とありきたりな言葉を吐く前に彼女から自己紹介がなされる。
名を名乗っていなかったことを思い出し、歩むのをやめて自己紹介をしてくれた彼女へ向き直る。
「ご丁寧にありがとうね。俺は梵。そのままでもいいし、そよちゃんって呼んでくれてもいいよ」
よろしくね蛍ちゃんとぱちりと綺麗なウインクを一つ。
流れるようなその仕草に、自分のことながらすっかり街に染まってしまったなと心の中で苦笑が漏れる。
83:
栗花落 [×]
2023-03-03 09:37:19
>73 カーメル様
「星かぁ…こうして月見酒をすることはあっても、星まで楽しむことはなかなかなかったかもしれないな…よければ星のこと、教えてくれないかい?」
それに君のその考えも興味深いし、とふわりと微笑む。
いつしか空になった酒瓶と盃を横に置いて、組んだ脚に腕を立てて顔を乗せる。
もっと話を聞かせてほしいと顔をこてりと傾げれば、酒が回ったのか自分らしくない仕草だななんてぼんやり思って。
「…口説くのに年齢は関係ないさ。そりゃあ、成人前のお嬢さんをどうにかしてやろうとする輩はどうかと思うけれど。君のような綺麗な子をみたら口説かずには居られないだろう?」
歳の差が開いたおじさんに口説かれるのは不快だったかな、なんてわざと悲しげに微笑んでみる。
きっとこういう性質が彼女を悩ませているんだろうことはわかっていて。
恥ずかしそうにツインテールで顔を覆っている彼女をみて、悪戯心が刺激される。
恥ずかしがっている姿も好ましいけれど、可愛い顔をみせておくれなんてわざと艶っぽく囁いてみて。
84:
月暈 [×]
2023-03-03 09:57:08
>81 彩音様
特に変わりばえのしない休日の昼下がり。
自分を買った羽振りのいい主人には、好きなことをしておいでと家を出されて。
特にやりたいこともないんですと食い下がれば、お前はもう少し外の世界を知りなさいとやんわりと嗜められた。
自分の方が長生きをしているのに、皺が刻まれたその手で困った孫をあやす様に触れられれば、強く嫌とは言えなかった。
こうして外を見てくるように言われるのは何度目か。
傷つかないように家の中に籠る自分を心配してくれているのは理解しているが、その優しさが心苦しく思うときもあるもので。
今日も適当に人目を避けて時間を潰そうかなんて考えていれば、何やら道ゆく人が何処かに視線を向けているようで。
視線の先にいるのは、自分からすれば小柄な女性。
カフェやケーキ屋などの外観を眺めては、そこへ入らずに散策を繰り返すという謎の行動をしていた。
主人の娘さんから、ウィンドウショッピングというものを教えてもらったこともあるが、何かこれは違うような気がする。
静かに様子を観察していれば、清々しさを感じさせる晴れやかな表情で休憩を取り始めた。
花憑きだから親近感を覚えたのか、一連の行動に興味を持ったからなのか。
自分でもわからないが、何やら焦った様子の彼女に声をかけてみようと思った。
「あ、あの…貴方もその、花憑きなんだよね…?僕もそうだから、ちょっとお話ししたいなぁ…なんて…」
声に出してみて急に恥ずかしさが込み上げる。
ナンパと言われても仕方のないくらい不自然な、いきなりの声かけ。
嫌なら断ってくれて構わないからと早口で伝えれば、御花が情けないと言いた気に酷く楽しげに揺れる。
85:
京王院 唯織 [×]
2023-03-03 11:40:54
>>70
>>栗花落さん
( 花憑きであるためには、逞しく生きてゆかねばならない。
まったくそれはその通りなのだ。そうしないと壊れてしまう。
唯織の場合は彼女が自覚するまでもなく、精神もそして体力も逞しかった為決してその一本の筋が折れることはなかったが、突然御花に寄生され花憑きとなり、更には視界すら奪われたとなると絶望するのが普通なのだろう。だが彼女はそうともいかず、目が見えなくなる前に様々な場所を自分の脳裏に焼けつけようと実に前向きだった。見えなくなった今でも、まだ体を動かせるうちに散歩を続けているのと同じように。
そんなことを思いながらふわりと穏やかな笑顔を浮かべては「 人とは脆いものよ。それは花憑きであってもそうでなくても。 」そう言って死んでいった同胞の言葉をぽつりと零す。まだ唯織の目が見えていた頃、彼女はたしか大輪の向日葵のような御花が咲いていたんだっけ。彼女の顔すらもう思い出すことは叶わないが、それだけはずうっと頭の中で覚えているのだ。土気色の顔でほほ笑む彼女と裏腹にとてもきれいに咲いた、向日葵が。 )
「 だからね、残るのはいつの時代も強い人間だけですよ。」
( 穏やかな春のような声だった。18歳という体の年齢にはそぐわない、自分の運命をしっかりと受け入れた死期間際の人間のような声。彼のため息を付く静かな息の音にまた安心させるようににこりと笑顔を零せば、もうすっかりと温度のまじりあった彼の手をぽんぽんと優しく撫でて。自分の御花もどうやらその意見には賛成なようで『ソウネ、うふふ。』なんて笑っているようだった。悪趣味な子。
──でも、それでも。人間も御花も花憑きも、全員が幸せに生きられる道があったっていいのに。そう思ってしまうのはやはりわがままなのだろうか。 )
>>71
>>梵さん
( ふ、と幼子の手をとるように優しい仕草で手を取られ、おそらく彼の頬に手が静かに触れる。唯織は一度ワッと小さく驚いた後にいいの?とでも言うようにおずおずと彼の頬に指を滑らせては、まるでひとつひとつのパーツを手にインプットさせるように、でもとてもやさしい手つきでそれを確認し。)
「 お肌がすべすべなのね…。 」
( 顔のかたちを聞かれているのになぜか肌質を答えれば、むむむと羨ましそうに唇をムンと一文字に結んで。別に彼女自身肌が荒れているとかそんなことはないのだが、やはり年頃の女の子として絶妙な心境なのかその声は今までにないくらい真剣で。
暫く美男子の頬の感触をムム…やらホワ…やら、特に意味をなしていないそんな声を漏らしながら堪能したと思えば、鼻や眉毛、それから睫毛など。ゆっくりと時間をかけて彼の顔のパーツ一つ一つに触れる。「お鼻がスンと高くてすてき」だとか「睫毛がながいのね」だとか、そんなことをいちいち口に出しながらやはり楽しいのか唯織はほわほわにこにこと堪能しているようで。 )
「 これは唇、…うふふ、男の人の唇も同じようにやわらかいのね。
ピアス!ゆらゆらするやつね…TVで男心には揺れるピアスって言っていたわ。
…髪…わ、編み込んであるわ。おしゃれさんなのね。すてき。さらさら。 」
( 小さな子供が初めて海に行った時のように。触るもの一つ一つに感激してぱっと笑ったり唇を尖らせたりふにゃふにゃと頬を緩めたりと、目元がなくとも十二分に表情をころころ変えて。先ほどまでの赤面はどこへやら、セクシーな悪い狼さんのお顔に触れているにも関わらず唯織はただただきゃっきゃと楽しそうで。
散々触って満足したのか、きっとかっこいい人なのねと笑いながら彼からそっと手を離す。骨格や顔のパーツ配置がきれいで、これはたしかに老若男女問わずめろめろになってしまうわけだと。 )
>>72
>>カーメルさん
「 お紅茶…!!! 」
( 彼女からの願ってもない誘いに、ぱああ!と効果音でも聞こえるかのような満面の笑顔を浮かべる。彼女に耳としっぽが生えていたらきっといまごろ耳はピンとたちしっぽはぶんぶんと振られていただろう。ぜひ!と声色からでもわかるような嬉しそうな返事をしては、お友達と寄り道なんていつぶりかしらとうふうふ嬉しそうに笑って。
日頃、散歩こそするもののこの目では寄り道はおろか自分の目的地以外に行くのも一苦労のためこうして喫茶店に行ったりだとかそういうことをしないため、唯織は楽しそうににこにこと笑っており。 )
「 助かります、ありがとうございます。 」
( ふと彼女の指先が自分に触れたかと思えば、そのままぽそりと華奢な肩に手を載せられ。気を使わせてしまっただろうかとこまったように笑顔を浮かべれば素直に謝罪と感謝を述べて。
こうして彼女と寄り道をしようと話していても入ってこないどころか手を差し伸べたりすらもしない護衛たちはいつものことであった。否、両親から『本当に有事の時以外なにもしなくていいから護衛料金をマケろ』と言われているのだから当然か。本当にあの人たちはがめついというか、なんというか。だが唯織はそんなことも気にせずにこにこと笑って。 )
>>81
>>彩音さん
「 …わたし…?
ええと…そうですね、お外に出るとセロトニンが分泌されるのでストレス軽減だったり健康効果が期待できるんだそうですよ 」
( いつもの散歩途中。ふと聞こえた声に先ほどまでカツカツチリンと白杖を使いながら歩いていた足を止めて不思議そうに首をかしげる。最初は少し戸惑ってはいたものの、へらりと穏やかな笑顔を浮かべるとお外に出るのはいいことよとでも言うように上記を返して。声からすると、女の子なのだろうか。先ほどから自分の瞳の御花たちがざわざわと何やら騒めいているが、声の主と関係があるのかしら、そんなことをこてりと首を傾げればふわりと香った菊の匂いにまた不思議そうにして。 )
「 …菊のかおり、…?
まだ時期には早いのに…。」
( 菊は品種により咲く時期は異なるが、夏ギク・秋ギク・寒ギク。どれをとってもたしか今の季節はどの品種も咲かないはずだ。
唯織は不思議そうにぽつりと小さな声で呟けば、先ほどから騒がしい自分の御花を宥めるかのようにそっと自身の目元を覆うように咲き乱れた牡丹を撫でて。)
86:
栗花落 [×]
2023-03-03 13:07:55
>85 唯織様
儚げな彼女の中にある逞しさ。
それは心であれ、身体であれ備わっていることが望ましいもの。
自分とは毛色の違うそれだが、備わっている彼女であればすぐに壊れてしまうことはないだろうと幾度めかの安堵を覚えて。
今まで他の花憑きと深く交流することはなかった…といえば誤解があるが、壊れかけていないマトモな花憑きと交流することが久しぶりだったこともあるのだろう。
どうしようもなくなった子たちを拾って世話をしては、いつの間にか儚く行っていく姿をみてきた。
長い時をかけて幾度も看取ってきたことで、いつしかそれが当たり前だと刷り込まれかけていたらしい。
本来あるべき逞しさを有した彼女は、花憑きの儚さを覆し得る非常に有難い存在だった。
「そうだね…元は同じヒトなのだから、そうある子たちはその道を行くのだろうね。逞しさと、あとは儚さに気づかない鈍感力も備わっていれば、ね…」
ヒトは脆いもの、残るのは強いヒトという言葉に一つ頷きを返す。
結局、どの道を選んでいくかによってその人のあるべき姿は変わっていく。
自分を逞しいものと思えばそのように道が拓けるし、儚いものと思えばその先の道は閉ざされる。
それには単純な逞しさだけではなく、足元で手ぐすねを引いて待っている闇に気づかない鈍感さも必要なのではなかろうかと思う。
彼女に見出したのは逞しさ。
己に備わっているのは闇を見てもなお、その闇を楽しんでやろうとする歪んだ諸刃。
似ているようで似ていない性質に、結局のところ何を持っていてもその人の使い方次第で道は変わるものなのだと納得する他なかった。
「まぁ、どの道を選んだとしても俺は御花を引きずってでも堕ちてもらうから安心しているよ。これくらいの気概がなければ花憑きを務めあげるなんて難しいだろうからね」
彼女の柔らかな笑みと優しい温もりを感じる手に、ありがとうと礼と笑みを1つ。
御花には最期のその後までずっと一緒に居てもらわねばと微笑めば、まるで許容しているかのようにさわりと揺れる。
何処まで本気なのか探れないのが口惜しい。
お互い面倒なヒトに、御花に巡り合ってしまったものだと思っているのだろう。
自分はとうの昔に諦めたが、これから花憑きになるヒトたちには、せめて暖かな思い出が残ることを祈る。
87:
浅倉 彩音 [×]
2023-03-03 13:12:24
>月暈
えっ…?あー…えーっと……。わ、私、人と話すの苦手なので…。私と話しても楽しくないと思いますよ……?(公園に一人ぼっちである自分の独り言など聞いているような人間はいないだろう、とんだ思い上がりをしたと安心と恥じらいを感じていた矢先、自分に向けて掛けられる言葉にビクッと身体を震わせてなが驚いて。声の主の方を向けば確かに自分と同じ一目見て分かる花憑きの青年がいて。男の人と、それも初対面の人と話すなど何年ぶりなこともあり咄嗟に声が出ず、見てわかる動揺を見せて。しかも掛けられた言葉はナンパのようなもので、自分とは縁のないものだと思ってたシチュエーションにどう返したらいいかなど分かるはずもなく、やっと出た言葉は折角の誘いに無下にするようなもので。嫌と言う訳では無いが人に話せるような話題もないし、上手く話せず挙動不審になってしまう自分の姿が目に見えてわかるため、相手が望むような楽しい会話ができる自信が全くなく、期待を裏切ってしまうのが申し訳ないから出た言葉であり悪気はなく)
>唯織
えっ、あっ、違っ…。あなたに言ったわけじゃなくて…って、その目…(返ってくるはずのない返事が来て、驚いた様子で声の主を見て。勘違いさせてしまったことに謝ろうとするも、相手の両目に覆われた花を見て言葉が詰まる。常々左目に咲いた御花に多少の日常生活の上での不便さを感じてはいたものの自分よりも深刻そうな様に御花を咲かせる相手の姿に更に驚いてしまい。人のことが言えるような状態では無いのに驚いてしまったことに自責の念を感じてすぐに「…ごめんなさい」とこちらの様子が見えていなさそうな相手にはなんの事か伝わらないであろう謝罪を告げて。季節外れの菊の香りに不思議そうな表情を浮かべる相手になんの事か分からず一瞬きょとんとしてしまうも、すぐに自分の左目に咲く矢車菊の事だと気づき)
えっと…それ、多分私の御花の匂い…かな。…そ、そんなに匂うかな、これ?
(疑問を解消させてあげようと、慣れない会話に少し声が震えるも、香りの正体を教えてあげ。しかし、嫌でも自分の鼻に届く御花の香りが少し距離のある相手にも届いていることを知り、改めて自分の御花の生命力に感心しつつも、もしかして街中ですれ違っていた人にも香りが届いていたのかと思い、見知らぬ様々な人への申し訳なさを多少感じていて)
88:
梵 [×]
2023-03-03 13:31:37
>85 唯織様 梵
誘導されるまま、すいと指が頬を滑る感触に思わずふっと小さな笑いが溢れる。
自分が作った状況でありながら、大人しくそれを実行する彼女と頬の感触に、何とも言えないむず痒さを感じた。
「君の方が肌の滑らかさは上だと思うけれど…お褒めにあずかり光栄です」
いくらケアをしているとは言え、もらいものを使っているだけだからねと笑いが溢れる。
それに、目の前の彼女の方がきめ細やかで美しい肌を有しているのは明白で。
それでも綺麗な肌の持ち主から、適当とは言えケアしている肌を褒められるのは嬉しい。
小さく唸ったり、声を漏らしたりしながら真剣に肌の感触を確かめる姿に、やはり笑いが込み上げてきて。
邪魔をしないようにくつくつと喉で笑いを噛み殺すが、時折耐えきれずにふふ、と唇から漏れてしまう。
「っふふ、気に入ってもらえたなら何より。街のヒトでもそこまで褒めてくれることはないから、ちょっと照れるね」
照れる、と言いながら頬に朱がさすことも、恥ずかしがることもないのだが。
ただ、ありのままを褒めてくれる彼女に好感を持ったのは確かで。
きっと彼女の目が見えていたのであれば、天真爛漫な娘に向けるような、歳の離れた目に入れても痛くない妹に向けるような、親愛が込められた甘さのある表情を見ることができただろう。
89:
カーメル [×]
2023-03-03 14:29:20
>>83 栗花落さん
そうね…あんまり詳しい訳では無いけれど、もう冬は終わるし、暫くしたらオリオン座は見えなくなってしまうかしら…
(星を眺めるのが好きというだけで、特段星座やらに詳しい訳では無いが、オリオン座は冬の星座であるし、もう見えなくなるのだろうか…と何となくの知識で言ってみる。)
……っでしたら、口説くのは構いませんからそういう事は素面の時に言ってくださいまし…!飲酒をしていたからって次会った時無かったことにされるなんて、真っ平御免ですわ、照れ損じゃありませんか
(再び囁かれ我慢の限界と言わんばかりに相手の口を指先で塞ぐ、自分を綺麗だとか、可愛いだとか本当に思っているなら素面の時に聞かせてほしいものだ。酒を飲んでいたことを言い訳に今までさんざ口説かれていた事を無かったことにされては顔を熱くしていた自分が馬鹿みたいではないかと、ひとしきり自分の主張を述べた後「…分かりました!?」と言い相手の口から指を退ける。伊達に長く生きちゃいない、このくらいは言わせてもらおう。)
>>85 唯織さん
はい、どういたしまして、そうね、ここからなら……左でしょうか、行きますわよ
(相手が嬉しそうにしている様子を見てこちらも笑みが零れる。自分が覚えている限り相手の目的地は左に曲がって暫く歩けばあるだろうか、相手を決して置いていかないようにゆっくり歩き始める。)
>>82 梵さん
──お待たせしました。本当に…適切に処置して頂けましたわ、手馴れていましたし……あの、申し訳ありません、疑い半分でピリピリして…
(暫くして、女性達に礼を言いながらスナックから出てくる。茨で傷付いたところはそもそも茨が身体の一部のようなものなので包帯で止血する程度の事しか出来なかったが、それとは別に擦りむいてる部分の処置はとても的確だった。御花を見ると、どこか申し訳なさそうな感じがする、花というものは表情も何も無い筈なのに、時々人間よりも饒舌な気がする。自分の性のせいで相手に手を煩わせたことを謝っているのだろうか、疑い半分だった為にピリピリした態度をとったことを自身も謝る。)
90:
花宮 可漣 [×]
2023-03-03 15:55:25
>ALL
全く、一万も出さずにあんなこと出来ると思うなんて、相場見てから出直してきてほしいですね!
(かわたれ時、というのだろうか。朝日が顔を出し始めた薄暗いホテル街を、一人の女がスキップしながらひとりごとを言って歩いていた。全く、という言葉の割に表情はニコニコし、声色もはずんでいた。理由は、彼女の手に握られている似合わない牛革の財布でわかるだろう。そう、可漣は先程一緒に寝ていた(性格には可漣は狸寝入りをしていただけだが)男のベットから抜け出し、ハンガーラックに掛けられた背広からこっそり財布をすって一人ホテルを出て来たのだ。自分には五千円しか出さなかったくせに、財布には数枚の万札が入っていた。4ケタでどうしてあのような暴力的なプレイをする権利が買えると思ったのだろう。なんでもする、だがそれ相応の金額は貰うと言っているのに。まあいい、これぐらいあれば何日か、弟妹達のおかずを一品増やしてあげられるだろう。ほくほくとした気持ちになる。と、その瞬間、頭がぐらりと揺れるような、鈍い痛みが襲う。スキップを止め頭をおさえると、途端に体のバランスが取れなくなり、そこらの路地裏に座り込む。......あのお客さんぜん手加減しなかったから当然といえば当然だ。頭を殴られた気がしないでもない。男の拳で殴られろくに処置もしなかったくせに、スキップなんかしたのが悪かったのだろう。少し荒くなった息と痛む頭で座って考える。この程度なら少しジッとしていれば治まる。ただ、こんな所で座って寝ていれば今度は自分がすられる側になりかねない。どうしましょうかね、と呟いて前を見てみると、この時間帯にも関わらず一人誰かが歩いているのが目に入る。あの人に助けてもらうか。ついでに次の客にでもなってもらえればいい。どんな人か判別は出来ないが、自分は男女も年齢も問わず相手が出来るし。考えがまとまった、すぐに行動に移そう。高い声を出し、弱々しくも可愛らしく、いかにも可哀そうに見える笑顔で相手に呼び掛ける。)
おーーい!そこの......お姉さんかお兄さんか誰か知りませんけど、あなたぁーーー!......助けてもらえませんかぁ?
91:
篠宮 蛍 [×]
2023-03-03 16:51:15
>>82 梵様
……梵、さん…こちらこそよろしくお願いします。
(足を止めて振り向いた相手が名前を教えてくると、瑞々しく陽の光を受けたように明るい若葉を思わせるその魅力的な瞳の片方を閉じた。その動作は流麗で、意識的では無く最早意識せずとも出てしまう、慣れているというよりは何気ない立ち居振る舞いのひとつのような。心をときめかせる暇など無いくらいあまりにも自然なそれに、一瞬瞠目し己の目は奪われる。だが、それだけではなかった。そうさせたのは彼の名前で、彼が先程の3人組の内の1人に声を掛けた時に感じた、己の髪をそよがせたあの風を彷彿とさせる。彼を見つめたまま呟くようにそっと名前を反復すればふと我に返り意識の再編集をする。今の自分の反応は、大きな安心感のある手で頭を撫でられた時のものより一層羞恥的で、相手に不審がられたかもしれない。名前を聞いただけで自分のみが時間が止まったような感覚を見せたのだ、心配と不安を感じさせてしまっただろうか。仄かに頬が恥じらいの色に染まり、気まずさから瞬きを繰り返しながら視線を泳がせ俯きつつそのままお辞儀をしたのは、恥ずかしさから顔を見られたくなかったから。気軽にニックネームを呼べる勇気は持ち合わせていない為このままさん付けで呼ぶ事にしては、一呼吸おいて気持ちを落ち着かせてから上体を上げる。いつも通りの顔に戻せているだろうか、不安になりながらもそう信じ、彼に着いて行こうと。)
92:
京王院 唯織 [×]
2023-03-03 17:45:22
>>86
>>栗花落さん
( `地獄花`とも呼ばれる曼殊沙華と共に堕ちる、とは。随分と粋なことをいう人だなと思った。
最期まで、いや死してなお共にあり続けるのだと。先ほどと何ら変わらぬ穏やかな月のような声でそんなことをさらりと言ってのける目の前の彼が不思議で、唯織はまたにこりと微笑んだ。きっと彼は`そういう覚悟の或る`人なのだろう。ただでは転ばぬ、といえば聞こえはいいが、かれの其れはもっとどろりとした感情のように感じる。
御花と共に生きることを選んだ自分と
御花と共に堕ちることを選んだ彼。
似ているようで似ていないこの二つの花憑きは、確かに他の花憑きたちとはどうやらそもそもの気質が違うようで。 )
「 強いお方。逞しいとも、鈍感とも言い難いけれど、貴方はとってもお強いわ。
…貴方はきっと`長生き`しますね。」
( 彼の大きく温かい、しなやかな手を自分の頬にそっとあてる。
彼の言葉を借りながらそう告げると、転んだ子供の傷口に母親がおまじないをかけるように。`風格`という花言葉をそのまま体現したかのような凛とした様子で。唯織はゆっくりとその手にキスを落とせば、ふっとその見た目には似合わない大人びた笑みを携えて「 貴方`たち`が望む未来になりますように。 」と。
『生意気ね』そう自分の御花が笑った気がして、まさしくその通りだと唯織は笑ってしまう。いくら花憑きになってから長いとはいえ、18歳の女の子にされたこんなおまじないモドキで大人の男性が納得するわけないか、と妙に納得してしまったのである。「 なんちゃって 」といたずらっぽく笑えば、彼の手をそっと離して。 )
>>87
>>彩音さん
「 あ、あ、厭だ。私のほうこそごめんなさい!
…うふふ、恥ずかしい。 」
( 彼女から否定の言葉が返ってくれば赤牡丹のように頬に朱を散らせば、あわあわとせわしなく両手を動かして謝罪し。手を動かすたびにチリンチリンとせわしなく鈴の音があたりに散り、そのあとに少し冷静になったのかまだぽわぽわと赤い頬の状態で恥ずかしそうにはにかんで。そのせいか自分の目に対してぽつりと気が付いた彼女の言葉には気づかずその後続いた謝罪にきょとんと首をかしげて。「 ?どうして謝るの? 」とごく単純な疑問を彼女に投げかければ、特に彼女から謝られるようなことをされていないので、`気にしないで`と優しく穏やかな笑顔を浮かべて。 )
「 !貴女も花憑きなのね…!おそろいだわ!
あ、いいえ。匂いはね、違うのよ。私とても鼻がいいから。
それにね、とっても素敵な香りよ。ふんわりと香る香水みたい。 」
( 御花がざわざわとしていたのは、彼女が花憑きだからだったのか。すとん、と納得してしまえば`お揃い`だなんて花憑きの少女同士では凡そ似合わない言葉を使ってきゃっきゃと喜んで。最も、単純に彼女はあまりに他の花憑きのお友達がいないので年齢の近そうな女の子の花憑きに会えたことにはしゃいでいるだけなのだが。心根が陽の者なので。
と、彼女が自身の御花の香りについて言及をすればまた慌てたように否定をしては、視覚がないぶん嗅覚が人よりも冴えているのだと告げて。カツン、チリン、カランコロン、とゆっくりと白杖と御花の香りに頼って彼女にゆっくりと近づけば、ぱっと花が咲くように明るい笑顔を浮かべて。自分の御花とは違う、菊の凛とした日本的な美しい香り。亡くなった方へ備えられることの多い菊は、その心をいやす効果が香りにあると科学的に実証されていると何かで聞いた気がする。 )
>>88
>>梵さん
「 うふふ、見えなくてもわかりますよ。そんなに照れていないでしょう。 」
( 彼の言葉に含まれた差異に特に気を悪くするわけでもなくカラッとした笑顔を零せば、やっぱり言われなれてる方は違うわねなんて妙なところで感心してしまい。褒めたときに否定をするわけでも肯定をするわけでもなく、こうして受け止められる人は`ちゃんと褒められなれている人`ということを唯織は知っている。
でもやっぱりこうして男の人のお顔にべたべたと触る機会はめったにあることではないので、唯織自身は実はちょっと照れてしまったのだが。それを知りからかうのは自身の御花のみであり、目の前の美丈夫は知らなくても良いことなのである。…と、「 あ。 」と小さな鈴のような声をぽつりと零せば、ぐぐ、と背伸びをして彼の顔──もっと言うと耳元に唇を近づけてはぽそぽそと周りに聞こえないように配慮をして。 )
「 あのね、腫れた頬はちゃんと冷やさなきゃだめですよ。
ハンカチをあげますからね、綺麗なお顔に傷が残ったら大変です。 」
( そうして彼の手にそっと自身の着物の合わせから取り出した真っ白なレースで彩られたハンカチを握らせては、お姉さんみたいな顔をしてふわりとほほ笑んで。
こんなきらびやかな街で暮らす彼ならば、きっと色恋関係で美しいかんばせに紅葉を作ることもきっと少なからずあるのだろう。頬に触れた時に彼の片頬にはまだじんわりと熱が残っていた。決してその理由をきくことなくただただ冷やしてね、と告げて唯織は満足げに笑って元の体制に戻れば、女(かどうかは知らないが)は怒らせると怖いとよく聞きますからね…とすべてわかってますよ、みたいな顔をしながらまた勝手に自己完結をして。
…御花からの『何にもオトコを知らないくせに?』とでも言いたげな抗議のざわめきには聞こえないふりをしながら。 )
>>89
>>カーメルさん
「 うふふ、薔薇の香りがするからかしら。
このまま不思議の国に行ってしまいそうです。」
( 薔薇の香りを纏わせる彼女の肩を借りて、ゆっくりと街を歩く。カツカツ、チリン、という白杖の音と、カランコロンと歩くたびに涼やかな音を鳴らす下駄は実に不思議な音色を奏でていて、その風貌も相まってか少し目立ってしまっているようだ。…最も、唯織にはそれが見えないので何とも感じないのだが。
知っている町のはずなのに、矢張り方向感覚が一度くるってしまえばこんなにもわからなくなってしまうものなんだなぁ、とどこか他人事のように考えては、ウサギを追いかけて穴に落ち、薔薇の咲き乱れる不思議の国へたどり着いた少女のお話を思い出して思わずうふうふと楽しそうに笑ってしまい。だが残念ながら着物で不思議の国へたどり着いたという少女の話はどこを探してもないだろうし、目の前の彼女は薔薇でこそあれうさぎではないので、そもそもたどり着けない。そして何より彼女たちの目的地は呉服屋なのだから。 )
93:
月暈 [×]
2023-03-03 20:44:26
>87 彩音様
「えと…僕も人と話すのは苦手で。その、御花…綺麗だったから」
流石にずっとみていたから気になりましたとは言えず、御花が綺麗だったから声をかけてみましたというシチュエーションに偽装する。
自分の左目の下を人差し指で軽くトントンと叩いて、相手の御花がある位置を示す。
相手が不快さを感じないように親しみやすい笑みを浮かべたつもりだったが、先程の気恥ずかしさから上手くいかず、困ったような笑みになってしまって。
「花憑きのヒトに会うのって久しぶりだったから、気になっちゃって…楽しくないかどうかは、話してみて判断させてもらえると嬉しい…です」
ゆっくり言葉を選びながら伝えれば、初対面の相手に敬語を使っていないなんて、コミュニケーションの上で重要なことに気がついて。
取ってつけたような敬語にはなってしまったが、これで相手が不快にならないことを祈るばかりだ。
94:
栗花落 [×]
2023-03-03 21:23:49
>89 カーメル様 栗花落
「へぇ、名前だけは聞いたことあるけれど。どんな形をしていたか…確認する前に見えなくなってしまうのは惜しいね」
彼女の言葉にふいと上を見上げるが、星をじっくりとみることがなかった自分には該当するものが検討もつかなくて。
ある程度纏まって形をなしているのはわかったが、どれがどれやら。
星座として語り継がれているのだから、それぞれに逸話や名前の意味があるのだろう。
それを知らずに生きるのは、何だか酷く味気ないものに感じた。
「…ふふ、口説くのは許してくれるのかい?素面のときにも口説いてくれなんて、随分熱烈な言葉をくれるねぇ」
酒に飲まれてなかったことにされたくないとか、素面の時に口説いてほしいとか、色々捲し立てられたが、随分と可愛い主張をしてくれると思ってしまう。
酒を飲んでいない時に口説いてほしいだなんて、彼女に好意を寄せる者が聞いたら勘違いしてしまいそうだと、思わず苦笑が漏れる。
「じゃあ、また会う機会があったときには、たっぷりと口説かせて貰おうかな」
もちろん、酒はなしでと艶やかに微笑み返す。
>92 唯織様
「っ…はは、困ったなぁ。まさか、こんな可愛らしいお嬢さんから口付けをもらえるなんて」
強い、長生きをするという言葉に返そうと口を開けば、手に落とされる柔らかい感触に息が詰まって。
自分でもすることの少ないそれを柔らかな笑みで行う彼女は、何処か先程までとは違う雰囲気を纏っていた。
大人びた空気を纏う彼女から告げられる言葉。
呪いのように心に沁みていくそれは、彼女の優しさそのものなのであろうと感じる。
一瞬忘れかけていた息を取り戻せば、御花が不愉快そうに揺れる。
この娘に言われなくとも夢同じく、俺がずっと傍にいることはわかっているだろうと。
きっと言葉が話せれば、そのようなことを拗ねたように告げてくるであろうことが予想出来て。
彼女だけでなく、俺の御花も困った子みたいだと苦笑いが浮かぶ。
悪戯っぽく笑う彼女から解かれた手を御花に伸ばせば、ふいとそっぽを向かれた気がした。
「どうやら、君が可愛いらしすぎて俺の御花が拗ねちゃったみたいだね」
彼女に合わせて、こちらも悪戯っぽい笑みを浮かべ、ぱちりとウインクを1つ。
御花の機嫌がなおるのを気長に待とうと息をついて。
95:
カーメル [×]
2023-03-04 00:31:37
>>94 栗花落
……はっ、ち、違いますわよ?私はただ不誠実な事が嫌いなだけで…別に貴方が好きですとか、そういう訳ではありませんからね!?
(相手の言葉を聞いて、先程の自分の発言を思い出す。あれではまるで自分が相手に好意を抱いているようではないかと思い至り慌てて訂正する、いやしかし、自分の言いたいことは伝わった筈だ、多分、恐らく…)
……約束、ですわよ…?素面の貴方がどんな人か知りませんけれどね
(素面の相手の性格は分からないが…相手が次に酒無しで話してくれるというのなら、相手がその約束を違えぬように祈ろう。相手の艶めいた笑みに気圧されそうになるが、目を逸らしたりせずちゃんと真っ直ぐ見ながら言えた。)
>>92 唯織さん
あら、不思議の国のアリスですの?私、薔薇は薔薇でも黄薔薇ですから、赤く塗られてしまうかもしれませんわね……あ、もう少し歩けば着きますわよ
(相手が仮にアリスであるとするならば、自分は指図め薔薇の木、しかし自分の御花は黄薔薇であるし、慌てたトランプ兵に赤く塗られてしまうかもしれないと笑う、そしてトランプ兵は首を撥ねられてしまうのだが…ルールやマナーに厳しいという点だけ言えばハートの女王に共感出来るかもしれない、自分もそういうのにはうるさい方だ、しかし人に威張ったり怒鳴ったりする所は好きになれない、まあ、そんな個人的な感想は置いておいて、もう少ししたら呉服屋に到着する、相手の今とは違う新しい服装を見るのも楽しみだ、といっても相手には見えないのだが、全く勿体ないものだ、相手こそ物語から出てきたかのように美しいというのに、相手自身はそれを確認できないとは)
96:
梵 [×]
2023-03-04 20:55:44
>89 カーメル様
「気にしなくていいよ。外からこの街にきたヒトはびっくりすることの方が多いから」
寧ろ、初見で慣れる方が怖いかもと笑いながら軽く流して。
スナックに入る前とは打って変わってしおらしく感じる彼女の姿に、少なくとも街を嫌いになった様子はなさそうだと安堵する。
「…あぁ、街にくるのが初めてなら、街から出るついでに、この辺りの案内でもしようか?」
そうすれば次に来た時に、安全なところを通って楽しめるだろうと悪戯っぽい笑みとウインクを1つ。
それに、可愛いお嬢さんを案内できるなら光栄なことこの上ないねなんて微笑んで見せて。
>92 唯織様
「はは、なかなか手強いお嬢さんだねぇ」
他の子なら俺がどんな顔をしていても喜んでくれるものだけれど、と彼女に合わせてからりと笑う。
花憑きともなると簡単にはいかないか、なんて妙に納得して。
彼女の様子を見ても彼女が照れている様子を伺い知ることはできなくて。
そろそろ悪戯から手を引いた方がいいらしいと、人知れず肩をすくめる。
「…ふふ、君に言われるまで頬のことなんて忘れていたよ。いつものことだし、君の綺麗なハンカチを汚すのも勿体無いのだけれど…ありがたく使わせて貰おうかな」
耳元でころころと転がる鈴のような声に妙な擽ったさを感じていれば、忘れていた感触に意識が向く。
頬を熱する鈍い痛み。
それが誰にどんな経緯であたえられたものか、ぼんやりとしか思い出せないが。
いつものこととして放っておこうとしていたところに差し出される綺麗なハンカチ。
ここまでしてもらって使わないのも申し訳ないため、ありがたく使わせてもらうことにして。
「優しい君に一つだけ教えてあげる……これをやったのは俺と同じ男だよ」
彼はなんだかんだ優しくてね、頬を張る時に加減してくれたんだなんて要らない情報まで付け足して。
内緒話でもするかのように、可憐な少女の耳元に口を寄せて囁いた。
>91 蛍様
「…ふふ。これはまた、可愛らしいお嬢さんと巡り会ってしまったなぁ。悪戯したくなるから、あんまり可愛い反応はしないでくれ」
自分の名を聞いてから時が止まったように立ち尽くす彼女。
どうしたのかと伺う前に、ぽそりと呟かれる己の名前。
もし、勘違いが許されるなら、その一連の様子は彼女に好意的に捉えてもらえた証拠なのではなかろうかと思えて。
そうでなくても、無意識に己の名前を反芻する姿は非常に悪戯心を刺激されるもので。
しかも、その後に頬を朱に染めて視線を泳がせるときた。
これを可愛いとせず、何とするのか。
遊びに慣れていないその姿に、ついつい揶揄いたくなってしまうのが性分というもの。
「良いものをみせてもらったお礼に、最高のエスコートを約束するよ」
なんて戯けて言えば、再びぱちりとウインクを1つ。
何処か可愛らしい雰囲気の残る彼女に手を差し出して、御手をどうぞなんて悪戯っぽく笑いかけて。
97:
栗花落 [×]
2023-03-04 21:04:56
>95 カーメル様
「ふふっ…そんなに必死にならなくてもわかっているよ。本当に可愛らしいお嬢さんだねぇ。また悪戯したくなってしまうから、あまり可愛い反応をしないでおくれ」
それとも俺に悪戯されたいのかいなんて、巫山戯てわざと耳元で囁いてみて。
あまりにも必死に訂正する彼女に、ついつい悪戯が止まらなくなってしまった。
彼女の反応に満足して、すいっと離れた今でも、喉をくつくつと鳴らして思い出し笑いが止まらず。
「あぁ、1つ教えておくと、酒は水のように飲めるタイプなんだ。場の雰囲気に酔うことはあっても酒に呑まれることはないよ」
巫山戯て酔うふりをすることはあるけれど、今日の酒では酔えないよなんてからからと笑って。
『酒のない時』にしっかり口説かせてもらわないとね、と敢えて酒のない時を強調して見せる。
つまりはこの調子で口説いてくるというわけだが。
挑発的に見つめてくる可愛らしい瞳に、茶目っ気たっぷりにウインクを1つ返す。
98:
篠宮 蛍 [×]
2023-03-05 01:52:10
>>96 梵様
…ありがとう、ございます。
(当たり前だが何事も無かった事には出来ない。いつも通りの顔に戻したとしても今更だった。絶対に可笑しな娘だと思われたに違いないと内心忸怩たる思いに駆られるが、それは、彼のおちょくった言葉と見る者を魅了する再度の綺麗なウインクに掻き消されてしまった。どうやら自分は異性からのストレートな態度に弱いらしい。今日に至るまで、あからさまに男性から可愛いだの、ハッキリとした女性扱いだのを受けた事は無かった。故に、ここまで口に出されたり仕草や態度で表現されたりすると、面映ゆさと浮き立つ思いとが混ざり合い普段の冷静さは鳴りを潜めどうして良いのか分からなくなってしまう。更には見目麗しい相手にされてしまうのだからますます拍車が掛かる。こんなにも自分には耐性が無いという事を自覚させられ、これに対しもっと素直に気持ちを体現出来たらどんなに楽かと己の性格を呪う。しかし、いきなり理想の自分を表したところで、やり過ぎてしまうかもしれない。その中間の丁度良いところで止められる相手が羨ましい。自分が苦手なタイプのすごく意気軒昂な訳でも無く、かと言って消極的でも無い。他人の心地良い距離感を測りつつ自然にそれを詰めてくるのが上手い。出会ってから短時間で随分と距離が近くなった気がした。差し出された彼の手は、大きくて綺麗で安心感があり、知らないうちに手を伸ばしていた。はたと正気に戻り、気付かないくらいほんの一瞬躊躇するも己の手をそっと重ねる。自分の為なんかに嬉しい約束をしてくれた相手に柔らかく微笑んでお礼を言って。)
99:
カーメル [×]
2023-03-05 03:35:07
>>97 栗花落さん
……はぁっ!?そんな事言ってないでしょ…って、何笑ってますの!ばかっ!
(相手が耳元で囁いてくるものだから顔を真っ赤にして相手と反対方向にずれる。しかも何やら面白がっているのでつい罵倒してしまった。しかしどこかヤケになってるのか「構うものか」と思い謝罪とかは咄嗟に出て来ず、なんだか御花からも「やれやれ、これだから揶揄われるのだ」と呆れられてるような気がする…)
……じゃあどっちにしろ口説かれますわね…はぁ…心臓に悪いわ、貴方とお付き合いする方はさぞ苦労するでしょうね
(相手が素面でもこうだと言うならいつ会っても口説かれると気づき、今後もこの調子で話すとなるといつか心臓が潰れるのではないか心配になる。相手と交際することになった人間はさぞや苦労するだろう、毎日のように口説かれるし元々こういう性格だということは複数人にこの態度ということなのだから嫉妬嫉妬だろう。)
>>96 梵さん
そうね…お言葉に甘えて、案内してもらおうかしら、今度は足元に気をつけなければ………って、だから、そういうのは言わなくて結構ですので…
(相手の申し出に頷き、また隣につく、もしまた迷ってしまっても安全な道があるならそちらに行けば大丈夫だろう、今度は空き缶なんかを踏むことがないように…と、ウインクなんてしながらまた「可愛い」と言われてしまい照れてそっぽを向く)
100:
梵 [×]
2023-03-05 22:51:51
>98 蛍様
「どういたしまして。さて、最初に何処を案内しようかな」
何処か遠慮がちにそっと重ねられた華奢な手をやんわりと握って。
柔らかい笑みとともにお礼をくれる彼女に、ふんわりと微笑みかける。
街を案内すると約束したものの、そもそも街に慣れていないヒトには刺激的すぎる場所が多く立ち並んでいるもので。
比較的ライトな場所を探すも、客層が影響して怖がらせてしまうかもなんて考える時間も楽しくて。
手で繋がっている彼女の歩調に合わせながら、鼻歌まじりにゆっくりと街を練り歩く。
最初に向かったのは、遊びよりも食を楽しむヒトが集まる軽食屋のようなところ。
「ここのオーナーは見た目こそ厳ついけれど、3児を男で一つで育て上げた優しい心の持ち主だよ。食に関するこだわりもこの街で一番と言っていい」
厳つい顔の男へ軽い挨拶とともに近づいていけば、すかさず彼女に紹介をする。
『よく街のおねーさんたちに子守を押し付けられてて、断ればいいのにちゃんと面倒をみるんだよ。優しいよね』なんて彼の肩にそっと手を添えて笑えば、相手の厳つい顔が少しだけ緩む。
『お前があいつらにいい託児所があるって紹介しているんだろ』と呆れたように言われれば、『心外だな。君の腕を信頼しているだけだよ』なんて戯けて返す。
ぽんぽんと慣れたように会話のキャッチボールを弾ませ、彼女に面白い奴だろと話を振り。
>99 カーメル様
「足元…?あぁ、ここら辺はゴミのポイ捨てが多いからね。でも、君が転ばないようにちゃんとエスコートするから安心して?」
彼女の言葉に少し首を傾げたが、すぐに会得がいったように頷いて。
安心してほしいと柔らかな笑みで告げれば、流れるように彼女へ手を差し出す。
『安心して街を歩けるようにエスコートしましょうか、お嬢さん』なんて芝居がかった動作とともに告げる。
照れてそっぽを向く彼女に、ふふと笑みが漏れながらも彼女の反応を待って。
101:
栗花落 [×]
2023-03-05 22:52:35
>99 カーメル様
「はは、必死なところも可愛いねぇ。そんなに怒らないでおくれ」
必死に抵抗する彼女に、やはりくつくつと笑いが溢れる。
顔を真っ赤にして罵倒を繰り出す様子にそろそろ引いた方がよさそうだと判断して。
尤も、もっと揶揄ってもよいのだが。
彼女の方が持たないだろうと考えての判断だった。
しかしながら、もっと悪戯したらどのような反応が返ってくるのか興味がないわけではない。
またの機会に楽しみをとっておこうと、含みのある笑みでにっこり微笑んで。
「さて、どうだろうね。けれど、今まで傍にいてくれた子たちには概ね評判はよかったようだよ」
苦労しそうだという言葉に、さらりと言葉を返して。
実際、拾ってきたヒトたちからの評判は悪くはなかった。
元々どうしようもないヒトを拾っているため、じっくり愉しむ前に壊れていってしまったが。
嫉妬されるのも依存されるのも心地よい。
自分にとってはもっと悪戯したくなる燃料でしかないため、出会ってしまったヒトは災難だろう。
102:
カーメル [×]
2023-03-05 23:37:04
>>100 梵さん
……あっ、いえ、駄目よ、ほら、私の手ご覧になって、尖ってて危ないですわ、自分で歩きますからご心配なく
(相手の動作があまりに自然だった為うっかりそのまま手を取りそうになってしまったが、途中で気が付いて茨の絡む手を見せる、相手の掌をボロボロにする訳には行かない、注意すればまた空き缶を踏むなんてことはないだろうから自分で歩くと言う)
>>101 栗花落さん
はぁぁ…誰のせいだと思ってますの……
(自分で揶揄っておいて怒らないで、なんて勝手なものだ、どうして相手はこんなにも他人に興味が持てると言うのか、自分なんて構って楽…しんではいるのか、間違いなく。相手がどういうつもりなのか分からなくてなんだか泣けてくる、玩具にされちゃいないか…?)
えぇ…どうしてかしら、男性どころか人間全体が分からなくなりそうですわ……いえ、元々そういう男女関係とは無縁でしたからよく分かりませんけども…
(今まで交際してきた人達からの評判が良いと聞いて耳を疑う、どういう訳なのだろう、自分が男女関係に疎い方だという自覚はあるのだが、こういう口を開けば揶揄ってくるような人の方が案外一般的にはモテるのか…?いよいよ人類が分からなくなってきた、そのうち「恋愛とは何か?」という所まで考え出すだろう)
103:
京王院 唯織 [×]
2023-03-06 12:08:42
>>94
>>栗花落さん
「 まあ。うふふ、それは大変。 」
彼の言葉にころころと鈴の転がるような声で楽し気に笑えば、可愛らしい御花だわと呑気に思い。赤い花は嫉妬深いとどこかのお話で読んだことがあるけれど、あながちあれは間違いではないのかもしれない。…最も、曼殊沙華が赤かったというのは遠い記憶の中でしかないのだが。
一方此方の御花は我関せずといったように静かなもので、彼の御花のようにこちらに分かりやすく反応をしてくれるどころかせいぜい自分をからかうときぐらいにしか反応してくれないのだ。綺麗なバラには棘があるという言葉があるが、綺麗なボタンにもどうやら棘があるようだ。
「 ごめんなさいね、誰かとお話しするのがとっても久しぶりだったからついはしゃいでしまったの。
どうか機嫌をなおしてちょうだい。貴方はきっと私なんかよりもずうっと美しくて香り高い御花ですもの、拗ねることなんて何もないわ。 」
果たして他人の御花と対話することは可能なのだろうか。そんな事は唯織の脳内でさしたる問題ではなく、まるで小鳥たちと会話するかの如く当然のように彼の御花へと声をかけて。
秋の代名詞ともいえる金木犀に、それから美しい天上の花である曼殊沙華。それはそれは美しいであろう御花たちの足元にも自分は及ばないと。
…アタシが一番でしょうと言いたげな自身の御花のことは感じないフリをして。
>>95
>>カーメルさん
「 あら、大変。ちゃんと塗らなければ女王陛下に首をはねられてしまいますものね。 」
( そうこう話をしているうちに無事に呉服屋へ到着をすれば、彼女へありがとうと感謝の意を述べて。直ぐに裏から出てきて特に無駄な営業をすることもなくもともと頼んでいたものを受け取れば手の感触のみでその肌さわりを確認して。
受け取ったものを大きな淡い桃色の風呂敷で包みそれを「 お世話様でした 」と店員たちに頭を下げて。 )
「 お待たせしました。
無事にお品物が受け取ることができました。 」
( 深々と見事に洗練された仕草で彼女へとお辞儀をしては、桃色の風呂敷を彼女に見せるように持ち上げて。中に入っているのは新しい訪問着。赤・白・金で美しく装飾されたその着物は実に見事な職人芸と言わざるを得ない逸品で。 )
>>96
>>梵さん
「 ま!男性が…。
…ええと、他にどこか痛いところはあります…? 」
彼から告げられた言葉にパッと口元を上品に抑えて驚けば、彼の頬には触れたからけがをしていることに気づけたがほかに痛いところはないのかと恐る恐る問いかけてみて。男女の痴情の縺れというのは古今東西女側が平手をして終わるというのは偏った知識として唯織にインプットされているのだが、男性同士の痴情の縺れというのはさすがに聞いたことがなく、彼のケガがどの程度なものか心配になってしまい。
そもそも男性の平手と女性の平手じゃかかる力が違いすぎるのでハンカチを渡した程度でどうにかなるものなのだろうか…とそういった現場に全くと言っていいほど不慣れな箱入り娘はあわあわと不安そうに手をせわしなく動かすだけで。
「 それに、優しい方ならそもそも頬を張らないわ…。 」
ぽそり、とこぼれた言葉はなぜか彼よりも唯織の方が沈痛そうで、だがしかしこの煌びやかな町では良いカモになるようなお人よし加減で。
食って食われの夜の街では男が女の頬を張るなんてこともさほど珍しくはないし、それにきっと本当に彼の言う通り優しく加減をしてくれたのだろう。この不夜城に似つかわしくない箱入りは、御花で覆われてさえいなければ眉がキュッと悲しげに下がっていたであろう。
104:
篠宮 蛍 [×]
2023-03-06 14:28:03
>>100 梵様
(まるで壊れ物に触れるかの如く握った彼の手は、温かく寛容的に己の手を包み込んでくれた。恐怖心と疑懼のような気持ちを煽られ少し張り詰めていた心に、更なる弛みをもたらしたその手を控えめに握り返して歩き出す。彼と共に歩を進めると、ある程度予測はしていたが、周囲の注目を集めた。こちらを怪訝そうな表情で見ながらヒソヒソと耳打ちしている女性達、ニヤついた卑しい表情を浮かべている男性など様々な視線が飛び交う中、そんな事もどこ吹く風と考え事をしているような様子で一切気にせず、なんなら鼻歌を歌いながら楽しそうに歩いている様は、己の安心感に繋がり優越感にも似た心待ちで淡々と自分も足を動かせた。気にしていないのでは無く、寧ろそれらをも楽しんでいるのかもしれない。彼の半歩ほど後ろに付いて歩きながらそう思いつつ、ふと気が付く。背の高い彼の方が歩幅は大きく歩く速度が速いだろうに、自分が無理無く付いて歩けているのは自分に合わせてゆっくり歩いてくれているからだろう。その小さな気遣いがとても嬉しかった。眩いネオンや如何わしい店など様々な街並みを目の端に入れつつ少し進むと気軽に立ち寄れそうな一軒の食べ物屋に辿り着き、彼は中の店員に馴染みな様子で挨拶をしながら近付いていく。が、彼の紹介とは相反して近寄り難い強面の男性が目に映り、一瞬気後れするも僅かに見せた表情は彼の説明と相違無く優しそうで、人は見かけによらない事を体現しているかのようなオーナーと彼とのやり取りは、彼等が親しい仲だと知るには十分だった。口元に軽く握った手を持ってきてクスリと笑みを零し「はい、とても。」と彼に頷く。その人柄もそうだが、自分にとって何より2人の会話のテンポの良さが面白かった。それにしても、自分は子どもを産み育てた経験は無いし、花憑きのお陰でこれからも無いだろうからその大変さは見聞きした想像でしか無いが、男親一人で、1人でも大変だというのに3人の子育てをやってのけたとは純粋に凄いと思うとオーナーに感服し。)
凄いですね、一人で3人もお子さんを育てたなんて。苦労したんですね。
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