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オリジナルキャラなりきりチャット
自分のトピックを作る
541:
リリィ [×]
2022-02-04 18:53:25
>>ハインツ様( >>528)
姫──?私が……?
( 輝きの失せた瞳は恐れていたものに違いなく、彼女の最悪な想像に近付いてしまう恐怖が心に影を落とす。ああやはり、特異は受け入れられないのかという諦念と落胆に僅かに身体を強ばらせて。しかし次に聞こえてきた言葉は聞き間違えだろうかと、簡単な二文字の言葉がすぐには飲み込めずに見開いた瞳に彼を映す。ずっと憧れていた呼び名、いつかそう呼んでもらえたらと夢想したそれが唐突とも言えるほど簡単に叶ってしまった。向けられた暖かな笑みに、何故そのような呼称で呼ばれたのかとほんの少し首を傾げて。さて、彼らのお姫様とはどういう意味だろうか。そして、脈絡もなく紡がれたその呼び名が本能のさらに奥の部分にはすっと馴染んでしまうのは何故だろうか。国をも手玉に取る遊び好きの魔女に造られたことなど露ほども知らない彼女の困惑は、しかしすぐに歓喜に塗り替えられる。「 勿体ないお言葉です。百合だけではなく私まで褒めていただけるなんて…… 」、清廉が形を成す百合のみならず彼女自身をも綺麗だと賞賛してくれた彼、その穏やか且つ歓びに染まった瞳を見てしまえば嘘も偽りもないのは明白と理解し心にかかっていた靄も瞬く間に払われる。己の胸を一際高鳴らせる熱帯びた鼓動は果たして純真な恋か、優しきこの人を己がものにしてしまいたいと願う浅ましい欲か。治療具を持ってきてくれた使用人に「 ありがとう 」と淑やかに微笑んで礼を告げながら、カサブランカには支柱に巻き付き決して逃がさない蔓が生えていないことを初めて惜しんだ。そんな歯痒さをおくびにも出さず、「相棒…… ふふっ、素敵な響きですこと。第三皇子様のお墨付きですもの、次回からはそう表現させていただきます 」、手で口元を隠しながら笑えば、道具を選別し終えた彼に促されてそっと手を乗せる。砂利は多少付着しているものの痛みはほとんどなくなっており、血の流れも止まっている。その手を預ければ彼の治療に大人しく身を委ね、幸福そうに弧を描く口元を正すことなくこの時間を噛み締めるだろう。蒼が混じることにより深い夜闇を連想させる艶やなか黒髪も、白百合を気遣うその優しい心根も、かつて式典で見掛けた時よりもずっと気品溢れて気高さを秘める瞳も、すべてが耽美に第三皇子様という存在そのものを惹き立てている。優しく格好いい皇子様、乙女の夢見る理想、彼こそその具現だろう。垂れている眦をさらに蕩けさせて時折視線を目の前の"愛しいもの"に注がせながら、「 数年ぶりに見た外の世界で、第三皇子様と出逢えた私はとても幸せものですのね 」と穏やかに呟いて。それは無意識にこぼれ落ちてしまったもののようで、外に出た経験の少ない世間知らずと思われやしないかという焦りで咄嗟に空いている手で口を押さえて。 )
542:
ハーシェル [×]
2022-02-07 01:20:08
>>リヒャルト様(>>540)
……ひめ?
(問い返されるその意味を一瞬捉え損ねて、純粋な疑問に丸くなる瞳で彼を見詰める。ひめ、ヒメ――姫。漸く理解が追い付けば、男の己がそう呼ばれた事に違和を感じ、だがそれは直ぐ様霧散して、自身の奥へとその呼称が溶けていく。パズルのピースが填まるような心地に囚われた後、彼の発する声に意識は引き戻され、近付くその姿をまた視界に映す。「ありがとうございます、リヒャルト皇子。」短く明確な言葉に再度感謝を告げて、怪我のある腕を彼へと渡し、処置に身を任せるその最中、間近に揺れるブロンドを見下ろす。陽光を受けては跳ね返すその輝きと、鼻を擽る、甘いばかりの香水よりも芳しい自然の香り。そして、先程向けられていた探る視線と踏み越えられたボーダー。――腹中のケダモノが、鎌首をもたげる。「おや、何か良い匂いがしますね。何処か、草原のような……ああいや、これは牧草の匂いでしょうか。」狙う眼差しは目が合う前に一度の瞬きで隠して、笑み混じりに話の種を撒く。「もしかして皇子は、生き物のお世話がお好きなのですか?」そうやって朗らかな言葉に喉と唇を動かすのと同時、処置の合間空いた無傷の腕を持ち上げる。ゆらふらと、それこそ蛇を思わせる挙動でその手が標としたのは、日輪の暖かさを彷彿とさせる金の毛先と、その下の滑らかそうな額。少々皮膚の荒い指先は丸めて、鱗のある甲側を相手へ向けて、獲物との距離と次なるラインを測るように、ゆっくりと手を其処に伸ばし。)
543:
第三皇子ハインツ [×]
2022-02-07 21:39:45
>>リリィ姫(>>541)
そう、君は大切な俺達のお姫様。……きっとすぐにわかるよ。
(蓮の結晶を思わせるような二つの宝石がまるまると見開かれるのを、こちらも同じように一瞬目を丸くして見つめて。お姫様にはその自覚がないのか、と即時に判断してはそれ以上動揺することもなくゆっくりと眦を細めて穏やかに告げる。少しの間をおいて付け加えた言葉には何処か言い知れぬ含みが有り、皇子の表情はどこか淋しげについと視線を逸らして「 ふふ、お気に召したなら良かった。百合と姫はふたりでひとつ、――まるでヴィルケとユーリケみたいだね。 」皇子という立場でありながら、独りで滞りなくテキパキと応急処置を進めてゆく姿には違和感を覚えるだろうか。デカンタに満たされた精製水で砂利を洗い流し、綿に染み込ませた消毒液を傷へ触れさせる前に「 沁みるよ。我慢してね 」と静かに微笑んで。そして治りを促進する軟膏を手早く指に掬ってひと塗り、終始壊れ物を扱うように進んだ治療は清潔なガーゼと包帯をしっかりと巻き終えたところで一旦完了し「 そちらは……、 」微笑みを崩さないまま少し困ったように眉尻を下げてそっと彼女の膝へ視線を落として。この場でドレスをたくし上げて診察するのは彼女の羞恥心に触れるだろうと扱いに窮しながら、それでも心配そうな色は瞳いっぱいに湛えて改めて視線を合わせる。こちらへ注がれる彼女のそれはどこか熱に浮かされたような色を孕み、思わず男性的な本能が腹の奥でずぐりと熱く疼き「 ……もっと君に幸せを教えたいな 」獣の飢えを誤魔化すために口を突いて出たのか、それとも一人の男としての本心か。ともかく執着心の獣は美しい獲物のことをもっと知りたいと熱情を以って訴え「 数年ぶり、って? 」緩い角度で首を傾げてじっと彼女を見つめる。そこには稚拙な好奇心よりももっと深くて暗い形の定まらないままの欲望を宿して)
544:
第六皇子リヒャルト [×]
2022-02-07 21:53:49
>>ハーシェル姫(>>542)
悪趣味だ、って言いたいの?……それなら少しは気が合うかもね
(こちらだって好きこのんで自身より恰幅の良い彼を【姫】だなんて呼んでいるわけではないのだ、と不貞腐れるように肩を竦めながら吐き捨てて。文句の矛先は他の誰でもない極彩の魔女だが、その存在を未だ知覚していないお姫様には誤解を与えてしまうかも知れない。後ろに添えた言葉はあくまでも冗句のつもりで自嘲気味に薄笑した頃には止血を終えて、そこで匂いに言及されればカッと羞恥心に頬を紅潮させ「 嘘、――そんなすぐ分かるくらいにおう…? 」反射的に自身の手の甲で鼻を隠すような仕草をとりながら思わず素早く半歩後ずさることで相手から距離をとって。特段臭いと言われたわけではないのに被害者のようなリアクションを取ってしまうのは大抵のことはすべて自分が悪いと決めつけてしまう性格の悪癖。動物の世話が好きか、その問の真意が分からず答えあぐねて逃げ道を探すべく眉間にしわを寄せたまま睨むようにお姫様を一瞥すれば、こちらへ伸びてくる手を視認した瞬間にぐっと奥歯を噛み締めるように一瞬切羽詰まった表情をして逃げるようにもう半歩後ろへ「 な、……に? 」努めて怒ったような表情を仕立てながら顔はそっぽに向けて、地面を睨みつけたまま蛇のように掴みどころのない彼の意図を探るべく拙い問を声に乗せて)
545:
極彩の魔女 [×]
2022-02-09 13:05:54
>猥りがわしいオネエさま、忠犬のふりをした腹黒狐、何もかも拗らせたチェリー君――極彩色の王宮では使用人すら色彩豊か!(>508)
>こんな姫が居たらいいな。(>173)
: 質問・相談・プロフィール投稿いつでも大歓迎 :
>1 : 世界観
>2 : 詳細
>3 : 提供 / 皇子のプロフィール
●イラストメーカーに抵抗のない方は【>380】推奨
●提供に使用人追加【>508】(22.1.12)
>4 : お姫さまはこっちだよ。
●優遇・冷遇は【>245】参照
>8、>24 : すこしだけ補足
●備忘用↓
https://www.saychat.jp/bbs/thread/664669/
●物語の栞↓
: リル=フィシー姫 <<< 第四皇子セス(>>512)
: セレーナ姫 <<< 第一皇子ジーク(>>536)
: リリィ姫 <<< 第三皇子ハインツ(>>543)
: ハーシェル姫 <<< 第六皇子リヒャルト(>>544)
●栞の有効期限は1ヵ月、ご連絡なしでの経過にて栞は破棄され絡みはリセット。
●お姫様のプロフィールは保管させて頂いておりますので、気が向いたらいつでもお気軽に王宮へお戻りください。
546:
極彩の魔女 [×]
2022-02-10 19:25:45
>猥りがわしいオネエさま、忠犬のふりをした腹黒狐、何もかも拗らせたチェリー君――極彩色の王宮では使用人すら色彩豊か!(>508)
>萌えずっきゅんなお姫様!(>173)
: 質問・相談・プロフィール投稿いつでも大歓迎 :
>1 : 世界観
>2 : 詳細
>3 : 提供 / 皇子のプロフィール
●イラストメーカーに抵抗のない方は【>380】推奨
●提供に使用人追加【>508】(22.1.12)
>4 : お姫さまはこっちだよ。
●優遇・冷遇は【>245】参照
>8、>24 : すこしだけ補足
●備忘用↓
https://www.saychat.jp/bbs/thread/664669/
●物語の栞↓
: リル=フィシー姫 <<< 第四皇子セス(>>512)
: セレーナ姫 <<< 第一皇子ジーク(>>536)
: リリィ姫 <<< 第三皇子ハインツ(>>543)
: ハーシェル姫 <<< 第六皇子リヒャルト(>>544)
●栞の有効期限は1ヵ月、ご連絡なしでの経過にて栞は破棄され絡みはリセット。
●お姫様のプロフィールは保管させて頂いておりますので、気が向いたらいつでもお気軽に王宮へお戻りください。
547:
極彩の魔女 [×]
2022-02-11 17:32:30
>猥りがわしいオネエさま、忠犬のふりをした腹黒狐、何もかも拗らせたチェリー君――極彩色の王宮では使用人すら色彩豊か!(>508)
>こんなお姫様がいたらいいな。(>173)
: 質問・相談・プロフィール投稿いつでも大歓迎 :
>1 : 世界観
>2 : 詳細
>3 : 提供 / 皇子のプロフィール
●イラストメーカーに抵抗のない方は【>380】推奨
●提供に使用人追加【>508】(22.1.12)
>4 : お姫さまはこっちだよ。
●優遇・冷遇は【>245】参照
>8、>24 : すこしだけ補足
●備忘用↓
https://www.saychat.jp/bbs/thread/664669/
●物語の栞↓
: リル=フィシー姫 <<< 第四皇子セス(>>512)
: セレーナ姫 <<< 第一皇子ジーク(>>536)
: リリィ姫 <<< 第三皇子ハインツ(>>543)
: ハーシェル姫 <<< 第六皇子リヒャルト(>>544)
●栞の有効期限は1ヵ月、ご連絡なしでの経過にて栞は破棄され絡みはリセット。
●お姫様のプロフィールは保管させて頂いておりますので、気が向いたらいつでもお気軽に王宮へお戻りください。
548:
ハーシェル [×]
2022-02-11 22:39:09
>>リヒャルト様(>>544)
良い匂い。好ましい匂い、ですよ。
(赤い頬の彼にもう一度、決してそれが不快ではない事を朗らかに告げる。その言葉の次、伸ばした己の手を見付けて後退りする姿、表情に警戒を見て、「あ。…っと、すいません。」自らの行動に今気付いたように声を上げ、標的に逃げられた指をすっと引っ込める。「言葉の事であれば、然して深い意味は。」それから、顔を逸らす彼から問われた事に回答を、まずは質問の意図について明瞭に。「今の行動の事であれば…その、何と言いますか……」続いて彼への接触未遂については、身体を僅かに揺らして言い淀む音を返す。そのまま唇を結んで数秒、喉の奥で小さな唸りを潰したその終わり、浅く息を吐き出し首を横に数回振る。「……やはり、誤魔化しには口が動きませんね。」困ったような素振りから呟きを落としつつ、後ろ頭を掻き乱した片手を胸に置く。「まず、ええと…信じて頂けないかもしれませんが。僕、人より身体が随分冷たくて。その所為か、暖かそうなものや色に惹かれてしまうのです。」及び腰の前置きの後、改めて開いた口からは至極言い難そうにもごもごと、泳ぐ視線と共に弁明を紡いでいく。「…つまりは、その。僕には、貴方の髪が――この身には無いその色が、とても暖かそうに見えて。…触れても手には入らないのに、つい、うっかりと…」ほんの少し震わせた、掠れて弱気さを装った音で、虚と真を混ぜて言を織りながら、消沈していく様を徐々に萎む声に顕してみせる。「……リヒャルト皇子。」その最後、ゆっくりと片膝を地に付けて跪き、彼の名を呼ぶ。「どうか、ご容赦を。理由はどうあれ、僕は貴方を傷付けようと思って手を伸ばした訳ではないのです。」自身の行動の詫びを以て彼への害意が無い事を表明し、唇を引き絞って不安を上辺に拵え、視線の合わない彼を見詰めて。)
549:
第六皇子リヒャルト [×]
2022-02-11 23:13:07
>>ハーシェル姫(>>548)
……馬が、好きなの?
(他の兄弟と比べてお世辞にも社交的とは言えない六男は、他者に自身のにおいを指摘されるイベント自体が不慣れで。どうにも拭えない羞恥心を何とか落ち着けるのに数秒沈黙して、頬の紅が引いた頃に幾ばくかの淡い期待を込めてぽそりと。「 ――――、 」たどたどしいけれど確かに害意があったとは思えないと感じさせてくれる弁明を聞きながら、地面を睨めつけていた視線をおずおずと彼に戻してゆき「 一瞬でも我を忘れるほど、手に入れたいと思うものがあるのは……少し、 」羨ましいと思う。こちらもついうっかりとそう言いかけたのは真摯な彼の語り口調にあてられたからか。らしくもないと苛立たしげにぶんっと首を一振りして「 ……兄上達に、似てる 」ぼそりと言い終えてから、ようやく凛と面を上げて。こちらに膝まで付いてくれた彼の礼に応えようと思う程度には皇族としての誇りが残っていたようで、距離こそ詰めないもののこちらも膝を折りたたむようにしてその場にしゃがみ「 もういい。わかったから。……、 」言葉に詰まる様子を見せたのは未だ相手の名前を知らなかったから。こうして同じ目線で向き合って初めて、彼が不安げな表情をしていたのだと知れば罪悪感から胸がちくりと痛み。僅かに辛そうに眉をしかめて「 僕が姫に与えられるものは何もない。……けど、兄上達は違う。それにあんたの目は、随分暖かそうに見える 」語末に添えたのはお粗末な慰めのつもりで。誰かを許せるほど大それた存在でもない自覚があるからこそ、幼い頃から身に染み付いた諦観を言葉に乗せることでもう一枚お姫様との間に壁を作って)
550:
極彩の魔女 [×]
2022-02-12 14:24:20
>本日もお姫様を募集中!短ロルでさくさく交流も大歓迎!
>以下、現在ご指名のない皇子・使用人たちのサンプル短ロル
●第二皇子ロメロ:
他の兄弟に目移りしちゃったの?、悪い子だね( 流し目で黒い雰囲気を出したかと思えば態と寂しそうに微笑して )俺は兄上や弟達と違って君を雁字搦めにしたりしないよ。君が魅力的なのは皆知ってることだから。でも今からは俺の番。…ね?( 甘えるような視線ながら有無を言わせない声色で指先を伸ばし )
●第五皇子エトワール:
あ、やっと来てくれた!( お姫様を見つけるなりぱあっと表情輝かせて )兄上たちとお茶会してたの?妬けちゃうなあ。どうして僕も呼んでくれなかったのー?( 無邪気にむすっとむくれて見せるもすぐに真顔に戻ってはつかつか近付いて )まあいいや。今から姫は僕が独り占めするから!いーっぱい美味しいもの食べようね、ひーめ( 幼子が甘えるようにするりと手を繋いでご満悦そうににっこにっこ )
●第七皇子ヴィルケ:
……おい、そこのお前。( 気難しい表情を浮かべて不遜な態度で呼び止め )ユーリケを見なかった?――見てない?使えないな。( はぁ、と盛大な溜息吐きながらかぶりを振って )こうしている間にあいつが転ぶなりして怪我をしたら一大事だと思わないのか?、そう思うなら今すぐにでも探さなければいけないだろう。ほら、行くぞ( ついてこいとばかりに威圧的な目で一瞥して踵を返すも、その背中には片割れが傍に居ない寂しさや不安感が滲んで )
●第八皇子ユーリケ:
ッ、!しー、静かにして…!( 庭園の木の虚にうずくまって隠れていたところを見つかってしまい、青ざめた顔で食指を唇に押し当て )君もヴィルケに言われてぼくを探しに来たの?……きっとそうでしょ、そうなんだ( 警戒心たっぷりにおずおずと見上げながら勝手に絶望的な表情で体育座りの膝の間に顔埋めながらぽそり )……お願い。ぼくがここにいること、誰にも言わないで。
●使用人バルトリヒ:
何よ。制服じゃないのがそんなにおかしい?( 珍しく私服姿でいるところを見られて開き直るように両手を広げて肩竦め )バルトにだって休暇はあるの。今から城下町でフィーバーしてくるんだから、あなたは皇子様のダンスのお相手でもしてらっしゃいな( 両手を顔の横で組み合わせて楽しそうにその場で一回転、その後ウインクと共にひらひらと手を振って )もし上手に踊れて殿下に幸せなひとときをプレゼント出来たなら、あなたにご褒美をあげる。ファイトよ、プリンセス( ちゅっと投げキッスを飛ばしてくるりと踵を返し )
●使用人ミヒェル:
あ。ねーねーお姫様、ユーリケ様を見なかった?( 珍しく使用人から声をかけ、どこかげっそりと憔悴した様子で )……ほんとに見てないの?嘘吐いてんじゃない?( ジト目でじぃっと見つめながらじりじりと近付き )……ふぅん。別にお姫様がどの皇子の味方をするかなんて自由だけどさ。ヴィルケ様は敵に回すと怖いよ?( まだ疑いの目を向けたまま揺さぶりを入れるように顔を覗き込んで )その時になって助け求められても知らないかんねー。( これ以上情報を引き出せないと判断するなりするりと方向転換して捜索に戻り )
●使用人アベル:
あなたは……、……。( 盲目に仕える主君たる第一・第三皇子から気に入られているお姫様とばったり鉢合わせするなりどこか悔しげに表情を曇らせ )……いや、気にするな。俺と会ったことは忘れろと言っているんだ。あなたは姫、使用人になど構わず殿下のところへ行けばいい( ふいっとそっぽを向いて無理やり横を通り過ぎようと。半ばで声を掛けられふるっと肩を震わせてからキッとそちらを強い視線にて見据え )なら言わせてもらうが、あなたは狡い。国があんなことにならなければ、あなたなど……ッ( 魔女のゲームの核心に自分勝手に触れてしまえば皇子からどんな叱責を受けるか分からず、寸でのところで我に返り言い淀み。バツが悪そうにつかつかと立ち去って )
※参加・指名・展開に対するご質問・ご相談大歓迎!お互いがお互いを攻略し合いましょう!
551:
匿名さん [×]
2022-02-13 22:59:33
名称/ ネビュラ
年齢/ 24
性別/ 女
モチーフ/ハシボソカラス
性格/ 友好的な側面を持ち、人との掛け合いをこのむだけでなく、単純にお喋りで、独り言も少なくない。人や物、行為など全ての未知に対する警戒心が高い一方で、社会性や集団を重んじ、1度懐に入れてしまえば、こちら害をなさないものに対してら非常に寛容。己には無い輝きを持つものに強く惹かれ、試行錯誤を重ねてでもその全てを自分だけものにしてみたい、囲って逃さぬように自分に縛り付けたいという強い執着・憧憬の念を抱きながら、その衝動に身を任せることを良しとしない、自らの理性的な側面との間に乖離や二面性が生じている。歳を重ねるにつれ、落ち着いた立ち振る舞いが出来るようになったが、その瞳にどろりとした渇望を滲ませることも少なくない。
身長/ 163cm
目/ 髪色に程近い黒の瞳。二重幅が広い丸目。
髪/ 烏の濡れ羽色で、すとんと重量に従って落ちる真っ直ぐな髪質。下ろせば鎖骨あたりまで届くかという長さの髪を、シンプルなポニーテールに結い上げている。
全体の雰囲気/ やや細身のスレンダー体型、うっすらとグレーがかかったブラウスと白いプリーツスカート。足元もブーツとどちらかといえばギブソンガールスタイルのカジュアルで動きやすい装いを好むが、黒い羽の装飾が施されたカマーバンドで、細いウエストを強調するなど、モダンながら確かに装飾的表現を取り入れている。全体的に商品である宝石の輝きを邪魔しないようなモノトーンで纏めている。
モチーフの名残/大きく広げると1mにもなろうかという黒い羽根が肩甲骨から生えているが、飛行能力はない。髪と同じ色で、いくらか硬さのある尾が残っており、どちらも特注で設けた服のスリットや穴から外に出している。
容姿や空腹など、自身の状態が理想と離れれば離れるほどモチーフからの影響を強く受け美しいものや食料の収集欲、貯蓄欲がより抑えきれぬようになる。
Like/ 輝くもの、固いもの、豊かな緑、自分には無いもの、麗しき皇族
Dislike/ 蜂、顔の見えない人、治まらぬ自身の欲
備考/ 街の宝石商の娘としての記憶を与えられた。パレードで一目見た瞬間から、麗しき皇族一家の熱心なファンであり、晴れた日の昼休憩や休日には、どうにか彼らの姿を見ることが出来ないかと、王宮の庭に通っている。幼少期はお転婆でだったが、皇族のファン、淑女として恥ずかしくない行動をと考えるうちに、商人らしい狡がしこさへと転じ、その傾向も鳴りを潜めるようになった。女性としてはやや低く、ハスキーな声質。
指名/ 第一皇子か第五皇子と考えておりますが、相性などからおすすめの皇子殿がいらっしゃいましたら、是非伺ってみたいと思っております。
ロル/
もう。この翼が飾り物じゃなければ、お庭まで一足飛びなのにっ・・・!?
( トラブル続きで、昼休憩に入るのが遅れてしまったある午後のこと。せっかく彼らの姿が見れたかもしれないのにと、眉を寄せながら王宮の庭への道を急いでいると、普段ならば躓くはずもない小さな段差に足をかけ、為す術なく転倒してしまい。自身に対してとはいえ、淑女として相応しくない、八つ当たりじみた言動に天罰が下ったのだろうか。 じんじんと熱をもって痛みを告げる足首だけならばよかった。裾が僅かにほつれ、地面の植物と擦れて緑が滲んだプリーツスカートが目に入ると、無性に泣きたくなり、無意識に握った拳に力が入った。痛みが引くのを待って、しばらく庭園を眺めていれば、不意に遠くを歩く令嬢の耳元で何かがきらりと輝いて。ざわりと心臓が傾くような衝動に、思わず腰を上げ彼女へと手を伸ばすも、届くどころが立ち上がることすら出来ず、再び体勢を崩す。大好きでいっそ神聖だとすら思っている場所でこんな失態。恥ずかしい。情けない。湧き上がる干渉を逃すように深いため息吐き出すと額に手を当て。 )
・・・・・・ああ、なにをやっているのかしら、わたし。
( / はじめまして。甘く、どこか棘のある美しい世界にうっとりと惹かれ、失礼致します。
参加希望と同時にpfも提出させて頂きましたが、ロル・背後含めまして相性の不一致、不備などございましたら、遠慮なくご指摘いただきますよう、よろしくお願い致します。)
552:
極彩の魔女 [×]
2022-02-14 21:13:56
>>ネビュラ姫(>>551)
( / はじめましてこんばんわ、トピ主の性癖と願望で形作られた王宮を美しいと評価して頂き誠にありがとうございますー!ネビュラ姫の欲望と理性の葛藤や容姿だけに留まらないカラスらしいモチーフの名残、そして予てより皇族のファンで居て下さったという設定が非常に萌えでして…!もし、もしも『・・・』を『…』の表記に統一頂けるのであれば、ぜひ王宮で遊んでいって頂ければと思います!(視力が悪いもので、『・・・』は見慣れていないゆえ文章を拝読していると目がチカチカしてしまうのです…ごめんなさい><)ご協力頂ける際は次レスで早速皇子をお迎えに上がらせようかと思います!特段のご希望がなければ第五皇子エトワールに初回を預けようかと考えておりますが、他に気になる提供がおりましたらご遠慮無くおっしゃってください!指名に名前の上がっていない提供ですと、人間より動物に興味や好感を示しやすい第六皇子も候補に挙がるかと…!、もし消極的な提供がお嫌いでなければご検討下さいませ!)
553:
リリィ [×]
2022-02-14 22:38:03
>>ハインツ様( >>543)
第七皇子様と第八皇子様、とても素敵な方たち……。そうなのですね、互いを慈しみ合う皇子様方のようと仰っていただけてこの百合も喜んでいますわ。
( 畏れ多くも第七、第八皇子様のようと喩えられれば綻んだまま彼らの絆に思いを馳せて。式典で見かけただけの一方的な接点しか持たないので第八皇子様が第七皇子様の過重ともいえる愛に怯えている事実など知らず、仲睦まじく支え合って過ごしているのかと空想を巡らす。洗い流された傷口が痛んだものの表情には出さずに彼の治療に身を任せれば、細かな砂で汚れたドレスから己へと気遣わしげな視線が。「膝は少々打ち付けただけ、ドレスが代わりに損傷と汚れを引き受けてくださいましたから大丈夫ですの。 」、傷の具合と己の矜恃を案じてくれたのだろう、彼が今は己のみを見てくれているという事実に満たされるものを感じながら微笑んで首を振る。鈍痛はあるものの血が出ている気配もなく、その程度ならば殿方に無闇に肌を見せるほどではないと断じて。それにしても、随分と傷の手当に手馴れているように見える。果たして高貴な身分である彼らが手ずから治療を施す機会などあるのだろうか、貴族の家門の己ですら怪我を負った際は屋敷の使用人に手当をしてもらうというのに。世の乙女が夢見るほど王宮は煌びやかだけではないのかもしれない、と踏み込んで良いものか逡巡したが、彼の口から発せられた言葉に気を取られて。白百合に幸せを教えたい、そこに混ざるものが同情であれなんであれ、紛れもなく興味であり好感を持ってもらえている証に、向ける熱は己の一方通行ではなかったのだと知る。「 幸せならば今この瞬間、何度も教えていただいておりますわ。 」、幸福の吐息混じりで甘く蕩けて響き、今のこの感情を逃がさぬようにと片手でぎゅっと胸元のサンストーンブローチを握る。それと同時に意識の外で側頭部のカサブランカは咲きたてのように瑞々しく花弁を広げ、ふわりとそこから香りが漂い始める。今の彼女の顏のように甘い芳香、しかし鼻腔に広がれば少しの刺激を齎す薔薇のようなそれは風の流れに乗りゆるやかに辺りに漂うだろう。「 お恥ずかしながら、この容姿ですから外に出ることは禁止されていますの。許されるのは屋敷の中庭のみ、今日も出る許可などいただけておりませんわ。 」、眉を垂れさせ、伏せ目で憐憫を誘うが感情を如実に表す花は生き生きと正直で。間を溜めてゆるゆると顔を上げれば瞳に悲壮を宿して、しかし口元は自嘲を浮かべる。「 屋敷へ戻れば次に外に出ることができるのは何年後になるのでしょう。そんな檻へ閉じ込められるよりも、このまま貴方様に攫われたいだなんて思うのは強欲なのでしょうか、ハインツ様。 」、初めて彼の名を口にしたのは、乾いてひび割れた大地に咲く一輪の百合が皇子の慈悲という恵みの水を欲してやまないから。この暗々とした吸い込まれそうな欲がもっともっと向けられれば良いのに、情愛を受けるほど飢えていく底無し沼を満たそうとそっと彼の手へ腕を伸ばして。触れることを許されたならば己の存在を刻み付けるべく縋るように握るだろう。 )
554:
ネビュラ [×]
2022-02-14 23:02:35
>>極彩の魔女様(>>552)
( / 自分の好きをくつくつと煮詰めたような娘でございますので、お褒めの言葉を頂きまして、大変光栄でございます!表記統一についてですが、『……』こちらで問題なかったでしょうか。以後、こちらの方で統一させて頂きます。皇族一家丸ごと好きな姫なので、いずれは他の皇子との交流も、と考えております。飛べないとはいえモチーフが強く残るネビュラが、第六皇子とどのように関わるのかも気になるところではございますが、初回は第五皇子との交流から物語を初めてみたいと思っております。よろしくお願い致します…! )
555:
第三皇子ハインツ [×]
2022-02-16 16:55:16
>>リリィ姫(>>553)
――――、うん。俺は兄上方も弟たちも等しく大切だけれど、双子の絆……って言うのかな。まさにあの子達こそ、絡み合って簡単には解けない特別な蔦みたいだ。
(肯定の返事を落とすまでの沈黙はお姫様と双子への配慮。彼女が抱く美しい幻想を壊すのは忍びなく、そして双子本人でもない自分が彼等の歪な関係を暴露するのは余りにも無粋。双子の蔦はきっと永遠に解けることはない――しかしそこに魔女の送り込んだお姫様という存在が影響を与えれば、或いは。ありえるかどうかも分からない未来に興味を惹かれているのも事実で、下世話な好奇心を誤魔化すように控えめに咳払いをして「 そう、姫の怪我がひとつでも減って本当に良かった 」柔らかく微笑んで告げた言葉は本心。こんなにも可憐で甘い香りのする彼女の血液を一滴も無為にしたくないと思考しながら、治療の仕上げとばかりに包帯の上から手の甲へ触れるだけのキスをして「 早く治るおまじない。 」と隻眼を糸のように細めて微笑んで。甘い香り、そうそれは比喩ではなく確かに存在するものだと鼻腔を擽る花の芳香が主張して。つよく薫るそれが百合のものだと知覚できるのはもう少し後の話で、嗅覚に集中していた神経は不意に握られた手へと根こそぎ攫われて「 君は深窓の佳人だね。なら、こうして出会えたことも奇跡だ。一度出会えた奇跡をみすみす帰せるほど無欲じゃない――俺だって君が思うよりずっと強欲だよ、姫。 」触れ合った手からじわじわと身体が熱を帯びていくのとは裏腹に、閉じ込めておけない違和感が胸中をさらさらと冷静にさせてゆく。今日創り出されたばかりのお姫様に王宮以外の居場所があろうはずもないのに、まさか緻密なダミーの記憶まで設定されているとは……流石は極彩のマドモアゼルだとゆるゆるかぶりを振って「 君が望むなら、檻には戻らなくていい。心配しないで、第三皇子が全部上手に片付けるから。 」普段は力ある皇族の立場をひけらかすなんてはしたない真似はしないが、今回ばかりはその力で少しでも彼女のダミーの不安を取り除くことが出来ればと期待して。こちらからもそうっと手を握り返しながらゆっくりと立ち上がり「 ドレスを着替えようか、姫。 」わずかに凪いだ風が、潰れた片目を白日に晒さない程度に重たい前髪を揺らす。王宮の所有物たるドレスを彼女に与えると提案することで、王宮に留まることを是としながら微笑みのままに返答を待って)
556:
第五皇子エトワール [×]
2022-02-17 22:32:36
>>ネビュラ姫(>>551、>>554)
(とある昼下がり、それはなんてことのない日常を変わらず紡ぐ1ページになると思っていた――更に厳密に言うなれば、国と王宮と皇族の尊厳を賭けたゲームの駒たるお姫様に出会える特別な日になるなんてつゆ程も想定していなかったという表現が正しい。いつも通りに庭園を通りがかれば、元より人懐こい気性であるためか城下町に住む子供たちにわらわらと群がられ、銘々の頭をくしゃりと撫ぜたり高い高いをしてやったり、一頻りじゃれ合っているところで耳聡く聴き取ったのは何か質量のあるものが地面に叩きつけられる音。誰かが転んでしまったのか、それがお年寄りや幼子ならばいけないと思い至って子供たちに別れを告げ音を辿ってそちらへ駆け寄り――やにわにぴたりと足を止めて。「 ――――見つけた! 」目尻にて存在を主張する星の形の泣きぼくろすら輝くような勢いで双眸をきらきらさせる。紛れもなく、彼女はお姫様。つくりものとは到底思えない艷やかな翼と、ひとやまいくらの女性とは一線を画す独特の麗しさが何よりの証拠で「 姫ーっ!待ってたよ、大丈夫? 」元気いっぱいに駆け寄る表情には、待ち侘びていた出会いに満面の喜色をたたえて。【姫】、彼女にその自覚がなくとも一度皇子にそう呼ばれた時から遅かれ早かれ姫である運命を受け入れることを強いられた黒い淑女に向かって、さながらブンブン尻尾を振る犬のように勢いよく近づき皇族という立場ながらも躊躇いなくお姫様のそばに両膝をついて心配そうに声を掛け「 お空を飛んでたら落ちちゃった?もしかして翼を痛めちゃったのかな、 」よもやその翼を偽物と疑うなんて不粋な真似はしない。かなり大きな翼だもの、当然のごとく飛行能力があるものと邪推してじぃっと漆黒の羽根を見つめ)
( / 表記統一につきまして、ご協力頂きありがとうございます!初回のご指名通りにエトワールにてお迎えに上がりましたが、指名変更や展開・その他のご相談はいつでも受け付けておりますので、どうぞご遠慮無くお声掛けくださいませ!また念の為の補足ですが、[お姫様は王宮以外に住居があるという設定の記憶を植え付けられてはいるものの、実際に帰るべき場所は存在せず王宮に留まるしかない]という設定が前提であることをお伝えさせていただきます!それでは背後は一旦下がりますが、何かございましたらいつでもおっしゃってくださいー!ではでは、今後とも宜しくお願い申し上げますっ / 御辞儀)
557:
ネビュラ [×]
2022-02-19 21:50:43
>>エトワール殿下(>>556)
( 猛烈に心を乱す不甲斐なさをかき消してしまうような明るい声と、こちら方面に向かってくる足音にひかれるようして顔を上げる。「 エトワール、殿下…!? 」パレードの際、見逃すことのないようにと購入した双眼鏡はここには無いが、それでも見紛うはずもない距離と思慕の念。ただその姿を見るだけで幸せだったと言うのに、その笑顔が自分に向けられているという状況に加え、彼が口にした姫という単語は一層自身を混乱させた。 未発表の婚約者かとも思わず、【姫】たる人物は自分であると、その単語を一瞬当たり前ように飲み込みかけた自身が不可解で。「 ああ…!いけません、エトワール殿下。私がそそっかしく足をくじいたばかりに、貴方のような御方に膝をつかせてしまうとは 」翼の怪我を案じる言葉は、身に余る贈り物。足の痛みも忘れ、うっとりと目尻を下げて。視線に応えるように、少しばかり翼を広げれば、ゆっくりと空を薙ぐが、やはり形ばかりの翼はただ緩やかな風を起こすばかりで。「 ―――隅々までご心配を頂き、この上ない喜びに存じます。空を飛べたのならきっと楽しかったでしょうけれど、残念ながらこの通りで 」この世界に明らかに異質な翼は、これまでも数多の好奇の目に晒されており、すっかり慣れた様子で小さく肩を竦める。先程緑に汚れたフレアスカートの裾は、身体の底から湧き上がる欲とともに隠すように右手に握りこんで。 )
558:
ハーシェル [×]
2022-02-25 18:59:12
>>リヒャルト様(>>549)
(逸らされていた視線が合い、彼の一言一句に耳を傾けて、一人何か払うような仕草を見届けたその後。同じ顔の高さで向けられた言葉が、それまで作っていた表情に罅を入れる。「……僕の目が?」暖かそうと言われたそれを、ぐっと大きく丸く見開いて、細く揺れる声で問いを返す。「そう、言われたのは、初めてです。いつも、怖い、冷たいと言われるもので……」彼にしてみればきっとなんて事はない、恐らくは只の詫びへの返事であろうその一言。それでも、捏造と知らぬ己の記憶には存在しない瞳への評に、じわりじわりとむず痒い感情が込み上げる。「…――ふ、あははっ!何だか擽ったいですねぇ。」やがて音の途切れた唇から飛び出したのは、嬉々とした笑い声。眉を思い切り下げ、目が糸になるまで細めて、口の端を歯列が見える程に吊り上げる。その顔が拵えたものでも装ったものでもない事を証明する、仄かに色付いた頬を、胸にあった手の甲で押さえたのを切っ掛けに一つ息を吐き出し、「…さて。僕は貴方と話をするのは今が初めてですから、この場で何かを評するのはどうにも難しいですが…少なくとも、僕は今、貴方の言葉が嬉しかったですよ。」名残に未だ弛い頬のまま、冗談めかした軽い謙遜を軸に固い話のレールを切り替える。「…おっと。そういえば、名を名乗るのをすっかり忘れていましたね。…僕はハーシェル。呼び捨てでもハーシーでも、貴方のお好きなようにお呼び下さい。」それから、今更に自分の名を告げたのは、不意打ちを貰う直前に見た彼の滞る唇への配慮と、今立ちはだかる壁に歩み寄らんとしての事。「それと、答え損ねておりましたが……馬、好きですよ。地を駆ける力強い姿も、偽りの無い瞳や愛嬌のある仕草も。」続けて、彼を見詰める胸中の大蛇を気取られぬよう、柔い声で、言葉で、詫びる前に尋ねられたそれについて語りながら、僅かに首を傾いだ視界の中に、彼の姿を掬い上げる。「…リヒャルト皇子も、馬がお好きなのですね?」指先で壁を撫でて綻びを探すように、此方からも期待で塗り上げた視線を添え、彼へ問いを渡して。)
559:
第五皇子エトワール [×]
2022-03-02 19:42:48
>>ネビュラ姫(>>557)
そっかあ、痛かったね。今も痛む?立てそう?
(問いかける言葉は矢継ぎ早に並べられたにもかかわらず相手を急かすようなニュアンスは一切含まれておらず、もし歩けそうなら肩を貸そうとジェスチャーにて示唆しながらお姫様の華奢な肩へゆっくりと手を添えようと。比類なき美しい翼を持っているのにそれを過小評価しているような節を言葉端から感じ取れば、少しだけ考えるように沈黙した後ふるふると首を振って「 僕の背中にも君と同じ翼が在ったなら、確かに飛べないことを残念って思うかも。でも、その翼は君だけの特別の証でしょう?だからすごく綺麗だと思う! 」幼子のように真っ直ぐな言葉は一片の淀みも毒気もなく。握り締められた右手に何か含蓄のありそうな気配を感じてはちらりとそこを一瞥して「 それからね、さっきからちょーっとだけ他人行儀っ 」責めるのではなくむしろ心の距離の接近を図るように楽しそうに笑って「 だって僕は皇子で君はお姫様なんだよ!姫のためなら膝だってつくしすり切れるほど心配しちゃう。だからまずは怪我したところを診せて? 」固く握られているであろう彼女の拳へ、子供のようにほんのりと熱い体温を宿した自身の手をそうっと重ねて)
560:
ネビュラ [×]
2022-03-14 01:44:52
?
>>エトワール殿下(>>559)
……はい。立ち上がることは出来そうです。
( 問いかけに応えるようと、ゆっくりと立ち上がる。痛みは僅かながら確かに感じられたが、それでも問題とすべきほどではない。こちらを慮る差添を受け、導かれるように自身の足元から彼の方へと視線を遣る。あまりにも自身に懇篤な言葉の数々だが、その言葉に嘘の気配は感じられない。隠しこんだ汚れと欲に、あまりに優しく添えられた手の温もりが、あれほど憧れた人物のものだと思うと堪らず、きゅうと絞るように目を細め「 まあ、特別?なんて嬉しいお言葉でしょう。きっとこの翼は、貴方に褒めて頂くために私の背にあるのね 」美しいものの輝きを邪魔しないようにと選び、身につけている服装に対して、彼の輝きはあまりに温かで眩しすぎると確かに感じているのに、それに手を伸ばす権利があると錯覚してしまうのは、先程から聞こえる『姫』という呼称によるものだろうか。皇子という立場を考えれば、あまりにも親しみやすく、まるで伸ばせば届くのではと思い込んでしまいそうになる。腹の虫は鳴かずとも、昼休憩が遅れたための空腹も相まって、理性がじわりじわりと徐々に溶けて。「 姫、姫…?なるほど。そういうもの、でしょうか。エトワール様、私が貴方の姫ならば、怪我をお診せように、その瞳いっぱいに移してくださいますの? 」緩やかな風が庭園の緑を撫で、去ってゆく。愛すべき美しい自然など今は目に入らず、右手の拳を解き、空いた左手を宝石のような檸檬色、彼の瞳のそばへと伸ばして。 )
561:
第六皇子リヒャルト [×]
2025-10-13 07:17:30
>>ハーシェル姫(>>558)
(見たままの感想を吐いただけなのに、何だか感激しているような様子に怪訝そうに首を傾けて一度瞬きを。他の美しく聡明な兄弟達とは違って矮小で凡庸な自分に思いつく程度のこと、今まで誰かに言われてたって可笑しくないのに。無意識に湧いて出た卑屈は飲み込んで、代わりに手を口元に添え思い出そうと考え込んでいた答えを少しの沈黙を置いて見つけて「 …そうだ。いつか図鑑の挿絵で見た、サバンナの夕焼けに似てる 」首の長い動物、鼻の長い動物、ゆったりと草原を闊歩する彼らのシルエットを映し出す黄丹色の円環。動物だけの世界に行けたら、そんな夢想の余韻が唯一無二の【姫】の御名に対する反応を数歩遅れさせ「 ……星、 」姫の名前から連想された単語をぽつり呟くと、当然その次に思い起こされるのは彼もまた星を冠する名を持つ一つ上の兄のこと。可愛げのない自分には持ち得ない愛嬌で市井の人々から広く慕われる兄への嫉妬心に表情が雲掛かる間際、ぱっと面を上げて「 …分かる 」呆けたような語勢の中には、自分の好きなものを褒めてもらえた幼子が安直に喜ぶような多少あどけない響きが一匙。普段の疑り深さなら問い掛けの裏にあるものをあれこれ勘繰るのに、今だけはこくんと素直にうなずいて「 馬が一番好き。 」まんまと撒き餌に食いつくように、大人に褒められた子供が得意になってあれこれ自慢げに話すように、いつもは回らない舌が今は何だかひとりでに動くみたいで「 優しくて…暖かい。犬みたいに過干渉じゃなくて、猫みたいに気紛れでもなくて、…ずっと寄り添ってくれる。 」ぼそぼそと相手に不親切な喋り方が常だけれど、大好きなものを語らせてもらえる数少ない機会に僅かながらも声は弾んで。は、と我に返ったように「 …もちろん犬も猫も好きだけど 」今でも多く飼育している彼、彼女らへの弁解のつもりでぽそりと付け足して)
562:
第五皇子エトワール [×]
2025-10-13 07:19:41
>>ネビュラ姫(>>560)
もしくは――僕らが姫を見つけるための翼なのかも。姫だけの特別、僕が最初に見つけたんだってみんなに自慢しちゃお!
(天真爛漫な明るさのなかに少しだけ核心を織り交ぜたのは無邪気な暴虐の遊び心。もちろん悪意はない、その証拠に目覚めたばかりの姫に冒涜的な真実をぶちまけるような真似はしない。彼女の背で黒く揺れる羽根の一つ一つを見上げて羨ましがる兄弟達の様子を想像すれば、にひっと悪戯っ子の笑みを向けて。問い掛けの形を取った姫の言葉に一度目をぱちくり、それから猫の素早さでこちらへ伸びて来た手の甲をぱしっと捕えてぽかぽか温かい自分のほっぺにその手のひらを押し付け「 もっちろん!姫は僕らの大切な姫、もうずっと目が離せないよっ 」ご機嫌な猫がじゃれて甘えるように頬を擦り付け、口元は朗らかに笑ったまま真剣さを眼差しに宿し「 ほんとは姫の瞳にだって、僕だけが映ればいいのにって思うんだ。でもそれじゃみんなが可哀想だし…、何より姫にとってもフェアじゃないよね? 」大好きな兄弟から唯一無二の姫君を姿も見せないうちに取り上げるなんて、そんな卑怯でお行儀の悪いことはしない。会話の合間にも足を痛めた姫のペースに合わせてゆっくりと前進を続け、辿り着いたのは王宮の医務室「 とうちゃーく!足が痛いのによく頑張ったね。ネビュラ姫はえらいえらい! 」医者はおろか、そこに他の皇子達の姿が無かったのは僥倖。ふかふかのソファーに姫を誘導し、とびきりの笑顔でぱちぱちと労いの拍手を贈ってから戸棚の方へと踵を返して。妙に手慣れた様子でてきぱきと必要なものを用意して、傅くように姫の足元に片膝をつき「 ちょっとひんやりするよ。 」ほんわりと穏やかな口調で前置いてから患部冷却の作用がある軟膏を挫いた足首に塗布して)
563:
極彩の魔女 [×]
2025-10-15 22:57:16
>お詫びとご挨拶
かつて王宮にて皇子たちと戯れ、夢のようなひとときを共に過ごしてくださった麗しのお姫様へ
連絡もなく長らく不在にしてしまって、本当に申し訳ありませんでした…!
現実の波に揉まれ、筆を取る余裕もない日々が続いておりましたが、皆さまとの語らいや個性豊かで美しい姫君方との物語はずっと宝物のように煌めいていて、今も私の心の栄養として輝き続けています。
一癖も二癖もある皇子たちを動かす楽しさ、そして何より皆さまが紡いでくださる美しい物語の余韻に何度も心を奪われ、止まっていた王宮の時間を動かしたいという思いは日々燻りを増すばかりでした。
ゆっくりとした歩みになるかもしれませんが、魔女の箱庭と化したこの王宮にて少しずつ稼働を再開できたら嬉しく思います…!
トピックの再建も考えましたが、過去の記憶が宿るこの場所にこそ、物語の続きがふさわしいと感じました。
不束な管理人ではございますが、もしまたお心が向きましたら、どうか王宮へ遊びにいらしてください!
皆さまのお帰りを、心よりお待ちしております。感謝と願いを込めて。 / 深々御礼
>王宮に産み落とされし姫君をお待ちしています。
: 質問・相談・プロフィール投稿いつでも大歓迎 :
>1 : 世界観
>2 : 詳細
>3 : 提供 / 八人の皇子 (使用人は>508)
●イラストメーカーに抵抗のない方は【https://d.kuku.lu/na8b8hgn5】参照
>4 : お姫さまはこっちだよ。
●萌え萎えは【>245】
●萌える姫君の一例【>173】
>8、>24 : すこしだけ補足
●備忘用↓
https://www.saychat.jp/bbs/thread/664669/
●物語の栞↓
: ??? <<< ???
●栞の有効期限は1ヵ月、ご連絡なしでの経過にて栞は破棄され絡みはリセット。
●お姫様のプロフィールは備忘録にて保管させて頂いておりますので、気が向いたらいつでもお気軽に王宮へお戻りください。
564:
極彩の魔女 [×]
2025-10-18 19:49:10
>引き続きお姫様をお待ちしています!
かつての姫君、まだ見ぬ姫君、どちらもお気軽に王宮へお越しください。
●既に心に決めた皇子がいる場合、初対面の絡みをスキップしてある程度親密度の上がった状態から物語をスタートさせることも可能です
●皇子同士によるお姫様の取り合い展開も大変萌え!ですので、同志様がいらっしゃいましたら是非お声掛けください
●他、世界観に則ってさえいれば様々なケースに柔軟に対応可能ですので、叶えたいシチュやラストシーンがあればお気軽にご相談ください!
565:
セレーナ [×]
2025-10-19 02:19:24
(/極彩の魔女様、大変ご無沙汰しております!もう数年も前の事になるので覚えていらっしゃるか不安な所ではございますが、セレーナ(>21)として交流させて頂いていた者です。以前は忙しさ故に綴る手を止めてしまいましたが、久々に此方のトピが上がっているのを拝見し懐かしさでいっぱいで…深淵をなぞる様な仄暗く甘美な物語をもう一度皇子様方と紡げたらという思いに駆られまして…!ブランクもあり以前とはロル回しや姫の雰囲気に差異があるかもしれないのですが、許されるのであれば再びご縁を結び直して頂けましたら幸いです。)
566:
極彩の魔女 [×]
2025-10-19 09:31:07
>>セレーナ姫(>>565)
( / …!お淑やかな藤花のお姫様、こちらこそ大変ご無沙汰しております…!またこうして王宮へ遊びにいらして頂けて心がぶわっとあたたまる心地でとっても嬉しいですー!セレーナ姫のご帰還に第一皇子の顔もぱっと華やぐことでしょう、改めて歓迎させていただきます!
早速ですがこれまでのセレーナ姫の物語は、ジークと出会い彼の魔女との怪しい関係の片鱗に触れつつも穏やかに言葉を交わし、ディナーの夜には第二皇子ロメロに連れ去られ元王妃のドレスを贈られました。最新の場面ではジークの秘密の花園でアフタヌーンティーを、そこに向かう道中でジークの仄暗い嫉妬心が垣間見え…という流れでございました!ご参考までに、最終レスは>>536となっております。この流れを引き継いでいただいても構いませんし、はたまた全く違う場面・指名でも、またもう少し時を進めて皇子たちと更に親密になっている状態から再開することも可能です!どこから物語を始めるか、セレーナ姫のご希望をお伺いさせてください!)
567:
セレーナ [×]
2025-10-19 14:28:42
>566__極彩の魔女様
(/歓迎のお言葉ありがとうございます。暫し離れておりましたので感覚を取り戻すまで探り探りの状態になるかと思いますが…こうしてジーク様やまだお会いしていない魔女様、皇子様方と交流できる機会を得られたこと大変嬉しく思います!もし物語を進める中で不都合等ございましたら何なりと申し付けくださいね。
改めて流れを整理くださりありがとうございます!再開地点をどうするか悩ましい所ではありますが、丁寧な過程の積み重ねの上に迎えるエンディングを見たい気持ちがありまして、一つ一つのやり取りや思い出を形として残していきたいので前回の続きから始めさせて頂けたらと思っております…!とはいえ、だらだらとしてしまわない様にある程度の所で区切ったり飛ばしたりとテンポ良く紡いでいけたらと!問題なければ次レスにて(>536)への返信を置かせて頂きますので、改めてよろしくお願い致します。)
568:
極彩の魔女 [×]
2025-10-19 14:41:34
>>セレーナ姫(>>567)
( / ご丁寧なお返事ありがとうございます!セレーナ姫様からも何か不明点やご相談ありましたらいつでもご遠慮なくお声掛けくださいね~!もちろんノープロブレムですので、姫君からのお返事を楽しみに待ちつつジークをスタンバイさせておきます!改めまして、今後ともよろしくお願いいたします!)
569:
ハーシェル [×]
2025-10-19 16:48:47
(/極彩の魔女様、お久し振りに御座います。此方の王宮へハーシェルという名の姫として交流させて頂いていた者です。この度は再び王宮の扉が開かれました事、それと数年越しにお返事を貰えました事、共に言い表し難い程の喜びに舞い上がる心地にてこの場へ参らせて頂きました。数年の歳月を経てハーシェルの纏う雰囲気などにズレが生じてしまうかもしれませんが……それでももし宜しければ、再び王宮へ足を踏み入れる事を許して頂けると幸いです。それでは、此方へ添え置くリヒャルト様へのお返事と共に失礼いたします。)
>>リヒャルト様(>>561)
(暖かそうだと言った彼が更に継いだ言葉が例えた太陽が、余計に心を擽る。その純粋な揺らぎはまた腹の獣が喰って、目の前の皇子への興味を一層深める。「ええ。かの星ほど僕は遠く雄大ではありませんが。」己の名に呟くそれは独り言のようだったが、それもやんわり距離を詰める好機と捉えて冗談をその上にそっと重ねた。――此方からの問いに上がる顔。その表情も声も話し方も、幼けない子どもを思わせて。何とも愛らしくも微笑ましく、そして食欲を掻き立てられる姿形をしたそれに“壁の綻び”を確信し、「犬や猫も勿論ですが、馬は特に鋭く賢いものです。彼、或いは彼女が貴方にそうして寄り添うのは、先に注がれた心が在ってこそでしょう。」瞳のぎらつきは被せた黒髪と緩やかな瞬きで巧妙に仕舞い込み、後に残した柔らかな笑みだけを彼へと向けて、彼の話を撫でるように一つ一つ言葉を丁寧に形作って、「――大事にお手を掛けてあげられたのですね、リヒャルト皇子。」最後には褒め言葉でもフォローでもなく、ただ彼と愛馬の関係を丸々肯定する括りで締める。「もう一度、今日のような奇跡が叶うのであれば――その素敵な方とも是非お会いしたいものです。その時には、何か手土産も持っていきしょうか。」それから奇跡と銘打ちながら、“また会える”という姫としての確信がさらさらと淀み無く近い未来を紡ぎあげる。それはあくまでもジョークめいた軽さで、けれども約束でもするような密やかさで。「……そうですね、林檎などはお好きでしょうか?」彼か彼の愛馬か、問いの主語を抜いたのはわざと。運が良ければ彼について知れる思惑を裏に、どんな返答も絡み取れる姿勢を整えて答えを期待して。)
570:
極彩の魔女 / 第六皇子リヒャルト [×]
2025-10-19 17:40:32
>>ハーシェル姫(>>569)
( / ハーシェル姫様…!以前はお返事もお渡しできないまま長らく留守にしてしまって本当に申し訳ございませんでした。こうして再び王宮へ来て下さっただけでなく、あたたかいお言葉まで…本当にありがとうございます…!正しく蛇のように獲物との距離感を巧みに測りながら距離を詰める、風光明媚でいて仄暗い王宮にぴったりのハーシェル姫様のお戻りを大歓迎させていただきます~!ハーシェル姫とリヒャルトの絡みをおさらいしますと、庭園にて右腕を負傷されたハーシェル姫に乗馬帰りのリヒャルトが遭遇、自分のクラヴァットで姫の傷を応急処置。そこから姫の上手な話術にリヒャルトが珍しく素直に乗っかって…という状況と見ております!恐らく次かその次あたりでリヒャルトは一時退場しそうですので、その時にまた展開相談等させていただければと…!改めてよろしくお願い致します!)
……怪我や病気を薬や道具で治してあげられること。自然界では手に入りづらい美味しいものを食べさせてあげられること。そうやって彼らが喜んでくれた時…唯一、人間に生まれるのも悪くなかったんじゃないかって思える。
(こんな風に真正面から自分の好きなものや生き方を認めてもらえたことなんてあったっけ。皇子なのに何も出来ない、勉学や剣の腕でも弟たちにすら劣る出来損ない。自分には何もないのに、第六皇子の肩書とそこから吸える甘いおこぼれを目当てに擦り寄ってくる人々に嫌気がさして厩舎に逃げ込んだ幼き日から自分は何も成長していないのに、その足跡をただ肯定してもらえたことに抱いた事のない暖かい感傷で胸がいっぱいになって、気付けば微かに震える声で独白めいた言葉をすらすらと吐き出して、はっと我に返ったように片手で口元を隠し「 …ごめん。つまんない話。 」自分がどう感じたかなんて浮かんでは消える泡のように取り留めもないこと。それに相手を付き合わせてしまった浅ましさに自己嫌悪してふいと顔を逸らし、そこで再会を望むような姫の言葉には思わず眉間にぎゅっと力を込めた拒否の眼差しを向けて「 …兄さん達が姫の事を探してるから、僕らに会いに来る暇なんてきっと無い。それに、……僕はただでさえ足手まとい。だからこれ以上…兄さん達に、迷惑かけたく、ない… 」枯れ木から落ち葉がハラハラと散るように、結びに向けてどんどん声から生気や張りが失われていく。なぜ兄達が姫を探すのか、なぜ自分がその邪魔をしたくないのか、今日王宮に生まれ落ちたばかりの姫には分かる筈もない。母たる魔女が姫に対してどこまでゲームのルールを伝えているのかなんて分からない、ただはっきりと分かるのはこの盤上において自分が最弱の駒であることだけ。ひび割れかけた殻にまた潜り込むように、ぎゅっと自分の腕を握り締め「 …だから、リンゴは、兄さん達と食べて 」願うような拒絶は消え入りそうな声で。そのまま居心地悪そうに目線だけ彷徨わせた後、思い切ったように踵を返して姫に背を向けて)
571:
セレーナ [×]
2025-10-19 21:23:46
>536__ジーク様
(不意にぴたりと足を止めた彼はどこか普段と様子が異なり、同様に歩みを止めて沈黙してしまった姿を不思議そうに見詰めていたものの、軈て皇子様から語られた" 嫉妬 "という単語を耳にすると緩やかに目を瞬いた。王妃様のドレスを身に纏った事への非難でもなく、己が他の皇子様と過ごした事に対する明確な嫉妬心に薄く開いたままの唇を僅かに震わせ。けれど彼の瞳にじわりと滲む昏さを目にすると音を紡ぐ事なく一度閉口し、胸の内を騒がせる熱の籠った感情に目尻をそっと垂らして「 …本当に、可愛らしいひと 」密かに零した甘やかな声は響かず溶け落ちて、すっかり先程の心配事など霧散してしまったかの様にその表情には微笑みが浮かび。───ああ、欲しくなってしまう。この皇子様には懇ろな関係にある美しい女性が居る筈なのに。既に彼の甘言の数々に浸りかけている自身の危うさに静かな息を吐き、違和感を含む一言を残して歩き出す彼と共に歩みながら「 ……誰も? 」と思わず漏れた疑問は決して答えを求めるものではなく。一先ずとドレスの件で改めて感謝を口にしてから隣に並ぶ彼を見上げ「 あなたの憂いが拭えるまで───二人きりの時間を過ごしましょう。叶うなら、誰の邪魔も入らない場所で 」第一皇子という立場上、今も忙しい合間を縫って来てくれている優しい皇子様の時間が許す限り、夢のようなひとときをと腕に添えた指先に柔く力を込め。目的地は不明だが悪戯に願望を込めた言葉を付け足して)
(/少々遅くなりましたが返信の方置かせて頂きました!絡み難い等々ございましたら遠慮なく申し付けくださいませ。特になければ背後は一旦引っ込みますので、またいつでも呼び出して頂ければと思います…!此方もご相談の際はお声掛けしますのでよろしくお願いします!)
572:
ハーシェル [×]
2025-10-20 19:29:23
>>リヒャルト様(>>570)
(震えが仄かに窺える声が、彼の愛情の形を浮かび上がらせる。“喜ばせたい”と尽くす事、苦痛を把握し退ける事――どちらも己には与えられず、持ち合わせてもいないもの。「……いいえ。とても暖かなお話でしたよ。」欲してやまないものへの羨望が混ざる吐息の後に、緩やかにかぶりを振って独白が泡沫と消える前に捕らえ受け入れる。その後に聞くことの出来た返答は、曇り空の晩秋のような物悲しい拒絶。更に訥々と伝えられていく話の大半にはまだ理解が及ばない、“それら”はきっともっと時を経ねば飲み込めない何かなのだろう。だから、「……解りました。ですが、申し上げたい事が一つだけ。」今はただ了承の一声と、背を向けた彼への言葉を贈る。「僕が初めて言葉を交わした皇子様は貴方である事。それと、」ひらり、静かに自らの胸元に置いた手に視線を伏せ、もう一度上げたそれを真摯な色に染め、「貴方がたとの林檎も、いつだってこの手に大事に抱えている事。」次いで今しがた自身を指した手を、今度はその後ろ姿へと伸ばした。宛ら林檎を差し出すような仕草の後に、空っぽのその掌をゆっくりと畳み下ろす。そうして、「……僕は決して今日を忘れませんから、貴方も覚えておいて下さい。」至極真剣な台詞を装い、閉じていく殻の罅へ爪痕を微かに残すだけの言葉を織った。――この場で彼から喰らえるものは未だ無い。そう、何もかもを欲する性分故、その下拵えはじっくりたっぷり入念に、焦って深追いせずに時と手間暇を掛けねばならない。「……頭の片隅でも、構いませんので。お願いします。」殊勝に揺らがせた音に加えて、いつ振り返られても疑惑を生ませない、眉を寄り下げ口の端を引き絞って寂しげな面持ちを被りながら、最後にそう締め括って。)
(/再びのお許し有り難う御座います…!いいえ、こうしてまたこの王宮にてお話を紡げるだけで私も大変な幸せ者です。そして、今までの流れを纏めて下さり感謝致します。私側の状況の解釈とも差異は一つもありませんので、またこれより続きを綴らせて頂けましたら幸いです。それから退場のタイミングと相談につきましても了解致しました!私からも、またハーシェル共々お世話になります故、どうぞ宜しくお願い致します…!)
573:
第一皇子ジーク [×]
2025-10-20 21:01:32
>>セレーナ姫(>>571)
……貴女は寛大な女性(ひと)ですね。
(立派な大人が弟に嫉妬だなんてと謗られてもおかしくないのに、余裕のない男だと失望されても仕方がないのに。姫の吐息や視線は落胆ではなくもっと甘くて深くて危うい意味を孕んでいるように見えて、正しく花開くような可憐な微笑みに目を奪われながらこちらも微笑を返して。「 …参ったな。そんな風に仰られると、いつまでも貴女を独り占めしたくなってしまう 」社交界での触れ合いなど飽きる程こなしてきたし、更に言えば国の為に憎らしい魔女と肌を重ねても来た。それなのに、姫が腕に触れる手に少し力が籠ったくらいで年甲斐もなく舞い上がってしまう、そんな胸中を隠し切れなくてはにかむように小さく笑って。「 ――これよりお連れするのは、庭師も弟達も知らない私の秘密の花園です。鍵を持つのは私と、特別に信頼を置く一人の使用人だけ。彼にすら、私の指示無しに立ち入る事を禁じています 」小鳥のさえずる庭園にはきらきらと穏やかな日差しが降り注ぎ、この世の見せかけだけの平和を謳歌するようにあちらこちらへと蝶が舞う。いつもは束の間の小休止にと見守るそれらに目もくれず、隣を歩む美しいお姫様だけを見つめながら、ロマンチックな童話を語るように言葉を綴って「 誰かを案内するのは、セレーナ姫…貴女が初めてです。 」姫の何もかもが自分にとって特別なのだと全身全霊で伝えるように、柔和な微笑みはそのまま向ける眼差しは愛に真剣な男そのもの。「 ですからどうか、姫と私だけの秘密に。 」髪飾りのような藤の花を、右手でふわりと触れるか触れないかの強さで撫でて。庭の一角、瑞々しい青葉を湛える生垣の迷路を淀みない足取りでエスコートを進めていると、程近くから足音が聞こえる。土を踏みしめる重みのある音から鑑みて恐らく男性なのだろう、このまま進めば鉢合わせてしまいそうなところで軽やかに半身を翻し、マントの中に姫を匿うような恰好でそっと華奢な肩を抱き隠して〝しー〟と密やかな声と共に人差し指を唇に添えて。こちらに気付いたのか否か、何事もなく通り過ぎていく足音を確認すれば吐息を感じられる距離の姫の顔を見下ろして「 ……見つかってしまうところでしたね 」楽しそうに茶目っ気たっぷりにくすくすと笑って)
574:
第六皇子リヒャルト [×]
2025-10-20 22:48:55
>>ハーシェル姫(>>572)
(心を開くのが怖い。厳密には人間に心を開くのが恐ろしい、だって、だって…悪い想像ばかりが浮かんでは消えて、言われてもいない事や起こってもいない事に怯え慄きシーツに包まって冷たい夜を耐え忍ぶ。そんな夜の越え方しか知らないから、寒々しい夜の闇を終わらせてくれる朝焼けみたいな姫の瞳を暖かいと感じたのかもしれない。人と深く関わる事から逃げ続けてきたから人格形成も浅く、満足な自己分析も出来ない哀れな第六皇子は背を向けたまま沈黙を守って、姫の口上が終わるのを待ってから更にたっぷりと空白を保って「 ……変なの、 」幼稚な一言はまさしく未成熟な精神の現れ。突き放すようにも、追い縋られる事を願うようにも聞こえる複雑な温度を持ったまま「 全然一つじゃないじゃん。 」はっと鼻にかけるような笑いは無理やりに押し出したみたいで、格好のつかないガキっぽい嘲笑に終わった。まるで自分を求めてもらっているような甘い言葉には後ろ髪を引かれるけれど、それを信じて心身を委ねる強さは皇子には無い。名残惜しさを振り切るように大きく息を吸って「 クラヴァット(それ)も返さなくていい、捨ててくれていいから。僕のことは、忘れて。 」何にも動じていない風を装うと必死になるあまり、姫のように巧みには本心を隠せず不自然に強い言い方になってしまって。大きめの声を出すのが久々だったから最後にケホと咳込んで、最後まで無様な自分にカッと赤面しながら第六皇子は足早に去っていく。それを面白がるように、或いは敵情視察のような真剣な面持ちで遠くから眺めている誰かが居たのかもしれない。少なくとも極彩の魔女は、紅茶のお供に一部始終を見届け第六皇子の愚劣を笑うだろう)
( / 諸々のご了解ありがとうございますー!早速場面転換とさせていただきたいのですが、前提としてお姫様には帰る場所がありませんので必然的に王宮へ留まることとなります。リヒャルトはそこまで気が回らず、というより自分のことで精いっぱいでその申し出が出来ませんでしたが、このあとそのままの流れで王宮に残されたハーシェル姫に皇子か使用人が声をかけて王宮に留まるよう勧めてもいいですし、そこはスキップして既に王宮で暮らし始めて時間が経過した状態で次をスタートすることも出来ます!この後の展開について、ぜひご希望を伺わせてください!)
575:
ハーシェル [×]
2025-10-21 06:08:49
>>リヒャルト様(>>574)
(/素敵なお話を有り難う御座いました。このまま甘やかしたくなるような誑かして引きずり込みたくなるような、そんな絶妙な幼い揺らぎが覗くリヒャルト様にハーシェルが終始ぐいぐいと迫って困惑させてしまった気もしてまして、どうも失礼致しました…!
展開相談の方ですが、折角ですのでこのまま同日に他の皇子様へもお会いさせて頂きたく思います。ハーシェルの設定上、今の怪我では曲芸師の仕事も満足に出来ずに困るでしょうし、稼ぎや生活に関わる難が出るその辺りから流れを作って、王宮に留まる事を決められたら良いなと。それからご指名への希望ですが、ここまでハーシェルを動かしてみて、相性を鑑みた上で個人的に気になっていますのはハインツ様。ハーシェル自身が好みそうなのはリヒャルト様の他、セス様とユーリケ様辺りでしょうか。勿論他の皇子様方とも実際に交流を経なければ解らない諸々はありますが、これらが次のお話を紡ぐ一助になりましたら幸いです…!)
576:
極彩の魔女 [×]
2025-10-21 08:09:13
>>ハーシェル姫(>>575)
( / ご希望お聞かせくださりありがとうございます!お姫様はその特性から合理的な理由がなくとも王宮で暮らさざるを得ないので、ハインツやセスは姫からの申し出がなくとも自ら当たり前のように王宮の客室を案内するかと思われます!怪我で暮らしに困って、というのをアクセントに使われたい場合は純真に素直にそれを鵜?みにするユーリケがオススメですが、そうでない場合はハインツやセスでもいいかなと…!ハインツは自分と同じような闇をきっとハーシェル姫の中にも感じてそれを埋め合おうとするかもしれませんし、セスはおつむが足りないので甘い言葉で承認欲求を満たされ続けたらハーシェル姫にとっぷり依存して、姫のお願いを叶える大型犬と化すかもしれません!妄想&想像のままにわーっと書いてしまいましたが、これらも踏まえて姫様が魅力に感じる皇子をご指名いただけますか?次の出番が決まりましたら、リヒャルトとのやり取りを一部見ていたという流れで絡ませに行こうかなと…!)
577:
セレーナ [×]
2025-10-21 13:33:08
>573__ジーク様
(気品ある皇子様の口から綴られる言葉はどこまでも甘やかで、何度も感情を揺さぶられる。独り占めしたいのならしてしまえば良いのに、そうすれば顔も知らぬ女性から一思いに彼を奪い去ってしまえる───過った自分勝手な切望は結局口にはしないまま。瞳に映るはにかむような微笑みをぼうっと見詰めながら、漸く明かされた目的地にとくりと胸が高鳴った。彼と限られた使用人以外誰も知らない秘密の花園、と。その情報だけでもときめきに興味を強く惹かれ、加えてどんなに優美で可憐な花々が咲いているのだろうかと表情を綻ばせる。「 まあ、本当に" 秘密 "の───……私の他に招待された方はいないのでしょうか? 」普段ならば見惚れている庭園の景色にすら目を向ける間も惜しく、ただ彼の視線を受け止める様に夢見心地で口を開いたのも束の間、真摯な眼差しで告げられた文言には思わずと首を傾げて。己の髪を飾る藤の花に彼の指先が優しく触れ、まるで本当に誰も、あの夜の女性すらも知らない花園であるかのように約束を示唆されては「 ええ、そう望まれるのであれば。この秘密は永遠に…私とジーク様だけのもの 」冗談とも本心ともつかない甘さに微々たる重たさを纏わせて。そのまま視線を伏せ見慣れた庭園の変わらぬ美しさへ双眸を向けたところで視界が大きな影に覆われ、不意に近付いた距離や鼻腔を擽る心地良い香りに僅か戸惑いつつ控えめに顔を上げ、促されるまま息を潜め過ぎ去っていく誰かの足音を聞きながらも彼の腕の中でほんのりと頬を色づかせた。それからふと悪戯っ子のように綻んだ笑顔を目にした瞬間、引き込まれるかの如く無意識にそちらへ両腕が伸び「 ……ずるい方、私もあなたを隠して包み込んでしまいたいのに 」やんわりと眉尻を垂らし指先で頬を掠める様に撫でた後、ゆっくりと首後ろへ腕を回し込んで自身の胸元へ優しい力で抱き寄せようと。それもほんの数秒の事、計らずも溢れてしまったものを誤魔化すべく緩慢と腕を解きながら「 ふふ、もう隠れる必要はありませんでしたね。今のはどうかお忘れください 」先程の彼を真似るように自身の唇へと人差し指をそっと添え、穏やかな笑みを携えて)
578:
ハーシェル [×]
2025-10-21 17:08:57
>>極彩の魔女様(>>576)
(/あわわ丁寧なご回答有り難う御座います!そしてどの展開も大変捨てがたい……!挙げられた皇子様方への行動も、此方が“ハーシェルならやる”という確信が持てる程の魔女様の解像度の高さに戦いております……!
ハーシェルがセス様を存分に甘やかして依存させていくのもユーリケ様の純真を誑かして蜷局の内へ手招く姿も見てみたい、とは思うのですが……此度はハインツ様にお相手を願わせて頂きます。似た者同士の皇子様と姫が、お互いの闇を埋め合おうと執着していく仄暗く甘い愛など、正直なところ個人的には大変癖に効きまして……。お迎えのシチュエーションについても了解しました!此方からも色々言いたい事ばかり連ねてしまいましたが、また新たに宜しくお願い致します!)
579:
第一皇子ジーク [×]
2025-10-21 20:03:08
>>セレーナ姫(>>577)
招待したい、と思う方が今まで現れなかったんです。
(姫が自分と魔女との関係を誤解しているとは気付いていないが、図らずして魔女より――あの夜の謎の女性よりセレーナ姫の方が比べ物にならないほど特別だと真心から告げて「 だから、こうして貴女をお連れできる事が嬉しくて堪りません。ずっと…秘密を二人で守っていけたら、もっと。……ふふ、流石に欲張りすぎますか? 」先般に姫にちょっかいを出した、もとい【手助け】した皇子のことなど忘れてくれたら、自分以外の未だ言葉を交わさぬ皇子によそ見などせずずっと自分の事だけを見てくれたら。姫の醸した重さよりずっと質量を増した感情を露わにしてしまうほど浮かれていて、そんな時に姫から距離を詰めるような所作を取られては一定のリズムを刻む心臓は素直に情熱的にドクンと跳ねて。甘やかな藤の香りと滑らかな手の感触、柔らかな肌へ身を委ねたい本能に双眸を細めたのも束の間、解かれていく体温を心底名残惜しそうに「 …次は、口実なんて要りませんね 」微笑みの形は崩さないものの、その表情や声色にはどこか肚の決まった男らしさ、或いは決意のような強さと僅かばかりの余裕の欠如が浮かんで。優に皇子の身長を超す生垣の迷路を端に端にと進むこと数分、そこには庭師も現在使われていないと認識している温室が。壁面には蔦が這い、扉は固く閉ざされ手入れの面影は見られない。皇子はしゅるりと胸元の白いフリルのジャボを解いて、その奥から小さな金属音と共に取り出したのはネックレスの先に括りつけた小さな銀色の鍵。錠前を外して扉を開けば、姫の為にそれを押さえて「 さあセレーナ姫。ようこそ、第一皇子の秘密の花園へ。 」外観は古びているのに、室内には埃の気配ひとつ感じられない清潔感があった。高いアーチ状のガラス天井から柔らかな陽光が差し込み、スズランや白い薔薇やジャスミンなどホワイトを基調とした花々と対を成すように、デルフィニウムやブルースター、ヤグルマギクなど高貴な青色の花々が優雅に咲き誇って。花々の間を縫うように続く石畳の小道の先には白いアイアンのティーテーブル、その上には彼の言う特別な使用人が召しつけられて用意したのだろう銀のティーポットと青い花模様のティーカップが並び、ラベンダー色のクッションが添えられたヴィクトリア調の椅子が訪れた姫君を優しく歓迎して。風が通るたびに花々が揺れ、鳥のさえずりと紅茶を注ぐ音が静寂の中に溶け込む、まるで夢のような、時間の流れが止まっているような空間。誰かに見つかってしまわないうちに温室の扉を静かに閉じては姫の腰にエスコートのためそっと手を添えて「 …いかがですか?姫。 」わくわくする気持ちで感想を待ちながら、中央のティーテーブルへと姫を誘導して。その奥、確かに見える意味深に閉ざされたままの黒い扉だけがこの部屋をわずかに現実へ留めるような無機質な冷たさを放っており)
580:
第三皇子ハインツ [×]
2025-10-21 20:26:34
>>ハーシェル姫(>>578)
( / お気に召していただけて光栄ですー!ご指名もありがとうございます!ではでは早速ハインツを向かわせますっ!姫を王宮に留めるのが目的の場面なのであまり長くはならないかもしれませんが、もう終わりたい、まだ続けたいなどありましたらいつでもお気軽にそのように誘導していただいても問題ありませんので…!ではでは、此方こそよろしくお願いいたしますー! / 深々礼)
(お姫様が王宮に生まれるのはいつなんだろう、最初にどこに現れるんだろう。魔女とのゲームが始まった日からずっと第三皇子の頭を占領していた問題に今日ようやく解が与えられる。そうとはつゆ知らず公務に励んだ帰り道、自室に戻ろうと偶然通りかかった庭園の片隅から聞こえてきたのは普段ぼそぼそ声でしか喋らない六番目の弟が必死に張り上げたような声。何かトラブルか、なら仲裁に向かわねばと様子を伺いに歩む方向を変えてすぐ、対話の相手が異質であることに気付く。目を瞠る長身にたっぷりと光沢のある髪、偶然背後から近づく形になったために気付いたうなじの煌めき。鱗、のように見えるそれに目を奪われていると第六皇子は去って行ってしまって、でも聞こえて来た最後のやり取りから察するにこの見慣れぬ御仁に非はなく、弟がいつもの卑屈を発動させた状況と判断して「 ……ご機嫌よう。ごめんね、途中から少しだけ聞こえてしまったのだけど…弟が失礼を働いてしまったみたいで。 」口元は柔らかい微笑みのまま、露見した左目を申し訳なさそうに細めて胸元に手を添えて。そこからゆっくりとまた一歩近寄り「 もしかして、君が…僕たちのお姫様? 」確信めいたものを握ってはいるけれど、念には念を。返答次第でこの後の対応も大きく変わってくるし、何よりも…。密やかに問い掛けるような声には、静かな高揚と確かな期待感がきらきらと混ざって)
581:
セレーナ [×]
2025-10-22 02:26:47
>579__ジーク様
…ふふ、いいえ。もっと欲張ってもいいくらいです。きっと、私の方が───。
(こちらが都合良く捉え過ぎているだけかも知れないけれど、彼にとって何より特別な存在なのだと暗に感じ取ると、いとも容易く舞い上がりかける胸中をそっと撫でつけ抑え込む。何処かでまだ身も心も完全に委ねてしまうのは危険だと信号を出す自分にふと息を吐き、更に重みを被せた彼の発言には淡い藤色の瞳に薄く影を落とした。彼が欲張りならばきっと、己はもっと貪欲だと。口を突きかけたそれは紡がれる事もなく、ゆるりと手を下ろして沈黙するように唇を閉ざしてしまう。彼は口実がなくともこの手を選び取り続けてくれるのだろうか。お淑やかな顔をして、手にしたものにはずっぷりとのめり込んで放せなくなってしまう" 姫 "を───なんて思考は微笑みの中で掻き消して。胸中を占める行き場のない感情を持て余しながら、案内されるままに高い生垣に囲まれた道を歩き、軈て辿り着いたのは一見古びた温室。壁面を這う様に伸びた蔦を眺める傍らで扉を開けた彼の声にはっと顔を上げ「 お招きありがとうございます。…では、秘密の花園へお邪魔させていただきますね 」開かれた扉の先へ期待を膨らませつつゆったりと足を踏み入れ──刹那、ふわりと漂う瑞々しい花の香と一緒に視界へ広がる白と青の至極美しい景色に一瞬にして目を奪われた。庭園の色とりどりな花も美しかったけれど、二色のみを基調とした様々な花だけが対となり揃えられた耽美的な空間に感嘆の息を一つ。外観に反して手入れの行き届いた室内は優しい花の香りでより魅力的に映り、うっとりとするように片手を自身の頬へ添えて「 ……とっても素敵 」ほろりと零れた心からの言葉は空間へ溶け込むように落ち。腰に添えられた彼の手に促されるように中央へ歩きながら、道すがら目にした花の名を胸の内で密かに反芻する。「 ───ふふ、まるであなたに包まれているみたい 」意図的か否か" 幸福 "の意味合いを持つ花ばかりが並ぶ温室は、会う度に幸せな時間を与えてくれる穏やかな彼そのもののようで。感想とは言い難い純粋に漏れた呟きは訂正する事もなく「 ジーク様、ほんの少しだけ…触れてもよろしいでしょうか? 」席へ着く前に花々を愛でたいという気持ちが先行し、奥に見える無機質な黒い扉への違和にもまだ気付かないまま。強請るような視線を一度彼に向けてから側に見える白い薔薇へと興味を移して)
582:
ハーシェル [×]
2025-10-22 18:07:08
>>極彩の魔女様、ハインツ様(>>580)
(/いえいえ、此方こそ素敵なご提案、並びに絡み文の先出し有り難う御座います!誘導についても了解しました、何から何まで気を回して頂き恐れ多く存じます……!それではまた互いに良いお時間を過ごせる事を祈りつつ、またこの先も宜しくお願い致します…!/蹴可)
(拒む言葉を張り上げて第六皇子は去ってしまった。それを下手に追う真似はせず、ただ作っていた表情の化粧を落として、応急手当が施された腕へ仄かな欲の火を宿す視線を這わせる。その瞳さえ見えなければ、どこか意気消沈と物思いに更けているとも思える後ろ姿へ、また別の声が掛かった。はっと顔を上げて振り返ったその向かい、「……今日は本当に、奇跡のような日ですね。」視界に映る姿に驚く目が一度瞬いて、一人呟く声には偽り無い感嘆が乗せられた。「ご機嫌よう、ハインツ皇子。」それから鏡合わせのように微笑んで胸元に左手を当て、ゆったりと恭しい一礼の下に挨拶を。「それと、……いえ。彼との事は、僕が今日の陽気に少々浮かれてしまっただけで。貴方がお気に病むような事ではありません。」続け様、笑みと言葉には決まり悪く自嘲の苦味を含ませて、彼からの心を受け取りながらも緩やかに頭を横に振った。そして、「ええ――ええ、そのようで。信じ難い事では、ありましたが。」問われた“お姫様”の一言に、得も言われぬ歓喜の吐息を零しながら肯定を返す。皇子様と結ばれるもの、幸せを得るもの、身に余る愛を受けるもの――多くの物語でそう定義される名詞が填まった今、やっとこの身の果てしない飢餓が満たされるかもしれないと期待を抱いて、朗らかと笑んだ筈の顔はほんの少し恍惚の歪さを描く。「ああ、でも……」直ぐに柔く繕われた表情の後すっと首を傾げて、重力に流れた髪の間から彼だけを映す瞳を覗かせ、「……こんなお姫様、お嫌ではありませんか?」答えなどとっくに彼の面持ちに見出している問いを、どこか悪戯を含んだ軽やかな物言いにて差し出して互いの境界線をそっと探り始め。)
583:
第一皇子ジーク [×]
2025-10-22 18:15:49
>>セレーナ姫(>>581)
……あながち只の比喩には収まらない表現かもしれません。此処はいわば、私の心の中のようなものですから。
(自分の腕の中にのみ抱き込めて、誰の目にも触れない場所に閉じ込めてしまいたい。少なからず愛する者に対してそんな願望を抱える皇子にとって秘密の花園はまさに自分だけのテリトリーそのもので、姫のロマンチックな感想を喜びを噛み締めながら丁寧に胸中で受け取って。「 どうしようもなく疲れ果て、第一皇子として笑顔を浮かべられなくなった時、此処へ来るんです。一人でこの部屋の癒しを全身に浴び、浸れるように。…ですから、自分以外の誰かが此処にいる事、とても不思議で…幸せな感覚です。 」穏やかで真摯な言葉は用意されていたものではなく、自分が第一皇子ではなく一人の男として存在できる空間の華やかな空気を肺いっぱいに吸い込んで心地よさそうに一度だけ深呼吸して。ティーテーブルへ誘う足取りを緩くして隣の姫の顔を見れば、これで断れる男なんてこの世にいないと思わされる可愛らしい眼差しに力が抜けたように微笑み「 ええ、もちろん。気に入ったものがあればお土産にどうぞ。そうして、それを見るたび私を思い出してください。 」姫が喜ぶのなら、特別な秘密の花に触れるどころか摘み取っても構わないと笑って。腰に優しく添えた手はそのまま、でも姫の動きを阻害せずある程度自由に動き回ってもらえるように体はあまり密着させないようにと気遣って。ある程度お姫様が好奇心を発散できるように様子を見てから、静かながらもわずかに弾むような明るさで声をかけ「 …そうだ、お見せしたいものが。こちらへ来てくださいますか、姫 」腰に添えていた手を姫に差し出すことでエスコートを。広い温室の奥、そこには純白の素材で組み立てられた藤棚とまだ花をつける前の瑞々しい藤が育っている途中のようで「 海の向こうから取り寄せたんです。私も…いつでも貴女を想えるように。 」真新しく整えられたであろう痕跡の見える周囲をゆっくりと一瞥してから藤の蔓を指先で慈しむように撫で、その流れで姫の耳を飾るイヤリングのような藤の花にそっと手を添え「 …花が咲くのが待ち遠しい 」年甲斐もなくわくわくするように微笑みを深めて)
584:
第三皇子ハインツ [×]
2025-10-22 19:42:35
>>ハーシェル姫(>>582)
……どうして?
(甘ったるく人を引き寄せる微笑みはそのまま、内緒話をするようなトーンで疑問を露わにする。それは姫が男だから?それとも極彩の魔女の言う〝人ならざる異形〟の姿をしているから?確かに同性というのは些か予想外だったが、あの破天荒なマドモアゼルならやりかねないことだ。そんな彼女も可愛らしいし、ゲームの駒としてのみこの世に産み落とされたお姫様はもっともっと可哀想で可愛い。「 君を構成する全部が、君が姫である証だよ。楽しみだなあ、姫を事をたくさん知って、いっぱいお喋りして、一緒に色んなものを見て――ふふ、ごめんね。僕、舞い上がってるみたい 」魔女とのゲームに勝利するためという目的はあれど、それとは関係なく魅力的な存在と交流を深めてみたい気持ちは第三皇子の胸に滾々と湧き出していて。第六皇子の態度を非難せず、むしろ自身の非と言い切れる器の深さに〝ありがとう〟の気持ちを込めて胸元に手を添え微笑んで「 優しいお姫様、お名前は?きっとリヒャルトに伝えてくれたんだろうけど、教えてもらうのが待ちきれなくて。 」躊躇いも淀みもない足取りで姫に近付き、兄弟の誰よりも高い位置にある顔を愛おしそうに見上げて「 おいで、姫。今日の為にお部屋を用意していたんだ 」エスコートのためにと差し出した手。顔から姫の腕に視線を移したことで初めて怪我をしていることを知り「 おや…大変。痛む?姫の部屋より先に医務室に寄ろうか? 」心配そうに眉を落として、クラヴァットの巻かれていない方の左手をそっと温かな手で掬い取ろうとして)
585:
名無しさん [×]
2025-10-22 23:35:04
名称/ エルミナ
年齢/ 24y
性別/ 女
モチーフ/カナリア
性格/ 甘言を無自覚に振りまき、人の心を撫でるように扱う。人に寄り添い、温もりを分け与えるように手を伸ばし、陽だまりのように微笑む女。博愛主義で分け隔てなく手を差し伸べるが、甘やかしすぎることはなく悪行はきちんと叱ってくれるそんな性格。ゆるやかで落ち着きのある口調、優美な仕草は指先にまで配慮されている。
その根底には我儘で愛されたがりな一面を隠す。気に入ったものは目の届く範囲に置かないと気が済まない、酷い独占欲の塊。盲目的な恋慕に執着、独りよがりに愛情を注ぎつつ見返りを求める強欲な一面も。もし大切な人が周囲に笑顔を振り撒こうものなら、嫉妬で喉が焼けるように痛み気が狂いそうになる。普段はそれ等を全て抑え込み、微笑む。愛するものは籠の中へ、己の手中に閉じ込めたがる。かと思えば、時折試すかのように「自由にして良いのよ」と突き放すことも。
身長/ 162cm
目/ 黒曜石を思わせる深い黒褐色の瞳。穏やかに優しげに、甘くたれた目元と頬に影を落とす程に長い睫毛。瞳は光の角度で赤みを帯び、妖艶に煌めく。
髪/ 日に当たるとふわりと柔らかい指通りの髪は、行き届いた手入れで艶やか。金糸のように輝く。ゆるやかに腰まで伸ばされ、ふわふわと軽く巻かれている。
全体の雰囲気/ 陶器のように白く滑らかな肌、ほんのりと血色の良い頬と唇。指先まで手入れを欠かさず、爪には夜空色のマグネットネイル。黒のノースリーブのマーメイドドレスは控えめにラメの編み込まれたレース仕立て。耳と首元に煌めくエメラルド。肌触りの良い白のファーストール。その立ち居振る舞いは常に優雅で、笑みは聖母のように穏やか。近距離で香る月下美人の香。
モチーフの名残/ 透明感のある高いソプラノ声。囁くにしても、空気を震わせるような透明感を持つ。金糸の髪の下には、カナリアイエローの翼。大きなその翼は、バタつくだけで空を羽ばたくことはできない。髪が長いのも、その翼を隠すためと思われる。
Like/ 甘い紅茶、ガラス細工、触れてもらうこと
Dislike/ 怒号、辛いもの
備考/幼くして両親を亡くしたエルミナは、病弱な妹の治療費を稼ぐ為に歌を歌った。その数多を魅了する声で。高い治療費を稼ぐに精一杯でまともに食事も取れなかった幼少期を過ごすが、その無垢な歌声と愛らしい容姿は人々の心を掴み、今では歌姫として夜のステージに立っている。夜毎に囀り、疲れた人々を癒し魅了する。今日も今日とて、妹の為に求められた歌を歌い続ける__という記憶をもつ。彼女が歌うのは求められた時のみ。故に仕事以外で歌うことはなく、仕事以外でリクエストされたとて不思議と歌えないのが現状。という設定。
時折、魔女の子守唄を口遊むことがあるがこれは無意識であり、本人に正確な記憶は無い。もう一度歌って、と言われたとて、彼女にとっては無意識に口から出ていたものなので再現不可。そしてこの子守唄を口遊むのは大抵彼女が何か独占欲を向けた時。欲しいものがある、好きな人がいる、そんな時。これは私のもの、その想いや願望があらわれているのかもしれない。
指名/ どの皇子様も魅力的で決めがたく……pfだけでは判断が難しいとは思いますが、相性が良さそうな皇子様をお選びいただくことは可能でしょうか?
ロル/
__♪
(澄み切った朝の空気が肺を満たし、登り始めた陽光に包まれて微笑む。庭園を彩る花々は朝露を宿し、宝石のように光を反射していた。人気のない早朝は、この美しい景色が自分だけのものになったように思えて好きだ。ゆったりと歩きながら花弁に指を滑らせるなか、唇からこぼれるのは覚えのない旋律。小鳥が囀るように軽やかに、音は空へと溶けていった。そうして見たげた空には、鳥が2羽。ふと思う。今なら私も、飛べるだろうか と。気付けば足が軽く地を蹴る。風が髪を揺らし、背から黄金の羽が咲くように広がった__けれど、羽ばたいた瞬間、空は遠のき重力は容赦なく自分を地面へ引き戻して。高いヒールで着地が上手くいかなかったらしい。強く足を捻ると、そのまま地面へと倒れ込んでしまって。見られていなかっただろうか。羞恥で顔を朱に染めつつ、じんじんと痛む左足首を片手で押さえると困ったように眉を下げる。伏せた双眸の奥では、瞳が哀しそうに揺らいで。)っ、いたた…。そう簡単には、上手くいかないものね
( / 仄暗く甘やかな世界観に惹かれ、ひっそりと参加希望です。これで良いのだろうかと不安しかありませんが……pfの確認をお願いいたします。参考画像として、AIにてイラスト生成させていただきました。
https://d.kuku.lu/t3r 4na62k
不備や萎え、相性の不安など何なりとお申し付けください。)
586:
セレーナ [×]
2025-10-23 15:59:56
>583__ジーク様
あなたの笑顔が絶えてしまわないように、この花園はなくてはならない大切な場所なのですね。
(感じたまま吐露した感想に肯定が返り、彼自身が自分の心の中だと喩えるのを聞いて改めて温室全体を見渡した。優美で、華があって、心落ち着けるこの空間こそが第一皇子である彼の唯一の安息地なのだろう。己が好む皇子様の微笑みを絶やさぬよう支えになっているこの場所へ愛しみを込めて双眸を細めるように微笑し、そんな特別な花園へ招待された事への自惚れに染まる思考をゆるりと軽く払い「 ……ええ、私も。指先だけでもあなたの心に触れられたようで、とても幸せです 」許可を得て白い薔薇の輪郭をなぞるように繊細に花弁へ指先を滑らせながら、胸いっぱい満たされている事を幸福を詰めた声音で呟いて。こちらが動き易いように僅か距離を空けたまま見守る彼に甘え、よく考えて配置された花々をゆっくりと見て回り、時折そっと腰を屈めて香りを楽しんで。本当に摘み取ってしまっても良いのなら、彼に一等好まれている花を手元に置きたい。なんてまたも欲深い思考に落ちかけ───不意に手を差し出されると静かに目を瞬き、見せたいものという単語に興味を惹かれるままそっと手を重ねた。軈て案内されたのは、見るからに真新しく出来たばかりの藤棚がある空間で「 ……私を想うためだけに? 」自身のものと同じ藤が花開く前の様子を見詰めて小さく唇を動かし、全身がじわりと熱を帯びていく。きゅう、と心臓を締め付けられる感覚にどうしたものかと思いつつ、耳を飾る藤へと触れる彼の愛らしい笑顔に嬉しくもどこか複雑に眉尻を垂らし「 …羨ましいです。あなたに待っていてもらえるこの子が─── 」藤棚を見上げて吐露したのはどこか嫉妬を孕んだ言葉。彼が自分を想うために用意したものを喜ばしく思う反面、この藤棚を彩る様に咲き誇った姿を見た彼の瞳がそればかりを映してしまうようになったら、という稚拙な独占欲が声色に滲み「 美しく花を咲かせても……私を忘れてはだめ、ですよ 」みっともないと思いながらも彼の片手をそっと両手で包み込み、その桃色の瞳や指先で、少しでも長く記憶していて欲しいと大きな掌を自身の頬へ優しく押し当てて)
587:
ハーシェル [×]
2025-10-23 17:49:55
>>ハインツ様(>>584)
(解っていたそれ以上に言葉を紡いでいく彼の笑みに釣られたように、くすりと思わず息が零れた。自分に興味がある、と境界線など有って無いも同然と明言する夕焼けの瞳へ鎌首を持ち上げた蛇の焦点を合わせ、「……ふふ、気が合いますね。僕も同じ気持ちです。だから貴方の事も、是非沢山教えて下さい。」彼の物言いをほんの少し借りつつ微笑ましく共感を示す裏、獲物へ這い寄る本心は声の柔らかさで静かに掻き消す。「ハーシェル。僕は、ハーシェルと申します。呼び方はどうぞ、貴方のお好きなように。」言葉の甘い彼は眼差しさえも甘い。ともすれば此方が絡め取られてしまいそうなそれらに沸き上がる欲は今は飲み込み、求められた名を丁寧に差し出した――直後。此方へ伸べたその手が己に触れた。それこそ蛇と変わらない温度の身体には熱く痺れるようで、だが一等心地良くて堪らない人の体温に思考が数秒遅れて、「……あ、と。ええ。先に、医務室へご案内頂けますか?これを解いてしまうのは惜しいですが、ずっとこのままという訳にもいきませんから。」始めは少し惚けた音と面持ちで、言葉を連ねるにつれては元の調子を取り戻して冗談混じりの苦笑いを。それから、「……貴方の御手は、とても温かいですね。放したくなくなってしまいそうです。」 返答までに不自然な間を空けた理由付け、加えて本音と甘言も溶かしたそれに真実味を持たせるように、緩やかなれども確かに指を絡めて巻き付けながら、密やかな声と共にそっと彼の表情を窺って。)
588:
極彩の魔女 [×]
2025-10-23 22:54:00
>>エルミナ姫(>>585)
( / はじめましてこんばんわ、この度は主の癖要素山盛りの王宮にご興味を持っていただき誠にありがとうございますー!イラスト拝見した瞬間、かんわいー!と歓声が上がりました!小鳥のように可愛らしく羽の生えた聖母のように慈愛に溢れた面と、苛烈な独占欲と独善的で強烈な愛欲を抱える面、陰と陽の渦巻く王宮にぴったりのエルミナ姫様をぜひ歓迎させていただければと思いますー!
早速ですが、王宮の甘やかな雰囲気を魅力に感じてくださったということで、最初のお出迎えは第一皇子ジーク、第三皇子ハインツあたりは甘々に姫をエスコートする面々なので無難かと思います!そこに仄暗さと色めきを加えるのがお好みでしたら第二皇子ロメロをオススメさせていただきます!
初回は上の三兄弟のうち誰かをお選びいただくとして、プロフィールを読めば読むほどやはり嫉妬に狂うエルミナ姫こそ最強に可愛らしく愛おしいんだろうなぁともしみじみ感じますので、そういう意味ではロメロに負けず劣らず多情な第四皇子セス、双子として切っても切り離せない絆を持つ末っ子たちともお会いしていただきたいし…なんだか主の方が迷ってしまってすみません、もし王宮での時間を気に入っていただけましたら弟たち組とも仲良くしていただけると嬉しいです…!)
589:
第一皇子ジーク [×]
2025-10-23 23:21:07
>>セレーナ姫(>>586)
(少ない言葉から的確に真実を拾い上げてくれる姫の聡明さに、美しくて賢いひとだと素直な感想を抱きながら微笑みのままこくりと頷いて。「 薔薇もきっと幸せですね。貴女に見初められ、愛でられたのですから 」その指先が滑る先が物言わぬ薔薇などではなく自身の肌の上だったらどんなに良いだろう。一の位を持つ清廉潔白の皇子には到底相応しくないふしだらな想像は穏やかな言葉の中に混ぜ溶かし、姫も同じように焦がれてくれていたらいいのにと感じて。どうかいつも心安らかに笑っていてほしい、きっと藤棚を見れば〝まあ〟と驚いて可憐に笑ってくれるはず――そう願って姫の顔を見つめていたら、反して表情が曇ってしまって。つられるように皇子も眉尻を落として姫の言葉に耳を傾けて、ゆっくりと目を瞠って「 ……姫、それは、 」否を紡ぎかけた口は手のひらに感じた柔らかさと暖かさに噤まれて。「 ……貴女を忘れるなんて、有り得ない 」考えるよりも先に口をついたとばかりに、どこか切羽詰まった様なぼんやりしたような呟き、そして「 例え忘れたくとも…不可能です。書類に目を通す合間、移動中の馬車から空を見つめた時、どんな時にも貴女の顔が思い浮かぶ。不自由はしていないか、退屈はしていないか、お腹を空かせてはいないか…、――私以外の皇子に、美しい顔で笑いかけてはいないだろうか、と 」片方の手は姫の体温を逃がすまいとそのまま、もう片方はそっと姫の頬あたりまで伸ばして、耳を掠めて美しい髪の間に指を滑り込ませるように、半ば頭を掌で淡く覆うように。「 セレーナ姫、貴女が私だけの姫になってくださるなら。貴女を想いながらもこの手に抱けない無力感に耐えながら、物言わぬこの藤を独り愛でる必要などないのです。 」言うまいと思っていた言葉が次々とあふれ出てきてしまって、どうにも止められなかった。生垣の迷路で見せた決意の表情を再度浮かべて、自分の背後に位置する黒い扉のことにはついぞ触れる機会を逸したまま、姫に触れている手に力を込めて抱き寄せて)貴女が充分に他の皇子と言葉を交わし、見極める時間を置いてから言おうと思っていたのですが。…私だけの姫に、なって下さいませんか。
590:
第三皇子ハインツ [×]
2025-10-23 23:35:24
>>ハーシェル姫(>>587)
ハーシェル姫。星の記憶を紡ぐ姫――ふふ、とても素敵な名前。
(穏やかで礼儀正しい姫にはその名前がぴったりだと思った。静謐で知的で、でもどこか幻想的で、魔女のゲームよりも御伽噺や神話の主人公にふさわしいと内心で感想を紡ぎながら微笑みを深めて。清らかに流れる小川のせせらぎのように淀みなかった姫の言葉運びが一瞬途切れたことに小首を傾げて様子を見守る。見守る、というのはかなり綺麗な表現で、姫の瞳とよく似た色の皇子の左目には隻眼の獣が御馳走を眺めるような、姫の事をたくさん知りたいと語った通りにどんなに微細な反応でも見逃すまいと凝視するような執着心がきらりと垣間見えて「 なら、今夜姫が眠りに落ちてしまうまで、ずっと手を繋いでいようよ。 」姫の指の動きが緩やかな蔦だと形容するならば、皇子のそれは猛禽が大きな爪で大好物を鷲掴みにするような無遠慮さで姫に対する興味も執着心も露わにしつつ「 放して、って言われても放してあげられないかも。姫の手、すべすべでひんやりして気持ちがいいから。 」屈託なく穏やかに笑う顔は人畜無害そのものなのに、繋いだ手に込める力は男のそれで。もちろん痛みを与えない程度にだけれど、ちょっとやそっとの動きでは振りほどけないレベルなのも確か。軽やかな足取りで動き出しながら、眦を細めて笑って)おいで。医務室はすぐそこだよ。
591:
エルミナ [×]
2025-10-24 00:14:04
( / お世話になっております、こんばんは。
わぁ、いっぱい褒めていただけて嬉しいです。プロフィール確認していただき、ありがとうございます!
やはり、やはり迷ってしまいますね…!主様がたくさんプロフィールを読み込んでくださって色々と提案していただけるので余計に…!どうしようかと散々悩んだ末、初回は第二皇子のロメロ様にお願いできればと思います…!終始ド緊張しておりますが、何卒宜しくお願いいたします。 )
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