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愛しきプシュケの式日に、ルサンチマンは嘯いた__指名式、BNL/560


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541: リリィ [×]
2022-02-04 18:53:25




>>ハインツ様( >>528)


姫──?私が……?
( 輝きの失せた瞳は恐れていたものに違いなく、彼女の最悪な想像に近付いてしまう恐怖が心に影を落とす。ああやはり、特異は受け入れられないのかという諦念と落胆に僅かに身体を強ばらせて。しかし次に聞こえてきた言葉は聞き間違えだろうかと、簡単な二文字の言葉がすぐには飲み込めずに見開いた瞳に彼を映す。ずっと憧れていた呼び名、いつかそう呼んでもらえたらと夢想したそれが唐突とも言えるほど簡単に叶ってしまった。向けられた暖かな笑みに、何故そのような呼称で呼ばれたのかとほんの少し首を傾げて。さて、彼らのお姫様とはどういう意味だろうか。そして、脈絡もなく紡がれたその呼び名が本能のさらに奥の部分にはすっと馴染んでしまうのは何故だろうか。国をも手玉に取る遊び好きの魔女に造られたことなど露ほども知らない彼女の困惑は、しかしすぐに歓喜に塗り替えられる。「 勿体ないお言葉です。百合だけではなく私まで褒めていただけるなんて…… 」、清廉が形を成す百合のみならず彼女自身をも綺麗だと賞賛してくれた彼、その穏やか且つ歓びに染まった瞳を見てしまえば嘘も偽りもないのは明白と理解し心にかかっていた靄も瞬く間に払われる。己の胸を一際高鳴らせる熱帯びた鼓動は果たして純真な恋か、優しきこの人を己がものにしてしまいたいと願う浅ましい欲か。治療具を持ってきてくれた使用人に「 ありがとう 」と淑やかに微笑んで礼を告げながら、カサブランカには支柱に巻き付き決して逃がさない蔓が生えていないことを初めて惜しんだ。そんな歯痒さをおくびにも出さず、「相棒…… ふふっ、素敵な響きですこと。第三皇子様のお墨付きですもの、次回からはそう表現させていただきます 」、手で口元を隠しながら笑えば、道具を選別し終えた彼に促されてそっと手を乗せる。砂利は多少付着しているものの痛みはほとんどなくなっており、血の流れも止まっている。その手を預ければ彼の治療に大人しく身を委ね、幸福そうに弧を描く口元を正すことなくこの時間を噛み締めるだろう。蒼が混じることにより深い夜闇を連想させる艶やなか黒髪も、白百合を気遣うその優しい心根も、かつて式典で見掛けた時よりもずっと気品溢れて気高さを秘める瞳も、すべてが耽美に第三皇子様という存在そのものを惹き立てている。優しく格好いい皇子様、乙女の夢見る理想、彼こそその具現だろう。垂れている眦をさらに蕩けさせて時折視線を目の前の"愛しいもの"に注がせながら、「 数年ぶりに見た外の世界で、第三皇子様と出逢えた私はとても幸せものですのね 」と穏やかに呟いて。それは無意識にこぼれ落ちてしまったもののようで、外に出た経験の少ない世間知らずと思われやしないかという焦りで咄嗟に空いている手で口を押さえて。 )




542: ハーシェル [×]
2022-02-07 01:20:08




>>リヒャルト様(>>540


……ひめ?
(問い返されるその意味を一瞬捉え損ねて、純粋な疑問に丸くなる瞳で彼を見詰める。ひめ、ヒメ――姫。漸く理解が追い付けば、男の己がそう呼ばれた事に違和を感じ、だがそれは直ぐ様霧散して、自身の奥へとその呼称が溶けていく。パズルのピースが填まるような心地に囚われた後、彼の発する声に意識は引き戻され、近付くその姿をまた視界に映す。「ありがとうございます、リヒャルト皇子。」短く明確な言葉に再度感謝を告げて、怪我のある腕を彼へと渡し、処置に身を任せるその最中、間近に揺れるブロンドを見下ろす。陽光を受けては跳ね返すその輝きと、鼻を擽る、甘いばかりの香水よりも芳しい自然の香り。そして、先程向けられていた探る視線と踏み越えられたボーダー。――腹中のケダモノが、鎌首をもたげる。「おや、何か良い匂いがしますね。何処か、草原のような……ああいや、これは牧草の匂いでしょうか。」狙う眼差しは目が合う前に一度の瞬きで隠して、笑み混じりに話の種を撒く。「もしかして皇子は、生き物のお世話がお好きなのですか?」そうやって朗らかな言葉に喉と唇を動かすのと同時、処置の合間空いた無傷の腕を持ち上げる。ゆらふらと、それこそ蛇を思わせる挙動でその手が標としたのは、日輪の暖かさを彷彿とさせる金の毛先と、その下の滑らかそうな額。少々皮膚の荒い指先は丸めて、鱗のある甲側を相手へ向けて、獲物との距離と次なるラインを測るように、ゆっくりと手を其処に伸ばし。)





543: 第三皇子ハインツ [×]
2022-02-07 21:39:45



>>リリィ姫(>>541)


そう、君は大切な俺達のお姫様。……きっとすぐにわかるよ。
(蓮の結晶を思わせるような二つの宝石がまるまると見開かれるのを、こちらも同じように一瞬目を丸くして見つめて。お姫様にはその自覚がないのか、と即時に判断してはそれ以上動揺することもなくゆっくりと眦を細めて穏やかに告げる。少しの間をおいて付け加えた言葉には何処か言い知れぬ含みが有り、皇子の表情はどこか淋しげについと視線を逸らして「 ふふ、お気に召したなら良かった。百合と姫はふたりでひとつ、――まるでヴィルケとユーリケみたいだね。 」皇子という立場でありながら、独りで滞りなくテキパキと応急処置を進めてゆく姿には違和感を覚えるだろうか。デカンタに満たされた精製水で砂利を洗い流し、綿に染み込ませた消毒液を傷へ触れさせる前に「 沁みるよ。我慢してね 」と静かに微笑んで。そして治りを促進する軟膏を手早く指に掬ってひと塗り、終始壊れ物を扱うように進んだ治療は清潔なガーゼと包帯をしっかりと巻き終えたところで一旦完了し「 そちらは……、 」微笑みを崩さないまま少し困ったように眉尻を下げてそっと彼女の膝へ視線を落として。この場でドレスをたくし上げて診察するのは彼女の羞恥心に触れるだろうと扱いに窮しながら、それでも心配そうな色は瞳いっぱいに湛えて改めて視線を合わせる。こちらへ注がれる彼女のそれはどこか熱に浮かされたような色を孕み、思わず男性的な本能が腹の奥でずぐりと熱く疼き「 ……もっと君に幸せを教えたいな 」獣の飢えを誤魔化すために口を突いて出たのか、それとも一人の男としての本心か。ともかく執着心の獣は美しい獲物のことをもっと知りたいと熱情を以って訴え「 数年ぶり、って? 」緩い角度で首を傾げてじっと彼女を見つめる。そこには稚拙な好奇心よりももっと深くて暗い形の定まらないままの欲望を宿して)




544: 第六皇子リヒャルト [×]
2022-02-07 21:53:49



>>ハーシェル姫(>>542)


悪趣味だ、って言いたいの?……それなら少しは気が合うかもね
(こちらだって好きこのんで自身より恰幅の良い彼を【姫】だなんて呼んでいるわけではないのだ、と不貞腐れるように肩を竦めながら吐き捨てて。文句の矛先は他の誰でもない極彩の魔女だが、その存在を未だ知覚していないお姫様には誤解を与えてしまうかも知れない。後ろに添えた言葉はあくまでも冗句のつもりで自嘲気味に薄笑した頃には止血を終えて、そこで匂いに言及されればカッと羞恥心に頬を紅潮させ「 嘘、――そんなすぐ分かるくらいにおう…? 」反射的に自身の手の甲で鼻を隠すような仕草をとりながら思わず素早く半歩後ずさることで相手から距離をとって。特段臭いと言われたわけではないのに被害者のようなリアクションを取ってしまうのは大抵のことはすべて自分が悪いと決めつけてしまう性格の悪癖。動物の世話が好きか、その問の真意が分からず答えあぐねて逃げ道を探すべく眉間にしわを寄せたまま睨むようにお姫様を一瞥すれば、こちらへ伸びてくる手を視認した瞬間にぐっと奥歯を噛み締めるように一瞬切羽詰まった表情をして逃げるようにもう半歩後ろへ「 な、……に? 」努めて怒ったような表情を仕立てながら顔はそっぽに向けて、地面を睨みつけたまま蛇のように掴みどころのない彼の意図を探るべく拙い問を声に乗せて)




545: 極彩の魔女 [×]
2022-02-09 13:05:54



>猥りがわしいオネエさま、忠犬のふりをした腹黒狐、何もかも拗らせたチェリー君――極彩色の王宮では使用人すら色彩豊か!(>508


>こんな姫が居たらいいな。(>173


: 質問・相談・プロフィール投稿いつでも大歓迎 :


>1 : 世界観

>2 : 詳細

>3   : 提供 / 皇子のプロフィール
 ●イラストメーカーに抵抗のない方は【>380】推奨

 ●提供に使用人追加【>508】(22.1.12)

>4 : お姫さまはこっちだよ。
 ●優遇・冷遇は【>245】参照

>8>24 : すこしだけ補足


●備忘用↓
https://www.saychat.jp/bbs/thread/664669/


●物語の栞↓

: リル=フィシー姫 <<< 第四皇子セス(>>512

: セレーナ姫 <<< 第一皇子ジーク(>>536

: リリィ姫 <<< 第三皇子ハインツ(>>543

: ハーシェル姫 <<< 第六皇子リヒャルト(>>544


●栞の有効期限は1ヵ月、ご連絡なしでの経過にて栞は破棄され絡みはリセット。

●お姫様のプロフィールは保管させて頂いておりますので、気が向いたらいつでもお気軽に王宮へお戻りください。




546: 極彩の魔女 [×]
2022-02-10 19:25:45



>猥りがわしいオネエさま、忠犬のふりをした腹黒狐、何もかも拗らせたチェリー君――極彩色の王宮では使用人すら色彩豊か!(>508


>萌えずっきゅんなお姫様!(>173


: 質問・相談・プロフィール投稿いつでも大歓迎 :


>1 : 世界観

>2 : 詳細

>3   : 提供 / 皇子のプロフィール
 ●イラストメーカーに抵抗のない方は【>380】推奨

 ●提供に使用人追加【>508】(22.1.12)

>4 : お姫さまはこっちだよ。
 ●優遇・冷遇は【>245】参照

>8>24 : すこしだけ補足


●備忘用↓
https://www.saychat.jp/bbs/thread/664669/


●物語の栞↓

: リル=フィシー姫 <<< 第四皇子セス(>>512

: セレーナ姫 <<< 第一皇子ジーク(>>536

: リリィ姫 <<< 第三皇子ハインツ(>>543

: ハーシェル姫 <<< 第六皇子リヒャルト(>>544


●栞の有効期限は1ヵ月、ご連絡なしでの経過にて栞は破棄され絡みはリセット。

●お姫様のプロフィールは保管させて頂いておりますので、気が向いたらいつでもお気軽に王宮へお戻りください。




547: 極彩の魔女 [×]
2022-02-11 17:32:30



>猥りがわしいオネエさま、忠犬のふりをした腹黒狐、何もかも拗らせたチェリー君――極彩色の王宮では使用人すら色彩豊か!(>508


>こんなお姫様がいたらいいな。(>173


: 質問・相談・プロフィール投稿いつでも大歓迎 :


>1 : 世界観

>2 : 詳細

>3   : 提供 / 皇子のプロフィール
 ●イラストメーカーに抵抗のない方は【>380】推奨

 ●提供に使用人追加【>508】(22.1.12)

>4 : お姫さまはこっちだよ。
 ●優遇・冷遇は【>245】参照

>8>24 : すこしだけ補足


●備忘用↓
https://www.saychat.jp/bbs/thread/664669/


●物語の栞↓

: リル=フィシー姫 <<< 第四皇子セス(>>512

: セレーナ姫 <<< 第一皇子ジーク(>>536

: リリィ姫 <<< 第三皇子ハインツ(>>543

: ハーシェル姫 <<< 第六皇子リヒャルト(>>544


●栞の有効期限は1ヵ月、ご連絡なしでの経過にて栞は破棄され絡みはリセット。

●お姫様のプロフィールは保管させて頂いておりますので、気が向いたらいつでもお気軽に王宮へお戻りください。



548: ハーシェル [×]
2022-02-11 22:39:09



>>リヒャルト様(>>544


良い匂い。好ましい匂い、ですよ。
(赤い頬の彼にもう一度、決してそれが不快ではない事を朗らかに告げる。その言葉の次、伸ばした己の手を見付けて後退りする姿、表情に警戒を見て、「あ。…っと、すいません。」自らの行動に今気付いたように声を上げ、標的に逃げられた指をすっと引っ込める。「言葉の事であれば、然して深い意味は。」それから、顔を逸らす彼から問われた事に回答を、まずは質問の意図について明瞭に。「今の行動の事であれば…その、何と言いますか……」続いて彼への接触未遂については、身体を僅かに揺らして言い淀む音を返す。そのまま唇を結んで数秒、喉の奥で小さな唸りを潰したその終わり、浅く息を吐き出し首を横に数回振る。「……やはり、誤魔化しには口が動きませんね。」困ったような素振りから呟きを落としつつ、後ろ頭を掻き乱した片手を胸に置く。「まず、ええと…信じて頂けないかもしれませんが。僕、人より身体が随分冷たくて。その所為か、暖かそうなものや色に惹かれてしまうのです。」及び腰の前置きの後、改めて開いた口からは至極言い難そうにもごもごと、泳ぐ視線と共に弁明を紡いでいく。「…つまりは、その。僕には、貴方の髪が――この身には無いその色が、とても暖かそうに見えて。…触れても手には入らないのに、つい、うっかりと…」ほんの少し震わせた、掠れて弱気さを装った音で、虚と真を混ぜて言を織りながら、消沈していく様を徐々に萎む声に顕してみせる。「……リヒャルト皇子。」その最後、ゆっくりと片膝を地に付けて跪き、彼の名を呼ぶ。「どうか、ご容赦を。理由はどうあれ、僕は貴方を傷付けようと思って手を伸ばした訳ではないのです。」自身の行動の詫びを以て彼への害意が無い事を表明し、唇を引き絞って不安を上辺に拵え、視線の合わない彼を見詰めて。)





549: 第六皇子リヒャルト [×]
2022-02-11 23:13:07



>>ハーシェル姫(>>548)


……馬が、好きなの?
(他の兄弟と比べてお世辞にも社交的とは言えない六男は、他者に自身のにおいを指摘されるイベント自体が不慣れで。どうにも拭えない羞恥心を何とか落ち着けるのに数秒沈黙して、頬の紅が引いた頃に幾ばくかの淡い期待を込めてぽそりと。「 ――――、 」たどたどしいけれど確かに害意があったとは思えないと感じさせてくれる弁明を聞きながら、地面を睨めつけていた視線をおずおずと彼に戻してゆき「 一瞬でも我を忘れるほど、手に入れたいと思うものがあるのは……少し、 」羨ましいと思う。こちらもついうっかりとそう言いかけたのは真摯な彼の語り口調にあてられたからか。らしくもないと苛立たしげにぶんっと首を一振りして「 ……兄上達に、似てる 」ぼそりと言い終えてから、ようやく凛と面を上げて。こちらに膝まで付いてくれた彼の礼に応えようと思う程度には皇族としての誇りが残っていたようで、距離こそ詰めないもののこちらも膝を折りたたむようにしてその場にしゃがみ「 もういい。わかったから。……、 」言葉に詰まる様子を見せたのは未だ相手の名前を知らなかったから。こうして同じ目線で向き合って初めて、彼が不安げな表情をしていたのだと知れば罪悪感から胸がちくりと痛み。僅かに辛そうに眉をしかめて「 僕が姫に与えられるものは何もない。……けど、兄上達は違う。それにあんたの目は、随分暖かそうに見える 」語末に添えたのはお粗末な慰めのつもりで。誰かを許せるほど大それた存在でもない自覚があるからこそ、幼い頃から身に染み付いた諦観を言葉に乗せることでもう一枚お姫様との間に壁を作って)




550: 極彩の魔女 [×]
2022-02-12 14:24:20



>本日もお姫様を募集中!短ロルでさくさく交流も大歓迎!

>以下、現在ご指名のない皇子・使用人たちのサンプル短ロル



●第二皇子ロメロ:
他の兄弟に目移りしちゃったの?、悪い子だね( 流し目で黒い雰囲気を出したかと思えば態と寂しそうに微笑して )俺は兄上や弟達と違って君を雁字搦めにしたりしないよ。君が魅力的なのは皆知ってることだから。でも今からは俺の番。…ね?( 甘えるような視線ながら有無を言わせない声色で指先を伸ばし )


●第五皇子エトワール:
あ、やっと来てくれた!( お姫様を見つけるなりぱあっと表情輝かせて )兄上たちとお茶会してたの?妬けちゃうなあ。どうして僕も呼んでくれなかったのー?( 無邪気にむすっとむくれて見せるもすぐに真顔に戻ってはつかつか近付いて )まあいいや。今から姫は僕が独り占めするから!いーっぱい美味しいもの食べようね、ひーめ( 幼子が甘えるようにするりと手を繋いでご満悦そうににっこにっこ )


●第七皇子ヴィルケ:
……おい、そこのお前。( 気難しい表情を浮かべて不遜な態度で呼び止め )ユーリケを見なかった?――見てない?使えないな。( はぁ、と盛大な溜息吐きながらかぶりを振って )こうしている間にあいつが転ぶなりして怪我をしたら一大事だと思わないのか?、そう思うなら今すぐにでも探さなければいけないだろう。ほら、行くぞ( ついてこいとばかりに威圧的な目で一瞥して踵を返すも、その背中には片割れが傍に居ない寂しさや不安感が滲んで )


●第八皇子ユーリケ:
ッ、!しー、静かにして…!( 庭園の木の虚にうずくまって隠れていたところを見つかってしまい、青ざめた顔で食指を唇に押し当て )君もヴィルケに言われてぼくを探しに来たの?……きっとそうでしょ、そうなんだ( 警戒心たっぷりにおずおずと見上げながら勝手に絶望的な表情で体育座りの膝の間に顔埋めながらぽそり )……お願い。ぼくがここにいること、誰にも言わないで。


●使用人バルトリヒ:
何よ。制服じゃないのがそんなにおかしい?( 珍しく私服姿でいるところを見られて開き直るように両手を広げて肩竦め )バルトにだって休暇はあるの。今から城下町でフィーバーしてくるんだから、あなたは皇子様のダンスのお相手でもしてらっしゃいな( 両手を顔の横で組み合わせて楽しそうにその場で一回転、その後ウインクと共にひらひらと手を振って )もし上手に踊れて殿下に幸せなひとときをプレゼント出来たなら、あなたにご褒美をあげる。ファイトよ、プリンセス( ちゅっと投げキッスを飛ばしてくるりと踵を返し )


●使用人ミヒェル:
あ。ねーねーお姫様、ユーリケ様を見なかった?( 珍しく使用人から声をかけ、どこかげっそりと憔悴した様子で )……ほんとに見てないの?嘘吐いてんじゃない?( ジト目でじぃっと見つめながらじりじりと近付き )……ふぅん。別にお姫様がどの皇子の味方をするかなんて自由だけどさ。ヴィルケ様は敵に回すと怖いよ?( まだ疑いの目を向けたまま揺さぶりを入れるように顔を覗き込んで )その時になって助け求められても知らないかんねー。( これ以上情報を引き出せないと判断するなりするりと方向転換して捜索に戻り )


●使用人アベル:
あなたは……、……。( 盲目に仕える主君たる第一・第三皇子から気に入られているお姫様とばったり鉢合わせするなりどこか悔しげに表情を曇らせ )……いや、気にするな。俺と会ったことは忘れろと言っているんだ。あなたは姫、使用人になど構わず殿下のところへ行けばいい( ふいっとそっぽを向いて無理やり横を通り過ぎようと。半ばで声を掛けられふるっと肩を震わせてからキッとそちらを強い視線にて見据え )なら言わせてもらうが、あなたは狡い。国があんなことにならなければ、あなたなど……ッ( 魔女のゲームの核心に自分勝手に触れてしまえば皇子からどんな叱責を受けるか分からず、寸でのところで我に返り言い淀み。バツが悪そうにつかつかと立ち去って )



※参加・指名・展開に対するご質問・ご相談大歓迎!お互いがお互いを攻略し合いましょう!





551: 匿名さん [×]
2022-02-13 22:59:33




名称/ ネビュラ
年齢/ 24
性別/ 女
モチーフ/ハシボソカラス

性格/ 友好的な側面を持ち、人との掛け合いをこのむだけでなく、単純にお喋りで、独り言も少なくない。人や物、行為など全ての未知に対する警戒心が高い一方で、社会性や集団を重んじ、1度懐に入れてしまえば、こちら害をなさないものに対してら非常に寛容。己には無い輝きを持つものに強く惹かれ、試行錯誤を重ねてでもその全てを自分だけものにしてみたい、囲って逃さぬように自分に縛り付けたいという強い執着・憧憬の念を抱きながら、その衝動に身を任せることを良しとしない、自らの理性的な側面との間に乖離や二面性が生じている。歳を重ねるにつれ、落ち着いた立ち振る舞いが出来るようになったが、その瞳にどろりとした渇望を滲ませることも少なくない。

身長/ 163cm
目/ 髪色に程近い黒の瞳。二重幅が広い丸目。
髪/ 烏の濡れ羽色で、すとんと重量に従って落ちる真っ直ぐな髪質。下ろせば鎖骨あたりまで届くかという長さの髪を、シンプルなポニーテールに結い上げている。
全体の雰囲気/ やや細身のスレンダー体型、うっすらとグレーがかかったブラウスと白いプリーツスカート。足元もブーツとどちらかといえばギブソンガールスタイルのカジュアルで動きやすい装いを好むが、黒い羽の装飾が施されたカマーバンドで、細いウエストを強調するなど、モダンながら確かに装飾的表現を取り入れている。全体的に商品である宝石の輝きを邪魔しないようなモノトーンで纏めている。
モチーフの名残/大きく広げると1mにもなろうかという黒い羽根が肩甲骨から生えているが、飛行能力はない。髪と同じ色で、いくらか硬さのある尾が残っており、どちらも特注で設けた服のスリットや穴から外に出している。
容姿や空腹など、自身の状態が理想と離れれば離れるほどモチーフからの影響を強く受け美しいものや食料の収集欲、貯蓄欲がより抑えきれぬようになる。

Like/ 輝くもの、固いもの、豊かな緑、自分には無いもの、麗しき皇族
Dislike/ 蜂、顔の見えない人、治まらぬ自身の欲
備考/ 街の宝石商の娘としての記憶を与えられた。パレードで一目見た瞬間から、麗しき皇族一家の熱心なファンであり、晴れた日の昼休憩や休日には、どうにか彼らの姿を見ることが出来ないかと、王宮の庭に通っている。幼少期はお転婆でだったが、皇族のファン、淑女として恥ずかしくない行動をと考えるうちに、商人らしい狡がしこさへと転じ、その傾向も鳴りを潜めるようになった。女性としてはやや低く、ハスキーな声質。
指名/ 第一皇子か第五皇子と考えておりますが、相性などからおすすめの皇子殿がいらっしゃいましたら、是非伺ってみたいと思っております。
ロル/


もう。この翼が飾り物じゃなければ、お庭まで一足飛びなのにっ・・・!?
( トラブル続きで、昼休憩に入るのが遅れてしまったある午後のこと。せっかく彼らの姿が見れたかもしれないのにと、眉を寄せながら王宮の庭への道を急いでいると、普段ならば躓くはずもない小さな段差に足をかけ、為す術なく転倒してしまい。自身に対してとはいえ、淑女として相応しくない、八つ当たりじみた言動に天罰が下ったのだろうか。 じんじんと熱をもって痛みを告げる足首だけならばよかった。裾が僅かにほつれ、地面の植物と擦れて緑が滲んだプリーツスカートが目に入ると、無性に泣きたくなり、無意識に握った拳に力が入った。痛みが引くのを待って、しばらく庭園を眺めていれば、不意に遠くを歩く令嬢の耳元で何かがきらりと輝いて。ざわりと心臓が傾くような衝動に、思わず腰を上げ彼女へと手を伸ばすも、届くどころが立ち上がることすら出来ず、再び体勢を崩す。大好きでいっそ神聖だとすら思っている場所でこんな失態。恥ずかしい。情けない。湧き上がる干渉を逃すように深いため息吐き出すと額に手を当て。 )
・・・・・・ああ、なにをやっているのかしら、わたし。




( / はじめまして。甘く、どこか棘のある美しい世界にうっとりと惹かれ、失礼致します。
参加希望と同時にpfも提出させて頂きましたが、ロル・背後含めまして相性の不一致、不備などございましたら、遠慮なくご指摘いただきますよう、よろしくお願い致します。)



552: 極彩の魔女 [×]
2022-02-14 21:13:56



>>ネビュラ姫(>>551)


( / はじめましてこんばんわ、トピ主の性癖と願望で形作られた王宮を美しいと評価して頂き誠にありがとうございますー!ネビュラ姫の欲望と理性の葛藤や容姿だけに留まらないカラスらしいモチーフの名残、そして予てより皇族のファンで居て下さったという設定が非常に萌えでして…!もし、もしも『・・・』を『…』の表記に統一頂けるのであれば、ぜひ王宮で遊んでいって頂ければと思います!(視力が悪いもので、『・・・』は見慣れていないゆえ文章を拝読していると目がチカチカしてしまうのです…ごめんなさい><)ご協力頂ける際は次レスで早速皇子をお迎えに上がらせようかと思います!特段のご希望がなければ第五皇子エトワールに初回を預けようかと考えておりますが、他に気になる提供がおりましたらご遠慮無くおっしゃってください!指名に名前の上がっていない提供ですと、人間より動物に興味や好感を示しやすい第六皇子も候補に挙がるかと…!、もし消極的な提供がお嫌いでなければご検討下さいませ!)




553: リリィ [×]
2022-02-14 22:38:03




>>ハインツ様( >>543)


第七皇子様と第八皇子様、とても素敵な方たち……。そうなのですね、互いを慈しみ合う皇子様方のようと仰っていただけてこの百合も喜んでいますわ。
( 畏れ多くも第七、第八皇子様のようと喩えられれば綻んだまま彼らの絆に思いを馳せて。式典で見かけただけの一方的な接点しか持たないので第八皇子様が第七皇子様の過重ともいえる愛に怯えている事実など知らず、仲睦まじく支え合って過ごしているのかと空想を巡らす。洗い流された傷口が痛んだものの表情には出さずに彼の治療に身を任せれば、細かな砂で汚れたドレスから己へと気遣わしげな視線が。「膝は少々打ち付けただけ、ドレスが代わりに損傷と汚れを引き受けてくださいましたから大丈夫ですの。 」、傷の具合と己の矜恃を案じてくれたのだろう、彼が今は己のみを見てくれているという事実に満たされるものを感じながら微笑んで首を振る。鈍痛はあるものの血が出ている気配もなく、その程度ならば殿方に無闇に肌を見せるほどではないと断じて。それにしても、随分と傷の手当に手馴れているように見える。果たして高貴な身分である彼らが手ずから治療を施す機会などあるのだろうか、貴族の家門の己ですら怪我を負った際は屋敷の使用人に手当をしてもらうというのに。世の乙女が夢見るほど王宮は煌びやかだけではないのかもしれない、と踏み込んで良いものか逡巡したが、彼の口から発せられた言葉に気を取られて。白百合に幸せを教えたい、そこに混ざるものが同情であれなんであれ、紛れもなく興味であり好感を持ってもらえている証に、向ける熱は己の一方通行ではなかったのだと知る。「 幸せならば今この瞬間、何度も教えていただいておりますわ。 」、幸福の吐息混じりで甘く蕩けて響き、今のこの感情を逃がさぬようにと片手でぎゅっと胸元のサンストーンブローチを握る。それと同時に意識の外で側頭部のカサブランカは咲きたてのように瑞々しく花弁を広げ、ふわりとそこから香りが漂い始める。今の彼女の顏のように甘い芳香、しかし鼻腔に広がれば少しの刺激を齎す薔薇のようなそれは風の流れに乗りゆるやかに辺りに漂うだろう。「 お恥ずかしながら、この容姿ですから外に出ることは禁止されていますの。許されるのは屋敷の中庭のみ、今日も出る許可などいただけておりませんわ。 」、眉を垂れさせ、伏せ目で憐憫を誘うが感情を如実に表す花は生き生きと正直で。間を溜めてゆるゆると顔を上げれば瞳に悲壮を宿して、しかし口元は自嘲を浮かべる。「 屋敷へ戻れば次に外に出ることができるのは何年後になるのでしょう。そんな檻へ閉じ込められるよりも、このまま貴方様に攫われたいだなんて思うのは強欲なのでしょうか、ハインツ様。 」、初めて彼の名を口にしたのは、乾いてひび割れた大地に咲く一輪の百合が皇子の慈悲という恵みの水を欲してやまないから。この暗々とした吸い込まれそうな欲がもっともっと向けられれば良いのに、情愛を受けるほど飢えていく底無し沼を満たそうとそっと彼の手へ腕を伸ばして。触れることを許されたならば己の存在を刻み付けるべく縋るように握るだろう。 )




554: ネビュラ [×]
2022-02-14 23:02:35



>>極彩の魔女様(>>552)


( / 自分の好きをくつくつと煮詰めたような娘でございますので、お褒めの言葉を頂きまして、大変光栄でございます!表記統一についてですが、『……』こちらで問題なかったでしょうか。以後、こちらの方で統一させて頂きます。皇族一家丸ごと好きな姫なので、いずれは他の皇子との交流も、と考えております。飛べないとはいえモチーフが強く残るネビュラが、第六皇子とどのように関わるのかも気になるところではございますが、初回は第五皇子との交流から物語を初めてみたいと思っております。よろしくお願い致します…! )





555: 第三皇子ハインツ [×]
2022-02-16 16:55:16



>>リリィ姫(>>553)


――――、うん。俺は兄上方も弟たちも等しく大切だけれど、双子の絆……って言うのかな。まさにあの子達こそ、絡み合って簡単には解けない特別な蔦みたいだ。
(肯定の返事を落とすまでの沈黙はお姫様と双子への配慮。彼女が抱く美しい幻想を壊すのは忍びなく、そして双子本人でもない自分が彼等の歪な関係を暴露するのは余りにも無粋。双子の蔦はきっと永遠に解けることはない――しかしそこに魔女の送り込んだお姫様という存在が影響を与えれば、或いは。ありえるかどうかも分からない未来に興味を惹かれているのも事実で、下世話な好奇心を誤魔化すように控えめに咳払いをして「 そう、姫の怪我がひとつでも減って本当に良かった 」柔らかく微笑んで告げた言葉は本心。こんなにも可憐で甘い香りのする彼女の血液を一滴も無為にしたくないと思考しながら、治療の仕上げとばかりに包帯の上から手の甲へ触れるだけのキスをして「 早く治るおまじない。 」と隻眼を糸のように細めて微笑んで。甘い香り、そうそれは比喩ではなく確かに存在するものだと鼻腔を擽る花の芳香が主張して。つよく薫るそれが百合のものだと知覚できるのはもう少し後の話で、嗅覚に集中していた神経は不意に握られた手へと根こそぎ攫われて「 君は深窓の佳人だね。なら、こうして出会えたことも奇跡だ。一度出会えた奇跡をみすみす帰せるほど無欲じゃない――俺だって君が思うよりずっと強欲だよ、姫。 」触れ合った手からじわじわと身体が熱を帯びていくのとは裏腹に、閉じ込めておけない違和感が胸中をさらさらと冷静にさせてゆく。今日創り出されたばかりのお姫様に王宮以外の居場所があろうはずもないのに、まさか緻密なダミーの記憶まで設定されているとは……流石は極彩のマドモアゼルだとゆるゆるかぶりを振って「 君が望むなら、檻には戻らなくていい。心配しないで、第三皇子が全部上手に片付けるから。 」普段は力ある皇族の立場をひけらかすなんてはしたない真似はしないが、今回ばかりはその力で少しでも彼女のダミーの不安を取り除くことが出来ればと期待して。こちらからもそうっと手を握り返しながらゆっくりと立ち上がり「 ドレスを着替えようか、姫。 」わずかに凪いだ風が、潰れた片目を白日に晒さない程度に重たい前髪を揺らす。王宮の所有物たるドレスを彼女に与えると提案することで、王宮に留まることを是としながら微笑みのままに返答を待って)




556: 第五皇子エトワール [×]
2022-02-17 22:32:36



>>ネビュラ姫(>>551>>554)


(とある昼下がり、それはなんてことのない日常を変わらず紡ぐ1ページになると思っていた――更に厳密に言うなれば、国と王宮と皇族の尊厳を賭けたゲームの駒たるお姫様に出会える特別な日になるなんてつゆ程も想定していなかったという表現が正しい。いつも通りに庭園を通りがかれば、元より人懐こい気性であるためか城下町に住む子供たちにわらわらと群がられ、銘々の頭をくしゃりと撫ぜたり高い高いをしてやったり、一頻りじゃれ合っているところで耳聡く聴き取ったのは何か質量のあるものが地面に叩きつけられる音。誰かが転んでしまったのか、それがお年寄りや幼子ならばいけないと思い至って子供たちに別れを告げ音を辿ってそちらへ駆け寄り――やにわにぴたりと足を止めて。「 ――――見つけた! 」目尻にて存在を主張する星の形の泣きぼくろすら輝くような勢いで双眸をきらきらさせる。紛れもなく、彼女はお姫様。つくりものとは到底思えない艷やかな翼と、ひとやまいくらの女性とは一線を画す独特の麗しさが何よりの証拠で「 姫ーっ!待ってたよ、大丈夫? 」元気いっぱいに駆け寄る表情には、待ち侘びていた出会いに満面の喜色をたたえて。【姫】、彼女にその自覚がなくとも一度皇子にそう呼ばれた時から遅かれ早かれ姫である運命を受け入れることを強いられた黒い淑女に向かって、さながらブンブン尻尾を振る犬のように勢いよく近づき皇族という立場ながらも躊躇いなくお姫様のそばに両膝をついて心配そうに声を掛け「 お空を飛んでたら落ちちゃった?もしかして翼を痛めちゃったのかな、 」よもやその翼を偽物と疑うなんて不粋な真似はしない。かなり大きな翼だもの、当然のごとく飛行能力があるものと邪推してじぃっと漆黒の羽根を見つめ)


( / 表記統一につきまして、ご協力頂きありがとうございます!初回のご指名通りにエトワールにてお迎えに上がりましたが、指名変更や展開・その他のご相談はいつでも受け付けておりますので、どうぞご遠慮無くお声掛けくださいませ!また念の為の補足ですが、[お姫様は王宮以外に住居があるという設定の記憶を植え付けられてはいるものの、実際に帰るべき場所は存在せず王宮に留まるしかない]という設定が前提であることをお伝えさせていただきます!それでは背後は一旦下がりますが、何かございましたらいつでもおっしゃってくださいー!ではでは、今後とも宜しくお願い申し上げますっ / 御辞儀)




557: ネビュラ [×]
2022-02-19 21:50:43


>>エトワール殿下(>>556)


( 猛烈に心を乱す不甲斐なさをかき消してしまうような明るい声と、こちら方面に向かってくる足音にひかれるようして顔を上げる。「 エトワール、殿下…!? 」パレードの際、見逃すことのないようにと購入した双眼鏡はここには無いが、それでも見紛うはずもない距離と思慕の念。ただその姿を見るだけで幸せだったと言うのに、その笑顔が自分に向けられているという状況に加え、彼が口にした姫という単語は一層自身を混乱させた。 未発表の婚約者かとも思わず、【姫】たる人物は自分であると、その単語を一瞬当たり前ように飲み込みかけた自身が不可解で。「 ああ…!いけません、エトワール殿下。私がそそっかしく足をくじいたばかりに、貴方のような御方に膝をつかせてしまうとは 」翼の怪我を案じる言葉は、身に余る贈り物。足の痛みも忘れ、うっとりと目尻を下げて。視線に応えるように、少しばかり翼を広げれば、ゆっくりと空を薙ぐが、やはり形ばかりの翼はただ緩やかな風を起こすばかりで。「 ―――隅々までご心配を頂き、この上ない喜びに存じます。空を飛べたのならきっと楽しかったでしょうけれど、残念ながらこの通りで 」この世界に明らかに異質な翼は、これまでも数多の好奇の目に晒されており、すっかり慣れた様子で小さく肩を竦める。先程緑に汚れたフレアスカートの裾は、身体の底から湧き上がる欲とともに隠すように右手に握りこんで。 )




558: ハーシェル [×]
2022-02-25 18:59:12



>>リヒャルト様(>>549


(逸らされていた視線が合い、彼の一言一句に耳を傾けて、一人何か払うような仕草を見届けたその後。同じ顔の高さで向けられた言葉が、それまで作っていた表情に罅を入れる。「……僕の目が?」暖かそうと言われたそれを、ぐっと大きく丸く見開いて、細く揺れる声で問いを返す。「そう、言われたのは、初めてです。いつも、怖い、冷たいと言われるもので……」彼にしてみればきっとなんて事はない、恐らくは只の詫びへの返事であろうその一言。それでも、捏造と知らぬ己の記憶には存在しない瞳への評に、じわりじわりとむず痒い感情が込み上げる。「…――ふ、あははっ!何だか擽ったいですねぇ。」やがて音の途切れた唇から飛び出したのは、嬉々とした笑い声。眉を思い切り下げ、目が糸になるまで細めて、口の端を歯列が見える程に吊り上げる。その顔が拵えたものでも装ったものでもない事を証明する、仄かに色付いた頬を、胸にあった手の甲で押さえたのを切っ掛けに一つ息を吐き出し、「…さて。僕は貴方と話をするのは今が初めてですから、この場で何かを評するのはどうにも難しいですが…少なくとも、僕は今、貴方の言葉が嬉しかったですよ。」名残に未だ弛い頬のまま、冗談めかした軽い謙遜を軸に固い話のレールを切り替える。「…おっと。そういえば、名を名乗るのをすっかり忘れていましたね。…僕はハーシェル。呼び捨てでもハーシーでも、貴方のお好きなようにお呼び下さい。」それから、今更に自分の名を告げたのは、不意打ちを貰う直前に見た彼の滞る唇への配慮と、今立ちはだかる壁に歩み寄らんとしての事。「それと、答え損ねておりましたが……馬、好きですよ。地を駆ける力強い姿も、偽りの無い瞳や愛嬌のある仕草も。」続けて、彼を見詰める胸中の大蛇を気取られぬよう、柔い声で、言葉で、詫びる前に尋ねられたそれについて語りながら、僅かに首を傾いだ視界の中に、彼の姿を掬い上げる。「…リヒャルト皇子も、馬がお好きなのですね?」指先で壁を撫でて綻びを探すように、此方からも期待で塗り上げた視線を添え、彼へ問いを渡して。)




559: 第五皇子エトワール [×]
2022-03-02 19:42:48



>>ネビュラ姫(>>557)


そっかあ、痛かったね。今も痛む?立てそう?
(問いかける言葉は矢継ぎ早に並べられたにもかかわらず相手を急かすようなニュアンスは一切含まれておらず、もし歩けそうなら肩を貸そうとジェスチャーにて示唆しながらお姫様の華奢な肩へゆっくりと手を添えようと。比類なき美しい翼を持っているのにそれを過小評価しているような節を言葉端から感じ取れば、少しだけ考えるように沈黙した後ふるふると首を振って「 僕の背中にも君と同じ翼が在ったなら、確かに飛べないことを残念って思うかも。でも、その翼は君だけの特別の証でしょう?だからすごく綺麗だと思う! 」幼子のように真っ直ぐな言葉は一片の淀みも毒気もなく。握り締められた右手に何か含蓄のありそうな気配を感じてはちらりとそこを一瞥して「 それからね、さっきからちょーっとだけ他人行儀っ 」責めるのではなくむしろ心の距離の接近を図るように楽しそうに笑って「 だって僕は皇子で君はお姫様なんだよ!姫のためなら膝だってつくしすり切れるほど心配しちゃう。だからまずは怪我したところを診せて? 」固く握られているであろう彼女の拳へ、子供のようにほんのりと熱い体温を宿した自身の手をそうっと重ねて)




560: ネビュラ [×]
2022-03-14 01:44:52

?
>>エトワール殿下(>>559


……はい。立ち上がることは出来そうです。
( 問いかけに応えるようと、ゆっくりと立ち上がる。痛みは僅かながら確かに感じられたが、それでも問題とすべきほどではない。こちらを慮る差添を受け、導かれるように自身の足元から彼の方へと視線を遣る。あまりにも自身に懇篤な言葉の数々だが、その言葉に嘘の気配は感じられない。隠しこんだ汚れと欲に、あまりに優しく添えられた手の温もりが、あれほど憧れた人物のものだと思うと堪らず、きゅうと絞るように目を細め「 まあ、特別?なんて嬉しいお言葉でしょう。きっとこの翼は、貴方に褒めて頂くために私の背にあるのね 」美しいものの輝きを邪魔しないようにと選び、身につけている服装に対して、彼の輝きはあまりに温かで眩しすぎると確かに感じているのに、それに手を伸ばす権利があると錯覚してしまうのは、先程から聞こえる『姫』という呼称によるものだろうか。皇子という立場を考えれば、あまりにも親しみやすく、まるで伸ばせば届くのではと思い込んでしまいそうになる。腹の虫は鳴かずとも、昼休憩が遅れたための空腹も相まって、理性がじわりじわりと徐々に溶けて。「 姫、姫…?なるほど。そういうもの、でしょうか。エトワール様、私が貴方の姫ならば、怪我をお診せように、その瞳いっぱいに移してくださいますの? 」緩やかな風が庭園の緑を撫で、去ってゆく。愛すべき美しい自然など今は目に入らず、右手の拳を解き、空いた左手を宝石のような檸檬色、彼の瞳のそばへと伸ばして。 )





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