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オリジナルキャラなりきりチャット
自分のトピックを作る
663:
レンブラント [×]
2021-05-22 00:59:31
>リーパー(>661)
庭もあれば森もあれば湖もあるで。建物ン中にも色々あるわ
(興味を引き出さんと次々に未知の材料を挙げるのは、悪魔の時間への代償という決して安くはない場代に貴方の無聊が萎えてしまわぬようにと根を回しての事。どうやら貴方は以前自身が味見して以来どの怪物とも邂逅していない様子で、であれば貴方の手札が充実していない事は想像に難くなく、一切ブレない怜悧な微笑みはそのままに「 誰も今あるモンで払えとか言うとらんけど? 」くつくつと喉奥を擽るような低い笑いと共に新たな手札の可能性を示唆しながらもそれ以上の助言は自嘲して貴方の悩む姿を愉悦と共に観察する事に徹し。やがて浮かび上がった対価の案に「 ……ふぅん? 」きちんと興味深そうなニュアンスを付け加えながら自身の顎に手を添え「 聴いてみな価値があるか分からん物をベットするなんて、君意外とズっこいなあ。――その過去は君にとって墓場まで持っていきたいくらい明かしたくないようなモンなん? 」是とも非とも未だ判断はせず、対価として受け入れるに足るかの神髄を見極めるために口許の笑みを霧散させる直前まで薄め、常日頃は悦楽に踊る瞳を真摯なそれへとすり替えて貴方の揺れる双眸を見つめ返して返答を待ち)
664:
ハイネ/アッシュ [×]
2021-05-22 01:02:22
>トーチ(>662)
――失礼、レディ。一度は下がった案内人ですが、再度失礼致します。
身を切るような思いで申し上げるのですが、この度はトーチ様とのお相手をご辞退させて頂きたく思うのです。理由は、偏にロル相性の不和でございます。屋敷の面々が苦手とする鸚鵡返し描写に抵触する部分が散見された事に端を発するものですが、無論ロルには正解も不正解もありません。貴女様の文章は美しいですが、我々にとっては不得手であったというだけの事です。円満でお互いが楽しめるなりきりの基礎となるのがロル相性と存じますので、何卒ご理解賜われますと幸甚でございます。細やかではありますが、お相手を頂いたアッシュにて以下の通り物語の幕引きを綴らせて頂きました。無論、俺へも彼へもご返信は不要でございます。この度は短い間でしたがこうしてお時間を頂いた事、心から感謝申し上げます。どうか貴女様と背後様に幸多き良縁が降り注ぎますように。
***
――嫌、いや、イヤァ。
(背筋を冷たい茨が這い上がるような抗いようもない暴力的な感覚にぞくりと肩が震え、ピタリと足を止め。徐に繰り返すのは否定とも拒絶とも違う意味を成さない単語の羅列で、焦がれたはずの人肌にも関わらず細い手首を掴んでいた手をそっと解放し「 アア。悪ィ、ゴメンなトーチ。オレのフレンズ、……嗚呼、糞ォ…… 」力なく繰り返す声と表情に浮かぶのは悔しさと名残惜しさと心からの詫び。平身低頭しても到底足りそうのない感覚はまさに屋敷の支配者たる黒薔薇の魔力と呼ぶに相違なく、抵抗を許さず決して避けられない天災の類。もう此処にはいられない、そう悟ったゾンビは今にも泣き出しそうに表情をクシャクシャにして「 ゴメン。ユーに会えて嬉しかったンだけどよォ…… 」続きを紡ぐ事は黒薔薇が許さなかった。バツンとブレーカーが落ちるように世界は暗転し、茨同士が絡み合い擦れ合う耳を塞ぎたくなるような仄暗い音を幕引きに、ひとつのグランギニョルの幕が下りた)
665:
シャラメ [×]
2021-05-22 01:52:39
>レンブラント(>660)
それは嫌だ。…ってぇ、思うます。 けんど、此処来てから僕には訳わがんねことばっが有るますから。
(他愛のない冗句の末に笑われればハキハキとした声で食い気味に発言、笑顔の裏に彼が何を思うなど知る由もなく垂れた眼を鏡代わりに麗しい顔を反射させ「…んだがら、何が言いてって言うますと。レンさんが僕を食うんじゃねぐて、シャラメがレンさんを食う日が無いって言いきれねってことが、面白い思うませんか。…僕ぅ、くだんね空想が得意なんす、考えるだけなら金が要らねぇでしょ」頭を傾げれば普段なら顔に掛かる髪がピンに抑えられ毛先が僅かに揺れるだけで。提案する乾杯を万が一に断られる可能性を想定していない辺り図太く驕傲か、場を読んだ美しい女性が綺麗な瓶をもう一本差し出してくれた理由に気付く事も無く、贈られる好意にむずりむずりと唇が動き「ありがと、ござます!。はい…シャラメはあっぱらぱれすけどして貰うた事は忘れねです。優しぐしてくれて有難うございます」ぽかぽかと暖まる微笑に抗えず心臓がトクトクと早まり、反射的に勢いのある動きで頭部を深々と下げて。再度頭を上げると彼が困っているのに気づくも発言の意図が分かるほど知能は足らず、結局都合の良い知らんぷりでだんまりを決め。手の内の硝子瓶を握り学んだ動きをリプレイ、─ポンッ!と軽い音を鳴らして硝子玉が落ち、少し遅れて炭酸の爆ぜる音が美味しそうにしゅわしゅわと沸き立つと「レンさん、レンさん、教え方がお上手でしだがら、あんぽんたんでも一回で出来ました」単純作業と言えばそれで終いレベルの成功を嬉しそうにぴよぴよと鳴いて、この切欠をくれた優しい彼女にもこっそり瓶を見せて)
666:
リーパー [×]
2021-05-22 08:57:01
>レンブラント( >663 )
( 充てがわれた室内だけで過ごしている身としては、存外多くの場所が存在している事に興味が増すばかり。屋敷で数日過ごしているにも関わらず、部屋から出ていない為に如何程の広さなのかも解っていない状態なのだ。彼の言葉に増やされたカードは今後あるかどうか分からない未来ばかり。果たせない可能性がある事柄は軽々しく口にしない主義。今現在、唯一しっかりと其処に在り、自分の意思と努力のみでどうにでもなりそうな事は " 自身の幕引きの権利 " くらいの物だが、それはこの館にいる限り獲物たる自分にとって提示出来る一番重たい物──尤も怪物によってその比重は変化してくるのだろうが。なんて考え至るのは容易な事。如何やら告げた対価は少なからず彼の興味を此方へと向けるには事足りたらしい。先までとは異なる真摯さが見て取れる眼にドクリと心臓が音を立てるのが分かる。対価に値するかの見極めの段階なのだろう、間違えれば命を落とす、そこまではいかないものの緊張感で肌がひりつく。渇く唇を舌で舐め濡らしてから言葉を選ぶように「 ……昔のコトは出来るなら思い出したくもねぇ 」だって、俺が否定されてる気になるから。そんな言葉は既のところで飲み込み、代わりに虚勢を張り普段通りに近い声色で「 アンタが嫌ッつーならレナードにでも頼んでみるわ 」曇った表情が覗く笑みで本音は覆い隠し、床に胡座をかいて座り込みゆるりと首を傾げて )
667:
レンブラント [×]
2021-05-23 07:32:34
>シャラメ(>665)
こンお屋敷では、そりゃ危険思想っちゅうもんや
(或いは自身の弟であればそれも悪くないと無邪気に笑ったかもしれないが、立場逆転などこの屋敷に、引いては性悪の悪魔にとっては絶対にあってはならない事。貴方の言うそれは空想などと生ぬるい表現で片付けてよいものではないと判断した悪魔は、それでも泰然自若とした態度は崩す事無く笑いながら、捕食者と被食者の絶対的な不変の立場を示すように左右の手を使って食指を一本ずつ立てて見せ「 俺らが喰う、君らは喰われる。いくらシャラメがぽんつくでもそれは理解出来とるやろ?君は可愛い自分を守るためならごっつい聡なるからなあ 」一時的に預かったラムネ瓶を月夜に彩られた赤い提灯の光に透かして観察しながら、視線だけを流すように向けて「 俺はそういうシャラメが気に入っとるよ 」悪魔の自分勝手な語り草に、ヴァンパイアは咎めとも呆れともつかない表情で淡く嘆息を。しかし悪魔に続いて開栓された瓶を披露されては微笑ましく表情を緩めて『 お上手ね。 』と顎の下で指先だけを何度かくっつけるお上品な拍手を贈り「 ちょっと力が足りひんか思たけど、上出来やんか 」出立前に贈ったピンがズレてしまわないようさり気無く注意を払いながら労うようにぽんと一度だけ頭を撫で、どうせなら互いが互いへ開けてやったものをと無言ながらに瓶を差し出す事で交換を示唆し。貴方が意図を汲み取り交換が成立したら、もしくは悟れずとも一定時間が経過すれば交換は断念し「 俺の可愛い脳足りんに。 」飄々とした微笑を少しだけ深めて乾杯をしてからグイッと一気に中身を呷り、自分にとっては心地よく若しかすると少年にとっては強すぎるやもしれない刺激を楽しみながら観察するように見下ろそう)
668:
レンブラント [×]
2021-05-23 07:34:32
>リーパー(>666)
(快楽主義たるこの悪魔が動く基準は楽しいと思えるかそうでないか。いずれは腹の中に収まる獲物の過去など益体もない事と言ってしまえばそれまでだが、思い出す事すら憚られるような忌まわしい事実を悪魔に握られているという事実は悪くない。強がりな貴方へそんな顔をさせる因縁にかぐわしい何かを嗅ぎ付け、色よい返事を落とそうとした刹那に向こうから切られたカードには思わず「 ……ク、ハハハ! 」と堪え切れなかった笑いが弾け「 リーパー、君ほんま可愛いなあ! 」目許を隠すように青白い手で顔を覆い、笑気をふんだんに交えながら告げ「 苦し紛れに駆け引きした心算やったん?アイツの名前出したら俺が焦って承諾するって? 」正直な所、どちらの怪物に頼んでも味見以外の対価を求められるところまでは同じ。次の一手として置かれた獲物の過去という牌にきっとヴァンパイアは興味を示さず一蹴しただろう、そこまで想像した悪魔にとっては貴方の言葉はまさに滑稽、既に散策の前座で愉しませてもらったとばかりに尾を引く笑いに区切りをつけ顔を隠していた手を退かし「 で?ドコ行きたいん、 」先ほど伏線としていくつか並べた屋敷内に存在するスポットか、もしくはそれ以外の何処かか。鏃のついた尻尾をプラプラと動かしながら、窓の向こうの月輪を背負い口角を上げ契約の成立を暗に示して)
669:
執事長 [×]
2021-05-23 07:37:50
>常連様・ご新規様問わず、のんびりペースで募集中[ 今夜の案内役:クォーヴ ]
※半年ほどなりきりから離れておりましたのでリハビリしながらとなりますが、それでもよろしければお相手頂けますと幸いです。なお置きレス交流も可能になりましたので、即レスだと負担が大きいかも…という方もお気軽にご参加くださいませ!
※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!
▼ 提供一覧 ▼
【https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters】
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▼ 世界観・ルール ▼
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◆ルシアン(>>19)
◆ザカリー・アーバーン(>>93)
◆レオ(>>147)
◆ニール・グレイ(>>244)
◆シャラメ(>>395)
◇ミネルヴァ(>>489)
◇プリケル(>>559)
◆リーパー(>>576)
▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼
●ガートルード × マリーシュカ ⇒ 【 >>587 】
●プリケル × ギンハ ⇒ 【 >>618 】
●リーパー × レンブラント ⇒ 【 >>668 】
●レオ × ラザロ / ミリアム ⇒ 【 >>634 】
●アヴァロン × クォーヴ ⇒ 【 >>610 】
●シャラメ × レンブラント / マリーシュカ ⇒ 【 >>667 】
▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼
670:
リーパー [×]
2021-05-23 09:29:42
>レンブラント( >668 )
( 彼からの返答がくるまでの時間が異様に長く感じるのは勝手に感じている緊張のせいか。判断を下すまでの間をじっと待っていれば突然耳に届いたのは笑い声、思わずといった様相のそれに呆気に取られたようにお世辞にもいいとは言えない目付きの瞳を見開いて。何が彼にとってそれ程までに笑うような事になったのだろうか、平素のそれよりも笑気の入り交じる声色に瞬きを繰り返し。続いた言葉で合点がいったように、嗚呼、と漏れ出た声は無意識。駆け引きが出来るほど頭が回る訳でも狡賢い訳でも無い。如何やら意に解さぬ捉え方をしたらしい、という事を理解すれば思わず顔を顰め「 別に、そういうワケじゃねぇよ 」むくれたように、幼児がいじけた時のように、ついと視線を外し。あのヴァンパイア相手であれば何か別の物を提示した筈、尤も吸血鬼の興味を惹くものなど分かり得ない為に交渉が成立する保証も無いのだが。暫く続いた笑い声に拗ねた容貌は深まっていくものの、問い掛けにベットした物がどうやら呑まれたらしい事を理解すれば僅かばかりの安堵の息を漏らし「 何があるか分かんねぇし、取り敢えずお任せで。……あ、音楽室みてぇなトコあんならそこは行きたい、かも 」ぺたりと床に座り込んだまま、顔ごと持ち上げるようにして淡い月光を背負う姿を見て。窮屈な部屋の外に出られるのなら何処でも。強いて言うなればと出したのは、たられば話。それも尻窄みに弱まっていき )
671:
レオ [×]
2021-05-23 13:17:02
>ラザロ/ミリアム(>634)
(大柄な彼が浮かべる微笑、華奢な彼女が上げる声。二人の反応への理解を置いてけぼりにされて、彼と彼女を見回し一度瞬く。何か妙だったかと問うその寸前、彼が発した言葉を聞いて疑問に合点がいく。「なっ、そういう意味では…っ!」思考が繋がると同時、口は否定に動いたが、進んでいく遊びの準備にそれは消え、道具を受け取る頃には閉口する。渡された針と容器を眼前に寄せて眺め、指先でよくよく触れてみたその後、下から響いた声に視線が誘われる。「……ああ!では、全力を尽くしてみようか!」笑んだ彼に釣られて口角を上げ、鏡の如く華やぐ表情にて応えれば、揺れる袖を捲りながらしゃがみ、プールの内へ目を向ける。桃に緑に白。水玉に縞や渦模様。不規則に水の中を泳ぐその取り取りの水風船達を、先ずは笑みを沈めて僅かに細めた目で見詰め、動きを観察する。呼吸さえ最低限に落として集中し、幾らかの沈黙が過ぎた次の瞬間、徐に構えた釣り針で、手前に流れてきた黄色のものをゆっくりと掬い上げる。何処か覚束無いもたついた手付きで捕らえたそれを器に収めて、だが一つ目の獲物に喜びを見せる前に釣り針と糸の状態を確かめ、「……ふむ。」一人納得したように小さな声を落とす。それからまた手を伸ばし、今度は最初よりも少しばかり素早く器へ。続けて三つ、四つと掬う内に手付きは確実に無駄を削いでいく。──が。「…………ん。」それも九つ目を狙った所で止まる。道具の異変に気付く微かな声が早いか、脆くなった縒り糸が切れるが早いか。ともあれ、取り損ねた獲物が飛沫を撒いて水中へ逃げた拍子に、それまでの集中も断たれる。「一、二…八つか。いや、もう少し獲れるかと思ったのだがな。」漸く器に囲った物を指差し数え、残念がる言葉とは裏腹に、声と面持ちは明色に彩られ、遊びを十二分に楽しんでいた事を雄弁に告げる。「む。…これは。」一つ、取り上げたのは、鮮やかな青を地色に、黒の細い斜め縞、黄色の水玉模様に飾られた獲物。「…少し、君に似ているな。」その色合いと彼を見比べ、自ら零した感想に胸の内が嬉々とざわつく。「もし良ければ、これは君が持っていてくれ。」深い意味も無い、只そうしたいと感じるまま、まだ赤い水滴の残るそれを彼の前へと差し出した。)
672:
匿名さん [×]
2021-05-23 18:42:36
指名:テオ様orアッシュ様orギンハ様
希望ルート:共依存or秘密の共犯者
名前:レイモンド
性別:男
年齢:14歳
職業:学生
性格:知的で大人びた優等生。慈愛に満ちた性格で、弱い人間や孤独な存在を放っておかず、年齢問わず手を差し伸べリードしてやる紳士。しかしそれは他人を手懐けるための計算ずくな優しさであり、本性は彼等が自分への愛慕や依存で雁字搦めになることを喜ぶ支配欲の塊。ひとたび捕らえた相手は宝物のように愛する代わりに、己以外から愛される事を決して許さない。"お気に入り"に他人の影がちらつけば、怒り、失望、甘言、あらゆる手段で釘を刺さんとする深い嫉妬心を微笑の下に秘める。自身の世界に対等な関係など存在せず、所有するという形でしか愛を注げない歪な少年。
容姿:柔らかな癖を持つ淡い茶色の髪。凛と大きな桃花眼は普段は髪と同じ色、光に当たると緑が混じるヘーゼルアイ。幼くも気品のある顔立ちで、表情豊かでありながら喜怒哀楽の全てに育ちの良さが伺える。身長は163cm。成長期らしいすらりと伸びやかな体躯に、白いシャツとサスペンダーがついた黒のパンツ、同色の上質なジャケットを身につけ、磨き上げられた革靴を履いている。蜘蛛を閉じ込めた琥珀のループタイはお気に入りの特注品。
備考:由緒ある資産家の跡継ぎ。人の上に立つ者としての英才教育の歪んだ賜物か、物心ついた頃には肥大した独占欲に満ちていた。それは甘えたがりなどという可愛らしいものではなく、自分専用の使用人を一日中部屋に閉じ込めておくような、可愛らしいペットより従順な剥製を愛でるような病的なもの。成長するにつれてその異常性を巧妙に隠すようになり、表向きは人望のある優等生として少年期を過ごす。しかし数年前に"まともな"弟が産まれ、本性を知っている両親によってこれ幸いと全寮制の学校へ隔離され、現在は一人暮らし中。自室には趣味である蝶の標本が壁一面に飾られている。
ロルテスト:
( いつの間に屋敷へ帰ってきたのだろう──高い天井を見上げたまま、開いたばかりの瞳をぼんやりと数度瞬かせ、それが生家とは似て非なる風景だと気づいた瞬間すうっと微睡みから目覚め。反射的に上体を起こせば、視界に広がるのは小綺麗に整えられた見知らぬ室内。先程まで身を置いていたはずのパブリックスクールの寮室や、壁越しに聞こえてくる級友達の笑い声は影も形も無く、しんと満ちた違和感の中にただ己の鼓動が響くのみ。その音が僅かに逸っているのは急に体を動かしたせいだと、そう言い聞かせるように胸に手を添えようとしたその時、無意識に掴んでいた"それ"の存在を思い出し「 ……脅迫状、だったのか 」艶めく黒薔薇の封蝋を指でなぞりつつ、ぽつりと冷めた声を落とす。西日差す部屋のテーブルの上、薬品やガラス瓶に囲まれた展翅板へ、まるで一匹の蝶のように留められていたこの手紙。刺さっていたピンで蝋を剥がし、熱烈な文章へ目を通した時には誰かが自分に焦がれているという甘い愉悦があったのに。退屈な犯行道具に成り下がった封筒など、いくら眺めた所で己の迂闊さと無警戒をまざまざと感じさせるだけ。いっそ引き裂いてしまおうと指を添えるが、不意に響いたノックの音にぴたり、とその手を止めて「 誰? 」問いかけてすぐ、思いのほか尖ってしまった声音にこっそりと咳払いを一つ。扉の向こうにいるのが誘拐犯であれ何であれ、刺激するのは得策ではない。落胆や後悔共々封筒をベッドの隅に追いやり、入り口の方へ向き直ると改めて口を開いて「 わざわざノックなんて紳士的だね。どうぞ、入って構わないよ 」今度は世間話でもするように穏やかに、落ち着いた調子で来訪者を招き入れ )
初めまして、こんにちは──こっちの世界じゃこんばんは、かな。綺麗な黒薔薇が咲いていたからつい立ち寄ってしまったんだけど、僕みたいな子供でも客人として招いてもらえる?
もし招き入れてくれるなら、初めてのお相手は素直で可愛い死体の彼らか、素敵な毛並みの狐の彼にお願いしたいと思ってる。前者の二人は僕の趣味に合いそうな良い子だし、動物の尻尾や頭の生えた神様達にも会ってみたいところだし……欲張りだけど決められないんだ。よければ彼ら以外のヒトたちも含めて、僕と上手く行きそうな相手を一緒に考えてくれると嬉しい。
ルートについては共依存エンドを目指しながら、場合によっては共犯者に変更しようと考えてるんだけど……後者は特別なルートらしいから、もしもどちらか一つしか選べないならこの屋敷を燃やす方を選ぶよ。そうすれば、どんな怪物も僕のものになるんだろ?
──なんて、ちょっと喋りすぎたね。もちろん、屋敷の雰囲気に相応しくないなら大人しく家に帰るつもり。その時は遠慮なく断って、怒ったりしないって約束するから。それじゃあ返事が貰えるまで、ここでゆっくり待ってるよ。
673:
ラザロ/ミリアム [×]
2021-05-23 23:37:27
>リーパー(>670)
ああ、せやね。うん、
(事の真偽など悪魔にとってはどうでもよく、肝要なのは久々に腹から笑いがこみ上げる程愉快なひと時を過ごせたこと。よって否定の言葉にはもう充分とばかりに小さく両手のひらを向けながら生返事を返し、要望を聞き入れれば重力を無視した軽やかさで予備動作もなくふわりと浮き上がるように立ち上がり、トンと窓枠を軽く蹴って貴方の頭上を飛び越える形で部屋の出入り口たる扉の前に降り立ち「 意外やね。庭やなくて室内がええんや 」特に意味のない世間話の延長のような調子でそっと腕を差し出し「 で?リーパー君はエスコートをご所望やったっけ 」ちょうど肘の間に空いたスペースに婦女子が腕を通せる例の隙間を確保しながら半身でそちらへ向き直り。もし腕を絡められなければ待機の形は解除して「 ええか?レナードから聴いてるかもせんけど、こンお屋敷には俺等と違ごて言葉も通じひんバケモノがうろついとるんや。せやから絶対俺から離れたアカンで 」柄にもない真剣な表情を作って見せるのはそれだけ部屋の外にリスクがある事を示すため。けれど忠告が終わればすぐに蛇のようないつも通りの薄笑に戻り「 何ンも心配要らんよ。今夜は俺が責任持って君ン事守ったる 」任しとき、と言わんが如く冷たい手で貴方の肩へポンと手を置いた後その手でドアノブを捻り、大きな窓から差し込む月光とぽつりぽつり点在する燭台の淡い光源のみで照らされる、不気味ながらも神秘的な仄暗い廊下へと踏み出して)
674:
ラザロ/ミリアム [×]
2021-05-23 23:51:27
>レオ(>671)
(呼吸が変わっていくのを感じ、自然とこちらの表情も引き締まり沈黙が訪れる。いけいけと喧しく応援していたサイクロプスも、捕食者のはしくれであるためすぐさま狩りの空気を肌で感じ取りどんちゃん騒ぎを自重して。やや危なげながらも見事最初のハントを成功させたことには思わず「 よっしゃあ! 」『 やるじゃん! 』とその場に居合わせる二匹の怪物は全く同時に歓喜の声を上げ。しかしたったひとつ仕留めたところで浮足立つ様子を微塵も見せないハンターの横顔に、二匹はまじまじ顔を見合わせ文字通り息を呑む心地で狩りの続きを見守り、いつ千切れるかも知れない撚糸のスリルにサイクロプスは祈るように両手を組み合わせる始末。ドラゴンも知らず知らずのうちにギザギザの歯を噛み締めながら前のめりに状況を見守っていたが、釣り上げたはずの九つ目がポチャリと赤い水へ落下するのを見届け「 だーーークッソ!今の惜しすぎるぜッ 」ぐぬぬと我が事のように拳を握り締めて悔しがる傍らでもう片方も『 あちゃー!けど凄いじゃん、フツーにこのお祭の最高記録じゃね?! 』と興奮気味に屋台に前のめりになって燥ぎ。手先が器用とはお世辞にも言えないドラゴンには指先の緻密な制御が求められるこの遊びはどうにも楽しめそうもなく、恨めしさとも表現できる難しい表情で赤いプールを見つめていれば横から差し出された戦利品の一つを目を丸くして眺め「 ……テメェの獲物だろ? 」遠慮に似て非なる前置きの後、こうして貴方から物を貰うなど初めてではないかと思い至ればむず痒いような胸中を誤魔化すように俯いてガシガシと短い毛を掻き毟ってから「 ッたくガキの玩具じゃねえんだからよ。嬉しかねェけど、貰っといてやるよ 」表情を隠さんと俯いたままぶっきらぼうな手つきで奪い取るように水風船を受け取り、一連の様子を傍でニマニマと眺めていたミリアムはここぞとばかりに『 レオちんお疲れ様、ナイスファイト!最早こっちがオマケかもだけどさ、レオちんは八個獲ったからあーしからの景品はコレね 』ショッキングピンクをベースに中央にデカデカと不気味な眼のマークが彫られた名刺大のカードを食指と中指の間に挟んで屋台越しに差し出し『 有効期限は無いからさ、気が向いた時に使ってよ。それ握って心の中であーしのコト呼んでくれたらすっ飛んでくし!参加賞はまた部屋まで届けるからさー 』人間がいつまで生きていられるかも分からない屋敷ではあまりに悠長な言葉かもしれないが、祭の浮世離れした空気がそうさせるのだろうか。ドラゴンはよっこいしょと掠れた掛け声と共に地面すれすれまで屈めていた長身を伸ばし肘で貴方を突っついて「 デケぇ戦利品得たよな、レオ 」水風船を小指の先に引っ掛けてプラプラ揺らして見せながら「 さ、そろそろ次んトコ行くか。もうじき花火も上がるんじゃねェか? 」ミリアムへ背中越しにひらりと手を振って簡素な挨拶を済ませ、依然として白む事のない夜空を見上げて)
675:
クォーヴ [×]
2021-05-24 00:01:28
>レイモンド(>672)
こんばんわ、初めまして。俺はクォーヴ、今宵の案内役を仰せつかった死神だよ。――お逢いできて嬉しいよ、レイモンド。君みたいな歪で素敵な子は僕も他の怪物達も、……きっと黒薔薇でさえ歓迎するよ。
さて、まずは初めて君を迎えに行く幸運な怪物の話をしようか。候補を3名挙げてくれてありがとう、もし異存なければ最初はテオを向かわせようかと思うんだ。相性的にはアッシュと同列なのだけれど、彼の方が先に名前が挙がっていたからね。ギンハについては、君は彼の好みからは少し逸れているかもしれなくて。勿論お話してみなければ全ては分からないけれど、彼は計算を知らない無垢で幼い子を好む傾向があるんだ。それも踏まえた上でもしまだ興味があれば、いつか指名してあげてね。初回に名前が挙がらなかった怪物だと、危ういほど素直なウーミンか、君と似た歪を持つギレルモとも楽しい夜を過ごせるかもしれないと思うな。今挙げた中でギレルモ以外は初夜へのお迎えが可能だから、もしテオ以外でも希望があれば心のままに教えてくれると嬉しいな。
そして次に君の辿る運命について。いずれもひとり心に決めた唯一の怪物としか紡ぎ得ない道だから、誰と手を取って進むのかを色んな怪物と交流しながら見定めていってね。どちらも特殊なルートだから長い道のりになるし、エンド達成出来るかどうかすら僕等でも計り知れないのだけれど、その道程も含めて楽しんでくれたら嬉しいよ。ある程度の分岐まではどちらへ転ぶことも可能だから、様子を見ながら君の運命を定めてね。
最後に相性についてなのだけれど、大人び過ぎていて可愛げのない子とは上手くお話出来ないかもしれないんだ。無論、お屋敷で交流をしてみなければ君がどんな子なのか掴めないだろうから、もし何かあればお声掛けさせてもらうね。当然君の方からも、何か違和感等があればいつでも遠慮なく伝えてもらえたら幸いだよ。
676:
シャラメ [×]
2021-05-24 08:49:07
>レンブラント(>667)
────。
(機嫌を損なったと知るに容易い空気の変化が有りもしない縄に姿を変えて酸素が薄くなる息苦しさを与えた。それは焼け苦しむ熱のようで、凍え悴む寒さでもある。指先の動きを元に馬鹿にもわかる説明を受ければ選択肢を間違えてしまったのだと、脳足らずの愚か者にも理解が追い付いた。それを教える彼は顔付きも声のトーンにも変化がないが、今ここで殺されていても可笑しく無かった現実に肺が押し潰され、強い悍ましさに吐気が込み上げて苦い唾液を飲むしか出来ず「ん゛…ぇえ゛。……僕ぅ、鈍臭いから、手間掛けてしまうました。」理解出来ました意味を汲みました、両方の意味付けでこうべを何度も縦に揺らし見せ。もう間違えられないと発破をかけ気が引き締まると空っぽの頭に触れる手を無抵抗に受け入れて。差し出された瓶を一目してしゅわりしゅわりと音を鳴らす瓶を交換すれば飲み口をすっぽりと覆うようにパックリ咥え勢い良く瓶を傾け──刺激有る飲料が喉を焼き、両眼がカッと開かれて背を丸めればけふけぶと噎せて「ごめ─ッなさ、こんなにパチパチしてんの、初めてだもんで、美味しいですけぇど、びっぐりしたみてです」ヒューヒューと穴が空いた風船の如く細い呼吸で乱れる息を整え、数十秒使い漸く落ち着くと今度は落ち着いて味わうように少ないひと口を喉に流し。少量であれば痛みもなく、ほんのりとした甘さが先程抱いた恐怖心を麻痺させホッと一息「苦くないパチパチ、初めて飲むました。……レンさん、ありがとおござます。」アルコールの無い炭酸飲料を初体験、知恵足らずは本能的にほわりと微笑んで彼を見上げながら感謝の言葉を送り)
677:
リーパー [×]
2021-05-24 09:28:57
>レンブラント( >673 )
( 聞いているのかいないのか、心ここに在らずといった返答に大きな溜息を。頭上を越えるようにして扉の方へと向かった悪魔を迎え入れる為に開け放った窓から時折吹く風がレースのカーテンを揺らすのを目の端に捉え、閉めるべきかと悩むものの室内にあるのは備え付けられた物のみ。空気の入れ替えに丁度いい、と判断すれば開いた窓はそのままにして「 嗚呼、日光に弱くて外あんま出てなかったンだよな。ココじゃ気にする必要ねぇンだろうけど、考え方が染み付いてんだよ 」彼が移動する事で遮蔽物の無くなった沈む事の無い月を横目で見てから扉の方へと足を向け。差し出された腕に逡巡するも、応じたところで別段不都合がある訳でも無い。そう判断すれば何処ぞの令嬢よろしくその隙間へと腕を絡め通し「 …命が惜しかったら独りで部屋から出るな、としか言われてねぇンだけど物騒どころの話じゃねぇ… 」漸く知る事の出来た部屋を出るなという言葉の意味。至極真面目な表情で告げられた言葉は嘘偽りが混じっている様子は無く、吸血鬼の言葉足らず具合に──あの時に尋ねていれば答えを得れたかも知れないが、あからさまに顔を顰め、独り言を溢すように。肩へと触れたひやりとした感触にはたと意識を持ち上げれば、視線の先に浮かんでいるのは常と同じもの。ふっと力の抜けた笑みを覗かせ「 ンなら、ヨロシクお願いしとくわな 」道の場所に踏み出す事や言葉の通じない化物に出逢う可能性よりも身体を緊張で強張らせるのは、エスコートされるという事実。薄暗い廊下はゴーストハウスなんて言葉がしっくりくる様相で、陽の光を真面に浴びれる生活をしていなかった自分にとっては落ち着く空間。記憶の中にある幼少の居住地とは似つかない空間に細く安堵の息を零し、立ち止まったり曲がり角などで反応出来るように半歩程遅れた足取りで廊下を進むはずで )
678:
レイモンド [×]
2021-05-24 23:00:42
>クォーヴ( >675 )
案内ありがとう、クォーヴ。君はエスコートがすごく上手だね。天使みたいな女の子に閉じ込められたダンピール──こんなに素敵なヒトたちがいるのに、僕一人じゃうっかり見落とすところだった。
相性についても丁寧に教えてくれて嬉しいよ。僕も男だし、正直可愛げには自信が無いんだ。それでも好奇心や色んな気持ちは同い年の子と変わらないと思うから、たったひとりのお気に入りを見つけられるまで、物語が続くように祈ってる。当然お互い遠慮は無し、約束しよう?
それで、君の話を参考に改めて考えてみたんだけど……初めての相手はアッシュ、彼にお願いしていいかな。紹介してくれたダンピールの話が聞けるかもしれないし、相性を判断してもらうならちょっとくらい振り回されたほうが色々な顔を見せられると思って。
ウーミンとも迷ったんだけど、あの子は誠実な人が好きみたいだから僕じゃ怒らせてしまうかもしれない。他のお客さんとのやりとりを見てそう感じただけだから、勘違いならまた違う日に遊びに来てもらおうかな。
もちろん、迎えは時間のあるときで構わないよ。死神にこんなことを言うのは変だろうけど、どうか君に──君たちに負担がないように、よろしくね。
679:
レンブラント [×]
2021-05-25 22:38:20
>シャラメ(>676)
構へん。俺の教育不足や
(どうやら梼昧な少年を相手取れば普段は饒舌に他者を詰る舌も幾分か大人しくなってしまうらしく、ただ事実を教示しただけなのにこちらが脅したかのような構図になってしまえば短い嘆息と共に肩を竦めゆるゆるとかぶりを振り。後味はどうあれこの屋敷での重要な理は刻み付いた筈、であればもうこの話題に用は無く勢いよく咳込んだ貴方の背中を冷たい手でゆっくりとさすり「 あーあー。言うたやろ、ゆっくり飲みぃて 」弟を注意する時さえこんな甘い言い方はしない。親が子に諭すように、叱責ではなく心配を多分に含んだ調子で緩やかな手の往復を続け「 ……お礼やったら彼女にゆい。 」苦くない炭酸とは何の事だと頭の端に浮かんだ益体もない疑問は幼子特有の柔らかさを孕んだ微笑みを視界に捉えた途端泡沫のように弾け消え。そっと貴方の背後に回ってはまるで保護者のように華奢な両肩へ手を添え「 さんはい、 」と落ち着いた掛け声の後「 おぉきに。 」同胞に対して頭を下げることはないが斜めに顎を引くようにして目を伏せ少なからずの謝意を告げ。風に揺れる嫋やかな柳のようにしなやかに手を振ってこちらを見送るヴァンパイアを背に踵を返し「 花火までもうちょい余裕あるなぁ。シャラメ、気になる屋台あるか 」どれもこれも夜に映える派手な色合いにぼうっと光る露店があちこちに立ち並ぶ茨の庭をぐるりと視線のみで見渡して)
680:
レンブラント [×]
2021-05-25 22:46:19
>リーパー(>677)
要点が伝わっとるだけマシや。俺等と同ンなじような怪物でも言葉使うんが下手な奴もぎょうさんおるからなア
(怪物にはない人肌が腕に絡まるのを感じつつ、傍若無人なヴァンパイアらしいではないかと鼻で笑いながら何の気なしに廊下に規則正しく並ぶ窓の外に目を遣り、理性と遠い位置にある怪物としてふと紐づいたのはレナードに似て非なる化物で「 特に吸血鬼の出来損ない。アイツはアカンわ。 」諦念を交えながら失笑し「 ――日光浴は身体に毒でも、月光浴は良えかもせんなぁ 」とシームレスに話題を切り替えて窓の向こうの黒い森から貴方の横顔へと視線を移し「 それだけ聴いたら君も怪物みたいや 」流すように伏し目がちな瞳をそのままに喉奥で笑いを転がして。そこから暫し廊下を進んでいくつもの角を曲がり階段を上り、到底自室への帰路など人の身では分かり得なくなった頃に悪魔は再度唐突に開口し「 そういや、音楽嗜む趣味でもあるん? 」と世間話のような調子で問いを投げ)
681:
クォーヴ/アッシュ [×]
2021-05-25 22:52:09
>レイモンド(>678)
約束、――良い響きだね。勿論、君がそうお望みなら僕達は黒薔薇に誓うよ。君がこのお屋敷で少しでも実りある時間を過ごせる事を祈らせて。
さあ、これ以上前置きが長くなる前に早速アッシュを呼んでこようか。ギレルモや他の怪物の事については、賑やかな彼のマシンガントークに隙を見出してそれとなく訊いてみたら応えてくれるかもしれないね。
確かにウーミンは不埒な人よりは誠実に近い人に懐きやすいかもしれないけれど、果たしてあの子がそれを見抜けるかどうかは相手によりけりかなあ。どのみち人懐こい子ではあるから、今後お屋敷で過ごす中で興味があれば彼女とお話してみてね。
そろそろアッシュが到着するみたいだ。レイモンド、どうか良い夜を。
***
(ガツン、ガツン、ガツン。規則正しい音で響くのは何者かが自分の額を壁に何度も打ち付けている不快な音。勿論怪物の人並み外れた皮膚は壁にぶつけた程度では裂けようもないが、額に巻かれた包帯の向こうは何かしら変色していてもおかしくはないほど長時間、壊れた玩具のように不可解な行動に興じていて。不気味なメランコリーの正体は胸の奥に木霊する獲物の断末魔、またしても仲良くなれそうだった獲物へ本能のままに襲い掛かってしまい理性を取り戻した時には息も絶え絶えの肉塊が怨み言とも呻き声ともつかない遺言を残して事切れる瞬間だった。「 ……ッくしょオ、何ンでいっつもこうなっちまうンだよォ 」喉奥から掠れた声を絞り出した刹那、どこかからパタパタと現れたコウモリの使い魔がキィキィと何かを主へ耳打ちした瞬間「 新入りィ?!そいつァ急がなきゃだ、ウダウダ凹んじゃいられないぜイ! 」新しいニュースに先ほどまでの懊悩を一瞬で忘却してしまったかのようにギラギラと目を輝かせ、ゾンビとは思えぬアスリート並みのフォームで一目散に駆け付けたのは貴方の部屋。お行儀も力加減も解からない乱暴なゾンビのノックは扉の向こうのまだ見ぬ獲物にどんな印象を抱かせただろうか。入室の許可を得るより数瞬早く食い気味にドカンと半ば蹴破るように扉を開けて「 起きてるか新入りィ!クレイジーゾンビのアッシュがユーに会いに来たぜェイ! 」楽しげな、というよりもドラッグをキメてハイになっていると表現する方が適切な、人間様の都合などお構いなしに吹き荒れては無遠慮に作物を刈り散らかしてゆくハリケーンのように勢いよくベッドの貴方へ近付いてズイと顔を寄せ「 なァなァ今夜は眠るにゃ惜しい夜だぜィ!ユーもそう思うだろオ? 」今にも眼孔から両目が零れ落ちそうなほど三白眼をかっ開き、何もかも要領を得ないであろう貴方へ配慮することすら出来ないゾンビは唯々期待を込めた視線を一身に貴方へと注いで)
682:
リーパー [×]
2021-05-26 08:55:27
>レンブラント( >680 )
ンじゃ、俺が今のトコ会った2人は当たりッてワケか。
( 月明かりに照らされる静かな廊下を歩みながら、心持ち発する音声が控えめになるのは声が響かないようにする常の癖。吸血鬼の出来損ない、しかも彼に失笑をさせるほどの人物となれば好奇心にも似た興味が湧いてくる。誰なのか、どんな化物なのか、そう尋ねようと口を開きかけるも継ぎ目無く話題の転換をされれば、出掛かっていた言葉を飲み込む他なく。「 なんせ死神だからな 」隣から感じる視線に気が付けば、口角を持ち上げて。単なる名、それ以上でもそれ以下でも無いために冗談混じりの声色で「 だからか分かんねぇけど、コッチの方が生きやすい 」部屋から出る度に誰かを呼ばなければならない状況は正直辟易とするが、事実向こうにいたときよりも呼吸がしやすい。生家の記憶の蓋が甘くなっている事は否めないが、家柄の話題が上がらないだけで、1つの個として見られるだけで、これ程までに楽に生活が送れるのかと、携える笑みは以前より多少柔らかくなっているはず。冗句に混ぜ込んだ本音が伝わるかは分かり得ないが、何かしらのものは伝わってしまうだろうか。右、左、左──途中までは自室からの道程を覚えようとしていたものの、曲がり角が増えてきたところでそれは断念。また今度何か交渉の材料になるものを用意出来た際に案内を頼もうと心に決め。そんな折に投げられた問いに「 嗜んでたッつー方が適切だけどな。唯一自信持って " 出来る " ッて言えるモンなんだよ 」悩む素振りは見せず、かと言って彼の方を向くでもなく、何もない一点をただじっと見据えて )
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