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【 指名制 / Remake 】耽溺のグランギニョル【 提供人外 / マルチエンド式 】/946


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自分のトピックを作る
827: ニール・グレイ [×]
2024-05-07 02:28:34



>ハイネ(>824


うん、そう。ええと…街の人はね、ニール・グレイ――ううん、“悪食の罪人”が、怖かったみたい。食べないで、ってみんな怯えるんだよ。
(推測を肯定する。続けて迷う音を溢してから、何処か他人事めいている、遠い噂を記憶から絞り出したような自覚と共感の薄い調子で、罪人としての己が名と、やや曖昧な子細を繋げる。「…何で、そんな事言うんだろうねぇ。だってオレちゃん、お腹が空いてた訳じゃなくて、ただ、」次いで心底解せない街の人間の台詞と呼称に、眉を困惑の形へ下げ、疑問と否定に自ら悩んで顎に手を当て口元を撫で擦り、「――寂しくて、堪らなかっただけなのに。」酷く的外れに拗ねた哀色を落とした末尾に、かち、かちん、と何かに噛み付きたがるその歯を打ち鳴らしたのは無意識だった。そのまま自らの指の背に、薄く開く唇から覗く歯を当てた所で気付いたらしい、微かな声と共に服の裾ごと指を握り込んで顎から離した。それから目を見開く彼の言葉には無言の微笑みだけを返して、「ふふ、そうだねぇ。危ないだろうねぇ。」ゾンビに関するそれには、僅かに透ける主張に感付いているのか否か、間延びした是認のみで態度を濁した。しゃがみこんだ後の問いへの、答えになっていない答えに、「…気を付けるけど、落ちた時はハイネが掬ってね?」此方もジョークに舌を回す。その後に再度足元を泳ぐそれを目で追いかけ、また少し遠くの光を眺め、隔たり越しになぞって戯れていれば、彼は己の隣へと。その気配に丸めた身体を立ち上げた丁度に届いた気遣いらしきそれへ、「うん。むしろ居心地良いくらい。」口の端を弛めて頷き、続け様彼の視線を辿って自身も天井を仰ぎ見て。得々たる彼の言葉が終わる頃に、そちらへ顔を向け直し、「自分で、なんてすごいねぇ。生きてるもののお世話なんて、きっと大変なのに。」堂々語られる執着の上、まずは賛美を乗せてから、「…それだけ、自分の好きなものを独り占めしていたいんだねぇ、ハイネは。」愉楽の籠った言をもう一つ重ねる。「――ねぇ、ハイネ。」その最後の括り。くすくすと悪戯な吐息で彼を呼び、「オレちゃんの事も、この子達と同じにしたい?」何処までも冗談めいている、あくまでも戯れの延長上、そのそよ風より軽い音を問いで奏でながら、ふらり上体を大きく傾いでその反応を窺い上げた。)




828: マリーシュカ [×]
2024-05-07 18:05:15



>リーパー(>826


(虚を突かれたように目をぱちくりさせたのは、ただの挨拶には分不相応な形容詞を貰ったからで。そこから容易に想像できるのは、初対面――つまり未だ思い入れのない獲物に対しては当然礼を尽くそうともしない幼馴染と悪魔のお行儀の悪さ。同胞の粗相に対してはにかむように華奢な肩を僅かに竦めて申し訳無さそうに微笑むに留め「 もちろん、今夜の私の時間はあなたのものよ 」輪郭にかかる髪がふわりと流れるか否かの緩やかさで首を傾いで、自身の都合に何ら問題はないと伝えて。今夜受け入れてもらえた事と扉を開け続けてくれた事に「 ありがとう 」と淡く膝を屈めてカーテシーをしてから部屋へとお邪魔しよう。中央辺りまでゆっくりと歩を進めて見渡すのは未だ殺風景な何も無い部屋、寂しくならないのかしらとお節介が胸中で顔を覗かせ「 これからいくらでもあなた好みのお部屋に出来そうね。その気があればお手伝いさせて 」あくまでも否定的な物言いは避け、顎の斜め下あたりで柔く手を組めば未来の素敵なお部屋に思いを馳せて朗らかに微笑んで。打算も毒気もない申し出は、もう片方の吸血鬼と悪魔の長しか知らない貴方にはどのように映るのだろう「 ……あれは? 」ふと、チェストの上にいくつも散らばったくしゃくしゃの紙が目に入れば、貴方の方へ向き直って興味本位で問い掛けて)




829: ハイネ [×]
2024-05-07 18:24:55



>ニール(>827


――――悪食、
(どうにもその単語が人間には結び付かず、考え込むように反復して。そのまま最後まで静聴するもいまいち要領を得ず、そういった意味でも珍しい獲物だと今夜だけで何度思ったか分からない繰り返しの実感を抱き「 寂しいと誰彼構わず齧り付きたくなる、と? 」“みんな”が怯えるんだ、その情報から精査した推測を言葉に乗せて初めて、まるで飼い主に放っておかれるあまりいじけて幾つもの玩具を噛み潰してしまう犬のようだと想像し。速く動くもの、ゆったりと動くもの、旋回するもの――各々が違った過ごし方をするコレクションたち一匹一匹をじっと眺めながら「 …アレは少し痩せたな 」だの「 …やや光沢が落ちている 」だのとぶつぶつ呟き、貴方に対する注意が疎かになり始めた頃に横から届いた賛辞には目線のみ向けることで反応を見せ「 当然でしょう。気に入ったものを独占するのは知的生命体の本懐というもの 」独特の価値観を淀みなく語れば、予想外の問いに思わず鼻で笑って「 この俺に大層大切に愛でられているコレらが羨ましくなりましたか? 」戯れには戯れを返し、夜を煮詰めたような液体とこの部屋とを隔てる透明の壁に向けて一歩だけ近付くことで貴方の隣からその分だけ脱して「 案外、貴方に首輪は似合わない。俺の見立てでは、ね 」首だけを巡らせては互いの身長の差異だけ見下ろすように見つめて)




830: リーパー [×]
2024-05-07 19:51:14





>マリーシュカ( >825


ハハ、それはありがてェ
( カーテシーに対し恭しい礼を返すのはほんの僅かに残る貴族であった頃に身についた習慣。彼女が室内へと完全に入れば扉を閉め 「 殺風景だろ?」 彼女が意図的に避けたのであろう直接的な言葉選びをするのは態との事。然しそれに悪意は無く、あくまで自嘲的なものに過ぎないのは声色から読み取れるだろうか。対価を求める打算的なものが見られない申し出に驚きの表情を浮かべたのは一瞬の事。成程、対価を求める事の無い住民も居るのか、なんて事は胸中に留め「 手伝いは嬉しいが……生憎と部屋を飾ッたりする事が今迄無くてなァ。どッから手を付けりゃ良いのかも分かんねェ 」 ここに来るまでの自室にあったのは硬いベッドに薄ぼんやりとした灯り、後は生活を送る上で必要最低限のもの。物が増えればそれだけ失った時の喪失感も憶える。それ故に元の世界では意図的に私物を増やす、という事をして来なかったのだが此処ではそれも考えものだな、と思っていたのも事実。手伝ってくれると言うのであればそれに甘えようか、とふっと力を抜いたような笑みを浮かべて見せて。直前まで彼女が見ていた場所へと視線を移動させ、問われている物の対象は何かを視認してから 「 ……嗚呼、部屋だけで過ごすのも飽きてきたし誰かに散歩でも付き合ッてくれ、ッて文を出そうとした残骸 」 そちらの方へと歩を進め、一枚手に取り丸められたそれの皺を伸ばし、書いてある文字が読めるようにと差し出し。彼女が自分の今迄の会遇を知っているのだとすれば、何となくだとしても使い魔に持たせる事を躊躇った理由を察する事だろうか )





831: マリーシュカ [×]
2024-05-07 20:26:09



>リーパー(>830


あら…、
(そっと口元に手を添えて残念がるようにそう零したのは、貴方の好むものを一つでも知ることが出来そうだという期待が実らずに終わったからで。しかし貴方の口ぶりや存外柔らかく笑う表情を見ればインテリアに全く興味がないというわけでもなさそうと考えを巡らせ、再度部屋の中へ目を遣り「 そうね…面積の大きい所に何かを飾るのはどうかしら 」真剣に考え事をするような仕草を取りながら、壁際へと近寄り余白の大きなそこをそっと撫ぜて「 例えば、絵画はいかが? 」はっと閃いたように人差し指を立てて見せれば、また次のアイデアが浮かんだようで視線を斜に向けながらその指を顎に添え「 それか…何かの剥製、とか 」急に飛躍したそれは全くもって冗談のつもりなど皆無。真剣に貴方の部屋のことを考えているとどれだけ鈍感でも分かるほど真摯な表情が雄弁に物語っており、さらに良いことを思いついたとばかりにぱっと微笑めば貴方の方へ向き直り「 どちらもあなたと私で手作りするの。そうすればきっと愛着が湧くんじゃないかしら 」まるで自分のことのように夢想する表情は幼さこそ感じさせないものの正しく無邪気そのもの。問い掛けの返事にはどこか納得したように浅く頷き、差し出されたそれを受け取って視線を落とし「 綺麗な文字、 」口角を淡く持ち上げながら母性を含んだ素直な感想を。「 そのお願いは一度でも聞き届けられたのかしら? 」もしそうでないのならば、こんな無味乾燥なままの部屋にずっと閉じ込められっぱなしということ。だとすればあまりにも可哀想で、貴方が肯定を返すのならば幼馴染に苦言を呈することも視野に入れながら心配するような表情を向けて)







832: リーパー [×]
2024-05-07 21:09:03





>マリーシュカ( >831

──ッハハハ!……いや、わりィ。マリーシュカのアイデアを笑うつもりはねェんだ。
( 絵画に剥製、突拍子も無いアイデアに思わずといった風に出る笑い声は年相応に映るだろうか。無論真剣に考えてくれている彼女の事を笑うつもりなど無く、自分自身が蔑ろにしている物を大切に扱われているようでほんの少し擽ったい感覚を憶えれば、口の悪さは相変わらずなものの紡ぎ出す声に先の笑い声が交じった愉しげなものになっている事が分かるはずで。「 手作りか……、した事はねェが愉しそうだな 」 考えるような仕草と共にほんの少し持ち上がる口角を隠すように片手で口元を抑えるも、親指を顎に掛けるような形では口全体を覆い隠す事は出来ず片側の口角が上がっている事は見える事だろう。自分の手で命を奪った相手を飾る趣味は無かったが、それが人の形以外をした動物であれば拒絶する理由も無い。もっと言えば誰かと一緒に作ったのであれば、それを見る度に楽しかった記憶が蘇るだろう事は容易に想像が出来。それが絵画であったとしても同じ事だろう「 マリーシュカさえ良けりゃ今度一緒に作ッてくれるか? 」 緩りと首を傾げながら彼女へと視線を送り。彼女の手に渡った文に書かれた文字を褒められれば照れを隠すように頬を人差し指で軽く掻き 「 ……さんきゅ、 」 次ぐ質問には緩く首肯を一つ 「 嗚呼、一度だけ。レンブラントと屋敷の中を歩いたな 」 対価を求められた代わりに音楽室まで出向いた記憶。それ以降見合うだけの対価を出せる気がしなければ自然と外に出る事も、それを願う事も少なくなってきた 「 まァ、今の俺に出せる対価は俺自身以外にねェからなァ 」 なんてどこか諦めの色が滲む声で )





833: ニール・グレイ [×]
2024-05-07 21:47:17



>ハイネ(>829


(己の癖を正しく捉えてくれた彼にゆるり首肯を返す。「…そう。大口開けて、モノに思いっ切り齧り付いたりするのはお行儀悪いって解ってるけど、寂しい時は我慢出来なくて。人を見かけちゃうと、つい、ね。」誰かを噛む事そのものへの躊躇も、己が牙を立てた他者への罪悪も微塵さえ見当たらず、ただその際の衝動性と所作だけにばつの悪さを覚えて言葉を弱め、視線を伏せる。それから、返された戯れに此方もふっと息を吹いて笑えば、「うん、まあね。これだけ大事に見てもらえるこの子達は、幸せだろうなって思ってねぇ。」本気か、軽口の続きか。仄かに重みを増した言葉は直ぐにアクアリウムの暗晦に溶け散っていく。離れてしまった彼を追いはせず、見下ろす目線に応える表情も控え目な三日月を描いたままに、「はは、そっかぁ。…でも、きっと当たりだよ。オレちゃん、ゲージの中で大人しくする事も、聞き分け良く“待て”なんて事も、出来る気が全然しないから。」嵌められた首輪も食い千切ってしまうだろう、自分自身どうしようもないその焔の性を、からり軽やかに流した後。「あ、それじゃあさ、」姿勢は起こして、視線はまた水槽へと。「ハイネの自慢のコレクションの事、もっと聴かせてよ。」変えた話の路線は、他でもない眼前に広がるこの光達。「たとえばほら、あの子の事とか。」偶然と指した先には、彼の瞳にも似た鮮やかな金色の光。「あの子のどんな所が気に入ってるの?」ふらりゆらり、海月の如く頭上を浮かび漂うそれと彼を順に目で辿りながら、声に子供のような純粋な興味を敷いて、“コレクション”の教えを他でもないその持ち主にねだった。)




834: マリーシュカ [×]
2024-05-08 18:38:56



>リーパー(>832


……うふふ、可愛い。
(幼馴染からの情報では貴方は“生意気”なはず、けれど不思議と現時点でそういった印象は受けておらず寧ろ想像を裏切るような等身大の笑顔に思わずこちらも破顔して。愛くるしい小動物に向けるような小さな賛辞は心からのもので、「 そんなに可笑しかったかしら…、あなたのおうちにそういったものがあったかと思って 」思いがけず屈託のない一面を拝めたことに対する嬉しさがありありと滲む控えめながらも弾んだ声で告げた推測は、自身を出迎えてくれた際の洗練された礼や育ちの良さそうな文字から察したもの。素直に提案を受け入れてもらえたことに又一つ嬉しい驚きを覚えながらも、それを表面に出すことはなく只々微笑みを深めて「 ええ、もちろん。楽しみね、どちらから作ろうかしら? 」ちゃっかりと絵画と剥製両方をクラフトする気でいるらしく、まるで同棲を始めたばかりのカップルが一緒に家具を選ぶような希望に満ちた雰囲気をまとい。どうやらこの部屋へ缶詰めでは無かったという事実に胸を撫で下ろすも、お供があの悪魔であればきっとそれなりに重い対価を要求したのだろうと想像は易く「 ここでは、あなたこそが最も価値を持つの。……それをよく解っているのね 」それはどうしようもないこのお屋敷の摂理ゆえ励ます術を持たず、同じように薄い諦めの混じった感心を声に乗せるしか出来ず。それでも絶望まで味わう必要は無いとでも言いたげに「 だからこそ、あなたが作り出したものにも果てしない価値が宿るんじゃないかしら 」自分を切り売りする以外の方法もこの屋敷にはあると続けて。一拍置いて、恥ずかしそうに眉をハの字に垂れさせ「 つい楽しくて立ち話をしてしまったわ。ここ、よろしいかしら 」すすす、と床の上を滑るかのような所作でソファーに近付くも部屋の主の許可を得るまでは決して腰を下ろさずに穏やかな微笑のまま反応を待って)




835: ハイネ [×]
2024-05-08 19:07:11



>ニール(>833


ふむ…それはお気の毒に。ここには気軽に噛める者が居ませんから、さぞ澱が溜まるでしょう
(まるで麻薬中毒者のようだなと胸中に浮かんだ感想はそのまま留め、その代わりに次いで浮上したエゴイスティックなアイデアの下拵えとして同情を寄せるような台詞を。くるり、貴方に向き直って暗闇によく映える宝石のような双眸をうっとりと見つめながら冷んやりとした手の甲で柔く頬を撫ぜて「 貴方の紅い両目と引き換えなら、心ゆくまで噛ませてあげるのですが 」それは交渉というよりも誘惑の温度に近く、それでいて自分を噛ませる気がないのがこの怪物の狡猾な所で。煙に巻くように対象をぼかした理由は三つ、誇り高きダークエルフが無力な人間に齧り付かれるのを許す筈がないというプライドの高さと、何より貴方の悪癖が特別な双眸に勝るほど優先されるものではないだろうと高を括っていること、そして万が一貴方が受け入れた場合は自身の隣人であり友人である怪物にその役目を請け負ってもらおうと奸計を巡らせていたからで。そこで持ちかけられた話題転換には嬉々として「 ええ、もちろんですとも 」と胸を張り、指された先へ視線と身体の両方を向け「 ああ、ユランですね 」と夥しい数の生き物の中から迷うこともなく固有名を挙げて「 手弱女のようでいて怪物にすら通用する猛毒を持ち、餌付けに靡く事もない孤高の淑女。魔力を吸って生きるのですが、何せ大変な美食家。気に入った波長の魔力に出会えなければ生涯何も口にしないまま潔く生を終え、反対に好む魔力を提供してくれる相手には決して自身の猛毒を向けない種族です。素晴らしく美しいでしょう? 」いつにも増して饒舌になるのは蒐集家としての性だろうか。ところどころ舞台演者のように身振り手振りを入れながら、一通り話し終えて満足したのか部屋の中央にあるソファーへと腰を下ろし「 ニール、貴方のお気に入りは見つかりましたか 」と、珍しくも話の主導権を渡して)




836: リーパー [×]
2024-05-08 20:05:34





>マリーシュカ ( >834


──……俺が、か?
( 彼女の口から飛び出した賛辞の言葉と向けられる表情は普段向けられ慣れているそれらとは異なり、まるで異国の言葉を読み解き理解するように、会話をするにしてはたっぷりの間を空けて。「 ……嗚呼、生家の方にはあッたな 」 さほど声色を変えることなく紡ぎ出す声言葉は事情を知らぬ間柄であれば気に留める事は無いであろう。事実彼女から言われるまで実家──他人の手に渡っている家をそう称していいのかは分からないが、を思い浮かべる事は無く自身が寝起きしていた空間のみを思い浮かべていた程のもの。了承の意が返ってくれば 「 どッちからでも構わねェし、なんなら同時に作ンのも面白いかもな 」 なんて乗り気な返答はこの夜が明けぬ怪物達の住まう屋敷には不釣り合いな程の明るさを持ったもの。「 まァ、今迄会った奴らが……な 」 ほんの少しの苦笑を織り交ぜ交流を持った二人を頭の中に思い浮かべ 「 ンでも、ずッと大人しくしてんのはガラじゃねェしな 」 先程の自身の声につられてか暗くなる彼女の声色に、ニッと悪戯っぽい笑みをたずさえて。「 嗚呼、成程……そういう方法もアリなのか 」 きっとそれが通じる相手がいれば通じぬ相手もいるだろう事は容易に想像が出来るが……それであれば通じる相手に頼めばいい事だろう。視線を斜め下へと落とし思考を巡らせるも、彼女の声が鼓膜を揺らせばはっとした様子で視線を上げ 「悪ィ、言われるまで立ちッぱにさせてるコト気づかなかッた。なんのお構いも出来ねェが座ッてくれ 」 彼女がソファへと座るのを見届けてから、近くにあるスツールを寄せてそこに腰掛けようと )





837: マリーシュカ [×]
2024-05-08 20:32:43



>リーパー(>836


まあ、気付いていないのね。とっても可愛いのよ、あなたの笑顔。何度でも見たくなっちゃう
(驚いたように指先で口元を隠す仕草を取りながら、今まで誰にも指摘されなかったのだろうかと此方こそ呆気に取られるような心地で。その指先を下ろしながら淡く顔を覗き込むように首に角度を付け、朗らかな声で紡ぐのは紛れもない本心。生家の方には、の言葉にはどことなく違和感を覚えるも初対面で踏み込んで良いような領域ではない気がしてそれ以上の追及は遠慮して。未来の約束には心躍る気味合を隠そうともせず「 うふふ、絶対に楽しいわ。その夜のあなたの気分で決めましょう――ね、リーパー 」獲物たる人間と明るい約束を交わせたのはいつ以来だろう。本来ならば被食者に忌避されて然るべき怪物という立場にこんな暖かな時間が許されるのだろうか、なんて感傷に浸ったがゆえに貴方の名を呼ぶ声はしっとりと濡れて。ここに来てようやく幼馴染の言う事に少しの実感を持てれば「 きっとレナードは、あなたのそういうところが好きなのね 」と、本人が聞けば光の速さで否定するような感想を何の含みもなく素直に落として「 いえ、次々話をしてしまった私のせいなの。ありがとう、リーパー 」ソファーを譲って自身はスツールに腰掛けるところも、何の気遣いもなく隣に座ろうとしないところにも胸の辺りがほんのりと色付くようで「 あら、お隣に来てくれないの? 寂しいわ 」膝の上で柔らかく手を重ね合わせたまま、自身の隣に空いた一人分のスペースにそっと視線を落としては淋しげな微笑を浮かべて)




838: ニール・グレイ [×]
2024-05-08 21:17:13



>ハイネ(>835



(ひやりと触れる温度に上げた視線の先、垂らされた魅惑の甘い蜜。「――ズルい、言い方。」上辺の言葉とあしらうつもりで返した声が震えていたのは、それでも背筋を抜け上がる昂揚の為。…もしも、もしも全て満ち足りるまで“これ”をぶつけてしまえたら。過る思考で上気していく血潮に染まるのは頬だけではなく、生命の赤色を透かす瞳も同じ。巡った熱が深めた紅を、とろり潤ませて短い息を吐いたその口から、疼く牙が音を鳴らして衝動を主張する。「……いけない、いけないよ。」やっと呟いた言葉は己に言い聞かせるようで、彼を咎めるようでもある。「目をあげたら、貴方の瞳に映る俺が見えなくなる。それこそ俺は、寂しさに堪えられなくなる。」暴かれた恐怖を語るくせ、言葉は随分浮わついて。表情だって、歪な恍惚を溶かして弛みきっていた。「…それに、このお屋敷に来てからは、ちょっと落ち着いてもきてるしね。だから、その気持ちだけ貰うねぇ。」噛んでしまうのは、寂しさ故、孤独さ故。己を見る者が居る此処に招かれてから、底に渦巻く“渇き”に、支配された事は未だ無い。そう自ら紡ぐ言葉を並べてやっとの事沈着を取り戻し、元の弛い笑顔で断りを置いた。――コレクションの事を尋ねた途端、朗々と滑らかに回っていく彼の口。あの金色の名の後、語られていくその生き方を、その身振りごと傾聴し、「……ユラン。儚げに見えて、けど気高い高嶺の百合のようで、己を貫く強さもあって。でも自身が認めたものには礼儀を尽くす――確かに、美しいねぇ。」教えてもらった光に己も瞳を向けて、揺らめくそれの生き様に感嘆を溢した後。尋ね返された一言に、少し離れた彼へ視線を戻し、「オレちゃん?オレちゃんはねぇ、」きょとんと首を傾けたのも一瞬、直ぐに楽しげに頬を綻ばせては、「この子が気に入ったよ。隣で泳いでくれてるのも可愛いし、それに色んな顔をするから見ていて飽きなくて。」ずっと己の傍を緩やかに旋回して泳ぐ一つの光を指差す。頭上では白金色、足元では群青、今隔たり越しの指先では乙女色と、泳ぐ度変幻自在と色を移り変える尾を持つそれを、愛しむようなうっとりと柔い眼差しで見詰めながら、「……ふふ。ねぇ、この子のお名前は?」一等心惹かれるその光の名を彼に問うた。)




839: リーパー [×]
2024-05-08 21:33:36





>マリーシュカ ( >837


ンなコト言われた事無かッたからな
( そもそもの話、意地の悪い笑い方は別として無意識のうちに笑みを溢す事など何時ぶりの事か。片手で緩んだ頬と上がった口角を確認するかのように口元をむにむにと触りながら、覗きこんでくる彼女と視線を交え。「ッハ、そンときはマリーシュカの気分も教えてくれよ。一緒に決めようぜ 」 何も知らない側から見れば、きっと捕食者と被捕食者の間柄だと思うどころか、友人よりも親しい間柄だと邪推をするような会話がどこか心地良く感じるのだから不思議なものだ。「 初日以降、顔も見せねェのに好きも何もねェンじゃね? 」 彼がこの部屋を訪れたのはあの夜の一度きり。何かの感情を抱くには少な過ぎる時間だったはずだが、否定でも肯定でも無く疑問で返すのは話題に挙がった当人の事を自身も詳しくは知らないため 「 そう言や初め、レナードの紹介だとか言ッてたが仲良いのか?」 詳しく聞いていなかった事を思い出せばゆるりと首を傾げながら、ゆっくりとスツールに腰を下ろし軽く組んだ脚に肘を付いて。「 お望みなら隣に行くが……コッチのがマリーシュカのキレーな顔がよく見えるだろ? 」 彼女に対しての警戒心がある訳では無く、対面する位置に座したのは一種の癖にも似たもの。隣に、と誘われでもしようものなら直ぐにでもスツールから腰を上げ、彼女の隣へと行くつもりで )





840: ハイネ [×]
2024-05-08 23:01:16



>ニール(>838


――――フフ。貴方、良い表情(かお)をしますねえ
(提案を受け入れられなかった事に対してのリアクションを見せないのは、きっとその双眸を諦めていないからなのだろう。頬に触れていた手をつぅと滑らせて形の良い輪郭をなぞりながら輝きの増した紅色からは目が離せないままで「 ますます欲しくなりましたよ 」声は静かでも、語調に渦巻くのは狂気にも似た執着心の片鱗。獣が一度目を付けた獲物を地の果てまで執拗に追い駆り立てるような激しさに金色の瞳はぎらぎらと底光りして。貴方の視界を奪って他者からの注目を浴びる実感を取り上げてしまったなら、今度はどんな表情を魅せてくれるのだろうか。欲しい、欲しいと口よりも雄弁に欲を語る双眸は一度の瞬きで普段の落ち着き払った静かな光へと収束していき「 ……ニール、貴方なかなか分かっていますね 」貴方なりの言葉で解釈された内容は驚くほどすんなりと腑に落ち。やはりこれは聡いなと二度目の印象を抱きながら、自慢のコレクションを披露できた満足感にすっかりご機嫌そうに長い脚を組んで「 フェロメナ、と呼んでおあげなさい 」見劣りしないほどに目を引くその美しい生き物の名を告げながら、確かによく懐いているなと気付く。そうして思い当たる節があれば平素の常に相手を試し品定めするような含みのある微笑みを深め「 彼女はエゴを好むのですよ 」と簡潔に特性を告げて。そして執着の怪物はまたしても貪りつくように爛々と目を輝かせ「 彼女、暫く貴方のお部屋に預けて差し上げましょうか 」聡い貴方ならばよもや無条件とはいかないことは容易に察しがつくだろう。人間界に存在しない魅力を放つその生き物は確かに部屋を飾る唯一無二の要素になりそうだが)




841: マリーシュカ [×]
2024-05-08 23:20:44



>リーパー(>839


それならお屋敷で私が初めて?……ふふ、嬉しい。
(優越感に浸るというよりかは純粋に貴方が自然に笑える時間を共に過ごせた事が心から嬉しいといった様子ではにかむように笑って。あくまでも一緒に決めようという言葉には一度目をぱちくりさせ、すぐに柔らかく表情をほどいて「 そうね、そうしましょう 」快諾の意を伝えてはその約束を大切に胸にしまい。不意に白い手を柔く二度ほど打ち鳴らすと、どこからかコウモリの使い魔が数匹ふよふよと現れ、ヴァンパイアは人には認識不能な魔の言語にて小さな声でお願いを。些細な魔法を駆使しながら使い魔たちがせっせとお茶の準備を進める中、貴方に視線を向けて「 紅茶とコーヒー、どちらがいいかしら。果物のジュースもあるけれど… 」とリクエストを伺って。幼馴染の話題には、少しの間思案するように視線を外して「 仲良し…という表現は彼は否定するでしょうね 」特に苦々しさもなく、そういう性格だと分かっているからこそ微笑みは崩さないまま「 ただ、旧知の仲なの。それでも、彼がこうして私を寄越すのは結構珍しいことなのよ 」この屋敷に来る前からの馴染がどれだけ気難しいかは身に沁みている、それこそ単なる獲物をこうして気にかけることがどれほど珍しいケースなのかも「 だからきっとあなたのこと、どちらかと言えば好きだと思うの。…あくまで私の推測だけれど 」最後にはまた視線を合わせて緩く口角を上げ。戯れに似た誘いに対する返事には「 まあ 」とくすくす笑いを零して「 レディの扱いがお上手ね。あなたの言う通り、今の方が表情がよく見えるわ 」位置を変えてもらう必要がないことを言外に伝えながら、呼ばれて出てきたはいいもののあまりやる事がなくて困ったようにうろうろしていた一匹の使い魔を指先で撫でて)




842: ニール・グレイ [×]
2024-05-09 01:50:25



>ハイネ(>840


(彼が向ける執着の眼差しと言葉に、ぞくりと肌が粟立ち喜を訴え、甘味を放ったように溜まる唾液を飲み下す。何よりも“欲しい”と滔々良からぬ色を訴えるその二つの金に映る己の紅もまた、同じような焔をぎらつかせていたのだから、どうしようもなくこみ上げた可笑しさが口の端から零れていった。「――フェロメナ。」教えられた名を“彼女”へ囁いてみる。すれば途端に橙の光を帯びて己の頭上でくるり回ってみせる姿はまるで返事をしたようで、また眦は和んでしまう。「エゴかぁ…はは、なるほどねぇ。」続けて、そのコレクションの習性を聞いた瞬間、清々しい程拗れた己に心当たりなど幾らでも思い付いて、これ程傍について回る理由に得心の笑みが滲む。それでも美しい彼女に惹かれて隔たり越しに指先で愛でていると、彼から思わぬ提案が渡された。「…いいの?大事な子なんでしょ?」振り返って確認を口にはしたが、それは形だけ。何故なら――合った瞳が纏うその赫灼を見付けたから。くす、と逸楽に似た息を一つ落としたその後、一歩一歩、焦れったくゆっくりソファーの方へと近付く。やがて彼の目の前へと立ち止まったその足元にまで追い泳いできたフェロメナへもう一度目を配った次、己が両手を後ろに組んで上体を屈め、怖じ気もせずに期待と確信を織り交ぜた瞳で間近に顔を覗き込む。「ふふ、代価は何がお望み?」彼から言葉が何か重なるよりも前に、冗談の続きとも思える軽さで問い掛ける最後、「ねぇ、ダークエルフさん?」戯れに彼をわざとらしく種族で呼んで、大袈裟に首を傾いでみせながら、その反応をじっと待ち窺った。)




843: リーパー [×]
2024-05-09 07:49:16





>マリーシュカ ( >841

この屋敷に来てらかッつーか、独りになッてから……か
( 少なからず家があった頃は心から笑う瞬間も多分にあったが、それが減ったのはいつ頃か、なんて考える素振りを見せ。先の提案への快諾が耳に届けば満足気に両の口端をにんまりと上に向け 「 ンじゃあ、また手紙出させてもらうな。勿論、マリーシュカの時間がある時に来てもらッても構わねェが 」 告げる約束はいつか必ず実現する気がある故のもの。彼女からの返答があろうが無かろうがこの話はここで結ぶつもりで。蝙蝠が現れた後、何かを伝える様子をじっと見つめ。「 じゃあ、珈琲で 」 尋ねられた問へは悩む素振りもなく。彼女の口から紡ぎ出される関係性に、どちらの認識が彼女達の中では正しいのかと 「 ……成程なァ、幼馴染み……ッつか昔馴染みッつー方が良いのか? 」 人好きしそうな彼女と、短い交流しかしていない自身でもそれとは真反対であろうと感じるヴァンパイア。その二人が旧知の間柄であるという想像がつかず、紡ぎ出す言葉は考え込むような色が滲んでいる事だろう。その後、きっと二人の関係が上手く続いているのは目前の彼女の柔和な性格に由来しているのだろう、なんてものに落ち着くも、薄い笑みを浮かべる彼女が言う “ 初日に対面したヴァンパイアが自身を気に入っている ” という事実に思い至る事はなく考え込んでいるうちに眉間へと皺が寄り、自然と首が傾いて。「 だろ? 」 自信満々といった風体で、ゆったりとスツールに座り直し。ぱたぱたと飛び回る蝙蝠たちの一匹を視線で追いかけ )





844: ハイネ [×]
2024-05-09 17:35:24



>ニール(>842


勿論、貴方の両目ですよ
(傾いたかんばせを真正面から見据え、当然の事のような調子で言い放ち。しかしすぐに再度唇を開けば「 そうですね――2週間、というのはいかがでしょう。その間、貴方はフェロメナと引き換えに視力を封じるのです 」何も両目を抉り出すような真似はせず、あくまでも期限付きの盲目が交換条件。その狙いは2週間ずっと他者からの視線による認識を取り上げるのと同義。そうして貴方を飢えに飢えさせたその先、一体どんなケダモノが出来上がるのだろう――そんな言外のエゴを察知したのか、件の生き物は吸い寄せられるように怪物の足元へ「 美しい彼女を鑑賞出来なくては意味がありませんからね。2週間耐え切ったその先に、同じように2週間フェロメナを預けましょう 」試すようでいて、表情に滲むのは身を焦がすほどの執着心がもたらす愉悦の熱。まるでそれを体現するようにフェロメナの尾は煌々と赤く煌めき、奇しくもその輝きは取引の中心にある貴方の両目にも似て「 貴方にとって、彼女にはそれだけの価値がありますか? 」交渉成立か決裂かの問い掛けに対して彼女を引き合いに出したのも悪知恵を働かせてのこと。彼女に自律意志や感情が備わっているらしいと察しの着いた貴方が、果たして価値を否定できるだろうか、と)




845: マリーシュカ [×]
2024-05-09 17:44:30



>リーパー(>843


――――パートナーがいたの?
(独りになってから、という言葉からの推測だが、その問い掛けは大変勇気を要した。屋敷へ拉致されたことでパートナーと生き別れたのならば恨まれて然るべき、その前に死別したのなら貴方に嫌なことを思い出させてしまう。それでも踏み込んでしまったのは決して馴れ馴れしさではなく、何だか放っておけないような危うさを感じたからで。「 珈琲派なのね。もし必要なら、ミルクとお砂糖はご自由にどうぞ 」又一つ、貴方に関するプロファイルが充実したことに小さな満足感を覚えている間にテキパキと使い魔は貴方の前にマグカップに入った珈琲とお茶菓子、ミルクや砂糖の類を並べていき「 そうね…その表現が無難かもしれないわ 」そう答えた声色に寂しさはなく、傲岸不遜なヴァンパイアをとうの昔に受け入れているような爽やかな諦めすら感じさせて。自身の前に準備されたのはソーサーに乗ったティーカップ、明らかに人間界にはない色合いの液体で満たされているそれを手にとって「 彼ね、昔からとっても食事に煩いのよ 」なんて自分の拘りを棚に上げては内緒話をするような調子でくすくすと笑ってはその中身を少しだけ口に流し込んで)





846: リーパー [×]
2024-05-09 19:15:01





>マリーシュカ ( >845

……ん?嗚呼、昔はな
( 彼女の心中を知ってか知らずか、答えは幾らかあっけらかんとしたもの。家の名が落ちて以降両親はいなくなり、当時 “ 彼女 ” そう称することの出来る間柄だった人間は自らの手で命を奪った。他の住民であれば自身の元の世界での交友関係等気にも留めない者もいるだろうが、少なからず今対峙している彼女はそこに分類されないであろう事はこの短時間でも理解ができる。ふむ、と何処まで伝えるべきか一瞬の考慮の後、詳しく聞きたければ尋ねるであろうと結論付け 「 少なくとも、マリーシュカやこの屋敷のヤツらが気にする必要はねェよ 」 実際に自身とて気にしていない事なのだが、瞳の奥に一瞬寂しさにも似たものがチラついたのだとすればそれは家柄だけを見ていた女の存在を思い出したからに過ぎず。「 嗚呼、ありがとな 」 着々と進められていくお茶会の準備が終わればマグの中にほんの少しだけミルクを落としてから口をつけ、ゆっくりと嚥下を一つ。美食家なんて評価に眉を顰めるのは、自身の記憶違いで無ければ差程悪い評価をされた気がしなかったから──かと言って手放しに褒められた記憶も無いのだが。「 血は気に入られてンのか……? 」 無意識のうちに口をついて出た言葉は声量が少ない訳でも無く、静かな室内に響くことだろう )





847: ニール・グレイ [×]
2024-05-09 20:38:22



>ハイネ(>844



(予想はしていた筈なのに、いざ突きつけられた代価に動揺した視線が一瞬振れ動く。それをすっと起こした上体共々彼から遠ざけながら、代価の続きを聞いた後、「――意地悪なひと。」強引にジョークを纏わせた言葉を落として、温度を忘れた形だけの微笑みを。…そう、己が寂寥を恐怖としている事も、この腹の内に蠢くケダモノの事も知っていて、何を以てそれを満たしているのかも解っている上で彼は、フェロメナとその条件を掲げている。詰まる所の目的など――理解した瞬間に、口の端は大きく吊り上がる。「…っは、あはは、ふ、はは、っ…!」今度は、噴き出すに任せた笑い声を響かせ、その勢い余りに顎が背ごと僅かに反れる。「俺、そんな交換こ初めて!二週間なんて、我慢出来るかなぁ?」天を仰いだまま、反響も消えない内に重ねる独り言に滲むのは、彼の熱に当てられたような狂喜、それから悦楽。「でも、そう、彼女の――フェロメナの為だからねぇ。」身勝手に己をケダモノに変える取引、けれどもその条件を断れる筈が無い。だって、その光は確かに己を見て、声を聞いていた。“ニール・グレイ”を認識した意思ある生き物を天秤から蹴落とすなど、どうして出来ようか。ぐん、とまた顔を彼へと向けて近付ける。「いいよ、オレちゃんの目、貴方に預けるね。」成立を告げるは恍とした色、それに遊びに興じる愉楽をぐちゃり乱暴に混ぜた、奇妙に艶めく満面の笑顔。「ねぇハイネ、」瞳はまた、頬と同じく透ける赤の量を増して、濃く深く色が染まり上がり、昂揚に爛々と見開かれている。「二週間後――オレちゃんが“何”になってても、必ず約束守ってね。」今は鮮烈な紅の尾を揺らすフェロメナ、次いで目の前の彼の、火傷しそうな程の執着を覗かせる金色。その二つを瞠る瞳に焼き付けるように熟視しながら、表情に違わない歪な喜楽に塗れた声で此方からも条件を突き付け返した。)




848: マリーシュカ [×]
2024-05-10 19:14:27



>リーパー(>846


(さして動揺も悲哀も返って来なかった事に素直に安堵する反面、やはり何か暗い過去を抱えているのだろうと何となく察して。突き放すような言葉は此方に配慮しての事だろうか、否、貴方は自身の事をぺらぺらと語るようなタイプではないと判断するも、垣間見えた一抹の寂しさにまた心は揺れて。そうこう逡巡する間にも貴方のことをじっと見つめる眼差しは揺らぐことも逸らされることもなく、遂には物言わぬままもう一度カップに口をつけて「 貴方が出来るだけ、ここでは寂しい思いをしませんように 」願いは祈りにも似て、それでも貴方の空白を埋められるのは何故だか自分ではない気もして、カップに手を添えては確かに暖かいのにどこか遠慮がちに微笑む姿は月光に透ける儚さを纏い。「 ――――やっぱり、そうだったのね 」幼馴染が貴方を目にかける理由はストンと胸に落ち「 嬉しいとは思えないでしょうけれど 」困ったように微笑して。自分勝手で我儘な彼は美味しいと思えた食事はキープしたい筈、しかし同じ食事を狙うのが小賢しい悪魔というのは面白くないだろう――自身に貴方を気に掛けるようにと彼が頼んだ真の目的はそこにあるのかもしれないと何となく察して「 レンブラントとのお出かけは楽しかった? 」幼馴染のためでもあるが、それより何より自分自身貴方に興味があるのは確か。探りを入れるような調子ではなく、世間話の話題転換として何の濁りも含みもなく問い掛けて)




849: ハイネ [×]
2024-05-10 19:40:06



>ニール(>847


(底の見えない微笑みと悠々と足を組んだ姿勢のまま、笑う姿をじっと見つめる間。今度は貴方の方へ吸い寄せられるように回遊する彼女の姿はまるで遍く男を惑わせる魔性のファム・ファタルの様。こちらに近付いた赤色、その中に自身の姿を見つけ出すように視線を合わせて「 そう来なくては。 」とどこか意気込むような高揚を声に滲ませよう。名を呼ばれれば返事の代わりについと首を傾げて続く言葉を待ち、綴られたそれには可笑しさの余り吹き出すように笑って「 当然。それを見たくて大切な彼女を天秤に乗せたのですから 」笑いの混じった話口調で条件を快諾すれば、淡く紫に光る片手のひらを貴方の眼前へと向けて「 今夜眠って、次目覚めれば十四夜の完全な闇が始まります。覚悟は良いですね? 」盲目の2週間の過ごし方を特に指定しなかったのは、それが貴方の拠り所になるのを未然に防ぐため。何の指標も与えられずたった一つの約束しか確かなものが無い中で孤独を熟成させることが肝要、しかし孤独に耐え兼ねた貴方がどんな行動に出るか、どんな怪物を呼ぶか――今から愉しみで仕方がない。これ以上の質問がなければ、魔力にて強制的に視力を奪ったついでに貴方を眠らせて自室まで運んでしまおうか)




850: リーパー [×]
2024-05-10 20:27:12





>マリーシュカ ( >848

……マリーシュカも俺が寂しい思いしねェように、たまには気にかけてくれよ?
( 祈りにも似たそれに一瞬きょと、とした表情を浮かべるも片側の眉を持ち上げるようにして発するのは冗句交じりのやや他人事地味た言葉で。「 それが不思議と悪ィ気はしねェんだよな 」 彼女とは反対、しっかりと口角を持ち上げた笑みは誰がどう見ても先の言葉が嘘だとは思わないであろうもの。事実 “ 食事 ” としてしか見られていないのであったとしても、上辺だけを見る人間とは違い自身を見てくれているだけ幾分か満たされるというもの 「 どうせなら名前呼ばれながら死にてェだろ? 」 初日にされた約束と呼ぶには些か一方的で告げた当人は覚えているのかどうかも分からないそれを思い出し、ふっと力を抜き。カップの中身を一口流し込んだところで耳に届く質問には小さく首を傾げ、たっぷりの間を空けてから「 まァ、……悪くは無かッたな 」 はっきりと明言しないのは楽しい時間を過したのと同時に対価になった辛い記憶を思い出すから。それ故、少し暗くなった声色を隠すように 「 ……そうだ。今度はレナードに部屋から連れ出して欲しいンだが、彼奴が好むモンってなんかあるか? 」 レディとの会話に引っ張り出してくるには少々不適切だろうか。然し急に話題を180度変えた所で不自然になってしまうだろう。それに今迄コンタクトを取らなかったのは彼が応じてくれる未来が想像付かなかった事に加え、望む対価を与えられる気がしなかったから。旧知の仲であるのであれば気難しいヴァンパイアの情報を少しでも引き出せないかとの期待を滲ませ )





851: ニール・グレイ [×]
2024-05-10 21:44:13



>ハイネ(>849


(彼の条件の快諾を以て、取引は成立した。混ざりそうな程に見詰め合う互いの瞳の色を眺めながら、「…絶対だからねぇ。」もう一度だけ、今度は落ち着き払った念押しを。それからまた顎を引くより先に、光を帯びた彼の掌が目の前に現れる。それに一つ瞬く合間に、尋ねられた覚悟に対して、「……うん。」すっかり高揚の鳴りを潜めて静かな、しかし迷いなど見せない澄んだ微笑みで頷く。――その刹那。ふと、ゆらり此方に近付くフェロメナに気が付いて、視線はそちらへと釣られて落ちる。今は華やかな薔薇色を呈して足元を優雅に泳ぐ彼女へ、「オレちゃん頑張るから、待っててねぇ。」いつも通り間延びした言葉遣いで声を掛けた。すればやはり橙色に変化して旋回する姿に、ふっと和やかそうな吐息を吹いた後。「――ハイネも、待っててね?」上げた目は彼を捉えて見据える。悪戯そうに無邪気そうに、しかし腹の奥のケダモノが滲ませる焔を含ませた口の端で、同じ言葉に狂喜を乗せて。……これから二週間、誰かの瞳に映る己を見る事は叶わない。どう足掻いても今までのようにこの“餓え“と“渇き”を満たせはしない。己自身、未知の領域に踏み込み転がり堕ちていくというのに――何処か、好奇にも似た色に歪めた瞳に映した彼の笑みを最後に、淡い光も塗り潰されていく視界と共に沈む意識に任せるまま、瞼を閉じた。)


***


一旦ここまでみたいだから、締め括らせてもらうねぇ。…ふふ。ハイネとのお話、すごく、すごーく楽しかった。気分が上がってお行儀悪い所もいっぱい見せちゃったけど、そこは大目に見てちょうだいねぇ。
さて、これからオレちゃん暫く何にも見えなくなっちゃう訳だけど、このまま誰にも会えないなんてちょっぴり悲しいから、一度他の怪物さんに会ってから、またハイネに会おうかなぁ。
例えば、オレちゃんが見えてない方が怖がらせなくて済みそうなミゲル、賑やかで元気の出そうなアッシュ、…あとは、そう。優しいクォーヴに甘えてもみたいなぁ、なんてね。

あ、そうそう、羊みたいな狩人さん…はは、ちゃんとレオって呼んだ方が良いね。あっちのお話なんだけどねぇ、お祭りの一件でラザロに対して自分の価値観が揺らいだ事は何となく自覚したみたいだけど…まだ戸惑ってる部分が大きいからさ、次の指名はその辺りを相談出来そうなミリアムか、いっそスキンシップの激しい怪物さんにでも来てもらって、手っ取り早く感覚としてラザロへの感情を解ってもらう、っていうのもアリかもねぇ。

それで最後に……次のお話はオレちゃんとレオ、どっちが出てこようかなって迷ってて。オレちゃんとしてはこのまま自分の物語を進めたい気持ちの方が大きいけど、レオの方も佳境だから少し気になっちゃってねぇ。
……ふふ。ごめんね、こんな事言われても困るよねぇ。うん、今はオレちゃん――“ニール・グレイ”のお話を進めさせてほしいかなぁ。だって、レオばっかり想い出増えてちゃズルいもの。
長々ごめんね、それじゃあ、ハイネにまた後で会おうね、って伝えておいて。それから、引き続きオレちゃんの事、宜しくねぇ。




852: マリーシュカ [×]
2024-05-11 21:28:48



>リーパー(>850


――もちろん。お手紙、楽しみにしているわ
(再度の来訪を願われる言葉には一瞬呆気に取られて、すぐに心底からの喜色を表情に映し出して。気に掛け続けるとは言え所詮自身は人喰らいの怪物、立場を弁えるように貴方からの招待があった夜には馳せ参じると言外に伝えて。美味しいと言われて満更でもない気持ちは正直言って理解できず返す言葉を見つけられないまま、しかし続いた言葉には浅く頷いて「 …それは分かる気がするわ 」共感を示してから手に包んでいたティーカップを極力音を鳴らさないようにソーサーへ戻して「 生きている間に色んな命に出会ったのに、最期に一人も名前を呼んでくれないなんて寂しいもの 」そっと窓の外の月へ目を遣ったつもりが、窓辺に咲く黒薔薇が意図せず視界に入る。今まで自身が食してきた獲物たちには最期の一息まで愛と慈しみを伝え注いだつもりでいるが、孤独を感じる事なく逝けただろうか――答えのない問いにふと自嘲するように吐息と共に笑ったのは「 ……でも、誰でも良いわけじゃないのよね 」自分は貴方の何倍もの時を生き長らえているのに、未だ最期に名前を呼んで欲しい存在は見つかっていない事に気付いたからで。レンブラントとの逢瀬については特に相談事が出てこなかった事で何か重い鎖を巻き付けられたわけではないと推測して内心で胸を撫で下ろし、すぐに幼馴染の話題になればそれ以上悪魔について言及するのは控えて「 レナードにお願いを聞いてもらうためのもの…ということよね、 」それは古い付き合いのある自身にとっても即答出来ないほど難解な問。元より好むものの少ない彼に懸命に思いを馳せて「 魔界の果物で何種類か彼の好むものはあるけれど、食べ物で釣られるような性格じゃないし…。後は…、……そう、彼は読書が好きね 」黒薔薇屋敷の果樹園に成っているそれをいくつか思い浮かべるも、高飛車なヴァンパイアは獲物に餌で釣られる事に良い気はしないだろう。折角獲物である貴方が怪物である自身を頼ってくれたのだから何とか力になりたい、その一心で思い出したのは彼が窓辺でよく読書している姿「 …そうだわ! 」名案を閃いた、とばかりに小さく柏手を一つ打ち「 リーパーがオリジナルの物語を書き下ろして、それを彼にプレゼントするのはいかがかしら? 何章かに分けたら、続きが気になって彼の方からお部屋に来るようになるかもしれないわ 」些かハードルの高いアイデアだが、貴方が他の怪物に食べられてしまわない限りは命尽きるまで時間は山程あるはず。それが貴方のお屋敷で生きる僅かな励みになればと、お節介な意味合いは思い浮かべるに留めて「 まだ自分が読んだ事のない未知の物語――きっと彼は興味を惹かれると思うの 」淡く脇を締めながらゆるり両拳を握って力説するような仕草を取りつつどうかしら、と貴方を見つめて)




853: クォーヴ [×]
2024-05-11 21:52:08



>ニール(>851


素敵な締めをありがとう。お行儀が悪いなんてとんでもない、君の魅力をたくさんお披露目してもらった夜になったね。こちらこそとても楽しくて時間があっという間に感じたよ、本当にありがとう。

狩人の彼にもまた近々お会いしたいね。ミリアムが屋台の戦利品を届けるついでに会話をするのは大賛成だな。その中で彼の違和感が形になりきらなければ、君のアイデア通り…そうだね、ユギンかラクシュエリあたりを呼んでみるのも良いかもしれない。俺としても、ラザロが彼に抱いているのが食欲なのかそれともそれ以外なのか気になる所だし…ふふ、楽しみだね。

君との続きは――もし嫌でなければ、挙げてくれた怪物すべてに会うのはどうかな。君が複数の使い魔へお部屋への招待状を託したという体でも、ハイネから「今ニールの部屋へ行くと面白いものが見られるかも」と吹聴された怪物が興味本位で、もしくは君を心配して訪問するという体でも、どちらでもお好みの方を選んでもらえるかな。ああ勿論、一人一人の怪物との交流にあまり長い時間は取らせないつもりだよ。もしお話が盛り上がりそうなら別だけれど、その辺りは臨機応変に、ってことでいかがかな。言うまでもないけれど、気乗りしなければ遠慮なく伝えてね。君が出来る限り楽しい夜を過ごせる事が俺達の願いなんだから。




854: リーパー [×]
2024-05-11 22:27:26





>マリーシュカ ( >852

──手紙出す前に来てくれてもいいんだぜ?
( 聞こえてきた言葉に片眉を上げてから、戯れのようにそう零し 「 まァ、何のお構いも出来ねェが。マリーシュカとは約束もあるしなァ 」 なんてクツクツと喉奥を震わせるような笑い声をひとつ。同意を示してくれた事に一瞬意外そうな表情を浮かべるも 「 だろ? 」 直ぐに常のものへと戻して。「 ……まァ、な。だが、俺は選べる立場にはねェんだろうが 」 やや諦めの如く付け加えるのは自身が屋敷の住民の獲物だから、というよりも人間界で罪の無い人の命を唯自分がそこに存在しているという実感の為だけに奪ってきた自覚があるから。ふと彼女の様子に気が付けば、表情を和らげて窓の外へと視線を向け 「 自分の最期、マリーシュカに名前を呼んで欲しいッて奴もいるだろうし、その逆もきッと見付かるだろうよ 」 この言葉一つで彼女の憂いが取れる訳では無いだろうが、例えそれが自己満足だとしてでもそう落とす事しか出来ず。付き合いが長いという彼女でもこれ程までに悩むのか、なんて考え込む姿をじっと見詰めて。確かに食べ物で釣られるようであれば、血液でも問題がないだろうと胸中で思い浮かべれば首肯をひとつ。次ぐ彼の趣味、と呼べるであろう事柄には直接見た訳では無いものの、月明かりに照らされ本に目を落とす姿はきっと絵になるのだろうと。「 ……物語……か、 」 元より音楽以外の創作物に触れる趣味など皆無に等しかった自分が書く物で満足させられるかどうか。然しながら彼女が悩んだ末に出してくれたアイデアを無下に断るつもりも無く、視線を中身の減ったマグの中へと落として考え込んだ後に 「 一回やッてみるか。彼奴が読むようなモンが書けるかは分かんねェが 」 彼へ読ませる目的半分、自身の時間潰し目的半分として考えれば悪い案では無い。量の手を握り込む彼女へと落としていた視線を上げて視線を交えるように )





855: ニール・グレイ [×]
2024-05-11 22:33:27



>クォーヴ(>853


…そう?ふふ、嬉しいなぁ。時間なんて忘れちゃうくらい楽しかったのはオレちゃんもだから、これでおあいこかな。

はは、良いねぇ。じゃあレオの夜が訪れた日は、最初にミリアムにご相談して、答えが出ないままなら二人の怪物さんの内どちらかを呼ぼうかな。…ふふ、ね?ラザロもレオも、解った瞬間にどんな表情するのか、オレちゃんも楽しみだなぁ。

……んふふ、良いの?それじゃあ、お言葉に甘えて皆に会っちゃうねぇ。訪問の理由は…オレちゃんと既知のクォーヴとアッシュがハイネに聞いて、が自然かな。アッシュはきっと心配してくれるだろうけど…貴方も心配してくれる?ミゲルは…あまり自分の方から人間のお部屋に入ってくるイメージは無いけど、招待状を出したらお部屋の前までくらいは来てくれるかなぁ?
あとはそう、来てくれる順番かな。怖がらせちゃいけないミゲルが最初、まだオレちゃんに余裕のある時期。次にちょっぴり元気無くした頃にアッシュ、それから最後、追い込まれ始めた頃にクォーヴ。…貴方が相手なら、少しの粗相は許してくれるかな、なんて…ふふ、ちょっと甘えてみたくてねぇ。
お話が長くなっても短くなっても、きっとオレちゃんは楽しい事には変わりないから、怪物さんみんなもいっぱい楽しんでね。それじゃあ、オレちゃんからはこんな所かな。





856: マリーシュカ [×]
2024-05-11 23:13:15



>リーパー(>854


(自身が貴方にとって最初に出会った怪物だったのであれば、幼馴染を差し置いて呼ばれる前に何度も部屋を訪問するかもしれない。だが今回は別ケース、きっと貴方の味を気に入っているであろう幼馴染との関係に変な歪みを与えない為にも線引はしておきたく「 そうよ、とっても楽しみにしているの。だから、いつまでもお手紙をくれないと勝手に来てしまうかもしれないわ 」あくまでも約束の範囲内で貴方と触れ合いたいのだと、柔らかな微笑みを浮かべながら手放していたティーカップに手を伸ばして。貴方の言葉に忍ばされた暗い過去には触れようもなく、ただ一縷の希望を提示するような内容には自身を励ましてくれたように感じて冷たい胸の内にまたほんのりと暖かさが去来し「 あなたの初めてが私だったのなら、 」そうであればレナードに遠慮することなく全てを手加減なく注げたのに、という口惜しさは無意識に肉声に乗ってしまった益体もないもしもの話。途中で気付いてゆるゆるとかぶりを振って「 いいえ。…私があなたにとってそういう存在なら良かったのだけれど 」それもまた片腹痛い夢物語と分かっていて軌道修正を。考え込むような姿をどこか乞うような気持ちで見守り続け、最終的に乗り気になってくれたことに心から嬉しそうに破顔して「 きっと喜んで読んでくれるわ。彼の事だから、素直に態度には出さないかもしれないけれど 」貴方が一生懸命に作文したのに、昔馴染は気の利いた対応はきっと出来ないだろうと推測して、もしそれが現実となってしまった際に貴方が気落ちしてしまわないようにと気休め程度のフォローを入れて。そうと決まれば、とばかりにまた使い魔へひそひそ話をすれば、コウモリはバスケットに入ったやや大判なサイズのレターセットと万年筆を貴方へと差し出し)




857: クォーヴ / ミゲル [×]
2024-05-11 23:32:18



>ニール(>855


色々と一緒に考えてくれてありがとう。それじゃあアッシュと俺はハイネから情報を得て…という体でお邪魔させてもらうね。俺は…ふふ、どうだろう。心配と興味半々、かもしれないね。
ミゲルは人間を怖がって警戒するから、きっと招待状に応える勇気もないと思うんだ。だから偶然ハイネから今回の事を聞いて、気紛れな興味本位で君のお部屋へ向かわせようかな。
順番の指定もありがとう。俺が最後だなんて、そんな美味しい所を頂いてもいいの?…ふふ、今から待ち切れないな。たくさん甘えておいで、ニール。
早速ミゲルを呼んでくるよ。ハイネとの約束から大体2~3日後辺りをイメージしているけれど、齟齬があったら遠慮なく教えてね。その時はロル内で時間経過について触れてもらって全く問題ないよ。
それじゃあニール、良い夜を。


***


ミゲル:
(事の発端は屋敷の一角でハイネと鉢合わせた偶然で。上機嫌な彼に一方的に話しかけられ対応に窮している中で、貴方との約束についてと今貴方を観察すれば面白いかもしれないと聞かされるも正直自身にとっては関係のない事。拒否を示すために人間は怖い、近付きたくないと告げれば、耳を疑う返答――あの部屋に居るのは本当は人間じゃないかもしれませんよ――と。これまでお屋敷の生活で人間以外が攫われてきたなんて話は聞いたことがなく、そうなれば臆病ながらも好奇心が擽られるというもの。少し確かめるだけ、そんな風に何度も言い聞かせながら貴方の部屋の前に到着すれば、相手が人間だったらどうしようという恐怖に存在しない心臓が早鐘を打つ心地で。そのままたっぷりと悩んだ結果、やはり自分にとってはそんな事どうでもいいじゃないかと逃げ癖が顔を出し、踵を返して立ち去ろうとした刹那たまたま通りがかったコウモリの使い魔が挨拶をするように甲高くキィキィと鳴いて「 わ…、しぃ…っ!僕がここにいるってバレちゃうだろ…?! 」動揺のあまり声量を抑えたつもりが制御は上手くいっておらず、その騒がしい応酬は扉の向こうの貴方にも届いているだろうか)




858: ニール・グレイ [×]
2024-05-12 00:55:20



>クォーヴ/ミゲル(>857


うん、うん、ありがと。……貴方も案外意地悪だねぇ。
そっかぁ、解った。それじゃあ、その流れでミゲルを“歓迎”させてもらうねぇ。
……貴方だからそうお願いした、って言ったら他の怪物さんが怒っちゃうかな、なんてね。オレちゃんも、貴方に甘えられるの、心待ちにしてるね。
うん、わざわざ時間経過についてもありがとう。貴方とオレちゃんと、ちゃんと考えが合致してるみたいで安心したよ。
じゃあ、また後で会おうね、クォーヴ。…良い夜を。


***


(ハイネとの約束から少し。体感としては、二日か三日程度だろうか。使い魔達のお陰で盲目であろうと生活には然したる支障も出ず、しかしながら眠るばかりで過ごす時間はあまりにも味気無い。誰かに招待状でも、なんて考えたその矢先、何かの鳴き声が聞こえた気がして顔はそちらの方へ。「……誰か、居る?」ぽつり落ちた疑問は、続いた声に確信へと変わる。どうも焦った様子であった事は少々気に掛かりはしたが、それでも今はこの真っ暗闇を彩る何かが向こうにあると頬を綻ばせ、使い魔の先導の下ベッドの上からドアの前へと。手探りで握ったノブを引き、「こんばんはぁ、誰かさん。」弧を描くいつもの“人間らしい”微笑みを形作って、其処に居る筈の誰かにご挨拶を。「ええと……貴方は人間さん?それとも怪物さん?」問いと共に送る光の無い視線は、当然彼を捉える事は叶わずふらふらと空振り惑い、困り顔で首を緩やかに傾げる。「…ふふ、どっちでもいいかなぁ。」だが直ぐに嬉々と吹いた吐息にそれを掻き消す。――質問の答えなど最初から求めていない。肝要な部分はそこではない。「ねぇ誰かさん、もし良かったら、オレちゃんとちょっとお話してほしいなぁ。…ずっと一人じゃ、寂しくて。」きゅっと寄せた眉の端を下げ、悲しそうな色に表情を染めてそう言葉を紡ぎながらドアから半身退き、恐らくは彼が入れるであろう程度の隙を作る。「あ、オレちゃんねぇ、ニールっていうの。」それから、ふと気が付いたと自らの鼻先を指差しての自己紹介を。「貴方のお名前も聞かせてくれる、誰かさん?」どこまでも合いはしない視線の中、せめてもの柔い愛想を声と頬に含ませて、まずは彼の名前を尋ねてみた。)




859: ミゲル [×]
2024-05-12 09:18:35



>ニール(>858


――――ッ!
(内側から開かれる扉、呼び掛けられる声に思わず全身の筋肉が強張り。怖いものでも見るようなおぞましさを滲ませた表情は失礼極まりなく、貴方が盲目で良かったのかも知れない「 …ぁ、……っ 」もともと進んでコミュニケーションを取ることが不得手な幽霊は次々と紡がれる言の葉にどう反応しようとぐるぐる思考を巡らせて意味を成さない声を零し、恐怖や驚きに彩られた身体も虹彩もわなわなと微かに震え「 寂、しい……? 」ようやく一つのキーワードを拾い上げることに成功すれば、得体の知れない貴方にも自身が時折抱くものと同じ感情があるのだと分かって身体の震えは止まり「 ニールは……何? 」その代わりに絞り出した声はか細く震えていて。人間の部屋に先方から招かれるなんて奇異な出来事は当然初体験で、もしかしたら本当に人間ではないのかもしれない、なんて一抹の期待がざわりと湧き上がっては貴方から貰った質問を問い返す形を取り「 ぼく…っ、僕は、…ミゲル 」入室のために確保してくれたのであろう無防備なスペースと、自身の知る人間の色彩とは異なった相手の姿を忙しなく動く視線で交互に見ながら、緊張により狭くなっている喉からどもりながらも名前だけを伝えるのが精一杯で)





860: リーパー [×]
2024-05-12 09:18:37





>マリーシュカ ( >856

近いうちに誘いの手紙は出すつもりにしてンよ
( 軽口に無闇に乗らないあたり、ヴァンパイアの彼への遠慮が少なからずあるのだろうか。ふっと表情筋を緩めた後、マグをテーブルの上へと置き組んだ足に頬杖を着いて 「 それにマリーシュカと話してンの楽しいしな 」 多少の半段のし辛さはあるだろうが、微塵も害意を感じることの無い彼女と話していて毒気が抜かれているのも事実。その証拠に浮かべる表情は意地の悪さが抜け落ちているはずで。思わずと言った様相で途中まで紡ぎ出された言葉の結びを推測してしまうのは彼女のどこか寂しげな様子が先程から引っ掛かっている故の事。唯、自身が引っ掛かっているそれに対して言及をすることはせずに 「 ?別に初日に会ったのがレナードだからッて、マリーシュカが遠慮する道理はねェだろ 」 この気優しいヴァンパイアにとって、昔馴染みが少なからず気に掛けているという事は懸念点でしか無いのだろう。然し自身は特に現状として誰かの物であるだなんて自覚も、誰かに命を預ける約束をした覚えも無く。欲しい物を欲しいと、そう思う感覚がある事の何がいけないのか、なんてあくまで人間として真っ当な方であろう考え方が違うのかと首を傾げて。「 ハハッ、その時は誰かに慰めてもらうコトにすッかな 」 まともに目を通してくれるのであれば御の字、そう思っているからこそ彼女のフォローには軽口で返す事に。蝙蝠から差し出されたバスケットは彼女からの気遣いだと遠慮すること無く受け取り、中から万年筆を取り出せば眉を下げ 「 備え付けのペンでも良かッたのによ 」 ゆるりと弧を描く口元で )





861: マリーシュカ [×]
2024-05-12 09:40:30



>リーパー(>860


……うふふ。私も楽しいわ、こんなのとっても久し振り
(繋いだ約束がそう遠くない内に果たされるであろう事も、怪物との交流を楽しいと言ってくれる事も、そのどちらもが上辺だけのおべんちゃらではない事がどこか憑き物の落ちたような貴方の表情から伝わっていて。人間からすれば心臓が備わっているであろう位置にそっと両手を重ね合わせて、今感じている暖かさを噛み締め保存するように目を閉じて。「 そういう考え方、素敵ね。何だかあなたと話すと今まで見えなかったものが少しだけ見える気がするの、…あなたの不安を少しでも軽くするために来たのに、私の方が色々教えてもらってしまっているわね 」落としていた瞼をハッと上げたのは、自身の凝り固まった価値観を解きほぐし瓦解させるような言葉が真っ直ぐに胸に届いたから。きっと貴方は自分が欲しいと思えば後悔しないように行動できる強さを持った人なのだろう、そう感じ入れば淡く口角を上げ「 私は――そうね、あなたと違って少し臆病で狡いの。どちらのことも大切にしたい、欲張りなのよ 」屋敷へ攫われたことで否応なしに人生を壊された貴方のことも、ずっと長い間黒薔薇屋敷の呪いを共に耐え忍んできた同胞のことも、どちらも優劣つけられないほど大切。逆に言えばどちらかを取る決め手がない状況とも表現できるが、今度は自嘲するでもなくそんな自分をとっくの昔に受け入れているような清々しさを声に乗せ「 だから、なんだか私にはあなたが輝いて見えるの。……あんまり近くにいると、その眩さにあてられてしまいそう 」最後の言葉は冗談か否か、唇に指を添えくすくすと笑って「 その万年筆、とても滑らかで書きやすいの。だから、あなたに使ってほしくて 」貴方の手中へと渡った万年筆へ視線を移してそれが自身の私物であることを示唆しながら、きっとこれからたくさんの文字をしたためなくてはならない貴方の方が有効活用出来るだろうと)




862: 執事長 [×]
2024-05-12 09:52:29



>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、置きレスにてのんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:ラクシュエリ ]


>ルネコの備忘録【https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/2019/08/26/174536
 お屋敷での暮らしのイメージとして、演者様と同様に怪物の食事として攫われてきた少年:ルネコと提供たちの一場面を切り抜いた短編です。
 本編や提供の雰囲気を何となく知っておきたい方向けですので、もしお役に立ちそうであればご活用ください。(ささやかですが特典あり)


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576
◆グレン(>>644


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●ニール・グレイ × ミゲル ⇒ 【 >>859
●リーパー × マリーシュカ ⇒ 【 >>861


▼ 日常イベント ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/events


▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼




863: ニール・グレイ [×]
2024-05-12 10:33:25



>ミゲル(>859


(強張って聞こえる声は其処に誰かが居るという確かな証明であり、繰り返された己の言葉を頷きで肯定する。発されている音の高さに目線を合わせて、見えないなりの歩み寄りを行う先、か細くとも届いたその名に表情はふわり色付く。「そう。…ふふ、ミゲル、宜しくねぇ。」まずは初めの一歩を踏み出せた事を喜ばしげに、しかしどうも緊張の窺える彼を驚かさぬよう控えたトーンで返してから、「……何、何かぁ…ちょっと難しいねぇ。」漸く彼からの疑問に対して首を捻り悩みに唸って、暗闇の中の視線をふらふら泳がせる。「…あ。小さい頃、オレちゃんの事を“蛇の子”だって言ってるのを聞いた覚えはあるけど……それじゃ答えにならないかなぁ。」ふと、やっとの事で掘り出した記憶を渡してはみたものの、自らその無稽さへの苦味を微笑みに含ませる。招きに開いた空間に何か通る気配が無い事を鑑みて、悩みに逸れていた顔をまたドアの方、正確には彼が居るであろう方向に向け直す。それから、「……ミゲルは、」ほんの少し、静けさを落として。不安を帯びた曇り声で彼を呼ぶ。「……蛇さん、嫌い?」他でもなく“自分が怖いか”と、顔には晴れない憂惧を纏わせてみせながら、言葉と首を傾ぐ仕草にだけは戯けるような緩やかさを着せて、彼へそう問い返した。)




864: リーパー [×]
2024-05-12 10:41:41





>マリーシュカ ( >861

ンなら良かッた
( 恐らく彼女がそのような嘘を吐く人物だとも思いはしないが、胸の辺りに手を添えるその仕草に目を細めて。 「 そりゃ価値観は色々だろうしなァ。……一人の時間を過ごさずに済ンでんだ。俺も助かッてるよ 」 ただでさえ人と人であっても感じ方、考え方は様々。それが人とそうでは無い者とであれば全く異なった考え方をするのも道理であろうが、少なからず彼女には自身の言いたかった事が伝わったようで軽く息をつき。「 ンな事言ったら俺の方がずっと欲張りだろ 」 欲しい物には手を伸ばせばいい、そんな生き方をしてきた挙句今はこの人ならざる者が住まう屋敷で本来の自分を見て欲しい、それを原動力に動く自身はそう称する以外何になるのか。きっと傍から見れば随分と滑稽に写るだろう事は自覚済み。残り少なくなっていたマグの中身を飲み干し、ふぅと息を吐き出した後に 「 まァ、欲張り同士俺にはもッと欲張ってもいいンじゃね?……その “ 眩しさ ” ッてのが嫌じゃなけりゃ、だが 」 元よりヴァンパイアの彼に誰とどう交流をしているか等話すつもりは無い──無論何か他の方法でバレてしまう手立てがあるのなら話は別だが、少なからず自身の希望とあれば昔馴染みの間柄の二人の仲が拗れる事は無いのでは無いかと画策して 「 俺はレナードとも、マリーシュカとももッと話してェし仲良くなりてェ。ッてのはダメか? 」 きっと心優しい彼女を困らせてしまうだろう。そう分かってはいるものの駄目押しとばかりに 「 そういうコトなら、有難く貰ッとくな 」 厚意で添えてくれた私物を突き返す、だなんて無粋な事はせず。じっと万年筆を見た後に丁寧にバスケットの中へと仕舞い込むと同時、いつか自身が最期を迎える際には彼女の元へと返そうと心に誓い )





865: ミゲル [×]
2024-05-12 11:16:58



>ニール(>863


……よろしく、?
(まるで此方との関係性を築いていく気があるかのようなお決まりの文句を半ば反射的に贈り返すも、未だ警戒心の解かれない胸中が語尾を疑問形に濁らせたことに表れて。自分が何かなんて然程難しい質問には思えず怪訝そうに眉を寄せて「 違うよ、そういうことじゃなくて… 」クリティカルな答えが返ってこなかったことにもどかしそうに否定を、こんな風にはっきりと意思表示出来たのは貴方が自身を怖がらせまいと気を遣ってくれているからなのだが余裕のない幽霊は未だそこに気付けず「 例えば僕はゴーストなんだ。だからほらその、君は何なのかなって、…分かんない? 」サスペンダーをにぎにぎと何度も握りながら一生懸命話す姿は容姿よりずっと幼く見えるだろうが、盲目の貴方にはどこか焦れったいような調子の声しか此方の様子を窺い知る方法はないだろう。蛇、その生き物がどうやって貴方へ繋がるのか全く想像もつかないからこそ「 …嫌いじゃない。けど好きでもない、かな 」と素直に感想を告げて。貴方の正体が分かるまではその領域である部屋へ入る勇気は持てないまま、それでも視点の定まらないような様子にようやく気付いて「 目が…見えないの? 」ハイネから多くを聞かされたわけではないため、どこかおずおずと控えめに問うて)




866: マリーシュカ [×]
2024-05-12 11:32:58



>リーパー(>864


自分の欲深さは浅ましく思えるのだけれど、あなたのそれは眩しく見えるの。ふふ、不思議ね
(自身との交流が貴方の無聊を癒やしているのなら心から嬉しく思える。誰にでも優しい怪物は、それでも貴方に対しては他の獲物とは一線を画するであろう何かを確かに感じていて、しかしそれを具体化出来ていないために自分でも未知の感覚を不思議と形容しては自身もティーカップの中身を飲み干し「 それで私があなたを食べたくなってしまったら――レナードとの取り合いね 」お互いの欲張りをぶつけ合ったその先、愛せない獲物は食べないという自身の拘りを貴方が突破したのなら。変わらず表情には微笑みが浮かんでいるものの、瞳の奥には確かな捕食者としての矜持が妖しく煌めきを増して「 彼も私も、仲良く食事を分け合うなんて柄じゃないの。やっと巡り会えた大切な食事だからこそ、徹頭徹尾独り占めしたいのよ 」自身が危惧しているのはまさに国盗り合戦よろしく貴方を巡った争いで「 もしそうなったら…ふふ、私は絶対にあなたを譲らない 」自分の愛に泥を塗る様な真似はしない、と。あれだけ大切にしている馴染との衝突も厭わないという強い意志は柔らかな声に一本の筋を通して凛と響き。貴方のマグも空っぽになっている事に気付けば緩慢な所作でソファーから立ち上がり「 さあ、今夜はそろそろ御暇しようかしら。リーパーの紡ぐ物語、もし気が向いたら私にも教えてね 」話しながらまたしても床上を滑るように衣擦れのわずかな音だけを引き連れてスツールに座す獲物へ近付き、そっと頬に手を添えては額へ触れるだけのキスを落として「 よく眠れるように、おまじない 」母のような慈愛と娘のような茶目っ気を同時に内包する微笑みを向け「 リーパー、おやすみなさい 」告げた挨拶の後、何か別件で引き留められなければそのまま足元から順に霧になって消えゆくだろう)




867: リーパー [×]
2024-05-12 12:45:32





>マリーシュカ( >866


……ハッ、そうなる前に俺も身持ち固めねェとなァ
( 与えられるものを求めてあちこちフラフラとしているのが現状だが、彼女が告げたような事が本当に起こるとするのであればそれはそれで……。彼女の微笑みの奥に先程までとは違う獲物を見定めるような、そんな色合いを見て取れば恐怖とも不快感とも違う何がゾクリ、と背筋を駆けて行くのを感じ無意識のうちに舌先で唇を軽く舐め濡らすようになぞって 「 誰に対しても、だがタダで喰われてやるつもりはねェよ 」 喰いたければ自分を見ろ、そんなスタンスを崩すつもりは全く無く、寧ろ彼女との交流で余計に貪欲になった程。自身の最期の話をしているにも関わらず悲観的なものは声色にも表情にも一切含まれる事は無く、ほんの少しの生意気さが内包されているだろうか。「 良いモン頂いたンだ。礼になるかは分からねェが聞いてやッてくれよ 」 ひやりとした感覚が頬と額に触れれば二度ほど瞬きを繰り返した後、バスケットをテーブルの上へと置いてから立ち上がり彼女の手を取ってその甲へと軽く唇を寄せ 「 マリーシュカも、いい夜を 」 彼女が消えるのを最後まで見送ってからテーブルへと向き直り、睡魔に襲われるまでの間彼女から貰ったレターセットへと筆を走らせようか )


****


ドーモ、この辺りで幕引きだろッて事で失礼すンな。
マリーシュカと話せたの俺としちゃ楽しかッたが……色々と俺の価値観ぶつけちまッて悪ィな。気を悪くしてなきゃいいンだが……。

ンで、早速次の話なンだが2.3回程続けて俳優野郎の方の話紡げたらッて考えてンだが問題ねェか?ほら、俺はレナードとの対価を書かなきゃなンねェし、彼奴も屋敷に慣らしといた方が良いだろうしよ。
問題がねェなら、ハイネとの交流を2回、後はそうだな……俺とじゃ相性悪そうなミゲルかウーミン、他アンタから見て彼奴と気が合いそうな奴がいればそン中から1回とかどうだ?ハイネは何も言わないでも彼奴ンとこに行きそうではあるが、他の奴らに関しては招待状を飛ばすでも何でも構わねェ。その辺は希望がありゃ合わせるッてよ。

嗚呼、後これは何時になるか分かんねェ相談事なンだが、もう一人この屋敷に呼んでも問題ねェか?此処での生活が楽しいが女も動かしたくなッた。ンでも他ントコに行く程の時間は取れねェし、何しろ俺と俳優野郎の生みの親だからぼんやり浮かんでる概要だけでも一癖も二癖もあるッてワケよ。此処でなら好き好むような奴らがいるンじゃねェかッて算段なワケなんだが……つッても、男のが動かしやすいコトに違いはねェし普段のスイッチは俺と俳優野郎になるはずだ。まァ考えてみてくれると嬉しいわ。





868: ニール・グレイ [×]
2024-05-12 12:55:25



>ミゲル(>865



(己の答えに納得がいかないのだろう、隔靴掻痒とした言葉が返される。その一つ一つを急かすでもなく、ただ静かに頷いて飲み込んだ後、「ああ、なるほどねぇ。」ようやっと合点がいったと得心を置き、「……でもやっぱり難しいなぁ。」また声の調子を下げる。「ううん…オレちゃんねぇ、自分で自分の事は人だと思って、こうして人の言葉も字の読み書きもいっぱい練習したけど、」それからつらつらと軽やかに話し出す昔話のついで、上げた片手で自らの名を宙に綴る仕草を。それから、己が心臓の上にその手を添えて、「――どの人間も、オレちゃんが“自分と同じもの”だとは思ってなかったみたいでねぇ。だから、絶対に“そう”だって言い切れる自信が無いんだよねぇ。」ごめんね、と萎れる謝罪は心の底から苦く渋く、困った笑みだけをそこに添える。しかしその後の彼の正直な回答には、「…嫌いじゃないなら、それでいいよ。」憂い不安を安堵の吐息に払って綻ぶ口元で、仄かな嬉々を滲ませてそれだけを返事に括る。続けて、「うん、ちょっと他の怪物さんとの約束があってねぇ。暫く目を預けてるの。」何ともあっけらかんと、ともすれば無邪気な愉楽さえ浮かべながら己の瞳を指差す。「見えなくっても、お風呂もご飯も当たり前に出来るのは良いんだけど…」その先も少々の間は楽しげにくすくす笑いを溢してはいたが、そちらをまた光を映さない視線でじっと見詰めて、「……ミゲルがどんなお顔してるのか解らない事、ちゃんと目を合わせられない事は、何だか寂しいねぇ。」項垂れ、凍えたような微かな震えを唇と声に含ませる。「ねぇミゲル。オレちゃん、ちゃんと貴方の方を向けてる?変な方見て、貴方に嫌な思いさせてない?」声のする方は向いている筈、しかしそれでも暗中の視界では確かな証も有らず。己自身の状況以上に、今話している彼の事にこそ気を配り、そう心配に落ちる言葉を彼に掛けた。)




869: ラクシュエリ [×]
2024-05-12 13:16:17



>リーパー(>867


こんばんわあ、今夜から案内役を交代したエリからお返事させてもらうねっ。
あはっ、そんなコト心配してくれてるんだ!マリーシュカもとっても楽しかったって笑ってたから、なーんにも気にせずこれからもありのままのあなたでいてね。

次の夜からのお話、もちろん大丈夫だよ!ハイネ以外だと…そうね、ウーミンは間違いなく彼に会いたがるだろうし、ミゲルもオドオドしながら招待には応えてくれるはず。ハイネの独占欲を気にも留めずに踏み越えてきそうなユギンやジョネルと関わりを持つのも楽しそう!でもでもわたしだって彼とお話してみたいの、だってエリの好みどストライクなんだもん。好みすぎて食べたくなっちゃうかもしれないけれど…うふっ、彼の指にはハイネ特性の指輪があるんだもん、きっと大丈夫。
ジョネルはハイネと友達だから自発的に彼の部屋に行くだろうけど、他の住人には招待状を出してあげてもらえる?
そうだ、彼に会いに行く順番はどうしよっか!ハイネ→ハイネ→他住人でも、他住人→ハイネ→ハイネでも、ハイネ→他住人→ハイネでも、一番惹かれるのを選んでねっ。

また新しい子を連れてきてくれるのっ?!やったあ、すっごく嬉しい!
お屋敷で過ごしてもらえるかどうかはどんな子なのか具体的な姿を紹介してもらってからのお話になっちゃうけど、会えるのすごくすごーく楽しみだよ!いつも楽しい時間をくれて、本当にありがとねっ。




870: ミゲル [×]
2024-05-12 13:31:12



>ニール(>868


(やっぱり人間だったんだ、と手前勝手な期待を打ち砕かれた気になってダラリと両腕を垂らすも、続けられた言葉の数々にバラバラになった期待の欠片がまだぽつぽつと淡い光を放っているような気がして「 ……君の言う事、よく分かんないけど…僕にとってはその方がいい、かも 」バックボーンを正しく把握しているわけではないため頭上にはたくさんの疑問符が浮かぶも、詰まる所貴方が人間でない可能性があるのならばそれだけ無条件に警戒心も和らぐというもの。開けたままにしてくれているであろうスペースをおずおずと通って一歩室内に入り「 君はゴーストが怖くないの? 」貴方の方へ顔を向けて興味本位の質問を。約束、と聞けばその相手がやけに上機嫌だったハイネであるとすぐに察しがついて「 ハイネか… 」と一人呟き。怪物と約束をするなんて変わった人だな、と感じつつ最後まで貴方の綴る言葉を静聴し「 それも僕にとってはむしろ助かる。ジロジロ見られるのは苦手だし、 」どこまでも自分本位な回答になったのはコミュニケーションから逃げ続けてきた精神の未熟さゆえ。貴方の言いたい芯を捉える能力もないまま、その一時的に光を失った両目を持つ貴方相手だからこそなけなしの勇気が少しずつ湧き出てくるようで「 あの、…座った方が、その…危なくないんじゃない、かな 」ここは貴方の部屋なのだからきっと家具の配置も熟知しているだろうけれど、盲目の人には怖くとも手を差し伸べる程度の良心は備わっており、貴方の腕を引いて導くためにおずおずと手を伸ばしてみよう)




871: グレン [×]
2024-05-12 13:51:38





>ラクシュエリ( >869


こんばんは、可愛い悪魔さん。丁度いい頃合だし、彼奴に対して返事を貰ってたけど僕に引き継がせて貰うね。
マリーシュカが嫌々相手してた訳じゃないって知って彼奴もホッとしてたよ。ただ、余りにも度が過ぎてる時とかは何時でも言ってやってくれて構わないからねってお伝え願えるかな?

ならそうだな……彼奴じゃ怖がらせる事になって交流が持てなさそうなミゲルにお相手願おうかな。他に挙げてくれた人たちも凄く魅力的だけど…………ハイネがもっと僕に溺れてからの方が楽しい事になりそうじゃない?ラクシュエリの事も前にハイネから聞いて気になってはいるからね、君さえ良ければまた今度招待状を飛ばさせてもらってもいいかな?
順番は悩むけれど……ハイネ→ミゲル→ハイネの順でお願いしようかな。僕が他住人に対して扉を開いた時のハイネの様子も気になるし、ね。嗚呼、そうだ。ミゲルの時に関してはきっとお話するだけになると思うけれど、ハイネの時に関しては散策でもお話でも、なんでも構わないよ。僕の方から始める方が良かったら言ってくれ。

新しい娘に関してなんだけど、その辺は理解してるし無理に受け入れて貰おうだなんて思ってないから安心して。ただ、ふんわりと考えているものだけで言ったら僕やリーパーに比べて屋敷の冷遇に当てはまる事は無いはず、とだけお伝えさせてもらうね。嗚呼それと、多分僕のものを出した時と同じように思っているよりも早く出来上がると思うから、その時にもし屋敷に居て問題無さそうだったら歓迎してやってくれると嬉しいなぁ、なんて。はは、僕の方こそいつも楽しい時間をありがとうね。





872: ラクシュエリ / ハイネ [×]
2024-05-12 14:20:36



>グレン(>871


あはっ、あははっ!確かにそうね、ハイネがどっぷりあなたにハマってからの方が楽しそう!それにしてもすごい自信ね、ホント魅力的。たっくさん溺れさせちゃえ~!
もちろん、エリとも話してくれるなんて嬉しい!またいつか使い魔が呼びに来るの楽しみに待ってるね。
ハイネはコレクションの鑑賞とかお世話の目的で訪れるだろうけど…舞台がお部屋になるかそうじゃないかはわたしには想像つかないなあ。だからあなたからも希望があったら伝えてあげてね!
新しい子についてもよく分かったよ、いつも丁寧にありがとっ。
じゃあ早速ハイネを呼んでくるね、グレンにとって素敵な夜にしてねえ!


***


ハイネ:
(人ひとり余裕を持って暮らせそうなほど広いウォークインクローゼットの中、優雅な鼻歌と共に聞こえてくるのはカシャカシャとハンガー同士が擦れる音、そして複数の布を畳んで箱にしまう音。使い魔に頼めばわざわざその怪物が動くほどの事でもない筈なのに、自らの手で何かを選別するような様子からは特別目をかけたお気に入りは自分で世話をするという強い拘りが見て取れる。黒壇にツヤを足したような黒いボックスを手に、怪物は貴方の部屋へと。ノックをすることなく扉を開いたのは、貴方を自分の所有物だと思っているからで「 御機嫌よう、グレン。何をして過ごしていたのですか 」何泊かの出張から戻って愛するペットに話しかけるような、慈しみにも似た甘い声と共に許可を求めることなく部屋に入っては後ろ手に扉を閉めよう)




873: グレン [×]
2024-05-12 14:54:58





>ラクシュエリ / ハイネ( >872


一夜にして何百、何千の目に触れるんだ。自信が無きゃ俳優なんてやってられないだろう?勿論、近いうちに招待状を持って行ってもらうことにするよ。
嗚呼、その辺についても把握したよ、とだけ。希望があれば都度伝えさせてもらうね。嗚呼、それと一応屋敷に来た日から数日経過してるように取らせてもらったけれど、なにか不都合があれば軌道修正してもらって構わないからね、とだけ。
うん、ありがとう。ラクシュエリも良い夜を過ごしてね。

****

( 夜が明けないからか、それとも仕事と呼べるものに追われなくなったからか。定期的に世話を焼いてくれる使い魔のおかげで差程狂わない体内時計とは裏腹、睡眠時間だけで言えば元の世界にいた時よりも格段に延びたはず。ベッドから起き上がればどこからともなく訪れる使い魔が用意をしてくれる紅茶へと口をつけたところで開く扉。先日の彼の言葉が嘘で無ければ扉を開けた主はきっと鍵を掛けた張本人。答え合わせをするべくゆるりと視線を持ち上げ、視界に見覚えのある姿が入れば表情を和らげ 「 おはよう、ハイネ。何も……と言うかさっき起きたところなんだ。見苦しい姿で申し訳ないね 」 世話を焼いてくれていた使い魔たちの中、一番身近にいた個体へと軽く感謝の意を込めて触れてから立ち上がり髪の先に少し癖の残った頭のまま彼の元へと近寄って、彼が手に持つ箱を捉えれば 「 それは? 」首を傾げて )





874: ニール・グレイ [×]
2024-05-12 15:04:15



>ミゲル(>870


――……そう?
(それを理由に散々避けられた己にとって、目の前の彼が言う“人ではない方が良い”というのは、あんまりにも意外な言葉であった。思わずぱたりと瞬きを一つして、しかしやがては喜びに表情を柔らと弛め、「お化けさん?…ふふ、怖くないよ。」まずは一言、今度は簡潔に彼への返答を。それから「だって貴方、オレちゃんとこうして、ちゃんとお話してくれてるでしょ?なら、怯える事なんて一つも無い。ね?」首を戯れに傾げて、答えの肉付けを楽しそうに浮わつく声で行う。その後で呟かれたかの怪物の名に頷くと、「そう、あの狼みたいな目をしたカラス、」そこまでで――光り物で遊ぶ鳥の名で、一度言葉を止めたのは故意か、それとも偶然か。「――アゲハのような怪物さん。」ともあれジョークめかした音で、あの灰の肌に燕尾服の姿を優美な烏揚羽と評してみせた。「ああ、それなら良かった。貴方が嫌にならないなら、目が見えないのも悪くないかもねぇ。」思っていた回答とのズレも、ともかく彼が不快ではない事に勝る事柄では無し、今は只々己が盲目である事を喜んでいれば、ひやりとした何かが腕に触れた。「…はは、ミゲル、手を引いてくれるの?優しいねぇ。」続く彼の言葉に触れたものの正体も、その意図も理解して、微笑ましげに弛めた顔を彼が居る筈の方向へ向けた後、「それじゃあ、ソファーの所まで連れてってくれる?」彼の言う事を素直に聞き入れ、目的地を指定しゆっくりと歩き出す。普段よりも小さな歩幅、遅い歩調で、もしも正しくソファーに座れたのなら、「ありがと、ミゲル。助かったよ。」と捩らず真っ直ぐな礼を。「ねぇ貴方、もしまだこの部屋に居てくれるなら、もうちょっとオレちゃんとお話してほしいなぁ。」その先に続けるのは、彼の優しさへと当て揺さぶる自身の要求。「例えば、そうだなぁ……ミゲルの好きな花とか、好きな本とか。オレちゃんね、優しい貴方の事もっと知りたいんだ。」どうかな、と彼を窺う視線はやはり的外れではあったが、それでも言葉に偽り無しと示さんばかりにじっと静かに彼の答えを待った。)




875: ハイネ [×]
2024-05-12 15:31:16



>グレン(>873


おや。お寝坊さんですねえ、
(お道化るように肩を竦めながら放った言葉には詰ったり呆れたりする調子はなく、気に入った子だけを贔屓する悪い教師のような態とらしい甘さで「 構いませんとも、たくさんお眠りなさい。ヒトの肌や髪のツヤには睡眠が不可欠なのですから 」自分のためにずっと美しく在りなさい、その為に必要ならば惜しむ事なく眠りなさい、と。こちらからも歩み寄りながら、ふと髪に残る寝癖に気がついてはくつくつと笑って「 ああ、貴方のお顔の美しさはしどけなさすら愛らしさに変えてくれますね 」褒めているのか貶しているのか判別の難しい言葉も、態度では可愛らしくて仕方がないと示すように箱を持たない方の手で睡眠の名残を撫で付けるように何度も髪に触れて。そこで箱へと貴方の注意が移れば「 貴方の為に持ってきたのですよ 」そう言いながら自分の為なのは最早御愛嬌。箱を床に置き、片膝をついてロックを外せば、そこには多種多様な衣装の類がよりどりみどりに収められており「 これらは全て俺の手作りです。目算なので貴方のサイズと多少のズレがあるかもしれませんが…綺麗なコレクションほど着せ替えたくなるものでしょう? 」採寸をしに来る時間はなかったものの、貴方のために誂えられたそれらはどちらかと言うとコスプレに近い意匠のものばかりで、様々な職業の制服や果てにはメイド服のようなものまで取り揃えられており「 今夜、どれを着て過ごしたいですか?それとも、俺が選んで差し上げましょうか 」選択権をこちらに委ねるのならばそれ即ち拒否権はないのだと、悪戯っぽい表情に示しながら試すように貴方を見上げて)




876: ミゲル [×]
2024-05-12 15:48:05



>ニール(>874


……言葉が通じるけど怖いやつもいるじゃん
(ふいと顔を背けてぽそりと吐き捨てるのは他の何物でもない照れ隠し。人間に害を成し取り殺す幽霊が怖くないだなんて、他の怪物であれば異形としての沽券に関わると憤慨するような事でも気弱な自身には嬉しい事として思い出に残り。「 確かに…ハイネの使い魔は蝶々だし、何となく雰囲気似てるかも 」からす?とまた疑問符を浮かべかけて、続いたワードに蝶のことを指しているのだと気付かされれば呑気にそう呟き「 僕には…蝶よりは蜘蛛みたいに思えるけど、 」幾重にも粘性の糸を張り巡らせ獲物を捕らえ、しかしすぐに殺しはせず甚振る佞悪な蜘蛛。頭に浮かんだことをそのまま声に乗せてしまってからもしハイネに自身の表現が漏れ伝われば嫌味を言われてしまうかもとハッとして「 今の、ハイネには言わないで… 」あくまでも自分を守るため、バツの悪そうな顔でちろりと貴方を見よう。「 …なんだか君って、僕のことばっかり考えてない? 」無事ソファーへと送り届け、自分はどうしようとそわそわしながらベッドや近くの椅子に次々と視線を遣るも、こういう時許可なく座っていいものか分からずソファーの近くに佇んだままポツリと落として「 僕…、優しいとかそういうのじゃないし 」口を突いたのは謙遜、内心は優しいと評価されて満更ではなくニマニマと頬が緩みそうになるのを必死に堪え。重なる事のない視線にむしろ安心感を覚えながら「 花とかはその…よくわかんないけど、薔薇はあんまり好きじゃないかも。白い花は、きれいだと思う 」教養として花の知識を備えておらず、困ったようにもごもごしながらも何とか自分なりの回答を形にして。薔薇を好まないのは屋敷中に咲き誇る黒いそれが誰かに命を奪われた自分と重なる同族嫌悪に近いからだろうか「 難しい本も苦手。挿絵がないやつとか…最悪。でもコミックは好き 」好きより嫌いのほうが先に出てくるのは生来の卑屈さゆえか。腹の底からではなく喉のごく浅いところから絞り出すようなボソボソ声でなんとか質問に答えながら、最後には勇気を振り絞って「 その、ニールは…? 」人間なのに人間らしくない、そんな貴方に興味が湧いて問を返そう)




877: グレン [×]
2024-05-12 16:35:27





>ハイネ( >875

どうにもする事が無いと寝すぎてしまってさ…
( 声に甘ったるさを含む彼はどうやら眠り過ぎてしまった事に対して咎める様子は無いらしい。寧ろ眠る事を推奨するような言葉に思わず笑い声を漏らしてしまい 「 はは、向こうでは絶対に言われないような言葉だな 」 分刻みという程では無かったが舞台役者としては多忙な生活を送っていた自覚がある。睡眠時間を削ってまで台本を読み込んでいた生活を思い返せば目を細めて。相変わらずどちらの意が強いのか読み取れない発言ではあるも、行動で悪い意の方が少ないだろうと判断し。然し素直にお礼を言うのも、と「 直す時間も無かったんだ、仕方無いだろう? 」 寝癖に気が付かなかった気恥しさも手伝ってやや拗ねたような様子が滲むも、髪を撫でる手を拒むこと無く受け入れ。癖付きやすいが同時に直りもしやすい髪は彼が触る内に恒のように戻るはず。開いた箱の中に収まる色とりどりのそれらに、僅かにきょと、とした表情を浮かべ 「 ……僕に? 」 それが例え着せ替え人形のような意図であったとしても舞台衣装以外で誰かが自分のために用意をしてくれるなんて事は初めてで。その場にしゃがみ込んで中を覗きそっと手を伸ばし 「 凄い、凄いよ。プロが作ったみたいだ 」 目をきらきらと輝かせ、純粋にはしゃぐ様子はまるで子供のよう、と表現するのが的確だろうか。選択を迫られるも、そもそも必要だと言われたから身に着けていて着ることさえ出来ればそれでいい、そう考える常の自身の服装を頭に思い描けば苦笑混じりに緩く首を左右に振り「 生憎僕は服に頓着が無くてね。だから、ハイネ。僕に似合うものを選んでもらっても? 」 無論彼に選んでもらったものが何であれ着こなす自信がある上に、自身の容姿を一等気に入っているダークエルフが唯小馬鹿にする為だけの衣裳を選ぶだなんて考えてもいないから。箱の中から視線を持ち上げるまま彼へと目線の先を移し、やや上目遣いがちに見詰めて )





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