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オリジナルキャラなりきりチャット
自分のトピックを作る
683:
レンブラント [×]
2021-05-26 20:00:27
>リーパー(>682)
君にとって俺はアタリっちゅぅ事?そら光栄やわ、
(一方は好奇心に、もう一方は嗜虐心に任せて価値ある肉体の片鱗をつまみ食いしたにもかかわらず忌避されるどころか良い評価を授かった様な気さえすれば、怪物の身で自惚れてしまいそうになるが淡々と微笑を敷いたまま「 怪物共と一つ屋根の下やで?いつ死んでも可笑しないのに生きやすいやなんてけったいやなあ 」愉快さを声に交えればふと窓の外を鳥とも化物ともつかない有翼種のシルエットがバサリと音を立てて通り過ぎてゆき、それに気を取られるように窓へ視線を遣りながら「 ――人間界(あっち)はそないに気に入らんか。 」今はまだ強いる気のない貴方の過去の独白への布石を投げ入れ、ふと獲物達に用意された自室とは違う両開きの大きな扉の前に立ち止まっては自身と同じ色の双眸を横目で見つめ「 そら期待出来そうやな。俺もバイオリンは弾けるで 」視線を扉へ戻し奥へ押し遣るようにゆっくりと両方の戸を開けば、80から100平米はありそうな室内は壁も床も一面がワインレッドに染められ、突き当りには月の影を羽織る黒薔薇のステンドグラス。室内の照明は要所に置かれたランタンと華美な硝子の向こうから差し込む月光のみ。一歩踏み入れればふわりとした絨毯の感覚に靴を脱ぎたくなること請け合いで、壁沿いには黒地に金の装飾が施されたバロック調の椅子やソファが並び。ステンドグラスの下には冴え冴えとよく手入れの行き届いた黒いグランドピアノ、少し離れた場所にハープや打楽器の類、弦楽器は大きいものから順に高級感のあるケースの中へ立てかけられるように壮観と並べられており。他にも一楽団を容易に形成できそうな多種多様の楽器がそれぞれガラスケース等に収納されていて、やにわに絡められた腕をそっと引くようにしながら止まっていた足を動かし「 君の得意なンも聴かせてや? 」そう声を掛けて室内へ入れば目的地に到着したためエスコートのための腕をするりとほどいて扉を閉め、誰も入ってこられないように魔力の鍵を手早くかければ振り返り「 こン中は安全やから、好きに見て触って弾いて良えよ 」一先ずは貴方のリアクションを観察する為か自分は扉の前から動かず、そっと腕を組んだまま目を細めるようにして微笑み)
684:
レイモンド [×]
2021-05-26 20:08:32
>クォーヴ( >681 )
そっか……クォーヴの言うとおり、話してみないと分からないこともきっとあるよね。最後まで親切にありがとう。今までたくさん本を読んできたけど、死神がこんなに優しいなんて知らなかったな。アッシュやウーミン、屋敷のみんなと仲良くなれたら、いつか君にもお礼をしにいくよ。
何か問題がなければ僕に返事はいらないから、君も楽しい時間を過ごして。それじゃあ、今夜がクォーヴにとっても良い夜になりますように。
>アッシュ
( 来客はそれなりの乱暴者であるとノックが教えてくれていた。そもそも未成熟といえど、男子一人を攫える人間が柔であるはずがない。そう覚悟していた頭脳でさえ、突如爆ぜた轟音に一瞬思考を停止させ、それが人の声だと理解した時にはぎらついた蜜色の中に目と口をぽかんと開いた自分の顔が映っており「 ──クレイジー、何? 」今まで身の回りに居たのは身分の近い紳士淑女か、身分を弁えた使用人だけ。両親ですらこれほど顔を寄せてきた記憶は無く、至近距離で流し込まれる視線と言葉を受け止めきれずに繰り返す。しかし自分の声が驚きに反して掠れたり、震えたりしていないことに一呼吸分の余裕を取り戻せば、僅かにのけ反ってしまった背筋を正し、より間近になった彼から答えが返ってくるより早く二の句を継いで「 ゾンビって、仮装パーティーの予定なんて聞いてないけど、……っ 」誘拐なのか、そうでないのか。食い殺されそうな距離にも臆さずコミカルな単語への疑いを口にするが、ふわりと体内に入った臭気に思わず手の甲で鼻先を押さえ。失礼などと考える暇さえ与えない、本能が拒絶する匂い。無意識に眉をひそめてしまうほど異様な、それでいてどこかで嗅いだことのあるこの匂いは何だろう。揺らぐ瞳で周囲を窺い、同時に記憶を探ること数秒。ふいに自分の中で合点がいけば、ふたたび目の前の男を見つめてそろり、と手を下ろし「 えぇと、ミスター……アッシュ、だよね。君、怪我してるの……? 」思い出したのは生き物の腐った匂い。まだ幼い頃、知識も技術も持たずに作ったままごとの小鳥の剥製から日に日に漂ってきたもの。相手の仮装が肌の色を塗り替えるほど本格的であるとはいえ、まさか腐肉まで塗りたくるとは思えない。そこまで考えればぐるぐる巻きの包帯姿と腐臭を結びつけるのは容易く、他に聞くべきいくつもの問いを押しのけて、気遣いとよく似た響きの好奇心がためらいがちに零れ出し )
685:
リーパー [×]
2021-05-26 22:14:48
>レンブラント( >683 )
首絞められたの以外は大した危害あったワケじゃねぇしな。
( 先日の一件は同意の下での事。味見と称されるあの行為が繰り返される事が続くのはじわじわと殺されているのに等しいのかも知れないが、今のところ然して身体に不都合がある訳でもない。そんな判断の元の当たり外れは若しかすると通常の人間的思考からは外れているかもしれない。彼の言う通り滑稽な話な事は重々承知、鼻にかけたような笑い声を漏らすと共に首を傾げて「 ンじゃ逆に質問。死んだ方がマシだってトコで生きるか、生きたいッて思える場所で生涯を終えるか、アンタならどっちを選ぶ? 」いつまでも明日があるという保証がある場では無い。誰かと出会い交わす言葉の一つが自分の身を滅ぼす可能性だって秘めている。しかし、命のやり取りに似た緊張感も日々のスパイスだと考えればそれで終い。そんな考え方をする自分は元から歪んでいたのか、生活の乖離がそうしたのか。どちらにせよ、幼少からその片鱗は持ち合わせていたのだろう。窓の外を飛ぶ影を横目に捉えながら「 ──息が詰まるンだよ 」ぽつ、と溢すのは独白の足掛かりにもなり得る言葉。その先を求められれば言葉を落とす筈だが、両開きの扉を押し開けられた先、一面の濃い赤紫色の室内に置かれたコレクションされているとも言える楽器の数々に思わず瞠目し、声になり得なかった感嘆の息を漏らして。室内へと踏み入り、腕を解かれても暫くは雛鳥が親の後を尾けるように彼から2、3歩離れた位置に居て。許可が降りればあからさまに瞳を輝かせ。ピアノにフルート、サックス、その他諸々。ある程度の音を出せる物は多分にあるのだが、室内に入る前の問いに応えるように真っ直ぐに向かうのは特段の自信がある楽器──エナメル質のグランドピアノの元。適当な鍵盤を人差し指で押さえてみれば、指先に触れる象牙の感触や耳に入るズレの無い音に思わず口元を緩ませ。唾を飲み込み確認をするように両手で指の動きを確認すれば、毎日のように弾いていた頃と比べれば多少のもたつきはあるものの、概ね問題無く動くことに一安心。ペダルへと足を掛け、椅子に浅く座り息を吐き切ってからゆったりとしたテンポで奏でるのは『 別れの曲 』の名で知られる練習曲。何度も繰り返し身体に染み付いた運指は楽譜を見ずとも完璧に熟す事が出来、勘を取り戻す頃には彼の存在も忘れ瞼を閉じ鍵盤の上で指を踊らせ )
686:
アッシュ [×]
2021-05-29 18:18:11
>レイモンド(>684)
ッ、ギャハハハ!
(至近距離だから控えめに笑わなければというお上品な遠慮など頭の螺子まで腐り落ちたゾンビには縁遠いもので、途轍もなく短い導火線が爆弾を弾けさせたように呵々大笑し「 マメがハト鉄砲喰らってやがンぜエ! 」覚えた慣用句を使いたい一心なのだろうか、惜しくもミスを犯しているだなどとつゆも思わず正しい言葉と信じ切って大声を張り上げながら楽しそうにバンバンと手を叩き。「 オレだって聞いちゃいねェ、今日ユーが来るって知ってたンなら臓物血みどろパーティーでも開いてやったのによオ 」貴方はこの怪物の意思で攫われてきたわけではないと意図せず告げながら怪物相手ならばまだしも人間にとっては決して惹かれない字面のパーティーに思いを馳せ本気で悔しそうに肩を落とし。刹那、目の前の少年が臭い物に蓋をする仕草を取ったことに過敏なほどにビクリと反応し「 ……オレ、臭ェか?クセェのか?! 」ザッ、ザザッと問いを重ねるタイミングで大袈裟に貴方から遠ざかりながら自分の首筋だの手首だのを一生懸命スンスンと匂って。自分の体内からほんのりと香る不快な匂いが偶々普段より強い日だったのか、それでも四六時中感じている腐臭を今更バグを起こした鼻で知覚出来るはずもなく、へにゃりと力なくその場に崩れ落ちるように体育座りをして膝の間に顔を埋め「 オレだって努力はしてンだ、――けどゾンビに腐乱臭は付きモンなんだってマイフレンズも言ってくれンだよ、 」ぶつぶつと連なるのは貴方への釈明のつもり。またしても恣意的に連ねた言葉が自分以外の怪物の存在を意図せず示唆し、怪我などせずとも無関係に発せられる香りはゾンビというアイデンティティから切り離せるような代物でもなく、一際顔を沈めるようにグリグリと膝へ額を押し付けながら「 だから頼む、オレの事キライになンないでくれよォ…… 」先程までの溌溂とした陽気はどこへやら、上ずって掠れた声音が切ないまでの切実さを助長して)
687:
レンブラント [×]
2021-05-29 18:21:11
>リーパー(>685)
そりゃ選択肢がある奴の為の問いやな、俺も含めて屋敷の住人には愚問やで。
(表情には平素の薄笑。しかし蛇の双眸は貴方でも音楽室でもないどこか遠く、目の前にない途方もないものをぼんやりと見つめる眼をしていて。答える価値もないと言外に告げると同時に、怪物達にも選択肢など無いのだと屋敷の禁忌たる悲しい秘密に繋がりかねない表現になってしまったのは不意か故意か。それ以上こちらから続きを継ぐことなく、タイミング良く貴方が零した本音に過去への確執を感じ取れば、きっと悪魔を見た時よりも大きく開いている貴方の瞳をじっと見つめ。代償を得るのは貴方が音楽を満喫してからでも良い、むしろ今請求するのは野暮だと判断したがゆえの沈黙のままにピアノへ吸い寄せられてゆく後ろ姿を見送って。試しに奏でられた一音に呼応するように扉の前から動き、足音や物音等の楽器が奏でる音以外の全てを吸収するこの部屋のために誂えられた絨毯の上を滑るように移動し、ピアノチェアの斜め後ろ辺りに位置する椅子へと腰を下ろして優雅に足を組み。物悲しい旋律は懐かしささえ感じさせ、この悲壮感がどうしようもない美しい悲劇を彷彿させるのだと脳を納得に導き。決して相容れない捕食者と被食者を分かつ違いは大いにあれど、芸術はその垣根を越えて響く数少ない飛び道具なのやもしれぬと思い至った所で丁度曲が終わりを迎えるだろうか。もし演奏が止んだのなら数秒の余韻を含ませた後にゆったりとしたテンポのスタンディングオベーションを贈り「 綺麗や。この曲も、ピアニストも 」この美麗な音色を他の誰にも聴かせたくないと反射的に抱いた感傷は何だったのだろうか。ミューズが乗り移ったかの如く素晴らしい演奏を披露した貴方に共鳴するように、或いは怪物も人間もなく同じ場所に立つように踵を返して良く磨かれたバイオリンを手に取り「 今のは自分の為に弾いたんやろ?俺は君の為に弾いたるわ、 」ピアノ寄りの部屋中央、即ちステンドグラスとグランドピアノを直線で結ぶ位置に立ち「 貴重やで 」前置きと共に緩やかなウインクを見せた後慣れた手つきでバイオリンを構え。選んだのは人間界で著名なバイオリン独奏のために編曲された『G線上のアリア』で、細く白い指で特定の弦を抑えながら丁寧に弓を引くことで洗練とした音を奏で。曲の要所で身体に柔らかな捻りを挟み抑揚を表現しつつ、蛇の微笑は今この瞬間だけは音に酔い痴れるように冷たさを忘れ冴えるような熱を帯び)
688:
執事長 [×]
2021-05-29 18:24:37
>先日に比べてよりのんびりペースとなっております[ 今夜の案内役:ユギン ]
※半年ほどなりきりから離れておりましたのでリハビリしながらとなりますが、それでもよろしければお相手頂けますと幸いです。なお置きレス交流も可能になりましたので、即レスだと負担が大きいかも…という方もお気軽にご参加くださいませ!
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【https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters】
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▼ 世界観・ルール ▼
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▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼
◆ルシアン(>>19)
◆ザカリー・アーバーン(>>93)
◆レオ(>>147)
◆ニール・グレイ(>>244)
◆シャラメ(>>395)
◇ミネルヴァ(>>489)
◇プリケル(>>559)
◆リーパー(>>576)
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●ガートルード × マリーシュカ ⇒ 【 >>587 】
●プリケル × ギンハ ⇒ 【 >>618 】
●リーパー × レンブラント ⇒ 【 >>687 】
●レオ × ラザロ / ミリアム ⇒ 【 >>674 】
●アヴァロン × クォーヴ ⇒ 【 >>610 】
●シャラメ × レンブラント ⇒ 【 >>679 】
●レイモンド × アッシュ ⇒ 【 >>686 】
▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼
689:
執事長 [×]
2021-05-30 14:42:15
>ご新規様・常連様・お試し問わずのんびりペースで募集中です[ 今夜の案内役:ユギン ]
※半年ほどなりきりから離れておりましたのでリハビリしながらとなりますが、それでもよろしければお相手頂けますと幸いです。なお置きレス交流も可能になりましたので、即レスだと負担が大きいかも…という方もお気軽にご参加くださいませ!
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690:
レイモンド [×]
2021-05-30 18:14:03
>アッシュ( >686 )
待って、そんなつもりじゃ──
( 唐突に始まった狂騒は幕引きもまた唐突。否、己が終わらせてしまったのだと、大きく跳ねた剥き出しの肩を見て悟る。腐臭と共に遠ざかる彼を追ってベッドから立ち上がり、宥めようと手をのばすが、相手が一瞬早く崩折れてしまえば広くなった視界の先に意識を奪われ。へたり込んだ巨躯の向こうには開け放たれたままのドア。あっけなく拓かれた出口へそっと逃げ出したとしたら、無防備に蹲る男がまさしく豆鉄砲を食らったような顔をするのは何十秒後になるのだろう──そこまで考えておきながら一歩も前に進めないのは、足元で聞こえる声があまりに弱々しいからで。彼がぶつぶつと何か言う度につま先から甘い感覚が這い上がり、一層切なく発せられた言葉に絡め取られるように膝をついて「 ……大丈夫、大丈夫だよ、アッシュ。体中包帯だらけだったから、ちょっと心配だっただけ。不安にさせてごめんね 」きゅうと胸を締め上げたのは愛おしさでも哀れみでもなく、大好物を見つけた高揚。飛びつくかわりに両腕を開き、すっかり縮こまってしまった体を抱き寄せる。まるで下級生をあやす口ぶりで弁解を噛んで含めては、より安心を与えるべくマーブル柄の髪に頬を寄せ「 僕はレイモンド。レイって呼んで。友達はみんなそう呼ぶんだ 」彼と"フレンズ"の間へ割り込むように、友達という特別感で飾った愛称を謝罪の印にこそりと明かして。仄かな異臭などもはや気にならず、この不安定な自称ゾンビが垣間見せた不幸のスパイスとして香るだけ。ぞっとするほど冷たい肌も、陽気に反して静かな心臓も、大の大人を慰める愉しさに満ちた体では幸か不幸か気づかないまま。だからこそ無邪気な微笑みをそのままに「 ねえアッシュ、君の友達はどんな人たち?僕みたいな子供もいるの?──僕、君のことがもっと知りたい。もっと仲良くなりたいな 」と一切の嘘偽りなく言葉を続け。肩越しに覗くドアの向こうには人影どころか気配すら無い。腕の中の相手の言い分を信じるならば、彼に代わって自分を攫ったかもしれない存在。そして、自分より彼と親しい存在。異なる種類の関心をないまぜに、再び蜂蜜色の目がこちらを映すのを待って )
691:
リーパー [×]
2021-05-30 20:11:45
>レンブラント( >687 )
( 変わらぬ薄笑の中、形容し難い何かを見る双眸と何処か引っ掛かる物言いが胸に支える。言葉を切った続きを促す事もしなければ、深くを尋ねる事もせずに話を流したのは先程の事。屋根を持ち上げ響板が露わになっているそれから発する音は、音を吸引する障害物も少ない分伸びやかな響きを広い室内の隅々まで届けるはず。一呼吸置いてから弾き始めた練習曲は、作曲家の身体的特徴も相俟ってか指の動きよりも技術面に重きを置いた一曲。一音一音しっかりと、指が走り音が滑る事の無いように、ここは敢えてたっぷりと間を取るようにして…。悲哀や寂しさ不安、それに少しの期待。この曲に込められたものと自身の感情が結び付く事が多い為か、譜面から読み取れるもの以上に物悲しさを込めて。最後の一音まで響かせた後、鍵盤へと乗せていた手を膝に下ろしたところで聞こえてきたゆったりとした拍手の音。はっとして音の出所を探せば、いつの間に移動していたのか斜め後ろにいる彼の姿に苦笑を浮かべ「 そりゃドーモ 」素直に褒められるのは何時振りの事だろうか。最低限人に聴かれて恥ずかしくないくらいには弾けてはいたのだろう事に安堵の息を吐くが、彼の存在を忘れていた事もまた事実。気恥ずかしさと申し訳なさが入り混じり視線を泳がせて。彼が移動するのをスツールに座したまま視線だけで追いかけ、丁度ピアノと一直線上に並ぶ位置に着いたのならば体毎其方へ向き直り。バイオリンを構える動作一つで様になる姿をじっと見つめ、流れるように紡ぎ出された音色に僅かに目を丸くさせ。鼓膜を揺さぶるのは混じり気のない優美な旋律。剥き出しになった感情の弱い部分を柔くなぞるような、それでいて優しく包み込むような。不思議な感覚に瞬きや呼吸さえも忘れ聴き入り、時折感じる胸を締め付けるような痛みには気が付かないふりを。もし演奏が終わったなら、やっとの事で吐き出した息と共に零れ落ちたのは目元に張った水。意図せず流れ出るそれに気付く素振りも無く「 …はは、綺麗すぎて、なんて言ったらいいのか分かんねぇ… 」ぽつりと溢し、眉尻は下げながらも口角を持ち上げた歪な笑みを浮かべてみせ )
692:
アッシュ [×]
2021-05-30 22:33:17
>レイモンド(>690)
(己はゾンビ、腐敗の化身。それを堂々と相手に告げれば大抵は腫れ物のように扱われ、それでなくとも汚らわしいものとして嫌煙されるが種族の常。そして自身は派手な登場シーンで貴方へゾンビであると告げている筈、にもかかわらず暖かいものに肩が包まれればギョロついた双眸を零れ落ちるほど見開き「 ……~ッ、 」彼が自分の正体を冗談だと捉えている可能性など勘案しない、否できるほどの能が無いゾンビは未知の感激のあまり声にならぬ呻き声をくぐもらせ徐々に泣き出しそうな様相を浮かべながら「 レイ、レイ、レイィ。ユー良いヤツだなア 」暗い打算がそこにあると単細胞なゾンビが勘繰るはずもなく額面通りに受け取るのは貴方も自分の新たなフレンズだと意味する言葉。縋るような調子で何度も許された愛称を復唱しながら髪に触れる柔らかな頬へグリグリと犬猫のように頭をすり寄せ。自身を受け入れ剰え関心を抱かれるのは希少な高度数の美酒をかっ食らった時のような酩酊感をもたらし、情報の要求にはガバリと勢いよく身を引き剥がしそのまま胡坐へと姿勢を変えて「 モチロンだぜブラザア、ユーが知りたいコトでオレが知ってるコトなら何だって隠し事ァ無しだぜイ! 」左手で上腕二頭筋を見せつけるようなガッツポーズを取り、右手で隆々とした力瘤をパシッと小気味よく叩いてから口笛で使い魔を呼び。カラスの姿をした其れは合図から数秒と経たず現れ、人間には解読できない魔族の言語で主人から言伝されれば開け放たれたままの扉から一度飛び去り、嘴に籠を咥えてすぐさま帰還し。籠の中には白い画用紙とクレヨン一式、〝 サンキュウ 〟と主が告げれば用を終えた使い魔はまた何処かへと飛び去り。ゾンビは分厚い画用紙一枚を床に敷きその上に拳握りで持ったクレヨンにて歪な絵を描いてゆき「 コレがラザロの兄貴だぜイ!コレもコレも何もかもイカしてんだろオ? 」完成品を貴方へグイと押し付けるように差し出す。紫味のある赤い短髪にゾンビの眼と似て非なる鋭い眼光。特徴的なのは鮫のように並ぶ立派な牙と背に大きく広がる深い群青の翼で、それらを順に指差して。ふんす、としたり顔で彼の魅力を語る姿には彼を好いて好いて仕方が無いと顕著に示しており、満足すればまたガリガリと次の画を即席で仕上げ同じように差し出し「 コレはミリアム。オレとおんなじモンスタアなのによゥ、もうずっと何も喰ってねェからガリガリで心配なんだよなア 」仄暗い寝室でも目が覚めるほど鮮烈なショッキングピンクのボリューミーなツインテールに、ドラゴンの牙と比較すればやや迫力に欠けるがそれでも人間の骨肉を噛み砕くには苦労しないギザギザ歯、そして何よりゾンビの微妙な画力によって不気味さの増す単眼を模した布。シュンと肩を落とせば立派な体躯は小さく見え、表情と身体すべてを駆使して彼女を案じる姿からもまた貴方以外に向ける強い友愛が感じられるだろうか。最後、もう一枚の画用紙には今まで見せた2体とは毛色の違う人に良く似た姿の怪物を描き、これは差し出さずにくるりと絵の向きを変えて床に置いたまま貴方へと示し「 コレがギレルモ。何でかは知ンねえケド屋敷の地下に閉じ込められてるフレンズ。オレぁコイツのコト好きなんだけどよウ、イカれてッからかなア 」夜を思わせる寒色を帯びた黒髪に見開かれた狂気の瞳とそれを縦断する生々しい赤い傷跡、黒い唇の隙間から覗く一対の牙。この屋敷へ攫われてきた獲物への最低限の説明すら差し置いて求められるがままに自分の周囲を取り巻く怪物たちの説明をしながら腕を組んでむむむと思慮に唸り)
693:
レンブラント [×]
2021-05-30 22:57:47
>リーパー(>691)
(何が面白いのか、と。この屋敷に囚われ初めて音楽室に踏み入り人間の使う楽器を見た時には全く興味も引かれず冷淡な反応しか抱かなかった。そこから幾星霜の時が流れいつしか弦楽器を手に取ったきっかけは最早忘却の彼方で、気付けば自分が満足する程度には弾けるようになっていたそれを誰かに披露するなどいつ以来のことか。正直、音を奏でる事に対して貴方のように没頭出来ない。きっとそういう才能は無いのだろうと頭の片隅で考える程度には怪物らしさを残して頭の中を譜面を完遂すれば、すぐさま得物を置いてピアノと寄り添う貴方へスタスタ歩み寄り冷たい指でそうっと温かい涙を拭い「 ――アカンなあ。君が感動してくれるンは嬉しいけど、どうしても勿体ない思てまうわ 」悪魔にとって最も美味なご馳走である人間の涙。既に味を知っていて且つ空腹ではない今、指を濡らすそれを口に運ぶことは無かったものの、どう足掻いても崇高な芸術に捕食への本能を封殺出来ない怪物の性に困ったように眉を下げながら微笑み。その後、一歩引けば恭しく片手を左胸に添え「 筋金入りの怪物の独奏、えらいお粗末サンでした。 」と淡く一礼し「 いつか二重奏できそやねぇ 」艶めかしいピアノの鍵盤蓋を視線でなぞりながら思うがままを提案とも誘いとも独り言ともつかず飄々とした調子で告げ。連弾を想定しているのかいないのか、大人二人が座っても余裕のあるスツールの端へとそっと腰掛ければ気紛れに低音の鍵盤を優しく押し込み、その余響が消え入る頃に「 人間界(むこう)に居った頃、よう弾いとったん?やんごとない趣味やね。 」置くように滑らかに代償への口火を切り。そこには対価の清算というよりかは純粋な興味の色がわずかに濃く滲んでいたのは果たして打算か無意識か。ともあれピアノが高級品であるのは既知の上、あれほど上品な音色を諳んじて奏でられるのは貴方が高貴な身の上たる証かと推測をしたうえで琥珀色の双眸を向けて)
694:
リーパー [×]
2021-05-31 12:45:27
>レンブラント( >693 )
( 此方へと歩み寄ってきた彼の指が触れるまで目元に溜まったものに気が付く事はなく、間の抜けたような声を漏らし手の甲で彼が触れたのとは反対側の目尻をぐいと拭い。確かな湿り気を感じ、泣いているのだと理解すれば乾いた笑い声混じりに「 泣くつもりとか無かったんだけどな、 」困ったような普段とはまた違う笑みを見せる彼と同じように眉尻を下げて見せ。礼をする姿に思い出したかのように、ぱちぱちと数回の拍手を。意図あっての事なのか、はたまた唯の独り言なのか判断を付け難い物言いに首肯を一つ「 ん、したい。すげぇ綺麗な音紡げそうだし 」この世界へ来て恐らくはじめて口にする直近以外の未来への希望。音楽に対しては貪欲らしい、なんて自分でも知らなかった一面に目を伏せて。耳へと届く低い音。その反響すらも無くなる頃に届いた言葉にはどう伝えるべきか一瞬の迷いを見せ「 ──俺が唯一、個として見られるモンだったからな 」趣味とも違えば生きる術でも無い。一言で表すならばこれが適切か。そんなものを足掛かりにして「 俺さ、一応わりと名家の出でさ… 」ぽつりぽつりと落とし始めるのは過去の独白。どの程度までのものを求められるのかは分からないが、楽器を前に語るのならば過去の中でも一番奥深くに仕舞い込んでいた話の一択。人に聞かせるには体裁の整っていない不恰好な記憶の断片は、途中で口を挟まれる事が無ければ終いまで途切れ無く紡ぐ筈で。隣から送られる視線には気付きつつも其方へと向く事はせずに「 みぃんな見てんのは家柄ばっか。親も友達だって思ってた奴も、恋人も 」そういうものだと思ってた。だからこそ、自分自身愛嬌を振り撒いて権力や金で物事をどうにかしようとしていた時期だってあった。だってそれ以外に自分を見てもらえる方法なんて知り得なかったのだから。沈んだ表情の中、ふっと口元に笑み浮かべ「 1人だけ、家が落ちぶれても離れていかねぇ奴がいてさ。ソイツ、俺の弾く音が好きだッつーの 」正直馬鹿なんじゃねぇかッて思った。そんな言葉は口の中で小さく呟くように。今迄受けていた自分の後ろにあるものへと注がれる興味関心では段々と納得できなくなっていったのは、その人物に出会ってからの事だったか。個人として向き合い、叱咤され、同年代の子供たちと同じように扱われる事が嬉しかった。──それが終わりを告げたのは初めて人を殺めた翌日の事。チェアの上に置かれていた一枚続きの楽譜とカセットテープ。その旋律に愛想を尽かされたと痛い程に理解が出来たのは音を通じ語り合っていたところが大きかった筈。とここまで話したところで終着点などがある訳もなく、延々と出てくる過去の記憶に深く息を吐き出すことで区切りをつけて「 まぁ、ソイツも俺から離れてって無事今の俺の完成ッてワケ。……ど?対価になった? 」さも何事も無いようにあっけらかんとした調子を装いつつも、妙に明るい声色は不自然さを演出する要因になってしまうだろうか。一応は疑問系の形を取ってはいるが、疑問点以外には答えるつもりも無く )
****
あーッと、途中で出てきて悪いな。すげぇソロル色強くなっちまったのと、中々に悲壮感漂ってるなッて思ったから謝罪。あと台詞外のトコもある程度話してるッて認識しといてくれたら嬉しいッて報告だけ。
お前はどっか省略出来ねぇのかッて文句は何時でも受け付けてッけど、コッチの返信は要らねぇから把握よろしく。
696:
レイモンド [×]
2021-06-01 18:45:30
>アッシュ( >692 )
ふっ、あははっ。君も、ううん、可愛いヤツだなぁ、君は。
( 健気なその顔を堪能する間もなく押し付けられ、かと思えば捩ろうとした体を勢いよく離される。彼が本物のゾンビだったなら、きっと腐っているのは脳みそだ。針の飛んだレコードのような喜怒哀楽にもみくちゃにされながら、そんな風に思い至れば抱えきれなくなった感情がとうとう笑い声として弾け。可哀想は、可愛らしい。膝を立てて座り直すついでの口真似は自然と傲慢に大人びて、どんな調教の賜物か、相手の意のままに使いをこなすカラスさえ遊びを披露される心地で眺め。そして始まった情報提供はいよいよ子供じみたもの。力任せなクレヨンさばきに幼い弟を思い出し、かつてそうしてやっていたように見守って「 ゾンビなのに器用なんだね。僕が描くよりずっと上手だよ、この、ドラゴ……ニュート。それに、ペットのカラスなんて初めて見た 」贈られた画用紙と解説に多少面食らいつつ、作業を邪魔しないよう独り言のボリュームで讃え。おまけの称賛は人か怪獣か定かではない男への言及を誤魔化すカモフラージュ。これが何のヒントにもならない落書きであれ、友人が満足するまで微笑んで待とう。そんな心算で向けていた暖かな眼差しも、二枚、三枚と絵が増えていくにつれ緩やかに翳りを帯びていく。それは悪夢めいた不気味な絵柄に怯えたせいでは決してなく「 ミリアムはサイクロプス。ギレルモは……ヴァンパイア、かな。へぇ、アッシュにはすごい友達がたくさんいるんだ 」床に置かれた三枚目もすっと取り上げ、代わりに溜め息混じりの呟きを落とす。褒め言葉の体でありながらきらきらとした雰囲気は消え失せて「 じゃあ、今さら人間の友達なんていらないんじゃない? 」伏せた瞳で見下ろす、ピエロのような男の目ほどに冷めた色を纏う言葉は足りない頭にどう響くだろう。「 それとも、怪物のみんなとディナーパーティーするのに必要? 」思考の鈍い彼のために、重ねた冗談には笑みの残る唇で露骨な毒を混ぜ込もう。両手を塞ぐ画用紙は、どれも空想の友達としか考えられない荒唐無稽な肖像画。分かっているくせに相手の口から聞きたがるのはささやかなおふざけであり、大人気ない悪い癖。自分そっちのけで憧れ、案じ、懐くような友達など本当は居ないのだと、君こそが必要だと、例の大音量で明かされなければ気が済まない程度に彼を気に入ってしまったらしい。期待と微かな苛立ちを悪戯っ子の表情として昇華しつつ、視線は合わせないまま丁寧に紙を折り畳んで )
697:
レンブラント [×]
2021-06-02 21:36:57
>リーパー(>694)
(両手を重ねた状態で前框へ置いてピアノへ前のめりになるように体重を預け、ステンドグラスから差し込む淡い月光を反射するロングヒンジの一点のみを見つめながら、途中でリアクションや口を挟むことなく独白を最後まで静聴して。十分な代償かを尋ねる言葉には「 〝ソイツ〟は君の殺人を知っとったん? 」了承ではなく問いを返す事で応え。言い終えてスツールから立ち上がりピアノの側面に沿うようにゆったりと遊歩しながら「 君らの世界における人殺しっちゅぅのは、そらもうえっらい罪なんやろ? 」何の温度も持たない側板に右手を添えながら禍々しくも神秘的な黒薔薇の硝子を見上げる表情は窺い知れず。声の調子は良くも悪くも平素通り、シンパシーもなければ勿論詰るような調子も皆無で世間話の延長上のように、それでいて抒情詩の一拍を紡ぐような間を含ませた後「 ――君があン時、あないな事言うた理由が解かったわ 」純粋な得心を穏やかな声音に乗せて。レナードの気紛れによって初めて貴方と引き合わされた夜。凶器と肉体をベットした酔狂な賭け事の決着がつく直前、個として認識される事を渇望するような震えを孕んだあの声が鼓膜の奥に去来し、ふと青白い手をステンドグラスに掲げては月光に透け溶かされるように姿を消してすぐに貴方の背後に現れればトンと暖かい肩に熱のない手を添えて「 君が他の獲物と違ごてこンお屋敷を嫌わへん理由も。 」喜びや高揚とは似て非なるが、プラスの情緒であることは窺える柔らかい話し方で続け「 此処やったら家格も富も権力もぜぇんぜん価値あらへん。そないなモンで腹は膨れんからなア 」肩に置いた手を引っ込めた直後に細い腕をするりと貴方の首周りに回してゆったりとバックハグをする体勢を取りながら耳元へ口を寄せ「 唯一で絶対の価値があるんは君自身や、リーパー。怪物(おれら)は君がどれほど美味いンか気になって気になってしゃァないし、どないしたら君をより美味く喰えるかに心砕きながら永遠に続く夜を楽しむ 」冷たい唇で耳朶を甘噛みし、ゆっくりと放した喉の奥で静かな笑いを絡ませながら「 俺かてそのうちの一体や。まだまだ君の味知らん奴らがおる中で味見したことあるっちゅぅ事実にも割と優越感抱いとる。……悪い気せんやろ? 」すぅっと目を閉じて背後から抱き込める腕にわずかに力を込め)
698:
アッシュ [×]
2021-06-02 21:50:35
>レイモンド(>695)
(カワイイ、その単語の意味は理解しているが真意は到底理解できずにハテナマークをいくつも頭上に浮かべ、年端もいかぬ少年なのに可愛いよりも美しいという表現が似合う貴方を怪訝そうに見遣り。絵を褒められれば上機嫌にコロリと口角を浮かべ、クレヨンを置き空いた両手で勢いよく×を作り「 ブッブー!ラザロの兄貴は正真正銘のドラゴンだしよオ、アイツらはペットじゃねえぜイ!今夜からレイも世話ンなる使い魔だア、アイツらちっちェのにオレより魔法使うの巧いんだぜエ 」既にフレンズと認めた相手に講釈を垂れることが楽しくて仕方が無いといった様子でご機嫌なテンションに身を任せるゾンビには、貴方の心に曇天が広がった事実を嗅ぎ付ける嗅覚は備わっておらず「 ギレルモはダンピールッつってよウ、よく分かンねーケド普通のヴァンパイアとはちょっぴり違う種族なんだぜイ!そういう所もイカすだろオ? 」寧ろ知己への好意をさらに付け加え、無邪気という表現がしっくりとはまる憧れに似た光を肉食獣の双眸の奥に煌めかせながらガバリと貴方の華奢な肩を抱き「 なァに言ってンだよォ!ニンゲンのフレンズだからこそ気が狂ッちまうほど欲しいンだろオ? 」孤独への恐怖を埋めてくれるのはいつだって怪物だった。しかし捕食対象たるヒトにすら友愛を注ぎ注がれることに焦がれるゾンビは、渇きの原因にも特効薬にもなり得る人間との繋がりに飢えており「 皆オレ見ると怖がって逃げちまうからよゥ。だからオレ、レイの事すッげエ歓迎してンだぜエ! 」しょんもりと声の勢いを落として本心からの侘しさを隠しもせず表現してから、その反動か二の句は心底嬉しそうに声を張り上げやや力加減を間違えた頬擦りを貴方の髪へと押し付け。ディナーパーティー、その言葉には一転して血相を変え身体を放して貴方の正面から薄い双肩をガシリと鷲掴みにして「 そりゃダメだ、ダメダメだレイィ!だってよゥ、もしアイツ等がユーのコト気に入ったらどうすンだア?そんな――そんなコトになったらよォ、オレどうしていいか分かんねェよゥ 」困惑、焦り、そんなものを前面に押し出しながら頬に冷や汗が伝うほど狼狽し。怪物の言う〝気に入る〟は獲物として、そして捕食対象としてロックオンされてしまう事態を指し、もしそうなってしまえば良好な関係を築いている怪物達相手に足りない頭で交渉を仕掛けなければならないし、何より自分は喉から手が出るほど熱望しているフレンド候補をまたしても失ってしまう。貴方もフレンズも双方失いたくないと、元から持っているものの遥かに少ないゾンビはズズズと貴方の胸板へ項垂れるように額をくっつけ「 ……ユーがオレにもオレ以外にも喰われなきゃイイのになァ 」黒薔薇の屋敷では何よりも夢物語な理想をただ力なく零し、同時に貴方が此処へ拉致された本質へも図らずして接触し)
699:
レイモンド [×]
2021-06-03 19:36:26
>アッシュ( >698 )
( 寂しい、欲しい、全身全霊の本心は満点でなくとも及第点。じゃれつかれバランスを崩した拍子に胸の棘も抜け落ちて、頬擦りにぐらりぐらりと揺れる視界の中、良い子だと撫でてやるために後ろ手をついていないほうの腕を伸ばす。しかし肩に食い込む力の強さに驚いてその手を引っ込め「 アッシュ、ねえアッシュ、ただの冗談だって、」当たり障りのない台詞さえ喉の奥へと気圧される、尋常ではない様子の動揺。くしゃくしゃの髪もそのままに見守り、やがて自身が無意識に発した単語にすうっと笑みが失せてしまえば、凭れかかってくる頭部を抱き留めることもできずに見下ろして。このネジがいくつも足りない頭で、冗談やごっこ遊びのためにこれほどの芝居ができるだろうか。彼を好ましく思うからこそ抱いた違和感が心臓をとくとく鳴らし、相手に聞こえてしまわないよう灰褐色の頬を両手で包んではゆっくりとこちらを向かせ「 ……さっき約束してくれたよね、僕に隠し事はしないって。じゃあ教えて。君は──君たちは、僕を殺そうとしてるの? 」息を潜め、まるで仄暗い廊下の向こうに佇む怪物達から隠れるように問いかける。無論、薄闇の中に大きな一つ目や獣の金の目が光っているなどと怯えるほど幼くはない。"待て"の代わりに、お喋りな唇を同じくらい冷えた親指でなぞりつつ「 本当に人喰いの怪物なら、魔法を見せてよ。カラスより下手だって笑わないから。……出来ないなら、ちゃんと本当の事を話して。いいね? 」諭すように付け足すのは、お遊びを終わらせる合図。到底無理な願いを以て空想への逃げ道を塞いでから、さあ答えをどうぞと言わんばかりに指を離し。立場上誘拐に巻き込まれる可能性は幾度となく教え込まれてきたけれど、己が殺される未来など誰も口にしなかった。自分は捕らえ、所有し、奪う側の人間。絶対の認識に影を落とす現状が酷く薄気味悪く、口元を引き結んだままじっと相手の双眸を凝視して )
700:
レオ [×]
2021-06-16 15:10:44
>ラザロ/ミリアム(>674)
──ふふ。
(“狩り”の真っ最中には意識から遮断されていた二人の声と、辺りの賑やかさがまた自身の内に戻る。まるで我が事のように取り損ねたそれを悔しがる姿や、記録を喜び讃える姿に湧くむず痒さのまま口許を弛めた後、贈った物を受け取ってくれた彼へ思わず嬉しさの欠片を吐息に溢す。次いで、店番の彼女から掛かった声にそちらへ顔を向け、差し出された小さなカードを受け取る。それに描かれる何とも不可思議な模様をまじまじと傾げた視線で見詰めつつ、聞いた使用上の説明を確りと噛み砕いて飲み込んで、再度彼女に目を合わせ、「うむ、解った。ありがとう。」了解の意と礼を飾り気の無い言葉で告げる。受け取った物を懐へしまうのと同時に立ち上がり、その直後に受ける軽い衝撃に彼を見上げては、掛けられる声に頷く。「…ああ、そうだな。」続いて、屋台を後にする背を追って此方も歩を進めながら、相槌を打って周囲の屋台に緩やかに視線を回す。「……む。あれは…」ふと、目についたのは手持ち花火の屋台。「…ラザロ、彼処に置いてある物は何だ?」感情の赴くまま指を持ち上げ屋台に並ぶそれらを差し、興味と疑問の混ざった面持ちで改めて彼と向き合い問い掛けた。)
702:
アッシュ [×]
2021-08-02 21:16:29
>レイモンド(>699)
違ッ――、
(目的は殺害か。否、捕食であって無意味で寂寞な虐殺ではない、と。どちらにせよ拉致された側からすれば大差のない解答だが、兎にも角にも必死に否定しようとした冷たい唇は、同じだけ冷えた温もりのない指先ひとつで動きを制され、不意に鼻腔を擽る"大好物"の匂いに今しがた満たしたばかりの食欲が貪欲に疼き出し脳髄がくらりと眩む。ゾンビの口元へ不用意に触れるなんて、その可愛らしい親指を食い千切られても文句は言えない程の無謀だがそれを窘めるよりも先に、貴方の提案を受け入れるための返事や首肯もなく代わりに双肩を掴んでいた右掌をそっと上へ向け、何やらキッと鋭い目つきで何もない手中を睨みつけ「 ンぎ…ッぃ、 」腐れた身体を引きずる割にはあまりに整いすぎた白い歯列を食い縛って、空いた左手で右の手首を握りさらにもう一段力を込めるように低く唸り。黒とも灰色ともつかない淡く暗い光の中、じわじわと手中に何かが象られてゆく――それは手品の類ではなく、無から有を生み出す魔術としか形容できない荒唐無稽な光景で、たっぷり時間を使ってようやく形に出来たのはトランプのジョーカーたった一枚。刹那、力んでいた為か堰き止めていた息をぶはぁっと大きく吐き出し、ゼェゼェ肩を上下させながら「 …ッれが、オレのせーいっぱいだゼィ…… 」なあ、信じてくれるだろ?そう続けたかったが慣れない魔法に体力をごっそりと削られた今の肺活量では請うような視線を向けるのが限界。そこまで無茶をしてまで貴方の信頼を勝ち取りたかったのだと愚直なまでの態度で示しながら、不気味に笑うジョーカーを差し出すともつかず手のひらに携えた姿勢のままゆっくりと深呼吸をして調子を整え「 だからよォ、……あんまし不用意にオレの口に触ったらよゥ、ガマン出来なくて噛み付いちまうかもしンないゼェ 」体温は低くとも人肌は人肌。触れるぬくもりを手放すのはあまりに惜しいが、健気にも自分の餌食にならないようにと自らのろりと顎を引くようにして忠告し)
*****
返事、遅くなっちまってゴメンなア。
また気が向いたら遊びに来てくれよ、俺達ゃいつでも大歓迎だぜイ!
703:
ラザロ [×]
2021-08-02 21:20:54
>レオ(>700)
あン?
(問いかけの形に新たな興味のターゲットを感じ取り、導かれるように指の先を見遣って手持ち花火の屋台が視界に入れば合点がいったように「 ああ、ありゃァ俺等の――ってオイ、店番が居ねぇじゃねェか! 」説明の前に一つの大きな違和感に気付いて喧々囂々と相手の居ない文句を一閃。確か当番ではギレルモが番をする予定だったはず、それを貴方にちょっかいを出した挙げ句すっぽかしてしまった彼に対する不服や文句をググッと拳を握り締めることで何とか堪え「 あのモヤシ野郎…… 」と忌々しげに呟くに留め。些細なことで声を荒げる短気なドラゴンにしてはこの対応は快挙で、それも全て祭の夜の主役たる貴方を慮ってのことで「 レオ、火は怖くねぇだろうな? 」横目で見下ろしながら確認を取ったのは、火や燃料や文明よりも自然と緑と水に生きる猟師に配慮してのことで。ある夜、とっておきの泉で水浴びをした際に自身のブレスを披露した際の反応からもその線は薄いだろうと判断し、ズカズカと自分の屋台に歩み寄っては店番不在のカウンターからむんずとありったけの手持ち花火を鷲掴みにして掻っ攫い「 百聞は一見に如かずだ。おら、持ってみな 」渡したのは派手に火花を噴くタイプのススキ花火。ふっと息を吹くようにして、二人の足元でふよふよと浮かぶ赤い火の玉を作り出した後「 先っちょをよ、少しの間炎に晒すんだ。そしたら面白い事になるぜ。浴衣の裾には気をつけろよ 」具体的にどうなるか教えないのは、人工物たる花火の存在をきっと貴方が知らないだろうから。一体どんな顔をするのだろうと内心で楽しみに思いながら、勢いよく吹き出す花火がせっかくの浴衣に燃え移ってしまわないようにと腕を組みながら柔らかい口調で告げて)
*****
悪ィ、随分時間が空いちまった。
これからも鈍いペースにゃなると思うが、前みたくゆっくりでもレオと過ごせたら俺等は嬉しいぜ。
704:
執事長 [×]
2021-08-03 13:47:53
>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、置きレスベースでお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:カナニト ]
>お盆に向け少しずつですが時間が取れるようになったため募集再開します!
※少しの間なりきりから離れておりましたのでリハビリしながらとなりますが、それでもよろしければお相手頂けますと幸いです。なお置きレス交流も可能になりましたので、即レスだと負担が大きいかも…という方もお気軽にご参加くださいませ!
※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!
▼ 提供一覧 ▼
【https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters】
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◆ルシアン(>>19)
◆ザカリー・アーバーン(>>93)
◆レオ(>>147)
◆ニール・グレイ(>>244)
◆シャラメ(>>395)
◇ミネルヴァ(>>489)
◇プリケル(>>559)
◆リーパー(>>576)
▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼
●レオ × ラザロ ⇒ 【 >>703 】
●レイモンド × アッシュ ⇒ 【 >>702 】
▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼
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