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オリジナルキャラなりきりチャット
自分のトピックを作る
600:
ハーシェル [×]
2025-10-25 19:29:34
>>ハインツ様(>>595)
――さて、どうでしょうね。
(底なしに肚を空かせて、獲物の何もかもを欲して、心深くまで誑かしたそれが自らを差し出せば最後、骨の一欠片さえも残さない餓えきった大蛇。身も心も紛れも無い“異形”である己と向かい合って尚怯えない彼からの問いに、柔らかに瞳を細め曖昧な誤魔化しだけを戯れに残した。「……怪我が?」いつかの約束の後に何気無く流れ出した話へ片眉を跳ねさせ、怪訝を滲ませた疑を落とした。だが引っ掛かる思考に悩むのは十も歩が進まない内、記憶に刻むように口の奥でなぞった第七皇子の名を最後に、導かれるまま入った医務室のソファーに身を落ち着ける。「ええ、どうぞお預けいたします。」道具を取った彼へと信頼の頷きを返して、しかし見詰めるのは治療を施す手元ではなく、彼の姿全て。傷に伏せられた夕焼けも己より余程上品な色をした黒も、甘い言葉を絶え間無く紡ぐ唇さえじっくりと味わうように視線を這わせていた。やがてふわりと慣れない香りが漂って薄れていったその後、「…おや。ふふ、また解きたくなくなってしまいますね。」掛けられた声に一度瞬いて意識を腕へと向けて見れば、何とも可愛らしくも華やかな白のリボンが結ばれていて、思わず零れた笑みには何の含みも無い無邪気な嬉しさだけが満たされて。その笑顔のまま再び彼と目を合わせ、「ねえ、ハインツ皇子。僕の怪我が直ったらいつか、このリボンの結び方を教えて下さい。――貴方が傷付いたその時に、こんな素敵なお返しをしたいのです。」音にするその理由は蛇の打算が絡み、でも“結び方を知りたい”のは子供のような好奇の本心。どちらかといえば今は後者の色味が強く輝く眼差しを注ぎながら、弾んだ声でぐっと踏み込むおねだりを彼に渡して。)
601:
セレーナ [×]
2025-10-26 13:46:13
>599__ジーク様
(藤棚の前から移動してティーテーブルに着くと、対面に座った彼が開口一番に告げたのは国が滅亡に瀕しているということ。王宮内外を見ていてもそこまで深刻な問題を抱えている様には見えなかったけれど、と香り良い紅茶の入ったカップを指先で軽くなぞりながら一先ずは小さく頷き、続けて語り始める彼の話に耳を傾けて。「 ……極彩の魔女、 」事の元凶、魔女と呼ばれる女性がこの国に突如として現れたところから始まり、圧倒的な力で皇族を制し王宮を乗っ取ってしまったと。ここ数日王宮の一室で過ごしていたのに全く気付けなかった衝撃的な事実に深く胸を痛め、呑気に素敵な皇子様との出会いに浮かれていた自分を密かに恥じて。秘密の花園へ来る前に話していたドレスルームの件もそういう事だったのだろうと一人でに納得する。そうして全てを聞き終えると両手できゅ、とカップを包み込んで無意識に引き結んでいた唇を和らげ「 ───…あなたも、ご家族も、大変な思いをされていたのですね。眠れない夜をどれだけ過ごしてきたのでしょうか… 」彼の目下に浮かぶ隈は単なる忙しさだけで出来たわけではないのだろう。一体いつから魔女の脅威と戦っていたのか、息苦しい心地で対面の彼を見詰めながらこの腕に抱き締めたくなる衝動を抑え、今は頭の中を整理する。あの夜の相手がその魔女である事も、【姫】の存在が国を救う鍵となる事も理解はできたけれど。今までの会話や内容を要約すると───魔女に創られたその【姫】という存在がつまりは自分なのだと、明言されずとも分かってしまって。胸中でゆっくりと飲み込んだ言葉を反芻し、次第に眉尻を垂らすように柔く微笑んで「 ふふ、…だから親切にしてくださったのですね 」初めて庭園で言葉を交わした時から甘く心を擽るように、ゲームの駒として創り出された自分に優しく接してくれた彼へと内心で感謝の念を抱きつつ独りごち。そっとカップを持ち上げて僅か唇を触れさせながらふと、瞳に影を落として「 …ゲームが終わってしまったら、私は消えてしまうのでしょうか 」戯れに生み出された命ならば、恐らく消す事も可能な筈。純粋な疑問として浮かんだそれを無意識に呟くと、少し温くなってしまった紅茶をゆっくりと流し込み喉を潤して)
602:
第三皇子ハインツ [×]
2025-10-27 21:42:10
>>ハーシェル姫(>>600)
可愛いでしょ?気に入ってもらえて良かった。
(どこか底知れない肉食獣のような危うさを持つ姫の心から嬉しそうな笑みを向けてもらった瞬間こちらもつられるように微笑みを深めて。純真で、どこか放っておけない愛嬌を宿した姫の笑顔はどこかで見た覚えがあるような気がして少し記憶を探る時間を置き「 ……この結び方はね、昔、弟の泣き顔を隠すために覚えたんだ。痛みを隠すための飾り──でも、姫がそれを覚えてくれるなら、きっと意味が変わる 」煌びやかで華やかな王宮に似つかわしくない苦痛や哀愁。それらの香りをかき消すように、少しだけ開いた窓の隙間から吹き込んだ穏やかな風が鼻をつんとさせる薬品の香りをかき立てて。包帯の上からそっと姫の腕を撫でながら「 うん、約束。僕が傷付いたら、きっと… 」綺麗なリボンを結んでね、と。甘やかに紡ぎかけて言葉が霧散するように続かなかったのは、皇子が本当に望むのは美しい包帯の結び方なんかじゃないから。風に揺られて潰れた片目を隠す前髪が僅かに揺れ、慰撫するように包帯を撫でていた手はいつの間にか姫の手の甲に重ねられて「 …ううん。ねえ、もし次に姫が怪我をするようなことがあったら、また僕に診させてくれないかな。 」平均より熱い体温で蛇の冷たさをじわじわと侵食しながら、言葉もまた微かに熱を帯びる。それが肉体の傷でも、心の傷でも、僕にだけ見せてくれる痛みは深くて甘い贈り物。どんな顔で痛みに耐えて、どんな顔で笑うのか、どんな顔で獲物を食らうのか。お姫様のすべてを知りたがる檻の中の獣は、静かに起き上がり鉄格子にその爪を掛ける)それでその時は…少しだけ、僕を食べてくれる?
603:
第一皇子ジーク [×]
2025-10-27 21:57:55
>>セレーナ姫(>>601)
(やっぱり、彼女は優しすぎる。突然趣味の悪い寓話のような実話を説かれ、その混沌の中心に据えられる駒として生み出されたなんて事実を知らされれば取り乱したっておかしくない、いやむしろそういう反応の方が多数派なはず。なのに第一声が自分を、皇子達を気遣う言葉だなんて。不意に息が詰まったのは、姫を憐れんだからではなく心から愛おしい、守りたいと思ったから。「 最初は…そうでした。でも今は違う。貴女が【姫】でなくとも、私は貴女を想っていた 」きっぱりと断言する言葉には確かな男としての矜持を乗せて。ゲームに勝つことが目的で始まった出会いでも、今は――「 そんな事はさせない! 」勢いよく立ち上がった拍子でテーブルが揺れ、カタカタと食器の揺れる音だけが小さく響いては消えていき。女性の前で声を荒げてしまうことなんて生まれて初めてかもしれない、咄嗟に出たとはいえ大人げない振る舞いを恥じるようにぐっと拳を握って、でも姫からは目を逸らさずに「 …私はこの花園に誓う。貴女の命をあの魔女に無為に摘ませたりはしない。 」どこか遠くで、極彩の魔女の高笑いの幻聴が聞こえた気がした。どうやってそんなことを成し遂げる?…分からない。でも、こんなにも熱く、真剣に、一人の女性を守りたいと思った事なんてなかった。テーブル一つ挟む距離がじれったい。本当はこんなもの荒々しく払いのけて今すぐ姫を強く抱き締めたい。でもやはり先程の拒絶が胸を過ぎり、空を切った手で自分の胸元を握り締め)例え貴女が私を選ばなくとも。私は貴女に健やかに生きて、……世界で最も幸せな女性として、穏やかに暮らして欲しいのです…。
604:
ハーシェル [×]
2025-10-28 20:31:45
>>ハインツ様(>>602)
(泣き顔と、痛みを。何処までも底抜けに柔らかな羽毛のような優しさのリボンは、自分の手の内ではきっと――彼の言葉に過る、あまり宜しいとは言えない仄暗い思考は、途切れた声と移る温もりに引き戻された。「……ハインツ皇子?」様子を窺いに首を傾げて一つ呼び掛けた直後、再び紡がれたのは思いもよらない誘い文句。「おや、おやまあ……――ふふ、困りました。貴方は僕に、つまみ食いなんて行儀の悪い事をしてほしいと仰る。」困る、などとは台詞の上だけ。その声音も頬も、好物が皿に乗った嬉々に色を孕んで、庭園の薔薇よりも余程甘い。そのままわざとらしく悩む素振りで沈黙した後、「……では一つ、契りを交わしましょう。」“約束”よりも重いそれを差し向けながら、此方を着実に侵す熱い手を捕らえ自らの口許へと引き寄せた。その指の根に唇を押し当てる敬愛にも似た所作の後ろ、「僕がまた傷付いてしまうその日が来るまで――貴方は今より何も欠けず、損なわずにいる事。心身の全て、流れる血潮の一雫さえ、完璧に。」彼を、獲物を瞳孔の開く瞳で真っ直ぐに捉えて、密やかに契りを告げていく。終わりの唇が離れる間際、不意打ちに薬指へと極柔らかに鋭い歯を立てる悪戯は、“その時”の予行にも見えた。「……誓って頂けるのなら、貴方のお望み通りに。」眼差しも言葉も執着も、彼の愛と呼べるもの全てが向かう先を己だけにさせられたなら――そんな貪婪を誑かす蜜に変えて、誘いを綴る。「…如何ですか、ハインツ皇子?」ねだりも誘いも綯い混ぜになった大蛇の熱視線にてその反応をつぶさに見詰めながら、巻き付いて動きを狭めていくようなその“契り”を、何処か冗談の笑みが含まれた声で問い。)
605:
セレーナ [×]
2025-10-28 21:22:08
>603__ジーク様
(真実を聞いても存外落ち着いていられるのは、きっと物事を客観的に考えてしまう癖があるからなのだろう。だからこそ自分が創られた何者かである事にショックを受け悲しんでいるのか、ただ漠然とこの先の未来の事を憂いているのかすらも複雑に絡まり分からなくなって。何処かぼんやりとしながらカップを置き、真っ直ぐに想いを断言する彼の言葉に一つ胸が弾んだ。束の間、勢い良く立ち上がる彼を見上げて突然の事に小さく目を瞬かせては、その瞳から目を逸らせないまま紡がれる誓いに微かに頬を緩めて「 …ありがとうございます、ジーク様。けれど───無理はなさらないで。あなたに何かあったら、私は自分が許せなくなってしまいます 」武力で敵わない【魔女】を相手にして、ゲームの為に創られた己を守ろうと彼が身を削るのはいただけない。魔女なる女性が戯れに生み出さなければ元々はある筈のなかった命だから、と悲観的な言葉は飲み込んで緩慢と立ち上がり「 ……あなたは本当に、お優しいのですね 」一歩ずつゆっくりと彼の元へ歩み寄り、少しの距離を空けて足を止める。もっと欲張ってもいいと言ったのに。先程手放しに彼の申し出に頷けなかったことが原因か、控え目な願いを口にするその姿に僅か目尻を下げて。「 これから先、他の誰かを選ぶ事はありません。私に必要なのはジーク様だけだもの。───…私の幸せを願うのなら、あなたの手で導いてください 」胸元を握り締める彼の手を優しく解くように伸ばした指先を上からするりと絡め、口を突くのは随分とわがままな言葉。【姫】とはいえ一国の皇子様に無遠慮過ぎるだろうかと思いはすれど、彼以外を選ぶ未来が想像できないのも事実で。この命が続く限り、自分が望むのはただ一人の皇子様だけだと見詰める瞳に熱を込めて)
606:
第三皇子ハインツ [×]
2025-10-29 18:06:41
>>ハーシェル姫(>>604)
……残念。〝今〟の僕にはそれを誓う事は出来ないな…。
(早くここから出せと檻の中で暴れ始めた獣を一瞬で大人しくさせたのは、他でもない最強の魔女の存在。彼女の戯れで仮初の自由を享受していると考えている第三皇子は、他の兄弟は知らないけれど少なくとも自分の身など魔女がその気になればいつでもカエルに変えてしまえるのだと弁えていて、魔女との褥でいとも容易く痣を増やされてしまう自分にそんな不義理を誓うことなんて出来なくて。「 姫のお母様はこわい方だからね 」でも、姫の様々な表情や反応を見たいという病的な執着心は健在。敢えて文脈を無視して極彩の魔女の存在を言葉に出したのは、いつか姫がこの王宮の真実に触れる時に隣に居るのが例え他の皇子であっても、絶対に自分の事を思い出してほしいから。「 でも、素敵な贈り物を頂いたから今夜は良い気分で眠れるよ。ありがとう、姫 」きっと跡も付いていないだろうに、姫の牙が触れた箇所がじんじんと疼くような熱を持って堪らない。一生外れない指輪を貰った気分で、素敵な約束を交わす事が出来なかった無念はすっかりかき消されたようで満足げな表情を浮かべながら立ち上がり、手を差し伸べて)おいで。最初に姫をお部屋に案内する幸運も僕にちょうだい。
607:
第一皇子ジーク [×]
2025-10-29 18:26:52
>>セレーナ姫(>>605)
(一番目の皇子として生まれ落ちたことを自覚したのはわずか四歳の時。その時から、自分には本質的な自由は何も許されないのだとどこか悟って生きて来た。好きな時に友達と遊ぶ事も、食べたい物を好きなだけ食べる事も、心から愛する人を見つけて結婚する事も。一生涯、何も許されず、国と民にすべてを捧げて命を全うしなければならないのだと。その覚悟は、大人になった今も何も変わらない。だからこそ、気が触れてしまうような情愛を向ける女性と結ばれる事が嬉しくて、思わず片方の眦から温かな雫がひとつ、頬を伝った。「 ――セレーナ、 」もう目の前の女性は魔女の生み出した作品――【姫】なんかじゃない。国よりも民よりも大切なたった一人の【妻】。現実で何も変化がなくたって、第一皇子にとってはそれが真実だった。手に体温が重なってその温もりを感じた瞬間、今まで我慢していたものが溢れるように、男の力で強く強く抱き締めて「 愛してる 」歓喜の涙に震える声は皇子としてではなく一人の男として花園に落ちて。彼女の存在を腕の中で確かめるような長い抱擁をしてから今までにない柔らかな表情で見つめて、他人行儀な二人称も敬語も取っ払った等身大の言葉で綴って「 ……たくさん、話をしよう。君のこと、私のこと、二人が出会うまでの空白を埋められるように。きっと、私はもっと君を好きになる。君は…私に失望する事もあるかもしれないね 」冗談めかすように小さく笑って、「 それでも君が私を選んでくれるなら…式を挙げよう。私の妻として、純白のドレスで隣に立ってほしい 」魔女のタイムリミットが無かったとしても、きっとすぐにでも挙式を提案しただろう。早くこの素晴らしい女性を正式に娶り、そして――愛に飢えた兄弟たちに、彼女は私の妻だと示したいから)
608:
セレーナ [×]
2025-10-30 23:32:14
>607__ジーク様
(彼の瞳から流れ落ちる雫がなだらかに頬を伝い、思わず目を奪われている間にも鼓膜を揺らす声に胸中がふるりと歓喜に震えて。幾度と呼ばれていた【姫】ではなく、ありのままの名を呼ばれただけで特別さは何倍にも増し、一気に体温が駆け上がる心地で抱擁を受け入れ。「 …私も、あなたを愛しています 」愛を囁く彼の震えた声に甘く熱を込めて返しながら、こちらからも腕を回して包み込むように抱き締め、暫し通じ合った想いに浸りながら彼の腕の中で身を委ねる。それから長い抱擁を経て柔らかな表情を見せる愛しい人を藤色の双眸に捉えれば、聞き慣れない砕けた話し方をする彼をじっと見詰め、ぐんと縮まった距離感に胸を高鳴らせながら腕元の服を指先で軽く掴んで。「 ───ふふ。…あなたをこれ以上好きになる事はあっても、失望する事はありません。私だけを見ていてくださるなら、この先もずっと 」出会ってからこれまで新たな一面を知る度に惹かれていたのだからと顔を綻ばせ、徐に片手を伸ばすと彼の頬へ添えて「 ジーク様の妻として、隣に立てる日を楽しみにしています 」そう遠くない未来を夢見るように囁き、輪郭を撫でる様に指先を滑らせてそっと下ろせば、今だけはと自分の存在理由を忘れ目先の幸福を享受して)
609:
第一皇子ジーク [×]
2025-10-31 18:32:56
>>セレーナ姫(>>608)
……こんなに幸せでいいのか…、
(犠牲、だなんて被害者意識のある表現をする気はないものの、第一皇子ジーク個人としての幸せなんて一生望めないものと覚悟していたから、潤むような声でぽつりと呟いて「 たくさんの奇跡が私たちを引き合わせてくれたんだね。…ありがとう、セレーナ。 」不自由な幼少期も、抑圧された少年期も、魔女の襲来も、屈辱の日々も、こうして彼女と結ばれるための試練だったのかと。自分の人生を華やかに、暖かく色付けてくれたかけがえのない存在に改めて感謝を。掴むならこっち、というように服の上にある彼女の手を自分の手で包み込み、頬に添えられた手のひらには少し擦り寄って「 …明日、はどうだろう 」王と弟たち、そして彼女の〝母親〟だけ招待する小さな式になるだろうけれど、どうしても待ちきれなくてどこか照れたような様子で表情を窺いながら提案して)
610:
ハーシェル [×]
2025-10-31 20:49:00
>>ハインツ様(>>606)
(嘘でも誓ってしまえば望みは叶うというのに、彼は求めたものから一度引いた。“今は”それほどまでに心を占める何かがあるのか、もしくは逆らい難いものがあるのか、どちらにしてもそれを正直に伝えた彼の義理立てにふっと柔らかに笑んで、「……誠実ですね。」この先いつか彼が傷を負う時、この契りの一時が過れば上々の実り――そんな考えをずっと深くに忍ばせて、一言だけを残し此方も“今は”潔く退く。ただ、「お母様が……?」その後に耳へ届いた言葉には、反芻する声にも表情にも困惑を大きく滲ませる。記憶にある母親は、神子と崇める己に両膝を付いて祈る黒髪の女性。それもとっくの昔に居なくなって――探っていった奥にふと不可思議な唄が浮かび上がっては泡沫と掻き消え、それに惚けたまま動けなくなった所を引き戻したのはまたも彼の甘い声。「……ふふ。お望みでしたら、またいつでも。」マーキングにも近いその牙の戯れに喜ぶ姿に微笑ましく音を零し、そうする事で己の在処も普段通りに取り返して、冗談も本気も綯い合わせた返事の後。「ええ、勿論。」伸べられた手に頷いて重ね、医務室から出て案内に任せ歩き出す。「……どんなお部屋なのでしょうね。」その道中も注ぐ言葉は欠かさない。部屋を用意されている事は当たり前に受け入れたその上で、もう少し踏み込んだ話題を持ち上げる。「陽のよく差す部屋なら嬉しいですね。…貴方の瞳と手を思い出せるので。」朝の始まりに、或いは夜が訪れる前に、空はきっと二人にそっくりな色を現す。その真昼に眩い温もりも加わったのならば、自分は彼を彷彿と夢見ずにいられないと、期待を籠めて窺う眼差しを皇子の瞳へと意図的に向けて。)
611:
セレーナ [×]
2025-11-01 14:54:56
>609__ジーク様
ふふ、ジーク様にはこれからもっと幸せになっていただかないと。
(いつも凛と落ち着いていた彼の声がどこか潤んでいるのが余計に胸を擽り、この可愛らしい皇子様が【夫】となる事に笑みが溢れて。包み込まれた手の温かさに双眸を柔く細めながら「 ……あの日、最初に出会ったのがあなたで良かった 」思い出すのは庭園で足を怪我した運命の日。もしあの時、彼ではない他の皇子様に声を掛けられていたら今頃どうなっていたのだろうか。そんな疑問が一瞬過ぎるも、どうしようもなく彼が欲しくて堪らないと心を惹きつけられている現状では他の誰かなど想像もつかず霧散して。挙式を" 明日 "に、と性急にも感じる提案には軽く首を傾け「 あら、…よろしいのですか? 」無論こちらの気持ちとしては早く彼を最愛の夫として迎えたいけれど。小さな式であっても、今から衣装や式場と諸々の準備が間に合うのだろうかと彼を見上げたまま一つ瞬いて。「 ───…逃げてはだめ、ですからね 」しかし、次いで口を突いたのはそんな言葉で。正式に誓い合ってしまえば退路は塞がれるという事を仄めかす様に彼の手を引き寄せ、指先へと掠める程度に唇を触れて)
612:
第三皇子ハインツ [×]
2025-11-05 19:59:32
>>ハーシェル姫(>>610)
(歩調を合わせながら、姫の言葉の余韻を胸の奥で転がす。誠実、と言われたことにくすぐったいような、けれど少しだけ寂しいような感情が混ざって、ふと目を伏せ「 ……誠実って、時々残酷だよね 」囁くように漏らした声は、姫の耳に届いたかどうかも分からないまま風に攫われていく。けれどその後に続いた“お母様”にまつわる姫の反応に、ああやっぱり、と心の中で呟いて、記憶の奥に触れてしまったことを少しだけ後悔する。けれどその揺らぎは確かに愛おしくて抱き締めたくて、やはり美しいと思ってしまった。繋いだ手にきゅっと力を込めて「 …きっと気に入るよ 」二人の夢の先をなぞるような姫の視線を、底なしに甘やかす大人の眼差しで受け止めて扉が開いた。その瞬間に柔らかな光が差し込むみ、南向きの窓からは朝から昼にかけて陽光がたっぷりと注ぐ設計。繊細なレースのカーテンが窓辺に揺れる中、ベッドリネンは白と淡いグレージュで統一され、枕元には香りの薄い花々──白い蘭とユーカリ──がガラスの花器に活けられて「 使っていない客室の中で一番光が入る部屋なんだ 」そう囁く声とともに、部屋はまるで姫のためだけに整えられた聖域のように静かに息づいていた。「 ――でも、姫は僕達にとってお客様なんかじゃない。ねえ、ずっと王宮にいて、それで… 」姫に向き直り、繋いでいた手を解いて代わりに頬を撫ぜてから項を覆う鱗に熱い人肌で触れる。姫はそこに気を取られてくれるだろうか、そうであれば不意を突くように冷たい頬に唇を寄せて「 …僕と、甘い時間を過ごそうね。 」至近距離で朝焼けと夕焼けを交わらせるように顔を近づけ、蜜のように重く甘ったるい誘いをかけた直後、何やら急いだ様子のメイドに声掛けられて。一言二言の返事をした後「 ごめんね。行かなくちゃ 」残念そうに、でも姫と初めて会えた日の最後を悲しい顔で終わりたくなくて微笑みは保ったままそう告げて)
613:
極彩の魔女 [×]
2025-11-05 20:02:52
>>セレーナ姫(>>611)
( / お話中に申し訳ございません…!お返事をお送りする前にこの後の展開をご相談させていただきたく、ずばりこのまま結婚式(エンディング)に向かって進んでもよろしいでしょうか?魔女との決戦と言い換えることも出来るシーンとなりますが、物語の最後はお姫様の数だけ存在しますし、何より大切に一緒に紡ぎあげていくものなので、ぼんやりとでも構いませんので理想のエンディングがあればこのタイミングでお伺いしておきたく…!結婚式の前に、つまり完全に姫がジークの妻になってしまう前に姫を味見しようとした皇子に攫われちゃう、とか、そういったハプニングを挟む事も可能ですので、エンドを目前にしたこの機会になんでもおっしゃってください~!)
614:
ハーシェル [×]
2025-11-06 20:58:30
>>ハインツ様(>>612)
(どんな色も須らく包んでいく眼差しも繋がる掌も、期待通り。扉を開く音に合わせて正面を向いた瞬間注いだ光に眩しげに瞬き、しかし直ぐに慣れた視界へその内装を映して笑む。「……素敵なお部屋ですね。」煌びやかさよりも上品さが印象深い、細やかな優美を備えた落ち着きのある暖かな部屋。其処に息づく植物は王宮に相応しきものと、己に縁あるとも言える意味を持つもの。理想を遥かに越えた事に思わず感嘆の息を零して室内を見回していれば、まずは顔を、続けて項を彼の熱が這っていく。そちらに意識を引き戻されたその隙、掌とは違う感触が頬に触れて驚いたのは束の間、傍の夕焼けを瞳にたっぷりと混ぜて、「……ええ。貴方も僕も、互いの境が解らなくなるくらいに甘い時間を――」重さも甘さも何もかも呑み込んでしまう貪欲な応えの最中、二人以外の声が遮って、蛇の口はほんの少しの物足りなさを残して閉ざされた。メイドらしい第三者と彼の状況を見るに、どうやら急務が出来たようだと察すれば此度は退き、「……仕方ありませんね。ですが、」だが彼がこの場を離れてしまうその前に、此方から彼の左手を掬い取り、「他に感けて約束をお忘れなきよう。……蛇の恨みは怖いですよ。」もう一度その手の甲に頬を寄せて己の体温を巻き付けながら、あり得る筈もない不安を朗らかな冗談に放って漸く彼を解放し、今度こそ素直に見送る視線を贈って。)
(/そろそろ切りの宜しい所かと思いまして参上させて頂きます。本当にその……あまりにも好みのハインツ様と理想的な展開をひたすらに回させてもらえまして、身に余る幸福と同時に、私もハーシェルも調子に乗ってご迷惑などお掛けしていないかなどわやわや複雑な心境に溺れております……!
この先につきましてはふわっとではありますが、このままハインツ様を本命としたいのが大筋の希望になります。それ以外にも“他の皇子様方も誑かしたい”という欲はありますが、強欲に過ぎてしまう所は否めないので、主様の許容範囲をお伺いしてから相談させて頂きたく……次のご指名や展開云々に関しましてもその辺りをお聞きしてから決めさせて頂ければと存じます。興奮冷めやらぬ纏まりの無い文で失礼致しました、それではお返事をお待ちしております。)
615:
セレーナ [×]
2025-11-07 14:55:47
>613__極彩の魔女様
(/お世話になっております。姫の心のままに身を任せておりましたので、この後の展開についてご相談頂けて嬉しい限りです!このまま何事もなく甘やかな世界に浸ってエンディングを迎えるのも穏やかな二人らしくてとっても素敵ではありますが、折角なのでご提案頂いたように結ばれる前のハプニングも楽しめたらと…!ご提案通り味見しようとする皇子様に攫われてしまうのも個人的にすごく癖ですし、魔女様からの試練として他の皇子様(もしくは魔女様自身)を姫と二人で王宮のどこかへ閉じ込め、式までに見つけ出さないと姫の記憶がリセットされてしまう…というのも設定上可能でしたら、どちらかやりやすい方でお願いできればと思うのですが如何でしょうか…!)
616:
極彩の魔女 [×]
2025-11-08 19:30:56
>>ハーシェル姫(>>614)
君の心に居座れるなら、例え恨まれても構わないよ。
(ひんやりとした体温とは真逆の熾烈なまでの熱情の片鱗に、可愛くてたまらないと穏やかな笑みを返して。〝またね〟と微笑みを深めて踵を返し、何やら書類の束を見せてくるメイドと連れ立って廊下を去って。階段を経てフロアを変え、お姫様の部屋から十二分に遠ざかってから、サラサラとペンを走らせた紙をメイドに渡し「これをアベルに渡してくれる?第三皇子ハインツの特命だから、心して読むようにって」第一と第三の皇子に心酔し、なんでも忠実に命令をこなす特別に可愛い使用人の名前を出して。内容が気になって紙を読もうとするメイドを咎めるように、でも優しい所作で顎をついと指ですくい上げ「それから…お姫様にまつわる事だから、上手に出来たらご褒美もあげる、とも。ちゃんと伝えておいてね」ひそやかに囁く表情には変わらぬ微笑、でも一つしか機能しない夕焼けは病的な執着心に侵され暗く渦巻くように。その迫力にメイドは息を呑んで小刻みに数回頷き、一礼して足早に去っていった。第三皇子はその後姿を見送ることなく、窓から外を眺めて目尻を細め)可愛いハーシェル姫。ふふ…。
( / こちらの意図を汲み取っていただき、回収につなげていただいてありがとうございますー!オマケとしてちょっとした幕間を残させていただきました!嬉しいお言葉ありがとうございます、楽しんでいただけているなら何よりでございます…!アダムとイヴを唆した蛇のように、王宮でのびのびと心の赴くままに牙を伸ばす姿を極彩の魔女も見守っているかと思いますので、ぜひご興味のある皇子とはご遠慮なく絡んでくださいませ!各々が素直に懐柔されるか否かはその時次第のお楽しみという事で、まずはご指名の候補を伺えたらと思います~!)
617:
極彩の魔女 [×]
2025-11-08 20:01:29
>>セレーナ姫(>>615)
( / 素敵なご提案ありがとうございます~!ぜひぜひ結婚式前に魔女の試練を挟ませていただければと思います!穏やかなジークの新たな一面が垣間見えそうな魅力的な案で心躍ります、この機にセレーナ姫様も言わせたい台詞ややっておきたいことなどありましたら何卒…!早速ですが、閉じ込められる相方にご希望はありますでしょうか?もし明確になければ、閉じ込められている間をこんな時間にしたい、等のご希望があればお聞かせ願えればと…!)
618:
セレーナ [×]
2025-11-09 13:34:08
>617__極彩の魔女様
(/ふんわりとした拙い提案を採用頂きありがとうございます!ジーク様の新たな一面が垣間見えるという事で楽しみにしております…!そして一緒に閉じ込められるお相手については少々悩んでおりまして…。皇子様であれば試練の失敗条件として"姫がジーク様以外の誰かに心惹かれてしまうこと"も追加されて、魔女様の目論見に乗って姫の気を引こうとしたり誘惑したりするような…姫との接触に積極的な皇子様の中からお願いできたらと思っております!お相手が魔女様であれば、自分が閉じ込められているとも知らず優雅にティータイムを過ごしながら謎めいた魔女様の事を少しでも深掘りできたらなと…!優柔不断で大変申し訳ないのですが、おすすめの方を挙げて頂けましたら幸いです。もしこれは難しい等々あれば遠慮なく仰ってくださいね…!)
619:
ハーシェル [×]
2025-11-09 14:26:05
>>ハインツ様、極彩の魔女様(>>616)
(/幕間まで有り難う御座います!ハインツ様の特命が何なのかも、今後の展開に関わりそうなアベル様の事も気になってわくわくどきどきしてしまいますね……!
強欲な希望についても有り難う御座います!もう此方こそ、是非是非沢山絡ませて下さい!すいすいと距離を詰めて誑かすのも、一筋縄ではいかない駆け引きをするのもどれも美味しい……!では今回の指名なのですが、前に候補に挙げましたセス様にお願いさせて頂ければと。時間軸はハーシェルの怪我が治った辺りで、恐らくその頃には王宮の生活にも慣れて本を読みに行ったり昼寝場所を探しに外に出たり、或いは話し相手を求めて王宮の散策をしたりなど自由に歩き回っているかと思われますので、セス様と魔女様がやり易い時間帯と場所にてお話をさせて頂けたら幸いです……!)
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