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【 指名制 / Remake 】耽溺のグランギニョル【 提供人外 / マルチエンド式 】/1575


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自分のトピックを作る
1267: リリー・フリント [×]
2024-07-10 08:02:48





>レンブラント( >1264


( 被りを振る姿に浮かべたのはきょとんとした表情。何が悪いのか、なんて尋ねてもきっと答えてくれないだろう事は分かりきっている為にそんな疑問を口にする事はせず。突如として降り始めた黒薔薇の花弁に「 わあ、 」 綺麗だと言うのは不謹慎だろうか。沢山の花弁が降り頻る方へと注意を引かれるも、差し出した両手にひやりとしたものを感じれば彼へと視線を向け直して。伝えられた言葉は想定していたよりも真っ直ぐで、追い討ちとばかりのそれに顔へと熱が集まるのが分かる。元の世界にいた時に褒められるのは音楽の才能で、こんなにも自分自身を褒められる事も好きだと言われる事も無かった。じわりと涙が滲む瞳を細めるようにして満面の笑みを浮かべ 「 ありがとう、すっごく嬉しい 」 視界の隅、四方を囲む壁の一枚だったはずの場所に生み出された通路にいつの間にかカウントダウンを止めていた砂時計。きっと部屋を出るための条件が満たされたからだ、なんて思考は短絡的且つ悪意を信じる事が無い性分故か。繋いでいた片手だけするりと抜け出せば 「 ねぇ、もう少しお話ししたいのだけれど、お時間あるかしら? 」 彼からの返答がイエスかノーどちらであったとしても、先ずはこの場所から抜け出そうと通路の方へと手を引っ張って向かうつもりで )





1268: リーパー [×]
2024-07-10 08:03:19





>レナード( >1265


ンな悪趣味ねェよ。偶々だわ
( 開いた扉の先に見えるのは恐らくベッドに沈む人間の部屋なのだろう、なんて推測は己が部屋とは比べ物にならないくらいに飾り立てられていたから。口にした名に反応して振り向いた姿にハッ、と普段通りの鼻にかけたような小憎たらしい笑いを落とすも、何かにもたれ掛かっていなければ直立に自分の体重さえ支えられない状態では唯の虚勢にしか映らないだろう。本当なら近付くか後退るか、どちらにせよこの場から動く事が望ましいのだろうが、支えを失えば身体が傾くだろうなんて事は分かる為にその場から動く事なく 「 部屋に戻るトコに聞き慣れねェ音が聞こえたら誰でも気になンだろ。それに、さっき自分がそうなるかも知れなかった結末なんざ好んで見ねェよ 」 彼の後ろ、ベッドで眠るようにしている人間へと向ける視線は幾らか哀しみの色を滲ませたもの。その肌が異様に白く見えるのは紅のベッドシーツが影響しているのか、それとも血液を飲まれていたからか。そんな判断を付けかねる事に頭を悩ませるよりいつもより機嫌が悪く見える彼の前からはさっさと退散するのが一番だろう。そう判断すれば動かすのも一苦労な足で踵を返そうと 「 ッ、あぶね 」 もたれていた体勢から立て直したところで足がもつれ、ぐらりと身体が傾き )





1269: レオ [×]
2024-07-10 19:52:59



>ラザロ(>1260


(無精に消えた言葉の続きは、彼の放った一言に変わる。少しばかり伏していた瞳がそちらを向いて、それからまた泳いでしまったのは、あの屋敷の初日に味わった感覚を思い出したが為。「……元の姿なら、直に触れられなければ問題無い。」思わず首元を両手で覆い湯に沈めて隠しながら、茶化しに慣れない辿々しさで困り顔の弱々しい反論を。――間違えたのは、のぼせの所為だけではない。先刻からぽつぽつ掘り起こされていた懐古も絡んでいる。けれども今その原因成り得る記憶を探っている余裕は無く、「勘弁してくれ……ハーゲンにもそんな呼び方をした事は無い…」彼からの軽口に、弱りきった視線までタオルの内に囲って、居た堪れないとばかりに小さな唸りを零す。それから一通り身体も髪も水気を拭い終わり、一息吐いた折に聞こえた舌打ちへと上げた顔正面に布を引っ被る。「ああ。ありがとう、ラザロ。」彼の言葉に布が服であると理解し、両手に一度抱え直して礼を一言。次いで今の己の身には余りある大きさのそれを着て、巻き込んだ後ろ髪も襟元から引っ張り出していく最中、ふわり漂ったような気のする匂いに、改めて袖口辺りへ鼻を利かせる。「……ラザロの、」いやに安心感を覚えたそれの正体が、他でもない彼のものと気付いた瞬間知れず頬を綻ばせて一人柔く呟きを落とした後。此方からの問いの答えを待つが、思ったそれとは違う彼の様子に一人きょとんと瞬く。しかし歩き出したその背に思考は追いやって、少し遅れて駆け足気味に脱衣所を去り――共に着いた先は広いベッド。己が乗ってもびくとも音の立たないその上、端的に指示を出す彼に一瞬疑問の視線が向くが、それも直ぐに掻き消えて、「……こう、で良いか?」彼への信頼故に何の警戒も無し、指定通りの箇所まで身を寄せ、すとんと適当に膝を折りつつ彼の方を見上げて正解を窺った。)




1270: ニール・グレイ [×]
2024-07-10 19:58:41



>クォーヴ(>1261


(いつもの微笑み、意図の捉えられない呟き。もう一度問い返すその前に髪へ、そして口許へと雪のような指が触れた事で再び黙し、その言葉を、仕草をじっと最後まで見届け。ふと徐に、彼の顔を包む両手を緩やかに離した後、「――やぁだ。」また直ぐ様、今度は頬を両側から摘まんでその無駄の無い輪郭を崩してやって。そのままべえ、と人より薄く長い己が舌を限界まで口腔の外に滑り出し、場にはそぐわない道化た否をその最適解へ突き返す。「そこまで解ってるなら、オレちゃんの牙が何を嫌がるのかも、クォーヴは知ってるでしょ。…そんな事したら、オレちゃんショックで一生声出なくなっちゃう。」次に描くは膨れっ面に拗ねた声。ついでに唇の傍を通る彼の指先を口に含んで、歯の先を当て抗議の甘噛みも。…そう、この“牙”は存在証明、感情表現、そして今は愛情表現。何でもなく大事な彼を傷付ける為、まして損なう為に噛むなど、他でもない己自身が大火傷を負う。「だから、すごく酷いワガママを言っちゃうけど……オレちゃんは貴方に噛み切ってもらいたいな。」その後には困り顔の笑みに、下手ながらも譲らぬ強さで物申す残酷な提案のおねだり。「……大丈夫。オレちゃんねぇ、クォーヴが思ってるほど弱くて儚いものじゃないの。」それからやっと彼の頬を解放した十指の一方で、今度は彼の片手を捕まえて自らの胸元に導き、普段と変わらぬ拍動を押し付けて、「貴方が“共に生きて”と俺を求めてくれるなら、俺はこんな所で終わらない。思い出になんてならない。」 作った温かな表情を全て消し、しんしんと無機質じみた“ニール・グレイ”の言葉を繋ぐ。――一歩、ゆっくり近付いて。沈んだその視線を更に覗き込んだ紅の瞳が語るは、「たとえ舌を切られても、脚を落とされても、溺れるほど血を流しても――貴方の傍に立って、貴方の名前を呼ぶ。」彼へ辿り着くまで一人きり生き抜いた、泥を這い摺り溝鼠を喰らう大蛇の如く粘つく“生”への執念。そしてそれすら全て愛する死神に捧ぐ、献身と称するにはあまりに一方的で暴力的なケダモノの純愛。赫々と渦巻き燃えるそれを隠しもせずに、響く低音で彼へ絡み付かせた後。「……だから安心して噛み切ってよ、クォーヴ。」彼の身体をするり抱き締めて、桃花の香るとびきり甘い微笑みを戻す。「ほら、こんな所さっさと出ちゃおう。オレちゃん、昨日見付けた綺麗なお星様を、早く貴方と一緒に見たいんだから。」柔く口付ける耳元、そこに不安も恐怖も微塵も見当たらない無邪気な愉楽だけを詰め込んだ声で、この箱を出た先の“二人の未来”への道をねだった。)




1271: レンブラント [×]
2024-07-12 20:25:57



>リリー(>>1267)


(この屋敷にいる限り未来に待っているのは高確率で惨憺たる結末、だからこそ嬉しいと涙を浮かべる姿にああ良かったと感じてこちらも静かに目許を少しだけ緩めて。この密室から出ることを許されたのだと気付けば、安堵よりも先に黒薔薇に対する訝しみが生まれたのは悪魔より佞悪なその本質をよく知っているから。途中でその出口を塞がれる可能性もある、長居は無用と手の導きに従って一歩目を運び「 リリー嬢が眠たなるまでお互いの好きなとこ一個ずつ言い合おか。なんも言えンくなった方が負けやで 」この後の過ごし方の提案を添える事で彼女の打診には快諾を示し、引っ張られていた手をそっと解けばすぐに華奢な肩を自らの方に抱き寄せまるで最後まで庇い守り抜くように通路の終わりまで歩みを進めるだろう。その背後、永遠に閉ざされた空間には一切の痕跡も亀裂も残っていない筈だ)


【 今回のテーマでの脱出は成功です。イベントへのご参加ありがとうございました。期間中は何度でもエントリー可能ですので、もし別テーマにもご興味ありましたら再度エントリーいただけると嬉しいです。改めまして、素敵な明晰夢をありがとうございました 】




1272: レナード [×]
2024-07-12 20:39:35



>リーパー(>>1268)


――……誰かに食べられかけたって事?
(何か意味を含んだような言葉選びに、怪訝とも心配とも苛立ちとも取れる感情を眉間の皺に宿して。確かによくよくと様子を観察すれば今にも倒れてしまいそうな状態に思える、普段に輪をかけて血の気が薄く見えるのは月光のせいだろうか。何にしてもこうして自らの食事場面に遭遇してしまったという事は彼が自分の部屋を抜け出したという事。否誰かに連れ去られかけた可能性もある、がきっとどこか捨て身さを感じさせる彼の事情は前者なのだろうと推測しては忠告してやったのに馬鹿な事をと短く溜息を吐いた直後「 …! 」倒れかけたシルエットを視認した刹那、既に事切れた嘗ての獲物の元から未練なく離れるように反射的に身体は動き瞬間移動と見紛う速度で片腕にて彼の体重を受け止め支えて。ただの弱った獲物など捨て置けばいいものを、頭で考えるより先に行動に移っていた事にはきっと気付いていないのだろう「 ……ここで野垂れ死にされたら後味が悪い 」尤もらしい理由をつけ、きっと歩くこともままならないであろう彼の足元にしゃがみ込んでは下から掬い上げるような形で背中に彼を負ぶさって。そのまま歩き始めるのは、常に部屋や廊下や階段の配置が変わり続ける屋敷の絡繰りで貴方の自室が偶然近くまで来ていると察知しているからだろうか)




1273: ラザロ [×]
2024-07-12 20:50:36



>レオ(>>1269)


何でもいいがよ、気にすんなよな
(困ってしまう様子もまた可哀想に近い可愛らしさを感じさせ、これくらいにしておいてやるかと頭をわしゃりと撫でて。向かい合う形で座した彼の小さな身体を両脇から挟み込んでは軽々持ち上げ180℃回転させて「 こうだ 」正解はこの向きだと示してからベッドへと彼を下ろして。そのまま深ぁく息を吸い込めば、凄まじい風量で温風を吹き出す――まさにドライヤーの要領で彼の長い髪にブレスを吹きかけながら筋張った手のひらで乱雑に撫でるようにして髪の間に温風を通していき。一息は一分以上も勢いの萎えないまま吹かれ続け、三度目の深呼吸を終えた辺りで「 こんなもんでいいだろ 」人の髪なんて乾かした事はない、ゆえに丁寧とはいえない手付きによって柔らかな少年の髪は膨らんでしまっているだろうか。しかし当の本人は満足した様子で「 あ゙ァー……今日もそれなりの一日だったなア 」脱力するような声と共に、ガタイの良いドラゴンが大の字で寝そべってもスペースに余りあるベッドへと沈むように体重を預ける。局部を隠すタオル以外は一糸まとわぬ姿のまま、両手を頭の後ろに敷いてまるで眠るような体勢を取り)




1274: クォーヴ [×]
2024-07-12 21:05:18



>ニール(>>1270)


(快諾はしてもらえないだろう、そう覚悟はしていたけれど。顔を包み込む体温が離れていってしまった事に名残惜しさを感じる前に長い舌を見せつけられてはぱちりと白黒反転した双眸でまばたきをして。彼の言うことを静かに聴き、カウンターのように差し替えされた願いには「 ……やっぱり、そう言うよね 」常に柔らかな微笑みを絶やさない死神に今その色はなく、只々辛い現実を受け入れようと苦悩するように今まで彼に見せたことのない苦しげな表情を浮かべて「 …君の覚悟はよく分かったよ 」抱き締められた身体のぬくもり、確かに感じる脈動。そのひとつひとつが宝物のように思えて、今一度決して手放したくはないとこちらからもきつく抱擁を返して呟き。いつもなら擽ったさに吐息だけの笑いを落とす耳への口付けにも反応は返せず、頭の中で巡り巡っていた作戦を口にするため決意するようにひゅっと息を吸って「 舌がないと名前は呼べないでしょう?…だから、少し…ほんの少しだけ。 」噛み切るのは僅かな部分だけ、と。愛おしい双肩に自らの手を置いてそっと少しだけ身体を離して向き合い、彼の微笑みを見つめて「 …綺麗だね、今夜も 」ここに不似合いな言葉だとは解っているけれど、そう感じてしまえば口に出さざるを得ない。何かを諦めるように肉声を落としてから初めて、疲れたような微笑が口許に戻り「 死神は肉を喰らう種族じゃないから、鋭い牙はない。……出来るだけ、痛くしないように頑張るけれど……、……ごめんね 」自分に獣のような牙があればきっと断面も美しくさっくりと噛み切れたのだろう。だが限りなく人の歯並びに近い自らの歯列では切るというより潰すような所動になってしまうことは想像に難くない。他の誰でもない貴方が望むことだからこそそれを叶えるために貴方を傷付ける事を覚悟した――が、本当に決意を固めきれているのだろうか。何かに揺らされる蝋燭の灯火のように、いつもは余裕げな双眸の奥は立ち向かったことのない類の恐怖にゆらゆらと揺さぶられているようで)




1275: リリー・フリント [×]
2024-07-12 22:23:30





>レンブラント( >1271


こんばんは、こちらこそ素敵な夢をありがとう。
ふふ、夢だけじゃ無くってお屋敷の中でも会うのが楽しみになっちゃう一時だったわ!きっとここまで打ち解けるのに時間は要しちゃうのだろうけれど、心待ちにしているわね。

次に夢を見る為の記入はさせていただいたのだけれど、お忙しいようなら丁度いいタイミングだし本編の方に専念という形でも大丈夫よ。私の我儘としては中華のお姉さんの夢も、殺人鬼のお兄さんの夢も楽しみたいところだけれど……なんて!お願いじゃなくて我儘だから、ご都合を最優先にしてちょうだいね?

リーパー ( >576
指名:マリーシュカ
提供との親密度:◆◆◇





1276: リーパー [×]
2024-07-12 22:24:09





>レナード( >1272


……一目見るなり血を要求してくるヤツにな
( ちらと視線を向けるのは己の腕に牙の間隔で開いた二つの穴。流血は止まり少しずつ瘡蓋のようになりつつあるものの、血を糧とする生物に喰われた事実が夢では無い事を示す証である事は確か。聞こえて来た呆れとも取れる溜息に顔を顰め「 言っとくが、オレ自身の意思で喰わせたンだからな 」 誤算はあったが間違いでは無い。己を喰った相手の事を擁護するつもりは一切無いが、抵抗もせず喰われたのだと思われる事は癪で。倒れた時の衝撃を覚悟していたにも関わらず、感じたのは打撲による痛みでは無く離れた場所に居たはずの冷たい体温「 …今のはちょっとフラついただけでンなヤワじゃねェ 」 体勢を立て直し今度こそと思ったところで地面から離れる足。瞬時に理解が及ぶなんて事はなく、現状を理解しようと数回。目線の高さが普段よりもやや高い事に加え、触れている彼の身体へと気が付けば 「 降ろせよ、自分で歩ける 」 口とは裏腹、自分の部屋に戻らなければ、その一心で動いていた身体は一度預けた事によりギリギリのところで繋がっていた糸が切れたようで、されるがままに彼の背中へと預け。然程時間をかける事なく辿り着いたのは自分の部屋。背から下ろされたのならば、ふらふらとした足取りでベッドの元へと歩み寄り縁へと腰を下ろしてから 「 ……今、渡せる見返りはねェよ 」 彼の事だから、きっとそれを求めての行動でない事は理解しているつもりなのだが、愛されたがりの悪癖故。優しくしても無駄だとばかりに視線をふいと逸らし 「 ……さっきの部屋のアレ、良かったのかよ 」 性別も今生きているのかも分からない為に使う言葉は死に慣れているが故。部屋の内装から察するに目を掛けられていただろう事は明らかで、きっとあの場で優先されるべきは己では無かったはず。血液が足りない事で冷える末端を暖めるように何度も摩りながら、特別視を期待していない声色は平坦なもので )





1277: レンブラント [×]
2024-07-13 20:42:17



>リリー(>>1275)


案内役は別ン奴やけど、流れ汲んでこのまま俺から返事させてもらうわな。
最近レス頻度落ちててご免なァ、時間が許すなら君等がお返事くれる限りなんぼでもやり取りさせてもらいたいねんけど如何せん予定が詰まっとってな。そんな中日々の楽しみくれて、ホンマおおきに。
ちゅうわけで、イベントは期限も決まっとるしこのまま本編と並行で進めるンも勿論大歓迎や。しゃァけどやっぱり本編とはキッチリ切り分けときたいから、殺人鬼の彼より先に中華の子ぉで夢見てもらうんはどないやろか?リーパーの方はレナードとのイベントの片が付いてから、ていう風に提案さしてもらいたいねん。検討してもらえるやろか。




1278: レナード [×]
2024-07-13 20:45:19



>リーパー(>>1276)


――――どうやって、
(視線の先に目線を導けばそこには同属の捕食痕と思しき傷跡。血を要求する怪物となれば自ずと候補は絞られ、そこから今し方捕食を終えた自身と食事に対して妙な拘りを持つ昔馴染は必然と除かれ、辿り着いた対象は暗い檻の向こうから不気味な白濁した双眸を三日月に歪めて笑う姿。地下に幽閉されているため遭遇など出来ない筈、しかし途中まで口を突いた疑問は何もかも黒薔薇の悪戯と片付けられる愚問として霧散し「 ……誰でも彼でも旨い旨いって食べる奴でしょ 」彼が匂わせた捕食者と自らの推測を一致させるべく特別な温度は宿していない声でそう応え「 よく生きて帰してもらえたね 」虚勢の数々は無理矢理にでも背から下りようとしない挙動が指し示す真実の前には馬耳東風で、感心というよりは無駄に危険を冒しあまつさえ自ら進んで血を飲ませたという行動の無鉄砲さに対する皮肉の方を色濃く宿した声を短く落とし。背中の体温を地へと解放すれば代償に対する言及には沈黙を以って不要と応えて。食後の気紛れで次の獲物候補をあるべき棚に戻したに過ぎない、そう自分の中では認識して踵を返した刹那に背へ投げられた問には「 …どういう意味? 」要領を得ない漠然とした質問にほんの微かな苛立ちを乗せ「 死体は今頃黒薔薇になってる。もうあの部屋には居ない 」自らの牙で喰い殺したのだと認めるのはそれが至極当然の摂理に則った事象だから。ゆえに気後れする必要など無く、この屋敷で命を落とした人間たちは貴方の部屋の窓枠を飾る大輪の黒薔薇に仲間入りするのだと救えない事実を端的に告げて)




1279: レオ [×]
2024-07-13 21:19:23



>ラザロ(>1273


(他に返す言葉も思い付かなくなった頭に彼の掌が乗って、その仕草に安堵を覚えた思考は、解り易く力の抜けた身体に顕れる。「……む、そうだったか。」見上げていた目線は、浮遊感と共に一度見下ろす形へ変わってぱちり瞬く。未だ意図は読めないまま、それ故無抵抗に身を任せてまたベッドへ座り直す。背後から聞こえる呼吸音に何が起こるかと彼を振り返りかけた次の瞬間、突風にも似た空気の流れに思わずぎゅっと目を瞑って。だがその髪を通る程好い温さと掌の感触に、やんわり細める形に瞼を開いて大人しくそれを享受する。――彼によって仕上げられた髪は、正しく洗いたての羊毛。「おお……凄いな、もう乾いた。」普段よりも空気を含んでもこもこ乱れ膨らむそれに触れ、毛先まですっかり飛ばされた水気に感嘆混じりの呟きを。「…ふむ。私は新鮮だが、懐かしくもある一日だったな。」彼を追って己は俯せに寝転がり、けれどもその胸元から上は両腕で軽く支え起こし、室内に置かれた物を再びきょろきょろ見回して。だが今までのように手を伸ばしに行かないのは、約束以上に彼への興味が強い故。「……今度暇を持て余したら、君のように何か物でも作ろうか。」やがて残りの身体もシーツの上へ滑らせ、支えの両腕は枕の代わりとして顎を乗せて益体も無い独り言を落とす。随分と久方ぶりの“守られている”という幼い安心感に、ほんの僅かぽやっと気の抜けた瞳を暫し緩やかに瞬かせた後、「……そうだ、」そのまま眠ってしまいかねない静けさを、一巡髪を振るって払い、「…君の話を、まだ聞いていないな。たしか祭りの事、だったか。」うっかり頭から抜け落ちかけたそれを確と拾い直し、持ち上げた視線でじっと彼を見詰めて風呂場の続きを促してみた。)




1280: ニール・グレイ [×]
2024-07-13 21:25:19



>クォーヴ(>1274


(今までに見た事も無い苦悶の表情に、自らの言葉の残酷さを再認識して、しかし黙って彼を見据える事で不退の意志を示す。――抱き竦められる身体。そのほんの少しの苦しささえ愛おしくて、溶ける瞳を一度瞑る。「…ふふ。そうだねぇ、ちょっとだけ、ね。」舌が無くては、なんて文言に場違いに笑んだ意図は伏したまま、ただ同意と了承を込めた一言を返して、また瞼を緩やかに開く。「…うん。貴方こそ、今夜も素敵だね。」いつ、何度言われようとも、慣れない嬉しさを湧かせるその称賛。はにかみの色を頬に添えて、此方からもいつものお返しを。それから普段よりも陰りの窺える微笑みにゆったりと首を傾いで、「……オレちゃんは、牙がクォーヴとお揃いで嬉しいけどねぇ。」続く返事に選んだのは否定でも受容でもなく、ただ数少ない共通点を喜ぶ放言。冗談めいていても本心であるのは、自らの口の端を指先で押し上げ八重歯をわざとらしく晒す悪戯な仕草で伝わるだろうか。――一度砂時計を見上げる。しかし意識したのは残り時間ではなく衆目、きっとこの“お遊び”を見ている誰か。数秒見詰めていた目を、ふっと挑戦的に煽る色へ僅かに細めた後、視線は彼の水色に戻る。「――クォーヴ。」名前を呼ぶ。甘い甘い桃の頬で、心底愛しい名を。「俺だけの死神さん、俺のお月様。」火を揺らす風を塞ぐが如く、彼の両頬から耳元、髪へと指を通し頭を掌全てで包んで、「…俺、貴方の事が大好き。これまでも、これからも、ずっとずっと。何があっても。」大丈夫、なんて気休めの代わりに寄り添う想い。ナズナが小さな花弁を一枚一枚綻ばせるようにぎこちない、“作り物ではない”蛇の言葉で、「……あいしてる。」その五文字を確かに紡いだ後。ゆっくりと顔を近付け――ちう、と微かな音を立てて彼の唇を食んで。それを一度離した次には、その唇の下側を舌先でちろり擽る。…まるで遊ぶような、それでいて想い人からの口付けをねだるような、艶かしくも戯けた仕草。「……ね、早く、」色を深めた紅の瞳に彼をじっと捉えて、己の愛の証明に、彼の牙を密やかに誘う。)




1281: リリー・フリント [×]
2024-07-14 08:17:16





>レンブラント( >1277


お返事の速度に関しては気にしないでちょうだい?恥ずかしいのだけれど、タイミング良く上がっているのを見ると嬉しくなっちゃって直ぐに筆を取ってしまう傾向があって……きっとこれからも直ぐにお返事しちゃう事があると思うけれど、急かしている訳じゃないって事だけ理解してもらえると嬉しいわ。
気が利かないでごめんなさい!確かにそうよね。私としてはどちらからでも問題は無いし、先にお姉さんの方でお願いできればと思うわ。出し直させていただいたから、お目通しお願いするわね。

蘭玲 ( >1047
指名:ヴィンス
提供との親密度:◆◆◆( 両想い )





1282: リーパー [×]
2024-07-14 08:17:50





>レナード( >1278


ヴァンパイア嫌いのお陰でな
( きっと周知の事実であろう事柄で簡易的な答え合わせを。屋敷にいる吸血鬼との関わりが無ければ、もっと言えば彼の昔馴染みである女性との約束を引き合いに出したはったりが通じなければあの場で命を落としていただろう事は想像に易い。故に皮肉混じりの声には特段の腹立たしさを感じる事はなく、紡ぎ出す声音はやや苦笑混じりのそれで。「 ちげェよ。少なからず目ェ掛けてたヤツ放ってオレを部屋まで連れてって良かったのかッつー話 」 遠目から見ても分かる上等なシルクのベッドシーツに飾り付けられた室内、何よりも食にうるさい目の前の彼が食事として選んだ事がそう考える理由で 「 ……直ぐに見放される最期とか、嫌だろ 」 落とす気の無かった言葉は小さな独り言。きっとあの人間は彼に情を抱いていたのだろう。命を落として直ぐに別の人間へと駆け寄られたら、想像の域を出ないたられば話だが自分がその立場であれば良い気はしないだろうと。死体の最期に感情移入し落としていた視線を持ち上げ、努めて普段と変わらぬ声色を装って 「 つか、元は全部人間だったとか笑えねェんだけど 」 目線を向けるのは窓の方。室内から見えるのは綺麗に咲き誇っている花弁の、それも一端ではあるものの先日彼に連れられて外へと出た為に全貌は記憶に新しい 「 ……死んでも消えねェのか 」 自然の摂理から外れた事実を理解する事は、摩訶不思議な力を何度か見ている身としては難しい事では無く。ぽつりと呟きを落として数秒、緩慢とした動作で視線を彼の方へと向け直し 「 オレだけだったら部屋戻ンのに時間掛かってたと思うから、礼は言っとく 」 再度呟くような小さな声で紡ぎ出すも、少なからず相手に届けようとはしているようで静かな室内であれば聞こえているはず。柄じゃない事は承知している為に生まれる気恥ずかしさから視線は僅かに逸らし )





1283: ラザロ [×]
2024-07-15 09:51:51



>レオ(>>1279)


懐かしい?、…小せえ頃の事か?
(寝慣れたベッドはよく背に馴染み、心地良さに任せて瞼を下ろす。翼は背にしまい込み、ベッドの縁から垂らした太い尻尾の先端でべちべちと地面を軽く叩くのは特別な意図のない行為で。違う流れの時の中を歩む者同士、最早そう簡単には辿り着けない昔の記憶も短命な種たる彼らだからこそ懐古出来るのだろうか「 木彫りで色々作る奴が居たな。没頭してると気が紛れるんだとよ 」それが怪物の住人を指すのか過去の獲物を指すのかは定かではないが、要するに暇な時間をモノ作りに充てるのは賛成だと。それこそ暇潰しにと様々な怪物に会う内に食べられてしまってもおかしくないのだ、鱗は所詮強制力のないお守りに過ぎず全ては対峙する怪物のモラルや良識に懸かっているのだから「 …………あア、 」手元に返ってきた話題にはゆっくりと目を開け、気乗りしないと言いたげな生返事が明るい内容ではないことを物語る。がばっと上体を起こすことで隣に寝そべる貴方の視線を切り、そのまま胡座をかいて無骨な両手を腿に置き「 ……悪かった。俺はいつかお前を喰うが、それはあの夜じゃねえと思ってた。なのに…なのによ…… 」背を向けたまま、やや俯き加減に紡ぐ。自分自身の精神と肉体にも関わらず第三者に乗っ取られ制御出来なかったことが悔やまれるのか、屋敷の絶対的支配者たる黒薔薇に逆らえる怪物など居る筈もないのは自明の理だが竜の男臭いプライドはそんなものでは納得出来ず、情けない自分を恥じるように岩のような両の手をぎゅっと握り込んで)




1284: クォーヴ [×]
2024-07-15 09:54:25



>ニール(>>1280)


(直ぐ側で聴こえる筈の愛しい者の声がどこか酷く遠いところで木霊しているように思える。どんなに愛していたって、いやだからこそ相手を傷付けざるを得ない状況も存在する事を幾星霜の時を永らえた死神は初めて体感したのだろうか。気の遠くなるようなストレスは開いている筈の目と耳を一時的に機能停止させて、解像度の下がった現実は画面一枚隔てたような、干渉しようにも出来ない向こう側での出来事のよう。しかし名前を呼ばれた事で再び世界は色付く、他の誰でもない人の姿をした蛇の色彩で埋め尽くされてはハイライトを取り戻した瞳で彼のそれへと焦点を合わせ「 ……何があっても、……本当に…? 」無論貴方の愛へ疑いなど一片も無いが、そう聞き返したのはただ勇気が欲しい故。気が狂ってしまうほど脳髄を満たし続け、己の心を一部の隙もなく捕えてやまない存在に耐え難い苦痛を与え血を流させる勇気を求めてじっと見つめ、しかしいつも吟遊詩人のように淀みなく紡がれる台詞とは明らかに異なる、人から見た時の異形を彷彿させる不精巧に語られた五音が先の問い掛けの答えに思えて。啄むような口付けの後、ふ、と笑った刹那に相手の後頭部に手を添え手前に引き寄せ唇を奪う、情熱的なキスは穏やかで緩慢な死神には稀有なもの。数度角度を変えてからゆっくりと離れ「 愛してるよ、ニール 」おでこをくっつけて万感の想いを伝えて。空いた手で頬から顎下をなぞり僅かに上を向かせて、持たない筈の熱に浮かされたように「 舌、出して 」そう促し、もし彼がお願いを叶えてくれたのなら微かな音を立てて淡くそれに吸い付き舌先同士を緩く遊ばせ、ぐ、と後頭部の手に力を込めながら温かくぬるるとしたその先端を噛み千切らんとして)




1285: レンブラント [×]
2024-07-15 09:57:34



>リリー(>>1281)


色々おおきに、早速イベントに引き継ぐわな。ええ夢見れますように…、リリー嬢もまたな。


【 イベントへのエントリーを受付けました。以下ランダム生成されたテーマから一つを選び、真っ白な部屋で目を覚ます場面を描写して下さい 】


~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*

>Ⅰ.お互い苦手な生き物(掌サイズまで拡大・縮小される)を両手に乗せて頬擦りしないと出られない部屋(制限時間:30min)
>Ⅱ.どちらかが心底羞恥心を感じないと出られない部屋(制限時間:20min)
>Ⅲ.お互いにときめきを感じないと出られない部屋(制限時間:45min)

~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*




1286: レナード [×]
2024-07-15 10:00:25



>リーパー(>>1282)


……?お前は完食した後の空っぽの皿を可愛がるの?
(端的な回答は喰われる側からすれば憤慨や悲痛を禁じ得ないものだろうけれど、全く以って悪びれないのはあくまでもあの部屋の獲物は自分にとって熟成し食べ頃になるのを待っていた家畜に過ぎないため。昔馴染が聴けば叱るだろうか、それとも彼はそういう価値観だと諦めかぶりを振るだろうか。どちらにせよこのヴァンパイアには彼の言う“見放す”という表現はしっくり来ておらず怪訝そうに眉を顰め「 この俺に選ばれて、事切れる瞬間まで望んで血を捧げた。この屋敷では相当上等な最期だと思うけど 」自身としては、ながら食べをするでもなく真摯に一つの命を喰らい尽くす事で筋は通したと。個を認識されず、誰にも美味だと称賛されず有象無象に喰われる獲物もいる血生臭い黒薔薇屋敷の中、まるで捕食された後も大切にされるべきだと言いたげな口振りに「 …やっぱりお前は寂しがり屋 」抱いた感想を茶化すでもなくただ落として。「 誰かに喰われても忘れられたくなきゃ、そいつの部屋の窓辺に一等綺麗に咲くことだね 」お節介かつ恐らく狙って熟せる芸当ではないアドバイスは貴方が寂しがり屋ゆえに。救いのない屋敷ではそれ以外の道もあるけれど自ら口に出すことはせず、去ろうとした背にらしくない言葉が届けば足を止めて肩越しに振り返り「 …ただの気紛れだよ 」鼻から下はマントコートの襟で隠され、目許のみでベッドの上の彼を眺める眉間には平素から深く刻まれている溝は消えていて「 気紛れついでにもう少し居てあげようか? 」見えない口許にはきっとニヒルな微笑が緩く浮かんでいることだろう)




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