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【 指名制 / Remake 】耽溺のグランギニョル【 提供人外 / マルチエンド式 】/1578


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自分のトピックを作る
1507: クォーヴ [×]
2024-09-14 21:48:49



>秋天(>>1504)


(不躾な質問だったことを悔いたのは彼の纏う雰囲気がほんの刹那の間だけでも陰りを帯びたから。自分が彼をこの状況に引きずり込んだ直接原因というわけではないが、やはり心ある者が苦しむ所は見ていて気持ちの良いものではない――例えそれが家畜として攫われた獲物であっても。しかし彼は気丈にも笑ってみせたのだから、ここは気付かない振りをしようと微笑みを返して「 ……そう。チウは強い子だね 」誰かと比べるようなニュアンスを含んでしまった自覚はなく、しかし確かに脳裏に去来したのは彼と同じくらいか少し幼い少年のこと。今は亡き、否、自らの手で命を摘み取った少年の事は全く以ってこれからの話題に関係なく、目の前の彼が自身の話を聞く態勢を整えてくれた事を知覚してからゆっくりと口を開き「 昨日、大切な事を伝えたいって言った事は覚えてる? 」ゆるり、空間そのものが滑るように小さく首に角度をつけて彼を見つめる。出会って間もないがこの少年の聡明さは十分に伝わっていた、だからこそ返答を待つ間は敢えて設けずに「 それはね、君が…チウが、黒薔薇のお屋敷に住むことになった理由なんだ 」これまで幾千と繰り返してきた説明、しかしいつもに比べればそれを告げる事に躊躇しないで済んでいるように感じるのは彼の賢さに甘えているからなのだろうか「 君は僕達の――黒薔薇の怪物たちの尊い食事として選ばれたんだよ 」口元は微かな笑みを示す弧を描くも、眉はやりきれなさを示すようにしゅんと垂れ下がる。残酷と判っていてもこうして彼に事前に真実を告げるのは、明日にでも見たこともない怪物が部屋に押し入り彼を喰らってしまうかもしれないから。その時、自分がなにかの糧になったのだと知って死を迎えるのと、何事かも分からないままただ暴力に蹂躙されるのとでは命の終え方に確かに差異が生じる筈。彼自身の意志を度外視した非常に手前勝手な世界で、だからこそ彼の命は尊いのだとどうにか伝わればよいのだが)


***


やあ、宝箱を見てきたよ。…うん、確かにチウの強さを示す具体的なエピソードのひとつだなと感じたね。今の僕はそれを知る方法はないけれど、きっといつか――触れられる夜が来るといいな。ふふ、もちろん食べないよ。今はね。
ああそうだ、それと。全く強制ではないのだけれど、もし興味があればHPから【ルネコの備忘録】を読んでみておくれ。チウとは反対に、死神に記憶を一欠片渡したことがきっかけで心を病んでしまった少年の――上の文章で少し触れた、僕がその最期を見届けた子のお話さ。
追記や相談がなければ、こっちへのお返事は大丈夫だからね。ありがとう、チウ。




1508: グルース・リヨン [×]
2024-09-15 16:34:42



>ナザリ(>1505


……あんまり褒めたって、今は何にもあげられないよ、サー・ナザリ。
(張り通しだった気を緩めた為か、今の称賛を切り口にそれまで平然を通せた筈のものが胸を柔くつついて、そのこそばゆさに眉を垂らして一瞬目を逸らす。次いで直ぐ様ジョークめいた応答をさらりと口にこそすれど、ほんのりと頬に集まった熱まで誤魔化せた気はせず、ゆっくりと口腔に含んだ水を飲み込む所作で沈静までの場を繋ぐ。「いいや、お気遣いどうも。」彼の袂から覗いた見慣れない細長い道具。親族の一人が持っていたパイプに似ているそれと、彼の一連の仕草に大まかな用途を察し、にっこりと愛想良く笑う事で詫びを流す。そのまま己の願いを叶えて綴られる彼の声に、姿勢を正してじっと耳を傾け、「今夜の僕は本当に幸運だったようだね。…うん、心に留めておくよ。」一つの区切りに此方も真摯な相槌を一拍、真っ直ぐ彼を見据えたまま己が身の有り様を誓言する。その後に続く例えに唇が結ばれ、仄かな悲哀や痛みが表情に滲むのは、この場所においてはそれが酷く現実味を帯びたものだから。「……成る程。料理が皿の上で何をしていても構わない。ただし、これを床へと引っくり返す無駄だけは許さない。…お屋敷の主様は、何とも上手な捕らえ方をするね。」心臓の上へ片手を添え、料理と比喩した人間の命を表しながら、“それ”を望んだ者には残酷な事実へ声音を微かな辛苦に震わせて。それでも否定的な言葉を用いずに受け止めた後、重く垂れ込める沈黙を払うように居住まいを彼の側へと前向きに軽く崩し、ついでに切り替えも兼ねた咳払いを一度。「あとは、そう……君自身についても教えてほしいかな。」一通りのルールを学んだその次に、学ぶ意欲が眼差す先は他でもない怪物の彼そのもの。「人を食べる怪物というと、僕はヴァンパイアやグール、或いはオグルを先ず思い付く。でも、」先に自らが持つ知識を、胸元を離れた指で折り数える動作と共に挙げ連ねてから、改めて彼を視界に収め掌でそっと差し示して、「…君は何れにも当て嵌まらないように見える。そもそも予想や想像の出来ない、文化が全く違う所の何か、という印象が一等強い。」見た事も無い装い、顔立ち。馴染み無い響きの名――その未知に惹かれる境地を囀りの軽やかさに浮かばせて、「だからこそ、僕は君に興味が擽られて仕様が無い。」隠せない瞳の煌めきは宛ら新たな本を前にした読書家、または知らぬ小道を見付けた冒険家の如き色。しかし言葉に括りを付けた後で晒した好奇心の不躾さに気が付いて、「……不作法な話ですまないね。けれど、君という個を知りたいのは確かな本心さ。」苦みを含めた微笑みで謝意を告げ、そこに邪気や悪意の一切が無い事を前置く。「……それでどうだい、僕に聞かせてもらえるお話はあるかな、異国の方。」初めて対面した際には堅苦しい一線として表した彼への呼称を、今は親しみを包んだものとして呼び掛けに使い、品ある控えた態度を心得つつも期待をきらきら瞬かせる視線にて、彼を真正面から見詰める。)




1509: グレン [×]
2024-09-15 19:40:58





>ジョネル( >1506

残念ながら、僕は板の上が専門だったんだ
( 何度か話に挙がる事はあっても首を縦に振る事の無かった銀幕デビュー。それを受けて仕舞えばきっと父と比べられる機会が増えるはず、そんな思いもあっての事なのだが今彼に理由を語る必要性は無いだろうと判断すれば、にっこりと笑みを浮かべる事でこれ以上は踏み込んでくれるなとの言外の主張を見せて。興味があると言わんばかりに前のめりな体勢になる彼からの質問に 「 うーーん……、どうだろう 」 なんて返答への迷いを見せるのは、自分自身どちらが心地好いかの判別が付いていないため。口元へと手を当て、考え込む事数十秒程 「 ただ、その “ ひとり ” がハイネだったから満たされてるんだと思うよ 」 自身の事なのに推測の域を出ないのは、特別他者からの愛を求めてしまう性質を理解しているが故のこと。求める以上のものを注いでくれる彼だから、そんな考えは己が欠点を見せた事があるからこその盲目的な思考か、はたまたこの非日常且つ命の危険と隣り合わせの屋敷の中にて唯一安全を与えてくれたが為の依存心か。そのどちらだったとしても満ち足りている、そう明言をする事に大した差異は無く。それに、そんな声と共にチェアから立ち上がりこちらへと身を乗り出している彼の片頬へと手を添えれば吐息が掛かりそうな程の距離まで、ずいっと顔を寄せて 「 “ こういう事 ” の対価に愛情を向けられるより、ずっと健全だと思わないかい? 」 引き合いに出すのは対面する彼は知らない幼い頃の経験。至極真面目な表情は直ぐに解け 「 なんてね 」 なんて言葉と共に再度腰を下ろしては緩く足を組み、ハイネへのお礼の品に対して協力をしてくれる人を考えてくれているのだろう彼をじいっと見詰めて。「 キルステン? 」 小さく首を傾げて見せるのは聞き馴染みの無い名前ゆえの事。紹介をしてくれる文言に静かに耳を傾けつつ考え込む素振りを見せるのは、その人魚の為人を噛み砕くのに時間を要したためで。ここまで真摯に相談に乗ってくれた彼の事だから、きっと無理難題を押し付けてくるような住人を紹介してくるような事は無いだろうという判断はややお人好しが過ぎるか。暫しの沈黙の後うん、なんて言葉と共に小さく頷いては 「 ジョネルが紹介してくれたんだ、一度相談をしてみるよ 」 なんて笑みを浮かべて見せて )





1510: 秋天 [×]
2024-09-16 17:57:15


>クォーヴ ( >>1507 )

そうかな……そうだといいな
( 僕を"強い子"だと評する怪物に曖昧な言葉を返した。僕が本当に強い人間であるなら何よりだが、自惚れてはいけないなと強く思う。この状況に適応出来ているのだと思い込んで、それで満足するのだけは避けなければならなかった。そんなことを考えつつ、クォーヴが本題を切り出そうとしているのを察すると静かに耳を傾ける。僕を見つめる蒼い目の様子が先程までとは別物に映って、今から怖いことを言われるのだと半ば確信した。聞きたくないとは思わない。このお屋敷にまつわることは何でも聞いておかねばならなかった。知らないことは少ないほうがいい。
──怪物たちの食事。"尊い"と称されたそれに選ばれたと聞かされて思わず視線を彷徨わせた。部屋には僕と怪物しかいないのに。誰も助けちゃくれないのに。ふらついていた視線を戻すと、捕食者が眉尻を下げていて困惑する。彼が今抱いているものが哀れみなのか優しさなのか、被捕食者の僕にはまるで検討がつかなかった。「美味しそうな貴方、って書いてあったっけ……」母の傍らで手にした黒薔薇のメッセージを思い出しぼそりと呟く。僕はその後に続いた"お迎えに上がります"の文にばかり気を取られていて、一体なんのために攫われたかなど考えもしなかった。クォーヴの言葉を頭の中で反芻する。彼は"僕の食事"ではなく"僕たちの食事"と言っていた。度々示唆される他の住人たちを指しているのだろうなと予測して、思考する。目の前の男は努めて優しい死神だが、その気になれば人間などひと捻りであろうことは想像に難くない。つまるところ、魔法を操る者たちの捕食に抗える方法など僕は一つも思いつかなかった。「……教えてくれてありがとう。知ったところで何かができるとは思えないけど、知れて良かった」嘘偽りない感謝を伝えて、いつ訪れるかわからない最期の瞬間を想像する。母もそうであったように、死はそのほとんどが突然だ。後悔のない生き方をしたいと強く思った。「閉じこもっていた方がいいならそうするけど、あまり意味がないなら……したいことをたくさんしたいな」捕食者のあなたへ精一杯の微笑みを向ける。今の僕には過去を悔いている暇も未来に怯えている暇もないのだ。「終わるときはどうしようもないんだから、楽しく生きなくちゃ」彼の返答を待たずに付け加える。すぐには終わらないかもしれないし、もし終わってしまったとしても思い出になればそれでいい。今はただ"次"に繋がるものが欲しかった。 )


彼の手記はここへ参加する前に目を通していたんだけど、改めて読み直してきたよ。物語の外から眺めていたときと、自分が同じ場所に立ってみてから読むのとでは思うことが全然違うね。すごく興味深かったし、今後の展開がますます楽しみになった。勧めてくれてありがとう。
ところで、クォーヴが否定的でないのなら他の住人の手も借りつつ積極的に部屋の外へ出てみたいと思うんだ。その道中で件の備忘録を見つけられたらと思ってる。といっても存在を知らないものを偶然見つけるのは難しいと思うし、すぐに手に入れたいと思ってるわけではないからいつかいいタイミングが訪れたときで大丈夫。他にも、日常イベントの「九死一生」も体験してみたいと思ってるんだ。ちなみに、襲われる怪物はこちらで指名できたりするのかな?もしそうなら相談させてもらえると嬉しいな。
愛しきルネコへ黒薔薇を。花言葉はなんだったかな。ちょっと怖かったような気がする。



1511: ナザリ [×]
2024-09-17 20:57:28



>グルース(>>1508)


(今は、とは恐れ入った。怪物らしくおどろおどろしい牙を剥いてゲラゲラと高笑いしたい気分を堪えて、大人から降り注ぐ褒め言葉に対してほんの一瞬子供らしくたじろいだ可愛らしさも見なかった振りをして。手癖のように掴んでしまう煙管を封じるとなれば、この手持ち無沙汰を慰めるためにどうしようかと目線を巡らしソファーに備え付けられていたクッションを引っ掴めば犬猫のように膝下へと乗せ「 そういうことだね。やっぱりお前さんは賢い、賢いねえ 」食事に擬えたそれは大変言い得て妙、自分の言いたかった事の要点を鋭く掴み噛み砕いて理解するその早さに今夜何度目かの心からの感心を示しながらテーブルを挟んで向こう側に居る彼の髪の代わりに今しがた捕まえたばかりの布の表面へ撫でり、撫でりと手を這わせ「 …はて、俺のこと? 」ここから屋敷の謎について畳み掛けるような問答が始まる事を期待していたからこそ、予想の斜め上のテーマには思わずはてと間抜けな表情を浮かべて見せて「 ああ…そうだねえ。ヒトの子らにも白人や黒人、はたまた住んでいる地域で西洋人、東洋人と区分があるのだったね。如何にも、俺ぁ東洋の怪物。そちら側の文献で“モモタロウ”という童話を知っとるかね 」きらきらと輝く双眸はまさに少年の溢れる活気と知識欲を凝縮した宝石。無垢と呼んでも差し支えないだろう純粋な輝きを持つそれを涙で濁らせられたらと未だ早すぎる妄想はそこそこに、彼の抱いてくれた好奇心を失速させないよう一つの物語を唐突に挙げて「 母の腹からじゃぁなく大きな桃からパッカリと生まれた男児が、人の世を脅かす鬼と呼ばれるあやかしを退治しにゆく話なのだがねぇ。俺にとってぁ彼がご先祖様の仇というわけだ 」ふと空っぽの片手の平を天井に向けて淡く差し出し、その上にフォンという羽音のような音と共に大きく立派な桃の果実の映像を投影して見せて。“パッカリ”と効果音を口にするタイミングと同時に虚像の桃も真っ二つに、中からはデフォルメされた幼い侍が刀を背負って生まれてくる。やがてそれを取り囲むように眼前の怪物と同じ数か一本少ない角を持った赤や青の怪物が棍棒を背負ってわらわらと現れ、しかし件の男児がそれらを一刀両断に返り討ちにするところでちょうど自らの言葉も一区切りに。沢山お喋りさせてくれる相手に恵まれて舌を動かしすぎたか、口渇を覚えてまた爬虫類の使い魔に湯呑を用意させ「 この屋敷じゃあ“こっち側”の怪物は少なくてねえ。例えば…気難しい九尾の狐、とかぁね 」つまり東洋由来の存在は珍しいのだと示唆しながら、犬猿の仲たる同郷の隣人を例に挙げくつくつと笑いながら熱い魔界の茶で満たされた湯呑を掴んで美味しそうに中身を啜り)




1512: ジョネル [×]
2024-09-17 20:59:43



>グレン(>>1509)


そっかそっか…そうなんだ。ねえ、君たちってある意味超ラッキーだったりして
(何だか彼は他の獲物と比較して自分の考えをまとめるのに時間のかかるひとだ。そんな風に抱いていた違和感は今や確信に変わり、しかしそれもネガティブな意味ではなく真剣に回答を考えてくれている証拠なのだろうと捉えて。命を供物に捧げる事を強制される屋敷に攫われておいて、片や自由を許されず永い命の終わりまで黒薔薇に縛られておいて幸運とは片腹痛いが、しかしそうでなければ彼はハイネに、そしてハイネはグレンという人間に出会える事は無かったのだと。神妙な表情から何かを閃いたようにそう口にした直後、頬に温かい何かが触れては整ったかんばせが急激に寄った事にぱちくりと目を開いて「 それ…って、愛情って言わなくない? 」いまいち要領は得ないがきっと汚らしい何かに自分を切り売りした結果得られるものより高尚だと言いたいのだろうか、と。ぽかんとしながら素直な感想だけを落とし「 よくわかんないけど 」しかし彼が誤魔化すような言葉と共に遠ざかってゆくのだから深く追求すべき事柄ではないのだろうと察して肩を竦めるに留めて。「 そっか!じゃあまた君が来て欲しい時にお手紙を出すといいよ。おれから大体の話は通しとくしさ。ハイネのお気に入りだから邪険にしちゃだめだよー、ってね 」彼自身が人魚との邂逅を受け入れたのだから、友人に遠慮をすることもないだろうと片手でサムズアップを。歯に衣着せぬ物言いをする人魚に御手柔らかにと伝える旨も添えて、そろそろ御暇しようかと立ち上がった瞬間思い出したようにパチンと両掌を軽く打ち鳴らし「 てかさ、怖くないんだね。見たことない怪物と会うって、おれが人間だったらめちゃビビるなあ 」それは機会があれば彼に聞いてみたかった事の一つ。いくら信頼している怪物の友人とはいえ死神たる自分を呼び出した事も、甘く優しい怪物というわけではない人魚へのお目通りを決めた事も。それ程までに危険を冒してでも持ち主に報いたいのか、或いは先程警告音を鳴らした指輪等々の魔法に守られているという自覚があるからか。いずれにしても興味津々といった眼差しで立ち上がった姿勢のまま彼を見つめて)




1513: クォーヴ [×]
2024-09-17 21:02:45



>秋天(>>1510)


(我を忘れて周章狼狽するでもなく、往生際悪く運命を拒もうと足掻くでもなく、この数十秒の間に大いなる理不尽を受け入れるに至った彼はやはり凡庸な人間ではないのだろうと感じる。逆に言えば、この間に彼が何を考え何を諦めたのか、そこに思いを馳せるには捕食者という立場が通せんぼをして、しかしそれに気付かずにいられるほど無神経ではなかった。使い魔に選ばれ此処に攫われてしまったからには逃れられない最期ならば、否だからこそ「 僕こそ、きちんと聞いてくれてありがとう。どうかチウの最期の夜が哀しいだけじゃありませんように 」いつか必ず黒薔薇になってしまう貴方へ万感の願いを。命が終われば母の元へ行きたいと言っていた彼に、その尊い魂はもう二度と輪廻の環には還らず永久のこの屋敷を彩る黒薔薇になってしまうという事実は今はまだ伝えられず、自身がそうまごついている間にも未来へと思考の舵を切る彼の物分かりの良さに一抹の不安さえ覚えながら「 そう……だね。気が向けば僕も混ぜておくれ、一緒に思い出を作ろう 」無論彼自身が考え定めた方針を咎めるつもりは無く、いつか彼が列挙するだろうしたい事の中に自身も存在できればと伏し目がちに微笑んで。閉じこもっても意味がないなら――その言葉から、遠くない内に、ともすれば明日にでも部屋を出て無限の迷宮へ探検に出てしまうかもしれないと推量すれば目の前に在るにもかかわらず途端に彼の命を遠く感じて。呆気なく終わりが訪れた時、果たして自身はどう感じるのだろう。何か出来たかもと悔いるのだろうか、そう考えれば俄に両手を動かし、手のひら同士を淡く上下に向かい合わせるようにしてその間の空間に黒と水色の混じった魔力の光を集約させてゆき――やがて何もなかった手中には彼の髪や瞳と同じ漆黒に鈍く輝くシンプルな意匠のネクタイピンが生成されて「 チウ、どうか君の冒険のお供に。いつか何かに襲われて君がその結末を不本意だと感じた時、一度だけ盾になってくれるはずだよ 」両掌に乗せたそれをテーブル越しに差し出す。いつでも傍に居ることは出来ないけれど、この形ならば。小さな物に込められる魔力量は決して多くはないけれど、無防備な丸腰の状態で彼を行かせるよりは万倍良い。無論強制的な贈り物ではないため此方から請う形を取りながら、受領も拒絶もどちらでもにこやかに受け入れるであろう揺らぎのない微笑にて彼を見つめて)


***


もう見つけてくれていたんだね、ありがとう。僕が否定的でなければ?……ふふ、チウが隣人達との冒険を望むのなら勿論快く送り出すよ。君はとっても素敵な子だからね、僕が独り占めしてたら彼らから顰蹙を買ってしまうでしょう?ふふ。
備忘録を見つけたい時は一声かけておくれ、何せあれはどんな場所にも存在するものだからね。資格ある人間が望んだ時に自ずと目の前に現れるものだよ。
日常イベントも活用の検討をありがとう。この時に君を襲うバケモノは僕達のような住人ではなく徘徊する理性のない獣に固定しているんだ。バケモノの姿形なら事前に打ち合わせしておけば変更可能だから、またその時に遠慮なく声を掛けておくれ。…ふふ、このお屋敷に相応しい花言葉だよ。いつか君が思い出しますように。




1514: 執事長 [×]
2024-09-17 21:09:02



>お知らせ:2024/09/23~2024/09/28の間、私事都合によりお屋敷を空けます


>現在、ご新規様の募集を一時停止中です。お問い合わせは常時受け付けております[ 今夜の案内役:ラザロ ]


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1515: 秋天 [×]
2024-09-18 01:34:20



>クォーヴ ( >>1513 )

( 自称怪物の死神は僕の最期を優しく祈った。贅沢な話だなと思う。この世界に来なければ得られようのない経験の一つだった。「心強いな」そう呟いてはにかみを向けると、彼がどこか歯切れ悪そうに目を伏せたことを感じ取って小さく首を傾ける。追求するレベルではないかと判断して「もちろん。薔薇庭園を散歩するのも赤い湖でボートを漕ぐのも、クォーヴとじゃなきゃ嫌だよ」と笑顔で返事をした。僕は庭園を歩く脚もボートを漕ぐ腕も失えない。捕食者たちの根城の中で、身の振り方はきちんと考えなくてはと改めて気が引き締まる思いがした。クォーヴには年齢よりずっと子供扱いされているような気がしている。僕自身幼いつもりは全くないが、頼りない振る舞いがそうさせているのであればもっとしっかりしなくてはと心の中で思った。彼がおもむろに両手を掲げたことに気づくと、一体何をしているのかと不思議そうな顔で見つめる。いっそ病的なほど白い手のひら同士。その中間で彼の瞳の黒とターコイズが絡み合って光を放つのを呆然と眺め、いかにもな魔法の力に息をのむ。その輝きはやがて小さくしぼんでいき、何かに生まれ変わって彼の手のひらに転がった。その物体とクォーヴの顔を交互に見る。彼の言葉からたっぷりの間をおいて「……僕に?いいの?」恐る恐る零すと美しい黒のネクタイピンをそっと慎重に受け取った。しっかりとした作りだが邪魔に感じるほどの重みはない。黒いからだに光が当たって白く跳ね返るのがとびきりきれいで、天の川みたいだなと思った。「ありがとう。大切にするよ、最期まで……」後ろの方は声が掠れて、正しく彼に届いたかわからない。ほとんどひとり言だったからそれでよかった。優しさだけが込められた贈り物。彼は盾としてこれをくれたようだけど、僕はひとかけらだって欠けさせくないと心の中で思った。クォーヴには内緒の話。惚れ惚れと眺めていたネクタイピンを胸ポケットの縁に刺す。「実は今朝、ネクタイを締めようか悩んで結局やめちゃったんだ。でも……これからは毎日締めることにするよ」そう言うと恥ずかしそうに笑った。あなたの心遣いが本当に嬉しかったから。 )


ありがとう。あなたが背中を押してくれるのはすごく心強いよ。たくさん知り合いができるといいな……
備忘録の件もバケモノの件も承知したよ。そういうことなら、いいタイミングが訪れたときに再度声をかけさせてもらうね。
さまざま答えてくれてありがとう。何もないようであれば返事は大丈夫。一生懸命生きてみせるから、これからもよろしくね。




1516: グレン [×]
2024-09-18 21:04:08





>ジョネル( >1512


( 溜め込んでしまった間を追及される事が無かったのは彼が前向きに捉えてくれたからか、それとも然程気にしていないのか。どちらにせよ追及が無い限りは此方から話題として挙げるつもりは無く。「 ふふ、少なからず僕はラッキーだったと思うよ 」 人ならざる者たちの糧として、そんな屋敷の中で過ごす上での大前提がありつつも、自分自身を見て心地良いと感じる程の愛情を注いでくれる対象に出会えた事は途轍も無い幸運に違い無く。先程までのタイムラグは何処へやら、整った顔に花を咲かせるように満面の笑みを浮かべて頷いて見せる姿は年相応の反応に見えるだろうか。任せておけとでも言うようにサムズアップをして見せる彼に安堵の表情を浮かべ「 ありがとう、助かるよ 」 彼の厚意に素直に甘えるのは、己だけであれば見ず知らずの相手に対してお願い事をするのにきっと時間をかけ過ぎてしまうであろう未来が見えているため。きっと退室するつもりだったのだろう立ち上がった彼を見送る為に半分程腰を持ち上げかけた時、唐突に投げられた質問に対してきょとんとした表情を浮かべるのはこの屋敷に来て以来 “ 怖い ” そんな感情を抱いた試しが無かったから。きっと彼が言うように並の人間であれば自信を喰らうかもしれない怪物に会うのは恐怖を抱くものなのだろうが、己としては喰われて命を落とす事より何より誰の記憶に残ることも無く消えてしまう事の方が怖い。右手の人差し指で指輪の縁を緩くなぞるようにしながら 「 ハイネが守ってくれてるからっていうのと、……あとは僕自身の心の問題かな 」 ゆるり口角を持ち上げて席から立ち上がった彼と視線を交え。他者と比べ貪欲な程の欲求を明確な言葉にする事を避け、これ以上は踏み込んでくれるなとでも言いたげな壁を築いてしまうのは自身の弱みとなる部分を見せる事を拒む性質によるもの。無意識のうちに作ってしまった壁に、僅かながら “ やってしまった ” とでもいうような顔をしてしまうのはこの屋敷での生活を送る中で幾らか気の緩みが生じていた為か。気を悪くしていないか、顔色を伺うために彼の顔をじいと見詰めて )





1518: クォーヴ [×]
2024-09-20 19:34:53



>秋天(>>1515)


ふふ…光栄だよ。見事な黒薔薇たちにチウを紹介するのも、ちょっぴりスリリングな湖上でのお茶会も楽しみだな。どっちを先に体験したい?
(獲物に恐れられ拒絶されて当然の捕食者達にとって、反対に彼らから存在を求められる事はどちらかといえば新鮮に捉えられる。引き攣った顔で来るなと逃げられる事も屡々ゆえにそう遠くない未来の約束と共に無垢な笑顔を向けられて悪い気がする筈もなく、この異界でしか見られないもの、出来ないことを限られた時間の中で許されるだけたくさん経験させてあげたいと感じて、彼に倣うように此方からも選択肢を添えて未来の話を切り出して。「 勿論。チウのために創ったものだから、受け取ってもらえたら嬉しいよ 」差し出されたとてすぐに手を出さない、矢張りこの子は様々な意味で賢いなと内心で感想を抱きながら少し微笑みを深めて。硝子細工のように繊細に扱ってくれる様子が微笑ましくて思わず“ ふふ、 ”と吐息だけの笑いを柔らかく落とし「 …うん。僕だと思って大切にしておくれ。そうして、それを見るたび僕を思い出して 」最期と、死神の地獄耳に届いた言葉。いつ訪れても可笑しくないその瞬間、眼前に立つ怪物が自分であろうとなかろうと一瞬で良いから思い出してもらえたら。そんなやや危うい願望を忍ばせ、胸ポケットにて輝くそれを見ながら「 無理はしなくていいんだよ、どこであっても身に着けてくれるだけで意味があるんだから 」正装を強いるためのアイテムではないため億劫だと思う時があるならばそれも是としてほしい、最期が近いのかもしれないのだから出来る限り彼にとって居心地良く過ごせる日々でありますようにと。少しの間を置いて“ そうだ、 ”と小さく切り出し「 チウの方は?あれから他に訊きたい事は見つかったかな 」話したいことを聞いてもらって渡したいものを受け取ってもらった、次は此方の番とばかりに穏やかな微笑のまま両肘をテーブルについて組んだ手に顎を乗せ傾聴するような姿勢を取って)




1519: ジョネル [×]
2024-09-20 19:36:18



>グレン(>>1516)


君ならそう言うと思ったよ。楽しみだなあ、君たちの行く末
(記憶を奪われる体質ゆえこれまでどれだけの獲物と言葉を交わして来たのか定かではないけれど、少なくとも現時点での自分が覚えている範囲では此処へ攫われた事を幸運と捉えている人間はいなかったように思える。けれどそんな奇特も眼前の彼にはしっくり来る、よもや親しくしてきた隣人が素敵な香りのする記憶の製造工場の一端を担うことになるとは。どこかエンターテイメントとして捉えていると誤解を招きかねない言葉の裏に抱くのは彼らの間柄に無粋にも水を差そうとする者がもし居るのならば叱ってやろうだなんてお節介。先だっての問は大変概念的なものであるため回答に正解など存在しない、だからこそ彼がなぜそんなにも不安げな表情で見つめてくるのか分からないまま「 そっか、そっか。捕食者に守られる獲物…うーん、確かにそれは心強いや 」捕食者に食事として取り合われる獲物はまま居るけれど、堅牢に庇護されるというケースはそれに比較すると稀有に思える。自分が彼の立場だったならば大変剛強なアリアドネの糸を掴んだ心地になるだろうなと想像しては納得したようにうんうんと数度頷いて「 それじゃあね、グレン。クイーンへの招待状を忘れないように!あそこにある花なんかを一輪添えたら喜ぶかもよ 」目線だけで先日ダークエルフから贈られた花々を差し、黒煙のコートをちらちらと靡かせながら来た時と同じ軽やかな足取りにて扉へと向かう。ドアノブに手を掛けかけたところで「 ああぁ、それとっ 」思い出したように笑い混じりな声と共にくるっと振り返り「 腹持ちの良さそうな記憶だったよ。ごちそうさま 」あわよくばまた分けてね、普段ならちゃっかりとそう付け加えるところだがそうしなかったのは友人に配慮してのこと。今度こそ後ろ手に扉を開けば懐こい笑みのまま扉がしっかりと閉じきるその瞬間まで外側からひらひらと手を振り続けるだろう)




1520: ナザリ [×]
2024-09-20 19:38:17



>グルース(>>1517)


ンふふ、如何にも。古来より桃ってえのぁ魔除けの果実とされていてね、霊験あらたかな仙人様が口にする神聖なものである事から仙果とも呼ばれておるのだよ
(得意げに、というよりかは優秀な生徒を前にしてついつい饒舌に講釈を垂れてしまう老師といった調子で言葉を綴って「 だから物語の鬼ぁ桃を嫌った。俺も…ンはは、俺を退治したけりゃぁ桃を持っておいで 」彼の眼前に座する底の知れない鬼にも効き目があるかどうかはお楽しみと茶目っ気を出すようにゆったりと片目だけを閉じて見せて。悪魔、その単語には好色の彼女と佞悪な兄弟の顔が浮かび、愉しそうにふっと笑いながら「 いつか本当にお前さんの部屋を悪魔が訪ねて来るかもしれんよ。そん時に俺の角とどう違うか確かめてみるといい 」この屋敷に存在するのは鬼や狐ばかりではないと、半ば冗談めかしながらも実在を匂わせて。末恐ろしいと素直に感じたのは攫われてきた初夜だというのに落ち着き払っているどころか鋭い洞察をすらすらと言語化されたから。しかしそれは獲物が知る必要のないこと、ゆえに「 だとすると浪漫があるねえ 」肯定も否定もしない、そんな曖昧な応答に留めて彼からの改まった呼び掛けに「 なんだい、 」と応えた後「 桃太郎はどうだったかな…しかしその原典とも言える文献は有った筈だよ。日本書紀といってね、小さな東の島国に纏わる神話集のようなものだ。しかし漢字で書かれているから…お前さんには向かないかもしれないねえ 」クッションを撫でくり回す手を止め記憶を辿るように一度目を閉じ首を傾げて。童話を読みたがる獲物などこれまで居たか居なかったか定かでないほど珍しく、しかしこんな書物まであるのかと驚いた事から記憶に残っている文献の存在を思い出して提示するも言語の問題から難しいかと僅かに眉間に溝を寄せて「 狐の方は…封神演義なんてのぁどうだい。これは訳されたものがあったはずだ 」九尾を題材にした伝承は威厳あるものから邪悪なものまで様々。そんな中から態々後者を選ぶのはちょっとした悪戯心か、レンズの奥でニタニタと笑いながら「 長ぁくて眠くなるだろうがね。時間はたっぷりあるだろう、所望ならば届けさせるよ 」この鶏群の一鶴たる少年が部屋から出て早死してしまうよりも、自室に閉じこもり本の虫になっておいてくれる方が気休め程度ながらも長生きできるだろうし自身にとってもその方が好都合。ゆえに代償も提示せず施しを打診するように口角を淡く上げて彼を見つめて)




1521: グレン [×]
2024-09-20 21:36:33





>ジョネル( >1519


( 娯楽や余興の類と同等と捉えられていると常人であれば不快に感じる事もあるだろうか。それを笑って流せるのは、これまでの人生を商品として切り売りしていた経験ゆえの事か。どうやら無意識のうちに作り上げてしまった溝を彼は気にしていないらしい、それが分かれば安堵の息を細く吐き出し 「 その守ってくれてる捕食者も、今の所は僕のこと完全に喰い尽くしちゃう気は無さそうだから余計ね 」 先程の伺うような視線は何処へやら、茶目っ気をふんだんに含んだ物言いは冗談混じりにも聞こえるであろうか。今度こそ部屋を立ち去ろうとする彼を見送るためにその場で立ち上がり 「 今日はありがとう。うん、勿論だよ。ジョネルからもよろしく伝えておいてくれると嬉しいな 」 彼の視線を追いかけた先にある花を添える提案には “ ふふ ” と笑い声を溢すだけに留め。ゆるりとした口調で付け加えたお願いは叶えられなかったとしても特段気にする事は無いだろうが果たして。部屋を出ていく寸前、こちらを振り返る姿に不思議そうな表情と共に首を傾げるも、彼が指しているのは今夜の対価として提供した記憶のことだろうか。それがどんな物だったのか、思考を巡らせてみても皆目見当がつかないのはきっとそういうものなのだろう。口元を弓形になるように作り上げた笑みを浮かべて 「 お粗末様、また何か相談に乗って欲しい時は楽しみにしてて 」 差し出せるものは少ない身、ぽっかりと空いた寂しさを紛らわすかのように笑顔で覆い隠して。無論、あのダークエルフが頻繁にコレクションを蝕む事は許さないだろうけれど、なんて無粋な言葉は紡ぎ出す事はせずに。扉が閉まり切るまで手を振る姿を視界に捉え続け、カチャリ錠が掛かった音がすれば肩の力が抜ける。一人の空間になれば今迄であれば反省タイムそう称する時間が訪れていたはずだが、今は頭を悩ませる事が別にある。プレゼントはどういったデザインにしようか、自然と持ち上がる口角とは裏腹真剣な瞳で紙の上にペンを滑らせるだろう )


****

こんばんは、今夜の引き際かなって事でお邪魔するよ。
ジョネルと僕はきっと深く交わる事が無ければ水と油かなって所感なんだけれど、僕としては裏表が無くてすごく過ごしやすかったな。

さて、次の舞台の話だけれど役者は引き続き僕、お相手はクイーン改めキルステンにお願いをしようかな。経過日数の目安としては、ジョネルに相談した夜から三日から四日程。カフスボタンの件での相談で呼び出すつもりにしているけれど、ジョネルから何か聞いているかそうで無いかの匙加減はお任せするよ。
問題が無ければ次の返事の時にお誘いの手紙を出させてもらうつもりにしているから、何かあれば伝えておいてくれると嬉しいな。





1522: グルース・リヨン [×]
2024-09-21 20:42:38



>ナザリ(>1520


(甘い果実の知らぬ逸話に興味津々前のめりに相槌を打つ。それから悠々悪戯に放られた言葉へふっと相好を柔く崩して、「おや。…それなら君は、石榴を採っておいておくれ。」此方は緩やかに首を傾げての一声を。返した果実がギリシャであれローマであれ、或いは彼の国に根差すものであれ、相手がその意味をどう捉えるか余白を残す軽やかなジョークの後。彼の放ったその存在の示唆にほんの一瞬、緊張の舞い戻った口元が結ばれて、「…ああ、そうさせてもらうよ。」しかしそれは直ぐに溶け去って、穏やかで泰然とした答えだけを返す。――己の安堵の言葉の次、文献についての回答へじっと聞き入る。「そうかい、それは残念だね。」まず童話については色好い返事は貰えず、小さく唸る音を零して眉尻を垂らす。それから今度こそ己へ提げられた読み物の題名と共に、狡智そうな瞳と再び目が合う。そこにすっと細めた探るような沈黙の視線を数秒、だがやがては柔和な笑みに何れも其れも弛緩させ、「……そうだね。しなくてはならない事はもう失くなったからね。」ごく静かに、そんな言葉をゆったり紡いで肩を竦める。そのまま流れるように椅子の背凭れへと身体を預け、「是非ともお願いするよ、サー・ナザリ。この明けない永夜の供に会わせておくれ。」またにっこりと明朗な好奇心に眦を和ませて、恩沢の計らいに是を返す。「……本に耽るだなんて何時ぶりかな。」その尾っぽについて回った呟きに回想した、図書庫の鼠と化していた頃の記憶に視線をのんびり下方へ舞わせ、「…ふふ、楽しみだ。」打算も話術も何も無い、只々単純で純粋な嬉々を一人落っことす。)




1523: 秋天 [×]
2024-09-21 21:56:54



>クォーヴ ( >>1518 )

( 黒薔薇たちをチウに、ではなく黒薔薇たちにチウを……と彼は言った。僅かな引っ掛かりを覚えたが後に続いた台詞の方がよほど聞き捨てならず「スリリングなの!?」と驚いたように声を上げ。どちらを先に選ぶか問われるとしばしの逡巡ののち「……薔薇園で!」とほぼ決まりきっていた答えを口にし困ったように笑った。
僕の言葉に予想外の返事をよこした死神に目を見開く。僕だと思って、見るたび僕を思い出して……そんな台詞言われたことがなくて面食らった。彼は僕が考えているよりも、支配とか征服とかそういうものを孕んだ所有欲の強い男なのかもしれないと密かに思う。考えすぎだとしても悪い気はしなかった。「無理をするわけじゃないよ、僕がそうしたいからそうしようってだけ。ネクタイを締めたりといたりするたびあなたを思い出すよ、きっと……」気恥ずかしそうに呟いて目を伏せる。クォーヴに言われなくたってそうなっていたはずだ。本当は真綿にくるんで大切に閉まっておきたいところだけど、そうされるための贈り物でないことはわかっている。そうだ、と切り出した彼に視線をやるとこちらも思い出したように口を開き「うん。このお屋敷って、薔薇庭園の他に畑とか温室とか……とにかく植物を育てるための場所って何かある?」と問いかけて。いくら外が危険といえど、いつ蹴破られるかもわからない部屋の中でただ死を待つだけの日々を送るつもりは毛頭ない。僕は陽が当たらないこの世界の植生に強い関心があったので、もし人為的に草花を育てている空間が複数存在するならぜひ見てまわりたいと思っていた。「すべての植物が魔法の力でしか育たないなら僕は役立たずだけど、そうじゃないなら多分……そこそこ良い働き手になれると思う」ガーデニング好きな母の影響で庭弄りは得意な方。元々アクティブな性質なのでタダ飯を食らって寝て起きる日々を平常心で続けられる自信もなく、食堂で働いていた使い魔たちのように労働力の一人として気を紛らわせられる場所があればと考えていた。そこで育つ草花をきっかけに横のつながりが広がるかもしれないというささやかな打算も込みのおねだり。「たまにでいいから土弄りがしたいんだ。難しい?」相も変わらず微笑みを称える男に懇願する。僕草むしりとか結構早いよ、なんてアピールポイントが口を出そうになったが、魔法で済ませたら一瞬か……と思ったので黙った。 )




1524: ジョネル [×]
2024-09-29 20:04:37



>グレン(>>1521)


やあやあ、いつもながら回収さんきゅうね。ええ、水と油?そうかなあ、おれはあんましピンと来てないけど…いやでも君がそう思ったんだったら少なからずやりにくさがあったって事だね、ゴメン!ハイネからのお仕置きは甘んじて受けとくよ。

クイーンには、『グレンはハイネが雁字搦めに守りを固めるほどのお気に入りで、グレン自身それを喜んで受け入れている節がある事』、『グレンはハイネへのお返しとして手作りのカフスボタンを贈りたく、その手伝いをして欲しいと願っている事』、『おれがグレンから受け取った対価は記憶で、つまみ食いの際にハイネからの警告があった事』を伝えておくよ。
ああ、それと!クイーンに招待状を書く時は、具体的に何を手伝って欲しいのか明記する事をオススメするよ。心根は優しい女王様だけれど、あんまり気は長くないっぽいからさ。




1525: ナザリ [×]
2024-09-29 20:06:29



>グルース(>>1522)


いんやあ、俺にぁ必要ない。
(ルーツを東方に持つからか、人肉の如く赤い果実から真っ先に連想されたのは鬼子母神に纏わる昔話。人里の子供を喰らう代わりとして釈迦より齎されたそれを用意せよとの言葉遊びの意図として鬼が想像したのは二つ。いずれも途中までは同じ、人間を喰らってしまわないように代替品の赤い果実をその手に――異なるのは捕食を拒むのが彼自身か、或いは彼と同じように屋敷に攫われた見ず知らずの人間か、というだけ。もし後者を指しているのならば博愛精神に恐れ入る所だ、しかしあれこれと答え合わせを迫らないのもやんごとなき者同士の作法というもの。それ以上は言及せずにただただゆったりと首を左右に振るに留め「 それか――異界の初夜の寝かしつけ…否ぁ記念に、おいさんが読み聞かせてやろうかね 」残念そうな表情も――否、だからこそ一等可愛らしい。遠縁の好々爺が孫を甘やかす時のようなのんびりとしながらも活き活きとした色を宿す声にてつい提案を示したのは彼の知識欲を満たすためには読書ではなく他者からの朗読でも事足りるのではと想像したから。「それぁどうかな、グルゥス。今夜からもお前さんには果たさなければならない事がある 」名を呼ぶ声はこれまでののらりくらりとした軽やかさではなく獣が喉に唸りを絡ませるような低いうねりを持って夜気を揺らす。いつか喰われるその時まで健康を保ち良質な食料として自らを律すること、そこまでを求めるつもりもないが自暴自棄になられては面白くないというのが心根。無論彼に限ってそうならないとは思っているが、こんなにも賢く気高い人だもの、使命を与えられればきっと真摯に向き合い果たそうとするだろうと期待を寄せてニッタリと含みのある微笑みを深め「 “次の食事”の時に届けさせるよう段取りしておこう。…ああ、もちろんお前さんのね 」やはり年相応な顔もあるのだと再認識して、ふと流し目に首を巡らせ自身の肩先に目を落とせばちょろちょろと這い上がってきた家守の使い魔に対して忘れない内にこしょこしょと言伝を。食事、獲物にとっては自身の命を揺らがしかねないキーワードの主役を親切心のつもりで補足してはまるで大蛇を思わせるような双眸でちろりと見遣り)




1526: クォーヴ [×]
2024-09-29 20:08:56



>秋天(>>1523)


大丈夫、僕が傍にいるからね。…ふふ、じゃあ次の夜は薔薇を愛でに行こう
(人間界とは様々なものが異なる夜の世界で紅く煌めく湖の水が人体にとって無害と考えるほうが難しい。しかし仔細の説明は湖上のピクニックの夜に話せばよい、先に彼と踏む地が薔薇庭園に決まったのなら今夜の目的の小さな一つを果たした事と同義。ゆえに次の夜の話題には自分からはこれ以上触れないつもりで、彼の真っ黒な瞳が瞠られた事にこちらも緩やかに首に角度を付け加え「 …何かおかしな事言ったかな? 」確信犯の類ではなく心底解らないといった表情で少し困ったように微笑して、しかし続いた彼の言葉には満足したようにふっと吐息を漏らして「 きっと似合うよ 」と眦を細めて。「 ……そういった場所は沢山あるよ。魔界の植物には危険なものもあるからあんまりお薦めは出来ないけれど…君たちの食事用に人間界の果実だけを育てる為の離れなんか良いかもしれないね。ただ少し遠いから、到底一人では行かせられないな 」しっかりと最後まで彼のお願いを聞き届けてから、少しの間を置いてまずは場所があるか否かの問への回答を。しかし彼も気付いている通り全ては魔法を行使できる使い魔の仕事として管理運営されており、そこに手作業しか適わないばかりかいつ喰われて居なくなるか定かではない働き手が乱入する事には屋敷側の立場からして二つ返事を返すわけにはいかなかった。しかし願いを無碍にする事に不慣れな死神は人差し指を第二関節で折り曲げそれを唇に添え暫しの間考え込み「 この部屋にプランターを置く…のだと、きっとチウのお願いは満たされないんだよね? 」真っ直ぐに向けた眼差しは決して彼の様子を下手から伺うのではなく、寧ろ対等な者同士として互いにとって納得出来る妥結点を探す真摯なそれだった。提示した案が最適解には思えるものの、部屋に嗜好品が増えただけで結局籠の中の鳥という状況に変化を齎すことは出来ない。彼にとっての優先順位が土いじりよりもこの個室の外に繋がりを求める事なのであれば別の策が必要で、だからこそ真剣に彼の願いの核がどこにあるかを探ろうとしつつも威圧感を与えないよう柔らかな声音を保ち)




1527: 執事長 [×]
2024-09-29 20:10:57



>お知らせ:執事長多忙につき、しばらく亀レス気味となる事が予想されます


>現在、ご新規様の募集を一時停止中です。お問い合わせは常時受け付けております[ 今夜の案内役:ラザロ ]




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