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【 指名制 / Remake 】耽溺のグランギニョル【 提供人外 / マルチエンド式 】/1521


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1517: グルース・リヨン [×]
2024-09-18 21:06:15



>ナザリ(>1511


(己の口からであれば舌に胼胝が出来るほど幾度も音にした称賛も、いざ自身に降り掛かってくるとどうにも調子が一瞬惑う。それも、社交における世辞ではないのだから尚更に。クッションにある筈の彼の手の感触を己が頭へ錯覚するような気恥ずかしい心地は、首元のブローチを指で撫でる仕草で落ち着かせる。それから始まった彼自身への子細話について、「いいや。生憎、僕の国に東洋の書物はあまり無くてね。東方見聞録に目を通したくらいかな。」始めの問い掛けにはゆったり首を横に。続けて、「桃から?…また随分と幻想的なお話だね。」童話にはままある突拍子の無い始まり方に瞬いたのも束の間、それこそ絵本のような愛らしい像が立ち上がった彼の掌に今度は大きく目を見開いて。歌劇宛ら、手上をステージに一つの物語を繰り広げるそれに思わずじっと見入った後、「おに、鬼……東洋にはそんなに怪物が居るのだね。初めに顔を合わせた時は、悪魔が現れたと思って身構えてしまったよ。」言い慣れない名称を口の中で転がす事数回、物語の所感よりも怪物そのものについて感心の言葉を返すのは、興味の主題は他でもない彼ゆえ。「君の角は、山羊でも羊でもないというのに。」ふと視線を流した先はすらり真っ直ぐ天を向くその角。想像するオーソドックスな悪魔とは掛け離れたそれから、再び彼の瞳へ合わせた微笑みやジョークには苦みが含まれていた。「九尾の狐…」その言葉の終わり、またも想像すら出来ない怪物の名称をなぞった次に、「…そうなんだね。であれば、僕の知るような怪物様が多いのかな。」示された話から察せた事柄に、ほんの僅かな間思いを馳せた後。此方も水をもう一口と飲み込んでから、不意と唇を開いて、「……少し安心した、と言うと可笑しいかもしれないけれど。うん、君を知られて良かった。」 先程よりは幾分好奇の沈静した穏やかな物言いと表情で、人を喰らう妖を前にするには不釣り合いな言葉を零す。「君はこの不可思議なお屋敷に長く住んでいると言うから、もしかしたら僕どころか世の誰も与り知らないような、孤立した何かであるのかとも思ったけれど……」ここまで彼是と話を交わすその裏、好奇と興味の陰で過った刹那の考えを静かに綴り、「……少なくとも人の文献――童話が残されているのなら、君や君と同じ怪物達はかつて僕ら人間の世界と繋がっていた。そしてきっと今も尚、語り継いで覚えている者が向こうに居るのだろう。」先程見た掌の虚像――物語から自分なりに窺い及ぶ解釈をもしずしず語り終えた、その最後。「――うん、良かった。」ふっと笑みを深めて括る安堵の吐息は、やはりその通りだけの色ではなく。今度は本人も御しきれない羨望らしき情が、眼差しへ仄かに揺らいでいた。「ところで、サー・ナザリ。」一度瞬きに落ちた視線を直した折に、芯を通す声で彼を呼び、「その“モモタロウ”や狐の方に関する書物などは、このお屋敷に有ったりするかい?僕、是非とも読んでみたいのだけれど。」悠然とした微笑と言い様に覆った尽きない見聞欲を盾に、先の吐息の感情から目が離れるよう彼へと文献について尋ねてみる。)




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