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【 指名制 / Remake 】耽溺のグランギニョル【 提供人外 / マルチエンド式 】/1573


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自分のトピックを作る
1467: 秋天 [×]
2024-09-02 04:44:45


>クォーヴ ( >>1466 )

( マリアカラスが好きだった。偉大なオペラ歌手ではなく、その名を冠した薔薇の方。濃いローズピンクの大輪花で、暑さにも寒さにも強い気高い名花。薔薇庭園でそれが見たくて、いつ頃訪れるのがいいかと模索していたところ彼の口から語られたのはあまりに衝撃的な事象で。──この世界に四季はなく、朝も昼もやってこない。驚きのあまり言葉を失い複雑な顔で閉口する。そこにあるのが当たり前で、いちいち感謝もしていなかった"陽の光"に照らされる日が二度と来なくなるなんて思いもしなかった。夜の世界で息づく生命は一体どんな姿をしているのだろう……そんなことを考えながら数テンポ遅れて返事をする。「そう、なんだ……。早く馴染めるといいな」暗闇に支配された世界にも、この屋敷の生き物たちにも。
クォーヴが僕以上につらそうな声色で名前を呼ぶから、情けない顔でもあげざるを得なかった。実のところ僕は何一つ明確なことを明かしていないのに、正解を導き出した彼の鋭さに笑みがこぼれる。どこか開き直れたような気持ちになって「そう。天国」となんでもないような声で短く答えた。腹の前で両手を握りこむ。「いつか僕が尽きるとき、クォーヴに僕の記憶をまるごとあげる。美味しかったら天国行きを融通してよ」そこで母が待っているはずだから。努めて穏やかにそう告げる。泣くのは今日で最後にしたかった。僕より高い位置にある彼の顔を縋るような目で見上げる。嘘でいい。地獄の使者でも構わないから、ただ一言"うん"と言ってほしかった。自分を落ち着けるため深い息を一つ吐く。そしたら全部受け入れて、明日から強く生きるから。 )



1468: ニール・グレイ [×]
2024-09-02 18:46:58



クォーヴ(>1464


(死神の黒煙が迫ってくる様さえうっとりと見入ったその内側、景色も光も遮断された其処には彼の姿だけが在る。「…いいよ。こっちの方が、貴方がよく見える。」暗闇に馴染み深い紅はすぐに彼を捉え直して、先程よりもくっきりと瞳に映る白い輪郭に、喜ぶ言葉を返す。――沈黙の間、既に傷など付かないと、“ありのまま”が拒まれないと解っているが故、容赦の無い感情を彼の薬指へ食い込ませて、じっと微笑みを見据える。やがて受け入れられた我が儘に漸く牙を離すと殆ど同時、此方の薬指にも巻きつく何か。ゆらり首を傾げ五指ごとその指を曲げて伸ばして、ほんの少々不思議そうに観察した後、「……やくそく、」ふっと柔く幼い顔で笑って、もう一方の掌で包むように掬った契りの証を纏う名無し指へ、唇を寄せて愛おしむ仕草を。「ふふ、ははっ、うれしい。うれしい、ね。」それから何度も何度もそれに頬を擦り寄せ、繕わない機械じみた獣の口がぽろぽろ心からの歓喜を零して。「クォーヴ、ありがと。」心ゆくまでその感情を示した後に、今頃“いつも”を縫った笑顔と声で些か照れたような色へ染めたお礼を告げて。「ふふ、今日は良い夢見れそうだねぇ。」すっかり彼との契りばかりに取られた思考の多幸を、ふわふわ桃色の綿雲のような笑顔へ顕してみせる。次いで緩やかに彼の方へと更に近付きそのしなやかな肩へと頭を乗せれば、ぐるぐる喉の奥を上機嫌と唸り鳴らしながら、宛ら甘える猫の如く額や髪を彼にぐいぐい押し付け戯れ始める。)




1469: グレン [×]
2024-09-02 19:20:13





>ジョネル( >1459


……ふふ、ごめんね。この部屋ハイネの力で鍵が掛かっててさ。
( 何をそんなに疑問に思ったのだろう、一瞬そんな風にきょとんとした表情を浮かべるものの思い当たる節は先程口にした部屋の戸を開けるための鍵となる言葉ただ一つ。普段からお気に入りは害される事がないようにダークエルフは錠を与える事があるのだろう、そんな考えが頭の片隅にあるのか軽い調子で。然程変わらぬ高さにある視線とさしてヒトと変わらぬ風貌に人間なのではないか、なんて考えが出てくるのはきっとこの先も変わらぬ事なのだろうが、それを口に出すことはせずに 「 ありがとう 」 謙遜するでも無く、照れるでも無く。緩い笑みを浮かべて返すのは元の世界にいた頃から言われ慣れているがため。それに嫌味が滲むことの無い褒め言葉はかけられて純粋に嬉しいもの。緩められた目元はきっと偽りのもので無い事くらい初対面の相手であったとしても伝わるだろうか。驚いた様子の彼にきょとんとした顔を浮かべ 「 そうなの?確かに人間を怖がっている風ではあったけど… 」 扉を閉めてから後を追うようにして室内へと 「 何のお構いも出来ないけど、好きなところに座ってよ 」 この屋敷へと訪れた初夜、己を贔屓目に見てくれるダークエルフとの初めての邂逅の際と同様に室内の下座にあたる場所に位置するチェアへと軽く腰掛けるようにして )





1470: クォーヴ [×]
2024-09-02 22:32:07



>秋天(>>1467)


(彼のように日の当たる道を踏み外す事なく健全に生きてきたであろう人物にとって、太陽を失った事がどれほど残酷に作用するかは屋敷での暮らしが長い分ある程度は学んだつもりでいる――単に日光を浴びられなくなる喪失感に苛まれるだけでなく、気付かぬ内に正常な精神のバランスを崩すのだと。人は往々にして暗い夜闇に思い悩むものだ、もう二度と青空の下を駆け回れないばかりか自分の命を糧とする人外とひとつ屋根の下で暮らさなければならない事実を突きつけられ、永遠に明けない夜に気が触れてしまった獲物も少なくはない。しかし、陽光差さない闇にあっても「 大丈夫。チウは独りじゃないよ 」ぼんやりと仄明るく光る導べの真似事をするように、きっとこの先彼を一人にしないであろう筆頭として自身が在るのだと示すように冷たい手でそっと彼の肩に触れて。ああ、そのひとは亡くなっていたのだと教示された真実に特段の感傷を抱かないのは、この屋敷では人の死があまりに身近だからか。此処の地を一度踏んだ時点で獲物の成れの果ては決まっていて、目の前の憐れな少年も誰かに喰われるか寿命が尽きるかすればその魂は天に還れず黒薔薇と姿を変えて永久に屋敷を彩る事になる。ただ頷くことが自分にとって最も楽で狡い選択だと解っていた、それが彼の求める偽りの優しさであるとも「 ……ごめんね。そんな権利も、力も、僕には――いや、この屋敷の誰にも無いんだよ 」せめて、受け止めるのも辛い彼の追い縋る眼差しからは逃げないようにまっすぐに視線を合わせたままで。静かに告げたのは途方もない天文学的確率で黒薔薇屋敷に見初められた彼のこれからを、偽りで染めたくはなかったから「 全てを受け入れて、役割を果たして力尽きるその夜まで、僕らは此処で暮らさなきゃいけないんだ 」それは彼に語りかけるようでいて、同じように黒薔薇の呪縛の被害者たる自分に言い聞かせるようでもあった。どこか遠い所を見るようにすっと目線を上げ、煤汚れの一つもないよく磨かれた天井を見つめて)



1471: クォーヴ [×]
2024-09-02 22:33:52



>ニール(>>1468)


(そうだ、初めて会った夜も彼は二度と昇らぬ太陽を惜しむどころか永遠に続く月夜にむしろ喜色を湛えていた。そんな思い出を回顧すれば、きっと色んな怪物に気に入られるであろう彼が初夜から幾度もの宵を超えて今こうして自身の直ぐ側に居てくれている事が疑いようのない奇跡なのだと感じられて「 …ふふ。ここからも君の力が漲るみたいだ 」人間の指ならばとっくに骨ごと持って行かれているであろう獣の咬合力も死神にとってはややじゃれ合いのヒートアップした甘噛と同じ。不思議にくっきりと彼の歯型が残ったそこを見つめていると、肚の奥底に眠っている筈の獰猛な何かがざわついて魔法という暴力で滅茶苦茶に蹂躙しろと囁かれるようで「 ニールも魔法が使えるようになったのかな 」そんな疼く感覚を誤魔化すように小さく笑って。数度目にお目にかかれた本当の彼の言葉に「 やっぱり、そっちの方が可愛いね 」いつの夜か伝えたことのある本音を反芻して、さながら人に懐いた大きな獣のように強く寄る力を線の細い体ながら全く揺らぐ事なく受け止めてゆるゆると顎下を撫で擽って「 僕の膝で眠ってもいいんだよ 」サラサラとした銀糸の手触りを楽しみながら頭を数度ゆっくりと撫ぜて、子守唄のような穏やかで密やかな調子で誘惑を)




1472: ジョネル [×]
2024-09-02 22:36:15



>グレン(>>1469)


――――ええ何、そゆこと?
(まるで彼と鏡写しになるが如く自身もぽかんと面食らって、しかし数秒のシンキングタイムを経て今の不自然な台詞がハイネの特別な錠を開く唯一の鍵なのだと解に辿り着けば芝居がかったように両手で口を塞ぐような仕草を「 思ってたよりガチじゃん 」揶揄するでもなく心底驚いたように半ば独り言のトーンで呟いて、ハッとしたように口元を隠したまま彼の目を見て「 どーせハイネの事だからさ、今のもあいつに聞こえるようになってんでしょ? 」言いながら手を解けば親指で後方を指すことで彼の持ち主を示唆しながら、その怪物を茶化すような軽い笑い混じりの声にて落とした洞察は流石付き合いの長い者同士と言ったところか。「 うっわ、王子様スマイル眩しっ 」今度は口ではなく目を腕で庇うようにしながら僅かに上体を仰け反らせることで大袈裟に眩さを表現。ああ言われ慣れているんだろうなと反射的に感じさせる彼の対応はまさに一部の隙もなく完璧に思え、しかし鍍金の下を知らない死神は、揺らぎを愛でるハイネが甚く気に入る程なのだろうかと正しい違和感を感じながら促されるままに彼と正対する位置のソファーに腰掛けて「 …で?本題に入ろうか 」両膝にそれぞれ両肘を乗せるような体勢で前のめりに彼を見つめる、その表情はまるでこの先に自分の望むものが待ち受けているかのような、にこにこと不気味なほどの曇りのない笑顔で)




1473: 秋天 [×]
2024-09-03 09:59:23


>クォーヴ ( >>1470 )

クォーヴは……そばにいてと言ったら、いてくれるの?
( 独りじゃないよ。そう言って肩に手を置いた彼を試すような台詞が口を滑った。絞り出した声。必死で情けなくて切実な叫び。僕は間違いなく人間で、死神の機微をまだ知らない。寂しいという感情を正しく理解してもらえるのかすらわからないが、それでいいと心から思えた。人間同士だって全てをわかり合うことはできないのだから、まだ知らないあなたを僕が見つけたい。冷たい体温を受け止めながら密かに思った。現実になることを祈っている。
クォーヴは僕が思うよりずっと誠実な男だった。"天国へ連れて行って"──その傲慢な願いにYESを望んでいたことは紛れもない事実で、いざ突きつけられたNOがこんなに温かいとは思いもよらなかった。緊張の糸が解けたように笑みが溢れる。瞳の縁は乾いていた。「ありがとう。本当のこと言ってくれて……」嘘でも頷いてほしいと本気で思っていたはずなのに、彼の誠実が心から嬉しかった。あなたが逃げないでくれたから、僕も絶対に逃げたりしない。言葉にはしなかった。これは僕が決めた誓いだから。「……クォーヴ?」僕と話しているときに彼が視線をそらすのは短いやりとりの中でも珍しいことだった。"僕らは此処で暮らさなきゃ"……youではなくweを使った彼を探るように見つめ心配そうに呼びかける。もしかすると彼は、僕よりずっと長い間この屋敷に囚われているのだろうかと想像した。そうして幾度も人の生を見送ってきたとするならば。「クォーヴの生き方も、その最期も……誰かに決められていいものじゃないはずだよ」僕はまだこのお屋敷のことをなんにも知らない。だからこそ簡単に諦めてしまうことはできなかった。無知な子供のワガママだって笑ってもいいよ。「また明日、この世界のこと聞かせてよ。未来のことを考えよう。僕、勉強はできる方だよ」憂う死神へ微笑みを向ける。信じられなくていいから、できれば忘れないでほしいと思った。あなたの運命を諦めない人間が、確かに存在したことを。 )


何から何まで誘導してもらっている気がするな……。共犯者ルートへの種を巻いてくれているのをあなたの文章のあちこちで感じてすごく嬉しいんだ。気を配ってくれているのが伝わるよ、さまざま本当にありがとう。
いくつか聞きたいことがあるんだけど、ここじゃスペースを取りすぎてしまうと思って宝箱の方に書き込ませてもらったから、時間があるときにでも確認してもらえると嬉しいな。



1474: グレン [×]
2024-09-03 12:07:26





>ジョネル( >1472


( 彼の言う “ ガチ ” というそれが何を指しているのかあまり理解していない様子でゆるり首を傾げて。彼が指し示す先が誰の事を指しているのかなんて、考えずとも思い当たる先は一つしかなく。ふふ、と小さな笑い声をあげて 「 僕が鍵を使ったら分かるようにはなってるらしいよ 」 すうと双眸を細め、柔く口角を持ち上げ彼の奥誰もいないはずの空間を見詰める視線は薄らと喜びが表面に現れているようには取れども、嫌悪感は微塵も感じさせる事は無いのは酷く愛情に飢えたが為に歪んでいる内面の現れか。対面する位置に座した彼の瞳を正面から見据え 「 あそこに置いてる花とか、この指輪とか、あとは服とか……兎に角ハイネに色々と貰ってるからお返しをしたいんだけど、僕だけじゃ何がいいのかさっぱりでさ 」 次々と視線で指し示すのは窓際に置かれた鉢植え、自身の左中指、そして閉め切られて中を見る事は出来ないクローゼット。先日の約束では鉢植えのお返しだけの筈だったが、どうせならばとの判断は自ら下したもの。苦笑混じりに眉尻を下げ、表情からも困った様子が見て取れるのは舞台上で培った経験則は日常で見るにはやや大袈裟過ぎる程だろうか。「 もちろん、今日のお礼はするよ。と言っても僕が差し出せる物なんて多くは無いんだけれど 」 部屋にあるのは元から置かれていた家具とハイネから貰った物ばかり。無論それらを対価にする事なんて端から考えておらず、もし彼からの提案だったとしても首を縦に振る事は無いだろう。どうかな?なんて言葉に出す事はなく首を傾げてみせる表情は先程の困り顔とは一点、緩やかな笑みを浮かべていて )





1475: ニール・グレイ [×]
2024-09-03 19:20:48



>クォーヴ(>1471


(またも“初めて”、自分以外の誰かの痕跡を貰えた事に浮き足立つまま感情を顕す所作の後、笑う声にまた彼の方へ顔が向く。「……そしたらクォーヴとおそろいだねぇ。」魔法なんて冗談めいた言葉へ返す喜びの陰、反転した双眸を見詰める獣の瞳は、その奥を覗くように下からじいっと掬って、その不意に鋭い弧を描きながら首をゆったり傾ぐ。――それはまるで、彼に潜む“何か”さえ飲み込まんとする貪欲な蛇が、狙いを定めに鎌首を揺らし擡げるよう。「んー……ふふ、」どれ程重さを掛けても受け止めてくれる彼の身。それに尚の事ご機嫌に擦り寄っては、顎や喉の傍を擽る冷たい指に軽やかな吐息を零し目を細め、「じゃあ、お言葉に甘えちゃおっかなぁ。」己を誘う優しい声と掌へじゃれ付くような笑みを籠めた是を、続けて言葉通り身体を横たえ彼の膝へところり頭を転がして。しかし直ぐ様目を閉じる事はせず、自らの視界に契りの証を納めて今夜の奇跡を噛み締める。「……ほんとに、ゆめみたい。」腹も満ちて、己に触れる手が在って、こんな素敵な約束まで交わして。今は正しく楽園の夢心地と、呟く唇に証をまた押し当て緩やかに食む。「………ん、」そうしている内、少しずつ意識が深みに溶け始め、焦点の怪しくなった瞳はうとうとと蓋を閉じかける。「……クォーヴ、…」指に阻まれ少しばかりくぐもった夢うつつの音が彼を呼び、更に何か続けかけたようだが、それは形には成らず。やがて眠る為に整えられていく体勢はぐるりと小さく、自らの胸元に膝が付く程。その限界まで窮屈そうに体躯を丸めた様は、孵化する前の卵を彷彿とさせる。そしてその中心、膝と胸の内側に“証”を確と仕舞い込み、まるでお気に入りの縫いぐるみを抱く子供、或いは――獲物を囲い締め上げんと蜷局を巻いた大蛇のような格好に落ち着いて、そこで漸く安堵しきった幸福の寝息を静かに立て始める。)



***


この辺でおしまいが近いかな、って事でお顔出してみたよ。ふふ、今日はクォーヴにたくさんお願い聞いてもらえちゃって、とーっても楽しかったなぁ。

それで、そう、お次はこの前言った通り公爵さんの初夜の番なんだけど……ご指名とか綴りたい物語とか、色々相談する事あるでしょ?それに、オレちゃんの今後についても少しお話したいし、ちょっと長くなっちゃいそうだから、諸々全部含めて宝箱の方にお邪魔するねぇ。

それじゃあ、今夜はここまでで。…ふふ、忘れられない素敵な夜だったよ。ホントにありがとねぇ。




1476: クォーヴ [×]
2024-09-04 08:28:48



>秋天(>>1473)


もちろん。君が望むなら、僕を呼んでおくれ
(怪物は人間の感情を知識として理解するけれど、様々なものが違い過ぎて完璧に共感することは難しい。けれどいきなり異界に攫われ極限状態に閉じ込められ大変に心細いだろう心境は大いに理解し易い部分でもある。恐らく彼が望んでいるであろうニュアンスは四六時中傍を離れない存在として在ってほしいという事なのだろうと察しは付くが、あくまでも助けを必要とされた際にのみ参上する旨を伝える。きっと聡い彼ならば死神がずっと傍に居られない何らかの事情があること、更に言えばだからこそ屋敷内で頼れる存在は増やしておいた方がいいと友人の紹介を促した背景を感じ取れるだろうか。所在の知れない特定の怪物を召喚する方法は先ほど伝えたはず、硬い蕾が綻ぶように笑う少年の笑顔にこちらも嬉しそうに柔らかく微笑みを返し「 僕の方こそ、きちんと受け止めてくれてありがとう。チウは凄いね 」この子は他の子供達とはきっと何かが違うのだろう、そう感じた理由を具体化は出来ずとも輪郭を描くには十分なほど言葉を交わせた夜になった事にどこか満足そうな満ち足りた色を緩く垂らした眦に乗せて。名を呼ばれて再度ゆっくりと彼と目を合わせる、獲物に語ることを禁じられた秘密に触れたのは故意か否か「 …僕の事より自分の事を考えて。僕は自ら望んでこのお屋敷で暮らしているんだから 」死神はその場しのぎの嘘を吐くような性ではないと、彼に伝わっているとよいのだが。それでも、自分の命が危機に晒されているのに異形の未来を案じてくれた純粋すぎる眩しさに「 ありがとう、チウ 」それを心から嬉しいと思った事は事実。屍人のように冷たくも不思議と柔らかな感触の指の腹で彼の頬をそっと撫ぜた所作に万感の謝意を込めて「 ふふ、たくさん聞きたい事を考えておいで。僕も大切な事を君に伝えなくちゃ 」また明日、その言葉に表には出さずとも心中でのみ考えなければならないことは沢山あった。しかし自分が都合をつけて彼のところに少しでも顔を出せばよいのだと結論付け、そうして鍋へと視線を移し「 …その料理はもうすぐ完成するのかな? 」どこかわくわくとした色を交えて、見る事の叶わない蓋の向こうに思いを馳せよう)


***


誘導なんて大それたものではないよ、君とお話するのが楽しくてつい口が滑ってしまっただけさ。…ふふ。
こちらこそ気を遣ってくれてありがとうね、また後で宝箱を覗きに行くよ。




1477: ジョネル [×]
2024-09-04 08:32:26



>グレン(>>1474)


あはッ、やっぱり?…よっぽど気に入ってんだね、君のこと
(思わず吹き出すように高めの笑いを短く零したのは自身から見てお世辞にも健全とは言えない癖を持つ友人に対する解釈が一致していたから。態々魔力を消費してまでそんな絡繰りを設けるのは、コレクションたる彼がそれに見合う反応をハイネに返すからなのだろうと察しを付け、悪趣味な台詞と四六時中誰といるかを監視されるようなシステムにも寧ろ悦びを見出すような顔をする彼をじっと見つめて最後は独り言のように呟いて。座り心地のよいソファーのうえ、彼が示していく通り順繰りに首を巡らせてゆく。部屋に入った時からハイネの気配が充満しているとは感じていたが、物理的にも彼に囲まれているような内装に「 こんだけされてちっとも息苦しくなんないんだ?、んじゃあ君の方にも可愛がられる適正があるってことだね 」それは貶すようなトーンではなく、価値観の差異に嫌悪するでもなく、ただただ歪な関係にあるふたりの個性の親和性を心底認めるように。「 おっけ、事情は分かった 」白い指でぐっと力強くサムズアップをしてみせて、彼の方から対価の話が挙がれば先程の不気味なほどご機嫌な笑顔をそのままに「 話が早くて助かるよ。ねえグレン、君の人生で一番エキサイティングな思い出は何? 」白黒反転した鮮やかな虹彩をきらきらと、いやぎらぎらと輝かせながら前のめりに要求するのは集めても集めても全然足りない記憶への執着。死神が何を食べるかなんて、いや彼にとって自分の種族が何なのかすら分かっていない状況ながらも逸る本能を抑えようとはせず。先程までの剽軽さはどこへやら、人好きのする笑みのままなのに纏う雰囲気は疑いようもなく獲物を前にした捕食者のそれで)




1478: クォーヴ [×]
2024-09-04 08:32:55



>ニール(>>1475)


素敵な回収をありがとう、今夜も君の素敵なところをたくさん見せてもらえて僕もとても楽しかったよ。お互いの約束が果たされる夜が楽しみだね、特に――…いや、多くは語らないでおこうか。ふふ。
一度宝箱の方に来てくれるんだね、ありがとう。それじゃあまたね、ニール。




1479: グレン [×]
2024-09-04 13:23:46





>ジョネル( >1477


そうだと嬉しいけど……どうだろうね
( 部屋の錠も、お守り代わりの指輪も、全部が他のコレクションにもしてきた事なのだろうなんて考えは未だ健在な自身を下に見る思考から。ただ一点、他にあの自尊心の高い彼が目を掛ける人間と違う “ 特別 ” を思い出せば満面の笑みを浮かべ 「 でも、ハイネの部屋に入れたくらいには目を掛けられていると思うよ 」 他の人間にはされていない事を自慢気に語るのは年相応のそれと言えようか。彼が何を言っているのか理解が出来ない、なんて内心がありありと読み取れる程のきょとんとした視線を向けて「 だってそれだけ愛されてるって事でしょ 」 言い淀むでもなく言ってのけるのは、この愛されたがりが本心からそう思っているが故のこと。この歪な関係が成立するのは双方の歪みが見事に相まったが為の事だと彼が感じるのには十分だろうか。フレンドリーさはそのままに、捕食者たる眼差しを向ける彼にすうと瞳を細め「 どう言った感情での物をお求めかな? 」 背凭れに背を預け、腹の辺りで指を組みゆったりと構える姿は何処か落ち着き払っているようにも見えるだろうか。きっと彼の糧は人間の記憶なのだ、とそう理解を示したのはダークエルフに喰われかけた経験から。ただ、哀しみに怒り、喜びはたまたその全てが入り混じったもの。そのどれを彼は欲しているのだろうかなんて分かるはずも無く 「 これでも舞台役者をしていたから、色々とあるよ。…色々と、ね 」 負の感情に寄り気味な事は自身の性格柄否めない部分があるものの、多種多様な経験を積んできた自負はある。言葉の結びにやや覇気が無くなったのは自身の暗い過去も側から見ればエンターテイメントとしか捉えられるだろう事を理解している為。ただ、暗い表情を浮かべたのはほんの一瞬の事、瞬きをする間に常の笑みを顔に貼り付けるのは未だ目前にいる彼に弱い部分を見せられる程ではないから。キミが選んでよ、とでも言いたげに薄らとした笑みを浮かべながら真っ直ぐに視線を向け続け )





1480: ジョネル [×]
2024-09-04 20:57:42



>グレン(>>1479)


マジか、それ凄いね。そんな話聞いたことないや
(零れ落ちそうなほどぱっちりと開眼することで心底の驚愕を表現するのは、いくら品物を愛でても自身のテリトリーとは一線を引くような印象のあった友人がその最たるものである自室に彼を入れたという事。ハイネ曰く貴方がその第一号、それを裏付けるように親しい友人たる死神も同調して。何を愛情表現と受け取るかなんて千差万別、彼らの関係性が歪んでいるように見えたとしても自分の主観に過ぎないのだと、軽薄なようでいてその辺りを弁える頭のある死神は変わらず肯定的な態度で笑って「 あは、マジでお似合いだね。ふたりの関係が末永く続くことを陰ながらチラチラ見守っとくよ 」ハイネがとある品物に熱を上げ、そうして飽きてしまった場合どうなるかなんて散々見てきた。あまり気持ちの良いものではないその結末をこの麗しい彼も辿るのだろうか、自分に関係のない獲物の末路を気にかけてしまうのは特別な思い出や記憶であればあるほど欲しくなってしまう欠陥持ちの性ゆえか「 そりゃ、君がこれは忘れたくないなーって思う大事なやつだよ。そういう記憶の方が腹持ちが良い気がするんだ 」手放したくないほど思い入れの強い記憶、彼に選べと微笑みかけられて提示するのは些か値の張るものだろうか。しかし当の本人に足元を見ているつもりは皆無であり、ただただ無遠慮に削り取られてゆく記憶の欠如に怯えて次々にストックを増やしたいという純粋な想いから来るもの。彼の意味深な様子を見るともしかして選びきれないのだろうか、そんな風に感じれば彼のためと忠告をするために一本食指を立てて見せて「 ああそれと、記憶は結構具体的に指定してね。じゃないとおれ、割と他んとこもつまみ食いしちゃうよ 」対価として選定されたテーマが抽象的であればあるほどあれもこれもと喰らってしまうのは制御できるのかできないのかも分からない死神の特性によるものだろうか)




1481: グレン [×]
2024-09-04 22:00:00





>ジョネル( >1480


( 彼の驚く様を見て感じたのは矢張りそれ程珍しい事なのだという納得、それから再び優越感が首を持ち上げる心地。コレクションと一言で言っても自分は今までのそれよりも一等目を掛けて貰えてるのだ、と。それだけで淡く口角が持ち上がるのだから不思議なもので。彼の言葉には嫌味や裏の意味が感じ取れないからこそ、素直に受け取る事が出来 「 ありがとう。それと、ジョネルも偶に僕の話し相手になってくれると嬉しいな 」 この部屋に鍵をかけた主以外が訪れる事は少ない現状、再度幽霊にも手紙を出そうかとした事は少なくは無いもののハイネに怯える様子も見ていた為に踏ん切りが付かず現在に至るのが事実。その点友人であるという彼ならば気兼ねなく呼べるのでは無いかと 「 僕の知らないハイネの話も聞きたいし、何よりジョネルと話すのは気負わなくて良いから凄く気持ちが楽なんだ 」 無意識のうちに言葉の裏を考えてしまうのは最早癖になっていたものだが、彼は言葉とリアクションが一致する為にそれを考えずとも構わない事で息のしやすさを感じており。指をピンと立てる姿に暫しの間考える素振りを見せて。難しい表情を浮かべる事時間にして二分程といったところだったろうか 「 なら、僕が初めて舞台に立った時の記憶はどうだろう 」 煌びやかなスポットライトに舞台上にキラキラとした視線を向ける観客。板の上から見る景色はどれも大切で忘れたく無いものだが、自分にとっての初めての経験である分それもひとしお 「 ただ……あんまり綺麗なものでは無いんだけれど、それでも良いかな? 」 眉尻を下げ小さく首を傾げて見せるのは当時やや取り乱した記憶があるから。無論見られて困る程のものでも無く、差し出す事への抵抗は皆無だが果たして。「 ふふ。つまみ食いされて困る事は無いけれど、後味良く空腹を満たしたいなら僕の記憶は変に深くまで見ない事だよ 」 忠告にも似た提言は自身の幼少の頃を指しての事。負の感情が渦巻くそれらは一部のマニアックな趣味を持つ層を除けば面白味の欠片も無いだろう事は確か。テーブルに両肘をつくようにして前のめりになれば 「 さて、僕は何をしたら良いのかな?ハイネ以外に喰べられるのは初めてだから教えてよ 」 一番長く共に過ごしているダークエルフは体液の経口接種だったがそれ以外の方法は何も知らない。どうすれば記憶を食べる事が出来るのかと興味津々な様子で )





1482: グルース・リヨン [×]
2024-09-05 12:46:25



指名:
希望ルート:隷属ルート以外
名前:グルース・リヨン(Grus Lyon)
性別:男性
年齢:15歳
職業:公爵家子息
性格:物腰穏やかで愛情深い、溢れんばかりの包容力の持ち主。面倒見も大変良く、大人も子供も問わず、果ては動植物に至るまで甲斐甲斐しく世話を焼く博愛ぶり。しかしもう一歩踏み込めば、求められるまま寄り添い、相手の全てを肯定して、際限無く甘やかし包み込んで、どっぷりと深みに溶かし入れる蟻地獄のような愛を抱えた人間でもある。家柄と立場上、強かな処世術と達観を持ち合わせ、作法の整った落ち着きある立ち居振舞いをするが、年相応に悪戯心は旺盛で冒険探検も好む所。好きなものや楽しい事に燥いだり、褒められて照れたりする少年らしい一面もある。
容姿:身長は162cm。同世代と比べれば成長の遅さが目立つ、発展途上の薄い身体に円い輪郭。背の真ん中程まで伸ばされた、雛鳥のようなビスケット色のふわふわ癖っ毛。やや太めの眉の上で前髪が切り揃えられ、襟足は一ツ星と鶴の刺繍が入ったアイスブルーのシルクリボンで結われている。如何にも優しげに垂れた、黒目がちの大きなペリドットの瞳、その右端に泣き黒子が一つ。小さく整った鼻とふっくらとした厚めの唇に、しゃんと伸びた背筋と、未だあどけなさを多く残しつつも仄かに色気を帯び始めた、気品ある大人びた佇まい。控え目なフリル付きのドレスシャツにクラバット。その首元にカメオブローチの家紋章、左手の中指に大きめのシグネットリングを填めている。それに金刺繍入り薄緑色のウエストコートと黒のトラウザーズ、踵の低い革製ショートブーツが普段着。外出の際は青藍の膝丈ロングコートを着用。
備考:由緒正しい公爵家の長男で、正式な名前は「グルース・ロシニョール・アンリ・ドゥ・リヨン(Grus Rossignol Henri de Lyon)」。“貴族の嗜み”と聞いて想像されるような教養は一通り習得してはいるものの、本人は手芸全般を好み、とりわけ刺繍はこっそり密かに趣味としている程。亡き母からの『分け隔ての無い愛を与える人でありなさい』という遺言を守り育った、慈愛と品格を備えた少年。しかし彼にとっての愛とは相手を世話する事――厳密には優しく包み甘やかす事であり、それを踏まえるのであれば、大変な“世話焼き”である彼はとびきりの“愛したがり”でもある。この世全ての尽くが彼の愛する対象であると同時に、「骨をも蕩かすこの情愛を全て受け止めてくれる、たった一人の運命の相手」を夢見てもいる。つい最近変声期を終えたばかり。人を安堵に導く夜鳴鶯のように甘く柔らかい、澄んだ高めのテノール声。一人称は僕、二人称は君、または渾名。名を呼ぶ時にはレディ・〇〇(名前)、またはサー・〇〇。
ロルテスト:
――うん、またね。
(またね、ばいばい、と己を見送る幼く愛らしい声達に片手を振る。此処は我が公爵家が出資している孤児院、その開け放たれた扉の前。領地の視察という名目の息抜きの終わった夕暮れ時、別れを惜しんでコートにしがみつく子供達を漸う説得し、コーチ形の馬車にて屋敷へ帰る。――自室内の窓辺。「……あの子達、また大きくなっていたな。…きっとすぐに追い越されるんだろうね。」冷たい夜風に目を細めながら、誰に言うでもない、そんな独り言が零れる。……思い返すは無邪気な孤児達。今は愛を一心に求めるあの子達も、いつかは彼処から巣立つのだろう。当然の話、しかしこの身に持て余す“愛”を子供らに注いでいる己にとって、それは喜ばしいばかりではなくて。そんな物憂いを払うように顔を上げた先、ベッドサイドのテーブルに置かれた封筒が視界に入る。「……珍しい。」思わずそう零したのは、手紙を見慣れている己でも一等目を引く黒色をしていた事、それと整頓の行き届いた机上へあまりに無造作に置かれていた事の二つが理由。一体誰から、とそれを手に取り見詰めたが、差出人の名前は無し、封蝋の紋章にも見覚えが無い。少し考え込んだその後に、テーブルの引き出しから取り出したペーパーナイフを使って封を開き、中に並んだ一文に目を通す。「迎え……?」その意味が解らず、ますますと首を傾げる。……拐かしを態々予告をする者は居ない筈。なれば、十にも満たない腹違いの弟妹達の、微笑ましい悪戯といった辺りか。「……ふふ。主犯はサー・エグレットか、レディ・シーニュかな。」しかしそれを尋ねるにも今はもう遅い夜更け、明日の朝にでも訊いてみれば良い、とその封筒と中身を揃えて元に置いておく。「さあ、そろそろ眠らなければ。」明日にも予定は詰まっている、支障を来す訳にはいかない。そう考えて瞑った目元を指で解した所までは覚えていて――次に目を開いた時には、ベッドに横たわって天井を見上げていた。いつの間に寝入ったのかと身体を起こせば、視界に入ったのは自室とよく似て、しかし全く違う景色。「……うん?」一瞬事態が飲み込めずに間抜けた声を落としつつ周りを見回し、今着ている服がコート付きの普段着である事にも気付いた瞬間、響いたノック音。――その刹那に、頭の内に考えつく限りの状況予想と対処が過り。それを指先でブローチを撫でる数秒に纏めて深い呼吸を一巡させた後、「ああ、わざわざ丁寧なノックを有り難う。しかしすまない、“名乗りの無い者の扉は開けるべからず”と、母によくよく言われていてね。これを破ってしまうと酷く怒られるんだ。」立ち上がって床を踏み締め、背筋を伸ばし凛と通る声でそれに応える。「だからまず――君が僕に名前を教えてくれるか、もしくは君の方からその扉を開けるか、どちらかを選んでおくれ。」少なくとも此方からノック音に近付く真似はせず、穏やかな微笑みを湛えたままに扉を見据えて、じっと油断無くその反応を待った。)


***

――うん。改めてご機嫌よう、麗しい黒薔薇の怪物様方。今夜からは正式にお屋敷へ迎えてもらおうと、もう一度身形を整えてきたよ。…ふふ、変な所があったら教えておくれ。

さて、まずは指名やルートについてだけれど……宝箱の方で話した通り、色んな怪物様と交流させてもらって相性や状況も彼是鑑みてから、お相手やルートを決めるつもりでいるよ。そして、初回の指名もあちらで伝えた通り、サー・ナザリを選ばせて頂くね。
まだまだ僕自身解らない事が多いけれど……このお屋敷の皆に美味しく思ってもらえるよう精一杯舞台を努めてみせるから、どうか僕と沢山仲良くしておくれ。

それじゃあ、これから宜しくね。




1483: 秋天 [×]
2024-09-05 20:25:08


>クォーヴ ( >>1476 )

( 優しいひと。僕は彼の親切に釣り合う何かを返すことができるだろうか。「ありがとう。寂しくなったら手紙を書くね」先程紹介してくれたつややかな鳥を思い浮かべながら返事をする。いつか腹を満たすことが目的の優しさだったとしても、それをかけらも表へ出さずに差し伸べられた手のひらのことを僕は素直に好きだと思った。僕が一方的に彼を搾取するのではなく彼もまた僕から搾取しようとしているのだと思えば、お互い様だと心を守れる。そんなふうに思い込んででも生きなければならなかった。地に足をつけて、自分の力で。
小さな子供へ向けるような褒め言葉にはむず痒そうに首を振って、再び視線を戻した死神と真っ直ぐに向かい合う。"僕は自ら望んでこのお屋敷で暮らしてる"──嘘には聞こえなかったから、僕の杞憂が杞憂のままであればいいなと心から思った。「そっか。ならいいんだ」素直に引き下がると小さくはにかみ感謝の言葉にこくりと頷く。冷えた指先になぞられた場所が熱を持ったような気がした。「……大切な事?心して聞かないとだね」彼の微笑みに冗談っぽく返事をすると、シンクへ向き直り使った調理器具を丁寧に洗い始める。鍋へと視線をやった彼を見ると「うん。けど今日は疲れたし食べるのは明日にするよ。起きたらクォーヴのカラスくんに持ってきてもらおうかな」と思いついたように零して。本当にいろんなことがあった一日だった。あなたに差し出すまではきっと一生忘れない。大切な人を失ったこと、その全てから逃げ出したこと、優しい死神に出会ったこと。 )


宝箱では細やかなご回答をどうもありがとう。向こうのスペースを無為に消費するのはよくない気がしたから、背後に代わってここで返事をさせてもらうね。とても参考になったよ。
僕からはやりとりの締めと一日の終わりを書いたつもりだから、何もないようであれば返事は大丈夫。
早速翌日に飛ばして新しいお話を始めたいと思ってるんだけど、どうかな。
向こうでも書いたとおり、起きたらシャワーを浴びて作ったシチューを食べてまた君と話がしたいと思ってる。不都合がなければ僕が絡み文を投下するから、それで大丈夫かどうか教えてほしいな。もちろん、君の方から始めてくれるのでも大丈夫。僕としては本当になんでも問題ないから気軽に答えてくれると助かるよ。



1484: ジョネル [×]
2024-09-05 22:56:51



>グレン(>>1481)


もちろん、お得意様が増えるのは大歓迎だよ
(にこにこ笑顔にて両手それぞれの親指と人差指の先端同士をくっつけ顔の両横にてOKマークを作って、しかし懸念点を思いついたように明後日の方向を見ながら接触させていた指を交互にぱかぱかと開閉させ「 ああでも、ハイネには話通しといてね。あいつ、自分の玩具で勝手に遊ばれるのめっっっちゃ嫌いじゃん? 」特定の住人が定期的に彼の部屋を訪問することを面白がるのか将又不愉快に思うのか、どちらかと言えば後者の性質を持つ友人との揉め事は避けたい。自身と彼はあくまでも情報と記憶を等価交換をするWin-Winな関係であるのだと、どうしても獲物が絡むと無償の友人関係を築くのは性質上困難な死神はあっけらかんとそう告げて。たっぷりと彼が悩む間、黒煙のコートの裾をまるめたり引き伸ばしたりして一人遊びに興じて時間を潰すこと数分。漸く決まったらしい対価にぎらと眼を輝かせて「 舞台?…いいじゃん、“はじめて”に関する記憶は美味しい事が多いよ 」彼の職業を知らないため唐突に出てきたその単語に疑問符を浮かべるも、その追求より優先されるのは食欲を擽る食事の香り。綺麗だとか汚いだとかおれにとっては関係ないさ、そんな風に何度もこくこくと首肯して、深くまで“見ないように”と言われれば思わず分かっていないなと感じた可愛らしさに軽やかに短く笑った後「 その忠告、逆効果 」口元に手の甲を添えてすっと細めた目で見つめる眼差しは獲物の何処に美味い部位があるのか吟味するような捕食者のそれで「 おれらは記憶を見るんじゃない、食べるのさ。人間には――いや、死神や鬼以外には解りようもない感覚だろうけど 」理解を期待したわけではない講釈は続きを垂れることなくさっくりと結んで、そうして冷たい手のひらを彼に差し出し「 手の甲を出して。左右どっちでも構わないよ 」もし彼が促した通りにどちらかの手を差し出してくれたのなら、わくわくとした様子でそれを自分の方へゆっくりと引き寄せ静かに手の甲へ唇を寄せるだろう――そうして触れるか否かのところで黒みがかった紫の閃光が派手な音と共に一瞬爆ぜる筈で)



1485: ナザリ [×]
2024-09-05 22:59:17



>グルース(>>1482)


(ちび、ちびりと煽る紫紺のお猪口はどす黒くもサラリとした液体で半分ほど満たされていた。おどろおどろしいほど無欠で巨大な満月を肴に晩酌を――無論この世界ではいつでも晩酌ということになるが――嗜んでいたところ、蜥蜴とも家守ともつかない使い魔がちょろちょろと着物を這い上がって肩口にてキュイと一声鳴いて「 ……ほお、まだうら若い坊主ときたか。そりゃあ突っつき甲斐があるかもしれんなあ 」首だけを巡らせて使い魔を見下ろせば月光を反射した眼鏡がギラリと鈍く輝く。勝手に寄せた期待の行く末は果たして、ともあれ“ よっこらせ ”と気怠そうに立ち上がり、その合間にぴょんと地面に飛び降りた使い魔を見下ろし目線だけでご苦労と告げて向かったのは件の新入りの部屋。ノックの返事をゆるりと待つ間、返ってきた声があまりに堂々としていたものだから予想外とばかりに楽しげな笑いが漏れて「 ふ、ンはは、こりゃあ失敬。立派な心構えだ、母君はお前さんを甚ぁく愛しておるんだねえ 」揶揄するつもりで笑ってしまったのではないと短く弁解し、こすりこすりと親指と食指で顎を挟んで動かすようにしながら「 俺ぁナザリといってね、この屋敷に長ぁく住んどる者だよ。新入りの歓迎会――なんて大それたもんを押し付ける気ぁ無い、ただお前さんの方も色々と聞きたい事があるんじゃあないかね 」のらりくらり、どこか間延びするような心地よい低音は優しげな好々爺を連想させる油断を誘うもの。しかしそれは平常運転に過ぎず、新入りというワードと此方から聞きたい事などなくむしろ彼からの疑問に答えようと構える旨を見せてこれが人間界で横行するただの拐かしなどではないことを含ませて「 此処の連中はみな業突く張りでね、タダで情報をくれるもんは少ない。しかし俺ぁ今夜は誰かと喋りたい気分でね。どれひとつ、この寂しいおいさんの話し相手になってくれんかね 」胡散臭さ満点の誘い文句ながらも捧げた提案は彼にとって現時点では不都合のないもの。あくまでも彼に助けを乞う体を取りながら、いつでもぶち破ってしまえる扉の前で着物の袖に両腕を仕舞いながらお行儀よく反応を待って)


***


いやあ、よお来た、よお来た。夢じゃあない、本当のお屋敷でお前さんに見える夜が来るのを首長ぁくして待っとったよ。宝箱で言うた通り、いろぉんな怪物からこっち来い、こっち来いて引っ張られそうなお前さんの最初の夜に言葉ぁ交わせるなんて、長生きはするもんだねえ。あんまり気張らず、のびのび楽しんでっておくれ。




1486: クォーヴ [×]
2024-09-05 23:01:01



>秋天(>>1483)


うん。待っているね
(彼はどんな字を書くのだろうと反射的に思考が浮かんだのは有象無象の少年少女と一線を画す何かを持っている黒い宝石のような彼に興味を抱いているからなのだろうか。獲物から文が届くのをこれほど楽しみに思ったのは久し振りだなと暖かい微笑のまま、伝える方も心しなくてはならないことなのだと今夜は悟られないように。「 そう?それじゃあチウのお部屋に戻ろうか 」空腹だろうに何も胃に入れず眠ってしまうのだろうか、心配そうに眉尻を垂らすも明日の朝食として食べるつもりでいるならば一先ずは様子を見ても大丈夫そうだと変に言及はせず。何より疲れているのも無理はない、だから何億、何兆通りもある廊下を引き返す道のりを彼に歩かせるのは可哀想で「 おいで 」そっと彼に背を向けて片膝を床につけておんぶを促す。子供扱いするなと言われても仕方がないけれど、もし心地よい重さと温もりが背に乗ったのならそのまま食堂を後にするだろうし、何らかの方法で拒まれたのなら立ち上がり手を差し伸べて、黒煙のコートをふんわりと広げ魔法の力を行使して彼を自室へと瞬時に送り届けただろう)


***


こちらこそ、気を回してくれてありがとうね。お屋敷も宝箱も、どちらもグランギニョルの演者たちのためにあるのだから遠慮なくたくさん使っておくれ。そう、君は今夜から正式にその一員――尊いメニューの1ページに刻まれる事になるんだから。
僕から綴った初夜の最後にはお返事は必須ではないよ。翌日の初回文お願いしてもいいかな?
チウ、黒の似合う君。これからもよろしくね。




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