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【 指名制 / Remake 】耽溺のグランギニョル【 提供人外 / マルチエンド式 】/1521


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1467: 秋天 [×]
2024-09-02 04:44:45


>クォーヴ ( >>1466 )

( マリアカラスが好きだった。偉大なオペラ歌手ではなく、その名を冠した薔薇の方。濃いローズピンクの大輪花で、暑さにも寒さにも強い気高い名花。薔薇庭園でそれが見たくて、いつ頃訪れるのがいいかと模索していたところ彼の口から語られたのはあまりに衝撃的な事象で。──この世界に四季はなく、朝も昼もやってこない。驚きのあまり言葉を失い複雑な顔で閉口する。そこにあるのが当たり前で、いちいち感謝もしていなかった"陽の光"に照らされる日が二度と来なくなるなんて思いもしなかった。夜の世界で息づく生命は一体どんな姿をしているのだろう……そんなことを考えながら数テンポ遅れて返事をする。「そう、なんだ……。早く馴染めるといいな」暗闇に支配された世界にも、この屋敷の生き物たちにも。
クォーヴが僕以上につらそうな声色で名前を呼ぶから、情けない顔でもあげざるを得なかった。実のところ僕は何一つ明確なことを明かしていないのに、正解を導き出した彼の鋭さに笑みがこぼれる。どこか開き直れたような気持ちになって「そう。天国」となんでもないような声で短く答えた。腹の前で両手を握りこむ。「いつか僕が尽きるとき、クォーヴに僕の記憶をまるごとあげる。美味しかったら天国行きを融通してよ」そこで母が待っているはずだから。努めて穏やかにそう告げる。泣くのは今日で最後にしたかった。僕より高い位置にある彼の顔を縋るような目で見上げる。嘘でいい。地獄の使者でも構わないから、ただ一言"うん"と言ってほしかった。自分を落ち着けるため深い息を一つ吐く。そしたら全部受け入れて、明日から強く生きるから。 )



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