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1482:
グルース・リヨン [×]
2024-09-05 12:46:25
指名:
希望ルート:隷属ルート以外
名前:グルース・リヨン(Grus Lyon)
性別:男性
年齢:15歳
職業:公爵家子息
性格:物腰穏やかで愛情深い、溢れんばかりの包容力の持ち主。面倒見も大変良く、大人も子供も問わず、果ては動植物に至るまで甲斐甲斐しく世話を焼く博愛ぶり。しかしもう一歩踏み込めば、求められるまま寄り添い、相手の全てを肯定して、際限無く甘やかし包み込んで、どっぷりと深みに溶かし入れる蟻地獄のような愛を抱えた人間でもある。家柄と立場上、強かな処世術と達観を持ち合わせ、作法の整った落ち着きある立ち居振舞いをするが、年相応に悪戯心は旺盛で冒険探検も好む所。好きなものや楽しい事に燥いだり、褒められて照れたりする少年らしい一面もある。
容姿:身長は162cm。同世代と比べれば成長の遅さが目立つ、発展途上の薄い身体に円い輪郭。背の真ん中程まで伸ばされた、雛鳥のようなビスケット色のふわふわ癖っ毛。やや太めの眉の上で前髪が切り揃えられ、襟足は一ツ星と鶴の刺繍が入ったアイスブルーのシルクリボンで結われている。如何にも優しげに垂れた、黒目がちの大きなペリドットの瞳、その右端に泣き黒子が一つ。小さく整った鼻とふっくらとした厚めの唇に、しゃんと伸びた背筋と、未だあどけなさを多く残しつつも仄かに色気を帯び始めた、気品ある大人びた佇まい。控え目なフリル付きのドレスシャツにクラバット。その首元にカメオブローチの家紋章、左手の中指に大きめのシグネットリングを填めている。それに金刺繍入り薄緑色のウエストコートと黒のトラウザーズ、踵の低い革製ショートブーツが普段着。外出の際は青藍の膝丈ロングコートを着用。
備考:由緒正しい公爵家の長男で、正式な名前は「グルース・ロシニョール・アンリ・ドゥ・リヨン(Grus Rossignol Henri de Lyon)」。“貴族の嗜み”と聞いて想像されるような教養は一通り習得してはいるものの、本人は手芸全般を好み、とりわけ刺繍はこっそり密かに趣味としている程。亡き母からの『分け隔ての無い愛を与える人でありなさい』という遺言を守り育った、慈愛と品格を備えた少年。しかし彼にとっての愛とは相手を世話する事――厳密には優しく包み甘やかす事であり、それを踏まえるのであれば、大変な“世話焼き”である彼はとびきりの“愛したがり”でもある。この世全ての尽くが彼の愛する対象であると同時に、「骨をも蕩かすこの情愛を全て受け止めてくれる、たった一人の運命の相手」を夢見てもいる。つい最近変声期を終えたばかり。人を安堵に導く夜鳴鶯のように甘く柔らかい、澄んだ高めのテノール声。一人称は僕、二人称は君、または渾名。名を呼ぶ時にはレディ・〇〇(名前)、またはサー・〇〇。
ロルテスト:
――うん、またね。
(またね、ばいばい、と己を見送る幼く愛らしい声達に片手を振る。此処は我が公爵家が出資している孤児院、その開け放たれた扉の前。領地の視察という名目の息抜きの終わった夕暮れ時、別れを惜しんでコートにしがみつく子供達を漸う説得し、コーチ形の馬車にて屋敷へ帰る。――自室内の窓辺。「……あの子達、また大きくなっていたな。…きっとすぐに追い越されるんだろうね。」冷たい夜風に目を細めながら、誰に言うでもない、そんな独り言が零れる。……思い返すは無邪気な孤児達。今は愛を一心に求めるあの子達も、いつかは彼処から巣立つのだろう。当然の話、しかしこの身に持て余す“愛”を子供らに注いでいる己にとって、それは喜ばしいばかりではなくて。そんな物憂いを払うように顔を上げた先、ベッドサイドのテーブルに置かれた封筒が視界に入る。「……珍しい。」思わずそう零したのは、手紙を見慣れている己でも一等目を引く黒色をしていた事、それと整頓の行き届いた机上へあまりに無造作に置かれていた事の二つが理由。一体誰から、とそれを手に取り見詰めたが、差出人の名前は無し、封蝋の紋章にも見覚えが無い。少し考え込んだその後に、テーブルの引き出しから取り出したペーパーナイフを使って封を開き、中に並んだ一文に目を通す。「迎え……?」その意味が解らず、ますますと首を傾げる。……拐かしを態々予告をする者は居ない筈。なれば、十にも満たない腹違いの弟妹達の、微笑ましい悪戯といった辺りか。「……ふふ。主犯はサー・エグレットか、レディ・シーニュかな。」しかしそれを尋ねるにも今はもう遅い夜更け、明日の朝にでも訊いてみれば良い、とその封筒と中身を揃えて元に置いておく。「さあ、そろそろ眠らなければ。」明日にも予定は詰まっている、支障を来す訳にはいかない。そう考えて瞑った目元を指で解した所までは覚えていて――次に目を開いた時には、ベッドに横たわって天井を見上げていた。いつの間に寝入ったのかと身体を起こせば、視界に入ったのは自室とよく似て、しかし全く違う景色。「……うん?」一瞬事態が飲み込めずに間抜けた声を落としつつ周りを見回し、今着ている服がコート付きの普段着である事にも気付いた瞬間、響いたノック音。――その刹那に、頭の内に考えつく限りの状況予想と対処が過り。それを指先でブローチを撫でる数秒に纏めて深い呼吸を一巡させた後、「ああ、わざわざ丁寧なノックを有り難う。しかしすまない、“名乗りの無い者の扉は開けるべからず”と、母によくよく言われていてね。これを破ってしまうと酷く怒られるんだ。」立ち上がって床を踏み締め、背筋を伸ばし凛と通る声でそれに応える。「だからまず――君が僕に名前を教えてくれるか、もしくは君の方からその扉を開けるか、どちらかを選んでおくれ。」少なくとも此方からノック音に近付く真似はせず、穏やかな微笑みを湛えたままに扉を見据えて、じっと油断無くその反応を待った。)
***
――うん。改めてご機嫌よう、麗しい黒薔薇の怪物様方。今夜からは正式にお屋敷へ迎えてもらおうと、もう一度身形を整えてきたよ。…ふふ、変な所があったら教えておくれ。
さて、まずは指名やルートについてだけれど……宝箱の方で話した通り、色んな怪物様と交流させてもらって相性や状況も彼是鑑みてから、お相手やルートを決めるつもりでいるよ。そして、初回の指名もあちらで伝えた通り、サー・ナザリを選ばせて頂くね。
まだまだ僕自身解らない事が多いけれど……このお屋敷の皆に美味しく思ってもらえるよう精一杯舞台を努めてみせるから、どうか僕と沢山仲良くしておくれ。
それじゃあ、これから宜しくね。
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