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オリジナルキャラなりきりチャット
自分のトピックを作る
964:
エリーゼ [×]
2025-09-22 10:37:27
>963
わ、分かったのにゃ…検討してみるにゃ。ただ…仮に相談するとして、その相手はレド君が言うところのバカエルフなのにゃ。もしかして面識があるのにゃ…?
(レドのギラついた視線に押され、エリーゼは苦笑いを浮かべながらも、相談も選択肢の一つとして検討することに決めた。「怖い先輩にいじめられました。」と訴えて相手にしてくれる上役が果たして騎士団に居るのかという大きな問題があるのだが、それを据え置いて仮に相談をするにしても、騎士団内の序列と役割を考慮するならば、同じ団長格の地位は横並び、その上位に位置する補佐官はその名の通り団長の補佐、となると団長格たるエリーゼが相談すべき直近の上司はバカエルフこと副団長である。レドの言いようからして副団長との面識があることは間違いないが、掴みどころのないあの独特な人柄を知っているのなら、アレに相談したくない気持ちもわかるだろうという意味を込めて面識の有無を尋ねた。)
965:
レド [×]
2025-09-22 20:37:45
>964
ん、そうだなぁ……貴女における次席殿みたいな存在、というべきか。
以前俺は副団長と戦う運命にあったが……俺が人生全てを投げ売って鍛えた剣技がまるで効かない。そのくせ向こうの手はさっぱり読めない。どうにか追い詰めて後は全身全霊の奥の手でトドメを刺すだけ、って時もアイツは平然と笑って……切り抜けやがった。挙句の果てにはもう手詰まりだ、終わりだ、って死を覚悟してる俺を置き去りにして……今こうしてここにいられるのも、あの女の気まぐれに過ぎない。あの時ほど自分がちっぽけに感じた時は無かったね……
(怒りのあまり口を滑らせてしまった副団長との面識を指摘されると、顔を覆っていた手を下げて、ぼーっと正面を見ながら副団長との因縁を語って。昨日の事は秘するべきなので詳細はぼかすが、レドにとっての副団長はエリーゼにとっての次席補佐官のような悪夢に等しい存在として、かつての決闘を語る。剣も心も上を行かれ、命を捨てる覚悟すらコケにされ、その上で気まぐれに生かされ、生き恥の屈辱を刻みつけられた女だ。ただエリーゼと違って恐怖よりは無力感を負わされたのだろう。時折悔しさに顔を歪ませる時以外は、魂が抜けたように抑揚無く、無表情で語っており。)
仕事しない女と聞くが……その様子だとやっぱり上司としてはあてにならないようですね。誰がそれを咎められるだろう。そのバカエルフこそ、その長命をもって百年知恵を授ける王の右腕、戦場に出れば敵国数十万人を屠る無敵の副団長なんだから……まるで東方の大陸に千年伝わる、敵国二十万を生き埋めにした将軍のような武功。アリシア様は副団長と戦いになっただけでも剣術指南の資格があると仰ってたが……慰めじゃ無いかもしれない。
だからって……俺は諦めないぞ。というか今回の任務を邪魔するかもしれない。その時こそ、白黒はっきりつけてやるんだ!
(エリーゼをちらっと見ると、やはり噂通り平時の仕事はしない女と悟りつつも、副団長の強大さを語って。語るたびに声に生気が入り、乗り越えるべき壁を見上げるが如く視線が
上がっていき。なんだかんだで羨ましいのだろう。騎士でありながら騎士の義務に縛られない自由が許される圧倒的な強さ、まるで伝記に語られる英雄がごとき桁外れの武功が。
だがそんな相手と今回の任務でまた対決するかもしれない。そうなったら今度こそ決着をつけるのだと、最後は目線鋭く、そして強く決意を語って。)
966:
エリーゼ [×]
2025-09-22 22:18:29
>965
ふにゃ…!?副団長殿と戦ったのにゃ!?その向上心は尊敬するんにゃけど…何も死に急ぐようなことはしにゃくても……でも、私の立場で言うのも変にゃけど、レド君にはまだまだ伸び代があるのにゃ。きっといつか副団長殿に届くことが出来るにゃ。
(エリスと一戦交えたと聞いて、エリーゼはその衝撃から思わず椅子から転げ落ちる。ぶつけた腰を撫でながらゆったりと再び席に着くと、その向上心を称えつつもレドの身を案じて即時の再戦を宥めることとした。その一方で、エリスと同じく騎士団に属する身の上の為応援するのも変な話だが、自分よりも若いレドにはまだ伸び代がある。すぐには出来ずともいつかはエリスにも届き得るだろうとエールを送った。)
ただ…副団長殿も確かに怪しいのにゃけど、今はそれ以上に警戒すべき存在があるのにゃ。グラキエス帝国…レド君も知っている通り悪名高い侵略国家にゃ。それが聖教国の動きに呼応するかのように、近衛隊の訓練視察の名目で二人の武官を派遣してきたのにゃ。いったい何を企んでいるのにゃら…
(暫しの間を置いてエリーゼは話を続ける。レドの言う通り、何を考えているのかイマイチ掴めないエリスも確かに警戒すべきなのだが、今はそれ以上に不穏な存在がこの王国の地を踏んでいた。「グラキエス帝国」、大陸に悪名を轟かせる侵略国家である。聖教国と近衛隊が不穏な動きを見せているこの時期に、まるで呼応するかのように武官を派遣してきたことにエリーゼは警戒心を募らせているようだ。彼女の耳が再びふにゃりと倒れていることから、事の深刻さは明らかであった。)
967:
レド [×]
2025-09-23 13:38:02
>966
(立場を越えたエリーゼの応援で肩の力が抜けると、「フフ、ありがとう。」と礼を返して。第二団長でも戦うこと自体に驚く相手だ、思い詰めない方がいいかもと気を取り直していると……新たなる脅威を耳にして目を見開いて。)
グラキエス帝国……!前に組んでいた女戦士がその隣国の出でしてね。あいつら彼女の家も家族も奪いやがって、やっとの思いで彼女だけがこの国まで落ち延びたんです。
あの強欲な略奪者ども、近衛隊の訓練視察てことはよりによって俺と関わるのか。ま、俺の名も古い言葉で「氷」の意味です。同じ名前で、同じろくでなし……へっ、案外気が合うかもですよ。
(エリーゼからグラキエス帝国の名前を聞くと、苦々しい顔で彼女の方を向き、昔組んでいた女戦士と関わり深い国であることを語って。レド自身は因縁は無いが、彼の昔の仲間はこの帝国の侵略により家と家族を失い、命からがらフィリア王国まで逃れたという。そんな略奪者がこんな遠方の国の訓練視察なんて怪しすぎる。しかも近衛隊ということは俺が関わらなきゃいけないとは……頬杖をついてジョークを飛ばしながら、己の不運を自嘲して。)
968:
エリーゼ [×]
2025-09-23 15:41:05
>967
うにゃ…そんなことが……けどっ…!レド君と帝国は全然違うのにゃ!そんな風に自分を悪く言わないで欲しいにゃっ!
(かつてのレドの仲間、その大切な家族が帝国の犠牲になったことにエリーゼは同情を寄せた。声のトーンを下げて俯いたのも束の間に、そのすぐ後に発せられたレドの自嘲を聞くなりすぐに顔を上げて否定する。あんな侵略国家と、人の為に怒れるレドが同じな訳がない。冗談でもそんなことは言わせまいと、エリーゼは声を張り上げた。先程までレドが勇気付けてくれたように今度は自分が返す番だ。そう確信したエリーゼはレドの右手を自らの小さい両手で包み込むと、少しでもこの気持ちを伝えようとまっすぐにレドの瞳を見つめた。)
969:
レド [×]
2025-09-23 17:29:34
>968
えっ、そ、そういうわけじゃ……あ、いや、失礼……
……ともかく、連中は殺し奪うだけで、戦士としての誇りなど無い略奪者どもです。他国の訓練視察なんかで見識を深める殊勝な連中じゃない、間違いなく侵略が目的でしょう。あのバカエルフより分かりやすいだけマシかもしれません。
それにしてもなぜ聖教国と関わりの深い近衛隊なんでしょうね?あの帝国は聖教国と断絶してるはずなのに。アリシア様もアリシア様だ。あんなの布教の障害にしかならないだろうに。何を考えて……
(冗談を真に受けて自分を励まそうと手を握り見つめるエリーゼに困惑して、少し照れくさそうに左手で頭をかいて。性分なのか、アリシアの件があってもまだ異性に慣れないらしい……何より褒めてくれるのは悪い気がしないし、手も温かい。エリーゼに手を握られるまま瞳を見つめ返し、自らの意見を述べて。特に気になる、聖教国と繋がる近衛隊に接触する点については左手の指を上げながら疑問を提示して。獣人はエルフはおろか、聖教国とすら敵対する帝国の異常性はレドも知るところ。そしてアリシアが帝国を招く意味はもっと分からない。これが「悪魔」の思考なんだろうか……)
970:
エリーゼ [×]
2025-09-23 19:33:05
>969
そうなのにゃ…なんで寄りに寄って帝国と近衛隊、この二つが交わることになったのか…宮廷ですら意図を読み解けていないのにゃ。ただ、これに関してはきっと現地に行けば分かる筈にゃ。今はその日に備えて身体を休めるのが先決にゃんね。
(帝国と近衛隊、相容れないこの二つが何を接点とした交わることになったのか、レドの当然の懸念はエリーゼどころか宮廷すらもその意図を計りかねていた。エリーゼは一瞬だけ困ったように眉尻を下げるものの、ここで考えても仕方ないと、すぐに気持ちを入れ替えて前を向くことにした。今は来たる日に備えて休息を取るのが最善である。)
指南役の就任日は後日アリシア・ライデンから連絡が来る筈にゃ。私は明日、一足先に王都に向かう手筈ににゃってるから、次に会うのは近衛隊庁舎にゃんね。今日は…君に会えて良かったのにゃ。それじゃレド君、また近いうちに!…あ、そうにゃ。さっき話した通り帝国の連中はもう王都に着いてるにゃ。訓練のない時間は暇を持て余してる筈にゃから、もしかしたらこの街にも出没するかもしれにゃいにゃ…だから帰りはくれぐれも気を付けてにゃ!それじゃーにゃ~。
(別れの前に、包んでいたレドの手を離すと、エリーゼは未だ伝え損ねていた事柄を簡潔に説明した。指南役の就任日は当然ながらアリシアから直接レドに伝えられることとなる。一方で今任務の相棒になるエリーゼはと言うと、建前上は別任務の為早速明日から王都に発つようだ。相変わらずアリシアのことを敬称を付けずフルネームで呼んでいるが、獣人たるエリーゼにとって聖教国シンパなど明確な敵なのだから当然であろう。そうして伝えるべきことを伝え終えると、ぺこりとレドに一礼と感謝を述べて出口へと歩みを進めた。そして、扉を開け半歩身を進めたところで思い出したかのように忠告する。それは暇を持て余した帝国の武官が王都から程近いデュランダルに足を運んでいる可能性。仮に鉢合わせたとしてレドなら大丈夫だろうとエリーゼは信用しているが、警戒するに越したことはない。それだけ言い終えると、気さくに手を振ってエリーゼは完全に会議室を後にした。)
971:
レド [×]
2025-09-24 18:52:42
>970
ふふ、了解。共にご武運を。
……第二団長エリーゼか。いずれ相まみえるかもしれないが、討たれたとしても死に様としちゃ悪くない。
(立場は違えど友人のように打ち解けたエリーゼにすっと手を上げ、微笑んで見送る。エリーゼ……「勇者」の背後にある聖教国の禁忌たる獣人だし、クレアが慕った第一王女を死に追いやった第一王子の下での平和など認めたくない。……いずれ戦う運命にあるかもしれないが、一人の剣士としては良い人だ。たとえ討たれても悪い気はしない。中央庁舎最上階。そう訪れる機会など無いしこのまま感慨にふけりたいが長居は無用だ。自分も会議室を後にする。)
「ご苦労様です!」
ん……
(ツカツカと階段を下りていくと、以前レドを追い返した衛兵が敬礼して見送ってくる。昔のレドのことはもう覚えておらず客人として見ているようだ。無造作に敬礼を返すと外に出る。)
「お疲れ様。かっこよかったよ、レド。」
「なんかスゴイ依頼受けたじゃん。もう愛しのクレアお姉様に並んだんじゃないの?」
ふふ、どうも。
「僕がレクチャーした騎士団の話は役に立ったかな?」
もちろん。
「あーしのぜんぶをメチャクチャにした帝国に、ぜったいまけんなよ!」
当然だ!
(建物から正面広場に出ると、左右から眼鏡をかけたローブの青年と、戦士然とした褐色の女性が声をかけて来る。レドは双方に視線を向けては返事しつつ、歩を進める。だがその二人の姿はレドにしか見えない。二人とも一年前に死んだレドの仲間なのだ。この3年で得たもの失ったもの、それぞれ数えきれない。レドは大きく変わった。3年前は右も左も分からぬ移住者としてこの政庁に入り込んだ田舎者が、今はこの国の、そして愛する者の命運を背負った実力者として政庁を出る。そんなことを自覚しながら、日が落ちて明かりが灯り始めたデュランダルの街並みを歩く。冒険者ギルドで夕飯を取って、後は帰って寝るだけ。今夜こそ何も起こらないで欲しいと願い、夜空を見上げながら呟き。)
はぁ……今夜こそゆっくりするぞ。そう何度もバカエルフみたいなバケモノに襲われてたまるかよ。
972:
エルフリーデ [×]
2025-09-24 19:55:50
>971
(ギルドからほど近いとある一角、この一帯は街灯が整備されておらず日が沈むと日中の賑わいが嘘のように閑散としているのが常である。しかし、この日は違った。騎士団とは明らかに異なる灰色の軍服に身を包んだ女性と、その足元に転がる冒険者が一人。広がる鉛のような血の匂いも相まって異様な雰囲気を醸し出していた。)
あらあらぁ…冒険者というのはこんなにもひ弱なんですねぇ。私を楽しませてくれるんじゃなかったんですかぁ?ねぇ?
(女性は心底悦に浸った笑みで、足元に転がる冒険者の首を執拗に踏み躙りながら問いかける。しかし返事はなく、冒険者は血溜まりに倒れ伏したまま言葉にもならない唸り声を上げるだけであった。その冒険者はギルドでは素行の悪さで名の通っているBランク冒険者であり、下心満載で近付いたところ虫の息になるほどの過剰な制裁を受けたというのが事の顛末であった。彼女、エルフリーデにとっては燻っていた破壊衝動を発散させるには嬉しいトラブルではあったのだが、些か不完全燃焼が過ぎる。顔を上げ、この昂りを受けとめてくれる"何か"がないかと周囲を見渡すと、見つけてしまったのだ。足元の男などよりも自分を楽しませてくれそうな存在、レドのことを。足癖が悪いのか、皮が裂けた男の首からグチュグチュと不快な音を鳴らしながら、新たに現れた青年レドに視線を送り、ニコッと外交で培った渾身の笑顔を見せる。天使と見紛う曇りのない笑顔と足元の惨状、このギャップが一層の気味の悪さを際立たせていた。)
973:
レド [×]
2025-09-24 21:28:41
>972
「あっ、あの軍服!気を付けてレド!あれが帝国だよう!」
(エリーゼが言うには帝国の手の者が潜んでるらしいが……気がつけば人気の無い場所に来てしまった。早くギルドに行こうと歩を進めていると血の匂いがして……その発生源、帝国のエルフリーデと目が合ってしまう。仲間の女の声が聞こえたせいかそれとも本能か、帝国の者であると一目で察しがついた。またバカエルフみたいなのに遭遇してしまった、もう勘弁して……とばかりに、疲れ切った顔で固まって。)
…………………。
(目線はエルフリーデの瞳に向けたまま倒れている男を確認する。正直、この一年間仲間の死のショックでギルドとは遠ざかっていたし、仲間が生きていた時も酔っ払ったクレアに絡まれたくない、見たくない一心でギルドに長居しなかった。というか他の冒険者については憧れのクレアが属する「不死鳥の翼」以外関心は無く、男の素性は知らない。が、昨日の商人のように助ける意義は無さそうなヤクザ者と判断した。
昨日のバカエルフはまだ正体を隠す頭があったのに、この女は制服姿で堂々と蛮行に及んでいる。しかも、昨日と違って任務でやってるとは思えない。バカエルフ以上に異常な女。この一瞬で今は刺激すべきでないと判断すると、行動に移して。)
みてないみてない、なにもみてない、ぼくはしがないBランクのおとこ、たのしくないたのしくない
(背中を丸めオドオドし、いかにもなぶり甲斐の無い、戦う勇気も無い臆病者の態でブツブツ呟くと、そそくさとギルドへ歩き始めて。剣術指南招聘を控えた今無駄な戦いは避けるべきだ。向こうだって帝国の軍服を着ている以上、暴れ過ぎれば任務に支障が出る。人混みにさえ入れば追ってこれないしギルドも近い。ここは逃げの一手……と判断した。)
974:
エルフリーデ [×]
2025-09-24 22:16:30
>973
う~ん……我が覇道を阻みし愚かなる生命を…
(戦慣れしているエルフリーデにとって所作の一つ一つ、そして無意識の身体の運び方からもレドの三文芝居を見抜くことは容易かった。そして何よりも、明らかに素人には扱えないであろう東刀を携えながらその振る舞いには無理があるだろうと内心でツッコミを入れつつ、小首を傾げて考え込む。レドに戦う意思がないのであれば此方からの一方的な攻撃は明らかに外交問題だ。足下に転がる冒険者の一件を正当防衛で片付けるのとは訳が違う。しかし、満たされないこの欲求をどうにか消化したいエルフリーデはついには悪魔的発想に至った。「地獄の門」、一度対象を拘束すればたちまち地中深くに引き摺り込むこの魔法であれば、詠唱を中断させる為にも相手からの攻撃を誘発することが出来、仮にその程度の危機回避能力すら持たない人間であれば文字通り土に還って証拠は残らない。もはや打たない手はない。そう決心すると口角を吊り上げて、その傲慢な詠唱を始めた。レドの足元にはアリシアの時よりもさらに大きな赤黒く禍々しい魔法陣が出現し、言葉を紡ぐ度に内包された魔力も肥大化していく。)
975:
レド [×]
2025-09-25 12:36:48
>974
……ぴぎやぁぁぁああああーーっ!!!!
(聞き覚えのある詠唱を耳にすると、足元に禍々しく赤黒い気配を察する。ピクリと身震いすると、どこから出してるのかマンドラゴラみたいな奇声を発し、兎のように跳ねて魔法の範囲外に出て。忘れもしない。これこそアリシアの切り札、あのバカエルフ、否、副団長エリスをも捕縛した悪魔の魔法「地獄の門」だ。規模はアリシアの物より大きいが、エリスとの戦いでアリシアの到着まで粘れたおかげでこの魔法を事前に目撃できたレドは、気配を性質を察知して逃れたのである。「地獄の門」ではなくエルフリーデ本人に怯えたふりをして、彼女のいる場所から1ブロック先の通りまで逃げ出して。)
「バカ野郎!気を付けろいっ!」
ぐへっ!!た、たすけてください!ひ、人がおそわれて……
「うるせーよ!そのでかい刀でどーにかしろや」
えへへ…これはハッタリで……そ、それよりはやく!きれいなお姉さんがあぶな……うぎゃっ!
「ケッ!早く言えよ!」「ゲヘヘ!」
……フン、デュランダルにバカで下劣な男は不要だ。
あんな魔法を使うなんて、あれも姉さんが言う上位悪魔なのか。どうやらこっちで正解のようだな。
(逃げた先で彼女が蹂躙したのと同類のゴロツキ2人にぶつかる。腹を殴られつつも、ヘタレの演技を続けて助けを求める。確かにこのナリで臆病者というのも無理があるが、そこは「心折れた冒険者」で通す気だ。イメージするのは同じく心折れたクレア。こんな形で憧れの人を模倣するのも滑稽だが……何はともあれレドに下心を煽られたゴロツキどもはエルフリーデの方へ向かってくる。
突き飛ばされて尻餅をつきながらも、彼女の方へ誘導した餌……ゴロツキの背を見ながら、元の怜悧な顔で呟いて。魔法と女自体の正体を察すると、今回の依頼を受けて正解だったと確信した。第一王子派の政治屋に言われるままアリシアを裏切るなんて恥知らずと後悔もしたが、あんな悪魔からアリシアを守るためには宮廷の助力が不可欠だ。)
ま、今は逃げるが勝ちさ。
(あんな魔法まで使って狙われた以上長居は無用。慌てたふりでさりげなく顔をガードすることで殴るよう仕向けた腹をさすって立ち上がって。あの女の相手はゴロツキどもに押し付け、自分は敵が襲えないよう通り沿いにギルドまで走って。)
976:
エルフリーデ/クレア [×]
2025-09-25 15:30:38
>975
あらぁ…逃げられてしまいましたか。ま、仕方ありませんねぇ。代わりの玩具を貰ったことですし、これで我慢しましょうか。
(詠唱を中断し、今更追うには既に相当な距離が空いてしまったレドの後ろ姿をエルフリーデは物欲しそうな瞳を向けながら見送った。魔法の発動前に射程圏外に逃れられる勘と脚力、逃した獲物の大きさに後悔しつつも気持ちを切替える。ジリジリと迫り来るゲスな顔を浮かべたゴロツキ達を前にして、新たな玩具を手にした喜びからエルフリーデは舌舐りをする。その数秒後にはこの通り一帯に男達の絶叫がこだました。)
ふんふんふ~ん♪ふふ~ん♪……うぐっ…すみません…お怪我はありませんか…?
(いつもの如くギルドの食堂で酒を浴びる程飲み、上機嫌なクレアは可愛らしい鼻歌を奏でながら帰路に着いていた。千鳥足で、大きく身体を揺らしながら歩く様はまさしくアル中である。そんな状態の彼女が薄暗がりの中から走ってきたレドを避けられる訳もなく、ぶつかった衝撃で鈍い声を漏らしながら地面に倒れた。酔いのせいで起き上がることも出来ず未だに地面に伏したままレドに顔を向けると、真っ先に自分の不注意を詫び、おそらく心配されるべき容態はクレアの方なのだがそんな事は差し置いて、心配そうな眼差しで怪我がないか尋ねた。)
977:
レド [×]
2025-09-25 18:47:18
>976
(どうにか帝国の女を撒いたようだ。自分が送り込んだゴロツキの悲鳴にむしろ安堵を抱きつつギルドへ走る。今日は戦いを避けられたが、いずれ昨日の副団長のように敵として立ちはだかるだろう……自らに課された試練の重さに気を取られていると人がぶつかってきた。さっきまでの臆病者の姿は見る影もない、元の荒くれとして相手を睨みつけて。)
ぐっ!どこ見て……ケッ、これだから酔っ払いは嫌いなんだよ。酔っ払いの分際で手貸してもらえるなんて思うなよ。冒険者なら自力で立つんだな。
……まったく、イカれた副団長に野蛮な帝国兵、お次は世話の焼ける飲んべえと来たか。昨日からろくな出会いが無い……
(気が付けば革鎧と剣を纏った冒険者の女が地面に伏している。しかも……漂う酒臭さ、冒険者と思えぬ見苦しい姿に顔をしかめると、手を貸すことも無く酔っ払いを睨みつけ、自力で立てと吐き捨てて。さりとて足蹴にするでも捨て去るでも、体よくお持ち帰りするでもなく、ブツブツ愚痴をこぼしながらも周囲を警戒し、酔っ払いが立つのを待っており。薄暗がりに酔い潰れた女、さっきの帝国兵やゴロツキのような連中の格好の餌食である。そんな目に遭わせるのは忍びないのだろう……このどこか優しい酔っ払いの女が。)
978:
クレア [×]
2025-09-25 20:13:19
>977
んぐぅ…!えへへ…ご心配お掛けしました。なにやら急いでいたようですが…この先に何かあるんですか?
(身体に力を込めるものの、アルコールに毒された身体はまるで言うことを聞かない。やむを得ず、腰に携えた剣を鞘ごと外し杖代わりにすることでクレアはやっと立ち上がることができた。自分の醜態に小恥ずかしそうに頬を掻くと、ぺこりと一礼して。デュランダルほどの先進都市と言えどこの時間の治安は決して良くはない。手は貸してくれないものの、目の前の青年が自分を心配して見守ってくれていることにクレアは気が付いていたようだ。そして、その気付きと同時に一つの疑問が浮かんでいた。ここで時間を潰せるということは青年は時間に追われて走っていた訳ではないのだろう…ならなぜ走っていたのか、それはこの先で何かトラブルがあったからではないのかと。そこまで思い至ると、さらに足止めしてしまうことを申し訳なく思い苦笑いを浮かべながら真相を問いかけた。酷く酔っているとは言え一流の冒険者、危機管理能力までは喪失していないようだ。しかし、見事な推理をしてみせたものの格好は付かない。当然ながら剣は杖として使われることを想定した作りではなく、剣に体重を預けていては安定しないのか終始クレアの身体はぷるぷると震えているからである。)
979:
レド [×]
2025-09-26 00:08:35
>978
「えへへ」じゃねーよ!まったくもう……この先は危ないんだぞ。往けば月夜の野原に天からエルフが舞い降り襲い来る。来れば路地裏から地獄から悪魔の手が迫り来る……ウソじゃない。この街の夜はホントにそんな事が起こる魔境なんだ。
アンタもそのくらい分かってるだろうにこんな暗がりで千鳥足なんて。彼氏にフラれたか?俺はお断りだぞ。俺は酔っ払いの女にいい思い出が……!
(この先の危険を察知する酔っ払いのカンの良さに眉のシワを寄せて驚く一方で、立ったはいいが足取りも覚束ないのに能天気な酔っ払いに呆れ果て、声を荒げて。この先にいかなる危険が待ち受けているか、ウソみたいな実体験を交えながら語るレドは目の前の酔っ払いを直視せず、腕を組んだまま横向きでいる。泥酔した女に良い思い出がないから直視したくないのだ。酔っ払い……クレアから見て左向きに立っているので、独特の中性的な横顔やポニーテール、そして黒装束の腰に帯びる赤く長い東刀の鞘が良く見える。どこかで見たことがあるかもしれない。
この様子でこの先を行けばあの帝国兵に狩られてしまう……結局俺が面倒見るしかないのか。その前に説教してやろうと酔っ払いに向き直ってその全身を見ると急にビクッと硬直する。何か思い出したのだろう。そして取り返しのつかない事をしたと……さっきまでの勢いが急に消え、顔が恐怖で凍り、身体もビクビク震えて怯えている。なんとか声を絞り出すと、ブルブル震える指を恐る恐る指しながら、尋ねて。)
あっ、ああっ……それに「えへへ」って、まさか……
あっあの、アンタの、あっいや、貴女様のお名前は…………
980:
クレア [×]
2025-09-26 08:48:20
>979
(苦笑いを浮かべレドの小言と注意に耳を傾けながら、その特徴的な出で立ちからつい最近どこかで見たような…と記憶を辿る。しかし、答えに行き着く前にレドの放った一言で思考は遮られた。「彼氏にフラれたか?」、最悪の形での失恋を3年余り引き摺っているクレアにとって、この言葉は古傷を抉るのに十分であった。意思に反して涙が溢れてくる。酒のせいで感情が制御出来ないせいもあるのだろう。遂にはかろうじて保っていたバランスも失い膝から崩れ落ちた。)
えっと…ごめんなさい。私の名前…ですか?クレアっていいます。その…大丈夫ですか?…やっぱりどこか痛めたんじゃ…
(不幸中の幸いと言うべきか、地面に座り込んだことで空いた両手で涙を拭う。きっと相手の目線では小言を言われただけで泣いたように映るのだろう…自分でも情けないなと思いつつ、またも晒した醜態を詫びて質問に答えた。しかし、やっと感情が落ち着いてきた所でレドの異変に気が付くと、声や身体の震えから、ぶつかった時にやはりどこか痛めていたのではないかと心配し、ここでも自分のことは二の次に心配そうな眼差しを向けて。)
981:
レド [×]
2025-09-26 19:42:15
>980
く、クレア……不死鳥で、首席殿で、ライデン家の……
ヒエッ!!!クレア様とは知らずに、もっ、ももももうし訳!!!ああ……い、イキってすんません……は、腹切っておわびを……
(ついに立てなくなり泣き崩れる酔っ払いの、涙に濡れて輝くサファイアの瞳、暗がりでも輝く金色の髪、自分と同じ、いや自分が真似したポニーテール、そして何より「不死鳥」のエンブレム……そして「クレア」の名を聞いたレドは全てを悟った。目から涙がこぼれ落ちたかと思えば突如地面に膝をつき、クレアの前に自らの長い東刀を置くと、土下座、いや、五体投地で倒れ伏し……たかと思いきや今度は震える声であぐらをかき、腰からナイフを取り出して。よりにもよって憧れの人を人前で侮辱して、「彼氏」という古傷まで抉ってしまった。エリーゼに教えたように、剣士を辱める行為は万死に値する。責任を取らなければ……と、虚ろな顔でうわごとを吐きながら、切腹を始めようとして。もう完全にパニックに陥っており、ちっとも大丈夫では無い。)
982:
クレア [×]
2025-09-27 07:03:39
>981
ええと…詳しいんですね……そ、そんなことよりも落ち着いてくださいっ!気にしていませんから…!それに…命で償われても困ります…
(先程まで小言を言っていた初対面の男が、自分の経歴や家柄を呟いたかと思えば豹変して腹を切ろうとしている。その光景を前にしてクレアが抱いた感情はある種の恐怖と困惑であった。顔を引き攣らせながらも、何も無為に命を捨てることはないと必死に宥める。レドの変わりようには皆目検討も付かないが、目の前で失われようとしている命を放っておけるほどクレアは冷酷ではない。その意志を行動でも示すべく、身を乗り出し、酒に毒されてぷるぷると震える手でナイフを持ったレドの腕を掴んだ。)
983:
レド [×]
2025-09-27 11:03:58
>982
あっ…………す、すみません。取り乱してしまって……「不死鳥の翼」のクレア・ライデン様ですね。高名な貴女にひどい真似をして、なんてお詫びしたら……
俺は……いや私はBランク冒険者のレドと言います。あっ、苗字はないです……農民なので。
(腹を切る腕を震える手で掴まれたことで落ち着きを取り戻す。強いだけでなく優しい、その姿にどれほど憧れたことか……今さら聞くまでも無いが酔っ払い、否、クレア・ライデンの素性を確認しつつ、地に両膝をつけ、その膝に手を置く座礼で自己紹介して。非礼を働いた申し訳なさでおずおずしているが、姿勢自体は一介の冒険者に取る礼にしては度が過ぎている。どうもこの青年にはクレアが聖教国の聖女様のような貴人に見えるらしい。)
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