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 忍び事。《 3L 》 /76


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自分のトピックを作る
57: 荒砥 龍也 [×]
2021-11-13 14:16:32




>48 在善

お、おう、ありがとう…?

( 前触れもなく笑い出した相手に呆気をとられ、ぽかんと口を半開き。彼の笑顔は大して珍しくもない。むしろ見慣れている筈なのだが、普段の軽薄とも取れるような薄ら笑いの印象とはまた違い、愉快だと言わんばかりに口元を緩めたものだから驚いてしまったのだ。好奇の眼差しを向けつつ生返事をして、紙袋を受け取り。中身を一つ一つ取り出して確認しながら、途中出てきた手拭いを首に掛けたり頭に置いたりと弄び。「わざわざありがとうな」とにこにこ笑みを浮かべながら、この量を一人ずつに用意しているのかと周到な気遣いに感心して。歳下だという事実を忘れてしまうほど世渡り上手な彼は圧巻で、素直に羨ましいと思える。彼が大人びているのか、自分が幼稚なのか。在善の方がよっぽど歳上らしい風貌なのは周知の事実、彼に追いつこうとするのは最早断念していた。それでも、たった一つの差であっても歳上の矜持というものは持っていたいと願っていて。どうしたら歳上らしく振る舞えるのだろうか、というのは長年の課題であった。すると、先日臨時で給料を貰った事を思い出し、ぽんと名案が閃いて。気前良さげな先輩を演じれば、一歩近づくかもしれない。そう思い、彼に話を持ち出し )

そうだ。いつもお土産もらってばかりだし、今度なにか奢ってやる!なにが欲しい?




>49 橘さん

いや、えーっと…そのぉ、大したことでは…

( ''いや、猫が飛び出してきたんだ!''なんて、冗談を言っているのかと勘違いされても可笑しくないような、そんな事実を淡々と述べられる程の気力は生憎欠如していて。何しろ相手は年下の女の子。彼女より図体の厳つい男が言うには流石に惨めな台詞だと、汗水垂らしながらしどろもどろに胡魔化している酣__突如、背後のビルから厖大な爆発音が響いた。状況に見合わない無慈悲な出来事に一瞬戸惑うが、相も変わらず冷静さを保った声色と言葉に背中を押され、バッと駆け出す。筋書きにない惨事に仲間達はほんの少し焦燥を見せているが、自分としては我関せず。己の失態を帳消しにされてむしろ都合が良い、ラッキーだと気分は燃え上がって、目を輝かせて意気込み、先頭を走り続けた。__数分後、全速力を出したものの日頃の鍛錬の成果か、息一つ乱さずに狙撃手が待機している屋上階へ到着。大仕事をやってのけた彼女の姿が見えると走り寄り、やや興奮気味に声を掛け )

橘さん!今回も凄かったな、格好良かったよ!




>50 化野さん

あーッ!!ちょっと待った!

( 郵便受けの荷物を取りに行く間なら、と戸締りを怠った報いだろうか。仲間達は仕事やら休暇やら買い出しやらで粗方留守にしており、依頼人も居ない筈の事務所内に人影。どうやら自分に気付いていない様子で、室内へ歩みを進めている。仮に泥棒や強盗の類ならば遠慮なく捻り潰すつもりだったが、不意に目につく女優帽。あんな派手な帽子を被った人物など大体見当がつく。内心溜め息を吐きながら声をかけようと口を開いた途端、相手の傍迷惑な言動にぎょっとし慌てて呼び止めて。フンッ、と鼻息を鳴らしながら「化野さん、それ俺の!名前書いてあるだろ」と背後から彼女が持つペットボトルを奪い取り。杜撰な字で''荒''とだけ書かれた蓋を見せつけると、弁解無用と言わんばかりに威圧的な睨みをきかせ。久しぶりに顔を出したかと思えばこれである。今となっては、これもご愛嬌といえるほどに慣れてしまって、腹立ちより先に懐かしさが現れたのはここだけの話。一体何をしていたのか、事務所へ来なかったのは多忙故にか、ただの気紛れか。それらは知る由もないのだが、興味があるのも事実。今回はどんな話を持ってきたのだろうか。一人掛けのソファーへ誘導し、茶の用意をする間に徐ろに話し掛け。 )

んで、用件は?…まさか水分補給しにきただけか?




>54 夕鷹

おぉ!かっこいいな、番犬って感じで…。

( 相手が何故そんなに笑い声を漏らすのか分からずとも、釣られて自然と笑顔になり。見せられた画面に映った強靭で格好良い犬達にどこか既視感があるのは、街中で見かけたことがあるからだろうと念押して。説明を受け、そんな名前だったんだなお前ら…と頷き。確かに豪胆な印象こそは自分と類似しているような気もするが、もふもふとして可愛い彼らに比べるとそこまでの愛嬌は無いだろう。未だ気に掛けてくれているらしい夕鷹に暖かい目を向け「もう何年やってると思ってんだ、怪我なんかしないって」と心配をよそに腰を捻らすと、グギッ!と重い激痛。あまりの衝撃に口から噪音すらも出てこず、たらたら汗を流し。我ながら滑稽が過ぎる一部始終に、笑いや羞恥を通り越して涙が出てきて。穴があったら入りたい、本気でそう考えながら焦った拍子に無茶な願いを申し出て )

ほら!全然だいじょ__あ…ヤバイ、腰抜けた、かも…ゆ、夕鷹!ソファーまで運んでくれ、頼む!




>55 花田さん

花田さん、おはよう…料理、ありがとう…

( 朝方、仕事帰りに寄った事務所で数十分だけ仮眠を取るつもりが、気付けば時刻は昼過ぎ。数分経てば覚醒してくる意識も、今はぼんやりとしており未だ夢心地。ぼやけた視界の中、キッチンにバイトの姿が見えて。午前のトレーニングが出来なかったショックと寝起き故か、普段より一段と険悪な顔つきで、覇気の欠けるがらりと掠れ気味の声を出し背後から近づいて。どうやら昼食の用意に忙しいらしい。彼女の料理は至って庶民的だが、味が良く優しい感じがして気に入っている。といっても、自分は特別舌が肥えている訳でもなく、どちらかといえば味覚は鈍感で子供舌だなんて言われてしまう事が多い。食えりゃなんでもいいと思っている節もあるのだが、それでも手料理というのは良いもので。今回はどんな料理なのか、短く質問してみて )

なにを作ってくれるんだ…?




58: 来栖 夕鷹 [×]
2021-11-13 16:20:11




>55 朝陽さん

嘘でしょ……?
( 仕事の合間に食べるものといえば、甘いお菓子が定番。チョコレートのスナック菓子の小袋は、いつもストックされていたはずであり。しかしながら、最近は担当する業務が忙しいせいで、コンビニに行くこともしなかった。消費数が多いのに買う頻度が少なければ、なくなるのは至極当然のこと。問題は己がそれを忘れていたことだった。どうやらすっかり頭から抜け落ちてしまっていたらしい。ショックだとはいえわざわざ行く気も起きなければ、メールにて外にいる仲間に買ってきて貰うようにと頼み。取り敢えずは代替品で我慢しようかとキッチンにやってくると、そこにはバイトの姿。決して裏の仕事をしたくて志願したわけではないのに、偶然巻き込まれてしまった不憫な人。最初の頃に本当の仕事についてばらしたらスマホのアルバムにある写真を流出させる、なんて念押ししたのも今では懐かしい。冷蔵庫に手を掛けるも、時計を見れば昼の時間。彼女が作ろうとしているものが気になって問い掛け )
ジュース……あ、朝陽さん。何か作るの?



>57 龍也さん

ん、なんか皆のことを守ってくれそうな感じ。
( 格好良いながらも、愛嬌のある犬たち。危険を察知して吠え立て、助けてくれる番犬はぴったりだろう。お兄ちゃんのような優しさも彼らしくて良い、だなんて言葉は口に出さないけれど。それでも、危うさを孕んでいるのは看過できない。彼は歳上だが、加減を知らないところがあるからだ。言った傍から聞こえてきたのは、本人でなくてもわかる程痛々しい音。冷たい視線を送りつつ、突き放すように一言。とはいえ本当に無視するのは心地が悪い。近くまで寄り、少しばかりの支えにはなろうと。彼の恵まれた体躯との差違を思えば、肘置きくらいの役割にしかなれないだろうけれど。その後のケアと連絡ならば担当できるから、きっと大丈夫。今はソファーまで誘導しようと、意思表示を )
言わんこっちゃない。悪いけど僕の体格じゃ運べないよ。忍さんや遼さんじゃなきゃ難しいだろうね──ほら、肩貸すくらいならできるから。後は湿布とか。取り敢えずソファーまでは頑張って。





59: 橘 蛍 [×]
2021-11-13 18:34:10



>54 夕鷹

(帰還、いや、自分にとっては帰宅と言うべきか。依頼の任務をそつなくこなし無事に終えて帰って来ると、知らず知らずのうちに張っていた緊張の糸が解れる。これまで任務の度に幾度となく繰り返されてきたそれは、今日も当たり前のように行われた。暖かく迎え入れる言葉を掛けてくれた相手が目に入れば穏やかな表情を浮かべる。扉の鍵を閉めた後すっぽりと目元まで被っていたフードを下ろしながら歩を進めて、銃やら弾やら任務に持って行った荷物を近くに置けばテーブルに着く。目の前に置かれたお茶とささやかなお菓子を目にして、用意してくれた彼の気遣いに「ありがとう」と短く感謝の意を述べる。時計はまもなく23時を回るところだ。別にダイエットをしている訳では無いが、遅い時間だからあまり沢山の食べ物を腹に収めたくないというのが本音。このくらいの量なら罪悪感無く食べられる。任務によってカラカラに渇いた喉を鳴らしながらコップの半分程まで一気にお茶を流し込めば盛大に息を吐く。生憎、自分はまだ未成年であるが故に成人が嗜む酒類は飲めないが、まるでお茶がそれに見えるような飲みっぷり。生き返る心地を感じながら、報告書を書かなければ、共闘してくれた銃のメンテナンスもやらなければ、云々とやるべき事を頭の中でリスト化している最中に、ふと先程の任務の中で疑問に感じた事を思い出す。電気が消えた時、耳に当てていたスマートフォンの調子が悪くなったような様子を見せる標的に、疑問を抱いた。「そう言えば」と切り出して)

あの社長のスマホになんかした?



>57 龍也

別に…。いつも通りやっただけ。

(自分の指示に駆け出した様子。スコープで確認出来る所まで出て来た彼等を捉えると、誰一人欠ける事なくこちらに向かって走っていた。胸を撫で下ろす。相手の驚きの声には一瞬肝を冷やしたが、何とか切り抜ける事が出来たみたいだ。幸運の女神が自分達に微笑んでくれた事に感謝した。徐々に近付いて来た新たな多数のサイレンの音は幾重にも重なり、夜の静寂な空気を壊している。それらの正体である消防車や救急車も到着し一層狼狽しているビルの様子とは対照的に、静かにその様を見遣りながら仲間達の周囲への警戒も怠らず。やがて、自分のいる古いビルに入って来るところでスコープから目を離せば、到着して駆け寄ってきた彼等を振り返る。真っ先にやって来た相手の息は上がっていない。流石、ダンベルと寝食を共にしているだけあるなと感心しつつ、昂った様子で話し掛けられれば擽ったいような何とも言えない気持ちになり、照れ隠しのつもりで謙遜にも似た態度を取る。こんな時、素直に「ありがとう」と言えたなら可愛げもあっただろうが、そう言える性格を持ち合わせてはいなかった。こそばゆい感じから逃れるように話題を変える。あの一驚は何だったのか、銃などの商売道具をテキパキと片付け始めながら問い掛けて)

で、一体何があったの?従業員にでも見つかった?



60: 来栖 夕鷹 [×]
2021-11-13 21:34:19

 


>59 蛍さん

( 今回の任務も変わらず無事に終了した。心配はしていないが、職業柄何があっても不思議ではない。常に危険と隣合わせなのは、自分以外の現場に赴く面子が主である。支えるのがメインの己が外に出るのは稀であり、最近もコンビニに行った程度の外出しか記憶にない。危険な任務を、自分よりも年下の子がやっている。いつもながら、改めて意識すると凄いことだろう。共に当てはまることではあるものの、世の中の同年代は大学に通ったり、仕事をしたりしているはず。それも平和で口外できるもの。どこで道を間違えたか、なんてもう思い出せないが、此処が居場所なのは間違いない。リラックスした様子の彼女を微笑ましげに眺めながら、自身は度の低く飲んでも酔わないチューハイを一口。本日の任務は終わったのだから、少しくらい許されるだろう。のんびりとした空気感の中、静かなのも中々良いものだ。普段賑やかなのも心地良いが、一人でないときの静寂は嫌ではない。ふと耳に届いた言葉に、あっけらかんとして返答を。まるで雑談のように肩を竦めてみせるも、該当者を思い浮かべていれば、声色は自然と冷たいものへと変化して。しかしながら話題を普通のものに戻すと、口調もゆったりと砕けたものになり )
ん?……ああ、ちょっと細工しただけ。あの瞬間だけ圏外にした。警察来る頃には全部戻ってるから、圏外だとか停電だとか言っても相手にして貰えないだろうね──そうだ。蛍さん、やること終わらせたら仮眠取って良いから。僕、さっき軽く寝たし。





61: 橘 蛍 [×]
2021-11-14 09:06:04


>60 夕鷹
 
へー、圏外にね。やっぱ夕鷹だね。…って、もう寝たの?

(だからか、あんなに動揺の色を示したのは。お陰で狙いやすくなった。あのアシストが無ければ偏差射撃による対応を余儀無くされていたかもしれない。相手のサポートは常々的確だ。痒い所に手が届くそれに、その場に居なくても背中が守られている感覚を覚える。彼という天才に値する縁の下の力持ちがいるから、安心して任務に行けるというもの。当に事務所の頭脳とも言うべき働きを見せる相手には、脱帽していた。実戦担当の自分には出来ない芸当を、いとも簡単に遣って退けるのだから、歎称したくなるのも当然で。彼の話を聞きながら、お茶菓子の包みを開け口に運びつつ、感嘆の声を上げ賛辞を贈った。それを口に入れた瞬間の優しい甘さは、任務後の疲れた心と身体に染み渡った。疲れた時には甘い物とは、よく言ったものだ。特に、脳みそを酷使した時なんかは尚更欲するもの。という事は、頭を使って仕事をしている彼が、甘党だというのは納得出来ると、考えを巡らせては勝手にそう思う。お茶菓子を咀嚼しながら、冷淡な声色からゆるりとしたものに変わった相手からの言葉に対し、軽くとは言えいつの間に寝たのかキョトンとして)



62: 匿名さん [×]
2021-11-14 11:12:22



名前:是枝 暁史(これえだ さとし)
性別:男
年齢:23
役職:バイト

性格:人から頼まれると断れないお人好し。悪く言えば小心者。和を乱したり人との衝突を嫌う。自己主張が苦手で周りに流されやすい。将来の夢や希望もなく、自分の限界を自覚しているのもあり、平凡で平和な暮らしを何よりも望んでいる。どこか厭世的で時折、自分自身や世間を憂いた発言をすることもある。

容姿:短くカットした黒に近い茶髪。額が出るようにワックスで前髪をかきあげるように後ろへ流している。下がり眉。垂れ目で明るい茶色の瞳。身長は173cm。無駄な贅肉はないが筋肉もない。仕事中はテーラードジャケットにスラックスなどのビジネスカジュアルスタイル。事務所待機中はジャケットを脱いでいることが多い。

備考:一人称は俺。二人称は年齢関係なく基本的に苗字にさん付け。大学進学を機に上京。就職活動が上手くいかず、バイトを転々とする生活を送っていた。組織のメンバーのことは尊敬しているものの、裏の仕事には関しては極力関わりたくないと思っている。生まれつき気管支が弱いのと煙が苦手なので煙草は吸わない。酒は酔うとリミッターが外れるタイプのため、人と飲むときは最初の一杯だけ付き合うか、まったく飲まない。動物好きでペット探しなど動物関係の仕事は嬉々としてやっている。

ロルテ:

(事務所の資料室兼倉庫になっている一室。両手に抱えたファイルを落とさないよう照明のスイッチを入れ、埃っぽい空間に咳き込みながら奥へ進む。所狭しと並んだ棚には分厚いファイルが収納され、空いたスペースに段ボールが置かれている。一見、乱雑に見える配置もルールが存在することを、この事務所に入ってすぐ教えられた。今では事務作業もすっかり板についてきて、ファイル整理もお手の物だ。ファイルをしまい終え、ふと視線を上げると、棚の一番上に昨日まではなかった段ボール箱が置かれていることに気づく。ここに新しく荷物が増えることはまったく聞かされていない上に、マジックで書かれた“秘密兵器”の文字。誰かの悪ふざけに決まってる。そう思っても好奇心には逆らえず、段ボール箱に手を伸ばした。軽く持ち上げてみると意外と軽い──そんな油断が命取りとなり、箱は無情にも自分の手をすり抜け、真っ逆さまに落ちていく。己の短い悲鳴と同時に、どさどさと箱の中身が落ち、散らばるジャケットや帽子。軽いはずだと落胆するのもそこそこに、負け犬の心でそれらを拾い始め。)
ああ…ったく、何やってんだ俺…とにかく、誰か来る前に片付けないと……


( / >26でバイト男のkeepお願いした者です。提出期日ギリギリになってしまい、すみませんでした。PFが完成しましたので、ご確認の程よろしくお願いいたします。 )




63: 在善 遼 [×]
2021-11-14 11:17:04




>49

ついさっきだよ。どうぞ、眠り姫。火傷しないようにな。
(毛布の擦れる音は、静寂な部屋の中ではよく響いた。予想よりも早めの起床に僅かに首を傾げるも、いかにも寝起きです、と言わんばかりのか細い声が耳に届けば、彼女のカップにはアクセント程度、使い慣れた方には少々多めにシナモンを加える。寝ぼけ眼の彼女のもとへ、ことりとマグカップを置いては、向かいに足を組み腰掛けた。柔らかな黒髪に寝癖はよく目立っていて、実年齢よりも幾ばくか幼いように見える。相変わらず年頃とは思えない大雑把さに自然と口角が上がり、笑いを零した。敢えて指摘はしないでおき、長旅のせいかくたびれて見える紙袋へと目線を移す。彼女の分はマスコット付きボールペンといった実用的なものと可愛らしいものが半分、残りはお菓子とバランスよく入っている。その中から等身大であろう大きさのアザラシのぬいぐるみを取り出して)
これ、蛍に似てるだろ?オレがいなくても寂しくないように、プレゼント。


>50

可愛らしいのは姿だけかい、お嬢さん?
(少々厄介な任務をやっと終えて、事務所に帰宅したのは今朝のこと。この三日間一睡も取れていないのは流石に体力が持たないと、瞼を閉じたのが昼食を取った後だったか。そうして意識が残る浅い眠りを覚ましたのは、ドアの木材が軋む音と肌を撫でる冷たい風。部屋を仕切る壁の向こうから運ばれたそれらは、未だ疲れが残っている身体を動かすには十分な理由。何度か瞬きを繰り返して目に光を慣らしながら、楚々とした柔らかなワンピースには似つかわしくない冷蔵庫を漁る後ろ姿を視界に捉える。それに既視感を覚えると同時に、山のように持っている偽名の一つであろう名前に辿り着き。背後に歩き寄って肩に手を置き、まるで白雪で人を形取ったような彼女へと相応の挨拶を。すっかり眠気は去ってしまい、手持ち無沙汰になったついで。コーヒーメーカーに二人分の分量を入れては、若干埃の被った彼女用のコップをシンクですすぎ)
依頼やリークならボスか夕鷹を待ってな。それとも、遊びに来た感じ?


>54 夕鷹

やること一緒なら、楽しんだ方がマーシ。それに、こうやって夕鷹とお茶飲めるんなら、いくらでも買ってくるさ。
(最初は、単に旅行客を偽るためのカモフラージュとして始めたもの。けれど、これだけ殺伐とした仕事、心まで錆びて動かなくなったらもう戻れない。案外、息抜きは欠かせないものであり。加えて、一人一人の好みに合わせて、何かをあげることは性に合っていたよう。今となっては必要性がなくとも、土産選びは毎回のことになっていて。それは同時に、この事務所に随分と馴染んでしまった証拠でもあった。呼吸をするように砂糖を煮詰めたような言葉を紡ぎながら、鞄から自分用の小さな袋を取り出す。その中の地酒入りのチョコを机に置いて見せたはいいものの、途端過去の酒を飲んだ彼の様子を思い出してはほんの少し眉を寄せた。飲むことは好きな様だが、普段からは想像もつかない悪酔い。念のための確認程度に質問を)
じゃ、オレ紅茶。甘いのはこれだけだから、夕鷹も食べ……流石に、チョコでは酔わないよな?


>55 朝陽

(今日は久しぶりの非番の日。スーツをクリーニングに出したため、黒のハイネックにジーンズとマウンテンブーツ、ピーコートを合わせた珍しい私服姿。フロアが二つに分かれた広い書店で本を眺めていればあっという間に時間は過ぎて、もう正午に近い。小説の新刊をいくつかと暇つぶし用の雑誌に話題のビジネス書を購入しては、帰路に着く。午後の予定は部屋の片付けと今日手に入れた本を早速読むといった自分にとっては本当に充実したもの。今のうちに簡単に計画を立てていれば、事務所を丁度出るところの依頼にきたであろう人影見かけ、デザインよりもスペックを重視して作られた無骨な腕時計で時間を確認すると、昼休憩の最中の頃。女性ものの香水の残り香が漂う室内に入れば、その香りとは似ても似つかない素朴さを漂わせるつい最近入ったばかりのバイトの子が、昼食を作っている様子で。早速オープンキッチンの前に陣取れば、弾んだ調子で言葉を使って)
ただいま、朝陽。それ、オレの分もある?


>57 龍也

あー、龍也は潜入任務は向いてないなって。
(ぽかんと呆気に取られた様な、置いてけぼりの彼の様子を見て、内心反省しつつ理由を言い添える。訳もわからず、話し相手が突然笑い出したら気味が悪いと感じるのは普通だろう。もっとも、感情の読み取りやすい彼の瞳には純粋な好奇心しか感じられないが。そのことに安心感を覚えつつ、唐突な彼の提案に今度は此方が面食らう。「奢り?気にしなくていいのに」とは言ったものも、期待に満ちた様子を見ては断るといった選択肢はなかった。いかめしい顔つきとは真反対の元気いっぱいな子犬のような表情なのに、不思議と違和感を感じさせない。間違いなくそれは彼の魅力の一つであり、この顔を見れば表の依頼人に避けられることもないんじゃないかと密かに思っている。欲しいもの、と言われては顎に手を当てて思案顔。不意に彼の傍に置いてある、トレーニング道具が目に入る。丁度いい、といかにも重そうなそれを指差して)
ダンベル、ちょっと憧れてたんだ。よくわかんないし、一緒に選んでくれる?





64:    [×]
2021-11-14 11:26:40




>62

( / 提出有り難う御座います。不備など御座いませんので、ぜひ宜しくお願い致します。後程絡み文に絡みにいかせて頂きますね。)


 登場人物 

リーダー 男 〆 >29 九条 忍
飄々としていて掴みどころのない、しかし身体能力が高く一人でもたくさんの人を倒せる武道派。

ハッカー 男 〆 >5 来栖 夕鷹
基本外へ出ることなく、PCによって遠隔サポート。リーダーに恩があり、尊敬。

情報屋 女 〆 >50 化野 律
出入りしては事件に関する情報を流す。ミステリアスで正体不明。

銃使い 男 〆 >36 在善 遼
脅しや実際の始末を担当。軽薄だが無慈悲、怒らせると怖い人物。

狙撃手 女 〆 >32 橘 蛍
銃使いとタッグを組み現場で活躍。視野が広く観察力に長けた人物。

用心棒 男 〆 >12 荒砥 龍也
筋骨隆々な肉体派。見た目で怖がられること多々。但し頭が弱いため天然発言多め。感覚で動くタイプ。

バイト 〆 >62 是枝 暁史、>55 花田 朝陽
表向きの事務所に入るつもりがうっかり巻き込まれてしまった不憫な一般人。事務所で働いているが正体をバラしたら解雇、との脅しを受け雑用係に。


無事に全枠埋まり、各キャラクターが出揃いました。有り難う御座います。引き続き宜しくお願い致します。




65: 来栖 夕鷹 [×]
2021-11-14 13:52:54




>61 蛍さん

皆の移動中、かな。アイマスクつけて、15分くらい。周り人いなかったからアラーム掛けて。
( サポートを担当することがメインの己からしたら、皆の方が凄い。それも、彼女らは己には決してできないだろうことを容易くやってのける。時々自分にできることは何なのだろうと思うこともあるくらいには、尊敬している。それを態度に表すことは、気恥ずかしくてできそうにないけれど。問い掛けにさらりと答え、デスクの引き出しから取り出した使い捨てのアイマスクが入った箱を掲げ、軽く揺らしてみせ。カイロによって目元が暖かくなり癒される、仮眠のときのお共。それも肌寒くなりつつある季節だからこそ、手放し難いものであり。時計に視線を向けると、もう既に夜も深い。自身からしたらまだまだこれからが活動時間といったところではあるが、健康的には夜更かしは宜しくない。0時を超えると肌にも悪いらしいとどこかの記事で読んだ。たくさんのことをこなしていると、逆に目が冴えてしまうこともあるだろう。あからさまにわざとらしく溢した一言。こういうときに真っ直ぐと伝えられないのは、自覚済みの悪癖。眉下げ苦笑い浮かべ、軽く両の拳を握ってみせて )
──久し振りに葛湯でも飲んだら、よく眠れるかな。終わったら、なんか温かいものでも。ホットミルク、とか。だから、もう一踏ん張り。



>62 暁史さん

( 今抱えている仕事も一段落し、やることもなく手持ち無沙汰になった。甘いものを食べるのも良いが、ついさっきグミを口にしたばかり。なんとなくそんな気分でもなくて、ふらふらと歩き回っていたところで、ふと耳が捉えたのは悲鳴のようなもの。声の主が誰であるのかはすぐにわかった。静かだから尚更、はっきりと聞こえたのもその一因といえるだろう。耳の良さと現在地からの距離を考えれば、そこへと辿り着くのは簡単で。目当てである倉庫に足音も立てずにゆっくりと向かっては、埃っぽいのをものともせずに真っ直ぐ進む。声も出さずに、静かに背後から肩をぽんと叩く。ふと浮かんできた悪戯心から、普段より少しだけ低い声にて軽蔑の色を乗せ。実際には、秘密兵器だなんて書いたのがただのおふざけであることを知っている。少しばかり揶揄おうと思ったのは、単なる暇潰しであり。年下らしく軽く甘ったるい物言いにて付け足したのも、なんとなくの意地悪。勿論すぐにネタバラシをするつもりでいて )
あーあ、やっちゃったね。カリギュラ効果ってやつ?……暁史さんが勝手に触ったって、言いつけちゃおうかな。



>63 遼さん

……ほんと人誑し。いつか恨み買いそう。
( 綺麗な顔立ちから繰り出される甘ったるい言葉は彼によく似合っていて、なぜだか嫌にならない。よくもそんな言葉がさらりと出てくるものだと、一種の羨望の念すら沸き出てくる気がした。ぽつりと小さく呟いた不満じみた言葉が、彼の耳に届いたか否かは定かではない。関係のない一般人ならころっと騙されてしまいそうだ、と小さく溜め息をついて。己の性格の悪さから、ふと聞こえた問い掛けは幼子に対するようなものにも思えてしまった。歳上で大人っぽい彼からしたら、自身も子どものようなものかもしれないが。生憎酔ってしまったらそのときの記憶がすっぽりと抜け落ちてしまう。何をやらかしたか覚えていないだけに、今の自身はただ気分を害するだけであり。わざとらしくやりもしないことを普段より僅かに大きめの声で呟き、しかしすぐに訂正し )
了解──え、何、子ども扱いしてんの?……遼さんの紅茶、どろ甘にしようかな。なんて、ほんとにはやらないけど。





66: 橘 蛍 [×]
2021-11-15 18:41:43



>50

何やってんの、律…。それ、私のなんだけど。

(嗚呼、なんて至福の時間なんだろう。部屋に響くカチャカチャとした無機質な音。耳に心地良いそれは、いつまでも聞いていたくなる。それにこうして集中していると、余計な事を考えなくても済むのでリラックス出来る。まるで瞑想にも似たこの時間が、特に大好きだ。今朝からずっと、こうやって狙撃銃の手入れをしている。こんな事が趣味だなんて言ったら、きっと変な目で見られる。他の同年代の人達は、もっと誇れるべき趣味を持っていよう。しかし、自身にとってはこれこそが唯一の趣味。こればっかりは辞められないのだから仕方の無い事である。没頭するあまり、ノックの音も誰かの声も全く耳には届かない。誰かが来たとて、此方が顔を出さなければ不在だと思い踵を返すだろうと、居留守を決め込む予定だった。が、一丁目の銃を終えたところで、喉が渇いていると初めて認めた。時計を見上げると昼食の時間は、とっくに過ぎている。こんなにも時間が経っていたのかと息を吐けば、二丁目の銃の手入れに入る前に喉を潤そうと漸く立ち上がる。ガチガチに凝り固まった身体を伸ばして解せば、冷蔵庫のある部屋に向かう。すると、冷蔵庫の前にいる白い背中が目に入り、はたと止まる。その頭には鍔の広い特徴的な帽子。直ぐに誰だか分かった。のらりくらりと現れるあの情報屋。何故居るのかと思う前に、彼女が手にしたのは紛れも無く自分の飲み物。まさか飲む気じゃないだろうなと、気配を消して一部始終を見ていれば、そのまさかだった。すかさず声をかける。どこか呆れたように、しかし久しぶりに姿を見れたことへの嬉しさもほんの僅かに含ませながら、その背中へ話しかけて)



>55 朝陽

(ケホケホと自分の乾いた咳で目が覚める。覚醒と同時に襲って来たのは頭が割れるような痛さと倦怠感、それに刺すような咽頭痛。完全に風邪を引いた。全身が火照っている感覚があるので、測らずとも熱が高い事は明白。どうりで昨日から変に寒気がすると思っていたが、さして気にも止めず。目を覚ましたらこれである。頭を動かさず目だけで時計に視線を送れば、正午を過ぎている。腹の虫が鳴き出す頃だが完全に沈黙している。いつまでもこのまま寝ている訳にもいかず、水分補給ぐらいは出来そうだし、冷たい物でも飲んで多少なりともスッキリしたいと思う。でも、何かしら食べて体力をつけなければ治るものも治らない。そおっと起き上がれば、冷蔵庫に何か残っていなかっただろうかと、キッチンに向かうべくベッドから降りた。いつも着ている上着ではなく、柔らかくてもこもこしている厚手のカーディガンを羽織って、鉛のように重い身体を引き摺り漸くキッチンに辿り着くと、何やら物色している彼女が目に入り。何か作るのだろうか。だとしたら丁度良い。料理上手な相手に作ってもらいたいと、風邪のせいで掠れている声で弱々しくお願いし。)

…朝陽……、何か作るなら、ついでに消化のいいものも作って…。



>63

(不随意に起きた欠伸の所為で、生理的に目の端に滲んだ涙を手で擦りながら、テーブルに出来立ての新鮮な湯気が立ち上っているマグカップが置かれれば「ん、ありがと」と重そうな瞼のまま答える。御伽噺に出て来る姫に例えられても、それに反論が出来ないほど頭はまだぼーっとしていた。向かいに腰を下ろした相手が、ぴょんと外ハネになっていたり、こんもり盛り上がっていたりする自分の寝癖に口元を緩めているのは露知らず、起き上がった時に、ソファの端に追いやられた毛布を手元に手繰り寄せ、半分に折って膝掛け代わりにする。乱雑に置かれた上着はそのままに、やや細かい皺が目立つ大きめの紙袋も置かれている事にやっと気が付く。霞がかっていた脳内が晴れていくように、一気に目が覚めた。もしや、否もしかしなくても、これは自分への土産だと認識。こうして足を向けた先々で土産を買って来てくれる事が、一種の楽しみになっていた。今回は何だろう。紙袋の大きさに、期待で胸を膨らませる。無意識のうちに目を輝かせ、何も言われなくても早速中身を確認しようとするよりも先に、彼によって取り出されたのは等身大のアザラシのぬいぐるみ。パチパチと数回瞬きを繰り返す。目に飛び込んできたそれは、真ん丸の黒いつぶらな瞳で此方を見ていた。その可愛さに思わず手を伸ばし受け取れば、短毛ながらもふわふわとした感触が。より一層目を輝かせ、心地良さと愛らしさに我を忘れギュッと両腕で抱きしめれば頬ずりしかけるも、理性がそうさせなかった。この空間には自分一人だけでは無い。いくら気を許している彼でも、そうするのは幼子のようで小恥ずかしかった。それに、任務が長丁場で事務所を留守にしている間、物寂しさを感じているのは事実。だが素直に言える筈もなく、もごもごと反対の事を言えば何処が自分に似ているのかと逆に問い掛けて)

…べ、別に寂しくなんか……。てか、私に似てる?



>65 夕鷹

(成程、自分達が帰途に就いた時か。「そっか」と納得。アイマスクのイラストが描かれたパッケージの箱を手に問いに答えた彼のそれを、改めて目にする。アイマスクの周りを赤く縁取っているイラストやら、“カイロ付き“、“15分から20分持続“、“勉強や仕事の合間に“と書かれているやら、一目でただ単に周囲の明るさを遮断する一般的なアイマスクでは無い事が分かった。カイロ付きで、装着するだけで心地良い温かさが目元を包み込むアイマスクと一緒に、僅かな時間寝たということかと思えば、自分も買って使ってみたいと興味を持つ。早速明日買いに行こうかなと考えながら、しかし心配になる。仮眠とは言え、そんな短時間で心身共に休まったとは到底思えない。いくらアイマスクで癒されながら寝たとしても、せいぜい取れるのは目の疲れぐらいか。スコープを使い様々な物や人などを見る為目を使っている方ではあるが、彼の環境は自分のそれとはまるで違う。複数台のパソコンの画面を、齧り付くように見ているのだ。それも細かい文字が並んでいる時だってある。酷使された目を少しでも休ませたくなるのは当然。だが、目は休まっても身体と心は、果たして休んだと言えるだろうか。パソコンをやっていると交感神経が活発化し眠れなくなる事だってあるのに。もう少し頑張ろうと意気込む彼に疲労の色が窺えるように思えるのは、そういうのに敏感な自分だけかもしれない。こんな事を年下から言われるのは年上のプライドが傷付くだろうが、彼の言葉にこくりと頷いて同意し、今飲んでいるお酒よりも、温かくて適度な甘さがあるものを飲んだらしっかり寝た方がいいと勧めて)

そうだね…、お酒もいいけど夕鷹には葛湯とかの方が合ってると思うよ。だから…今日はもう駄目。お酒も、仕事も。




67: 来栖 夕鷹 [×]
2021-11-15 22:27:49




>66 蛍さん

休むべきなのは蛍さんも。報告書とかあるだろうけど、終わったらちゃんと寝て──それから、葛湯。後で作るから一緒にどう?自分のためだけじゃ面倒だし。
( こんな時間まで仕事をするのはただでさえ大変。それなのに、年下である彼女が頑張っているというのだ。それを知った上で先に眠るのは、なんとなく申し訳ないような気がする。あくまでも個人の考えであり、問題ないといえばそれまでだけれど。彼女の言葉を聞きながら、取り出しかけた栄養ドリンクをそっと仕舞う。お共のそれさえあれば、どれだけでも作業できてしまうくらいには慣れている徹夜。暗い中だとしても案外なんとかなってしまうのは、単なる慣れのせいか、仕事をそこそこ楽しいと思いながらやっているからか。しかし、深夜に静かに作業を続行させたとなれば、怒られてしまうことだろう。誤魔化してまでやるほど馬鹿でも、特別忙しいわけでもない。もっとちゃんと彼女を労ってあげたいと、控えめに溢した提案は受け止めて貰えるだろうか。生憎他の人々のように、ストレートかつスマートに伝える術を知らない。随分不慣れすぎて笑ってしまう。仲間でなければ誘うことすらできないのだから、まだ多少は良い方であるが。残っていたお酒を飲み干し、酔わないまでも楽しい気持ちになり、いつもより僅かながら声色弾ませて )
……心配してくれる子いるのってなんか良いね。




68: 橘 蛍 [×]
2021-11-17 12:24:43


>67 夕鷹

…酔ってる?水でも持って来ようか?

(逆に言われてしまった。自分も人の事を言えた義理では無いかと、これからやろうとしていた事に関して、頭の中でリスト化された項目を最低限のものに絞り、優先順位が低いものは休息を取ってからやることにした。年齢の先輩である彼に一応の敬語で「はーい。」とふざけたように間延びした返事をしては、紡がれた提案にクスリと小さく微笑んで「いいよ。私も飲みたい。」とその言葉に甘えることにした。人見知り傾向のある彼が、仲間とは言え誘ってくれた事に嬉しく思う。素直になれず取って付け加えたような言い訳を聞くが、重々承知の上。なんならちょっとした御愛嬌というもの。葛湯なんて最後に飲んだのはいつだっただろうかと記憶を辿るも中々辿り着かない。思い出せないほど遠い記憶となったとろみのある甘い飲み物は、彼の不器用な優しさをも内包し、きっと心の疲れも取ってくれるに違いない。楽しみが出来て軽やかな気持ちになる。お茶を全部飲みそろそろ席を外そうと思うも、素面の彼なら言いそうに無い言葉を耳にし、些か心配になって首を傾げる。滅多に聞けないそれが出てきたということは、いい気分にでもなったのだろうか。相手がお酒に弱いことは知っている。酔ってしまったら最後。なるべく関わらないよう距離を取るしかなくなるのだが。度数が低いジュースのようなチューハイとは言え、今の彼はそうなる前兆なのか、それとももう既に酔ってしまっているのか。案じるように問い)



69: 花田 朝陽 [×]
2021-11-18 00:44:07


>57 荒砥さん

へっ...!?
あ、ああ荒砥さんでしたか。おはようございます。
(聞き馴染みのない、少しばかりがらがらとした声が聞こえ、らしくもなく機敏な動きで振り向く。その体格の良さや、20、いや30cm近く違うかという身長差は、通常であれば十分恐怖心へと繋がりうる要素であったが、まだ短い付き合いの中で、少なくとも普通に過ごしていれば危険な相手では無いと判断していた。そのため、彼の姿をみとめると、なるほど寝起きの声だったかと納得しそれ以上は怯えることはなかった。綺麗に洗われたコップに水を注ぎ差し出すと「もうこんにちはの時間帯ですかねぇ」など、まるで答えを望まない独り言のように呟き、太陽光の差し込む窓の方へと視線をやる。相手の問いを受けると、準備を終えたばかりのレトルトご飯をさして微笑んだ。)
いくつかおにぎりと卵焼きを置いておこうかと思ていたのですが、荒砥さんもいらっしゃいますし、オムライスにしてもいいですねぇ。

>58 来栖さん

え?ああ、おにぎりと卵焼きでも作ろうかと。
それだけ置いておいたら、皆さんも後で食べれるかなと思いまして。
(からからと卵を解いていた手を止め、相手の問いに答えればまた作業を再開する。フライパンに落としたバターの香りが、作業で忘れかけていた空腹を呼び覚まし、クルルと小さいながらはっきりと音を鳴らした。雑用、なんて言ってもいまひとつ彼らの役に立っているとは思えないが、自身の数少ない趣味のひとつが、栄養として彼らに収まるのだから、やはり料理はいい。などと再確認する。もちろん、食べる役の方がもっといいけれど。よ、ほっ、と時折小さな掛け声と共に卵焼きを完成させる。綺麗な黄色、形も悪くない。出来栄えに満足したように頬を緩めた。)
そうだ、来栖さんはお昼ご飯どうされますか?

>62 是枝さん

(なんだかんだと忙しく、溜まってしまっていた調査資料と報告書の作成を終え、プリンターに印刷を指示するとはぁ、と長い溜息と共に脱力し椅子にもたれかかった。思いのほか体重がかかったらしく、その行為を咎めるように背もたれがギィと鳴く。印刷を終え、数枚の紙を手に取る。これも一緒に持っていってもらえばよかったと独りごちながら彼の後を追った。もうすぐ着くか、というところで軽い物音が聞こえ、ああ、なにか落としたかな。となんとなく心配そうに眉を下げ、扉を開け)
なにか物音がしましたが大丈夫ですか…ってそれなんですか?

>63 在善さん

あら?....いえ、お帰りなさい。
ちょうど出来たところです。おにぎりと卵焼きしかありませんが、よければ。
(声をかけられ振り返ると、予想通りの相手ではあるが、姿がいつもと違う。なんとなく新鮮さを感じながらも、わざわざ言及するようなことでもあるまい、と挨拶を返した。何種類か具材を変えて、通常の4人前位はあるだろうかというおにぎりの山。自分の昼食兼作り置きのつもりであったため、人に出すにはあまりに簡素であるが、冷蔵庫はとうに買い出しが必要な状態で。なにか代わりになるものがあればいいが、と思案しながら自宅で使うものよりも少し重いフライパンから玉子焼きを皿に移して)


>66 橘さん

あら、了解しました。ちょっと待っててくださいね。
(普段からさほど騒がしいタイプだとは思っていなかったが、今日の様子はただ大人びた彼女にはどうしても見えない。消化にいいものというオーダーも相まって、何かしら体調が悪いには間違いないなと、机に水を出せば「さ、座って待っててください?」と軽く椅子を引いて誘導した。物色も程々にすませなければな、と冷凍庫を開ければ冷凍食品の他にうどんが何玉か。野菜も満足とは言えないが薬味程度なら揃えられる。少なくともオーダーには答えられるだけの物色が済むと、振り返って尋ねて)
おうどんとお粥、どっちにします?



70: 来栖 夕鷹 [×]
2021-11-18 21:56:03




>68 蛍さん

了解。終わったら戻ってきて、用意するから──酔ってない。これ3%。
( 取り敢えずはもう作業に入ることだろう。さすがに引き留めてばかりではいられないし、効率を考えればこの辺りでやり始めた方が良い。幾ら彼女が手際が良いとしても、あまり遅くまで作業していては大変だろう。彼女を見送ろうとしたところで聞こえた問い掛けに、あからさまに不機嫌だとわかるような声色にて返答を。普段と変わらぬ物言いは、言葉が本当であることを示すはずであり。缶に書かれた度数の文字を見えるように掲げつつ、この程度ならまったくもって問題ないと反論し。第一彼女の前で酔うのはさすがに迷惑極まりない。記憶にないとはいえ、酔うと迷惑を掛けるらしいことはわかっているために一応自制している。醜態を晒すわけにはいかないのだ。他の人の前では良いということでもないが、万一お酒によって間違いを犯してしまったら一大事。覚えていないうちに、なんて考えるとただ恐怖でしかない。二本目に手を伸ばすことはやめておく。気をつければ問題ないだろうと。背凭れに背を預けてだらけつつ、適当にマウスを弄ってゲームを立ち上げる。時間をもてあましたときにだけやる暇潰し。仕事に熱中したら何も見えなくなるだろうから。これ以上言うこともなければ、軽く手を振って淡白に見送り )
じゃあ、いってらっしゃい。



>69 朝陽さん

成る程、偉いね……全然決めてなかった。負担じゃなければ、貰っても良い?
( バターの香りと手際のよさに感心する。まるで此処がただのお悩み相談所かと思うほどの安心感と平和を感じられるような気さえして、自然と笑みが溢れる。食欲のそそる美しい色を前にして、ゼリーか何かで済ませようと思っていた、だなんて現実を口にするのは憚られ。こんな機会でもなければ手料理を食べることなどない。野菜は敵でも、自然の食品すら食べないようになってしまったら非常に不味い。外に出ずに引きこもっていたら太ってしまいました、なんて結果は無理やり運動コース待ったなし。それを回避するためにも、一旦甘味は我慢。冷蔵庫から取り出したのは普通のお茶。グラスに注ぎつつ、まだ考えていなかったなどと嘘をつき。素直に自分のぶんも作って、などと強請れるほど器用ではなくて、案の定控えめな言葉にてお願いし )





71:    [×]
2021-12-11 22:26:25




( / 日が経ちましたので、一度上げさせて頂きます。)




72: 花田 朝陽 [×]
2021-12-12 00:56:38

>70 来栖さん

負担だなんて。元々みなさんで食べていただくつもりで作ったので、私1人じゃあ多すぎますから。
是非召し上がってください。
(まだ湯気が立ちのぼる卵焼きを、ゆっくりと切り分ける。ネギ入りのだし巻き玉子の断面は鮮やかで、満足気にふと口角を上げた。何となく減りが悪いような気がしなくもない、作り置きのサラダを小皿に取りだして、おにぎりや箸などと一緒にテーブルに並べれば、豪華な昼食とはとても言えないが、それでも十分な食事の体裁は整った。自身も机につくと、律儀にいただきます。と手を合わせ、箸をとった。)
それにしても、運がなかったですねえ。
ちょうど買い出しの前でしたから、明日ならもう少し豪華なランチだったでしょうに。

(/すみません!!レス見逃しておりました。大変失礼致しました!)

73: 橘 蛍 [×]
2021-12-13 20:13:15


>69 朝陽

…うどん……。

(運が良かった。もし誰も居なかったら、食べないか、もしくは自分で用意をしなければいけなかったであろう。しかし今の自分には、簡単な料理でさえ作る気力や体力はこれっぽっちも無い。となると、必然的に前者になる。それに、ガサツな性格のせいで家事や料理は人並みよりやや劣る。こんな自分よりも料理上手で家庭的な彼女につい甘えてしまった。亀の如くのそのそと重い足取りで机の方に向かい引かれた椅子に座れば、机に置かれた水を数口喉に流し込む。高い熱によって火照った身体には、この水の冷たさはとてつもなく気持ち良い。まるで乾いたスポンジみたいに直ぐ吸収される感覚を覚え、身体が水分を欲しているのがよく分かる。溜め息のように息を吐けばしんどさから、両腕を折り重ねて机の上に置き、それを枕代わりに額を着けて瞼を閉じ突っ伏する。ガンガンとハンマーで殴られているかのような頭痛は、何かを考える事を邪魔してくる。痛い、怠い、暑い。ただこれだけしか頭の中に無い。幸いにも現在請け負っている任務は無く、この後はまたゆっくり寝ている事が出来よう。軽く咳をしたところで庫内を漁り終えた相手から問い掛けられ、どちらも捨て難いが最初に言われた方のうどんが良いと、体制はそのままに顔を上げる事無く、覇気の無い声色でボソッと答えて)



>70 夕鷹

行ってきます。…葛湯、楽しみにしてるから。

(相手によって、見せ付けるように掲げられた目の前の缶の下の方には「3%」とはっきり印字されていた。杞憂に過ぎなかった。どうやらお冷は必要なさそうだ。ムキになるほどでは無いが、機嫌を損ないながら答えた彼の様子は、正真正銘酔っていない証拠を露骨に示している。フッと口角を上げれば、なら良かったと一安心する。次のお酒にも手を出さないあたり、酔ったらどうなってしまうか分かっているようだ。椅子から立ち上がり、お菓子が入っていた包装をゴミ箱へ捨て、空になったコップを洗って片付けると置いてあった商売道具を持てば、相手がパソコンの画面に何やら起動させたようだが、それが仕事で無いことは明らか。大方、インターネットかゲームかといったところだろう。そんな様子を尻目に部屋のドアへ足を向ける。見送りの言葉が耳に入れば振り返り、彼に視線を向けて自分もヒラヒラと手を振り返し応える。ドアを開けて部屋から出たところでドアを閉める前に再度彼を見遣り、柔らかい表情を浮かべながら一言そう残してドアを閉めた。作業するべく向かった部屋への足取りは心なしか軽い。己の心情を表しているそれと共に、部屋へと去って行った。)


(/キリが良さそうなので、いったんこの辺で切らせていただきますが、また絡む機会がありましたら是非よろしくお願いします。)



74: 来栖 夕鷹 [×]
2021-12-14 21:30:17




>72 朝陽さん

有り難う。じゃあ、遠慮なく。
( 艶やかで目を引く料理の数々は、日々の任務を忘れさせてくれるほどに鮮やかだった。申し分ないどころか、普段の食事を思えば充分すぎるといっても差し支えない。彼女に倣って頂きます、と挨拶を。こんなに丁寧な食事をするのはいつぶりだろうか。彼女の言葉に瞬きしては、さらりと否定。口にしたおにぎりも卵焼きも手作りならではの温かさが感じられる。サラダだけはどうしても食べようと思えないが、それ以外は楽しんで食すことだろう )
え、いや全然。寧ろ豪華だと思うけど。皆大した食事してないから、朝陽さんがこうして作ってくれると助かる。


>73 蛍さん

( / 〆まで有り難う御座いました。一先ずキリ良く終わらせられて良かったです。)




75: 花田 朝陽 [×]
2021-12-24 22:21:07

>73 橘さん

はい、うどんですね。すぐに作ります。
(ちらりと振り返って相手の様子を盗み見れば、机に突っ伏す相手の姿。身長も歳もさほど変わらないはずなのに、なんだかいつもより小さく見えるその姿に、無意識に自身の妹の姿を重ねる。これは早めに布団に返してあげた方が良さそうか。とキッチンに向き直った。時短にと、うどんをレンジに、出汁を火に掛ければ、その間に手際よくたんたんネギをきざむ。煮えるまでの間、戸棚を漁って体温計を発見、とやけに効率よく、そしてらしくないほどてきぱきとタスクをこなしてみせる。1時間後に出勤してくるか、というバイト仲間に買い出しのメールを送信したあたりで、うどんもふつふつと煮え始める。)
体温計ありましたが、測れる....というか、身体起こせそうですか?

>74 来栖さん

うーん、無理にとまでは思いませんが、食事と睡眠は十分確保して欲しいものです。
(食事こそひとつの幸せである自身にとってはまるで想像もできない生活習慣だ。毎度、生命を頂いているなどと大層なことは考えていないが、重大なエネルギー源であることは間違いなく。小言もそこそこに、たまご焼きを頬張ると、口に広がるだしの風味に思わず顔をほころばせた。自身にとってはいつもの味であるが、彼と食卓を囲んでいる状態はなんとも新鮮に思える。なんとなしに観察してみればなるほど、野菜には食指が動かないらしい。)
ついで....というかバイト時間内で済むことですから、私が作るのはいくらでも請け負いますよ。
....と、うん。やっぱり来栖さん、お野菜きらいです?


76: 来栖 夕鷹 [×]
2021-12-26 09:46:01




>75 朝陽さん

だよね。前仮眠で済まそうとしたら蛍さんに怒られちゃった。龍也さんは頑張りすぎて身体壊してたし、任務のことになると周り見えなくなるパターン、たぶん多いと思う。
( 食事も睡眠もさして大切ではない。そんな生活を続けているからこそ、遼さんからのお土産が大切な心の栄養源である。情けないにもほどがあるが、当たり前になりつつあるそれに異を唱えてくれる彼女がいなければ、それがおかしいとさえ思わなかったかもしれない。案の定つっこまれる事柄にぐ、と言葉詰まらせるも、ぼそぼそと言い訳じみた言葉にて応じ )
別に朝陽さんのが嫌とかじゃなくて、野菜全般無理なだけ。野菜の味が苦手だから、そこはサプリメントでなんとかしてる。





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