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【ギリシャ神話】『 星の遊泳 』【星旅物語/途中参加歓迎】/106


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80: 土星 -Saturn- [×]
2022-04-05 20:48:08



>主様(>58

(/参加許可ありがとうございます!カロン様やmoon様、Pluto様のケルベロスくんなど魅力的な衛星に惹かれてつい捏造してしまったため、お褒めの言葉までいただけてほっとしております。イメージイラストも美しさと寒々しさが入り混じる、まさに冥界への旅路に相応しい色合いでとても素敵です…!長々と語ってしまい申し訳ございませんが、この絵に僅かでも彩りを添えられるよう精一杯努めますので、改めてよろしくお願い致します!)



>all

(用意された宴の席には川のせせらぎと小鳥の声ばかりがさざめき、幾星霜を共に過ごした彼らの姿は未だ見えず。おそらくはこの理想郷めいた箱庭に遊んでいるか、窓の外に過ぎゆく故郷を惜しんでいるのだろう。じきに本物の楽園へ至り、哀惜も消え失せるというのに。哀れとも微笑ましいともつかない笑みを浮かべた唇に、幾つめかの葡萄を摘んでは押し込み、嚥下する。その仕草は誰に教わるでもなくはじめから身についていたもので。それが数多の星屑を呑み込んだ記憶に由来するものか、さして深くは捉えず胃の腑が満ちる感覚を味わい。甘い香りに誘われたらしく、今まで鳴き声ばかりを響かせていた小鳥がひょいと卓上へ姿を現せば、かの星の産物を尊ぶように戯れに指先を伸ばして)

おや、お前もアースの産物ですか。随分と小さな生き物がいたものですねぇ……このまま飲み込んでしまえそうだ。

(/改めまして、このたび方舟に乗せていただく事となりました土星の背後です!若干危ない思想を持つ星ではありますが、皆様との和やかな旅を経て何か変化が生じればと考えておりますので、適当にあしらいつつ仲良くしてくだされば幸いです。
交流につきましては、背後の力量上ドッペル有りの形式のみとさせていただきます。早めに会話を切り上げる、他の方との交流を優先するなど、どうか負担にならない形でお付き合いください。長文になってしまいましたが、最後の日までどうかよろしくお願い致します!)



>火星(>63

掴んで、口に入れて、飲み込めばそれでお終いです。慣れてしまえば案外単純なものですよ、エンケラドゥス……いや、君はマーズかな。

(いくら待てども最後の晩餐は始まらず、呼び寄せようにも星々は思い思いの最期を過ごしているのか、このちっぽけな足を伸ばせる範囲では見つけ出せず。道すがら手で弄んでいた林檎はとうに焼き林檎になってしまった。甘く溶けた実を齧りつつ、致し方なく街の中央へ戻ってみるとそこには鮮やかに目を引く青年の姿。その凄みにも似た美貌の持ち主を見定めるべく、音も無く歩み寄ったつもりがふと聞こえた呟きに思わずくく、と喉を鳴らし。眩い旋毛を見下ろしたまま"君は昔から不器用だった"とでも言いたげな感慨を湛えた微笑で、片手に持つ果実を掲げ、手本のように口をつけてみせる。しかし名を呼べば淡い夢など覚めるもの。何故目の前の熱く乾いた星を、かの純白の衛星と見誤ったのか。一瞬の沈黙を以って疑問を呑み込み、詫びるかわりに今度こそ彼の名であろうものを口遊みながら、何食わぬ顔で隣の椅子に腰掛けて)

(/初めまして、緻密かつ壮絶な宿命を背負うMars様にお会いできて光栄でございます…!その生命への渇望に惹かれ、同じく生命の可能性を持ちつつ大気を逃がしてしまう衛星エンケラドゥスとの関連を勝手に持たせてしまいましたが、問題があれば撤回致しますのでご指摘をお願い致します!)



>海王星(>64

失礼。……なるほど、確かに妙に手に馴染む。神への供物か我々への餞か──あるいは、これを以って殺し合えという神託かもしれませんね。

(背後から見下ろす男の肩は広く逞しく、見も知らぬはずの大地とやらを思わせる。それでいて幼子のような愛らしさをも感じ取れるのは、フォークを弄るその言動があまりに無邪気であるからか。賑やかな感嘆に寄り添うべく、肩越しにひょいと手を伸ばしては対になるナイフを持ち上げ、冷ややかな重みの心地良さに唇の弧を深めてみせる。何もかもが懐かしい。冴え冴えとした銀色も、目の前の星の化身も。緩いカーブに指を滑らせつつ、挨拶には到底相応しくない物騒な言葉を吐けたのも、驕りにも似た親しみのせいだろう。それが冗談か本心か、答えを彼に委ねるようにひらひらと刃を翻し)

(/物騒極まりない初対面で申し訳ございません…!ギリシャ神話ではポセイドンはクロノスの子供ということで、勝手ながら身内のように馴れ馴れしく絡ませていただきました。豪快に笑い飛ばしていただいても、あっさりと一蹴していただいても構いませんので、どうぞよろしくお願い致します!)



>地球(>65

──どうぞ、貴方が育んだ植物から作られたそうです。些か目は回りますが味は悪くない。いくら水を湛えた惑星とはいえ、あれほど走り回れば喉も乾くでしょう?

(窓辺に黄昏れ、緑に遊び、街を往くそれぞれの星達と挨拶を交わしている間にも、彼女の姿は目に鮮やかに映っていた。時折座り込むその身体には禍々しい"輪"が纏わり、傍目には色濃い死の影とも見えたが、未だ生への活力というものは健在らしい。いつの間にやらその傍らに佇めば、今まさに食さんとしている料理の側へ葡萄酒で満ちたグラスを置いて。先刻カロンに教わったそれは己の口には合わないものの、例の浮遊感が肉体の疲れを癒す妙薬足りうるかもしれない。まるで給仕のように尽くしながらも、奔放にはしゃいでいた姿をくつくつと揶揄うのも忘れない、不可解な言動は腹の内に満ち満ちた想いの現れだろうか。豊かな生命の気配に魅せられたというには複雑な、曖昧模糊とした何かに惹かれるまま隣へと腰を下ろせば、その正体を探るように瑞々しい髪の色合いを眺めて)

(/初めまして、まさに神々の母らしい地球様とお話できるのを心待ちにしておりました!母であり妻という神話の複雑な関係に加え、原初地球に似ているらしいタイタンとの関連性まで勝手に持たせてしまいましたが、問題がございましたら修正致しますので遠慮なくご指摘ください!)



>月(>66

えぇ全く、不足という感覚は悲しみによく似ています。空腹然り、喪失然り。まるで穴でも開いたようだ。

(冥府への門出に相応しく、祝宴は青空のもと和やかに進んでいく。かつて己が湛えたものよりずっと鮮やかなガラスの空に、ふわりと夜の帳を落とすような声が響くと、華奢な音色を損なわないよう柔らかな口ぶりで会話を繋ぎ。横目に映す少女は嬉々とした笑みを浮かべているが、その瞳が誰よりも長く星を眺めていたことも知っている。ゆえに彼女の胸に感傷が残っているならばそっと寄り添う慰みに、そうでなければただの共感に聞こえるであろう小狡い言葉を選んで。微笑に忍ばせた翳りもまた紛うことなき本心にして、彼女の気を引くための嘘。地球と黄泉路をも共にする美しく忠実な衛星は、他の星々にどのような顔を見せるのか。興味のまま自身の感情すら出しにしながら、ごく自然に白磁の皿を取り、既に慣れた手つきで料理を取り分けようとして)

だからこそ、満ち足りる喜びも格別ではありますが。この"仔羊"というものは案外腹を満たすのに向いていますよ。

(/僭越ながら絡ませていただきました!美しく高潔な女神様の対局にいるような男神ですが、神話においては祖父と孫であり、Saturnが未練を残す"衛星"という存在であるmoon様とどのような関係を築いていけるのかとわくわくしております。何卒よろしくお願い致します…!)



>金星(>72

いけませんね、せっかくの美しい指が汚れてしまう。……君が太陽のように温かいのか、あるいはダイヤモンドのように冷たいのか、数億年ほど前から気になってはいたのですが──なるほど、存外熱い。

(いつからそこに立っていたのか、何処から彼女を見守っていたのか。船内のあちらこちらで瞬かせていた好奇心を鑑みれば想定内ではあったものの、煌びやかな白金の手が湯気の立つ料理へ伸びてしまえば、背後から自分の手を重ねるようにするりと捕らえ。人の身は触れた物をすり抜けることも蒸発させることもないのだと遠回しに説きながら、己もまた改めてその不可解さを味わい、滑らかな掌を指先でそっと握ってみる。肉の壁に隔てられているような違和感を感じるのは、長らく気体の塊として生きてきた影響だろう。そうして無遠慮に触れていることが無礼に当たるとは露知らず、はるか数光年彼方の高嶺の花へどこか楽しげに相好を崩し)

(/初めまして、pfを拝見した時からずっと可愛らしい明星様に胸躍らせておりました…!美の女神様に馴れ馴れしく触れてしまい本当に申し訳ございません。不愉快であれば思い切り叱ってくださって構いませんので、どうかよろしくお願い致します!)



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