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うららかな陽だまりに( 〆 )/134


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自分のトピックを作る
84: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-06-30 20:31:38




……本当に、おかしな男だ。( 如何な風聞も、身分や種族の差も、天の運命などもっと関係ないと言わんばかりの戯言が妙に心を騒がせる / ゆっくりと互いの距離が詰まり、金の鱗粉をはたいたような神々しい双眸が真っ直ぐにこちらへ / それは皮肉にも、己の手から陸へ逃れたあの日の少女を想起させる清らかさと愚直さで、今度こそ直視を逃れ得ずに / ずっと目を逸らし続けて腹底へ沈殿した汚泥すら、遂にはその光の下に引き摺り出され──自覚する / 「──僕は、貴方が嫌いだ。その誰人を惹きつける眩さが憎く、疎ましく……ひどく妬ましい」 / ローブに触れた手首を力強く捕らえると同時、確りと正面から瞳を交じわせ。直後にはザアァ、と自身の膨らむ感情に呼応し、海面へ巨大な波が渦を巻いて凄絶にうねり上がり / けれど、青白い月光を背に、ローブの狭間から微かに覗いた微笑は何処か吹っ切れたような、冷えた胸に確かな闘志を宿したようなそれで / すんなりと握った手首を解放してやれば、背後の海の怒りも泡沫の如く霧散 / 相手の誘い自体には結局是とも否とも返さぬまま、海へと足を向けて放った呆れ混じりの別れ文句は、分かりにくくも一定の親愛らしきものを仄かに灯らせていて )……そんな悪しき魔女を招くなんて、死にたがりは貴方の方だろう──アレックス。





85: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-07-03 23:32:06




( ──それは深海からの一矢。月を飲み込むほどの渦に意識が逸れた瞬間、射抜くような魔女の双眸に引き戻される / 曝け出された感情は今まで浴びた言葉の数々よりも鋭く昏く、内側に重く響き / ならば尚更、俺は貴方に手を伸ばさなければ / 太陽の子として碧の国の王子として、そして何よりすべてを救う側としてある種舞台装置のように構築された救済者としての無意識が反応した瞬間───太陽の光を跳ね退け、月光を背に海の魔女は笑う / そうして泡沫の如く消え去る貴方をペリドットの瞳は呆然と見届け、砂色の髪を冷たい夜風が撫で付ける中 / 青白い月は映し出す。享楽の仮面が砕け、救済者としての王子の役割も剥がれた青年の素顔を / ──…名前も告げずに消え去って、しかも死にたがりとは散々な言われよう。まるで恋敵にでもなったみたいだ / 憎み嫌われ、疎まれても尚清々しい笑みに安堵するなんて、幾ら嫌われる事に慣れていようと、本当に〝いかれている〟と肩を竦めながら、青年らしい柔らかな笑みを浮かべ / 「それでも、……俺は待ってるよ」 / 再会を願う言葉が魔女に届く事はない。けれど今は、この距離感が心地良い / 物語はいよいよ終わりへと向かう。今この場に哀れな海の魔女は存在せず、王子の仮面は緩やかに剥がれ落ちる。やがて機械仕掛けの運命の歯車が確かな意思を宿す時、彼らが目にする結末は───? ( 〆 ) 


(/お世話になっております、そろそろ頃合いかと思い一旦〆させて頂きました。5月から続く『(2-3)王子と魔女』大変な長丁場でしたがお疲れ様でした!途中、時期的な体調の変化や愚息の人物像を中々掴めずテンポが悪く屡々お待たせすることも多かったやもしれませんが、ここまでお付き合い頂きまして本当にありがとうございます。再び麗しのレヴィ様とお話出来て大変幸せな時間でした……!(そして猪突猛進型の愚息が大変お世話になりました…!) 

人魚組もいよいよ終盤へと差し掛かってまいりまして、改めて次のご希望のシチュエーションをお伺いしても宜しいでしょうか…?以前お話した『王子と姫君 / 人魚と魔女』でも『舞踏会当日』でもどれでも喜んで対応させて頂きたく存じます……!また前回及び今回の『人魚と姫君・王子と魔女』チャプター通過に伴い、シチュエーションの変更等も視野に入れてご検討頂けますと幸いです(レヴィ様とアレックスの関係性が変化した中で、王子を手にかける夢の中での再会は人魚の刃モチーフと言えど中々大惨事ですので…)
長々と失礼いたしました。また次回のお返事にて現在のコーデリア、アレックスの補足メモをご用意いたしますのでひとまずは主様の自由なご意見をお聞かせ頂ければと思います……!)




86: 隣国の姫君 / リリアンヌ [×]
2025-07-06 12:50:58




(/こちらこそ、いつもお世話になっております。毎度の事ですが、本当に映像が浮かぶほど鮮やかで、物語の呼吸にぴたりと寄り添うような完璧な〆をありがとうございました!また、長丁場となった『王子と魔女』編もお疲れさまでした。病みがちな上に敵意マシマシなレヴィが大変ご迷惑をお掛けいたしまして……善性が強くヒーロー気質なアレックス様の神対応に魅せられると共に、展開的にも非常に助けられました。仮面の剥がれたアレックス様の動きが今後もとても楽しみです!今回の一幕にも最後までお付き合いいただき、重ね重ね感謝申し上げます。

次のシチュエーションについてですが、確かに今人魚の刃モチーフのお話は少々惨事やも……と思いましたので、もし可能でしたら初対面時の『王子と姫君』のシチュエーションにて軽くやり取りをさせていただいた後、舞踏会当日(順当に進めるなら、恐らく王子と姫君(現在)の舞踏会での様子→失恋を悟った人魚姫に魔女が接触、の流れでしょうか…)へ移行出来ればと思います。早速ですが以下に初回文を置かせていただきましたので、舞台設定等に不都合がなければこちらから始めさせていただければと…。それでは、もし問題等ないようでしたら、引き続きどうぞよろしくお願いいたします!)


( 朧月が照らす静かな庭園で一人、くるくると淡い桃色のドレスをひらめかせ / 庭師による手入れが行き届いた芝と低木は柔らかな緑の絨毯のようで、舞踏のステップを刻むには申し分なく / 明日は初めての舞踏会──といっても身内向けに開催される社交練習のようなものだけれど / それでも幾らかの緊張から深夜に目が覚めてしまい、密やかに寝床から抜け出して / 一通りのステップを滞りなく終えると、胸元に片手を添え小さく吐息して )……ふぅ。





87: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-07-12 23:09:57




〈 アレックス 〉
モチーフ・テーマ:太陽と若獅子、舞台装置キャラからの脱却
→優しい陽光ではなく、煌々と輝き続けることを義務付けられた灼熱の太陽イメージです。明るくて爽やかだけれども運命に翻弄された時期を抜けた事で時々ギラッと鋭さと胆力が窺える、青年に成長していくのかなと。またモチーフ元の悪者にされがちな人魚姫の王子にも幸福があればと思い「仮面が割れる=便利な役からの脱却、その始まり」…という旨を描きたかったのが >85 です。図としてはマリオネットの糸を解き始めた様子が近いです。

アレックス→レヴィさん
兎にも角にも生きてくれて良かったと一安心。正面切って「嫌い」と告げた上、嫌悪しながら恩恵は欲する周囲と違い自分の救いを拒否した彼が清々しく、死にたがりとまでは行かずとも生き方を見破られた事もあり気になって仕方がない。せめて名前くらいは知りたい様子。それはそれとして仮に会えなくても何かが変わった一夜の思い出として大事にしていくと思います。

→リリアンヌちゃん
兄にも言えない想い出の人。軽薄な自分も、今より自由に生きていた幼少期の自分も知られているので友人として当たり障りない言動ばかりしてしまう。同時に太陽の子として王家の運命に翻弄されていく中で、気が付けば彼女の運命を名乗るには己は余りに軽薄で程遠い生き方をしてしまったとも思っている。リリアンヌちゃんに想い人がいる…といった噂を耳にしたら頭を抱えると思います。アレックス視点ですと特に明るく溌剌した笑顔が好きです。Sっ気もきっと好きになると思います…!


コーデリア→レヴィさん 
これまでの思慕 / 罪悪感 / 不実な弟子の事など忘れて欲しい、罰して欲しいなど綯交ぜ。言葉では正確に表し切れないです。ただ一番の変化は陸へ上がろうとするほど一直線だった性質が「大事だからこそ触れられない」に変わり、悪く言えば自分の傷にばかり敏感な状態です。泡になる呪いは不実な自分に与えられた慈悲のように捉えていますが、同時にこのまま逃げ仰るのかという迷いも。また、コーデリアはレヴィさんに対して出来る最大の誠実な対応がもう二度と姿を見せないことだと考えています。が……(下記参照)

→リリアンヌちゃん
市場で会った時心臓が止まりそうな程ビックリ。内心ざわつきながらも熱量と可憐さと、何より端々から窺える思慮深さに「嫉妬する暇もなく好きになってしまった……」とのこと。リリアンヌ様の問いかけをきっかけにレヴィ様の現状を聞いた事で、自身の犯した罪の深さを自覚。抱擁も自身が享受していい温もりではないのに、咄嗟に縋ってしまいお洋服も濡らしてしまったので申し訳なく感じています。リリアンヌ様の強さをきっかけに「逃げてばかりではいられない」と覚悟を決められたら良いかなと。


(/勿体無いお言葉をありがとうございます…!前回お話させて頂いた通り、>85のロルが心理描写に偏りがち且つ表現力不足を痛感したため、諸々後付けの要素等も有りますがお恥ずかしいながら此方で補足させて下さい。またご迷惑などとんでもないです!息子共々レヴィ様の切ないお心を間近で垣間見る事ができ大変光栄でした。次回以降もどうぞありのままのレヴィ様で宜しくお願いいたします。アレックスも便利キャラ的側面が強い余り進め方に違和感が無いか懸念していたのですが、胸を撫で下ろしました。根気強く王子と魔女編終幕までお付き合い頂きまして誠にありがとうございました!
併せてお二方に向けての印象も記載させて頂きました。ただご覧の通り娘が特にレヴィ様に対して多大なご迷惑をお掛けしている状態ですので「この要素・この感情は厳しい」「好きになれない」といったご意見が御座いましたらご遠慮なくお申し付け頂けますと幸いです。

今回も『王子と姫君』の素敵な初回のご用意をありがとうございます…!(次回は此方から提出いたしますね…!)エンディングへの流れも承知いたしました。また最近は気圧の影響や気温さが激しいので、体調等崩されませんようご自愛ください……!それでは改めて、後半戦も宜しくお願いいたします!(お蹴りください◎)



( 訪問一日目の夜 / 明日の舞踏会を前に早々に寝所に移った兄とは対照的に、どうにも目が冴え休む前に一人夜の散歩をしていれば / 淡い月光を浴びて少女に思わず足を止め / 可愛いらしくも卒がないステップはやがて終わりを迎え / ……盗み見てしまった / 自ら頬をぺち、と優しく叩き彼女の時間を邪魔するのも忍びなく、ゆっくりと引き返し柱の影に引っ込むも / 庭師の行き届いた手入れにより緑の絨毯がざざ、と音を立てて己の存在を知らせ、柱の影に隠れたまま思わず息を潜め ) ……っ。





88: 隣国の姫君 / リリアンヌ [×]
2025-07-18 23:36:43




あら、まぁ……お猫さま、でしょうか。……いけませんわ、もうこんな時間。( 騒めく草木の囁きが、密かな来訪者の存在を己に耳打ちし / 一瞬柱からふわりと覗いた、月夜に淡く輝く髪色は… / 一先ずは素知らぬ顔で口許に手を添えた後、少し慌てた素振りでその場を去り / ──と、見せかけて / にょき / 密かに柱の背後から回り込むと、片手で猫の手を軽く模しながら悪戯げに微笑み / かと思えば、一転して淑女としてのカーテシーを披露 )──ふふ。悪いお猫さまが、こんなところに。……アレックスさま、こんばんは。こんな夜分遅くにどうかなさいましたの?


(/蹴り可との事でしたが、キャラクターへの造詣の深さと彼ら彼女らの確かな感情の重みを感じさせるあまりにも素晴らしい読み物でしたので、お返しになるかは甚だ疑問にはなりますが、描写不足の補填や自分用の整理の意味も含めて同様のものをこちらも置かせていただきますね。また、返信ペースについてはこれまで通りご都合の良いように、もっと軽め、あるいは濃密な描写でもどちらでも、お好きな形で気軽にお返事いただけたらとても嬉しいです◎それでは、こちらは特に何もなければお蹴り下さい。以降も何卒よろしくお願いいたします!)


レヴィ→アレックスさん
コーデリアちゃんの想い人である時点で好意的になど思える筈もなく、視界に入れただけで無性に腹の煮える相手……だったが、過去の運命を司るヒーローヒロインらに通じるものを彼にも感じ、一個人としてはその人柄や、皆を惹きつけるカリスマ性を含めた王器を認めている形。コーデリアちゃんが彼に惹かれた理由にもある程度納得してしまったが故にかえって腹立たしさもある。ただ、小箱の件や深夜の海辺を出歩いていた様子を普通に心配はしているので、仮に舞踏会の一件がなくとも、こそっと様子を見に行く程度はしそうです。

→コーデリアちゃん
鬱々と余生を過ごしていた隠居生活にいつの間にか添えられていた一輪の花、唯一の心の支えで至上の癒し。その執着や熱情が恋愛感情(未だ成熟しきっていない彼女しか知らない為、性愛的な感情は抱いておりませんが…)であり、アレックスさんへの鬱屈とした感情が嫉妬と自覚しました。会えぬ日々が(仄暗い)愛を育み、リリアンヌとの不本意ながらの交流で気付きの芽を与えられ、アレックスさんとの邂逅で開花。最終的に魂だけは必ず手に入れる、から、たとえ一度屈した運命に対抗してでも彼女には生きていて欲しい+死後の魂だけではなく、生の煌めきを宿す今とこれからの彼女の全てが欲しい、にグレードアップしています。

リリアンヌ→アレックスさん
一時親交を交わした少年の記憶はあれど、遠くから相手の派手な風聞を伝え聞いては、彼も生き馬の目を抜くような貴族社会の中で変わってしまったのかな、と少し悲しく思っていたかもしれません。再会してからは彼の王器や昔と変わらない人柄の良さは感じれど、当たり障りのない対応から深い心内や本性までは見通せず。また他国の王族相手には当然こちらも分を弁えるものとして、こちらから踏み入る事も一切しませんでした。魔女への懸想は完全に内に秘めてはいそうですが、誰かを想うように海辺を眺めて溜息を吐く程度はしているかと思うので、噂話程度はあるかもしれませんね。

→コーデリアちゃん
ある種達観しているというか、自分の世界がかなり完成している人なので、愛する人が必ずしも自分と結ばれる必要はなく、ただ幸せでいてくれればいいとして嫉妬心などは最初からほぼ皆無。ですが、想い人の力になれない悔しさ悲しさを丸ごと包み込み、宝石のような涙まで流してくれたコーデリアちゃんに対しては、市場での運命的な出会いもあり愛情が爆発しています。その内テレテレと「良ければわたくしの事はリリィお姉様と…」とまで言い出すかと。それはそれとして、彼ら彼女らの泣き顔や憂い顔は大変に愛らしく唆る……という内心は言わぬが花。

〈 リリアンヌとレヴィについての補足 〉
レヴィがコーデリアちゃんを想い、時折陸に足を運ぶと恐ろしい程の高確率でリリアンヌに遭遇します。何故か初対面時から〝リリィ〟という愛称でのみ名乗られたため、適当にそのまま呼んでいる様子。とはいえリリアンヌ側も魔女相手には立場を弁え、深く相手の内情に踏み入るような振る舞いはしませんでしたが、交流を重ねる内にレヴィ側がいくらか絆されてぽろりとコーデリアちゃんに対する内心を零した形。単なる知人なのか友人の域なのか、はたまたストーカー被害者と加害者なのか今一つ不明瞭な関係。





89: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-07-20 23:23:12




(/すみません、此方も蹴り推奨との事でしたが感想が色々溢れてしまいまして…レヴィコデちゃんの仄暗くも儚げでプラトニックな関係性やギクシャクしながら僅かでも重なり合う瞬間があった男子組に共感の嵐で、特にリリアンヌさまは愛情深く熱烈ながらも常に神秘のベールを纏っている印象(解釈違いでしたらすみません…!)でしたので、息子娘の欄からレヴィさんとの関係性まで大変興味深く…!わくわくしながら拝読させて頂きました。深窓の令嬢のようでいて実はタロットカードの女帝のような気品と包容力を持つリリィさま、堪らないです…!良い意味で結末が予想出来ない師弟や思い出の糸を手繰り寄せ始めたアレリリちゃんの交流がより一層楽しみになりましたとお伝えさせてください…!
まだまだ頂いた情報を味わっている最中ですが一旦この辺で…!また返信に関しても毎回多大なお気遣いを頂き誠にありがとうございます、主様もご無理ないペースやお好みの形式でお付き合い頂けますと幸いです◎それでは今度こそ失礼いたしますね、素敵なキャラクターメモをありがとうございました!◎)



うわ──っ!? え、キミ、気付いて……! ( …行ったみたいだ / 張り詰めた呼吸を吐き出し庭へ注意を向けた瞬間── / に、にょき…!? / まんまるの、ちいさな手に緑眼を見開いて、毛を逆立てる猫の如く喫驚 / 敬称も抜けて緊張を訴える心臓もそのままに、数拍遅れてギクシャクした礼を返すも / 唐突に両手を勢い良く合わせて、悪い猫は瞳をぎゅっと瞑った ) 目が冴えて、ちょっと散歩に。──~~……っ、ごめん! ……今のダンス、盗み見てしまった。





90: 隣国の姫君 / リリアンヌ [×]
2025-07-22 20:01:39




……そうでしたの。あんな拙いものをお見せしてしまっただなんて……お恥ずかしい。( 打てば響く、愛くるしいお猫さまだこと / そんな内心は一旦そっと胸奥に。薄桃の横髪に軽く指先を添え、頬を淡く染めると少し困ったような吐息を / ──なにせ丁度、ダンスの相手方が欲しかったところ / ふわり、と零れる年相応の幼げなはにかみと、緩く傾げた首に伴って揺れる薄桃 / 種明かしのように小振りな手のひらは上向きに、淑やかな仕草で相手へと / それは、もうじきお互い本格的に社交の仮面を被る事になる前に、ほんの一時、月夜のたわいない遊び相手になってほしいという無邪気な誘いで )……でしたら、貴方さまも少し程度は恥をお見せになっていただかなければ、不公平かもしれませんわ。──ふふ、こういった趣向はお嫌いですか?





91: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-07-29 00:15:47




そんなことない、…素敵だった。兄上が見てもきっと、……!( 柔らかな響きに意を決して瞼を上げて / ぶんぶんと砂色の髪を揺らしながら、慎重に、けれど正直に言葉を選んでいると──彼女の指先から咲いた、月夜のお誘いに瞳を瞬き / 刹那、硬く強張った表情は緩々とほどけ、くく、と彼女に習い無邪気な笑みを溢せば、手をそうっと重ね / 「 ──…いいや、久々に胸が踊った! そういう工夫は大好きさ 」 / きらきらと闇夜でも淡く輝き続けるペリドットの瞳で真っ直ぐに彼女を見つめ、手を引き、その歩みに呼応してザア、と風さえも優しく祝福し / ダンスの前に他愛のない問いを一つ ) キミも、……いいや。リリアンヌ殿も、眠れなかったのかい。





92: 隣国の姫君 / リリアンヌ [×]
2025-08-05 22:09:01




えぇ、……大人の世界は、きっとご本にある悪い魔女さまの呪いよりも恐ろしいものでしょうから。( 歓待するような快い風を受けて、砂色の髪が淡い月明かりに照らされ、草木と共に小金色に揺れる / 引かれた手にそっと笑みを深めて、自らもまた月夜の舞台に上がろう / その際、手渡された問いには半月型の唇を微かな憂いを帯びた微笑に変え / デビュタントには少し早いとはいえ、新たな世界に踏み入ることへの普遍的な恐れ。こんな時間に起き出している相手と交換する視線には〝貴方さまも同じ想いでしょう?〟と密やかに含ませ / 一転して朗らかな声音で、歌うように、祈るように / 楽しげに弾むステップは先刻のものとは異なる、全くの自己流 / これではすぐにどちらかが足をもつれさせて、草花の絨毯の上へ転がってしまうかもしれないが──それもまた、子供の世界においては一興だろう )……そうですわ、お互いに月夜の魔法をかけましょう。わたくしたち、これからもきっと、今日のように楽しく、上手く──踊っていけるように。





93: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-08-10 23:52:34




……それは、……。( 横顔から溢れた小さな憂いは、夜風に乗って月夜に揺蕩い / 花弁のように散って静けさを齎す。自身にも覚えのある恐れに、少しずつ兄の笑顔が、後ろ姿が、変わり始めた口惜しさを知ったばかりの己では、先を示し不安を拭う一言を見つけられず / 口惜しさから触れ合っていない方の手を握り締める。けれど、 / ──少女は暗闇を前にしても尚、確かに此方を見据えている。瞳は暖かな月のように、笑顔は花のように。声無き想いは風のようにこの身に届いて / 彼女の全てに釘付けで。まるで戦友のような心強さと、対等でありながらその笑顔から涙が出て溢れることがないようにと祈るのも束の間 / 「 なんだ、先の続きじゃなかったのか! っふ、これじゃ全然公平じゃないだろうに……! 」言葉とは裏腹にくすくすと小さな笑声を奏で / 彼女の提案に迷う事なく頷くと、ゆっくりと祝福の言葉を続ける / さて、最後はどうしたものかと口を尖らせた後、一旦動きを止めて繋いだ手を解き。そうしてすぐに、小指を立て、指切りのポーズで彼女へ差し出し )──あぁ! 月の無い夜でも、この瞬間を思い出せるように。もしも忘れてしまいそうになったら、……忘れてしまったら。その時は──俺がもう一度、キミの手を取りに行くよ。何度でも魔法をかけに行くよ。……これじゃ魔法じゃなくて約束、か?





94: 隣国の姫君 / リリアンヌ [×]
2025-08-16 12:15:23




ふふ、公平さに欠けるように感じるのは、アレックスさまが器量のある素敵な方だからですわ。( 様式美も何も無い、ただ互いが快いだけのオリジナルの円舞 / そんな気ままな誘いに躊躇なく応じる者など、気位の高い王族においてはきっとずっと少ないだろうに / ふ、と自然に綻ぶ唇と、一層軽やかに弾んでゆくステップ / ……この月夜の密やかな一時を、もう少しだけ続けていたい / 言葉を交わすのはほぼ初めても同然だというのに、まるで昔からの馴染みのように息のあった社交ダンスも、どこかくすぐったい戯けた言葉の応酬も己の胸を熱くさせ / 一方で不意に遊び事が止めば、まだそう大きく背丈の変わらぬ相手を不思議げに見詰め / 本来なら一種の言葉遊びとはいえ、気安く不確定な約束事を交わすような性質ではない / けれど、雲間から覗いた明朗な月明かりが、内なる魂から輝くようなペリドットの瞳に反射して、こちらのささやかな恐れをも優しく包み込むものだから。ついこちらも小指の先を相手のそれと絡め、少しだけ泣きそうな微笑みで夢想に応じてしまったのは、月夜の魔力によるものだったのだろうか )──……いいえ、魔法です。確約された未来なら、それはきっと、そう呼ぶべきものでしょうから。……その時はわたくしも、貴方さまに再び魔法をおかけいたしましょう。お話はいつも、魔法によって誰もが幸せに終わるものですもの。


( ──ぱちり / 朧に見上げた天井は、自身に宛てがわれた客室のそれ / 随分と懐かしい夢を見たような、見ていないような… / コンコン / 窓を叩く硬質なノックの音と共にかけられた声は、間違いようのない黒き魔女のもの / 何となく、そんな予感はしていた / 寝台から身を起こすと、手櫛で髪を整え、薄い羽織物と、柔らかな微笑を携えて / あぁ、ちょうど良い。こちらも、明日の舞踏会に向けて話しておきたいことがあった所だ── / 〆 )こんばんは、魔女様。……良い夜ですわね。


(/いつもお世話になっております。時には猫のように愛らしい、アレックス様の初々しさや真摯さがいつもながら瑞々しくも温かく描写された貴重な一幕、大変堪能させていただきました。ありがとうございました…!さて、頃合いかと思い、一旦舞踏会前夜として今後の伏線(実際に活かせるかは不明瞭ですが…)らしきものを撒きつつ、〆文を投下させていただきましたが、書き残しなどは大丈夫そうでしょうか…?もし何かありましたら、このまま続けていただいても大丈夫ですので…!)





95: 陸の王子 / 人魚姫 [×]
2025-08-20 22:35:41




(/いつもお世話になっております。此方こそ幼少期リリアンヌ様という貴重な一幕や、切ない余韻を残しながらもじんわりと心が暖かくなる〆をありがとうございました…!ラストの台詞が本当に暖かくて、つい心臓がぎゅっと締め付けられました…。改めて『王子と姫君』編、お付き合い頂きありがとうございました!また、王子の人魚の関係について漸く纏まったので下記に記載させて頂きました。お暇な時にでもさっとお目通し頂ければと思います…!

さて、人魚組最後の舞踏会ですが、此処に来て四人組どの組み合わせも見たいという気持ちを捨てきれなかったと言いますか、最後ですので自由に…!と思い、当方の欲になってしまいましたが、二人それぞれの視点の初回をご用意いたしました。初期のご相談通り【王子と姫君(現在)の舞踏会での様子→失恋を悟った人魚姫に魔女が接触(または決別に焦点を当て、人魚姫側からの魔女へ接触する)】の流れ通りでも、それ以外の男子同士女子同士などの組み合わせでも、どちらかお好きな方に、お好きなキャラでお話頂けますと幸いです…!(急な路線変更のように感じられましたら申し訳ございません…)
※再び事後報告で申し訳御座いません。コーデリア側のロルですが、(恋心や陸の生活の終わりを予期したため)魔法が呪いに変わり始め錯視などの描写を追加しております。アレックス側のロルと併せて絡みづらい・分かりにくい場合は再提出いたしますのでご一報頂けますと幸いです……!(相談事項等無ければお蹴りください◎)


〈 コーデリアとアレックスについての補足 〉
浜辺で会った時から、声など諸々の症状や高価なイヤリングから訳ありと感じつつ、下手に暴けば身寄りもないのに逃亡するだろうと踏んで王子側から踏み込むような事はしませんでした。コーデリアは拾われて暫く与えられた部屋に篭る有様でしたが、その様子を見兼ねたアレックスとの会話を得て今に至ります。そこから兄との関係修復やリリアンヌ様の話など距離を縮めながら『それでもあの子は何処かへ行くのだろう』、『その仮面は私では外せない』と互いに踏みとどまった関係。アレックス兄など第三者がいると兄妹のようにわちゃわちゃする事もありますが二人の時はややしんみりした雰囲気です。



( 舞踏会当日: アレックス )

( 極彩色の世界を夢中で掻き分ける。束の間に見る夢の記憶だけが淡く色付き、心の寄る辺だった。けれど、夢はいつも小指を差し出した所で終わる。うららかな陽だまりのような温もりは、月夜の魔法は、太陽の訪れを前に毎夜うつつに溶けて───消えていく。あの日、泣いてしまいそうな微笑みで彼女が告げた言の葉を探していた。今日まで、ずっと。
巨大な満月の夜。灯火が輝く城の大広間では多くの招待客が始まりの刻を待っていた。そこに、三つ編みに結んだ後髪をしなやかに揺らして青年が、かつて宮中が割れるほど不仲を囁かれた兄と揃いの純白の正装に身を包んで現れる。さざめく会場の声が止む頃、告げられた始まりの合図と共に物語の最後の章は開かれた。──招待客がそれぞれ時間を楽しみ、華やかな色で染め上げられても、貴方を見つけ出すのにそう時間は掛からなかった。ゆっくりと歩み寄って一礼後、中央で分けた前髪から覗く橄欖石の瞳はあなた一人を映し出して ) ──……良い夜ですね。もし宜しければ、一曲お付き合い頂けますか。


( 舞踏会当日: コーデリア )

( 月明かりに手を透かす。月光を浴びた手は、一瞬指先から泡沫のように溶けて、瞬きの間に再び人の手へと戻り、時折聞こえるはずの無い水中の音が耳を掠めていた。──この身に宿る魔法が、呪いへと変わり始めている。まだ定まり切らない感情をセレニティカラーのドレスを身に纏う事で覆い隠し、心の奥に押し込め。豊かな白髪を纏め上げ、桃色に彩ったかんばせにかつてのあどけなさは存在しない。アクアブルーの眼差しにほんのりと諦観を滲ませながらも、脳内で姫君の言葉を繰り返し、周囲を見渡す。かの海の魔女が舞踏会になど訪れる訳が無いのに、伝えるべき言葉など持たないのに。迷う心を逃すように眩しいシャンデリアを見上げれば、華やかな空間は海色に染まる錯覚に視界を支配され、瞬きの間に元の景色へと戻る。……会いに、行かなければ。大きな音を立てる心臓に手を当て、ゆっくりと階段を降りて ) 見つけ、なく、ちゃ。……明日の、朝、までに。





96: 隣国の姫君 / リリアンヌ [×]
2025-08-25 20:21:47




大変光栄に存じますわ、アレックス様。えぇ、本当に……心から。けれど、申し訳ありません。今夜はとっても大事な先約がございますの。……わたくしには、どうしてもこのお約束を違える事は出来ません。( 物心が着くよりも前から、自身の頭には一国の姫君という冠を戴いていた。そして、目前には数多の視線を縫い止める麗しい王子様。惹き込まれるような美しい煌めきを内包した瞳が、あの頃と同じように自分を映している。今思えば、当時は自覚すらなかったものの──淡い淡い初恋の相手方。この後は薄らと頬を染めて、差し出されるだろう手を取るだけ。それが王族としての自身に求められた、当然の帰結。定められた筋書きの瑣末な一節。……しかし、大事な友人が泡と消える物語など、些か以上に趣味が合わないというもの。きっととても大事なことを忘れている、と幼き自分が懸命に彼へと伸ばしかけた手を柔く引き戻し。代わりに薄桃色のドレスの裾を摘み、深い礼と優美な微笑み一つでそれら全てを辞退して。主催たる王家の誘いを退けたとして、周囲には一瞬ざわめきが広がるも「どうか、その栄えある一時は、わたくしよりも相応しい方とお楽しみくださいませ」と謙虚に胸元へ手を添えれば、王家との縁や利権に目を輝かせた姫君達が、我先にと彼を取り巻くだろう。そっと会釈を交えながら王子達の輪から離れては、やがて舞踏の熱気から逃れるように階段を緩慢に下りてゆく貴方を見付けて。今宵泡になって失せるという、自らが一方的に先約と定めた悲劇の少女。階段の下で暖かく相手を迎えるように、一層洗練された美貌へ差し込む暗い顔色には気付かぬ振りをして、淡い紅を引いた口許へ微笑を象る──〝上手く魔法をかけてあげられれば良いのだけれど〟昨夜の夢のせいだろうか、妙に子供じみた想念が胸に浮かんで )コーデリア様。──どなたか、お探しですの?


(/蹴り可との事でしたが、密かに気になっていた王子&人魚姫ペア(+アレックス様のご兄弟事情)の解像度を引き上げる美味しい情報投下を誠に誠にありがとうございますという感謝と、いたたまれなさが過ぎたもので少々の謝罪を……。どちらの初回文にもあまりに心惹かれてしまい、もはや全組み合わせを無理やり網羅させていただきたい衝動にも駆られたものの、ここはやはりコーデリア様にスポットライトを当てたい!と熟考した結果、初回文を繋げさせていただいた挙句に、どうにも展開的にアレックス様が不憫になってしまい大変面目ありません……。もし繋げ方や展開が合わなければ早急に修正させていただきますので、気軽にお申し出いただけますと助かります。もし問題ないようであれば、ぜひコーデリア様をご誘導させていただいた後、王子&姫君ペアで一曲(あるいはお話を)お願い出来ればと……!それでは、こちらも最後ということで自由にやり過ぎてしまった感が多々ありますが、特にご相談や修正事項等なければこちらはお蹴り下さい。以降もどうかよろしくお願いいたします…!)





97: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-08-28 23:47:57




( 海の魔女に与えられた足で一歩、また一歩と進むたび、自らの意思でタイムリミットを縮めているような気分になる。早く、早く、でもどうやって。思考を巡らせるほど視界が霞んで水中にいるような錯覚に襲われ、咄嗟に階段の中央で立ち止まる。もし見つけられたとして、私に名前を呼ぶ資格があるのだろうか。……師の苦しみを癒せる言葉が言えるのか。今更、貴方の失望を覆せなどしないのに。真に師を慮るなら、師と慕うほど大切な存在であるのなら、大人しく泡に還る事が唯一の償いだ。人魚だった頃のもう一人の自分が、ゆらゆら尾を揺らし背後から首元へと抱きついて耳元で囁く。幻聴に言い返す言葉もなく静かに唇を噛み、咄嗟に瞳を瞑って視界を暗闇に逃す。……会えない。会うことが、恐い。だってわたし、会ってしまったらきっと。──思考の渦に引き込まれる瞬間、鈴の音の声が錯覚も幻聴も消し去り間一髪我に帰った視線の先に、一輪の花が咲いていた。「 リリ、アンヌ様……? 」 自分でも驚くほど頼りなく揺らいだ声で名を呼ぶと、裾をつまみ思わず駆け寄って。どうして此処に、だって今頃貴女は大広間で陽光の王子の手を取っているはず。少しばかり疑問符が浮かぶものの、変わらぬ暖かさを宿す問いにゆっくりと息を吸い込み、何とか探し人を告げるが上手に笑顔が作れない。それどころか未だ罪悪感が支配する心では呪いが邪魔をして師を見つけることすら儘ならない。震える指先を誤魔化すように手を強く握るけれど、道を見失った子供のような表情では自身の弱さをもう隠し通せなかった )海の。魔女、様を。探し、に。──……でも、今の、私の目では、見つけ、られなく、て。


(/此方も再度スペース失礼いたします、まずは素敵なお返事をありがとうございます!王子を袖にしてでも会いに行く、女の子の友情が大好きな背後としては大変好みかつ、確かにリリアンヌ様なら其方を優先するだろうという納得感も十分の展開ですのでどうぞご安心ください…!(コーデリア誘導後、是非ともテラスで黄昏れるアレックスを書けたらいいなとも思いました…不憫属性なアレックスも大変美味しいのでお気になさらず◎) またコーデリアが大変重たく湿っぽく、リリアンヌ様やレヴィ様に再びご迷惑をお掛けするかと思われますが、もし宜しければ結末までお付き合い頂けますと幸いです……!それでは失礼いたします◎)





98: 隣国の姫君 / リリアンヌ [×]
2025-08-31 22:10:40




っ、……コーデリア様の瞳に霧がかかっておいでなら、どうぞわたくしをお使いください。貴方様の為ならば、この身も心も、決して惜しくはありませんわ。( 大海を映し込んだような蒼が乏しなく揺れている。確実にタイムリミットが近付いている事を知らされて動揺の走る表情は、一度伏せた瞼の裏へ。すぐに持ち上げた蜂蜜色の瞳はひたすらに甘く揺るがず、会場の喧騒や華やかな楽団の演奏をも呑み込む静穏なそれで。冷えた相手の頬を両手で包み、そっと顔を寄せて珊瑚色の唇へ変わらぬ円弧を浮かべる。──その命の蝋燭が消えかけているのなら自身の灯を分け与えて、心が窒息感に喘ぐなら酸素を注いで、恐怖に凍える身体にはこの手の平から溢れんばかりの熱を伝えよう。少し大仰に聞こえるかもしれない密やかな囁きは、自身が今差し出せる嘘偽りのない親愛の一端。昨夜の魔女との密談においては、彼女に迫る運命の内実と、それとなく気にかけてやって欲しいといった程度の会話しか交わしていない。しかし、彼の居場所は己の胸の直感が知らせてくれる。包み込む手を、相手の頬から震える手へと移動して、口許の弧は少し空気を軽くするような茶目っ気のあるものに変じ。最後にはかつての海辺での相手の仕草を真似て、他愛ない内緒話のように人差し指を唇に添わせてみせ )ですからどうか、諦めないで。心を覆う恐れや不安に下を向いていては、大切なものも見落としてしまいます。……ご安心くださいまし。わたくし、あの方を見付け出すのは少しだけ自信がありますの。





99: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-09-04 23:56:21




( 深海に沈む身体を引き上げるように両頬越しに温もりが灯され、凛と保たれる蜂蜜色と正反対に大海は絶え間なく揺れ。「 ……どうして、 」はくはくと、枯れた涙の代わりに僅かに首を左右に振って発した声は最早聞き取れるかも怪しいほど小さく醜く。惜しくないなんてどうして。この熱も想いも私に享受する資格はない。その真心を受け取るべきは、たった一人しかいない。…貴女様のように暖かく、誠実になど。幸せなど、決して。頬を包む彼女の両手をそっと離すべく暗い双眸で意識を向けた、その瞬間。〝ですからどうか、諦めないで〟と、貴女の微笑みが、幾重にも鍵をかけて覆い隠した心の底を照らし出し────自覚する。泡になりたくない。赦されなくても憎まれてでも伝えたい言葉が、本当はある。それを我が身が一番可愛い自己愛で覆い隠して、今の今まで自分を守る事だけに必死になっていた。一度だけ触れ合った手を離すと自身の両頬をぱしん、と叩き。眉を下げながらもに、と口角を持ち上げてせめてもの重さを感じさせない笑みを浮かべ。そうして一呼吸した後に、再び彼女の手を取って瞳を静かに閉じ祈りを捧げる姿勢で王子には言えなかった一つの罪を告白した。師を探す前に、〝友人として〟彼女に伝えなければいけない事がある。今この場に駆けつけてくれた──命の灯火を飲み込む海から救い上げてくれた、貴女に捧げられる最大限の誠意だ。告げ終えた後に、ゆっくりと体勢を戻して罰を求めるでも許しを求めるでもなく、ただ真っさらな状態で彼女を見つめ )……今まで、ず、っと。リリアンヌ様にも、アレックス、にも、魔女様、にも。種族も出自も、心さえ、偽っておりました。──私は全てを放って、縋って、逃げたのです。……それでも、どうか、お願いいたします。お力をお貸し、頂けますか。泡に、なる前に、為すべき事が、あるのです。……以前にも、リリアンヌ様が、教えて、くださったように。





100: 隣国の姫君 / 海の魔女 [×]
2025-09-08 23:21:51




えぇ……喜んで。ふふ……、いつかのご恩は、これでお返しが出来ましたかしら。可憐にして不撓なる──共犯者様。( 迷い子のようだった面差しへ凛然と宿った光は、少女の輪郭を確りと自身の両の足で立ち上がる気高き女性へと彩った。如何な稀代の芸術家とて、彼女の内側から滲み出すこの高潔な美を写し取ることは叶うまい。思わずほうと魂を奪われていたのも束の間、ややあってふんわりと、心の底から自然に沸き出したような微笑が零れ。二人だけの秘密事を睦言さながらに小さく囁いて、相手の手をそっと引いたのも数歩のこと。──おかしい。傍らの彼女の気配が混じって、感性に狂いが生じているのだろうか。こちらが近付くまでもなく、むしろ向こうから距離を縮めているような……。心内で密かに積み上がった疑問の末、遂に入口付近の光景を前にして足が止まり。踊りや歓談に興じる瀟洒な貴族達の合間から、真っ直ぐにこちらへ歩を進めるその姿。思わず吃驚に目を見開き、口元を片手で覆って )……まぁ。


( 人を寄せ付けない黒のローブは脱ぎ捨てて、自身の心を覆う前髪は片側を後ろへ流して、奥底に決意を据えた双眸が隠れぬように。漆黒の正装はひどく着慣れないが、この華やかな社交の場に悪目立ちすることは無いだろう。人々の狭間を縫うように、迷う事なく突き進む革靴の先はたった一人の少女。否、少し見ない間に随分と大人びた彼女はもはや成熟した女性に他ならず、かつての幼気な印象を払拭する様はまるで別人のよう。けれど、己の冷え切ったこの胸を、長年諦念に浸した身を、忽ち沸騰する程の熱情に打ちのめす唯一の存在を違える筈はない。……何より、かつて彼女に施した秘術が芽吹き、今にも呪いとして熟さんとする異様な気配がその証左。そのまま真っ直ぐに相手の前へと進み出ると、静かに足を止めて視線を交錯させ。この不器用な唇は、美しい貴女を讃える巧みな言葉の一つも紡げはしないけれど。もう、自身の本当の心を晒す事を厭わない。彼女の眼前へ、揃えた手の平を上向きに差し出し──表舞台の盤上へと、再び己の駒を置いて )僕と、踊ってくれないか。──コーデリア。





101: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-09-14 20:39:34




っ……そ、それは、忘れて下さっても……! ……、……の想い人が、貴女で──良かった。( 後日になって恥ずかしさが襲ってくるワードに思わず顔を赤らめて抗議する。今日が近づくにつれ、自分の中から浜辺の記憶がどんどん抜け落ちていく気がしていた。本当に下を向き続ければ大切な物を見落とすとはよく言ったものだ。あの市場の日だって、本当は、貴女と出会うのが怖かった。会ってしまえば最後、全てを受け止めて泡になるのではなく、嫉妬に掻き乱されて全てを〝無かったことにして〟消える予感がしていたから。貴女と繋いだ温もりも気取った一言も、再び目の前に現れた期待も縁も、きっかけは些細な戯れだったのかもしれないけれど。そのお陰で、今此処に立っていられるのだから。ふ、と不安や緊張を吐き出して手を引かれるその後ろで、波打つ薄桃色の髪と麗しい背を見つめながら、掠れ、途切れた声で小さな祝福の言葉を紡ぐ。「 ……ありがとう、私の共犯者様 」 ──……ねえ、リリアンヌ様。わたしの恋は、太陽に触れる前に溶けて、風に消える運命だけれど。アレックスにとって唯一無二の花であるように、きっと魔女様の心をほぐしたように。あの海から旅立った選択を、罪の一言で沈めてしまうには、貴女の存在は余りにも温かかったのです )


( ──決意の歩みは束の間、彼女の吃驚に釣られ視線の先を辿ったその先に。ローブが無くても深海の藍色に濡羽の色が差していなくても決して間違えたりしない、貴方の姿に思わず目を瞠る。……少し、瞳の雰囲気が変わられた気がする。静謐な夜の海に一筋の蒼白い月光が差したような。差し出された手に視線を落とし、そうして再び貴方を見つめる。誓いを立てたあの日のように、けれど瞳越しに何かを訴えるのではなく、ただそっと、貴方の手を受け取るためだけに。為すべきことを、為すために。ぱちりと彼に目配せをして、一度姫君へと向き直り最期の挨拶を交わす。「 ……行って、参ります。次はきっと、リリアンヌ様とワルツを 」いつもの下り眉で、けれども彼女への愛が溢れる口元はきゅっと結び愛おしい彼女をぎゅっと抱き締めて数十秒、酷く名残惜しそうに離れ。すう、と息を整えて、スカートの裾を摘み、彼の手を取った ) ふつつか、な、弟子では、ございますが。────喜んで。


(/ ご連絡のため顔出し失礼いたします。リリアンヌ様とレヴィ様の絡み分のご用意とご誘導ありがとうございました!長文のため分割してのお返事となっておりますが、ご覧の通り文章はそのまま続きですので、このままダンスでも(踊ってる最中からの描写からでも◎)、ダンス後でもやりやすいように編集して頂いて大丈夫です……!また最後ということで色々詰め込み気味のロルですが、全て拾っていただく必要はございませんのでお気軽にお返しくださいとだけお伝えさせて下さい。スペース失礼いたしました!( お蹴り下さい◎ ) )





102: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-09-21 21:49:57




──……君の命運は、もうじき尽きる。( 絢爛なシャンデリアの光の下、楽団の奏でる調べに合わせて波打つ絹の裾は、忽ち大広間を揺らめくドレスの海にした。軽やかなステップを踏む彼女の清涼な眼差しは、かつての少女と何も変わらず──それでも確かに様変わりしていて。あぁ、彼女という蕾はこの地で花開いたのだ。自らの知らぬ所で多くの愛を得たに違いないその花は、それでも望むものを得られずに朽ちようとしている。延命の為に繋ぐ指先から魔力を流し込もうと、精々この一曲が終わるまでの悪足掻きに過ぎまい。……ワルツに合わせて揺れる碧波のようなドレスも、人の足を得たばかりとは思えぬステップも、一人の女性としての気高き輪郭も。全て他人の為のものだったとして、元よりそれで引き返せるような想いではなく。優美なメロディに紛れ、密やかな囁きで知らせたのは克明に近付く彼女の最期の時。限界の近付く身体をそれとなく支えながら、己の導きに合わせ美しく旋回する蒼の瞳と再び視線を交わした瞬間、不意にその海へ呑み込まれて。焦がれる、焦がれる、全身を巡る血の一滴まで沸き立つ程に、どうしようもなく焦がれている。まるで海底で溺れるような堪らない息苦しさに、これまで堰き止めていたものが奔流し「……コーデリア、」数多、胸の内を駆け巡る情動から絞り出せたものは彼女の名だけ。単なる師としての静謐な佇まいはもはや無惨に崩れ落ち、切なげに歪めた顔と僅かに強められた手は貴女へ傾ぐ想いの強さを雄弁に語るだろうか )……陸の上で、君は何を想い、何を視て──何を得た?





103: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-09-25 23:47:48




なん、て、……お顔を、 ( 指先から流るる魔力は、あの日味わった秘薬と比べ物にならないほど温かく優しく、僅かに苦痛が和らいで。それでも、心臓は忙しなく音を立て、言葉を探す最中に寄せられた声に顔を上げ──見てしまった。黒衣の檻に囚われた時は窺い知れなかった彼のありのままの表情。ずっと忘れられずアレックスや城の人々の温もりに触れリリアンヌ様の愛を目にするたびに思い返していた、あの日の藍色の双眸。それからずっと目を逸らし続けて来た己が願いの果て。独り、泡に還る事が貴方への償いだと考えていた結末が本当は違う形に変化している事を。「 沢山の、愛も、哀しみ、も。数えきれない程のものが、此処に。……それでも、悔やんでは、おりません 」下を向き、震える吐息の後に紡いだ気持ちはあの日の誓いと呆れる程変わらない。けれど、大切なものを見落とさないよう、ゆっくり顔を上げて、重ね合わせた手を〝貴方よりも強く〟握ったなら。人々の流れから離れ、月が見守る方向へ貴方を連れ出そう。──抗えきれない運命によって海に沈んだ青年に手を伸ばし、海底から救い出すように。そうして、貴方が溺れる海に一筋でも月光が差すよう、両手の平で彼の頬を包み。自分の強欲っぷりを自嘲する様は、きっと教えを乞うていた頃の私とは変わってしまったけれど。ぱっと緩んだ頬は薄らと涙の滲む瞳の印象を払拭し、穏やかなアクアブルーと共に寄り添うようにはにかんで )それでも、最後に一つ、悔いる、なら。私はまだ、知らないのです。……海の魔女、様。レヴィ様。貴方の心が、まだ。私を生かしてくださる、なら。──教えて、ください。貴方様の、魂が、望む場所を。






104: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-09-28 22:53:15




──……そんなものは、ずっと前から決まっている。決まっているんだよ、コーデリア。( 煌々とした光の下で舞う彼女も息を呑む程の麗しさだったが、人々の踊りの輪から外れ、淡い月明かりを一身に受ける相手は月の精のようだった。今にも消え入るような儚げな存在感はその印象をより喚起して、けれど、己の頬を包む白魚の手と慈愛の微笑みは変わらぬ生ある暖かさで。……いつだって、無力な己へ呼吸を許すのは、凍える肺へ暖かな空気を吹き込むのは、古びた心臓の蝋燭に火を灯すのは、他ならぬ彼女だった。その手に触れられた箇所から甘く痺れるような熱が全身に広がるようで、堪らず己の隻手をそれに重ね、眉を寄せて熱く吐息し。「……君のことを。君のことが、君のことしか、君のことだけを……──ずっと」ずっと、初めて会った時からずっと。冷たい深海の怪物に、うららかな陽だまりの熱を思い出させてくれたその日から。何をするにも君が浮かんで、鼓動ひとつごとに君の名を唱えて、揺れる心の全てが君へと収束する。相手の身体を蝕む呪いは、当初に交わした契約の不履行によるもの。しかし、彼女が誰人の愛も得られなかっただなんて、一欠片の想いも遂げられなかったなんて、そんなものは嘘だ。晴れやかな面差しで兄と共に現れた王子、睦まじく彼女へ寄り添う隣国の姫君、そしてこの場に立つ己という駒が、運命という強固な道筋に如何程の影響を与え得るのか。余人には知覚すら出来まいが、曲の終わりが近付くにつれ次第に存在がほつれてゆく貴女の手の平へ、そっと切に祈りを捧げるように唇を寄せて )……この〝運命〟の解呪に、僕や彼らの愛では足りないか。





105: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-09-30 23:59:11




あの日、失望、されたものだと、思って、いました。愚かな、人魚だと。( 罰を望んでいた。或いは貴方の中で、取るに足らない存在として忘却されその果てに貴方が幸せになる未来を願っていた。幸せを遠ざける事で自らの罪から逃げて、貴方の言葉に耳を塞いで、貴方の手の温かさも知らずに。徐々に透ける手の平越し唇から伝わる祈りごと引き寄せるかの如く距離を縮め、ぽつりぽつりとあの日の心情を吐露し。そうして漸く、己の四肢や胴に絡みつく青白い月光色の鎖が運命に張り巡らされる〝呪い〟が可視化され、楽団の音色は終わりを告げた。最後の問いかけに静かに瞳を閉じ、あの日貴方の心に遺した呪いを解く。「 いいえ。……私、は。わたし、の、運命、は、 」貴方という海に落ちて還るように、唇を触れ合わせると、無数の鎖と共に指先から泡となって消滅した。
────刹那、一陣の風が吹き、宮殿を彩る青い薔薇の花びらが一斉に舞い散る。そうして視界を覆う程の風が止む頃、同じドレスを纏いながらも人魚の姫の証たる真珠の耳飾りを失った、運命の契約から解き放たれた姿で再び貴方の前に現れ。かつての声を取り戻し、答えの続きを一つ一つ途切れる事なく語ると細くも美しく彼の手を柔く引いて。己が両腕で包む事が出来たなら私は貴方の心臓へと頬を寄せるだろう。禁忌の運命が解呪された今、互いを縛る誓いは存在しない。自由になったこの身体で、この魂で、貴方の元へと帰ることを選ぼうか )あの大海ほどの友愛も親愛も泡となるその時まで、隣にあったのです。アレックスがいなければ世界を知らず。リリアンヌ様がいなければ心は暗闇に沈み。貴方様がいなければ泡となり、もう戻る事は無かったでしょう。再び貴方と歩むことをお許し頂けますか。……──私の、愛しいレヴィ様。





106: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-10-02 23:23:34




( 一瞬、触れ合った唇の感触はまるで精巧な白昼夢のように。柔く暖かなその向こう側、確かにあったはずの彼女の生の脈動は永遠に失われて。愕然と見開いた深海の瞳が、忽ち激情に染まり地へ膝をつきかけた瞬間。美しい薔薇園を望む大窓から突風が吹き込み、諸共に舞い込んだ蒼の花弁により突如として視界を奪われて。来客達の吃驚の声が幾らか上がる中、数度瞬いた瞳が映したのは面前に確りと両の足で立つ一人の女性。──それは、人魚の姫君でもなければ、世に名高き悲劇のヒロインでもない。ただ、己にとっての最愛の女性が、御伽噺にはごくありふれた奇跡のように佇んでいて。コーデリア、と状況の把握に遅れた唇が半ば呆然と、その名を音もなく紡ぐ。今となっては懐かしい、喪われた筈の天上の声音が詩を諳んじるように愛を告げ、自らへと可憐な身を捧げる様はそれこそ夢想のよう。蒼き薔薇の花弁と共に現れた麗しの乙女という絵図が人目を引くのは必然だったが、そんな些事に構っている余裕などない。今はただ、強く強く、目の前にいる貴女が現実である事を確かめるように胸の内に抱き留めて。もう二度と、その身を離す事はないだろう。……あぁ。やっと、手に入れた )──おかえり。僕の、……僕だけのコーデリア。


(/お世話になっております。最高すぎる演出、そして胸を打つクライマックスをありがとうございました……!呪いを象徴する鎖や泡と消える美しい描写の数々に心震え、また一段と成長されたコーデリア様のお姿にも深く魅了されました……本当に背後様の技量には感服するばかりです。また、こちらの都合で結構な路線変更をしてしまったにも関わらず、これほどまでに高いクオリティでお付き合いいただきまして、重ね重ねありがとうございました!

さて、ひとまずメイン二人のクライマックスは一区切りとなりましたので、ここからは予定通り王子&隣国の姫君パートへ移らせていただければと思います。移行の流れについて二案ございますので、いずれかお好きな方をお選びくださいませ。もちろん、他にお好みの案やアレンジがございましたら、そちらをご優先していただいて大丈夫です◎補足的に軽く触れる形でも、人魚姫&魔女パートのようにしっかり描く形でも、どちらでもご都合の良いようにお綴り下さいませ。

① レヴィが魔法でコーデリア様をさくっと上手く連れ去ったことにして、予定通りアレックス様&リリアンヌのターンへ。二人の劇的な退場を見届けたリリアンヌが、アレックス様のいらっしゃるテラスを訪れる流れ。

② アレックス様に再度ご登場いただき、「これはこちらが用意したパフォーマンスである」などとフォローを加え、コーデリア様の麗しきご降臨に少々ざわめく観衆を静めるパターン。その場合、推しと推しの夢の共演を目にしっかりと焼き付けつつも、二人を完全に信頼し途中で離席したリリアンヌが逆にテラスでアレックス様を密かにお待ちするという形になるかと)





107: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-10-05 23:27:08




( ──最後の最後までどう転ぶか分からない、それこそが運命であることを重々承知した上でそれでも此方へ微笑む前に飛び去った幸運の女神相手に、はあ、と、嘆息を吐き広間の窓際で天を見上げる。「 先約がいたんじゃなぁ… 」使命感に満ちた瞳で立ち去る姿すら彼女らしいのだと惚れ直す己を思い返しては熱を帯びる顔を覆い。あの後押し寄せる姫君達を躱し、失恋を目撃した友人達に取り囲まれ見事な玉砕だっただのと好き放題言われたがまぁ全て良しとしよう。……それでも多少ダメージを喰らってはいる、のだが。時期にやって来た兄に後は任せてくれていいのだぞ、と渡された慰めの一杯にも口をつける気は起きず。物憂げにシャンパンに視線を落とした瞬間、突風に何事かと観衆の中へと戻り顔を覗かせた視線の先に、憂いが晴れた海の魔女とやっと帰る場所を見つけた表情の少女がふたり。穏やかさの中に不安を幾つも隠していた彼女の表情は涙に濡れつつも明るく、しかと抱き留める魔女の姿に、彼女と出逢って以降友情を築きながらも心につかえていた違和感がはらはらと溶け。『 驚いたな。彼女はてっきり… 』背後で呟いた兄の声が耳を掠めながらも今まで起きた無数の出来事同士が己の脳内でゆっくりと繋がる。──嗚呼、今目の前にいる二人は、きっと。「 結末はいつも誰もが幸せに終わる、だったな 」静かな嘆息と共に漸く見つけた彼女の言葉を借りて小さく呟くと、神の祝福という言葉を宿して舞い散る蒼い奇跡へ向けてグラスを掲げ。騒めきが止む一瞬の隙をついてひとたび観衆の目線を奪ってしまえば、後は己の独壇場。これはかつての偽りの享楽主義者でも救済者でもない、一時でも共に過ごした第二王子のお節介。これまでも、そしてきっとこれからも二人に起きた事を知る事は無い。例え知る事が出来たとて其処に生まれた想いは〝彼等だけのもの〟。漸く想いを遂げ実を結んだ愛が決して侵されないよう、このホールを舞台に一芝居といこうか )どうかご安心下さい! この風と蒼き薔薇は、皆様を日々見守る天からの祝福。……私がただ一人の兄と再び手を取り合えたように。この先何があろうとも、皆様をこの国を遍く全てを末永く見守り、愛し続ける事でしょう。───さあ、この素晴らしき日に万雷の喝采を!


( 彼等に向かう視線は瞬く間にホールの中央へと移り、楽団によって再び演奏は再開される。やれやれと額を抑えながらも優しく見守る兄に耳元で「 それじゃあ後は頼みました。……任されてくれるのでしょう? 俺の愛しい兄上 」と囁きウィンクと共に足早にテラスへ退散する。少女もまた上手くホールから逃れ二人の時間を楽しむ事だろう。何せこれからはあの海の魔女が傍に寄り添うのだから。──そよ風が砂色の髪を撫で喝采に熱った身体が冷める頃、ひとり佇む貴女に思わず足を止める。彼女に寄り添う筈の先約が居ない状況に心内に何とも言い表せぬ戸惑いが宿り。偶然、偶々、席を外しているのやもと思考を巡らせ、他者の恋路を邪魔するなど王子の面汚しと暫く葛藤し悩みに悩んだ末に、昔からの顔馴染みとしてそっと声を掛けて ) 今日の満月は見事だが、そう眺めていては身体を冷やすよ、リリアンヌ。



(/ お世話になっております。長期に渡ったコーデリアとレヴィ様の物語の結末までお付き合い下さりありがとうございました……!此方こそお返事のペースが安定しない事が多く、描写も推敲不足による粗や、多くの路線変更が目立ったことかと思いますが根気強くお付き合い下さり本当に幸甚の極みです……。呪いによる表現等も背後様の多彩な表現力や巧みな構成のおかげで思い付いたものであり、沢山刺激を受け胸が躍る日々でした!改めてお礼を申し上げます、お疲れ様です…!ありがとうございました* *
残る王子&姫君パートのロルですが、まずは素敵な案のご用意ありがとうございます!悩んだ末に『二人を完全に信頼し途中で離席した』リリアンヌ様が余りに最高でしたので②をベースに作成いたしました…!(一部背後の技量が追いつかず、歓喜と喝采で上書きし注目を逸らす内容にアレンジさせて頂きました) 加えて二点事前連絡ですが、一点目に >96 のお断り直後の様子を描きたかったため長文となり、今回分割ロルにてお届けしておりますが前半は丸ごと読み飛ばして頂いて大丈夫です◎ 二点目に、後半のロルにてリリアンヌ様が既にテラスにいるものとしてほぼ確定気味に声をかけておりますが、返しづらさ等感じられるようでしたら修正いたしますのですぐにお申し付けください。それでは、いよいよラストとなる王子&姫君パートも宜しくお願いいたします……!(特にご相談等無ければお蹴りください◎)





108: 隣国の姫君 / リリアンヌ [×]
2025-10-08 22:38:09




( 軽く手中で傾けたグラスの中に、夜空を切り取った白銀の球体がゆらゆらと揺蕩う。人気のないテラスへ降り注ぐ淡い月光が頬を撫で、それと同色の揺らめきを湛えた瞳を緩やかに細めて。海の魔女が姿を現した事で最大の懸念は既に払われたものの、はたして自身の待ち人は訪れるだろうか。通常、王族が舞踏会でファーストダンスの誘いをかけるというのは大きな意味を持つ。それをあのような形で退ければ、気を悪くして当然、そうでなくとも一種の気まずさのようなものは残るだろう。そもそも、今宵の華々しき主役たる彼がテラスの一角になど気を払わないかもしれない。それでも、相手ならばもしやと思ってしまうのは懐かしい夢のせいか、アルコールによる高揚か。そんならしくもなく夢見がちな心の声へ応えるように、潮の香りを含んだ風が自身の波打つ髪を揺らし、薄布のドレスがふわりと広がって。──そっと、背後の待ち人へ振り返る一瞬の間際、口許へ描かれたのは密かな円弧。「 まぁ、アレックス様。ご心配をお掛けしてしまったかしら…… 」薄桃の髪を軽く手で抑えながら、あたかも純に驚いたかのような素振りの声音と共にゆるりと振り返って。しかし、すぐにくすくすと品の良い微笑を零す唇に指先を添えると、あの頃と変わらぬ純朴な貴方は再び罠にかかってしまったのだと明かし。親愛を孕んだ無礼と児戯の狭間にあるような言葉選びでもって、その心内へ踏み込んでみようと )けれど……ふふ、ごめんあそばせ。本当はこんな所にまで声をお掛けに来てくださるような、愛らしいお猫様を密かにお待ちしておりましたの。……〝先約〟の彼女は、無事に本来の相手方へ引き継ぎましたから。





109: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-10-15 21:22:18




(/ こんばんは、日頃からお世話になっております…!ご連絡が遅くなり大変申し訳ございません。実はここ数日私生活が少々立て込み体調が万全ではなく、既に一週間お待ち頂いている中で大変申し訳ございませんが、少しお時間を頂いても宜しいでしょうか…?19日(日曜)あたりまでには復活できるかと思いますので、もう暫くお待ち頂けますと幸いです…! )





110: 隣国の姫君 / リリアンヌ [×]
2025-10-16 23:15:32




(/こんばんは。こちらこそ、いつも大変お世話になっております…!背後様のお身体と心が何よりも大切ですので、どうかリアルの方を最優先になさってください。本編の方もメイン二人の方の物語は一旦区切りが付いておりますし、何でしたらお返事はもっと軽く短めでも全く構いません◎どうかご無理のないタイミングで、ご都合の良い時にゆっくりご返信いただければ幸いです…!(特にご相談等なければお蹴り下さい◎))





111: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-10-20 22:44:33




(/お待たせいたしました…!実は連絡後に流行りの風邪を引いてしまいお言葉に甘えて少々お休みさせて頂きました。お気遣いありがとうございます…!背後様もペースやロルの長さなどご無理のない範囲で、また体調等を一番にお過ごし頂けますと幸いです。引き続き宜しくお願いいたします…!(長々とスペース失礼しました。こちら蹴りでお願いします◎) )



……キミな。あの後、揉みくちゃにされるわ、兄上に苦笑されるわで大変だったんだぞ。どう責任とってくれる──とは、言わないけどね。( ゆっくりと隣に移動し、ご機嫌な彼女から語られる今夜の舞台裏の種明かしに瞳をぱちりと瞬く。──あぁ、そういうことだったのか。聡い彼女の手助けがあったとなれば謎解きのベールが完全に剥がれる前に終幕を迎えていても仕方がない。加えて遂に長年の初恋に終止符を打つ日が来たと覚悟を決めていたのに自身の心臓は相変わらず彼女の手中で転がされたまま。罠にかかった猫を抱え上げ腕の中で愛でるように、待っていた、と戯れられてしまえばもう好きにしてくれと主導権を明け渡す他なく。がっくりと項垂れて大きな溜息を吐き、責任なんて毛頭問うつもりはなくて、どうぞ貴女の好きなようにとまで思っているくせに、形だけは口元はほんのりと悪ぶった笑みを浮かべ。優しい潮風に砂色の髪が吹かれ、身体に宿る熱が徐々に冷める感覚と共に声のトーンが穏やかなものに落ち着き。漸くグラスに口をつけ、巨大な満月によって輝きを増す海を見つめながら再度口を開く。ぽつぽつと語り始めたのは、貴族社会を生き抜く中で解かれていた月夜の魔法、あの日の思い出について )あの二人を助けてくれてたんだろ。俺は言う立場に無いかもしれないけど礼を言わせて欲しい、ありがとう。──それから、一つ謝らなきゃいけないことがある。キミがかけた魔法と言葉を、長年忘れていたこと。……すまなかった。





112: 隣国の姫君 / リリアンヌ [×]
2025-10-27 22:48:00




──……貴方、様は……本当に、お変わりありませんのね。( 先程の無礼を戯れに追求された時も、友人達への助力に対する礼を述べられた時も変わらなかった優美な口許の弧が消え、月明かりを宿した瞳が見開かれる。まさか──己ですら今し方、ぼんやりとその輪郭をグラス越しの月になぞっていたような、あんな児戯にも等しい約束事を。こうも大切な宝物のように拾い上げて、真摯な謝罪と共に捧げられるとは。常に互いの格の比べ合いと、裏に渦巻く苛烈な思惑を上品さで覆い隠す貴族社会において、いつの間にか失っていた無垢な心根を不意に手渡されてしまったかのような心持ちで。少しの沈黙の後に、ふっと気負いのない柔らかな微笑みを浮かべては、社交という戦場で常に一定の気を張っていた肩の力も緩やかに解けて。煌々と降り注ぐ月光に照らされた彼の姿に、あの日のあどけない少年が淡く重なる。そうして互いの間にある見えない境界線へ、少しだけ踏み出す勇気が胸に湧いたなら。ぽっかりと空いてしまった時間の空白を埋め、改めてあの日と地続きにある本当の旧交を温めるべく、加えて、愛しい友人達のめでたき日へ共に祝杯を上げるべく、今となっては少々くすぐったい誘い文句だが、〝魔法〟という名の一夜の歓談へ、手中のグラスを少しだけ持ち上げて彼を誘おう )……いいえ、わたくしも、ずっと忘れておりましたから。それに……こうして、確りと昔の約束を守りにお越しいただけたんですもの。ふふ、……とっても素敵な魔法を、お掛けいただけますか?





113: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-11-01 22:37:26




キミが隣にいるからだ。…──知ってるだろ。( 胸騒ぎを見透かしたような海の音と、見開いた蜂蜜色の瞳を前に幼き約束を形作っていた儚さに遅れて気が付く。そうだ、たとえあの日がどれだけ美しくても、いつまでも抱え続けてはいられない。それは、懸想を抱きながらも数々の思惑を前に足掻き自己を作り替え、軈て呪いと共に忘れてしまった己がよく知っている。『 いや、何でもない 』愁いも嘘もない笑みで伝えようと、していたのに。先に微笑んだのは、……俺の世界に希望を灯すのは、いつも彼女で。其れがどうにも気恥ずかしくて嬉しくて、瞠目した顔を背け長年抱えた想いの一端を弱々しく呟き。再び踏み出し始めた境界線の向こう側で彼女が微笑むのなら、何度だって魔法を掛けに行こう。そう強く想いを握り締める事が出来たのは、今目の前にいるキミと他でもないあの二人を見たからだろう。──もうあの頃のように無邪気に踊る事は出来ないけれど。小指の代わりにグラスをそっと掲げ、貴族社会を生き抜く誓いの代わりに友人たちへの最上の祝福を。貴方が隣に居るからこそ、あの頃の面影を宿したペリドットの瞳を淡く輝かせてキミへと捧げた微笑みは、やがて僅かに赤らんでくしゃくしゃと爽やかな青年の笑顔へと変化する。嗚呼、この想いが実らなくたって構わない。キミが、この先もずっと心から笑えているならそれでいいんだ。──此処より少し遠くで、ざざんざざんと流れる波の音と共に海辺の妖精たちが敬愛する主へ向けてか、それとも今この時間を生きる全ての者へ向けてか、祝福の笑声を響かせていた )魔女殿と彼女の幸せが末永いものであるように、キミの未来がうららかな陽だまりが、安らかな月明かりが絶えず降り注いでいきますように。───嗚呼もう、駄目だな……! こんなに浮かれてたらまた兄上に心配されてしまう。





114: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-11-01 23:03:05




キミが隣にいるからだよ。…──もう知ってるだろ。( 胸騒ぎを見透かしたような海の音と、見開いた蜂蜜色の瞳を前に幼き約束を形作っていた儚さに遅れて気が付く。そうだ、たとえあの日がどれだけ美しくても、いつまでも抱え続けてはいられない。それは、懸想を抱きながらも数々の思惑を前に足掻き自己を作り替え、軈て呪いと共に忘れてしまった己がよく知っている。『 いや、何でもない 』愁いも嘘もない笑みで伝えようと、していたのに。先に微笑んだのは、……俺の世界に希望を灯すのは、いつも彼女で。其れがどうにも気恥ずかしくて嬉しくて、瞠目した顔を背け長年抱えた想いの一端を弱々しく呟き。再び踏み出し始めた境界線の向こう側で彼女が微笑むのなら、何度だって魔法を掛けに行こう。そう強く想いを握り締める事が出来たのは、今目の前にいるキミと他でもないあの二人を見たからだろう。──もうあの頃のように無邪気に踊る事は出来ないけれど。小指の代わりにグラスをそっと掲げ、貴族社会を生き抜く誓いの代わりに友人たちへの最上の祝福を。貴方が隣に居るからこそ、あの頃の面影を宿したペリドットの瞳を淡く輝かせてキミへと捧げた微笑みは、やがて僅かに赤らんでくしゃくしゃと爽やかな青年の笑顔へと変化する。嗚呼、この想いが実らなくたって構わない。キミが、この先もずっと心から笑えているならそれでいいんだ。──此処より少し遠くで、ざざんざざんと流れる波の音と共に海辺の妖精たちが敬愛する主へ向けてか、それとも今この時間を生きる全ての者へ向けてか、祝福の笑声を響かせていた )魔女殿と彼女の幸せが末永いものであるように、キミの未来にうららかな陽だまりが、安らかな月明かりが絶えず降り注いでいきますように。───嗚呼もう、駄目だな……! こんなに浮かれてたらまた兄上に心配されてしまう。



(/※すみません、本来ならこのままスルーすべきかと思いますがラストですので一部誤字の訂正させて頂きました…!レス消費大変失礼いたしました。また、こちらはこのまま〆て頂いても、書き残し等ございましたらご自由に綴って頂いても大丈夫です…!(もう少しお話が続きそうでしたらこちらはお蹴りください◎) )





115: 隣国の姫君 / リリアンヌ [×]
2025-11-07 00:24:03




……っそ、そう、ですわね。あらあら、──。( 相手が自身に好意を寄せていることは、その振る舞いの端々と海辺での少女との対話により伺い知れたこと。けれど、想定内である筈の返答に自身もまた瞳を伏せ、薄桃の髪にそれとなく指先を添えたのは幼い頃から変わらぬ恥じらいの仕草で。立場上、異性からのアプローチなどさして珍しいものでもない。当然、角を立てずに受け流す術等も令嬢の嗜みとして心得てはいるが……あまりにも純で真っ直ぐな想いに、こちらまで引きずられてしまう。そうして、互いにもじもじと惑い合う妙な空気感を夜風が攫っていくような、物語における瑣末な行間はさておき。やがて自身が掲げたグラスに応じ、彼が屈託のない年相応の笑みを覗かせた時、胸の奥で何かがストンと落ちたような心地がして。──あぁ、ようやくあの頃の貴方に会えた。今日までのそれは言葉の上澄みを掬うような当たり障りのないやり取りと、互いに社交の仮面を被った仮初の交歓に留まるもの。しかし、兄弟間の確執を乗り越えて、迷い子となった人魚の彼女を支え、頑なな魔女の彼を動かした相手の本当の素顔を、これから真の意味で知っていけたなら。思慮を向ける先は変わらず他人の事ばかりで、すっかり自分自身の事を忘れてしまっているらしい彼のグラスへ己のそれを軽く合わせ、かつて交わした自分達の〝魔法〟とは、互いに与え合うものだったでしょうと柔く綻ぶような微笑みを添えるだろうか )ふふ……そして、最後に貴方様へ祝福の祈りを。今宵のかけがえのない奇跡と、喜ばしき再会の魔法に──どうかささやかな祝杯を、共に捧げさせてくださいませ。


(/背後から失礼いたします。まずは、かれこれ半年以上お付き合いいただきました人魚姫の本編終了、誠にありがとうございました……!人魚姫&魔女ペアとは異なり劇的な展開こそ少なめですが、降り積もる時間と想いが過去と今を結ぶ密かな奇跡と、静かな余韻が胸に響くような物語を大変楽しませていただきました。重ね重ね、素晴らしいお話をありがとうございました…!
さて、最後に後日談的な軽い小話へ移らせていただきたく思いますが、時間の経過具合や親密度、組み合わせの変更などのご希望がございましたら、ぜひぜひお聞かせくださいませ。また、一応シチュエーションのご都合があるかと思い、以下に各キャラのエピローグ後の様子を記載させていただいております。あくまでこちら側の妄想の産物に過ぎませんので、どうぞご自由に改変・調整をしてください◎なお、綴っている内に楽しくなり少々冗長となってしまっているため、軽く読み流す程度で構いません)


〈 エピローグ*レヴィ 〉
・恐らくはコーデリア様の望む地で二人暮らしを始めるかと思います。少し街から離れた海辺の古い家などだろうか……?(お好きに◎)
・人に馴染むため普通の服装+コーデリア様との日々を営む内にどことなく雰囲気が柔らかくなり、元々の善性も相俟って市井の知人がかなり増えた模様。
・自身が魔女であることを知る者は少なく、知る人ぞ知る程度。しかし、時には人助けや魔女としての助言等を行うことも。
・金銭面については、希少な海底の薬草や真珠、少し不思議な軟膏や自作の薬などを市場に卸すことで生計を立てているのかなと。

→コーデリア様
口数はやはり少なめですが、心の内では常にコーデリア様を思い、彼女を誰に見せる事もなく独り占めしたいという独占欲の塊。身勝手な私欲よりもコーデリア様の幸福が当然優先されるので口に出さないだけ。ただ無意識下の態度には割と出ている。特に大きく行動を制限するような事はないものの、街へ出る際などは必ず同行、あるいは送り迎えを欠かさないなどかなり過保護気味。

→アレックス様
何だかんだと時折友誼を交わし、時間が経つにつれて一種の悪友のような、気心の知れた関係になっていて欲しさがあります。コーデリア様が城を再訪するなら付き添うでしょうし、そうでなくとも、アレックス様がお忍びで市井へ来られる際には少し話をしたり…といったささやかな交流があれば嬉しいです。

→リリアンヌ
まさか王子とのダンスを蹴ってまで約束を果たしてくれるとは……と強い恩義を感じ、丁重に礼をしました。以前より態度はかなり軟化したものの、やはり彼女への苦手意識は取れず。また、コーデリア様の同担拒否勢でもあるので、同性の彼女に対しても密かにジェラっていたりもします。描写は省いておりますが、舞踏会での彼女とのハグすら実は結構な地雷だったのではという気も…。


〈 エピローグ*リリアンヌ 〉
既に隣国へ戻ってはおりますが、そう距離が離れている訳では無いのでちょくちょく再来訪はしていそうです。立場的にもレヴィ程の大きな変化はないかと。

→アレックス様
改めて旧交を温め直している最中。政治的な側面もあるので、ひょっとすると明確な恋愛関係には至っていなくとも先に婚約を結んでいる可能性もあるかもしれない。基本的に可愛らしい面や弱っているお顔の方が彼女には刺さるため、泰然とした態度はそう崩れるものではありませんが、たまの直球アプローチにあわあわする彼女もいるかと。

→コーデリア様
積極的にコーデリア様の元を来訪したり手紙を交わしたりと、依然として姉妹のような仲良しさんであれば嬉しいです。自国へ招いて恋バナに花を咲かせたり、またはお忍びで共に街へ繰り出していたり…。なお、恐らく自室には舞踏会でのコーデリア様とレヴィを密に描いた絵画が密かに飾られております()。

→レヴィ
やはりちょくちょくと偶発的な出会いを重ねてはレヴィを内心戦慄させたりと、そう大きく関係性は変わっていなさそうな気がしております。さすがに友人認定程度はされただろうか…。恋心は落ち着いたものの、それはそれとして内心困り果てている様はやはり可愛らしいと独特な関係を築く。





116: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-11-09 21:20:14




(/いつもお世話になっております。此方こそ長期に渡る人魚姫組の本編終了、また素敵な締めを誠にありがとうございました!既に背後様からお話頂いたように、幼少期から続く甘酸っぱさと成長するにつれて増すしがらみや忘却ごと受け止めていく、人魚&魔女ペアより少し大人びている二人が生み出す結末を思う存分堪能させて頂きました。人魚姫モチーフが大好きな身として本当に幸福なひとときでした。重ね重ねお礼申し上げます、ありがとうございました……!

そして、エピローグの情報をありがとうございます!海辺での二人暮らしなど素敵な情報や案ばかりで変更や調整点などなく、是非ともそのままに進めさせてください◎こちらも背後様からご用意頂いた案をベースに作成いたしました。例によって長文で見づらいですがご確認宜しくお願いいたします……!
それにプラスしてこの機にコーデリアの姉達・アレックス兄について設定を記載いたしました(実は関係性まとめと一緒に記載すべきか迷っていたのですが、シリアスな本編に加えるには重く蛇足になる恐れがあったため眠らせていた文章になります。本編に影響する要素は一切なく、フレーバーテキストや裏設定ぐらいに思って頂ければと…!))


〈 5人の姉達 〉
上二人が女傑や次期女王候補と呼ばれるほど勇ましく、下三人が人間達に興味を持ち歌や空想をこよなく愛する性格。人間の足こそ望まなかったが実は人間と語らい一夜限りの思い出を作った者も。祖母より末っ子の決断を聞かされた時はショックを受けながらも、以前より彼女の感性や価値観が自分たち人魚のものとはかけ離れていた点や、自国の環境があっていないのやもと日頃から気にかけていたため行動自体には納得していた。
本編中盤にて5人の髪と引き換えに魔女様に助命を申し出るべきか検討していたが、長女が王子や姫君、魔女殿と既にコーデリア一人の問題だと片付けられない段階に来ていると気付き見守る選択をした。エピローグにて再会し、住む場所や歩む運命は異なれど心から笑えるようになった妹を見守っている。


〈 アレックスの兄 〉
名前は『 アトロポス 』。白砂色のショートヘアが特徴的。身長173cm。ほっそりとした身体で女性と見紛う容貌。次代の太陽の神子として期待されていたが、碧眼で体も弱くアレックス誕生後はその容貌から『 白砂の姫君 』等と揶揄された事も。
透明感のある容姿から一転、眼差しは凛々しく少々気難しいと噂される。元は非常に温和な人物だったが、幼い弟を担ぎ上げる気配や王宮内の不穏な動きを目の当たりにしたことで、彼自身もありのままでは生きられず宮中を一掃する為に生き急いでいた。唯一の誤算は弟も同様の思いを抱え他者のために自身が悪役になるタイプであり、且つ自身以上に破滅を厭わない性質だった点。

噂の確執も、精神的負荷が積み重なった時期に自身を弟との口論を必要以上に騒ぎ立てられ利用された側面が強い。その事件が巡り巡って人魚姫が王子を海辺で見た日に繋がり、初期はコーデリアを警戒していたが、彼女の不自由を幼少期の自身の経験と重ね合わせ友人になり、やがて弟との関係修復に至る。ちなみに人魚姫→弟の関係性や、アレックスが隠せていると思い込んでいたリリアンヌ様への懸想もしっかり気付いていた。現在では元の人柄を取り戻しつつある。



〈 エピローグ * コーデリア 〉
・まず髪型がセンター分けロングヘアからミディアムボブになりました。かつて人魚であった証として、足に朝焼けの海の色に輝く鱗状のあざがあります。
・尾鰭こそ消失しレヴィ様ほど強大ではありませんが、魔力を扱える長命種のままです。人魚時代からの知識を元に家事の他お薬の調合などお仕事のお手伝いをさせて頂けたらと。
・以前の儚さは薄くなりましたが、代わりによく笑うように。幸が薄い雰囲気からそよ風を連想させる爽やかな雰囲気に(*1)、無理に背伸びをして不自然に大人びていた様子から、自然な朗らかさを手に入れました。
(*1)原作人魚姫が辿る結末の一つ、風の精霊になるルートの要素のイメージです。


→レヴィ様
二人暮らし直後は此方も口数が少なくぎこちなさが続き師から想い人になった変化で「(畏れ多いかも…)」と今更葛藤したり表面上は静かでも内情は大忙しでしたが、コーデリアの方から少しずつスキンシップなど行動で愛情を示していたんじゃないかと。また交友関係が広がり穏やかになったレヴィ様の変化を純粋に喜んでいます。生活に慣れてきた段階で一度、レヴィ様へのサプライズの為に内緒でおでかけが発覚しちょっとギクシャクしてから仲直りでぎこちなさが解消などあったら可愛いかな、と。またリリアンヌ様へのハグに対するジェラシーを知って「 じゃあ今、しましょう……! 」と両腕広げたりする展開も出来そう…?

→リリアンヌ様
生活が落ち着いてから一番に手紙を送った相手が姫君&王子ペアだといいなと。新居にお招きしたり、念願の『リリィ姉様』もしくは『リリアンヌちゃん』と呼びたいです…!ちなみに恋バナでリリアンヌ様から色々学んで少しずつテクニックを吸収したり、ハグジェラシー件の話を聞いても聞いていなくても彼女にとってリリアンヌ様も当然大事なのでレヴィ様にこっそり甘々対応かと思います。たまに本編中のように王子様としてエスコートしたい…!

→アレックス
互いに「 アレックス 」「 コーデリア 」呼び。初恋は完全に昇華し、現在は兄であるアトロポスも併せて兄妹や従兄弟のような関係。その他メイド長など城内で支援して下さった方へのご恩返しに時々来訪しているかと。時々諸々の進捗を聞いては「(くっ…もうひと押し…!)」とヤキモキしているコーデリアはいます。


〈 エピローグ * アレックス 〉
こちらも本編で大部分が解決したので、王位継承以外でアレックス自身に目立った変化はないかなと。呪いは相変わらずですが自身以外に害を及ぼさない物であり徐々に浄化されているため共に生きるつもりではいますが、もしかしたら早い段階でリリアンヌ様にお話し、それを含めた上で自分との関係を考えて貰えたら…とお伝えしているかと思われます。


→レヴィ様 

「 ──…やっと見つけた。俺の海の魔女殿 」

同じく悪友っぽいフラットな関係性でいて欲しいと思っていた所でして是非ともその方向で…!その上で、舞踏会以降初めての再会は上記の台詞と少女漫画ばりの雰囲気を纏って欲しさがあります。『 お前のものになったつもりはないが 』『 人違いだ 』等々ピシャリとあしらって欲しいです…!いつか俺の魔女発言を女子二人に知られややこしい事になってる所も見れたら背後が喜びます。互いに悪態をついたりひと足先に関係を進めたレヴィ様にお悩み相談したいですし、時折呪いの進行状況を診て頂い頂いてる…など如何でしょうか。また、もし魔女様がリリアンヌ様を愛称で呼んでいる機会を目にした時「 ──ちょっと待ってくれ、リリィ…!? 」と是非妬かせてください。


→リリアンヌ様
>115 )のその後、もう知ってるだろの後に恥じらうリリアンヌちゃんを見て「( なんだその反応…! )」と表面上ギリギリのところで取り繕いましたが内心大慌てでした。こっそり耳を赤くしていました。彼は多分、その晩眠れなかったと思います。また最後の魔法の中にすっかり自分を含めるのを忘れてたのでそういう細かな所でも惚れ直したんじゃないでしょうか。
その他については下記記載の二つの後日談案と併せてご相談できればと…!


→コーデリア
舞踏会後彼女と関係が深かったメイド長からコーデリアが事前に王宮を離れるつもりであることや恩返しが完了しないまま去る事を許して欲しいという旨を知らされ、その数ヶ月後に、一通の手紙をきっかけに再会…という流れです。彼女の正体については薄ら気付きつつ敢えて口にせず、尊重という形を取っています。目に見えて明るくなった彼女を前に、魔女様やリリアンヌ様には頭が上がらないと再認識。


以上がエピローグ後の様子になります。セリフなど此方の妄想ばかりですので解釈違い等あればすぐ変更させて頂きますので何なりと…!また後日談はどの組み合わせも悩ましいのですが、姫君&人魚姫、魔女&王子ペアにてお話させて頂ければと思っておりますが背後様的には如何でしょうか…?

〈 後日談シチュエーション案 〉
①再会後半年から一年程度経過、人魚姫&魔女ペアの生活が落ち着き始めた頃
→ 先に兄が婚約発表し、アレックスは時折お忍びで出かけたりしつつも基本は公務で忙しく、王子&姫君の関係性は恐らくまだ進み始めたばかり。王子魔女コンビも本編中の雰囲気をほんのり残しつつのやり取りになるのかなと。


②上記より更に時間経過後、王子&姫君ペアの縁談が水面下で進行中、もしくは発表後の時空
→「 大事な話があるんだ 」とアレックスがレヴィ様の元に出向き(もしくは王城にご招待し)遊び兼ご報告。一方その頃──の流れでコーデリアはリリアンヌ様とお会いして各々お話する流れ等でしょうか(同日、別日設定問わず)。『明確な恋愛関係には至っていなくとも先に婚約を結んでいる』の解釈が凄くしっくり来たため、この時点でリリアンヌ様がアレックスに明確な恋愛感情を抱けておらずとも全く問題ございません◎





117: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-11-12 22:56:09




(/まずは、貴重な裏話やエピローグ後のお二方のご様子、さらには素敵な後日談案までご提供くださり、誠にありがとうございました……!特にずっっっと気になっていたアトロポス様のお話なども含め、今回も非常に楽しく拝読いたしました。本編に影響がなくとも、裏話やフレーバーテキストの類いは本当にもう無尽蔵に美味しくいただけますので、ぜひいつでもお気軽にご投下くださいませ…。また、背後様の語られるエピローグ後のお話につきましても異論などは全くございませんが、あまりにも魅力的な案に感化されて妄想が爆発してしまった為、ちょこちょことこちらの反応も追記させてください…!最高でした……◎
さて、最下部にてご提案いただいた①のシチュエーションに基づき、ひとまず王子&魔女の組み合わせを想定した絡み分を置かせていただいておりますので、不都合等なければこちらにご返信をいただければと思います。いつも通り、もし長文やしっかりしたロル形式をご希望でしたら合わさせていただきますので、お好きな形でどうぞ◎それでは、エピローグでもよろしくお願いいたします…!
※例に漏れず長文となってしまった為、流し読み・蹴り推奨です。


〈 レヴィ → コーデリア様 〉
それはもうサプライズを目論んだコーデリア様が帰宅されると玄関でガン待ちしていて、壁際まで追い詰めるや否や今まで聞かせた事のない低い声で「 ……何処に。 」と既に魔法で調べが付いている事をわざわざ問う奴ですね!一度陸へ逃げられてしまっているので、当時のトラウマを刺激されていそうです。リリアンヌへのジェラシーの件については、自分以外の者が彼女の心を占めているという事実が耐え難いだけで、そう単純なことでは……という異論を飲み込み、恐らくはあまり分かっていない風でハグ待機をされるコーデリア様の愛らしさに打ちのめされ、無言でぎゅっとする形無しなヤンデレ男の図が見えました…!

〈 レヴィ → アレックス様 〉
ひえ……なんという素敵過ぎる台詞と再会展開……「 ……、人違いだ。陸に海の者がいる筈がないだろう 」と盛大な顰め顔でツカツカ去る一方、「 ……それに。僕が誰のものであるかは、十年以上前から既に決まっている 」などと自白していそうです。そのまま依然として若干ツンツンしつつ、舞踏会でのお礼や呪いの心配なども是非させていただければ……。また、「 ──貴方様が茨の道を行くと仰るのなら、わたくしも覚悟を決めてお二方をお支えいたしますわ 」と唐突にアレックス様へ謎の決意を宣言する勘違いリリアンヌや、二人できゃいきゃい騒ぐ女子組……み、見たい……っ。これはもう半年ほどやりますか……()

〈 リリアンヌ → コーデリア様 〉
とりあえず髪型や雰囲気を一新されたコーデリア様にメロるリリアンヌは必ずいます。恐らく舞踏会でのレヴィのジェラシーに気が付いたのはリリアンヌだけ(無言で相当酷薄に瞳を細めてしまったとかでしょうか…。普通にリリアンヌへは深い恩義を感じてもいるので、レヴィ本人も無自覚な咄嗟の仕草)ではあるかと思いますので、是非是非こっそりイチャイチャしましょう……!王子様的エスコートに対してにこにこほわほわしながら二人だけの逢瀬を楽しんでいそうです。尊い……。

〈 リリアンヌ → アレックス様 〉
いや、あまりにも……っ、あまりにもアレックス様がいじらしく愛らしいので、実質両片思い状態となったとしてもしばらくは某からかい上手なリリアンヌと化す彼女がいそうですね。しかし、時には公務で忙しないアレックス様を膝枕で慰労するといった親密イベントも発生しているのではないかと。親しくなれば相手へ好意を持って近付く女性に対し巧妙に牽制球を仕掛けたり、裏で両国の婚姻話の糸を密やかに引く程度には、彼女にしては珍しい独占欲や執着心などが湧いていたりもするかもしれない。

〈 裏話 〉
・レヴィの正体は人に擬態したレヴィアタンという水竜であり、原初の魔女的存在に誘われて善き魔法使いの一族に加わって以降あまりに長い時を過ごしたが故に、自らの真の姿をうっかり(あるいは故意に)忘れてしまった……という厨二病が過ぎて秘匿した裏設定が()。後は悲劇の運命を回避出来ず、本格的な引き籠もりを発症した一件に碧の国の初代国王(アレックス様の面影が強くあればいいなと。それなりに親しい間柄)が関わっているなど完全なる捏造設定もお恥ずかしながら諸々……。
・リリアンヌには少し年の離れた兄と姉が一人ずついます。王位継承権も予備の後継者としての役割も持たない為、他家との婚姻外交しか望まれていない立ち位置ではあるものの、社交上の重圧はそれなりにあった様子。末っ子ゆえ、妹的存在に密かな憧れを抱いていた。…ちなみに彼女の一族は全員S気質です )



……。( さんざめく海のほとりに人影が一つ / 完全に身を浴するには未だ冷たい海水に足首を浸し、瞼を閉ざして為されているのは妖精達との無音の対話 / ──。 / 少し短くなった髪を陽光が照らし、潮風が静かにそよがせる / 薄らとその面を彩る穏やかな色合いは、もはや如何なる不穏事も連想させはしないだろう / かつての異様や気高き孤高は何処へやら、群衆に混じれば溶け入るような唯の一人の男性がそこにいて )





118: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-11-15 00:22:05




(/蹴り推奨でしたが此方も妄想が止まらず、今回もスペースを拝借する事をお許しください……!

( ! )下記は決してお返事を強要する物ではございません。此方も同様に流し読みかつ、次回お蹴り頂けますと幸いです◎宜しくお願いいたします◎

〈 コーデリア → レヴィ様 〉
思わず壁にピタッとはりついた状態で師匠の凄みに素で「 ひっ! 」と声を上げるもののやはり過去の一件があるためその晩に「 ……ごめんなさい。貴方に一言も言わず 」と後ろからくっついて欲しいですし本編から想いが前進してより明確に〝悲しませたくない、貴方をおいては行けない〟に変わっていくのかな、と…!海ペアはドキドキするような恋愛感情強めのスキンシップも勿論のこと、時に祈りのような暖かさがベースの心を労るようなやさしい雰囲気が特徴的だと嬉しいなと。いつかコーデリアからレヴィ様にカフネをする所を見ることが夢です。ジェラシーハグ事件はもう最終的に無言のぎゅーから「 この心音も体温もレヴィ様のものです 」とぽやっとほわっと和んでて欲しいです……ご馳走様でした……!


〈 コーデリア → リリアンヌ様 〉
(※だいぶ先走った話をしています)もう少し時間が進んで陸ペアが婚姻関係になった場合、コーデリアからリリィ様へ親愛を込めてサムシングブルーを贈る図が浮かびました…(自身の魔力で碧の国の海を閉じ込めたアイテムなどでしょうか)花嫁衣装に使用する希少な真珠など、アレックスやレヴィ様とはまた違った形で祝福をお渡しして欲しいです…!* 本編中で海から上がり人の営みに触れたコーデリアですが純白の花嫁衣装を見に纏うリリィ様を見て憧れを超えたその先の温かさに胸を打たれるのかなと。また、婚姻等を抜きにしてもリリィ様が社交場の重圧に疲れてしまった際の休息できる存在になったら良いなと思います。「 ──今はただのリリアンヌ様のことをお話いたしましょう 」「 だって私、リリィ様の白馬の王子様で共犯者ですもの 」と本編よりも何処か溌剌した顔で手を取りたいです…!ちなみに、とびきり可愛い白雪ちゃんととびきり麗しいリリアンヌ様のコラボの可能性は……ございますでしょうか……。


〈 アレックス → レヴィ様 〉
ここまででも既に海カップル陸カップル、女子組と大きく異なる関係性にワクワクでしたが、まさかの悪友組の伸び代しかない関係性、ダークホースっぷりに恐れ慄きました。残念ながらアレックスは婚姻後も運命に試される宿命かと思われますのでこれはもう魔女様とともに半年間は王宮編ができますね…しかもその前に周年を飾るのはまさかの悪友コンビである可能性がちらほらと……!()またレヴィ様の正体である水竜が『太陽を喰らうもの(太陽を呪うもの)』という記載があるようで…。彼の太陽属性も一番初めは人魚姫なので砂浜と太陽イメージで作成した程度の考えだったのですがまさかのハマり具合に腰を抜かしました。この二人って運命だったのかもしれませんね……。
初代国王とアレックスについての余談(初期設定):アレックスを作るにあたり、キラッキラな王子様である彼と、ギラっとした覇王寄りの皇帝感のある彼のどちらをベースにするか悩んでおりました。結局前者を採用したのですが、後者のギラギラ感も捨てきれず容姿イメージに留めていました。ですが面影のある初代国王の一文を見て余りにも美味しい要素に素敵な夢かと…!背後様のお心が向く機会がございましたら是非とも詳しくお聞きしたいです…!主様の方で初代国王を自由にお作り頂いても大歓迎ですし、もし此方に機会があれば大喜びで作成いたしますので…!


〈 アレックス → リリアンヌ様 〉
泰然自若のリリィ様から独占執着の要素が出てくるとは夢にも思わず怒涛の陸ペア旋風にいても立ってもいられませんでした。親密イベントは多忙で流されるまま、安心し切った顔で微睡むアレックスがいてもいいですし、記憶が曖昧なまま寝落ち → 翌朝目が覚めたら膝枕されていた痕跡に頭を抱えたり図も容易に想像できました、かわいい…!ちなみにお覚悟の件に関しては「 事実だけど誤解なんだ…… 」と顔を覆う事しか出来なさそうです。多分グリムヒルド様並に公務に支障をきたしています。
(※だいぶ先走った話をしています)また、からかい上手なリリィ様な期間が長ければ長いほどアレックスが何処かで痺れを切らすタイミングがあって欲しいなと思ったり。牽制球を見た時に誰よりも驚いていて欲しいですし、ヤキモキも好意も最高潮に達したあたりで「 ああ、いい。…止めにしよう 」と押してダメなら引く戦法で主導権を全部明け渡し「 牽制程度で終わらせないでくれよ。俺を征服してみせて 」やっと年上らしく目線一つで焚き付けようと試みるシーンなどお好みに合えば…いつか…(※お恥ずかしいので幻覚とさせてください)アレリリちゃんには幼馴染のような甘酸っぱさから穏やかな夫婦ぽさ、ほんのり色香を放つ関係性まで全部網羅して欲しいです。本編メインは海ペアでしたが本編後に大きく広がる陸ペアを見るとこの二人も前に進めているのが実感できて嬉しいです…!

*ここまでご確認頂きありがとうございました…!また初回文をありがとうございます、引き続きアレックスにてお相手させて頂きます。後日談終了までどうぞ宜しくお願いいたします…!


────


──陸の者になったんじゃなかったのか。相変わらず〝人の庭〟で自由にしてるな。( 大海を愛でる人々の中でただ一人を見つける事は容易ではないが / 陽光を浴びて穏やかな気配を振り撒く妖精たちを道標に貴方を見つけ / 自らも海に素足を浸し、お忍び用の紺色のハットをぽす、と後ろから濡羽の髪に被せて彼の視界を覆い / 自国といえど彼の領域を庭呼ばわりとはとんだ不敬だが、以前の再会で陸の者との申告されたのだから仕方ない / 横から覗き込む体勢になれば、ささやかなからかいを )久しぶり。……なんだ魔女殿、驚きで声も出ないか?





119: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-11-16 23:34:34




……呆れて言葉を失っていただけだ。( 楽しげだった妖精達の囁きに異なる種が混じり始め / 深海色の瞳を薄らと開きかけた折、唐突に敷かれた暗幕と降り注ぐ声 / ……仮にも一度は明確な敵意を向けられた異端の者へ、毎度ながらよく臆しもせず / 苦言と共に視界を覆う帽子を手に取れば、人の目が全くないでもないのだからとべしりとその頭へ返却 / 全く、暗い海底では考えられなかった彼の気安さが煩わしくもあり──それ以上に心地良くも感じるのだから、人の感情とは厄介だ / 挨拶代わりの軽い追撃をくれつつ、貴方の身体が冷えぬよう早々に水から上がろうか / お陰様で皮肉や悪態のレパートリーは豊富となりつつあり )人の王の子が、わざわざ一市民の元へ管を巻きに来るとは。……余程この国は安泰らしい。


(/すみません、蹴って欲しいとのお話でしたが、こちらも少しだけ短めのお返しをさせてください……!大暴走した私得な妄想にお付き合いいただいただけでなく、あまりにも素晴らしいお話のご提供まで本当にありがとうございました。厨二病的な後出し設定にも快く応じてくださり、重ねて感謝申し上げます。そして、初代国王についても本当に宜しいのでしょうか…!?もはや感無量です……ぜひぜひ、いつか背後様ご発案の初代国王様を拝見出来ましたら大変嬉しく思います…!
それでは、諸々につきましては後日談の後にでも改めてお話をさせてくださいませ。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!※お蹴りください)





120: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-11-17 23:13:29




あいた。そりゃ我が碧の国は神に愛されてるんでね。──待て、誰が飲んだくれだって?( 痛みに満たない衝撃にわざとらしく声を上げ / 帽子の位置を直しながらもゆるりと上がる口角は上機嫌を証明し / 戯れつく猫のように愛嬌たっぷりの表情が管を巻くの下りに一瞬だけ片眉を顰めるも、こほんと気を取り直し / 彼の配慮に気付いた上でか知らずか、まだ遊び足りないとばかりに浜辺に上がる気配を見せず / ちゃぷ、と足で小波を起こし呑気な声で近況を尋ね ) …今の発言は妖精達に免じて水に流すとして。それで新生活は順調か? 魔女殿ことだから上手くやってると思うが、喧嘩とかしてないだろうな。…、…してないよな?





121: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-11-19 00:01:07




…へぇ、それで素面とは。──また貴方は妙な心配を…。( 魔女という特異な立ち位置において、この手の心遣いには少々不慣れで / 淡々と毒を吐くと陸へ導こうとした足を止め、緩く腰に片手を添えて物珍しげに / 少しの間を置き、記憶を辿るように瞳を伏せ「 …まぁ、僕はあまり話が得意ではない。多少の不都合はあったが、それでも彼女はいつも…… 」 / 唐突に話の中途で途切れる言葉。しかし相手への返答としては、胸奥から熱く湧き出るような無窮の愛おしさに、穏やかな色を滲ませて柔と細められた双眸で十分な解となるだろうか / ──それはさておき、妖精とは元々悪戯好きの性。主との対話を妨げられた彼らが、浅瀬へ浸かる相手の足を滑らせようと水面下で密かに画策する情景には一貫して素知らぬ振りを決め込み )





122: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-11-20 20:39:01




何だよ近くで確かめてみるか? ホラ、素面で真面目な稀代の美青年だぞ。……へえ、デレデレ。
( 毒も気にせず飄々とペリドットのウィンクをぱちり / 眼差しから溢れる彼女への想いに深くは言及しないものの、思わずにやりと口角を緩ませ / …やがて、唐突に訪れる足元の不穏に目線を下へ / 『 魔女様!魔女様みててー! 』『 せーの! 』 / 妖精達が綱引きのような掛け声と共に、前か後ろか王子が倒れるよう怪しげな動きをするが / 『 あっ… 』 / 妖精にも個性は様々。妙な動きをした一匹によって流れは変わり / 「 う、わ…! 」 / ぐらり、前方に向かって体勢を崩し──二人揃ってずぶ濡れか、海の主なら回避など造作もないだろうか / ハットを外し、じとりと顰めっ面で張り付く前髪を指先で払って疑念をぼやき ) ──…、……アンタ絶対気付いてただろ……。





123: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-11-22 08:21:13




──ッふ、ははっ。…だから陸へ誘ってやったのに。( エメラルドグリーンの大海が、陽光の煌めきを孕んで二人分の体積にばしゃりと大きく跳ねた / 『 わー! 』『 ごめんなさい魔女様! 』 / 忽ちわらわらと妖精達が心配げに集まるが、元来水に馴染んだ身体がそれに浸かる事など快不快の領分になく / そんな些事よりも、目の前にある恨みがましげなペリドットの眼差しの方がよほど愉快で / 尻餅をついたまま手の甲を口許へ添え、滴る水を気にもせず控えめな笑声を上げる様は本当にただの青年のよう / すぐに元の仏頂面へと戻るも、濡れ鼠となった相手を前にやはりどことなく上機嫌な様子 / 今後の忠告と共に腰を持ち上げると、相手の立ち上がりを助けるべく片手を差し出して )……貴方は人ならざる者への警戒が足りない。今後は牢記するように。





124: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-11-23 23:59:26




後付けの理由に聞こえるのは俺だけか……。…ん、よく刻んでおく。
( むむ、とじっとりした視線を送り〝お前たち…〟と妖精たちの方向をめがけて水面を指先で弾くが / 夜更けの海の出会いが夢のように貴方が爽やかに笑うものだから / …今日はこれで良しとしよう / 何処か嬉しげに眉を下げ、片側の口角と頬をゆるりと持ち上げ貴方の手を支えに立ち上がり / そのまま陸へと足を進めながら呟く言葉は、確固たる信頼と呼ぶには余りに早すぎるが、その関係の芽吹き──となり得るだろうか / 振り向きざまに、海辺でくすくす笑う幼い妖精たちへ呆れと笑いを含んだペリドットの視線を投げかけ形だけの苦言を呈し )
でも仮に何かあったとして貴方は俺を放っておけないよ。ほら、今だって俺を助けてるしね。ありがと。──…まぁ、もうちょっとあの子らを躾けてくれ、と言いたいところだけど。





125: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-11-24 23:43:36




──……。本当に、貴方のその胆力は敬服に値する。( 是とも否とも告げる事のない複雑げな表情が、かえって明確な肯定を暗示し / やがて諦めたように滴る前髪を軽くかき上げて溜息を / 一方、妖精の件については「 …彼らは何よりも自由を尊ぶ。諦めろ 」とバッサリ / きゃらきゃら、と楽しげな背後の談笑へ少し耳を傾ければ、彼らが未だ相手への興味を逸していない事は明らか / つくづく、妖精といい例の呪いといい、人魚の姫君と……そして不本意ながら己まで加えれば、人ならざる者に魅入られやすい男と言えよう / ややあって陸へと上がったなら、足を止めて貴方へと手を翳し / いつぞやと同様の魔法で、自身に引き続き相手の身の乾燥も試みた際、つい口から零れたのは隣国の姫君の愛称で / 基本的に相手を前にして彼女を指す時は運命や姫君などといった迂遠な単語を用いる事が多く、それは何気に初出の品だっただろうか )…こんな所で油を売っていないで、貴方の運命にでも顔を見せに行くといい。先刻僕も〝リリィ〟と遭遇して、軽い街歩きに付き合わされた所だ。恐らくはまだ近くに──。





126: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-11-26 22:08:19




……、ちょっと待ってくれ。──リリィ…!?
( またしても未来は曖昧なまま、けれど前進しつつある現状と可愛らしくも厄介な妖精達を前に貴方の溜息と対照的にふ、と緩やかな笑みを湛え、やれやれと肩を竦め / 次いで魔法の光に目を細め〝悪いな〟とそっと一言添え / 再び前を向いて歩き出す──かと思われたが / ──なんだって? / 石化したように足を止めて目を見開き二度見後、明らかに動揺した面持ちで貴方へと迫り / がしりと両肩を掴む手や声は隠し切れないほどの動揺と嫉妬が混ざり合い、震えを最小限に抑えて話す様子は妹のような存在となった人魚のようで ) ……ま、魔女殿。あんたそれは、リ──リアンヌのことを指して、言っている、のか。しかも何、街、歩き? 街歩きだと……? いつからそんな仲に……。





127: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-11-28 23:06:35




いつからも何も、……出会った当初からだが。( 世俗や人心に疎い己からすれば、呼び名を少しばかり変じただけに過ぎない / そこまでを初対面時から完璧に読み切った姫君の悪戯とも罠とも、ささやかな恋心の片鱗ともつかないそれに、今はまだ気付くこともなく / …とはいえ何かが可笑しい / 血相を変え掴まれた肩を振り解きこそしないものの、急な感情の乱高下を見せた貴方へ怪訝な眼差しを返し / 生真面目な唇から少しの戸惑い混じりに発されたのは、正確ながら圧倒的に言葉足らずなそれで / 一先ず状況の把握に努めるも、端的な物言いはまるで己の立ち位置を誇示するかのようなタチの悪い煽りと化してしまい )……口達者な彼女の事だ。巧妙に会話や展開を誘導され、いつの間にか何かしらに付き合わされているなんて今更珍しくもない。──まさか……貴方はまだ街歩きすらまともに誘えていないのか?





128: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-11-30 00:58:46




──色々あって…まだ…。( 不運にも成立してしまった煽りと数々の事実が合体した衝撃は計り知れず、ぐさりと突き刺さり絶句 / 眼差しを気にする余裕もなく嫉妬で胸が締め付けられる一方、顔は薄ら青ざめ片目を覆い / 長い沈黙の後に漸く絞り出した一言は余りにか弱く蚊の鳴くような声で / ──思えば。舞踏会の夜に再び動き出した時間と縁に浮かれ、今は兄の婚儀や公務に追われる日々に埋もれていた / あの夜確かにこの恋が実らなくても構わないと思った。が、今は如何にも呑み込めそうになく幼少期から続く恋煩いはものの数秒で急激に悪化し / 情けない顔を隠す為帽子を目深に被り彼の前でよろよろと屈み。太陽の神子由来のものか何の偶然か、先程まで晴れていた空が突然陰り出し ) ……兄上のご結婚や公務が一段落してからと思っていた。──でも俺は何処かで安心していたのかもしれない……。





129: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-11-30 23:39:07




……よもや、貴方がそうまで落ち込むとは。( 弱々しく膝を折った貴方へ、その陽光の如き輝きを覆うように天から暗い影が落ちる / …以前に妖精や使い魔を使って調べた彼の女性に関する風聞は、真実性はさておきそれなりに華々しいものだったが / 余程他の男に先んじられたのが堪えたらしく、日頃の鬱陶しいまでに明朗な姿が嘘のように萎れた様を見下ろし、やれやれ、と吐息を一つ / 貴方が何かしらの憂き目に遭うのは正直胸が空く節もあるものの、一転して弱さを晒されると調子が狂ってしまう / 「 …多少遅きに失した面はあるようだが、まだ可能性が潰えた訳ではないだろう 」 / 帽子越しの目線を合わせるように片膝を着き、心持ち柔らかな声音と共に発破を掛けて )王の子が、軽々に膝を折るものではないよ。……それとも、他にくれてやっても良いと思える程度の想いだったのか?





130: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-12-02 23:41:30




っ、そんなはず無いだろ、何年片想いしたと思って……。──…すまない、らしくもなく弱気になってしまった。( ふと頭上から降る励ましの言葉に僅かに顔を上げる / 加えてこれまで人知れず積み上げ、月夜の魔法という名の祝福を受けた自身の懸想を試す言葉に息を呑んで、些か強い口調で否定する。やがて貴方と出会った夜の出来事が逆転したように静かに胸中を吐露し / 溺れる程の想いも口にした事で幾らかの冷静さを取り戻すが、まさかここまで彼女に溺れ、しかもかの魔女にこうして慰められてしまうとは… / 居た堪れなさに耳をほんのり赤く染め、いつまでも目元を被したままというのも気が引けて、そっと帽子のつばを直し / ふ、と小さな呼吸と共に身体の力を抜き、漸く呟いた一言は皮肉でも何でもなく真実の愛を見つけた、あの日嫌いとまで言っておきながら今こうしてそっと寄り添う貴方への敬意と感謝で ) ──…俺も魔女殿ぐらい〝情熱的〟になれるよう頑張るよ。…ああ、本っ当に…コーデリアは幸せ者だな。





131: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-12-04 23:22:44




…あぁ、その方が貴方らしい。……さて、今度は一人で立ち上がれるだろう。( 帽子を被り直し、自身を立て直す凛々しき瞳は、遠い昔の〝友〟の輪郭を微かに重ねさせる / 先に立ち上がり、今日も今日とて活況を呈す街の方角を目線のみで促した所で / 空気を柔らかく吐き出すように掛けられた言の葉へ、一つの瞬きを / 人でもなければ理からも外れるような埒外の存在に、死後も含めて永劫に囚われるという事が一般的に幸福と称されるかは定かではないけれど / ──それでもきっと、彼女は暖かく受容するのだろうという確信めいたものはあって / 「 …貴方には、貴方なりの愛し方というものがあるだろう。早く向かうと良い 」 / 見送りの際、最後に思い出したかのように添えたそれは、とうに他の者から聞き及んでいるものかもしれないが / ふ、と仄かに口端を柔らかく持ち上げ、決して言葉上の簡素な理由のみに留まらない確たる友愛を貴方に伝えるだろうか )あぁ、それと。──〝レヴィ〟だ。…あまり声高に僕の身分を連呼されては困る。





132: 陸の王子 / アレックス [×]
2025-12-07 22:39:11




仕方ないだろ、あんたの口から聞きたかったんだから。……やっと教えてくれたね。( 予想外の出来事に取り乱したが、凸凹した関係性ながら毎回無事に丸く収まるのは貴方の器の大きさのおかげだろう / 最愛の姫君に会いたい気持ちは変わらないものの名残惜しそうに立ち上がると / 待ち望んでいた貴方の名を前に表情は柔らかいまま瞳を瞬いて。その名を音に乗せた瞬間、爽やかなそよ風が束ねた髪を揺らし / 心地良い風はどこか、海の向こうから想いを運び、胸の奥に眠る懐かしい感情を想起させる / ──…いつか、何処かで。真珠の少女のように貴方の名を〝呼びたかった誰か〟がいたのだろうか / あの日貴方を繋ぎ止めた時の微かな感傷がちくりと胸を刺すも、痛みを伴う感情は太陽の下で笑う貴方を前に和らぎ / 頑なに身分で呼び続けた訳を明かして、ひらりと片手を上げ挨拶を交わす。それは、王子と魔女という身分とは程遠い形だが、これから始まる彼らの絆の第一歩で / ──苦難の夜を乗り越え、うららかな陽だまりの下で新たな運命が廻り出す。終わりを迎えた物語のその先も、幾多の困難と希望に満ちた朝と夜が繰り返される事であろう。それでも数々の思い出を胸に、貴方と君と彼女達と歩んで行けたなら──この物語は幸せな結末だったと、胸を張って伝えに行こう。月明かりの元で憂えていた、あの頃の四人へ向けて( 〆 ) )そろそろ行ってくる。次は四人で会おう、彼女にも宜しく伝えておいてくれ。───…またな、レヴィ。



(/ こんばんは、背後から失礼いたします。レヴィ様のお名前もお聞きしたところでそろそろ頃合いかと思い一旦〆とさせて頂きました…!(書き残し等御座いましたらお知らせください◎)海辺で爽やかに笑う場面や煽りが成立してしまったレヴィ様を拝見出来たり、不憫要素マシマシのアレックスなどとても楽しいひとときでした。後半、愚息が(余りのショックで)百面相状態でお相手が大変だったことかと思いますがお付き合い下さりありがとうございました……!
また次の展開や物語を前に、本日でご縁を頂いて一年ということで改めてお礼を申し上げます。白雪ちゃんとグリムヒルド様から始まり、魔女様リリアンヌ様など数々の素敵なお子様と出会い魅力的な物語を紡ぐ機会を下さり本当にありがとうございます……!ありきたりな言葉になってしまいますがとても幸福な一年でした。未熟な背後では御座いますが、これからも宜しくお願いいたします。* * )





133: 隣国の姫君 / リリアンヌ [×]
2025-12-10 23:31:55




(/こんばんは。今回も非常に心地よい余韻の残る〆を頂き、本当にありがとうございました…!妄想過多な当方の背後会話までをも自然に過去から現在に繋がるエモさへ昇華してくださる手腕や、水も滴るアレックス様の麗しさから、百面相に陥る愛らしい不憫さまで余すところなく堪能させていただきました◎こちらこそ、レヴィの態度が相変わらず塩で申し訳なく……ここまで当たりが強いのは間違いなくこの世でアレックス様限定なので、ある種のツンデレという事でご笑納いただけますと大変助かります…。

そして改めて、こちらこそ、光栄にも共に暖かな物語を紡がせていただいたこの一年を心から感謝申し上げます。ラウール様やコーデリア様、アレックス様と紡いできた物語はいずれも大切な思い出であり、あの時にお声掛けいただいたのが貴方様で本当に本当に良かったと日々しみじみ感じております。こちらこそ至らぬ点も多いかと存じますが、今後とも何卒よろしくお願いいたします…!!

さて、この後は予定通り人魚姫&隣国の姫君ペアの交流へと移るべく、早速初回文を以下に投下しておりますが、折角ですので「俺の海の魔女殿」発言の一件もぜひ織り込ませていただけたらと…!レヴィと別れ街へ繰り出した後、アレックス様が不憫にも完全に誤解しているリリアンヌから「お覚悟」発言をされ、その誤解が解けぬまま手紙などでコーデリア様へ情報が伝わる→今回、時間軸的には数週間後程度に、コーデリア様との逢瀬にてリリアンヌが続報報告、といった流れなど如何でしょうか…?(やり取りが大変になってしまうという危惧はありますが、最終的には「その話ちょっと待った!」的に男性陣乱入というのもそれはそれで愉快かと…)もちろん、本来は単なる後日談的な小話という予定でもありましたので、そういった騒動要素は抜きで近況報告や恋バナ、ほんのり百合めいた絡みのみでも大丈夫です!◎)


────


──。( …もじもじ、そわそわ / ガラス窓から柔らかな日差しが射し込む、小洒落たカフェの隠れた一角にて / 久方振りの友人との逢瀬を前に、手元にあるレースの扇子を落ち着きなく開けたり閉じたり / 更には銀の手鏡で自身の身なりを再確認、緩やかな薄桃のウェーブに軽く手櫛を通すのももう何度目か / ひとまず深みが薫り立つ深紅の紅茶を一口含み、どきどきと少し早まる鼓動を落ち着かせて )





134: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-12-12 22:57:05




(/ この世で一人アレックス限定という特大ツンデレに頬が緩みました…大変私得でハッピーです…◎ また、此方こそ本当に暖かく身に余るほど光栄なお言葉をありがとうございます……!可愛い会話を楽しみつつ長文時にはキャラに関するこだわりをぎゅっと詰め込んだりなど、何と言いましょうか、白雪姫や人魚姫の題材を通してロルや創作交流の楽しさを実感した一年でした…!重ねてになりますがいつも寛大なご配慮と暖かな思い出をありがとうございます、これからも宜しくお願いいたします…!( お蹴りください◎ )

そして、大トリを飾る姫君人魚ペアの初回文のご用意頂きありがとうございます!何気に『俺の魔女殿』発言やほんのり不憫なアレックスが当方的に大変美味しくじわじわ気に入りつつありまして、ぜひぜひそちらの流れでいきましょう◎コメディチックな乱入展開も大好物で会話など進行状況的に可能であればぜひぜひ…!(実は近くの席に悪友二人で密偵に来て、逐一ダメージを受けてるアレックスがいますね…。多分誤解を解こうとすればするほどリリィ様限定で言葉が詰まってしまうのかもしれません…)とはいえ、此方としても何が何でもこの展開に持っていきたい!という意思ではなく乱入展開に転んでも転ばなくてもお話出来るだけで大満足ですので、まずはコデリリちゃんの絡みを楽しめたらなと思います◎

※ここまでご確認頂きありがとうございます。これで最後です…!以前に出た初代国王について簡単ですが完成したので、お時間の良い時にさっとお目通し頂けますと嬉しいです。ちなみに >132 にて、いつか何処かでレヴィ様の名を呼びたかった誰か=初代国王である彼の魂か時を超えた想いか何かの暗示する描写を入れさせて頂きました。遠くから見つめる構図を描きたかったが為にフライングしました…。


〈 初代国王 〉
名を『 アレステア 』。砂色を帯びた白い短髪で艶やかな髪質。ターコイズとペリドットを混ぜたような色合いの瞳を持つ。陽だまりのような笑顔と静謐な夜の海を連想させる眼差しが印象的。草花と海がよく似合う青年であった。20歳時点で身長180cm。髪型含め華やかなアレックスと一見正反対だが、笑った顔や憂いを帯びた表情などではっきりと面影を感じられる。特に横顔と声質が瓜二つらしい。

イメージなど:
>118 時点では皇帝の風格を持つキャラを想像していましたが悪友の会話を経て、一旦最初は御伽話に出てくる品行方正嫋やか王子様風の人物になりました(※アレックスも王道イメージですが彼はキラキラやんちゃ王子、アレステアは暖かくも何処か神秘的な優等生系です) 青年期は王子様・神子といった正統派な言葉がよく似合う人物でやがて何かしらの理由や背後様がお話されていた悲劇の運命などによって救国顔の王子様から、柔らかさと冷徹さの二面性が窺える人物に変化していったのかなと。仮面を被り続けたルートのアレックスかもしれません。


※ 自由に作成してしまったので、本編と一切無関係の裏設定的な人物ではありますが何かご要望等御座いましたらいつかお聞かせ頂けますと幸いです…!またこちらのpfはお返事を強要する物ではございませんので、次回お蹴り頂けますと幸いです◎以降、コーデリアにてお相手させて頂きます。姫君&人魚ペア終了までどうぞ宜しくお願いいたします……!



────


…────リリィさま! ( 今日は待ちに待った彼女と会える日 / カランコロンとドアベルの音が響き、逸る気持ちのまま貴女の元へ赴いた瞬間に、声音は明るか弾みひらひらと胸元で手を振って / 色は爽やかなパステルブルーと明るいが、白いレースの襟とゆったりしたシルエットが特徴的なやや落ち着いたデザインのワンピースを纏い / 色々と気になる話は山程あるが、今は目の前のときめきと緊張を解すのに精一杯でそわそわと )ご無沙汰しております。すみません、身支度に少々お時間がかかってしまいました。ふふ、いけませんね、つい気合が入ってしまって…!





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