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うららかな陽だまりに( 〆 )/67


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自分のトピックを作る
48: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-02-18 20:33:41




(/勿体ないお言葉から初回文までご対応ありがとうございます!各チャプターの流れも承知いたしました。また解釈違いや不都合等もお互い様ですのでどうそお気になさらず、まずは主様のお好きなように綴って頂ければ幸いです!返信ペース含めいつも沢山ご配慮をありがとうございます、これだけお伝えしたくスペース失礼いたしました。改めまして宜しくお願いいたします…!(お蹴りください◎) )



( 海に揺れる灯火を辿ってごつごつした空間を縫うように進んでいく。宮殿を満たす海水より冷たく何度も進んでは戻り、ようやく見つけた隠れ家への道も今ではすっかり通い慣れた。けれど、暫くこの場所からも離れる事になる。最後の道標の前で泳ぎを止めて、心内を表したかのように揺らぐ焔に指先を透かし。「次は、いつ来れるのかな」定まりきらない想いを固めるように焔を撫でて昏い深海から瞳に映らない空を見上げる。海の魔女との縁は祖母の遣いから始まったが、寡黙だが静かに導き背中を押す人柄と知識は海の宝石に並ぶ輝きを放ち、自らの意思で今日までこの縁を紡いできた。穏やかな波音のような声を通して世界の神秘に触れる、穏やかに輝く日常がずっと続くと思っていた。昨夜、哀愁の滲む目で佇むあの青年を見つけるまでは。──はっと我に返り、見つめる程時間を忘れて意識を引き込む焔から手を引くと再び目的地を目指して泳ぎを進める。急いだ甲斐あって普段より早く到着したものの、それに気付かない程新たな道を歩こうとする意思は不安と期待を誘い。乱れた息を整えてコンコンと隠れ家の戸を叩き努めて平静を装うものの彼には声だけで緊張が伝わってしまうだろうか。内に巣食う動揺を宥めようとそわそわと尾を左右に揺らしながら返答を待ち、入室の許可が与えられればすぐに顔を覗かせるつもりで )
海の魔女様、レヴィ様! コーデリアです。お待たせいたしました……!





49: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-02-22 23:45:41




……入ると良い。
( まるで遠い遠い海上から注ぐ陽の欠片がこの深海の地まで降りたかのように、聞く者の心の深奥を暖かく満たす至上の声音。その先触れとして、何処か急くような人魚の尾が打つ小波に海の魔女たる己が気付かぬ筈はなく。彼女への簡素な応答の音には表れずとも、来訪者への歓待の意を少しだけ口端を傾ぐ事で示しては、戸としての役割を果たす大岩がひとりでに脇へと退いて。いつもならば、このまま中央の平石に書物の幾つかでも積んでの講義か、あるいは彼女の他愛ない話に耳を傾ける所。しかしながら、来訪の時間や声音に宿る緊張、尾が立てる小波の細々とした違和を拾い上げれば、わざわざ確たる言葉などなくとも、その純な心を揺らす何かがあったのだろうと推測が立つ。困り事かそれに類する物があるのなら、と一先ずは講義の用意はせずに棚から相手へと身体を向け。そのまま周囲を満たす死の水を意に介す事もなく悠然と地を踏みしめ、平石の傍らにある岩の椅子へ黙して腰を下ろす。対面には人魚用に拵えられた椅子の用意もあり、いつものようにそこへと彼女が落ち着くのなら、こちらも平生通りに傾聴の姿勢を取り、少し長い前髪の狭間から覗く昏い藍色を静かに相手へと向ける筈で )
──。





50: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-02-27 00:18:04




……! ご無沙汰しております、レヴィ様。お元気そうで安心しました……!
( 眼前の通い慣れた大岩も、今では自身の内側に宿る緊張や不安を具現化したかのようで。立ちはだかる感情を優しく遠ざけるように荒々しい岩肌へ手を添えていると彼の許可が下り徐々に大岩は動き出す。開かれた視界の先に何も変わらずに佇む彼を前に強張っていた表情がふわりと花笑むように和らいで、再会に対する喜びの意を示したのも束の間、己の視線は悠然と海底を踏み締める立ち姿へと奪われる。すらりと細い足で死の水すら従える姿に感嘆の意を瞳に浮かべ、一拍遅れて自分の為に用意された椅子へと掛け。普段ならば王宮の出来事や講義の振り返りを合図に始まるこのひとときが始まるのだが、これまでと異なる始まりを迎えた事でやはり海の魔女である彼には何もかもお見通しなのか、と小さく息を吸って肩の力を抜いて取り繕うことを止め。背筋をぴんと伸ばして早速本題を切り出し。アクアブルーの瞳は彼の藍色を揺らぐ事なく映し続けていたものの、願いを口にした瞬間、声は僅かに震え尾の先は絶えず小波を立て続け )
今日はお願いがあって参りました。海の魔女様、どうか──……どうか私に、ヒトの足を授けて頂けませんでしょうか。

 



51: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-03-03 22:29:34




……それは世の理に反する、禁忌の術──まさに外道の法だ。
( 露わとなった美しい蒼の輝石がふと細められ、仄かに色付く桜色の唇がゆるりと弧を描く。…きっとこの世に、目前の微笑みよりも柔らかな角度など存在しない。もはや幾度となく魅了されてきたその笑顔の為なら、自らの何もかもを容易く差し出せる程に彼女という海へ耽溺している。そんな相手たっての願いとあらばと、何時になく真剣味を帯びた言の葉の一つたりとも取り零さぬよう、視線を対面に据え確りと耳を傾けて。けれど、当の愛しい声音が奏でたのは神をも恐れぬ禁断の領域。短く息を詰めると同時に、かつて天より啓示された彼女の避け難い運命が脳裏を過ぎり。元々本業を離れ、こうした隠居生活を送る事となった一因──数々の運命に抗し得なかった無力感は未だ重く腹底へ沈殿しており、まるで昔の古傷に触れられたかのように胸奥の鼓動は俄かに不穏な律動を刻み始め。数拍程度の逡巡の後、一先ずは淡々と理知的な説明に終始しては、言葉を区切ると凪の面を少し顰めさせて忠言を呈し )
厳しい制約がその身を縛り、代償は君の生命にも及ぶだろう。……他で代替は。あるいは諦念を。





52: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-03-08 16:57:39




諦、念……。……お祖母様も同じ眼をしておりました。
( 新たな世界へ手を引く声は普段と打って変わって重く、禁忌と称した一言がまるで杭のように心を穿つ衝撃に双眸を大きく見開いて。その海には隠しきれない痛みがありありと浮かび上がり。道理を理解出来るからこそ生まれる心痛を抑えるように唇を引き結んで俯いた拍子に一筋の髪の毛が鼻筋へはらりと垂れた。……きっと、姉達が語る人魚の幸せは陸の世界に存在しないだろう。女王である祖母に自らの意思を告げた時も決して喜ばず『何の因果かしらね』と淡々と受け止めるのみで、口数少なく伏せた目が何よりの証明だった。それでも私は、あの一瞬を見過ごして過ごす数百年を想像出来ない。ふるふると頭を振り沈黙を破る答えの輪郭は、諦念を拒み無垢を内包した憧れで縁取られたまま、心臓に手を添え、浮かべた口元の弧は先程よりも緩やかで、しかし一層強く見つめる瞳で違える事のない誓いとし。──この時の私は知らない。告げた願いが彼が踏みしめる死に水よりも残酷で、その心に刻まれた古傷の深さを、今はまだ知らない )
それでも私は、私の想う太陽に笑って欲しいのです。──痛みも制約も乗り越えてご覧にいれましょう。そして、願いが成就した暁にはこの魂の全てを海の魔女様に捧げます。一片も欠けることなく、貴方様のものになりましょう。……若輩者の魂でも、きっと何かのお役に立つはずです。





53: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-03-08 17:53:50




(/一部セリフと誤字を修正させて頂きました。レス消費失礼いたしました…!(※こちら蹴り推奨です))



諦、念……。……お祖母様も同じ眼をしておりました。
( 新たな世界へ手を引く声は普段と打って変わって重く、禁忌と称した一言がまるで杭のように心を穿つ衝撃に双眸を大きく見開いて。その海には隠しきれない痛みがありありと浮かび上がり。道理を理解出来るからこそ生まれる心痛を抑えるように唇を引き結んで俯いた拍子に一筋の髪の毛が鼻筋へはらりと垂れた。……きっと、姉達が語る人魚の幸せは陸の世界に存在しないだろう。女王である祖母に自らの意思を告げた時も決して喜ばず『何の因果かしらね』と淡々と受け止めるのみで、口数少なく伏せた目が何よりの証明だった。それでも私は、あの一瞬を見過ごして過ごす数百年を想像出来ない。ふるふると頭を振り沈黙を破る答えの輪郭は、諦念を拒み無垢を内包した憧れで縁取られたまま、心臓に手を添え、浮かべた口元の弧は先程よりも緩やかで、しかし一層強く見つめる瞳で違える事のない誓いとし。──この時の私は知らない。告げた願いが彼が踏みしめた昏き死の水よりも残酷で、その心に刻まれた古傷の深さを、抗えきれない運命を、今はまだ知らない )
……それでも私は、私の想う太陽に笑って欲しいのです。──その為なら、今の私が持つ全てをお支払いいたします。そして、もしもこの身が消えた後、海へと残る私の魂はどうぞ自由にお使いください。……若輩者の魂でも、きっと何かのお役に立つはずです。





54: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-03-13 23:43:06




──……。
( 両想いのつもりだった、などとはよもや言わないが。もし彼女もまた自身と同等に、この一時の語らいに重きを置いてくれているのなら──。そんな淡い期待は呆気なく崩され、今や直視するには少々耐え難い清廉な蒼から逃れるように瞳を伏せ。机上で組んだ両手に知らず力が込もるも、硬く結ばれた唇から決して否は零れずに。昔から引っ込み思案で内省的な気質にありながら、それでいて信念に関わる局面では決して揺らぐ事のなかった未だ幼い輪郭の残る姫君。そんな彼女の、噂や肩書きなどに惑わされず、自らをただ一つの個として真摯に貫く瞳に己は惹かれたのだから。心臓が軋むような心地はその場へ置き去りに、ややあってゆらりと黒衣のローブを纏う長身を席から立ち上がらせ。そのまま胡乱げな暗がりにある奥の棚へと歩みを進めては、予め用意を済ませておいた秘薬を手に振り返り。彼女にのみ向けられるごく柔らかな声音と、それこそ常に一定の諦念を宿すように凪いだ普段の面持ちで相手を招くだろう。平生と何ら変わる事の無い、奥底の知れぬ深淵色の双眸。仄かにそれを細めることで彩りは一層濃く昏く、まるで遍く生命を海底へ引きずり込む幽鬼染みた眼差しで。長命の身において瞬き程度の須臾の間に、彼女が誰を愛そうが所詮は瑣末事。どうせ最期には、その何もかもを他愛なく打ち砕かれて──僕の海に落ちてくる )
一切を失う覚悟が真にあるのなら。……おいで、コーデリア。





55: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-03-18 00:36:39




……レヴィ、様、
( 今し方拒んだ諦念を彼が引き受けたように、絡まっていたはずの視線がしがらみを解くように逃げていく。この場で許される振る舞いは、返答を待つことだけ。それでも〝海の魔女様なら分かって下さるかもしれない〟と何処かで期待していた。彼の瞳は書物を見つめ歴史を語る時も世俗を厭いながら、時折確かに可変の未来を予感させたのだ。自身の空想に形を与え、授けて下さった智慧があるからこそ15の夜に諦めた陸に再び上がろうと決意出来た。あの焔を生み出される方ならば、きっと最後には背を押して下さる。──そんな知らぬ間に膨らんだ身勝手な甘えは、振り向いた眼差しを前に泡の如く弾け、身体は硬直し椅子に縫い付けられる。ああ、私に此処を訪れる次の機会など最初から存在しない。教え導いてくれた彼や祖母が抱いた感情は〝恐らく〟失望だ。初めて目にする深淵に思わず声が上擦る。一つ失うだけでも、こんなにも苦しいのか。決して偽りではない誓いと決意が齎す重さを正面から受け止める暇もなく、深淵の眼差しに腕を絡め取られるようにして身体が彼の元へ引き寄せられ。長い尾鰭を揺蕩わせたまま何とか姿勢を維持すると、既に失ったと思われる一つ目の代償によってより切実さを増した表情で秘薬ではなく瞳へと両腕を伸ばせば、ただ審判を待ち )
誓いに、願いに偽りはございません。……ですが、このように立ち去る非礼をお許しください。





56: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-03-23 22:53:06




……構わない。君の魂が在りたいと望む場所を見つけたのなら、それは尊ぶべきものだよ。
( 澄んだ蒼の瞳に陰りを宿す一方、折れぬ決意を秘めて真っ直ぐ伸ばされた白腕をこちらへ柔く引き。そのまま自らの腕の中へと閉じ込めれば、改めて絡めた暗色の瞳を僅かに細めて。しかし、痛みを堪えた、導者としての優しいテノールは一転して低く地を這うように落ち「──その先がたとえ、奈落に繋がっていようとも」小瓶に満ちた液体を口に含むと、前触れなく相手の唇を奪い。神をも恐れぬ禁断の秘薬は、劇薬にも相似する。異質な魔力が一挙にその身へ流れ込み、体内を駆け巡る激烈な熱と衝動は、到底彼女の意志のみで受け入れられるものではあるまい。細腰と後頭部を手で抑え、確りと最後の一滴まで飲み干した事を確認して拘束を緩め。分かりやすい外傷はなくとも、体組織が根本から急速に作り変えられてゆく未曾有の感覚に襲われているだろう相手へ、滔々と魔法の対価と代償を語り。その静謐な話振りや何処か諦観の滲む物腰に相反し、相手の唇も愛の囁きすら他者に譲る気のない自己矛盾には気付かぬ振りを。黒衣を揺らし互いの身を離すと、身体が完全に陸の者へ転じる前にと胸中に煮え滾るような熱情を飼い殺しつつ、何も悟らせない静かな声音と双眸で地上へ急がせて )
……対価は声。情を紡ぎ、重ね連ねて、愛という実を結ぶ為の言葉を失った末に、想いをも遂げられなければ……その身に宿る魔法は呪いとなって、君の命を奪うだろう。──さあ、コーデリア。…君の天運の元へ。





57: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-03-30 21:10:37




( 黒衣の檻に収まるまでの時間が永遠かのように錯覚してしまう。抵抗する間もなく引き寄せられ、失望の傷跡を愛でゆく師の救いの言の葉は誰に救い上げられる事も望まずに秘薬の中へと落ち。次の瞬間、眼前の深い藍色の影が深まった気がしたのは、きっと、……きっと気のせいではないのだろう。今この身に何が起きたのか理解し切れぬまま、喉へと流れ込む劇薬が齎す未知の感覚に『……! ──ッ……!!』初めは助けて、たすけてと底無しの海から這い上がるように腕に縋り。次第に自らの意思とは関係なく先に限界を迎えた身体が離して、はなしてと拘束から逃れるべく足掻き、最後の一滴を飲み干す頃には事切れたヒトのようにぐったりと脱力し。乱れた前髪で眼は隠れ、解放されてすぐ身体は海の流れに連れ去られて大岩の戸に辿り着くも、再度激痛と激しい眩暈に襲われるとその場にへたり込み。岩肌の壁に肩を預けながら張り裂けそうな心臓を抑えながら体内を支配する奇妙な感覚に生理的な涙を浮かべ、瞳は高潔で公平な師が取った行動への困惑の形を取り。失望させたで〝あろう〟申し訳無さからか眉尻は下げたまま、最後の警告に耳を傾け。慈しんだ交流の場を去るその瞬間、未だ混乱し変化を続ける脳内と身体が最後に目にしたのは、何も語らない貴方の表情だけ。かくして海底の姫君は善き魔法使いによってヒトの脚を授かり、陸へ上がっていきましたとさ。
物語の始まりは、少女が望んだ通りに進んでいく。──この先に待つものは、全てを失い泡と消える結末。けれどどうか、深海の瞳で見届けて。泡と消えるその時まで。( 〆 )


(/大変お待たせいたしました! このところペースが遅く大変申し訳御座いません……!また事後報告ですが、現在のコーデリアの補足としてレヴィさんに失望された(愚かな道を選んで期待に応えられなかった)と記述しておりますが、あくまでもコーデリア側の思い込みですので確定ロルのようにご不快に思われましたら後々改変可能ですとだけお伝えさせてください。その他、何か気にかける点などあれば何なりとお申し付けくださいませ……! (全文蹴り可です)

お詫びが重なり重苦しくなってしまいましたが、陸に移行するにあたり『(2-2)姫君と人魚』、または『(2-3)王子と魔女』の初回ロルを此方から投下させて頂こうかと思いますが、初回のご相談から日が経っておりますので、組み合わせの変更(顔合わせとしてアレックスとリリアンヌ様の一幕を挟む等)やシチュ変更のご希望等はございますでしょうか? )





58: 海の魔女 / レヴィ [×]
2025-04-02 21:34:05




(/不快などととんでもございません!毎度の事ながら、御伽噺らしく、幻想的で切ない余韻の残る素敵な〆をありがとうございました…!こちらこそ、展開的に確定気味の描写が多く申し訳ない限りで……もし何か気になる点や、返しづらさなどを感じていらっしゃるようであれば、何なりとご相談いただけますと幸いです。(※蹴り可)

確かに後の話の起点としてアレックス様とリリアンヌの描写を挟むべきか…と思いつつ、引き続きあまりにも可愛らしいコーデリア様と絡みたいという欲も大変強く……。熟考しましたが、一旦シチュ変更などはなしで『(2-2)姫君と人魚』の場面に移らせていただいてもよろしいでしょうか…!以降もテンポやロルの形式等は貴方様に合わさせていただこうと思いますので、ご都合の良いようにお綴りくださいませ。
それでは、優しいお言葉に甘えさせていただき、コーデリア様の初回ロルを楽しみにお待ちしております!)





59: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-04-06 16:03:08




(/全くの杞憂だったようで…!嬉しいお言葉をありがとうございます。励みになります……! 当方も主様の巧みで読みやすいロルに日々ときめき、確定云々はお話頂くまで全く気にしておりませんでした…()少しだけお話させていただきますと実はコーデリアの核を掴み切れておらず『一途で健気』なキャラ描写への個人的な拘りと時期的な問題でお待たせしてしまう事が多くなっておりますが、決して主様の問題では御座いませんのでその点はどうぞご安心ください…!(特に54のレヴィ様の諦念と愛着の絶妙なバランスや台詞にぐっと心を掴まれました…。引き続きご自由に綴って頂ければと思います…!)
長々とお話してしまいましたが、『姫君と人魚』お昼前後の市場のシチュにてご用意させて頂きました。何か気になる点等あればまたご連絡頂けますと幸いです。改めて2-2も宜しくお願いいたします……!)



──……。( 決別の日から時は流れ、王子の庇護の元かつての代償が時に夢として現れつつも今日も今日とて仕事に励んでいれば / 顔を見たメイド長から『今日は息抜きでもしていらっしゃい。そうね、市場にでも』と突然の御達しを受けあれよあれよという間に日除け帽に丁度良いサイズのバスケット、シンプルながらも上等な生地で仕立てた小麦色のワンピースに着せ替えられ / 折角だから楽しまなくては、と商人に導かれるままジュースを試飲し流れで二本購入したものの、肝心の心は商人達の謳い文句に混じって近々開催される舞踏会の噂にそわそわ揺れ動き / 『またどうぞー!』と、はにかむ店員に手を振り木箱が積み上がる店の近くを当てもなく歩きながら、元の声とはかけ離れた嗄れた声で辿々しく胸中を吐露し )──……隣国の、王女様。一体どんな、お方なのかしら……。





60: 隣国の姫君 / リリアンヌ [×]
2025-04-10 23:02:50




(/本当にいつも大変お優しく、ご寛容なお言葉をありがとうございます…!もしこちらの描写やキャラメイクなどに何か至らぬ点があったのなら申し訳ないなと少々気にしておりましたが、光栄なお言葉の数々にほっと胸を撫で下ろしました。また、ご多忙の中、絡みやすくコーデリア様の可憐な魅力が溢れる初回ロルの投下をありがとうございます。どうか以降もご負担にならない範囲でゆるりとお相手いただけますと幸いです◎それでは、こちらこそ場面転換後もよろしくお願いいたします!以降も何かご相談や気になる点がございましたら、いつでも気軽にお声がけくださいませ。※蹴り推奨)


……今日も折良く、お会い出来たなら幸いですけれど。( フリルのあしらわれたリボン付きの帽子とクラシカルなケープを纏い扮するのは良家の令嬢スタイル / 威勢の良い出店の声掛けをそつの無い微笑一つで躱しつつ、それにしても、と脳裏へ泡ぶくのように浮かぶのは気になる彼のこと──これまでの経験上、相手の出没場所は海辺が大半、にも関わらず自身の直感は今この瞬間この場を指して / 上品さの裏に苛烈さを隠すような王宮の社交や、厳しい王族教育の息抜きとして赴いた先で、なんと珍しい事もあるもの、と細かなレースの織られた日傘をくるりと手慰みにひと回し / 傘によって生じた死角の内側、不意に安定を欠いた隣の木箱がぐらりと傾いて、己が危機を察知したのは事態が致命を迎えてから / 少し離れた位置で影のように潜む護衛の動き出しよりも、傍らの少女の方が半歩早いだろうか )!──きゃあっ!





61: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-04-13 19:44:14




──……!( ふと、傍で奏でられる鈴の音を拾い / ちらりと横目で見れば日傘の下から薄桃色の長髪が印象的な、たおやかな足取りで歩くご令嬢の姿 / ──そういえば、アレックスが話していた。隣国の王女様もオトメユリのような大層美しい御髪をお持ちだと / とくん、と胸が高鳴り始める感覚は新たな知恵の実を口にする瞬間に少し似ていて / 可憐な華へミツバチのように視線が吸い寄せられるその瞬間、視界の端で不安定に積まれた木箱を捉えればさっと血の気が引き / 咄嗟に自分側へと引き寄せれば、バランスを崩したとしても彼女が直に地面に叩きつけられる事がないようしっかりと体に手を回し / 直後の衝撃音に店主や周囲の人々が駆け寄り、彼女の身体を優しく離し張り詰めた緊張から一気に解放され漸く息をして / 普段ならば極力会話を避けるものの、躊躇う素振りも見せずヤスリ同士を擦り合わせたような声で怪我の有無を尋ね / その間、アクアブルーの瞳は些か心細げに揺れ )──あ、の。お怪我、は……。





62: 隣国の姫君 / リリアンヌ [×]
2025-04-16 23:35:56




──なんて、愛らしい。( 不意に傍らから引き寄せる力に身を委ねると、けたたましい音を立てて崩れ落ちる眼前の危機など放念するまでに目を奪われ / まるで月の煌めきが光の中を泳ぐような白髪に、桃色に染まった頬、藍玉石を思わせる淡い蒼の瞳、陽に透き通る白々とした四肢 / 電流が走ったかと錯覚するほどの衝撃が身を貫き、先刻から自身が感じていた不思議な導きの先は例の彼ではなく彼女であったのだのだと悟らせ / 慌ててこちらへ駆け寄る店主らの靴音と憂慮の声に、はっと直ちに居住まいを正すと淑女の微笑みと共に気丈な言葉を添えて杞憂を晴らせば、改めて相手へと向き直り / 可憐な顔貌には不釣合いな掠れ声、けれども懸命な双眸でこちらを伺う様がまたいじらしく、思わずきゅっ、とその手を自らの両手で握り熱の籠った眼差しで相手を見詰め )……わたくしはこの通り、傷一つございませんわ。先程は窮地をお救いいただき、感謝いたします。…逞しく勇を鼓して、この身に降りかかる危難を退けてくださるだなんて、一体どこの白馬の王子様かと思えば、とぉっ……ても可愛らしい方でしたのね。





63: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-04-19 22:37:38




……! 礼など。体が、先に、動いて、しまって。
( 自身を愛でる一言に不安は一転し、ぶわ、と驚きと喜色が溢れ、仄かな熱は耳まで紅く染め上げ / 大した事ではないと左右に首を振り身振り手振りでアピールし、浮かれて頬が緩み切ってしまわぬよう感情を抑えるも / 以前まだ歩行に不慣れだった頃に、王宮で想い人が庭師を庇った時の動作を咄嗟に真似たもので / 〝王子様〟と、自分を通して彼を褒められたような気がして、ついにふわりと口許から笑みが溢れ / ──無事で良かった / 声を恥じらう様子もなく小さな笑声を奏で、途切れ途切れにしか紡げない声の代わりにきゅ、と白くきめ細かい手を握り返して / まるで騎士のような口振りで戯けて見せれば、ふと先の騒ぎの中に混じって此方に寄せられる異質な視線を捉え / 視線の主は恐らく高貴な身分である彼女の護衛だろうか、しかし不届者の可能性も否定出来ず / 握った手の力を僅かに強めると彼女の背後に目配せをして、もしも彼女から護衛に関する一言が無ければ彼らを撒いて別の場所へ連れ出すつもりで )
っふ、ふふ。勿体ないお言葉、恐悦至極、に存じます。貴女様のような、麗しい方に仰って頂ける、など。──……あの、今日は、お一人でお買い物、でしょうか。





64: 隣国の姫君 / リリアンヌ [×]
2025-04-22 20:54:29




──えぇ、一人ですわ。けれど……心配性な〝小鳥〟には、少々参っておりまして。
( 頬を赤く染め上げる様は庇護欲をそそる小動物のよう、けれど一度ふわりと花が綻べば優麗で繊細な美貌が際立ち / 可憐な見目にそぐわぬ騎士然とした振る舞いもかえって愛らしさを掻き立て、こちらも無意識に口許が緩み / ──本当に、お可愛いこと / ふと結ばれた視線からその意図を汲み取ると、しおらしく自らの頬に手を添えて思わず溜息 / もはや運命の導きとすら錯覚させられる特別な相手とのデートに、無粋な監督者など不要でしょう / 困ったように少し眉尻を垂らすと、一抹の茶目っ気を含ませたごく穏やかな微笑を唇に刻み / しかしてその実は無垢な少女を惑わせる悪魔の囁きが如く、繋ぐ指先をゆるりと甘く絡め、そっと大海の蒼に重ねた蜂蜜色の双眸はあくまで淑やかに慎ましく、けれど善性の強い彼女には一概に跳ね除けづらいだろう期待をたっぷりと込めて )
…もしも貴方が望んでくださるのなら、共に逃げていただける? 可愛らしい王子様。





65: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-04-24 23:44:56




──……いけないひと。
( 良からぬ不安が外れた事に安堵しつつ、勤勉な小鳥におしゃまな姉達を追いかける付き人達の姿を想起し、くすくす肩を竦めたのも束の間 / 麗しい容貌から溢れる憂いの息、鳥籠の中から羽ばたくその日を夢見る表情を前に言い表しようの無い胸騒ぎが / その正体は手を差し伸べずにはいられない麗しく儚く、艶やかな魅力と、かつての師を〝失望〟させた自身の目の前に、〝期待〟という名の感情が再び現れたことへ動揺で / ぽつ、と吐き出した一言が、何を意味し彼女に向けたものかそれとも、自身へ向けた一言か分からないまま / 舞い込む風に長い髪がそよぎ、覆い隠されていたパールの耳飾りがきらりと一瞬姿を見せて / 刹那、瞳は悪戯げに三日月形を描き、絡まる指先を一度離しては再度手を引く形で握り直したのを合図に走り出そうか / 逃げた先で小鳥に突かれても、私は──今彼女の期待に応えたい / 足の違和感も感じさせない程軽やかな足取りで人ごみを抜け、風に吹かれるまま数多の店を通り過ぎればくるりと後ろを振り返り、〝覚えておいてください〟と付け足すようににっ、と口角を上げて )
──コー、デリア・ソフィ。……今日この時間が終わるまでの、貴女様の、共犯者のなまえ、です。





66: 隣国の姫君 / リリアンヌ [×]
2025-04-26 23:12:08




コーデリア、様……。
( 図々しい申し出への文句と取るには柔らかで、何かを秘めるような艶やかな響き / 彼女が纏う奇妙な力の気配も合わさり、一種の魔性めいた光を帯びて、美しい蒼の輝石が描く弧に魂ごと魅入られる / 不意に引かれた手によって我に返ると、ひらめく長いスカートの裾を摘み、導かれるままに地を蹴って / 目まぐるしく、けれど軽やかに人という障害を右へ左へと躱し、見る間に護衛の姿は人垣の遥か向こうへ / 慣れぬ逃走劇と高鳴る鼓動の合間、振り向き様に告げられた高貴と可憐の狭間にある音を半ば惚けたように舌の上で転がし / やがて少し人や店が疎らとなった地で足を止めては、胸元を手で抑えつつ静かな歓喜を未だ弾む吐息に乗せ、改めて淑女の礼と自己紹介を / その一方、いい加減に限界、と先刻の刺激的な経験によってか胸奥から湧き上がる熱き情動によってか、赤く上気した頬と甘く蕩けた蜂蜜の瞳、そしてふるふると小刻みに震える指先を相手へと / 遂には辛抱堪らずとばかり、むぎゅ、と自らの胸へ少女の頭部を招き愛くるしさの発露を )
ご挨拶が遅れました、わたくしはリリアンヌと申します。実に鮮やかなお手並みでしたわ、素晴らしき共犯者様。──あぁ……それにしても、それにしても……なんってお可愛いんですの~!!





67: 人魚姫 / コーデリア [×]
2025-04-29 23:59:41




っふふ、ふふ……! 今は、ただの、コーデリアと、お呼びください。
( 手を引かれることはあれど、私が誰かの手を引く側になるなんて / 小鳥を撒き、乱れた日よけ帽を被り直して息を整えるも高揚感は止まる所を知らず、硬さを残していた表情は走る内にゆるゆると綻び始め / 一礼と共に降ってくる彼女の声は花びらのように軽やかだと言うのに / 「……リリ、アンヌ様?」 / 逸る鼓動は次第に重く、一音一音刻みつける速度に変化し / 何か大きな予感はしていたものの、それでも予想の範囲を大きく超える彼女の正体と、薄桃色に揺れる波の内側──心身ごと包み込む柔らかな両腕と燃え盛る大きな愛の中で、少々たじたじになりながら次に話すべき内容を思案していれば / ぐう / 主張したのは己の口ではなく、まさかの腹の虫 / 共犯者などと気取ったのも恥ずかしくなるほど、音が鳴るや否や勢い良く彼女の肩を掴み、すかさず顔を上げ / 砂浜に打ち上げられた魚の如く口をぱくぱく上下に動かしてはジュースの試飲以外何も口にしていない事情を必死に説明し )
──ご、ごご、ご無礼を! 昼食、を、忘れて、おりまして……。





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