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オリジナルキャラなりきりチャット
自分のトピックを作る
41:
一色棗/一夜 [×]
2023-08-04 18:22:56
>>38 / 折化様
──…っ、……。
(投げ掛けられた言葉は不安を増長するばかりで、思考は黒い靄に蝕まれていく。退く気配を追って伏せ気味だった顔を上げた先、先程までとは打って変わって『無理強いできない』なんて白々しく紡いでみせた彼をじ、と見上げる視線は懐疑心を隠そうともせず。知らず知らず張り詰めていた糸を解くよう深呼吸、その間に向けられた背の意図を掴み倦ねて瞳を瞬かせて。誰かに背負われた記憶などほぼ無いに等しく、促されたことで漸くそれを理解した。連れて行かれる先が安全かなど確認する術もない。しかし今この状況においては従う他に選択肢があるとも思えず、怖ず怖ずと立ち上がると諸腕を首へと回し身体を委ねて)……失礼、します。
42:
異割/折化 [×]
2023-08-04 19:22:25
▼ 一条文子 様(>>40)
帰りたいのかって聞いてるんだけど。お前自身はどう思うの?
(彼女の告げる拒絶は意思を感じられず、不満げな表情を隠そうともしないままに髪を擦り付けて。下へ視線を向けている故にくぐもった声色は慰めなど含まれていない。自分勝手な振る舞いに添えたのは尚も追求、彼女が答えるにせよ答えないにせよ、性急に過ぎるのは確かで。柳腰を抱えていた腕の力を緩めると埋めていた顔を上げ、ぎこちない手付きで髪を撫でたのを境に僅かに腰を浮かせて。少しの移動と伸ばされた腕の行く先は彼女の為に用意した文机の上、筆を取っては紙面に文字を走らせる。達筆とは言い難い字体で書かれたのは『夜具』と『夜着』、書き終えたならば軽やかな音と共に寝具類が出現することだろう。部屋中央にトスと現れたそれは素朴な布団に白一色の綿の夜着、何の変哲もない代物だが清潔さと寝心地は保証されよう。使えと言葉にすることはせず、ただ視線だけで彼女のものだと促して。文机の端に肘を付き、掌で顔を預けるようにして頬杖を付く。どうやら腰を落ち着けて彼女の挙動を見守ることにしたらしく、傲岸不遜な態度を崩すことなくゆっくりと瞬きを。彼女がこのまま無事に寝支度を終えるのならば傍らで夜を過ごしていく心積もり。瞼は下ろされ寝言のような独り言、下手な気遣いは不器用な自身の精一杯。)この辺で勘弁してあげる。ゆっくり考えてくれていいよ、後悔してほしくないのは本当。……何かあるなら、袖でも引っ張って。
(/キリが良い頃かと思いまして、一度回収させていただきます……!次の指名は異割でも他九十九神でもどちらでも大丈夫です。もしご希望の展開などあればお伝え下さい!)
▼ 一色棗 様(>>41)
(猜疑を滲ませた瞳も何処吹く風で表情を変えることはせず。やがて選択肢がないことを理解したのだろう、預けられた背中の体温に「偉いね」と独り言を漏らして。細身に見合った軽い身体を抱えなおすと、負った背の子を落とさないように歩を進め。黒色の足袋は部屋中に散らばった櫛に引っ掛かることはなく、襖を開いた先にあるのは無機質な廊下。板張りの廊下の中央を目指して迷いもなく進んで行き、静かに片手で襖を開いては室内がよく見えるよう中央へ。彼女に降りるよう促して、それが無事に見届けられればもう一度「良い子」と繰り返すだろう。子どもに対するような褒めの言葉に付随するよう、にこりと笑みを浮かべながら人差し指を一振り。音もなく指先の延長に現れるのは所々が擦り切れた古い巻物、それに筆。それらを握り込むようにして纏め取ると、彼女に紙片の端を握らせるよう巻物ごと掌を取り)ここが君の部屋だよ。まだなにもないけど、君が望むなら、一通りのものは揃えられるからね。
43:
一色棗/一夜 [×]
2023-08-04 21:43:00
>>42 / 折化様
(一歩でも踏み出せば刺さってしまいそうな櫛は、何故だか彼の足取りを邪魔することはないようだ。不思議そうに改めて室内を観察していると、不意にその中央に一つだけきらりと輝く物体を発見して。目を眇めてその正体を探ろうとしている内、景色が変わってしまえば視線は前方へ。程なく辿り着いたのは質素と呼ぶことすら躊躇われる無機質な部屋、自らの足を下ろすと辺りを軽く見回して。何一つ、家具すらないことを確認してから彼に向き直っては、何も無かった空間から突如として現れた筆記具に「わ」と小さく喫驚の声を上げ、その行く末を追うまま目線は手元へと)どこから……なんて、聞いても仕方なさそうですね。それで、この筆と巻物は?なにか書き残しておく必要があるんですか?
44:
一条文子/一夜 [×]
2023-08-04 22:03:58
>42 異割様
───…、
(鋭い一手は一等強い余韻を残し、五月蝿いほど脳に反響する。自分自身でさえ踏み込むことを禁じた深層心理には幼少から今に至るまで頑丈な蓋が閉められていて、一度溢れ出してしまえば取り返しがつかないだろうという事はどこかで分かっている。紅の差された唇はきつく真一文字に結ばれるだけで役割を果たさず、抗弁が叶わなかった矢先、頭頂部に微かな温もりが灯ったかと思えば背後の重みが消え失せ。先刻の言葉が呪いのように耳朶に纏わり付き、動き出した彼の動向を追うことができないまま畳だけを見詰めていたものの、僅かな物音と共にゆくりなく出現した物体をちらりと覗いて。傍らにあったのは簡素な布団と夜着、特段指示がなくとも用途は直ぐに理解できた。初めこそ不遜な態度が憎らしい印象を強めた彼でも、その行動と続いた独白に不器用な温情を見出したのなら、自然と眉尻の下がった微笑が浮かんでしまう。瞼が閉じていることを再び確認し、慣れた手つきで帯を解いては肌襦袢と裾除けの状態の上から夜着を纏い、するりと横向きに布団の中へ身体を滑り込ませ。目を瞑っているのをいいことに頬杖を付く端正な顔立ちを少しばかり見据えてから、世辞ではなく率直な感想を囁いてからやおら双眸を閉じ。)
……案外優しいのね、貴方。
( /回収ありがとうございます…!素敵な一夜目を過ごさせて頂いて感謝の一心で御座います。つきましては次の指名についてなのですが、やはり出会い頭のみで異割さんとお別れは名残惜しくもし宜しければ二夜目も異割さんの元で目を覚ませたら、と思っております。聞きそびれたお名前も二夜目でお聞きできたらなと。異割さんとの関係を軸(メイン)にしたいという思いはあるのですが、とはいえ一人くらいは他の九十九神の方々と交流したい気持ちもあり、異割さんとは二夜目、三夜目まで共にして次の一夜もしくは間隔をあけて計二夜ほど違う方の元で目覚めるというのはどうだろうかと考えておりました。如何せん七夜目までなので他の方とお話する夜が沢山あると、やはり異割さんと過ごす夜が少なくなってしまうかなと…、黒幕の存在含め物語的にたくさんの九十九神様と交流した方が良かったりするのでしょうか?長々とご相談してしまい申し訳御座いません…! )
45:
折化/草紙 [×]
2023-08-05 12:55:36
▼ 一色棗 様(>>43)
君は聡いね。その通り、この筆はこれに書きつけるためにある。
(落とされた視線の先で紙面をさらりと撫でては型通りの説明を。言うより見るが早いと判断したか口先の傍らで墨も磨っていない筈の筆先が動かされる。抑えもなく支えもない中で巻物に走らされた文字はそれでも乱れが見られることはなく、整い過ぎて逆に不気味なほどの印象を与えるかもしれない。整然とした墨で描かれたのは『寝台』、檜の匂いが微かに漂うそれは一人が寝られるほどの小さなもので、六畳程の部屋の壁に沿うよう煙の如く出現した怪異。簡素なそれへの一瞥を最後に自身の握っていた筆を同じく彼女に握らせたなら、その手に自身の掌を添える形で促して)試しになにか欲しいものを書いてご覧。取り出せるものなら、僕が取り出してあげるよ。
▼ 一条文子 様(>>44)
(/こちらこそ素敵な娘様と楽しい一夜を過ごさせて頂きありがとうございました!美しい幕引きもありがとうございます。また今後の展開に関して、異割メインとのこと承りました。背後様のご提案ぜひとも取り入れさせていただきたいのですが、もしご希望であれば異割+他九十九神両者との遭遇も可能です。二者と同時に遭遇する際は廊下一択になり、どちらかとは短時間の邂逅になりますがもしよろしければご検討ください……!
それから、物語交流に置いて必ずしも多くの九十九神と交流する必要はなく、背後様のご判断にお任せしております。ただ確実に現世帰還を目指す場合、余りにも黒幕の存在に話が向かないようであれば多少のテコ入れはさせていただく所存です。現時点では異割をメインとした展開であり二夜目も異割の元ということで、部屋で眠られた娘様にこのまま繋げる形でお話を紡がせていただこうかと思っております。その他ご意見があればお聞かせください。
ご相談ご質問大歓迎ですので、今後もお気軽にお声掛けください!)
46:
一条文子/二夜 [×]
2023-08-05 16:02:59
>45 主様及び異割様
( /ご提案して頂いた異割さん+他九十九神様との遭遇、とても魅力的で面白そうなので是非そのような展開を入れて行きたいです…!二夜目でも三夜目でも構わないのですが、流れで良さそうな時に廊下に行き遭遇させて頂けたらと思います。どの九十九神様も素敵ですので遭遇するのが何方かはお任せしたく、遭遇回数は一回、または夜を跨いで二回程度、ぼんやりとした構想ではありますが、他九十九神様に遭遇する→話には聞いていたものの、本当に異割さん以外にも人ならざる存在が居ると知る→四夜目か五夜目かで一度だけ違う九十九神様のお部屋で目覚める→都度異割さんの元で目覚めると過信していた為やや緊張した一夜を送る→再び異割さんの元で目覚める→安心感と共に異割さんの存在が大きくなっていることに気付く…といったような段階が踏めたら嬉しいな、と思いました。
又、質問にご回答頂きまして有難う御座います!現世帰還については七夜目まで決断し切れなさそうな娘ではありますが、適度に他九十九神様と出会いつつ異割さんとお話を紡いで行けたら嬉しく思います。二夜目はまた異割さんの元ですので、こちらが起床したところからが定石かと思いその場面からまた下記に書かせて頂きましたが差し支えなかったでしょうか。そしてお優しい言葉、ありがとうございます。また何か相談や質問があったら都度顔を覗かせようと思いますので、宜しくお願い致します。 )
(晴れぬ視界、ぼやけた風景を見せる水晶体が映し出すのは、自宅の内壁ではなく昨夜通された一室のもの。再び目を醒ませば元の場所に戻っているやもしれぬ、という淡い期待は儚くも散り、とは言え義務も使命も存在しない此の空間に滞在できるという事実に、微かな安堵と一抹の心地好さが知らず知らず顔を覗かせ。何時間意識を手放していたのだろうか、時計は疎か時間の概念すら不慥かな世界では知る術がなく、すずろに思考に耽っているとふと自身の身体の向きが入眠時と変わっていることに気付く。確か彼の方を向いて眠りについた筈だが、寝返りを打ったのか反対側を向いていたらしい。幾ら昨夜頼んだとはいえ起床するまで傍らにいることはないだろうと思いつつ、彼の所在を確認しようと開き掛けた口は直ぐに閉ざされた。そういえば名を聞いていなかったと今更ながらに気付いてしまえば、小さな溜息と共に寝ていた向きのまま上体を起こし。)
47:
一色棗/一夜 [×]
2023-08-05 17:14:34
>>45 / 折化様
欲しいもの。欲しい……えっと、そうだなぁ……。
(インクもないまま文字を綴る筆もさることながら、寸分の乱れもなく刻まれていく『寝台』の線を食い入るように見詰めては、印刷したようだと心の内で。見入る意識を引き戻したのはふわりと鼻腔を擽る檜の香り。先程までは明らかに無かった、あれば気付かないはずがない物体が鎮座する様に、声こそ上げなかったものの衝撃を受けるには十分。本当に一通り揃えられるらしいと理解した頃、実践を促されたとてすぐには思い浮かばず首を傾げて。暫しの思案をした結果、今日は髪を結っていたことを思い出した。心做しか緊張した面持ちで書いた『櫛』は少し丸みを帯びた文字、彼との差に妙な羞恥を覚えては小さく咳払いをして)…た、たとえばこれとか。
48:
異割/折化 [×]
2023-08-06 18:40:23
▼ 一条文子 様(>>46)
起きたの。おはよう、逃げてないみたいだね。
(微睡みもせぬまま文机に凭れるのは数刻前に飽きていた所。彼女の無事を確かめる名目で敷いた布団の傍へと近寄って、呼吸のために上下する掛け布団を見詰めていた。不寝番に託つけたそれは彼女が目覚めるまで動くことはなく、ゆっくりと起こされた上体の反対側、彼女の視線の死角で簡潔な朝の挨拶を。彼女が振り向けば己の髪に鼻先がかかるほど近い隔たりは、意図したものではなく単に対人距離に難のあるこの九十九神の特質のようなもの。まじまじと観察してどうやら異常がないことが確認できたならば、胡座を解き文机に置かれた筆へと手を伸ばして。さらさらと書きつけた『水』はその文字が完成された瞬間に湯呑みに入ったものとして現れる。湯呑みに描かれている文様は八重咲きの赤い花、簡素な部屋の中で唯一の装飾と呼べるだろう。杜撰に湯呑みの腹を掴みずいと突き出すその仕草には風情もあったものではないが、彼女をじっと見つめながら徐ろに口を開き)……水、飲むでしょ。人間は起き抜けの一杯を飲むものだって聞いた。
(/しっかりとしたご構想をありがとうございます!ありがたくご提案に乗らせていただきます。展開にもよりますが今のところは三夜を迎えた辺りで他九十九神との遭遇場面を入れようかと考えておりまして、二夜にて多少の匂わせ→三夜で遭遇といった形で物語を進めていけたらと。七夜を迎えた娘様の選択を楽しみに待っております!
また数々のお気遣い、二夜の初回を綴って頂きありがとうございます。お言葉に甘えてこちらに続けさせていただきます。それでは、特にご質問等なければ此方は蹴っていただいて構いません。今後ともよろしくお願いいたします!)
▼ 一色棗 様(>>47)
……君は随分と、いや何でもない。うん、承ったよ。
(眼前に現れた文字は自身と関わりの深い櫛の一文字、目にした途端に異形の瞳孔を見開いては口の端を引き結び。狩りの獲物を見つけた直後のような煌きを一瞬その瞳に宿したものの、すぐに柔和な笑みを浮かべて覆い隠すこととして。英明な彼女のことであるからそんな小細工も見抜かれているかもしれないけれど、だからと言って牙を剥き出しにするものでもない。失態を隠すべく親切な仮面を被り直して文字の上を人差し指でなぞった瞬間、かちゃりと音を立てて華やかな花櫛が空中へ浮く。添えていた手を放し、ゆるりと落下する柘植櫛を両手で受け止めれば、透かし彫りの青海波がよく見えるよう片手で掲げ直して微かな笑みを。ふと思い立ったように畳の上に正座で座り直してはぽんぽんと膝上を叩き、櫛を持った手で手招きして。『座れ』と言うよう視線で促しては)おいで、梳かしてあげるから。
49:
一条文子/二夜 [×]
2023-08-06 23:05:56
>48 異割様
……そうね。ありがとう。
(予期せぬ声が鼓膜に触れ勢い良く顔を反対側に向ければ、一寸先には見慣れた美しい顔。驚倒ゆえに挨拶を返すことが叶わず、無遠慮な視線に曝されては居た堪れなさそうに当て所なく目を彷徨わせ。体勢を崩した彼が紙面に手を伸ばしたのを皮切りに、一連の動きを目で追っていると如何やら水を出現させている様子。やがて差し出された細やかな装飾が可愛らしい湯呑みをゆっくりと受け取れば、粗雑な動作ではありながらの甲斐甲斐しい気配りに自然と相好が崩れてしまう。余所行きの笑顔ではない素のそれに自身では気付かぬまま短く礼を告げ、下と側面に手を添えた丁寧な所作で口に含むと半分まで嚥下したところで起床時の疑念が再び脳裏に蘇り。まさかとは思うが、やはり就寝中離れず傍に居てくれたのだろうか。ふと湯呑みを下げ徐ろに彼を見遣り、恐る恐るといった体で問い掛け。)
もしかして…、私が寝ている間ずっと傍にいてくれたのかしら?
( /流れにつきまして了解致しました!此方もどのように進んでいくのか楽しみにしております。返信不要とのことだったのですが、お返ししてしまって申し訳御座いません…!それではこれからも何卒宜しくお願い致します。 )
50:
異割 [×]
2023-08-07 18:45:40
▼ 一条文子 様(>>49)
オレがいないと、誰か入ってくるかもしれないから。別にお前に何かしようとしたわけじゃない。……でも、
(湯呑みが無事に受け取られれば文机に頬杖を付き、ややあって告げられた問にはどこか決まり悪げな返答を。逸らされた瞳は瞼に覆われ、続けざまの言葉は言い訳じみた響きを持って。自身の失態に気づいてか取り繕おうとした言葉はしかし言葉に出すことは叶わなかった。頼りなげな襖の向こうからカタリと板張りの廊下が軋む音、何かが徘徊する音とともに視線はそちらに吸い寄せられて。「……どれが、起きたんだろう。」腰を浮かせて彼女をちらりと見遣り、襖へと足を進める。少しだけ開いた隙間は意識しなければ外側からは見えない筈。そんな憶測を盾に耳をそばだてて、外側を覗き込む形で空隙に目を走らせてはふぅん、とつまらなそうな独り言を。何事か逡巡の後改めて彼女を振り返り、片手を襖に掛けたまま瞳の奥に暗い光を宿らせて。彼女が己の袖を掴まないとすれば、そのまま無機質な廊下へと吸い込まれていくことだろう)ちょっと見てくるから。すぐ戻る。
51:
一条文子/二夜 [×]
2023-08-08 12:19:50
>50 異割様
──…?
(弁明のような言い草に何もそこまで穿った見方はしていない、と不服を顕に口を開き掛けたその時。微かな足音のようなものが聴こえると彼に倣い襖の向こうを見遣り、次いでぽつりと零された呟きに意識を向け。起きるという行動の動作主に「どれ」という言葉は奇妙で不適切な印象を受け、視線を襖に固定したまま不安気に揺らし。一体誰が、何が起きたのだろうか。薄らと開かれたその間を確認する玻璃が、暫しの間を置いて自身に差し向けられれば、色彩に翳りが落ちていることはすぐに分かった。浮かべた疑問符はついぞ消えないままに、不穏な空気の漂う廊下へと足を踏み入れるその大きな背に向けて「…わかったわ。」と、そう短く了承すれば、その姿が完全に溶けてゆくまで見詰め続け。戻るまでの何分か、湯呑みに残る水をくいと飲み干し手持ち無沙汰になった手元で後頭部に結われたリボンを外すと、やや乱れている髪を均したりと落ち着かない様子で。)
52:
異割 [×]
2023-08-08 17:09:12
▼ 一条文子 様(>>51)
(彼女の返答へ手短に首肯した後、傲慢な九十九神は廊下へと身体を滑り込ませた。彼女が座すその室内は緊張した静寂を保つ筈、廊下の向こう側では何某かの話し声が聞こえるかもしれないが、それも意味を持つものではなく。呼吸を何度か繰り返す程の間、徐々に収束していく話声に反して頭上の天板から不穏な音が覗く。まるで誰かがその上に乗っかっているような不調和の音と共に、『おおっ、人間か!道理で彼奴らが浮かれていたわけよ。』と間延びした声が掛けられた。素っ気ない天板とは裏腹に喜色を持った声音は、その他に面白がるような響きを含ませており、ニンマリとした顔を想起させるかのようで。全く姿を見せないその存在は天板から降りることもせず、ただ呵呵とした笑い声に矢継ぎ早の質問を重ねて)わっはは、なかなかどうして面白いことになっているじゃないか。お前さん、どの捨て子に会ったんだい?
53:
一条文子/二夜 [×]
2023-08-09 13:15:56
>52 異割様
だ、誰…!?
(何やら障子一枚隔てた向こう側では、内容までは聞き取れないものの会話が為されている様子。早く戻ってきて欲しいという願いも虚しく、代わりに頭上から物音がすると髪を撫で付けていた手を止め直ぐ様天板を見上げ。姿形は見えぬというのに、正体不明の快活な声だけが大きく響く。小さく零した言葉尻は恐怖からか微かに震えているが、見据える双眸は敵対心を抱いていると錯覚するほど鋭いもの。空間に似つかない呑気な声音から危害を加えようとする意思は見受けられず、されど警戒するに越したことはない、そう自身に言い聞かせると逸らすことなく上を睨め続け。そして性急に降ってきた問、正確にはその問の「捨て子」という単語に妙な引っ掛かりを覚える。捨て子とは一体どういう意味か、何を指し示しているのか。彼の言葉の意味するところを上手く掴むことができぬまま率直に事実のみを返し。)
どの捨て子…?……私が此処で出会ったのは、…金色の髪に象牙色の色留袖を着ている、背丈の大きい方よ。
54:
?/異割 [×]
2023-08-09 16:21:52
▼ 一条文子 様(>>53)
ほう、勾玉の!それはまた難儀なことにな。……ふふ、どうれ吾が一肌脱いでやるか。真相を知りたくば赤い小包を、今すぐ帰りたくば青い小包を選ぶと良いぞ。
(睨まれている事実を知ってか知らないでか、鷹揚に紡がれるのは構うこと無く進む選択の余地で。天井裏で何が行われているのか窺い知ることはできないだろうが、言葉終わりの一音と共に、紙製らしい小箱が文机の上へコトリ。片手の上に乗るようなそれは示す通り一方が赤一色、一方が青一色のもの。白く頼りない細紐を解けば前者に現れるのは割れた赤と紫が交互に編まれた組紐の一房、後者に現れるのは立ち昇る白煙。選ばれなかった贈り物は結末を見届けた後、すぐに虚空の彼方に消え溶けるはず。彼女の選択の直ぐ後に乱暴に開かれる襖は、少し眉根に皺の寄った九十九神の手によるもので。緩やかな曲線を描く金髪を煩わしげに払い除けると同時に、彼女の頭上にある存在は鳴りを潜めることとなり)
───はぁ、時間がかかった。ただいま。
55:
草紙 [×]
2023-08-09 16:23:30
『 覚え書き 』
>>1 / はじめに・世界
>>2 / 九十九神一覧
>11 / 追加:九十九神
>>3 / 空間・部屋について
>>4 / 申告書(プロフィール)
>>5 / 注意事項
>16 / 追記
>18 / お試しについて
『 訪問者 』
一、楠木 倫太郎 様(>>9)(>>15)
∟初回:傷乃 黒幕:弟切草
一、一条 文子 様(>>19)(>>54)
∟初回:異割 黒幕:紫陽花
一、一色 棗 様(>>24)(>>48)
∟初回:折化 黒幕:彼岸花
(/一部情報を更新しました。質問等御座いましたら、お気軽にお声掛け頂けると嬉しいです!)
56:
一条文子/二夜 [×]
2023-08-09 21:46:33
>54 異割様
───勾玉…?
(勾玉、確かに謎の存在はそう口にした。最初に目覚めた部屋には割れた勾玉が散乱していたが、それの事を指しているのだろうか。考える暇も与えず突然迫られた二択は目の前に形となって顕れ、青と赤のそれらを交互に見遣る。数秒にも満たぬ逡巡を経て、するりと青に伸び掛けた指先はしかし触れることなくぴたりと静止し、小さく揺れ動いた後に徐ろに赤へと行先を変え。掌に小箱を乗せてやればもう片方で細い紐をするりと解き、躊躇いなく開けたその先にあったものは精巧な組紐のようなもの。赤と紫が綾なす色彩は綺麗ではあるものの、何を以てこれが「真相」足り得るのか分かる筈もない。首を捻った所で襖が勢いよく開くとびくりと肩を揺らし、手元にある組紐はそのままに顔だけ其方に向け。姿形が見慣れた人物であることが分かれば緊張状態にあった身体は弛緩し、僅かに安堵の色を滲ませつつ小さく言葉を返し。)
──!?…よかった。おかえりなさい。
57:
異割 [×]
2023-08-10 12:04:24
▼ 一条文子 様(>>56)
うん、ただいま。……?
(愁眉を開いた彼女の目線を受け止めるのは存外悪い気分ではなく、まるで長年の掛け合いを模すかのようにもう一度帰宅の言を告げて。訪れた時とは正反対に後ろ手で静かに襖を閉めると、彼女へと向き直りその背を目指して歩を進め。傍らに座り直そうとした最中、ふと目に止まるのは彼女の掌に掛かる見慣れた組紐。鮮やかな色彩に驚いたように目を瞬かせ、中腰でぐいと距離を詰めてはその贈り物を見遣る。己の装飾品ではない組緒は誰かの独占欲を示すもの。理解した途端に眉尻が釣り上がり、明らかな怒気を滲ませて。険しい顔で華奢な双肩に手を掛け、鬼気迫った様子を押し出しながら問いかける。その剣幕にはどこか焦燥が垣間見え、捲し立てる途中ではっと気が付いたように机上の赤箱へ視線を向けて。それを区切りに知らず強めていた力と言葉を窄ませながら)ねえ、それ、どうしたの。まさかオレと会う前に会っ、……いや、そうか。耄碌の仕業か……。
58:
一条文子/二夜 [×]
2023-08-10 16:26:44
>57 異割様
…あ、これ、さっき──、…?
(穏やかな青い双眸がある一点に釘付けになるのが分かれば、先刻の不思議な出来事を伝えようと口を開き掛けた所で彼の様子の変化に気付き。至近距離で手中の組紐を見据える面差しが、次第に憤怒を顕に柳眉が逆立ってゆく。その様相に戸惑いが生じ、言葉を紡ぐのを躊躇していると途端掴まれる肩と矢継ぎ早の尋問。常に眠たそうで時には不機嫌そうな彼の、初めて見る焦燥に滲む表情。驚愕からぱちぱちと幾度か目を瞬かせつつ、身動ぎ一つせずに彼が全て言い終わるまで遮ることなく耳を傾け。どうやら犯人の見当がついたであろう口振りに、補足は不要かもしれないが言いかけていた説明を再開し。一通り言い終えた後、彼の心情を知ってか知らずか摘んだ組紐をじい、と柔和に見詰め純粋な褒め言葉を付け足し。)
貴方が廊下に出た後、いきなり天上から声が聞こえて…突然これを。赤と青があったのだけれど、どっちかを選ぶよう言われて赤を開けて…姿形が全く見えなくて少し恐かったわ。…でもこれ、凄く綺麗な組紐ね。
59:
異割 [×]
2023-08-11 19:24:02
▼ 一条文子 様(>>58)
……ふぅん、オレはそうは思わないけど。ていうか、怪しいと思わないの、それ。
(純粋な賛美を添えて説明を終えた彼女の顔を面白くなさげに聞き終えると、率直に過ぎて礼を欠いた返答を。どうやら推測は間違っていなかったらしいが、この事態をどう収めるのが正解か怠惰な頭の中は何時になく回転していて。緩めた力とともにぱっと手を放し、考え込むように顎に手を当てる。暫くの沈黙を経た後でも妙案は思い浮かばず、額のシワを深くするだけの結果となり。視界の端に映る鮮やかな紐がちらつく度に鬱陶しい考えがこびりつき、どうにも逃せそうにない。ふたたび覗いた微かな苛立ちに任せるまま彼女の持つそれを目掛けて手を伸ばし、いっそ奪い取ってしまおうと目を細めて。彼女がこの手を避けないならば組紐は奪い取られ、避けるのならばそのまま手元に残ることとなるだろう。どちらにせよ機嫌は治ることもなく、淡々と疑問への答えを付け足して)多分お前が聞いたのは、彩葉の声だろうね。チッ、あの耄碌……。
60:
一条文子/二夜 [×]
2023-08-12 18:01:23
>59 異割様
怪しい…まあ、そうね。言われてみれば…
(捻くれているのか、本心からそう思っているのか。感想に共感は得られなかったものの、尤もな指摘には多少頷いてみせる。組紐を与えた人物がどういう存在なのか露も存ぜぬ自身にとっては、懊悩に耽る彼の悩みの度合いは測れない。其方を見向きもせず、茶色い眼差しは一向に赤と紫の組紐に注がれ続け。ふと迫り来る指に寸での距離で気付いてしまえば、反射的にするりとそれを躱す。漸く視界に映った彼の機嫌が、一層腹立たしげな雰囲気を纏っていることに気付いたものの時は既に遅く。別に組紐自体に執着心はなく、とは言えそう見える行動を取ってしまった。瞬時に取り繕った不自然な笑顔を口元に貼り付け、どうにかこれ以上機嫌を損ねないようにと画策する脳が捻り出した解決策は、話を拡げて組紐から意識を逸らすこと。)
アヤハ、さん?可愛らしい名前をしているのね。その方は貴方の友人か何か?一体どのような方なのかしら。
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