TOP > オリジナルキャラなりきりチャット

不死の少女(戦闘アリ/異能/途中参加・初心者歓迎)/456


最初 [*]前頁 次頁[#] 最新 50レス ▼下へ
自分のトピックを作る
421: 名無しの大福 [×]
ID:a6a796058 2020-09-14 16:25:58

>419

善戦しているから……何だと言うんだ?

【鷹の眼がより鋭くなる】

一つの部隊が良く戦っていれば、資源や人手が無限に沸いて出るのかね。
敵が戦いぶりに敬意か何かを表して、わざわざ要塞を修繕する時間を与えてくれるとでも言うのかね。
そもそも、戦場にいる人間が勝つ為に必死に戦わないのであればそれはただの職務怠慢だ、「当たり前のこと」をしているだけで立派ぶるのはやめろ。
個人で楽観している分には結構だが少なくとも私の前でそんな戯言を口にするな、私が求めているのは、確かな情報と「結果」のみだ。

【半ば追い出す様に、ジラルドは片手をヒラヒラと振る】

さて、もう一度書類を見直さなければな……。

>420

【「戦死した」という報告は受けていない】
【だが同時に、無事であるという報告も受けてはいなかった】
【だから廊下から届いた声に、驚きや安堵や……様々な感情を孕んだ表情を浮かべて、扉を凝視する】

……。

【椅子を引き机に手を当てて立ち上がり、数時間同じ体勢でいたせいか固まった腰を擦る】
【バサバサと音をたてて書類の山が床へと落ちた】

……鍵はかけてないよ、入って来て……っ!?

【……そして、それが落ちた場所が悪かった】
【偶然ステラの足元へと滑り込んだ書類が一枚、それを踏みつけて、派手に足を滑らせる】
【「どんがらがっしゃん!」……文字で表すならば確かにそんな音が、扉越しにゼクシアにも聞こえることだろう】

422: tenma [×]
ID:6aed18bc1 2020-09-14 19:19:14

>>421

部屋の中から聞こえるステラの声。心身に積もった緊張がやっと解けるのを感じた。
同時に頭の中で渦巻いていた言葉と感情も鎮まり、真に冷静ないつも通りのゼクシアへと戻る。
食い気味にドアハンドルへ手を伸ばしたところで、予想だにしない激しい音が部屋の中から響いた。

「ステラ様!?」

蹴破らんばかりの勢いで扉を開けて踏み込むと、そこには散乱した書類の数々と――それを踏み付け転倒したのだろう、床に倒れ込んだステラの姿があった。頭や腰を打っていたら一大事だ。慌てて駆け寄り、抱き起こす。

「お怪我はありませんか?」

覗き込んだステラの顔は、以前よりも不健康な白色で占められているように思えた。
端的に言えば"やつれている"という具合だろうか――まともに休息を取っていれば絶対に有り得ない顔色だ。
そんな彼女の様子と床に散乱した書類がイコールで結ばれるのに時間はかからなかった。
大方、例の上官に無理な仕事を押し付けられ、ここへ軟禁状態になっているのだろう。

――だが、そんな理不尽と冷遇の日々ももう間もなく終わる。
一の矢として自分を、状況打開の二の矢として白聖騎士団を送り込んだ采配。それによって齎された戦果。ステラ・カンパニュラは帝国の優位性確保に大きな貢献をした。もう誰も彼女を"無能"だの"給料泥棒"だのと貶めることは出来ない。

何から報告しようか。時間が許すなら決闘の様子や王女が如何に慕われているかも語りたい。
人が倒れているところにまくし立ててはならないと、はやる気持ちを抑えてステラが立ち上がるのを待つ。

423: AYA♪(V・3・1) [×]
2020-09-15 07:41:43

【明日から修学旅行なのでいません!】

424: 名無しの大福 [×]
ID:a6a796058 2020-09-15 11:09:09

>422

うーん……。

【天井を見つめていた視線はゆっくりとゼクシアへ】
【ずれた眼鏡をかけ直し、殆ど無表情に近い小さな笑顔を口元に浮かべる】

……おかえり。

【たった一言、それこそが、今一番かけるべき言葉だと考えた】
【深い「くま」が刻まれた目元で、しかし真っ直ぐに】
【先程の様な驚きはもう無い、ただ安堵のみがある】

無理をさせた、ごめん。

425: tenma [×]
ID:6aed18bc1 2020-09-15 20:21:29

>>425

「ただい……あっ、いえ、あ……」

それは完全に不意打ちだった。"おかえり"。そう言われた。エリート軍人と傭兵の関係で、まさかそんな温かい言葉をかけられるとは予想だにしなかった。
思えばこの10数年間、"ただいま"も"おかえり"も口にせず、誰かに言ってもらえることもなかった。貧民窟で両親の足枷として生まれ、売り飛ばされ、生きるか死ぬかの日々にそんな余裕はなかった。
力を見出され帝国に雇われてからも、人間関係そのものを遠ざけてきたせいでそういったやり取りとは縁遠かった。咄嗟にただいまと返しそうになった、天魔とは程遠い自分の真の姿に、ゼクシアの心が大きく揺らぐ。

「そっ、そのような事はございません。与えられた使命を全うするのは兵として当然の……あれ、あれ……」

再びぐちゃぐちゃになりかけた頭の中を必死で整理し、いつも通りの淡白なまでに冷静な言葉を並べて繕おうとする。だが、続くステラの言葉で完全にトドメを刺されてしまった。
許容量の限界。なみなみと液体が張られた容器へ注ぎ続ければどうなるかは明白だ。
数多の修羅場を潜り抜けた天魔といえど、その正体はたった齢16の少女。心の奥底では孤独に喘ぎ、拠り所を求めんとする自分の弱さを必死で隠し、完全無欠の戦士を演じるか弱い娘に他ならない。そんな少女が築き上げたハリボテの虚城など、優しい心と温かな言葉で包み込まれればひとたまりもない。

「ふっ、う……ううううううう……!」

噴き出さんばかりにこみ上げるものの正体はわかっている。両親に捨てられても、顔を傷つけられても、大切な仲間が殺されても必死に堪えてきたのに。今回ばかりは無理だった。
上官の前で敬語を崩しかけた上に泣くなど以ての外。わかっているのに、抑えきれない。必死に両手で顔を覆い隠し声を我慢しようとするも、指の隙間からは大粒の水滴が覗いた。

早くとめないといけない。これではまるでステラを、自分を信じ使命を与えてくれた人を責めているようではないか。そんな混乱と自己嫌悪の只中で、ゼクシアはたった一つだけ冷静に、疑う余地なく悟ることが出来た。

――あの少女も、青年も、こんな気持ちで不死の少女に仕えているのだろう。

426: OSORA [×]
2020-09-15 22:55:09

>all

さてと…戦争は終盤らしいが俺が来たからにはもう安心だな!この戦争も終わらせて平和な世の中にしてみせる

(周囲を見回せば戦争が終盤になっている事を知れば剣を鞘から抜き、平和な世の中を実現する為にも何の作戦も考えず真っ直ぐに突き進み)

427: シザーgirl [×]
2020-09-15 23:12:37

中(遅れながらAYAさん行ってらっしゃいませ…!お気を付けて…!!!)


>all
アントワヌ(ヴァーシーリー、ヴァシュリーシュカやーい。(大声でヴァーシーリーの名前を呼びながら森の中をさ迷っている…)何処だぁ?)←
ヴァーシーリー(!!アントワヌ~!僕はここだよー!(アルミラージに乗りながらアントワヌに近づいて行き))
アントワヌ(おおそこか!(ヴァーシーリーを見つけると手を振りながら走りだしアルミラージに飛び乗って)お久しぶり!)
ヴァーシーリー(久しぶり!さあ飛ばしてくよ!)アルミラージを操り戦場まで走って行く
アントワヌ(…大丈夫だといいなぁ…。(アルミラージに捕まりながらそう呟き))

428: 名無しの大福 [×]
ID:a6a796058 2020-09-16 14:07:05

>425

……何も泣くことは。

【身体を起こして困ったように眉尻を下げ、何か気に障っただろうかと思いながらも、年相応の姿を見せる彼女に一人の大人として手を伸ばした】
【触れて、頭を撫でようとする】

まず深呼吸。
簡易的な戦況報告の形である程度は把握してる……詳細にはまだだけど。
……よく頑張ってくれた、そして、よく生きて帰って来てくれた。

【自分が立てた計画でもしも彼女が命を落とす様な事があれば、自分もきっと立ち直ることが出来ない傷を負っていただろう】
【淡々とした語り方が、しかしステラの繕わない本心だ】
【「よく生きて帰って来てくれた」と】

さて……落ち着いてからで良い、少し話を聞かせてもらうよ。
一応報告書の形で纏めておかないといけないから。

429: tenma [×]
ID:6aed18bc1 2020-09-16 17:09:02

>>428

「違うんです……これは……!」

必死で否定しようとするも、自分自身でもこれが何の涙なのか説明できない。
ただ確かなのは、ステラを責めるつもりは毛頭ないこと。そして彼女にかけられた言葉がこの上なく温かく嬉しいものだということ。
そんなことも伝えられない自己嫌悪と、ひた隠しにしてきた弱さを曝け出す心地よさの板挟みで、ゼクシアの心は激しく揺れ動く。

「申し訳……ございません。報告させていただきます」

そんな動揺の波も、ステラの手と優しい労いの言葉を受けて静かに引いていく。
涙を拭って立ち上がったゼクシアの表情は、どことなく晴れやかな印象を与えた。

「ダウファール要塞に潜入後、王国兵士4名と交戦。内2名は白聖騎士団の参戦により離脱。残る2名を負傷させた後、戦闘を中断し任務の遂行に向かいました。

当初想定した武器庫や食糧庫の襲撃は未遂に終わりましたが、要塞を囲む防壁を4箇所ほど破壊しました。いずれも大量の火薬を用いたため、一朝一夕では修復できないと思われます」

途中途中で息継ぎを挟みながら、此度の戦果を出来る限り簡潔に伝える。つい数時間前のことだけに、未だ冷めやらぬ興奮や恐怖がゼクシアの口調に熱を込める。
それから……と付け加えるのは、やはりあの正体不明の少女のことだ。規格外の存在であるだけに、正体次第では帝国の大きな脅威足り得る。なるべく早く明るみに出し、帝国兵士にとって周知の存在としておくに越したことはない。

「交戦した王国兵士の中に1人、私より若年の少女がいました。12~13歳程度の外見で、名前は……確かラヴィといったかと。彼女は人間ではない何かとしか言いようがありません。傷口からは血肉が覗かず、片足を失っても平然と立っていました」

やはり戦った中で一番の衝撃をゼクシアに与えたのは彼女なのだろう。想起すると共に微かに震える唇から、彼女の特徴や戦闘能力が次々に語られる。

「彼女は浮遊する黒い球体のような物を常に従え、強力な矛としても、堅牢な盾としても用いてきました。少なくとも異能を持たない兵士が太刀打ちできる相手ではありません」

ついまくし立ててしまったゼクシアの呼吸は、先程の嗚咽の余韻もあってか大きく乱れていた。
一気に語り終えた反動もあってか暫し無口になり、息を整えると共にステラの反応を待つ。

430: 名無しの大福 [×]
ID:a6a796058 2020-09-16 18:34:51

>429

【机の上の白紙とペン、インク入れを取り、ゼクシアの報告を聞きながら要点を紙に書き連ねていく】

あの高慢ちき……じゃなくて、ジェレマイア中佐に別動隊を頼んだのはひとまず正解か、念の為だったけど。
いくら君でも4人を相手取るのは辛かっただろうし……それにしても、潜入を見破られるのが早いな……。

【ペンは止めずに、利き手では無い左手は前髪を弄り始める、いつもの癖】
【無表情は変わらないが、その仕草がステラが施行し続けていることを示す】
【話しかけているという訳では無いが、ブツブツと呟き続け】

……ゼクシアはそう簡単に見破られる様な変装はしない……しかしそれにすぐに気づいたということは……。
相当に勘が良いのか、或いはそういう能力か……でも、黒い球体を従えることが能力なのだとすればそれもあり得ない……。
人外……人外か……。

【ここに来てようやく眉を顰め、表情らしい表情を浮かべた】

……そういう類の生き物を味方につけたのなら、相当厄介だ……これも書いておかないと。
でもその「怪物」を相手取って要塞に打撃を与えた、中途半端な作戦計画でよくそこまで頑張ってくれたね。
あの規模の防壁を破壊したのなら、戦中に修繕しきることはまず不可能だから……ダウファール要塞の防御力は大きく削がれたことになる。

【最も、あの古い考え方に凝り固まった上官がこれで完全に満足するかは別の問題だが、少なくとも「実際に可能だったこと」のなかではこれが最高の結果だろう】
【鳴り続けていたペンを走らせる音が止まる、ひとまず重要な点は書き記した、あとはこれを正式な書類の形に纏めるだけだ】

うん、十分。
報告ありがとう……あとは、君自身に必要なことをやるだけ。
頑張った対価として何かボクにしてほしいこととか……ある?休暇届とかも、出してくれれば受理する。

431: tenma [×]
ID:6aed18bc1 2020-09-17 00:57:24

>>430

――それにしても、潜入を見破られるのが早いな……

その言葉にハッとした表情で顔を上げる。要塞前で一芝居打った時に感じた、ねぶるような懐疑の視線。落ち着いた今だからこそ断言できるが、あの視線の主は間違いなくラヴィだ。
仮に人の本質を見抜く力があるのだとすれば、彼女が身を削ってまで慕い守ろうとする王女マチルダは、一体どれだけ徳のある人物なのだろうか……想像もつかない。

「私が善戦及び生還出来たのは、まあ事前に用意しておいた策の効力もありますが……やはりステラ様の采配のおかげです。あれが無ければダウファール河に骨を埋めることになっていたでしょう」

確かに有事のためにと編み出した"六天撃"は非常に役立ってくれた。しかし万全の状態で二度も撃てたのは、白聖騎士団の襲撃によって数の不利が緩和されたからに他ならない。大人に褒められたことで不遜になりかけた自分を戒めるかの如く、努めていつも通りの淡白な表情と言動を心がける。

「ステラ様にして欲しいことなら……あります。私を――」

話は"大人のやり取り"に移った。普通ならここで見返りとして金品や帝国内での地位を要求し、ついでに休暇を取って羽を伸ばすのだろう。しかしゼクシアが用意していた答えは、そういった普遍的なものと一線を画していた。

「私をステラ様の私兵にしてくださいませんか。帝国からの支給で生活には苦労しておりません故、労働の対価などは求めません。ただ……お傍に置いてくださるだけでいいのです」

いやにスラスラと出てくるゼクシアの言葉。まるでこの任務を請け負った時から考え、準備していたかのようである。
傭兵がエリートコースを歩む軍人の私兵になるということは、先日のような雑用や今回のような秘密の任務は勿論、主の身に危険が迫った時の用心棒まで何もかも望むままに引き受けるということだ。
危険な任務を遂行した褒美に更なる労働を、それも無償で要求するという異常極まりない提案だが……生憎ゼクシアは本気である。
ステラにその気は無かったのだろうが、彼女の言動でゼクシアは完全に懐柔されてしまっていた。軍人として心酔し、姉や母親のような存在として早くも依存しかけているのだ。
言い終えるとゼクシアはほんの僅かに頬を赤らめ、期待に胸躍らせて返答を待つ。

432: 着ぐるみパンダさん [×]
2020-09-17 07:19:35

>all

(「ごめんね、皆。」腹を両断されるような形になったラヴィは声無き声でそう告げて静かに瞳を閉じながら王国軍本部…マチルダの城へと運び込まれたが、途端にマチルダが一人で城から飛び出してくる。「ラヴィ…!その怪我、大丈夫なの…!?」彼女は一直線にラヴィの所まで飛んでくると「なんて酷い怪我…誰にやられたの?」「…マチルダ、ちゃん。私は大丈夫だから…。」マチルダの声に答えるかのようにラヴィは弱々しく、しかし美しく微笑んで発声できない唇を動かす。「私は、「お人形」だから。痛くないし、死なないから。」ラヴィは微笑んだままワンピースを引き裂き、真っ白な身体を露にする…そこには、本来人間にあるべきではない球体関節が覗いていた。腹を両断する傷も陶器が割れたかのように素っ気なく、少し新たな皮膚をその上に重ねればまた何事も無かったかのように歩き出しそうな雰囲気すらあった。)

433: 名無しの大福 [×]
ID:a6a796058 2020-09-17 16:25:14

>431

結局は君の実力頼りな作戦だったけどね、ゼクシア。
さて、中佐にも後でお礼の手紙でも送り付けておかないと……。

【騎士、部隊指揮官としての実力は抜きんでたところがある(少なくともステラの上司よりは何倍もまともな戦術眼は持っている)】
【しかし如何せん「性格面」では多分に問題点が目立つ件の男の顔を思い浮かべた】
【また直接会うのは御免だ、礼は手紙で我慢してもらおう】
【礼賛の意味がある美辞麗句でも並べ立ててさえおけば、きっと彼は満足する】

うん、大体の頼みなら聞けると思うから……申請に書類がいる様な内容ならこの辺りに紙が……。

【ガサゴソと床を漁る途中、ゼクシアの口から飛び出した言葉にその手が止まった】

……。

【じっとゼクシアの方を向き直ったステラの表情は、今日一番分かりやすい】
【目を大きく見開き、眼鏡は鼻辺りまでズレ落ち、口はぽかんと半開きになっている】

……「正規の軍人」としての地位を望んでいるなら……それは……構わないけど……。

【考えながらの言葉選びというより、ただ思ったままの言葉が零れ出ているという様子】

え、「私兵」って言った?ボクの?

【ほんの少し、声が裏返った】

434: tenma [×]
ID:6aed18bc1 2020-09-17 21:03:53

>433

「はい。私をステラ様の私兵にしていただきたく存じます」

恥ずかしげに床へ落とした視線を、呆気にとられるステラの顔へとゆっくり戻す。
私利私欲に走ってもおかしくないこの状況で、報酬そっちのけで主従関係を結ぼうなどと言い出す輩は他にいまい。
故にステラの反応は至極当然のものなのだが……当のゼクシアはどんな返答を貰えるか、それだけしか頭になかった。

「わっ、私をお傍に置いていただけた暁には、雑用でも身辺のお世話でも喜んで引き受けます。今回の様な任務だってお受けします。敵襲があっても、件の上官が何かしようとしても、ステラ様には指一本触れさせはしません」

ふと断られるのではないか、付き合いの短さに対して踏み込み過ぎたのではないかという不安が浮かび、思わず前へ一歩乗り出して付け加える。
その熱意には異様さすらあったが、打算的なものでは決してない。ましてや邪念の類など微塵も存在しないということだけは確かだった。
この16歳の少女は、ただひたすら恩人に報いたいのだ。こんな気分になるのは、6年前――才能を見出されて帝国に迎え入れられた時以来なのだから。

435: 名無しの大福 [×]
ID:a6a796058 2020-09-18 11:03:11

>434

……。

【参謀官が私兵を設けることは、多いとは言えないが珍しいことでも無い】
【いざという時に己の手足の様に扱える兵士がいるというのは、作戦計画を立てる上でもアドバンテージになるからだ】

君なら……もう少し我儘を言っても良いだろうに。
ボクはどちらかと言えばやる気が無い方の軍人で……上官からの「ウケ」も良くない方だ……。
……そんなボクの私兵になるっていうのは……君もそんなに「良い待遇」は受けられないっていうことだよ?

【正規の軍人になる道を選べば、ゼクシア程の腕を持つ人間ならばもっととんとん拍子に出世して行けそうなものだ】
【それこそ、ステラの階級等あっという間に越えてもいけるだろう】
【その道をむざむざと見過ごすのかと】

……後悔しない?

【ステラとしては、セクシアが傍に居てくれるというのならば何より心強い】
【しかし、一度選んでしまえば後戻りが出来ない道でもあるからこそ、彼女の気持ちをしっかりと確認しておこうと問いかける】

436: tenma [×]
ID:6aed18bc1 2020-09-18 19:19:47

>>435

ステラが真剣に自分の将来を案じてくれていることが伝わり、恥じらいに緩んでいたゼクシアの顔は再び引き締まる。
冷静さの裏に熱を隠すなら、その逆もまた然り。落ち着いてステラの言葉を全て受け止めた上で、自分の意志は揺るぎないことを伝える。

「利を追うばかりが人生ではないと学んできました。権力者に媚びを売ることの虚しさも。それに冷遇されるのには慣れていますから」

過去を振り返りながら呟くゼクシアの表情には、齢16の少女とは思えない陰があった。
自然と左手が仮面に伸び、金属の下にある傷の輪郭を確かめる。そう、冷遇など今に始まった話ではない。若く器量のいい彼女には、もっと安易な道も示されていたはずだ。
大人の手前勝手に振り回されつつも、その都度選んできたのは他でもない彼女である。だから今回の選択にも迷いはない。

「致しませんとも。他の誰でもない、ステラ様だからこその願いです」

帝国に属して6年。ステラ・カンパニュラ以前にも多くの軍人と関わり、使命を賜ることもあった。
その中で唯一"この人になら仕えたい""この人と歩めば間違いない"と思わせてくれた彼女を差し置いて、他の誰かに従属するなど考えられないことだ。
そんな不変の決意と尊敬の念を示すかの如く、ゼクシアはステラの足元へ恭しく跪いた。

437: 名無しの大福 [×]
ID:a6a796058 2020-09-19 16:26:20

>436

【己の前に跪く少女の姿は、少女とは思えぬ覚悟を抱いている様に思えた】
【それが自分の小説家気取りの勝手な感性によるものなのか、或いは本当にそうなのかまでは、ステラが完全に読み取ることは叶わなかったが】

……ゼクシア、跪かなくて良いよ。
君がそれで良いと言うのなら、ボクに断るつもりも無いから。

【己もまた、膝をついてゼクシアに手を伸ばす】
【早急に報告書に手を付けなければいけない、それに、報告しなければいけないことが更に一つ追加された】
【「かの「天魔」を私兵にしたい」と、上官に言ったらきっと仰天されるだろう】

あー……。

【ふと周囲を見回して】
【ばつが悪そうに苦笑いを浮かべる】

早速で悪いんだけど……ちょっと、片付け手伝ってくれる?

【……どうやら、床に散乱した無数の資料を整理するのが、二人が主従として行う最初の仕事になりそうだった】

438: tenma [×]
ID:6aed18bc1 2020-09-19 21:28:36

>>437

ゼクシアの願いは見事聞き届けられた。
自分を受け入れてくれたステラの言葉に目を輝かせ、差し出された手にそっと自分の両手を添え立ち上がる。

「……ありがとうございます」

ここ数年で一番の幸福に身体を浸しながら、やっと一言だけ絞り出す。
両親に疎まれて育った故か。自分を受け入れてもらえるということの有難さが身に染みて感じられた。
そんな夢見心地の中にいたゼクシアだが、続くステラの言葉によって現実へと引き戻される。

「お任せください。これでも雑用には慣れているんです」

しゃがみ込み床に散らばる資料へ手を伸ばしたところでふと気づいた。厚い皮手袋をしたままでは紙を上手く扱えない。必然、外した上で作業しなければならないのだが……理由もなくこんな厚着をしているわけではない。
他人に肌を見られたくないゼクシアにとって、衣類は心身を包み隠す鎧も同然なのだ。しかし――

(この人になら。いつか自分をさらけ出せる気がする)

これはその一歩だ。意を決して手袋を外すと、擦り傷や小さな痣にまみれた白い手が露になった。どれも先の任務でついたものばかりで、大した怪我ではないにせよ痛々しい印象を与える。
主にそんなものを見せつけることを申し訳なく思いながら、ゼクシアは非常に手際よく資料を拾い集めていった。ただ片付けるだけでなく、わかる範囲で順番や種別毎に並べたり分けたりして、綺麗に纏めた上で机の上に置く。
幼い頃から召使として働いていた彼女には造作もないことだ。また一つ、過去の経験が活きてきた。大切な人の役に立てることを幸せに思いながら、全く鈍らない速度と手際で作業を続ける。

439: 名無しの大福 [×]
ID:a6a796058 2020-09-20 18:56:43

>438

【同じ手が、こうまで対照的になるものなのかと】
【共に資料を拾い集める少女の手と己の手を比べて思う】
【自分よりも年下の筈なのに、自分よりも何倍も傷付いた手、自分よりも年下の筈なのに、自分よりも何倍も大きな覚悟を抱いている様な手】

……その傷って、痛みは無いの?

【自分でも驚いた】
【それを見て沸いた感情が、戦場にも出ず後方でデスクワークばかりをしている自分と比べた「劣等感」では無かったことに】
【何よりも強く思ったのは、自分こそが、彼女を守らなくてはいけないということだった】
【兵士として彼女を使い捨てる等以ての外だ、己の為に彼女を使い捨てる等なおのこと】

たまには……階級権限でも使ってみるかな。
新しい薬を取り寄せるよ、ボクから君への個人的な「報酬」として。

【自分は参謀官だ、考えることが仕事だ】
【故に考えよう、彼女を「活かす」術を、彼女を「生かす」術を】
【初めて、自分の地位に意味を感じた様な気がした】


(/返事遅く申し訳ないです……!
流れとしてはこの辺りがキリが良いと思うので、締める形でどうでしょうかー)

440: tenma [×]
ID:6aed18bc1 2020-09-20 21:21:04

>>439

「痛いことは痛いですが……大したことはないと言いますか、慣れっこといいますか」

擦り傷を触れば鋭い痛みが、痣を触れば鈍い痛みが走る。とはいえ傭兵をやっていればこんな傷は日常茶飯事だ。消毒して薬を塗れば、あとは治るのを待つのみ。その程度でしかない。
ふとステラの手を見る。同じ白でもゼクシアとはまるで違う、不健康なまでの肌色。だがこれは苦労や穢れを知らない手ではない。苦難や試練に立ち向かわず、閉じこもってきたわけでは決してない。
任務を与えられた時、彼女は溜め息混じりに語ってくれた。配下の兵を死地に向かわせておいて、当の自分は安全圏にいることへの自責の念。人を"数字"として"運用"しなければならないことへの無力感。そしてそんな現状に甘んじてしまう自分への苛立ち。
彼女もまた、戦っているのだ。

「ありがとうございます。こんな傷はさっさと治して、また最高の働きをしなければいけませんね」

いつぶりだろうか。施しを受けるという行為が、これほど心地よく感じられたのは。今までゼクシアが受けてきた施しには、ほとんどの場合裏があった。与えさえすれば望む通りに動く。与えられなければ生きていけないから否が応にも動く。まるで家畜でも飼いならすかのように。
単純な厚意で薬を、それも階級権限を用いて初めて手に入るような新薬を取り寄せてくれるという言葉に、犬なら尻尾を激しく振っているであろう深い喜びを覚える。

(……この人だけは裏切れない。裏切りたくない。もっと強くならなきゃ)

何よりも強く思う。自分こそが、この優しい女性を守らなくてはいけないと。
時に全てを突き崩す矛に。時に全てを堰き止める盾に。もう傭兵などではない。命に代えても、心から慕う人の心身を守り抜く、誇り高き騎士となるのだ。
初めて、自分の生まれ持った力に意味を感じた様な気がした。



(/全然遅いなんてことはないですよ~。確かにキリがいいのでここで終わりとしましょう!とても楽しかったです、ありがとうございました!)

最初 [*]前頁 次頁[#] 最新 50レス ▲上へ

名前: 下げ

トリップ: ※任意 半角英数8-16文字
※画像を共有する場合は、外部の画像アップローダなどをご利用ください

規約 マナー
※トリップに特定文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます

【お勧め】
初心者さん向けトピック



[0]セイチャットTOP
[1]オリジナルキャラなりきりチャット
[9]最新の状態に更新
お問い合わせフォーム
(C) Mikle