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 契り、楔ぶ【 指名制 / 主従 】/113


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自分のトピックを作る
81: ミラ [×]
2021-09-29 15:55:01




>シャーロン


シャーロンお酒好き?酒場での聞き込みにするから、好きなら飲めるよ。
( 至極興味無さげに落とされた言葉に苦笑いを浮かべる他無い。興味が無い事が目に見えてわかる相手を連れ出すのは些か申し訳無い気もするが、これだって契約の一部と思ってもらおう。それでも終始つまらなさそうな表情で街を歩かれては気も休まらないし何せ小さな街だ、急に現れた部外者に対する好奇な目は相手の気も害すかもしれない。先手を打つ訳では無いが、少しでもつまらなさが払拭されればいいという気持ちを込めつつそう問うては、無言ながら席についた相手に軽く笑み。「明日はちゃんとしたご飯にするから。」こんな残り物やツマミのような物を振る舞うのは気が引けるのだ。透明に透き通ったグラス二つとミネラルウォーターを両手に席に着く。と、ふと何かに気付いたのかグラスに水を注ごうとしていた手を止め「…悪魔って水飲める?、」それは聖水がなんちゃらという何処ぞの映画の話しを思い出したから。ミネラルウォーターは聖水なんかではないが念には念を入れての問い掛けを行い )





82: ファウスト [×]
2021-09-29 18:31:38




>主様

(/承知しました!此方からも不明点があれば質問させていただきます。
詳しいご提案ありがとうございます。出会いの場面、並びに『代償』につきましても、そちらの案で進めさせていただきたいです。キャラクターの性格としても、興味をそそられる代償なので嬉々として手伝うと思います。機械仕掛けの身体を持つのは大抵が身分の高い者なので、会うのは難儀しそうですがロルの中で解決できそうなので問題ありません。両方の仕事をこなすには、素材採集と城勤が交互になりそうですね。多彩なロルが回せそうで楽しみです…!他に質問等がなければ、初回ロルの相談に移ろうと思うのですがいかがですか?)





83: メビウス [×]
2021-09-29 21:37:44




>ノラ
──ノラ。契約成立の証に、ここに名前を。
( 確かめるように、意識を捉えるように、名前を呼ぶ。その彼女を表す固有名詞を口に出す瞬間、元からお世辞にも豊かとは言えない彼女の表情が消えた気がしたけれど、ここで話が逸れてしまうのは自分にとっても、きっと彼女にとっても本意ではないだろうと言及は控えておく。覚悟を決めるように細く息を吐き出し、指し示したのは露わになっている上体の一部。心臓の真上、左胸の辺り。彼女に渡した万年筆の中には、インクの代わりに趣味の悪い魔女の魔力が込められている。その魔力で、身体に名を刻むのだ。そう、まるで自分の所有物に名前を書くかのように。胸に書いた文字は、ペン先を離した途端に身体の内に沈み込んで、心臓へと灼き付く。そうして隷属化が完了すれば、首元に鎖のような模様の痣が顕れる。簡潔に言えば、この儀式はそういう仕組みだ。熱線で心臓を灼かれる苦痛は到底積極的に味わいたいものではないが、これは自身を縛る鎖と同時に、身を守る命綱でもある。否が応でも脳裏に浮かぶ趣味の悪い魔女の姿に顔を顰めると、苦々しい声で付け足して )
……一筆書きで、できるだけ一思いにお願いします。





84: シャーロン [×]
2021-09-29 21:45:05




>ミラ・ロード
人間界の酒は薄くて飲んだ気がしない。
( こちらを気遣って掛けられた言葉に、同じだけの配慮を返すわけでもなく心のままに答える。以前一度だけ飲んだことがあるけれど、あんなものは水とさして変わらない。あれを飲んで人間は一体何が楽しいのだろう。あんな薄い酒であれだけ楽しげに騒いで、いっそ羨ましいとさえ思うほどだ。しかし、酒は好きではなくとも、酒に酔った人間の様を見るのは好きだった。途端に誘惑に弱くなり、自分の欲望に忠実になる。明日はお嬢も酒を飲むのだろうか。それならば付き合うのも悪くない、と少しだけ気分の浮上した自身を自覚する。先程からまるで〝母親〟という存在のようにあれこれと食事や飲料の心配をする彼女に、機嫌良く口角を上げれば、挑発的な瞳で意地悪く問い掛け )
そんなに俺の機嫌を損ねたくない?





85: 観測者 [×]
2021-09-29 21:53:12




 >ファウストさん背後様

( / ご承諾ありがとうございます。こちらもファウストさんと紡ぐ物語に期待も妄想も膨らむばかりです。至らないところばかりかとは思いますが、何卒よろしくお願いいたします。そうですね、最初の舞台となる工房の設備等を教えていただければ初回はどちらからでも大丈夫ですので、背後様のご希望をお聞かせくださいませ。 )





86: ファウスト [×]
2021-09-30 21:49:33




>観測者様

(/お言葉をいただき、とても嬉しいです!部屋の描写はこちらの方でやらせていただいた方が手間が省けるかと思いましたので、勝手ながら初回ロルを回させていただきましたが、問題等あれば書き直すことも可能です…!大分長くなってしまいましたが、次回からはこれよりもう数段短くなると思われます。それでは、改めましてよろしくお願いします!)


(鳥の鳴き声が聞こえる。その声で徹夜したことにようやく気づき、長時間書類仕事をしていたからかぼやける視界にため息をついた。何度かの実験の末、浄化薬が改良できたのは喜ばしいものの、その記録をつける行為は退屈だ。しかし、新たな発見が得られる可能性があるだけまだマシで、一番の問題は、人の仕事に文句をつけるのが趣味である大臣に提出しなければならないこと。一刻一刻と迫る憂鬱な時間に再び深く息を吐いて、必要な書類を分けるために部屋を見渡した。書き終えた紙の束は床の色が見えない程に散乱しており、使用済の白衣や何度も読んでぼろぼろの本も床に積み上がっている。一つドアの向こうには実験室。何も知らない者が入ればひとたまりもない程に危険なものがこの部屋とは真反対に整頓されて並べられている。それは、とっちらかった部屋に寝ぼけて踏み込んでお陀仏なんて死に方はアホらしすぎるという真っ当な理由のため。ついでに自分以外は入れないような仕掛けの鍵が両方の部屋にかかっているおかげで死体ができても発見されない可能性の方が高い。機械製の身体なんてまっぴらごめんだが、肉と骨とその他諸々製である身体も不便には違いない。凝り固まった肩をぐるぐる回しつつ、紙束を選出していき)





87: ミラ [×]
2021-10-01 13:37:52




>シャーロン


__シャーロンってどんな所に住んでたの?
( 酒場ならマスターにさえ頼めば度数の強いお酒だって飲めるかもしれないがそもそもの材料や作り方が違うのか。ともすればふと浮かんだのは自身が契約する前までの相手の生活で。フォークを使い器用にレタスを口内へ運び数回の咀嚼の後に飲み込んだそのタイミングで脳裏を掠めた疑問を一つ問い掛け。答えが来ようが来まいがグラスにはなみなみに注がれたミネラルウォーター。飲まないならばそのままシンクへ流してしまえばいい、そう考え視線向けた刹那、挑発的で意地の悪い色宿す瞳とぶつかれば続いて紡がれた言葉に一度はグッと言葉飲み込み。それもそうだ、心の奥底にはどうやったって抗えぬ孤独があって、摩訶不思議な出会い方ではあったが今普通に話し、家を共にする相手が出来たのだ。悪魔だって。失いたくないと思うのは普通。それでも素直に認める気になれないのは強がる事が染み付いてしまったから。「…別にそう言う訳じゃない。一緒に住む以上、知っておこうと思っただけ。」つい、と視線を下方にあるお皿へと向け直してはなんて事のない口調で返事をして )





88: ノラ  [×]
2021-10-02 14:06:04



>メビウス

___わかった 。
( ノラ、とそう名前を呼ばれるとやはり心の内側のほうが小さく波立つ。今後も呼ばれていく度に慣れるだろうから気付かないふりをして返事を返したが、少し声が上擦ってしまう。契約成立の証、と彼が指し示したのは心臓の辺り。アンデットに心臓があるか定かではないがその上に名を刻め、ということらしい。掌にある万年筆はそのためのものか。他人の体に自分の名を刻んで契約成立とはまるで物みたいじゃないか。彼と私に刻まれる名前。私だけでなく目の前の彼をも巻き込んでノラの名をした拘束は続くのかと、そう思うと前を向いた顔が再び歪んだ。私の表情を写したように彼も顔を顰めている。その表情からなにかを察することは私には出来なくて、その事が少し悲しく感じた。とにかく、一思いにとのことなので、その指示に従っておこう。彼の体に自身の腕をのばし筆を走らせる。)




89: ロイ [×]
2021-10-03 11:33:27




>ファウスト
( 死神の質というのは、仕事の出来で決まる。長くなるから詳しい内容は割愛するけれど、死神の仕事はただ多くの魂を刈り取れば良い、なんて単純なものではない。大事なのは魂の形の把握と、その形に沿って正確に刈り取る鎌さばきだ。常に個人成績トップを取っていた私は、無論その二点にも自負がある。しかし、それが揺るがされる事態が発生した。人間たちが生み出した技術──〝錬金術〟によって。ある物質を別の物質へと変化させるそれは、ついに人体すらも作り替え、人間は機械仕掛けの身体へと変化してしまった。しかも、私の管轄下でばかりだ。しばらくは静観していたものの、市場予測とリスク分析の末、私はこの障害を取り除くことに決めた。そうしてやって来たのが、この部屋。錬金術師の工房だ。最初に踏み入った部屋はあまりに物が散乱していて眩暈がするほどだったが、今いるこの部屋は打って変わって整然としている。所々に貼られているラベルや注意書きを見るに、危険な物が多いのだろう。この部屋を荒らせば錬金術の進化を止められるか、なんて物騒な思考が頭を掠めるが、人間界に干渉し過ぎることは禁止されている。渋々そちらは諦め、まずは情報収集、とその辺の本を適当に引っ張り出して開いてみる。顎に置いた手でゆっくりとページを捲りながら、そこにある情報を一つ一つ頭の中へと染み込ませて )


( / 初回ロルありがとうございます。こちらも密かにそっちの方が手っ取り早いかも…と考えていたので有難い限りです。ロイはどちらかと言うと用心深い性格なので、何かミスをして物を落とす等の大きな音は発生させられませんでしたが、ファウストさんが気配に気付いたり物を取りに来たりで鉢合わせられたらな、と思っております。任せきりで申し訳ございません…。そろそろ背後はお暇いたしますが、工房の様子や世界観に齟齬等ありましたら、都度ご指摘ください。改めて、これからよろしくお願いいたします。こちら蹴り可です。 )





90: シャーロン [×]
2021-10-03 11:51:55




>ミラ・ロード
ん~? 魔界っていう、恐怖と愉悦の楽園みたいな所。魂になったらお嬢も連れてってやるよ。
( 目の前に並べられた、お嬢曰く〝ちゃんとしていない〟ご飯の中から、小さな肉の塊にフォークを突き刺す。それを口へと運びながら、何でもない口調で答えたのは自身の住処のこと。秩序なんてものは何もない、食事睡眠はもちろん、壊すのも愛すのも自由な場所だ。元は、契約後も魔界に戻って有事の際にだけ喚び出しに応じる予定だったけれど、このまま近い場所からお嬢が孤軍奮闘する姿を眺めているのもまあ悪くない。それに、この可愛げのない寂しがり屋を揶揄うのもなかなかにいい暇つぶしになりそうだ。返す言葉の代わりにくつくつと意味ありげに喉を鳴らせば、ミネラルウォーターの注がれたグラスを一つ自分の方へと引き寄せ、軽く呷って )





91: メビウス [×]
2021-10-03 11:54:23




>ノラ
( 固く口を結び、奥歯を噛み締める。何度繰り返しても慣れることのない激痛に声が漏れそうになるけれど、ここで苦悶の声を聞かせて彼女の手が止まったり、名を刻むことをやめてしまわれると困る。息を止めるようにして、喉から吐き出される一切のものを押し留める。魔女は、この万年筆に込められた魔力が尽きた時、俺が不死から解放されるとか何とか言っていた気がするけれど、一向に無くなる気配がないからきっとハッタリだ。本当にどこまでも趣味が悪い。そんなことを考えているうち、激痛が止んだことで名が刻み終わったことを悟る。押し留めていた息を吐き出し、シャツのボタンも留めないまま肩で息をする。首元がじんわりと温かくなって痣の気配を感じるけれど、自分では確認できないため、この場で唯一の他者である彼女に首元を指して尋ねて )
……ここに何か出てます?





92: 観測者 [×]
2021-10-05 12:23:49




 ●概要 >1
 ●従者 >2

 現在の契約者:
 レイ → ルカ
 ミラ・ロード → シャーロン
 ノラ → メビウス
 ファウスト → ロイ

 物語上のサブ・モブキャラクターの作成は自由。世界観、代償、ロルの長さ等は話し合いで決定。質問だけでもお気軽に。
 従者との関係の変化を楽しむトピックです。〈望み〉は他の参加者様と被っていても大歓迎。





93: ノラ  [×]
2021-10-07 21:10:55



>メビウス

痣が....そこに。
( 尋ねてくる彼に答える為に痣の場所を指しながら伝えて。名前を刻み終えた後すぐに彼の首の辺りに痣が浮かび上がる。その形は燃える炎のようにも咲き誇る花のようにも見えて、無気力な彼にはどうにも不釣り合いだ。ペンを動かしている間は多少人間らしい反応を見せていたが、アンデットにも痛覚はあるのだろうか。銃弾をもろに食らってもなんの反応も見せなかった彼がこの万年筆には弱い、ということか。いまも息が荒く、表情も歪んだままだ。どういうカラクリなのだろう。というか、これで契約は成立したのだろうか?私に特に痛みはないし、命が奪われたわけでも声を失ったわけでもない。どこまで私に有利な契約なのだろうと、少し馬鹿げていて口角が上がってしまう。万年筆で書いた私の名前は、最初は傷跡のようだったのに今はもうすでに薄く消えようとしていて、やはりこの世の条理から外れたものである事を再確認する。飲み込まれていく私の名前と引き替え彼の痣は段々と濃くなっていく、そのことが何故か不安で堪らなかった。)




94: ファウスト [×]
2021-10-07 21:48:31




>ロイ

(部屋を歩き回っているうちに微かな違和感を覚える。ティースプーン一匙くらいの些細な、余程神経質でない限り調べないそれ。普段なら探さないが、もしも問題が見つかれば提出を遅らせることができる。仕事を放り投げて、改めてじっくり部屋の中を眺めた。取り囲んでいた本の山が崩れているのはさっき自分でやった、紅茶がないのはそもそも作ってないから当然……ならば物の配置か。入り口に近い数箇所を軽く調べて、確認する。微妙なズレから推測するに、倒したものをわざわざ元通りに戻している?何のために──部屋の主人に気付かれないため、と考えるのが妥当だろう。自分を害するのが目的なら、几帳面にこんなことはしない。つまり、狙いは錬金術。出た形跡がないため、十中八九隣の部屋にいる。一瞬近衛兵を呼ぼうかと思ったものの、この鍵を開けられる程の腕前なら無駄だろう。それに、軽々と複雑な錠前を解くような『それ』に興味がある。部屋の扉に手をかけて、本を読み耽る侵入者を見つければ皮肉混じりに歓迎の言葉を)──こんな朝早くから仕事とは、最近の泥棒は勤勉なんだな。朝食ぐらい食べたらどうだ、ミスター?





95: メビウス [×]
2021-10-08 15:37:49




>ノラ
は……
( 彼女の返答に、ゆるく息を吐く。それは単に乱れていた呼吸が少しずつ整ってきたからでもあったし、終わって欲しい時間が過ぎ去った安堵の息でもあった。長い間晒していた上半身を、開く時よりも緩慢な手つきでようやくシャツの中へと仕舞い込む。ふっと伏せていた目を上げると、そこにはたった今自身の主となった少女の顔。僅かに感じ取れる程度の変化でしかないものの、その今にも泣き出してしまいそうな脆い表情に面食らう。何も恐れない、冷たく硬い氷のようだった彼女でも、よく分からない儀式で目の前の存在を苦しませることは堪えるのだろうか。数秒後、気付く。そうだ、彼女は今までの多くの主と違い、俺をアンデットと知って使役するために訪ねてきた人間ではなかった。偶然の出会い、偶然の交わり。出会った瞬間を思い返し、あまりにも不親切だった、と反省の念が湧き上がれば、せめてもの詫びにと今できる説明をぽつりぽつりと零して )
……これで契約は完了です。あなた──ノラは、これから俺を隷属させることが出来ます。この痣が、その証です。ただし、事前にしてもらった約束を破れば契約は即刻立ち消え。その時は……俺があなたを殺します。





96: ロイ [×]
2021-10-08 15:40:40




>ファウスト
( 本に集中していた。それもある。しかし、隣の部屋で何かが動き出す気配には気が付いていたにも関わらず、私がその場を動かなかったのは、地道に情報収集するより有識者に直接吐かせた方が早い、という打算に依るところが大きかった。業務の遂行において、効率は重要なファクターだ。その過程で生じる多少のリスクはこの際致し方ない。横目で入口の方を一瞥すれば、今開いている本のページ数へと素早く目を遣ってから静かに本を閉じる。不審がる様子のわりに落ち着いた様子で話しかけてきた彼へと身体を向けると、余裕の態度で口元に軽い笑みを浮かべた。くすんだ金髪を乱雑に結った、整った顔立ちの上に不健康を塗り重ねたような男。皮肉めいた物言いに、こちらも分かりやすい皮肉で答える。時間外労働を強いられている現状によるストレスも小指の先程はあれど、やられっぱなしではいられないのは生来の性格だった )
おや、お仕事は終わられましたか。……ええ、こちらもお陰様で時間外労働です。お互い大変ですね、ご一緒に朝食でも如何ですか?





97: ノラ  [×]
2021-10-10 17:55:10



>メビウス

アンデット様に殺されるなんて、いまから楽しみだな。
( 途端に饒舌な彼に驚きながらもそう嘲笑してみせる。いつのまにか目の奥が熱くなっていたらしく、そうして皮肉めいたことを言っていないといつもの自分では無くなってしまいそうだった。でも伝えたことは本当で、アンデットに殺されるというのは期待が膨らんでしまう。**ない体なのだから、様々な死に方について知っているに違いないと。そして私は死ぬときでさえ知識を貪欲に食らう研究者なのだから。身なりを整えた彼は淡々と、けれど表情だけは申し訳なさそうに契約の成立とその契約事項についてを語る。私が想像していたよりも隷属的で不平等にも思えるそれに少し焦る。食料を与えていれば私の命が尽きるまで手となり足となってくれるのだろうか。私からしたら都合が良過ぎるし、こんなことを感じるのは初めてなのだが....それは少し非人道的では無いだろうか?人間ではない彼にその言葉が通用するのかはわからないが____。そういえば、彼の名前を聞くのを忘れていた、とはたと思い出し尋ねる )
....こんな大層な契約を交わしておいていつまでも「 君 」なんて呼び方は他人行儀だろう、名前は?




98: メビウス [×]
2021-10-11 08:40:09




>ノラ (>97 )
……死にたがるのは自由ですが、妙な気は起こさないでくださいね。傷付けられれば一応ちゃんと痛いんですから。
( 親切心で伝えた契約の説明に、彼女は口の端を上げる。その様子に一抹の不安が胸を過れば、ほんの数ミリ眉を顰め、若干の呆れ顔で釘を刺す。この契約は、相手に『アンデッドへの恐怖心』と『死への恐怖心』があることを前提に成り立っている。死にたがりの行き過ぎた好奇心で軽率に約束を破られては困るのだ。他のアンデッドに出会ったことがないから、アンデッドの標準は分からないけれど、俺は痛みも苦しみも、空腹も普通の人間と同じように感じる。もしかしたら人間の時よりはその辺の感覚が鈍っているのかも知れないが、人間として死んだ時の痛みなどとっくに忘れてしまった。たった一度きりの命と無限の命を天秤にかけて、それならと自身が前に出ているだけで、本音を言えば痛いのも苦しいのも嫌に決まっている。その辺の感覚も、長い時間の中で鈍ってきた気はするけれど。慣れとは怖いものだ。思い出したように名を尋ねられて、一瞬、何も口に出せなくなる。自分の名前を名乗るなんて久方振りのことで、咄嗟に自分の名前が出て来なかったのだ。人類が滅び、もう二度と誰かに呼ばれることなどないと思っていた名前。何があるか分からないものだな、なんて他人事のように考えながら、口に出すことで確信を得るように名前を告げて )
あなたは変なところにこだわりますね。……メビウス、です。





99: ファウスト [×]
2021-10-11 12:35:46




>ロイ

…これはこれは、刺激的なお誘いだ。しかし、生憎食材を切らしていてな
(見るからに質の良い生地を使ったスーツにこの世のものとは思えない艶やかな容貌、明らかに実験室に不釣り合いなそれらを隈なく観察していく。見たところ服の材質は不明、少なくともこの国で一番の仕立て屋に頼んでも全く同じものは作れないだろう。髪色としては特別珍しいものではないものの、ここまでムラのない黒髪はごく稀。何より、貴族でないものがこんな格好をできるはずがない。ここから導き出される結論は──と、ここまでで思考を打ち切る。そも一言聞けばいい話をわざわざ考察する必要はない。興味を惹かれるものについて、延々と考えを巡らせるのは自分の悪癖だ。錬金術師は少ない。秘密の漏洩を防ぐため学問として体系化されていないのが理由であり、それに付随する『議論相手がいない』といった問題は長年解決されないまま放置されている。ならば一人で議論するしかないのだから、自分の研究室にこもるのは当然の帰結といえるだろう。布に関しては後程拝借するとして、さっさと本題に入ることにする。とっくの前に頭に刻み込んだ羊皮紙を手慰みにめくりながら、皮肉めいた応酬を打ち切って)
で、君は何だ?僕は自分を害する可能性のあるものと一緒に食事をする趣味はないんだが





100: ロイ [×]
2021-10-11 21:38:50




>ファウスト (>99 )
あなたたちの世界では〝死神〟と呼ばれている者です。
( もっともな問い掛けに、ふ、と笑みを深くする。百聞は一見に如かず。一歩踏み出すと同時に手元に黒く輝く鎌を出現させると、それを呑気に羊皮紙を捲る相手の喉元へと充てがう。『死神を見た』だなんて、言ったとしても笑い飛ばされるか精神の病を心配されるかが関の山だろうが、こうして目の前に現実として突き付けられれば人間は案外あっさりと信じるものだ。問答無用で魂を切り離し、仮死状態となった身体を人質に取っても良かったけれど、まずは様子見。可能な限り事は大きくならない方がこちらとしても都合が良い。これで素直に要求に応じてくれれば良いが、そうでない場合は実力行使に出る他ないだろう。部屋に踏み入る際に一通り確認はしたものの、この状況でも余裕があるように見える男の様子に、周囲を警戒する。ここでしくじってはリスクを冒してまで姿を見せた意味がない。慎重に、しかし出来る限り迅速に。一呼吸置いて、要求を口にする頃には先程まで浮かべていた笑みは消え失せ、代わりに鋭い眼光で真っ直ぐに相手を見据えて )
錬金術について、尋ねたいことがあります。答えていただけますか。





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