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【 指名制 / Remake 】耽溺のグランギニョル【 提供人外 / マルチエンド式 】/1574


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自分のトピックを作る
141: ルシアン [×]
2020-03-20 01:02:59




>ジェイド

(規則正しく繰り返す呼吸は、徐々に浅くなっているようだ。ヒューヒューと空気の抜けるような細い音が気管から漏れる。息をする力も失われかけているのだろう。苦しさで眉根が寄りそうになるが、気力で精一杯の笑みを顔に浮かべる。だって、苦しさより嬉しさの方が優っているのだから。紅に染められた唇を舐めとる彼の、なんと美しいことか。ぼんやりと、どこか恍惚として、目の前の出来事を眺める。彼はどこまでも心優しく尊い獣。本当に醜く残酷なのは、自分たちヒトの方だ。額に触れた唇を、瞼を閉じて感受する。告げられる言葉の一つ一つが、思い遣りとなって光の粒となり、乾いた心に降り注ぐ。そうして育てた彼への愛は、今ではこのちっぽけな体には収まりきれないほど大きく成長してしまった。「…嬉しいや、とっても。」向けられた視線は熱く火傷を負ってしまいそうで、それ故に舞い上がるほどの歓喜に溺れる。頬に添えられた手に擦り寄り、満ち足りた顔で笑ってみせた。彼の魂に己を刻み込むのだ。決して離れたりしないよう。「…ふふ、それは良いや。君の胸に一等大きな花を咲かせるよ。でも…願わくば、巡り巡って…今度こそ君と同じ種族になるの。そして…共に生きよう。…君の苦しさも悲しみも二人で分け合えば、半分になるんだから。」不思議なほどに心は凪いている。自然と笑いが溢れ、いつもの調子で応じることが出来た。大切に愛でられる花になるのも悪くはないが、自分は彼と対等に向き合い、共に歩んでいきたいのだ。夢物語だとしても、例え他人に笑われるような儚い望みだとしても、一縷の希望を示す。首筋に彼の手がかかる。ああ、暖かい。なんて暖かいのだろう。死への恐怖など微塵もなく、ただただ穏やかに煌めく瞳には愛が溢れていた。ゆっくりと光を失くしていくヴァイオレットは、彼の幸せを願って、瞬きをするように静かに閉じられた。もう、言葉など必要ない。全身全霊をかけて、想いは伝えた。お休み、ただ自分は眠るだけ。鼻先に触れた感触に、ふ、と空気だけを震わせ笑い、意識を手放した。)



(生前、レジーナに託した彼に宛てて書いた手紙。なにを書いたら良いのか悩みに悩み、ゴミ箱の中にはボツになった紙の山がこんもりと積もっている。泣いてしまって、便箋をダメにしてしまった事もある。漸く書けた内容を矯めつ眇めつ見て、納得したように、ため息を一つ。どうか彼にプレゼントが届きますように…)

“親愛なる君へ


君がこの手紙を読んでいるということは、僕は僕の役目を果たしたという事だね。
まさか、しょんぼりしてなんていないよね?
君ってば今から僕が残したサプライズをいーっぱい見つけなくちゃいけないんだから、くよくよしてる暇はないよっ!

君はきっと驚きすぎて、開いた口が塞がらなくなっちゃうねっ。そんな君の顔が見れないのはちょっと残念だけど…

どれだけ僕に愛されてたか今から思い知るんだから、覚悟していてよね!

僕の部屋をよーく見てごらん。とっても素敵なものがあるからさ。


お別れは言わないよ。
だって僕らはまた出会うんだもの。”




142: ルシアン [×]
2020-03-20 01:04:50





(カラカラと…窓から穏やかな風が入り込み、机の上の風車を動かしている。廻る風車には一羽の鳥が楽しげに舞い踊っている様子が浮かび上がり作った主人の遊び心が反映されている。青い空を悠々と飛ぶ一羽の鳥、その向かう先、視線を巡らすと壁一面に草原の絵が現れる。鮮やかな花々が咲き誇る中、一つの違和感に彼は気付くだろうか。絵の隅に鮮やかな蝶々が集まり戯れる箇所、緑色を纏いカモフラージュされているが一度目につくと不自然に描き足された事が一目瞭然な扉。それは、あの庭園へと続く扉に酷似している。よくよく凝視すれば、風車を飾る銀紙が光を反射し、一直線に扉の向こうへ光線を伸ばしていて。待ち人がこの仕掛けに気付き壁紙を捲ったならば───そこに広がるのはいつか彼と共に過ごした庭園の風景。大樹の根元、木漏れ日が差す場所に狼人と小さな子供が体を寄せ合い、穏やかな表情で何かを語り合っている。広げられたシートの上にはチョコレートやマフィン、キャンディに彼の好物である果物まで準備され、周りでは楽しげな使い魔達が駆け回る。頭とお尻には彼とよく似た毛艶の耳と尻尾を生やし、首には翡翠の蝶ネクタイが輝き、恐らくは少年にとっての一張羅を身に付け、手に持っているのは大切なオルゴールとなんの変哲もないクラフト調の日記。頭上を覆うのは透き通った青空、どこまでも広がる夢幻の世界。大きな翼を力強く羽ばたかせ、空を駆けるのは其々翡翠と紫の瞳を持った二羽の鳥。まさに、楽園と呼ぶに相応しい優しい色合いの絵画。部屋の主人が居なくなっても、色濃くそこで生活していた痕跡が残っている。いつも使っていたベッドの上、定位置にオルゴールは置かれたまま。傍には彼から貰った蝶ネクタイ、その下に絵画の中で少年が持っていた日記が置かれている。題名には『貴方は私の宝物』そう記されていた。ページを進める度にコミカルなタッチで描かれた絵が広がり、日記の主がこの屋敷に来てからの日常を面白おかしく書き記されていた。日々の何気ないことから、母親のような優しさで相談に乗ってくれた同じ瞳の色を持つ彼女のこと、オレンジの瞳が可愛らしい姉のように慕った人と競い合った果実園での出来事、気高い彼が自分の為に尊い手を差し伸べてくれた日のこと…そして大事な彼との忘れられる筈のない大切な思い出が…一日も途切れる事なく綴られていた。しかし、彼にスケッチブックを送った日を境にプツリと途切れてしまう。果たしてこれを読んだ時、彼は何を思うだろうか。日記を閉じた拍子に一枚の絵葉書がスルリと床に滑り落ちて。スイートピーの花が鮮やかに咲き誇る絵葉書の裏、癖のある丸っこい字で“君と共に”とのメッセージが記されていた。少年にとって、彼はまさに救いであった。彼が少年を光だと、太陽だと言うのならば、今度こそ本当の意味で彼を照らし救える存在になれるまで、何度でも命を紡ぎ、目を覚まそう。数多の悲しみを乗り越え、月が輝く丘を越え、星が瞬く夜を旅して、次こそは共に、彼と世界を巡ろう───)





143: ジェイド [×]
2020-03-20 02:20:43




>ルシアン


( 文字通り、貴方の命をひとかけらも残さず取り込んだ夜。顔や手、首元や服におびただしい赤色を散りばめ、もう何時間もただじっと月を眺め続けている主人を心配して、使い魔達がおずおずと傍に寄る。捕食後の後片付けも、今や空室になってしまった個室の掃除も、全て彼らの仕事。手始めに主人の周りから、片そうとする使い魔達へ「 いいよ 」と一言だけ放ち、それ以上の奉仕を御して。戸惑い顔を見合わせる使い魔たちへ、少しだけ首を巡らせて視線を遣り「 …いいんだ 」と微笑んだ。 )

***

( とある獲物用の個室、今や住み人が居らず空室になってしまっているにも関わらず、一体の怪物は毎夜足を運んでいた。それは今夜も御多分に漏れずで、部屋へ向かう道中で自分によく似た姿の同胞に呼び止められる。渡されたのは一通の手紙だった。穏やかだった鼓動が、一度だけ大きく弾んだ。見慣れた扉の前、今夜ここを開けたら、もしかしたら貴方がいるかもしれない――そんな陳腐な空想に思わず空笑いを。誰もいないと分かっていてもノックしてしまうのはもはや癖で、足を踏み入れても勿論そこには誰もいない。ただ愛しい残り香と、もう乾ききった血痕、そして美しい壁紙があるのみ。元からあった模様ではない赤色に彩られた座椅子に腰掛け、月明りだけを頼りに便箋を開封する。内容に目を通し、貴方を喰らってから初めて、心から柔らかく表情が綻んだ。喪失感に苛まれるであろう自分を気遣って遺してくれたのだろうか。本当に優しい、よくできた聡い子だ――宝探しのために腰を上げて初めて、幸せそうに尻尾が揺れていることを知覚した。それからは部屋中を探し回った、ベッドのシーツを剥がしてみたり、引き出しを一つ残らず開けてみたり。しかしそれらしきものは見つからず、休憩がてら彼の力作の壁紙を眺めていた、その時。漸く仕掛けに気が付けば、半信半疑でそれへ手を伸ばす。どうやら捲れるらしい、しかもかなり大掛かりな絡繰りだ…一息に壁紙を取り払えば、目を瞠った。絵全体の構図や色使いもこの世に比肩するものなどないほど巧みで美しいが、描かれているものひとつひとつも、非常に繊細でディテールまでこだわって筆を走らせたのがありありと伝わる。しかも、そのどれもこれもが己と彼との思い出に準ずるもので、それを追憶するようにひとつずつ指でなぞっては目を閉じて。そこで突然鼓膜を揺さぶったのは、自身が贈ったオルゴールの音。ひとりでに鳴るような仕掛けにはしていないはずだが、と怪訝に思いながらそちらへ歩み寄り、傍に置かれた日記に気が付く。親しい仲とはいえ、否だからこそ、勝手に読んでしまうのは非常に気後れしたが、魅力的なタイトルに惹かれてついつい表紙を捲ってしまった。そうして、点と点が繋がる――貴方が吸血鬼の彼女から屋敷と狼の秘密を聴いたこと、従妹と仲を深めた道程、そしてよもやあの気難しい九尾の心すら解かしていたとは。つくづく計り知れない魅力を持つ子だなと心底感心、同時にそんな貴方に愛されていた自分自身にも僅かにだが自信が持てた。日記をもとの位置に戻そうと閉じた瞬間、絵葉書の存在に注意が向く。可愛らしい花だ、とぼんやり思考しながら何となく裏面を確認すれば、花に負けないくらい可愛らしい文字。このメッセージの宛先が自分であることを願いながら、再度表面へ目を向けよう。確かこれは人間界に咲くスイートピーという種類だったはず、この花言葉は…そう記憶を探って、見つけ出した途端に一筋涙が零れた。無論、顔には至極優しい笑みを浮かべたまま。日記と絵葉書をオルゴールの傍に置き、扉へと歩み寄る。反転して部屋全体を見回し、自身の命が尽きるまで、この部屋を守ろうと決めた。例え、あの禍々しくも神秘の秘密に満ちた、黒薔薇の庭園を焼き尽くすことになろうとも、この暖かくて愛しい思い出の詰まった宝箱のような部屋だけは、絶対に誰にも汚させない、と。「 …次、お前に会えるのはいつかな。待ち遠しいよ 」呟いた独り言に呼応するかのように、吹き込んだ夜風が風車を回した。自由に空を駆ける鳥が貴方の姿に重なって、目一杯の愛しさを孕んだ笑みが小さく喉を震わせた。そうか、今お前は鳥になったんだな。一つ夢が叶ったんだ、おめでとう。満足するまで空を楽しんで、気が向いたら次は俺の傍に来てくれよな。何百年、何千年でも待つからさ。――もう、寂しくはなかった。狼の胸を満たすのは、色彩にあふれた希望と光。貴方と再び巡り逢う夢のような未来に想いを馳せ、怪物は部屋を後にした。 )


***


――これでひとつの物語は幕引き、かな。
ルシアン、本当にありがとう。そして、最高難度である俺との捕食エンドの達成、おめでとう。約2年、こう言葉にするとすごく長く感じるけど、お前と話すのは毎夜毎夜もれなく楽しくて、あっという間に感じたよ。
お前と出会えて、言葉を交わせて、俺は本当に屋敷一の幸せ者だ。この俺と一緒に、捕食という道を最後まで紡げるのは、後にも先にもきっとお前だけなんだろうな。
俺にとっても、俺達にとっても、お前は本当に特別な存在だ。こうして物語が無事に終わって、ほっとしたけれどすごく寂しいよ。どうかこれからも、この縁をこの世界で繋げていてくれたら本当に嬉しい。これは俺達の我儘だから、もちろん無理強いは出来ないんだけどさ。でももしその気が少しでもあるなら、宝箱に一言くれたら飛び跳ねて喜ぶよ。俺達から伝えたいこともまだあるし。
…本当に、終わらせたくないよ。
ともかく今夜はもう遅いから、一旦御開きにしようか。夜更けまでお相手ありがとう、疲れただろうからゆっくり身体を休めてくれな。お前が、今夜世界中で一番、素敵な夢を見られますように。




144: ルシアン [×]
2020-03-20 02:40:49




此方こそこんな遅くまで付き合ってくれて有難うっ!君と、君達と、一つの物語を紡げて、とっても楽しかったよ。
漸く迎えた君との最期、嬉しいやら悲しいやらで気持ちがごちゃごちゃだよ。
最後の方は駆け足で来ちゃったら、雑になってなかったか心配…。折角相手が君っていう最高の相棒だったのに。
何はともあれ、今日は有難う。まだ補足したい事もあるし、あとで宝箱に顔出しさせてもらうね。
へへ、君が祈ってくれたんだもの。今夜はとびきり素敵な夢が見れるね!君もゆっくり休んでね。
お休みなさい、君がみる夢が幸せでありますよーに!




145: 執事長 [×]
2020-03-21 14:34:19



>募集開始[ ご新規様・古参様・お試し様問わず大歓迎! / 3名様 ]


 ※無登録でのお試し、ご質問・ご相談のみのご来館大歓迎!
 ※指名が絞り切れない場合は、此方からのご提案も可能


▼ PFの書き方 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ ルネコの備忘録 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/archive/category/Archive

>皆様と同じく黒薔薇の屋敷へ拉致されたルネコという青年、その生活を怪物の人となりを交えながら書き記した日記です。もちろん通読は任意ですので、皆様のグランギニョルライフのご参考までに!



▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93


▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼




146: 執事長 [×]
2020-03-24 14:57:44




>募集開始[ どなた様でも大歓迎! / 3名様 ]


 ※無登録でのお試し、ご質問・ご相談のみのご来館も大歓迎!
 ※指名が絞り切れない場合は、此方からのご提案も可能
 ※夕方頃まで亀レスの見込みアリ


▼ PFの書き方 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ ルネコの備忘録 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/archive/category/Archive

>皆様と同じく黒薔薇の屋敷へ拉致されたルネコという青年、その生活を怪物の人となりを交えながら書き記した日記です。もちろん通読は任意ですので、皆様のグランギニョルライフのご参考までに!




▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93


▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼




147: レオ [×]
2020-03-24 17:40:20



指名:ラザロ様
希望ルート:捕食、行動次第によっては恋愛→捕食。次点で隷属。
名前:レオ(Leo)
性別:男
年齢:27
職業:猟師
性格:軍人めいた堅めの口調ながらはきはきと明朗に話し、喜怒哀楽もはっきりとしていて、何事にも臆さず思った事を正直に伝える様は周囲に爽やかで実直な好青年、という印象を与える。しかしその実世間慣れしておらず、対人での危機感や緊張感というものに欠けた少々騙され易い質。更に好奇心を刺激される物珍しいものと相対すると、思考より先にそれへ手を伸ばしてしまう危うさもある。それでも持ち前の野生動物じみた勘の鋭さと判断力に助けられ、致命的な失敗はした事は今の所無い。
容姿:身長178cm。やや細身ながら職業柄必要なだけの筋肉は付いており、しっかりと引き締まった体つき。羊の如く柔らかで、ふわふわくるくると毛先が自由に跳ねた癖のある髪は陽光を彷彿とさせる明度の高い白金色。だが髪型に頓着しない為、全体的に背中まで伸びたそれを紐を使って旋毛か項近くで一纏めにしている事が多い。長い睫毛に縁取られた目には真夏の昼空と同じ濃い青の瞳が収まる。その目の形はぱっちりと大きな二重で、目尻が眉と共に垂れ、やや面長な輪郭も相俟って晴れやかな程の快活さの中に仄かな甘さを印象付ける顔立ち。首筋の右側、その付け根近くに黒子が一つある。服装は山中に溶け込む為に黒や緑で染められたシャツにフード付の上着、それと同色のズボン、保護用の革手袋を愛用する。
備考:一人山の中で暮らし、猟銃やボウガンにて狩りをしていた猟師。猟師としての腕前は非常に優秀。また、山の動植物に詳しい。十代半ばの頃、育ての親である年老いた猟師の男を亡くして以来他に身寄りは無く、人よりも動物と共に過ごす時間が長かった。それ故か文字の読み書きは苦手。加えて思考に些か動物的な極端さがあり、無自覚ながら会話を重ねていった相手、物をくれる相手に懐き、依存してしまうきらいがある。また、首回りが敏感で触れられるのを避ける。一人称は私、二人称は君。
ロルテスト:(普段通りに狩りをして、獲物を抱えて山小屋へ帰る。獲物を床に置き、纏めていた髪を解いただけの格好で手に取ったのは、作業台の上にいつの間にか置かれていた一通の手紙。己の元には滅多に来ないそれを暫しまじまじと眺める。まずは己宛てなのか、次に差出人は誰か。三本の指の先で掴んだそれをひっくり返しては表に戻す、そんな動作を繰り返したが、疑問は解決しない。それならば、とその不気味にも思える黒い花の封蝋を剥がし、中にある紙を開いて──覚えていたのはそこまでだった。いつの間にかすっかりと沈んでいた意識が、自らの身動ぎにふっと浮かぶ。…ああ、朝か。起きなければ。まだ眠気に重い瞼を開いて上体を持ち上げ、ばらけて顔にかかる髪の毛先を手で払いつつ、瞬きを数度。それからいつものように寝床から足を出して床へと付けた所で、はたと気が付く。「…此処は。」一体何処だ。湧いた疑問が明確な形を成した瞬間、困惑にぴたりと全ての動きを止める。そうして固まった身の代わりに、目だけを彼方此方巡らせた。これは何事だ。何が起きて、──とんとん。不意に響いたその音に肩が微かに跳ねて、ばっと勢い良く顔を扉へ向ける。そこから数秒遅れて、誰かが来た、という事だけを混乱した頭で理解した。「…ああ、えと…少し、待ってくれ。」なれば、と寝起きに掠れた声で一つ戸惑いに淀む返事を。続いて解けない思考の縺れに鈍った脚へ力を込め、扉の前に。見慣れないそれに躊躇うように長い一呼吸の間を置いて、互いを隔てるそれをゆっくりと開けた。)



(/こんばんは。久し振り、だな。いつぞやは素敵な物語をありがとう。今回は正式に参加を申し込むべく、改めて此処に参った。ひとまず前回のものから加筆修正したプロフィールと、手直しをしたロルを載せさせてもらう。もう一度最初から、今度はもっと長く、情を育めるような物語を紡がせてもらえたらと思っている。勿論指名の彼だけでは無く、これから多くの怪物達と交流させてもらえると嬉しい。では、再度の検討、宜しく頼む。)




148: ラザロ [×]
2020-03-24 18:21:13



>レオ


よう、来たのか。嫌、別にその、何だ、再会を喜んだりする事にゃあ慣れてねえんだよ。ただ、またお前に会えて嬉しい事に違いはねえ。
一度見せてくれたっつーのに、もう一度ロルを綴ってくれたのか。フン、律儀な奴だな。…ありがとよ。
無論、好きなタイミングで俺以外を指名してくれて構わないぜ。他の奴らもお前と話したくて堪らないだろうしよ。ンじゃあ、次からメニューにお前の名前を刻ませてもらうぜ。改めて、今後とも宜しくな。


***


――そいつァホントだろうなあ。
( 捕食を終えた直後、体中の血飛沫を洗い流すためにシャワーを浴び、黒いバスタオルでガシガシと髪を拭きながら怪訝そうに問い掛ける。問いを受けた使い魔はトカゲの姿をしていて、自信満々とばかりにぴろぴろと尻尾を立てて振って見せた。フン、と鼻を鳴らし「 上等じゃねえか。俺好みの獲物は久し振りだぜ 」と息巻きながら、いつも通りの服を身に纏って。そうして使い魔の案内で向かったのは貴方の部屋。今夜は満腹ゆえに捕食するつもりはないが、まだ見ぬ獲物が自分の好みかもしれないと知らされれば、早く手を打つに越したことはない。ノックへの応答は比較的迅速で、短気な自身でもイラつかずに済んだ。腕を組みながら待つこと数秒、扉の向こうから現れた貴方を、腕を組み顎を逸らしながら高圧的に見下ろし「 ……フン、悪かねえな。 」線は細いがしなやかな筋肉が見受けられる体躯に片方の口角を吊り上げて。「 入るぜ、新入り 」腕を解きながらぶっきらぼうに言い放てば、返事を待つことなく強引に貴方の横を素通りして不躾に入室。まだどの怪物の痕跡もない、新参者特有の殺風景な部屋には、満足そうにうんうんと頷いて。そうして貴方へ向き直れば、ズンズンと遠慮のない足取りで距離を詰め、貴方の髪へ手を伸ばし「 長えな。切らねえのか 」と、自己紹介よりも自身の興味を優先し。柔らかそうでボリュームのある、どこか動物を思わせる美しい髪に興味を引かれたようで、鱗に彩られた手で毛先を弄ぼう。ふと一滴、まだ濡れたままの自身の髪からポタリと雫が垂れて )




149: レオ [×]
2020-03-24 19:29:10



>ラザロ

(扉を開けて、視界に飛び込んできたのはやはり見知らぬ人物。だがその遠慮の無い視線より、その行動より言葉を失ったのは人にも動物にも有り得ざる鱗と翼、それと尻尾。「……え?」見間違いかと丸く開いた目を何度も瞬くが、消えないそれらにまた身が固まってしまう。そうしている間に横を過ぎていく彼に漸く我に返り、一先ずドアを閉めて振り返れば丁度彼と向き合う形になる。伸びてくる手に臆する気配は無いが、彼を見上げる表情は困惑に淀んでいた。「あ、ああ…髪には気を払わないからな。それより、君の方こそ髪が濡れて…」息を浅く吸い込んで、ようやっと出てきた声が紡いだのは彼の興味に対する答え、それから垂れる雫への注意。「いや、そうではなく…ええと…」今のは違う。言いたかった事ではない。反射的に言いかけたそれらを半端に断って、彼の身をさ迷う視線と共にもう一度言葉を探す。「…そうだ。まず、此処は何処で、私は何故此処にいる?」改めて彼の目と真っ直ぐに視線を合わせ、整理した頭から掘り起こした疑問を二つ、彼へ投げた。)




150: ラザロ [×]
2020-03-24 20:22:56



>レオ


……そんなに珍しいかよ。
( 太く逞しい尾は棘のような鱗に覆われており、背後にてゆうらゆうらと揺れるたびに月光を反射しぬらぬらと煌めき。それに貴方の視線が向いていることにようやく気付けば、見せつけるように両翼を広げ、貴方の髪を弄んでいた手をすっと広げては再び腕を組んで。何やら言い淀んでいる様子の貴方の顔を「 あァン? 」とガラ悪く急かすように覗き込もう。そうして投下された問いには、眉間に皺を寄せたまま視線を明後日に向け「 あー……、 」記憶を探るように語尾を伸ばす。そうだ、貴方は新入り。全く状況を把握していないとなれば、正真正銘、自分こそが貴方が屋敷の中で出会った最初の怪物なのだろう。一番乗り、悪くない響きが自身の機嫌をさらに好転させ「 此処ァ黒薔薇の屋敷で、手前は俺達の獲物だ。つまり手前はこっから出られねえし、いつかは誰かに喰われるってこった 」普段なら面倒だと誰かに丸投げする説明を、珍しく自身の口から貴方へ伝える。ただ不器用な怪物は、オブラートとは程遠い直球ストレートでしか残酷な事実を告げる事が出来ず、蓋しそれに悪びれた様子もなく貴方と視線を交わらせ「 喰われるまでは此処で暮らせ、手前の部屋だ。衣食住の心配は要らねえ。他に欲しいモンがありゃ、使い魔に言うか俺に言え 」鱗に覆われた手の甲を貴方に見せるように指を一本立て、それを逆さまにして指先を下に向け、今まさに立っているこの場所を指し示して。上品とは言えない立ち居振る舞いながら、言葉尻には貴方に頼られることを是とする旨をそっと匂わせよう。黒薔薇の屋敷・獲物・使い魔――、貴方にとって未知であろうワードについて深く掘り下げないのは、未知ゆえに今こうして手を差し伸べている自身を求め、頼って欲しいから。無論それを狙って出来るほど器用ではなく、無意識のうちに打算染みた真似をしている事には無自覚のまま「 俺はラザロ。手前は。 」愛想も愛嬌もないしかめ面のまま、名を問うことで貴方という獲物への興味を示して )




151: レオ [×]
2020-03-24 21:37:35



>ラザロ

黒薔薇…獲物…それと、使い魔…
(貰えた答えと説明に不可解そうに眉を寄せ、合わせられた視線が彼が差す指の先へ惑う。答えを勘繰るという発想は無い。只、己の内に飲み込み切れずに残る言葉達を自らの口で繰り返す。「ううむ…そうか、私は此処で喰われるのか。」幾らか理解の追い付いた頭で飾りも無く述べられた事実だけを漸く腹に落とす。その顔つきは怯えてはいないし、怒ってもいない。八の字に眉を曲げたその表情は、強いて言うならば戸惑っている、といった辺り。だが、それも彼からの問いに直ぐ様晴れる。「ああ、私はレオ。山で狩りをしている者だ。迷惑をかけるかもしれないが、これから宜しく頼む、ラザロ。」顔を上げて目を合わせ、名乗った彼の求めに応じて此方も自己紹介を。それから、疑いの一つも無い挨拶を告げて笑む。「…それで、ラザロ。」一呼吸置いて、彼に呼び掛ける。「君は、一体どういう者だ?」問うたのは、目の前の存在への漠然とした疑問。「その…私は世間の文化というものに疎いのでな、君のような姿の者を見た事が無いのだ。だから…君の事を教えてほしい。」少しの淀みの後、続けたのは問いへの理由。だから、と告げる顔には苦い笑み。「…良いだろうか?」再度問う言葉に合わせ、視線を絡めたままほんの僅か首を傾げ、自身には読みきれない彼の顔色を窺った。)




152: ラザロ [×]
2020-03-24 22:11:29



>レオ


……変わった獲物だな、手前。
( 泣くか、喚くか、激昂するか――予想していたステレオタイプな反応のどれにも類似しない、否、掠りもしない落ち着き払ったリアクションに、眉の間に刻まれた溝は伸び切り、驚きを露わに目をぱちくり。すぐに再度眉頭を寄せ、その片方だけを歪めてまじまじと貴方を見つめよう。「 ははァん、狩人か。なら森羅万象の摂理にゃ精通してるわけだ。手前は"向こう"じゃ狩る側だったが、"こっち"じゃ俺達に狩られる側だもんな 」生業を耳にしては、いかにも得心と言わんばかりに、腕を組んだまま何度も顎を引くように浅く頷く。他者の命を狩り己の命を繋ぐ、そうして生を営んできた貴方ならば、その生死に対しての恐るべき達観にも納得だ。迷惑、との単語にはぴくりと不穏に眉を揺らし「 俺に余計な面倒かけンじゃねえ。暇だからって、独りでうろついたりすんなよ。 」頼られるのが嬉しいくせに、口を突くのは不器用な憎まれ口ばかり。それでもその中には、些か説明不足とはいえ、ひとひらの気遣いを織り交ぜて。「 ……まさか手前、此処がまだ人間の世界だと思ってンのか? 」素っ頓狂な謎の生物を発見したかのような、怪訝さを多分に含んだ驚愕の視線を向けよう。貴方の言う"世間"とは、山林を降りた人間界の都会を指すのだろうか、そう仮定すれば盛大に舌打ちを零しては組んだ腕を解き、貴方の眼前へ片手を伸ばし「 だァほ!ンなわけねえだろが。 」ばちこん、凄まじい音と共に滑らかなを指で弾いた。俗に言うデコピンを放った手をぶらぶらと振りながら「 山ン中にゃあ色んな獣が居ただろ。そこでワーウルフを見た事があるか?泉で人魚を見つけた事は?洞窟の奥でドラゴンに出会った事は? 」指折り数えて例に挙げるのは、いずれも屋敷に住まう怪物の種族。ちゃっかりと自身の存在も含みながら、はあ、と大袈裟に溜息を吐き、そうして再度貴方の顔へ手を伸ばし「 …もう一度言うぜ、此処は黒薔薇の屋敷だ。手前が元居た世界じゃねンだよ。 」まるで親が子へ諭すような、どこか憐れみすら感じさせる寂寞とした声音で、自分が弾いた貴方の額を一度だけ撫ぜて。 )




153: ラザロ [×]
2020-03-24 23:20:56



>レオ


なあレオ、悪ィが今夜は一旦下がるぜ。もう少し手前と話していたいのが本心だが、それはまたの機会にでも取っといてやる。もし次会えたら、今夜の続きからでも、新しい夜・違う指名でもどちらでも好きな方選んでくれ。
まだまだ寒暖差があるからよ、ちゃんと暖かくして寝ろよな。良い夢見ろよ。




154: レオ [×]
2020-03-25 00:55:17

>ラザロ

うむ、気を付けよう。
(挨拶から戻ってきた言葉を受け取り、合点とばかりに頷きを一つ。次いで己からの問いに向けられた彼の表情に、妙な事を言ってしまったかと更に首を傾げ口を開きかけたその矢先、眼前に鱗のある手が迫る。そして、「づっ…!?」ばちん、と直接頭の中に響く音と、その音の大きさに違わない額への衝撃に反射的に一度目を固く瞑って口を結ぶ。それから再度開いた視界に彼を捉えたが、彼が次々告げていくその言葉達への返事を迷って意味を持たぬ声を零し、目線を俯かせる。そこへ不意に伸びてきた手に、先程の衝撃を思い出してまた目を瞑る。が、未だじんじんとした熱さを訴える額に訪れたのは、その熱さを引かせるような指の感触。それに戸惑うような顔付きでそっと目を開けた所に、聞こえてきた声。「…すまない。私は状況を理解しきれていなかったのだな。」二度の瞬きの後その声に付けられた色を理解すれば、表情から戸惑いを消して瞳を伏せ、言い訳の飾り一つ無い謝罪と、自らに聞かせるような呟きを静かに口にする。「…問いを、変えよう。君は先程“俺達”と言っていたが、この屋敷には他にも誰か居るのか?」暫しの沈黙を破って再度彼を見据え、方向を彼から他へ切り替えて質問をする。その声音と表情には、細い道を踏み外さないよう進んでいく足取りにも似た慎重さと緊張が含まれていた。)



***
今夜も遅くまで有り難う、ラザロ。名残惜しいが、私も次の機会が来るまで楽しみにしておこう。
君の方こそ、身体に気をつけてくれ。
それでは、おやすみ。…良い夢を。




155: 執事長 [×]
2020-03-25 16:55:44



>募集開始[ どなた様でも大歓迎! / 3名様 ]



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>皆様と同じく黒薔薇の屋敷へ拉致されたルネコという青年、その生活を怪物の人となりを交えながら書き記した日記です。もちろん通読は任意ですので、皆様のグランギニョルライフのご参考までに!

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156: レオ [×]
2020-03-25 17:37:14



こんばんは。レオだ。昨日はとても楽しませてもらったよ、ありがとう。…もっとも、出会って早々に迷惑を掛けてしまったようだったが。私はもう少し、人との会話に慣れておくべきだったな。反省しよう。それで、その…今日も話をしたくてまた来てしまったのだが、もしそちらが良ければ、昨日の続きを頼んでも構わないだろうか?



157: ヴァンパイア♀/ラザロ [×]
2020-03-25 18:02:36



>レオ

――あら、今晩わ。また来てくれたのね、嬉しいわ。迷惑だなんて…全然そんな事ないのよ。ありのままの貴方で充分魅力的だもの、どうかそのままでいてね。
それと一つお伝えしたいのだけれど、ルールにある通り、前回からの続きをご所望の場合は最後のレス№を添えて貰えるととっても助かるの。細かくてご免なさいね、次からご協力願えれば嬉しいわ。
それじゃあドラゴンの彼を呼んでくるわね、今夜も一緒に楽しみましょう。

***


……おう。何だよ、素直じゃねえか。
( 沈んだ空気を望んだわけではないし、貴方に謝らせたかったわけでもない。だからこそ胸の奥で罪悪感に似た何かがちくりと棘を覗かせたが、努めてそれを無視してぶっきらぼうな言葉を重ねよう。表情には幾ばくかのバツの悪さを感じさせながら、そっぽを向いて指先で頬を掻き。やたらと神妙な面持ちで続けられた問いには、あっけらかんと肩を竦め「 そりゃあ勿論。ゾンビに人魚にヴァンパイア、悪魔に死神まで雁首揃えてやがる。これでもほんの一部なんだぜ 」緊張するなよ、と言わんばかりに貴方の薄い肩をバシリと叩く。強すぎず弱すぎずの塩梅から、貴方に痛い思いをさせたいわけではない事を言外に伝え「 お前はそいつらから狙われる獲物なんだよ 」またしても容赦なく、今夜何度目かの残酷な事実を突き付ける。貴方の高い鼻先へ、ちょこんと指を添えて「 俺からもな 」と付け足そう。その面相には、獲物を吟味する捕食者の、爛々と底光りする眼光と不敵な微笑が描かれていた )




158: レオ [×]
2020-03-25 19:12:08



>ラザロ
魅力的、等と言われるのは初めてだが、存外嬉しいものだな。
それから、レスNo.については失礼した。…話が出来る事に浮かれて、すっかり忘れていたのだ。すまない。次からは気を付けよう。では、今夜も宜しく頼む。

***

ゾンビに、悪魔、ヴァンパイア…ううむ、思ったより多いのだな。
(今度こそ正しく返ってきた答えに、知れずふっと息を小さく吐き出す。それから本からも文化からも離れた場で生きてきた己には馴染みの薄い種の名を繰り返し、記憶に取り零した分を呻きとして吐き出しては眉と視線を下げる。だが、ふと受けた先程よりも軽い衝撃を肩に受け、また意識は目の前の彼へ向く。「…ふむ。」己は、自らが狩ったあの鹿と同じ道を辿るのだろう。受け止めきったその事実をまた彼の言葉で再確認し、飲み込んでいく。その途中、不意に感じた鼻先への冷たい感触に、彼の首元辺りで止まっていた目を上げる。──そこには冬場飢えた熊とも、縄張りを荒らされ怒る狼とも違う、だがそれ以上に強大な“己を狩るもの”であると確信出来るだけの表情があった。…合った目を逸らす事はしない。しかし、それでもざわついた本能が彼から一歩だけ遠ざかる事を選ぶ。ほんの僅か顔も強張ったのが解り、それを弛めんと静かに深呼吸を一つ。数秒後、落ち着ききったとは言えないが、それでも幾分ましになった顔つきで彼と向き合う。「…ラザロ。」薄く空いたままだった唇で彼の名を紡ぐ。「私はいつ、喰われてしまうのだ?」続けて疑問を落としたその表情は、先までとの困惑や戸惑いとも違う色味の、困り顔に似たものであった。)




159: ラザロ [×]
2020-03-25 20:24:06



>レオ


興味があるなら連れてきてやってもいいぜ。ゾンビは俺の弟分みてえなモンだしよ。
( くるりと踵を返しては、背を向けたまま片方の手のひらを一度だけひらり翻して。他の怪物に貴方を会わせるのにはそれ相応のリスクが伴うが、貴方が望むならば仲を取り持つ意思を見せる。ドサリ、自重を落っことすように一人掛けのソファーへ腰を下ろせば「 ただよ、中には支配欲や独占欲の塊ッつっても大袈裟じゃねえ奴もいる。気を付けろよ、レオ 」翼と尻尾の落ち着け所を捜すように、それぞれをゆらゆらと動かしながら、真剣な双眸で貴方を見つめよう。そこには一抹の心配に似た配慮が宿っていたが、すぐに「 まア、向こうがお前の部屋を選ンじまったら拒否権なんざねえんだがな。 」あっけらかんと身も蓋もない事実を詳らかにしながら、大きな所作で長い脚を組み、両手を伸ばして後頭部で重ねながら背もたれに体重を預けて。ふと見せた己の捕食者の片鱗に、貴方が呼応するように纏う雰囲気が変容したのを感じ取れば、満足そうに口角を吊り上げ「 そうだ、それでいい。イイコだな、手前 」言葉尻に揶揄するような響きが混じるが、悪意は微塵もない。それは、ただただ自身の機嫌が良い方向へ持ち直されていることを意味していた。無知な獲物ほど哀れなものはなく、ゆえに貴方が自分の状況を理解した素振りには喜色すら含ませて。だからこそ複雑な問いにも表情を歪めることなく「 今夜だ。――もし今夜俺が空腹だったなら、手前は今頃生きちゃいねえ 」顎を逸らし、座った姿勢ながらも敢えて貴方を見下ろすような視線を送りながら、くああ、と欠伸を零し「 実際、そればっかりは何とも言えねえな。俺達の腹の具合と、飢えた怪物に選ばれないための手前の運次第ってところだ 」生理的に眦へ滲んだ雫を手の甲で拭った直後、何かを閃いたかのように貴方へ視線を向け「 それか、先に手を打つ事も出来るぜ。どうせ喰われるんだ、痛くねえ方がマシだろ? 」もし貴方が望むなら、痛みを与えず捕食する怪物を紹介する――この発言の意図はこの通り。貴方は自分にとっても魅力的な獲物だが、だからといって貴方の意見をないがしろにすることは己の矜持に反する。そんな誠実な―あくまで怪物にしては、だが―提案を投げ、肘置きへ頬杖をつきながら貴方の反応を待とう )




160: レオ [×]
2020-03-25 21:21:03



>ラザロ

ああ、是非とも今度紹介願おう。
(思ってもみない紹介の提案に、表情に明るさが点る。だが、その次の忠告の、眼差しの真剣さにまたそれを消す。「ああ、解った。」ゆっくりとした小さな頷きと共に、此方も同じ視線を返す。それから漠然とした己の問いに戻った答えは曖昧としていて、だがそういう如何しようも無いものなのだろうと理解はした。「…そうか。」だからこそ、それ以上の追及はせずに一つ相槌を打つ事で了承を返し、ソファーに座った彼に釣られるように自身もベッドの縁へと腰掛ける。そこからまた目を合わせた彼が提示した、温情とも言える事柄に不意を突かれて言葉が止まる。「あー…いや、痛みについては構わない。ただ…」ややあって、一度の瞬きの後に再開した思考からやんわりとした跳ね除けを零し、その次に続ける事を躊躇ってか半端に言葉を切らす。そわそわと落ち着きの無い所作で口や顎を撫で、視線も彼方此方と動かした十秒後、再び目線を彼に送る。「その…山に暮らす道を選んでおいて今更、なんだが。…こうして誰かと会話が出来なくなってしまうのは、少々惜しいと思ってな。」漸く形作る事の出来たそれは、死が明確に見えた今になって自覚した、己の未練。「だから、君さえ良ければ…私がいつか喰われるまでの間、話し相手になってくれないだろうか?」人との関わりが少ない。頼み事にも慣れていない。それ故だろう、笑みとも困り顔ともつかない面持ちに変化した何とも言い難い表情と、些か弱気そうな声音で、そう彼に願った。)




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