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1対1のなりきりチャット
自分のトピックを作る
7:
名無しさん [×]
2024-12-10 22:36:58
◇狩人
男性/ 18y / 176cm
ふわりと空気を含んだ中性的な黒褐色ウルフヘア / 健康的な肌色と薄い唇 / 上部がアンバー、下部が銀色の虹彩 / 瞳は切れ長だがはっきりした顔立ち / 華やかな装飾を省いた白い騎士の装い / 森に出向く際はチャコールグレーのマントを着用 / 右肩付近に王家の紋章を模った銀のブローチ / 細剣の他に短剣も所持
王の部下である狩人兼騎士の青年 / 人の子でありながら一見狼を彷彿とさせる容姿は近衛兵の中でも異質 / 幼少期の環境のせいか些か粗野で苦労性が抜けず、悪人になりきれない皮肉屋 / 自らを拾った王に大恩があり白雪姫とは兄妹のような関係だが、互いの不器用さやファザコンっぷりに溜息が増える日々 / しかしつい白雪姫に張り合ったり二人に負けず劣らず不器用 / 王に対する忠誠は本物 / 過去盗賊業に手を染め足を洗った後に一時期七人の小人と暮らしていた / 世相や生きる為に必要な知識知恵、狩猟の技術は全て小人たちに教わり、その後王城で鍛錬を積む / 王と小人達には頭が上がらない / 特技は狼や猪など獰猛な動物を手懐けることだが、子鹿や小鳥のような愛らしい動物にはなぜか逃げられる / 近しい者にのみ明かす本名は「ラウール」 / 姫への呼称は「白雪」「お姫様、お嬢様」など
お待たせいたしました、また素敵な白雪ちゃんのプロフ作成お疲れ様でした!雪のようにしっとり可憐な容姿や、自らの美に自覚的かつやり手な王様の血をしっかり受け継いだ愛らしくも強かな性格がドストライクで今から白雪ちゃんとのお話が楽しみです…!!
展開についても丁寧なご提案ありがとうございます!ストーリーラインに沿って積み上げていくのもご提示頂いたように特定の場面のみ描写するやり方も魅力的ですが、当狩人をすぐに日常会話感覚で動かせるかどうか若干懸念があり諸々の相性もあるかと思われますので、まず序盤はポイントを絞りつつ(①~④の中で③にスポットライトを当て他はさくさく緩めに進める等)大まかなストーリーラインに沿って進める形でも宜しいでしょうか?キャラの萌え萎えや進め方に関しても当方も特筆するような地雷は現在御座いませんので、大体の指針を決めつつ後は自由に綴れたらと思います…!冗長な文章となってしまいましたが改めてご要望や初回に関してのご意見、また上記狩人のpfも変更箇所が多く少々美化やオリジナル要素が強くなっておりますので加筆修正するべき点が御座いましたらお申し付けくださいませ!
8:
白雪姫 [×]
2024-12-11 18:14:54
こちらこそ、勿体ないお言葉と大変魅力溢れる狩人様のプロフ作成をありがとうございます!まさに理想的な狩人様で、凛々しい面差しに狼的なヴィラン要素を残しつつも悪に徹し切れない甘さや苦労人気質、また時には主を巡り白雪姫と軽く火花を散らしたり、無害な小動物相手には忌避されてしまうという可愛らしさが非常に刺さりました……。
はたして当方の技量が釣り合うかどうかという懸念はございますが、素敵なご提案をいただきました通り、一先ずは短い文量で緩くやりとりを開始させていただければと①の場面にて初回ロルを以下に置かせていただきましたので、お手隙の際にこちらへお絡みいただけますと幸いです。綴りやすさ重視のため斜線でロル内を区切るという形式を用いてはおりますが、もしも一つに繋げたロルの方がよろしければお好きな形態でご返信いただければ以降合わさせていただきます◎
それでは、他にご相談や初回ロルに不備不足等なければこちらはお蹴りください。引き続き本編の方でも何卒よろしくお願いいたします!
…今日もいい天気。──ふふ。おはよう、子リスさん。
( 山奥での暮らしにもそろそろ慣れ始めた頃合、今日も今日とて宝石掘りに勤しむ家主達の小柄な衣服を庭先の物干し竿に手際良く吊るし / 高い樹冠の合間から覗く陽の光に手のひらを透かして / その時、白地のエプロンを四つ足で駆け上がるのはこの森で出会った小さな友人 / 自らの肩口へ落ち着いた彼の挨拶らしき一声を受けては、そちらへ視線を流し朱に色付く唇へ仄かな微笑みを )
9:
狩人 [×]
2024-12-12 21:04:05
これはこれは、ご機嫌よう白雪姫。──なんてな。よう、白雪。爺さん達はもう仕事か?
( 王命を受け大切な姫君であり妹の様子を確かめに山奥を馬で駆け、見慣れた小さな養父達の家に辿り着き / 暖かな日差しで光り輝く少女を見つけると早速地に降り立ち愛馬のたてがみを軽く乱して暫く待機を命じ / 彼女の小さな友人共々怖がらせないよう緩やかな足取りと努めて穏やかな声で恭しく一礼 / 直後ぱさりとフードを脱ぐと騎士から青年の表情へ移り変わり、差し入れがたくさん詰まったバスケットに視線を導くように片手で揺らして )
10:
白雪姫 [×]
2024-12-13 07:30:52
……。あら、その格好はもしかしてお国の騎士様?…あらあらあら、どうやら私をとっても高貴な御方と勘違いなさっているようだけれど、こんな山奥で一国の姫君がお洗濯物なんてしている訳が……──爺さん?
( かような山奥には珍しい蹄鉄の音が朝の清涼な空気を揺らし、よもやという嫌な予感が背筋を這い上がり / 洗練された紳士の礼も虚しく、フードの奥から顕になった精悍な貌へ総身の毛を逆立てるや否や、ぴゃっと一目散に肩から逃げ去る小さな友人 / ──うげ、という率直極まる心情は一つの瞬きと共に目蓋の裏へしまうとして / 家出娘の居所を突き止めた従者の目的など自宅への強制送還一択だろうと、淑やかに自らの頬へ隻手を添えては一旦澄まし顔で逃げを打たんとした折、目前に差し出されたバスケットと何やら妙に親しげな呼称に再度深いグレーの瞳を瞬いて )
11:
狩人 [×]
2024-12-13 22:14:07
…あのな……。声に出ているよ声に。安心しろ、今日は顔を見に来ただけだ。──……いるだろう?あの七人の、……王から聞いていなかったのか。爺さん達とはちょっとした顔見知りでね。ちょうど良い、土産を渡してくれるか。
( 走り去る小さな友人に一抹の哀愁を覚え、切れ長の眼はその姿を追いかけるがすぐに向き直り / 逃げ切るにしては少々厳しい回答と隠しきれない拒否の意思に盛大に溜息を吐き出すと嘆かわしいと言わんばかりに左手で額を覆い / 主伝いに小人宅に居候していた過去は筒抜けだとばかり思っていたが、事実はどうも異なるようでつられて今度は此方がアンバーの瞳をぱちりと瞬かせ / ぐるりと周囲を見渡し七人揃って出払っていることを確認すると、有無を言わさず彼女の手にぽすんとバスケットを手渡し )
12:
白雪姫 [×]
2024-12-14 07:51:38
……なんだ、そうだったの。初対面時から小人さん達が私にすっごく親切だったのはもしかしてそういうこと?……、てっきり私が可愛らしいからかとばかり。
( ころりと警戒を解く純粋さは家出中の身においても健在 / 突然小人宅へ転がり込んだ慌ただしい顛末を思い起こしつつ、長い睫毛を伏せ真面目腐った顔で自賛を / 随分重みのあるバスケットを両の手で受け取ると、いそいそと庭先に置かれた丸い円卓へドレスの裾を翻し / 強制送還の憂いも無事晴れたとなれば、変わらぬクールな物腰ながらも何だかんだと少し間の空いた馴染み深い顔を前に機嫌を急浮上させた事は伝わるだろうか )
っわ、……ありがとう。早速少しいただこうかしら──今日は紅茶とコーヒー、どちらのご気分?
13:
狩人 [×]
2024-12-14 10:58:25
…はいはい、姫の仰る通りでございます。かわいい麗しい世界一。姫の美貌なら国の一つや二つ簡単に傾けられますものね。──いや、下心ならこの森焼かれてるだろ。
( 萎れているかと思いきや自然の摂理ように豪語する通常運転っぷりに呆れ返り、慣れた様子で賛辞を並べ立てやる気のない拍手も忘れずに添え / けれど変わりない様子に安堵した事は秘して / 食事と音楽をこよなく愛する養父達には信頼しかないものの、燃え盛る炎か凍てつく氷の如く怒る主君を想像し遠い目 / 追い返されるつもりで踵を返すと予想外の問い掛けに立ち止まり / 山奥のうららかな陽射しは家出少女の心を僅かに雪解けに導いたのか単なる楽観か、何にせよ気を揉んでいた必要は無かったらしい / 重さから解放された両腕を緩く組み口角に柔らかな笑みを宿し円卓に向かう姿を追いかけて )
──…なら紅茶を。物は白雪の好みに任せるよ。
14:
白雪姫 [×]
2024-12-14 15:12:54
まぁ、なんて無味乾燥で陳腐な褒め文句。──…さぁ、どうかしら。最近は娘なんていう瑣末事に構うようなお暇は無いようだけれど。
( 投げやりに響くまばらな拍手の音へ、口許に手を添えじとりとやや湿り気のある眼差しを / 〝世界一〟という言の葉の一端を拾い上げては、真白の頬に睫毛の陰影を落とし / 卓上にバスケットを下ろすと、気を取り直すように吐息を挟み〝少し待っていて。…そうね、妖精が花の蜜をひとしずく集める程度〟とひらり戸口を潜って / 山奥にある鉱父の住処に上等な茶葉の用意など無いが、王家直伝の手技にかかれば如何に凡庸な市井の品とてその質を一段繰り上げる / 暫し後に爽やかな芳香を纏い差し出したのはダージリン、とバスケット内にある茶菓子や果物類に用いる為のナイフと二人分の食器類で / 差し当たり先程の逃げ口上を引き摺った軽口を前菜とし )
……お待たせしました。山奥に住む田舎娘程度のお紅茶が、名だたる騎士様のお口に合うと良いのだけれど。
15:
狩人 [×]
2024-12-15 14:49:14
瑣末事、ね。てっきり自立心に目覚めたとばかり思っていたが、それではるばるこんな山奥まで。
( 何か言いたげな眼差しは変わらず、しかし素直で芯が通った今までの彼女には無い翳りに気付けば軽口に終止符を打ち / 近衛兵といえどただの従者、父娘の間に何があったかなど知る由も無い。けれどその翳を少しでも払えたのならと勝手に言葉が口を衝いたのは知らぬ間に育った小さな兄心のせいで / 返答の有無は彼女に一任して用意を待つあいだ、先程逃げたはずの小さな友人が自身を避けつつ彼女に会おうと周囲をうろちょろ彷徨う様子を横目に / 清涼な空気を染め上げる香気と実状とは正反対の軽口に、くしゃりと頬を綻ばせ / 情の厚い料理人が姫君の愛する果実を包んで作ったシュトーレンや代々王家が愛した紅色の林檎を主役とした土産にそっと目配せをして、きゅっとアンバーと銀の瞳を細めて束の間でも貴女の寂しさが和らぐように〝さあ、好きなものをどうぞ〟と )
もてなしの心を前に貴賎の差など関係ありますまい。それは貴女の方がよくご存知のはず。こちらこそ気に入って頂けると嬉しいのですが──…雪のように美しいお嬢さん、貴女の好みを私に教えて頂けますか。
16:
白雪姫 [×]
2024-12-15 20:51:01
まぁ、こんなにも……。それならば勇猛と智慧を兼ね揃えた、高貴なる狼を彷彿とさせる素敵な騎士様のご好意に甘えて、まずは種々の果実が艷めくこのシュトーレンからいただこうかしら……っふ、ふふ。──…ちょっとだけ久しぶりね、こういうの。
( 相手の前では自らもただの歳若い妹のような心地で、どうやら家出の理由を察したらしい聡い口振りにはつーんと顔を背け幼子染みた仕草で拗ねるのみ / しかしながら、用意を済ませて木椅子へと腰掛ければ付き合いの長い、家族のような間柄であるからこそ成立する軽妙な掛け合いと、自身の好みを熟知した差し入れに仄かに緩む口許 / 芝居がかった大仰な台詞もそこそこ、やがて堪え切れずにくすくすと肩を揺らし、遂には控えめな笑声までもが零れ / 家出を決意した際の頑なだった心も次第にほろほろと解けるようで、有難く今度の配膳は相手に一任する傍ら、バスケットから半ば飛び出した細長いパンの切れ端を餌に先刻からこちらを伺う小さな友人を手招いて )
…貴方もおいで。大丈夫、見た目程怖いお兄さんじゃないわ。
17:
狩人 [×]
2024-12-18 22:07:28
…本当に、少しむず痒いはずなのに妙な愛着すら感じるよ。どれも料理人の爺さんの自信作さ。〝幸せなひとときを姫様に味わって頂かねば!〟って張り切っていたよ。作りすぎてたけど。
( 王の鏡への執心ぶりに自身も思う所があるのか、漸く見せた少女の姿を深追いせず揺らめく紅茶に口を付け、穏やかな兄の表情で口元に弧を描き〝…ん、美味しい。さすが〟と偽りない賛辞を捧げ / 家出を機に回顧するだけになった火花を散らせる喧嘩も大仰なごっこ遊びも自身にとっても癒しの一つだと頷き。一番最初に主役のシュトーレン、次いで互いの好みの品を取り分けながら帰ろうとも残ろうとも構わないと何気ない様子で王城の近況を報告して / やがて小さな友人は和やかな空気を前にここは安全だ、と確信出来たのか招かれた通りしゅたたた…とすばしっこい動作で一直線にパンの欠片へ / 相変わらず此方に背中を向けたまま小刻みにカリカリと口に運ぶ背中にほう、と大型動物の調教も仕事の一部で担う者としてのやや物騒な感想が漏れ )
──…友人のお眼鏡には叶わなかったらしい。…にしても上手く躾けてあるな…。
(/お返事が遅れてしまい申し訳御座いません…!多忙により少々体調を崩しておりました。
また交流の最中ですが、相性やロルの量、テンポなど気になる点があればご遠慮なくお申し付けください!(特に無ければ此方は蹴り推奨です◎今後とも宜しくお願いいたします…!) )
18:
白雪姫 [×]
2024-12-19 23:25:46
ありがとう。ふふ、…目に浮かぶようね。また食材を浪費したとメイド長に睨まれていないと良いけれど……まぁ、野蛮。とっても大切なお友達と対等に心を通わせているだけなのに、ねえ。( 今回の褒め文句には特段の不足を垂れる事もなく、常の涼し気な面貌へ得意げな彩を僅かに滲ませながら自らもカップを傾げ / 相手に給仕の礼を述べると、柔らかく目尻を下げた好々爺の顔を懸念混じりに浮かべた後、カトラリーへ伸ばしかけた手は楚々とした所作で戯けて口許へ / 見る間に頬を丸々とさせていく友人の頭を指先で緩やかに愛で、少々憂いのある眼差しをそちらへ固定したままとうとうぽつりと )ラウール、その……お父様は、ご壮健かしら。あぁ、いえ。ご体調の事ではなくて、…あの珠玉の宝石をも眩む麗しき至上の肉体美に陰りなんて未来永劫一片たりともあるはずがないもの。そうじゃなくて、えっと……。( 一つ関門を潜れば堰を切ったように零れ出す要領を得ない言の葉達 / 家出娘の事など日々山積する政務の前には二の次三の次と表面上は至って平静を保ちながらも、やれ〝白〟や〝雪〟、〝姫〟という音が一端でも耳目に触れれば食器を落としペンを圧し折り書類は書き損じと惨憺たる有様にある王の事など露知らず )──私のこと、何か言ってた…?
(/お待ちしておりました…!返信のペースに関しましては一週間程度であれば特に気にしませんので、どうぞ無理なくお手隙の際にご返信をいただけますと幸甚です◎
若干ロルの形式を今回変えてしまっておりますが、こちらも何か気になる点やご要望、展開に関するご相談などありましたらいつでも気軽にお申し付けくださいませ。また、王の言動についてはご都合の良いように描写いただいて大丈夫です。当方としては常々ラウール様の一挙手一投足や背後様の秀逸なロル回しに魅了されるばかりで…、こちらこそ、今後とも何卒よろしくお願いします…!※お蹴りください◎)
19:
狩人 [×]
2024-12-21 14:38:01
悪いな。俺の友人は突進してくる奴ばっかりでさ。……? どうし、──…( 目の前の小動物の何倍も大きく頭を指先で撫でようとすればたちまち己を食糧にする悪友のクマや狼達を連想し / 長閑な時間に差し込む心の揺れ動きに思わずぴたりとカップを運ぶ手の動きを止めて / 無関心な訳が無いと鋭利な響きの言葉を咄嗟に封印して、お転婆で広い世界を愛する彼女と娘を掌中の珠と愛しみ全てから守り抜く王の心配の心を歪めないまま、再び手を繋ぐ為に己に何が出来るのかと思考する程眉に皺が寄り / 一日目こそ好きにさせておけと政務に戻ったものの二日目の朝には「鏡よ鏡、今白雪は無事か」と尋ね自己嫌悪で鏡を破壊しかねない程乱れる心を押し隠す姿を伝えても良かったが、心配を盾にして娘を帰城させる結末は王がもっとも望まないだろう / ここは不器用な二人に任せてみるかとぐいっと紅茶を飲み込み、敢えて粗野な振る舞いで腫れ物扱いにも近い忖度の気持ちを取り払うと事実を眉間に皺もないいつも通りの表情で淡々と述べて )
あの子にどう接したら良いと王妃様の肖像画に問いかけていたよ。後は……そうさな。離れていようが白雪が健やかに過ごしているなら自分も変わる必要があると仰っていた。──白雪は?何かあるなら伝えるよ。
20:
白雪姫 [×]
2024-12-22 16:40:27
そう…そうなの、お父様がそんなことを……。──…いいえ、何も。近いうちに、私の口から直接お伝えするわ。( らしくもない不安が胸中を渦巻く中、眼前の形の良い唇が開く気配に心細げな眼差しを向け、いつだって自身にとっては柔く蜂蜜のような色彩を湛える琥珀と白銀の瞳に重ね / 父からの揺るぎない大きな愛をこの身に受けている事など、当に知っていたはずなのに。真実を語る鏡、それが自身を一等と評したと知った後の父の顔がどうしても見られずに逃げ出してしまったなんて、本当に自分らしくない話だったとかぶりを振って相手の申し出を断り / 〝そうね、そうよね。……なんなら昔からのご旧友とのことだけれど、あんな性根の悪い鏡はこっそり叩き割ってしまえば良いのかも〟などとカップを僅かに傾け物騒な冗言を悠々と垂れる様はすっかりいつもの調子 / やがてカップを置き顔を上げれば、再び視線を絡めた瞬間にふわりと粉砂糖が舌先で溶けるような甘い微笑と共に心からの感謝を / それがまさか直後の昏睡を飾る遺言染みた様相と化すなど知る由もなく、後に所々真赤の果実に色付くシュトーレンを口に含むとクラリと体は不自然に傾いて )──今日はありがとう、ラウール。久しぶりに貴方の顔を見られて、お話が出来て……とっても嬉しかった。
21:
狩人 [×]
2024-12-23 15:55:43
っ、どうした目眩か。──…白雪?聞こえるか、返事を…!( 積もり続けた感情に向き合う苦痛を恐れず気丈に向き合うと選択した彼女に頬緩め / 頃合いかと席を立とうとした瞬間、花が散るように倒れ込む彼女の身体を受け止め / 呼吸を確認し歪んで銀一色になった瞳で皿を見据える。この地方で取れる強力な毒物は特有の匂いを発するが医師程の知識は無い上に、まじないの類なら最早手に負えず / 養父達が帰宅する夕方まで待つ事は出来ない、然し昏睡した相手を抱えてあの山道を行くのは余りに無謀と唇を噛んで膨らむ不安を落ち着かせ / 彼女を抱え室内のソファに寝かせると、藁にも縋る想いで王家のブローチを彼女の手に握らせ〝許せよ。…すぐに戻る〟と瞳に大きな影を落とし / 同じくソファに移った小さな友人の頭を撫で、愛馬の元へ駆けると先程まで耳に入ってこなかった一定のリズムを刻む蹄の音をようやく認識すると息を呑んで顔を上げ / その正体がまさか隣国の王子が乗った馬車で、この状況に差し伸べられた光になるとは知らず狩人は音が響く方角へ愛馬と共に向かい )
(/白雪ちゃんの昏睡及びそろそろ③(王子または医師からの診察など内容問わず)に場面転換かと思い勝手ながら進めさせて頂きましたが、何か書き残しや白雪ちゃんの状況が背後様の想定と大きく異なる場合は再提出いたしますのでご連絡いただけますと幸いです…!)
22:
王 [×]
2024-12-24 21:22:32
( ──あの後。とある魔法使いの呪いにより麗しき姫君の意識は闇に呑まれるも、偶然馬車より駆け付けた王子の傍らに添う子リスの口が唐突に開き〝運命に結ばれし者の口づけにより、姫の身を蝕む邪なる呪いは解かれるだろう〟などと小さな体躯には不釣合いな口調で告げられた助言に従うと、姫君を縛る戒めの楔は絶たれ、無事にその愛らしい眼を開きましたとさ。めでたしめでたし──の、後の話。豪華絢爛にして荘厳な室内に、扉より長く伸びるのはまるで鮮血のように何処までも深く赤く、重厚な質感を纏う大きなカーペット。その上を今し方呼び寄せた相手が進み出でたなら、玉座へ腰を据えるままに一分の隙もない強固な防具が如き化粧の施された面をそちらへ向けて。既にお転婆娘の帰還自体は知らされているが、折り悪く急を要する政務が積み上がりまともな顔合わせは叶っておらず。次の任を相手へ告げるついでに、一先ずは今回の件の顛末を聴取しようという次第。とはいえ先の家出中も魔法の鏡により娘の現状は常に把握しており、小動物への干渉も自らの手に寄るものではあるものの、実際にその場にいた者としての実務的な報告や彼個人の所感も耳に入れて損は無いだろう。既に人払いを済ませた静謐な玉座の間にて豪奢な肘掛けに片肘を付くと、緩くウェーブを描く金色の髪が肩口を彩るように零れ落ち。特に意識をせずとも、自然に獲物を射るように鋭く吊り上がる双眸が今は確かな労いを宿し、眼前に佇む相手を静かに正中へ捉えて )
──さて。まずはご苦労だったわ、ラウール。貴方も思う所は多々あるでしょうけれど、差し当たり今回の一件についての仔細を聞かせて頂戴。
(/毎度の事ながら、話の流れを汲み取っていただいた完璧なご返信をありがとうございます…!ご配慮に甘え、このまま場面転換をさせていただきましたが、王のpfについては以下に記載させていただいておりますので、何かご要望や訂正事項があれば何なりと仰っていただけますと幸いです。王への報告に関しましてはかくかくしかじかで簡便に済ませていただいても結構ですし、ご随意に後の展開について脚色していただいても大丈夫です。また、ロルの文量についても此方ついつい冗長に綴りがちですので、随時お好きな長さでご返信をいただければと。それでは、特にご相談や問題等なければこちらはお蹴り下さい。以降もよろしくお願いいたします!)
◇王
グリムヒルド / 男性 / 年齢不詳 / 185cm
近寄り難い灰青色の鋭い吊り目 / ハッキリとした目鼻立ち / 手入れの行き届いた長いプラチナブロンドの髪 / 均整の取れたしなやかで引き締まった肢体 / 絶世の美貌と相まって如何にも悪役然とした容姿 / 黒のネイル / 身を飾る華美なアクセサリー類 / 金の王冠
容姿はもちろん、物腰から話し言葉に至るまで美を追求した結果のおネエ口調 / 高潔 / 自分に厳しく他人にも厳しい / 政務では日々容赦のない辣腕を振るう / 偽悪的な振る舞いをしがちだが身内や国民への情は深い / 完璧主義者 / 妙な所で抜けている節も / 狩人には全幅の信頼を置いており、密かに我が子のような親愛すら抱いているが、無論態度には出さない / ファザコンを拗らせている娘の将来は目下懸念事項 / 自らが魔法を嗜む事は極秘事項であり、腹心の部下である狩人や白雪姫などの近しい者にしか明かさない / 魔法の鏡は王家に伝わる家宝として幼少から身近にあったもの
23:
狩人 [×]
2024-12-27 00:07:06
( ──黒曜石色の扉が重厚な音を響かせて玉座への道を開いた。白百合にも似た荘厳な空気を歩くその背中には獣達のチャコールグレー──ではなく、表面は黒色に内側を灰青色に染め上げたマントをはためかせて眼前に跪く。生まれ持っての冷淡な表情のまま王が食器を割る頃に小人達に迎えられたことや瑣末事の一言に宿った寂しさ等々を細かに報告する。しかし姫から零れ出した〝あの〟言の葉達だけは隠し倒すと、余りに入り乱れた今回の家出騒動を前に覆っていた瞼を持ち上げ。雲間から顔を覗かせるように現れた琥珀色を見せる事で騎士ではなく拾われた青年としてニヒルだが愛嬌のある表情を浮かべ、決して逆らえない事を理解した上で不器用な王の本音を聞き出そうと試み )
……紆余曲折ありましたが、〇〇王子や宮廷魔法師の皆様から快く送り出して頂きました。私からの報告は以上です。──で・す・が、王よ。差し出がましい事とは百も承知でお尋ねします。最愛の姫君とはいつ顔を合わせるおつもりですか。このままでは食器もペンも再びダメにしますよ。
24:
狩人 [×]
2024-12-27 00:50:51
( ──黒曜石色の扉が重厚な音を響かせて玉座への道を開いた。白百合にも似た荘厳な空気を歩くその背中には獣達を連想させるチャコールグレー──ではなく、表面は黒色に内側を灰青色に染め上げたマントをはためかせて眼前に跪く。生まれ持った冷淡な表情のまま、命じられた通りに王が食器を割る頃に小人達に迎えられたことや瑣末事の一言に宿った寂しさ等々を細かに報告する。しかし姫から零れ出した〝あの〟言の葉達だけは隠し通すと、余りに入り乱れた今回の家出騒動を前に覆っていた瞼を持ち上げ。唯一の主君から注がれる労いに眦を緩めて答えると雲間から顔を覗かせる月のように琥珀色が顕になり騎士の仮面を外しただ拾われた青年としてのニヒルだが愛嬌のある笑みを口元に描くと、王には決して逆らえない事をよくよく理解した上で不器用な王の本音を聞き出そうと試み )
……紆余曲折ありましたが、〇〇王子や宮廷魔法師の皆様から快く送り出して頂きました。私からの報告は以上です。──で・す・が、王よ。差し出がましい事とは百も承知でお尋ねします。最愛の姫君とはいつ顔を合わせるおつもりですか。このままでは食器もペンも再びダメにしてしまうのでは。
(/一部修正させて頂きました。レス消費失礼いたしました…!(※蹴り推奨です))
25:
王 [×]
2024-12-28 23:12:34
──ふん。変わり映えのない減らず口だこと。お前の小憎らしいその面の方を先にダメにしてやろうか。
( 滔々と過不足なく語られる報告へ真摯に耳を傾け、事務的に情報の補完に努める中、予想の範疇である筈の家出娘の口振りにはピクリと整えられた眉を僅かに動かし。それ以外は淡々と聞き終えると、主従の関係性を少々跨ぐ相手の発言に対しても同様に、他の臣下であれば皆一様に震え上がるだろう冷え冷えとした零下の眼差しで貫いて。しかし、自らの不甲斐なさを承知しているが故に本気で気分を害した訳ではなく、あくまでもいつもの偽悪的なポージングに過ぎず。むしろ相手が騎士から青年の顔を覗かせたそれに応え、こちらも王の仮面に手を掛けた旨は〝貴方〟からより気安い〝お前〟へ変じた事から明らかだろうか。やがて溜め息を吐き思案するように一度目を伏せると、改めて顕になった双眸には理知的な色を湛える一方、整然とした筈の口調にはただの一人の父としての複雑さを僅かに滲ませ )
お前も知る所でしょうけれど、今そんな暇は無いの。政務よりも私事を優先するなんて、為政者失格以外の何者でもないわ。……それに、あの子ももう年頃よ。いつまでも父などに固執してどうすると? 丁度、折り良く〝運命の相手〟とも巡り会えたことだし、ね。
26:
狩人 [×]
2024-12-30 21:54:53
ご勘弁ください。自分で言っちゃあなんですがこんな顔でも獣達には人気ですから、残しておいた方が何かと都合が良いかと。
( 拾われた当初はいつ潰れた林檎にされるか肝を冷やした会話も、今では意に介さないで人差し指の腹をこめかみに当て、憎らしさを強調する仕草が出来るようにまでなった。獣が面の良し悪しを吟味するなどあり得ないが、非礼を詫び任務を拝命するセリフ代わりとしてアピールしたのも束の間、何とも八方塞がりな現実が溜め息と共に吐き出される。しれっと素知らぬ顔を浮かべつつ双方を案じる気持ちは引き結ばれた口元と僅かに寄った眉に表れ。その運命とやらが都合良く解決してくれれば良いのだがそう上手く行かないのが世の常。王子が心を埋めた所で、鏡に対する気持ちは──「……鏡?」絡まった糸の結び目が解けるように落とされた単語にふと我に返る。確かに不満は溜まっていたらしいが、聡明な彼女が姿を眩ます動悸が寂しいの一点だけでは少々弱い。加えて軽口とはいえ〝世界一〟と称えたあの瞬間、彼女はまるで──美しく生まれた事自体が罪であるかのような表情で影を落とした。彼女が何を憂いたかは分からない。美を探求する父と同じく、否それ以上に美しいことの何がいけないのだろうか。けれど、もしも美しいが故に父の存在を脅かすなどと捉えたのなら、このままで良いのだろうか。弁えろと叱責されても構わない。先ほど視線誘導に使った右手を胸元のブローチへと移動させて弱い力で握ると何処か苦しげな、責め立てるとも傲慢に教えを説くとも違う訴えかけるような眼差しで再度問い掛けて )
そういえば白雪の、……姫の家出はグリムヒルド様との時間が減ったからだと思っていましたが、本当にそれだけでしょうか?俺には、もっと別の理由があるように思います。
27:
王 [×]
2025-01-02 11:11:05
──…本当に、お前という小僧は。拾い甲斐があったと誇るべきか……それとも、なかったと謗るべきかしら。
( 鋭い舌鋒を飄々と躱し、返答にユニークな響きすらも含ませる小気味よいやり取りは、互いの間のみに通じる挨拶代わりのいつもの応酬。あくまでも此方は相手のような愛嬌とは無縁の風体を保ちながらも、ふ、と冷気を湛える赤い唇を弓なりに歪めたものでただ応えとし。その後の唐突な、しかしながら核心だけは的確に突いた単語にはその唇を平にするも、さした心内は漏らさず氷像さながらの揺るぎない双眸をひた、と目前の青年へ据え静観を。どうも直截的な情報は省かれていたような様子でありながら、忽ち正答へ辿り着いたらしい明晰な脳回路に賛辞を贈るべきか、それとも主にとって都合の悪いに違いない事実を内に留めず、表へ晒してしまう人情深さを疎むべきか、評は別れる所だろうと皮肉げにゆらりと頬杖を着いていた首を上げて。とはいえ当然ながら内心は前者でしかなく、淑やかに腕を組むとその首は躊躇いなく縦へと振られ。末に片方の口角を微かに持ち上げた悪辣めいた微笑は、文脈からして実娘のみを指したと見せかけ、その実主語を省いた自嘲混じりのもので )
ご明察ね、私も同じ推論よ。……少し前に、例の鏡が告げたの。〝この国でもっとも美しいのは白雪姫です〟とね。その直後にあの子は居なくなった…。全く、心底無用の気遣いだわ。──いいえ、臆病かしら?
28:
狩人 [×]
2025-01-03 13:06:28
( 一つの可能性に過ぎなかった推論は己の問い掛けによって限りなく事実に近い物へと姿を変え。決意しながらいざ目の当たりにした表情越しに、主君の顔に泥を塗った事実を自覚し「…出過ぎた、真似を」そっと息を呑み、瞳の奥を揺らすことしか出来ず。しかし自ら暴いた責任感か、それとも此処で逃げれば主君の信頼に背くという臆病故か決して瞳は逸らないまま一つ、また一つと雫を落とすように語られる経緯に耳を傾け。──姫が山奥に隠した真相は概ね明らかになり、常に正解を導く鏡ならばこれ以上の手出しは無用と判断するだろう。だが、己は狩人から成り上がった愚かな騎士。このまま鏡のように手を引けば父君を敬愛する姫に〝叩き割られて〟しまうと、真紅の絨毯に付けていた膝を離し立ち上がる。再び主君に対して、己が堪えられなかった痛みを投影する真似はしない。平素と変わらぬ琥珀と銀の眼差しは直に貴方を捉え、感情でぶれることなく淡々と言い切り己の臆病を晒すと、弱さを堪えるように口元を横に引き不出来な笑みを湛え。最後には拾われて人の温情を知った狼が生涯をかけて忠義を尽くすように、寄り添うように言葉を紡ぎ )
───グリムヒルド様。偽悪は、時にお体に障ります。今回の件は鏡を含め〝悪役〟などいない、そうでしょう。それに、臆病の何が悪いのですか。……俺だって、あなた方の関係の断絶を恐れ、こうして今も恐れを抱く臆病者です。
29:
王 [×]
2025-01-05 07:55:17
……お前にそうも不細工な笑みを向けられるだなんて、つくづく私も落ちぶれたものね。
( 拾った当初はまるで抜き身の刃のようだった男が、こうも自らの腹を晒し他者へ寄り添うなどとつくづく甘くなったものだ、と心に迫る眼差しと真っ直ぐに視線を絡め、くつりと喉の奥で低く笑い。娘とのコミュニケーション不足と親心故の呪いが運悪く掛け合わさり、昏倒事件などという事態を招いた自らの失策は十分悪役と評すべきものだろうに。亡き妻との約束でもあり、自らの信念でもある〝絶対的な美〟が揺らぐ事への恐れが家出の一件への対処を鈍らせただけでなく、今も娘との対話に些かの躊躇を生んでいる。自身の中での一等たる美が妻から揺るがぬように──美しさに他人の尺度を用いるものでは無いと、とうに承知している筈だったのに。腹心の部下であり実の息子のような相手にここまで言わせておいて、いつまでも不都合な事実に目を背け続けるなどとそれこそ内心の美まで危ぶまれるというもの。けれど身に染み付いた悪役仕草は中々抜けず、尊大な態度を崩さぬまま凍て付くような平素の声音で片手をすげ無く払い退室を命じ。最後の付言には紅を引いた口許へ何処か悪戯げな笑みを刷いて、以前〝自分も変わる必要がある〟と彼に漏らしたそれは虚言ではないと片目を瞑るだろうか )
ただでさえ忙しいって時に、これ以上お前の御託を聞く暇はないわ。次の任務の命令書と用意はどうせ外の侍従に渡してあるから、お前は疾く下がりなさい。何せ──…さっさと政務を片付けて、どこぞの不良娘に直接折檻をしてやらないといけないもの。
(/そろそろ場面転換の頃合かと思い、お声掛けを失礼いたします。マントの色へさり気なく王の瞳の色が取り入れられている事への感激から始まり、切々と胸に迫るような説得描写や巧みなロル、変わらないラウール様のお優しい人柄と愛情深さに改めて惚れ惚れいたしました……何て素敵なお兄ちゃん兼息子兼忠臣様…。この後は予定通り白雪姫と狩人様の軽い後日談的な対話を入れるか、あるいは白雪姫のお話はこれにて一旦〆とし、人魚姫の四角関係や千夜一夜物語などの他の物語に移るか、如何いたしましょうか?)
30:
狩人 [×]
2025-01-06 21:10:19
(/こちらこそ高潔で偽悪的ながら切なく儚いグリムヒルド様や主様の美しいロルに感激の至りでした!取り入れたいと突発で作成したマントや説得シーンも心情描写などつい好き勝手に綴ってしまったにも関わらず丁寧にお付き合い下さりありがとうございました…!また締めくくりとして是非とも白雪ちゃんにお会いしたくお茶会シチュエーションで場面転換させて頂きましたが、〆をご希望でしたらご遠慮なくお申し付けください。特に問題無ければ今回も斜線の有無や長さなど主様の好きな形に改変して頂ければと思います◎それではこちらはどうぞお蹴りください、改めて宜しくお願いいたします…!)
( ──時は流れ、暖かい陽射しの下で開催された茶会は以前の賑わいを取り戻していた。例の騒動の渦中にいた狩人は黒褐色の髪を束ね、雪色を下地に春の色で彩り飾った騎士の装いで王の後ろに控えて。やがて束の間の休息を命じられ他の騎士と入れ替わり茶会の中心から抜け出すと、空間の片隅にどんぐりを手に佇むリスの親子の前で姿勢を低くして、ちちちと舌を鳴らし手招きを )お前、あの日からずっと居るじゃないか。しかも親子揃ってついてくるとはな。…ほら、おいで。
31:
白雪姫 [×]
2025-01-07 21:29:35
──…貴方の嫌われようも筋金入りね。ご機嫌よう、ラウール。( 親しげに動く手振りに嬉々と応え、小さな手足で一直線に駆けたかのように見えたのも束の間。実際にリスの親子が向かったのは遅れて相手の後ろを追って来た自分であり、足元へ擦り寄る彼らを快く腕の中へ迎え入れつつ、もはや驚異的と言えるその小動物避けの性質にぽそりと無慈悲な批評を。次いですぐに相手へと向き直ると、淡い新緑色のドレスの裾を片手で摘み、戯れにごく簡易なカーテシーを披露し。あの森での一件からすぐ別任務に向かってしまった相手との対面に嬉しさ半分、王との密接な距離に嫉妬半分の澄まし顔を緩やかに持ち上げ、やや棘のある視線と台詞で軽くつんつんとその身を突き刺して )こうしてお話をするのは小人さんのお家以来かしら。貴方ったら本当になかなか捕まらないんだから。それでいて、私を差し置いて先にお父様と二人きりでお会いしていたり、さっきもお父様の一番お側を陣取ったり……私を差し置いて。
32:
狩人 [×]
2025-01-10 00:34:21
──……嫌われ役を一手に引き受けて世の中の均衡を保ってるんだ。感謝の一つくらいあっても良いと思わないか、人気者の白雪姫。( すり抜ける親子が与えた僅かな傷心も小動物特有の愛らしい背中と一等大事な姫君のもとに行き着いたとなれば諦念と愛しさが混ざった眼差しを生み出す源へと変わり、瞳だけで二匹を追ってゆるりとした動作で振り返り。小さな生命からの祝福を一心に受ける彼女に一礼し戯れへの応えとすると、今まで通り隠すことを知らない対抗心に右眉を歪ませ、は、と主譲りの偽悪的で勝ち誇った笑みを湛え。然しながら火花を散らして舌戦を繰り広げる開幕の火蓋を切ることは無く、悪役染みた笑みは普段の冷淡な表情へ転じて歩み寄り、惚けた口調はそのままに淡々とした声音で続け )許せ、王命とあらば止むを得まい。……はて、僭越ながら、私の記憶と白雪姫様の記憶で僅かに違いがあるようです。一つ、いや二つほど付け加えても宜しいですかな。
33:
白雪姫 [×]
2025-01-11 21:03:49
あらあら、そうも大変な重役を担っていたの。…そういった自覚があるのなら、もう少し殊勝な態度を見せて欲しいものだけれど。( 元々は森での一件や父への口添えに対する謝意を告げるべく相手の背を追いかけて来たはず。それが目前の挑発的な笑みに思考を塗り替えられては、灰色の瞳を薄らと細め、むむと心内でファイティングポーズを取るも構えた拳は宙を振って。あの軽く閃光が飛び散るかのような、日々の何気ない日常を彩る愉快な攻防を繰り広げる気は少なくとも今は無いと、砂上を撫でたかのように急に凪いだ精悍な面貌が暗に語り。半ば肩透かしのような心持ちで腕の中にいるリスの親子の背を撫でつつ、自らの記憶の箱を探っても相手の言う齟齬らしきものは見当たらないと、小首を傾げて背丈のある彼を率直に見上げ )…?何かしら。貴方のお父様との謁見の方が私のそれより2日と5時間程早かったし、さっきのお茶会でも隣に座る私よりもすぐ後ろに控えた貴方の方が6センチ程近かったように記憶しているけれど……。
35:
狩人 [×]
2025-01-13 23:45:13
ふ、心の中で構えただろう? 土産を届けて介抱までしたってのに、手厳しいな。( 鋭い瞳越しに、対抗心という名の拳を受け止める。任務に出向いた期間も彼女の健やかな人格が損なわれてはいないか危惧していたものの、その心は内側に健在のようで、僅かな安堵と愛おしさで思わず肩を揺らしくつくつと喉奥で低く笑い。いけない、俺が笑っては煽りに捉えられてしまうな──と、笑みを押さえ込もうとする程に緩む口許に諦めて瞼を伏せ、足枷のない心で言葉を交わせる喜びを沁み沁みと噛み締める。やがて驚異的な状況把握能力と自身にとってほぼ誤差の範囲である訴えに、控えめな反論と共にため息混じりで茶会の裏事情を明らかにしては、これまで繰り広げた寵愛を巡る戦いも終焉の兆しが見えたと告げ、嫉妬を抱く彼女に花を持たせ。行き場の無い腕を組み、彼女の手によっていつの間にか微睡の淵に佇む暢気な親子に呆れと愛しさの入り混じる眼差しを注ぎ )根に持つなら何故距離を詰めなかった……。──宜しいですか。謁見は俺の方が先でも時間は約1時間程。姫様の方が長くお話されていたでしょう。それに此度の茶会も離れた位置を予定していた姫様の席を王の一声で変更したのです。……そう刺さなくても、誰がどう見たって俺の完敗さ。
36:
白雪姫 [×]
2025-01-15 22:53:26
だって、あまり用もないのにお側に寄りすぎると、お父様から睨まれてしまうんだもの。…そんな鋭いお顔も美しいけれど。──8回。……何の回数か、察しが付くかしら。( 一旦矛を収めたかと思えば、まるで自らの優位を誇示するかのような笑みに再び臨戦態勢を取りかけるも、目前に描かれた弧から発されたのは裏のない敗北宣言で。本来は喜ばしい筈の密かな父の計らいとそれこそ殊勝な相手の態度を受け、胸の内へ泡ぶくのように浮かぶのは正の想念ばかりではなく。少しの間を置いて、涼やかな葉鳴りの音に混じり朱色の唇から零したのは何ら脈絡のない謎かけ。眠りの精にたっぷりと粉を掛けられたらしい友人達を木陰の柔らかな葉の上に乗せると、健やかな寝姿へと穏和な眼差しを向けたまま「お父様が、私とのご歓談で貴方の名前を口にした回数よ」と勿体ぶる事もなく答えを明かし。むざむざと競争相手に有利な材料を渡すのは下策ではあるが、一人でそう大人になられてもつまらない、という些か物寂しいような拗ねたような子供染みた感傷で、膝を折ったまま肩口程の黒を僅かに傾げては、平素の淡白げな面差しの中の眉尻を仄かに下げて相手を見上げ。気を取り直すように一つ吐息を挟むと、次はこちらの手番でしょうと、袖から取り出した小さな薄布を広げて本格的に腰を下ろし、橙色の陽射しが注ぐ暖かな隣席を緩く手の平で叩いて )私がお父様に一等愛されているのは公然たる事実ではあるけれど、貴方もそれなりの地位を占めているのは疑いようがないわ。……ね、私もひとつ貴方に伝えたいことがあるの。少し目線が高いわ、ここに座ってくれる?
37:
狩人 / ラウール [×]
2025-01-18 15:14:47
…名前を? ( 葉鳴りが胸の騒めきを誘い、ゆらゆらと黒褐色の髪を靡かせる。思案する間もなく与えられた正答に、ぽつり、ささやきにも近い声音で彼女の言葉をなぞり言葉が途絶える。率直に言えば驚きを隠せなかった。凛として歩む主君の背中を追いかけていたはずが、立ち止まって見れば後ろから見守られていた……そんな、思いもよらない出来事に。答えを咀嚼をする事で精一杯で、己を見上げるグレーダイヤモンドの瞳から滲む愛らしい感傷に気付いたのは数十秒遅れてのこと。──その瞳が、どうしようもなく愛おしい。愛おしくて、困ってしまう。彼女はいつだって一番に駆け出していくお転婆で日常の中に自ら愛を見つけ出す。かと思えば、愛するが故に悩み、時に樹冠の下で羽根を休める人間らしさと、昔日の想い出を抱き締めるいじらしさに弱々しく目線を下げて前髪をくしゃりと指で梳く。森の一件以来、変化の時が来たと独りで登った大人の階段を降り、木陰と陽だまりの境界をゆっくりとした足取りで越えて隣に腰を下ろし。狩人と騎士、両方の仮面を外して、穏やかに見つめ──ほんの少しだけ、小首を傾げて貴女の名前を呼んで )──…〝白雪〟の仰せのままに。
38:
白雪姫 / 白雪 [×]
2025-01-20 22:53:01
…えぇ、〝ラウール〟──その位置。( じい、と大きな両の瞳で腰を下ろす相手の所作を熱心に見つめ、自身との距離を内心で目測する。余計な装飾の取り払われた、ただ一人の兄としての柔い眼差しは、いつだって自らの心臓の蝋燭に優しい炎を灯してくれる。それに呼応したかのように見せかけて、やけに嬉しげに閃いた微笑は密かな悪巧みの予兆をも孕み。おもむろに彼へと上体を寄せて隻手を伸ばしては、その逞しい首元を捉えると同時にくっと此方へ奇襲気味に引いてみせ。その快い頭部の重みがちょうど自身の膝の上、目測した通りの位置に落ち着いたのなら、いつもと構図が逆転したことに対する満悦を口許に湛えるだろう。優雅な笑声を緩く丸めた手の隙間から零したのを契機に、本心からの労いを言葉として、その形の良い頭を愛でる指先でもって丹念に注いでゆく。そう茶会の席から離れている訳ではないが、元より近親者や気心の知れた者のみの気安い会。既に互いの関係性を知る他者の目があったとしてそれはきっと暖かなものであり、場の最高権力者である父王からは半ば呆れを含みながらも溜息と共に見逃されるだろう。──例え彼が本当に世の嫌われ役であったとして、惜しみない父や己からの無窮の愛情を片側に乗せれば、きっとその天秤は均衡だ )…ふふ。ご要望通り、日々大変な重役を担う貴方をもう少し労って差し上げようかと思って。……まぁ、いつものことと言えばそうなのだけれど、特に今回の一件では多々心労を掛けてしまってごめんなさい。私と父の為に、たくさん、たくさん貴方の心を砕いてくれてありがとう。──…大好き。
39:
狩人 / ラウール [×]
2025-01-24 21:38:57
(/ いつもお世話になっております、狩人の背後です。現在仕事が立て込んでおりまして、お待ち頂いてる中で大変心苦しいのですが、もう暫くお時間を頂けますと幸いです…!既に >17 >18でも一週間程度~とご理解を頂いておりますが、今回早くて土日、遅くとも20日と期日ギリギリが予想されるためご連絡させて頂きました…!(※こちらはお蹴りください◎))
40:
狩人 / ラウール [×]
2025-01-24 21:56:04
>39
(/正しくは『遅くとも27日』になります、連投失礼しました…!)
41:
狩人 / ラウール [×]
2025-01-26 14:25:45
( 熱のこもった眼差しに目を細め、光を増す微笑を前に、何かが通じ合えたような気がして縮まる距離を喜んで受け入れ。細腕から伝わる力に気付いても、緩んだ脳ではもう時既に遅し、鍛え上げた体は呆気なく傾いて一度視界は暗転。「……ッ、……あのなあ……!」わなわなと声は震え、利き手で目元を覆い隠す。やられた、完全に場の空気に当てられた、顔に熱が集まるのが分かる。普段ならあのやけに煌めく微笑みが意味する所など容易に理解出来たはずが、形成逆転を許すとは。柔さも甘さも消し飛んで眉間に刻んだシワはとりわけ濃く今にも逃げ出したい衝動が沸くものの、彼女の指先とくすくすと多幸感ただよう笑声が奪うのだから更にタチが悪い。はあ、とこれ見よがしに重い溜息を吐き出してバツが悪そうに目を逸らす。けれど、ぽつり、ぽつりと降り注ぐ言葉の雫は払えるはずもなく。王が鏡に執心し城から彼女が消えた日、これも仕方ない運命だと呑み込み。父娘が手を取り合う未来を案じる傍ら、それでも頭の片隅で、森か隣国か、彼女が城から羽ばたき自由に笑える場所に行くならと再び呑み込み続けた想いに雫が優しく波紋する。意を決して視線を戻し、ためらいがちに彼女の黒檀の髪を指先で僅かに梳きながら、今度はこちらが彼女を見つめる番。運良く拾われ、木陰からグリムヒルド様と白雪を見守る以上に望むことは無かった。片側の天秤が重たかろうが、その宿命を抱え続けるつもりだった。……その片側が、今かたんと宙に浮く。宿命の楔が壊れる。瞬間、目頭が僅かに熱を持って揺れたアンバーと銀の水面を、彼女はどう思うのだろう。きっと情けないと笑われてしまうかもしれない。それでも今は、このひと時を享受する選択を手に取りたい。───そして、うららかな陽だまりに照らされた白雪姫にも、無窮の愛の花束を捧げよう。彼女の行く道が、溢れんばかりの希望と愛で満ち満ちているよう、祈りを込めて )
お前が城を出て再会して、…倒れた日のことは今でも夢に見るんだ。城でも、任務の時でさえも。その度に、お前が笑う顔に安心する。…冬を越す場所さえあればそれ以上望まなかったってのに。今なら言える、白雪。これからもお前の傍にいさせてくれ。──……愛してる。
(/お待たせいたしました、そろそろ頃合いかと思いかなり長めに纏めてしまいましたが、このまま〆て頂いても書き残し等あればご自由に綴って頂いても大丈夫です…!すぐにお届け出来なかった点や当方口下手ゆえに十分に喜びをお伝えできない事が大変むず痒いのですが、最後に(と言うと語弊が生まれそうですが)もう一度白雪ちゃんとお話できて多幸感でいっぱいでした!常に片意地を張っているラウールも嬉しかったことと思います。改めて素敵な時間をありがとうございました…!
さて、次なる物語ですが背後様の方からシンデレラやヘンゼルとグレーテルなど気になる題材があればお聞かせ頂けますと幸いです…!)
42:
白雪姫 / 白雪 [×]
2025-01-28 17:33:39
(/この度はお忙しい中、事前に丁寧なご連絡をいただきまして、本当にいつも細やかなお心遣いをありがとうございます…!また、こちらこそ綺麗すぎるトピ名の回収から、あまりにもエモく秀逸な幕引きまで大変堪能させていただきました。過去の重い枷を引き摺りながらも愛情に揺れ動くラウール様と心温まるお話を共に紡がせていただき、とても楽しかったです!今後の彼らの活躍は以前にお話させていただいたクロスオーバーか、あるいは過去話などの派生ストーリーで軽く紡いでみても面白いかもしれませんね◎(※蹴り可)
次なる物語について長考してしまいましたが、ご提案いただいた人魚姫の案がやはり大変魅力的でして、もし宜しければそちらに移らせていただけますと幸いです。こちらの提供としては、寡黙で愛情深く微ヤンデレ風味な海の魔女、シャイな気質ながら健気で頑張り屋な人魚姫、泰然自若として案外雑な天然タラシ王子、貞淑可憐でシレッとやり手な隣国の姫君(あるいは隣国の姫君ではなく、単なる村娘としている話もあるようですので、器量の良い世話焼きな村娘なども○)を今の所考えておりますので、ご随意にお選びいただけますと幸いです。各キャラの性別改変含め、性格や容姿などについてもご要望があれば是非お聞かせいただきたく存じます。
お話の進め方に関しましては、四角関係案と姫君同士&魔女と王子の対談案のどちらも魅力的でどうにも甲乙つけ難く……もしよろしければ、四角関係状態で原作ストーリーをざっくり進行(提供Cの組み合わせに寄りますが、各々の好きなシーンを随時かい摘む形で)後、後日談的な意味合いも込めて軽く対談といった流れは如何でしょうか?あるいは他にご希望の進め方やご提案等がございましたら、何なりとお申し出くださいませ…!)
43:
狩人 / ラウール [×]
2025-02-01 20:16:51
(/こちらこそ、いつもお早く素敵なお返事をありがとうございます!お日様の下で二人(三人)のラストを迎えたい気持ちから始まり、この幕引きもひとえに所々主様が上手く汲み取って下さったおかげで迎えられました。タイトル引用の件も含めて楽しんで頂けたようでなによりです……!優雅で健気な白雪ちゃんと高潔かつ不器用なグリムヒルド様、主様に重ねてお礼申し上げます *(蹴り推奨です◎)
次なる物語について承知しました!Cについてですが、実は既に主様の『寡黙で愛情深く微ヤンデレ風味な海の魔女』と『シャイな気質ながら健気で頑張り屋な人魚姫』が余りにも刺さり…。正直に申しますと二人の組み合わせが見たい気持ちでいっぱいでして、ご提供は海の魔女様をお願いしたく思います。そして此方の提供ですが、もしご抵抗が無ければ主様にご提示いただいた人魚姫ちゃんの人物像に沿って作成することは可能でしょうか……?(当初、わがままな坊ちゃん気質の海の魔女と好奇心旺盛な人魚姫を予定しておりましたが、どうしても狩人や白雪ちゃんと似てしまうのではという懸念もありまして……)無論、新たな人魚姫像をご所望でも問題ございませんので率直なご意見をお聞かせ頂けますと幸いです!
王子と姫君についても、概ね似たような想定をしておりました。人魚姫達よりも年上で正反対な性格ですと余裕が見え隠れするとより少女漫画的と言いますか、魅力的な四人組になりそうだなと…!
a.ヤンチャで博愛主義、隣国の姫に一目惚れした初心な王子。
b.甘いマスクで愛を謳いつつ何処か俯瞰して物事を捉え、かつ奔放な生き方を求める王子。
c.強かだが嫌味がなく、基本的にリアリスト思考であるものの、海辺で見た海の魔女との再会を諦めきれずに夢見る娘。
d.包容力に溢れておっとり、他者の恋愛を応援しつつ自分の恋も諦めない愛に溢れる姫。
提供は上記2パターンを予定しておりますが、同じくご希望の設定や主様の担当したいポジションがあれば是非お聞かせください。また、性格もご提示頂いた人物像が非常に魅力的でして、容姿や現実的な色からファンタジーな色まで特に苦手要素は御座いませんのでご自由に創作して頂ければと思います(お任せばかりで大変申し訳ございません…!)性別は魔女(男性)→人魚姫→王子→隣国の姫を想像していましたが、魔女は女性のままでも隣国の姫を王子様に改変でも対応可能です◯
○進め方について
当方も四角関係と対談どちらも捨てきれず…是非その展開でいきましょう、ご採用ありがとうございます!また二点ほど質問で、最終的な組み合わせと進行中の雰囲気についてのご要望はございますか? 前者はC同士の相性で変わってくることと思いますので、纏まったタイミングでお聞かせ頂けますと幸いです。後者は題材が人魚姫や四角関係なので、余りにもしっとりした雰囲気だったり、事細かに描写してしまうと少々重たく胃もたれしてしまうかな、と懸念があり……(前回の狩人時の交流が非常に楽しく筆が乗ってしまい、心理描写の点で此方が勝手に暴走してしまった感が否めず…!)元々ほのぼのというお話でしたし、失恋描写など組み合わせが確定する瞬間はぼかし後日談の対談で明記する…など考えておりますが、主様はいかがお考えでしょうか?
44:
白雪姫 / 白雪 [×]
2025-02-04 18:33:14
提供についてお気に召していただいたようで何よりです…!それではこちらが海の魔女、そちらが健気な人魚姫のご提供をぜひぜひお願いしたく思います。そうなりますと、対談の組み合わせ的にこちらは+隣国の姫君を提供させていただければと思うのですが、王子についてはaが特に可愛らしくて刺さりましたので宜しければそちらの提供をお願い出来ましたらと…!
また、早速以下に提供のpfを載せさせていただいておりますが、一点すみません…人外要素を入れたいあまりに海の魔女が長命になってしまっておりますが、引きこもり故に精神年齢はそこまで高くなく、恋愛面においては「たかが百年程度の現世での結び付きや肉の器に意味なんて…」などと口では言いながらも余裕皆無で王子に対し一方的にバチバチしていそうなので、そこまで背後様のご想定からは外れないかな…と思いましたが、やはり年下の方が、あるいは何か他の点でご要望やお好みにそぐわない点がございましたら何なりとお申し付けくださいませ。
◇海の魔女
レヴィ / 男性 / 10代後半(外見年齢) / 178cm
常に何処かじっとりとした湿感を湛える、深海よりも深く昏い藍色の双眸 / 濡羽色の前髪は少し長めで、後ろは項を覆う程度 / 生気の感じられない青白い肌 / 怪しげな漆黒のローブ / 如何にも恐ろしげで胡乱な〝魔女〟の風体 / 海中でも人としての形態を取るも、魔法の力により特に不便はない
寡黙 / 内に秘める情熱は海よりも深い / 引きこもり気質 / 大胆 / 独占欲、嫉妬心強め / 影から密かに人々を導く善き魔法使いの一族 / 世俗を嫌い、数百年程前から海底の穴蔵で隠居生活中 / 古くから人魚達へ対価と引き換えに数々の魔法や知恵を授けて来たが、未知の魔法を扱う長命種としての畏敬の念から遠巻きにされがち / 人魚姫へ恋とも愛とも形容し難い強い執着を抱く / 魔女として人魚姫の〝運命〟を知るも、後に泡となって消え、海へと残るはずのその魂を己の物に出来ればそれで良しとする人外的価値観の微ヤンデレ。しかし、〝物語〟が進むにつれ次第に増していく欲に見て見ぬ振りは出来ず…。
◇隣国の姫君
リリアンヌ / 女性 / 19y / 160cm
穏和な印象を与える垂れ目がちな蜂蜜色の瞳 / 緩やかなウエーブを描く薄桃色の長髪 / 普段は紅のリボンでハーフアップに纏める / フリルやレースの多い女性的で品のあるドレス / 色白 / 衣服で目立ちにくいが程良く豊満な肢体
典型的なお嬢様言葉のお嬢様 / 綿菓子のように甘やかで柔和な物腰とは裏腹に刺すべき所は刺す、美味しい所はちゃっかり持って行く強かさ / 世渡り上手のしっかり者 / 知識も経験も豊富…に見せかけてこちらも相当な初心 / 社交界での経験や姉達の話から耳年増なだけ / 女性らしく恋バナや甘いもの、可愛らしいものが好き / 愛らしくいじらしい人魚姫には内心メロメロ / 一国の姫たる自らの結婚に夢など見ていないが、ある時海辺で垣間見た海の魔女の姿が頭から離れずにいる / ので山勘のみを頼りに〝偶然の再会〟を重ねるも、その精度の驚異的な高さ故に魔女当人から若干恐怖の対象とされている事には気が付いていない / 高位聖職者の血筋により第六感や霊感が鋭く、海の魔女や人魚姫の正体を薄ら察知 / 少々Sっ気あり
○ストーリーラインについて
提供する組み合わせが決まったという事で、一先ず以下に現時点での構想を連ねさせていただきますが、かなりふわふわとした所も多い為、どうぞ遠慮なく追加エピソードや逆に省略、改変希望がございましたらお聞かせいただけますと幸いです。
①王子との再会を求め、人魚姫が海の魔女に秘薬を求める。
②幸い慈善事業に熱心なお国柄であり、口が利けず新しい足では歩行も不慣れな人魚姫は王子の元で保護を受ける。そうして人魚姫が王子の元で暮らすようになってしばらくといった頃合のエピソード。(歩行能力や口が効けない程度についてはご都合の良いように◎)
2ー1)隣国の姫君と王子
2-2)隣国の姫君と人魚姫
2-3)王子と魔女
2-4)人魚姫と魔女(うっかり出会してしまった形)
※何れかのお好きな組み合わせをいくつか綴らせていただけたらと。シチュエーションは市井でお忍び中にばったりでも、近く開かれる予定の舞踏会の誘い関連でも何でも。
③舞踏会で隣国の姫君と仲睦まじく踊る王子の姿に失恋を確信。さりとて王子を殺せる訳もなく、海で泡になって消えようとする人魚姫を王子が引き止め、友情という真実の愛を貰う事で運命を打ち砕き声を取り戻す人魚姫。後は舞踏会へ密かに潜り込んだ魔女と人魚姫でダンスなども取り入れられれば美味しいやも…?
④人魚姫&隣国の姫君、王子&海の魔女で後日談的な対談を軽く。
○進め方について
現時点での希望としてはやはり原作通りの隣国の姫君&王子と、海の魔女&人魚姫の組み合わせでしょうか…。とはいえ基本は流れ次第、あるいはカップリング成立、とまでは行かずとも一歩前進した程度で〆も美味しいと思っております…!
後者につきましては、ご提案いただいた内容で異論ございません。いつも多々ご配慮をいただきましてありがとうございます…!ただラウール様の心理描写は個人的にかなり最高オブ最高で大変楽しませていただきましたし、トピ的にはほのぼのを主な題材としてはおりますが、特にシリアスや重い話が萎えという訳ではございませんので、今後もお好きに描写いただいて全くもって大丈夫ですとだけお伝えさせてください◎
45:
狩人 / ラウール [×]
2025-02-09 22:48:56
◇人魚姫
コーデリア / 女性 / 16y / 158cm
くりっと丸く、感情表現豊かで目の覚めるようなアクアブルーの双眸 / 薄い青緑を帯びた白髪 / 前髪はふんわりと真ん中で分かれ、顔周りや毛先を緩く巻いたロングヘア / 仄かに赤く透明感のある肌 / 手足が長くしなやかな体型 / 水中でも肩周りまで覆ったドレスを纏い、頭上には珊瑚のティアラ / 現在は小粒パールのイヤリングを付けている / 鱗と尾ひれは朝焼けの海の色
シャイ / 内気で夢見がちな気質ながら、憧れに向かって努力する意思の強さと大胆さを持つ / 哀しむことはあっても絶望せず、例え転んで時間がかかっても自力で起きあがる / 「海底の国」を統べるソフィ一族の末娘 / 長命種だがまだ16年しか生きておらず、価値観は人間寄り / 姉達から人間界の噂を、現女王である祖母から陸の厳しさを教わる / 学問に励み祖母を手伝う傍ら、時々陸を眺めていた / 15歳の誕生日に海辺を歩く王子に一目惚れ / しかし恋心が本物か憧れかは不明 / 海底の国では神代文字を用いて読み書きを行い、現在は陸の言語を勉強中 / 秘薬と引き換えに声を差し出し、現在は潰れた声しか出ない / そのため途切れ途切れに話すか、身振り手振り筆談を用いることも / 手に入れた足も歩くたび違和感が生じ、当初はよく転倒していた / 現在は足の動きがぎこちなく、稀に痛む程度で済むため一人で歩行可能 / 舞踏界で披露する機会はないと分かっていながら人知れず踊りを練習中 / 隣国の姫君は恋敵でありながら、彼女の人柄に惹かれていく / 海の魔女に対しては噂を鵜呑みせず、臆しながらも祖母のお使いや彼の人柄やまだ見ぬ知識を学びに定期的に通う
◇陸の王子
アレックス / 男性 / 20y / 175cm
つり目がちでペリドットのように暗闇でも光り輝く金色を帯びた緑の瞳 / 明るい砂色の髪は、さらさらとした手触りで前髪は右に流す / 両側の髪を耳にかけ、正面だと短髪に見える / 束ねた襟足は背中の中心部分まで垂らす / 若々しく血色の良い肌 / 白いシャツに濃紺のベストとスラックス / 手首の袖は捲り、アクセサリーは訳あって身につけない / 正装時は純白と金、彼の象徴である黄緑が多く一目で〝王子様〟と分かる / 実はまだ成長期で身長がゆっくり伸び続けているとか / 歯を見せた笑顔が印象的
「碧の国」を治める王家の第二王子 / 明朗快活だが何処か享楽的 / 碧眼が殆どの王族で一人だけ緑眼のため、太陽の加護を授かって生まれてきたと称される / 王位継承者の自覚が足りないとの声も / 実は第一王子である兄が片耳が不自由であり、万が一不満が出た時に自分に矛先が向くよう仕向けたことがきっかけ / 他国に留学中も言い寄られることが多々あり、自衛も兼ねて敢えて派手に振る舞っていた / ろくでなしかと思いきや実は人懐っこく爽やかな若人 / 12歳前後に隣国に訪問した記憶を時折思い出しては胸にしまっていた / 今回の再会を人知れず喜びつつも、顔の良さを持て余し直球なアプローチしか出来ず頭を抱えている初心 / なお幼少期相当なヤンチャであったことは事実であり、5~8歳までは侍従長泣かせの王子であったとか / 人魚姫は兄や自身の〝大切な友人〟 / 姓はテュルコワーズ
46:
狩人 / ラウール [×]
2025-02-09 23:07:36
◯キャラクターについて
レヴィさん、リリアンヌちゃんのpf作成お疲れ様でした!華やさとお茶目が共存する愛くるしいリリアンヌちゃん(お嬢様口調というキャラ付けも素敵です◎)妖しい魅力を湛えつつ余裕が無いレヴィさんのギャップに何度もpfを読み返してしまいました…。素敵なお二人をご用意下さりありがとうございます…!またレヴィさんの長命設定は何ら問題なくファンタジーにおける醍醐味だと捉えておりますのでご安心ください!
( >45 )大変お待たせいたしました…!人魚姫及び王子のpfも完成致しましたのでご確認宜しくお願いいたします。今回どちらも補足設定や事前に盛り込んだ接点が多々あり両者共に主様のイメージにそぐわない部分やご要望、年齢差まで変更点があれば何なりとお申し付け下さいませ。
◯ストーリーラインについて
前回に引き続きご用意頂きありがとうございます。一点だけ③の王子が引き留める部分の改変をお願いしたいのですが、それ以外の構成は異論ございません。基本はご提示頂いた流れで進めさせて頂きたく思います…!また②の希望の組み合わせと大まかなシチュを作成いたしましたが、シチュの変更やご意見等御座いましたらぜひお聞かせください。また、最終的に選ばなかった組み合わせに関しては、交流中に話題として登場させて掘り下げられるかなと…!
(2-2)姫君と人魚姫
外出先の市場に積み上がった木箱が倒れ、咄嗟に目の前の女性を引き寄せた人魚姫。その女性は海の魔女を求めてお忍び観光中の隣国の姫君だった。新たな友達との第一歩と並んで歩いた街の風景。王宮では手に入らないひとときのお話。
(2-3)王子と海の魔女
目前に迫る舞踏会。後は当日を待つだけだが滞在中の姫君にアプローチできず胸を焦がすばかりの王子。気晴らしに向かった浜辺で、彼は海の魔女を見つけ「最高の舞踏会にしたい」と悩みを語る。一夜の奇妙な友情のお話。
◯改変について
王子が引き留める流れを何度かシミュレーションしたのですが当方の技量不足で人魚姫が残るまでの流れが思い浮かばず…。そこで③失恋を確信しテラスに移り翌朝泡になることを覚悟する人魚姫が舞踏会に潜り込んだ海の魔女(または結末を見届けにきた等)との最期の会話を交わし、これまで培ってきた友情や自分は三人を始めとする人々の愛に守られていたことに気付き、また愛を貫いた事に満足しているため悲劇の運命が打ち砕かれて声を取り戻す流れとさせて頂きたいのですが、いかがお考えでしょうか…?
◯進行について
承知いたしました!交流の方向性から度重なる嬉しいお言葉までありがとうございます…!ペアの進行度も同意見で、特に海ペアは後日談で恋心が芽生えるくらいの塩梅でも大変可愛らしいなと思います。ロルも前回の白雪姫同様何番は長く、何番は短くテンポ重視などチャプターやその時々に応じて長さや形式をご変更頂いて問題ございません。また今回もご返信の際は適宜蹴って頂けますと幸いです◎
47:
海の魔女 / レヴィ [×]
2025-02-14 23:23:47
○キャラクターについて
こちらこそ、お二方分の綿密なpf作成お疲れ様でした!こちらの描いていた理想を遥かに飛び越え、非常~に可憐可愛い正当派ヒロインなコーデリア様と、少々軽薄と見せ掛け、その実兄を想うエピソードなど諸々に彼の本来の魅力溢れる心根が透けるようなアレックス様とお話を紡げること、今から大変心を踊らせております!無論設定や接点等にも何ら問題はございませんので、ぜひこのままのお二人と交流をさせてください。また、年齢差についてもご寛恕いただきありがとうございます。ただ、もし交流中にでも解釈違いや展開に不都合等ございましたらいつでもお申し付けくださいね…!
○ストーリーラインについて
あれほど粗のある曖昧な素案をこれ程までにエモさ溢れる物語に仕上げていただき大変恐縮です…、ありがとうございます!是非ともそのままの内容で進行をさせていただけましたら幸いです。改変につきましても、特に③については当方もお恥ずかしながらかなり抽象的で、ご負担がないようざっくり場面省略をしていただこうという思惑程度しかなかったため誠に助かります◎お手数をお掛けしてすみません…!
○進行について
やはり物語の主役である人魚姫側にスポットを当てる形で進行させていただきたい気持ちがございまして、②と④は出来ればテンポよく、①はどちらでも、ただクライマックスの③は特に力を入れて…という形かなと今の所薄ら考えております。ただついこちらも筆が乗って長くなりがちですので、基本的にはその都度の流れで、というのは如何でしょうか…!また、①の場面にて早速以下に初回文を投下させていただいてはおりますが、こちらはもっと手短かつハイテンポにでも、ローペースでじっくりとでもご随意にご対応いただければ幸いです。最近お忙しそうなご様子なので、ペースについてはご負担がないよう以降可能な限り合わさせていただく所存です…!それでは、特にご要望や相談事項等なければこちらはお蹴り下さい。以降も何卒よろしくお願いいたします!
……。
( 少しの光も届かぬ深海の底の底。およそあらゆる命を阻む領域にある昏き死の淵に横たわる暗闇に、不意に朱の石を閉じ込めた小瓶から洞窟内を満たす焔が灯るだろうか。それはもうじきここへ訪れるだろうたった一人の特別な少女の為の道標であり、いくら人魚といえど少々辛いだろう深海の水圧や冷たい海温を和らげる為のもの。そう広くもない自身の居住空間にある背の高い平石にそれを浮かばせ、深く自らの面を覆っていた黒色のフードを肩へと落とすと、地上の家具類と何ら遜色なく並ぶ棚の書物や、薬の調合に用いる植物類、怪しげな生物の瓶詰めなどを再度確認し始めて。さて、今日はどんな魔法や知恵を教授しようか、あるいは如何な煌めきを秘めた徒然の話があの麗しき鈴の音で奏でられるのか。この時間が何よりも愛しく、かけがえの無い一時に変容したのは何時だったろう。変わり映えのない長命の日々に、全ての色を排したはずの日常にそっと慎ましやかな彩りを添え、理外に置かれた冷たい身体に再び暖かな熱を宿させたのはあの人魚だった。気付けば柔く口許を綻ばせながら、あの東雲の陽を淡く帯びるような魚の尾が打つ水の波紋をただ静かに、けれど強く焦がれるように待ちわびて )
48:
人魚姫 / コーデリア [×]
2025-02-18 20:33:41
(/勿体ないお言葉から初回文までご対応ありがとうございます!各チャプターの流れも承知いたしました。また解釈違いや不都合等もお互い様ですのでどうそお気になさらず、まずは主様のお好きなように綴って頂ければ幸いです!返信ペース含めいつも沢山ご配慮をありがとうございます、これだけお伝えしたくスペース失礼いたしました。改めまして宜しくお願いいたします…!(お蹴りください◎) )
( 海に揺れる灯火を辿ってごつごつした空間を縫うように進んでいく。宮殿を満たす海水より冷たく何度も進んでは戻り、ようやく見つけた隠れ家への道も今ではすっかり通い慣れた。けれど、暫くこの場所からも離れる事になる。最後の道標の前で泳ぎを止めて、心内を表したかのように揺らぐ焔に指先を透かし。「次は、いつ来れるのかな」定まりきらない想いを固めるように焔を撫でて昏い深海から瞳に映らない空を見上げる。海の魔女との縁は祖母の遣いから始まったが、寡黙だが静かに導き背中を押す人柄と知識は海の宝石に並ぶ輝きを放ち、自らの意思で今日までこの縁を紡いできた。穏やかな波音のような声を通して世界の神秘に触れる、穏やかに輝く日常がずっと続くと思っていた。昨夜、哀愁の滲む目で佇むあの青年を見つけるまでは。──はっと我に返り、見つめる程時間を忘れて意識を引き込む焔から手を引くと再び目的地を目指して泳ぎを進める。急いだ甲斐あって普段より早く到着したものの、それに気付かない程新たな道を歩こうとする意思は不安と期待を誘い。乱れた息を整えてコンコンと隠れ家の戸を叩き努めて平静を装うものの彼には声だけで緊張が伝わってしまうだろうか。内に巣食う動揺を宥めようとそわそわと尾を左右に揺らしながら返答を待ち、入室の許可が与えられればすぐに顔を覗かせるつもりで )
海の魔女様、レヴィ様! コーデリアです。お待たせいたしました……!
49:
海の魔女 / レヴィ [×]
2025-02-22 23:45:41
……入ると良い。
( まるで遠い遠い海上から注ぐ陽の欠片がこの深海の地まで降りたかのように、聞く者の心の深奥を暖かく満たす至上の声音。その先触れとして、何処か急くような人魚の尾が打つ小波に海の魔女たる己が気付かぬ筈はなく。彼女への簡素な応答の音には表れずとも、来訪者への歓待の意を少しだけ口端を傾ぐ事で示しては、戸としての役割を果たす大岩がひとりでに脇へと退いて。いつもならば、このまま中央の平石に書物の幾つかでも積んでの講義か、あるいは彼女の他愛ない話に耳を傾ける所。しかしながら、来訪の時間や声音に宿る緊張、尾が立てる小波の細々とした違和を拾い上げれば、わざわざ確たる言葉などなくとも、その純な心を揺らす何かがあったのだろうと推測が立つ。困り事かそれに類する物があるのなら、と一先ずは講義の用意はせずに棚から相手へと身体を向け。そのまま周囲を満たす死の水を意に介す事もなく悠然と地を踏みしめ、平石の傍らにある岩の椅子へ黙して腰を下ろす。対面には人魚用に拵えられた椅子の用意もあり、いつものようにそこへと彼女が落ち着くのなら、こちらも平生通りに傾聴の姿勢を取り、少し長い前髪の狭間から覗く昏い藍色を静かに相手へと向ける筈で )
──。
50:
人魚姫 / コーデリア [×]
2025-02-27 00:18:04
……! ご無沙汰しております、レヴィ様。お元気そうで安心しました……!
( 眼前の通い慣れた大岩も、今では自身の内側に宿る緊張や不安を具現化したかのようで。立ちはだかる感情を優しく遠ざけるように荒々しい岩肌へ手を添えていると彼の許可が下り徐々に大岩は動き出す。開かれた視界の先に何も変わらずに佇む彼を前に強張っていた表情がふわりと花笑むように和らいで、再会に対する喜びの意を示したのも束の間、己の視線は悠然と海底を踏み締める立ち姿へと奪われる。すらりと細い足で死の水すら従える姿に感嘆の意を瞳に浮かべ、一拍遅れて自分の為に用意された椅子へと掛け。普段ならば王宮の出来事や講義の振り返りを合図に始まるこのひとときが始まるのだが、これまでと異なる始まりを迎えた事でやはり海の魔女である彼には何もかもお見通しなのか、と小さく息を吸って肩の力を抜いて取り繕うことを止め。背筋をぴんと伸ばして早速本題を切り出し。アクアブルーの瞳は彼の藍色を揺らぐ事なく映し続けていたものの、願いを口にした瞬間、声は僅かに震え尾の先は絶えず小波を立て続け )
今日はお願いがあって参りました。海の魔女様、どうか──……どうか私に、ヒトの足を授けて頂けませんでしょうか。
51:
海の魔女 / レヴィ [×]
2025-03-03 22:29:34
……それは世の理に反する、禁忌の術──まさに外道の法だ。
( 露わとなった美しい蒼の輝石がふと細められ、仄かに色付く桜色の唇がゆるりと弧を描く。…きっとこの世に、目前の微笑みよりも柔らかな角度など存在しない。もはや幾度となく魅了されてきたその笑顔の為なら、自らの何もかもを容易く差し出せる程に彼女という海へ耽溺している。そんな相手たっての願いとあらばと、何時になく真剣味を帯びた言の葉の一つたりとも取り零さぬよう、視線を対面に据え確りと耳を傾けて。けれど、当の愛しい声音が奏でたのは神をも恐れぬ禁断の領域。短く息を詰めると同時に、かつて天より啓示された彼女の避け難い運命が脳裏を過ぎり。元々本業を離れ、こうした隠居生活を送る事となった一因──数々の運命に抗し得なかった無力感は未だ重く腹底へ沈殿しており、まるで昔の古傷に触れられたかのように胸奥の鼓動は俄かに不穏な律動を刻み始め。数拍程度の逡巡の後、一先ずは淡々と理知的な説明に終始しては、言葉を区切ると凪の面を少し顰めさせて忠言を呈し )
厳しい制約がその身を縛り、代償は君の生命にも及ぶだろう。……他で代替は。あるいは諦念を。
52:
人魚姫 / コーデリア [×]
2025-03-08 16:57:39
諦、念……。……お祖母様も同じ眼をしておりました。
( 新たな世界へ手を引く声は普段と打って変わって重く、禁忌と称した一言がまるで杭のように心を穿つ衝撃に双眸を大きく見開いて。その海には隠しきれない痛みがありありと浮かび上がり。道理を理解出来るからこそ生まれる心痛を抑えるように唇を引き結んで俯いた拍子に一筋の髪の毛が鼻筋へはらりと垂れた。……きっと、姉達が語る人魚の幸せは陸の世界に存在しないだろう。女王である祖母に自らの意思を告げた時も決して喜ばず『何の因果かしらね』と淡々と受け止めるのみで、口数少なく伏せた目が何よりの証明だった。それでも私は、あの一瞬を見過ごして過ごす数百年を想像出来ない。ふるふると頭を振り沈黙を破る答えの輪郭は、諦念を拒み無垢を内包した憧れで縁取られたまま、心臓に手を添え、浮かべた口元の弧は先程よりも緩やかで、しかし一層強く見つめる瞳で違える事のない誓いとし。──この時の私は知らない。告げた願いが彼が踏みしめる死に水よりも残酷で、その心に刻まれた古傷の深さを、今はまだ知らない )
それでも私は、私の想う太陽に笑って欲しいのです。──痛みも制約も乗り越えてご覧にいれましょう。そして、願いが成就した暁にはこの魂の全てを海の魔女様に捧げます。一片も欠けることなく、貴方様のものになりましょう。……若輩者の魂でも、きっと何かのお役に立つはずです。
53:
人魚姫 / コーデリア [×]
2025-03-08 17:53:50
(/一部セリフと誤字を修正させて頂きました。レス消費失礼いたしました…!(※こちら蹴り推奨です))
諦、念……。……お祖母様も同じ眼をしておりました。
( 新たな世界へ手を引く声は普段と打って変わって重く、禁忌と称した一言がまるで杭のように心を穿つ衝撃に双眸を大きく見開いて。その海には隠しきれない痛みがありありと浮かび上がり。道理を理解出来るからこそ生まれる心痛を抑えるように唇を引き結んで俯いた拍子に一筋の髪の毛が鼻筋へはらりと垂れた。……きっと、姉達が語る人魚の幸せは陸の世界に存在しないだろう。女王である祖母に自らの意思を告げた時も決して喜ばず『何の因果かしらね』と淡々と受け止めるのみで、口数少なく伏せた目が何よりの証明だった。それでも私は、あの一瞬を見過ごして過ごす数百年を想像出来ない。ふるふると頭を振り沈黙を破る答えの輪郭は、諦念を拒み無垢を内包した憧れで縁取られたまま、心臓に手を添え、浮かべた口元の弧は先程よりも緩やかで、しかし一層強く見つめる瞳で違える事のない誓いとし。──この時の私は知らない。告げた願いが彼が踏みしめた昏き死の水よりも残酷で、その心に刻まれた古傷の深さを、抗えきれない運命を、今はまだ知らない )
……それでも私は、私の想う太陽に笑って欲しいのです。──その為なら、今の私が持つ全てをお支払いいたします。そして、もしもこの身が消えた後、海へと残る私の魂はどうぞ自由にお使いください。……若輩者の魂でも、きっと何かのお役に立つはずです。
54:
海の魔女 / レヴィ [×]
2025-03-13 23:43:06
──……。
( 両想いのつもりだった、などとはよもや言わないが。もし彼女もまた自身と同等に、この一時の語らいに重きを置いてくれているのなら──。そんな淡い期待は呆気なく崩され、今や直視するには少々耐え難い清廉な蒼から逃れるように瞳を伏せ。机上で組んだ両手に知らず力が込もるも、硬く結ばれた唇から決して否は零れずに。昔から引っ込み思案で内省的な気質にありながら、それでいて信念に関わる局面では決して揺らぐ事のなかった未だ幼い輪郭の残る姫君。そんな彼女の、噂や肩書きなどに惑わされず、自らをただ一つの個として真摯に貫く瞳に己は惹かれたのだから。心臓が軋むような心地はその場へ置き去りに、ややあってゆらりと黒衣のローブを纏う長身を席から立ち上がらせ。そのまま胡乱げな暗がりにある奥の棚へと歩みを進めては、予め用意を済ませておいた秘薬を手に振り返り。彼女にのみ向けられるごく柔らかな声音と、それこそ常に一定の諦念を宿すように凪いだ普段の面持ちで相手を招くだろう。平生と何ら変わる事の無い、奥底の知れぬ深淵色の双眸。仄かにそれを細めることで彩りは一層濃く昏く、まるで遍く生命を海底へ引きずり込む幽鬼染みた眼差しで。長命の身において瞬き程度の須臾の間に、彼女が誰を愛そうが所詮は瑣末事。どうせ最期には、その何もかもを他愛なく打ち砕かれて──僕の海に落ちてくる )
一切を失う覚悟が真にあるのなら。……おいで、コーデリア。
55:
人魚姫 / コーデリア [×]
2025-03-18 00:36:39
……レヴィ、様、
( 今し方拒んだ諦念を彼が引き受けたように、絡まっていたはずの視線がしがらみを解くように逃げていく。この場で許される振る舞いは、返答を待つことだけ。それでも〝海の魔女様なら分かって下さるかもしれない〟と何処かで期待していた。彼の瞳は書物を見つめ歴史を語る時も世俗を厭いながら、時折確かに可変の未来を予感させたのだ。自身の空想に形を与え、授けて下さった智慧があるからこそ15の夜に諦めた陸に再び上がろうと決意出来た。あの焔を生み出される方ならば、きっと最後には背を押して下さる。──そんな知らぬ間に膨らんだ身勝手な甘えは、振り向いた眼差しを前に泡の如く弾け、身体は硬直し椅子に縫い付けられる。ああ、私に此処を訪れる次の機会など最初から存在しない。教え導いてくれた彼や祖母が抱いた感情は〝恐らく〟失望だ。初めて目にする深淵に思わず声が上擦る。一つ失うだけでも、こんなにも苦しいのか。決して偽りではない誓いと決意が齎す重さを正面から受け止める暇もなく、深淵の眼差しに腕を絡め取られるようにして身体が彼の元へ引き寄せられ。長い尾鰭を揺蕩わせたまま何とか姿勢を維持すると、既に失ったと思われる一つ目の代償によってより切実さを増した表情で秘薬ではなく瞳へと両腕を伸ばせば、ただ審判を待ち )
誓いに、願いに偽りはございません。……ですが、このように立ち去る非礼をお許しください。
56:
海の魔女 / レヴィ [×]
2025-03-23 22:53:06
……構わない。君の魂が在りたいと望む場所を見つけたのなら、それは尊ぶべきものだよ。
( 澄んだ蒼の瞳に陰りを宿す一方、折れぬ決意を秘めて真っ直ぐ伸ばされた白腕をこちらへ柔く引き。そのまま自らの腕の中へと閉じ込めれば、改めて絡めた暗色の瞳を僅かに細めて。しかし、痛みを堪えた、導者としての優しいテノールは一転して低く地を這うように落ち「──その先がたとえ、奈落に繋がっていようとも」小瓶に満ちた液体を口に含むと、前触れなく相手の唇を奪い。神をも恐れぬ禁断の秘薬は、劇薬にも相似する。異質な魔力が一挙にその身へ流れ込み、体内を駆け巡る激烈な熱と衝動は、到底彼女の意志のみで受け入れられるものではあるまい。細腰と後頭部を手で抑え、確りと最後の一滴まで飲み干した事を確認して拘束を緩め。分かりやすい外傷はなくとも、体組織が根本から急速に作り変えられてゆく未曾有の感覚に襲われているだろう相手へ、滔々と魔法の対価と代償を語り。その静謐な話振りや何処か諦観の滲む物腰に相反し、相手の唇も愛の囁きすら他者に譲る気のない自己矛盾には気付かぬ振りを。黒衣を揺らし互いの身を離すと、身体が完全に陸の者へ転じる前にと胸中に煮え滾るような熱情を飼い殺しつつ、何も悟らせない静かな声音と双眸で地上へ急がせて )
……対価は声。情を紡ぎ、重ね連ねて、愛という実を結ぶ為の言葉を失った末に、想いをも遂げられなければ……その身に宿る魔法は呪いとなって、君の命を奪うだろう。──さあ、コーデリア。…君の天運の元へ。
57:
人魚姫 / コーデリア [×]
2025-03-30 21:10:37
( 黒衣の檻に収まるまでの時間が永遠かのように錯覚してしまう。抵抗する間もなく引き寄せられ、失望の傷跡を愛でゆく師の救いの言の葉は誰に救い上げられる事も望まずに秘薬の中へと落ち。次の瞬間、眼前の深い藍色の影が深まった気がしたのは、きっと、……きっと気のせいではないのだろう。今この身に何が起きたのか理解し切れぬまま、喉へと流れ込む劇薬が齎す未知の感覚に『……! ──ッ……!!』初めは助けて、たすけてと底無しの海から這い上がるように腕に縋り。次第に自らの意思とは関係なく先に限界を迎えた身体が離して、はなしてと拘束から逃れるべく足掻き、最後の一滴を飲み干す頃には事切れたヒトのようにぐったりと脱力し。乱れた前髪で眼は隠れ、解放されてすぐ身体は海の流れに連れ去られて大岩の戸に辿り着くも、再度激痛と激しい眩暈に襲われるとその場にへたり込み。岩肌の壁に肩を預けながら張り裂けそうな心臓を抑えながら体内を支配する奇妙な感覚に生理的な涙を浮かべ、瞳は高潔で公平な師が取った行動への困惑の形を取り。失望させたで〝あろう〟申し訳無さからか眉尻は下げたまま、最後の警告に耳を傾け。慈しんだ交流の場を去るその瞬間、未だ混乱し変化を続ける脳内と身体が最後に目にしたのは、何も語らない貴方の表情だけ。かくして海底の姫君は善き魔法使いによってヒトの脚を授かり、陸へ上がっていきましたとさ。
物語の始まりは、少女が望んだ通りに進んでいく。──この先に待つものは、全てを失い泡と消える結末。けれどどうか、深海の瞳で見届けて。泡と消えるその時まで。( 〆 )
(/大変お待たせいたしました! このところペースが遅く大変申し訳御座いません……!また事後報告ですが、現在のコーデリアの補足としてレヴィさんに失望された(愚かな道を選んで期待に応えられなかった)と記述しておりますが、あくまでもコーデリア側の思い込みですので確定ロルのようにご不快に思われましたら後々改変可能ですとだけお伝えさせてください。その他、何か気にかける点などあれば何なりとお申し付けくださいませ……! (全文蹴り可です)
お詫びが重なり重苦しくなってしまいましたが、陸に移行するにあたり『(2-2)姫君と人魚』、または『(2-3)王子と魔女』の初回ロルを此方から投下させて頂こうかと思いますが、初回のご相談から日が経っておりますので、組み合わせの変更(顔合わせとしてアレックスとリリアンヌ様の一幕を挟む等)やシチュ変更のご希望等はございますでしょうか? )
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