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オリジナルキャラなりきりチャット
自分のトピックを作る
10:
ロザリア [×]
2024-10-25 18:30:05
>All
( その日は屋敷内を散策していた。度々すれ違う仲間達と談笑しては、穏やかな午後を楽しむ。そして彼女らと別れた後、物悲しさを覚えながら個室へ戻った。私達に脳髄と呼ばれる内臓はない。故に休息を必要としない。しかし何百日もの間延々と意識を保つのは骨が折れるもので。生命を宿すものは"睡眠"という行為で己が身体を慰労すると知見を得てからは、度々それを試みようとしていた。ベッドシーツの上に身を倒し、古びた壁紙の皺をひとつずつ数える。次第に意識が朦朧として、ただの人形だった頃の感覚を取り戻すよう。自我が芽生え月日が短い私は、容易に意識を手放し、余計な侘しさを感じることのない"あの頃"に戻る事が可能であった。可能ではあるの、だが。数秒後、はたと自我を思い出す。またうまく眠れなかった。襲いくる虚しさが胸を締め付け、気がつけば廊下へと飛び出した。辺りは薄暗く、誰もいない。身体の震えが治らず、その場に座り込むとドレスが寄り添うようにふわりと広がり、束の間の安堵感を与えた。ぎゅっと裾を握り込むと、俯いたまま呟いて。 )
……寂しい。
>ベル
( こつりこつりと廊下を蹴って歩みを進めるたび、床材が軋む音がする。衣装の重量を加味しても私自身の体重は軽いというのに、大袈裟に鳴り響く音は少し嫌いだ。無駄な散策は止めろと責め立てられるようで。しかし何も目的が無いわけではない。話し相手を探すという立派な使命がある。現に、書斎部屋の奥に仲間を見つけ、目的は果たせた。見たか床材、めげずに歩いた私の勝ちだ。わざと踏みつけるように床を歩き進む。負け惜しむような軋む音が鳴り響くが、もう気にしない。本を読み耽る彼女の隣まで向かうと、躊躇うことなく肩を並べて座り込む。邪魔にならぬよう自分も読書をしてみようかと、背後の本棚から一冊を抜き取り、ページを捲る。おかしいなと思いまた捲る。捲っても捲っても、読めない文字だらけ。私がいつも読む本には必ず絵が載っていたはずだと抗議するように、隣の彼女の肩を揺さぶって )
ベル、絵が載ってない。読めない。
( 参加許諾、並びにお褒めの言葉をありがとうございます!こちらこそ素敵な御屋敷の一員となれて光栄です。さっそくベル様の初回に絡ませていただき、All文の方も投稿させていただました。ドール達の生態について、多くの捏造や勝手な解釈をしてしまうこともあると思いますのでその際はご指摘いただければと幸いです。是非ともよろしくお願いいたします。
11:
トルテ [×]
2024-10-25 22:58:46
>ベル
( 日差しの穏やかな午後、いつものように自室のレースカーテンの窓から出たことのない庭園を眺めて過ごしており。あまり変わり映えのしない景色はかつてはどんなものだったのだろう。そういえば、と人間の作る料理について、物知りなお姉様に教えてもらったことはあるけど自分で調べてみたことはないことに気づき。座っていた椅子から降りて、記憶を辿りながら本のたくさんある書斎へと。自室以外の場所はあまり普段は訪れることがなく、この場所は特に広いことも相まって複雑な迷路のよう。自分が不用意にさわればおそらく本棚は総崩れで皆に迷惑をかけてしまう、と調べようにも調べられない。辺りを右往左往していれば、唐突に自分以外の存在が現れ、悲鳴をあげかけるが相手がお姉様だとわかると急いで口を塞ぎ。話したことの少ない相手に涙目になりながらおそるおそる声をかけ )
──あの、その、べ、ベルお姉様。お料理の乗ってる本はどこかご存知でしょうか…?
>ロザリア
( 世話焼きなお姉様方に引っ張り出されて屋敷を散歩した日のこと。ひと段落終えて部屋に戻りボンネットを外せば、造花から花びらがひとひらなくなっていることに気づいて。慌てて今まで通ってきた廊下を遡って隅から隅まで探し。階段の踊り場のはしの方で見つかったはいいものの、慎重に探していたからか時間がかかってしまい、すっかり静寂な夜の帳が下りていて。暗い中、部屋の外を歩いたことがないため、屋敷の中といえど帰り道がわからないことに気づく。階段を登って、廊下の壁伝いにそろそろ歩いていっても見覚えのない景色ばかり。かたかたと天井裏から物音が聞こえるたびに肩を硬直させ、ガラスの割れた窓から冷たい風が吹き込めばとうとう限界を迎えたよう。ぽろぽろと涙を零しながら、か細い声を上げて )
だ、誰かいませんか…?ぅう、暗いよぉ。
( / 参加許可、ありがとうございます!また、お褒めいただきとてもうれしいです。質問にもお答えいただき助かりました。これからよろしくお願いいたします!
お二方の初回ロルに絡ませていただきました!答えにくい等ございましたらお申し付けください。/蹴り可 )
12:
ロザリア [×]
2024-10-27 13:38:35
>トルテ
……トルテ。
( しばらく震えたまま動けないでいると、何処からか助けを乞うような声が聞こえ、思わず顔を上げて。廊下の奥の方から歩いてくる姿を目視して、その名を呟く。臆病な彼女が何故深夜に徘徊を?疑問が浮かび、一先ず話を聞こうと立ち上がって。ぽんぽんと叩いてスカートのしわを直すと、彼女の元へ歩みを わ進める。深い夜の中、貴女は恐怖心、私は孤独感とそれぞれ闘っていて、お互いの存在があればきっと心を襲う感情も怖くない。しかし、悪趣味な造り手により造形された己の顔は、我ながら不気味で彼女の恐怖心を煽りかねない。視界の悪い廊下で突然前から現れたら驚かせてしまう。そうなる前に、先に声を掛けておこうと出来るだけ穏やかに自分の存在を教えてやる。すると、天井から薄灯を照らす照明が突如として故障したのか、チカチカと不規則に点灯と消灯を繰り返し、私の姿をホラーチックに演出し始めて。これでは優しい声掛けは意味を成さないような気がして項垂れて )
私だよ、ロザリアだよ。……怖がらないで、おばけじゃない。
( 絡みありがとうございます!よろしくお願い致します。
13:
ベル [×]
2024-10-28 20:56:48
>ロザリア
…………ロザリア? どうしましたか、困った子ですねぇ。
( 誰かの手が自分の肩を揺すぶる感覚に、思考の海に沈んでいた意識が揺り起こされる。はたと持続していた集中力が途切れると同時に、今に至るまで膜を一枚隔てたように認識の埒外に置かれていた隣の気配を、驚きを装うように幾度かの瞬きと共に見遣り。しかし次の瞬間には直ぐにその相好が緩む。困った子、なんてこれ見よがしに眉尻を下げる割に、ゆるりと柔く受容するような眼差しを向けながら、肩口から滑り落ちかけるケープを軽く掛け直し。読めない、と断片的に伝わる言葉に内心小首を傾げつつ、相手の肩に凭れるように上体を傾けて本を覗き込むと、勝手に得心する。成る程、これは確かに活字一色。とは言え、ただ本を漁りに来たというより大方相手の目的は本来別にあるだろう。ならばさして問題無いと推し量り、相手の手元にある本に横合いから手を添えてぱたんと畳んでしまうと、にこりと微笑みかけて。 )
残念、どうやらロザリアにはまだ早かったようですね。読書の時間はお終い。その代わり、夜になったら読み聞かせてあげますから。
( / 絡み文の投下ありがとうございます! そして主として不甲斐ない事に、綿密な設定を練るのが不得手なものでして……荒の目立つ設定のせいで少なからず戸惑わせてしまい、地中深くまで低頭する勢いです。本来予め練り上げておくべき解釈を委ねてしまうようで恐縮ですが、この先交流を深めていく中で皆様と共に世界観を育んでいけるのであればこの上なく幸甚です……! 今後もし解釈の壁にぶち当たる事があれば、ご迷惑でなければ随時認識の擦り合せ等を行っていければと思います。早速至らない点を堂々披露してしまう主で面目ない限りですが、よろしければ今後ともお付き合いいただけますと幸いです。よろしくお願い申し上げます!/蹴り推奨 )
>トルテ
( 思索に耽るあまり、うっかり耳をすり抜けそうになる。が、慎重に此方を伺い立てるような細い声色を辛うじて耳朶が拾い上げ、下向けていた視線を本の一節から引き上げて。声の方向へと視線が向かう先で、寄る辺なさそうに立つ相手の姿に、宛ら猫に追い詰められた鼠のような構図が印象付く。頼りなく揺れる瞳が今にも涙に溶け出してしまいそうで、何となく人の憐憫を誘う被虐的な雰囲気を帯びていた。まるで対峙する此方が幽霊の類にでもなったようだと可笑しくなり、くすりと微かな笑みを溢す。怯えた気配を宥め賺すように小首を傾げて微笑みかけ、そっと床から腰を上げると、直に座り込んでいたせいで裾に付き纏う埃を軽くいなしておく。頭の中で見取り図が描ける程度には書斎を把握している自分は、お安い御用だと言わんばかりに小さく首肯すると、相手に半歩近寄りひとまず片手でハンカチを差し出して。 )
どうぞ、場所が少し分かりにくいので案内しますよ。それにしても、珍しい。料理に興味を持つ子を見るのはこれが初めてです。
( / 絡み文投下ありがとうございます! またご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にお申し付けくださいませ! )
14:
green [×]
2024-10-28 22:14:26
名前 / マルガレーテ
容姿 / 背丈142cm程の何処か大人びた雰囲気の少女を模したビスクドール。背中までのシルバーのストレートロングヘアに眉下で丁寧に切りそろえられた前髪。童顔ながらも気品のある顔立ちでつり目気味のグリーンの瞳。白いブラウスに少しくすんだ青いカーディガン、青いレースのあしらわれたスカート、水色のブーツ。頭に綻びを修繕したあとのある白いレースの着いたミニハットを被っている
性格 / 穏やかで礼儀正しく誰に対しても基本敬語で接する。感情表現は豊かだが時折大袈裟になる事がある。美しいものが好きで特に花や絵画に興味を示している。庭園で花を眺めたりしている事が多く気分転換や暇つぶしになると気に入っている。
自我が芽生えてから6年程たっている為見た目通りの大人びた言動が多く自分より幼い見た目の相手に対し姉のように接する事がある
(/素敵な世界観に惹かれ参加希望に伺いました。不備や修正箇所等ありましたら伝えてください。ご検討をお願いします)
15:
light gray [×]
2024-10-29 12:49:05
名前 / メイリリー
容姿 / 林檎のような頬に薄らとそばかすを散らす、健やかな少女のビスクドール。背丈144cm。ボリュームのあるダークブロンドを左右に分け、ゆったりとした三つ編みにして腰の辺りで揺らしている。編み込まれた野花やイミテーションパールは自らの手で飾ったもの。眉にかかる前髪は軽やかなぱっつん。気の強そうな薄灰の桃花眼。脹脛に届く若草色のワンピースをフリルと刺繍付きのエプロンで飾り、足元は無地のストッキングと編み上げブーツ。頭部にはレースのバブーシュカというカントリー調の装いは、童話の時代の村娘に似た可憐ながらも質素な印象。靴とワンピース以外は白で統一されているが、陽に透かせば数百年の歳月を感じさせるセピア色がほんのり浮かぶ。
性格 / "美しい人形であること"を何よりも重んじる、人間的な価値観の持ち主。それゆえに己の田舎娘じみた容姿を嫌い、ヘアアレンジや装飾品集めといった美の追求に明け暮れては、その成果をひけらかして賞賛を求めるコンプレックスと承認欲求の化身。軽んじればヒステリーを起こすが一言褒めればころりと上機嫌になる、まるで生身の少女のような感情的な性質。他の人形達に対しても華やかなドレスや透き通る肌をやいやい妬みつつ、その美貌を深く愛してもいるため、汚れたり傷ついたりすれば何の彼のと世話を焼くなど人間臭い矛盾した態度を取りがち。
自我を得たのはほんの数ヶ月前。未だに屋敷の全貌を把握しておらず、時たま未知の部屋に迷い込んでは溢れる埃やら蜘蛛の巣やらに悲鳴を上げてている。
"愛娘"がまだ幼い頃に贈られた人形であり、はじめこそ名前をつけて愛でられたものの、娘の関心はすぐに別の煌びやかなドールへ移ってしまった。その短くほろ苦い記憶以外はほとんど何も覚えておらず、思い出す気もない様子。一人称は「リリー」。
(/お話中に失礼致します。密やかで美しい世界と愛らしいドールの皆様に惹かれ、ぜひともお屋敷の一員に加えていただきたく馳せ参じました…!静謐な雰囲気に相応しくない人形になってしまいましたので、不備や相性等の問題がございましたら何なりとご指摘をお願い致します!)
16:
[×]
2024-10-29 16:26:24
>14 マルガレーテ様
( / お待たせいたしました。当トピックをお目に留めていただき誠にありがとうございます! 世界観にご興味を持っていただけたとの事、大変心嬉しいです。ようこそおいでくださいました!
PF確かに拝見いたしました。深窓の佳人を思わせる、まさにビスクドールの魅力が詰まった優美な娘様……! 美しい物に囲まれている姿こそ相応しい、麗しい佇まいを感じて心惹かれてしまいます。皆のお姉様として慕われている光景が目に浮かぶようです。素敵な娘様にお目にかかれて光栄です! 是非ともご参加いただけますと幸いです、どうぞよろしくお願いいたします。差し支えなければ、お手隙のタイミングで初回ロルを回していただければと思います。 )
>15 メイリリー様
( / こんにちは。当トピックをお目に留めていただき誠にありがとうございます! また嬉しいお言葉まで賜り、とても光栄です。相応しくないどころか、寧ろ娘様のような御方は却って大歓迎です……!! 多彩な娘様方を屋敷にお迎えする事が出来て本当に主冥利に尽きます!
PF確かに拝見いたしました。純朴気な楚々とした容姿もさることながら、心の根底にある劣等感やバックボーンから引き出される芳醇な感情の色に早くも魅了されてしまいます……! コンプレックスから生じる癇癪や妬心ごと愛さずにはいられません。娘様の色鮮やかな表情をより一層引き出したくて今もうずうずしております。素敵な娘様にお目にかかれて光栄です! 是非ともご参加いただけますと幸いです、どうぞよろしくお願いいたします。差し支えなければ、お手隙のタイミングで初回ロルを回していただければと思います。 )
17:
Carnelian [×]
2024-10-29 21:07:23
名前 / カーメル
容姿 / 浅黒焼けの肌にされた磁器である少女、よりかは妙齢の婦人(うら若き女性)寄りな造形をしたビスクドール。手触りはすべすべ。背丈156cm程。瞳は紅玉髄の色。ブルネット色混じりの、まるでチョコとティーの中間色な光の当たり方によってはジンジャー(赤毛)に見えるブロンズヘア。毛質はサラサラとしたストレートで長さはミディアムのポニテ。長めの前髪は両サイドへ流し掻き上げている。陽の当たらない森の奥深くを思わせる深緑に染まり赤が差し色の、クォーツやカルセドニーをあしらい纏われたケープ付きバッスルカクテルドレス。身に纏う様子は実に謎めいていて神秘的且つインパクト。
性格 / 明朗快活で姐御肌な性質。世話焼き通り越して最早お節介焼き。溌剌且つ豪快、大胆、活発的。「HAHAHA…!」等といったような笑い方も豪快。他者の前では笑顔が絶えない。そんなカーメルにも、ふとした時には物憂げな眼差しをしている事も。傍に居る事で臆病な気持ちを抑え、目標達成へのエネルギーを授け心の迷いを払拭し、成功へ導くように後押ししてくれる、トラブル解決に向けた物事を冷静に分析する力、集中力を高めて自分の能力を発揮したい時に、成功へのポジティブなパワーを齎すだろう。他者と一緒に居る事を嗜好とするが、心の底から心を開けるのは弟だけ、だと思っている。グイグイいくし、言葉や愛情表現はドストレート。光り輝く太陽のような存在を必要としない。其れさえも飲み込む。自らが太陽。太陽を食われてずっと暗闇(日食=昼のない墜落)の中。悲しげな眼差しの中で光を失ったからこそ、この世のすべてを手にし完璧な被写体、永遠に美しいといえよう。囚われてはいないが、ずっと暗闇の中で自分の中にある光だけを頼りに藻掻く。他者のいないところで正気を保とうとセルフハグをしていたりする。誰かが心の拠り所にはなれるだろうが、一生誰にも心の支配者にはなれない。
自我を持ち始めてから6年程を過ごした。後々、庭園を整理してガーデニングを始める心算。ストックという花が似合う。星や歌う事が好き。裏切りや嘘吐きが嫌い。元々は双子の弟のような存在と居たところを離れ離れにされた哀しき寂寥の過去の記憶を持つ。いつかは屋敷を出て弟の所在を探す旅に出たいと思っており、旅に出る夢を目指す。
(/興味の唆られる世界観に参加希望させて貰いに来ました…!掛け持ちとトピ内世界観で複数を作ってはいるが未だ稼働していない改変したキャラは大丈夫でしょうか?相手の方には別ツールで了承済みです。不備があればお申し付けと相性に合うかのご検討お願い致します!)
18:
maroon [×]
2024-10-29 23:45:49
名前 / グロキシニア
容姿 / 今しがた咲き誇ったばかりの花のように美しい容貌を持ったビスクドール。背丈は130cmほど。常に貼り付けたような薄い笑みを湛えており、狂気を孕んだマルーンの瞳。クラシカルなロングメイド服を身に纏っていて、リボンは瞳と同じカラーのものを。黒を基調としたドレスに白のエプロンといった典型的なメイド服で見た目こそシンプルだが、裾や袖にはロリィタらしい控えめなフリルがあしらわれている。布に覆われているボディには多数の蔦や茨が絡みついていて、所々破れている白のストッキングからは蔦が覗き、まるで植物に侵食されているかのよう。小ぶりのリボンがついた黒のストラップシューズを履き、ライトゴールドの髪は胸元まであるドーリーヘアで、前髪はセンターでふんわりと掻き上げたスタイル。全体的に緩いカールがかっていて柔らかい印象を与え、両サイドにリボンが付いたホワイトブリムとレースのグローブを装着。
性格 / 洗練された所作や整った顔立ち、まろやかな声を持っていていかにも淑女然としているが、裏腹に狂気を秘めている少々危険なドール。人間がいた頃は他の華やかなドール達の横で箒を持たされたり隅に追いやられたりと、己にはまるで着飾らせてはくれず、その時のことを未だにはっきりと記憶しているほど執念深いが、その怨嗟や悔恨は人間に向けているものであり、ドールたちに向けられることは無い。その上で、自身含め可愛らしいドールたちを捨てていった(と勝手に思っている)人間たちに憎悪に近い念を腹の奥底に抱えており、加えて愛に飢えているため関わったドール全てにどろっとした重たい向けてしまう。
自我が芽生えてからまだ数ヶ月。目が覚めた時の場所は庭園、そして傍らには己の背丈と同等の大きさを誇る金色の剪定バサミがあり、身に纏っているものがメイド服であること、そしてかつての記憶を辿ったことで自身の"役割"は御屋敷の庭園の手入れ、或いは他のドール達の奉仕をすることなのだろうと認識。以前のような美しい庭園を取り戻すべく奮闘しており、時折屋敷全体に響くほどの高笑いを上げながら蔦を切り回っている事があるとか。
愛称は「グロウ」「グロー」。
( / はじめまして。募集開始からずっと気になっており、可愛らしいドールちゃん達の交流風景をこっそり覗いておりました。是非ともお仲間に加わりたく参加希望失礼します…!少々癖の強い娘ですので、世界観にそぐわないようでしたら遠慮なくご指摘または蹴っていただいて構いません。ご検討いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。 )
19:
トルテ [×]
2024-10-30 09:48:37
>ロザリア
は──……ろ、ロザリアちゃん~!
( 暗い場所、一人、点滅する照明、黒い人形。勢揃いな状況に思わず一瞬気絶する。が、優しげな音とどこか聞き覚えのある声に気がついて、よくよく目を凝らせば特徴的な欠損に、聞こえてきた通りおばけじゃないと確信を。足をもつれさせながら駆け寄ろうとすれば、当然のように膝からこける。いつものことなので気にはしていないが、仲間に会えた安心感からか立ち上がることができずそのままへたり込んで。今までの道のりがよほど恐ろしかったのとすっかり糸が切れたのとで数少ない年下扱いの相手の前にもかかわらず、ひとしきりわんわん泣き。少し落ち着いて、すんすん鼻を鳴らしながらはた、と疑問を浮かべて )
うわーんっ!もう、どうしようかと思ってぇ…!……あれ?ロザリアちゃんはどうしてここに?
>ベル
わたし、いつか料理を作れるようになりたくて、えっと、そのためにご本を読もうと思いまして!
( 思っていたよりも無碍にされずに逆にとても優しい対応をもらって、少し緊張が解けて息を吐く。所作のひとつひとつがとても優雅で見惚れながら、大切なものを扱うような手取りでハンカチを受け取って。料理の本を開くドールはいなかったと聞いて、少しの落胆と納得を。そもそも、人形は何かを食べるようには作られていない。けれど、一緒に料理についておはなしできる子があんまりいないというのは少し寂しくて。自分が学ぶ理由を説明するためにたとたどしくも懸命に言葉を紡ぐ。案内するという言葉を聞き逃していたのか、置いてけぼりにされる本を見てようやく慌てて引き留め。お姉様のお邪魔をするわけにはいかないと無謀にもほぼ不可能な希望的観測を口にして )
お姉様、そちらの読みかけのものはよろしいのでしょうか?あの、場所さえ教えていただければ一人でも、きっと…!
>all
( 朝と昼に活動して、夜に休息を取るというのは人間の習慣らしいが、寝ることはできないのに自然と身体に染み付いていて不思議に思う。窓辺の日差しを差し込み具合からちょうど起きる時間だと判断。ベットから飛び降りると鏡台の前で乱れた髪を整えて、頭飾りの花の枚数を数えて欠けたものはないか確認を。それを終えたら、毎日一本ずつ花瓶に刺している造花が今日でちょうど七本。七日に一度のキッチンを掃除する日だと気づけば、造花を花瓶から全て抜いて机に置き、いらないカーテンを身に纏い気合を入れて部屋から出る。長いカーテンの裾を踏まないように慎重に歩いているため、普段と比べて時間はかかりつつもようやく到着。あまり他のものが立ち寄らないためか、当初はとても悲惨な状態になっていたけれど最近はようやく見れるようになってきた。掃除のために早速移動させようと、自分の身長くらいある大きなめん棒を持ち上げれば、支え切れずそのまま後ろに尻餅をついて、どたーんと大きな音が響き )
あわわ、難しいですね…!
( / すっかりall文を出すのを失念しておりました…! )
20:
ロザリア [×]
2024-10-30 10:59:51
>ベル
夜も、一緒?……嬉しい。
( 彼女が読書に耽って無我夢中になることは日常茶飯事。声を掛けたとしても本の世界にトリップした意識を戻すには事足りず、強引に揺さぶるか耳元で喚くか、大きな刺激を与えないと存在を認識してはくれない。確かに隣にいるというのに、彼女との間には隔たりが生じている。人知れず孤独感を覚えるが、ぱちぱちと瞬く翡翠色とようやく視線を交え、和らぐ表情にはホッと胸を撫で下ろして。ぱたり本を閉じてしまった行為には目を見開いて驚きを表したが、夜の時間を共に過ごしてくれると分かれば静かに微笑み。肩口にある彼女の頭に甘えるように擦り寄る。どんな本を読んでもらおうか。以前見つけた人魚姫のお話はどうかしら。わくわくと胸躍らせて思案していると、ふと何処からか生き物の鳴き声が聞こえたような気がして。首を傾げていると、その瞬間、部屋の片隅から小動物がわっと飛び出してきた。ちゅーちゅーと助けを求めるような悲痛な叫びが聞こえてくる。それは鼠と呼ばれる生物で、私達が部屋にいるときには滅多に姿を現さない。しかし緊急事態だというように何かから逃げ回っている。不安になり、ベルの手を強く握って。すると、それを引き金とするように、鼠よりも図体の大きな得体の知れない生物が、にゃーにゃーと聞き慣れない声を上げながらその姿を見せた )
ねえ、あれって、なに…?ねずみじゃ、ないよね。
>トルテ
あ、だ、大丈夫?
( 息を呑む音の後に、はたりと静寂が訪れたため不安が募るばかり。やはり驚かせることは回避できなかったらしい。しかし存外すぐに意識を取り戻したのか、私を認識すると駆け寄って──くるはずが、転んでしまった彼女の元へ慌ててこちらが駆け寄り。膝を折って視線を合わせたはいいものの、泣き喚く相手をどう慰めるべきか悩み、最終的には刺激を与えぬように恐る恐るその肩を撫でて。ぎこちなく口角を上げては「寝れなくて、廊下にいただけ」と問いかけに答えて。その間にも、線香花火が燃え尽きるように天井の照明は寿命を迎え、月明かりすら入り込まない廊下は暗黒に包まれてしまって。目を覆い隠されたような視界の中、ここから一番近い部屋は私の自室だろうと考えると彼女に手を差し伸べて )
トルテ、お部屋くる?明かり、つくから。
21:
[×]
2024-10-30 15:20:24
( / お世話になっております、本日はトピックの運営のみ失礼いたします。PC様へのご返事は今暫くお待ちくださいませ、恐れ入ります! )
>17 カーメル様
( / 当トピックをお目に留めていただき、誠にありがとうございます! PF確かに拝見させていただきました。しかしながら精読を踏まえた上で、大変不躾とは存じますが文章の構成に多少の違和感が見受けられまして……。是非ご参加いただきたいという思いも大きいのですが、熟考に熟考を重ねた上、恐れながら以上の理由によりお見送りさせていただきたく存じます。貴重なPFまで添えていただいたにも拘らず誠に申し訳ございません。この度は当トピックにご興味を持っていただき、ありがとうございました。重ねて御礼申し上げます。また御縁がございましたら、よろしくお願い申し上げます……! )
>18 グロキシニア様
( / 初めまして、当トピックをお目に留めていただき誠にありがとうございます! またトピ設立当初からお気に留めていただけたとの事、非常に有り難いです……! お越しいただきありがとうございます、ご参加お待ちしておりました。一癖も二癖もある個性は更なる魅力に繋がりますので、勿論歓迎いたします!
PF確かに拝見いたしました。花のように淑やかなメイド様、まさに名が体を表しておられます……! ふとした折についつい見惚れてしまいそうです。一方で、燻る狂気が開花する瞬間も今か今かと心待ちにしております。素敵な娘様にお目にかかれて光栄です! 是非ともご参加いただけますと幸いです、どうぞよろしくお願いいたします。差し支えなければ、お手隙のタイミングで初回ロルを回していただければと思います。 )
22:
Carnelian [×]
2024-10-30 16:15:42
>トピ主様
(/世界観に惹かれた事で今回、元のキャラを無理に改変させようとしたのと新たな要素を入れ込んだ事で自分でも難解かな…と思いつつでしたので、時間を掛けた上でも早めのご判断をして頂き、有難う御座いました。挑戦の機会を与えられた切っ掛けにプロフの練り直しをしてみた次第です。ご検討して頂けただけでも有難う御座いました、トピの繁栄を陰ながら祈っております。/返事は不要です。)
23:
メイリリー [×]
2024-10-30 20:25:24
(/まずは主様、参加許可と数々の温かいお言葉をありがとうございます…!無事にお屋敷へ迎え入れていただけてほっとしております!後ほど初回ロルも投下致しますが、一足先に皆様の絡み文へ絡ませていただきました。何かと癇の強い小娘ですので、お手を煩わせるようでしたら遠慮なくスルーしてくだされば幸いです。皆様改めてよろしくお願い致します!)
>ベル
( 積もる塵が舞わないように、せめて髪には絡まないようにと、両手で三つ編みを抑えながら静かな足取りで書斎を往く。その頭部には、ひと月かけて集めた小鳥の和毛をインクで染め、花束の如くまとめた鮮やかなコサージュが揺れていて。たっぷりと時間をかけて作り上げた力作は、それにふさわしいたっぷりとした語彙で褒め称えられるべきである。ならばと成熟した知性を感じるかのドールを尋ねたが、悍ましい綿埃と鼠の気配にじわじわ機嫌が傾いていき。声を発するだけでも埃がぶわりと舞い散りそうで、どこにいるのかと問うことすらままならない。しかめっ面のまま通路を彷徨い、いくつめかの本棚の向こうにようやく白皙の少女を見つけ──そこでぷつりと何かが切れた。けたたましくブーツを鳴らして歩み寄り、その勢いのままに彼女が持つ本をひったくる。もう片方の手で薄く汚れたドレスの裾を、シルバーブロンドの毛先を落ち着きなく指差しながら、火照った頬にふさわしいヒステリックな形相を向け。美しい人形が汚されていることへの怒りと焦りと少々の不機嫌な八つ当たり。一緒くたにぐらぐらと煮える感情のまま喚いては、激情におつむが焼き切れたのか、半ば意味不明な命令とともに取り上げたばかりの本を突っ返し )
──汚いッ!信じらんないッ!女の子は地べたになんて座らないし埃まみれの本棚に凭れたりしないの、リリーだって知ってるわよそんなこと……あぁもう、立って!立って読んで、今すぐ!
>ロザリア
な……なんでなんで、なんでこんなところに居るのよ馬鹿!お馬鹿!!ドレス踏んづけじゃったじゃない、この──、
( ひび割れた姿見と見つめ合い、鏡面いっぱいに映る髪をくるくる編み上げること数刻。小さなリボンを無数に飾る、蝶の群れを思わせる三つ編みが出来上がる頃には、自室を満たす陽光は月光へと姿を変えており。薄いベールのような光は煤けた暗い髪色も、フリルの切れ端で作ったリボンもみすぼらしいものではなく、一等美しいものだという錯覚を与えてくれる。満足げに二、三度小首を傾げてみては、さっそく誰かに自慢しようとにこやかに軽やかに部屋を飛び出し──気付けば何かに足を取られ、ぐしゃりと床に転けていた。突然の出来事にまあるく見開くしかない瞳に、ぼんやり座り込むドールが映る。闇に溶け込む彼女のドレスにつま先を捕らえられたのだと、やや遅れて理解すれば、間の抜けた表情を滲みだす不満に歪めて。身体はうつ伏せに、頭部だけはぶつけた衝撃でぐるりと仰向けにズレたこれまた間抜けな姿のまま、頭上の少女を真っ直ぐ睨む。自らの不注意は棚に上げ、手足をじたばた暴れさせながら全身で文句を訴えるが、暗がりの中でもぽっかりと暗いその左頬に目を留めれば静かに硬直し。床に叩きつけていた掌を己の両頬に添え、恐る恐る指を這わせる。あたしも、この子みたいになっていたらどうしよう。そんな心無い不安をありありと示す仕草が相手の目にどう映るのか、独りよがりな人形が思い至ることはなく )
>トルテ
( きらきらと射す朝日を受ければ、陶器の頬もほんのり温もる。その眩さが大嫌いな赤みとそばかすをより色濃くするような錯覚に苛立ち、窓から離れた廊下の隅をきりきりと足早に進み。人形の肌は汚れひとつなく白く、頬も透き通るミルク色か、儚い薔薇色でなくてはいけない。誰に教わったわけでもない理想のために一晩屋敷を歩き回ったが、生身の女性が使うという白粉なるものは未だ見つからない。白磁の乙女になれるのなら、小麦粉か粉砂糖でもいいのだけれど。そんなやけくそな気持ちのままにキッチンのドアを開いたせいか、思いがけず大きく響いた音に、そうして目の前に転がる煤けた布の塊に、ほんの一瞬不機嫌も忘れて瞳を丸め。よくよく目を凝らしてみれば、カーテンらしき古布のなかにはあどけない栗毛のドールの姿。毛布にくるまれた幼子のような愛らしい有様を見下ろしては、何をしているのか、大丈夫かと問うかわりにすんと冷淡に鼻を鳴らす。そうやってちやほやされることには慣れているだろう彼女への嫉妬混じりに。それでも好奇心は抑えきれず、大きなめん棒や長く伸びるカーテンをじろじろ眺めつつ揶揄いの言葉を投げかけて。ひやかしと棘をたっぷり含む、その声音は年下でありながら意地悪な姉そのもので )
おはよう、へんてこトルテ。今日のあんたって可愛くないわね。ステッキにしては大きすぎるし、おちびには丈が長すぎるもの。赤ちゃん人形のおくるみみたい。
24:
マルガレーテ [×]
2024-10-31 08:52:15
>ALL
…此処もすっかり寂れてしまいましたね
(人気のない屋敷の庭園を眺めながらポツリと呟く。嘗ては美しい花に埋め尽くされていた庭も廃れてしまったが僅かに残る『記憶』の影響で自我が芽生えてから毎日のように足を運んでいて。ドールである自分や仲間達には命という概念は無いが記憶するのは可能でただの人間の真似事だけではないと考えて。嘗ての主人や愛娘が好きだったお気に入りの場所というそれだけで充分などと物思いにふけながら古井戸に近づき侵食する蔦のひとつに手を伸ばしどこか寂しげな様子で触れていて)
(/参加許可ありがとうございます。遅ればせながらALL宛に絡み文を出しました。改めて娘共々宜しくお願いします)
25:
ロザリア [×]
2024-11-02 19:57:32
>メイリリー
ご、ごめん。邪魔で、ごめんなさ…。
──?メイ、リリー?
( 扉が開く音に少し期待した。孤独の波に攫われそうな私を救う誰かが現れるのではないかと、受け身の姿勢で救世主を待つ。この時、重い腰を持ち上げてから相手を迎えれば、もっと色鮮やかなドレスを身に纏っていれば、存在感のある輝きを有していたら。きっと彼女の足をもつれさせ気分を害してしまうこともなかった。自ら動こうとせず甘えを貫いた私が悪く、叱責は当然だと受け入れ顔を歪めながら謝罪の言葉を口にして。すると、俄然人が変わったように大人しくなる彼女。皮肉屋でおませさん、機嫌を損ねれば叱咤が止まらなくなるが、饒舌なメイリリーのおかげで孤独感の方が耐えきれなくなり逃げ出してしまうことも多く、私はそんな彼女に助けられていた。しかし、現在目の前で自身の頬をするりと撫でる彼女は、普段の様子とは違った雰囲気を醸していて。それが不思議で堪らなくなり、まさか、と上から顔を覗き込むと、手を避けさせて欠損がないかと確認して。私は容姿に無頓着で、頬に欠損があろうがなかろうが気にはしない。しかし彼女は違う。常に美しい自分であろうと努力を惜しまない、もし傷なんて出来たら、どうなってしまうか…。無性に恐ろしくなり、指先で優しく前髪をよけて状態を見る。そこには、可愛らしいそばかすが覗くいつも通りの肌が存在していた )
どうしたの、怪我したの?み、見せて……ん、綺麗なままだ…。よかった。
( 絡んでいただきありがとうございます。よろしくお願い致します!
>マルガレーテ
ねぇ、なにしてるのー?
( 暇を持て余し、屋敷の窓から退屈げに顔を覗かせていると、庭園に立つ銀髪の後ろ姿に気がつき。2階から声が届くのか確証はないが、一か八か思いっきり声量を上げて話しかけてみて。窓枠に体重を預け、少々身を乗り出して片手を振る。危なっかしい行動ではあるが、当の本人は無邪気に微笑んで身の危険など顧みていない様子で。井戸を覗いているように見えた彼女に、新種の生き物でも見つけたのかと予想して「なにかいるの?」と問いかけて。それにしては表情が暗いな、なんて呑気に思いながら「ちょっと、まってて」と呼び止めつつ、その場を離れて彼女の元へ。久しぶりに足を踏み入れた庭園は草木が生い茂り、そこらかしこに伸びる蔦で躓かぬよう、ドレスの裾をたくし上げながら慎重に進んでいき。ようやく井戸まで辿り着くと、相手の隣にぺったりとくっついて視線を井戸の中へと向けて )
わぁ、暗い。怖いね、落ちたら。
( 絡ませていただきました、よろしくお願い致します!
26:
グロキシニア [×]
2024-11-02 20:15:09
( / 遅ればせながら、参加許可並びに嬉しいお言葉をありがとうございます…!参加許可後に投下されていた初回ロルに絡ませていただきました。グロキシニアからも初回ロルを投下させて頂きましたので、お手隙の方がおられましたら絡んでいただけると嬉しく思います。改めまして、よろしくお願いいたします! )
>マルガレーテ
( 屋敷で過ごした時間は他のドールよりもまだ短く新参者と捉えられるレベルだが、それでも庭園に足を運ぶドールは数少ない事だけはよく知っている。その中でも、今マルーンの瞳が捉えている雪のように清らかな白の彼女は庭園で姿を目撃することが多く、また会話を交わすことも多い。庭園の門を潜れば今日もまた彼女の姿を見つけることが出来て、喜びを滲ませた瞳を細めながら近付くグロキシニアは麻袋を抱えていた )
──……マルガレーテ様。ごきげんよう。ここで何をしていらしたの?
>all
( オレンジ色の太陽が昇ってくる頃。普通のドールであれば恐らく個室で寝入ってる頃であろう、人間の間では早朝と呼ばれる時間帯。まだ仄暗い屋敷内にはずずず、がり、という一定のリズムを保った不可解かつ不快、そして迷惑極まりない金属を引き摺る音と不気味な鼻歌が響き渡っていた。鋭利な金色を妖しく光らせながら埃被ったフローリングに一直線の細い線が刻んでいき、それはやがて庭園の前で途絶える。庭園のお手入れを始めてまだ数週間、己の小さな体一つでは一面を覆っている蔦や蔓、茨を限界があり、美しい花々で庭園を飾り立てるなど夢のまた夢なのだが、夢なんて叶いそうで叶わないぐらいが丁度良いもの。恋と一緒で余計に熱が入ってしまうのは天邪鬼気質ゆえに、片頬に白い手を添えながら恍惚とした表情で庭園を眺めて。まるでか弱い少女のように重たい鋏を引き摺って来たが、次の瞬間にはそれを両手で軽々と持ち上げてその切っ先を"奔放な子たち"に向け、蔦を踏み抜いて庭園内へ歩みを進め )
あら、今日も荒れ放題で奔放な子たちですこと。うふふ……纏めて焼き切ってやろうかしら。それとも、ゆっくり……じーっくり時間をかけながら鋏で切ってあげましょうか。
27:
ベル [×]
2024-11-03 12:02:07
>トルテ
ああ、そんなの構いませんよ。どうせ此処にはまた来ますから。それに、興味が移ったんです。
( 飽くまで遠慮がちに引き留める姿はいじらしい。相手の心配を他所に、気にするまでも無い瑣事だとさっぱり断じて小さくかぶりを振り。目線を合わせてやんわりと微笑みを深めて。それから掌を重ねると、手に収まったそれは想像以上に小さく、ともすれば此方の掌ですっかり覆われてしまいそうだった。そのまま返事を待たずして、緩やかに繋いだ手を引いて道を先導していき。興味があると告げたのも、決してこの場限りの方便では無く本心を伴った言葉だった。この無機物の体は食事を作り、食べるという生物的なルーティンとは頓と無縁で、料理というものへの理解が何しろ浅い。分からない、という不透明な疑問は自らにとって興味を焚き付ける可燃材料に等しかった。相手を伴って幾つかの本棚の前を通過し、程なくして目的の辺りに辿り着くと、それを合図に此処に至るまでずっと繋いでいた手を解放し。そこに並ぶ表題を見る限り、これだけ揃っていれば調べ物には不足ないだろう。その内の一冊に手を掛けながら、先程から抱いていた疑問の一つを投げかけて。 )
数ある生物の中でも、食糧を調理して生活するのは人間だけなんだそうですよ。トルテは何処で、料理に関心を持ったんですか?
>ロザリア
まあ……珍しいですね。あれは、猫でしょうか。ロザリアは見るのは初めてでしたか。
( 肩に身を寄せる彼女の髪が時折首を掠め、その微かな擽ったさに目を細めていると、不意に鳴き声が耳朶を掠める。常日頃聞き慣れた動物の声にしては、少し様子がおかしい。おや、と微かに目を瞠り。咄嗟の事だろう、彼女から固く繋がれた掌からは緊張が伝わり、その強張りを解きほぐすように柔く掌を包み込んで。それから言外に大丈夫だと伝わるよう少しだけ力を込めておく。本棚の合間を縫うように駆ける鼠に続いて、迷い込んだ物珍しい闖入者に視線が集中する。あれは確か、と記憶を照らし合わせ半ば確信を得たように呟き。それを目にするのは、これで実に二度目の事だった。一度目に見たのは、確か烏に啄まれているシーンだったか。その時は全く動く気配が見えなかったので、恐らく事切れていたようだったが。ともあれ見掛けたのはそれきりなので、正確に言えば生きた猫を見るのはこれが初めての事。好奇心は猫を殺すという一節もあるらしいが、悲しき哉好奇心には抗えないのが自分の本質。あまりお目にかかれない生物を間近で臨める機会を逃すのは惜しいと、ほんのりと熱量の篭った声音で口を開き、好奇の色が灯る瞳が目先の動物を見つめていて。 )
狩猟本能、というやつですかね。あの子たちは鼠を肥やしにするらしいですよ。折角ですので、捕食する姿も見てみたいですね。
>メイリリー
…………あら? リリーじゃありませんか。こんにちは。珍しいですね、こんな所でどうかしましたか?
( 出会い頭に開口一番、堰を切ったように猛然と上がる抗議の声を真っ向から受け、咄嗟に反応が追いつかないのも無理からぬ事だった。まるで朝一番の起き抜けの時ような緩慢さで、驚きに彩られた瞳がぱちりと瞬きを幾度か繰り返し。しかし僅かここ数ヶ月で、彼女の調子にすっかり慣れてしまったのだろう。彼女の言葉にすんなりと素直に従って腰を上げると、自然と目線の高さがぴったり噛み合い。簡単に手元に返って来た本を腕に抱え直しながら、見様によっては恍けたような微笑みを浮かべ、何ら堪えた素振りもなく和やかな挨拶を切り出し。そう長くも短くもない歳月を屋敷で過ごし、うらびれた屋敷の環境にいつしか親しいまでに慣れ切っているからだろう。彼女の怒りの根源をいまひとつ解せないのか、烈火の如き激昂に触れても尚、対照的にゆったりと小首を傾げるばかりで。高揚が抜けず未だ熟れた林檎のように色付いた頬を眺めていると、ふと気付きを得る。少し上向けた視線の先では、華やかな造花が彼女のダークブロンドの髪を見目鮮やかに彩っていた。 )
まあ……もしかして、新作ですか? 可愛らしい。リリーは本当に手先が器用ですねぇ。
( / 絡み文ご投下ありがとうございます! 魅力溢れる娘様の前にしておきながらスルーだなんて、余りにも勿体無くて到底出来そうもありません……! 娘様の愛らしさが端々から窺えて、こっそりと楽しませていただいております。改めてどうぞよろしくお願いいたします。 )
>マルガレーテ
( 自室へと繋がる廊下を通りがかった折、微かに隙間風が吹き込む窓越しに臨んだ景色の中に、シルバーの髪が揺れるのを眼下に捉えてその歩みを止めた。何処か物寂しげに映る背中をこうして見掛けるのも、そう珍しい事ではなかった。いつかの日を惜しむ懐古の念や、身を切るような寂寥といった折に触れて浮かぶ感慨というものは理屈では想像が及ばぬもの。彼女のように過去を偲ぶ事も無ければ、それに共感し寄り添えるだけの感性を自分は持ち合わせていない。けれどそれでも尚、不思議と彼女を気に掛けてしまうのは何故か。自分自身に抱く疑念に対する答えを今はまだ持ち合わせていなかった。停滞していた歩みを再開させ、階下に降りて目指すは彼女の元。荒涼とした庭園の一角で、遠目に見えていた背中が目の前まで迫ると声を掛けて、そこが定位置であるように彼女の隣へ腰を下ろし。 )
マルガレーテ、此処に居たんですね。私も呼んでもらえたら良かったのに。
( / 絡み文ご投下並びに改めてご参加いただきありがとうございます! 此方こそ、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 )
>グロキシニア
( 耳障りな金属が擦る音と、それに紛れるように響く音色。微かに耳朶に届いた不協和音に、古めかしいピアノの手入れをしていた手がつい止まる。歪めいた音の正体には覚えがあった。エントランスを抜けて庭園に下りると、東雲の白んだ明かりが辺り一帯の輪郭を薄暗く浮かび上がらせていた。無法者の侵入を拒むかのように気儘に茂る植物に足を取られないよう、足元に注意しながら庭園に足を踏み込み。目先に目を凝らせば、そこには予想通り彼女の姿が見えてくる。その姿からは、彼女の執念が浮かび上がっていた。彼女を見守るように少し離れた位置で地面へ直に腰を下ろすと、此方の存在を知らしめるように宥めるような響きを含んだ声音で声を掛けて。 )
あんまり虐めちゃ駄目ですよ、グロキシニア。生き物は大事にしないと、呪われるそうですから。
( / 絡み文ご投下並びに改めてご参加いただきありがとうございます! 此方こそ、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 )
28:
ロザリア [×]
2024-11-03 13:50:49
>グロキシニア
( 朝日が昇れば皆が活動を始める。闇夜を好む子や睡眠をとらない子達は例外ではあるが、多くのドールが個室から姿を見せるこの時間が好きだった。仲間達と挨拶を交わす一時は、寂しい夜を乗り越えたご褒美に思える。さて、今日は誰と時間を過ごそうか。屋敷内を散策するも、なんだか皆忙しい様子。それに狼狽えて俯きながらとぼとぼ歩いていると、ふと廊下に複数の傷跡があることを発見して。元から数箇所が剥がれたり腐っていたりとお世辞にも綺麗とは言えない廊下であったが、比較的新しいように見えるその傷は、数ヶ月前にとあるドールが目覚めてから日に日に増えているように感じる。線を辿っていき途切れたところで顔を上げれば、その身と同じ背丈程のハサミを用いて庭園を舞うように手入れするお人形。狂気じみた姿に、一瞬ぞぞっと背筋が強張ったものの、その行動はかつての美しい庭園を取り戻すためという立派な動機からなるものだと知っているため、恐れることなく彼女に話しかけて。己より20センチほど背の小さい相手を気遣い、何かできることはないかとどこかやる気に満ちた表情で )
グロウ、重くないの?グロウより大きいよ、私。手伝いたい。
( 絡ませていただきました!よろしくお願い致します。
>ベル
うん…。危ないかな。触ってみたい。
( どうやらあれはネコという生物らしい。彼女が読み聞かせてくれる本の中にも、そんな登場人物(否、動物?)がいたような。ぴんと立った二つの耳は特徴的で、随分と可愛らしい顔立ち。よくよく見れば黒い毛並みもふわふわと柔らかそう。しかし鼠一匹を袋小路に追いやり、まさに虎視眈々と近づいていく様は野生の本能が剥き出しで近寄り難いオーラを放つ。目新しい生き物に対して彼女の探究心に火がついたのか、逃げるどころかより近くで観察を試みようと考えているようで。一瞬怯むも、いくら彼女でも興味本位で危険に飛び込むことはないだろうと信頼故にいくらか恐怖は薄れていき。実際、猫の捕食対象は血肉を持った鼠だけで我々が襲われることはなく、危険視する必要がないと分かれば、俄然興味が湧く。その成り行きを目で追っていれば、襲われた小動物はなす術もなく抜け殻となり、ひとつの命を仕留め満足げな猫がそれを口に咥え、とことこ歩いていく。絶命の瞬間を目撃したのは生まれてこの方初めてだが、案外あっさりしているものだ。死が運命づけられていないドールだからこそ、それが如何に惨いことかを理解しないまま淡白な感想を抱き。呆気なく死を迎えた鼠なんかよりもその場を去ろうとする猫の方に意識を向け、引き止めるべく慌てて立ち上がり。それまでただの人形のように息を潜めていた私がまさか動き出すとは思わなかったのか、猫はびくりと驚いて。警戒心の強い動物、特に獲物を狩り終えた直後など簡単に近づけるはずもなく、シャーッと威嚇されて。まごつきながら、どうするべきかとベルに助けを求め )
わっ…ごめんね。……ベル、どうしよう。指、なくなるかな。
29:
メイリリー [×]
2024-11-05 21:16:44
>マルガレーテ
ごきげんよう、マルガレーテ。あんたっていっつもいっつも庭にいるわね。だからそんなあんたに聞くわ──この花、見たことある?
( あふれる緑を踏み分けてようやく見つけた、白薔薇と見紛う銀糸の少女。幼い"愛娘"ならきっと深窓のお嬢様か姫様の役を与えただろう、憂いと気品がないまぜになった横顔へ、気後れしてなるものかとつんつんに気取った声をかけ。古井戸の錆びから身を守るように胸に抱くのは、よく似た赤茶色をした革張りの古書。その表紙にあしらわれた金の蔓薔薇模様が彼女の目に入るよう、もう2、3歩大股に歩み寄っては、ひときわ大きな薔薇の絵をこつんと叩いて指し示す。女王のドレスを思わせる幾重もの花弁を纏う花。野の花とは比べものにならない華やかさにすっかり魅了され、欲しい欲しいと庭園を探し回ったものの、未だに蕾のひとつも見つからない。ブーツを草露まみれにしてまであてどなく彷徨うよりは、庭に馴染み深い彼女に助けを乞うたほうがマシ。その結論に至るまでの徒労を思い出したのか、気品などかけらもないぶすくれた顔でぶつくさと言葉を付け足して )
蔓は、そこらへんに生えてるのと同じ形でしょ。つまりここは薔薇園で、薔薇だってどっかに咲いてるはずなのよ。絶対。
(/遅ればせながら絡ませていただきました!可憐なマルガレーテお姉様とは正反対の喧しい人形ですが、ご迷惑でなければぜひお相手をお願い致します…!)
>ロザリア
……怪我がないのと綺麗は別よ、お馬鹿さん。地べたに平気で座るような子にはわからないかもしれないけど。
( 何度頬をなぞっても不安や怯えは拭い去れず、強ばった表情で相手の指先を受け入れる。されるがままに手を退かし、血の気のない少女のかんばせをひたと見上げることしかできない。そんな状態は物言わぬ人形だった頃の記憶を嫌でも思い出させるけれど、あどけない口調は同じでも、彼女は"あの子"のように自分を突き放したりはしなかった。綺麗。世界で一番素敵な言葉に身も心もゆるゆる緩み、ほとんど溜め息のような憎まれ口には安堵をたっぷり滲ませて。はしゃぎ、驚き、怒って怯えてほっとして──そうして今度はくたびれた。自我というもののめまぐるしさに起き上がる気力も奪われ、額に添えられた相手の指をやわらかく掴んでは、櫛代わりにして前髪を整える。床に転がっているなどドールの恥。まして首と胴が真逆を向いた恐ろしい姿でと己を咎める気持ちもあるが、地べたにいるのも恐ろしいのも同じだとほのかな仲間意識に甘え。ゴシック調のメイクよりもよほど怖い傷痕からは目を逸らしつつ、気の抜けた様子でぽつぽつ文句を再開し )
こんな汚いとこでぼーっとして。何が面白いのかしら。リリーが踏んづけてたらあんた、足まで欠けちゃってたかもしれないんだからね。
(/こちらこそありがとうございます、初回から不躾な言動ばかりで申し訳ございません…!背後もメイリリーもゴシックな魅力たっぷりのロザリアちゃんが大好きなので貶める意図等は無いのですが、ご不快であればすぐ改めますのでご指摘をお願い致します!)
>グロキシニア
( 朝露に濡らされないようスカートをつまみ上げ、新しく開いた蕾はないかと茂みの根本にしゃがみこみ。この荒れた庭で見つけられる花といえば、鬱蒼とした蔦の影に咲く小さな山野草ばかり。それでも他の人形達に摘み取られるより早く、と神経を研ぎ澄ませていたせいか、とろりと響く不穏な言葉は葉陰越しにも耳に届いて。反射的に立ち上がれば、夜明けの光に淡く輝く、優美な金色を纏った乙女に思わずきゅっと息が止まった。ドールに呼吸などないけれど、そうとしか喩えようのないほどその美しさに射竦められること数秒。ふいに我に返ると悔しげに唇をへの字に歪め、己の理想そのものであるブロンドから同色の鋏へと目を逸らし。憧れにきらめいてしまう瞳は挑むような目つきで隠蔽。反らした胸の前で両腕を組み、さながら庭園の主といったふてぶてしい態度と返事で改めて彼女を見下ろして )
あのね、今はリリーが花を探してるのよ。この三つ編みいっぱいに飾らなきゃいけないの。そのでっかい鋏じゃ花まで切っちゃいそうだもの、庭遊びはリリーのが終わるまで待って。いいでしょ?
(/こんなにも麗しいのにメイド役という、不憫と狂気すらもお美しいお嬢様にいてもたってもいられず絡ませていただきました…!華やかな人形の影に埋もれてしまった者同士お話ができれば嬉しいのですが、淑女には程遠い娘ですので、相性等の問題がございましたら遠慮なく仰ってくださいませ。よろしくお願い致します!)
>ベル
──……、そうよ。そうでしょ。リリーは器用で可愛いの。埃まみれのくせにちゃんとわかってるじゃない。
( 事も無げな微笑みに合わせてきらきらの髪がさらりと揺れる、その愛らしさと憎らしさに空いた掌を握りしめ。受け止めてもらえなかった怒りは照れ隠しのように熱を増す。そうして肩をいからせるほどに、彼女の人形らしい可憐が際立ち、自分の惨めが色濃くなる。とめどないヒステリーの波に地団駄まで踏みかけたくせに、たった二言三言の褒め言葉にぴたりと身動きを止めればまずは平静を装った返答を。浮かれる心を押しとどめるべく高慢ちきに言葉を重ね、それでも気づけば眉間のシワは消えてしまって。聡い彼女に悟られないようコサージュを揺らしてついと顎を反らす、気分はさながら羽帽子をかぶった貴婦人といったところ。素敵なクラシカルドレスの持ち主が大仰なほどに讃えてくれるのだから、己もまた素敵なお姫様なのだという錯覚に胸がふわつくのを止められない。となれば無用な苛立ちや劣等感など消え失せて、クリアになったおつむによって自分が何に憤っていたのか数秒ぶりに思い出し。拳をほどいて触れるのは灰青のケープに絡んだ小さな埃。つまみあげたゴミを睨む目はじっとり据わっているものの、ぼやく口ぶりからはもう激しさが抜けており )
……"可愛い"はわかるのに、どうして平気でドレスも髪も汚せるのかしらね。ベルってすっごく物知りだけど、時々すっごくお馬鹿だわ。
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