TOP > オリジナルキャラなりきりチャット

冒険者ギルドの日常/1035


最初 [*]前頁 次頁[#] 最新 50レス ▼下へ
自分のトピックを作る
1004: レド [×]
2025-10-02 20:31:59

>1003

なっ!クレアさん?クレアさんっ!しっかりして!ギルドだ、ギルドの医務室行きましょう……お勘定!

(突然倒れたクレア。その理由は知る由も無いがクレアの酒害がここまで進んでいたこと、何より地面に伏して苦しんでいる事自体にうろたえつつも、慌てて駆け寄っては倒れた彼女を抱えて。もうごちそうどころでは無い。まだ料理の残るテーブルにおそらく足りているであろう銭袋を置き、刀を差し直すと店を出ようとして。とにかくここから近いギルドの医務室に一刻も早く運ばねば……レドは焦りまくっていた。)

1005: クレア [×]
2025-10-03 10:07:19

>1004

ごめん…なさい…

(朦朧とする意識の中、クレアは弱々しい声で謝罪した。折角の食事の席を台無しにしてしまったことに対しては勿論、かつて命乞いに聞く耳も持たず、自らが斬り伏せた農民達の幻影に。ピクリとも動かない身体とは裏腹にクレアの動悸は時間の経過と共に徐々に大きくなり、きっと抱き抱えているレドにまでその鼓動が感じられることであろう。生死の境と言っても過言ではない深刻な状況にあった。)

1006: レド [×]
2025-10-03 12:52:50

>1005

大丈夫、大丈夫ですからクレアさん。何も心配はいらない。さ、ギルドですよ。

(クレアを背負いつつ、急に衰弱した彼女に声をかけながら夜道を走り抜ける。また何か粗相したのかと気がかりに思いつつも、背中に伝わる彼女の弱々しい感触に哀れみを覚える。この三年、これほどにまで身も心も傷ついていたなんて、こんなことならもっと早く寄り添えばよかった。そんな後悔と、一農民が騎士の名門・ライデン家に連なる者を二度も背負って走る運命の奇妙さを胸に抱きつつ、ギルドの門を空けて。)

急病人だ!医務室!医者!早く見てくれ!

(完全に焦って全身に汗を吹き出しながら、受付に向かって叫んで。正直レドの手に負える状況ではない。今頼りになるのはギルドの医者しか思い付かなかった……)

1007: クレア/医者 [×]
2025-10-03 16:29:33

>1006

(ギルドへ着く頃には既にクレアは意識を失っており、レドの背中でぐったりとしていた。騒ぎに気付いた気怠げな医者はその様子を見て溜息を吐きながらも、すぐに医務室へと誘導すると、クレアをベットに寝かせて診察と治療を行った。)

これは酷いねぇ。もう既に身体の内側はボロボロだよ。それに加えて何かの呪い…彼女の心臓に何重にも巻かれたドス黒い鎖が見える。おそらく力の代償の類いだろう、解呪は不可能だ。ただ、この呪いは今回の発作に因果関係はなさそうだねぇ。節操のない長年の飲酒と過剰なストレス、主な原因はそれだろう。医者の立場から言わせてもらうと、少しでも長生きしたいなら酒はやめるべきだろうねぇ。ま、そんなことをしたら彼女の精神が耐えられないだろうけども。起きたら聞いてあげなよ。酒をやめて廃人になるか、命を削りながら正気を保つか、どっちがいいかね。これにて私は失礼するよ、ハァ…今日はなんでか急患が多いんだ。

(医者は上位の治癒魔法でクレアの容態を落ち着かせると、魔力を込めた瞳で要因を見定める。まず目を見張ったのは心臓に取り憑く禍々しい呪い。「これは長くはないな…」とボソッと不穏な事を呟いてから呪いの概要を説明しつつ、今回の発作には因果関係がないと付け加えて。根本原因は飲酒とストレスであると断定すると、非情な選択肢を突き付けた。応急処置は出来ても、もはやクレアの身体は治癒魔法でどうにかなる域ではない。酒をやめて廃人になるか、命を削りながら正気を保つか、起きたらクレアに選ばせるようレドに言伝を託し、医者は背を向けて再び溜息を吐いた。クレアの少し前に、なぜか三人もチンピラが運ばれてきたせいで医者には余裕がない。既に出来る処置は終えたため、クレアのことはレドに任せて足早にその場を後にした。)

1008: レド [×]
2025-10-03 20:49:48

>1007

はぁ?呪い!?いったいなんでまた……おい待てよ!
……「酒をやめて廃人になるか命を削りながら正気を保つか」だと?なめやがって。聖教国の件でクレアさんに尻拭いしてもらったくせに!なんて雑な扱いだ……やっぱりギルドも頼りになりゃしないよ。俺がこの人に尽くすしか……

(治療もそこそこに、まるでクレアに寄り添うことなく足早に去る医者を睨みつけて。この前聖教国の司祭がギルドで無礼を働いた時、ギルドの連中は何もできずクレアさんが黙らせたと聞いた。それをなんて恩知らずな扱い……怒って地団駄を踏んで。それにしても「呪い」ってなんだろう。そういえば3年前、姉さんが正気を失ったクレアさんに余生がどーたらと叫んでたけどそれのことか?気がかりになりつつも、眠るクレアの側に椅子を寄せては腰掛けて。
医者の提言など論外である。どちらにしても彼女は死に急いでしまうから。どうせ今後クレアさんが倒れても今回みたいに対症療法だけして捨て置くのだろう。ギルドも彼女の事などどうでも良いようだ。冒険者の雑な扱いに顔を歪めつつも、自分がこの人を救ってみせると誓い、心身共にボロボロになり倒れ伏すクレアの手を静かに握り、穏やかな顔で誓って。)

……クレアさん、必ず貴女を癒してみせます。たとえ国中焼き尽くしても……そして俺が滅びることになっても!

1009: クレア [×]
2025-10-03 21:42:51

>1008

…ん……ここは…あっ…!レ、レドさん…!本当にすみません…!あの…これ、今日の支払い分です。どうか受け取ってください…!

(小一時間程してクレアは目を覚ました。ぼーっとした頭で周囲を見渡せば見覚えのある光景が広がっており、ここがギルドの医務室であることはすぐに分かった。次第に意識が覚醒していき、手の温もりとその主に視線を移して、大方の状況を察することとなる。ご馳走すると意気込んだ挙句に途中で倒れて会計まで任せた…その事実に慌てふためいた様子で謝罪すると、すかさず普段から胸当ての中に忍ばせてある金貨を一枚取り出し、まだ温もりの残るそれを自身の手を握るレドの手に滑り込ませて。今日の会計分は勿論のこと、もう一度魚介フルコースを堪能出来る程の金額だが、これはクレアなりの誠意である。クレアの潤んだ瞳から、恐らく受け取らないなんて選択を取ればきっと彼女の気は済まないことであろう。)

1010: レド [×]
2025-10-03 23:02:51

>1009

あっクレアさん、よかった気が付いて……えっなにもそんな!当然のことしたまでで……ありがとうございます。大切に使います!
ヤブ……医者がとりあえず治療しましたが、今日はここで休んだ方がいいでしょう。たまにはゆっくり寝てください。付き添いますから。

(目を覚ましたクレアにほっとして声をかけると、彼女から金貨を渡される。その優しさと温もりに顔を赤らめ、素直に両手で受け取りありがたく胸にしまい込んで。疲れ切っているクレアを安心させようと再び彼女の手を握り、今日はここで休むよう穏やかな顔で伝えて。昨日のアリシアの時と同じように、今日も徹夜でクレアを見守る所存である。一見好青年のようだが、うっかり「ヤブ医者」と言いかけた時は一瞬眼の鋭い荒くれ顔に戻っていた。どうも医者の態度が気に入らなかったらしい……)

1011: クレア [×]
2025-10-04 08:11:44

>1010

い、いえ…お礼を言うのはこちらの方です。その…では、お言葉に甘えて…

(金貨を受け取るなり礼を言うレドに、首を横に振って、ここまで世話になってむしろ感謝するのは自分の方だと告げて。そして、ここで休むように促され、さらには付き添うとまで提案されると、その抗い難い魅力にクレアは頬を赤くして了承した。普段は酒で誤魔化しているがクレアの心は繊細である。誰かが傍に居てくれる…それだけで彼女が安心を得るには十分であった。自身の手を握るレドの腕を無意識に手繰り寄せ、抱き枕のようにして瞳を閉じる。感じるのは心地良い温もりと罪悪感。もし頭を過ぎった最悪の可能性が真実ならば、クレアの心はきっと耐えられないことだろう。未だ真相を聞けずにいる自分の弱さを軽蔑しつつ、今はただ身体を休めることに専念した。)

1012: レド [×]
2025-10-05 03:56:55

>1011

ちょっ、クレアさん!?ま、まいったな……いいか、幸せそうだし。
……「己が持つ力を愛に使うか我欲に使うかは、人に委ねられた最後の選択肢だ。レド、おめぇは剣だけでなく心も磨け」か。師匠(オヤジ)、いまやっと実践できた気がするよ……

(クレアに自分の腕を抱き枕にされ、顔真っ赤にして。だがその興奮もすぐ安らぎに変わる。これ以上の関係になれない事は承知の上。憧れの人が自分の腕で癒されている、今のレドはそれだけで嬉しい。
クレアの温もりで落ち着き頭が整理されると、さっき帝国兵にやられていた輩がタチの悪いBランク冒険者だったことを思い出す。同じBランク、アイツも俺も紙一重の存在だが、幸い自分の方は今こうして傷ついた冒険者に癒しを与える存在になれたようだ。師匠の言葉を思い浮かべていると、椅子の中でウトウトしだして。憧れの人の体温を腕に感じていると自分まで眠くなる。これが、強く優しい理想の剣士の腕……)

あぁ、あったかいな……こういう人にこの国を導いてほしいなぁ……

(遠のく意識の中、うわごとを呟いて。目の前の憧れの人の、かつての所業を知らぬまま。)

1013: クレア/シエル [×]
2025-10-05 11:15:14

>1012

…んっ…だめです…カルロス……こんな所で…もぅ…ばか…

(どれ程の時間が経ったであろう、医務室にはすっかり朝日が差し込んでいた。未だ心地良さそうに眠るクレアは、レドの温もりをカルロスに見立てて在りし日の過去を夢に見ているようだ。艶かしいその声色から見ている夢の内容は明らかで、カルロスという男は優男の見た目ながらなかなかのやり手のようである。ばかとは言うものの、カルロス(レドの腕)を抱きしめる力は一層強くなる。)

あっ!レドくん、こんな所に居たっすね!昨日からずっと探して……って何やってるんすか!浮気っすかッ!

(そこにタイミング悪く、近衛隊一の雑用係ことシエルが現れた。その口上から、指南役に関わる言伝を預かってレドのことを探していたようだ。何処を探しても見当たらない為、まさか怪我なんてしていないだろうと、駄目元で訪ねてみたギルドの医務室でレドを見つけたはいいものの、何やら女性の冒険者とイチャついている(シエル視点)。女性の艶かしい声からしておそらくは事の最中…レドがアリシアと一夜を共にした事は近衛隊である彼女からすれば周知の事実であるため、浮気現場に遭遇したと勘違いするのは仕方あるまい。ムスッと頬を膨らませて分かりやすく怒りを示すと、親友アリシアの為に声を張り上げて詰め寄った。)

1014: レド [×]
2025-10-05 17:38:37

>1013

………………やばっ、寝ちゃっ………なっ、んなあああっ!?

(気が付けばすっかり寝入ってしまい、差し込む朝の陽ざしで目が覚めると……憧れの人が自分の腕にしがみついて発情している!ああ、クレアは未だ亡き恋人に囚われているのだな、カルロスも意外と床上手だったんだな……と分析する余裕は剣一筋で生きてきたレドには無い。彼女の喘ぎ声と身体の感触に耐えるべく、汗の垂れる真っ赤な顔を片方の手で必死に押さえるばかりであり。)

ばっバカ野郎!病室だぞ!

(そこに見覚えのある顔・近衛隊のシエルがやってきて声を上げるので、顔を赤くしたまま静かに叫んで。病室で叫ぶという非常識に呆れつつも、肩の力が抜けてかえってほっとしており。亡き恋人の想い出に浸っている以上この腕は振りほどけない。さりとて未亡人に手を出す気の無いレドは彼女の艶かしい姿と声に必死で抗うしかない。だが今の騒ぎでクレアは目覚めるはずだ。シエルが現れなければ、彼にとっては拷問に等しい時間が続いたことだろう……)

1015: クレア/シエル [×]
2025-10-05 20:49:54

>1014

それもそうっすね…って!そんなんじゃ誤魔化されませんよ!それに、そこの淫乱女っ!いつまで他人の男に抱きついてるんすかっ!

んぅ…ふぇ…?な、なんのことでしょう…

(ここは病室だと言うレドの忠言にシエルは一時納得しかけるものの、浮気現場にしか見えない光景を前にして平静を取り戻すことなど出来なかった。未だ頬を赤らめてレドの腕に抱きつくクレアを指差すと、そう見えるのも仕方ないが「淫乱女」のレッテルを張って糾弾を始める。あまりの騒がしさにとうとう瞳を開いたクレアは、目覚めと共に夢のことなどすっかり忘れ、状況が読み込めずに困惑した表情で首を傾げた。)

惚けないでください!レドくんとナニしてたんすか!

ああ…これはすいませんっ!恋人がいたとは知らず。その…なんと言いますか。凄く…固くて大きくて…抗いがたい魅力を感じてしまって、つい…

んなっ…!レドくんのサイズなんて聞いてないっすよっ!?

(惚けているようにも見えるクレアの態度にシエルは尚のこと腹を立てて、指した指をぶんぶんと振りながら問い詰める。クレアの方も寝起きの回らない頭で何とか目の前の状況を整理すると、自身がレドの手どころか腕にまで抱きついていることに気が付いて慌てて放した。きっと、目の前の女性はレドの彼女で、恋人の腕を抱き枕にして眠っていたことに腹を立てているのだろう…聖教国の意匠の入った剣から察するに、厳しい戒律を重んじる敬虔な信徒であるならば恋人に気安く触れただけで激高するのも無理はない…と、誤った解釈に行き着き、身を起こすなりベッドの上で正座をしてぺこりと頭を下げた。レドの腕を枕にしてしまったことを、誠心誠意、言葉を尽くして弁明しようとするが寝起きの語彙力では限界があり、これまた誤解を生む表現をしてしまう。そして、案の定言葉の意味を誤解したシエルは、あまりの衝撃と羞恥心に顔を真っ赤にして後ずさる。その様子を未だ怒りが収まっていないと捉えたクレアは顔を上げ、気まずそうな表情と視線でレドに助けを求めた。)

1016: ザルヴァド・レティシア [×]
2025-10-07 07:39:47

過去編「戦場の花嫁」

(政変から半年、共和制へと移行した反動でフリード共和国の国内情勢は混迷を極めていた。噴出した国民の不満を外へ向けるべく「王家に弾圧されている民衆の保護」なんていう大層な建前を掲げ、共和国首脳部が王国に対し宣戦布告を宣言したのがつい三日前である。初日こそ不意打ちじみた侵攻で優位に立っていたが、やはり兵力・経済力ともに勝る王国に分があり、たったの数日で共和国軍は王国の地を追いやられ、逆に越境される始末であった。そして今まさしく、ザルヴァド・ライデン率いる一団が国境付近の共和国の地方都市「ヴァルモン」を包囲していた。)

ハァ…いつかはこうなるとは思ってましたが、案外早かったですね。

始まってしまったものは仕方あるまい。我々がすることはただ一つ、勝利を決定的なものとして敵の戦意を挫くだけだ。

(都市を一望できる丘の上で、ザルヴァドと副官は攻撃準備が整うまでの間雑談に興じていた。ヴァルモンの街並みは辺境の都市ということもあり閑散としており、聖教会の立てた一際大きな教会だけが異様な存在感を放っている。今回の戦に聖教国は中立を表明しているが警戒するに越したことはない。介入の口実を作らない為にも教会への被害を最小限に抑えるべきだろうと、雑談の傍らにザルヴァドが作戦を思案していると、風に乗せられて、耳触りの良い鈴のような声色の歌が聞こえてきた。古代語で紡がれるその歌が何を意味しているかはまるで分からないが、不思議と耳をすまさずにはいられない魅力が感じられる。名残惜しくも歌声が聞こえなくなった頃、上空に都市を覆う程に巨大な魔法陣が現れ、そこでようやくその場の全員が、歌の正体が魔法の詠唱であったことに気付かされた。)

伏せろッ…!

(ザルヴァドは叫ぶ。それと同時に魔法陣から剣を模した光の雨が降り注ぎ、都市諸共王国の軍勢を一掃した。攻撃が止み、舞い上がった砂塵が落ち着いた頃に姿を見せたのは瓦礫の山と化した都市と、無数の死体と負傷者。今この都市周辺で立っているのは二人だけ、並外れた反射神経で攻撃を躱したザルヴァドと、崩れた教会の中から姿を現した女の司教。魔法の発動者は此奴に違いない…そう確信すると、少なくない仲間を失った怒りに拳を握り締めて司教を睨み付け、司教もまたこちらに気が付いたのか振り返ってザルヴァドに視線を向けた。その瞬間ザルヴァドの中の怒りは消え去り、代わって初めて抱く感情を自覚する。神々しさすら感じる白い祭服に同系色の白髪。日差しを遮る建物が全て倒壊したことでそれらは一層輝いて見えた。「天使が…舞い降りた…」そう呟くと、ザルヴァドは丘を下り、一心不乱に彼女目掛けて走った。なぜ教会が攻撃に踏み切ったのか、本国の意思が働いているのか、考えるべきことは山ほどあるのだが、今はそんなものはどうでもいい。ただ彼女と言葉を交わしたい。溢れんばかりの気持ちを胸に、ものの数十秒で教会の跡地に辿り着くと、ついに二人は対峙することとなる。)

まだ動ける人間がいたとは…恐れ入りました。王国の野蛮人ともなると生命力もお強いのですね。

結婚しよう。

(仕立ての良い祭服に、身に纏う魔力の性質。彼女こそがこの国の枢機卿であることをザルヴァドは一目で見抜くが一切動じることはない。しばらくの見つめ合いの末、先に口を開いたのは枢機卿ことレティシアであった。穏やかな口調とは裏腹に、心底軽蔑した眼差しを向けて皮肉交じりの賞賛を述べる。彼女は聖教の信徒である前に一人の共和国人であり、王国へ恨みや偏見を抱いているのは当然であろう。今回聖教国の意思に反して攻撃に踏み切ったのも彼女の独断であった。そんな敵愾心丸出しのレティシアを前にして、ザルヴァドは片膝を着き、真剣な面持ちで衝撃の一言を放つ。)

……え?は…?い、意味が分かりません…!なぜそうなるのですか…!?

結婚とは男女が生涯を共にする契りを交わすことで…

そんなことは知っています!そういうことではなくてっ!今しがた私は貴方の仲間を大勢手にかけました。そんな相手に求婚するなどとても正気とは思えません!

(初対面、敵同士、それも第一声でプロポーズするなど正気の沙汰ではない。ある種の狂気すら感じる行動を前に枢機卿たる威厳はどこへやら、レティシアはすっかりたじたじになっていた。意味が分からないという言葉を文字通り受け取ったザルヴァドは表情を変えず淡々と結婚の意味を説明するが、彼女が言いたいのは当然そういうことではない。首をぶんぶんと振って、仲間の仇に結婚を申し込むなど有り得ないと、至極真っ当なツッコミを入れた。)

ならば失った命の数だけお前が産めばいいだろう。

なっ…!?そんなに産めるわけないじゃないですか!野蛮人は発想も野蛮なのですねっ!私の身体が目当てなんですかっ…!?

一目惚れだからな、突き詰めればそうなる。で、何人なら産めるんだ?

二人くらいなら…って何を言わせるのですか!そもそも私の純潔は神に捧げるものであって、断じて貴方などに…

そうか…じゃあ信仰を捨てろ、そして結婚しよう。これで解決だな。

(尚もザルヴァドは臆することなく常軌を逸した発言を続ける。奪った命の数だけお前が産めなど、到底まともな倫理観を持った人間からは出ない言葉であろう。恋は盲目と言うが、ここまで来ると狂信の域である。狂信者と狂信者、後のおしどり夫婦なのだから皮肉にもこの時点で既に相性は良かったと言える。ザルヴァドが運命を感じたのも必然であった。瓦礫と死傷者が散乱する凄惨な戦場の真ん中で、その場に似つかわしくない漫才はしばらく続いた。)

あぁ…もうっ!埒が明きません。分かりました…どうせ今日が貴方の命日となるのです。その戯言を聞き入れましょう。貴方が勝てたらですけどねッ…!

(どこまで行っても平行線…というよりは話が通じないことに痺れを切らしたレティシアは実力行使に打って出た。元より王国の軍勢など一人とて生かすつもりはなかったのだ。戯言など適当に流して最初からこうすれば良かったと、無駄な時間を浪費したことに苛立ちを感じながら無詠唱で魔法を放つ。先程の大魔法の簡易版、しかし規模こそ小さいとは言え数百の光の剣がノータイムでザルヴァドに降り注いだ。並の人間であれば為す術なく細切れになることであろう。枢機卿たる超越者にのみ許された理不尽。レティシアは勝利を確信して微笑んだ。舞い上がった砂塵が次第に落ち着きを取り戻し、その先には肉塊…となっている筈のザルヴァドがなんの気なしに立っていた。手には剣が握られており、それは即ち数百発の光の速さの攻撃を全て見切った上で捌いたことを意味する。その現実を見てレティシアは「は…?」と再び間の抜けた困惑の声を漏らす。)

話が早くて助かる。では、次は俺の番だな。

…ちょっ…まっ……うぐっ…!

(勝てば結婚。随分とシンプルに話が纏まったものだと、ザルヴァドの脳内は歓喜に支配されていた。口角を二ッと吊り上げ、ここで初めて笑顔を見せる。まるで獲物を前にした捕食者のような顔に、レティシアは恐怖して半歩後退った。ザルヴァドは傷付けることなく花嫁を迎える為に剣を鞘に収めると、瞬く間に距離を詰め彼女の腹に目掛けて拳を突き出す。これにさすが枢機卿、未だたじろいでいるもののしっかり攻撃に間に合わせ、生み出した魔力障壁で攻撃を受け止める。しかし、既に大魔法の発動で相当量の魔力を消耗しており、目の前の捕食者を止めるには強度が不足していた。バリンと音を立てて障壁は砕け散り、拳が腹にめり込むとその衝撃から痛みを感じる間もなく気を失った。)

うむ、実に清々しい気分だ。まさかこんな場所で運命の出会いを果たすとは。失った同胞達には申し訳ないが…俺は俺の幸福を追求するとしよう。元よりあのような攻撃、防ぎようがないのだ。こうなる運命だったのだと割り切るほかにあるまい。それに、無礼を承知で言うならば失った戦力は彼女一人で十分に補完できる。否、補完どころではないな…払い値の倍額で釣りが来るようなものだ。しかし、気持ちが昂るあまりすっかり失念していた。まだ彼女の名を聞いていないではないか…帰ったらまずは互いに名乗ろう。

(レティシアが倒れる前に先回りして、お姫様抱っこで迎え入れる。ザルヴァドは己が腕に天使を抱いているという事実に、まるで天井知らずの高揚感に浸っていた。そのまま後方部隊と合流すべく歩みを進めながら、報告を取り纏める為に此度の損失について思考する。ハッキリ言ってしまえば失ったものよりも得られたものの方が遥かに大きい。個人的な感情を抜きにして、戦力的な一面だけを見ても枢機卿クラスの大司教というのはそれ程の価値があるのだ。人の上に立つ者としての冷酷な勘定を終えると、ザルヴァドはハッとした表情で天を仰ぐ。ザルヴァドは気持ちが昂るあまり、レティシアは勝利を確信するあまり、方向性は違えど、どちらも目の前のことのみに気を取られて名乗っていなかったのである。斯くして、互いに名前も知らぬまま、ここに一組の夫婦が誕生したのであった。)

1017: トピ主 [×]
2025-10-07 07:44:21

少々長い文章になってしまいましたが、クレアの両親であるザルヴァドとレティシアの馴れ初めを書きました!自分で書いておきながら、この両親からまともな感性を持つ子が生まれて良かったと思います…
ちなみにクレアの素の口調が敬語なのは母親の影響です。

1018: レド [×]
2025-10-07 23:15:19

>1015

……ああもう……この駄犬が。

(……ダメだこりゃ。いったいどんな会話してんだよ……顔を手で覆い、天を見上げて呆れ果て。とにかくこのバカ、シエルがいる限り収拾がつかない。腕の拘束が解け自由になったレドは立ち上がり。)

あークレアさん、楽にしててください。この大バカをシメてきます……身の程を弁えない駄犬には、教育が必要です。

(正座するクレアを制しつつ、シエルの背中を片手で引っ掴んで持ち上げると、廊下へと向かって。顔を強張らせ、髪を逆立てる怒りの表情からはまるで悪魔のような殺気が溢れている……)


>1016
(/こ、これは団長が一目置くのも当然か……S級クラスの騎士の父に枢機卿の母、クレアもとんでもない血統だなぁ……二人ともクレアの親とは思えないくらい、なんかおかしいですけど。特に父親……)

1019: クレア/シエル [×]
2025-10-08 00:12:17

>1018

えーと…わ、分かりました…

レ、レドくん…?顔が怖いっすよ…?騒いだことは謝りますから…痛いのだけはやめてくださいね…?

(レドの気遣いに頷き脚を崩すと、クレアは心配そうな面持ちで二人の背中を見送った。クレアは未だ二人が恋仲にあると誤解している為、シエルの身を案じながらも下手に口を出すべきではないと判断したのだろう。一方でシエルは、レドの殺気に完全に萎縮して、まさに飼い主に叱られることを察した犬のような状態である。その困惑が感じられる青ざめた表情から、何を反省すべきなのか未だ理解していないことは明らかだが、恐怖で抵抗する気すら起こさず成されるまま連行される彼女に出来ることは必死の命乞いのみであった。)

(/クレアの父親は直情筋肉ダルマなので、一言で言えばバーサーカーですね…一方で母親は典型的な聖教の信徒らしく特定の相手を除けば基本的には温厚です。父親の強さと母親の容姿・内面を上手いこと受け継いだ結果がクレアになります(o^^o))

1020: レド [×]
2025-10-08 19:42:21

>1019

まったく……とりあえず、あの夜の襲撃から無事生還できて嬉しいと言っておこう。シエル。
だがな、お前は謝らなきゃいけない。俺にじゃなくて、あの人に……Sランク冒険者・「不死鳥の翼」のクレア・ライデン様にだ!

(シエルを引っ掴んだままズンズン廊下を歩き、人気のない所でシエルを下ろして壁を背に立たせて。再会を喜びつつも、腰に手を当て困り顔で説教を始めて。さらには顔をずいっと近づけるとクレアに謝れと迫って。その顔は殺意より呆れが強く、犬の飼い主というより子供を叱る母親のようである。)


1021: シエル [×]
2025-10-08 21:10:57

>1020

レドくんこそご無事でなによりっす…一時はどうなる事かと…ってクレア・ライデンってあの…!?で、でも…何を謝れと言うんですか…相手が誰だろうとアリシアちゃんを差し置いてほかの女とイチャつくなんて到底許せないっす!むしろレドくんの方こそアリシアちゃんに謝るべきっすよ!

(再開の喜びにシエルも同様にほっとした様子で返すも、クレアの名を聞いて目を見開いた。騎士団においてクレアの名を知らない者などいない。ましてやシエルにとって、親友であるアリシアと縁のある相手なのだから尚のことである。しかし、相手がクレアだから何だと言うのだ。浮気は浮気、アリシアの為にもここは自分が間違いを正さなければならない。そう覚悟したシエルは先程までの怯えを振り払い、真っ直ぐにレドの瞳を見据えて抗議した。誤解とは言え、真っ直ぐな心魂の持ち主であるシエルは親友の為に本気で怒っていた。まずは誤解を解かないことにはクレアへの謝罪はないであろう。)

1022: レド [×]
2025-10-09 13:09:56

>1020

イチャつく……?……俺の手など、あの人には届かん。

(怒りに震え浮気を問い詰めるシエルに対し、レドはその怒りを流すかのごとく、何も知らぬシエルを哀れむがごとく、ただ無表情で溜息を吐いてシエルの脇を通り抜け)

クレアさんは3年前に恋人を亡くされてな。それ以来酒浸りの毎日だ。これは冒険者なら誰でも知っていること……今のも倒れたクレアさんを介抱していただけだ。
……「淫乱女」か。むしろそうであった方が俺も憧れなくて……あの人も幸せだったかもしれない……

(力なく廊下をゆっくりと歩いては、ぽつぽつとクレアの過去と今朝の事情を話して。窓の前に立つと両手を後ろに組んで外を眺めつつ、クレアも「淫乱女」である方がよかったと呟いて。あの人は今も亡き恋人、いや半身の幻影に囚われている。そしてこれからも……そんな憧れの人を男として抱くのは不可能だが、その姿を捨て置くこともできない……残酷な運命を悲しむレドの横顔を伝う涙が、窓から漏れる朝陽でキラキラと輝きを放っており。)

1023: シエル [×]
2025-10-09 17:44:07

>1022

三年前に…恋人を……?…その…ごめんなさい。私…そんなことも知らないで、浮気なんか疑っちゃって…酷いこと言って…後でクレアさんにもちゃんと謝ります……あ、あの…こんな雰囲気で言うのも気が引けますけど…戻る前にレドくんへの要件を先に伝えてもいいっすか…?内容が内容なんで、部外者に聞かれる訳にもいかないので…

(事情を聞くなりシエルは暗い表情で俯いた。レドの涙からこれは嘘ではないと確信すると、自分の犯した軽率な行動を振り返り、罪悪感に胸が締め付けられるような感覚に陥る。何とか自分まで泣くのを堪えて言葉を紡ぎ、浮気と決めつけて詰めたことをレドに謝罪すると、勿論、酷い暴言を吐いてしまったクレアに対しても後ほど謝罪すると誓った。そして、顔を上げると潤んだ瞳のまま彼女は自分の職務を遂行しようと言葉を続ける。こんな雰囲気で切り出すのも気が引けるが、本来ここへ来たのは指南役に関わる重要な言伝を預かっているからである。空気を読めていないことは承知の上で、人気のない場所にいる今だからこそ話を切り出した。)

最初 [*]前頁 次頁[#] 最新 50レス ▲上へ

名前: 下げ

トリップ: ※任意 半角英数8-16文字
※画像を共有する場合は、外部の画像アップローダなどをご利用ください

規約 マナー
※トリップに特定文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます

【お勧め】
初心者さん向けトピック



[0]セイチャットTOP
[1]オリジナルキャラなりきりチャット
[9]最新の状態に更新
お問い合わせフォーム
(C) Mikle