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 可愛いの魔法 (〆)/2011


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自分のトピックを作る
821: 逆巻 傑 [×]
2023-08-13 15:03:41



…すみません、これお願いします。
( 歩行者天国の看板の横を通り過ぎ、終わりが見えない程ずっと向こうまで立ち並ぶ露店の端。位置と時間帯のせいか閑散としたお面屋の前に立つと、一通り品物を眺めた後にひょっとこの面を店主へと差し出し。初老と見える男性の提示する代金を支払ったなら、店の脇でマスクを取って購入したばかりの面をつける。鈍色の浴衣に襟足の毛束を後ろで一つに結ったヘアスタイル、それから祭り定番の面。気合いの入った装いで彼女の前にサプライズ登場でもする算段だと思われたのか「お兄さん、これからデートですか?」と微笑ましげに尋ねられては、今から女子高校生を尾行するとは言えるはずもなく「…まぁ、そんなところです」と曖昧な返答で場を濁し。クライアントのマネージャーから学生アイドルの安全確保を頼まれて参加することになった花火大会の会場は、日脚が伸びた真夏に開催されるだけあって夕方でも昼間と変わらぬ明るさで。蒸すような気温も一向に下がる気配のない中、少し進むとすぐに人がごった返し始めてげんなりとするけれど、役目を果たすため渋々と踏み出せば、人波を躱しつつ少女達の待ち合わせ場所を目指して進んで行き )

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(/ 全てご採用いただけて嬉しいです…!またもや大ボリュームになる予感しかしませんが、今回も目一杯楽しませていただきます。よろしくお願い致します…!
バレるタイミングもひな季ちゃんがしっかりと気付く形で把握致しました◎ なんとなく目の前でお面を取りたい気持ちがあるので、ひな季ちゃんを見失って探している際にお面越しに思いっきり目が合ってしまって、反射的に逸らしたことで逆にバレる…みたいな展開はいかがでしょうか?またバレた後の流れも実現してくださるとのことで…ありがとうございます…( 拝み )
早速開始ロルを書かせていただきましたが、思ってたシチュエーションと違う等ございましたらご遠慮なくお申し付けくださいね…! )




822: 永瀬ひな季 [×]
2023-08-13 20:18:10



…──あ、お待たせ!人多いね~。
( イメージカラーを彷彿させる白地に、水流柄に薄花色で淡くぼかした花が咲く浴衣は清らかに。紺藤と淡藤の二色を使った兵児帯で後ろに花を咲かせては女性らしく華やかに。美容院でそれらを着付けてもらったけれど、髪型だけは自分でセットし顔まわりは緩く巻いて、編み込んだアップヘアに挿すのは大事に飾っていたあのかすみ草のドライフラワーのヘアピン。ずっと上手く挿せるようになったのはコツを教えてくれた彼のおかげ。今日の姿を見せたかったし一緒に花火大会を楽しめたらよかったけれどそうもいかないよねと、今日は同性の友人の誘いを受けて来た花火会場。メイクもして着飾った姿だけれど皆友人や家族、恋人達と来ている上に露店や花火を目的としているからか、アイドルである自分がこの場にいるのも気が付かないらしい。変装用に眼鏡やマスクを黒のシックな巾着カゴバックに忍ばせてきたけれど必要なさそうで、顔を晒したまま友人との待ち合わせ場所に姿を現し無事合流が叶うと、お互いに「浴衣可愛い~!」なんてきゃっきゃとはしゃぎつつ、早速どこか露店を回ろうなんて話をして )

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( / いえいえ、毎度素敵なご提案をありがとうございます!2度目の展開につきましても、一瞬逆巻さんの時間が止まりそうでおもしろいのでぜひその展開で進めさせてください()
時間帯など雰囲気の仔細を描写してくださったので、めいっぱい今日のひな季について描写してしまいました…開始ロルありがとうございます!めいっぱいイベント楽しみましょうね*
こちら蹴り可です、今回もよろしくお願いします! )




823: 逆巻 傑 [×]
2023-08-13 21:14:06



( 大多数が複数人で訪れる夏祭り。一人でうろついていては浮いてしまうかと憂慮していたものの、これだけ人が大勢集まれば知り合い以外は全て群衆として十把一絡げに認識されるようで。通り過ぎざまにちらりと目を向けられるだけで大きな注目を引くこともなく目的の場所まで辿り着くと、難なく見つけた護衛対象は丁度友人と合流したところ。浴衣の話で盛り上がる彼女達に、涼やかな白が映えるなと蚊帳の外から密かに賛同を示したなら、ゆったりと移動しだすその一団を追うように少し間を空けて後ろに続き。怪しまれないために左右の屋台へと顔を向ける素振りをしつつ、目の動きだけで辺りに異常がないかを確認して )




824: 永瀬ひな季 [×]
2023-08-13 22:26:38



あ、いちご飴!あれ食べたいって言ってたよね、並ぼっ。
( 背後に相手が尾行しているなんて人の多さも相俟って露知らず、人の波に乗りながら露店を眺めていれば、事前に友人が狙っていた食べ物を見つけると指差して促しつつ露店の一つに並ぶ。談笑しながら待っていれば『あ、それ例のヘアメイクさんから貰ったってやつ?』と髪飾りに気が付いた友人が指摘してきて「!、…えへへ、そうなの。今日は髪型も自分でセットしたんだあ」どきりとして微かに瞠目しつつ、そっと髪に手を添えながらはにかんだ笑みを浮かべて。似合うとかさすがだとかの言葉が飛び交えば、そうでしょと肯定する言葉を返す。それも間接的に彼のことも誉められている気がして、ちょっと自慢げに。やがて順番が来て無事いちご飴を購入しては、露店の脇で年頃の女の子らしくsns用にいちご飴の写真を撮ろうとスマホを構えていると『撮るの手伝ってあげようか?てか君達可愛いね』と大学生くらいの二人組の男に声を掛けられて。もちろん「いえ、大丈夫です」と断るけれど、いいからいいから、と手に持っていたスマホを取られそうになって )
や、やめてください…!




825: 逆巻 傑 [×]
2023-08-14 12:25:40



( 見守ると言ってもまだ日も沈まぬ時間。警戒も薄く夜祭りに来るなんていつ振りだろうかと辺りの様子に気を取られていては、知らぬ間に近付き過ぎてしまったらしく一番後ろを歩く友人らしき少女の後頭部が眼前に現れ。静かに喫驚してそれとなく距離を離そうと歩調を緩めた折、ふと耳に飛び込んでくるのは思いがけず自身の話題。まさか相手の高校で認知されているとは露程も思っておらず、つい聞き耳を立てると、先程までの距離では白いシルエットが浮かぶだけだったクライアントの頭部へと目を遣って。そこに贈ったかすみ草のヘアピンが控えめに主張しているのを認めては、その場で直接相手に伝えられない状況も重なって言い知れぬ情感が湧き上がるようで。一度端によけて彼女達が目当ての物を購入するのを待つ間にも、度々はにかみながらも何処か誇らしげだった表情が脳裏を過る。そこへ切羽詰まった調子の聞き覚えのある声が風に運ばれて来れば、顔を向けた先では任せられた少女が早々に窮地に陥っていて。目立つ事も荒事も苦手だけれど、そうも言っていられない事態。人混みを掻き分けて彼らの元へと辿り着くと、スマホを奪わんとする男の手首を少々強めに掴み、声は出せないため痴漢対策用の派手な〝警察に通報します〟の画面を自身のスマホに表示してサイレンのボタンに指をかけつつ突き付ける。普段着を避けてヘアスタイルも申し訳程度に変え、面や追い払う手法までは準備していたものの、なにしろ急な用命。何処にでもあるデザインとはいえスマホカバーを替えるところまでは考えが及ばなければ、後ろに庇った彼女達にはその意匠がよく窺えるはずで )




826: 永瀬ひな季 [×]
2023-08-14 17:04:59



( 男の手が伸びて来るときゅっと双眸を瞑り、スマホが奪われようとしたその時。陽が落ちきっていないため明るかった瞼の裏にフッと影が落ちたのを感じ、同時に『なっ…!?』と先程の男の驚嘆の声が聞こえた。スマホはまだ手に収まっている。何が起きたのか疑義の念を抱きながらそっと双眸を持ち上げた先に映るのは、誰かの鈍色の背。そのまま徐々に視線を上に滑らせていけば〝──あれ?〟と、見覚えのあるようなミルクティーアッシュに双眸をゆっくり一度瞬いて。しかしこれだけの人手だし似た髪色の人だっているだろう。一瞬浮かんだ想像は喧騒に溶けかけるけれど、何か画面を見せている様子の彼のスマホケースを目にしたなら、より想像が鮮明になる。微かに瞳を瞠目させながら半ば無意識にぽろりと溢れた言葉は、小さな声量だけれど確かに相手に届く鈴のような声で )
…逆巻さん?




827: 逆巻 傑 [×]
2023-08-14 21:59:18



( スマホの画面を見せて睨み合ったまま、対面の二人組がどう出るかと神経を尖らせていれば、相手は突如現れた得体の知れないひょっとこ面に怯んだように顔を引き攣らせ。加えて周囲の人々からもちらほらと視線が寄越され、スマホを構えて動画を撮ろうとする野次馬までもが群がり始めると、男達は「こいつやばい」と吐き捨ててそそくさとその場を後にし。純粋な力だけで言えば此方が劣勢の構図だっただけに、ひとまず暴力沙汰に発展しなくて良かったとほっと胸を撫で下ろすけれど、まだ気は抜けないのだと思い出しては体を反転させて後方を振り返る。状況に理解が追いつかず呆気に取られる少女達のうち、ただ一人此方を真っ直ぐに見据える彼女が先程の声の主なのだと断定するのはあまりにも容易で。彼女の側から見てもまだはっきりと姿の見えるこの時間帯に知り合いを判別するのはそう難しいことではないだろうが、〝あくまでもひっそり〟と釘を刺した依頼主のマネージャーも、勿論自身としても折角の交遊に水を差すのは本意ではなく。簡単に全員の面様を確かめてから見慣れた顔へと注意を戻すと、苦しいのは承知の上で、かぶりを振って人違いであると主張して )




828: 永瀬ひな季 [×]
2023-08-14 23:03:30



( 何が画面に映されているのかは分からなかったけれど、自分達の盾となるように間に立つ鈍色の男性の登場によって、二人組の男達は怯んだらしい。彼の手を振り払ってそそくさと人混みへと消えていった背中を見送ることもなく、鈍色の男性を見上げていれば振り返ったその姿に少しだけびくっと肩を揺らして。ひょっとこのお面姿は、確かに怯んでしまいそうだ。たらりと一筋の冷や汗と、二、三度ほど双眸をまたぱちぱちと瞬かせていれば、先刻の問いに対しての否定を身振りで示す男性。──それもそうか。似た髪色の人もいるし、似たスマホケースを持っている人もきっとたくさんいる。こんな人混みのなか偶然出逢うなんてことは奇跡に等しい。『…ひな季の知り合い?』とおずおず背後から窺うように問う友人に、緩く首を振っては「…ううん、気のせいみたい。」そう判断してきゅっとスマホといちご飴を持つ手に力を込めると、ぺこっと深々とお辞儀をして謝辞を述べ。スマホを巾着バッグにしまうと、空いた片手で友人の手を引きながらまた人混みへと流れていって )
助けていただいてありがとうございましたっ。…行こっか。あ、わたしベビーカステラ食べたい!




829: 逆巻 傑 [×]
2023-08-15 14:11:03



( 面に慄くのは先程の男達だけではないようで、顔を向けた自身に少女が小さく肩を跳ねさせると、普段と異なる反応に新鮮さを覚えると共に一抹の寂寞感が心を過って。此方の否定を素直に受け取って去り行く背を、視界の悪い被り物を顎から持ち上げて見送れば、周囲の訝しげな眼差しも厳しさを失って「なんでお面被ってるんですか?」と興味に満ちたものに変わり。近付いてきた彼女達相手には声を出しても構わないことを失念して、説明の代わりにただ困ったように眉を下げた曖昧な笑みを浮かべたなら、面を元の位置に戻しつつ口を噤んでしまったその集団を残して自らも人混みへと紛れ。手に持ったままのスマホも仕舞おうかとふと目を落とした折、漸く背面のケースを顧客である彼女に知られていることに気が付いては、電話を鳴らされたら終わりだったなと今更ながらに肝が冷える。存在を知られてしまった以上、一層目立たないように行動せねばと気持ちを新たにすれば、身を隠しやすい夜を待ちながら少女達の尾行を続行して )




830: 永瀬ひな季 [×]
2023-08-15 18:24:12



( それにしても似てたなあ、確か背丈もあれくらいだった。友人の手を引きながら一度振り返ってみたけれど、自分の身長では一瞬で人混みに紛れて見えなくなるのはあっという間で。少し意識してしまったせいか彼に逢いたい気持ちが一度湧き上がると、それからベビーカステラだったり、乙女心で青のりなしのたこ焼きだったりと夏祭りの醍醐味の露店を満喫するけれど、何をしていてもちらつくのは逆巻さんの顔──と、露店を見回すと時折視界の端にちらつくひょっとこのお面。あまり正面に着ける人はいないからか、少なからず目に付いて、気になる。時折スマホで写真撮影ついでにLINEを眺めては、今何しているのか連絡してみようか、なんて思いはするけれど今は友人といるのもあり仮に返ってきたところで中々返事ができないだろう。やがて日が落ち出し、周りから花火の単語がちらほら聞こえ始めて )




831: 逆巻 傑 [×]
2023-08-16 10:14:00



( 屋台を回る浴衣姿の後ろを少し遅れてついて行くうち、すっかり日も落ちきったなら辺りはいよいよ夜祭りの様相を呈し。各露店で競うように橙色の電灯が灯されれば、そこはまさに非日常。路の両側から威勢の良い呼び込みが響き、あちらこちらで賑やかな声が弾け、一帯は幻想的な活気に溢れ。目標の少女からは気を逸らさないまま雰囲気だけを楽しむ最中、花火の打ち上げ時間が近付くとそぞろ歩きしていた群集も一方向へと流れ始める。最初に絡まれたきり、少女の身には何も起こらないまま。どうかこのまま終わってくれと願うも、雑踏の中で急に誰かに手を握られては咄嗟に振り返ってしまって。繋いだ指の先にいた小学生くらいの男児は振り向いた顔に人違いだと悟って目を見張ると「あっ」とだけ零し、器用に足元を縫って逃げるように走り去る。保護者とはぐれたのなら追い掛けるべきかとの思いが頭を掠めるも、彼のように上手く身動きも取れない上、ここで頼まれ事を放り出すわけにもいかずに。もう一度少年の消えた方角を見遣ってから元の位置まで視線を戻すと、しかしそこに追ってきた後ろ姿はなく。ざわりと粟立つような感覚が体の中に走っては人目も憚らず首を振り、焦燥感を滲ませながら黒髪に咲くかすみ草を探して )




832: 永瀬ひな季 [×]
2023-08-16 12:36:22



( 花火目的の人も増え橙色が灯り出し一層通りが人で賑わう中、『…あ、彼氏がお手伝い抜けて会えそうって!』と露店の手伝いをしていた彼氏から連絡を受けた友人が乙女の表情を浮かべる。それならきっと二人で花火を見たいだろうな。そろそろ花火が上がる頃か、とスマホで時間を確認したなら丁度アイドル仲間から〝この前聞こえちゃったんだけど、牧さんがひな担当のヘアメイクさんに花火大会の護衛頼んでたよ!もう会った?〟とLINEが入る。疑問が確信に変わった時、体温が上がるような高揚感に襲われ、自分もきっと今乙女みたいな表情をしているかもしれない。「そういえばさっき、知り合いが居たから会ってくる!二人で花火楽しんでね」と気を利かせ半分、利己半分でその場で友人と別れては、向かう方向はただ一つ。確か最後で見たのはあの辺り。逸る心臓、雑踏の中に埋もれつつも掻き分けて進んでいけば、はしゃぐ人にドンと押されて大きく前に出て。バランスを取るように踏み締めカランと下駄が鳴る、その背後で『──あ、上がった!』と観客の声が響いてぱっと見上げた視線の先にあったのは──ひょっとこのお面。お面の向こうの瞳とばちりと視線がぶつかり、一瞬時が止まった気がしたなら、背後でドンと大輪の花咲く音が聞こえて )




833: 逆巻 傑 [×]
2023-08-17 11:33:22



( 数多の浴衣姿が行き交う中、散々見つめ続けた流水柄と花の模様だけを求めて目を走らせるも、似た柄も多いこの場では彼女を見付けられず。何しろこの混み具合、花火会場を目指していた様子もあり、そう遠くへは行っていないはずだと当たりをつけて探すけれど、なかなかそれらしい人影が見当たらなければ何かあったのかと心中の悪い想像は膨らむばかり。そんな折、不意に少女と一緒に屋台を回っていたもう一人の少女が視界に映ると、すぐさまそちらへと進行方向を変える。しかし傍に見慣れたあの笑顔はなく、そのことを疑問に思って致し方なしに呼び止めようとした、その瞬間。つつ、と転びそうになりながら眼前に現れたのは、まさに自身の探し人。奇跡のような偶然に呆然と立ち尽くす間に、顔を上げた相手と目が合ったなら、やはり彼女だとより強く確信し。何よりも先に安堵の念が湧き上がるけれど、正体を知られてはならないとだと思い出せば、予期せぬ急接近に、花火の打ち上がる夜空ではなく真横の方向へとあからさまに顔を背けて )




834: 永瀬ひな季 [×]
2023-08-17 13:08:56



( 背後で夜空に大輪の花が咲けば、周りの人々は口々に歓声を上げながら夜空を見上げるけれど、目の前の彼はその花火を見遣ることも自分を見遣ることもなく思い切り顔を他へ背ける。普段と髪型も格好も違うけれど、毛色も背丈もやっぱり彼そのものだし、スマホのケースだってそう。更に言うなら今そんな挙動を取るのは彼以外あり得ないわけで。面倒ごともこんな人混みも苦手そうなのに、ちゃんと見守って危ない時に助けてくれる律儀さと優しさ、それから誤魔化すことの不器用さ。数秒そのまま見つめたならなんだか可笑しくなってくると同時に、そういうところも好きなのだと改めて実感すると、浴衣の袖で口元を隠すようにしながらくすっと小さく笑っては、どことなく嬉々とした表情を浮かべながら確信めいた口振りで〝そうでしょ?〟とばかりに小首を傾げ )
……、やっぱり逆巻さん、ですよね?




835: 逆巻 傑 [×]
2023-08-17 19:42:47



( 反射的にとった行動が悪手だったと気が付いたのは、顔を逸らしたすぐ後。明らかに不自然な挙動は何か疾しいことがあると宣言しているようなもので、案の定相手にもあっさりと看破されては今度は此方が窮地に立たされて。冷静とは言えない頭で切り抜ける術を暫し模索するも、どうにも好転の糸口を掴めずにいれば、これ以上は傷口を広げるだけかとやがて観念したように深い息を吐き出す。幸いにも祭りは終盤、これからまた露店を巡ることもないだろうし、もし先程見かけた友人とはぐれたのだとしたら知り合いだと明かした方が引き逢わせる手伝いも何かとスムーズに運ぶだろう。そんな打算もあって面の下方を掴むと、さながら映画の怪盗がマスクを剥いで正体を明かすシーンのように上へと持ち上げつつ顔から外し。同時に護衛役としての意識も面一枚ぶん剥がれたなら、夏の熱気に蒸れたそこから零れ出るのはあまりに率直な一言で )
──あっつ…。




836: 永瀬ひな季 [×]
2023-08-17 21:05:16



( 無邪気に嬉々としていれば、観念した様子の相手が映画のワンシーンさながらにお面を外す。以前にも汗ばんだ彼の色気にあてられてどきどきしたけれど、幻想的な夜の祭りの背景と和装姿が生み出した目の前の光景は、何割も増して色気だけでなく綺麗で目を奪われて。相手が溢す一言ではっと我に返ると、確かにずっとお面を付けっぱなしだったのならそりゃそうだろうなあ、なんて。元はと言えば自分の護衛のためだろうけれど顔を隠す必要があったのか、具体的な事情を知らなければ他の人も思っていたであろう疑問を抱き。そういえばさっき、かき氷の露店の前を通ってきたはず。きょろ、と徐に周りを見渡して近くにかき氷の露店を見つけると、そちらを指差しながら提案して )
…ね、逆巻さん。かき氷シェアしませんか?さっき買おうか迷ってたんですけど一個はちょっと、多くて。




837: 逆巻 傑 [×]
2023-08-18 15:23:59



…えぇと、すみません。行き過ぎたファンのこともあって、みす──牧さんから、水瀬さんが安全に祭りを楽しめるように頼まれて。
( 夜暗のせいで目を凝らさなければ顔もよく見えなかったのか、面を外す気の緩んだ表情をまじまじと見つめられては、注目されることへの不慣れさからわざとボタンをひとつ掛け違えるように目線を横へとずらし。それからこの視線は説明を求める眼差しなのかもしれないと思い当たると、ばつが悪そうに重い口を開き、事ここに至った経緯を簡潔に述べて。気分を害するどころか喜色さえ滲ませる少女が周囲を気にし始めたなら、やはり友人とはぐれたのかと瞬時に察するも、可憐な花唇から漏れるのは買いそびれた夏の風物詩の話。花火の打ち上がり始めた今それなのかという思いも相俟って思考と言葉が渋滞を起こせば、結局どれもこれも中途半端な声にしか成らずに )
…はぁ、食えますけど…花火──、いや、友達は…?

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(/ 背後より失礼します…!かき氷を買ってから、花火に気を取られている間に差し出されるままぱくっとやっちゃいたいので、逆巻がごにょごにょ言ってますが「花火見ないのか」については、ひな季ちゃんが「確かに…!」と立ち止まってしまうようなら、花火の音で聞こえなかったとかで適当に流していただいて大丈夫です◎ )




838: 永瀬ひな季 [×]
2023-08-18 21:58:22



だからお面で…、…ふふ。ありがとうございます、逆巻さんがいてくれて助かりました!
( どことなく罰の悪そうな表情を浮かべる理由は分からないけれど、友人と来ているから水を差さないようにしてくれたのだと分かると、合致がいったように呟いては表情を綻ばせながら謝辞を述べ。あれこれといろいろ指摘したそうな様子にもう一度控えめに笑えば「友達は彼氏さんが来るみたいで、わたしがいたらお邪魔かなと思って抜けてきたんです。」折角なら、好きな人と二人で見たい気持ちは自分にもよく分かる。友人がいるだろう方向を振り返って眺めながら事情の説明をしたなら、花火の明かりに照らされる表情はどこか微笑ましそうに和らげて。さて、わたしも、と承認を得たかき氷のシェアをすべく、くるりと踵を返しては人混みの中を進もうと無邪気に八重歯を覗かせ笑いかけながら )
よかった、じゃあ一緒に花火見ながら食べましょ!わたしの見守りばっかりで、お祭り、全然楽しめてないんじゃないですか?

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( / かき氷を食べながら一緒に花火を見る気満々でしたので、花火のくだりはそのまま回収させていただきました…!花火に気を取られてるというのは逆巻さん側でお間違いないでしょうか?そこの確認だけよろしくお願いします* )




839: 逆巻 傑 [×]
2023-08-19 20:18:28



…本当に。
( 友人と別れた事情を語る柔らかな横顔を眺めては、相手とは対照的に表情を曇らせ。もし自分がこの場に居なくても一人で抜けたのだろうか、と有り得たかもしれない情景が目に浮かぶと、居て良かった、と少女の言葉に同意するように小さく呟き。密かに後を尾けられていたことも、友人の都合で一人きりになってしまったことも、何も気にしていないような明るい笑顔が花火の光に照らされれば、共に祭りを楽しむ相手を己が引き継ぐのも悪くないような気になって。ふ、と今日だけは面倒な一切合切を忘れてしまおうと吹っ切れたような微笑みを携えたなら、面上に何もない素顔のまま、また彼女の後を追って行き )
…そうすね。少しくらい素直に楽しんでも、罰は当たらないか。

----

(/ 言葉足らずで失礼致しました…!花火に気を取られるのは逆巻側の解釈でお間違いないです◎ ただ、今の逆巻はお祭りの雰囲気にあてられて非常に気が緩んでいるので、もしご希望であれば逆巻がひな季ちゃんにかき氷を食べさせる展開も可能ですが、如何致しましょうか? )




840: 永瀬ひな季 [×]
2023-08-20 13:29:24



( 相手の気心に気が付かないけれど寧ろ、だからこそ何も気にせず純粋に楽しめたのかもしれないし、周りにも等しく同じように楽しんでほしいと思うのだろう。人が楽しいと自分も楽しいし嬉しい、そんな単純な質だからか相手の少し心が緩んだような表情を見ては、嬉しそうにまなじりを下げて笑んで。それにしても罰が当たるどころかご褒美が当たっていいくらいなのに。相手の控えめな心虜を考えつつ、賑やかしい人混みの中、目当ての露店まで辿り着くと色とりどりのシロップに合わせて貼られたメニューを眺める。ささやかだけれど、護衛をしてもらったお礼としてお代は自分が出そう、とぴこんと電球マークが光るようにふと案が浮かんでは、後についてきた彼にかき氷のメニューを指差しながら問い掛けてみるけれど、そういえば色が違うだけで同じ味なんだっけ。なにかの記事で読んだけれど相手はどの味を選ぶのだろうかと、少しでも彼の〝好き〟を知る糸口になればと反応を窺って )
…逆巻さん、何味がいいですか?

----

( / 急用で実家に寄るなどしていたら時間が取れず遅くなりました;
かき氷、食べさせてくれるんですか…!?もはやひな季の役得イベ…ぜひぜひお願いしたいです…!そうなると、花火に気を取られるのはひな季側になるでしょうか? )




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