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白む空に燻る紫煙 ---〆/4214


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自分のトピックを作る
1462: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-24 22:39:57

 






( 会話に出て来た事がきっかけで妹の存在を認知していると言う事は当然自分が話したと言う事になるが、ひとりの部下にそれ程事細かに妹の事を、名前まで出して話すだろうか。直接の知り合いでは無いらしいが随分と妹に拘ると若干不審さを滲ませた瞳を相手に向けると、いや、と首を振り「伝えてない。言う程の事でも無いだろう、生活に支障があるわけじゃない。」と答えて。後から知れば怒るかもしれないが、報告するほどの状況では無いと考えていた。ここまで話して、相手は医者から連絡を受けてわざわざ此処まで来たのかと思えば話を元に戻す事とし。話を聞く限り相手は一刑事と言う事で間違いは無さそうだが、医者はやけに“ベル・ミラー“に拘っていた。署内の産業医では無いのかと改めて確認しつつ、存在を認知していない部下を長く此処に留めておくのも憚られて「___お前は産業医でも無くて刑事なんだよな、?…手間を取らせた、戻って良い。」と告げて。 )





 

1463: ベル・ミラー [×]
2022-05-24 23:12:45




( 相手の瞳に少しの疑心の色が宿ったのに気が付くが其れもそうだろう。相手からすれば目の前の自分は全く記憶に無いにも関わらず捜査を共にした部下だと繰り返し、挙句世間話の中で出たと言う妹の話を掘り下げようとするのだから。其れでもこのたった一回の遣り取りで燻っていた違和感の正体が何なのか明確に分かって仕舞えば、思わず天を仰ぎたくなる気持ちをグッと堪え「確かにそうですね。」と一先ず同意を示して。__【セシリア・エバンズ】の事を確かに相手は覚えている。けれど其の記憶には誤りがあるのだ。彼女は今は亡き人、だが相手の記憶の中では今も尚生き続けている。“生きている事にしたい”では無く正真正銘生きている。もし電話を掛けようとして繋がらない事を不審に思ったら、セシリアの住んでいただろう家の扉をノックして違う人が出て来たら……彼女は既に亡くなっているなんて口が裂けても言えないのにどうやったって誤魔化す事も出来ない。まるで四面楚歌状態の今に眩暈がしそうになるも、相手からの問い掛けに「エバンズさんの部下です。」と漸く答える事に成功すれば、続けられた所謂“命令”に今の己が逆らえる筈も無く「何かあれば、…医師に伝えて下さいね。失礼します。」“何時でも連絡下さい”の言葉は言えなかった。深々と頭を下げて病室を出た瞬間に堪えていた涙があっという間に双眸に溜まり視界をぐにゃりと歪ませて。医師と話さなくちゃと思うのに揺らぐ感情は収まりを見せる事が無ければ、一度トイレへと駆け込み気持ちを落ち着かせる事に努め。其れから数十分後、僅かに赤くなった瞳を隠す事を諦めては、相手が忘れている記憶は自分についてだけでは無く、妹が今はもうこの世に居ないと言う事実もなのだと医師に伝え帰宅した後は再びソファに座った儘ぼんやりと一日を過ごして )





1464: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-24 23:54:38

 





( 相手が部屋を出て行くと、何やらどっと疲労感に苛まれ枕に深く頭を預けて。自分の記憶の中には存在していないのに向こうは自分をよく知っているという状況は本来の距離感が分からず気を遣う上、ひとつずつ確認していく作業ももどかしい。これ程記憶は確りしているのに自分は本当に何かを忘れて居るのだろうかと思いつつその日はベッドの上で過ごして。---レイクウッドから本部に応援の派遣要請が入り、既に経験があるからと声が掛かったのは正午過ぎの事。期間は未定、レイクウッドの警部補が体調を崩して入院している為、その穴埋めとして早速明日から行って欲しいと突然出張が組まれる事となり。午後は準備に充てる為後半休となり出張支度の為家に戻ったものの、体調を崩したのが“彼”である事に間違いは無いだろう。状況の確認と明日から行く事を伝えようと電話を掛けたのは、以前の応援で仲良くなった彼の後輩。数コールして相手が電話に出ると「___もしもし、私よ。クレア・ジョーンズ。覚えてる?」と変わらず明るい声色で告げて。「アルバートが入院したって聞いたわ、また無理したのね。…貴女も大丈夫?」彼はまた無理な働き方が祟って体調を崩したのだろう、その体調も心配だったが彼を慕っている相手のことも心配で相手の調子も尋ねて。 )






 

1465: ベル・ミラー [×]
2022-05-25 07:31:08




( 相手の記憶喪失は強いストレスや不安が心に大きな負荷を掛けた事によるものだろうと医師から聞いた。其の為記憶が何時戻るのかは分からず兎に角焦って無理に思い出させる様な事はしないようにと。__相手はずっとずっと妹の死の罪悪感と痛みに苦しみ続け、其の土台の上に今回アナンデール事件に関わった2人の死が重なり、挙句喫茶店での妹に瓜二つな店員の存在で心が揺らぎ……そうして自分が相手を再び現実の絶望に突き落とした。何故“セシリアじゃない”なんて言ってしまったのか、何故例えば其れが仮初でも相手の幸せを肯定出来なかったのか、あの時の発言への後悔が頭も心も支配し思わず項垂れた其の時、ふいにスマートフォンが着信を知らせれば耳に宛てた途端聞こえた声は明るさを含んだ懐かしい声で。忘れる筈が無い。「_っ、クレアさん!」思わず声が大きくなったのは救いの様に思えたからか。一度深く呼吸を整えた後に「私は大丈夫です…エバンズさんの事で話したい事が、…沢山あって、」自分は何も問題ない無いと伝えるも、上司の名前を出した途端に思わず声が震え喉に息が引っ掛かる感覚から一度言葉を止めて )





1466: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-25 12:37:33

 




クレア・ジョーンズ


( 電話に出た声こそ少し沈んだ様子だったものの、名前を告げるとパッと明るくなった事に思わず微笑む。彼の事で話したい事が沢山あると言った相手の声が涙ぐむ様に揺らいだ事で少し真剣な表情に戻ると「…そんなに容態が悪いの?」と尋ねて。普段の相手なら、また上司が無理をしたから入院させたのだと怒りと心配を含んだ声色で話す様な気がしたのだ。スーツケースに荷物を詰めながら「明日そっちに行くの、あの人の代わりに応援を頼まれて。勿論何でも聞くわ、抱え込まないで。」と彼が居ない事で心細さを感じているであろう相手に優しく語り掛けて。 )





 

1467: ベル・ミラー [×]
2022-05-25 13:26:12




( 容態自体は悪く無い。寧ろ此処最近は喫茶店の店員の存在のお陰か夜も比較的眠れているようで隈だって随分と薄くなって居た。身体の事だけを見るならば以前より良いと答えられるのに、其れ以上の大きな問題に直面して居れば少しの沈黙の後に「__記憶が無いんです。私と、…妹が死んだ事の。」スマートフォンを握る指先が震えた事で力を入れて握り直しつつ、アナンデール事件の事を知っている相手ならば勿論の事セシリアの事も知っている筈だと、特別説明をする事も無くざっくりとした今の上司の状態を告げて。相手が上司の代わりに応援に来てくれると言うのは天からの救いの様に感じられる程嬉しく、また気持ちが幾らも楽になるものだった。顔を合わせて話す事が出来るのならば詳しい話は其の時に出来るし、何よりも今一人で居る事が怖かったのだ。「クレアさん、ありがとうございます。」上司の記憶喪失を引き起こした原因が少なからず自分にある様な気がして罪悪感なんて言葉では片付けられない渦巻く感情を抱えた儘、電話をくれた事、明日来てくれる事、そうして相手の存在に小さなお礼の言葉を伝えて )





1468: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-25 14:28:32

 






( 相手から告げられたのは思い掛けない言葉。常に人と一定の距離を保ち誰も近付けなかった彼が、抵抗無く部下である相手を側に置き、同時に相手も彼を慕っている様子に安堵を感じていたと言うのに、その特別な存在とも言える相手の事を忘れてしまうなんて。妹が亡くなったあの事件に長年苦しみ続けていた、その事実さえ忘れてしまうなんて事が有り得るのだろうかと暫し言葉を失って。「……記憶喪失って事?一体どうして…」辛うじて紡いだ言葉は幾らかの困惑を含んだ物で、溜め息を吐いて。「何はともあれ、明日の朝にはそっちに着くわ。その時に状況を聞かせて。お昼はバタバタするかもしれないから…仕事おわりにアルバートに会いに行って、その後で夕食でも2人で食べましょ。」と、相手を元気付けるように明るい声色のままそう言うと、彼への見舞いと夕食の約束を取り付けて。 )






 

1469: ベル・ミラー [×]
2022-05-25 19:08:19




( 今の上司の状態を紛れも無い適切な言葉を用いた相手に蚊の鳴くような声で「はい…」とだけ返事をすれば電話越しから聞こえる溜め息に釣られる様に己もまた小さく息を吐き出して。明日職場に行けば既に相手は居る状態で顔を合わせる事が出来る。其れはとてつもなく素敵な話に思えて相手には見えない中で数回頷けば此方を気遣ってのものだろう、明るい声色のまま続けられた明日の予定に「だったら美味しそうなお店探しておきますね。」と小さくはにかみ電話を切って。__翌日、署にエバンズの姿は無いが代わりに相手の姿を見付けた事で気持ちが幾らも楽になったのを感じれば「お久し振りです、クレアさん。」あの日から少しも変わらない凛とした美しさの相手を前に唇に小さな笑みを乗せて挨拶をし )





1470: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-25 21:10:39

 




クレア・ジョーンズ



( 翌日ホテルにチェックインを済ませてから署に出向くと、急に駆け付けて貰った事への謝罪と礼を受け空いているデスクを宛てがわれる。休暇を取っている彼は此の所体調を崩して休みを取る事が多かったと聞き、ここ暫く心身の状態が良くなかったのだろうかと思いつつ代わりに当たる業務についての説明を受け。其の後出勤してきた相手と顔を合わせると『久しぶりね、元気そうで良かったわ。』とにこやかに微笑んで。以前会った時よりも少し元気は無さそうな様子だが、あまり心配して相手を更に気落ちさせてしまう事は避けたかった。きっと相手は不安だっただろうと思いつつ『…アルバートがそんな状態で不安だったでしょう。大きい事件がなければ今日は早く上がれそうね。6時くらいにあの人に会いに行きましょう、ベルちゃんの事を忘れちゃうなんてお説教物だわ。』と明るく告げてポンポンと肩を叩くと別の署員から呼び止められ仕事に向かい。 )





 

1471: ベル・ミラー [×]
2022-05-25 21:51:07




( 以前も応援に来た事のある相手は共に過ごした時間以上に其の穏やかで面倒見の良い性格から既に署員達に馴染んで居て、フロアの空気が変わった事に矢張りとても凄い人だと改めて実感する。努めて明るく振る舞う其の様子は、自然と此方も笑顔にさせる魔法の様な柔らかな温かさが滲んで居るものだから「クレアさんも元気そうで」と久し振りの再会を喜んだ後、此方を気遣ってかわざとらしく紡がれたエバンズへの小さな怒りに「物凄く悲しんでるって伝えて下さい。」と、己もまた軽い冗談として返事をして。実際悲しみの多くを占めているのは忘れられた事よりも別の事なのだが__。一先ず朝一の再会を互いに喜んだ後は各々の仕事をする。幸いな事に此処数日大きな事件も無く慌ただしい日々とは無縁の仕事の為、何事も無く過ぎてくれれば夜の6時くらいには上司のお見舞いに行けるだろう。自身のデスクでノートパソコンに資料の詳細を纏めながら時が経つのをひたすらに待ち続けて )





1472: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-25 22:24:28

 




クレア・ジョーンズ



( 相手も冗談めかした言葉を返して来た事に安心して悪戯っぽく笑うと相手と別れて。その後新たな事件が舞い込む事も無く、予定していた業務を終えて時刻はちょうど18時を少し過ぎた頃。デスクの片付けを終えてバックを持つと、同じく準備をしていた相手のデスクに向かい『お疲れ様。じゃあ行きましょうか、』と声を掛けて。相手と共にタクシーに乗り込み病院までの道中、『大変だったわね。さっき少し耳に挟んだんだけど、彼ちょっと前にも休みを取っていたの?』と尋ねる。自分の知る限り彼は仕事にのめり込むとなかなか休みを取りたがらない、その彼が纏めて休みを取るほどにこの所は体調が優れなかったのだろうかと。 )





 

1473: ベル・ミラー [×]
2022-05-25 23:22:32




( 病院までの道中、投げ掛けられた質問に一体何を何処から話せばいいのかと暫し思案するも結局起きた事全てを余す事無く伝えるのが今最も必要な事なのだろうという結論に至る。だからこそ運転席の背凭れをぼんやりと見詰めたままその通りだと頷き「__アナンデール幼稚園の事件に関わった人が2人亡くなりました。1人はセシリアさんが命を懸けて護った子供で恐らく自殺、もう1人は当時エバンズさんと一緒に事件に当たっただろう警察官…“ベン・ウィリアムズ”さんです。死因は分かりません。」感情を抑え付ける様な淡々とした声色で何があったのかを説明していき。一度深く息を吐き出してから頭をゆっくりと捻り隣に座る相手に視線を向けては「エバンズさん、限界だったんだと思います…。痛みを誤魔化す為に大量のお酒を飲んでました。辞表を出すかどうかも迷ってるって、」相手にとっては恐らく暴飲の事も辞表の事も驚かない筈が無いだろう。__けれどほんの僅かでも気持ちを掬い上げられた筈だったのだ、…あの喫茶店に行く迄は。再び視線を下方に落として本日何度目かの溜め息を吐き出せば店員の姿を思い出したのか一度きつく瞳を閉じて )





1474: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-26 00:51:20

 




クレア・ジョーンズ



( 相手の言葉を聞いて思わず息を飲むと視線を手元に落として。「____そう、ウィリアムズさん亡くなったのね…すごく面倒見の良い先輩だった、責任感も強くて。事件の後、そのまま退職してしまって…長くアルコール中毒に苦しんでいたみたい。妹さんが守った男の子の事も、聞いた事があるわ。アルバート、すごく気に掛けていたから…辛いに決まってるわよね。」刑事で在り続ける事に強く拘っていたかれが警察を辞めようと考える程の、そうした強いストレスや喪失感が彼の記憶を奪ったのだろうかと思いつつも、一度は職場に復帰している事も聞いていた。「…でも、一度は立て直したんでしょう?」そう尋ねつつも、苦しそうに俯いてしまった相手の背にそっと手を添えて。 )





 

1475: ベル・ミラー [×]
2022-05-26 07:38:44




( ウィリアムズがエバンズにとっての先輩だったと言う事は必然的に相手にとっても先輩だったと言う事になる。こうして相手の心にもまた一つ痛みを植え付けた結果と己の背中に添えられた掌の優しい温もりとに、感情が揺れるのが分かれば膝の上で両の手を強く握り締め。深く吸って、吐いて、の深呼吸を2、3繰り返してから再び静かに顔を上げた其の表情には悲しみ以上の後悔と罪悪感の色がひしめき合っていた。震える唇を僅かに開く。「__喫茶店でセシリアさんにそっくりな店員さんと会ったんです。…エバンズさん、彼女に会いに行く様になって、」あの日喫茶店で見た店員は一度写真を見せて貰っただけでも分かるくらいにセシリアに酷似していたのだ、長い年月妹に会いたいと渇望した上司の気持ちが抑えられる筈が無い。分かっては居たのに__「今幸せ?って聞いた時、エバンズさん“辛くはない”って答えたんです。エバンズさんが辛く無くて、夜も確り眠れて、体調も悪く無いなら何も知らない振りすれば良かったのに…っ…私、“セシリアさんはもう居ない”って……、」運転手が息を飲んだ気がしたがそんな事は些細な事。あの時のやり取りの後で上司は病院に運ばれたのだ、自分が再び絶望に突き落とした事が記憶喪失になる一つの原因になったのではないのか。緑の瞳からポタ、ポタ、と涙が落ち握り締めた拳の上に落ちて )





1476: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-26 12:43:46

 




クレア・ジョーンズ


( 相次いだ2人の死によって心を深く痛め、其処で偶然にも妹にそっくりの女性と出逢ってしまった___その偶然が残酷な物に思えてならないのは相手も同じだっただろう。確かに相手の言葉は彼にとって現実を突き付けられる辛いものだったかもしれない、それでも相手が其れを告げた思いも理解出来るのだ。涙を零す相手の背に手を添えたまま『………きっと、私でもそう言ってたわ。』と告げて。『アルバートは分かっていた筈よ、妹がもう居なくてその店員さんは別人だって。でも、分かっている事が尚更辛かったのかもしれない。…こんな考え方良くないかもしれないけど、あの人は11年もの間ずっと苦しんできた。今は、11年振りに苦しみから解放されている時間。記憶を失う事でしか得られない安らぎが、…今この瞬間だけ必要なのかもしれない。そう考えてみて、私は貴女が悪いなんて全く思わないわ。』自分の存在を忘れられていると言う状態は心細くて仕方がないだろう、こんな言葉は気休めにすらならないかもしれない。其れでも相手には罪悪感を感じて欲しく無いと考えて。タクシーは程なく病院の正面口に停まり。 )





 

1477: ベル・ミラー [×]
2022-05-26 13:29:32




( あの時何と言うのが正解だったのか未だに分からない中で彼は記憶喪失になってしまった。自らの発言が其の原因の一つなのだとしたら告げた言葉は自ずと間違っていたと言う事になる。其れだけが心の奥底にべったりと張り付き罪悪感として燻り続けたのだが、相手から返って来たのは此方を肯定する言葉で思わず涙で濡れる瞳を真ん丸に見開き顔を向けて。「…クレアさんも?」自分は間違って居なかったのか…今一度確認する様に言葉を落とした後静かに続けられた言葉に更に驚く事となる。記憶喪失=悪い事、と言う固定概念が180度覆されたのだ。其れは余りにもポジティブで尚且つ彼の気持ちにも己の気持ちにも寄り添ったものなれば受けた衝撃は計り知れない。「__私、今はエバンズさんの大切な安らぎの時間を守りたいです。」暫し息を飲み相手を見詰めて居たも、ややして静かに唇を開いた時、緑の虹彩には少し前までの罪悪感と悲しみに塗れた色は影を潜めており代わりに彼を思う強い意思の光がチカ、と瞬いて。_嗚呼、救われたと思った。あの時も、今も、相手の言葉は余りに真っ直ぐに心に届き確かな慈愛に溢れた優しさで闇の中から引き上げてくれる。其れは彼とはまた違った寄り添い方で己には其の何方も無くてはならないと。何時しかタクシーは病院の正面口に停まっていて、相手と共に降りれば彼の入院する病室まで向かい )





1478: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-26 20:53:46

 




クレア・ジョーンズ



( 驚きを浮かべて此方を見詰める相手に『…えぇ、私も。』と頷く。『彼が幸せなのは良い事かもしれない。でも、私はあの人に虚しい幻想の中で生きて欲しく無いの。あの事件を、幾つもの苦しみを乗り越えて此の場所に立っているなら、今を生きて欲しい。そうでしょ?』相手が、妹はもう居ないと言ったのは同じ気持ちを持っていたからだと確信していて、同意を仰ぐ様に首を傾げて。『今はアルバートにとって夢みたいな物。少しだけ心を休めたら、戻って来て貰いましょう。』言う程簡単に記憶の操作が出来るとは当然思っていないが、強いストレスが掛かって一時的に閉じてしまった記憶は、心の傷が癒やされたらきっと戻る筈なのだ。相手にとって、彼が自分を覚えて居ないと言う状況は辛い物だと理解しつつも希望を持たせる様にそう言うと微笑んで。---病室の扉が開き視線を向けると、其処には同僚と昨日も顔を出した“部下”の姿。彼女が居ると言うことは応援というのは此の同僚の事なのだろうと理解して「___クレア。お前が来てたのか、」と言葉を紡ぎ。 )






 

1479: ベル・ミラー [×]
2022-05-26 21:45:04




( 再度断言された肯定。其れから同意を仰ぐ様な言葉に力強い頷きを以て返せば、余りに真っ直ぐで凛とした言葉に再び息を飲む事となった。記憶の操作など簡単に出来る筈も無く“戻って来てもらう”なんて。其れでも何故だろうか、彼女の言葉は本当にそんな事が出来る様な不思議な力が宿って居る様な気がして口許には自然と笑みが浮かんで。__ベッドに居る相手は一晩寝て“何時も”の調子を取り戻した様に見えるが相変わらず記憶が無いのは言葉を交わさなくても分かった。彼女の一歩後ろで立ち止まれば小さく会釈をするだけで留め。確かに感じる寂しさや不安は消える事は無いが、相手が彼女の事を覚えていた事に安堵したのは何かあった時に頼れる人が傍に居ると分かったから。今の相手は間違い無く自分を頼りはしない、でも沢山の事を知っている同僚である彼女にならすんなりと頼めるだろう。“記憶を失う事で得られた安らぎ”と“戻って来てもらう”との彼女の言葉を胸に置いておけば自分はきっと大丈夫だと言う確信があって )





1480: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-26 23:48:10

 





( 部下を名乗る相手は昨日の様に何処か取り乱した様子で幾つも質問を投げ掛けて来る事は無く、クレアの後ろで控えめに会釈をした。同時に彼女が『この子はベル・ミラー。貴方の部下に間違いないわ、私も前の応援の時に顔を合わせてる。』と言った事で、失って居る記憶が本当にある事を自覚して。同僚の事は覚えて居るのに何故部下だと言う相手の事だけを忘れているのだろうかと思いつつ相手に視線を向け「…昨日は悪かった。」と謝罪して。相手を罵ったり拒絶したりした訳では無かったが、昨日は相手が部下だと言う事を余り信用して居なかったのだ。失っている記憶を取り戻そうと言う気はある為「___お前とは捜査で何度か組んでるのか?」と尋ねて。プライベートでも付き合いがあるなどとは思いもせずに、捜査で何度か顔を合わせて居るのだろうかと。 )





 

1481: ベル・ミラー [×]
2022-05-27 07:26:35




( 特別口を挟む事をせずに相手と彼女の会話をただ聞いていようと思っていた。其の中で記憶喪失の原因に近付く事が出来たり記憶の有無に関する新しい何かが発見出来れば上々の出来だと。けれど己が相手の部下だと断言する彼女の言葉で昨日の対応の事を謝罪されれば、ぎょっとした様に目を見開きつつとんでもないとばかりに首を左右に振り「あれは当然の反応です。」と気にしていない事を伝え。問い掛けは確かに己の事を忘れている事を表すものなれど、悲しみに一度蓋をした心が喜びを覚えたのは“普段通り”の質問の様に感じたからかもしれない。話し掛けられた事が嬉しいだなんてまるで幼子の様だと思いつつも口許には自然と笑みが浮かび。「昨日話した一番最初の殺人事件から始まって、その他にも沢山。特に大きな事件は一緒に組む事が多かったんですよ。_あ、護衛の任務でデモインに出張に行った事もありました。それから__、」ジョーンズの後ろから何処と無く弾んだ声色で“嬉しい”を全面に答えていくも、途中浮かれている事に気が付くと「…すみません」と苦笑いを浮かべて )





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