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白む空に燻る紫煙 ---〆/4184


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自分のトピックを作る
1442: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-23 21:41:30

 





( 今にも泣き出しそうに揺らいだ小さな問い掛けに暫しの間を空けた後に「____辛くは無い、」と静かに答えて。幸せだと言い切る事は出来なかった、確かに彼女の居るあの空間で過ごす時間は幸せで穏やかな時間なのだが何処かで彼女は妹では無いと分かって居るからその事に目を向けると空虚感を感じもするのだ。彼女は自分との思い出は何も持っていない、セシリアと呼んでも振り向かない___其処から目を逸らしてさえいれば確かに“幸せ”なのだろう。彼女に出会って絶望的な気持ちは払拭された、生きている妹の姿を目にする事で罪悪感や喪失感が薄れ身体も楽になり、事件以降ずっと感じていた辛さは感じない。彼女が居るのだから、生きてあの喫茶店で働いているのだから、其れで良いじゃないかと自分の中の悪魔が囁く。もう十分苦しんだ、妹が生きていた事にして仕舞えば良い、事件の事など記憶から消し去って仕舞えば良いと、何処となく虚げな瞳は自ら虚像に囚われる事を望んでいる様な色を浮かべて。 )





 

1443: ベル・ミラー [×]
2022-05-23 22:25:12




( “辛くは無い”なんてあの店員に出会って居なかったら出て来ない言葉だっただろう。妹が死んだ現実に蓋をして目を背け、虚像で作り上げた生温い世界の中で今迄の痛みや苦しみや罪悪感、その他全ての負の感情を余す事無く無かった事へと塗り替える。仮初の幸せだとしても其れで“生きていける”なら何の問題があると言うのか。現に相手は大きな捜査に関わってこそ居ないものの、署に来て仕事をしてご飯だってきちんと食べているのだから、“幸せ”に生きたいと言葉以上に正直な瞳が物語って居るのだから。__それでも、「……セシリアさんは…もう亡くなってます…っ、」空虚な褪せた蒼眼を真っ直ぐに見詰めて震える唇で紡いだ言葉は相手が最も目を背けたいであろう現実。棘を大量に纏った茨の蔦が加減を知らぬ力で胸を締め付ける様な痛みと共に込み上げる吐き気を覚えれば、続けて止めどない大粒の涙が頬を伝ってフロアの床へと落ちた。此の言葉が相手を再び残酷な現実に連れ戻す事を知っているからこそ、其の後は涙と嗚咽に邪魔され言葉を音として紡ぐ事が出来ず、崩れ落ちる様にして其の場に蹲ったまま心の中で何度も何度も相手に謝罪をし続けて )





1444: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-23 22:58:49

 






____やめてくれ。
( 相手から向けられた言葉は、今何よりも聞きたく無い物。相手からその言葉が出ると言う事は彼女を既に知っていると言う事だが、今はそんな事はどうでも良かった。相手の言葉を遮る様にはっきりと言葉を紡ぐ。「聞きたく無い。どう思おうと俺の勝手だろう。」必死に蓋をしようとしている辛い過去をどうして相手は掘り返そうとするのだろうか、どうして泣くのだろうか。「___それとも、未だ絶望が足りないとでも言うのか?」相手が自分を必死に掬い上げようとして居る事には気付けない。自分を更に絶望の底に叩き落とそうとしているのかと冷たい視線を向ける、あれほど苦しんでも尚絶望を見る必要があるのかと事件後からずっと抱え続けていたやり場のない感情を相手に向けて。 )






 

1445: ベル・ミラー [×]
2022-05-23 23:26:24




( 相手の言う通りだ。あの店員に妹の姿を重ねるのも自由、お昼休憩に毎日通い詰める事も、あの喫茶店の中だけが憩いの場所だと感じる事も、現実から目を背け新たな“今”の中で生きる事も何もかもが紛れも無く相手の自由なのだ。あまりに冷たく落とされた言葉にハッとして顔を上げれば声色と同じ冷淡さを纏った瞳と視線がぶつかり思わず息を飲む。そうじゃない、相手はもう十分過ぎるくらいに苦しんで自分を責めた。出来る事なら絶望と呼ぶ何もかも忘れて幸せになって欲しいと心の底から思う。けれど__店員に妹を重ねて今を生きられなくなるのは違うと思ってしまうものだから流れ続ける涙を其の儘にゆっくりと立ち上がり。「_…何度だって言います。彼女はセシリアさんじゃない。エバンズさんの中にあるセシリアさんとの思い出に、彼女は居なかった筈です。」どんな酷い言葉で罵倒されても、二度と顔を見たくないと言われても、今迄の全てが音を立てて崩れても構わないと思った。どれ程嫌われたとしても、例え必死にもがきながらだとしても相手が“今”を生きる事が出来るのなら。__其れでも涙が止まらないのはどの感情から来るものなのだろうか )





1446: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-24 00:07:08

 






っ、セシリアじゃない事くらい分かってる!
( 相手から突き付けられる言葉の数々は紛れも無く正しい物で其れが現実だと頭では理解している。其れでも此の痛みから逃げ出して、楽になりたいのだ。彼女を妹だと思い込んでその姿を見守る事が出来るあの店の中の様に、穏やかな気持ちで痛みなど感じずに。彼女は妹では無い____それでも幻想に包まれて居れば、幸せではなくとも辛くは無いのだ。その束の間の安寧を求めて何が悪いのだろう。「……帰ってくれ。」相手から視線を逸らしパソコンに目を向けると完成した資料をファイルに保存し冷たく言い放ち。「正論は聞きたくない。」相手の言っている事が正しいのは分かる、しかし其れを受け入れて現実に目を戻すだけの余裕が既に無かった。もう痛みを感じたく無いと心は殻に閉じこもろうとして居て。 )





 

1447: ベル・ミラー [×]
2022-05-24 00:22:14




( 店員に妹の姿を重ねただけ。たった其れだけ。相手が荒らげた声に釣られる様にして双眸から溢れ落ちる涙の量が増せば後はもう何も言う事が出来ずに肩を震わせ嗚咽を漏らして。何時かの日、相手の全てを肯定すると断言したあの言葉に嘘偽りは無かった筈なのに、今は相手を肯定する所か自分自身の手で再び絶望に突き落とそうとしている。優しく抱き締めて相手の虚像全てに頭を縦に動かすのが正解だったのか、何も知らぬ振りをして今迄通りの日常を過ごすのが正解だったのか。__余りに冷たく刺々しい拒絶の言葉に「失礼します…」とだけ辛うじて返せば踵を返して自身のデスクへと戻り鞄を引っ掴み逃げる様にして署を出て行き。__涙で歪んだ視界の中無事に家まで辿り着けた事を褒めて貰いたいくらいだった。寂寞とした真っ暗のリビングに入るや否や、感情の抑えは少しも効かずその場に座り込み子供の様に声を上げて泣き崩れて )





1448: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-24 02:25:15

 




( もうこれ以上痛みを感じたく無かった。喪失感と罪悪感に押し潰されそうな苦しみも、誰かが自分の元を去り遠くに行ってしまう事に対する無力感と絶望も、何も感じたくない。相手が泣きながら去った1人のフロアでやり切れない感情を胸に手で顔を覆い。---酷い発作を起こしたのは家に戻り日付を跨いだ頃。事件の記憶、遺族の顔、血溜まりに倒れた妹、亡くなった2人の姿___そうした記憶が流れ込んできて、もう駄目だと何処かで感じた。浅く、酸素を肺に届ける事など到底出来ない呼吸を繰り返しながら視界が滲む。苦しさのあまりスマートフォンを手にした時には相手の姿は既に薄れて居て、登録されている番号を押す事は無く911に発信していて。どれほど経ってからか、身体が持ち上げられる感覚と共に自分を呼ぶ声がして口元に酸素を供給する為のマスクが宛てがわれるのを感じたもののそれ以降の記憶は途絶え。---目を覚ましたのは病室で、外は既に明るい。鎮静剤の影響か意識はぼんやりしていたものの、呼吸は何にも阻害される事なく楽になっていた。昨日の夜、自ら救急車を呼んだ事も呼吸が酷く苦しかった事も覚えていた。その前に署で作業をしていた事も。その為特定の記憶が抜け落ちている感覚は無く、窓から見える青空から病室内に視線を移動させて。 )





 

1449: ベル・ミラー [×]
2022-05-24 09:55:55




( 相手が救急車で運ばれた事など知る由も無ければ、朝方重たい身体を引き摺る様にシャワーを浴びて窓から暖かな陽が射し込むリビングの中、ソファに腰を下ろした儘暫し立てた膝を抱く様に顔を埋めて居て。__一方相手が運ばれた病院では相手が目を覚ました事で病室には医師と看護師が集まって居た。倒れた際に何処かを強打した形跡も見られない為に、過度なストレスや疲労が原因による以前同様の発作だと診断した医師は暫くゆっくり休む様にと釘を刺した後に『不本意かとは思いますがミラーさんにお電話させてもらいますね。』と、告げた。【アルバート・エバンズ】と言う患者は己の身を省みず何かと無理をして放って置くと病院にすら来ないのだが、度々姿を見る部下【ベル・ミラー】ならばほんの僅かでも何かを変える事が出来るというのは医師の間では皆が周知している事で、今回もまた症状について伝えておくべきだろうとの判断で )





1450: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-24 11:27:01

 






( ベッドに横になったままぼんやりしていると、病室にやって来た医者や看護師によって過度のストレスが原因だと告げられる。体調を崩す程の負担が心身に掛かって居ただろうかと曖昧な表情を浮かべたものの次いで医者の口から出た名前は聞き覚えの無い____音としては聞いた事があったかもしれないが、一切誰とも結び付かない物で「___誰ですか?」と思わず怪訝そうに聞き返して。誰に連絡が行っても特段構わなかったが、体調を崩した事を伝える相手としては自分が認知していない人間では意味を成さない。職場に行く事が叶わないのなら署の人間、或いは“妹”を経由してでも休む旨を伝えなければならないが、電話も出来ない程に憔悴している訳でも無い。「署に連絡をする必要があれば自分で掛けます、」と答えて。 )






 

1451: ベル・ミラー [×]
2022-05-24 12:09:27




医師


( 何事も無く終わると思って居た軽い会話は相手の思わぬ発言によって其の空気をガラリと変えた。医師も看護師も目を丸くした儘相手を見詰め立ち尽くす事数秒、『__ベル・ミラーという女性が貴方の部下に居ますよね?私達も一緒に居る姿を度々目撃しています。』医師から目配せをされた看護師は足早に病室を出て行き、一方医師は真っ直ぐに相手を見遣った儘近くにある背凭れ付きのパイプ椅子に静かに腰を下ろす。そうして至極真剣な表情と声色で以て聞き取りやすい様にゆっくりと“ベル・ミラー”のフルネームを紡ぎ。一度病室を出て行った看護師が再び戻って来た時、其の手には記録用紙と分厚い一冊の本が抱えられていて )





1452: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-24 12:51:10

 






___部下に?
( 自分の言った事が何か可笑しかったのか、医師と看護師は困惑した表情を浮かべて動きを止めた。ゆっくりと告げられた名前は先程と変わらない“ベル・ミラー”と言う物だったが、一緒に行動する程親しい部下でその名前を認識して居ない事など有り得るだろうか。医師の言葉を繰り返して尋ねたものの、全く心当たりが無い。相手の姿は元から無かったかの様に記憶から抜け落ちていた。「…誰かと間違えていませんか。そんな名前の部下が居た記憶は無い、」と答えて。自分がまるで記憶喪失にでもなっているかの様な対応だと思いつつも、彼女を知らないだけでその他の記憶は確り存在しているのだから自分が可笑しいなどとは思いもしない。ベッド脇の椅子に腰掛けた医師に視線を向けて。 )





 

1453: ベル・ミラー [×]
2022-05-24 13:25:48




医師


( “記憶喪失”にでもならない限り相手が多くの時間を共に過ごしたのだろう部下の事を忘れる筈が無い。頭部に外傷も無い事から倒れた際に頭を打った事による記憶の抜け落ちは考えられず、だとしたら強いストレスや不安など心に何か大きな負荷が掛かった事で一時的に起きた突発性の記憶障害の可能性が高く。椅子に腰掛け怪訝そうな表情を浮かべる相手を真っ直ぐに見詰め『エバンズさん』と名前を前置きした後に『_どうやら記憶に少しの混乱が生じているようです。幾つか質問をするので余り深く考えずに答えて下さいね。』今一度看護師へと目配せをすれば彼女は持っていた世界地図の本を相手に見える様に広げ『この国の名前が分かりますか?』“カナダ”を指差し質問する。続いて医師が『病室で目を覚ます前の記憶で、一番新しいものと、貴方が働いている場所が何処にあるのかを教えて下さい。』あくまでも穏やかな口調で相手を混乱させない様にと質問を重ねていき )





1454: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-24 13:50:17

 





( どうやら本当に自分には記憶喪失の疑いが掛けられているらしいと医者の言葉で理解するものの、其れは到底信じられる物では無かった。開かれた地図を見て直ぐにカナダだと答えると、続いた問いには「職場で資料を纏めてから退勤して家に居ました、少し休んでいる内に体調が悪くなったので911に電話を。搬送されている時の記憶も薄らとですがあります。」と淡々と告げて。職場に居た事も、家で体調を崩した事も全て鮮明に覚えているのにどうしてそんな深刻な顔をするのかと不審に思わずには居られない。「FBIのレイクウッド署です。赴任して1年弱になる。」勤務している場所についても淀みなく答えて。赴任してから担当した事件の事も覚えている___が、誰と担当したのか、何故レイクウッドに赴任したのかと問われるとその記憶は曖昧で、心身に不調をきたして通院していた記憶も無いのだが、その事には未だ気付かずに。 )






 

1455: ベル・ミラー [×]
2022-05-24 14:22:21




医師


( 国の名前も迷う事なくすんなり答える事が出来た為に学習障害の可能性は恐らく0だろう。“エバンズ”と呼び掛けた事にもあっさり受け入れ、加えて運ばれる直前迄の記憶もあり職場諸々を答える事が出来ている為に自分が何者なのかも確りと理解していると見える。では__“ベル・ミラー”の存在だけを忘れて居るのだろうかと医師は眉を寄せ厳しい表情を浮かべた。もしそうだとしたら2人の間に何かがあったと考えるのが妥当でミラーに連絡は避けられない。『…身体的外傷は見られない事から、今起きてる記憶障害は心に強いストレスが掛かった事による一時的なものと思われます。何か思い当たる節はありますか?』過去の記憶の何処から何処までを覚えて居て、忘れているのかは会話の中で探っていくのが本来一番なのだ。此れ迄の会話のやり取りを記録用紙に書き記した看護師は『エバンズさん、職場への連絡はご自身で行って構いませんが、ミラーさんには此方から連絡させてもらいますね。』と、今一度相手の知らぬ名前の主に連絡はする事を柔らかな口調で告げて )





1456: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-24 16:10:35

 






( 記憶障害を引き起こす程の強いストレスを感じる、その要因になる様な事柄は思い当たらず首を振り。果たして本当に自分の記憶には障害が生じているのだろうか。釈然としないまま、その人物に連絡をすると言うのなら其れは止めはしないが意味がある事なのかは良く分からずに。職場に連絡をし、体調を崩し医者から休養を勧められて居る事を告げ、少し休みを貰う事を打診する。応援を呼ぶ為此方の事は気にせず身体を休める様にと言った上司は、此の所の重なる不調を心配しているとも言った。しかし直近で体調を崩した記憶は無く、其処に来てようやく何かが可笑しいと気付く事となり。自分の置かれている状況が掴めない中、医師からのきちんとした診断が出たら再度連絡すると告げて電話を切り、無人になり静かになった部屋で変わらず薬剤を流し続けている点滴の袋に視線を向けて。 )





 

1457: ベル・ミラー [×]
2022-05-24 16:57:07




( 無理矢理思い出そうとすれば心身にはまた新たなストレスが掛かる可能性がある為、不安なのは分かるが焦らない事が記憶障害には絶対的に必要な事だと告げて医師と看護師は病室を後にした。__雲一つ無い青空が広がるこんな日は外に出てピクニックでも楽しむのが休日の素敵な過ごし方なのかもしれないが、勿論の事そんな気になれる筈も無くソファの上で膝を抱えた儘何かを考える様にぼんやりと点いてもいないテレビを眺めて居たのが数十分前の話。スマートフォンの画面が光り着信を知らせた事で意識は自然とクリアなものになったが、電話の相手が看護師で彼女が告げた言葉に次は思わず耳に宛てていた其れを落としそうになり。__髪を梳く時間すらも惜しいと黒いゴムで暗いグレーの髪を後ろで一つに結び病院へと辿り着いた時、入院専用病棟のエレベーターの前で医師に掛けられた言葉は“相手が倒れた”と言った看護師の言葉以上に衝撃的なものだった。心臓に氷を押し付けられた様に身体から体温が失われた感覚に続いて音がぐん、と遠くなる。……相手が記憶喪失。其れも今の段階で自分の事だけが分からない。『落ち着いて下さい』なんて気休めにもならない医師の言葉に何て返したのか記憶は無い。気が付けば教えられた相手の病室の扉をノックしていて。返事が聞こえるや否や扉を開けて病室へと入るも対面した相手が自分の事を忘れている事が信じられず「あの…、」と小さく声を漏らしただけで其れ以上上手く言葉にする事が出来ずにいて )





1458: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-24 18:11:55

 





( 暫くして部屋をノックされ返事をすると、控えめに扉が開き。其処に立っていたのは見慣れない女性、暫し視線が重なったものの相手が部下だと認識する事は無く。様子から察するに見舞いに来たのだろうが、この部屋は相部屋では無い為自分以外の患者は居ない。部屋を間違えた素振りを見せる事も無い為、自分に会いに来たのだろうが相手に見覚えは無かった。医者が連絡をすると言っていた“ベル・ミラー”だろうかと思えば入り口に佇んだままの相手に「____レイクウッドの刑事か?」と尋ねて。部下だと言っていた為、相手が“ベル・ミラー”なら答えはYesになる筈だ。其処からの確認だったが、相手が来た所で既に署には連絡を入れて居る為伝える事も無い。知らない人間と2人で、其れも自分は横になった状態で対面すると言うのは何とも気不味い物で長く視線を合わせている事は無く。 )






 

1459: ベル・ミラー [×]
2022-05-24 18:43:30




( 視線が交わり開口一番の問い掛けが医師が言った事が紛れも無い事実である事を物語った。鞄を持つ指先にありったけの力を込めて嵐の如く荒ぶる感情を懸命に抑え付け頷けば「_ベル・ミラーです。私の初めての殺人事件を共に捜査してくれたのが、赴任して来て直ぐのエバンズさんでした。」数分と掛からずして外された視線に言い様のない悲しさを感じつつも己の名前は医師から聞いているだろう事を前提に“もう一度”自己紹介とどういった成り行きがあるのかの簡単な説明を加えて。後ろ手で扉を閉めたものの傍に近付く事が出来なかったのは、相手が“知らない人”を寄せ付けるのを良く思わないと知って居るから。ましてやこんな2人だけの病室で相手は入院着に身を包みベッドに横になって居るのだから。医療従事者の出入りの邪魔にならぬ様に扉から少しずれた位置で壁を背に佇めば、僅かに視線を下方に置いた儘「署にはエバンズさん自身で連絡したと聞きました。__あの!、何処まで覚えてますか?…アナンデール事件やセシリアさんの事、喫茶店の女性の事は分かりますか!?」医師からは相手がゆっくり思い出す迄下手に刺激しない様にと釘を刺されて居たのに…一度抑えが外れた感情は堰を切った様に溢れ出し気が付けば相手に詰め寄る様にして矢継ぎ早に質問を投げ掛けていて )





1460: アルバート・エバンズ [×]
2022-05-24 19:07:25

 






( レイクウッドに赴任して直ぐに捜査を請け負った殺人事件の事は記憶していた。しかしそれを相手と共に捜査したと言われてもその記憶は無く「____殺人が初めての刑事と組んだ記憶は無いな、それじゃあ捜査が進まない。」と返事をして。当時も同じ様な反応をした事も当然覚えては居ない。相手が不用意に近づいて来なかった事には内心安堵したものの其方に視線を向ける事無く反対側の窓を見据えて居て。再び視線を重ねたのは相手の口から妹の名前が出たからだった。それ以外の部分は何の事を言っているのかよく分からず怪訝な表情を浮かべただけ。“アナンデール”と言う地名には何か嫌悪感を感じるのだが、その感覚も自分では気付かない程に些細な物で受け流してしまい。「…何でお前が妹を知ってる。知り合いか、?」部下であると主張する相手が妹の存在を知っていると言う状況が腑に落ちず、知り合いだろうかと尋ねる。“だった”と過去形の言葉を使う事の無いその口振りは当然の様に妹が生きていると思い込んでいる物で、妙に危機迫った様子の相手に眉を顰めて。 )





 

1461: ベル・ミラー [×]
2022-05-24 20:37:40




( 返って来たのがあの日に良く似た反応なれば、相手らしい皮肉を思わず懐かしいと感じてしまった事に思わず感情が込み上げ自身を落ち着かせる様に小さく息を吐き出して。視線が重なった理由は“セシリア”の名前が互いの鼓膜を揺らしたから。感情に任せて数分前の医師の注意を華麗に無視した結果に今更になって不味いと思えば一歩、二歩、と相手から距離を取る様に後退りをして先程の壁の位置からは近い所で一度立ち止まりつつ「…以前エバンズさんとの会話の中で、」と誤魔化すには煮え切らない返事をするも決して嘘では無いのだから疚しい事は無い。何はともあれ喫茶店の記憶が無い事、妹の記憶はある事が分かった。__のだが…。相手に関する事の直感は何時だって少しの違和感も取り零す事をしない。其れは今回も例外では無く此れと言った理由は説明出来ないものの、確かな疑念がふつふつと泡ぶくの様に湧き出て来れば「あの、エバンズさん__セシリアさんに記憶障害の事は知らせましたか?」ドクン、ドクン、と嫌な高鳴り方をする心臓の音が相手にも聞こえてしまうのではないかと思える程の緊張の中で、恐る恐ると言った口調で問い掛けて )





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