TOP > 1対1のなりきりチャット

ただただ、絆されて/〆/92


最初 [*]前頁 次頁[#] 最新 50レス ▼下へ
自分のトピックを作る
61: レイ・エッセル [×]
2021-09-12 10:30:14


(縁談について自分に任せて欲しいと言ったのはもう自分は子供ではないと言うちょっとした意地で、だからこそ父からこちらの判断に委ねると言ってくれると少しだけ認めてくれたように思えて、いつでも相談に乗ってくれると言った父を落胆させないようにしなければと気を引き締めて。話にひと段落つけば、朝食の時間はつつがなく終了し。父が食堂を後にすれば、自分も昨日やり残していた人異平等推進派の領主達への今回の遠征録をしたためたり、そのほかにも整理しなければならないものが多くあると自室に向かい。手紙の用意をしていると、昨夜包まれた不安を思い出し、筆を置けば書斎の伝声管を使い)
爺、爺はいるか!

(/なるほど、それでは兄と姉、どちらも採用したいと思います!立場?のあたりは上手く話を作ることができると思いますので!)



62: レイ・エッセル [×]
2021-09-12 16:55:22


(/すいません、本体会話だけ失礼します。

問題なければこの後出かけるところまでスキップしていただいて大丈夫です。こちらが跡取り息子役をそれっぽく務めさせていただきますので!)



63: アトラリア [×]
2021-09-13 19:50:26


(主は執事長と込み入った話をするようで、書斎でも食べられるような軽いものを昼食として届けに行くよう、執事長直々にお願いをされ。帰ってきて早々、仕事を詰め込んでしまって大丈夫なのだろうかといつも通り少し心配に思いつつ、自分にできるサポートを精一杯するのみだ、と気を取り直して食事を届け、出かける支度に取りかかり。制服替わりのエプロンとメイド服を脱ぎ、町娘らしい地味なワンピースを着用し、つばの広いボンネットと髪で巻き角が目立たないように隠して。麻の編み籠を持って、同僚に出かける旨、帰宅予定時間を伝えてから使用人用の小さめの門から屋敷を後にし。屋敷を取り囲む森は鬱蒼と茂っており、馬車用に整備された道を大きく外れでもすれば迷い込んでしまうだろう。道端近くには背の低いラズベリーの木がよく熟れた木の実をたわわに実らせていて、味見用に摘んだ数粒は濃厚な甘酸っぱさを秘めていた。帰りは絶対にもっと摘んでいこう、と心に決め足を進めて。しばらくすると森も開け、王都へ続く街道が見えてきて。馬車の轍が幾重にも重なり踏み固められた道は歩きやすく、徒歩でもそう時間をかけることなく街までたどり着けるが、運良く通りがかった荷馬車に乗せてもらい、少しお得な思いをしつつ。)
ありがとうございました!
(自身のことを子供と勘違いしていそうな御者に礼を言い、先程摘んだラズベリーを渡し、街へと降り立って。目的の食材はちょっとした贅沢品で、露店ではあまり見かけない。そのため、立派な店先が並ぶ商店街まで足を伸ばすことにし。市場の喧騒を離れ、賑やかながら少し落ち着いた雰囲気の通りを進み、目的の食品店にたどり着き。)
すみません、エッセル家の使いの者です。
(栄養価の高いコール牛の乳、黄身の大きな魔鳥の卵、ほんのりと甘みのある隣国のバター。目的の品を全て揃え、バターが溶けないよう小ぶりの氷魔石までおまけでいただいてしまい、深々と礼をし店を後にし。外の石畳に足を踏み出して数歩、突然、背後から何か固いものがぶつかってきて。持ち前の力の強さで自身がよろけることは無かったが、相手はそうは行かなかったらしく、激しくたたらを踏み。ぶつかって来たのはそちらであったが、一応謝罪をしておこう、と振り向き。)
すいませ、ッッ!?
(その者の顔を見た途端、全身の血の気がサッと引き、呼吸が止まり。危険信号を絶え間なく発する脳とは裏腹に、体は動くことを拒み、ただ相手を見上げることしか出来なくて。忘れ去ったはずの記憶が甦り、痛覚などを持たない筈の左の角が鈍く痛み出し。どうして、あの日逃げ出したはずなのに。また出会ってしまうなんて、まるで悪い夢のようで。)


(/お気遣いありがとうございます!ご相談しようかと丁度悩んでいたところでした…角を折られた犯人役も引き受けて頂いてしまって恐縮です。街中のシーンまで進めてしまったのですが、帰宅が遅いと気付いたレイ様が助けに来てくださる…という流れで大丈夫でしょうか?一緒にお出かけする予定だったかもしれないと今になって思い立ってしまい…もしそうでしたら喜んで書き直しますので、どうぞ遠慮なくお申し付けください!)

64: ハーゲン/レイ・エッセル [×]
2021-09-13 22:57:59


【ハーゲン】

(ヒトと異種族が手を取り合って生きていくなどくだらない妄想。世迷言である。ヒトこそが至高。異種族などがヒトの隣に立つことなどあっていいはずがない。だというのに、このウィンダリア王国はあろうことか人異平等というバカげた思想を掲げ、推進している。異種族は「使ってこそ」なのだ。そう、「使ってこそ」。であれば、ヒトである私が異種族を正しく使ってやろう。そんな歪んだ思想を胸に秘めながら「ハーゲン・バッケスホーフ」はウィンダリア王国国領の街のひとつを歩く。ハーゲンは裏では異種族を攫い、劣悪な条件で働かせたり人身売買もやっている「バッケスホーフ商会」の跡取り息子である。ハーゲンは今日も町を歩きながら攫う異種族を選りすぐっている。あの異様に小さい身長は…ドラフ族の女か。ドラフ族であれば力仕事をやらせることができるし女のその体つきは一部の人間たちに人気があり、娼館に売り飛ばして働かせることもできるだろう。ハーゲンはそうやって下衆な考えをしながらアトラリアに狙いを定め近づく。ドラフ族は無駄に力が強いため、スピード勝負だ。そう注意しながら手枷を準備して背後から近づき、やがてアトラリアが人通りのない道に差し掛かったタイミングで背後からぶつかって。こうすれば相手は驚くか謝罪するかのどちらかだ。どちらにしても一瞬のスキが生まれ、手枷をはめることができる。さて、このドラフはどちらだと様子を窺っていると驚くにしては異様な様子で。ハーゲンはあまたの異種族を攫っているため、有象無象のドラフのことなど覚えていない。このドラフと因縁があることなど知る由もなく、とにかく隙だらけの相手は好都合だと手枷をそのまま嵌め、「お嬢ちゃん、ちょっと来てもらおうか。」と、そのまま路地裏へと相手を引っ張っていき。)

【レイ】

…ふぅ。
(爺に相談したところ、爺もベルベット家から何かを感じているらしく、ここは密偵を出して様子を見ようということになった。目先の悩みもいったん保留になったということで昼食とともに届けられたポットに入っていた冷めきったコーヒーの残りをカップに注ぎ、一息ついて。しかし、カップをソーサーに置いた途端、取っ手がパキリと折れてしまい。なにか不吉な予兆だろうか。そうやってカップを眺めていると言いようのない嫌な予感に包まれて。そういえば自分の従者は出かけるといったが告げられた行先にしては帰りが遅い。…様子を見に行くだけだ。何もなかったらそれでいいし一緒に帰ることだって出来る。そうやって自分に言い聞かせれば、勢いよく立ち上がり剣を腰に携えて足早に屋敷を出ていけば愛馬にまたがり、街へと駆け出して。)
ヘルエス!飛ばせ!(当たるぞ…!俺の嫌な予感は…!)

【ハーゲン】

(抵抗するドラフ族の女をやがて人目の届かない路地裏の奥へと連れていけば、今度は足かせをはめて身動きを完全に封じて「まずは具合を確かめようか…。」と、ハーゲンは下卑た笑みを浮かべながら相手の体をまさぐったり、おもむろに胸を触ったりなどして。)

(/いえいえ!こちらも返しにくい返信をしてしまって申し訳ありません…!

書き直すなんてとんでもないです!そうですね、そのように進めてもらって、上記のセクハラに反抗したアトラリア様に、逆切れを起こしたハーゲンが暴力をふるうところで颯爽()と駆け付けたいと思いますので破廉恥な表現がありますがもうすこしお付き合いいただければ…!)



65: アトラリア [×]
2021-09-14 03:15:47


(混乱する頭、言うことを聞かない体。酸素が足りないのか、あるいは多すぎるのか、呼吸が苦しくなるにつれ視界の端が暗転していき、気付いたときには手首に冷たい鉄の感触。背筋が凍り、咄嗟にそれを外そうと腕に力を込めたはずが、高圧的な声を聞いてしまい。絶望と、幼い頃刷り込まれた恐怖に支配され、するすると力が抜けていき。叫びたかった。けれど声は出なかった。逃げ出したかった。けれど足は震えるばかり。__助けてほしかった。けれど、縋るべき相手はどこにもいなかった。それでも弱々しく抗うことができたのは、奥底の本能が男を拒んだからだろうか。身の入らない抵抗は容易に封じ込まれ。)
……ァ、いや、イヤッ…!
(手に持っていた買い物籠が振り払われ、床に落ちるのを見て、やっとか細い声を発することができ。霞む視界の向こうでは、割れてしまった卵の大きな黄身が無機質な石畳の隙間に流れていき。幸せな時間を過ごすためにあったそれらがぐちゃぐちゃにされてしまった姿は、今の自身の自尊心と重なってしまって、不覚にも涙がこぼれ。無残な姿になった食材たちに手を伸ばし、男の手から逃れようとするも、角を折られた痛みの記憶に邪魔をされ続け、気付けば人目の届かない路地裏の奥に連れ去られてしまっていて。こんな所では、悲鳴を上げても誰も気づいてくれない。そもそも、ドラフの女が男性に組み解かれていたところで"そういう"目でしかみられない。助けを望むには、絶望的過ぎて。足枷をかけられながら、うわ言のように相手に慈悲を願い。)
やめ……っ、やめて、くださ……
(頬からつたう涙は酷く冷えており。体を這うように滑らされた暴漢の手は、ひたすらに生理的嫌悪を呼び起こして、その耐えがたい気持ち悪さに鳥肌が立ち。全身が汚されていく感覚に吐き気がして。本当は主に捧げたかった、彼のためにあるものだったというのに、そんな想いは前の男に理解されるはずもなく。嫌なのに。嫌で仕方がないのに、いつもの怪力を使うこともなくただただ涙を流すことしかできないのは、『諦めてしまえ』と囁くもう一人の自分がいるからで。__だって、もしかしたら。大人しくしていれば、"これ以上"痛いことはされないかもしれないじゃないか。従順にしていれば、少しだけ我慢をすれば、相手は満足して立ち去ってくれるかもしれない。ドラフの角は生え変わらない。また傷でもつけられてしまったら、一生その醜い角のまま生きていくしかなくなってしまう。ただでさえ欠けた不格好な角なのに、それがもっと、なんて。その姿をレイに見られたら、耐えられるはずがない。己の純潔なんて、最初から彼に捧げられるはずもないのだから__)
__『そうだ、アリアにお土産。あるんだった』
  『これは花の香油だよ』
  『髪につけたり、軟膏として使うんだって。アリア、水仕事多いからさ』
(…あぁ、違う。そういうことではない。主の言葉を思い出し、ぐ、っと強張っていた体に更に力が籠り。彼は、レイは、アトラリアをいつも大事にしてくれた。アトラリアを一人の人間として家族のように、対等に、たくさん慈しんでくれた。ならば。彼が助け、彼が大切にしたアトラリアが、傷つけられるわけにはいかない。彼を悲しませるようなことは、してはならない。)
誰か!助けてくださいッ!誰かぁっ!!
(まだ、恐怖に体は竦む。過去の記憶にがんじがらめにされ、男の体重に抵抗する力はかき集められない。だとしても、と。自身の体は自分だけのものではないのだ、と己を叱咤して、声を張り上げ。助けがくる確率がなんだ。立場の弱さがなんだ。それで諦めてしまったら、それこそ主に顔向けできないではないか。今の自分にできるだけのことをしよう。声が枯れようとも、手足や、大切な角を折られようとも。心だけは屈してなるものかと、闘志を奮い立たせ、男を睨みつけて。)
はなッ、せ!お前なんかがっ、私に、触るな!!


(/返しにくいだなんて、そんなことは全く…!お気遣いありがとうございます…こちらもノリノリですので大丈夫です!むしろハーゲン…ハゲ…とくすっと来てしまいました笑。引き続きよろしくお願いいたします…!(隠れ)

66: ハーゲン/レイ・エッセル [×]
2021-09-14 12:15:09


【ハーゲン】

(組み伏せられたドラフはこの極限の状況に耐えられずにとうとう涙を流すが、良心の欠片も持ち合わせていないこの自分にはその表情はただ嗜虐心を昂らせてしまうだけでこのまま味見を済ませてしまおうと肌の柔らかさを確認し終われば今度は衣服に手をかけて。しかし、先ほどの様子とは一転して声を荒げて助けを求める声と、その後に続く言葉にピタリと動きを止めて。『お前「なんか」』…?異種族がヒトを…俺を下に見ることなど許されない。許されるはずがない。自分の中でなにかがぷつんと切れれば懐からナイフを取り出し、相手に向けて。売り飛ばす異種族の体に傷をつけてしまえば多少値は下がってしまうが仕方がない。このドラフ族にどちらが上なのかを思い知らせなければと振りかぶれば相手の肩あたりに向けて勢いよく振り下ろして。)

【レイ】

(愛馬を全速力で走らせれば相手の告げていた目的地にものの数分で到着し。自分の屋敷のある森とこの町を真っすぐつなぐ街道では相手とすれ違うことはなかった。嫌な鼓動を刻む胸を抑えながら町を駆け抜け、露店の店主達にドラフ族の女性を見なかったかと聞き取りをしていって。どうやら身長の低い相手は人々の目に留まっていたらしく、店主たちが教えてくれた道を進めば行きついた先に乱暴に捨てられたと推測できる麻の編籠が道端に落ちており、辺りにはコール牛の乳。少しお高そうなバター。そして落ちた衝撃に耐えられずに割れて中身が露わになった魔鳥の卵が散らばっており。これらはどれもケーキの材料だ。これを見た瞬間、相手の身に何かがあったことを確信し。この人異平等推進の国で異種族になにかあれば周りが騒ぐはず。しかし、それもなかったことから相手はどこか人目の届かないところに連れていかれたに違いない。そうやって周りを見渡していると身を隠すにはちょうど良い路地裏があり、そこに相手が連れていかれたという確信はなくとも吸い込まれるようにその路地裏に向かい。奥へ奥へと進んでいけば、不意に自分専属のメイドの助けを求める声が聞こえ、それに反応すれば弾かれたように走って声の聞こえた方向へと向かい。そしてたどりついた先には見知らぬ男に組み伏せられた自分専属のメイドが今にもナイフで刺されようとしている場面で。その場面を見た瞬間怒りで我を失いかけるが、まずは相手がナイフに刺されないことが先決だと何よりも相手のことを想い、メイドの体に覆いかぶさるように体を挟み込めば振り下ろされたナイフから相手を守り。)
あっ…ぐっ…!
(相手に刺さるはずだったナイフは当然自分に刺さるわけで、自分の背中に突き刺さったナイフの痛みに声を出しかけるがなんとか耐え、今度はこちらの番だと痛みに耐えながら男の顔に渾身の右ストレートで反撃して。突き飛ばされた相手に「何してんだお前!?」と、怒りの矛先を向け普段の様子からでは考えられないほど声を荒げているのは自分のメイドに危害を加えようとしたことに腹を立てていて。)

(/ノリノリだということで安心しました…!こちらこそよろしくお願いします…!(隠れ))



67: アトラリア [×]
2021-09-14 19:33:40


(物言いが男の癇に障ったのだろうか。暴漢の目付きは途端に凶暴さを増し、一才の理性を手放したかのように見えて。そうして奴が懐から取り出したのは鈍く光る一本の刃物。自分の目にはその刃渡りは大きく映り、死を予感してしまい。きたる痛みに備えるべく、強く目を瞑って身を硬くして。最後脳裏に浮かんだのは、愛しい幼馴染の姿で。ただ、会いたい。そう願った刹那、信じられない呻き声が聞こえて来て。)
……__ア、
(弾かれたように目を開き、飛び込んで来たのは広い背中。聞いたことがないような相手の怒鳴り声に、肉がぶつかる鈍い音。そして、大好きな人の背中から滴る、赤い赤い鉄臭さ。)
レイッ!!
(瞬間、理解した。自分は相手に庇われた。なぜ、とかどうやってとか些末なことはどうでもよく、ただ自身が受けるはずだった傷を、相手が代わりに受けてしまっまという事実だけが重くのしかかり。相手の背中にはナイフが深く突き立てられていて。傷口から溢れ出した血が、目の前が真っ暗になりそうな早さで衣服を染め上げて。自身を縛る手枷も、足枷にも構うことなく転がるようにして相手に近寄り。)
レイ…っ、レイ、どうして…!血が、いやだっ…レイ!
(うわ言のように彼の名前を呼び。どうか、と信じてもいない神に、どうか彼が無事でありますようにと祈って。)

68: ハーゲン/レイ・エッセル [×]
2021-09-14 22:27:58


【レイ】

だいっ…じょうぶ…!助けに来た!
(自分の拳によって男が突き飛ばされると少しの隙が生まれ、その間にうわごとのように名前を呼んで取り乱す相手を安心させるように、まずは枷によってうまく身動きが取れない体を路地の壁に寄りかからせて力強い声色と言葉で上記の様に述べて。次に背中に突き刺さったままの邪魔なナイフを抜かなければ、と手をかけて一呼吸置き。大丈夫、痛いのは一瞬。すぐに死ぬわけじゃない。と己に言い聞かせて覚悟を決めればナイフを「…すぅ…ふん…ぐっ…!」と自分の背中から慎重に抜いて。どうやら当たり所がよかったらしく、血が噴き出すようなことはなかったが、それでもとく…とく…と傷口から血が垂れて衣服に広がり続け。しかし、いまはそんな痛みなど知ったことかと自分のメイドに狼藉を働いた男に対して怒り狂っており、改めて男に対して視線を向けるとその顔に見覚えがあり。「お前…ハーゲンだな…!」と腹の底から怒りを込めた声で呼ぶその名の持ち主は表ではクリーンを装っているが、裏では異種族の人身売買や強制労働をさせているバッケスホーフ商会の跡取り息子で、人異平等推進の者たちの間では悪い意味で有名人だ。そんな有名人が己のメイドに手を掛けようとしていた。その事実に怒りにもう×慈悲はないと、体勢を立て直している男の首に寸でのところまで剣を向ければ)
覚悟はできてるんだろうな…!

【ハーゲン】

…ぐぅっ!?
(ヒトが、俺が上。そしてお前は下。その事実をその人間離れした体に教え込むためにナイフを勢いよく振り下ろすがそのナイフは別の人物に突き刺さっており、何が起こったのかわからず一瞬呆けていれば顔面に強烈な一撃が撃ち込まれ、あまりの勢いに吹っ飛ばされて。「あぁ…いてぇ…いてぇよぉ…。」と情けなく嘆きながら体勢を立て直すが、首に剣を向けられればそれ以上動けなくなってしまい。この男が俺は殴った犯人か。しかし、この顔は…と、頭だけは動かして目の前の男を記憶の中から探し出し。(思い出した…!エッセル家のレイだ…!)と、商会の間で悪い意味での有名人になっている相手の顔を思い出し。エッセル家の者であれば、自分の素性が割れているだろう。人異平等とかいう世迷言を掲げる餓鬼が…と恨めしそうに睨むが今は自分が圧倒的に崖っぷちであり、まずはこの状況から脱しなければと頭を回転させれば「ひいぃぃ!わ、悪かった!もうこんなことしないから!許してくれ…!」と情けなく命乞いをして。)



69: ハーゲン/レイ・エッセル [×]
2021-09-14 22:31:09


【レイ】

…っ!そうやって助けを求めた人たちを次から次にお前は…!
(もう寸分動かせば男の首に突き刺さるといったところで、人としての良心が歯止めを掛ければこちらも動きを止めて。そうやって動けずにいると、目の前の男は情けなく命乞いをし始めた。今まで数多くの異種族を地獄に陥れた人間が今更そんな口を述べるのかと怒りをかみしめながら上記を述べて。もう情けを掛ける必要はないと剣を振りかぶるが、またとどまってしまい。やはり自分は人の子のようで、自分はこれ以上できないと剣を降ろしては「鍵を出せ。」と冷たく言い放ち。)

【ハーゲン】

…っ!
(どうやら命乞いもむなしく無駄に終わってしまったようで、向けられた剣が振り上げられれば思わず目をつぶり。しかし、いつまで経っても運命の時はこず、恐る恐る目を開けばどうやら助かったようで。「あ、あぁ…わかった…。」と、腰を抜かしながらも懐からドラフ族にかけてある手枷と足枷の鍵を相手に渡して。)

【レイ】

二度とこんなことするなよ…!
(男から鍵を差し出されればそれを乱暴に奪い取り、睨みつけながらそう吐き捨てて。見逃すわけではない。実際にやつの商会がやっているとことは裏が取れており、奴等を裁くのは奴等の悪事を日のもとにさらけ出して司法の場で裁くのだと自分に言い聞かせて。そうして受け取った鍵で相手の手と足にかかっている枷を外せば「大丈夫か?さぁ、帰ろう。」と、安心させるように頭と角を撫でれば相手の体を支えて立たせてこの場を後にしようとして。)



70: ハーゲン/レイ・エッセル [×]
2021-09-14 23:01:07


【ハーゲン】

(鍵を渡せばもう用済みらしく、睨みつけてから去っていく相手の背中を見れば危機は脱したようだと胸を撫で下ろして。しかし、しかしこのまま自分が終わると思うなど愚かにもほどがあるだろう。この場を後にする男とドラフ族の背中を眺めながら懐に隠していたもう一つのナイフを取り出して。「人外どもは…」と呟きながらふらふらと力なく立ち上がるが自分を殴った男への怒りがこみ上げれば体に歪な力がみなぎってきて「人外どもは…!」そうして地面をけりだせば、「俺に使われるべきなんだーーー!」とナイフを相手に向け、そのまま突き刺そうと男に向かって走り出して。)

【レイ】

(ひとまず、この場を相手と自分が無事で帰ること。そのことが頭の中でいっぱいになっており、ドーパミンの過剰分泌のせいで血で染まり切った背中に気付くこともなくて。しかし、後方から男の声がして振り向いてみると自棄になったのかこちらにまたナイフを向けて走ってきていて。一度見逃してやったというのにまだそんなことをするのか。つくづく救えないとまた怒りがこみ上げれば向かってきたナイフを左の素手でつかんで「この…!大馬鹿野郎!」と、もう一度怒りを込めた渾身のストレートを相手の顔面にお見舞いし、今度の一撃で相手は完全に気絶しており。ナイフを掴んだ手から血が流れていることにも気づかず)
さ、行こう。

(/長編書いてしまってごめんなさい!絡むところは最初と最後の文と、最小限にとどめてもらって構いませんので…!)



71: アトラリア [×]
2021-09-15 14:50:39


(相手の大きな手に触れられ、こんな状況にも関わらず優しい言葉をかけられ、不覚にも安心してしまい。相手は深傷を負っていて、自分が気を抜いてしまってはいけないのに、心のどこかで『もう大丈夫だ』とそれどころではないのに安堵を覚えてしまって。「ありがとう」と感謝の気持ちを口に出せたのかも定かではなく、凍っていた四肢にようやく温かみが戻り。そうして自分を救ってくれた相手はしかし、己のことを顧みず暴漢に立ち向かおうとしていて。彼が背中に突き刺さったナイフに手を伸ばしたとき、声にならない悲鳴を上げそうになったが、間に合わなかったようで、刃物は引き抜かれてしまった。相手の苦しそうな声がざらりと耳にこびり着き、離れない。忘れられない。恐れていたように血が噴き出すことはなかったが、それでも辛うじて傷口を堰き止めていた栓がなくなってしまったのは事実で、相手が派手に動いてしまったら更に血が流れるだろう。心配と罪悪感、焦燥と恐怖。様々な感情に支配されて、心臓が破裂しそうで、相手がこれ以上傷付かないよう願うことしかできなくて。しかし、暴漢に剣先を向け、激昂し武器を振りかぶった相手を見たときは、逆に心臓が止まりそうになり。強張った喉から「殺さないで」という言葉を発する前に、主は剣を納めていて。それを見、緊張が解れた瞬間、相手がその手を汚すことがなかったことに心底安堵し、一滴の涙が溢れてしまい。相手になんと声をかけていいか悩んでいるうちに、拘束具の鍵を入手した相手が解放してくれて。彼だって痛いだろうに、辛いだろうに、自身を気遣うように優しく声をかけられて。今すぐ抱きつきたい気持ちを堪えながら、せめて涙を見せまいと精一杯つくろった顔で、今度こそ礼を述べ。)
私は、大丈夫…っありがとう、レイ…。
(相手にそっと頭と角を撫でられれば、安堵と愛おしさにたまらない気持ちになり。早く、早くこの人の怪我を治療しなければ。それだけを胸に、負傷した彼に立たせてもらってしまったことを恥も今は殴り捨て、最善の手はなんだ、と考えていたのが悪かったのか。『安全確保』という一番重要なことを失念しまっていて。戦意消失したかと思われていた男が突然雄叫びを上げ、小型ナイフを手に突撃してきたとき、何度も聞かされ心を壊されたその声にまたもや体が硬直してしまって。穏やかな主の、激昂した怒鳴り声。肉がぶつかる音に、男が殴り飛ばされたのだと理解し。なら、男が持っていた凶器はどう対処したのか。そう思い相手に視線を向ければ、答えは自ずと分かった。いつもアトラリアを優しく撫でてくれる手が、ざっくりと傷つけられてしまっていた。その生臭い血の香りに、ハッと息を飲み。)
血が…ひどい、怪我……っ
(懐からハンカチを取り出し、気休め適度にしかならなくとも、それを相手の手に巻き付け止血を試み。まず、先決なのは彼の傷の手当てをしてもらうことだろう。血を失いすぎていないことを祈り、混乱する頭でも、これ以上彼を歩かせることは良くないと判断し。)
ごめん、ちょっと…嫌かもしれないけど、ごめん!
(奥歯を噛み締め、意識をしっかり保ち。医師の元へ主を運ぼうと、彼の膝裏に腕を回し、なるべく背中の傷に負荷をかけないよう、体を持ち上げようとし。)
すぐお医者さまのところに、着くから…っ!
(声は震えていなかっただろうか。自分も彼のように、不安を取り除ける言葉をかけられただろうか。相手を助けなければ、という使命感に支配された頭は、それすらもまともに考えられなくて。)


(/わぁぁぁ、カッコいいレイ様がこんなにも…!ありがとうございます…ありがとうございます…過剰摂取で心臓が…!とても読み応えのある長文で舞い上がってしまいました…どうかお気になさらず!)

72: レイ・エッセル [×]
2021-09-15 17:27:13


え?あ、あぁ…血…血ね…
(吹っ飛ばされた男に見向きすることもなくその場を立ち去ろうとするが、傍らの相手が取り乱しながらもハンカチをこちらの手に巻きつけるとようやく自分の手から出血していることに気づき。しかし、未だ興奮状態から抜け切っていないのかその血まみれの手を見ても冷静を保っており、呆けているように上記を呟いて。だがそれも束の間。血が多量に抜けたためか、自然と落ち着きを取り戻し自分がどんな状況かが頭の中で理解してきて。「…っぁ゛…!」と、今になってようやく手の傷と背中の刺し傷の痛みに気づけば痛みに悶えて。やがて多量の失血で視界も頭の中もかすみがかり、相手が何を言っているのかもわからないほど意識を朦朧とさせていれば抵抗もできずに相手に抱き上げられてしまい。そんな意識の中で相手が自分をどこかへと運んでいることは理解でき、動けているということは無事なのだろうとそれだけ頭の中でわかれば安心したように力のない笑みを浮かべ、ハンカチが巻き付けられた手で相手の頬に手をやれば吸いきれなくなった血がその頬に塗られ、「あぁ…よかった…。」とだけ呟けば出血多量で気を失ったのか、その手を力なくだらりと垂らさせて。)

(/ご容赦くださり、ありがとうございます…!少し、進行を急ぎすぎてしまったので、これから注意しようと思います…!)



73: アトラリア [×]
2021-09-16 14:09:16


レイ、レイ…!
(いつも通り、頬を撫でて自分を安心させてくれようとした相手は、それっきり反応を示さなくなり。ぬるりとした手のひらの感触だけが、酷く鮮明に残って。心臓が嫌な音を立て、先程とは違う、じりじりと侵食してくる恐怖を振り払うように足に力を込め。小さな体では思ったほど前に進めず、路地裏がどこまでも続いてるように感じ。)
もうすぐだから…お願い、まだ…
(「いかないで」、は口に出せず。ようやく表通りに飛び出すと、相手の愛馬が主の異変を察してか忙しなく足踏みをしていて。相手は相当無理をして助けに来てくれたようで、しっとりと汗を浮かべたヘルエスの周りには様子を見にきた人々が集まっていて、血濡れの相手を背負って現れたアトラリアに彼らも動揺し、ざわめき。)
お医者さままでご案内いただけますか…!レイ…レイ・エッセル様が、刺されてっ、犯人はこの路地の奥に!
(子供のような容姿、そして異種族の自分が叫んだことに一瞬訝しんだ様子だった人々も、主人の名前を出せば事の重大さを察したようで。それからは目が回るような展開だった。屈強な男たちは路地裏へバーゲンを拘束しに行き、乗馬に自信があるという青年はヘルエスに跨り屋敷へ知らせを届けに。食料品店の奥さんは息を切らしながらアトラリアを診療所まで先導してくれ、ものの数分で主を医者の元へ運び込むことができて。血相を変えた医師に「最善を尽くす」とだけ言われ、診察室から追い出され。付き添ってくれた店員さんに宥められながら、血の滲んだワンピースの袖を気にすることもなく、ただただ願った。レイが助かりますように。私の命を削ってもいいから、)
どうかレイだけは__
(それから、どれくらいの時が過ぎただろうか。街の治安維持隊に事情聴取され、しどろもどろに答えていたら旦那様が現れて。また一から説明をやり直し、何度も、何度も頭を下げ。自分があんなことを言わなければハーゲンの怒りを買うこともなく、レイ様もお怪我をされなかったはずだと、謝罪を繰り返して。旦那様は自分を責めることも非難することもせず、ただ静かに話を聞いていて。やがて、アトラリアに怪我はなかったのか、気に病むことはない、息子を運んでくれてありがとう…などと慰めの言葉を残し。レイの容態が安定したら馬車で屋敷に運ぶよう指示を残し、ハーゲンが囚われた治安維持隊の本部へと出向くようで。最後、アトラリアに主の側にいるようにと一言だけ残し、ヨハネスは立ち去って。そうしているうちに、やっと診察室の扉が開かれて。)
先生…!レイ、様はっ!
(飛び上がった自分を宥めるように医師は深く頷き。「眠っておられます。しかし、出血があまりに多く…目が覚めるまでは油断を許さない状況です」とゆっくり、落ち着いた声で答えてくれ。今夜、高熱に魘されるかもしれないから、それも注意しなくてはいけないようで。万が一容態が急変した場合に備えて、今晩は診療所に泊まったほうが安全と判断され。一通りの説明を受け、清潔な服に着替えて、やっと相手が眠る側に行かせてもらえ。ベッドに横たわる相手の顔は生気がほとんど感じられなくて、僅かな胸の上下だけが彼が生きていると感じられる証拠で。側に置かれた椅子に腰掛け、優しくその手を握り。)
……レイ、痛かったね。まだ痛いか…。頑張ったね、手術。もう大丈夫だよ。あとはゆっくり、傷が癒えるのを待つだけだから…負けないで、ね。ずっと側にいる、から…
(自分に言い聞かせてるのか、相手に届くと信じているのか。掠れた涙声で、そう呟き続け。)


(/お屋敷でレイ様を看病するシーンまでスキップするつもりが、長くなってしまいました…一先ずここまで投稿させていただきました…!続きはもう少しお待ちくださいませ。)

74: レイ・エッセル [×]
2021-09-16 21:55:01


(/いえいえ、アトラリア様が息子のために必死に走ってくれるシーン、感動しました!読みごたえがあってとても素敵です。

ひとまず本体会話だけ失礼します。「高熱に~」とありますがこのあと、息子を発熱させたほうがよろしいでしょうか?それとも、容体は安定して屋敷に移し、数日後に目を覚ますところまでスキップしますか?)



75: アトラリア [×]
2021-09-16 23:27:40


(それから数日。医師による渾身的な治療と、相手の生まれ持った生命力もあってか、命に別状がないと判断された相手は屋敷に運ばれ、今は自室のベッドに寝かされている。後は目覚めを待つだけ、とのことで、一先ずは安心したものの完全には不安を拭えなくて。流石に傷が痛むのか、毎朝恒例であった相手の脱衣癖はなりを潜め、あんなに呆れていたのに早くあの日常に戻りたいと切に願うようになっており。毎朝の習慣で、シャッと主の部屋のカーテンを引き、空気を入れ替えるため窓を少し開け。軟膏や薬の匂いが部屋に籠るのはどうにも苦手で、ここ最近は朝一で換気をするのが恒例となっていて。もちろん、主の体調に差し支えない程度に。)
おはようございます!
(相手が眠るベッドに向けて、いつも通りの明るい声で挨拶をし。背中の傷を保護するため、うつ伏せに寝かせられている相手は少し寝苦しそうで。無造作に跳ねた黒髪の下には、精悍な美しさを残しつつも、少しやつれた相手の顔が見え。)
今日はすごくいい天気になりそう。お洗濯日和だねー、ランドリーの子達が喜ぶかも。そういえば昨日ね、アプトン・食料雑貨店〈グローサーズ〉さんからお届けものがあったの。牛乳と、卵とバター。エッセル家の、レイ様の活動を陰ながら応援したいって。嬉しいよねぇ…ちゃんと支持してくれてる人もいるんだなって思うと、本当に……。あ、いただいたものでね、リクエスト通りシフォンケーキを作ったんだよ。一晩寝かせたから、しっとりしてるだろうなぁ。今日が食べ頃だよ!だから、
(明るい声で取り止めもない話をしながら、布団を剥がしそっと相手の肩に触れ。「はやくおきてよ」という言葉は震え、まともに発することはできなくて。ぽたり、とこぼれた雫が相手の頬に落ち、慌ててそれをすくい取り。相手の背中と手のひらの包帯を確認し、血が少し滲んでいたため取り替える必要がありそうだと判断して。「失礼しますね」と形式的に声をかけ、きつく絞った手ぬぐいで汗を拭いつつ、包帯を取り替え。広い背中に残った痛々しい傷は、きっと跡が残ってしまうだろう。)
…ごめんね。私がもっとしっかりしてたら、こんなことにならなかったのに。どうして庇っちゃうかなぁ……レイのことだから、咄嗟に体が動いたって言いそうだけど。…レイがいなくなったら私、どうしていいか分からないよ。ずっと、ずっと、レイのために生きるって、……許されるなら、一生側にいたいって思ってるんだよ。結婚だって…本当は、して欲しくないのに。
(相手が眠っているのをいいことに、つい本音を吐露してしまい。包帯を巻き終え、相手新しい寝巻きに袖を通させ、再び横たわらせ。)
こんなことになるなら、ちゃんと好きだって言えばよかった。
(相手がそうしてくれたように、艶やかな黒髪に指を差し込み、優しく梳いて。)
弟とか主としてだけじゃなくて、レイがレイだから、好きだって。誰よりも大切だって…ちゃんと伝えてたら、違ってたのかな。もう少し自分を大事にしてくれた…のかな。
(鼻の奥がツンと痛み、エプロンの袖を握る手が震え。)
レイが見つけてくれたあの日から、私の命も…心も、全部貴方に捧げるって決めたの。だから、お願い。もうこんな危ないこと…しないでよ。私のせいでレイがし、しんだら、後を追ってやるんだからね。
(浮かんだ涙を袖口で拭い、最後の科白は冗談まじりに呟き、相手の肩に布団をかけ直そうとし。)


(/遅くなってしまい、すみません…!レイ様がいつ目を覚ましても良さそうなところまでスキップさせていただきましたが…大丈夫でしたでしょうか。アトラリアの独白が聞こえていたかはお任せします!)

76: レイ・エッセル [×]
2021-09-17 01:09:26


(目が覚めた時に広がった光景はどこまでも、辺り一面真っ白でなにもない世界で。いや、そもそも自分は目が覚めているのだろうか。これまでの記憶をたどっていくと、愛する人を暴漢の手から護り、その後出血で倒れたことを思い出し。だとすれば、ここは死後の世界というものだろうか。「(案外短い人生だったな…。)」と自分の手を眺めながら嘆くようにつぶやくも「(でも、アリアが無事ならそれでいいか。)」と、愛する人を護れたということを誇りに思いながら前を向き。さて、ここからどうするべきなのか。童話のようにお空から天使が迎えに来てくれるのだろうか。それとも、自分は地獄に落とされるのだろうか。ひとまずはどこかへ歩いてみるかと立ち上がり、いく当てもなく歩を進めようとするとどこからか、悲しむような声が聞こえてきて。)
『私が…かりし……ら、こ……とにな…ったの…。』
『…がい……ったら…、どう…いか分…ないよ。』
(遠くから聞こえる悲しむような声は聞き覚えのあるものだ。そう、毎朝自分をおこしに来てくれて、毎朝自分の身だしなみを整えてくれて、アフタヌーンティにはよくシフォンケーキを焼いてくれる、愛する人の声。)
『レイ……めに生…るって、』
『許され…なら、一生側にい…て思って…だよ。結婚だって…本当は、して欲しくな…のに。』
(その声の響くほうへ歩いてみると徐々にその悲しむような声が鮮明に聞こえてきて。しかしその言葉はまるで告白する前のような言葉で、そして次に続いた言葉に唖然としてしまって。)
『ちゃんと好きだって言えばよかった。』
(なんということだ。自分と相手は両想いだったのか。死の淵で聞こえたその言葉に胸が温まる心地になると同時に、自分もこの気持ちを伝えなければ。そして、その悲しむ声を止めてもらわなければと決心すると、その声のするほうへ駆けていき。そして辺りがだんだんと強い光に包まれていき。)


(意識が現実へと戻ってくる。ナイフを防いだ手と背中が若干痛むが騒ぐほどでもない。しかし、まずはするべきことをせねばと頭の中ではっきりと意識し。こちらの後を追うなどと悲しむような声で物騒なことを言いながら布団をかけなおそうとするその手をナイフを掴んだ手とは逆の手で包みこみ「じゃあ…まだアリアも生きていないとな。」と、掠れた声でそう述べて。そうして、その手をそのまま相手の頬へとやり、涙の跡を拭うように撫でれば)
泣くな、ばか。

(/スキップ、そして素敵なシーンをありがとうございます!曇ったアトラリア様も素敵で(殴

そうですね、ひとまず聞こえていることにしてきましたので、また改めて告白しあうという流れでよろしいでしょうか?)



77: アトラリア [×]
2021-09-17 19:35:04


ぅ、う…あ……っ
(一瞬、何が起きたのか分からなかった。手に感じた体温はいつもの相手のそれで、身も心も包み込んでくれそうな温かみを持っていて。冷え切っていた自分の奥底を溶かすように、想い焦がれた相手の声がしっとりと朝の空気に響き。驚きすぎて涙も引っ込んでしまった、しかしそれも一瞬だけで。眩しそうに開かれた相手の眼を視線が合い、優しい闇色に宿る確かな光を感じてしまえば、たまらない気持ちが溢れ出し。堰を切ったようにボロボロと涙がこぼれ、シーツに染み込んでいき。)
……れ、い
(伝いたいことはたくさんあって。起きてくれてよかったとか、傷はどうかとか、助けてくれてありがとう、さっきのどこまで聞いてたの、みんなに知らせなきゃ…ぐるぐると思考が渦を巻き、口からは発せられなくて。縋り付くように相手の手に額を当て、身を寄せ。)
泣かせないでよ、ばかっ
(嗚咽混じりに言えたのは、なんとも可愛げのない一言で。意識のある相手に対しては年上の幼馴染としての意地が先行してしまうのか、先程想いを吐露してしまったのが今になって恥ずかしくなったのか。肩を震わせ、顔を隠しながらそんな風に返してしまい。)


(/ありがとうございます……! はい、そのような流れにできたらなと思います。レイ様の告白…今から身構えておきます…!)

78: レイ・エッセル [×]
2021-09-17 21:24:55


(自分の手に感じた相手の体温は、今まで生死の境をさまよっていた自分にとって心地よいものだった。その体温をもっと感じるようにさわさわと頬を撫でていれば急に目の前の相手が瞳に涙を浮かべ、今まで頬を触っていた手に縋りついてくると、傷に響かないように上体をのっそりと起こして「…うん、ごめん。」と、言い返されてしまったその言葉に相手をここまで心配させてしまったのはほかでもない自分だったと言い返せなくなり、人の子と言えないなと詫びて。顔をうつ向かせながら肩を震わす相手の身をこちらに抱き寄せれば先ほどよりもしっかりと相手の温い体温が伝わってきて、「…でもな、アリア。俺がアリアの気持ちを知ってても、それでも多分アリアを護ってたと思うよ。」と、起きてすぐに聞こえた『大事にしてくれた~』という言葉を否定して。もしお互いの気持ちを繋げあえていても相手のことを守っていただろう。それどころか、尚更愛する人の身を守る大義名分ができていた。そうやって気に病むことはないと諭し、そして何かを決心したような顔つきになると「アリア、顔上げて。」と自分の胸の中でいまだ肩を震わす相手の耳元でそうやって囁いて、そうしてこちらに相手の顔と唇が向くとその唇に軽いキスをして)
俺も、アリアのことが好きだ。幼馴染とかメイドとしてだけじゃなくて、アリアっていう女性が好きだ。
(ちゅ、と小さく音を立てるキスが離れれば、相手の言葉は大体聞こえていたことを白状するように、照れくさそうに、少しやつれた頬をほんのりと染めて自分の気持ちを相手に伝えて。)

(/はい、では告白させていただきました…!少しこっぱずかしいですが、お気に召していただければ幸いです…!)



79: アトラリア [×]
2021-09-18 02:13:32


(ごめん、と相手に謝罪をさせてしまったことは申し訳なくて。唇を引き結んで、謝るのはこちらの方だとなんとか口にしようと呼吸を落ち着けているうちに、たくましい腕に包み込まれていて。動いて大丈夫なのかと心配する姉心は、好きな人に抱きしめられて歓喜する乙女心の前にはあまりにも無力で。相手の香りと微かに聞こえてくる鼓動に身を任せてしまいたくなり。恐る恐る腕を上げ、抱きしめ返そうとしたとき、衝撃的な言葉が相手から聞こえて。気持ちを知っていても、アリアを護っていた。それはまるで、先ほどの独白に対する答えのようで。理解した瞬間、ドッと体温が上昇し、身体中の血が沸騰したかのように熱が上がり。聞かれていた。一番恥ずかしい弱音と心の内を全て聞かれてしまっていたことに対する羞恥心で小さく肩が震えてしまい。頭の中は混乱しすぎていて、言い訳も思い付かず。それでも、顔を上げて欲しいという相手の言葉に、まるで魔法をかけられたかのように首を動かし、相手を見て。)
……!
(その真っ直ぐな瞳に息を呑む。世界で一番安心できる闇の色。小さい頃、まるで夜空みたいだねと言ったことがあったが、今でもその感想は変わらず。虹彩に丸く縁取られているが、見つめているとどこまでも吸い込まれていくような心地にされてしまって。それがゆっくりと近付いてきていることに反応できずにいて。刹那、柔らかい熱が唇に触れ。一瞬にも、永遠にも感じられるその口付けに、ただただ、絆されていく。身分の差も、種族の違いも、相手の立場も今後のことも、全てがどうでもよくなってしまって、ただのアトラリアとただのレイとして、ずっと隣にいれたらいいのに。軽く音を立て、相手が身を引き離れて、その情熱も宙に溶けていき。名残惜しい、と感じたのは気のせいではなくて。そうして告げられた相手の気持ち。ドク、ドクと鼓動がはやくなり、いっそ胸が痛いくらいで、けれど頭は茹で上がったようにふわふわしていて。両想いだったなんて、夢に見たシチュエーションに直面して、喜びを通り越して感動すら覚え。きっと今、涙で顔はお世辞にも綺麗とは言えないだろうけど、それでも真っ直ぐに伝えてくれた相手には、同じくらい真摯に向き合いたくて。)
あり、がとう。私も好き。大好き…
(相手を抱きしめるため、腕を上げようとし、ふと思い止まり。)
レイも同じ気持ちで、嬉しい。とても。…それだけで、
(力が抜けたように微笑んで。それ以上は望むまいと伝えようとするも、どうしても続きが言えず、軽く眉を潜め。)


(/レイ様らしい真っ直ぐさに胸打たれました…!ありがとうございます…

もうしばらく告白周りのやり取りをすることになると思いますが、また今後につきましてご相談させてください!(隠)

80: レイ・エッセル [×]
2021-09-18 10:16:08


(初めてのキスはどんな味だったのかよくわからなかった。ただ感じたのは、胸の中に暖かで穏やかな幸福感が広がる感覚がして、癖になりそうだと困ってしまい。やがて、こちらの告白と気持ちに応えてくれるように、相手も告白してくれるがその浮かべられた笑みになにか影のようなものが含まれ、どこか遠慮がちな相手の態度が見えると)
『結婚だって本当はして欲しくないのに~』
(と、先ほど聞こえていた相手の台詞をこれが数日ぶりに目を覚ました人間の調子なのかと疑いたくなるようなちゃかすように口調をまねして、肩を羞恥で震わす相手をさらに追い込むように引き合いに出して。まるで誰のものにもなってほしくないというような、ほんのりと相手の独占欲が感じられるこの台詞。今聞こえた相手の「それだけで」という言葉と矛盾しているではないか。自分の心に嘘をついているのではないかと遠回しに訴えかけているようで。とはいえ、相手の葛藤や気持ちを無為にしてしまっていただろうか、少し野暮だっただろうかと反省しては「アリアは、今のままでいたいか?」と、その葛藤をくみ取ろうとする言葉を述べるも、もしこのまま自分の気持ちが相手に届かなかったらという恐怖で相手を抱きしめる力を自然と強めれば、数日間眠っていたことで弱っていた心臓の鼓動が聞こえてしまうだろうか。)

(/お気に召していただいたようでよかったです…!

了解です、またなにかあれば。(隠))



最初 [*]前頁 次頁[#] 最新 50レス ▲上へ

名前: 下げ

トリップ: ※任意 半角英数8-16文字
※画像を共有する場合は、外部の画像アップローダなどをご利用ください

規約 マナー
※トリップに特定文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます

【お勧め】
初心者さん向けトピック



[0]セイチャットTOP
[1]1対1のなりきりチャット
[9]最新の状態に更新
お問い合わせフォーム
(C) Mikle