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ただただ、絆されて/〆/92


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自分のトピックを作る
73: アトラリア [×]
2021-09-16 14:09:16


レイ、レイ…!
(いつも通り、頬を撫でて自分を安心させてくれようとした相手は、それっきり反応を示さなくなり。ぬるりとした手のひらの感触だけが、酷く鮮明に残って。心臓が嫌な音を立て、先程とは違う、じりじりと侵食してくる恐怖を振り払うように足に力を込め。小さな体では思ったほど前に進めず、路地裏がどこまでも続いてるように感じ。)
もうすぐだから…お願い、まだ…
(「いかないで」、は口に出せず。ようやく表通りに飛び出すと、相手の愛馬が主の異変を察してか忙しなく足踏みをしていて。相手は相当無理をして助けに来てくれたようで、しっとりと汗を浮かべたヘルエスの周りには様子を見にきた人々が集まっていて、血濡れの相手を背負って現れたアトラリアに彼らも動揺し、ざわめき。)
お医者さままでご案内いただけますか…!レイ…レイ・エッセル様が、刺されてっ、犯人はこの路地の奥に!
(子供のような容姿、そして異種族の自分が叫んだことに一瞬訝しんだ様子だった人々も、主人の名前を出せば事の重大さを察したようで。それからは目が回るような展開だった。屈強な男たちは路地裏へバーゲンを拘束しに行き、乗馬に自信があるという青年はヘルエスに跨り屋敷へ知らせを届けに。食料品店の奥さんは息を切らしながらアトラリアを診療所まで先導してくれ、ものの数分で主を医者の元へ運び込むことができて。血相を変えた医師に「最善を尽くす」とだけ言われ、診察室から追い出され。付き添ってくれた店員さんに宥められながら、血の滲んだワンピースの袖を気にすることもなく、ただただ願った。レイが助かりますように。私の命を削ってもいいから、)
どうかレイだけは__
(それから、どれくらいの時が過ぎただろうか。街の治安維持隊に事情聴取され、しどろもどろに答えていたら旦那様が現れて。また一から説明をやり直し、何度も、何度も頭を下げ。自分があんなことを言わなければハーゲンの怒りを買うこともなく、レイ様もお怪我をされなかったはずだと、謝罪を繰り返して。旦那様は自分を責めることも非難することもせず、ただ静かに話を聞いていて。やがて、アトラリアに怪我はなかったのか、気に病むことはない、息子を運んでくれてありがとう…などと慰めの言葉を残し。レイの容態が安定したら馬車で屋敷に運ぶよう指示を残し、ハーゲンが囚われた治安維持隊の本部へと出向くようで。最後、アトラリアに主の側にいるようにと一言だけ残し、ヨハネスは立ち去って。そうしているうちに、やっと診察室の扉が開かれて。)
先生…!レイ、様はっ!
(飛び上がった自分を宥めるように医師は深く頷き。「眠っておられます。しかし、出血があまりに多く…目が覚めるまでは油断を許さない状況です」とゆっくり、落ち着いた声で答えてくれ。今夜、高熱に魘されるかもしれないから、それも注意しなくてはいけないようで。万が一容態が急変した場合に備えて、今晩は診療所に泊まったほうが安全と判断され。一通りの説明を受け、清潔な服に着替えて、やっと相手が眠る側に行かせてもらえ。ベッドに横たわる相手の顔は生気がほとんど感じられなくて、僅かな胸の上下だけが彼が生きていると感じられる証拠で。側に置かれた椅子に腰掛け、優しくその手を握り。)
……レイ、痛かったね。まだ痛いか…。頑張ったね、手術。もう大丈夫だよ。あとはゆっくり、傷が癒えるのを待つだけだから…負けないで、ね。ずっと側にいる、から…
(自分に言い聞かせてるのか、相手に届くと信じているのか。掠れた涙声で、そう呟き続け。)


(/お屋敷でレイ様を看病するシーンまでスキップするつもりが、長くなってしまいました…一先ずここまで投稿させていただきました…!続きはもう少しお待ちくださいませ。)

74: レイ・エッセル [×]
2021-09-16 21:55:01


(/いえいえ、アトラリア様が息子のために必死に走ってくれるシーン、感動しました!読みごたえがあってとても素敵です。

ひとまず本体会話だけ失礼します。「高熱に~」とありますがこのあと、息子を発熱させたほうがよろしいでしょうか?それとも、容体は安定して屋敷に移し、数日後に目を覚ますところまでスキップしますか?)



75: アトラリア [×]
2021-09-16 23:27:40


(それから数日。医師による渾身的な治療と、相手の生まれ持った生命力もあってか、命に別状がないと判断された相手は屋敷に運ばれ、今は自室のベッドに寝かされている。後は目覚めを待つだけ、とのことで、一先ずは安心したものの完全には不安を拭えなくて。流石に傷が痛むのか、毎朝恒例であった相手の脱衣癖はなりを潜め、あんなに呆れていたのに早くあの日常に戻りたいと切に願うようになっており。毎朝の習慣で、シャッと主の部屋のカーテンを引き、空気を入れ替えるため窓を少し開け。軟膏や薬の匂いが部屋に籠るのはどうにも苦手で、ここ最近は朝一で換気をするのが恒例となっていて。もちろん、主の体調に差し支えない程度に。)
おはようございます!
(相手が眠るベッドに向けて、いつも通りの明るい声で挨拶をし。背中の傷を保護するため、うつ伏せに寝かせられている相手は少し寝苦しそうで。無造作に跳ねた黒髪の下には、精悍な美しさを残しつつも、少しやつれた相手の顔が見え。)
今日はすごくいい天気になりそう。お洗濯日和だねー、ランドリーの子達が喜ぶかも。そういえば昨日ね、アプトン・食料雑貨店〈グローサーズ〉さんからお届けものがあったの。牛乳と、卵とバター。エッセル家の、レイ様の活動を陰ながら応援したいって。嬉しいよねぇ…ちゃんと支持してくれてる人もいるんだなって思うと、本当に……。あ、いただいたものでね、リクエスト通りシフォンケーキを作ったんだよ。一晩寝かせたから、しっとりしてるだろうなぁ。今日が食べ頃だよ!だから、
(明るい声で取り止めもない話をしながら、布団を剥がしそっと相手の肩に触れ。「はやくおきてよ」という言葉は震え、まともに発することはできなくて。ぽたり、とこぼれた雫が相手の頬に落ち、慌ててそれをすくい取り。相手の背中と手のひらの包帯を確認し、血が少し滲んでいたため取り替える必要がありそうだと判断して。「失礼しますね」と形式的に声をかけ、きつく絞った手ぬぐいで汗を拭いつつ、包帯を取り替え。広い背中に残った痛々しい傷は、きっと跡が残ってしまうだろう。)
…ごめんね。私がもっとしっかりしてたら、こんなことにならなかったのに。どうして庇っちゃうかなぁ……レイのことだから、咄嗟に体が動いたって言いそうだけど。…レイがいなくなったら私、どうしていいか分からないよ。ずっと、ずっと、レイのために生きるって、……許されるなら、一生側にいたいって思ってるんだよ。結婚だって…本当は、して欲しくないのに。
(相手が眠っているのをいいことに、つい本音を吐露してしまい。包帯を巻き終え、相手新しい寝巻きに袖を通させ、再び横たわらせ。)
こんなことになるなら、ちゃんと好きだって言えばよかった。
(相手がそうしてくれたように、艶やかな黒髪に指を差し込み、優しく梳いて。)
弟とか主としてだけじゃなくて、レイがレイだから、好きだって。誰よりも大切だって…ちゃんと伝えてたら、違ってたのかな。もう少し自分を大事にしてくれた…のかな。
(鼻の奥がツンと痛み、エプロンの袖を握る手が震え。)
レイが見つけてくれたあの日から、私の命も…心も、全部貴方に捧げるって決めたの。だから、お願い。もうこんな危ないこと…しないでよ。私のせいでレイがし、しんだら、後を追ってやるんだからね。
(浮かんだ涙を袖口で拭い、最後の科白は冗談まじりに呟き、相手の肩に布団をかけ直そうとし。)


(/遅くなってしまい、すみません…!レイ様がいつ目を覚ましても良さそうなところまでスキップさせていただきましたが…大丈夫でしたでしょうか。アトラリアの独白が聞こえていたかはお任せします!)

76: レイ・エッセル [×]
2021-09-17 01:09:26


(目が覚めた時に広がった光景はどこまでも、辺り一面真っ白でなにもない世界で。いや、そもそも自分は目が覚めているのだろうか。これまでの記憶をたどっていくと、愛する人を暴漢の手から護り、その後出血で倒れたことを思い出し。だとすれば、ここは死後の世界というものだろうか。「(案外短い人生だったな…。)」と自分の手を眺めながら嘆くようにつぶやくも「(でも、アリアが無事ならそれでいいか。)」と、愛する人を護れたということを誇りに思いながら前を向き。さて、ここからどうするべきなのか。童話のようにお空から天使が迎えに来てくれるのだろうか。それとも、自分は地獄に落とされるのだろうか。ひとまずはどこかへ歩いてみるかと立ち上がり、いく当てもなく歩を進めようとするとどこからか、悲しむような声が聞こえてきて。)
『私が…かりし……ら、こ……とにな…ったの…。』
『…がい……ったら…、どう…いか分…ないよ。』
(遠くから聞こえる悲しむような声は聞き覚えのあるものだ。そう、毎朝自分をおこしに来てくれて、毎朝自分の身だしなみを整えてくれて、アフタヌーンティにはよくシフォンケーキを焼いてくれる、愛する人の声。)
『レイ……めに生…るって、』
『許され…なら、一生側にい…て思って…だよ。結婚だって…本当は、して欲しくな…のに。』
(その声の響くほうへ歩いてみると徐々にその悲しむような声が鮮明に聞こえてきて。しかしその言葉はまるで告白する前のような言葉で、そして次に続いた言葉に唖然としてしまって。)
『ちゃんと好きだって言えばよかった。』
(なんということだ。自分と相手は両想いだったのか。死の淵で聞こえたその言葉に胸が温まる心地になると同時に、自分もこの気持ちを伝えなければ。そして、その悲しむ声を止めてもらわなければと決心すると、その声のするほうへ駆けていき。そして辺りがだんだんと強い光に包まれていき。)


(意識が現実へと戻ってくる。ナイフを防いだ手と背中が若干痛むが騒ぐほどでもない。しかし、まずはするべきことをせねばと頭の中ではっきりと意識し。こちらの後を追うなどと悲しむような声で物騒なことを言いながら布団をかけなおそうとするその手をナイフを掴んだ手とは逆の手で包みこみ「じゃあ…まだアリアも生きていないとな。」と、掠れた声でそう述べて。そうして、その手をそのまま相手の頬へとやり、涙の跡を拭うように撫でれば)
泣くな、ばか。

(/スキップ、そして素敵なシーンをありがとうございます!曇ったアトラリア様も素敵で(殴

そうですね、ひとまず聞こえていることにしてきましたので、また改めて告白しあうという流れでよろしいでしょうか?)



77: アトラリア [×]
2021-09-17 19:35:04


ぅ、う…あ……っ
(一瞬、何が起きたのか分からなかった。手に感じた体温はいつもの相手のそれで、身も心も包み込んでくれそうな温かみを持っていて。冷え切っていた自分の奥底を溶かすように、想い焦がれた相手の声がしっとりと朝の空気に響き。驚きすぎて涙も引っ込んでしまった、しかしそれも一瞬だけで。眩しそうに開かれた相手の眼を視線が合い、優しい闇色に宿る確かな光を感じてしまえば、たまらない気持ちが溢れ出し。堰を切ったようにボロボロと涙がこぼれ、シーツに染み込んでいき。)
……れ、い
(伝いたいことはたくさんあって。起きてくれてよかったとか、傷はどうかとか、助けてくれてありがとう、さっきのどこまで聞いてたの、みんなに知らせなきゃ…ぐるぐると思考が渦を巻き、口からは発せられなくて。縋り付くように相手の手に額を当て、身を寄せ。)
泣かせないでよ、ばかっ
(嗚咽混じりに言えたのは、なんとも可愛げのない一言で。意識のある相手に対しては年上の幼馴染としての意地が先行してしまうのか、先程想いを吐露してしまったのが今になって恥ずかしくなったのか。肩を震わせ、顔を隠しながらそんな風に返してしまい。)


(/ありがとうございます……! はい、そのような流れにできたらなと思います。レイ様の告白…今から身構えておきます…!)

78: レイ・エッセル [×]
2021-09-17 21:24:55


(自分の手に感じた相手の体温は、今まで生死の境をさまよっていた自分にとって心地よいものだった。その体温をもっと感じるようにさわさわと頬を撫でていれば急に目の前の相手が瞳に涙を浮かべ、今まで頬を触っていた手に縋りついてくると、傷に響かないように上体をのっそりと起こして「…うん、ごめん。」と、言い返されてしまったその言葉に相手をここまで心配させてしまったのはほかでもない自分だったと言い返せなくなり、人の子と言えないなと詫びて。顔をうつ向かせながら肩を震わす相手の身をこちらに抱き寄せれば先ほどよりもしっかりと相手の温い体温が伝わってきて、「…でもな、アリア。俺がアリアの気持ちを知ってても、それでも多分アリアを護ってたと思うよ。」と、起きてすぐに聞こえた『大事にしてくれた~』という言葉を否定して。もしお互いの気持ちを繋げあえていても相手のことを守っていただろう。それどころか、尚更愛する人の身を守る大義名分ができていた。そうやって気に病むことはないと諭し、そして何かを決心したような顔つきになると「アリア、顔上げて。」と自分の胸の中でいまだ肩を震わす相手の耳元でそうやって囁いて、そうしてこちらに相手の顔と唇が向くとその唇に軽いキスをして)
俺も、アリアのことが好きだ。幼馴染とかメイドとしてだけじゃなくて、アリアっていう女性が好きだ。
(ちゅ、と小さく音を立てるキスが離れれば、相手の言葉は大体聞こえていたことを白状するように、照れくさそうに、少しやつれた頬をほんのりと染めて自分の気持ちを相手に伝えて。)

(/はい、では告白させていただきました…!少しこっぱずかしいですが、お気に召していただければ幸いです…!)



79: アトラリア [×]
2021-09-18 02:13:32


(ごめん、と相手に謝罪をさせてしまったことは申し訳なくて。唇を引き結んで、謝るのはこちらの方だとなんとか口にしようと呼吸を落ち着けているうちに、たくましい腕に包み込まれていて。動いて大丈夫なのかと心配する姉心は、好きな人に抱きしめられて歓喜する乙女心の前にはあまりにも無力で。相手の香りと微かに聞こえてくる鼓動に身を任せてしまいたくなり。恐る恐る腕を上げ、抱きしめ返そうとしたとき、衝撃的な言葉が相手から聞こえて。気持ちを知っていても、アリアを護っていた。それはまるで、先ほどの独白に対する答えのようで。理解した瞬間、ドッと体温が上昇し、身体中の血が沸騰したかのように熱が上がり。聞かれていた。一番恥ずかしい弱音と心の内を全て聞かれてしまっていたことに対する羞恥心で小さく肩が震えてしまい。頭の中は混乱しすぎていて、言い訳も思い付かず。それでも、顔を上げて欲しいという相手の言葉に、まるで魔法をかけられたかのように首を動かし、相手を見て。)
……!
(その真っ直ぐな瞳に息を呑む。世界で一番安心できる闇の色。小さい頃、まるで夜空みたいだねと言ったことがあったが、今でもその感想は変わらず。虹彩に丸く縁取られているが、見つめているとどこまでも吸い込まれていくような心地にされてしまって。それがゆっくりと近付いてきていることに反応できずにいて。刹那、柔らかい熱が唇に触れ。一瞬にも、永遠にも感じられるその口付けに、ただただ、絆されていく。身分の差も、種族の違いも、相手の立場も今後のことも、全てがどうでもよくなってしまって、ただのアトラリアとただのレイとして、ずっと隣にいれたらいいのに。軽く音を立て、相手が身を引き離れて、その情熱も宙に溶けていき。名残惜しい、と感じたのは気のせいではなくて。そうして告げられた相手の気持ち。ドク、ドクと鼓動がはやくなり、いっそ胸が痛いくらいで、けれど頭は茹で上がったようにふわふわしていて。両想いだったなんて、夢に見たシチュエーションに直面して、喜びを通り越して感動すら覚え。きっと今、涙で顔はお世辞にも綺麗とは言えないだろうけど、それでも真っ直ぐに伝えてくれた相手には、同じくらい真摯に向き合いたくて。)
あり、がとう。私も好き。大好き…
(相手を抱きしめるため、腕を上げようとし、ふと思い止まり。)
レイも同じ気持ちで、嬉しい。とても。…それだけで、
(力が抜けたように微笑んで。それ以上は望むまいと伝えようとするも、どうしても続きが言えず、軽く眉を潜め。)


(/レイ様らしい真っ直ぐさに胸打たれました…!ありがとうございます…

もうしばらく告白周りのやり取りをすることになると思いますが、また今後につきましてご相談させてください!(隠)

80: レイ・エッセル [×]
2021-09-18 10:16:08


(初めてのキスはどんな味だったのかよくわからなかった。ただ感じたのは、胸の中に暖かで穏やかな幸福感が広がる感覚がして、癖になりそうだと困ってしまい。やがて、こちらの告白と気持ちに応えてくれるように、相手も告白してくれるがその浮かべられた笑みになにか影のようなものが含まれ、どこか遠慮がちな相手の態度が見えると)
『結婚だって本当はして欲しくないのに~』
(と、先ほど聞こえていた相手の台詞をこれが数日ぶりに目を覚ました人間の調子なのかと疑いたくなるようなちゃかすように口調をまねして、肩を羞恥で震わす相手をさらに追い込むように引き合いに出して。まるで誰のものにもなってほしくないというような、ほんのりと相手の独占欲が感じられるこの台詞。今聞こえた相手の「それだけで」という言葉と矛盾しているではないか。自分の心に嘘をついているのではないかと遠回しに訴えかけているようで。とはいえ、相手の葛藤や気持ちを無為にしてしまっていただろうか、少し野暮だっただろうかと反省しては「アリアは、今のままでいたいか?」と、その葛藤をくみ取ろうとする言葉を述べるも、もしこのまま自分の気持ちが相手に届かなかったらという恐怖で相手を抱きしめる力を自然と強めれば、数日間眠っていたことで弱っていた心臓の鼓動が聞こえてしまうだろうか。)

(/お気に召していただいたようでよかったです…!

了解です、またなにかあれば。(隠))



81: アトラリア [×]
2021-09-19 07:40:33


なっあ!?
(茶化すように少し鼻につく高い声で相手に自身のセリフを真似られば、甘ったるい空気は一瞬にしていつもの二人のそれになり。羞恥心が爆発したように真っ赤に顔を染め上げ、驚愕の声を上げ。もしかしたら、相手が真似したその一言は、一番聞かれたくなかったものかもしれない。エッセル家には返しきれない程の恩があり、そもそも自身は主の婚姻についてどうこう言える立場ではなくて。浅ましい嫉妬と、不相応な独占欲は本当は見せるつもりなどなかったのに。じたばたと短い手足を動かすも、本気で相手の腕から逃げる気などはなく。「きっ、」いてたの!?「な!」ぜそれをっ「に"」てないし!と、途切れ途切れに不満とも悲鳴ともつかない擬音を発していると、少し反省の色を滲ませた声で相手から今のままでいたいか、と問われて。動きをぴたりと止め相手に視線を戻し、しばし思案した後にゆっくりと偽りのない気持ちを伝えることにし。)
そう、だね
(そこで、はたと自身を抱きしめる相手の腕に力が籠っていたことに気付き。それはきっと、羞恥心にかられた自分を抑えるためではなくて。大好きな彼の心を曇らせてはいけないだろう、と続けて声を絞り出し。)
もし、レイのお嫁さんになれたら…とか、考えたことがないわけじゃないよ。小っちゃい頃は、本気でなりたいって思ってた。
(気恥ずかしさに少し俯くふりをして、切なそうにひそめた眉を前髪の下に隠し。)
でも大人になると、現実が見えてきちゃう、というか…。レイはヒトで、貴族で、貴族の結婚は家のためにするもので…いずれはレイも、エッセル家のためにいいお家のご令嬢と婚約するでしょう?
(意を決して顔を上げ。うまく笑えているだろうか。もしかしたら、泣き笑いのような不格好な笑顔になっているかもしれない。)
こんな気持ちでレイの傍にいたら奥さんに申し訳ないから、専属メイドはあなたが婚約するまでかな、ってなんとなく思ってたんだけど……ダメだね。いざその時が近づくと、やきもち焼いちゃって。やっぱり、嫌だって思っちゃう。だから…本当は、
(いよいよ取り繕うのも難しくなり、相手の胸にそっと手を置き、頬をすり寄せ。相手の心音を聞いていると、少しだけ気持ちが落ち着くような気持ちがし。続く声は、きっといつも通り明るくなっているに違いない。)
ずっとずっと、今のままがいいかなぁ。レイが帰って来たときはお出迎えして、毎朝起こしに行って、寝相の悪い姿が見れるのも私だけで。私が作ったシフォンケーキを美味しそうに食べてもらって、角を撫でてもらえる。そんな毎日が、ずっと続いて欲しい。…それが私の幸せだから。

82: レイ・エッセル [×]
2021-09-19 11:09:06


(ふと、こちらが問いかけるとこちらから逃れるように動かしていた短い脚がピタリと止まり、しばしの沈黙が流れる。その沈黙を破るように相手の気持ちをゆっくりと伝えられて。自分の胸の中から見上げるようにこちらに向けた顔は泣き笑いのような笑顔を浮かべており『お嫁さんになれたら』『ヒトで、貴族で、貴族の結婚は』『焼きもちを焼いてしまって』と、その曖昧な笑顔のまま相手が胸の内に抱える様々な葛藤、気持ちがゆっくりと紡がれていき、やがて最後にこちらの胸に頬を寄せながら相手の幸せを教えられると、長い間抱えていたこの気持ちがようやく相手とつながりあえたと、ほろりと一粒涙を落して。)
アリアは俺の目指す世界は知ってるよな。
(不意に相手に自分が掲げていた理念を問いかけて。「ヒトと異種族が皆平等で、手を取り合って生きていく世界。」と、確認するように自分の目指す世界を口にすれば「その世界はヒトも異種族も、みんなが自由に恋をして、みんなが自由に結婚をするんだ。」と、先ほど相手が言っていた、貴族と異種族ではまるで身分が釣り合わないというような独りよがり。そんな燻ぶった感情が存在しない世界も自分の目指す世界のひとつで、少しだけ相手から距離を取り、相手の左手をやさしく手に取り、実物はないがその左手の薬指にまるで指輪をはめるようなジェスチャーをして、「だから、まずは俺とアリアで証明しよう。」と、ヒトの貴族である自分と、異種族である相手。その二人が結婚をすれば自分の目指す世界への大きな一歩、足掛かりとなるはずだと述べれば。)
出迎えてもらうために。毎朝起こしてもらうために。シフォンケーキを食べるために。アリアの角を撫でるために。そんな毎日を続けるために、僕と結婚してくれますか。



83: レイ・エッセル [×]
2021-09-19 15:51:45


(ふと、こちらが問いかけるとこちらから逃れるように動かしていた短い脚がピタリと止まり、しばしの沈黙が流れる。その沈黙を破るように相手の気持ちをゆっくりと伝えられて。自分の胸の中から見上げるようにこちらに向けた顔は泣き笑いのような笑顔を浮かべており『お嫁さんになれたら』『ヒトで、貴族で、貴族の結婚は』『焼きもちを焼いてしまって』と、その曖昧な笑顔のまま相手が胸の内に抱える様々な葛藤、気持ちがゆっくりと紡がれていき、やがて最後にこちらの胸に頬を寄せながら相手の幸せを教えられると、長い間抱えていたこの気持ちがようやく相手とつながりあえたと、ほろりと一粒涙を落して。)
アリアは俺の目指す世界は知ってるよな。
(不意に相手に自分が掲げていた理念を問いかけて。「ヒトと異種族が皆平等で、手を取り合って生きていく世界。」と、確認するように自分の目指す世界を口にすれば「その世界はヒトも異種族も、みんなが自由に恋をして、みんなが自由に結婚をするんだ。」と、先ほど相手が言っていた、貴族と異種族ではまるで身分が釣り合わないというような独りよがり。そんな燻ぶった感情が存在しない世界も自分の目指す世界のひとつで、少しだけ相手から距離を取り、相手の左手をやさしく手に取り、実物はないがその左手の薬指にまるで指輪をはめるようなジェスチャーをして、「だから、まずは俺とアリアで証明しよう。」と、ヒトの貴族である自分と、異種族である相手。その二人が結婚をすれば自分の目指す世界への大きな一歩、足掛かりとなるはずだと述べれば。)
出迎えてもらうために。毎朝起こしてもらうために。シフォンケーキを食べるために。アリアの角を撫でるために。そんな毎日を続けるために、俺の恋人になってくれますか?
(と、真剣な眼差しで相手の顔を見つめ、相手が望むならこの主従という関係は崩さず、ただ、相手とのもっと確かな、密な繋がりが欲しいと告白して。)

(/すいません!よく考えたら結婚は飛ばしすぎたのでこれに差し替えておいてください!)



84: アトラリア [×]
2021-09-19 19:25:11


(相手が目指してる世界。それを知っているか問われれば、少し身を離し、相手の顔を見上げ。涙の跡が残る頬に気付いてしまい、咄嗟に指先でその跡をなぞり。彼が望む世界がどんなものなのか。エッセル家の方針と、彼の口から何度か聞いたことがあるため把握はしていたつもりだったが。『自由に恋をして、自由に結婚する』という具体的な目標を挙げられて初めて、主の目指している景色が現実的に色付いた気がし。幼い頃に受けた迫害。古くから続くそれは、いつしか"されている側"の異種族たちの心も縛り付けるようになってしまったのかもしれない。実際、自身も「暴力を振るわれなくて、普通に働けたらそれでいい」と、どこかで諦めてはいなかっただろうか。けれど、相手は違う。彼は、迫害され続け疲弊した異種族たちの、心の自由を守りたいと言っていて。上辺だけの"仲良く"ではなく、もっと奥底の…もっと根本的なところから、異種族を救おうとしていて。)
……ッ、
(相手に手を取られ、婚姻の誓いの指輪をはめる仕草をされ、微かに息を飲み。優しいその手つきに、心が震えて。二人で証明しようと提案されてしまえば、抗う術など、アトラリアには残されていなくて。)
あなたって、本当に…
(情けない顔をしてしまったかもしれない。実際、とても情けない気持ちになっていて。自分は、何も分かっていなかったのだ。理解した気になって、勝手に消極的になって、聞き分けがいいフリをして。主が求めていた世界を本当の意味ではなにも分かっていなくて。)
ずるいわ。そうやっていっつも、さらっと私を救っちゃうんだから
(そう言って、今度は自分から身を乗り出し。答えを託すかのように相手に口づけを送り、思う。主の掲げる人異平等の思想。それを唱えるヒトに甘えるのではなく、異種族は自ら声を上げ権利を主張しなくては意味がない。願うだけではなくて、それを現実にしてもいいのだと自分たちもちゃんと自覚をしなければ、何も変わらないのだ。だから、腕を伸ばして。今度こそは躊躇わずに、相手の体に腕を回して、傷に気を付けつつも彼を抱きしめ帰し。)
……喜んで!私を、レイの恋人にしてください。
(溢れ出しそうな歓喜と愛おしさをこめて、花が咲くような笑みを浮かべ、そう答えて。)


(/お気になさらず…!差し替えお疲れ様でした。素敵な告白をありがとうございます…(むせび泣き)

85: レイ・エッセル [×]
2021-09-19 21:02:11


(相手の手に指輪をはめる仕草はキザったらしかっただろうか。やった後に少しだけ後悔するも、目の前の相手がこちらを抱きしめ返して、そしてその表情に笑顔が咲き誇ればどうやら杞憂だったようだと胸を撫で下ろせば「よかった…!」と、相手を包む腕に力を籠め、相手の見えないところで涙をほろりとまた一粒流して。数日間寝込んで起きた後に一世一代の告白という酷なスケジュールを終えたために、高鳴っていた鼓動がだんだんと収まっていき、一気に安心して体から力が抜けていくとこちらの体を相手の体に寄りかからせるように抱きしめながら体重をかけて。その様子はまた気を失ったように思われてしまうだろうか。しかし、しばしの沈黙の後、自分の腹の底から『ぐぅ~っ…』と虫が鳴き。「腹…減ったなぁ…。」と、そこには信頼している相手に見せるいつもの、だらしのないレイがいて。)

(/度々混乱させてしまうようで申し訳ないです…!

お気に召していただいたようでよかったです!このあとはどのように進めましょうか?)



86: アトラリア [×]
2021-09-21 19:44:26


(縮まった距離に安心感が広がり、互いの体温を分け合いながら想いが通じ合ったことを噛み締めて。これからたくさん苦労をするかもしれない。けれど、隣に相手がいればきっとどんなことでも乗り越えられるだろう。しばらくそうしているうちに、徐々に相手が体を預けてきて。頭も項垂れ、もしかしたら疲れが溜まってしまったのかもしれないと思い当たり。忘れかけていたわけではないが、相手は病み上がりで、まだ安静にしていなければいけない身。そっと身体を離して相手を横たわらせようとすれば、元気な腹の虫の音が響き。気の抜けた声で空腹を訴える相手に思わず吹き出し。)
ふふ。なにかお腹に優しいものを用意してもらうよ。それと、屋敷のみんなにも起きたって知らせなくちゃ!
(ぽんぽんと軽く相手の肩を撫で、名残惜しくも抱擁を解き。今朝この部屋を訪れたときとは正反対。窓越しに見える澄んだ青空のような心で、主の世話を焼くために立ち上がり。)


(/晴れて恋人になれましたので、次のステップは結婚かと思いますが…それまでに根回しなどが必要になるかもしれませんね… 反対されて対策を二人で考えたり、以前お話ししたレイ様のお姉様に後押ししていただくエピソードなどを入れられるでしょうか…?または、少しずつ伏線を置いていただいた隣国のベルベット家のことも気になります…!そちらを深掘りするのも楽しそう…。背後様はやりたい展開などありますでしょうか)

87: レイ・エッセル [×]
2021-09-21 23:50:20


…トマトとチーズのリゾットがいいな。
(ぽんぽんとあやされるように肩を叩かれ、それから相手が抱擁を解くと今まで相手の体温を感じていた体が急にひんやりとすれば言い表せようのない寂しさを覚えて。しかし、相手はすでにいつもの調子に戻ってこちらの世話を焼こうとしており、自分も早く切り替えねばと思えば自分なりに胃にやさしいものを考えて上記の様にリクエストして相手の背中を見送って。)

(それからというものの、両親と爺が見舞いに来てくれ、『容体はどうだ』『痛みは』『気分は』と両親なりに心配してくれていたらしく、何事もないことを確認すれば『まだ安静にしておくように』とくぎ付けされるとまた一人になり。)

(/そうですね…それらの話を練って機を見て投下していきたいですね!ベルベット家の件についてはこちらで輪郭が出来ている程度には話を考えております。前者については屋敷の者たちはおそらく人異平等派のものたちなので、反対されるとしたら誰になるのだろうと悩んでしまいます…。

そうですね…とても私得な話になってしまうのですが、ナイフの痕が手にも背中にもまだ残っていて、息子はアトラリア様に見られたくないと思っており、その意識が強すぎて朝の脱衣癖に影響して朝起きた時脱げていない…というような話と、その傷痕を治すために爺に教えられた温泉へと、あわよくば温泉宿に二人で湯治に、もしくは旅行に行けたらな…と考えております。)



88: レイ・エッセル [×]
2021-09-25 13:50:43


(/あげてみますね。)



89: レイ・エッセル [×]
2021-09-29 20:21:52


(/あげてみます。)



90: レイ・エッセル [×]
2021-10-05 15:54:40


(/あげてみますね。いつまでもお待ちしております。)



91: レイ・エッセル [×]
2021-10-17 21:43:22


(/あげます。)



92: レイ・エッセル [×]
2022-07-05 23:53:41


(/久しぶりにあげてみます。)



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