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□ 160万℃のレチタティーヴォ / 〆/4375


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自分のトピックを作る
21: 宝飾 周 [×]
2019-06-22 01:37:30




へえ、そう。…注意事項はそれだけ?時間がないなら早く行った方がいいんじゃない?
(褒められたことではないが、人の話を聞き流すのは慣れている。自慢話のような…というか実際の所自慢話なのであろう、一人の少女に向けられる機関銃の如き賛辞の言葉は、他愛もない世間話と同等に右の耳から左の耳へと滞りなく移送されていく。大人びた彼による無邪気な語り口は珍しくはあるものの、ただそれだけ。ああとかうんとかいう相槌に合わせ適当に処理してしまえばもう気にならない。だから目的地に近付くにつれ静かな時間が増えたのも、ネタ切れかと思うばかりで別段違和感を覚えることはなかった。真白で統一された病棟に相応しい、束の間の空白。薬品の匂いが充満する空気を割ったのは、先程までとは毛色の違う"聞き流してはいけない言葉"。さて、今から面会を果たす人間が声を持たないと聞いたとき、初めに浮かび得る感情はなんだろう。困惑?同情?慰め?励まし?__己の場合、それは安心であった。隣の彼の饒舌ぶりにはほとほと困らされているが、それが2倍となる可能性が消えたのは不謹慎ではあるが喜ぶべきこと。あとはどんな特徴があったとしても所詮は他人、それ自体に興味は無いしいちいち気にするのも馬鹿らしい。十分なコミュニケーションが取れるのなら何も問題は無いだろう、むしろ兄と同じく才能持ちであれば恵まれていると言っても過言ではない。とりあえず理解したという意思を示すため軽い点頭を一つ。送られた文字数と比例しないあっさりとした言の葉は、乾いた空間へと容易に溶け込んでいって。)





22: 漆戸 アゲハ [×]
2019-06-23 14:46:17




__そうだね。そうだった。
(恐らくは仔犬の無駄吠えのようなもの、つまりは不安だったのだ。周囲の比較に、憐憫に、錯乱した母が吐いた『出来損ない』の言葉に縛られ続けているのは結局のところ自分だけで、痛みに疎い妹の代わりに自分が傷付くことを恐れている。羽化前の蛹の刺激にと第三者を望んだのは己であるのに、随分勝手な話であった。返ってきた素っ気ないとすら言い換えられる声はそこに驚く程抵触せず、ただ先の話を理解しましたよという事実だけを、猫が去り際に尻尾で人を撫でるような軽さで落としてから抜けていった。気遣いではなかった。彼の、他人への感情の先を絞ろうとする性質は今に始まった話ではない。偶然このタイミングで波長が合致しただけだ。それは人を相棒という道連れにする理由にはならないけれど、どうせなら居心地のいい方がいい。見つけたのが彼で良かったと噛み締め、自分本位な裏の意味を込めた溜息のような同意を目尻下げて吐き出し。とはいえ急ぐ程の距離ももう残っていなかった。ノックを数度。「セセリ、入るよ。」引き戸を引くと傾きかけた陽が射して僅かな埃が見えた。消毒液とリネンと、人間がずっとその場所にいたときの匂いが混ざり合ったものの向こう側で、今日も画帳を抱えて無表情に此方を見ている。普段と違うのは、自分に続いた後方に焦点が合っていることか。彼女にとっては音の連続でしかない客の紹介を律儀に、簡単に口にしながら、互いが見やすいように端に捌けてテーブルに土産を置き)



(/ウオオ寝落ちしましたすみません……。謝罪ついでに幾つかどうでもいい言い逃げを。妹こと漆戸セセリの設定については既出の情報で大体全部ですので、好きに描写したり動かしたりして頂いて構いません(動かすというほど自由度が高い訳でもありませんが……)。将来ユニットのCDジャケットやら楽曲やらの一部の提供元にワンチャン、とうっすら。いつか周君のお兄様にもお会いできたらいいなあと思ったり。
月並みですが、いつも素敵なお返事ありがとうございます。周君の可愛さと背後様のキラキラ光って見える文章と現行イベントに二人が参加してたらの妄想で日々を乗り切っております。すき……。(幼児退行)話運びも語彙も未熟ではありますが、今後もお付き合いいただけると嬉しいです……!※蹴可)





23: 宝飾 周 [×]
2019-06-26 09:40:01




…初めまして、妹さん。お兄さんから紹介もあったけど、改めて。俺はたか……いや。ちょっと待っていてね、
(一番美しい赤と言われ、真っ先に連想するようなピジョン・ブラッド。此方を見据える双眸に抱いた印象は昨年隣の蝶に対して感じたものと完全に一致しており、目の前の少女が"漆戸アゲハの妹"なのだという事を改めて確信する。橙の陽光を受けさらさらと透ける髪。白くキメ細かい陶器のような肌。衣服の上からでも分かる華奢な体躯。精巧な人形と見まごうばかりの容姿の中、その焔は確かな生を主張するよう燦々と揺らめいていた。ショーケースに飾られた美術品を眺めるように観察をしていれば、役目を終えた仲介人がその身を退き、二人の時間が訪れる。永遠にも似たほんの数秒の沈黙。無害さを装うには十二分であるその時間を活用し、人好きのする笑顔と柔らかな声色で丁寧な印象を貼り付けようと試みて。そのまま姓名を名乗ろうとした所で脳裏をかすめる思いが一つ、相手からすれば恐らく既知の事柄であろう己の名、捻りもなく伝えるのでは面白味に欠けるか。鞄を開き取り出したのは白のメモ用紙。中央にダイヤ、それを囲むようにリボンを一周、外側に数人の人影を描き出し。最後に読み仮名をつけたフルネームを加えれば)
お待たせ。…見てご覧、真ん中に宝物があるだろう。それを飾りつけているから宝飾。その宝物を周りで見ているから周。これが俺の名前だよ、…分かるかな。
(用紙を相手に向け、指差しで説明を。芸術の世界で生きる彼女には、同じやり方でコミュニケーションを図るのが良いと考えたのだが如何だろうか。簡素すぎる説明を終え呟くように最後の言葉を口にしたのち、眼前をそっと窺って。)


(蹴可とのことでしたがどうしても我慢できないためお返事を!まずは此方こそお返事遅れがちで申し訳ございません……!来月には忙しさも多少軽減するかと思われますので、気長にお待ちいただけますと幸いです…主様の確かな文章力により紡がれるアゲハ君の魅力にはいつも骨抜きにされております、これからも何卒宜しくお願い致します!格好いいと可愛いの両立はずるくてけしからんのでどんどんやっちゃってください!!
セセリちゃんについて、把握致しました。きっと可愛いんだろうなあという予想(うち願望9割)のもとがっつり美少女ロル(美少女ロル?)を回させていただきましたが解釈違いなどございましたらお詫び申し上げます。提供者の件最高ですね!?兄妹愛に弱いオタクなので泣いて喜びます!息子の兄の出番は大分先になるかもしれませんが、登場の際には是非宜しくしてやってくださいませ…!※蹴可)





24: 漆戸 アゲハ [×]
2019-06-27 11:48:20




(熟れた柑橘の甘酸っぱい匂いが弾ける、見舞い品の蜜柑を剥いていた。彼を前に仲介などかえって邪魔だろうと静観を決め込んでいたが、読み通りだったらしい。初手から一番正解に近い対応を選びやってのける慧眼はまさしく彼の才能の一端と言えよう。理解できるものに触れたことで無表情ながら張った肩肘を弛緩させた妹はその意味を解釈できたかはさておき、そのイラストが目の前の男をシンボライズしたものだとは分かったようで、数度視線を紙面と顔の間で行き来させ覗き込んでくる金眼に頷くような瞬きを披露した後、緩慢な動きで手元のスケッチブックを繰り始め。一度水分を含んで乾いた紙の音をたてているところを見るに、過去に描いた水彩画を見せたいのだろう。この場所から確認はできないが、何となくそれがどの絵なのかが分かってしまって、ふっと頬を緩ませながら房の一つから種をからんと皿に吐き出させ。恐らくは__光の表現が美しい、本物と見紛うような標本の絵だ。自分の名前も、その意味も知らない彼女はしかし、右下の影で磔になった、薄汚れた虫に自分をみていた。おぞましい程の観察眼と直感力に寒気を覚えたのはいつの話だったろうか。とはいえ、そうしろと教えられた訳でもないのにきちんと同じように自己紹介ができるセセリは本当にできた子だと思う。満足気に3つめの種なし蜜柑を完成させ、種とは別の皿に乗せながら尚も傍観者の位置から動かない様子で)





25: 宝飾 周 [×]
2019-06-30 18:54:03




(蝶が現れた。__否、蛙の子は蛙、蝶の妹は蝶ということで既に二匹の蝶に囲まれている状態ではあるが、画帳の上に留まるそれは紛れもない"本物"であった。画質の良い高級カメラで写し撮られた、美しい写真。そこいらのコンクールに出せばたちまち話題となりそうな一枚が、実際には目の前の少女の手から生み出された絵であると理解できたのは五回目の瞬きを終えた後となった。僅かに驚愕が滲んだ顔を直ぐ様笑みに戻し、賞賛のための拍手を送る。そして暫しの沈黙。瞳の赤を窺うに、この絵には何か意味が込められていそうだと思惟。先程の行動を省みるにあちら側の自己紹介である可能性が高いが、生憎ここに描かれるような地味な蝶は見覚えがない。己の知る蝶といえば格段に美しく、華やかで、一瞬あれば目を奪われるような者ばかり。幾ら謙遜したところでこうは煤けないだろうと考えるも、言葉のないコミュニケーションにおいて念を入れるに越したことはない。人差し指をすうと前に向ければ、「凄いね、本物みたいだ。この蝶々は君かい?」質問とともに疑問形であることを示すよう首を傾けて。)





26: 漆戸 アゲハ [×]
2019-07-02 23:16:57




その通り__家族の絵さ。きみは描かなかったかい? 青空に太陽、草花に囲まれて一様に正面を向いて笑っている類の。
(ウェットティッシュで果汁に塗れた手を拭い。寝台に乗った半身と腰掛けた横顔が斜陽に照らされて揺らめく影を作っていた。ともすればそちらの方が動いていたろう、時を止めた目の前の彼に、元凶とも言える作者は兄とは違う新鮮な反応がお気に召したか、自分の絵が評価されたのを感じたか、固まった表情筋で不器用に頬緩めてふ、ふ、と息を吐くように笑っており。妹に代わって問いかけに返事をしながらベッドサイドに房だけにされた蜜柑を乗せた平皿を置き。少し握れば簡単に折れそうな細腕をシーツの隙間からするすると伸ばす餌にご執心な蝶々からスケッチブックが汚れる前に回収し、好物を前に忘れ去られてしまった客人とお話し。)
俺は……言わなくても分かるか、名前の通りだし。まるで対極にあるみたいだろ、同じ兄妹なのに。……人間は蝶が好きだから、綺麗に踊ればいいだけだけれど、人間みたいな蝶には、何をすれば元気づけられるんだろうね。
(左上、一等光源に近いその場所に、鮮色に彩られた立派な両翅が縫い止められていた。この絵の本質は比較だ。劣等の心情をありありと込めた絵だ。あんまりに空虚で仕様のなくて、どうしようもなくて哀しく愛しい感情はしかし自分とは相容れない、昆虫にはないものだ。本来なら彼女も抱くことはなかったはずなのに、人間のオーベロンが洗脳してくれたお陰で、彼女は蝶の身で人間の振る舞いを覚えてしまった。人間の前で踊って楽しませることも、幼生を正しく導くことも得意だけれど、妹の愛し方については未だ手探りを続けている。今のところ一方的に押し付けるだけの愛が、独善でないと誰も言い切ってくれない。困っているような他人事のような、でも深刻さは微塵もない口調でぽつり。)





27: 宝飾 周 [×]
2019-07-03 23:32:11




…生憎、家族団欒なんていう言葉には縁がなかったものでね。
(色彩感覚は人それぞれ異なっている、などということは理解しているが、金と赤のフィルターでここまでの違いが生じるだろうか。蜜柑を頬張るその後ろに覗く羽はきっと、兄に負けず劣らずの極彩色。有り余る才能の価値に気付いていないのか、はたまた並び立つ者の熱に焦がされてしまったか。"嗚呼、きっとそれは後者なのだろう"__確信に似た直感は、そっくりだという評価から派生した奇妙な親近感によるものかもしれない。劣弱意識、コンプレックス、敗北感に無力感。天上から無条件に注がれる光は、同時に暗い影を生む。まして光源がこの男とくれば尚更だ。己のように焼き殺されることが無かったのは、両者に良好な関係が築かれているからか。眩しげに目を細めては瞳を右下に避難。共感により変化した解釈は胸に留めたまま、まずは律儀に上記を吐き捨てて。)
__聞いた話じゃ、お手本になるのが得意なんだろう?君が元気に楽しんでいる姿を見せれば、多少なりとも釣られてくれるんじゃないかな。…それと、"人間"なんて一纏まりにしてくれたけど、俺は煩い蝶は嫌いだからね。
(呟きが掻き消えたのを確認すれば、残りの言葉を外気に晒す。『元気になる』とは即ちどのような状態か?その理解にはやはり、適切なモデルが必要になるのではないだろうか。勿論、彼の関係者であれば元気な姿など嫌でも視界に映るのだろうが、密かに、けれども確りと固定されているはずのストッパーは、常人には分からずとも彼女の目にかかれば一瞬で見破られてしまうのだろう。必要なのは心の底から湧き上がるマグマのような本気の楽しみ、今までのそれとは質の違う熱に触れれば、彼女の心にも火が灯るのではないか……というのは、部外者の憶測でしかないのだが。思い付きの発言に相応しい適当な調子でその事を伝えれば、おまけのように後半を付け加え。)





28: 漆戸 アゲハ [×]
2019-07-05 23:51:46




そうだといいんだけど。
(やりたいことをやるだけなら、父亡き今の家計を扶けるだけなら、俳優業を続けるので何も問題はなかった。寧ろその方が上手くいっただろう。その上でアイドルという衰退の一途を辿るジャンルを敢えて選んだのは、そちらの方がより笑顔に近い所にあったからだ。生きることに疲れてしまった人を励ましたかった。夢を諦めた人に、それでも前を向いてほしかった。それがまさか、暗い感情を引き起こすなんて思いもしなかったのだ。でも、そうか。全てを間違ってはいなかったようだ。今までほぼ無関係な位置にいた人間の言葉ではあるが、だからこそ客観性がある。不自然にならないにわかな間の後胸のつかえがとれたような表情で上記を返し。そのあと続いた言葉には「ええ、残念だなあ。俺はアマネのこと好きなのに。片想いだ、悲しい」とちっとも残念そうでない調子で平然とほざいて。見込みのある同業者を青虫だの成虫だの、人間でない他の生物、とりわけ昆虫に喩えるのが好きな自分にとって、当然相手もただの魅了する対象である人間の枠に収めるつもりなどなく、だからこそ簡単に靡くとは微塵も思っていないし、こうして構い倒して袖にされたって平気な顔をしている。だから嫌われていてもいい、とまではならないけれど、追いかけ回すのを許容してくれる(本人は否定するだろうけれど)程度の嫌いならそこまで悲しくもない。好きでもない相手から好きだと言われるのは好きな相手が自分に振り向かないより苦痛だと聞くが、そこは……あの日己を魅了してしまったのが運の尽きということで。)
さて、そろそろ……おっと。──アマネ、お土産だってさ。
(いつもより早い蛍の光、閉館10分前。空になった皿を回収して妹の手と口を甲斐甲斐しく拭き、いつものように帰ろうとしたその時、びりびりと厚紙を破る音。気に入らない作品でもあったのかと振り向くと、1枚剥がしただけのようであった。二つ折りにして何も言わないまま、ただ彼の前にずいと差し出していて。他人に絵を渡す所など初めて見た。相手に上記述べつつも自身も驚きを隠しきれずに)






29: 漆戸 アゲハ [×]
2019-07-08 02:02:32



(ステージの照明、サイリウム、何よりアイドル達の輝かしいパフォーマンスに、氾濫しなかった天ノ川さえ霞む夜。序盤で指の数程の『お願い』を叶えた後、敗北したとはとても思えない華やかさを持って颯爽とステージを辞した。さて敵情視察だと、意気揚々と客席に向かう研究熱心な相方の首根っこを掴み、連戦で疲労した身体に鞭打って喧騒から抜け出し離れていく。野うさぎの虐殺より、地獄から顔を出した帝王より、よほどちっぽけでよほど大切なことのために。時間外利用だと喚き立てる教師すら出払っている無人の校舎、その一室に明かりを灯す。折り紙の輪飾り、机の上にクーラーボックスと申し訳程度のパーティグッズ。噂の転校生に言えば、きっともっと盛大にできたろう。けれど、彼女は此度のS1で今日まできりきり舞いだったし、意気込んでいるところに水を差すのも憚られ……否、そんなのはただの建前で、本当はもっと恣意的な理由だ。つまるところ、彼女と彼が懇意にするのは何となくもやもやする。らしくもなく嫉妬してしまうだろう、両方に。詮無い想像はさておいて、今は相手に、言いたいことが沢山あった。ホームパーティにすら及ばない粗末な飾り付けの中で振り返り下記。目尻を下げて、慈しんでいるのが誰の目にも分かる表情で)
小規模で悪いね、あまり準備に時間が取れなくて。ケーキがあるから、傷む前に早くおいで。……ああ、そうだ、__誕生日おめでとう。




(/周くん5人確定スカウトまだですか運営さん!!(魂の叫び)我慢できずに連投ごめんなさい、明日(?)の夜だと寝落ちするかもしれないので今日祝っておきたくて……!周くんを生み出してくださった、そしてやり取りを続けてくださっている背後様には本当に感謝しかないです。気づけばもう1ヶ月!本当にありがとうございます。
無断でしれっと七夕祭に出場させておりますがお察しの通り未読です、色々とすみません……!ご負担でしたらこちらお返事大丈夫ですのでお構いなく!ただもし、万が一続けるルートがあるなら誕生日にかこつけてその、甘やかしたいなあ、とか……あわよくばスキンシップをはかりたく……。(煩悩の塊)同時進行が難しそうでしたら今の絡みをちゃっと切り上げてから、時間軸を一時的に進めるかあるいはifの世界線的な扱いでやり取りしても……あっでもそうしたらリアルの時期とずれてしまいますね、ううん。この先の妄想だけでも既に楽しいので、再度申し上げますがちょっとでもしんどいと思われましたら本当にレス不要です。いのちだいじに、で無理せずいきましょう!)




30: 宝飾 周 [×]
2019-07-08 21:13:25




(雨上がりの快晴のような、すっきりとした横顔。次の瞬間にはいけ好かない笑顔を纏ってしまったけれど、あの面差は己のような捻くれ者をして美しさを感じさせるものであった。それを金色の混ざる陽の光とか、病室の全てを際立白壁のせいにすれば、断ち切るようにふいと目を逸らして。きっと先程の答えは完璧な正答ではないのだろうし、そもそも彼はレスポンスなどあまり期待していないのかもしれない。しかし稚拙な言葉で心のどこかを動かすことができたなら僥倖、歓喜の情は湧かないものの、不正解の気まずさを回避できたのだから良しとしよう。軽い言葉を受け流すと次いで飛び込んできたのは馴染みの唱歌。幼体の世話を焼く後ろ姿を待ち、帰路に着くべく立ち上がったところ、唐突に現れた画用紙に瞳を瞬かせて。)
ええと、……ありがとう。少しだけ見せてもらおうかな。
(『受け取ってほしい』。肩越しに覗く夕焼けに似た瞳は、言葉にせずとも…否、言葉にしないからこそ伝わる強い意思を浮かべていた。喫驚はすれど、迷惑だとか不快な感情は浮かばない。それどころか胸奥が少しばかり暖かくなるのを感じながら、驚きに染まる顔を直しつつ裏地の白で隠された手土産をそっと手に取って。慎重にそれを開くと、紙の端まで覆い尽くす鬱々とした深緑が。これは…きっと森林だ。人智の及ばない、自然のままの深い深い森の中。鮮明な色彩で描かれた先程の作品の真逆をいくそれには、控えめに、けれどしっかりと先を照らす木漏れ日と、明かりの中を踊るように飛ぶ蝶が描かれていた。不気味な暗闇を先導する二つの道標。作者の意図は不明だが、己の脳はその光景を不思議なくらい自然に受け入れた。BGMが二周目に突入するまで手中の芸術品をじっくりと鑑賞しては、再度折り目をつけることはせず、鞄から取り出したクリアファイルへと収める。それから緩慢に身を屈めると視線が平行に交じる位置で停止。一瞬の間に渦巻いた様々な感情を二度目の「ありがとう」に集約させたのち、片手を振って別れの挨拶として。__恐らく己は、薬の匂いに満ちたこの部屋へ再び訪れることになるだろう。自身にも出処の知れない確信を胸に秘め、後方の彼へアイコンタクトで退出の意思を伝え。)





31: 宝飾 周 [×]
2019-07-08 21:17:45





(会場の熱気は最高潮に達していた。頬に伝う汗をぐいと拭えば、溜まっていた熱を放射するよう深い息を吐く。つい数分前まで己が立っていた舞台には早くも次の挑戦者が登壇したらしく、観客の持つペンライトが徐々に色を変え始めている。情報は最大の武器だ。ライバル達が手の内を惜しみなく開示してくれる絶好の機会、これを逃さない手はないだろう__と、いつもであればこの考えに賛同し、客席へと移動し始める彼が今、目的地と反対方向に向かっているのは何故だろう。疑問をぶつけた所でまあまあとしか返ってこなければどうしようもない、文句の一つでも言ってやろうと口を開いたその時、電灯の光と共に現れた目の前の光景に「は?」と己にしては珍しい素頓狂な声を上げて。先程の戦いとは掛け離れた現実感のあるグッズの数々。異次元に迷い込んだような感覚にただただ間抜けな顔を晒していれば、相手から祝いの言葉が投げ掛けられ。一瞬、誰の誕生日だか分からなかったが、柔らかな二つの瞳は己を捉えて離さない。ゆっくりと状況を理解したところで、湧き上がるのは__認めてしまうには少し悔しい、確かな喜びの感情であった。)
……っはは!君も酔狂だね、今日は暇なんて何処にもなかったはずだけど。態々俺に時間を割くとか勿体無いことしないでいいのに、…でも、まあ…うん。…ありがとう。
(威勢のいい笑声も始めだけ。空白を挟みつつやっと口に出した感謝の言葉は、相手へと伝わるのを恥じるように小さく萎んでしまった。一応ポーカーフェイスを試みているつもりだが、哀しきかな今の気持ちは隠し切れている自信がない。誤魔化すように彼の側へ歩を進めては、その隣のクーラーボックスへと視線を合わせて。)



(/神様!!!!?????!?!?えっ誕生日イベントとかオタク大好きなやつじゃないですか……リアルに喜び過ぎて今日一日変な顔してたと思います(確信)アゲハ君、そして主様、最高の誕生日プレゼントをありがとうございます!もう拡大コピーして神棚に飾りたいくらい嬉しいです…!!(やめて)
二人には七夕祭参加してもらいたいな~と密かに考えていたので、若干()その夢が叶ったようで嬉しいです!ユニットが始動してから数ヶ月後ということで息子の棘も春に比べるとやや柔らかくなっています。そしてこれは幻覚の可能性がありますがアゲハ君に甘やかしていただけるんですか!?!?しかもスキンシップまで!?!?ありがとうございます!?!?NG等皆無なのでどうか好きなだけ構ってやってくださいませ…!
進行に関しましては今回個人的に区切りの良いところまで進めたような気がしますので、本編を一時停止して誕生日のやり取りを仮のif(本編の進行具合によって後ほどifか否かを決める)として進められればな、と考えているのですが如何でしょう…?本編は現実との時間がズレにずれたのんびり進行でも特に問題はありません(と思っているのが私だけだとしたらごめんなさい土下座のち爆発します)し、このようにちょくちょくとイベントを挟むのも面白そうだなと…!何よりアゲハ君に甘やかされたい!!!!!誕生日最高!!!!!!これに尽きます。是非ご検討をお願い致します…!)





32: 漆戸 アゲハ [×]
2019-07-10 17:05:19




気付かれないようにするのに難儀したよ……でもアマネ、今日自分の誕生日だって忘れてたろう。
(びっくりしすぎ、などと普段自分の感情を露骨に表すことの少ない相手を揶揄うように言うも、サプライズが成功したことは嬉しくて堪らないようで、子供のように無邪気に笑って。“勿体ない”のくだりではむ、と唇を尖らせ不満げに、しかし後に続くはずだった反論は、歯切れの悪い言葉のあとに連ねられた消え入りそうな5文字でいとも簡単に吹き飛んだ。いつものポーカーフェイスとの違いがそれに拍車をかける。下の方から熱が上がってくる感覚がして、思わず下唇を噛んだ。油断していた。見返りを期待しないで手塩にかけて愛情を振り撒くことに慣れきってしまったせいか、相手が彼だからか。つまりは、なんだか小っ恥ずかしくてむず痒い。暫しの思考停止の後、平静を装うようにふふ、とそれらしく柔和に笑い「喜んでもらえて良かった」と言ってみたはいいが、頬から耳にかけて走った淡い朱色を相手に隠せている気はしなかった。照れ隠し半分、嬉しさ半分で隣に立つ相手の触り心地の良いだろう髪をわしゃわしゃと撫で回したい衝動に駆られたが、折角セットした綺麗な髪型を崩すのは惜しいし、まず間違いなく本人に怒られてしまうので、安っぽい三角錐の帽子を被せるついでに梳くようにそっと撫でるだけに留め。入念に氷を詰めた目の前の箱からケーキの紙箱を取り出すと、ぶっ続けで何曲ものパフォーマンスをし続けた後の身体と火照った頬の熱を、冷気が心地よく攫っていった。「チョコとフルーツ、どっちがいい?」適当な机に手際良く準備しながら)



(/やったー喜んでいただけて良かったー!!!周くんの貴重なデレに同じく昨日今日とずっと萌え死んでおりました無理尊い(合掌)そしてまた寝落ちしてしまって……大して忙しい訳でもないのにお返事滞らせてしまって大変申し訳なく……罪悪感で切腹したい……!!
うわー七夕祭あんなに省略するんじゃなかった!!また機会があれば是非……!!どうでも良いですけどInForestと夏うた親和性高くないですか??絶対なんか爽やかなやつ歌ってるやん……(語彙力)提供の方はあまり変化ないですが、ちゃんと相棒の枠に周くんが収まって元々なかった遠慮が更になくなった感があります(?)えっむしろいいんですか!!?ありがとうございます!!!やったー甘やかすぞー!!!とはいえ周くんの嫌がることは可能な範囲でやりたくない提供とヘタレ背後なのでなんとなく躙り寄る感が出ちゃうんですけど……!!
進行についてのご提案ありがとうございます!時間のズレは当方も気にならない質ですので背後様さえよければその案で進めさせて貰えればと思います。募集の文章にもオムニバス形式と書いたような気がしますし、よければ積極的にイベント挟んでいきましょう!)





33: 宝飾 周 [×]
2019-07-11 22:49:20





そりゃあ、大切な祭があったからね。学院丸ごと七夕気分じゃあ俺だって影響されるさ。
(記憶の中にある誕生日は、文字通りいつも"祭りの後"であった。数多の願いが星空に集う奇跡の日。七夕に笹を飾らない我が家では、その代わりとして一家の宝である長男の生誕祭が華やかに催される。温かく、幸福に満たされた時間。しかしそれは一日限りの幻の宴で、翌日、二番手である己に与えられたものといえば、残り物のケーキと予算の余りで用意されたちゃちなプレゼントが一つ。形ばかりの「おめでとう」を受け取れば、平凡で単調な日常が再開する。__だから、正直な話、今もこの状況に動揺を隠せない自分がいる。とりあえず学院の一大行事に罪を擦り付けてみたけれど、主役の振る舞い方はさっぱり理解しておらず。眼前の顔色に起こった珍しい変化の意味を勘繰る余裕もないまま、初めて被った三角帽を不思議そうにゆっくりと撫ぜる。髪の表面をすらりとした指が掬ったような気がするが、今日ばかりは黙認してやってもいいだろう。そうしているうち、ひんやりとした氷の気配が体表に心地良く染み渡った…のも束の間、そこに添えられた質問は感じたばかりの清涼さをあっさりと吹き飛ばされてしまい。祝いのケーキに選択肢などというものがあるのか?準備の途中で開かれた薄い宝箱には、魅力的な香りを放つ甘味が二つ。その上で暫し目線を彷徨わせたあと、「…じゃあ、チョコで」焦げ茶の上できらりきらりと輝く金箔に惹かれ、手前の一つを控えめに指差し。とりあえず座っておいた方がいいだろうか。思い立っては近くの椅子を引き、その上に腰を下ろして。)


(/いえいえむしろ眠りにつく直前まで息子の事を考えていただけていたと思うと有難すぎて涙が出るのでどうかお気になさらず……!(変態的発想)親和性、分かりみが深すぎてもう…!InForestが歌いそうな夏うたプレイリスト作成してガンガンに流したいですね!?早速遊んできます!!!
また、今回息子の家庭環境を少しだけ描写していますが、苦手な人は苦手な内容であると思います。悲愴感を狙ったつもりはないのですが、もしもそのように感じられましたら申し訳ございません。修正・変更も視野に入れておりますので、ご意見がございましたらお伝えいただけますと幸いです!
進行の件、ご承諾いただきありがとうございます!ああ~やりたいことリストが増えすぎてどこから手を付けたら良いやら…!是非是非イベントお願いします、定期的に本編との温度差に興奮しましょう!(しないで) )





34: 漆戸 アゲハ [×]
2019-07-13 03:21:22




周囲と同調できるのはアマネの強みだけど、たまにそれが過ぎるからなあ。もっと勝手気ままでいいのに。
(俺みたいにね、とついさっき誰もが熱中する一大イベントをあっさり抜け出した説得力のあり過ぎる口でいけしゃあしゃあと。彼の振る舞いは自分とは違うタイプの演者の演技に似ていると思う。合わせるときに、きっと自分のどこかを殺している。慣れてしまえばなんてことはないのかもしれない、けれどその手が殺めてはいけない部分にかかるとき、窒息するのは決して気のせいなどではないから。せめて自分が隣にいる間は首の手を引き剥がして振り回してやろう、その間だけは、彼が自然であればいい。恐縮しているのか何なのか、ステージの上にいた方が主役というに相応しかっただろう戸惑いの先立つ相手の様子にエゴイスティックな取り留めのない思考を展開しつつ「あの襷、買えばよかったかな」とぼやいては相手の向かいに陣取って。自分の他に人もいないから別にいいかと切り捨てた『本日の主役』、まさか本人に自覚させるために必要になろうとは。互いの目の前に配膳した小綺麗で洒落た2切れのケーキは、紙皿とプラスチックのフォークに囲まれて一気に俗物に成り下がっていた。)
__ああ、忘れてた。スペースがないから、1本で17本分ってことで。
(手を打って箱から取り出したるは1本の蝋燭。金色の装飾に若干配慮はしつつも、かなり遠慮なくぶすっと垂直に突き立てると、マッチで先端に火を灯した。振るって火を消すと、面倒なのか教室の明かりはつけたまま、ハンドクラップに乗せてお決まりのメロディをのびのびと歌う。下手すれば祝われている当人よりも楽しげに)



(/ひえー寛大なお心ありがとうございます……!!いえもう寝る直前どころか起きてる間はかなりの確率で周くんのこと考えてるので……(大変態)うわっなんですかその絶対楽しい遊び……脳内でCVつけてステージで踊らせなきゃ……。
周くんの家庭環境についてですが全く問題ございませんのでどうかご安心ください!うっ周くん幸せにしたい、美味しいものいっぱい食べさせてあげたい……!寧ろ当方こそかなり無神経に描写していたと思うのですが大丈夫だったでしょうか、今からでも可能な限り対応させていただきますのでもしご不快な思いをされていましたらお教えくださればと思います……!
イベント今から楽しみすぎて夜しか眠れませんね……!!?もしイベントの時期にやりたいものがございましたらどーんと投下して頂いて構いませんのでご遠慮なくどうぞ!)






35: 宝飾 周 [×]
2019-07-14 19:59:50




__どうも。こんなに良い声で祝われるのは初めてだよ。
(白煙に乗って鼻孔をつく、独特の匂いを嗅いでいた。無駄に美しいバースデーソングは、目の前の口から生まれているにも関わらずどこかずっと遠くに置かれたスピーカーから流れているようで、払えば消える靄の如く現実味のない残像を己の頭に残していく。手拍子が止み、三秒。ゆっくりと思考を取り戻した脳味噌で、まずはくすりと笑みを交えつつ上記。実際の所初めての経験は他にも沢山あるのだけれど、一々取り上げる必要も無いだろう。先端が黒に変化した祝いのシンボルを引き抜くと、用済みのものらしく紙皿の端へ隔離したのち、「いただきます」の声と共に律儀に合掌をこなし。小さな金の星が見えなくなるのはあまりに惜しい気がして、端の数ミリを器用に掬ってはそう、と口の中へ。)
…甘い、
(アイドルとして活動している以上、自己管理は必須となる。普段菓子類の摂取をしない己にとって、舌を伝うチョコレートの味は何とも濃厚な甘味となって感じられた。呟きに不満の影はない。そこにあるのは少しの驚きと、食べ物を純粋に美味しいと思う心。遅れてカカオの苦味がやってくれば、両者は指示を出すまでもなく元より一対であったかのように絡み合った。まさか祝いの席で食のセンスまで突き付けられてしまうとは、嫌味な点がまた一つ増えたとぼんやり思考。脳に多幸感を齎した欠片を大切に味わっては、その姿が消えた後も暫しの余韻を噛み締める。間を開け、漸く次の手を伸ばしたかと思えば、フォークの先で突いたのはまたしても茶色の薄片で。)


(/それなら私が普段アゲハ君のことばかり考えてるのも許されますね!ヤッター!!!(?)
あああありがとうございますありがとうございます……アゲハ君に拾ってもらえた時点でうちの息子は十分幸せ者です勝ち組です……今までの描写ですが全く問題はなく、むしろ当方の関心の高い分野のお話でしたので妙な親近感を覚えておりました。本気です。本気と書いてマジです。なのでどうかご安心を、これが運命力ってやつですかね(なんて?)
ウッ持病の優柔不断が……!?とりあえずハロウィンパーティーとショコラフェスには参加したい所存です、あわよくば二人ぼっちの合宿もできたらなんて…兎に角整理し切れないのですが、また時期が近付いてきましたらあれやこれやと言い出すと思われますので生暖かく見守ってやってください…!主様も希望がございましたらいつでもお申し付け下さいね!)






36: 漆戸 アゲハ [×]
2019-07-16 16:29:27




ふふ。また一つ、アマネに思い出を遺せたかな。
(賛辞一つの言い回し、好きに解釈できるのをいいことに、それを純粋な褒め言葉だと受け取り方を固定して、当然と言わんばかりの強者の余裕と、褒められて悪い気はしないという得意さを備えて目を細め。そろりとした手つきでケーキの攻略に着手する相手の様子を子供の食事を観察する親のような視線で眺めながら、新人タレントでももう少し何か言うだろうという程の簡素な食レポに込められた、初めてに触れた子供が零すような初々しさに、ふすんと鼻を鳴らすように笑って、ベリーの玉といちごをスポンジと一緒に掬って口に放り込む。食べる前に人を楽しませるという役目を十分に果たしたその金色の粒を無くなるのが惜しいとちまちま器用に避けて食べる姿と、不馴れな挙動、『初めて』の発言とを紐付けしておきながら、導かれた予想に気づかないふりをした。言いたくなれば言ってくれるだろう、それまでは知らなくてもいいことだと。代わりにしたのは「あげる」の一言を添えながら相手の皿にころんと星型にくり抜かれたマンゴーを転がしてやることで。美しい所作ながら健啖家らしくあっという間に平らげてしまい、一足先に手を合わせると軽く頬杖をついて、再び観察の作業に戻る。彼は一体いつまで金箔を守り続けられるだろうか)



(/わああ幸せだなんてそんなありがとうございます……!!周くんに巡り会えた提供は本当に恵まれていますね神に感謝!!(五体投地)エッ本当に本当ですか……?だとしたらもう背後様とは末永くよろしくするしかないのでは……??(思い込み過激派)とはいえ配慮に欠けていたことは事実ですので、その点は謝らせてください。
了解致しました!来たる日までに予習しておきますね……!そしてふたりぼっち合宿楽しそう過ぎてにやけが止まりません無理……。当方は今のところ周くんの誕生日がお祝いできた嬉しさで何も考えられていないのでまた思いつきましたら発案させていただきますね!)






37: 宝飾 周 [×]
2019-07-18 23:15:17




(何の変哲もない紙の皿に、突然流れ星が降ってきた。ケーキの攻略を中断すると同時に少しだけ顔を上げると、持ち主の元へ戻っていくフォークの姿が目に止まる。たった一言、「あげる」という簡素な解説を送られれば、口に含んだばかりのチョコレートを噛まずに飲み込み"山" "川"と合言葉でも当てはめるよう「ありがとう」を即答し。シロップを全身に纏ったそれは教室の電灯でてらりと艶めいており、夜空に浮かぶ本物には遠く及ばないものの、皿上に特別感を演出するには十分な代物で。口の端をほんの僅か緩めたら、オレンジの星はそのままに再びケーキの方へ集中し。)
__…俺の食べ方はそんなに面白いかい?
(崖の両端をすっかりと削いだ後、満を持して中央の銀河に手をかける。一口食べればあら不思議、今までとは格別の美味しさが…ということは勿論ないのだけれど、ただの摂食では得られない精神的な満足感を感じたのは確かであった。一口、二口と食べ進め、そうして最後の三口目。儚い煌めきを口腔へ消し、手前に完全な白が戻ってきたところで、漸く彼の視線に気が付いた。此方を見守る柔らかな双眸。齢では己が上に立ったはずなのに、なんだか酷い格差があるように感じる。結局最後まで残ることになったマンゴーを一突きしては、仕返しのつもりで態とらしくじとりとした目つきで上記。)


(/思い違いではないと願っておりますのでどうか末永くお願いしますええ……主様の聖人加減に磨きがかかっていて良い意味でしんどいです(?)
楽しいですよね、休憩と称してプチ観光したりとかもうなんか!!!こう!!!伝われ!!!(無茶)了解致しました、期限などもありませんしゆっくりのんびり参りましょう!
さて、沢山お話ができたことですし、背後は一旦引っ込ませていただこうかと思います。区切りの良い所まできたな~と思ったらぽんと本編に戻っても構いませんので、どうぞご自由に!当方もフィーリングで参る所存です!()改めて色んな意味でおいしい誕生イベントありがとうございます、それでは失礼致します…!※蹴り可)






38: 漆戸 アゲハ [×]
2019-07-20 22:59:27




いーや? 絵になると思って。
(口ではそう言いながらも、目は口ほどに物を言う、大きな赤目は楽しげに細められていて。正確に言うならば、面白いのは彼の食べ方ではなくその食べ方を選択する彼の性格なのだけれど。)
When you wish upon a star(星に願いを)……♪ __何か願い事はあるかい? 沢山叶えた後だ、あとひとつくらい増えたってなんてことないから、言ってごらん。
(フォークの先に縫い付けられた星を指し示して、ご機嫌な様子で有名なメロディを口ずさみ。神様だとか天体だとか、この時期の人間はどうもこっちの事情なんて知りもしない、知っていても歯牙にもかけない奴らに無責任に願いを託しがちである。美しいものには不思議な力がある、という思想は古今東西一貫して潰えたことのない思想だが、とすればアイドルもそうあるべきなのだろうか。今回のようなイベントが催される所をみるに当たらずとも遠からずなのかもしれない。ともあれ、今宵の主役は祈らなければ自分の願いも叶えられない無力な大衆ではなく親愛なる相棒である。必要なことは大抵、時に血の滲むような努力を経てでも自分でやってのけてしまう彼だから、今アイドルとして己の隣にいるのだけれど__頼ることと甘えることの違いは、それを自分でできるかどうかだという。神さまが人に与えるような形ではなくて、同じ場所で、頬で分け合うような温度で、そういうことがしてみたい。……なんて、流石に、“相棒”の二文字に色々と詰め込みすぎだろうか。むっとした表情もなんのその、にっこり笑顔で受け流しつつ、用済みになった二枚の紙皿をケーキの入っていた空箱へ)




39: 宝飾 周 [×]
2019-07-23 20:02:06




(どんな人間でも、願い事の一つや二つ持っているものだ。事実先程のライブでは計数が馬鹿馬鹿しくなるほどの願いを浴びせられたし、笹の葉を埋める夥しい短冊だって目の当たりにした。唐突に夢を叶えるチャンスを与えられれば多くの場合即答などできないだろうが、少しばかり脳に時間を与えてやるとそれすら回答を用意できてしまう。だがしかし、愉快そうな彼を前に、己は何の願いも見出すことができなかった。元より無欲な自覚はある。だとしても、清々しいほどの無を感じるのは如何なものだろうか。これが同年代の一般人であれば明日の昼食を奢らせるくらいで済むのだが、生憎彼は普通の枠を大きく飛び出している。もしかすると、ただの人間がそうするように意味の無いじゃれ合いを御所望なのかもしれないが、確信の持てない憶測など実現するに至らない。意識的に寄せた眉間の皺の存在もすっかりと忘れ、感覚が歪んだかのようにゆったりとした時間の中で思案。粗方の片付けが終わってしまうまで無言を貫いていれば、何度目かの瞬きが引き金になった。ふと頭に浮かんだそれはこの上ない妙案のように思えて)
……一曲だけでいい。俺のために、もう一度アイドルになってみてよ。
(長い間を空けたのち、少しだけ微笑んでそう告げた。アイドルは残酷な程に平等だ。万人を等しく愛し、万人に等しく夢を見せておきながら、誰にも囚われる事はない。その瞳は一人を見るのと同時に全員に向けられているし、その声は一人に愛を囁くのと同時に全員を恋に落としている。同じユニットとして一対一の演技など飽きる程見ているが、その時の歌声だって会場を埋め尽くすイマジナリーの客に宛てられたもの。だからこれは、本当なら有り得ない、奇跡にも似た願い。真の意味でただ一人だけに贈られるパフォーマンスとは如何程のものか、相手が彼だからこそ興味が湧いた。大きな舞台を終えた後だ、己と同じくお疲れであろうがきちんと有言実行してもらおう。お誂え向きに下がった机に先程まで紙皿が乗っていた一つを追加しつつ、すっかりと観客気分で室内の中央に自身の椅子を移動させて。)





40: 漆戸 アゲハ [×]
2019-07-27 00:07:01




うげ、また踊りか。今日はもう終わりだと思ってたのにな……。仕方ない、__特別だぜ。今夜、きみにだけ。
(長い長い空白、手際よく片付けをしながら返答を待つ。居心地の悪い沈黙ではなかった。穏やかな静の時間を破ることなく、延長線上に溶け込むように返ってきた言葉。舞台上で観客を片端から魅了する王子様の微笑みに反してその内容は己から呑気さを奪い去るもので、想定外の労働に気が滅入るような反応の裏で頭を高速で回転させ。自分から言い出したことではあるが、随分とまあ難題をふっかけてくれたものである。単にもう一度同じように歌って踊るのなら、正直な所そこまで苦ではない。“俺のために、もう一度アイドルになってみてよ。”__アイドルに、彼にとっての偶像になることを、その上で魅了して納得させる所までをご所望なのだ。耳にタコができるほど流した持ち歌と見慣れたパフォーマンスの繰り返しで達成できるはずもない。相手が乗り気な様子で机を列の中に戻している内に携帯で適当な音楽を見繕う。音量を最大限に調節、即興どころかやっつけに近い心情だったが、悩む暇も見せない潔さは仮にもお客様を待たせないためか。まるで年下の兄弟に手を焼くようないつも通りの態度で、ひとつしかない小規模が過ぎる客席に脚を揃えて座る相手の前に立ち、右手に持ったスマホを奥の机上に滑らせると、__よく観察していれば、スイッチが切り替わったことに気付くだろう。上から見下ろす形で気障ったらしい台詞を吐いたその次の瞬間の、ガンっと思い切りブーツのヒールに蹴られた机が後方で連鎖して騒いだのに、気をとられていなければ。)
……♪
(アップテンポの、ややロックなナンバー。世の中の不条理だとか、暗い部分を叫ぶ悲劇の主人公のような若く辛辣な、自分たちのユニットではまずお目にかからない歌詞が並ぶ。空手部譲りなのか、重い踏み込みで盛大に床から音が鳴り、長い髪と七夕仕様の爽やかにきらめく衣装が上方にはためいた。息の乱れ一つなくメリハリの効いた動作を続けながらにこりとも笑わずに歌う姿は、温かな理想郷を求めて森に迷い込んだ可愛い女の子達には中々刺激が強いだろう。苛烈に冷酷に背徳的に、でも下賎にならないように、振り翳す暴力だって洗練されれば美しい。時折目を細めるのは挑発する振り付けに合わせて。相手の正面からリズムに合わせてかつかつと前方へ歩む。無表情を貫きながら、もし彼が拒めないならば、脚の間の椅子の淵に膝を掛けて半ば乗り上げ、艶のある襟を些か乱暴に掴み、金眼の収まる甘いマスクを己のそれに近付け、獰猛なプレデターが今牙を剥かんと口を開き、)
……お気に召したかい、俺のお日様?




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