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自分のトピックを作る
81: クレイグ・ウォーカー [×]
2017-11-24 01:19:41



>>78 メアリ・アンズワース

────ッ!?

(安アパートの薄汚れた廊下で、暮れ行く夕日に照らされながら、少女が此方の顔をどうやらはっきり確認した──その瞬間。突然顔をぐしゃりと歪めて彼女が浮かべたそれは、まるで生き別れていた大切な誰かにようやく巡り逢えたかのような、溢れ出す強い感情に満ち満ちた泣き笑いの表情で。感極まるあまりに上擦った声を上げながら、少女はおぼつかない足取りで、熱に浮かされたようにふらふらと近づいてくる。想像を超えたそのあまりの反応にぎょっとして、流石にドアノブから手を放し、彼女にまっすぐ向き直るも思わず一歩後ずさり。──こいつは何だ? いったい何が──どういうことだ!? 未知の恐怖に心臓が激しく暴れ、目は大きく見開かれ、身体は臨戦態勢をとるべく固く張りつめるが、しかしぴたりと歩みを止めた彼女が不意に手帳から取り出したのは、一枚の擦り切れた写真。己が良く見えるようにとそれを突き出しながら、謎の少女は早口で、しかし何かへの強い期待で声を激しく震わせて、自分が思いもよらなかった過去の出来事を語りだした。
──マライア・アンズワース、外科医の未亡人、母娘と家政婦の3人暮らし、十年前、クリスマス、リッチモンド……女の子。言われてもピンとこない矢継ぎ早のキーワードに再び頭が混乱するが、何より己を狼狽えさせたのは、少女の過去に己が突然登場したことだ。何一つ覚えていないが、己はこのl奇怪な少女と、遠い十年前に会ったことがあるというのか? 一方、自分の意志とは関係のないところでどうにか機能する理性は、写真の女はかつて自分が関係を持ち、十年前にリッチモンドで殺した女らしいということ、そして……目の前の少女が、その娘だということを理解させ。
……遺族が居場所を突き止めて迫ってきたことは前にもあった、今回もその時のようにまずはシラを切れば良い筈なのだが、どうしてかそれが全くできない。目の前の彼女はあまりにも自分を殺人鬼のクレイグ・ウォーカーだと確信していて、ごまかしなど効きそうにない、そうひしひしと感じるからだ。それに何より奇妙なのは──目の前の少女がかつて殺した女の娘という推理が当たっているなら、彼女が今見せている激しい感情の奔流はまるで訳が分からないのだ。憎悪ではない、怒りや悲しみでも全くない。ただただ何かの喜び、それも天上の幸福に打ち震えているようなのだ。その感情が強い恐怖を覚えるほどに理解の範疇を超えていて、何ひとつ平時のような反応がままならず凍りついている。……それでも、もしも己を殺しに来たのなら、万一のために警察を既に呼んでいる可能性がある。全盛期のころに己を守ってきたその先を読む警戒心が己の唇をようやく動かし、彼女の真意を探るべく、疑心と動揺の色が濃い掠れ声でシンプルな問いを投げかけ。)

………おまえは、……、目的は、いったい何だ──復讐か?




82: 津原 映奈 [×]
2017-11-24 09:11:25



>>80 加我 佑哉


夕ご飯の事すっかり忘れてた…。
自炊してるんだ?凄いなあ。─折角だから、加我くんの作ったご飯食べてみたいかな。邪魔にならなければ私も手伝うから。

(家の場所が近くだと聞くと、成程そうすれば親からの縛り付けから逃げる事が出来るか、と一人暮らしする案も思いついて。まずそれを許すかどうか、というのも確信の持てないところではあるが。相手から不意に夕飯について話出されると、色々あったせいかすっかり頭から抜け切っていた事を思い出し、急にお腹が空いてきて。このまま何処かの店に寄って食べていくのも悪くはないけれど、彼が自炊をしていると聞くとどうしても其方の方が気になってしまい。そうすると向こうにばかり負担を掛けてしまう事になるだろうと分かってはいるが、こうした機会はそうそう訪れない為に控えめにお願いしてみて。自分の手伝い等、足を引っ張る結果にもなるかもしれないが頼るだけよりマシかと一応付け足して述べ)




83: メーヴィス・ロウ [×]
2017-11-24 17:04:00




>79 ♦ ジャック・マクガヴァン


──その必要はないわ。…爪が甘かったわね、ジャック・マクガヴァン。

( 深く濃い澄んだ夜空に厚い暗雲が立ち込めると、まるでこの先待ち受けているであろう悪い何かを暗示しているようで酷く気味が悪い。そんな漠然とした予感を感じ取りながら微かに身震いをし──程なくして耳朶を激しく揺さぶった、何かが衝突し硝子と思しき物体の粉々に散る音。其れに伴い疎らに居た捜査人員達は音の聴こえた方へと足早に向かい、ならば自分もと足先を方向転換──しようとして、はたと思い留まる。あの男がこうも容易に襤褸を出すだろうか。周囲は痛い程の静謐に満ち満ちているというのに、その中で大きな衝突音を出す何て愚の骨頂だ、自分の居場所を自ら露呈しているようなものだろう。必ず裏がある、今も彼は何処かで息を潜め狂気に歪んだ笑みを浮かべているに違いない──そう確信に近い予感を感じては全神経を研ぎ澄ませ、五感全てをフル稼働し。軈て薄らと開かれた碧眼が捉えたものは、視界の隅に存在する大型トラック、の荷台。真正面からの突入は些かリスクが高いと冷静に思考回路を働かせると入り組んだ路地を伝って裏を周り後方からゆっくりと足を運び──予感的中、刑事の勘も棄てたものではない。此方に背を向け嘲笑うように喉を震わす殺人鬼の真後ろへと物音一つ立てず、且つ無駄の一切ない俊敏な動作で忍び寄ると抑揚のない淡々とした音を響かせて。 )




84: 加我 佑哉 [×]
2017-11-24 18:39:28



>>82 津原 映奈

了解。そうだな……それじゃ、今夜は無難にパスタにでもするか。

(此方としても、経済的な問題や食糧の管理の意味から、外食よりは自炊の方が遥かにありがたい。彼女の希望に穏やかに笑んで相槌を打つと、そのまま連れ立って街を抜け、静かな住宅街へと向かって。やがて十分ほど歩いてから辿り着いたのは小綺麗な高層マンション。ロビーを通り抜けるときに管理人と思しき老人が一昨日のとも先週のとも違う少女を連れ込む己に何かもの言いたげな目を向けたが、ないもののように受け流し。エレベーターで6階まで昇ると通路の奥へと進んでいき、突き当りにある紺色のドアのノブに銀色の鍵を差し込み。ガチャリ、と開けて彼女を先に中に通すと、軽く声をかけながら己も玄関口に立ち。

俺の家へようこそ。上着はそこのハンガーにでも掛けて……荷物は適当なところに置いてくれればいいよ。先に上がっておいてくれ。




85: トクメイ [×]
2017-11-24 19:33:34


(/初めまして、仄暗く独特な雰囲気のトピに是非❸として参加希望させて頂きたく、現在プロフィールを作成中なのですが、いくつか質問させて頂いても宜しいでしょうか?
まず殺人鬼様の妹として設定を練っているのですが、生き別れたとの事ですのでお互い幼少の頃の記憶は薄っすらと持っている方が良いでしょうか?腹違いの父を持つ妹、連れ子として共に過ごした日々が数ヶ月から数年。若しくは此方は乳児の時に離れ離れになり存在を知らない。どちらかお好みがあれば教えて頂ければと思います。
次に殺人鬼様のプロフィールに女の陰が絶えない、此方の設定として殺人鬼の才能があるとの事で、二人の生活を守る為に彼が共に過ごした女を殺害、殺人鬼としての才に目覚め、以降彼に接触する女は手にかけようとする歪んだ愛を持つ、との流れを考えていますが大丈夫だったでしょうか?この場合、殺人鬼様がこの犯行に関して知っているか否かはお任せしたいと思います。
最後に此方に対して萌え萎えや外見、年齢などのご要望があればお聞かせ願いたく存じます!
長々とお目汚し失礼致しました。)


86: ジャック・マクガヴァン [×]
2017-11-24 19:34:01



>>83 メーヴィス・ロウ

……!

(己ともあろうものが、この至近距離にありながら、追っ手を警戒しておきながら……背後に立つ凛とした声の主に一瞬たりとも気づかなかった。そのことに暫し本気で驚愕するが、やがてゆっくりと口角を歪めながら後ろの彼女を振り返り。嗚呼、やはり彼女はどこまでも己の想像を超えていく──ロンドン警察が誇るまだうら若い女刑事、メーヴィス・ロウ。己が因縁の相手と認めた、味わい深い、愛しい女。街灯を背に立つ彼女は荷台の入り口側に居て、己はそのずっと奥にいる。身を潜ませて安全を確保したつもりが、それが仇となって逆に追い詰められたのだ。くつくつと笑いながらも、しかし殺人鬼は取り立てて顔色を変えず、悠然とした佇まいで彼女の方に向き直り。こうも早くその瞬間が訪れるとは思わなかったが、いよいよ彼女に捕まるか否かの瀬戸際にやってきたのだ。しかし急いては楽しめない。此方を見据える青い瞳を悪戯っぽく細めた灰色の目で見返しながら、道で出会った友人同士が立ち話をするかのように、穏やかな声音で彼女のことを褒めたたえ。)

あの爆発で負傷せず、今の罠にも踊らずに、まっすぐ俺を探し当てるだなんてよ……さすがだなぁ、美人さん。これも俺への愛ゆえに成しえた御業なんだろう?




87: Nobody [×]
2017-11-24 20:12:40



>>85

(/初めまして、当トピックを閲覧してくださり誠にありがとうございます。❸での参加希望でございますね、畏まりました。

まずは「幼少のころの記憶を互いに持っている(互いの存在を知っている)」設定、若しくは「妹の方は物心のつく前に殺人鬼から引き離されており、殺人鬼の存在を知らない」という設定、どちらの方が良いかというご質問についてですが、より良いストーリー展開になるのであれば、此方からは特にこれといった指定はございません。あまりお気になさらず、背後様のご想像のままにお好きな方で設定してくださいませ!ただ、>>02にあるとおり、いずれにせよ殺人鬼の方は妹の存在を知っている設定です。

次に、ふたりの生活を守るために殺人鬼が接触する女を妹が殺害、そのことで殺人に目覚め、恐らくは独占欲から彼に近づく女を加害していく……という設定ですが、こちらも問題はございません。
犯行を知っているか否かは自由とのことで、こちらは当方の勝手な妄想となるのですが、例えばこの場合、殺人鬼は己自身を棚上げして妹にはまともな人生を歩んでほしいと願っており、そのため彼女が自分と同じ殺人犯へとなり果てていくことに苦悩する……という展開にさせていただいても宜しいでしょうか? この路線の時、殺人鬼の方は初期段階ですと妹のことを恋愛対象ではなくあくまで家族として見ている設定です(後程>>02の設定を回収する心の変化は起こります)。
またいずれのストーリー展開にせよ、他の定型キャラクターと接する時とはまた異なり、お兄ちゃんお兄ちゃん下殺人鬼を提供することになる予定です、そちらもご了承いただければ……!

最後に萌え萎えについてですが、こちらも特に指定はございません。この定型はテーマの一つが「家族」ですので、最初から恋愛展開を視野に入れずに、妹がまだ幼い頃から始めるというようなこともOKですし、逆に成熟し始めた年齢の妹を引き取って大人っぽい日々から始めるのもOKです。背後様のお好きなように!
ただ、当トピックでは心理描写やストーリー展開かなり重点を置いていますので、妹のキャラクター造形がしっかりしている、またはストーリー構想への積極性がおありだと個人的にありがたいです。
加えて、非常にお時間をいただくPF・ロルテ提出をお願いしておきながら、万一相性が合わない、あるいは此方が其方のレベルに至らないと判断した場合、恐縮ながらお断りしてしまう場合もございます。どうか悪しからず……!

長々と申し訳ございませんでした、他にも追加の質問などございましたらお気軽にお問い合わせくださいませ。)




88: 津原 映奈 [×]
2017-11-24 20:23:34



>>84 加我 佑哉


パスタか、良いね!
──此処が加我くんの部屋…、お邪魔致しまーす…。

(夕飯の内容を聞くと、楽しみだと言わんばかりの微笑して。閑静な住宅街の中にある高層マンションに到着すれば、思わずキョロキョロと辺り見回し。途中ご老人に此方を見られたような気がするも、気にしないよう下向いてやり過ごして。ついに相手の住む場所に着くと、鍵を開けている瞬間にさえドキドキと胸が高鳴り。早速中へ足を踏み入れれば、初めて入る男子の部屋に緊張のあまり一歩一歩の幅が小さくなっていて。持っていた鞄を椅子に立て掛けるように床へゆっくり置いて、あまりじろじろと見てしまうのは無礼であると分かってはいるものの、何処に目を遣れば良いか迷い、つい挙動不信に部屋中を見てしまい。気恥ずかしそうに相手の方ちらりと視線向け、ふにゃりと笑い)

なんか緊張しちゃって落ち着かないなあ…。男子の部屋なんて初めてだから。




89: 加我 佑哉 [×]
2017-11-24 20:37:35



>>88 津原 映奈

別にそんなに変わらねえよ。適当にその辺の雑誌とかぱらぱら見てて構わないぜ、変なもんは置いてねぇし。──アレルギーとかあるか? 特に問題なければ、ボンゴレビアンコにしようと思ってるけど。

(ぎこちない様子の彼女を見て本当に手馴れていないんだなとおかしそうに目を細めてから、こちらも制服のブレザーを脱ぎ、ネクタイを取り払うと少し気を緩めた格好になり。フローリングのまだ真新しいそこは、こじんまりとしているものの居心地の良い、オレンジ色の明かりに照らされたモダンスタイルの1LDK。鞄を隣室のベッドルームに軽く放り込んでから、手を洗うとキッチンに赴き、冷蔵庫の扉を開いて。彼女に背を向けながら慣れた様子で食材を取り出し、無意識に思い出すレシピの手順を脳内で辿りなおしながら、夕食の準備を始め。)




90: 津原 映奈 [×]
2017-11-24 21:11:31



>>89 加我 佑哉


アレルギーとかは無いよ。ボンゴレビアンコ、私大好きだし。…あっ、何か手伝おうか?

(これから此処に一晩泊まるというのに緊張ばかりしていては進まない。そう考え直せば近くの椅子にすとんと浅く腰掛け。相手が慣れた様子でキッチンに立ち夕飯を作り始めるのを眺めていれば、心の中で自分もこうして料理くらいは出来るようにならなければとぼんやり思い。わざわざアレルギーの確認をしてくれるところにまた彼の自然な優しさを感じ、無意識にも頬を緩めて。しかしこのまま作り続けるのを見ているというのも何だか申し訳なく、立ち上がって相手の元へ歩み寄っては自分の手伝いが必要かどうかを問い掛けて。ただでさえ今日は大変なお世話になるというのに突っ立っているばかりでは居られず、どうにか彼の役に立ちたいと考えており)




91: メーヴィス・ロウ [×]
2017-11-24 21:12:23




>86 ♦ ジャック・マクガヴァン


お互い、愛なんていう感情が生まれる間柄であれば、どんなに良かったかしらね。

( 荷台の中へと脚を掛け、履き慣れたヒールをこつり、こつり、とこれ迄の軌跡を辿るように一歩ずつ踏み締め、全く動じた様子を見せない毅然とした彼の美しい灰色の双眸と今一度確りと視線を合わせながら互い二メートル程しかない距離まで詰め。珍しくゆるりと緩慢な動作で、丁度彼の額部分に黒く鈍いを輝きを放つ銃口を宛てがうと、不気味な程に美しい月明かりと仄かな街灯の逆光に照らされた彼女の顔が深い翳りを落とし、そこから殺人鬼と対峙しているというのに何処までも冷静でそして酷く穏やかな表情を覗かせ。彼女らしいと言うべきか下らない談義に律儀に応答しながら、脳内にぶわりと浮かぶは夢幻の中で明朗に微笑む男刑事と、面影の僅かに残る血に塗れた屍体。他愛もない会話を交わした他愛もない日々。一つ一つ鮮やかに思い巡らせては、やっと今日全てに終止符が打たれるのだ、と抑えていた感情が蓋を切って流れ出し。──ありとあらゆる意識は全て眼前にいる男に注がれている。故に、気が付かなかったのだろう。幾ら職業で培われた研ぎ澄まされた感性を持っていたとしても、余りに想定外の第三者の存在と、其の揺らめく人影が自分達に気付かずトラックの荷台の扉を閉めようとしている事に。 )




92: 加我 佑哉 [×]
2017-11-24 22:08:55



>>90 津原 映奈


いや、大丈夫。……あー、それよりか、ベランダに干してる4枚くらいのタオルケット、悪いがちょっと取り込んでおいてくれるか。夜中に雨になるらしいからさ。

(ボウルに張ったぬるま湯に、業者が済ませているとはいえ念の為にとアサリを浸けて余分に砂抜きをする間、妙に鋭く研ぎ澄まされた包丁をすらりと抜き出し、ニンニクを軽快に刻み。そのときふと近づいてきた相手の言葉に手を止め、暫し考えてから、キッチンの狭さを踏まえるとひとりでやる方が調理しやすいからとあっさり首を振り。しかし己がキッチンに立つ20分ほどの間、完全んq手持ち無沙汰にさせてしまうのも問題だろう。そう思い直すと、リビングの大窓から出ることのできるベランダの方にちらりと目を向け、役割分担だというように頼み。……その時、彼女の状態を観察することも忘れない。呼吸も顔色も落ち着いていて、不慣れな場所故に多少ぎこちなさはあるものの落ち着いてはいるようだ。何を思ったかまたふっと微笑むと、再びまな板に向き直り。)




93: トクメイ [×]
2017-11-24 22:26:17

名前 イリーナ・ベレズスキー(Irina・Berezutsky)

役柄 ❸

年齢 10歳


容貌 出会った当初:父より引き継いだ明るい栗色の髪は栄養が足りずパサパサ、前髪は顔を隠す為に顎先に届く程伸ばしており、母譲りの澄んだ翡翠色の瞳を隠している。後ろ髪は自分で切っており、切り口がバラバラで肩に付かない程度の短さ。(元々は少しでも女の子らしく、と伸ばしていたが父の怒気を被り切り刻まれた事から現在の長さに落ち着く)痩せ細った身体は同年代よりも細く小さく身長は123cm、陽に当たらぬ事から病的に白い肌。服は粗末な麻で出来たぺらぺらの大きめなシャツを一枚ワンピースのように着ている。靴は買い与えられず、足は寒くても裸足のまま。不安になると親指の爪を切る噛む癖があり、常に爪はボロボロ。化粧などした事のない顔は、自分でも鏡を見る機会が少なくどうなっているか分からぬものの乾燥で唇はカサついており、頬も子供特有の丸みや瑞々しさを失っている。

今後:兄の背後に女性の影を見つけるようになると、異性として認識して欲しい欲求が深まり女性らしい美への執着が現れ始める。艶を取り戻した髪は伸ばし、綺麗にブローを掛けて真っ直ぐストレート。かと思いきや、兄が付き合っている女性が緩くウェーブした髪型ならば自身も髪型を其れに変えたりと、髪型に然らず服装もメイクも兄好みになろうと彼の付き合っている女性の影響を受け大きく変化する。体型は崩さぬよう日々弛まぬ努力を行いスタイルをキープ。爪は綺麗にマニキュアでコーティングし過去の名残を消そうとしているが、兄から漂う女の匂いに嫉妬し、彼の知らぬところで噛んでしまうことが常。兄と過ごす事で愛情を取り戻した為か、顔付きは以前の凄惨さに比べ穏やかで女性らしい柔らかなものへ変貌。眉の上で切り揃えられた前髪、覗く瞳は希望と愛情、さまざまな感情によって兄を見る時は輝いているも、兄の女へ向けられる視線は以前の凄惨な頃に比べより苛烈を極める。



性格 父から受ける虐待の影響で望む事を忘れ、未来を考える事を放棄。その日どう凌いでいくか、だけを考え生きてきた為、心に余裕もなければ人形のようにひっそりと息をして育ってきた。自身の考え、想いを伝える機会がなく、人との関わり方が分からかった。兄と出会ってからは、家族の愛情を知り、安らかな日々に表情を取り戻す。元来の真っ直ぐで直向きな性格が顔を見せ、献身的に兄へ支え、また依存的になる。兄の前では何処にも行って欲しくないと我儘な癇癪持ちの子供のような姿や、早く一人前に見て欲しいと態と大人びた言葉遣いをしたり、アンバランスな一面が際立つ。盲目的な迄に兄を愛しており、この世界は兄と自分その他大勢、と排他的な考えの持ち主。だが兄と関係を持つ女にだけは強い感情を有しており、兄の前では見せない狂気的で猟奇的な殺人鬼の顔を垣間見せる。



設定 自身が1歳数ヶ月の時に、彼の母親と己の父親が離婚し生き別れに。兄に関する記憶はないが、離れる前に一度だけ撮った家族写真に写っている赤児の自分を抱っこして笑っている男の子(兄)の姿が幸せな記憶と共に生きていく糧となっている。離婚してから直ぐに父は再婚、義理の母と姉に虐げられる日々がスタートする。父も段々と己の存在を疎ましく感じ、納屋へ臭い物に蓋をするように軟禁生活が始まる。自身が8歳になる頃、父の酒癖の悪さから再度離婚。以来女性に対する怒りが全部自身へと向かい、母に似た瞳などを理由に虐待は激しさを増していく。働かなくなった父は借金地獄へと陥り、近々売られる予定であっが、救世主のように現れ助けてくれた兄の存在に心から救われ依存するように。



要望 殺人鬼様に関しては、ぜひ最初はお兄ちゃん然とした感じで絡んで頂ければ嬉しいです!こちらの犯行に関する苦悩も説明して頂いた感じで全然大丈夫ですので、お好きに作成して頂ければ幸いです。
ストーリーに関しましては、最初は家族としての愛情を育んでいく所から、後々には彼の相手を殺害するまでにおよぶ歪んだ愛へ移行出来れば、と思っております。何れ兄までも監禁し束縛しようと強い思いに駆られるも大嫌いな父と似た様な事を繰り返そうとしている事に気付き苦悩していく感じが出来れば、と。



ロル

…また、あの人飲んでるんだ…。

(閉じ込められた暗闇、悴む両の手を温度を分け与える様に撫で摩る。納屋から本宅迄はそう距離も離れていない。今日も男が酒に溺れ、物を破壊する騒音が静かなこの空間にまで響いてくる。零した言葉は温度を含まず、只の感想。今日は来ないかも知れない__そう願い祈る日々はとうに過ぎ去った。より一層縮こめた身体は部屋の隅で闇と一体化するようにひっそりと蹲って。隙間から零れる月光に、今にも消えそうな己の存在を重ね、黙々と恐怖の時間が来るのを待つこと幾許か。今迄聞こえていた騒音は鳴りを潜め、変わりに父らしき男の悲鳴が聞こえた気がした。まさか今更都合の良い夢でも見ているのか。はっ、と漏れ出た嘲笑は自身に向けてのもの。きっと何食わぬ顔をして今日もそこの扉を開けるだろう父の顔を思い出し乍、長い前髪の隙間から扉を睨み据えて。)


(/先程質問させて頂いたものです。ご丁寧にお答え下さり有難うございます。つきましてはプロフィールが完成致しましたので、不備や相性など確認をお願いします。)

94: ジャック・マクガヴァン [×]
2017-11-24 23:04:31



>>91 メーヴィス・ロウ

……なんでだろうな。こうやって、言葉じゃこんなにもはっきり拒絶されてるってのに……フラれたって気持ちには、何故だか不思議とならねぇんだ。

(同じ半密室の領域に入り込むと、靴音を慣らしながら彼女はゆっくりと歩み寄り……満を持して、その冷たい銃口が己の額に当てられた。互いの心音すら聞こえそうなほど今までにない間近な距離。嗚呼、漸く、ずっと待ち侘びていた瞬間が訪れたのだ。あとは彼女が細い指ひとつ引いてしまえば、己の命は呆気なく終わる。しかし彼女の浮かべる表情と同じく、己の今の心境は奇妙なほどに凪いでいた。
今まで、他人の命を犠牲にするのも躊躇わないほど己の生に執着してきた人生だ。だというのに何故か、この瞬間に死んでしまっても良いというような気すらしている。今はただただ、目の前にいる美しいこの女、己を裁きに来た彼女の事が心から愛しくて仕方なかった。──嗚呼、己は、だれかと会話をしたかった……心を触れ合わせたかった、それだけだったのかもしれない。
呟きながら軽く、自然に一歩歩み寄ると、彼女の顔を初めてそばから覗き込み、骨ばった手の甲を彼女の滑らかな頬へと撫でるようにそっと添え。「……メーヴィス、俺は──」……罪を侵してきた殺人鬼の、誰にも零すことのなかった本音を躊躇いがちに囁こうとした、しかしその瞬間だった。突然の重々しい金属音、突如世界から失われる一切の光。──甘い空気は一瞬にして失せ、さしもの己もいったい何が起こったのか咄嗟には理解できなかった。荷台の扉を何者かに閉じられた、漸くそう気が付いた頃にはトラックのエンジンがかかり、今にも走り出すところで。本能が危険を察知し、思わず銃を握る相手を押しのけ一歩踏み出そうとしたその瞬間、いよいよ走り出した激しい揺れと遠心力で、車内の荷物に叩きつけられ。不安定な足場でふらつきながら立ち上がるものの、辿り着いた扉は内側から幾ら本気で押そうと開かず、自分と彼女が閉じ込められたという状況に、焦りを孕んだ声を上げ。)

──逃げやしねえから、一旦どけ!
…………ッ、どうなってやがる……?




95: Nobody [×]
2017-11-24 23:53:09



>>93 イリーナ

(きっかけは偶然だった。関係を持った女の一人が児童相談所に勤めていて、彼女の最期の晩餐の時に、ある被虐待児の話を不意にぽろりと零したのだ。酒癖の悪い父親に虐待される幼い娘、というごくありきたりな筈のそれは、少女の年齢や外見など細かいことを聞き出すうちに強く何かを予感させた。故に、レストランから帰宅して家に上がり込んだ瞬間彼女を灰皿で殴り殺すと、彼女の書斎に山と積まれた仕事関連の分厚い書類を血眼になって読み漁り──そうして漸く、長年探し回っていた妹の居場所を掴むことができたのだ。
寸暇を惜しんで列車に飛び乗り、該当する家に辿り着いたのは真夜中もとうに過ぎたころ。手入れもされず傾きかけている本宅では、8年以上も会っていなかったあのろくでなしの男が深酒に溺れていた。こちらがかつての息子とも知らず罵声を浴びせてきた彼の胸倉を掴み上げ、激しい言葉の応酬の末に読み取れたのは、あの女の書類に書かれていた内容など遥かに凌駕する凄惨な虐待が妹を傷つけてきたこと。視界がぐわっと真っ赤に染まり──あとはもう、何も覚えていない。気づけば、部屋中の壁という壁に鮮血が飛び散るほどに、男は惨い死を迎えていた。鏡に映った己の悪鬼のような顔を見、荒い息をどうにか鎮めて返り血を拭き取ると、最早用のない家を出てほど近い納屋の方へと。
扉の閂を外そうとする骨ばった指が、妙に激しく震えてしまう。生きているだろうか。どれほど弱っているのだろうか。心は壊れていないだろうか。強い恐怖心に晒されながら、それでも扉を開け、ゆっくりと納屋の中に踏み入り。やがて暗闇に目が慣れ、隅にうずくまる異様に小柄な子どもがこちらを見ているのに気が付くと──息が詰まり、感情がどっと溢れ出しそうになったのをどうにか堪え。そばまで寄ってゆっくりとしゃがんでから、しゃがれた声で言葉をかけて。)

……よお、大丈夫か。
…………、おまえは、イリーナ、なんだよな……?


(/PF提出ありがとうございます。イリーナのキャラクター造形や此方への要望、ストーリー構想等しかと読み込ませていただきました。不備等ございませんので、これから是非宜しくお願いいたします……!
最初のうちに確認事項だけ挙げさせてくださいませ。まず絡みについてはおそらく長期で宜しいかと存じますが、ロル数にご希望はございますか? 尚、今回は初回故経緯など含めた結果想定以上に冗長になってしまいましたが、普段は3分の1ほどで回せますし、背後様のやりやすい長さに落ち着けることが可能ですので、どうかお見逃しいただければ……申し訳ございません!
またふたつ目として、ロシア系の名前とお見受けいたしますが、舞台はロシア、殺人鬼の兄もロシアの男性名、ということで宜しいでしょうか……? またその場合、一口にロシアと言っても広大ですので、地方などにご指定があれば其方も是非。しかし別の国に移り住んだ家系等という設定もあるかと思うので、違っておりましたら遠慮なくおっしゃってくださいませ! また、良ければ殺人鬼の年齢も大体で良いのでご指定いただけるとありがたいです。
3つ目に、ご相談の段階では父親違い・あるいは母親違いということだったかと思いますが、イリーナと兄は両親ともに同じの、正真正銘の兄妹ということで宜しいでしょうか?
初っ端から質問ばかりすみません……お返事をお待ちしております。)



96: メーヴィス・ロウ [×]
2017-11-25 00:54:25




>94 ♦ ジャック・マクガヴァン


───!?

( これが長らく世間を震撼させていた、あの凶悪殺人鬼の姿だろうか。そう疑わざるを得ない程に、毒も狂気も含まれていない柔らかで閑かな面持ちと声色であった。無言で其れらを受け止め、今ばかりは接近を許し後退る等と野暮な真似はせず凛然とその場に佇み。無表情というには瞳に光を湛えた、然し矢張り特定の感情を映し出さない様々な思いが幾重にも重なったものを一杯に滲ませ、徐に伸ばされた武骨な掌を静かに受け入れ。己の白皙を撫ぜる手付きは酷く優しい、だがそれだけで気持ちが変わる程聖人君子の如き清らかな心の持ち主ではない。トリガーに手を掛け、せめて最期にとある殺人鬼の小さな願いを聞き届けようとした、その時。──彼女の鼓膜を震わせたのは男の呟きではなく、深々とした夜の静寂を一直線に突き破るように轟いた重厚な金属音であり、其れが荷台の扉だと気付く迄に少々のタイムラグの発生。次第に明瞭であった視界が段々と輪郭を忘れ朧気な物へと変化していくとはっと我に返り──僅かに乱れた思考で導き出した答えは実に単純な、閉じ込められたの七文字。一筋の光明も見い出せない中故に男の姿は薄らとしか確認出来ないが焦燥を隠し切れていない様子だという事は気配で分かる。次いで地震かと錯覚する程の激しい揺れに見舞われ当然バランスを崩さない筈もなく、その場に叩き付けられ同時に拳銃を握る掌から一気に力が失われ。彼の独白の言外から扉は内側からは開かなかったようだと分かる、冷静に取り繕おうとも余りな急展開に動揺は隠せず壁に手をつき覚束無い足取りで立ち上りながら、まるで生産性のない言葉を漏らして。 )

なッ、──一体何が…!?




97: イリーナ・ベレズスキー [×]
2017-11-25 01:06:30


(外の冷えた空気が開かれた扉から室内を浸食する。ぶるりと震えた肩は無意識の反応。淡い光を背に入って来た人物は見知らぬ人物__その筈なのに妙な既視感に息がつまる。呼吸を止めたまま男性の動きを食い入る様に見詰め、軈て掠れた声音で呼ばれた己の名にひゅっと喉からか細い音が漏れる。あまりにも久し振りに呼名された為、鈍った思考では反応が追い付かず、目だけが忙しなく頼りなげに辺りを彷徨って。一体、彼は誰なのだ。先程から嫌に鼻につく錆びた臭いがより一層警戒心を抱かせる展開であるのに、何故か冷え切った末端の血液がじわりと温まる、奇妙な感覚を覚えて。強く引き結ばれた唇は数度迷った後、ゆっくりと開かれ。彼が死神でも良い。写真の男の子に似た黒髪を持つからか、其れとも迫り来るタイムリミットへの諦めか、粛々と裁きを受ける罪人のように瞳を閉じては首を項垂れさせ。只、一つ願えるならば彼の黒髪に触れさせてほしい。小さな声は闇に溶け込み、脈絡なく最後に付け足された願いは果たして彼へと届いたかどうか。)

…あなた、誰?あぁ…でも、誰でもいいのかも。この生活を終わらせてくれるのなら。……綺麗な黒髪。最後に触ってもいい…?


(/確認及び受理有難う御座います。改めまして宜しくお願いします。
ロルに関しては此方は基本中から場合によっては長になるかと思われます。ロル数の希望は有りませんので、負担のないよう回しやすいロル数で返して頂ければと思います。
舞台はロシアでお願いします。別の国に移り住んだ、という設定は楽しそうですね!母がイタリア人でロシアに遊びに来ていた時に父と知り合う。情熱的な母に惚れ結婚するも、浮気が原因で別れ、父はロシアにそのまま在住、母はイタリアへ戻る。距離もあることから中々妹の情報が掴めず探し出すまでに月日が掛かった、といった設定は如何でしょうか?その場合、お兄さんにはイタリアの名前をお願いしたく。名前もさる事ながら、容姿も似ていないという事で本当に兄妹なのか、不安に思ったり、其処を彼の女から指摘されるのも後々の展開で面白そうかな、と思いました。因みに、此方が住んでいる場所は極東ロシアの小さな村を想像しています。年齢に関しましては20前後でお願いしたく…!
説明不足申し訳御座いません…!其方のプロフィールに父親と思わしき人物は複数との事でしたので兄とは父親が別であり、兄の方の父親と別れてから母と此方の父が結婚、出産。然し母の浮気が原因で離婚。二度目の結婚でも父は上手くいかず女性への憎悪を燃やす、というような流れを考えておりました。説明が下手ですみません…分かりにくい箇所やその他質問があればお伝えください!)

98: 津原 映奈 [×]
2017-11-25 09:39:46



>>92 加我 佑哉


ベランダのタオルね、分かった。

(代わりの要望を聞けばこくりとしっかり頷いて、ベランダまで少し早足で向かい。夜中には雨になるらしい。空模様が気になってベランダから上を覗くと、確かに怪しい雲が遠くの方に見え、時間帯もあるかもしれないがいつもより雰囲気が薄暗く。吹き抜ける風に少し冷たさを感じると、丁寧かつ迅速にタオルを取り込み部屋の中へ戻り。家でもこのような手伝いは散々とさせられている為、自然に動く事ができ。取り込んだタオルをどうすれば良いか分からず、取り敢えず椅子の上にまとめて畳んでおき。夕飯作りに関しての手伝いは必要無いとの事なので、遠目に彼の料理中の姿を見ては、ベランダの方を振り返って薄暗い空眺め。家に居れば自分の気持ちを更に暗くする程のその空色だけれど、今は不思議と安らかな心持ちで捉えられる。長い呪縛から逃れたこの空間だからだろうか。ふと思い出して鞄の中の携帯確認すれば『じゃあ今日だけは認めます。明日、ちゃんとノート見せなさいよ。してなかったら今後学校以外の外出はさせませんからね』と母親からの厳しいメールが。ふう、と溜息つけば『分かってるよ』と短く返し。ノートも作らなければ、と鞄から教科書等取り出しては相手に顔向け)

これから口実の為に勉強したノート作るから、他にお手伝いあったら声掛けて?




99: ジャック・マクガヴァン [×]
2017-11-25 22:46:29



>96 メーヴィス・ロウ

──銃のセーフティを引き上げろ。こんな狭い密室で暴発したらお前も危ねぇぞ……!

(揺れる車内で、扉であるはずのびくともしない冷たい壁に手を押し当て安定を図りながら、無理やりに落ち着くとどうにか頭を働かせる。恐らく運転手は、荷台に乗り込んだ人間に気が付かぬまま扉を閉めて走り出してしまったのだ。自分たちが閉じ込められたのは全くの偶然なのだ……だからこそ、この事態はまずい。万一これが長距離の運搬に使われるトラックなら、下手をすれば数日間もここから出られない可能性がある。記憶を辿って外観を思い出してみるに、このトラックは最大積載量8t程の、大型に分類される頑丈な造りのそれだから、内部から運転手にコンタクトを図ることはまず叶わないだろう。いや待て、そもそもロンドン警察がここら一帯を封鎖していた筈だ──警察の無線を傍受しているのでもない限り、殺人鬼を囲い込んだ場所から出ていく大きなトラックを見逃すことなどあるだろうか?
いずれにせよ快くない、不安を煽る展開だ。ふと、先ほど同じく閉じ込められた彼女もこの荒い運転に翻弄されていたのを思い出し、彼女がいるであろう暗闇に向かって警告の声を発しながら、己も警官から奪った銃のレバーを引き上げ。しかしこの一面の漆黒では彼女がどんな状態かもわからない、もしも倒れているのなら助け起こそうか、等と考え一歩踏み出した、その時だった。足元にぐにゃりと、殺人鬼の己にはあまりにも覚えのある感触を伝えるものが転がっており、思考も動作も一瞬はたと凍りつく。足をどけ、屈みこんで“それ”に触れてみたところ、どうやらその柔らかいものは防水性の薄い布地に包まれているらしかった。嗚呼、そういえば荷台に転がり込んだ時、ベージュ色の細長い大きな袋がまばらに積み上げられていた……。外側を探るうちにジッパーが手に触れ、もはや半ば確信しながらそれを引き下げてみたところ、微かな腐臭と共に……指先に、人の顔や髪の毛のようなものが触れ。想定以上に異常な事態に巻き込まれつつあることを漸く肌で理解しながら、掠れた声で彼女を呼び。)

……なあ、女刑事さんよ。俺たちは運悪く閉じ込められちまったわけだが……どうやら他にも、お喋り嫌いの相乗りがいたらしいぜ。──明かりを、こっちに寄越してくれるか。




100: ディエゴ・ガストルディ [×]
2017-11-25 23:36:34



>>97 イリーナ・ベレズスキー

……。ああ、いいぜ。いいぜ、イリーナ。最後と言わず、これからずぅっと、触っていいんだ……

(まるでそれは、薄汚い街の小脇に打ち捨てられた子猫のような惨めさだった。ろくに手入れされず荒れ放題になっている髪は埃っぽくもつれており、凍死も免れないような薄衣1枚から伸びる病的に白い四肢は、骨かと見まがう程に細い。指先の爪は彼女の境遇を象徴するかの如く痛々しいほどぼろぼろだ。だが何よりぞっとさせたのは、子どもらしい無垢な表情の抜け落ちた、ひたすらに虚ろな顔、そこに浮かぶ翡翠の瞳の底知れない暗さ、そして……己はもう死ぬものと、全てを諦めきった反応。嗚呼、嗚呼、妹はどれだけのものをあの男に奪われてきたのか──彼女の今にも目の前で事切れそうなその問いかけを耳にするととうとう耐えられなくなって、男は喉を震わせながら、その小柄な体を恐る恐る抱き寄せる。ずっとずっと探していた、今やたった一人の己の家族。もう絶対に離すものか。冷たい頬に己の頬を寄せてから漸く顔を引き離し、大の男が赤く潤んだ目を隠すことなしに少女の顔を覗き込みつつ、全てはもう終わったのだと言い聞かせるように囁いて。)

イリーナ、俺は……おまえを迎えに来たんだよ。俺と一緒に行こう。あの男はもうどこにもいない、もうおまえを絶対に傷つけられない。……おまえのことは、これから俺が、絶対に守るから。


(/ロルについて、舞台設定、ふたりの出会いや両親の過去、血縁関係……等など、諸々把握いたしました!
其方様のご提示してくださった案にいずれとも大賛成でございます、兄の方の名も名前欄にあるとおりに設定させていただきました。また年齢は、仮に21歳とさせていただきますね。今後の展開についても、様々な波乱を含んでいて今からとても楽しみです。此方こそ、これから改めて宜しくお願いいたします。
分かりにくい箇所や質問などは今のところございません。その代わり、直近の展開について一つご相談なのですが、
◆現在のイリーナの状態が酷いため、近所の目を忍ぶべく村からは出るものの、まずはロシア極東の小さな町に部屋を借りて彼女の健康状態・精神状態の回復に暫く専念する。この間、恐らく殆ど学校に行かせてもらえなかった彼女に簡単な読み書きも教える。
◆この回復後の目標は、イリーナが心身ともに長旅に耐えられるようになったと判断してから、ふたりでシベリア鉄道に乗って首都モスクワを目指す、ロシア横断の旅をすること。
環境が変わることが、イリーナの大きな変化の一因にもなるかと思い提案させていただきました。如何でしょうか……? 此方の案を見て更に思い浮かんだ別の案などあれば、是非教えてくださいませ。)




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