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1対1のなりきりチャット
自分のトピックを作る
94:
ジャック・マクガヴァン [×]
2017-11-24 23:04:31
>>91 メーヴィス・ロウ
……なんでだろうな。こうやって、言葉じゃこんなにもはっきり拒絶されてるってのに……フラれたって気持ちには、何故だか不思議とならねぇんだ。
(同じ半密室の領域に入り込むと、靴音を慣らしながら彼女はゆっくりと歩み寄り……満を持して、その冷たい銃口が己の額に当てられた。互いの心音すら聞こえそうなほど今までにない間近な距離。嗚呼、漸く、ずっと待ち侘びていた瞬間が訪れたのだ。あとは彼女が細い指ひとつ引いてしまえば、己の命は呆気なく終わる。しかし彼女の浮かべる表情と同じく、己の今の心境は奇妙なほどに凪いでいた。
今まで、他人の命を犠牲にするのも躊躇わないほど己の生に執着してきた人生だ。だというのに何故か、この瞬間に死んでしまっても良いというような気すらしている。今はただただ、目の前にいる美しいこの女、己を裁きに来た彼女の事が心から愛しくて仕方なかった。──嗚呼、己は、だれかと会話をしたかった……心を触れ合わせたかった、それだけだったのかもしれない。
呟きながら軽く、自然に一歩歩み寄ると、彼女の顔を初めてそばから覗き込み、骨ばった手の甲を彼女の滑らかな頬へと撫でるようにそっと添え。「……メーヴィス、俺は──」……罪を侵してきた殺人鬼の、誰にも零すことのなかった本音を躊躇いがちに囁こうとした、しかしその瞬間だった。突然の重々しい金属音、突如世界から失われる一切の光。──甘い空気は一瞬にして失せ、さしもの己もいったい何が起こったのか咄嗟には理解できなかった。荷台の扉を何者かに閉じられた、漸くそう気が付いた頃にはトラックのエンジンがかかり、今にも走り出すところで。本能が危険を察知し、思わず銃を握る相手を押しのけ一歩踏み出そうとしたその瞬間、いよいよ走り出した激しい揺れと遠心力で、車内の荷物に叩きつけられ。不安定な足場でふらつきながら立ち上がるものの、辿り着いた扉は内側から幾ら本気で押そうと開かず、自分と彼女が閉じ込められたという状況に、焦りを孕んだ声を上げ。)
──逃げやしねえから、一旦どけ!
…………ッ、どうなってやがる……?
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