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オリジナルキャラなりきりチャット
自分のトピックを作る
398:
ダム、羊 [×]
2025-12-11 09:54:37
>ユリーシャ
(ゆらゆらと揺れる光のなかでリースへ向けた曖昧な微笑みを見ていると、まるで手首に結ばれた細い糸を辿るように彼女の心がどこへ漂っているのかを追い掛けたくなってしまう。天井へ向けた憂いがかった横顔も、夜と折り合いをつけられずにいる儚さも、すべてが掌の上に落ちてきた宝石の欠片のようで、繊細なそれをつい拾い上げて確かめたくなってしまう。ぼんやりとした声が話す声が夜は苦手なのだと教えてくれれば、灯りに縁どられたあなたの瞳を覗き込むようにして、声をいつもよりも少しだけ低く落とし「もしも帽子が潰れてしまったら──代わりに抱きしめられる役を、僕が務めても構いませんか?」 あくまで冗談めかしながら伝えるのは全てが冗談ではない内容で。彼女からの言葉を集めてパズルをするように、そうして推測する状況下から口にしたそれに「僕は暖かいですし、そう簡単に潰れませんよ。帽子よりずっと抱き心地だって良いはず」それから並べるのは帽子と比較した自己アピールで”どうでしょう”なんて笑顔で締めくくり。リースを見ては欲しいと願う彼女をリードするように連れ出したのは階段ホール、吹き抜けのようなその場は大きなツリーを好きな高さから見る子ができるようで。「リースは後で一緒にメアリアンにお願いするとして。……僕はこの大きなツリーを上から見るのが好きなんです」階段を使うことで下から見上げるのではない、特別な視点で見ることができるツリーを彼女へと紹介して。)だから、ユリーシャ。貴女と一緒に見れてとても嬉しい。
>ロメオ
何よその顔。仕方ないじゃない、メリーには出来ないんだから。(絵に書いたような驚いた顔をする彼にふん、と鼻を鳴らしてからその表情を指摘するように僅かな拗ねを混ぜて口にして。彼がその人物に対して興味を示すと指先を下に向けてヒラヒラを揺らし「先に言っとくけど、ユニコーンは特別なの。意味わからないくらい”何でもあり”よ。」彼が興味を持つことは話題にあげた時点で想定しており、だからこそその人物の持つ不思議な力が基盤にならないように事前に注意をして。贈ったプレゼントを早速使ってくれたことも、スマートにエスコートをしてくれる事も、そのどれもが心を嬉しさで満たしてくれた。大袈裟な立ち振る舞いも自身の為だけの演劇でも見ているようで、くつくつと楽しそうに喉を鳴らしてしまう。出された腕に手を掛けてコンパスの力を早速実感するべく、その道については口を出さず、代わりに開いた口が話すのは行き渋っていた彼への選択肢のひとつで)あんたの友達も来るんでしょ?なら楽しいと思うケド、それでもやっぱり帰りたくなったらメリーに言って。……その時はハンプティも連れてメリーたちだけでパーティしましょ。城のパーティにだって負けないわよ、だってメリーが開くパーティだもの。
399:
ユリーシャ・ゼレンカ、ロメオ [×]
2025-12-11 18:37:45
>トゥイードルダム様
……ユリはね、潰れないものよりも消えないものが欲しいの
(この国に身も心も攫われてからすっかり好きになった色がより近い距離で自分を映してくれるのを見て、美しい蝶や鳥がすぐ触れられる距離に来てくれた時に思わず手を伸ばしてしまうように、反射的にそっと彼の目元に指先を触れさせて。いつもよりトーンの下がった声には自分を守ってくれる穏やかな彼が見せる別の顔のようなものを感じて、無意識に引き寄せられるようにこちらからもじっと瞳を見つめ返して「それが暖かくて、優しい声でおやすみって言ってくれるならもっと素敵」何か裏があるようで何も考えていないような、誘惑するようでいて世間知らずのような謎めいた微笑みを返しながら、慈しむように彼の目元を柔く撫で最後に整った鼻先にちょんと触れて「ユリはひとりぼっちの夜の次に空っぽの朝が嫌なの。帽子は逃げないけれど、ダムは朝起きたらもういないかもしれないわ」断り文句ではなく本気で懸念しているように微笑を少しだけ曇らせて。でも目に飛び込んできた立派なクリスマスツリーにはぱっと星屑を輝かせて「きれい…!」浮かんだ感想を何の捻りも装飾もなく感嘆に満ちた声で落として、逸る気持ちを前のめりな歩調に表しながら階段の手すりに手を掛け少し身を乗り出すようにツリーを眺めて「ツリーは見下ろすものだと思ってたの。こんなに大きなのは初めて」記憶にあるのは貧しい孤児院が僅かな慰めにと用意したテーブルに乗るサイズの小さなツリーだけ。だから見上げる程大きいそれの迫力や華やかさから目を離すことが出来ず、繋いだままの手にきゅっと力を込めて)ダムも嬉しいのね。ユリは嬉しくて楽しいわ
>羊様
この国のジョーカーってわけか。そんな人にも顔が利くなんてメリーは人脈家だな
(ちょっとばかり拗ねてしまった彼のご機嫌を取るつもりはなく、有力者に願いを聞き届けてもらえるネットワークとそれを築き上げた社交性に尊敬の念を寄せるように、茶化すでもない普通の様子で伝えて。何でもありの言葉に連想した最強のカードは奇しくもまだ見ぬ役持ちと被るものだったが、当然知る由もなく「何、ユニコーンが特別なら俺達のメリーも特別さ」物事を深刻に捉え過ぎないように半ば心掛けるように軽やかな口調で言えば、彼の高いヒールを気遣うように歩むテンポはやや遅めに城へと足を踏み出して。そんな中で提案された選択肢はメリーが自分の事を大事にしてくれているのだと伝わるもので、不意打ちのようなそれに思わず目を少し瞠って。全部の言葉が終わって、少しの間を置いてから「…ネガティブなものみたいに挙げる選択肢としては魅力的すぎるな」少しの笑いが混じるのは紛れもない喜色を隠し切れないからで、胸を張るように姿勢を正し「クリスマスは楽しむ。この国の伝説に残るくらい楽しむさ。それで、うちに帰ったら三人で後夜祭でもやろうぜ」好きなだけご馳走を楽しんで浴びるように飲んでやる、そんな煩悩に塗れた楽しみ方を表すようにグイっとジョッキを呷るジェスチャーをして見せて。直後、思いついたような一瞬の間の後にメリーの横顔に目を向けながら無邪気な笑顔で問い掛けて)三人で、って言ったが…一人増えてもいいか?ニヤニヤ笑顔がイカす俺のダチも呼びたいんだ
400:
フラミンゴ [×]
2025-12-11 18:55:24
>オルカード
堅実な生き方するやつがこんな格好しねェよ。(共感をするような彼の言葉を受ければその際に受けた“堅実”だという評価には笑い飛ばすような否定をして。ただ、そう見えるだろう自身の生き方については否定をせずに「俺は欲張りだけど何でもかんでもは要らねェし、俺の欲しいもんだけ傍にありゃそれでイイんだョ」と肩を竦ませながら自身の生き方について言い切って。期待をしていいと言い切れるのはそれだけ自分の仕事に対する自信があるという証明のようで、期待していることを態々言葉にすることが何だか無粋のように思えて軽く頷くだけに留めた。それから“先輩”と呼ばれたその響きに少しだけ頭を傾けて「アリスが俺の仕事を手伝いに来るンならそーだけど、そうじゃねえなら先輩は違うんじゃねぇかァ?」彼の発言を聞いている限りデザイナー業に興味を持っているとは感じなかったからだろうか、傾ける頭はそのまま疑問を見せて。そして姿を見せたミラーハウスを見れば「ここは人がいれば建物の中で映像を流すっつうショーだからなァ。それも正しいルートでゴールを迎えられたら見れるっつうやつ。中は迷路みてーだし、全部が鏡で距離感も何もわかったもんじゃ無いぜ。どーする?俺がショーを見れるように正しい道を案内するか、アリスが自分で道を探すか。」どちらを選んだとて同伴する気なのだろう、選択肢を与えるように投げた質問の後に控えめな視線を彼へと向けて)
401:
ダム、羊 [×]
2025-12-11 19:41:47
>ユリーシャ
………ぐ。僕のことをよく知ってくれてて嬉しいです。(目元に触れる細い指先は繊細な動きだからこそ少しだけ擽ったくて、無自覚に触れられているほうの瞳が僅かに細められて。真っ直ぐな瞳が、熟れた苺のように酸味と甘さを蓄えたような、そんな目と視線の先が重なった。彼女と言う存在がどこまでも甘く、そしてもっと欲しくて仕方ないと思わせる甘美な毒のようだとも感じた。純粋なようで、優艶なようでもある、本来真逆の位置にあるはずの魅力をどちらを持っている彼女と言う存在を前に、手を伸ばしてこのまま破滅しても良いとさえ胸中に落ちた。それほどまでの圧倒的な魅力にぐらりと落ちそうになったその時、彼女がその花が咲くような微笑みを曇らせて至って本気だと言うように自身への評価を口にしたから止めていた呼吸が戻る。ふ、と体の力が抜けるように返事をすれば「でも僕のことをもう一つ教えます。僕は朝起きるのが苦手だから、……僕が起きるときにいないのはユリーシャかも。」曇った表情がすっかりツリーの効果で華やぐのを見てから小さく訂正をして。並んで見るツリーの中で彼女が口にした“見下ろすもの”と言う表現が心に残る。忘れている何かがふつと浮かぶような、小さな小さな棘のようにちくりと胸に違和感を残し。しかしすぐに楽しいとまで伝えてくれた可愛い彼女へ微笑んでから、彼女のことをすっぽりと覆い隠すように後ろから抱きしめて、その言葉が事実であることが声からも伝わるように口にして)貴女が僕と出会ってくれたから。こんなに楽しいクリスマスは初めてです
>ロメオ
そうでしょう、そうでしょう。ん…?ジョーカー?あの飲んだくれとも出会ったの?(尊敬の念が籠る声はそれだけで腐るような気持ちを簡単に持ち直してくれて、そんな中で挙がった名前の役持ちを知っているからこそ彼の描く物と自分の描くものにすれ違いが起きていると言う事にも気づけることがなくて。怖いもの知らずの彼だから何処でどう誰と繋がっていても可笑しくはないと言う信頼が余計にそう思わせるようで。いざという時の為の提案として持ち掛けたそれが、自身が思っていたよりも彼に喜ばれたからパチと瞬きをして。しかし軽さを持った雰囲気で見せられたジェスチャーも加わればオホホと高笑いでもするように「好きなだけ呼べばいいじゃない。猫を呼ぶなら双子もついてくるわよ。賑やかじゃないパーティはつまらないんだし、どうせなら城のパーティで呼びたくなるお友達増やしといで」友達を呼びたいという無邪気な顔を見れば、自宅で囲う可愛いアリスの願いくらい叶えて見せるというだけではない寧ろ課題でも与えるように続けて)
402:
赤の女王 [×]
2025-12-11 19:47:27
■ はじめに / 物語、説明、規約 ■
https://alice.mamagoto.com/%E8%A8%AD%E5%AE%9A/%E4%B8%96%E7%95%8C%E8%A6%B3
■ 優遇冷遇 ■
https://alice.mamagoto.com/%E8%A8%AD%E5%AE%9A/%E5%84%AA%E9%81%87%E5%86%B7%E9%81%87
■ 提供① ■
https://alice.mamagoto.com/%E8%A8%AD%E5%AE%9A/%E4%B8%8D%E6%80%9D%E8%AD%B0%E3%81%AE%E5%9B%BD%E3%81%AE%E4%BD%8F%E4%BA%BA%E2%91%A0
■ 提供② ■
https://alice.mamagoto.com/%E8%A8%AD%E5%AE%9A/%E4%B8%8D%E6%80%9D%E8%AD%B0%E3%81%AE%E5%9B%BD%E3%81%AE%E4%BD%8F%E4%BA%BA%E2%91%A1
■ 手紙 ■
https://alice.mamagoto.com/%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88/%E6%89%8B%E7%B4%99
■ 常時イベント ■
https://alice.mamagoto.com/%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88/%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88
■ 倉庫HP ■
https://alice.mamagoto.com/
これから迷い込むことを検討してくださっているアリス様も、以前はご一緒できたけれど都合でキャラリセになってしまったアリス様も、どうぞ遠慮なくお越しくださいませ。
また、過去に別な場所で使っていたお子様、行き場を失ってしまったお子様も、ここで再び息を吹き返させていただければ幸いです。
皆さまとまたこの不思議な国で出会い、お話できる日を心より楽しみにしております。
※ 本日よりクリスマスイベント期間に入ります ※
イベント期間が決まっているので、現在の交流を〆て早速イベントに入っても大丈夫です。
イベント概要
https://alice.mamagoto.com/%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88
イベント時限定ミニゲーム
https://alice.mamagoto.com/%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88%EF%BC%88%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%EF%BC%89
>ただいまのお時間よりリアルタイム交流が可能です
403:
ユリーシャ・ゼレンカ、ロメオ [×]
2025-12-11 23:57:22
>トゥイードルダム様
(ゆっくり、ゆるりゆるりとまったりしたリズムで首を二往復させることで表現するのは彼の言葉に対して異論を唱えたいという気持ち。ツン、と彼の胸元を少し強さを持たせた指先でつっついて「ダムはユリのことまだまだ知らないのね」彼の台詞と対照を取るように、刺々しさはないものの甘さも控えめになった声は口調だけは変わらず柔らかいまま「ユリは朝になっても消えないのよ」覚えておいて、と言うように胸を突く指先にもう一段階淡く力を込めて、願わくばこのまま胸の奥、彼の心にこの言葉が届きますようにと。孤独な夜と等しくまた孤独な朝も苦痛であることを知っているからこそ誰かに同じ思いをさせたくないと、思考回路はいつだって単純で明白。ふと、なんだか均一に穏やかで余裕を失わない彼の糸のようなものが一瞬だけ途切れた気がして「…ダム?」その先にまだ見ぬ彼がいるのかも、そんな根拠のない予感から一度彼の名を呼んで。それに呼応するように背中に体温が密着すると、想定していなかった事態に頭が状況を理解するより先にどきんと心臓が跳ねて。殿方とこんなに広い面積で触れ合ったのは初めてで、そこにいやらしさなんて無いのに経験があまりに乏しい世間知らずには刺激が強すぎて思わず身体がかちこちに固まって。こんな状態なのにダムの方はいつもと変わらないように言葉を紡いでいるから、こんなにどきどきしてしまうユリの方がおかしいのかしらと普段回転の遅い頭は煙が出るほど過剰に稼働しているみたいで「…っ。ダム、なに…これ」処理しきれない心情は名前も知らないもので、普段のぼんやりとした態度から急転直下に耳まで真っ赤に染め、彼の顔も何だか見れないまま俯きがちにドレスをきゅっと掴むことしか出来ず)
>羊様
飲んだくれとは聞き捨てならないね。ユニコーンの次はトランプのお出ましか?
(普段はお行儀よくしているものの、本来は大食らいの大酒飲みだからアルコールを嗜む程度ではなく溺れる程好む相手の情報には耳聡く反応しニヤリと悪巧みをするような笑みを片方の口角だけを上げることで表現して。ジョーカーのトランプに手足が生えて酒を呑んでいるところを想像すれば軽く吹き出すことでその人物ともまだ縁を結んでいないという回答の代わりとして。続く彼の言葉には思わずハハハ!と大きく口を開けて快活に短く笑い「ニヤニヤ笑顔ってだけでチェシャって分かるのか!」親友のあの特徴はこの国で共通認識らしいと愉快な気持ちの余韻のまま「さすがメリー、度量が広いぜ」どしんと自分の厚い胸板を叩いて。綺麗に整えている自宅に人を招くと少なからず汚されてしまうのも事実で、だからこそ家主である彼がどんと構えてくれるような姿勢に初対面の幸せにまつわる言葉が紐付くように思い出されて「今がこんなに幸せじゃ、角砂糖で喜んでた頃の俺が可愛すぎるな」随分簡単な幸せ、あの時の彼の台詞を感慨深く思い出せばもっと幸せにしてやると豪語したその言葉もまさに有言実行だなと心の中でメリーへの尊敬の念を強めて。雪降る道を歩き、白い息を吐きながら悪戯小僧の顔で横顔を見て)ホントに好きなだけ呼んでいいのか?俺が悪魔と意気投合するかもしれないんだぞ
404:
ダム、羊 [×]
2025-12-12 15:56:55
>ユリーシャ
(朝になっても消えることはないと、泡沫のような魅力を持つ彼女が言った。でも、きっと、嘘をつかない彼女がそう話すならそれが真実で、彼女は寒く冷えるような朝を迎えたって隣にいてくれるのだろうとストンとその言葉が文字通り指先を通じて胸に刺さった。自身と比較すれば小柄で、簡単にその姿を隠してしまえるような。こうして実際に抱き隠してしまえば尚のこと、硝子やキャンディーのような大切にしなければならないと思わせる繊細さが際立った。両腕を使って彼女のことを抱きしめたまま、きっと沢山の偶然が重なったことで彼女と出会えたのだという実感をしていたところで動揺が言葉として表に出るそんな声がしどろもどろと落ちていることに耳を傾けて、折角整えられている髪型を崩さないように気をつけて顔を寄せれば「ユリーシャ。……、もう少しだけ貴女が此処にいることを確かめさせてください。」かちこち、と体を固くする彼女を見る限り本当ならばその身を自由にしてあげるべきなのかもしれない。けれど、そうはせずにもう少しだけと条件を決めて腕を離さずに目線が共に同じ高さに並ぶように身を寄せて、そこで常ならばアリスという呼称を使うのに。そう呼べなかったのはクリスマスの空気に当てられたからだろうか。それとも、腕の中で初々しく愛らしい反応を見せる彼女に心を奪われているからか。自分でもわからないまま瞳を細めて)だって貴女は僕が見つけた、“可愛い人“です。
>ロメオ
なんだ、ジョーカーはまだ会ってないの?そう。とんでもない飲んだくれ。いつ見ても千鳥足でフラフラフラフラしてるからすぐに見つかるわよ。アンタのお友達とは相性が悪い男だから、猫がいたら気をつけてあげて(続いた彼のリアクションを受ければすれ違いにすぐに気がついて、それから同時にチェシャ猫から手紙でも受けているのだろう。プライバシーを考慮して詳細は書かれていなかったけれど、メリーのアリスと友達になった事と近々で遊園地に仕事を紹介することになったということがざっくりと書かれていた。この国の中では人の良さや友人関係、少しお節介すぎるくらいの面倒見の良さがある猫が我がアリスと友人なら幾分も安心だと思っているのも事実で、だからこそ楽しそうに快活に笑う彼へ水を差すようなことは言わず、代わりに先に上がった男のことを彼の友人があまりよく思っていないことを事前に教えることにして。続く彼の言葉によってあまりにも健気で控えめだった幸せの価値観を持っていた来たばかりの彼を思い出し、釣られるようにアハハと笑って「ほんと。……でもね、舐めんじゃないわよ。暫く経ったら今日の今のこの瞬間だって“可愛すぎる”って思うくらいの幸せを浴びてるんだから。だってアンタはメリーのアリスだもの」留まらない自信はまだまだ彼のことを幸せにするという強気な姿勢、しかしそんな彼から悪魔の名が上がれば少しだけ考えて。それは言葉にこそしない信頼を彼へ置いたという発言、態とらしく聞き返すように口を閉じて)アンタが賢い子だってことはメリーもわかったし、男の子なら少しくらい痛い目を見たって経験でしょ。……それともメリーのアリスは挨拶も何も無しにメリーを捨てる男だっていうの?
405:
ユリーシャ・ゼレンカ、ロメオ [×]
2025-12-12 17:37:09
>トゥイードルダム様
(胸の奥で小鳥がばたばたと羽ばたいているみたいに心臓は落ち着きを失っていて、全身が火照り顔も熱い。息をするたびに小さな音が漏れてしまいそうでどうしていいか分からず無駄な力を体中に込めてしまったまま、未知の感覚に戸惑う中でその答えを求めるように心全体が甘く震えている感覚を覚えて。どちらかというと線が細い方に見える印象の彼なのに、こうして精悍な腕に抱き締められるとどうしたって自分との性差を直視せざるを得ない。ダムはダム、これまではそんな風に見ていたけれど、彼は男性なのだと鮮烈に意識させられるきっかけが心の準備もないままに訪れて。何て言えばいいかも分からず強張った喉は沈黙を守っていたけれど、〝確かめたい〟という言葉にははっとしたように目を瞠る。いつもは自分だけが夢じゃない証を欲しがるばかりだったのに、相手から同じものを求められるなんて人生で初めてのことで、言わばこちらが与える側に立たされることの不思議さに胸の奥が陽炎のようにゆらゆら揺れて。でも決して不快ではなく、確かめたいと言われたということは彼にとって自分が夢であって欲しくない存在だと示すものでもあるから、むしろ純粋な喜びに直結する。頬が熱を帯びて、誇らしさと甘さが入り混じった感覚が広がっていき「………、そう。ダムはユリを確かめたいの」小さな声で呟くそれは納得を得たような響きを持って。どきどきと熱に浮かされて、でも一過性ではない確かな何かの芽生えを感じざるを得ない多幸感に夢と現実の間を漂うような心地になりながら、彼の腕の中で自分が確かにここにいることを証明するように自分を捕まえてくれている彼の腕をそっと両手で抱えるようにして「分かるの。消えてほしくないものほど、どうしても確かめたくなるのよ。だから…ダム、遠慮しないで、」証が足りなくて不安で満たされない気持ちは十二分に分かる。彼がどんな本心を抱いているかは分からないけれど自分なりの解釈から共感を示して、少し重心を後ろに、つまり彼に委ねるように傾けながら首元にふわりと頭を寄せて、ただ初めての熱気に浮かされているだけではないしっかりと意思のある声で)ユリを確かめて
>羊様
ハハ!いいねえ、いつでも一杯付き合ってくれそうじゃないか。飲みながら語り合える奴ならもっと最高だな
(短い笑い声と共に吐き出された白い息が楽しげな音楽を纏う冷気と混ざり合って、まるで乾杯の泡のように弾けて消えていく。酒飲み友達としてきっと最適な人物の面影を想像しながら、大事な友人と相性が悪いという理由が気になって。しかし直接本人に聞けばいいかと思い至り〝了解〟と端的で歯切れよい返事で締め括って。ゆらりゆらり、飄々としているようでどこか生真面目な側面も持っていそうな優しい猫の友人、そんな彼が自分の拾い主に律儀に手紙を出していることを想像するきっかけさえあれば容易に出来たのだろうが、今は思い至らないままただただ冬の寒さすら心地良いと感じさせてくれるメリーとのお喋りに興じて「じゃあ未来の俺は今の俺を酒の肴にするだろうな。今日の俺を可愛すぎるって笑えるなら、それはずっとメリーが隣に居てくれてた証だ」そうなる未来を疑わずに済むどころか楽しみだと心から思える現状こそが幸せだと、きちんと気付いているからこそその礎となり衣食住を与えてくれている彼に未来の分の感謝も胸の中に灯して。一貫して自分のアリスを幸せにすると言ってくれる、そんな彼にも幸せを返したくて少し考えるような間を置き「俺が毎日幸せそうに鱈腹食って、ツヤツヤの顔で〝メリー!〟って近寄って来たらメリーも幸せか?」まだまだこの国では無力で大それたことは出来なくとも、今できることから目を背ける理由にはならない。穏やかに緩く口角を上げるような微笑みと共に横顔を見て、それから問い掛けに対しては笑い飛ばすようにハッと息を吐き出して)メリーを不誠実に悲しませる事の方がよっぽど痛いに決まってる。身に染みて心に堪えて、一生忘れられない痛みになること間違いなしだ。そんなのは美しい人生じゃない、だから俺はそんな道は選びたくないね
406:
ダム、羊 [×]
2025-12-12 18:56:21
>ユリーシャ
………。(遠くで聞こえるクリスマスらしい明るい音楽が消えてしまったように感じる。少し場所を変えれば沢山の人で溢れるくらいの賑わいがあるはずなのに、今この場所において自身と彼女しか存在しないように思わせる不思議な感覚があった。いっそ、それでも良いのにと思ってしまったのは自身だけの秘密として言葉にはしない。ただ、腕の中に感じる柔らかさや暖かさが夢や錯覚、幻ではなくて確かに事実として存在しているのだと確りとした力で抱きしめることで実感する。静かな空間に、閉じられていた口が開くようにして甘く柔らかい音が落ちた。小さい呟きでさえ、二人きりの空間なら十分に拾うことができる。遠慮をしないで確認してもいい、そう与えられた赦しに細められていた瞳が丸く開かれる。ゆら、と撓むような柔らかい声が可愛い彼女が、その声ではなく彼女の気持ちが乗るような声で与えてくれたその赦しがなんだかとても嬉しくて、少しだけ余韻に浸るように遅れてから“ふふ”と嬉しさを落とした声で笑って)僕の可愛い人はちゃんとここにいる。───夢じゃない。
>ロメオ
酔っ払っても良いけど、美しく酔うこと。酒が入って楽しいのはイイけど、醜く酔っ払うのはメリーのアリスとして相応しくないでしょ(まだ見ぬ人物と酒を交わすことを楽しみにするように無邪気に話す彼を見ていると片方の口端をクイと上げる。自身の生きるこの国を彼が楽しんでくれているということが嬉しいと思うくらいに、彼に対して母性にも似た親愛の感情を抱いていることに気がついた。そんな気持ちを自覚したから、だからこそツンと気を引き締めるように厳しい声色で口煩い小言を向けて。無償の愛をただ与えられるだけではなく、その気持ちに応えようとするのが彼の性分なのだろう。何も持たないからこそ、なんでも得ることが出来る立場なのに、それでも彼が当たり前のように自身のこの先の暮らしにも存在しているのだと言葉にして、更には自身の幸せまで考えてくれている。その気持ちを貰っただけで十分の幸せを貰ったのだと正面を向いたまま、ふっと少しだけ表情を和らげて浮かべる表情は慈愛に満ちていて。短く息を吸い込めば豪快に大きく口を開いて「メリーの幸せが簡単じゃないこともわからないの?メリーは質のいいフルーツとシャンパン、そして品のあるスイーツを食べて素敵な芸術品と綺麗な花に囲まれながらツラのいい男をそばに置いて生きることができて初めて幸せなの。」到底その暮らしが似合うとは思えないゲラゲラと楽しそうに肩を揺らしながら笑い。手をかける指先に少しだけ力を込めて)ロメオ、メリーの夢を叶えてよね
407:
ユリーシャ・ゼレンカ、ロメオ [×]
2025-12-12 19:35:53
>トゥイードルダム様
(煩いほど高鳴っていた鼓動は徐々に落ち着きを見せて、火照っていた顔も脳も徐々にエラーを克服する機械みたいに正しい色、正しい働きへと戻り始めて。その感覚は熱が遠ざかっていくようで少し名残惜しさもあるけれど、淡く萌芽した名前の知らない暖かなものはずっと心の中でぽわぽわとその存在を主張している。こんなに甘い砂糖菓子みたいな言葉や温もりは初めて受け取ったもので、欲張りなことにそれを独占したいと感じてしまったから「ダムの可愛い人はユリだけじゃないと嫌だわ」素直にそれを口にすると、彼が同じように他のアリスを甘く丁寧に扱う映像が意思と関係なく脳内に想像として投影されて、むきゅっと眉間を縮めて唇が山なりになるように口角の両端を下げて。でも、今まで証を求めることしか出来なかった自分が反対に彼に与えることが出来たのが嬉しくて誇らしくて、そのことも勿論、ドレスアップした二人が鏡に映った姿も見上げるくらい立派なツリーも、全身を突き抜けるみたいな甘い痺れも、何もかも宝物というようにうっとり目を細めて「ユリもダムも夢じゃないけれど、今日のことは毎晩夢に見たいくらい素敵」でしょ?と同意を求めるように、幸せな時間に溶けるような微笑のままこてんと首を後ろに倒して彼を見上げて)
>羊様
仰せの通りに、メリー様。
(メリーの小言に耐えられなくなったら…と親友が森の中で言ってくれたことを不意に思い出し、次には思い出の中の彼にそれは杞憂みたいだと心中で笑いかけていて。支配欲が念頭にある自分をコントロールしようとする類のそれはまっぴらごめんだが、メリーのお小言には愛がある。言ってもらえる内が華、まさにそう思えるような情の乗ったそれに言い訳も何もなく敬意を表するように胸元に手を添えて見せて。見つめていた横顔が聖母のように柔らかくなった瞬間を見逃さなかった幸運に自然と自分の表情も冬の寒さに強張ることなく春風を感じた大樹のように穏やかに綻んで、やっぱり豪快に笑う彼の姿にこそ彼だけの強さや気高さ、美しさがあるのだと思って「任せろ。夢を叶えるのは得意分野だ」指先に加わった力に応えるように、こちらも力強く歯を見せて笑って。コンパスはこのクリスマスの空気に浮かれる事無く正確に赤の城まで導いてくれたようで、既にすぐそばに迫ったその建物にやはり背筋には本能的に怖気に似た裏寒いものが這い上がる。でも挑むように目元に力を込め、次に隣のメリーをちらと盗み見ればもう怖いものはなく自然と口角は上がって、城の敷地に入る足取りに躊躇いはなかった)
(/大変お世話になっております…!もう現段階で素敵すぎるクリスマスイベントを過ごさせていただいており感謝しかありません、楽しすぎてもう期間の三分の一が終わってしまった事に驚愕しております。さてこの後の息子の流れですが、チェシャ猫様以外にクローン作製に携わったお二方と是非このイベント期間中にお会いしておきたく、最後にチェシャ猫様と期間限定のミニゲームを遊ばせていただければと思っております…!悪魔様とジャバウォック様にお会いする順番に現時点でこだわりはないのですが、主様のご気分はいかがでしょうか…?)
408:
ダム、羊 [×]
2025-12-12 21:08:55
>ユリーシャ
(抱きしめていた腕を緩めるように少しだけ力を抜いた。それは後ろからだと彼女の表情を見ることができなかったから。力を緩めて覗いた顔が想像していたものとは違う、む。と渋いものだったからわずかに頭を傾けた所でその表情の理由を知る事となる。それが淡い嫉妬心からだと知った所で抱いた感情は嬉しさ以外の何物でもなくて、そんな彼女のことを絵本の中でお姫様がそうされるような自然な動作で横抱きで持ち上げて「酷いなぁ、僕が誰にでも可愛い人だって言うと思ってるんですか?」“傷つくなぁ”と言う割りにはその声は彼女からの嫉妬を喜ぶように嬉しそうで。彼女のことを抱えたまま階段を登り向かうのは立食パーティの会場で、近づくにつれて賑わいがどんどんと強くなっていく。彼女のことを思いながら粧し込んだ服装で、一緒に綺麗なツリーをみて、美味しい食事を楽しむこと。彼女がしたいと思ったことを全部一緒にやりたくて、叶えないといけないと思った。彼女の声に同意を示すように頷いてから、まだ夢に見るには足りないのだと伝えて)僕の夢にはユリーシャとする乾杯もあるんです
>ロメオ
(ユニコーンの力を受けたコンパスはさすがと言うべきか。人を迷わせる森ですら一度も迷う事なく最短ルートで辿り着けたらしい、と見えてきた城に“へぇ、やるじゃない”と褒めるように呟いて。彼を見つけたとき以来の赤の城、久しぶりとなった来訪だったからか城に顔を出した時点で腕の多い男が羊を呼び止めた。その人物とは仲が良いようで彼の腕に添えていた自身の腕を引き抜いてから「ロメオ、すぐ向かうから先に行ってちょうだい。困ったらハンプティを探すといいわ、きっとツリーのところで風船を膨らませてるから。すぐにわかるわ」本当は赤の城に渋い感情を持っていた彼のことを一人にする気は無い。だから本心ですぐに彼を迎えにくつもりでそう声をかけて、同時に彼の顔見知についても添えて)
悪魔(城内、立食パーティの会場)
(前乗りをして宿泊をしていたのだろう、用意された部屋から遅れて姿を表して。それは全身を黒でまとめたモノトーンルック、ロングコートにジャケットにトップス、パンツまでが揃えられた姿は正に悪魔らしさを持っている。しかし黒の中に「質感の違い」「装飾の立体感」を重ねることで、圧倒的な存在感が感じられる服装と、普段よりも綺麗に纏められたヘアスタイルで。そうして真っ先に向かったのは一番人の多い場所、そこにいけば好みの誰かを引っ掛けられると自信があるからのようで。人受けの良い優しく、気さくで、それでいて艶やかなそんな笑みを浮かべながら、シャンパングラスを片手に獲物を定めるように壁の花として賑わいを眺めて)
ジャバウォック(城内、ゲームルーム)
やあやあ、おいちゃんはも~疲れたわあ。この辺にしとこか、また後でおいちゃんと遊ぼ(黒をベースにゴールドやロイヤルブルーエメラルドグリーンにルビーレッドと言った宝石のような色がモザイクのように散りばめられたアーティスティックなジャケットを肩にかけて、シルクサテンの生地で作られたリボンブラウスと黒のパンツ姿、普段は鳥の巣のようなボサボサ頭も今日という日は丁寧に纏められている。それだけではなく、指先にはロイヤルブルーのネイルが施されておりジャケットとの統一感が見られた。そんな姿で一人の女性とビリヤードにでも興じていると、まだまだ元気なその女性に勘弁してくれと言うように大げさに伝えて。ひらひらと手を振って見送れば持っていたキューをビリヤード台に置いて)
(/こちらこそとても楽しいお時間をありがとうございます…!それでは二パターンで悪魔とジャバウォックを出しておくのでお好きな方を選んでいただいてもよいでしょうか…!お任せしてしまいすみません!この後立食パーティの会場でディーダムの入れ替わりを行えればと思っておりました。ミニゲームの参加も検討して頂けてとても嬉しいです!それでは残りのクリスマス期間もどうぞよろしくお願いいたします!)
409:
オルカード・エリス [×]
2025-12-12 21:20:42
>400 フラミンゴさん
そりゃそうだ。
(受けた否定に改めて彼の格好に目が巡り、無難も素朴も無いそれに笑み混じりの納得を落とす。求める視線は四方八方ではなく、一直線。自分の心に素直でなければ貫けない彼の生き方へ、自分とは違う輝きを感じてほんの少し目が細まる。「…良いねえ。応援してんよ、その“欲張り”な人生。」それを言い切る様は尚の事格好良くて、純粋な尊敬を籠めてエールを贈り、片手でポンポンを振るような軽い仕草も添えた。それから“先輩”という呼称に引っ掛かった様子の彼に此方もきょとんとした瞳の丸さで首を傾げ、「うん?……ああ、そっか。悪い悪い、フラムさん頼り甲斐ある人だから、ついうっかり。」直ぐに合点がいって声を溢す。間違ったと決まり悪く頭を掻く傍ら、彼の疑問に対しては己がそう呼ぶのは“頼れる人”への敬意と甘えだと、認識に差のある箇所を紐解く。「まあほら、此処についてもドードー鳥さんについても詳しく教えてくれたし、“遊園地の先輩”って意味ならそんな違ってもなさそうじゃん。」そのついでに冗談半分本気半分、適当かつこじつけにも近い呼称への理由を当て填めてからから笑った後に、「それにそんだけこの場所にも人にも関わり深いなら、オレの仕事で何か相談とかする時もあんでしょ、きっと。……だから宜しく。」遊園地に来てからの態度やドードー鳥について話す物言いなど、細かい言動から察した彼と此処の馴染み深さにも少し言及してから、また顔を覗き込んでもう一度挨拶を柔らかに告げた。――さて、ミラーハウスとショーの説明を相槌を打ちつつ清聴する。「はあ、なるほど……良いなあ、宝探しみたいでワクワクすんね。」何処も彼処も鏡の迷路に、それを解いた褒美に貰えるショーとくれば、口から飛び出すのは冒険心を擽られた高揚感。「自力で探す。……あーでも、あんまり迷いそうならアドバイスくらい貰うかも。」問い掛けには前のめりに溌剌息巻く顔で、間髪入れない前者の答え。ただ時間を掛け過ぎて日暮れを迎えるのも頂けない、と頭の冷えた部分に残る懸念から先回って彼の助け舟も抱えて意気揚々アトラクションへと足を踏み出し。)
(/いつもお世話になっております…!この度はオルカードのイベント参加をお願いすべく馳せ参じました。現在進行しておりますフラミンゴさんとの交流につきましては、ここで〆には入らず一度保留とし、イベント期間終了後、何か差し支えが無ければまた再開という形を取らせて頂きたく存じます。
またイベントのお相手としまして、こちらで初めに交流を持ってもらいました三月兎さんを指名とさせて頂き、庭園や会場の散策、ボードゲームなどにゆったり興じられたら……などとざっくりとした考えのもと、イベント向けの文を綴って参りました。何か不備や不都合などありましたら、ご指名の変更、或いは文章の練り直し等々、修正を行わせて頂きますのでどうか遠慮無く仰って下さい。それでは、失礼致します。)
(“パーティー”というものには仕事でも私生活でも慣れっこだが、今日に限ってはそわそわと地に足が付かない。己の常識が覆るような不思議な国、不思議な住人、不思議な日々――そこへ転がってきた一大イベントが、童心にでも返った心地に己を舞い上げる。だからドレスコードの服選びにも一層意気込んで、じっくり時間を掛けて吟味する。まず選ぶのは空の色を吸った雪のような、限りなく淡いアイスブルーのディナージャケットとトラウザー。それから内側は白のシャツに濃いネイビーのウエストコートで締め、首元にはその同色にゴールドのストライプ柄が入ったボウタイ。服が決まれば次は髪型と、左側を前髪もサイドも巻き込んで編み込み、右は垂らしたアシンメトリーに。他に彩る小物は少し迷って、金縁の赤いサテンリボン、柊の葉、雪の華を象った装飾が施された、如何にもな黒いシルクハットを模したヘアアクセサリーを一つ。掌サイズのそれを頭の右側にピンで留め、最後に星型のストーンから黄色と緑の二色を選んで左の目元に泣き黒子宜しく縦に並べ飾り、ブラウンのドレスブーツを履いて仕上げとする。服自体は崩し一切無くかっちりと着るフォーマルさを残しつつ、まるでスノーマンを彷彿とさせるような愛嬌と遊びをふんだんに散らしたその格好に鏡の前で満足げに鼻を鳴らした後、はたと窓の向こうに目をやる。そのまま何か考え込む沈黙を暫し流して、手に取ったのは手紙のセット。『Shall we dance?――手を取ってくれるなら、もみの木の下へ。O.E.アリス。』全体としては読み易く整っているが、文字の尾が所々跳ねる癖がある独特の筆跡でそう茶目っ気混じりの文言を綴り、最後には自身のイニシャルと呼称も添えて。宛先にはこの国で一番初めに会った兎の彼を選び頼んだその後、自らは支度の済んだ部屋を出て待ち合わせ場所として手紙に記したツリーのある大広間へと向かい歩いて。)
410:
ユリーシャ・ゼレンカ、ロメオ [×]
2025-12-12 21:37:10
>トゥイードルダム様
…こういう時、ダムは絶対そういう言い方するのね
(不意に感じた浮遊感は知っている感覚だったから前みたいに驚く声は上げず、むしろやっと自分の真実の居場所に帰って来たかのような当たり前を滲ませる動作で、ぷんすかと不満を言いながらも彼の首に腕を回して身を委ねて。明確な否定をせずこちらの罪悪感を甘く煽るような、そんな巧みな話術に気付いているわけではないもののただ自分が今まで受けた印象を口にしたまで。喧騒が深まるにつれて、まだ見ぬ環境に少し尻込みするように腕に回して手に柔く力を込め、ヘアセットが崩れないようそっと彼の肩に頭を預け「でもいいわ。大事なのは言葉より行動と、一緒に過ごす時間の量だもの」何といっても、今この時間を彼と共に過ごすのは自分なのだから。今はそれで満足だわと言うように、意識は彼の話す夢に移って)ユリ、お酒って初めて。ねえ、ダムの一番好きなお酒を飲んでみたいわ
>羊様
Va bene、メリーも楽しんで
(魅力的な我が主は友人もまた個性的らしい、彼を呼び止めた多腕の人物に人当たりの良い営業スマイルを向けて凛とした会釈を、腕から離れていくメリーに了解を告げて自分はマントの襟を正しながら場内へと踏み込んで。)
>悪魔様
(パーティーに招かれてまずやることと言えば、自身にとっては旨い食事に舌つづみを打ち素晴らしい酒で気分をその場に相応しい色に染め上げること。だから広い場内の豪華な飾りつけやあちこちで上がる楽しそうな声に行先を惑わされることなく、迷いなく足が向かうのは良い香りがしてくる会場の方へ。チェシャ猫の言うライオンが一人で調理してくれているのだろうか、立食会場には目移りしてしまうような美味しそうな料理が並べられて。この間の卵サンドのお礼も兼ねて何か厨房に差し入れでもしようか、そんな風に考えながらも目に留まったのは上等そうな銀のトレイにシャンパングラスを乗せて歩く一人の美しいメイドの姿。低く咳払いをしてから、通常より低く太い声で穏やかに声をかけて「やあ。これはスパークリングワイン?そうか、シャンパンはあるかな。モエ?太っ腹だねえ」一言二言会話を交わして、そのうちの一つのグラスを受け取り〝ありがとう〟と言って忙しなさそうに立ち去る後ろ姿を見送り。目を閉じて華やかなシャンパンの香りを楽しみ、乾杯の仕草の代わりにグラスの縁に軽く口付けてから景気よくぐいっと飲み干して)
(/二パターンもありがとうございます!では先に悪魔様とお話させていただき、後ほどゲームルームのジャバウォック様にお相手していただこうかなと思います…!先ほどは最後にチェシャ猫様と、と言いましたが、時間が許すようであれば他の役持ち様ともお話させていただければと思います。また娘の方も考えて下さりありがとうございます、入れ替わり大変楽しみでございます!主様のやりやすいタイミングで仕掛けていただいて構いませんし、何かこちらに必要な動きがあれば何なりとお申し付けください。では、こちらこそ今後ともよろしくお願いいたします!)
411:
三月兎 [×]
2025-12-12 22:56:45
>オルカード
(パーティに向かう準備が一通り終えた頃、鳥が手紙を運んでくれた。その手紙を受け取れば、そう長くない文章に目を通した。そして送り人が誰かがすぐに頭に浮かぶと、独特な筆跡がその人物らしさを出しているように思えてついクスリと笑ってしまった。立ち上げられる前髪はそのまま、後ろ髪は短い尻尾のように一つに括り、清潔感のあるタキシード型の白のジャケットと胸元のボタンを無造作にV字に開いたシャツと、大振りのサテン生地の黒のリボンタイ。そして何よりも目を引くのは極太のテーパードパンツで。深いブラックのそれは厚みのあるウールツイルで腰回りに大きくゆとりを持たせたバギーシルエット。それをまとめるようにレザーのベルトを巻いている。色味は正統派なタキシードのようで、デザインや着こなしはアバンギャルドといた華やかなその服装を纏い手紙にあった場所へと向かう。道中の寒さによって鼻先が少し赤みを帯びているが、クリスマスの空気とはそれすらも楽しいと思わせるらしい。そうして暫くするといつから待っていたのあろうか、少し久しぶりにも感じるその姿を見つけて片手をあげて)やあ、元気にしてたかい。
(/こちらこそお世話になっております!クリスマスイベントへの参加をありがとうございます。フラミンゴの方も承知いたしました!では早速お誘いをいただけた三月兎にて待ち合わせ場所へと向かわせていただきました…!それではよろしくお願いいたします。)
412:
ダム、悪魔 [×]
2025-12-12 22:57:15
>ユリーシャ
ふふ。だって僕はユリーシャしか見てないのに、貴女は僕が軽薄な男のように意地悪を言うでしょう(近くから聞こえる不満の声も、それが本心で言っているものじゃないと言うことを知っているから。だからこそ彼女とのやりとりを楽しむようにくすくすと柔らかい音で笑いながら答え、そんな彼女より言葉よりも行動、更にはともに過ごす時間が大切だと伝えられれば全くもってその通りだと言うように笑みを深めて。彼女が経験したことのないことを、初めてを一緒に経験できるという特別感は言葉に出来ないそわつきを胸に与えたらしい。そんな彼女を連れて会場の入り口へ、一人のメイドにリクエストをするように声をかければそこで彼女のことをそっとおろして。そのタイミングで先ほど声をかけたメイドがリクエストをしていたストロベリーダイキリが入ったカクテルグラスを二つ受け取って、それを彼女へと一つ差し出してにこりと微笑んで)ユリーシャ、僕が好きなお酒はこれです。可愛いでしょう
>ロメオ
………。(周囲を見渡して観察していた中で、周囲の目を集める中心を追いかけるように一人の男性に目を止めた。ここらでは見かけたことのないその姿に興味を抱くと決めたとばかりに彼へと近づいて「どうも。」と自然な挨拶をすればその雰囲気は社交的で人当たりがいいもの。気さくさを持った表情で笑みを浮かべつつ「それ、食べたかい?美味しいよ。」テーブルに並ぶ軽食の内、話しかける内容は正直なところなんでも良かったからかパッと目についた近くにあるテーブルの上の品から適当に一つ目配せをして「きみは城のアリス?、俺は普段遊園地にいるんだ。きみみたいに格好いい男がいるのを知らなかったなんて損をしたな」乾杯の代わりに手にするカクテルグラスを彼へと少しだけ向けて)
413:
ユリーシャ・ゼレンカ、ロメオ [×]
2025-12-13 11:34:36
>トゥイードルダム様
……ダムが夢みたいなことばかり言ってくれるんだもの。だからユリは確かめたくなるのよ
(もちろん彼のことを軽薄だなんて本気で思っているわけではなく、ただ自分の不安や曖昧さを紛らわせるために口にしただけ。それを既に見抜いている彼の余裕を持った返しにちょっぴりの気恥ずかしさが胸に広がって。拗ねるような間の後、ふっと唇を尖らせてあくまでも相手の所為にする幼稚な返しをしながらも、彼が見ているのは自分だけと言ってくれたことが嬉しくて仕方なくて、頭を寄せた肩口にそっと頬をすり寄せる行動に離れたくない気持ちが滲んでしまう。だから彼の腕から降ろされる動きにこそ素直に従うものの、彼の服の裾は掴んで離さずに「…!良い香り」繊細な造りのカクテルグラス、それをまさしく壊れ物みたいに恐る恐る受け取って、ふわり漂ってきた苺の香りにぱっと目を輝かせて。大人たちはお酒を飲むときどうしていたっけ、物語に描かれている乾杯の挿絵を思い出せば真似事をするようにそっと彼に向けてグラスを掲げて「ユリの初めての乾杯もダムにあげる」そう言って楽しそうに眦を垂れさせるようにして微笑み、初めてのお酒をこくりと控えめに一口。まず感じたのは苺の甘酸っぱさ、それを追いかけるようにホワイトラムのまろやかさが舌の上に広がって、赤のお城のクリスマスに相応しい華やかな味わいに目をきらきらさせて彼を見上げ)美味しい…!
>悪魔様
(上等なシャンパンがきめ細やかな炭酸を弾けさせながら喉を伝っていく感覚にパーティーはこれでなくてはと一気に心は浮足立って。空っぽの胃にアルコールだけを入れるのは良くない、メリーの言いつけを忠実に守るように数々の料理へと目を向けたところで声を掛けられる「やあ。君はアリス……ではなさそうだな」全身に漆黒をまとう姿はまさに地獄の貴公子だとか、そんな形容が似合う雰囲気だった。そこらの人間が同じ服を着れば黒に飲み込まれて野暮ったく見えそうな衣装を完璧に着こなす姿と、下手をすれば女性よりも深い色気を感じさせる彼の顔立ちに只者ではないと感じて正対するように身体を向けて「損をした、なんて言われると逆に得した気分になるね。こうして出会えたんだから」彼の勧めてくれた軽食に手を伸ばすと見せかけて、少し違う位置に並べられているオリーブと生ハムのピンチョスを一つ摘まみ上げ、空っぽになったグラスを彼のそれに軽く触れ合わせてから酒の代わりに軽食を口へと運んで、問い掛けには小さく笑いながらさっさと首を振り「赤色は苦手なんだ。だから城には住んでない」短い否定はそれ以上の掘り下げを牽制するような淡泊さで、代わりにMの刻印が煌めくイヤーカフをトントンと指先で示して仮面の奥でウインクを「遊園地?今度仕事を探しがてらチェシャと行こうと思ってたんだ」今自分の中で濃い興味を持つ場所が彼の居場所だと知れば、僥倖とばかりにぱっと顔色を明るくさせて。そこで思い返されるのは、チェシャ猫の忠告――自分の外見を褒めてくれた相手の言葉に何か点と点が繋がりそうな予感がして、垂れ目を少し細めて)まさか…君が〝悪魔〟?
414:
ダム、悪魔 [×]
2025-12-13 20:20:50
>ユリーシャ
よかった。……ストロベリーの甘酸っぱさが美味しいでしょう。甘くて、少しすっぱくて、ひんやりしてて、だから僕はユリーシャを思い出して呑んでるんです。(このカクテルを呑むようになったのは彼女と出会ってから。苺のような瞳が自身のことを見上げてくれるのが恋しくて、つい用意してしまっていた。そんなカクテルを彼女と一緒に楽しめるのがなんだか不思議で、胸を擽るように嬉しくて仕方がない。口に合った様子の彼女を見れば笑みを深めてから割愛するようにこのカクテルが好きな理由を口にして、それから初めての乾杯という光栄な立場の余韻に浸りつつ少し遅れてグラスを口に運び。普段自分で作って飲むものと比較すれば繊細な味わいのそれに思わずくすりと笑ってから「ユリーシャが一緒だからでしょうか。家で僕が作るやつより美味しいです」と笑みを交えながら口にして。それから甘いカクテルとは言え、だからこその心配を寄せると「甘いからと言って飲みすぎは駄目ですよ。歩けなくなったら大変です」そう心配を伝えるものの、いざそうなったとて自分が支えるつもりなのであまり口うるさくならないようにように締めくくり。そうしていれば一人のメイドが場を伺うように『陛下がダム様を呼んでいます』と声を掛けられる。城に来てから真っ直ぐに彼女の元へ向かっていたからと言うのもあるのかもしれない。行かなければと思う反面で彼女のそばを離れがたく、自然と視線を彼女に落として)
>ロメオ
?
うん?……きみは帽子屋のところのアリス?(多くの誰彼がここぞとばかりに着飾っている中で、仮面舞踏会のように仮面を使って顔を隠す姿はたったそれだけでも興味を持たせた。ただそれだけではなくて、すらりとした背丈や隠されていても垣間見える美しさがそれをより際立たせていた。そんな彼に興味は持てど、同じアリスだと声をかける勇気が中々持てないと言うのが現状だったのだろうか。好みの男がいてそれをスルーするなんてことが出来る筈もなく、隣に並んで話しかけたところで城のアリスではないと言うことが教えられた。視線誘導に従うように彼の耳を飾るイヤーカフに動くとそこに刻まれている文字を見て推測をするように“マーチヘア”“マッドハッター”とMの文字を持つ帽子屋邸の人物が頭に浮かんだ。その推測を元に問いかけつつ、赤が嫌いだというその部分については今は未だ飲むことにしたらしい。そんな彼が遊園地に興味を示したことと、何よりも自身の名前を知っていたことに少しの驚きとそれ以上の愉しさを見出し。控えめな微笑の奥にその楽しさを隠したまま親指の先を使って自身の胸元と一度だけトンと叩きまるでなんてことの無いような平生さを保ったまま自身がその人物であることを答えて)猫の子に悪い話を聞いたか?そう、俺が悪魔だよ。
415:
オルカード・エリス [×]
2025-12-13 21:47:10
>411 三月兎さん
(一足先に到着した、きらきら絢爛に煌めくツリーの下。いつ彼が来ても直ぐに見付けられるよう、大きなそれの陰にならない所へ立つ。それからどれくらいだろうか、自分へと向けられた声が届けばそちらに顔を向け、視界に覚えのある銀色を捉えたその瞬間、「――ヘアさん、」来てくれた、と。それまで無色透明だった表情がぱあっと華やいで色付き、名を呼ぶ声にも思わず駆け寄る足取りにも喜びが溢れた。「そりゃもう、毎日元気元気。ヘアさんこそ変わりない?」傍まで詰めた距離でやっと此方も片手を振り、流れる仕草でその肩をくるりと一度回し万全の日々を示してにこにこと朗らかに挨拶を返す。「その服めっちゃ決まってんね、髪もカッコいいじゃん。ヘアさんによく似合ってる。」次いで言葉を及ばせるのは彼の衣装。古典や伝統を確りと踏まえながらもその型には決して捕らわれず、新しい形を創り上げる先駆的な姿は正しく“芸術家”を体現しているよう。一等目を引く端正な彼の為だけに誂えたものに見えるそれにも、それを着こなす彼にも、少しの間燥ぐ犬が如くそわそわと落ち着き無く口も視線も巡らせた後、「そんじゃまず、飲み物貰いに行こ。パーティーってのは乾杯しなきゃ始まんないかんね。」早速とばかり、話を今日の祭りに切り替える。続けてリードするように立食会場の方へ爪先を向け、けれども彼のペースも重んじて隣に並んだ体勢から大きくは動かず、「あ、ヘアさん、お酒は平気?あんまりってなら、オレもノンアルで楽しむかな。折角一緒に居るんだし。」そのまま初めての頃と同じく雑談を持ち掛けるついで、今パーティーを共にする彼の嗜好を事前に尋ね。)
416:
ユリーシャ・ゼレンカ、ロメオ [×]
2025-12-14 16:46:34
>トゥイードルダム様
…ふふ。もっと美味しく感じるわ
(グラスの中で揺れる苺色を見つめながら、口の中で溶けていく氷とそれに混じるストロベリーピューレの甘酸っぱさに頬を緩めて。今までの自分が知らなかったことをいくつも教えてくれる彼は本当に魔法使いみたいで、そんな彼が自分と離れている間もカクテルに自分の面影を重ねてくれていると教えてもらえれば嬉しそうに淡く口角を上げて苺色の瞳で見上げて「自分で作れるの…?」凄い、何でも出来ちゃうのね、そんな感想をありありと眼差しに浮かべて。初めてのアルコールだから加減も分からず、ひとくち、またその次とグラスに口を付けているところにちょうど忠告が飛んできて「…ユリは平気よ」もう大人だもの、そんな風に少し拗ねたようなツンとした物言いを返して。自分の色をしたお酒がこんなに美味しいなら、優しい彼の色のお酒はどんなにか――ふと浮かんだそんな思いから「ねえ、ダムの色のお酒も飲みたいの…、」彼を見上げておねだりしたところでやって来たメイドさんに視線は移り、その口から女王様のことが出れば思わず反射的に「ユリも…!」女王様に会いたい。そう続けようとしたが、あのひとが彼だけを呼んだのには何が理由があるのかしらと、女王様のためならば普段より深く考えられるみたいでそう思い至り。握っていた彼の服の裾をそっと放して、気持ちを飲み込むみたいに一度俯いてから顎を上げて「…行ってもいいのよ。だけど、女王様とどんなお話をしたのか教えて」仲間外れはイヤ、そんな幼稚さから条件を付け加えた顔には最初から最後まで一緒って言ったのに、という離れがたい切なさが表れていたけれど、自分の中のモヤモヤよりも女王様が困っているのかもしれないという気持ちの方が上で。)
>悪魔様
その人にも興味があるんだけどね。俺を拾ってくれたのは、笑顔が素敵で面食いで男前で…とても可愛い人さ
(思ったよりも〝M〟の刻印に対する共通認識は強くはないと学ぶ。本当の拾い主を思い浮かべてすらすら出て来たヒントを連ねながら、予想を外した罰ゲームだとでも言いたげに彼の手中のカクテルグラスをスマートに奪い取って中身を飲み干してしまって。「そう思うって事はいけないことをやってる自覚があるってことか?」大きく動かない表情から底知れなさを感じつつ、だからこそ深い沼のようなつい踏み込んでしまいたくなる魅力を放つ彼に探りとも取れる軽口を告げながらついと顔を寄せて。でもすぐに朗らかな笑顔を見せて「ダチから聞いたのは面白そうな話ばかりさ。だから…カジノの悪魔、君にも会いたかった。赤の城に来た甲斐があったよ」親友からの忠告はきちんと頭に刻んだまま、それでも接近を恐れる理由も素振りもなく早々と得られた収穫に機嫌良さそうに空っぽのグラスを通りかかったメイドのトレイにさっと戻して。先ほど彼から奪った酒の種類は分からないがさほどアルコールが高そうな風味でもなかったように感じて、胸に抱いた一つの仮定に答えを求めるように「もう一杯やるか?まずは宴を楽しみたいと思ってたんだ」甘く低い声でこちらからお誘いを。それから隣のテーブルに鎮座しているハーブの香り高さが食欲をそそるクリスマスらしいローストラムを手に取って、切り分けられた塊肉をワイルドに大きな口に仕舞い込むその動作の間もずっと悪魔から目を逸らさずに見つめ続けて)
417:
三月兎 [×]
2025-12-14 21:02:42
>オルカード
(少し空いた間にも元気にしていたことが言葉よりもその表情や声色が教えてくれた。花が咲くみたいに明る笑顔を見せられると悪い気がしなくて、つい、釣られるようにクスと静かに笑いが落ちてしまた。それから子犬が足元で戯れ付くみたいに自身の側で褒めてくれれば並ぶ誉め言葉たちに否定をせずに「ありがと。アリスも男前に磨きが掛かってるね。僕とお揃いみたいでいいね」アシンメトリーな前髪を見ればトントンと自身の前髪のあたりを指先で示しながら伝えて。それから落ち着かない様子で立食会場へ向かおうとする彼の背を追いかけるように足を進ませれば続く気遣いに少しだけ考えるように間をおいて「アルコールは、あんまり強くない。かも。……でも、せっかくのパーティで一杯も飲まないのもなんだし、きみとの乾杯くらいはお酒でしようかな」ゆる、と口端を持ち上げるような微笑みと、量を飲めないからこその特別な一杯は今日この場を誘ってくれた彼とがいいと言うように伝えて)
418:
ダム、悪魔 [×]
2025-12-14 21:04:03
>ユリーシャ
ああ、でも。こんなに美味しくは作れないですよ(素人が趣味程度に齧った知識と好奇心で始めたそれは今この場所で提供される物のように分量をしっかりと計量しながら作るわけでは無くて、言ってしまえば大雑把に作るからこそこんな繊細な味わいは到底遠く、言葉よりも先に凄いと伝えてくれる眼差しに期待値を上げてしまわぬように先に訂正を行って「その代わり一緒に楽しみながらいろんなカクテルを作れますよ」そう伝える声は自宅に招きたいという下心と、誘いかけるような甘さを持っていて。呼びかけに応じるべきだということは理解しているが、彼女と一緒にいるという約束を破りたくないというのも本音。どうしたものかと考えていたところで、気持ちの整理をつけたような彼女が落とした顔を再度持ち上げて、その胸中を伝えてくれた。いじらしいまでに健気な言動に言葉を出すことができず、僅かに細めた瞳で彼女を見ればその頬を掬い上げるように片手を添えて「すぐに戻ります。──今夜の僕は貴女の物ですし、逆もそうでしょう?」頭の中では早速挨拶をこなして彼女の元に戻るまでのルートを考えてしまう。それでも気持ちに折り合いをつけようとする彼女の表情を見てしまえば仕方のないことだとも思う。輪郭に沿って頬をさするように撫でれば今触れていたその頬へ自身の頬をそっと添えて、惜しむようにその声を残してから一度その場を離れて)……僕を待っていてくださいね
>ロメオ
笑顔が素敵で面食いで男前、それでとても可愛い?……俺、いつのまにきみの事を拾ったんだっけ。(帽子屋ではないという解答、そして並べられるヒントは自身が持つ羊の情報とは被らなかったようで、冗談を言っているとは思えないようなそんな本気の顔つきと落ち着いた声色で口にして。手の内から消えたカクテルグラスにも驚きを見せることはなく、ふっと吐息を交える微笑で「いい飲みっぷりだね」と褒めるように甘い声を落として。猫の子が話す面白そうな話、話し手が猫の子という事から良い話だけではないだろうと推測するのは容易くて。それでもそこに動揺なんて少しも持たず、酒に食事と目の前のテーブルを十分楽しむ彼に目線を返しながら「美味しそうに食べるね。きみを見てると俺も食べたくなってくるよ」くすりと小さく笑ってからクラッカーにクリームチーズとスモークサーモンが乗ったものに手を伸ばし、さくりと小綺麗な食べ方で口にしてからさも当然のように「熱烈な誘いに応えないのは男じゃないね。……それで、デートはいつにする?」顔にかかる前髪をさらりと避けるように少しだけ頭を傾けて、会いたかったと言ってくれたその発言を都合よく拾い上げて)
419:
ユリーシャ・ゼレンカ、ロメオ [×]
2025-12-14 21:54:10
>トゥイードルダム様
じゃあダムの色と、それから……紅茶とお花のすごくいいにおいがする、女王様のカクテルを作りたいわ
(彼はいつだって自信にあふれているように見えているから、素直な前置きには謙遜ではなく本当にそうなのだと額面通りにすとんと受け入れて。でも出来上がったカクテルの味よりも一緒に楽しみながら作る時間の方が断然大切だから、出来栄えなんて気にしないとばかりに楽しそうにリクエストを連ねて。板挟みになってしまった彼、天秤には自分と女王様。そんなの女王様の方が重くて当たり前、そんな風に頭では理解していても心が追い付かなかったから、自分を放り出して一目散に女王様の元へ行かない彼の様子に我儘な心にも落としどころが見つかって。「そうよ、ダム。…でも、あんまり待ちくたびれたら冒険に出ちゃうかもしれないわ」ユリは一人だってお城を歩けるのよ、半ば強がりなそれは早く戻ってきてほしいけれどちゃんと女王様のことも助けてあげてほしいという両立しない気持ちがぶつかり合っての事。頬に触れてくれる手の甲に自分の手を重ねてじっと彼の目を見つめ、離れていく温度を閉じ込めるように今しがたまで彼の手が触れていた頬に自分の手を当てて、後ろ姿を見送って。何も分からない世間知らずは一人残されてしまうとパーティーでの立ち居振舞も分からないことに急に不安と寂しさを感じて、さっきまで周囲の喧騒が暖かなBGMに聞こえていたのに今となっては自分だけがこの会場に一人ぼっちなのではという孤独感を助長させられてしまう。両手でカクテルグラスを持ち、こくこくとその中身を飲むことしか出来なくて)
>悪魔様
(そう簡単にはペースを掴ませてもらえない、まず感じたのはそんな事。内容は明らかに冗談に近いのに、まるでそうは思わせない落ち着き払った表情と声に何だか試されているような心地がして、自分がそう思ってしまうのは悪魔という彼に対する気負いがあったからだと気付く。下手に張り合っては分が悪いと道を譲るように仮面の奥の瞳を閉じてふっと息を吐いて「君、釣った魚に餌をやらないタイプだろ。メリーはアリスを拾った事を忘れたりしないぜ」あくまでも声の調子は軽く、彼との会話を楽しむように本当の答えを明かして。鼻から抜けるハーブの香ばしさと見事な焼き加減で仕上げられたラムの柔らかさに幸せそうに目元をより垂れさせながら「嬉しいが、その台詞はチェシャから聞きたいな」肩を竦めるようにして、病的に食の細く見える友人を思い浮かべて。それから間を置かずに「君から聞きたい台詞は…そうだな。向こうにとっておきの酒があるから乾杯しよう、とか?」こちらもまた自分にとって都合のいい展開を手札として晒して、色っぽく流れる彼の前髪に手を伸ばせばそれを斜めに払うと同時に額から頬をゆっくりと撫でるように手を動かし「最初のデートは明るい時間帯がいいな」まるで初心な女性が警戒心から男性との距離感を徐々に詰めたい時の常套句のような台詞を冗談っぽく、でも明確に相手の誘いに乗るという意思を乗せてどこか挑戦的な笑みと共に片方の口角を上げて)
420:
ディー、悪魔 [×]
2025-12-14 22:52:26
>ユリーシャ
(あーあ、いるいる。そう呟くように胸中で感想を落としたのはパーティ会場の真ん中で音楽も笑い声も賑やかなのに、彼女だけがちょっと水の底みたいに静かだったから。グラス両手で掴んでその中身を減らす様子は逃げ場なくなった魚みたいに見えてしまった。片割れが一緒に来たはずなのにその姿を眩ませて、女王への挨拶さえ二の次にしている間に先に顔を出していたのか入れ違いでその姿と鉢合わせると一人でおいて来てしまった彼女のことを頼むと任されたからだった。それがなくとも、最近片割れからよく聞くそのアリスに興味を持っていたのは事実。髪の分け目が逆で、ブローチが無い、そして目の色が違う。違いといえば僅かなその姿で片割れを真似るような笑みを鏡に写すように確認してからそろりと彼女の側へ歩み寄り「お待たせしました。ふふ、僕がいなくて寂しかった?」背筋の伸ばし方や声の強弱や間の取り方、微笑む際の口端の上げ方と似せるつもりで寄せてしまえば見抜ける人物のほうが少ないだろうそんな振る舞いで声をかけて)
>ロメオ
ああ、羊か。最近見てないけど元気にしてる?俺は会いたいんだけど避けられてるみたいでさ(先に伝えられた自身への評価には敢えて否定も肯定もせず、しかし彼が教えてくれた正解に対しては先の評価に納得よりも彼がその人物に対してそう評価するに至るやりとりが在ったのだろうという事に興味を抱いて。美味しそうに肉を食べながら、肉を少しも持たない男のことを心配するその様子にははっと声をあげるように笑って「確かに。猫の子は息を吹くだけで飛んでっちゃいそうだもんね」と心配ではなくこの場にいないその男を揶揄うようなそんな声色で続けて。顔にかかる前髪が払われれば続く声に“へぇ”と落とす声、それはより強い興味を持つのに十分な動作だったようで、頬に触れるその手へほんの少しだけ刺激を与える程度の甘噛みをすると「でも、俺が一番いい男に見えるのは夜だよ。」と挑戦的なその笑みに応えるように、噛んだばかりのその場所をぺろと舌先で舐めて。くつくつ、と楽しそうに喉の奥を震わせるようなそんな笑い声を落としては「まだきみの中にあるなら“きみ“の名前を教えてよ。ここでアリスって呼んだら何人も振り向いちゃうでしょ。」指先でクイと呼んだメイドから受けたのはローズマリーとブラックベリーが飾られたシャンパンの入ったもの。しかしそメイドはどこか他のメイドよりも派手な見た目をしており、そしてほんの少しの違和感として悪魔にそれを渡す際に一つは手前から、もう一つは手前ではない場所のシャンパングラスを手渡した。その内の前者の方のグラスを彼へと差し出して)
421:
ユリーシャ・ゼレンカ、ロメオ [×]
2025-12-15 00:09:10
>トゥイードルダム様
ダム…!早かったのね、……?
(グラスが空っぽになってからすぐ後に声を掛けられて、ぱっと顔を輝かせてそちらを見る。待ちに待った人が帰って来てくれた嬉しさに何の疑いも警戒もなく此方からも近寄って、勢い余って彼の胸板にトンと両手をつくようにして体にブレーキをかけて。でもその微笑みを見上げた時、確かにダムの声色や仕草に似ているけれどほんの僅かな違和感が胸の奥に小さな棘のように刺さるように感じて。笑みの端に漂う空気…、同じなのに違うという奇妙な感覚。でもその違和感をすぐに言葉にすることはできず、ただ胸がざわりと揺れるばかりで彼を見上げる顔からは無垢な輝きは消え表情も乏しく少し困ったように眉尻を落としながら小首を傾げて「…ユリはお利口にダムを待ってたのよ。でも…、ほんとうにダムなの?」お酒に酔ってしまったのかしら、彼への疑いをかける言葉はそんな風に自分をも疑う心から自信なさげに戸惑うような声で。顔ばかりまじまじと見つめているからブローチには気付かないまま、確かめるように大好きな色を見つけようと目を注視したところで「……どうして、」色が違うの。言葉に出来なかったのは今誰よりも信頼を寄せている彼が何だか違う人物のように思えてしまうことによって、自分がこの国に存在することの寄る辺すらも夢の現実の境界線に溶けてしまいそうな感覚に襲われたから。絶望、恐怖、敢えて表現するならそんな感情が似合う表情で眉間にきゅぅと力が入り、ふらふらと後ずさりして胸辺りで自分の手首を掴むようなポーズは防衛本能の現れで)
>悪魔様
今日の彼は一段とゴージャスだ。お目にかからないと勿体ないぜ
(不調なんて言葉は全くの不似合い、むしろアクセル全開の絶好調と評するべきメリーのドレスアップ姿に一目会っておくことを勧めるのは意地悪ではなくむしろ善意に近い意思からで。友人を心配する色が浮かんでいるようには見えない反応には何か違和感を覚えて黙り込み、胸にざわりと感じるなんだか嫌な気持ちに見て見ぬふりを。それを顔に出すほど人付き合いに不慣れではなくあくまでもキリと眉尻を上げ垂れた目には弱みを見せないいつも通りの強さを宿した笑みを浮かべたまま。手に感じた刺激にはひょいと眉を上げて「狼に噛まれた奴は月に縛られる。君に噛まれた俺は夜に縛られるのか?」物語の中で語られていた伝承を引き合いに出しながら、危うい魅力に満ちた彼を揺るがない挑発的な笑みで見つめて。目線が同じ高さであることも自分が彼とやけに張り合いたくなってしまう原因の一つなのだろうか、それとも友人の事を心配しない一面を見たことで薄情な人なのかと判断してしまったからだろうか。呼ばれたメイドの見目には他よりも個性の立った美人だなという印象を抱くと同時に、均一で控えめな印象をもつはずの従者の中で場の統一感から少し浮いているような異質さを感じる。何気ない所作の中に意図的にグラスを選んでいると思ったのは、化かし合いすら発生する爛れた夜の世界で生き抜いてきた経験からで「……参ったな。君の毒にあてられちまった」それでも怪しさの残るグラスを受け取ったのは、このカラフルで華やかな催しに一人真っ黒に立つ彼がどんな人物なのか、文字通り身をもって知りたくなってしまったから。猫をも殺す好奇心は程々にと猫の友人が言ってくれた忠告を忘れたわけではないが、大丈夫、大事にはならないという根拠のない自信もあった「ロメオだ。乾杯、Diavolo」何だか無性に腹がヒリつく感覚がして、まさにギャンブルに興じている時に感じる血の気が多くなる感覚に似たものを感じながらクイとグラスの中身を呷って)
422:
ディー、悪魔 [×]
2025-12-15 01:56:32
>ユリーシャ
___(呼びかけを聞いた彼女がほんの僅かの警戒心を持つことなく、無条件に“ダム”が戻ったことを喜ぶと、その一連の動作の愛らしさに小動物を見るときのような庇護欲を掻き立てられた。無防備に駆けつけて、胸元に触れる。しかし当初の喜びが戸惑いに薄れる頃、会話の中で違いに気づかれるかもしれないとは思っていたが想定よりもずっと早いその指摘に驚いた。本当はもう少しこの場にいない片割れに成りすまし、小動物が甘えるような彼女の表情を引き出すことも考えたが。折角のホリデーに、彼女を怖がらせてまでする悪戯じゃないと考え直したらしい。双眸を狐のように細くして笑う片割れの癖ではなく、とろんとした垂れた目元が際立つような気の抜けたそんな“自分”らしい笑みで「や~めた、やめた。びっくりさせちゃってごめんね」小さな体をなんとか立たせるような精一杯の虚勢のような姿に、ダムのような気の配り方が出来ないこの男はそんな彼女の頭をぽんぽんと数回撫でて「俺はダムじゃないよ。ダムの双子のディー。……真似するの自信あったんだけどな~、よくわかったね」まるで小さな子供に怖がらないでと宥めるようなそんな少しだけ語尾をあげる喋り方で違いを見抜いたことへの素直な驚きを口にして。片割れが気にかけるアリスなら、自身だって気になるもの。彼女に向けるのは好奇心だけではなく、話に聞いていたその存在と直接話すことが出来ていると言う事実への高まりで。彼女の良く知る片割れと比較をしても気の抜けたそんな雰囲気で、むしろ甘えるようなそんな懐っこい声色を使い、遠慮なく触れた頭部、今更ながら前髪を少し整えるように甘い色味の髪に擬えた呼び方をして)俺とも仲良くして欲しいなぁ、ね。ミルクティーちゃん。
>ロメオ
だろうねえ、前回のパーティも羊が一番ファビュラスだった(足し算に足し算を繰り返すその姿に対して全面の支持をする彼を見ると、それだけで彼が随分と羊邸に馴染んでいるのだと言うことが伺えた。だからこそ餌を巻くように「今夜の羊はまだ見てないけど、……きみが見てない昨年の羊を、俺ならきみに見せることができるよ。」声色だけは何気無い会話のまま、“どう?気にならない”と好奇心を擽って見せるような口振りで。歯を立てられた事にも動揺を見せず、引き合いに出された物語とは自身にとって知識のないものだった「面白い例え話だけど、どうせならベッドに縛り付けたいな」見えない警戒心がピリピリと存在するのを肌で感じながら、そんなことを少しも気に留めない様子で片腕を彼の腰元に添えれば真面目な顔をしてセクハラを。“毒にあてられた”その一言があったことによって、いま呼び止めたメイドが悪魔の手の内にある存在であることを察している、そしてメイドの行った小さな細工にも気づいている、その上で受け取ったグラスを空けるのだと行動で証明して見せた。お節介なくらいに気を回す猫から悪魔の話を聞いた上で、その行動を起こした勇気や度胸にくらりと目眩がするほどドクンと心臓が鳴った。渡したシャンパンは特別度数の強いもの、炭酸が飲みやすくしてくれているとは言えど辛口で濃い味わいが口に残るはずだ。酔い潰す為の酒、それを彼に渡しただけではなくその勇気を褒める為に自身の手元にあるグラスを小さく一口目の前で飲み、ほとんど残っているそれを彼へと差し出して、彼が飲んだのを確認すれば先に与えた度数の高いものとの差が際立つただのジュースをネタバラシと共に口角に笑みを見せ)飲んで。………こう見えてすぐに酔払っちゃうから、俺のだけアルコールを使ってない。可愛いだろ
423:
オルカード・エリス [×]
2025-12-15 21:51:38
>417 三月兎さん
お、気付いてくれた。友達とおそろっぽいお洒落すんのとか、なんか楽しいじゃん。
(拘り抜いた衣装と特に力を入れた箇所の両方を褒められれば、笑顔は得意気に深まる。貰った酒への答えは予想外に温かく、「…そっか、嬉しい事言ってくれんね。誰かと飲むお酒、好きなんだよなあ。」自分と交わす一瞬の為、そう聞き取ったものが胸の奥をむず痒くして、思わずふっと零れた息の中に冗談めかした偽り無い心を混ぜた。到着した会場内を歩くメイドを呼び止めてまず自分の分の一杯を頼み、「ヘアさんは?あんま強くないやつならシードル、……オレンジフィズ、ダージリンクーラー辺りとか結構いけんよ。」それから彼の方にもチョイスを尋ねる。その際に己が親しむ酒、或いは以前聞いた“好きなもの”や慣れているだろう味から彼の口に馴染みそうなものを候補に挙げるのは、先程の一言に知れず浮かれてしまったお節介から。ただ結局、彼が何を選んでも“良いじゃん”の一声で肯定するのは請け合いに決まりきった事。メイドが遠ざかった後には酒の合間に摘まむナッツやビターチョコ、カナッペなどを適当に二人分選んで空いている皿に移し、それを片手で互いの間にそっと支え持つ。次いでその丁度のタイミングで運ばれてきたキールロワイヤル――“特別”を欲張ったその一杯をもう一方の手に受け取り、「ヘアさん、かんぱーいっ。」弾む声音そのまま、すっとグラスの縁を合わせるつもりで傾けた。「……なあなあ。これ飲んだらちっとゲームしに行かない?」一度カクテルに口を付け、続けて何事か考えるように視線を泳がせた後にそんな誘いを落とす。「何か一個オレに勝てたら、良いもんあげる。」この聖夜に贈る物などクリスマスプレゼント以外有りようはなく、何があったとて元々渡す心づもりでもあったが、祭りの空気に当てられた思い付きの悪戯に挑戦的な笑みで彼へ吹っ掛けてみて。)
424:
ユリーシャ・ゼレンカ、ロメオ [×]
2025-12-15 22:03:31
>トゥイードルディー様
…、……?
(〝俺はダムじゃない〟その真実を告げられた瞬間、胸の奥を埋め尽くすようにざわめいていた不安が現実の形を取ったように広がる。信じていたものが揺らいでしまった衝撃に頬の熱はすっと引いて、わなわなと視線が小刻みに泳ぐ、けれど血縁者であると名乗られたことでこれは完全な裏切りではなく知らなかった新しい存在に触れたのだと理解しようとして、まだぐるぐると頭は回る。壊れ物を扱うようなダムの優しさとは違う、もっとカジュアルな温度を持つ手で撫でられる頭の感触に、怖がらないでと宥められているのだと分かると少しずつ強張っていた肩の力が抜けていき「ダム、…じゃなくて。双子…、ディー……」小さな声で繰り返すのは自分の中で事実を確かめるため。まだ完全に安心はできないけれど、柔らかく垂れた目元の笑みや子供をあやすような声色に恐怖よりも戸惑いと不思議さが勝っていく。揺さぶられ過ぎた感情は船酔いのように未だに頭を揺らし、そこに回り始めたアルコールも相まってただでさえ高くない思考能力にはぼやぼやと薄い雲がかかっていき。全く予想していなかった呼び名に更に混乱しながら「…それ、ユリのこと?」状況証拠的に自分以外を指すはずもないのに困った様な顔で質問を返して「仲良く、……。…ねえ、ディーは夜と仲良くする方法を知ってる?」心の奥には彼がダムではないという寂しさが残っているけれど、その双子と名乗った彼が悪意ではない感情で近づいてきていることを何となく感じ取ると、拒絶するよりも受け入れようとする気持ちが芽生えて。でもまだ消えない警戒心とダムでなければ癒せない不安感に邪魔をされて自分がどうしたいのかを見つけられないまま、目の前の彼にすら答えを求めるように暗い水底のように揺れる双眸を向けて)
>悪魔様
(強烈な炭酸が舌先を刺激して最初は爽やかな軽さを装うが、すぐに濃厚で辛口のアルコールが舌の奥に重く広がり、まるで火花が散るような熱を感じさせて。思わず生理的な反射で噎せそうになるが自分で食らうと決めたのだから毒だろうが何だろうが飲み込んでやると根性や意地で男らしい喉仏を大きく上下させて。その液体が喉を滑り落ちる感覚は鋭く、刃物のように切り込む刺激と強烈な熱が胸の奥に突き刺さり、胃に落ちた瞬間に血が一気に巡り始めるような熱気が広がり、蟒蛇を自称する自身でも頬がわずかに紅潮する。それでも意識をはっきりと残せたのは、ブラックベリーの甘酸っぱさとローズマリーの青い香りがアルコールの強さに押し負けながらもしっかりとその存在を主張してくれたからで、口内を支配する乾いた苦みは〝悪魔の毒を飲んだ証〟を刻むように舌に痕跡を残して「…癖になりそうな味だな」外気に触れさせるように一瞬べ、と舌を出して「毒を盛る振りで自分は蜜を飲む、なるほど可愛い悪魔だ」度数の強い酒を渡しておきながら自分はジュースを飲んでいるという種明かしに、思わず肩を揺らして笑いを零す。挑発とそのフォローを同時に仕込むそのやり口に、危うさと愛嬌が混ざり合っているのを感じながら彼の口を付けたグラスを受け取り「ほんとはこっちに一服盛ってるとか無いよな?」半分冗談半分本気、答えがどうあれそれを待たずにまたも景気よくグラスを空っぽにして。彼をじっと見つめながら親指の腹で唇を拭う仕草を見せつけるようにして、強い酒を呷った時の辛みと今口にした甘さの鮮烈な対比に退屈しないなと笑みを深めて。腰に感じる手の感触は過去を呼び戻すスイッチのようで、仕事モードに切り替わって誘惑の一つでも返そうと薄く唇を開いたところで、はたと動きを止め「もしかして集合写真でも残してるのか?だとしたら…待て、すげえ見たいぞそれ」昨年のメリーの姿を、彼が最初に言っていた言葉に遅れて意識が追い付いて、仮面に中途半端に隠された顔には計算のない無邪気な色が浮かんで)
425:
天女目 有咲、芹沢 陸 [×]
2025-12-16 08:26:15
>ダリア
あら、そんなに褒めてくれるなんて嬉しいわ
(ぱあっと表情を綻ばせてくれるその反応が可愛らしくて、胸の奥がくすぐったくなる。笑みを零してから少し身を乗り出すと双眸を細め、「ダリアが喜んでくれたなら、大成功ね。……今度はまた別のものを見せてあげる。その時に、ダリアのギターを聴かせてくれる?」続けたそれは、次に会うための小さな約束の種で。アリスは自分以外にもいて、ダリアはきっとあちこちから引っ張りだこになる__そう考えるほどに、必要以上にせっせと理由を用意してしまうのは彼女の悪い癖かもしれない。コインをポケットへとしまい込むと、指先に残るぬくもりを確かめるようにそっと布越しに触れ。ふわりと彼に向き直れば。)
……今日も、いっぱい“初めて”をもらっちゃったわね。ピアノもそうだし、ダリアのお部屋も、それから……こんなふうに二人でゆっくりする時間も。
(指を折り数え楽しそうに話す傍ら、改めて部屋にも視線を巡らす。飾られたダリアの花、置かれた楽器、悪戯心が滲むような装飾。城で与えられた少し無機質な部屋とはまるで違う空間に自然と息が緩む。「ダリアの色が、ちゃんと出ていて素敵ね」零れた言葉は単なる感想より少し柔らかく、ここにいられることの安堵を含んでいて。)
>タスク
(軽やかに紡がれる言葉に、胸の奥で絡まっていたものが少しずつほどけていくのを感じる。あれこれと先のことを考える前に、ふと口をついて出たのは「決まりじゃの。俺の帰りたい場所は兄さんらの隣じゃ」という、やけに落ち着いた声で。淡々としていながらもその言葉には迷いがなくて、自分でもほんの少し驚いてしまうほど。けれど一度言葉にして、結論として外に出してしまえば、不思議と頭の中は幾分かすっきりしてくるものだった。一緒に行く承諾をもらえたことに、遅れて胸を撫で下ろす。「ありがとの」と短くもはっきり感謝を添えれば、自然と足は彼の後を追って。歩きながら思い浮かべるのは、彼が随分と可愛がっているであろうまだ見ぬ同居人の姿。悪戯好きで、自由で、きっと賑やかな人……だろうか。勝手に重ねたのは、職場にいた素直で真っ直ぐな後輩の顔で、その面影に少しだけ肩の力が抜け。)
そのええ子の前でいなげな顔せんよう、気ぃつけにゃあな
(初対面で怖がられる自覚はある。無愛想だの、疲れてるだの、散々言われてきたこそ居場所を見つけた今は少し表情を意識していて。と言っても然程変わらないのが彼。どちらかと言えば、兄と慕う彼に教えて貰った通り背筋がしゃんと伸びており。相変わらず眠たげな目は、船内の構図を記憶すべくゆるりと揺れていて。)
( / 大変お世話になっております。返事が遅くなってしまい、申し訳ございません。
私事ではあるのですが、事故に巻き込まれてしまいどうしても時間が取れず……現在余裕ができたので遅ればせながら返信させていただいた次第です。15日頃からイベントの参加をとお声掛けさせていただいたかと思うのですが、まだ怪我も完治しておらず今回のように返信ペースが遅くなってしまいそうで……。イベント交流を開始したとて、中途半端なまま期間が終わってしまうかもしれないと考えた結果、通常交流をこのまま続けられればと思っております。
参加したい、悔しい……!!という気持ちしかないので、後々期間に間に合えばプレゼントを贈る二人のソロルはそっと置いておこうかなとも思っております。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。)
426:
三月兎 [×]
2025-12-16 17:41:32
>オルカード
気づくも何もさ、この国じゃ、“誰かと同じ”ってだけで目立つ。ふふ、友達とお揃い──悪くない選択だと思う。目を付けられやすいけどね(肩をすくめて笑って見せる。深い意味はないようでいて、視線は彼の服の端から端までを一瞬でなぞる。冗談めかした調子のまま、似たようなヘアスタイルの彼に今自分が身にまとっていた袖口のカフリンクスを外して一つ手渡し。それは青みを帯びた銀で作られた兎のデザインで、色味と形から三月兎らしさがより際立つものだった。「どうせお揃いにするならこれあげる。」と気さくな雰囲気でさり気ないお揃いをより強めて。彼が零した“誰かと飲む酒が好き”という言葉を、頭の中でゆっくり転がせば「へぇ、いいことを言うね。……オレンジフィズ。」とメイドへリクエストを。そうしている内にも手際よくあれもこれもと用意する彼の様子を眺めて、届いたグラスを受け取りご機嫌な乾杯の声に合わせてグラスを鳴らし。かち、とグラスを合わせる音は軽く、グラスの中身を一口含めば泡が弾けて、すぐに消えた。生き急ぐようなテンポの早い提案に、彼の言葉をなぞるように”ゲーム?”と繰り返し、わざと少し間を置く。視線を泳がせる癖が可笑しくて、くすりと笑えば揶揄うような声音で伝えて)勝てたら良いもの、って。随分と太っ腹だね。
427:
ディー、悪魔 [×]
2025-12-16 17:47:16
>ユリーシャ
うん。ミルクティーみたいで美味しそうな色だからミルクティーちゃん。(今のこの状況を整理するように一生懸命なのが側で見ているだけでも伝わった。どうしていいのかが探しきれなくて、困惑する様子はちまちまとしていてもっと見ていたいなと思いながら、可愛い~とつい口にしたくなるのを我慢して。その上で混乱を浮かべたままの彼女が問いかけてきた質問にゆったりとした動きでマイペースに頷いて、見たままの安直な理由を楽しそうな明るい声で口にして。片割れが気にかける、特別なアリス。そんな色眼鏡を抜いたとて、ディー自身が興味を持ち始めている。そんな彼女から唐突とも取れるそんな話題が挙げられるとその唐突さにも動揺を見せずに、その会話を楽しみながら“う~ん”と考えるように視線を動かし「ミルクティーちゃんは夜と仲良く無いんだ。それはなんで?」回答をあげるには彼女が何を求めていて、何をどう考えているのかがわからなかったから、だからとろんとした眠たげな瞳は彼女のことを見るように視線が動き、そこで止まる。ゆるゆるとした柔らかい空気感を纏いながら「因みにだけど、俺は夜と仲良しだよ。一日の時間で夜が一番すき」指先でぴっとハートを作るように親指と人差し指をクロスさせてそれを彼女へと向けて、悪戯っ子のように笑みを深くして。ぐるぐると考えを巡らせている彼女の様子を見てか、それともシンプルな思いで彼女を連れ出そうと企ててか。ハートを作っていた指先でバルコニーを示し、人の多い子の場所から抜け出すことを誘いかけて)ねえ、ミルクティーちゃん。少しだけ雪を見に行かない?
>ロメオ
俺がこの手を使うとき、相手は毒と知らないで飲むんだよ。(何か仕掛けられている、毒をわかって飲み干すのは相当の勇気が必要なのだ。知らないで飲み干したのと、理解して飲み干したのでは意味が全然違う。強い度数のそれを飲んだ後なら、続いて飲み干した悪魔用のグラスの内なんて飲んだうちにも入らないくらいただの甘い飲み物だったはず。「俺の分にまで仕掛ける必要なんて無いだろ?身構えないでこれを飲めば頭なんて碌に働かなくなるんだ。……そのつもりだったんだけど、ロメオ。きみは随分酒に強いんだねえ」飲み干した際の動作も此方を煽るように見えた。くつ、と静かに笑ってみせながらその中身に何も仕込んでいないことを明かして。それから少し遅れて先に仕込んだ餌に彼が興味を持つと「未来で使えそうなものは残しておく主義なんだ。俺は悪魔だからね」初手から見えていた警戒心がナリを潜めてしまうほど、与えた餌が彼にヒットしたのだと伝わる。それが集合写真と言う形であるかは伏せて、肯定の声を返し仮面の奥に隠される本来の彼を覗くように顔を寄せて「見たいならカジノにおいで。”きみ”ひとりで。」そう条件をつけて彼を自身のテリトリーへ呼び付ける。猫の子が一緒なら意味がなかった。その男はきっとあれこれと耳が痛いお節介を焼くだろうから。時間にして五秒ほど、仮面に隠されていてもわかる男前な顔を見つめれば趣味のいい作品でも見ているような顔つきで口にして)羊がお気に入りのアリスを隠したくてそれをつけてるの?自慢したがりのあいつがそうさせるくらいの顔、見たいな。──見せて。
428:
オルカード・エリス [×]
2025-12-16 22:46:54
>426 三月兎さん
(同じ、お揃い――“そうだったら面白い”なんて軽い動機の装い一つに意味が宿るらしい事、それが良い事ばかりではない事が彼の口振りから伝わった。渡される何かに無警戒に掌を差し出し、そこに収まったものに視線を落とす。目映く反射する光に青を含めた神秘的なその兎は、一目で彼を思い出させるに足り得る代物。「これ……」ぱっと顔を上げた矢先に届いた言葉は、この国での“お揃い”の意味を知った上で貰えてこそ一層の喜悦を感じさせるもので、「良いの?ぃよっしゃ!ヘアさんあんがと!」大事に片手の内に包んだそのカフリンクスに一度頬を擦り寄せる仕草の後、早速と彼が付けていたのと同じ袖口にすっと飾り、一人満足げににんまり笑う。――軽やかに鳴ったグラスの音が心を弾ませる。ただ此方が振った話に揶揄らしい音が投げられれば、一瞬自身の思惑や算段を見透かされた心地がして思わず瞬きが増え、「……今日は特別。最高に気分良いこんな日に奮発しないとか、むしろ損だかんね。」しかし直ぐに調子を取り返し、そのまますらすら朗らかに返す言葉は誤魔化しに見えるが決して嘘ではないと、彼の青色を確と捉えた視線が伝える。それから二口三口とグラスの中身を飲み込んだ後、「こういう所のゲームならさ、」追及を避けるように、然り気無く話をこのパーティーの遊戯に戻す。「ダーツ、ビリヤード……あとはポーカーとかオセロなんかもアリかな。」電子機器が在るならばもう少し幅はあるだろうが、この国においてそういった類いは反って無粋な存在。それ故、きちんと互いの顔を見合える室内競技やボードゲームなどを幾つか例え兼候補として連ね。「ヘアさん、何か得意なゲームとかある?どうせなら、ヘアさんが一番自信あるヤツで勝負してみたいね。」どれをやるにしても相手に花を持たせるつもりではあるものの、出来るだけ自然な形を求めて。そして何より、自分ばかりではなく友にも目一杯楽しんでもらいたい――混ぜ込んだその想いは、回り始めた酒がほんのり暴き覗かせ、挑発的に問う声や其所に伴う表情を知れず柔らかくして。)
429:
ユリーシャ・ゼレンカ、ロメオ [×]
2025-12-16 23:12:10
>トゥイードルディー様
…ディーはユリのことアリスって呼ばないのね
(最初こそ戸惑ったものの、今となってはダム以外からはそう呼ばれない事の方が違和感を覚える。自分の中ではもうそんな常識が固まりつつあったけれど、問い掛ける声の響きには詰るような響きも反対に喜びもなく、ただの感想としてじっと彼に視線を送る。ミルクティーちゃん、そんな風に呼んでくれる彼の声が甘くてゆるりとした音を持っているから、その呼び名ももう既に自分の輪郭を形作る記号の一つとして無意識の内に受け入れ始めていて。「……夜はユリを試すの。ひとりでいられるかどうか。ユリはひとりぼっちがいや、ひとりのベッドは広くて寒いのもいや。…でも、ほんとは夜と仲良くしたいのよ」声はどこか自信なさげに細く、途切れ途切れに吐息を混ぜて、まるで自分の弱さを隠しきれずに零してしまうような響きだった。頬はお酒のせいでほんのり赤く染まっているが、視線は床に落ちて長い睫毛が影を作り眉尻はしゅんと垂れ下がって。でも本当の気持ちを最後まで吐露すればふっと視線を上げて、彼の瞳を探すように見つめる。その目はまだ不安を抱えながらも、どこか期待を込めた揺らぎを宿していて「どうして、ディーは夜がすきなの。どうやって仲良くなったの」お願い教えて、そんな切実さを込めて彼を見上げると、魅力的な提案に雲がかっていた表情はみるみる明るさを取り戻し、犬の尻尾があればパタパタと一生懸命振ってしまうような素直さで「行くっ」文字通り弾むような声音で即答して、そこで何か思い出したように一呼吸置いて)でも、ほんとうに少しだけよ。ダムはユリに待っててって言ったんだもの
>悪魔様
…決めた。俺は今後君から出されたものを拒まない。君は俺に毒を飲ませたくて毒を盛るのさ(その日が楽しみだとばかりに喉の奥から響くような低く控えめな笑いを数度落として。相手の無知や信頼を利用するようなやり口は確かにメリーが好みそうにないやり方だが、自分の目に映る悪魔という人物には危険を承知で踏み込みたくなる得も言われない魅力を感じていて。飲むか飲まないか判断する選択肢を相手に与えている、今回のそんな状況とは一味違って、確実に飲むと分かっている相手に故意に毒を盛る行為は言うなれば相手がそれほど自分に対して何らかの感情を持っていることの裏付けになるだろうと。アルコールは確実に血中を巡り始めていて、気を抜けばご機嫌に彼と肩を組んで祖国の歌でも歌いたい衝動に駆られるが、頑として彼にそんな乱れた姿を見せたくないと思うほどには自分こそ悪魔にお熱のようで「なら、俺の素顔もカジノまでお預けにしよう。俺は退屈を忘れさせてくれる悪魔の事を忘れられる気がしない、だから君もその日までロメオの事ばかり考えてくれ」自身の素顔にはそれだけの価値があることは彼の言う通り〝羊が傍に置くアリス〟という事実が裏付けてくれているはず。それが昨年のメリーの姿に釣り合うベットかどうかは正直五分五分といったところだが、あくまでも自信に満ち溢れた態度は崩さず自分勝手な要求までをも付け足して。まさに仮面の怪人に相応しい、威風堂々とした態度に少し柔らかさが差したのは心を許している友人を思い浮かべたからで「近いうちにダチと遊園地に行くんだ。カジノには俺一人で、約束する」最後の誓いには必要以上の重さはなく、あくまで友人の友人に次の約束を取り付けるかのような気軽さでふっと朗らかな笑みを見せて)
430:
ダリア、タスク [×]
2025-12-17 02:37:18
>有咲
うん、約束。次も楽しみだね、……ふふ。魔法使いみたいで格好いいなぁ(綺麗な指先がしなやかな動きで魔法のようにコインの場所を変えてしまう。手品を手品とは思わせないナチュラルな動きが彼女のことを魔法使いのように思わせた。そしてまた会えることが約束された事を喜ぶように嬉しそうに目元に笑みを浮かべて。彼女の視線を追いかけるように少し遅れて自身の部屋に目を向けて、自分らしさを認められたような彼女の言葉を受けてからくすくすと少しだけ照れ臭そうに笑って見せて「自分の部屋って過ごす時間が多いでしょ。だから居心地よく過ごせる場所じゃなきゃね」飾る花も、好きな楽器も、細々と集めた雑貨も、そのどれもがダリアという男を表現する物だった。眉尻を落とすように表情を和らげれば少しだけ頭を傾けて、肩の力を抜くようなリラックスをした喋り方で続けて)好きなものが沢山だとさ、自分らしくいられるでしょ。だからここは俺が一番俺らしくいられる空間なんだ
>陸
(この場所を帰りたい場所にすると言葉にして伝えられれば、この短い時間の間に彼が気持ちを固めたことがその声や雰囲気から伝わった。慣れた足取りでその人物の部屋へ向らかつてかう途中、彼が気をつけなければと言葉を落とした。自然と横目にその姿を捉えれば、先ほど指導したことを律儀に守っている姿が見えた。その様子をみればハハと軽い声をあげて吹き出すように笑い「やっぱそっちの方がええわ。」その姿勢を褒めるように初めに見たころよりもしゃんと伸びた背を軽い力でパンっと叩いて。そうして到着した部屋の前、扉を開けるよりも先に鉢合わせるようにその扉が開くとその主が誰かがわかっているからか、猫の子を可愛がるような庇護者としての笑顔を浮かべて「お出迎えしてくれたん?おーきに。リトに後輩ができたから連れてきたんよ」そう声をかけながら彼の両肩へ自身の手を置いて隣に並ぶように立ち位置を変えて。リトルオイスターはといえば突然の状況に驚いた様子で目をパチパチとさせて初めましての彼を見ていて)
【リトルオイスター】
わ。タスクやあ、リトになんか用でもあるん?(扉を開いた先、待ち構えていたかのように同居人の姿があるとマイペースな驚きを声にして。そんな彼からこの場所に来た理由と、彼が連れている初めて見る姿にぱちぱちと瞬きをして暫し見詰めて。それからその表情はパッと明るいものに変われば、懐っこい犬がそうするみたいに彼との距離を詰めてその姿を遠慮なくまじまじと見て周り、新たな同居人に興味津々である事をわかりやすく纏ってみせて)アリスや!ほんまにウチで暮らすん?仲良ぉしてな、リトはリトルオイスターって言うんやで
(大変ご丁寧にご連絡いただき、ありがとうございます。まずはご無事とのこと、そして現在は少し余裕ができたと伺い、ほっといたしました…!事故に遭われたとのことで、さぞ大変な思いをされたことと存じます。どうかご無理なさらず、回復を最優先になさってくださいね。
イベントの件につきましても、お気遣いのこもったお言葉をありがとうございます。ご事情を伺った上で、通常交流をこのまま続けていくというご判断、こちらとしてはまったく問題ございませんし、返信ペース等もどうぞお気になさらず…!寧ろご自身の体調やご都合を第一にしていただければと思っておりますので、ご負担にならないように有咲ちゃんや陸さんとお話させて欲しいです。
プレゼントにつきましても、そのお気持ちだけで十分すぎるほどですので、もし余裕ができた際にタイミングがございましたらその時で大丈夫です…!このお気持ちだけでも十分嬉しいです!
それでは改めまして、引き続きゆっくりと交流を楽しんて頂ければ幸いです。どうぞお身体を大切に、今後ともよろしくお願いいたします。)
431:
三月兎 [×]
2025-12-17 02:40:59
>オルカード
大袈裟だなぁ、そんな良いものじゃないよ。(まるで取って置きの高級品でも受け取ったかのように喜ぶのを間近でみるとなんだか少し照れ臭くなってしまう。思いつきで渡したそれを世界に数点しか存在しない芸術品を取り扱うみたいに袖口を飾る姿を瞳に移しつつ、喜びを全面に見せる彼を見ているとそわそわと浮かぶ照れ臭さがあり、無自覚に眉尻を下げて控えめに微笑むことで照れを隠すようにその喜びを抑えるべく声をかけて。乾杯の後に口に含んだアルコールは口に入れた瞬間はオレンジの甘さが広がり、それから遅れてアルコール特有の苦味が残る。そして苦味を消すためにまた甘さを求めてもう一口を含んでしまうから、よく出来たものだと久しぶりに飲む酒に関心を寄せて。そんな中で得意なゲームを問いかけられれば片方の目を狭め、挑発でもするみたいに鼻を鳴らして笑って見せて「いいかい、ゲームっていうのはフェアであるべきだよ。子供やお偉いさん相手の接待じゃ無いんだから」グラスを持つ手、人差し指を伸ばすように彼を指差せば根に潜む負けん気を表に出すみたいな眼差しを向けて不敵に笑い)ゲームをするなら本気じゃなきゃ面白くないよ。さきにいうけど、やるからには手を抜くなんて絶対にしないでよね
432:
ディー、悪魔 [×]
2025-12-17 02:42:16
>ユリーシャ
そっちの方がいい?(呼称について彼女の見た目から選んだものを使っていたけれど、それに対して指摘を受ければ世間話を楽しむような穏やかさと女子同士が呼び方を決めるようなキャピっとした楽しさを含ませて「でもミルクティーちゃんって可愛く無い?紅茶にミルクと蜂蜜をいれて混ぜたみたいな甘くて美味しい色をしたちっちゃい女の子。」小さいを強調する為に彼女の頭頂部をグイグイと押し付けるように手の平で悪戯に触れて、にい。と浮かべて見せるのは揶揄うみたいな表情で。夜を苦手とする理由を教えられれば今度はまるで教師がそうするようにふんふんと頷いてから「確かに、一理あるかあ。……俺が夜を好きなのはね、夜は秘密を守ってくれる時間だからだよ。布団の中で一日を振り返るんだけど、楽しかったことも恥ずかしいことも、夜は全部静かに聞いてくれて、そっと守ってくれるじゃん。だから無条件に俺の味方なんだ」仲良くしたいけれど、難しい、そんな葛藤を聞けばまるで子供をあやすときに使う声で“夜は怖がらせるために来るのではなく、ちゃんと味方である”ということを伝えて。シーっと潜めた息を吐いてから「ミルクティーちゃんはまだ知らないんだ。夜ってね、大きな音を出さないやさしい子なんだよ」それはまるで夜という存在が生き物として存在するかのような口ぶりで、彼女の“仲良く”という言葉にフォーカスを当てた返事を続けて。そんな彼女が誘いに乗ってくれれば条件を与えられたことにマイペースな返事をはぁいと返して、遠慮なく彼女の手をとればそのまま握り、引っ張るように彼女のことを連れ出して。外に出ればひんやりと冷えた空気が迎えてくれる。寒いからこそいつもよりも星が綺麗に見えて、自然な動作で羽織るジャケットを彼女の肩に羽織らせれば語りかけることで彼女の注意を貸した羽織より景色へと向けて)見てミルクティーちゃん、星が綺麗だよ。ピカピカしてるね~
>ロメオ
……面白いことと言うのか無謀なことと言うのか。怪しいところだと思わない?(少なくとも平気で毒を飲ませるつもりがある男に対して、与えられたものが毒だとしても飲み干すと言い切ってしまった彼に胸中では与えられた面白い玩具に高鳴りを覚えている。それを表に出さない平生とした喋り方でそう返すのは「俺が与える毒がただのアルコールだけだと思ってる?」腰に触れるてがスリと撫でるように動けば、それは彼に対して明確な下心を持っている事実を言葉なく表していて。彼が簡単に決めてしまった決断の先には理性を崩すようなものや興奮を意図的に高めるものだってあることを仄めかして。見たいと言えばその仮面が降ろされると思っていた。それは自惚れではなく、彼のように自分に一定の自信がある者ならそうするだろうという分析のもと。しかし、結果は次回に繋げる焦らしに至ると楽しみをお預けとされたことに気持ちの高まりを覚え、彼の口ぶりからそれは近い未来になるだろうと解釈をすると悪くないと納得できたらしい。ただ、猫の子を浮かべ、雰囲気を丸くするその様子だけは気に食わなかった「そのオトモダチって猫の子か?__話すだけでそんな顔をさせるなんて、随分仲良しなんだねえ。」そう伝えるのはどこか含みを持たせた声色で敢えて深くを語らず、しかしその関係性に上下を感じさせるような強みを持っていて)俺も、猫の子とは少し縁があるんだよ
433:
オルカード・エリス [×]
2025-12-17 20:39:16
>431 三月兎さん
そうかもね。でも、オレにとっちゃ一点物だよ。
(掛けられた声通り、他に高価なものなんて沢山あるだろうが、“彼が己に渡したもの”はこれ一つ。その瞬間の感情や想い出が籠ったものは千金に勝る宝と、照れた様子の彼に臆面も無く告げる。今度問う言葉に返されたのは、挑発的に見える言動。対等で公平に――そう差す指とその眼差しが此方の抱く画策を的確に貫いて砕き、悪癖の慮りさえも押し退けて競争心を焚き付け、口元をにやけさせる。「ハハッ、そう、そうだねえ、」込み上げてくる昂りをそのまま声に変え、衝動任せに自分のグラスを一気に呷った後、「オーケー。正々堂々、恥の無いゲームをしようか。」向き合った表情は勝ち気で、嬉しそうで、楽しげで。まるで好敵手を見付けたような、待ち望んだ戦いに飛び込む寸前のような、挑戦的に熱を帯びた笑顔で誓いを立てる。「ヘアさん、ダーツ出来る?出来んなら、それで勝負といこうよ。」得手不得手はもう訊かない。選ぶは腹を探り合う心理戦より、戦術のセンスを問う頭脳戦より、もっと単純に互いの技量と器用さだけが勝敗を分ける身体戦。贈り物は二の次、今はただ“友”と遊び競いたい――今度は遠慮を捨てた自分の望みだけで彼をそう誘う。そのついで、飲み干したアルコールと挑発に上がる気分の勢いのまま、空になったカクテルの代わりに通りすがりのメイドの盆から白ワインを取り、そのグラスをゆらゆら弄びながら可否を尋ねるように彼を見詰めて首を傾いで。)
434:
ユリーシャ・ゼレンカ、ロメオ [×]
2025-12-17 20:51:55
>トゥイードルディー様
(彼はダムとは違う意味で安心できる、心に浮かんだのはそんな気持ち。軽やかで肩の力が抜けていて、悪戯っぽいけれど怖がらせるためじゃなく楽しませるために近付いてくれる、そんな特徴は双子のどちらにも通ずることだけど、目の前の彼はそれに加えて未知の親しみやすさを持っているように感じて。まるで女の子同士で秘密を分け合うような、そんな距離感を作ってくれる彼の雰囲気が少しずつ移ったのか、自然と自分の肩の力も抜けていって、む、と素直に拗ねるような表情を浮かべて頭の上の手から逃げるようにふいと首を振って「ユリはレディよ。お酒だって飲めるんだから」ちっちゃい女の子、その部分だけは不本意だと示して、でも紅茶という単語から女王様を連想すれば眉間に入っていた力はすうっと抜けていき「ディーがユリをそう呼ぶなら、ユリはちゃんとお返事するわ」花と紅茶のいい香りがする大好きな女王様と少しでもお揃いの要素を持てるなら断る理由はなくて。彼の言う夜の捉え方には初めての物語を聴いているような心地がして自然と意識が惹きこまれて「…黒兎は夜を許してくれて、ディーにとって夜は秘密を守るやさしい子。…みんなすごいわ」今の自分にはすぐには真似できない考え方だから、純粋な尊敬を控えめな溜息と共に表して。夜は怖くない、彼の言うようにそれを実感するにはどうしたらいいんだろうと考え込むようにゆっくりと視線を彷徨わせて「夜を抱きしめて眠れるなら良かったのに」そんな即物的な答えに落ち着いて。抱き締めて夜の優しさや暖かさを実感できたなら仲良くなれそうなのにと真面目な顔で呟いて。導いてくれる彼の手つきにはやっぱりダムとは違うものを感じたけれど、いつの間にか解けた警戒心から迷いなくそれに足を委ねると、冷たい空気がアルコールで火照った頬を冷ましてくれて。ふと肩に掛けてくれた重みと温度に寒さから守られる安心感を感じて、お礼を言うために小さく唇を開きかけたところで言われるまま視線を上げれば夜空に散りばめられた星々が目に飛び込んできて思わず口元が緩み「…!」声にならない感動は、星空の輝きももちろん白銀に染まった夜の世界がとても綺麗だと思ったから「…ええ。ぴかぴかだわ」白い息を吐きながら、もっと見たいという気持ちに任せて手を繋いだまま一歩前に出て「ユリね、夜が怖くておふとんに閉じこもってたの。だから、夜の空がこんなに綺麗って知らなかった」彼が連れ出してくれなければ知る事が出来なかった、夜の素敵なところ。今まで一つもないと思っていたそれをいとも簡単に教えてくれた彼に、ジャケットのお礼も含めて顔を見て)ディー、ありがとう
>悪魔様
そんなに複雑な決断じゃない、単に君の事をもっと知りたいだけさ
(肩を竦めながら大したことではないと示す口振りと共に、仮面の下の表情は夜風に揺れる灯火のように静かで、それでいて消えそうで消えない強さを宿していて。彼が自身を叩けば音の鳴る無防備な玩具と見縊るならむしろ好都合、あくまで自分ばかりが悪魔という人物に興味津々なのだというスタンスは崩さず「さっきのは入門編、俺はそう思ってる」〝悪魔の毒〟がそう可愛らしい品揃えばかりではないことも織り込み済みだと、そう取れる言葉を惜しげもなく返す瞳は鋭さを帯びながらもどこか水面に映る月のように柔らかい光を含み、まさしく誘惑を彷彿させる彼の手つきを受け止める余裕を漂わせていて「ああでも、その辺の奴に使う陳腐な毒は勘弁願いたいね。君が俺の事を想って盛った毒ならきっと甘いから」わずかに弧を描く唇は笑みというよりも同じ遊びを共有する合図のように見え、腰を撫でる彼の手をそっと捕まえては手の甲を自分に向けて口元に運び、振り払われなければそのまま薬指に甘噛みを返して。やはり猫の事を語る彼は何かを裏に秘めたような言葉選びになるとこれまでの会話で感じて「悪魔こそ、猫の〝子〟呼ばわりするほど近い間柄なんだな」見たところ彼らの年齢にそこまでの開きがあると思えないからこそ、何か特別な過去が紡がれたのだと察する。友人の事となれば不思議なほど簡単に体中に血が滾るような感じがして、何か嫌な予感のままに「その縁は、チェシャが――――」あんなに痩せてもたくさん飯を食わない、もしくは食えない理由と直結しているのか、そう直情的に質問をしかけて急ブレーキを踏めたのは、それこそ猫の言うように〝口の上手い〟悪魔の思うつぼだとその忠告のおかげで気付けたから)…いや、チェシャのことはチェシャに聞こう。俺が君から聞きたいのは悪魔自身の事だ
435:
三月兎 [×]
2025-12-18 00:58:07
>オルカード
(物の価値は豪華さではなく彼が決めるのだと言わんばかりの清々しい言い切りに、そこまで言い切られれば何だか面白くすらなってきたようで。一点物だから特別だと言うその言葉に対して否定をしないことが同意の答えだと言うように静かに微笑んで。手加減のあるゲームはするなと伝えた気持ちを汲んでくれた彼が、今度は先ほどまでの此方を思うような反応から一転してゲームを楽しむという気持ちを向けてくれたことが嬉しくて、気分がよくなるほど良い飲みっぷりでグラスが空くのを見てからまだほとんど残っている自身のグラスはちびちびと酔っ払ってしまわないように量を気にしながら口にして「いいよ。的に当てれば良いんでしょ?後になって泣かないでね」彼の誘いに乗ったことを煽るような声で伝えれば、様々なゲームを置いてある部屋に向かうように彼の先を歩くべく足を進ませて、その前を通る際に顔を向ければ双眸を細めて)ほら、置いてっちゃうよ
436:
ディー、悪魔 [×]
2025-12-18 00:58:38
>ユリーシャ
でもちっちゃいじゃん。お酒が飲めるレディだけど、ミルクティーちゃんは俺よりもちっちゃい子。(拗ねたような顔をみればそこを突っついて揶揄いたくなってしまったらしい。押し付けるように撫でつけていた手の平から彼女の頭部が離れると“小さい”が年齢では無いことを示すように彼女の背丈の辺りになるように自身の胸元の辺りをトンと叩いて。彼女の口から上がった名前は予想外、この国で彼を得意とする人物はそう多く無いだろうその男の名前に多少の驚きを抱いて。星空の煌めきと、冷たい空気、それらを帯びた白銀は輝くように綺麗に見えた。そんな景色を彼女も自分と同じように喜んでくれると嬉しい言葉にニコーっと懐っこいそんな笑顔を見せて「じゃあミルクティーちゃんは知らないんだ。あのね、たま~に星が流れるんだけど、星が流れてる間に三回お願い事を言えたら、それが叶っちゃうんだよ。」夜に対して不安や恐れを見せていた彼女が、夜空を前にして景色に負けないような微笑みを口元に見せてくれたのが嬉しかった。だから彼女の隣に並んでピカピカ、チカチカと輝く星を適当に指差しながら誰から聞いたかも覚えていない流星にまつわる定番の話を教えて。“あ!”と思いついたような声を大きく上げると、並ぶ彼女の顔を覗き込んで「ミルクティーちゃん俺のこと好き?」犬が懐いて戯れ付くようなそんな雰囲気で軽い問いかけをすればその返事を待ってから、片手をグーパーとパクパクと動かせば星が光る様子を表しているつもりのようで)部屋に飾る用のお星さま、持ってんだ。今度ミルクティーちゃんの部屋に持ってきてあげてもい~よ
>ロメオ
奇遇だねえ、俺も俺のことをロメオに知って欲しいと思ってたとこ。何が聞きたい?好きなタイプでも愛を求めるに当たって重要視することでも、性的趣向でもなんでも教えてあげるよ(静かな駆け引きを忍ばせるような彼の姿勢が面白くて、楽しくて、堪らない。人差し指、中指、薬指と順番に指を立てながら彼の口にした“知りたい”だけをピックアップした返事を口にして。取られた手が彼の口元に運ばれて、そのまま薬指に刺激を落とされた。薄い皮膚を柔らかく食む、そんな刺激が血を熱くさせるみたいに興奮を煽ると「いいなあ、お前のこと欲しくなっちゃった。」興味を持った玩具を子供が遠慮なく欲しがるような傲慢な発言をすると、艶やかに微笑んで少し長い爪の先が彼の耳の下をピリと引っ掻いて。何かを尋ねかけて、その言葉を止めた彼はやっぱり賢い男だ。悪魔とは、嘘はつかないが真実も語らない生き物だと言うのは皆共通の認識であるはず。彼がそれを知ってか知らずか、踏み止めた事に頭を傾けて仮面の奥を覗くようにその奥にある琥珀色をただまじまじと見つめて、続けるように挙げる声色は彼からすれば脈絡のない突然な問いかけで「実際に悪事を行った奴と、その悪事を唆した奴に、悪事の手助けをした奴。……一番悪いのと、一番悪くなれなかったのは誰だと思う?。___なんて、いまはわからないよな。ロメオの答えが決まった時に教えて」きっと賢い彼は、その脈絡のない発言が何を意味するかまでは理解が及ばなくとも彼の友人に纏わる“何か”だと言うことまでは辿り着くはず。未来に向けた宿題のように与えて)
437:
ユリーシャ・ゼレンカ、ロメオ [×]
2025-12-18 06:46:12
>トゥイードルディー様
(背の高さを示す仕草のおかげで彼の言葉の意味は分かったけれど、それでもなんだか〝ちっちゃい〟という単語が自称淑女の自分に向けられることには納得がいかなくて、何かを言い返そうとして唇を開くも言葉が出てこず悔しそうに閉口する、それを二、三度繰り返しても何も言えないでいれば話は流れ星へと移って。「…!流れた星は落ちてくるの?」空を滑るように煌めくそれを見たことがなければ知識も無かったから、その場面に出くわせば落ちた星を探しに行けるのではと無知で安直な期待にいつもより大きく開いた瞳で彼を見て「…、ユリぜったいに叶えたいお願いがあるの。だから毎晩空を探すわ。ディーも流れる星を見たことがあるの?」三回唱えるだけなんて簡単。流れ星の速さを知らないからこそ躍起になるような様子を見せるのはその胸に抱く願いが強いから、見つけるチャンスを聞き出したくて先ほど踏み出した一歩分彼に近付いて真っすぐな瞳でじいっと顔を見上げて。好きかどうか、真正面から誰かに問い掛けられたのは初めてで、きょとんと目を丸くして質問をローディングする間に数秒の沈黙が流れて。「……すき、きらい、で言うならすきだわ」余計なことまで付け足してしまうのは自分なりにきちんと考えた証で「ディーはダムにそっくりだけど、ダムがしない喋り方や笑い方をするの。それがなんだか、ユリは…、えっと」続く言葉に困るようにしどろもどろになるのは自分の気持ちが分かっていないからではなく単に語彙力不足だから。自分というちっぽけな存在の狭い世界にはダムの存在はもう不可欠で、自分の中ではダムがどういう人物かはもう形が定まっているから、瓜二つなのに性格は異なるディーと一緒にいるとその輪郭を無邪気に揺らされる気がして「……不思議なの。違うのに怖くないから」揺れるのに、もっと知りたいと感じてしまうから。分かりにくい表現は今の自分には精いっぱいのもので、とにかく嫌な感情は持っていないことを伝えたくて。「……そのお星さまは流れるの?」開閉する手の動きに視線を奪われながら、星は流れてこそ願いを叶えてくれるのだから、と大変現金な質問を当たり前のように口にして)
>悪魔様
立ち話で聞くにはちょっともったいないな。君の声は長い夜に似合うから
(なんでも与え、教えてくれるような彼の言葉には、それこそ知らない間に毒を盛られることもあるのかもしれない。それを怖いとは思わない、危うさを抱き締める覚悟は先ほど決意を口にした時に胸に据えたのだから「このパーティーの後、メリーとハンプティと後夜祭をやろうって話があるんだ。君も招待するよ」もちろんカジノにだって足を運ぶけれど、彼が自分のテリトリーを晒すならこちらも暖かなあの居場所が自分の砦だと誇示するように、でも朗らかな声にはそんな張り合うような勢いは一切見せずメリーの言葉を借りるならパーティーは大勢いた方が楽しいのだと言わんばかりの無邪気なお誘いを。でもそれだけでは終わらせず、耳元に感じた鋭くも甘い刺激にふっと口角を上げながらやられっぱなしで黙ってはいられないという意思表示に彼の耳元に顔を寄せて「みんなが寝静まったら、少し声を落として会話の続きを楽しもう」囁くような声ではなく、何かを予感させる余韻を相手に委ねるような、低くも重いはっきりとした声でそう告げて。意味深な問い掛けはなぞかけにも似ていて、でも少なからず猫の友人と目の前の彼は例えに挙げられた三人のうちのどこかに当てはまるのだと直感が囁く。考える素振りはなく、ほぼ即答のテンポ感で「君とチェシャともう一人の誰かの物語の導入としちゃ完璧だな。じっくり紐解くから、感想をお楽しみに」自分は逃げないし、彼も逃がさない。そんな顔で仮面の奥の琥珀をぱちと一瞬閉じてウインクを。核心に迫るヒントを与えてくれた彼に感謝を抱きながら、さっきから頭をくらくらさせる酔いを醒まそうとこの場を離れるためにばさりとマントの襟を正して)会えて良かったよ、悪魔。次に話せるのが楽しみだ
438:
ディー、悪魔 [×]
2025-12-18 12:53:00
>ユリーシャ
(背の話題を振ったのは軽い冗談のつもりだったのに、思いのほか悔しそうに唇を開いては閉じる様子を見てしまえば、ああこれは弄りがいがあるな、なんて不謹慎な感想が先に浮かぶ。自称淑女のプライドってやつだろうか、可愛いと口に出したら今度こそ嫌われてしまうかもと考えて、そこは胸の奥にしまい込んでおくことにした。話題が星へと滑っていくと、ぱっと見開かれる瞳、その一瞬のきらめきが夜を彩る星よりずっと目を引いた「……流れ星?、見たことはあるよ」彼女と同じように首を伸ばして空を仰ぎながら、思い出すのはいつも“間に合わなかった”記憶ばかり「でも、願い事は一回も言い切れたことないんだよねぇ。速すぎてさ。気付いたら、もう終わってる」残念、と軽く肩を竦めるその仕草は、諦めというよりも事実の共有に近い言い方で。「落ちた星がどこ行くかは、う~ん……俺には分かんないや」分からないことは、この国じゃ別に恥でも何でもない。むしろ、分からないまま残しておく方が“らしい”とも怠惰な性格は考える。「芋虫に聞いたら教えてくれるかも。あの人、やたら意味深なこと言うし」自分にはわからないけれど、わかるかもしれない人物もいる、そんなことを伝える中で挙げられたのは彼女が思う絶対に叶えたい願いについて。それがどんな形をしているのか、気にならないと言えば嘘になる。でも、今は聞かないことにした。それは彼女が自分から零したくなった時に聞く方が、ずっと綺麗だと思ったから。だから視線は夜空に残したまま「じゃあさ。流れ星、見つけなきゃね」そう伝える声音は遊びに誘うみたいに、軽く、楽しげで「三回お願い言えるかどうかは……まあ、運次第?」流れ星を楽しむ際のもう一つの要素も悪戯めかした喋り方で見上げていた視線を彼女に戻しながら口にして。そんな中で片割れの名前が出れば、胸の奥に小さな引っ掛かりが生まれるのも否定できなかった。親しみがあるからこそ、似ているからこその違和感を伝えられたことで少しだけ間を置いてから、口角を上げる。「そっくりだけど違う、ってさ。それ、俺の方が格好いいからミルクティーちゃんがドキドキしちゃうってことじゃない?」揶揄うように言いながらも、完全な冗談にはしきれない温度を含ませて、とろりと垂れた目元が少しだけ細められて。「違うのに怖くない、ってのもいいよね。それ、多分……嫌いじゃない証拠だし」夜空に向けて、ひらりと手を開く。そして星を捕まえるようにパシっと手を握れば「俺のことが大好きなミルクティーちゃんには──」言葉を区切って、楽しそうに告げる。そしてその手を下ろせば彼女へ向けて開き、その中には星の形をした、華奢なチャーム。なんて事ない簡単な手品のようなそれで渡すのはラッピングも何もされてない小さなもの。それでも金属なのにどこか柔らかくて、夜露を含んだみたいな淡い輝きがあり「お星さま、あげる」と冗談めかした言い方で添えて。そして当初渡そうとしていたそれも、流れるかどうかは伏せたまま。約束とも、冗談とも取れる曖昧さで伝えて)部屋に連れてく星はまた今度持ってくるね
>ロメオ
……三十分、大体そのくらいで頭がはっきりしてくるよ。いくら好みでも朦朧とした男に手を出して楽しむ性癖は無いんだ。(驚いた。それは彼から後夜祭としてのパーティの誘いを受けた事に対して、賢い男が自身と猫の子の関係に全く気づいていないとは思えなかったからだ。余裕や落ち着きを持つ彼が、今の所わかりやすく感情を表に出したのは彼の拾い主である羊と友人だという猫の子、その内の一人と折り合いが良くない自身を同じ場所に呼ぶという行為はある意味暴挙とも取れる選択だと感じた。そんな彼の勇気ある選択に対して、と言うよりも、パーティへの誘いが純粋な気持ちで嬉しかったという喜びがある。間違いなく強すぎるアルコールが彼の体内を燃やすように、好みの男を手篭めにするために使うこのカクテルの裏を、彼がこの後のクリスマスパーティを不安なく楽しめるように白状して。耳元で落とされたのはぞくぞくと心が震えるような魅惑的な内容、離れてしまった彼の顔へ自身の顔を揃えてから「今のは悪魔と交わした”約束”だ。破ることは許されないよ」眦を垂らすみたいなとろりとした夜の色を纏う微笑み、彼が見せた余韻ある未来をその場限りの誘い文句にさせないように自身の立場を使用した言い方で命じるように告げた。そして与えた情報を元にすぐに察した彼へ、そして綺麗なウインクを受け止めてからこの場を離れる彼を見送って)降参するならいつでも戻っておいで、求める答えをあげる。……きみが”悪魔と契約”するならね
439:
ユリーシャ・ゼレンカ、ロメオ [×]
2025-12-18 20:32:29
>トゥイードルディー様
……そうなの。じゃあ短くしなきゃ…
(世の中そう上手くはいかない、あまり感じたことのない世知辛さのようなものに直面して困ったようにぱちくりと瞬きをして、でも願い事を諦める気なんてないから出来るだけ文字数を少なく済むように考えなければとぶつぶつ呟いて。新たな人物の名前らしい単語には分かりやすく吃驚したように一瞬だけ少し身じろいで「…この国の芋虫は喋るのね」星の行く先を知る人、そう紹介されれば理知的な響きなのにディーやダムとは異なる直接的な意味を持つその名前は忘れたくてもずっと頭に残っていそう。流れ星に対する意気込みと共にこくんと頷いて「ユリはきっと運が良いのよ。最初に出会ったのがダムだもの」幸運には自信があるとばかりに、誇らしげにその事実を語りながらもずっと視線は彼の顔に向けていて、ダムよりずっと甘さのある瞳を見つめる目をどこかジトリとしたものに変えて「…どきどきしたのはさっきよ」やっぱり思い出すのはダムのこと。でもふわふわ軽やかな彼のことを嫌いじゃないからその言葉も否定せず一連の動作をじっと眺めて、今まさに夜空からひとつ借りて来たような小さな星が握られている手のひらを見た瞬間にぱっと目を瞠って。普段光を宿さない双眸も奇跡や魔法を目の当たりにしたかのようにきらきらと星屑をばらまいたように煌めいて「すごい…!」じいっと彼の手を穴が開くほど見つめながら呟いて「…可愛いお星さま。今日からユリだけのお星さまにしていいのね」小さくて可愛らしくて、豪華ではないからこそいつでも気軽に持ち歩ける、そんなカジュアルな特別感をそのチャームに感じて。なにより贈り物をされることが大好きだから、そんな自分の心の内を見抜いたような彼にすっかりご機嫌な微笑みを向けて「ありがとう、ディー。夜も、星も、あなたの友だちなのね」すぐにチャームを受け取らず、感謝を伝えたくて差し出された彼の手を両手でそっと握って。外気に晒され過ぎたのか手はひんやりと冷たくなっていたけれど、肩にかけてくれた上着のおかげで体感は全く寒さを感じていない様子で、むしろ心がぽかぽか温まっていることを表すようにゆるゆると微笑んで)
>悪魔様
成程、悪魔にも節度はあるってことか。…いや、反応が薄い相手だと退屈ってだけかな
(強い酒は単なるアルコールではなかったと真の意味で種明かしをされた気がして、一本取られたとばかりに低く短く笑って。彼の語るポリシーはきっと美徳などではなく悦楽を追及するためのものだと勝手に解釈して、寧ろその方が彼らしいとまで思って。「俺の約束はカードみたいなもんだ。切った以上、場からは降りないさ」相手がカジノの主だから、例えもそれになぞらえて茶目っ気と共に余裕を演出して。その実はっきりとした意識や呂律を保つのに裏ではかなり苦労していて、悪魔には最後まで乱れた姿は見せたくないという意地だけで平静を装い「…それだけはあり得ないぜ」不敵な笑みと共にシンプルに伝えた最後の台詞は、自分が降参する事と悪魔と契約する事、どちらにかかっているか敢えて明かさないように余白を持たせて。マントを翻し、千鳥足にふらつきそうになるのをぐっと堪えながら出来得る限り堂々とした歩みで立食会場を後にして)
>ジャバウォック様
(三十分、悪魔の毒を飲み干してからきっとあと少しで経過するであろう数分がとても長く感じる。助けを求めて泣きつきたいわけでは決してないのに無性にチェシャ猫に会いたくなって、先程までの悪魔の前での虚勢はどこへやらすっかり正しく回らない頭にはかの友人のことばかりが浮かんでは消えて、また浮かんで。とにかく酔い覚ましに座る場所を求めて、ふらふらと偶然立ち入ったゲームルーム。なんだか不思議な訛りの声が聞こえてきたがそちらに注意を向ける余裕はなく、ビリヤード台にほど近く設置された小休憩のためのソファーに半ば倒れ込むように深く腰掛けて「チェシャ~~…、」掠れた声で無意識に友人を呼びながら、顔がすっかり真上を向くくらいに深く背凭れに体重を預けて、何かひんやりした冷気を感じたくて自身の手の甲を額に乗せて)
( / 大変お世話になっております、お話中失礼します。悪魔様との大人な雰囲気のやり取り、とても楽しませていただきました!娘の入れ替わりの方もわくわくさせていただきっぱなしで、本当に楽しい時間をありがとうございます。息子の方は悪魔様とのやりとりを回収して、>408 に置いて下さっていたジャバウォック様の初回文に絡ませていただきましたが、不都合ございましたら書き直しますので仰ってください!また、娘の方でディー様とのお話の後に赤の騎士様とのミニゲームを挟むことは可能でしょうか…?)
440:
オルカード・エリス [×]
2025-12-18 20:47:52
>435 三月兎さん
そりゃこっちの台詞。
(煽る売り言葉に買い言葉、此方も負けて泣くなと強気に鼻を鳴らす。「待って待って、」続け様に動き出した彼の背を、じゃれるような声と共に追い掛け、ワインのグラスだけを片手に多種多様なゲームの用意された其処へと向かう。――室内はパーティー会場と同じか、それ以上に賑やかだ。一度全体を緩やかに見回した後、幾つか設置されて尚埋まっているダーツ台の内、ただ的の前で話し込んでいるだけの女性に声を掛け、「失礼、此処は空いてるかな?そう、こちらで少し遊びたくて。」にこやかで柔らかに、いやに紳士然とした下手からの物言いと微笑みにてそう断りを入れて勝負場所を確保し、「ヘアさん、こっちこっち。」またくるりと身を翻して、先程とは一転酔いを纏った得意気な懐こい笑顔で彼を手招く。次いで備え置かれている矢の一本を片手に取って、その形や重さを確かめるが如く羽根の辺りや針先を指でなぞり弄ぶ。「的を射って獲った点の多い方が勝ち、で良いでしょ?」手遊びはそのまま、様々ある競い方から提案するのは最も解り易く王道であるカウントアップ。それは言葉尻こそ問い掛ける姿勢ではあるが、“それが良い”という意思を確と張って紡ぐ。「……お先にどうぞ、ヘアさん。」次いで足を引いて的までの道を開き、初めの矢も差し出して先制を彼へと譲るが、その振る舞いは配慮でも気遣いでもない。もっと鋭い、獲物の出方を見るような行動である事が、不敵に細めた目と彼を見据える視線に窺えるだろうか。)
441:
ディー、悪魔 [×]
2025-12-18 22:13:26
>ユリーシャ
芋虫も話すしムカデも話すよ。(彼女の反応を見たことで多くのアリスが最初に勘違いをするその事柄に例に漏れず彼女もまた勘違いしているのだとピンと察した。だからこそ後に真実に辿り着いたときに彼女がどう反応するのかを期待するようにもう一人、勘違いを起こしやすいその人物のことを口にして。誇らしげに片割れについて話す姿を見れば何でだろうか、なんだか少し面白くないと感じてしまう。ふうん、と先に漏らした声は何処となく拗ねるような音を含んでいて「でも俺じゃなかった。ミルクティーちゃんが幸運のアリスならダムじゃなくて俺に出会ってたよ」最後には“いー”と歯を見せるように餓鬼くさい表情で締めくくって、彼女の中には片割れがずいぶん大きく存在しているのだということを痛感する結果となった。しかし、手品とも呼べないくらい簡単な渡し方を彼女がとびきりに喜んでくれると、白銀がそうなるように星の煌めきを受けて輝く彼女の瞳に目が奪われた。それは出会ってから今に至るまで、初めて彼女の大きな瞳に光が宿ったように感じたから、こんな表情きっと片割れだって見たこと無いぞと折れかけた自尊心が復活することとなる。羊の雑貨店を経由した訳じゃない、たまたま持っていたいつかの飾り。それをこんな風に喜んでもらえると彼女の表情につられるように、同じようにくしゃりと大きな笑顔を見せて「そうだよ。俺の友達だから、ミルクティーちゃんを怖がらせないように言っといてあげる。」触れた華奢な手は冷たくて、赤みを帯びていた。普段外で過ごすことが多いからだろうか、自身の手はそんなことなくて、だから反射的に彼女の手を包むように両手で触れて「ミルクティーちゃんの手、つめたくなっちゃった」最後にぎゅっとその手を握ってから離し、その際に自然な動作で彼女の手の中へ星を握らせればふっと微笑んでから声をかけて)俺も寒くなってきたし、戻ろっか
>ロメオ
(自由気儘に程よく酒を楽しみ、おいしい食事で腹を満たし、時折目が合ったアリスと時間を共にする。そんな風に過ごしている中で疲れた体を休めるべく、近付いたソファ。そこにいた先客に目を向ければ、その様子は悪酔いしている姿そのものだった。その背格好からきっと勢いのままに酒を飲んで酔い潰れてしまったのだと推測することは容易く、そこに悪友が絡んでいるとは少しも思わない代わりに「おいちゃんも隣に座らせてくれんか」と気さくな声色で話しかけたその時、呻き声にも似た掠れる声が一人の人物の名前を挙げた。ぴく、と耳を傾ければ「なしたん、坊ちゃん。おいちゃんがお水でも貰うて来よか。可哀そうに、えらい具合悪そうやないの」そう話しかけるのは親しみのあるしゃべり方と、純粋な心配を浮かべるようでもあり。上を向いている彼の胸元をポンポンと軽い力で叩いて)
( / ご丁寧なご連絡ありがとうございます。お声がけいただきとても嬉しいです。私自身も、そして悪魔も、ロメオさんとのやり取りを心から楽しませていただいておりました!悪魔を相手にしてなお一歩も引かず対等に渡り歩いていくロメオさんの立ち振る舞いは本当にお見事で、その上手さには思わず感心してしまいました…!また、続きの流れでジャバウォックを拾っていただきありがとうございます!こちらもまたかなり癖のある役持ちとなってしまうため、絡みにくかったり、違和感やご都合の悪い点などありましたらいつでもお知らせください。
ユリーシャちゃんとの交流もとても楽しく、あまりに魅力的でディーの方も自制が効かず、ちょっかいばかり出してしまって申し訳ありません…!ご相談いただいていた赤の騎士のミニゲームにつきましても大歓迎です!この後の流れとして、他のアリスたちから話題に上がっていた聖夜儀式についてユリーシャちゃんが耳にし、それに参加するため赤の騎士へ護衛を頼む、等々理由はどのような形でも問題ありませんので赤の騎士への護衛依頼の交流文を投げていただけると嬉しいです!お任せする形になってしまい恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。それでは改めまして素敵な時間をありがとうございます。今後の展開もとても楽しみにしております!)
442:
三月兎 [×]
2025-12-18 23:53:52
>オルカード
(可愛いと思えるほどのあからさまな挑発に乗らないほど大人でも無ければ、引くほど子供でもなかった。手招きされるまま肩を竦めてついて行き賑やかな室内へ足を踏み入れれば、喧騒と酒と欲が混ざったみたいな活気ある空気に喉の奥で小さく笑う。何においてもスマートな彼の様子に「はは、随分と手際がいいじゃない。ナンパもゲームも、手慣れてる」なんて揶揄うように軽口を零しつつ、確保されたダーツ台の前に立ち。差し出された矢を受け取って、指先で転がすように重さを測り、羽根の癖を確かめる仕草はどこまでも気怠げに見えて「カウントアップね。無難でいい。うん、嫌いじゃないよ、そういう分かりやすい勝負」彼からの提案を前に、同意はあっさりと、けれど視線だけは的から外さずに真っ直ぐに向いて。先にどうぞ、なんて言葉に一瞬だけ彼を見れば、そこにあったのは負けん気の浮かぶ芯のある眼差しだった。「先制譲るって顔じゃないでしょ、それ。……ま、いいや」好戦的なその表情を笑うように軽く息を吐いてラインに立つ。それから向ける構えは教科書通りで力も入れすぎなく、かと言って独特な癖も持っていない。そして一投目、中心は外すが数字は悪くない。二投目、少し右に逸れて平凡。三投目も同じような位置に刺さり、最終的な結果は“普通”の点数。肩をすくめて振り返り、照れ隠しの声を向けて)どうせなら、もうすこし格好つけたかったね
443:
ユリーシャ・ゼレンカ、ロメオ [×]
2025-12-19 00:14:57
>トゥイードルディー様
(驚きと半信半疑の混ざった顔を浮かべるのは、足がたくさんのあの生き物ですら話すという事実をあまりにもあっけらかんと彼が口にしたから。無知だからこそ世界を広げる事に抵抗はないから、自分の知らない世界をさらりと紹介してくれる内容に少し戸惑いながらも「……この国はほんとうに不思議ね」と呟いて。双子とは文字通り自らの半身を意味するものという知識はあったから、そんな近しい人を良く評価されれば片割れは喜ぶものと思っていたあたり、世間知らずな自分は男心に全く疎い。だから、どうしてそんな顔をするの、と怪訝そうな視線を返しながら「ユリはディーに会えたことも幸運に数えるのよ」自分の心の中で、彼ら双子は色の違う二つの灯火のようだと感じる。どちらも消し合うことなく、心を暖めてくれる優しい炎。ダムは揺るぎない基盤のように心を支える存在であり、ディーは軽やかな風のように心をくすぐり、未知の親しみを運んでくる。二つの幸運は、まるで片方が太陽で片方が月のように、同じ心に共存して自分を照らしてくれているように感じて、拗ねないでと彼の頬に手を伸ばし包むようにそっと触れて。「ありがとう、ディー。ユリも夜にお話してみるわ」彼の真似をしてみたいと思ったのは、本当の親友みたいに夜のことを語る彼を素敵で羨ましいと思ったから。手の中に感じる星の感触はなんだか暖かいような柔らかいような、これを握っていれば夜に試されずに済むのではと思わせてくれるものだった。その正体が彼の分けてくれた手のひらの温もりだということは未だ気付かないまま、こくりと頷いて「ユリを温かくしたからディーが冷えちゃったのね。ねえ、ユリを守ってくれてありがとう」肩に感じていたのは僅かな重さと温もりだけではなかったのだと振り返り、目を見て感謝を伝えたくなってクイと彼の服の裾を引っ張って、柔らかな微笑と共に見つめて)
>赤の騎士様
(立食会場に戻ってもダムの姿は無かった。どうしようかしら、思案するように溜息を吐いていれば近くの少女たちのお喋りが自然と耳に入って。聖なる夜にだけ行われる特別な儀式――その響きに、まるで雪の結晶が胸に落ちて溶けるように強く惹かれてしまった。聖夜の祝福のようであり、秘密のようでもあり、どんな催しなのか知りたいという気持ちが心を強く揺さぶって、自分でも気付かないうちに足は動きいつの間にか立食会場を抜け出していて。廊下を進むうちにどんどん人気が少なくなるのと比例して自分はまだ夜を克服できていないことを思い出し、一人で儀式へ向かうのは心許なく、その神秘さに触れる前に不安が胸を締め付けて。ふと見つけた彼は見上げるほど背が高く、それこそ本の中に出てくるような綺麗な男の人で、そういえば女王様に謁見した際に一度姿を見ていた気もする。ダムの顔がよぎるけれど、女王様の邪魔はしたくない。意を決するように胸の前で両手を握りながら「……ねえ、」掛けた声は良く言えば凛として、悪く言えば傲慢な響きすら持っていた「ユリ、聖夜儀式に行きたいの。みんなが話していたのを聞いて……どうしても、参加したいの。でも夜は寒くて怖いから、だから、あなたに守ってほしいの」不遜な態度の割に言葉選びは拙いものばかり並んでしまう。でも精いっぱい心からのお願いを伝えているつもりで、一度息継ぎをして)あなたは女王様を守る人でしょ。でもお願い、今だけユリを連れていって
>ジャバウォック様
(悪魔と甘く危うい毒の応酬に興じていた瞬間はただ甘美な刺激に酔いしれていたはずなのに、今はその余韻が体内で暴れ回り、まるで熱を帯びた蛇が血管を這うように落ち着かない。視界はゆらゆらと揺れ、仮面の奥の瞳は焦点を結ぼうとしてはすぐにほどけていく。メリーごめん、そんな言葉が頭に浮かんだ直後に軽く胸元を叩かれる感覚で誰かに話しかけられていると初めて気が付いて「あー…、いや…それは助かる――けど、大丈夫だ。悪魔の毒はあとちょっとで切れるはず…だから」手の甲を少し浮かせて作った隙間から覗き見れば、ずいぶん人当たりの良い見ず知らずの人に心配をかけてしまっているのだと判断して。言葉に甘えそうになって、でも他人の手を煩わせたくない妙な意地も残っていたから、浅い呼吸の合間にもうすぐ回復するはずだと伝えて。火照った頬と上昇した体温が首筋に汗を伝わらせて、それをグイと拭うように乱雑な手つきで首を撫でながら痩せ我慢のような笑みを口角に浮かべて)……イカした…爪だ。ジャケットと、よく…マッチしてる
(/こちらこそ、ご丁寧なお返事ありがとうございます。主様の巧みなリードのお陰様で息子も娘も心の赴くまま活き活きと動けておりますので、本当に感謝感謝です。主様の紡がれる世界や台詞、ロル回しの一ファンとして、勿体ないお言葉を頂けたこととても光栄に思います…!息子こそ醜態を晒したり失礼をやらかすかもしれませんが、何かあればいつでもお伝えいただけると幸いです。
ディー様の前でダム様を持ち上げる真似をしてしまい申し訳ございません、でもそれを受けたディー様の様子がとても可愛らしく、この後の双子様同士の会話を覗いてみたくなりました。赤の騎士様のミニゲームについて、ご丁寧にありがとうございます。上記の通り発生条件を回してみましたが、不足や不備あれば書き直しますのでお手数ですがご指摘ください。息子も娘もこの先の物語にわくわくしかありません、こちらこそ今後とも末永くよろしくお願いいたします!)
444:
赤の騎士、ジャバウォック [×]
2025-12-19 02:22:39
>ユリーシャ
(深い赤を基調にしたショート丈のダブルブレストジャケットに、ブラックサテンのスタンドカラーを合わせたミリタリー調フォーマルなタキシード姿。素材はウールサテン系で、滑らかな光沢と構築的なシルエットとなっており、その中で目を引くのは程よくルーズなホワイトトラウザーのボトムだった。足元には黒の革靴を合わせ、正装に僅かな軍服要素と抜け感を加えている。全体を紅色と黒の二色でまとめ、儀礼服の緊張感と日常的な軽やかさを共存させたスタイルと、顔がより綺麗に現れるように掻き上げられた前髪と整えられたヘアセット。ウエストの辺りにシルバーのチェーン装飾をアクセントにした姿で今宵の儀式の指揮をとっていた。不意に夜の回廊に落ちた彼女の声は鈴をひとつ転がしたみたいに澄んでいた。その声に呼ばれるように顔を向けると、そこにいたのは見覚えのある顔だった。此方を見上げるその瞳を見て、口元に自然と笑みが浮かび「また会ったね。__確かに、俺は女王陛下を護る騎士だ。だけど、」わざと途中で言葉を区切るとその表情には微笑みを浮かべ「可愛いお嬢ちゃんを護るのも、騎士の大事な務めだ。お嬢ちゃんがそう望むなら、今夜は君の剣になる」それは承諾の言葉、そして彼女のためにと用意をするのは落ち着いた真鍮色のアンティークな手燭。使い込まれた意匠は派手さこそ無いが、不思議と夜に馴染むそんなつくりをしていた。マッチを擦ると硫黄の匂いが、続いて短い火花。芯に触れた瞬間、柔らかな橙の火が生まれて揺れた。そうしてそれを彼女へと差し出し「良いかい、お嬢ちゃん。この火は何があっても消しちゃいけない。恐くても、寒くても、立ち止まりたくなってもだ。」そうして掬うような視線が回廊の奥、闇が輪を描くようなその先を示し「この灯を持ったまま、回廊をぐるっと一周して戻ってくる。それが出来たら、聖夜儀式は成功だ。祝福は君のものになる」彼女が興味を抱いてたその儀式こそがこの場所だと教えるように、しかし余裕たっぷりの微笑みを浮かべては楽しむような声で続けて)もちろん、道中は俺がついて行く。__可愛いお嬢ちゃんを夜に放り出すほど、無粋な騎士じゃないんだ。
>ロメオ
(当初、こんなにも弱り切った姿の男からチェシャ猫の名が挙がっただけでも興味を抱くのに十分だったと言うのに、“悪魔の毒”という単語がその口から登場するとその興味は更なる強まりになっていた。猫が先か、悪魔が先か、どっちが先に彼を知り残る方が興味を抱いたのか。それを知ることは出来ないが、自身もまた悪魔に手を出されながらも気丈に振る舞おうとするその姿を一瞥してからカカカと肩を震わせて笑って見せて。ぐったりとした姿にも関わらず、自身のことを褒めてみせる彼の気概に好感を抱き「坊ちゃん。あんた、それ悪魔の毒言うたじゃろ。……よ~し、あいわかった。おいちゃんが少しだけラクにしちゃるわ」自らの懐から取り出したのは古びた懐中時計、その時計を持てば爪の先で弾くように三回カツンと音を鳴らし。「坊ちゃんしんどいじゃろ。やけん、ちょおと気張り。おいちゃんの目ぇ見て逸らさんこと。ええか」縦に細い瞳孔を持つ瞳が彼の瞳を射抜くように、ほんの一瞬だけ鋭く向いた。そして時間を戻すように懐中時計を弄る、それは彼がいつ悪魔の酒を飲んだかがわからないから一時間ほどの時間を彼の体調部分だけを文字どおり戻してしまった。酒も毒も、そのいずれもを体に入れる前の状態に戻してしまって)
445:
ユリーシャ・ゼレンカ、ロメオ [×]
2025-12-19 07:55:22
>赤の騎士様
(深い赤と白黒の三色でまとめられたその姿は、精悍で神秘的で、まさに物語の登場人物みたいだと感じた。光沢を帯びたジャケットは炎の鱗のように滑らかで、白いトラウザーは雪原に伸びる道のように彼の足元を清らかに見せているようで。そこに煌めきを添えるシルバーのチェーンは夜空に橋を架ける星座みたいで、謁見の間とは違うアップにされた前髪は夜空を切り裂く流星の軌跡のように彼の顔立ちを際立たせる。綺麗な彫刻に見惚れるようにじいっと顔を見つめること数秒、手燭を差し出されてはっと我に返ったようにそれを両手で受け取って。ちらつく小さな火が過去を刺激するような感じがして、これもまた夢なのではとしつこく首を擡げるトラウマから意識を守ってくれたのは、小指に絡めるようにして失くさないように手中に持ったままのディーがくれたチャームが、もしくは女王様のバレッタが守ってくれたおかげかもしれない「……火を消さないで、戻ってくる。…ユリ、やってみるわ」反芻することで儀式の内容を簡潔に覚えて、彼の視線が示す暗い道にはぐっと息をのむように恐怖を感じるけれど「…騎士、さま。ユリからはなれないで」儀式的な彼の装いと、精悍で涼しげで女性を柔らかくリードするような笑みと言葉にすっかり彼を見る目は物語の中でお姫様を守る勇敢なナイトと重なって。お姫様が騎士をそう呼ぶように硬すぎない響きで敬称をつけて、左手に燭台を、右手は守りを求めるように彼の腕にそっと添えて、彼も足を踏み出すなら自分もきゅっと強い瞳で前を向いて歩き始めるつもりで)
>ジャバウォック様
(なんだか猛禽みたいだと、初対面の彼に対してそんな風な印象を抱く。纏っている空気感は柔らかく穏やかなのに、瞳の造りや一瞬垣間見えるこちらを射貫くような鋭い光を宿すのも猛禽類のメリハリを彷彿させて。まだこの国では聞いたことのなかった笑い方もその印象の追い風になっているのか、そんな彼から持ち出された話には苦しそうに少し眉を寄せて「……楽、に…?」整理が追い付かない頭は、そうでなくともこれから彼のやろうとしている仕掛けに想像もつかなくて。何かのおまじないのように時計を打ち鳴らす音に「…なあ、何…を」何をするつもりか、本能からわずかな警戒心が生まれて確かめようと力の入らない上半身を起こそうと腹筋に力を込めたところで、不思議な感覚にぴたりと体の動きは止まって。胸の奥を焼いていた熱が、まるで潮が引くようにすっと消えていく。血管を這う蛇も視界を揺らしていた霞も、懐中時計の音と共に静かに解かれていって呼吸が深く戻り、額に浮かんでいた汗も乾いていくのを感じて、思わず仮面の奥で目を見開いた。強がった形の笑みは消え、代わりに驚きと感謝が入り混じった表情が浮かび「……すごいな、どういう絡繰りだ?」勢いよく上身を起こして自分の胸板や腹の辺りをぺたぺたと両手で探るように触れるも何の変哲もない自分の身体だけがそこにあって。クリアになりすぎた頭は毒による酩酊と一緒にパーティーをより楽しむためのほろ酔いも吹き飛ばしてしまったのかと直感で感じて「いや、君が何をしたって俺の身体が楽になったのは事実だな。グラツィエ、……俺はメリーのアリスだ」感謝を告げるために立ち上がり、誠意を示すように恭しく胸に手を添えてゆったりと一礼して。彼の名前も感謝の言葉に添えようとして初めて見る相手だと気付いて自分から身分を明かし、これまた悪魔に続いて只者ではなさそうなオーラを放つ彼の佇まいに楽しげな笑みを浮かべて)素敵な姿に懐中時計の芸当。……魔法使いみたいな君にお礼をしたいんだが、何ならお眼鏡に適うかな
446:
赤の騎士、ジャバウォック [×]
2025-12-19 11:35:53
>ユリーシャ
(彼女が手燭を抱く指先にわずかな震えが走ったのを見逃すほど、無粋じゃなかった。だから差し出された右腕にそっと力を込め、彼女の歩幅に合わせて一歩を刻む。夜の回廊は静かで、蝋燭の火が作る小さな円だけが、世界を切り取っているようにも見えた。勇気を振り絞るような彼女に低く、柔らかい声が送るのはそんな彼女への評価で「お嬢ちゃんいい目をしてるな。怖さを知っていて、それでも前を向く目だ。__騎士冥利に尽きるよ」彼女が“騎士さま”と呼んだ余韻を、胸の内で転がす。悪くない響きだと口元に浮かぶ笑みは、彼女を安心させるためのもので半分は本心、半分は口説き文句にも似ていた。「大丈夫。火は君が思うより強い。守るべきものがある灯は、簡単には消えないんだ。それよりも気をつけるべきなのは、ほら、足元。俺の歩幅を真似しなくていい。お嬢ちゃんの速度でいいよ」回廊の曲がり角で歩みを緩め、影の深い方へ彼女を先に通す。壁に刻まれた古い紋様が、揺れる炎に生き物のように踊るのを横目でちらりと盗み見る。それからわざと軽い調子で語りかけるのは「俺は試験官じゃない、護衛役。だから転びそうになったら、遠慮なく掴んでくれ」澄ましたような微笑みが一緒の心配で。それは彼女がどんなにゆっくり歩いても、その途中に何があっても、そばにいるから大丈夫だと言う証明のようなもの。冗談を語るような明るく軽さを持った声色で続け)俺はきみを独りにしない。……お嬢ちゃんみたいに可愛い子を独り歩かせたら、噂になってしまうさ。俺の評判がね
>ロメオ
良か良か、せっかくのパーティじゃ。具合悪ぅて楽しめんのは可哀想じゃき、良おなったならそれでええよ。おいちゃんからのプレゼントじゃ(時計の針が時間を巻き戻すように動くにつれて、糸の切れた操り人形のようにぐったりとしていた彼の表情に色味が戻っていく。隠された顔でも伝わるのだから、その仮面の奥ではよほどの辛さを耐えていたのだろうと察することができた。誠意ある感謝を受ければ、その対応がむず痒くてカカカと癖のある笑い声で体を揺らし気前のいい物言いで「坊ちゃん、あんたホンマもんのファントムみたいな面しとったけぇね。真っ白い顔して冷や汗かいて、……悪魔にゃあ気をつけんといけんよ。まー、気ぃつけたとて気づけば懐に居るんが悪魔じゃけど」扱っていた懐中時計は元のように懐へ収め、今とはすっかり違う青ざめた顔色を笑うように顎を使い彼の顔を示して。それから長い爪がトンと今まで彼が座っていた場所を弾くと「ほれ、座りんさい。どれどれ、ほ~。たしかに!言われて見りゃメリーのアリスじゃ。服にメリーの拘りを感じるわ」改めて見直した彼は纏う服の細やかな所に彼の話す人物が垣間見えるようだった。その服装からしてテーマは浮かびやすく、気さくな雰囲気はそのままにして「魔法使いなんて大それたもんと違て、おいちゃん普段は公園のマーケットでちっちゃいお店を開いてるんよ。」人差し指と親指を使うことで少しを表して)ジャバウォックの時計屋っちゅうたら皆知っとるけぇ、今度遊びに来んさい
447:
オルカード・エリス [×]
2025-12-19 21:00:52
>442 三月兎さん
これでも、紳士の国の生まれなもので。
(慣れている事は事実そうなので否定せず、軽口に片眉を上げておどけた後に、またわざとらしく丁寧な物腰で胸元に指を揃えた手を当てる仕草を返す。――遠慮の要らない勝負ほど刺激的なものもそうそう無い。「頑張ってねえ、」勝気と逸楽の混ざった此方の表情に気付いて尚笑う彼へ、感情は隠さず“お手並み拝見”と挑発を含めたエールを送り数歩退く。彼の全体とダーツ台が把握出来る位置にてフォームや矢の軌道を余さず見詰め追って、肩を竦める彼に片手を軽く振り、「充分カッコ良かったじゃん、様になってた。」純然たる賛辞を贈った次、今度は己の手番と矢を取りラインに立つ。手本よりも少し身体を捻る構え、片目を閉じて二度の予備動作の後に投げる。「……もっと下、」一投目は中心の真上、点は高いがブルには遠い位置。刺さったそれを真剣な眼差しで見据え、唸る声音で自らに調整を言い聞かせる。「……左上、」二投目、今度は真ん中に近いが右下で数字も低い。次こそと構え投げたその瞬間、「――あ、」不味いと自覚したそれはもう取り返しがつかない、回ってきた酔いに狂った手元から勢い良く飛んでいった先は、隣の台のダーツボード。それも高得点のマスに当たった矢に数秒呆けて、それから湧き上がってきた可笑しさに大きく噴き出し、それでもきちんとそのボードを使っていた人へ謝りつつ矢を回収し、「なあ、今の見た?」今の出来事を共有せんと笑いを引き摺ったまま彼に問い。それから一ゲーム中に何度投げても、的確に高い数字に当てる内の幾つかに一回、的そのものを外してしまう。途中にスコアを確認して、「やべ、オレ負けてんじゃんよ。」積もった無効点が勝負相手との差を明らかに付け、だが焦るような台詞は形ばかりで音は嬉しそうに、「……でも楽しいね、ヘアさん。」いつの間にか持ってきたグラスもすっかり空に、酔いに染まった表情や声はその前よりも寧ろ静穏を湛え、しかし言葉には“ご機嫌”を顕す。続けて彼にもう少し近寄ろうと踏み出した足が酒で一瞬覚束ず、そのまま彼へ向けて倒れそうになった所を寸でで何とか留まり、「ごめん、何ともない?」ぶつかった感触は無いが、それでも何か害してないかと真っ先に詫びが転がり落ちて。)
448:
三月兎 [×]
2025-12-20 20:56:16
>オルカード
(矢が隣のボードへ吸い込まれていくのを、思わず目で追ってから一拍。刺さった場所を確認して、次いで彼の顔へと視線を戻せば、そこには呆けと可笑しさの入り混じった表情があった。ああ、これはもう点数の勝ち負けじゃないな、と胸の内で結論付ける。こういう“綻び”が混じる勝負は、嫌いじゃないようで口元だけを緩めて微笑めば肩をすくめる仕草で軽く応じて「……見たよ、あれは流石に笑う。隣の台まで射抜くのは、紳士の国でも減点対象だろ」謝りながら矢を回収する姿を眺めつつ、余裕と酔いが同時に滲むその立ち振る舞いを、内心で面白がる。勝負に慣れた人間特有の気安さと、酒で外れた歯止め。そのどちらもがこの場の空気を心地良くしているようで、先の発言を拾いながら笑って見せて。スコアを見て負けを悟った彼の声色には悔しさより楽しさが勝っているのを聞き取ることが出来て「その言い方だとさ、もう勝ち負けどうでもよくなってる顔だよ」視線を合わせ、口角をほんの少しだけ上げて指摘をするように口にする。グラスを空にした彼が一歩近づいたその瞬間、足取りが僅かに揺れたのを見逃さず反射的に手を伸ばすことが出来た。完全に倒れ込む前に肘の辺りを掴んで支えれば、距離が一気に詰まって、酒と甘い匂いが混ざった気配が鼻先を掠め。「……っと」低く短く零してから、支えたまま様子を窺い、よろめいた彼を揶揄うように続け)───俺に倒れ込んでも点は入らないよ。
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