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冒険者ギルドの日常/1051


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1048: セレステ/レイラ [×]
2025-10-18 20:17:48

同時刻 王城にて

ハァ…それで、本日はどういったご用件でしょうか?勇者様。

(王城の地下に備えられた取調室。質素な机と椅子しかない薄暗い地下牢のようなその空間で、セレステと、堅牢な手枷を嵌められたレイラは机を挟んで向かい合っていた。大きな溜め息を吐いてからセレステは尋問を始める。いったいどんな理由があれば衛兵ごと正門を吹き飛ばして城に侵入しようという発想に至るというのか…眉間に皺を寄せたセレステの表情には明らかな呆れの色が見えた。)

べつにお前に用があって来たわけではない。枢機卿から、私の弟子がもうじき此処(王城)に来ると聞いてな。ちょっとしたサプライズで待ち伏せしてやろうと思ったんだ。

色々と突っ込み所がありますが…馬鹿な貴女には理解が難しいでしょう。ですので、ここはシンプルに一言だけ。速やかにお帰りください。

(そんなことだろうと想像はしていたが、悪びれる様子もなくレイラの口から語られたあまりに稚拙な理由にセレステは頭を抱えて項垂れた。こんな子供のような感性の人間が「勇者」であっていいのか。あぁ、神よ…教皇よ…心の中で、この世で最も尊い存在に抗議しつつも、それらに肩を並べるべき目の前の存在への深い失望の気持ちを抑え、なんとか平静を装って顔を上げる。なぜ枢機卿が騎士団の内部事情を把握しているのか、許可なくサプライズに王城を使うなとか、聞きたいこと言いたいことは山ほどあるが、懇切丁寧に言葉を尽くしたとしてこの女との問答が成立する気がまるでしない。セレステはある種の諦めに近い感情で割り切ると、早期に面倒事を片付けるべく淡々とした口調で帰宅を促した。)

馬鹿とはなんだ貴様ッ!

ああ、一つご忠告を。この場でそれを解けば拘束具は無意味と判断して手足を折ります。

チッ…

(馬鹿呼ばわりされて直情的なレイラが我慢出来る筈もなく、感情の赴くままに手枷を破壊しようと力を込めるが、意外にもセレステの忠告を聞いてすぐに試みを諦めた。そもそも衛兵の呼び出しでレイラを拘束したのはセレステである。今しがた抗い難い力量差を分からされたばかりのレイラは、その言葉は脅しではないと理解したのだろう。まるで反抗期の子供のように小さく舌打ちをして、不貞腐れた様子でそっぽを向いた。)

それでは帰りましょうか、正門までご案内します。立ってください。

…帰らない。

また我儘を…早く立ってください。

…帰らない。

(一先ずは手荒な真似をせずとも言うことを聞かせられたことに安堵しつつ、セレステは椅子から立ち上がると、レイラの腕を引いて帰宅を促した。しかし、何度腕を引こうとレイラは断固として動かない。意地になっているのだろう。キッと睨みつつも、セレステを見上げるその瞳は今にも泣き出しそうな程に潤んでいた。まるで駄々をこねる子供そのものだが、年下で小柄の女の涙はセレステの庇護欲を大いに掻き立てた。余談だが不死鳥の翼の活動時、クレアはレイラの涙には決して逆らえなかったという。クレアに歳の近いセレステも例に漏れず効果は覿面のようだ。「ハァ…」と再び大きく溜め息を吐くと、ついにセレステが折れて幾つかの条件を提示する。)

分かりました。しかし条件があります。「私の元を離れない。」「身分を隠すために侍女服を着用する。」「お弟子さんと言葉を交わしたらすぐに帰る。」それを守れるのなら暫しの滞在を許可しましょう。

うむ、分かった!早速着替えるぞ。案内しろ!

(先程までの不貞腐れた態度はどこへやら、提示された条件をあっさり飲んだレイラは晴れやかな笑みを浮かべて立ち上がり、自ら更衣室への案内を急かす始末である。その変わり様を前にしてセレステは苦笑いを浮かべつつも、掻き立てられた庇護欲は満たされたようだ。やれやれといった様子でレイラの腕を引き、取調室を後にした。斯くして、レドへ宛てたサプライズ計画は出だしこそ盛大に躓いたもののセレステの協力を得てなんとか成功へと近付いたのであった。)

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