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銀河鉄道の夜 / NL,ML,GL / 指名制/176


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126: 乙女座 [×]
2025-04-29 23:15:48



>サハリ

もちろん、案内してあげる。この鉄道は何も無い代わりに何でも有るんだ。(くすりと笑えば冗談めかした軽い声で受け入れて。けれどその声はどこまでも柔らかく、彼との会話を楽しむように笑みを深めて「この汽車はアンタが望むものを乗せて走るんだ。たとえば──ご飯が食べたいなら、赤い天蓋とミルク色のクロスがかかったレストラン車両がちゃんとお皿を温めて待っているし。お腹を満たしたあとは、ふかふかの羽毛に沈める寝台車両もあるよ。」その声に合わせるように、遠くで風鈴のような鈴音がひとつ、線路を伝って響く。誰かが別の扉を通り抜けた合図だろうか。それとも気のせいかとそう思えるほどに囁かな音。「そうだ。でもね、他のカムパネルラには会えないんだ。ごめんね。……だって今夜は──アタシを独り占めできるんだよ。よそ見なんてしてる暇はないでしょ?」そうして彼を促すその声には、星くずをすくい上げるような茶目っ気と、そして何より“あたたかさ”がある。少しだけ頭を傾ければ促すような間を置いて問いかけて)それじゃあ、手始めにどこに行きたい?銀河ステーションに到着するまで時間は無いよ。チャキチャキ動かなきゃ



127: リズ・フェリシティ [×]
2025-05-01 04:28:06




>アンドロメダ座

( さあなんと返答が返ってくるかと思っていれば、まさかの想定以上の情報を得た、そう捉えていいだろう。つらつらと並び立てられる内容は確かに今までの情報と総括して信憑性があったし、特段からかうような気配もなかった。噛まれても確実に死にはしない、そもそも毒は体液に含まれること、触れば体調不良程度の支障が出る。その濃さに依存。懐からすっと取り出したのは重厚感のあるペンとメモ。いつぞやの彼に言われた通り持ってきたこれを、今こそ活かす時だろう。もうどうせ彼女には嘘はバレてしまったのだから特に隠し立てすることもない。話を聞きながら癖っぽく跳ね上げた字で走り書きを残していく。目の前でいかにも楽しげに語る彼女はやはり酷く自分と似た匂いを感じて。”うちらの生き方はいつもそう”…ぴたりと動きを止める。間違いない。彼女には快か不快か。面白いか、面白くないかの二択の中で、そして今の彼女は少なからずとも目の前にいる獲物にベットした。なら、応えてやろうではないか。「__…へえ?火遊び、アタシ得意よ。オトコをその気にさせて、焦らすのも。」ペンの等身をつう、と指先でなぞりあげて、くい、と口角を持ち上げる。いつだってギリギリを攻め、ときに?きながら生きてきた人生だ。小狐の彼と出会ったが故に少しばかり消極的にはなっていたものの、得体の知れない蠍という男の実態に触れるたび、心の中で息をする危険なものへの興味が着々と唆られていく。その感情を映すままに彼女へと視線を向けた。その瞳には確かな自信と愚かなほどの勝気な色を孕んでいて。同じく悪友を見るような目つきで楽しげに瞳を細める。「じゃあ、世にもハンサムな男性とのキスは当分お預けね。ザンネン。」つん、とペン先でメモを叩き、静かに仕舞う。一呼吸おいて、目の前に座る彼女をもう一度見つめた。赤い唇を開いて口にしたのはお礼の言葉と自分なりの誠意を込めた呼び方だった。そして、そんな女王のあなたを楽しませてみせると言う決意を乗せて、 )
アリガト、女王陛下……いや、アンドロメダ。精々アンタのくれた情報を生かして、無駄死にしないよう気をつけるわ。


( / お久しぶりでございます。とんでもありません、何事も私生活が一番大切ですから、どうかこちらのことはお気になさらないでください。また素敵なカムパネルラ様方とお話しさせて頂ける、乗車の機会を貰えたということだけでとても幸せです。お褒めの言葉もありがとうございます…!当方も主様の描かれるカムパネルラ様と、その方々が描かれる世界が大好きです!ですがどうか主様もご無理のない範囲で、ゆっくりとお話しさせていただければと思います…!こちらからもどうぞよろしくお願い致します。 )




128: アンドロメダ座 [×]
2025-05-01 08:29:18


>リズ


(決意の浮かんだ眼差し、そしてアンドロメダに敬意を持ったその言葉を受けると『ま~た可愛いこと言って。』なんて、気分が良くなっちゃう自分の事を本当にチョロいって自覚する。でも、嬉しいことは嬉しいのだ。ただ──それで手綱緩めるほど、甘くない。と口角を釣り上げる。「怒られるのに教えてあげたんだから、精々無駄死にしないようにねぇ?」まるで楽しいショーでも待つような雰囲気で唇を尖らせて、首をひと振り。その癖でひとつ前の言葉なんてもう飽きたみたいに、ころんと身体の向きを変える。でも、すぐに視線だけがリズの手元をとらえた。ぴたりと視線がそこにある一本のペンに縫い付けられれば「……あー、なーんだ、そーゆーこと?あんたが出会ったのって──びびりのキツネくんだったんだ!」それに気づいた瞬間、おかしくってたまんなくなって、喉を鳴らすようにけたけたと笑って。「うっける~!そら話早いわ。あの子さあ、いっつも横から口出してきて、あたしの獲物に変なフィルターかけようとすんのよね。保健室の先生気取り?みたいな。ほんっと、過保護なんだから」肩を揺らしながら、わざとらしく肩を竦める姿は冗談のような仕草だけど、その声色はひどく冷たく、突き放すような乾いた軽さを持っていた。「まーでも、びびりくんの事は今はどーでもいいや。ねえ、ジョバンニ。アンタさ──自分のこと『途中』だと思ったことある?」そう言って、ころりと話題を変える。飽きた玩具をぽいって放るみたいに、さっきまでの茶化しはもう終わり。急に声のトーンが落ちる。色気とも、毒ともつかない響きだけど、底が見えない。「蠍ってさ、完璧な人間には嫉妬すんの。自分が持ってないもんにはむしろ怒るっていうか。でもね自分より下の奴にはどーでもいいってすぐ飽きるし見下すだけ。……でも、”成長中”のやつにはさ、めっちゃ執着すんの」楽しげに瞳を揺らして、彼女をじっと見つめる。「簡単に言うと成長させたがるっていうか。導きたがるし、その結果を手柄にしたがんの。──俺が育てた、俺が変えた、ってさ。まるで神様ごっこ。万能感、ってやつ?……もし、あんたが蠍を前にして今ここから”変わる”ってところ見せたら、蠍はその変化を全部自分のおかげって思い込んでくれるわけ。手放さないよ? 自分の『作品』だと思い込むから。でもまだ伸び代があるって思えば他のカムパネルラっていう起爆剤を受けたあんたがどうイイ女になるのかを観たくなる。”神様”の懐に潜り込めるってワケ!強いバックって、大事じゃん?厄介な蠍の懐に入ったなら今後どの夜も怖くなくなるってコト。」まるで毒入りの甘いリキュールみたいな口調で、彼女にだけ届くような助言を運ぶ。彼女のことを見るその瞳は悪女のようで、どこまでも正直で無邪気だ。「ねー、カムパネルラ。なんて呼んだらいい?ウチら仲良しじゃん?ただのジョバンニに収めるのイヤになっちゃった。」それを聞く声色がほんの少し柔らかくなる。それは、愛でも信頼でもないけれど、誰よりも優しく熱のあるもので。)




129: カムパネルラ [×]
2025-05-01 21:17:56



小狐座「夢見てんのか、現なのか──その境目にあるんだ、この夜って。なぁ、乗ってみるか?飯もあるし、笑えるやつもいる。寝床もある。あんたが置き去りにした本音だって、どっかで拾えるかもしれない。……俺はただ、あんたが寂しくない夜がひとつでも増えりゃいいと思ってんの。」




○ 世界観 ○
>1

〇 提供 〇
>2

〇 好み / 萎え 〇
>3

>ジョバンニの受付はいつでも行っております。





興味を持っている、お試しで参加してみたいなど、質問やご相談だけでも受け付けていますのでお気軽にお問い合わせ下さい。


>只今の時間よりリアルタイム交流、早い反応が可能です



本日纏まった時間を作れたのでこれよりリアルタイムの反応が可能です。
もし少しでも興味を持って下さった方がいらっしゃいましたらお気軽にお声かけください。



130: 通りすがりさん [×]
2025-05-02 20:53:30

名前 レイラ

性別 女

年齢 15歳

外見 身長150前後の華奢な体型。年相応のなかに大人びた雰囲気が特徴で、ガラスのような碧眼を黒い睫毛が上縁を覆い、どこか憂いを帯びた端正な顔立ち。短い黒髪はやや癖っ毛気味だが、上品にまとまっている。肩にかかったケープの下はジャンバースカートを着用し、茶系の色を好んでいることが分かる。タイツを履いた足に磨かれたメリージェーンがお嬢様らしさを演出する。

性格 人畜無害なただの娘。かと思いきや、裏に猟奇を秘めた奇人。命を奪うも奪われるも抵抗はなく、動じない。普段はお嬢様らしく上品に振る舞い、礼儀正しく、会話においては軽口を叩いて楽しむなど茶目っ気な面を見せたりする。

備考 育ちの良いお嬢様。自分を虐げていた母を身を守るために殺めて以来、人の死や血液に強く惹かれるように。現在は親戚と暮らし、学校に通いながら普通に暮らしている。

ロルテスト (夢と記憶は深く結びついているとはよく言ったもの。以前観た映画を、ふと思い出してもう一度観に行くかのように、頭の中に収められていた強烈な映像を久しぶりに見た。それは夢とは思えないほどひどく鮮明で、生温かさに導かれるように下を向いて、手のひらを彩る赤が目に映った瞬間、がたん、という音とともに体が揺れて、目を覚ます。「ん……?」寝ぼけた意識のなかで、膝の上に置いた何の変哲もない両手が目に入り、ああ、戻ってきたのかと思いながら、目線を別の方角へ向けたとき──唖然とした。なぜなら、窓越しにありえない光景──紺青の海で誇らしげに星々たちが輝いていたのだ。まさか、まだ夢を…?それとも、あの世へ向かう途中か。いろいろな憶測が頭の中で飛び交いたどり着いた結論は「美しい……」という、ただ一つのありきたりな感想で)

指名 おまかせ


(/失礼します!幻想的で素敵なトピだな、と長いこと思っておりまして、この度、大変恐縮ながらこちらの娘でカンパネルラ様とご交流をさせていただきたく…!どのカンパネルラ様も良すぎて、指名はおまかせという投げやりな形になってしまいました。相性よろしければご検討していただけると幸いです…!)

131: カムパネルラ [×]
2025-05-02 22:04:43



>レイラ

時計座

(──それは一瞬、時が止まったような場面だった。宙を仰ぐように窓を見つめるその少女の横顔は、夜空を映したガラス細工のように儚く、けれど不思議と強さを秘めていた。軍靴の音を立てぬように近づきながら、彼女が現実に存在しているのか、それともまだ夢の中にいるのかを測るように目を細める。右目の時計が、静かに一秒を刻む音だけが脈打つように響いた。目の前のジョバンニが事実だと把握すると薄く笑んだ唇にはどこか安堵の気配が浮かぶ。襟を直して背筋を伸ばしながら、視線をそっと彼女の方へ向けた。そのまなざしは、柔らかな星の光を受けた静かな誠実さがあり「──ジョバンニのお嬢。こいは夢やなか。現実じゃっど。見てみい、全部本物の星々じゃ。」言葉の端々に混じるあたたかくも重みのある訛りが、彼女の不安をほどくように穏やかに響いた。彼女の座る席、その場に立ち止まってほんの少し顔を傾けて、右目の時計を示すように片目で微笑んで。)……おいが時を刻むかぎい、あん嬢の旅は、ちゃんと続いちょっ。



大熊座

(まだ眠ったままの彼女の前の席にぺたりと腰を下ろしたまま、ふわふわの髪を揺らして頬杖をつく。じぃっと瞳を細め、瞬きも忘れたように長いまつ毛が際立つ寝顔を見つめていた。その内、とろんとした光がその目の奥に宿り「んふ、くまちゃんの知らないお菓子。どこから迷いこんできたのかなぁ」そう呟く声は甘く絡む。綿菓子のように軽く、だけど舌に残る濃厚な蜜のように耳に残る甘ったるい声だ。まだ眠ったままの彼女のことをつま先から髪の先までを見つめながら、くるくると目を巡らせて彼女の印象を言葉に変える「こくて、ちょっぴりにがい? でもぉ、お洋服はミルクキャラメルの包み紙みたいであんよはつやつや、ぴかぴか。きらきら光ってて、タルトじゃないし、マカロンでもないし、でもでも中はとろ~んとあまそうで、……ビターショコラのフィナンシェちゃんねぇ」あどけなさと妖しさを等分に混ぜた笑みを浮かべながら、うるうるとした瞳で、まっすぐに彼女を見つめれば目を覚ました彼女へ挨拶を)んふふ、おはよぉ。フィナンシェのジョバンニ。



(/ご丁寧なご挨拶、そして恐れ多いほどのお言葉の数々、本当にありがとうございます。幻想的などと仰っていただけて、身に余る光栄でございます……!素敵なお嬢さんにご縁をいただけたこと、カムパネルラ一同、心より嬉しく思っております。ぜひとも、お相手をさせていただければ幸いです。ご指名をおまかせで頂いたので今回は“時計座”と“大熊座”のふたりよりお迎えに上がらせていただきます。どちらも癖があり甘さも優しさも性質の違うふたりにはなってしまいますがお好きな方をお選びくださいませ…!もし交流の中で相性が合わないなどで他のカムパネルラに変更する事も可能です。
それでは、このたびは素敵なご縁を本当にありがとうございます。レイラさんとお会いできますこと、楽しみにお待ちしております…!)




132: レイラ [×]
2025-05-02 23:39:19

>時計座

(ジョバンニ?聞き慣れない単語だが、それよりも訛のある男性の声が言うとおりこれは現実らしい。自分以外に人が存在することこそ証拠である。ひと呼吸置いて、ゆっくりと、顔を振り向けば、先ほど見ていた紺青の海とはまた違う、地上から見上げた夜空のような藍色の男性が立っていた。少し傾けられた顔に注目すれば、彼の瞳、たとえるなら二つのアメジストのうち、右の方には確かに時計が浮かび、短針も長針も正確に動いていた。──さて、聞きたいことは山ほどあるが“旅をしている”とはどういうことだろうか。姿勢を整え、薄く微笑めば「その前に、わたくし…生きていますの?それによって、貴方の言う旅の意味が変わりますけど」落ち着いた口調で、冗談ともとれる問いかけをし)


(/どちらも魅力的で、迷いに迷って、今回は時計座様とお話がしたくこのような絡み方になってしまいました!当方、久しぶりのなりなので、粗相や不都合などありましたら遠慮なく仰ってください!)

133: 時計座 [×]
2025-05-02 23:55:55



>レイラ

(彼女の言葉に返事をするより先にひとつ優雅に片眉を上げ、細やかに口角をゆるめる。その微笑は冷たくはないが、どこか測ったような距離感をたたえて「──相席してもよかですか?」藍に金を差した軍服が音もなく揺れる。尋ねたとはいえ、その後の所作はすでに“座るつもりでいる者”のそれだった。彼女の返事が肯定とわかるや否や、一礼してからそのまま彼女の正面にゆっくりと腰を下ろす。姿勢は真っ直ぐ、礼儀正しく、けれどその瞳だけが、彼女という未知の存在に、静かな好奇を灯していた。「……ご質問のこたえば、急がんでもよかでしょう。けんど、きっと聞かんと眠れんでしょうから、お話しもす。」淡い息が懐中時計の金の縁に一瞬だけ曇りをつくった。右目の針は変わらず、ひたむきに時を刻み続けている。その目で彼女をまっすぐに見つめれば回答を告げて「あなたさぁ、まだ“生きちょります”。確かに、命ば灯しておらす。けんどな──間違うて違う駅で降りてしもたら……その命、最後まで燃やせるかは、わからんとです。」語尾にひとつ、時を諭すような響きが乗った。伝える言葉は決して脅しではない。本質を見誤るなという忠告を、まだ名も知らぬ彼女が道を誤らないようにと、少しでも確かな未来へ導くための“針の声”で。)

(/この度は時計座をお選びいただき、ありがとうございます…!ひとつひとつを丁寧に見てくださったこと、とても嬉しく思っております。それでは改めまして、どうぞよろしくお願いいたします!ご無理のない範囲で、お好きな時に、お好きなだけ遊んでいただけたら幸いです。いったんこちらは下がらせていただきますが、何かございましたらいつでもお呼びつけくださいませ。)



134: レイラ [×]
2025-05-03 00:54:00

>時計座

(「答えてくださりありがとうございます」一つの判断ミスで命を落とすかもしれない事実に驚きも恐怖の色も見せず、淡々と礼を述べたかと思いきや「つまり、これは宇宙を巡る列車で正しい駅を見つけて、生きて帰る旅なのですね?」と、自分なりにまとめた解釈を言うときにはさらに表情がほころび、口調もどこか楽しげな感情が混ざっていた。非現実な状況を恐れるどころか、またとない機会と捉えているだ。初めて旅行を経験する子供のように心ははしゃいでいたが、いつまでもこの調子では相手は訝しげに思うだろう。パチッ、と瞬きを一回、さらにもう一回したあと、目線はしっかり相席する彼を冷静に見据え「そして、そのためには貴方の助けがいる…と」相手の存在を重要と認識していることを伝え)

135: 時計座 [×]
2025-05-03 01:22:15


>レイラ

(目の前の少女は未知の銀河に飛び出すことすらも子供の遊戯のように捉えているかのようだった。淡々とした言葉の端々に宿るのは、不安や困惑ではなく揺るぎない好奇心。驚きや怯えに満ちた問いを予想していただけに胸中には一瞬、拍子抜けの風が吹き抜けた。けれどじんわりと広がったのは得も言われぬ興味とほんの少しの敬意だった。愉しげに弧を描いたその表情で宙を仰ぐように語る少女はまるで星々と対話をしているかのようにも見えた。そんな事を考えながら少しの間の後に返事をして「……おいが必要かと訊かれれば、そいは否とは言えん。ただし、そいを肯定する義務も、持っちょいはせん」唇に薄く笑みを含ませながら懐から静かに取り出されたのは、懐中に抱かれていた銀の時計。チク、タク、と間を刻む音が二人の間を柔らかく区切り、まっすぐな瞳が、彼女を見据える。「おいの名は“時計”。もっと正確に申せば、この列車では“時計のカムパネルラ”と呼ばれちょる。そして、あなたさぁ。この銀河を巡る汽車に乗った客人は、“ジョバンニ”と呼ばれる存在やとなっちょります。これは、おいが決めたとじゃなか。そいは決まっちょることです」言葉に重みはありながらも、どこか詩のように響く声色。重厚で静かな旋律のように、一つ情報を渡して)




136: レイラ [×]
2025-05-03 07:40:26

>時計座

(「ジョバンニ……カムパネルラ……」渡された情報のうち、とくに印象的な響きの単語を、ドレミのリズムでも思い返すかのように一つ一つ丁寧に口にして覚えれば「嗚呼、いけない。わたくしとしたことが、親切な方にいつまでも挨拶をせずにいるなんて」ゆったりとした動作で立ち上がり、座っている相手より少し目線が高くなりつつ「ごきげんよう、時計のカムパネルラ様。ここではジョバンニとして失礼いたしますわ、以後お見知りおきを」背筋は伸ばしたまま揃えた足の片側を斜め後ろに引き、ジャンバースカートの両側の裾をつまみ、お辞儀をする。育ちの良さが顕著に表れた模範的なカーテシーは、これからも刻み続ける時を共に過ごす彼への敬意を示し)

137: 時計座 [×]
2025-05-03 09:13:35



>レイラ

(カーテシーの一連の所作は、まるで古き良き星の宮廷から抜け出してきたかのようだった。深く腰を折ることなく、けれど洗練された優雅さを欠かぬその動きに静かに目を細め、頬に薄い笑みを浮かべる。胸中に広がったのは歯車が噛み合ったときのような小さな充足。美しい形式の中に確かに心が宿っていると知れたことが、嬉しかったらしい「──これはご丁寧に。ジョバンニ嬢。おいもまた、以後、よろしく願いもす」声は控えめに、だがその言葉には芯がある。正面から彼女の真摯な挨拶を受け止めるような重さが見える声で懐中時計の蓋を静かに閉じながら、椅子から軽く身を起こして礼節を以って彼女に一礼を。「呼び名は、どうぞ“時計”とだけ。長か名やし、肩苦しかですからな」そしてふわりと視線を動かし、宙に軽く指を掲げる。星々が過ぎてゆく車窓の向こう、時は確かに流れ続けているのを目視し「それと──立っちょると、ゆらぎが強うなる時もあっです。危うかけん、どうか、おかけなさって。あなたさぁに怪我などあっては困りますけん」彼女の手元へ視線を落とす仕草には、ほんのかすかな気遣いが滲み、続く言葉もゆるやかな調子の中に確かな責任を含んでいて「降りるべき駅が近うなったら、きちんと知らせもす。そいまでは、夜空の旅を安心して愉しまれんことを──。」その声はまるで遠くの銀河にまで届くように静かに響きながら、次の刻を告げる鐘のように、優しい音で誠実に伝えて)




138: レイラ [×]
2025-05-03 14:36:43

>時計座

(挨拶の仕方は最初に教えられる礼儀作法の初歩。自分も、自分を取り巻く人々も普段から当たり前にするカーテシーに、これほど真摯に向き合ってくれたのは初めてだった。少し面食らった様子で、小さな体と対比する背丈の殿方を見上げ「お気遣い感謝いたしますわ──」とありがたみを口にすれば、改めて、この銀河旅行の切符を与えられたこと。そして“心地よい時”が共にいてくれることに感謝で胸をいっぱいにし、彼の身を案じる言葉に従って、再び座席に腰掛ければ「時計様、とお呼びしても?素敵な紳士さんにお会いできて、わたくし光栄ですわ。旅の終わりが近づくまでの間、どんなお話をしましょう…」と、年相応の乙女のようにあどけない笑みを浮かべて)

139: リズ・フェリシティ [×]
2025-05-03 16:17:38




>アンドロメダ座

( びびりのキツネくん。その単語にぴくりと眉を跳ね上げる。__…小狐の言うことを聞いてくれるカムパネルラは、そう多くない。前にそう言った彼の言葉が頭に浮かぶ。確かに、彼女みたいなタイプには一切通用しないだろう。彷徨うチェスの駒を爪の先で突くような寒々しさ纏った言葉に、一瞬機嫌を損ねたかと身構えたが、気紛れな女王らしく彼女はころりと表情を変えたから、深追いはせずその内容に耳を傾けた。そこで授けられる言葉は道を照らすようにも、わざとかき乱すようにも聞こえて。目の前に置かれた甘い甘い毒入りの酒。話に乗るか乗らないかとすぐそばで突きつけられているようだ。「…アタシはアタシ。アタシはアタシ以上にはなれないし、アタシ以下にもならない。今の自分を、アタシは気に入ってるわ。アタシは今のアタシが好き。」淡々と落とした言葉は嘘偽りのない本音であった、しかし、「…だから、超クールなアタシを、もっともっと磨き上げたいの。アタシはまだ満足できないし、したくなくなった。アタシは途中よ、認める。…だってアンタに負けたんだもん。」最初から勝ち目がなかったとしても、自分なりに考え足掻いて、その結果負けた。それは単純な力の差ではない、己と彼女の策略の差であった。そして彼女という輝きに勝るには、己はまだ遠い。「アンドロメダ、完璧じゃないアタシは正直キライだけど、その神様に歯向かえるチャンスをもらえるのなら、かわいい子猫のふりでもしてやり過ごす。」自分が今の自分に、より強く満足できなくなったのは、今の目の前で笑うアンドロメダに出会ったせいだ。今こうして胸が高鳴るのは、恐怖からではなく興奮から。きっと蠍からも自分が及ばぬ力を見せつけられ、足掻きたくなってしまうのだろう。それは少し楽しみでもあった。彼女の瞳に焦がれる少女のように見つめ、その声色に心を溶かされる。狡い女王様だ。「それは、アンタもアタシの心強いバックになってくれるって意味?」ふっと笑みを浮かべて、釣られたように親しげな声色で問いかける。それはアンドロメダというカムパネルラの生命体としての強さを指し示すだけでなく、彼女の性格や、その裏に内包した女としての気高さ、その強かさを評価しての言葉だった。少なくとも、今話している彼女には人を従わせるカリスマを感じる、アンドロメダの名前を出せば必然と、死の予感を一歩後退させるような気がするのだ。目線を机に滑らせ、唇をゆっくりと開く。そして、ゆるく首を傾げて、誘うように笑みを形作ってみせて、 )
…アタシの名前は、リズ・フェリシティ。アンドロメダ、アンタなら好きなように呼んでいいわ。アンタはアタシの、トクベツだから。




140: 時計座 [×]
2025-05-03 18:14:57



>レイラ

(小さな彼女の頬に浮かんだ笑みは、月光のきらめきにも似たものだった。窓の外、銀河を泳ぐ星の流れよりも、今この片隅に灯った“心地よい時”こそが尊いと、時計は感じていた。静かに腰を落とし、手元に置いた懐中時計を一度撫でてから、彼女の言葉に目を細めて応えを「……もちろん。あなたさぁの口からそう呼ばるっと、まっこて心が緩みもす。呼びたいように、呼んでくいやい。旅のお供になれたっち、こちらこそ光栄です。」席に身を預けるその姿に自然と目を細め、静かな語り口で続ける。彼女の軽やかさと無邪気な好奇心を、決して曇らせぬよう、けれど、偽らずに続けるのは自らの立場で「──そいじゃが、おいは、この汽車を降りることは叶いもはん。どれだけ長か旅をしても、どこまで行っても……おいの終着駅は、とうに通り過ぎてもた」けれど、それを哀しげに言うことはしなかった。まるで、それさえも受け入れて時を刻み続けるのが己の宿命であるように、穏やかに微笑んで「せんでんあんたが、この旅でしか会えん人や風景や言葉に出会っていけるように──その助けになるなら、おいはそれでよか。けん、もしよければ、あんたのお話を少し聞かせてもらえもすか? この汽車が拾うた“ジョバンニ”っちゅうお嬢さんが、どんな星で育って、どんな夢を抱えてきたのか。……おいは、それが知りたか」それは時の流れに名を刻まれぬまま消えていく前に、確かに彼女が“ここにいた”ことを覚えておきたいそんな願いで)




141: アンドロメダ座 [×]
2025-05-03 18:22:36



>リズ

(「あははっ!」声を跳ねさせて笑う。まるで冗談みたいに、けれど本気の響きで心底楽しそうに笑ってみせる。アンドロメダ座は彼女の言葉によって明らかに上機嫌になっていた。もしかすると面白がっている、というほうが近いかもしれないけれど。お気に入りのアクセサリーを見つけた時みたいに、目元が楽しげにきらめいて「なにそれ~、やば。リズ、ね。あたしアンタのそういうとこマジで好き」チャラついた口調に、気怠げな笑み。けどその瞳は鋭い。見透かすような光で彼女を捉えて離さず「いいよ。オッケー!あたしがアンタのバックについてあげる。おけおけ。でもさぁ、聞いといて? あたしって、気分屋で有名だからさ。今日のあたしは超リズ寄りだけど、明日の夜にはどーなってるか分かんないし」ふわっとした声音とは裏腹に、言葉の裏にはしっかりとした線がある。“特別”と言われた事実はちゃんと受け取った。そのうえで、あえて不安定さをちらつかせるのが得意のやり方だ。掌の上で転がして、刺激をくれる相手のことを欲している。「ま、でもさ? アンタみたいな子、アタシ結構ツボ。ちゃんと見てるし、覚えとく」そう言ってリズの名をもう一度だけ、口の中で転がすように呟いて──にやりと笑った。そのとき、列車が小さくきしんで、窓の外に銀色の光が差し込んだ。残念だと思うのと同時に到着の気配が空気を変えた。「……あーあ、来ちゃった。銀河ステーション。タイムリミットだねぇ~。……で、どうする?リズ。ここで降りる?それとも、アタシともうちょいながーい夜、付き合っちゃう?」気だるげに伸びをして、窓の外へ目を細めながら冗談みたいに軽く、でも誘う声には甘い毒が滲んでいる。選ばせることで相手を試す──それがアンドロメダの“愛し方”だった。彼女が違う夜を求めている事を知った上で、停滞を望まない事を理解しているその上で、片目をウインクさせて、気まぐれな星の女王はいたずらっぽく笑って見せて)アタシと一緒に残ったら、まぁまぁ大変かもだけど?でも絶対、退屈だけはさせないよ。まー、一週間後はわかんないけどさ




142: レイラ [×]
2025-05-03 21:39:46

>時計座

(──終着駅で降りることがどれほど重要なのか、彼の言葉でさらに分かった気がした。同時に自分が降りたあとも、相手は延々とこの汽車で時を刻み続けることも知った。その運命を恨むのでも嘆くのでもなく、宿命として受け入れているカムパネルラに哀れみの眼差しなどは向けなかった。どこまでも穏やかな相手に、自分も穏やかな雰囲気を決して崩さず“むしろ私の方こそ貴方の旅の1ページになれたなら──”という思いを抱きながら、口を開き「そうですわね…。では、まずは育ちから……わたくしは地球に生まれましたわ」ちらりと窓へ顔を向けると「いま、この汽車の窓からその姿が見れないのが残念ですが」再び相手の方へ向き直し)
陸地以外は水の青で覆われた美しい星なのですよ。そこで、15年間少し高貴な身分の者として育てられ、ここに来る少し前までは学校に通い、勉学に励む毎日を送っていましたわ。

143: 時計座 [×]
2025-05-03 22:54:48



>レイラ

(彼女の“日々”の話は新鮮で心を打つものだった。高貴な身分に、学びの時を過ごしてきた彼女。美しさだけではない芯の通った気高さが、ひしひしと伝わって自然と表情が綻び。「学びっちゅうんは、よかもんじゃっど。どんだけ時が巡ろうが、学ぶことは人を磨く。おいもそう思っちょっ」大きく頷いて相槌を。この銀河鉄道という無窮の旅路でさえ、学びがなければただの虚無だとそう考えるからだろうか。うんうんと頷きながら更なる好奇心に僅かながら瞳を輝かせて「……あんさぁの話、もっと聞かせてもらえんじゃろか? あんさぁがどんなことで、どげん風に笑うちょったか、おいは知りたか」瞬くような星々が輝く外の景色よりも、目の前の少女が語る話の方がよっぽと綺麗だ。そんな彼女のことを知りたがるのは自然なことなのかもしれない。)



144: リズ・フェリシティ [×]
2025-05-03 23:39:42




>アンドロメダ座

ハァ、相変わらずイジワルね。でもアタシもアンタのそういうトコロ、好きよ。
( どうやらこの回答はお気に召したようだ。瞳を細めて、うすく口角を持ち上げた。リズという呼び名も、彼女の笑い声も耳に心地良い。バックについてくれるという台詞、しかし揶揄うように付随した言葉も含めたら普通は疑うべきなのだろうけど…、このやりとりはひどく馴染み深く、それにこうして転がされるのも悪くはないと彼女になら思ってしまう。楽しむように笑顔を浮かべて、微かに笑いを孕んだ声で、彼女の言葉を借りるように甘く返事を。現に、見てるし覚えておく。と続いた言葉がすべてだろう。…窓から差し込む何度目かの銀色の光。それをちらりと見やってから、甘い毒を自ら飲み干すようにテーブルに手をかけ、一気に向かいの彼女の方へと手を伸ばす。「アンドロメダ、決まってるでしょ__…」鼻先ぎりぎりまで迫った距離、彼女の頬をぐっと掴んで、その可憐な唇にキスをした。数秒、触れ合う柔らかい感触。引き離される前に小さく歯を立ててから、ぱっと手を離す。ぺろりと挑戦的に唇を舐めたが、味はイマイチ。互いのリップが混ざり合って変な味がした。これは最初会った時のお返しだった。別に彼女に屈服したわけではないと、例え腹を見せたとしてもこうして噛み付くことがあるということを刻むように、刺激的な女のまま彼女の前でいたかった。退屈を嫌うのは同じだ、わかってるのだろう。いつだって食って食われる遊びの関係、刹那的な出会い、物足りないぐらいが丁度いいのだ。すっと席から立ち上がって、笑う。かつん、とヒールを響かせながら、席の外へと一歩踏み出して。さらりと長い黒髪が肩を伝い、内側に含ませた紫色がふんわりと広がる。それらを靡かせ、彼女へと振り向いた。車内を照らす灯りと、窓から差し込む銀色の光を浴びる横顔はやはり、夜の女王を感じさせる。それに歯向かうように、しかし足元で戯れつく子猫のように小生意気な笑顔を浮かべて、手をひらりと軽く振って、 )
ご招待アリガト。でも、その機会はまた次に取っておくわ。アンタといたらきっと楽しいけど…、今度は一週間後も退屈しないような話題を持って、またアンタと会いたいから。




145: アンドロメダ座 [×]
2025-05-04 00:21:51


>リズ

(──は?と戸惑うまでにほんの数秒、思考が追いつかなかった。向かいからすっと伸びてきた手、鼻先ぎりぎりの距離。彼女の黒髪に包まれた顔が近づいて、頬を掴まれた瞬間にはもう、その唇が、自分の唇を塞いでいた。しかも、そのあとに…小さく、噛まれた。わずかに開いた目元にはまるで”やられた!”とでも言いたげな、素っ頓狂な表情が浮かんでいた。いつものように気障な笑みで受け流すこともできず、まぬけたまま一拍。その頃に彼女がぱっと手を放し、舌で唇を舐めたその挑発的な仕草を見届けてからようやく我を取り戻し。「ちょ…っ、なにそれ…アタシ、完全にヤられたじゃん…!」思わず笑ってしまった。面白いったらない。やっぱ最高。口唇に残る混ざり合ったリップの妙な味もくすぐったい感触も全部ひっくるめて、リズという女は最初から最後まで飽きさせてくれない事にすごいな、ほんと、どこまで魅せてくれるのだろうと心が踊る。軽やかに席を立ち、ヒールの音を響かせながら去っていくその後ろ姿を眺めながらそっと手を頬に当てた。胸がきゅっと締め付けられる。ああ、これはいけない。彼女とのことを思い出になんてしたくないと、気づけば黒髪と揺れる紫の残像に縋るように二つの目は釘付けになっていた。ふう、と小さく息を漏らせば彼女が降りてしまう前に「アタシ、ジョバンニには興味ないって思ってたのにさあ……よりにもよって、こんなキュートなジョバンニがいるなんて、ずるいじゃん」一人言と言うには大きな声でそう落とすと指先で軽く唇を撫でる。その熱がまだ、そこにあった。あ~あ、ほんと、帰したくないなって心から溢れ出てしまう。でも、ここで駄々をこねて彼女の綺麗な去り際を台無しにするのは趣味じゃないから、残念だけど、今夜は──仕方ないから、諦めてあげるのだ。席を半分だけ立ち上がり、まるで扇で風を仰ぐように手をひらりと振る。その動きに合わせて、艶やかな紫が胸の奥でじんわりと広がった。「……ねえリズ、次はいつ? 早く逢いに来てくれないと……アタシ、ほんっとに意地悪しちゃうからね」その背へ呼び掛けるように声を大きく上げる。片目を閉じてウインクを送り、ちょっとだけ唇を尖らせて。そのまま、指先から勢いよく、ぱっ、と──キスを込めた仕草を宙に弾いて、投げつけるように彼女へ。銀河鉄道の車内にひらひらと舞うような、別れの挨拶。次の約束はないけれど、その姿が夜の闇に溶ける前に、確かに胸に焼きつけた。)ばいばーい!

(/今回もリズちゃんのお陰で素敵な夜を迎えられたことの感謝を。特別に癖の強いアンドロメダ座にも関わらず、リズちゃんのお陰でとてもスリリングで素敵な楽しい時間を過ごさせて頂きました…!失礼ばかりで申し訳無かったです。締めくくりをさせて頂きましたが、次のご希望はいらっしゃいますでしょうか!どのカムパネルラもリズちゃんと会えることを楽しみにしております…!)




146: レイラ [×]
2025-05-04 00:31:01

>時計座

(学校でどれほど親しいクラスメイトがいたとしても、たとえ聞かれたとしても、自分に関する話題は曖昧にするか、深く答えないのが基本だが、目の前の好奇心旺盛な彼は別だ。もっと話したいという気持ちがこみ上げて「わたくし、実はあまり笑わない方ですの。勉強は時計様の言うとおり自分を磨くために必要ですが、趣味ではありませんので笑みを浮かべることはまずないですし。家や学校は…わざわざ笑わなくても一日を過ごせますから…」ここまで述べたところで、不意に目覚める直前、夢で見た真っ赤な自分の両手を思い出し、自然と目を細めて「じゃあ、いつ笑うのかと聞かれたら、答えはこうです。わたくし、赤色が好きなので。とくに鮮やかな赤をどこかで見れたときが一番心が悦びに満ち、笑顔になれますわ。こんな感じで」頬に片手を添え、僅かに首を傾げてニッコリ。まるでその再現のように笑ってみせれば、答えの裏に隠された本性の小片をさらに曖昧に、決して分からないように)

147: 時計座 [×]
2025-05-04 01:38:51



>レイラ

(まるで一輪の薔薇がほころぶ瞬きのように見えた。彼女が微笑むその裏に何かがあるだなんて疑いもせず、ただ純粋にその“表面だけ”を信じてしまう。彼女が見せた笑顔の愛くるしさをそのまま受け止めれば、ふと、思い出す。汽車のどこか、別の車両にいるはずの女性を。肩にふわりとショールを掛けて、赤いドレスを翻し、爪先まで小粋なポーズで立つ、山猫の女だ。「……赤がお好きなら、そいは実に美しかことです。おいのよく知るあん人も、よう赤を着ちょっですからなあ。そん人はちぃとチャラチャラしちょっですけんど、赤のドレスがよう似合うてなあ。おいの友ぃ達で、山猫のカムパネルラっち申します」名を口にした瞬間、その姿が目に浮かんだ。唇にいたずらな笑みを乗せ、紅を引いたような眼差しで、世界のあらゆるものを退屈そうに見つめる彼女のことを。そしてその姿が不思議と目の前の少女に重なって見えた。「なんつうか……あの子も、赤が好きな理由を語らんのですよ。けんど、なんでかしらんけどな……赤を身に纏っちょっと、ほんのちょびっとだけ、嬉しかそうに見えるとです」その表情の奥に何があるのか、山猫が語る事はきっとない。そして今、目の前の少女が秘めるその部分を知る事もきっと難しいのだと知ることすら今はまだできない。だからこそ他のカムパネルラの存在を簡単に口にして。自らの口元をトンと指さし、先の微笑みを思い返しながら伝えて)赤を語るあんさぁの笑顔は綺麗じゃっ。きっと赤ちゅう色は、あんさぁにとって、特別な魔法かなんかじゃて




148: リズ・フェリシティ [×]
2025-05-04 01:39:55




>主様

( / 綺麗な形で締めていただき、誠にありがとうございます…!とんでもありません、こちらこそ失礼な態度ばかり取ってしまって申し訳ありませんでした。アンドロメダ座様の強かさや、名に違わないクイーン・ビーの仕草にずっとリズ共々ドキドキしておりました…!最後の最後、締めの炉留も含めとても楽しい夜を過ごさせていただきました、本当にありがとうございます。
そして次のカムパネルラ様ですが、この流れで満を持しての蠍座様をお願いしたいなと考えております!もし主様が他に動かされたい方がいらっしゃいましたら、是非そちらのお方でも…!
先んじて起床描写の方を投下させていただきますので、お手隙の際にでもご確認いただけると幸いです。 )


( 遠くの方からかたん、ことんと何かが擦れ、ぶつかり合いながら揺れ動く音が聞こえる。この感覚は汽車で間違いないだろう。未だ微睡む思考を叩き起こし、意識を徐々に覚醒させていく。普段は乗れないであろうそれを察してしまうのは、数多の星々、輝く銀河の夜をともに過ごした彼らとの日々。それが色濃く自分の中に残って染み付いているからだろう。あそこに行きたい、早く起きたいだなんて、本来は思うことではないのだろうけれど、何度目かの感覚にむずがるようにして開いたアイスブルーの瞳はすこしばかりの眠気を残して潤みながらも、窓から差し込む光をその水面に乱反射させ、きらきらと好奇心に揺れていた。彼女の気の強さを表すキャットアイ、奇抜なアイシャドウとカシスの唇を勝気に吊り上げて、首を傾げる。…さあ、今夜のお相手は誰だろうか。と、 )
ハロー、カムパネルラ。今夜アタシにステキな夢を見せてくれんのは、アンタ?




149: 蠍座 [×]
2025-05-04 10:03:43



>リズ

(かたん、かたんと、列車の律動が眠りを誘う音になるやつもいればその逆に、目を冴えさせるやつもいる。蠍座がそうだった。正面の席で眠ってるのは、この夜に選ばれた女で、なかなか派手な顔していてよく眠る。カシスの色をした唇を小さく開けて、ゆっくり呼吸してる姿は丹精込めて作られた人形のようだった。あどけなく可愛げのある寝顔だが、油断だらけってわけじゃなさそうだと観察をする。高い背丈に似合う無駄に長い足を組んだ上で手を組み、背凭れに深くもたれたままただじっと彼女を観察することを続ける。眠ってる間の癖、体の動き、まぶたの揺れ、これらに全部、嘘はつけない。──なるほど、何度もここに来てる顔だ。緊張感や動揺が感じられないということはきっとそうだ。そう着地させた所でふいに、長いまつ毛が震えた。起きるか?いや起こそう、そう決めればこちらから声をかけて「……やあ、ジョバンニ。お目覚めか?」細く笑って声をかけた。目が合った瞬間にぐっと面白くなったと胸が弾む。さっきまでの無防備な寝顔とはまるで違う、そんなきらきらとした目を持つ少女だ。けれどどこか、斬りつけるような光もあるのが余計に興味を引きつける。「ガン見してたのはわざとだ。起き抜けの顔ってやつは、どんな奴でも無防備で──……良い見ものなんだ」彼女の視線を受けながら、組んだ足を崩さずに笑みだけを深める。ぐっと目を細めて、片手で顎をなぞる姿はまるで獲物の反応を楽しむ蛇のようで。「まぁ……ここから先は、そっちの出方次第だろ。夢になるか、夢であって欲しいと思うか、なんて。」ピンクとグリーン、毒々しい色の目が、彼女の一挙手一投足を逃さず見つめていた。気まぐれに笑うその姿は他のカムパネルラと並べても特別整った容姿を持っていて。)


(/ついに蠍座にてリズちゃんにお会い出来ること嬉しいです!交流文の先出しもありがとうございます。早速蠍座にてお迎えにあがらせて頂きます…!もしもやりとりの中でリズちゃんと相性が良くない、交流がしにくいなど見られましたら、蠍は特に身勝手で癖が強いカムパネルラなのでいつでも遠慮なくお申し出ください!その際にはすぐに変更させて頂きます。それでは何卒、宜しくお願い致します!)




150: レイラ [×]
2025-05-04 16:56:49

>時計座

(彼の口から出る新しい情報はどれも意外性があって面白い。カムパネルラは一人ではなく他にもいるのか。その山猫のカムパネルラとやらはドレスを着ているという情報から女性だと推定し、姿を頭の中で想像してみる。赤を“浴びる”のではなく“纏える”なんて──きっと、普段は地味な色しか纏えない自分とは対象的に、とても美しい方なのだろう。「いつの日かお会いしてみたいですわね…」僅かに羨望が芽生えた証拠にポツリと呟けば、続く時計様の言葉に「ええ、そのとおり。赤は見る人に強烈な印象を頭に焼きつける…ちょっと、フシギな魔法ですわっ」茶目っ気を含めて答える。たとえ口が裂けても、純粋に少女の戯言を受け止めてくれる彼に己が見た赤色が人を猟奇に変える呪いだったなんて、言いたくはない)
あ、でも、今は別の色も悪くないと思っていますわ。たとえばアメジストのように高貴な紫とか──そう、ちょうど時計様の瞳の色ですわ。

151: 時計座 [×]
2025-05-04 22:26:29



>レイラ

……、(いつか、の一言に気付かされた。彼女はまた来てしまうかもしれないのだと、この銀河を走る汽車に。この場所へ来るのは望んで来られる物ではなく、呼ばれてしまうのだ。少しの間口を閉じてから真っ直ぐに視線を送ると漸く口を開き「ちったぁ、真面目な話をしてもよかか?……もしも、じゃっど。またいつか、この汽車に乗ってしもうたときは、──銀河ステーションで必ず降りてくいやんせ。それは絶対じゃっで」ゆっくりと、言葉を選ぶ。声はやわらかいが芯は真鍮のように硬いそんな声色で「この汽車っちゅうのはな、善かも悪かも関係なく、呼んでしまう。降りんかった子たちは、なあ、きっと……」そこまで伝えて、ふと黙る。その先を言うにはあまりにも重かったのだ。「中には、あんさぁを気に入ってしもて、銀河ステーションのことば伏せてしまうような連中もおっと。蠍とか、アンドロメダとか。あれは特に気ぃつけてほしか。銀河は美しいけんど、煌めきの下にゃ見えん穴もようけある。あんさぁがそげんとこに落ちたら、……おいが嫌じゃ」名を出すことで生まれる空気のざらつきをわずかに眉をひそめながらも言い終えたそのとき、彼女の言葉がふわりと耳に届いた。数拍の沈黙、思考の針が跳ねる音がした。突然褒められれば予想外すぎて口が軽く開き、それが少女による冗談だとわかれば照れ臭そうに頬を掻きながら声を上げて笑って)な、なにを言うとか。あんさぁはほんに、たまげた人じゃなぁ。はは、光栄じゃっど。そんな褒め言葉ばもろうたのは初めてじゃっかい



152: レイラ [×]
2025-05-04 23:18:11

>時計座

(真剣な眼差しで開かれた口から述べられたのは、思いやり深い忠告だった。彼が話している間はおとなしく耳を傾け、最後の“おいが嫌じゃ”の一言にゆっくりと頷き「……お約束しますわ。また汽車に乗ることがありましたら必ず銀河ステーションで降りて帰ります。それと、蠍様とアンドロメダ様のお名前も忘れませんわ」見ず知らずのカムパネルラの心からの親切を軽んじることなく受け入れる姿勢は、父の教えを聞き分ける子のように賢かった。しかし、彼が褒め言葉に照れている様子を見ると「フフ」と笑い「私の方こそ、笑顔を褒めていただいたのは初めてでしたから、お返しに」といたずらっ子ぽく、パチリと片方の瞼を閉じようとしたが、普段しないことをいきなりやってみせるのは難しかったようで、結局少し力を入れただけの瞬きとなってしまい)

153: リズ・フェリシティ [×]
2025-05-05 07:14:36




>蠍座

…起き抜けのレディの顔をジロジロ見るなんて、なってないヒトね。
( ふん、と軽く鼻を鳴らして、見咎めるように瞳を細める。もう見慣れた風景、そこに座るのは大柄な男性。起床してすぐかけられた言葉からはどこか大人びた余裕を感じる。今夜出会ったのは、どうやら男のカムパネルラのようだ。寝ている姿から起床の瞬間まで、すべて彼に見られていたことに羞恥心を抱くよりも先に、つんとした態度で不快であることを示す。不満の言葉を吐き捨て、先にやったのはそちらだろうと鋭い視線を彼に向けた。まるで上から下まで見聞するかのように彼の姿形に目を沿わせる。座っていても十分にわかる長身に、噛み合った瞳は不思議な色。組まれた足と顎を摩る指先、そんな鼻につく仕草がよく似合うハンサムな男だった。じっと警戒を瞳に過らせ、思考を巡らせる。これまで出会ってきたカムパネルラたち、彼らも確かに顔立ちは整っていたけれど、彼はその中でも抜きん出ていた。一度見たら忘れられないであろう一際目を引く、……危ない男。はぐれものの知恵というやつか、頭の中で小さく警報が鳴り響く。そして直感的に察する。__…彼はきっと、カムパネルラの中で一番危険と言われた蠍の男なのだろうと。視線は逸らさないまま、自然な動作で後ろへと身を引いた。もし違ったとしても警戒をするに越したことはない。彼と同じく背凭れへと背中をつけて、緩く首を傾げる。「あらそう。アンタからはジョバンニを楽しませられないってことかしら。」傲慢な口調とともに腕を組んではそう安い挑発を。試すように口角を持ち上げ、相手を見つめる。彼とは他のカムパネルラのように単に話すだけでは収まらないだろう。まずは彼の会話のテンポを探ろうと思索し張り巡らせる糸、その無意識の緊張が乗ったように、気丈な瞳を一瞬覆い隠した睫毛がふるりと震えて、 )
アタシの無防備な寝姿はどうだった?悪趣味なカムパネルラ。精々素敵な夜にしましょ、一人きりの夢の方がマシだなんて思わせないでね。


( / 蠍座様にてお迎えありがとうございます!念願のカムパネルラ様とお話できること、今からわくわくしております!こちらこそ、生意気な女故に何か失礼をしてしまったり、交流の中で蠍座様との相性が悪いと少しでも感じられましたら、すぐに仰ってくださいませ…!この夜もどうぞ、よろしくお願い致します。 )



154: 時計座 [×]
2025-05-05 22:10:58



>レイラ

(ぱちりと瞬かれたその一度に、どうしようもなく父性のような愛しさが湧いた。無邪気で、まっすぐで、そして、ひどく不器用な、そんな特別親しい男を思い出させたからだ。「……ははっ、やっせんぼなウインクじゃっなぁ。けんど、それがええ。いっぺこっぺ真似するより、あんさぁらしか笑うてくれるんが、いちばん嬉しか」そう言って唇の端を上げる。それはどこまでもあたたかく優しいもの。ほんの少しだけ視線を遠くへ投げれば不器用にしか笑えない、素直じゃなかところがある我が子を紹介して。「……あんさぁに、ちったぁ似ちょる子がおる。ウィンクじゃなか、笑顔が下手で、言葉もあんま出せん。ぶっきらぼうなとこもある子じゃっけんど、どこまでも真っ直ぐで、愛嬌のあるやつじゃ。──おいにはな、血ぃ繋がっちょらんが息子がおって、年の頃もあんさぁとよう似ちょるかもしれん。名ば子犬じゃ」一拍置いてて微笑む姿は若過ぎるが父親のそれだった。)もしも、夜のどっかで出逢うたら仲良うしてやってくいやんせ。ぶっきらぼうで、最初はきっとそっけなかばってん……根はようできた子じゃ



155: 蠍座 [×]
2025-05-05 22:11:09



>リズ

(目を覚ましたばかりにも関わらず、彼女は見事なほど睨んでみせた。怯えも戸惑いも、表層には見せずに据わった双眸がまるで自分の立場を測りにかかる天秤のようにも思えて喉の奥でくっと笑った。まるで彼女の姿形を掌に収めるような仕草で、眼差しは逸らす気など微塵もないと射抜くように向けて。唇に笑みをひと引きするが、その笑みは温度を持っていない。どこまでも冷たく、どこまでも艶やかな笑顔で口角を上げて。「勘違いしてるな、お前。俺はな、誰かを楽しませるために生きていない。舞台に上がる役者はそっち。客席から拍手するのが俺だ。」テーブルにそっと爪先を立てるように触れる。カツンと鳴るその一音は、まるで開幕を告げる鈴の音にも似て冷たく、澄んでいる。「さァ、語ってもらおうか。……お前、今までどの“カムパネルラ”と出会った?」途中で声の色が変わる。蜂蜜に混ぜられた毒のように、甘く、絡みつくような威圧が空気を這った。「名前、話したこと、した約束、余さずぜんぶ教えろよ。つまらない沈黙で俺を退屈させるってんなら、今夜は要らない。」会話に合わせて人差し指中指薬指と順番に立てる姿はまるで、宝石を選びにきた貴族のように優雅で、それでも酷く傲慢に見えた。「……先に言っとくけど、俺はさ、嘘吐きが大嫌いなんだよ。とくに、“忘れた”とか“夢だった”とか、そういう逃げ口上には、ゾッとするほど興味が湧かない。」ひたり、と言葉を止めて、彼女の表情を覗き込む。脅しかけるような先手の声とその視線は冗談を捨てた獣のそれ。笑みは浮かべていても、奥底に潜むのは鋼の冷酷で彼女の選択肢を狭めようとして。)



156: レイラ [×]
2025-05-05 23:46:48

>時計座

(自然としていた呼吸が、息を僅かに吸ったタイミングで一瞬だけとまった。不器用でも、可愛い息子なのだと語る彼の表情は今までで一番優しく、少女のひんやりと青いガラス玉の双眸に暖かさを染み入らせた。「……愛して、いらっしゃるのですか?」静かに口にした言葉には、血の繋がりに関係なく、我が子として受け入れるその愛情の深さへの戸惑いが表れていた。しかしすぐに「はっ……!」と、まるで疑っているようにも聞こえる失言だったと我に返り、片手で口を押さえながら謝罪のために頭を下げ「申し訳ありません。わたくしときたら、失礼なことを……」そこから先は言い訳のための言葉すら何もうまく出て来なかった)

157: 時計座 [×]
2025-05-06 06:51:46



>レイラ

(静かに頭を下げた彼女の小さな唇の動きと共に漏れた謝罪の声が、どこか心細げに空気を震わせた時に柔らかく綻んだ。「んにゃ、構わん。むしろ、ありがとう」その声は、まるで古い懐中時計がふと音を立てるような、低く穏やかな響きを持っていて眉はわずかに和らぎ瞳には真昼の星のような淡い光が宿る。「我が子を、愛してるか。か、それはなんちゅう、まっすぐな問いじゃろか」ふむと暫し考えるような雰囲気を纏いつつも笑った顔は、堅苦しさをどこかに置き去りにして、ひとりの父としての素顔をあらわにしていた。「おいは、あの子を愛しちょるよ。生まれてきたんじゃのうて、出逢ってからそうなったけんど、血が繋がっちょらんことも、似ちょらんとこも、なんにも関係なか。あの子が笑うたび、おいは胸がいっぱいになる。たとえ涙を見せんでも、寂しさに気づいたら抱きしめたうなる。それが、親っちゅうもんじゃろ」躊躇い無くそう言えばゆっくりと背凭れに身を預けた。それから肩の力を抜いて、深く、誇らしげに息を吐き)そいが愛じゃなかなら、おいには愛がわかりもはん




158: レイラ [×]
2025-05-06 14:40:42

>時計座

(ゆっくりと起こされた頭。唇の端を垂れ下げた顔はとてもお淑やかだったが、相手と真っ直ぐ目が合うと満足げに微笑して「それは、れっきとした愛だとわたくしは思いますわ」落ち着いた口調に確かな確信を込めたあと、長い睫毛が瞼の動きに沿って下を向き、目線が伏せる。口はまだゆるやかに語りを進めていき「……本を読むとき、字面だけ追っても外形の情報しか知ることができません。ですから、想像することを伴わせて理解を得なければならないのですが……。わたくしは、様々な愛の形──とくに親の愛について文章で読んだとき、書かれている内容は分かれど、非常に想像し難く、今まできちんとした理解はしていませんでした。しかし」再び前を向いて)
時計様の表情や声色、先程の自信を持った答えを聞いて、子を思う親の気持ちや愛情がどれほど温かくて、優しいのか分かったような気がしますわ。

159: 時計座 [×]
2025-05-08 07:30:01


>レイラ

(彼女の言葉のすべてが、心を澄ませば澄ますほど繊細な余韻を残す。静かに語られる「理解」と「想像」の過程、それはまるで、長い冬を越えてゆっくりと芽吹いた春の花のようなものだった。そんな彼女の変化に、胸の奥がじんわりと温まり、「……そう言うてくれるなら、おいも話した甲斐があったっちゅうもんじゃのう」ふ、と静かに吐かれた息が、言葉に溶けて宙に融けてゆく。その声音には、父親としての誇りと、ひとりの旅人としての安堵が宿っていた。そして、椅子の背凭れから身を起こせばそっと視線を落としながら、まるで掌で見えぬ花びらを受け止めるように慎ましく、けれど温かな目で彼女を見つめ「本だけじゃ分からんことは、世の中にようけある。愛もそうじゃし、痛みもそう。……ほんで、それを“知ろう”っち思うとる子は、えらか。ほんに、えらか」ゆっくりとした言葉で噛み締めるように語りながら、その横顔にどこか自分の息子を見守るときと似た表情がよぎる。「おいもな、最初はよう分からんかった。血の繋がりもなければ、出会ったときはまだ幼うて……。けど、ひとの心っちゅうもんは、じわじわと、知らんうちにあったこうして形になってくるんよ。お嬢、あんさぁが今、“分かった気がする”っち思うたんなら、それはもう立派な第一歩じゃ」そして、ひと呼吸置いてから、少しだけ冗談めいた笑みを浮かべて)




160: レイラ [×]
2025-05-08 22:09:39

>時計座

(彼の口から出る言葉の一つ一つは元の世界では聞くことのできなかったものばかり、一部を黒い歪みに侵された心が僅かにむず痒く感じて、目をそらす。「…時計様はわたくしのなかではとても珍しいお人ですわ」呟かれた言葉はどこか儚く「どういう基準で巡り合ったのでしょう?」それは“善かも悪かも関係なく、呼んでしまう”汽車に対しての投げかもしれない。命の駅へ導く針と人の命を奪った者とでは天と地ほどの差があるのに、彼をまるで自分の父のようだと思ってしまった。“父”を知らないのに)
…第一歩のその先、ひょっとしたら、進めないかもしれませんわ。

161: 時計座 [×]
2025-05-08 22:44:40



>レイラ

(ふと、眉間に皺を作る。憂いではなく思考の色の小さな呟きの中に含まれた翳り、その“進めないかもしれない”という言葉の真意が、どうにも解けない謎として胸の内に残ったようで。彼女の顔を覗き込むが問い詰めはしない。けれどその視線には、ひとりの父親としての真剣な眼差しが宿っていた。「進めん……ち、どげん意味じゃろか、それは?」率直な言葉で問いかける声には責める色は一切なく、まるで娘がふと漏らした不安を真正面から受け止めようとするような、それでいてどこか自分でも確かめたくなるような、素朴で率直な響きだった。「お嬢、差し支えなけりゃ……あんさぁのご両親は、どんなお人じゃったか聞かせてくれんか?」それは痛みをえぐる質問かもしれない、そう自覚を持っていたけれど、正面から向き合うように尋ねかける。その声は穏やかで、まるで心を撫でるような柔らかさがあった。そして、その問いの直後、ほんの少しだけ自嘲気味に笑って「……いうても、おいにはそんな偉そうなこと、よう言えん。おいも、この汽車に乗るより前のことは、よう覚えとらんとよ」その告白は、不思議と哀しみを帯びてはいない。この環境を受け入れた己が彼女の進む未来に少しでも良い縁だったと思って貰えるようにと考えての事だった。)



162: レイラ [×]
2025-05-09 04:24:07

>時計座

(そのような質問をされる隙を作ったのは失敗だった。だが、賢い頭はすぐさま答えるべきデタラメを導き出して、閻魔がいるなら激怒するような舌の上に言葉を乗せる。自分を守るためだった慣行は、自然とここでも偽りを述べようと唇を開く──はずだった。「っ……」彼に嘘をついていいものか、その気の迷いが口を閉ざせた。生じた葛藤をどうにかしようと少しの間沈黙し、やがてゆっくりと息を深く吐き出すと「わたくし、すでに人の道を外しておりますの」潔い。悪く言えば開き直った笑みを浮かべれば、幼少の記憶を思い返し「時計様。わたくしには父がいません。物心つく前に亡くなり、どんな人かも分かりません。一方、母はとても深い教養を持った才女で、わたくしを女手一つで育てましたわ」自分と同じ顔立ちをした女性が脳裏に浮かび「…とはいえ、彼女も完璧ではなく、欠点がありました。一つは気があまり長くなかったこと。もう一つは我が子に愛ではなく力を振るったこと。ですから、わたくし遂に──」膝の上でおとなしくさせていた両手を、武器を持っていないことを示す悪人のようにあげてみせれば)
この手で。

163: 時計座 [×]
2025-05-09 09:18:54



>レイラ

(この手で、と差し出されたその両手はあまりに小さくて白く、震えるほど繊細だった。けれどその小さな手に抱えるには大きすぎる覚悟が見えた。己が歩いてきた道を誰に責められずとも自らに刻みつけるような、凛とした意思に触れて思わず言葉を失った。それは憐れみからでも、恐れからでもない。その小さな肩に背負わされたものの重たさを、真正面から受け止めてしまったからだった。「──よう、頑張ったなあ……」ぽつりと、滲むように零れたその声は、やわらかな音をまといながらも胸の奥の芯に火を灯すようだった。彼女の母親のことを語る資格など無い。事情も、想いも、わからないのだから語る権利など無いのだ。だが、“愛じゃなく、力を振るわれた”という言葉だけは、決して軽く聞き流せなかった。「子供の頃の記憶っちゅうもんは、不思議なもんやな。励ましになるときもあれば……深う深う、呪いみたく纏わりつくこともある」言葉を選びながら、座席をたちゆっくりと彼女の隣に片膝を着く。目線を合わせるためじゃない。ただ、彼女を見上げることが、今は正しい気がした。少しだけ視線を落とせば再びまっすぐに彼女を見つめ、「そん記憶に、負けんように今まで立っとったとやろ? それはなあ、すごかことじゃ。ほんに、偉か子やっど」そう伝える声に一切の慰めも、偽りもなかった。心から、そう思った。己の過去を“罪”として差し出すほどに、彼女はひとりで、真っ暗な夜を歩いてきたのだとその強さを讃えるものだ。「……ほんとは、その手ぁ、よう労うてやらんといかん。よう泣いて、よう笑うて、ほんなこて大事にされてしかるべき手じゃ」そう言ってから彼女の手を取り、そっと自分の掌を重ねた。包む手は粗野なほどに大きな掌で、けれどとても暖かい手をしていて)罪を持った言うとるけんどな、お嬢。おいはな、それでもなお……そん目を曇らせとらんあんさぁを、綺麗やと思う



164: カムパネルラ [×]
2025-05-09 11:52:53



ペガスス座「銀のレールが夜の向こうに光るとき、胸の奥がうずくの。知らない風景、まだ知らない誰か……それでも心が呼ばれるの。あたしは、別にちっともこわくなんかないわ。──そりゃ、ちょっとだけ、不安だけど。……ねえ。貴方の席、ひとつ分だけあいてるのよ。来ても良いけど。相席してあげるって言ってるの。」


○ 世界観 ○
>1

〇 提供 〇
>2

〇 好み / 萎え 〇
>3

>ジョバンニの受付はいつでも行っております。

興味を持っている、お試しで参加してみたいなど、質問やご相談だけでも受け付けていますのでお気軽にお問い合わせ下さい。


>只今の時間よりリアルタイム交流、早い反応が可能です



本日纏まった時間を作れたのでこれよりリアルタイムの反応が可能です。
もし少しでも興味を持って下さった方がいらっしゃいましたらお気軽にお声かけください。



165: レイラ [×]
2025-05-09 15:29:18

>時計座

(こんな子供が、まさか大人を相手にそんなわけが…や、なんてことをしたんだ…と、彼は強いショックを受け、おぞましい気持ちや軽蔑すら抱くかもしれないと思ったのに、返ってきたのは予想外の反応。席から立ち上がり、片膝をつくまでの一連の流れを目で追っていると、片手を触られたので戸惑った。「いけませんわ、時計様。わたくしのこの手は一度血で汚れているのですよ…」“離したほうがいい”と思いを口にする前に、体は本心に忠実だった。快晴のような瞳が一瞬だけゆらぎを見せると、空いていたもう片方の手とともに、彼の手を握りしめ「もう、なにを仰るのです?わたくしからすれば、あなたの方が綺麗ですわ。曇りどころか、星みたいにキラキラと煌めいて…、眩しいほどに輝いている」まるで大切な宝物のようにぎゅっと握る力を強めて)

166: 時計座 [×]
2025-05-09 16:00:36



>レイラ

……そいは、いささか言い過ぎじゃっで(少しだけ目を伏せ、唇に淡い笑みを宿す。照れ隠しの笑顔は、どこか幼くもあった。だが次の瞬間、真っ直ぐに彼女の目を見つめ返す。その目には、彼女が言うようにたしかに光が宿っていた。「……あんさぁが、そげな風においを見てくれもすなら、おいはそれで十分じゃっど」たったそれだけのことで、救われる魂があってもよかろう。やわらかく握り返す手に、彼女の罪を責める力は込めなかった。その代わりに、時を刻む者としての想いを込めた言葉が、そっと唇から零れ落ちる。「じゃっどもなぁ、お嬢。あんさぁが背負っちょる罪は、たしかに重か。じゃっど、そいを悔いて、責めて、心ん奥で泣いた時間も、もう充分すぎるほど流れたと、おいは思うちょっど。だからこそ──」低く、静かな声で。彼女の耳朶に届くよう、慎重に編まれた言葉を紡ぐ。「──この夜を越えた先でこそ、あんさぁは“あんさぁらしゅう”あって欲しか。そいが、おいの願いじゃっど」人は過ちのなかに沈むこともある。けれど沈んだ水底から、なお、光の方へ向かって泳ぐことだってできる。それが赦しではなくとも、祝福でなくともどうか、彼女自身が自分の手を、心を、また愛せるように。その手が、いつか誰かの手を温める日が来ることを、願わずにはいられなかった。優しい顔で微笑んでから今一度ぎゅっと手を握り、その手を手放して)



167: レイラ [×]
2025-05-09 17:51:23

>時計座

(「嗚呼──」放された手を見つめながら唇が名残惜しく、辛そうに声を出して「──時計様……わたくしこれから、あともう一人か二人、殺めても悔いがありません」か弱い声色には確かな意志の強さが宿っており「そう……それほどまでに、死に惹かれたのです」かつて自らが作りだした凄惨な現場が頭によぎる。犯した罪から入り込んだ猟奇は呪いで、彼女を普通から遠ざけた。「心が腐り、命を奪うことに躊躇いを失くした生粋の人殺し。それがわたくしですわ。ですから」隠してきたことを正直に話そうと思ったのは、最後まで思いやり深い相手への敬意。ほとんど抑揚のない声、大人がそのまま子供になったかのような無表情は、元の世界ではあまり笑わない彼女そのもので「ずっと昔に感じなくなったのですよ?後悔も罪悪感もすべて──なのに、おかしいですわ。こんな機会に恵まれるなら、罪人ではなくただの女の子として、あなたに会いたかった、と……そう思ってしまった」滔々と言葉を述べながら、最後の表情は今にも泣きそうに)

168: 時計座 [×]
2025-05-09 18:21:12



>レイラ

(嗚呼、なんと悲しい目をするのだろうか。凛とした瞳の奥底には冷えきった湖のような闇がたたえられていて。それでも、いまにも決壊しそうな涙の揺らめきが、彼女がまだ“感じている”という証なのだと思わせた。「……お嬢」そっと名を呼ぶように、けれどそれはまるで子守歌のようにやさしく、慰めの言葉は持たない。哀れみをかける気もなかった。それはこの誇り高き少女には失礼だと感じた。だからこそ、ただ微笑んだ。それは責めるでも、赦すでもなく。“貴女のことを、ちゃんと見ている”と告げる笑みで。「……そいが、あんさぁの正直な気持ちじゃっち、おいは思うっど。悔いのうて、まっすぐに死を見ちょる目ば、おいは否定できもはん」それでも、と。言葉を重ねながら、そっと制服のポケットに手を差し入れる。「そん代わり、約束してくいやんせ」布の奥で指がなじむ感触を見つける。取り出したのは、手のひらにすっぽり収まる、藍色の革で包んだ小さな折りたたみ鏡。
装飾は控えめでありながら、凛とした気品を帯びている──それはまるで、彼女に似ていた。「これ、お嬢にやるっど」そう言って、手の中の鏡をそっと差し出す。「おいの大事な鏡じゃっけど……あんさぁは、それば持つに値するえらか子じゃっち、そう思たから。もしも、また魔が差してしもうて、人ば傷つけとうなったときは」彼女の目を見て、ことさらに誇張せずに、まるで静かな水面に声を落とすように続ける。「そんときゃ、この鏡ば覗いてくいやんせ。そいで、おいの顔ば、ちぃっとでも思い出してくれもすなら……それで十分じゃっど」鏡はただの物だ。けれど想いを映すものでもある。願わくば彼女の手で開かれたとき、そこに映るのはただの自分ではなく、“まっすぐ生きたい”といういまの彼女自身の顔であって欲しかった。「他の夜、他のカムパネルラと出くわしたときでも、その鏡があんさぁば、ちゃんと護ってくれるはずじゃっち」彼女の小さな手にそっと鏡を渡す。その指に宿る力が、誰かを傷つけるためではなく、守るために使われますようにと。罰ではなく祈りとしての贈り物で)



169: リズ・フェリシティ [×]
2025-05-09 19:44:17




>蠍座

( 傲慢不遜、頭に浮かんだのはその一言だった。しかしその態度には、確かに裏打ちされた力と強者特有の絶対的な自信がある。アンドロメダとよく似ているけれど、似ていない。温度のない笑顔に見つめられるまま、蝿でも避けるかのような感覚で跳ね除けられた挑発にぐっと眉間に皺が寄った。絡みつくような圧迫感、そして続く言葉に、____…すべてを、先に封じられた。思わず舌打ちをしたくなる心中はぴくり、と跳ねた目尻に表れ出て。「…せっかちなオトコね。余興って言葉を存じ上げないのかしら」ふん、と高慢ちきに鼻を鳴らす姿は自身の置かれた立場に納得がいっていないとばかり。しかし、引き際は弁えているつもりだ、たっぷりと溜めを作ってから口を開く。「……大熊座、小狐座、アンドロメダ座。___…は、約束…ね。精々死ぬなって言われたことぐらい?」特別隠し立てることではないだろう。そうゆっくりと語る口調は落ち着いていた。口角をあげて、その見聞の目を払うかのように片手をひらりと揺らす。恐れや焦りを見せてはいけない、見せるとしてもまだだ。組んだ足を少しばかり揺らして、足先でとん、と床を叩いた。それは己のテンポを維持するようにも、小さく威嚇するようにも響いて。覗き込む双眼を真正面で受け止め、じいっと相手を見つめる。その内側に潜む獣の瞳と気丈に対峙しつつ、ぞわりと背筋を伝うのは本能的な拒否感、しかし、それ以上にこの瞳は好きだ、と感じてしまう。スリルに晒されるまま、くっと目を細めたのは無意識だった。同時に頭に浮かぶ一つの質問、これはチャンスでもあるし、確実性をもった問いかけでもあった。油断なく相手を見据え、口を開く、 )
あと、そうね。…”蠍座”って男には気をつけろって言われた。




170: 蠍座 [×]
2025-05-09 20:37:29



>リズ

(まるで劇場だ。濃密な沈黙のなかで彼女の動作一つ一つが、じつに良く響いている。組んだ足がわずかに揺れ、つま先が床を叩いた音が、時計仕掛けのように室内に小さなリズムを刻むとその一打ごとに、面白くなっていった。椅子の背に身を預けたまま、軽く膝を開き、利き手の指先で膝をトントンと叩いた。顎を傾けて正面の少女を、まるで彫像でも眺めるように飽きずに見つめる。「──へぇえ、」それから低く長く、喉奥で撫でるように吐き出された声は笑っているようで笑っていない。そしてその直後、彼女の最後の一言が空間を滑り抜けた瞬間に鋭い目が射抜くように開いた。「……もう俺の名前を出すんだ?」ひく、と頬が持ち上がる。目元の表情は変わらずなのに、口元だけが歪むように笑って。次いで、少し遅れてから音が落ちた。「──ッは、ははっ……ははは!」一瞬の沈黙の後、ひどく愉快そうに喉から引きずるように笑い出す。笑う口元とは裏腹に、その目だけは細められたまま、刃のように光を宿していた。「ナルホドな。どうりで……よく見りゃ、お前みたいなちび、なまじの餌じゃないよなァ。惜しむらくは、ちっと若すぎる。けど、いい目をしてる。勇気と無謀の境目を知ってるヤツは、だいたい長生きする」立ち上がる気配はない。ただひとつ、組まれていた右足がすっと床に降りるとそれだけで空気が締まったように感じる。「正解だよ」そらからあっさりと口にする。そこには芝居も含みも一切なく、あっさりとしたネタばらし。「俺の質問に答えてくれたし、お返しってことで。俺が“蠍座”。……それで合ってる」吐き捨てるようでいて、どこか嬉しそうに。視線がすうっと彼女の手元から喉元、瞳へと登っていく。舐めるような視線なのに、どこか尊重している。それが嫌らしさよりも奇妙な威厳を感じさせた。持ち上がったままの口角に深みが増して「だけどさぁ、名乗りっぱなしって、不公平だって思わないか?」語尾だけが甘やかに伸びる。
その声には“頼む”の響きはない。“選べ”もない。“従え”だけがある。「さァ、次はお前の番だ」肩を少しすくめて両手を広げる仕草は道化めいていたが、その瞳はなお冷たく油断のかけらもなかった。もはや問いではない命令を最後に、毒のように声を添えて)──お前の逃げる気がないトコ、気に入った。



171: レイラ [×]
2025-05-09 22:24:24

>時計座

(表面に傷一つも見当たらない折りたたみの鏡を見て、ポケットの中で本当に大事に扱われてきたことがよく分かる。そんな貴重品を渡したくれたのだ、と申し訳や遠慮以上に感謝が込み上げれば、目尻に溢れた涙を指で拭い「元の世界へ帰っても、いつでもあなたがそばに居てくださるのですね。ありがとうございます時計様、この鏡、大切にしますわ」鏡を乗せた手をそっと膝の上へ。そしてふとこの先も、彼の目的地のない旅は続いていくと思いが馳せれば「…一つ、わたくしからもお願いがあります。」先程の彼のように自分もジャンバースカートのポケットの中に手を滑らせると、白い布を取り出す。それは、上質なシルクを使った高級品なハンカチ、汚れ一つつけず長い間愛用してきた品で、綺麗な四つ折りにされている。「これを、お側に置いてはいただけませんか?」差し出した表面の右端には金色の糸で“Layla(レイラ)”と筆記体の刺繍が施されていた。もちろん、ブランドの名前などではない)
もし、またこの汽車でお会いできたときはわたくしを──レイラ、と呼んでください。

172: 時計座 [×]
2025-05-09 22:45:27



>レイラ


(彼女の名が刺繍されたハンカチを差し出されたとき、思わず息を飲んだ。その布は白磁のように滑らかで、指先に触れるよりも先に、その温もりが胸に触れた気がした。思わず、指先が震えた。けれどそれは彼女の前では決して見せぬように、そっと、両手で包み込むように受け取って。まるで宝石のように静かに、彼女の頬を伝った涙。それを見た瞬間、喉の奥に冷たい針のようなものが落ちた。あまりに不意で、あまりに美しくて、どうしていいか分からずに誰にも悟られぬよう、内心で狼狽えた。だが、彼女は泣きながら、微笑もうとしている。その気丈な姿に、ほんの少しだけ目を細めて、懐にしまい込むようにハンカチを撫でた。「……おいが、こいを持っちょくとですか?」声が低く揺れた。目を逸らすことなく、けれど言葉を紡ぐ前にひとつ喉を鳴らした。「うんにゃ、嬉しかことじゃっど。こいは、ただの布んこっじゃなか。あんさぁが時の流れのなかで大事にしてきた証や。おいが預かるにゃ、似合わんかもしれんばってん……」けれどそれを話す際に小さく笑った。その声はどこまでも優しく、何よりも、まっすぐで。「おいが、ずっと持っちょきもす。なにより、おいに名前を教えてくれた。それが、こいに勝るもんはなかとです」もう一度、彼は両の掌で布を包んで頬に寄せた。まるでその名を温めるように。「……レイラ嬢。今宵、あんさぁに会えて、ほんに良かった」柔らかな表情が頬をゆるめる。しかし、そこに。車内に響いたのは、銀鈴のようなアナウンス。『──銀河ステーション、銀河ステーション。お降りの方は、お支度を』ほんの一拍、時が止まったようだった。それを聞けば静かに頷き、もう一度、彼女の名を胸にしまい込む。「……こいが、レイラ嬢の降りる駅じゃっど」ゆっくりと立ち上がれば扉の方を一度だけ見やり、また彼女へと目を戻した。見送りに伝えるのは別れではなく再会を望む声で。)次に会うときは、も少し面白い話ば出来る男になっちょくけん。待っちょってくいやい。──レイラ嬢。


(/レイラちゃんとの素敵なお時間をありがとうございます…!一度締めさせて頂きました…!とても素敵なお時間で時計座も掛け替えのない時間を過ごさせて頂きました。次のカムパネルラにご希望があれば遠慮なくお伝えください!)



173: レイラ [×]
2025-05-10 01:35:43

>時計座

(不意に流れたアナウンスは『さあ、もうお帰りの時間よ』と、背中に優しく手を添えられたように感じた。長いようであっという間の旅、それでも忘れられない不思議な経験。夢ではなく、これから夢に見る新しい記憶だ。──降りなければ、しかし脚に力が入らない。先に立ち上がった彼を見上げ、次に手元へ目を伏せれば、慎ましげに有る鏡が、決して永遠の別れではないと励ましてくれる。祈りに使うロザリオのように、両手で鏡を包み込めば、流れるように立ち上がり「ふふ、わたくしも次に会うときにはウインクができるようになっておきますわ」と茶目っ気を含めて答えたあと、彼と向かい合って、なにかを決意したように両腕を小さく広げてみせると、ぎゅ、とその大きな体に軽く身を寄せただけのよそよそしいハグを数秒間。かと思いきや、慣れない行為の恥じらいに耐えられず、雑に腕を下ろし「…失礼。してみたかっただけですわ。忘れてくださいませ」俯きがちに呟けば、とん、とメリージェーンの向きを変え、茶色い裾を揺らめかせながら降車口の前に立ち、駅へ降りていく。”では、また──“と最後に振り向いたときには月のような微笑を浮かべていた)

>主様
(/まずは拙く不安定な文にも関わらず、物語を紡いでくださりありがとうございます…!久しぶりのなりで、不安もありつつでしたが、それ以上にとても楽しかったです!レイラ嬢にとって、父のような愛情深い時計様とのお時間は一生忘れられない思い出です。

次のカムパネルラ様について、お話に出てきた子犬座、山猫座。それ以外では海蛇座、牡羊座、烏座…と気になっているカムパネルラ様たちが大勢いますので、主様にまたおまかせになってしまいます…!今挙げた以外のカムパネルラ様を含め、起床描写ロルを投下し、お待ちしております!)


>起床

(ぱちっ。黒い睫毛の裏に隠れていた碧眼がゆっくりと顔を出す。いつの間に寝ていたのだろう?覚えていない…そしてここはどこだろうか、ぼんやりとした頭で今までとは違う場所にいることに気づくが、うまく状況が整理できない──がたん、覚えのある音とともに体が揺らめき、そこでハッと目を見開いた。もたれ掛かった頭を起こし、確認のため顔をある方向に向けると、思ったとおり、窓越しに非現実な景色が広がっていた──“また呼ばれた”そのことを理解したとき、僅かに口角が上がり、先程から向かいの席に座っている人物が窓ガラスに映っているのを見て、振り返ると、挨拶のために立ち上がり「はじめまして、カムパネルラ様」はじめに乗車したときと変わらないカーテシーを披露する)
突然の相席を失礼いたします。よろしければ、駅に着くまでの間、旅をともにさせていただいても?

174: リズ・フェリシティ [×]
2025-05-10 01:53:21




>蠍座

( 品性を損なわない仕草、まるで観劇を楽しむ貴族のようにこちらを見つめる瞳と、愉悦の海を泳ぐような笑い声が静かな車内に響き渡る。思った通り、彼は”アタリ”だったようだ。冷たい刃のような瞳に案に正解を指し示す言葉。まるで当てられたことが嬉しいことかのように、しかしより一層鋭さを増す眼光。それを彼の存在を当てたことに、喜びも動揺も見せない当然といった勝気な笑みで打ち返す。「…お褒めいただき、ドーモアリガト。デカブツさん」ちび、餌、と並ぶ言葉には、オンナの褒め方も知らないのね。なんて、ひくりと口角を痙攣させ、嫌味を返すように声を落とした。そして、空気を変えるようなとん、と地を叩く音に神経を尖らせる。先ほど立てた音よりも鈍く、重い。彼の足が降ろされたことにぴくり、と身を硬くする。…立ち上がろうとすれば、すぐに行動できるであろう体勢。ひりついた空気感に何が来るかと構えたが、はっきりと肯定された名前に続く、等価交換のような言葉。…ああ、成程と肩を竦める。「アタシが素直に答えたことに対する褒美が名前だってンなら、それは成り立ってない」簡単な同調圧力だ、名乗るから名乗れと。しかし、とん、と長い爪で腕を叩き、彼の纏う支配を裂くように鋭く言い放つ。これはただの要求であり、命令。そして彼もそれをよくわかっていて尋ねてきている。どこまでも人間とは従順であると思っている立ち居振る舞い。だが、己は決してイイコではないし、ただ口だけの女ではない。一問目は様子見且つ、ただの探り。「ハァ、蠍座のカムパネルラ。予定調和の劇なんて楽しくないでしょ」僅かな溜め息と共に首を傾げ、重力に沿って黒髪が背中をなだらかに伝っていく。ここで素直に名乗るのは、興醒めだろう。案にそう示すように毒々しく、かつ強欲に笑って見せたが、彼の目にはどう映るだろうか、 )
アタシなりに、ハジメマシテの誠意は尽くしたつもり。あんたの言う通り、アタシに逃げる気はないわ。なら、名前くらいアタシ自ら言わせてこそオトコじゃない?




175: 子犬座/海蛇座 [×]
2025-05-10 09:03:54


>レイラ

子犬座

……は?(低く、喉の奥でひとつ呟く。その声は眠気というより、半信半疑の戸惑いからだった。向かいに座った少女が目を覚ますや否や直ぐにが立ち上がり、優美な礼をもって語りかけた瞬間、驚いた様子で瞳孔がわずかに収束する。まるで、光を取り込むレンズのように。鋭く、だけど警戒するだけではない、興味を帯びた色に変わった。「……カムパネルラ様、ね」彼女の声を繰り返すように低く唸る。まるで、口の中で言葉の響きを確かめるようだった。すっと片眉を上げて、そのまま顎を軽く引く。腕を組むような構えは取らず、だが身体は椅子に深く沈めたまま、どこか無防備に見えて攻撃の瞬間をうかがう獣のようで。「……ああ、いいよ。座んな」ようやくそう返したのは、彼女の礼に対して何らかの感情があったからかもしれない。だがその口調には、冷たい拒絶もなければ、誰かを迎え入れるような柔らかさもない。ただ、言葉通りの許可だけが乗っていた。短く吐くような息をひとつ。長い指が前髪をかき上げ、尖った眉のラインが露わになると「小犬。名前……カムパネルラってのは誰のこと話してんのかわかんねーから、俺のことは子犬って呼べ」そう言いながら、尻尾がわずかに左右に揺れる。本人は気づいていない。だがその動きは、どこか“受け入れ始めた”証のようにも見えて。)


海蛇座

(きぃ、と細い金属音が車輪から届いたのは、列車が僅かに揺れた直後だった。車窓を映す窓硝子、その表面に人の姿がふたつ映る。それは、最初から座っていたのか、それとも気づかないほど静かに現れたのか、わからない。ただ、そこにいる事実だけが“正しく”存在していた「……カムパネルラ様、か。ふふ、」濁りのない声だった。低く、乾いて、必要以上の抑揚を持たない。にもかかわらず、その声にはまるで刃のような鋭さがあった。少しでも気を抜けば皮膚を裂き、思考を貫くような理知の刃を持って乾いた笑い声をあげる。まるで寒気の塊のように沈黙をまとったまま、ゆっくりと首だけを傾け、彼女を視線に捉えた「あいさつ? 結構だ。人間的行動としては好ましい。だが、それがこの場においてどれほどの効力を持つかは、今後の行動次第だな」言葉の端々には非情さが滲んでいた。だが、悪意はない。この男ににとって“情”も“好意”も、ただの変数に過ぎないらしい。ワインレッドのインナーカラーが混じった髪が、少し首を傾けた拍子に揺れる。レンズの奥、鋭い目が彼女の全身をなぞった「……名乗るのがこの場の慣習だとするなら、私は“海蛇”とでも言っておけばいいだろう。どうせ“誰か”にそう呼ばれるようになって、今さら否定する手間のほうがコストだ」手元には何も持っていないはずなのに、まるで書類を捲るような仕草で右手が宙を掠める。その仕草すら計算されたような動きだった。)


(/時計座との素敵な締め括りをありがとうございます!また起床描写も重ねて感謝いたします。それでは子犬と海蛇の二人でお迎えに上がりますので気になった方を拾って頂けると助かります。また交流の中で相性が悪いなど有りましたら遠慮なくお伝えください!直ぐに交流相手の変更を致します…!)



176: 蠍座 [×]
2025-05-10 09:04:23



>リズ


……へぇ?(その一言を吐いた時のことだった。その声はまるで夜の深みに落ちていくかのように低く、けれど妙に柔らかかった。それでいて思わず振り返ってしまうような不穏な色を帯びた沈黙が言葉の端にしがみついていた。僅かに開かれた瞳孔は、まるで獲物の輪郭を確かめるように彼女の輪郭をなぞっている。視線が顎のライン、首筋、肩先、背筋の流れ。そのすべてを飾りのない眼差しで舐めるように追いながら、その奥では、声に出さない嗤いが、ゆっくりと形になっていく。「……お喋りが上手だな。帰ったら母さんに褒めてもらうといい、帰れればだけど。」小さく喉を鳴らしたその音には、呆れと称賛と、何より愉悦が混ざっていた。勝気な唇の痙攣も鋭く返された嫌味も、全部、上出来だったとでも言いたげに。その場にそぐわないほど丁寧な動きで、自らの脚を大きく開くと、まるで舞台上の主役が椅子にふんぞり返るような所作で動きを固めた。次の展開を支配するのは自分だと、誰に言われるまでもなく振舞うその姿に、男としての艶と支配欲が静かに滲み出す。何も言わずに手を持ち上げ、動く指先は、まるで見えない糸を操るように一指ずつ折り曲げられてゆく。親指、人差し指、中指、薬指、小指と順番に緩やかな動きで静かに空を握るようにして手のひらを閉じていく。だがそれは拳を握り締めるのではなく、あくまで戯れ弄ぶようにまるで目の前の空間が、己の掌中にあることを誇示するような動きだった。そして突然、何かを思い出したように彼女の瞳を再び捉えると、そのときにはもうあの手は完全に閉じられ、緩やかな拳を成していた。「……お前、あの子に会ったんだろ?」感情のない問いかけ。けれど、その奥には確かな期待が宿っていた。それはさながら宝物の話をするようで、しかし抑揚のない温度の見えぬ声。けれどその指先がわずかに動いた。手の甲に沿うように親指がなぞるのは、まるで小狐座の柔らかな耳を思い出しているかのよう。「小狐くん。あれは面白い子だろ、目が逸らせない。反発するくせに、声かけりゃすぐ、尻尾で答える。ああいうのをね、可愛いって言うんだ。明らかな実力不足で死に急ぐような足りない所も、アレだよほら。馬鹿な子ほど可愛いって言うだろ?」この語り口は、世間話で警戒を解くためのものではなかった。むしろその逆。あえて彼女の前で“可愛い”という評価を口にしたのは、無言の線引きであり、同時に、計測だった。どこまでの感情を、彼女は受け取るか。どこまでなら、面白がってくれるか。──そして、どこからが、癪に障るか。そこまで語ればひとつ上半身を前に倒した。体躯が大きく傾いだことで、彼の影がテーブルの上へ深く沈む。背筋はまるで矢のように伸び、瞳には、彼女だけが映っている。「お前みてェな女がさ、小狐くんとどうやって話したか、ちょっとだけ興味ある。教えてくれよ、リズちゃん」この呼びかけには、既に彼女の名前が織り込まれていた。だがそれは、彼女から引き出した名ではない。あくまで彼が“呼んでやる”という意思の表明であり、彼女が望んだ「名前くらいアタシ自ら言わせてこそオトコ」の逆をいく、蠍座なりの手向けだった。)




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