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銀河鉄道の夜 / NL,ML,GL / 指名制/238


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219: 鹿子 晴匡 [×]
2025-05-22 18:54:25



>牡羊座


(この前の烏より一回りは若く見えるカムパネルラ。黄白色や灰色など全体として淡い色を持つ姿にほんの少し眩しげに目を細めつつ、おどおどとしているようにも見える彼の言葉を最後まで静かに聞き、「…そうかそうかァ。俺ァ逆にお喋りだはんでの、お返事だけでも嬉しくなって、つい喋り過ぎてまうんよ。」その終わりから数秒保った後にゆったりと頷き受け入れる。続けて相手に合わせて己を語っている形に見せかけながら、彼へ気兼ね引け目を負わせない慮りを散りばめて。「ちぃっと煩いかもしれんけんど……駅まで容赦してけろ、羊君。」それも案外不必要だったかもしれないと気付いて笑ったのは、此方が話し終えてから彼の口元を見た数秒後の事。「俺ァ鹿さんのジョバンニだの。」問い掛けに冗句を混ぜた一言をまず先に。それに自ら小さく吹き出した後、「名ァは鹿子晴匡。鹿君だの晴ちゃんだの、友にゃァ好き勝手渾名付けられとるはんで、貴方さんもどうぞ。」改めてきちんとした自己紹介をすらすら繋げる間、自らを示したり彼を差したりと緩やかに身振りを行うその両手には、新品だがやはり薄布の黒いグローブを填めている。――それは建前上の理由も然りだが、この汽車の夜に再び出会える事への願掛けも籠めていたが為。それ故何処か浮わついてしまう色を含んだ視界に、動くものを捉えて視線を下げる。そこに在るのは繊細そうで忙しない彼の十指。「……羊君、良い手ばしてるなァ。細くて、爪まで綺麗で、芸事ば上手そうな手っこだ。」上品そう、育ちが良さそう、器用そう、など。そんな明るい評価ばかりを詰めたしなやかな声音が、ぽつりと思ったままの感嘆を溢す。「そん爪、色ば付いてるように見えるけんど、そりゃァ爪紅かの?」それに加えてちらりとだが窺えた指先は、よくある自然な薄桃ではないよう。惹かれた興味が滲む眼差しをまた彼の瞳の方へと向け直し、此方から彼について、ゆったりと朗らかに交流の誘いを掛けた。)


(/いえいえ、全く何も間違わない人間はいませんし、あまりお気になさらず…!更にお気遣いまで頂きまして、大変恐縮の極みです。此方も無礼や粗相など行わないよう精進して参りますので、どうかお互い、今後とも楽しい一時を紡げたら幸いです。それと今夜のカムパネルラ様は芸術センス抜群の牡羊座様という事で、今からどんな会話を重ねていけるのか大変わくわくしております…!それでは、また宜しくお願いいたします…!)




220: 牡羊座 [×]
2025-05-24 09:15:18



>鹿子

(“鹿のジョバンニ”。耳慣れない呼び名に一瞬だけ目を細め、くるんとした髪の下で白い瞳が曇りなく彼の輪郭をなぞる。ふっと角度を変えて彼の頭部を見るが、それらしきモノはなかった。「……あ、役名みてーなやつ、スか、それェ。鹿子さん、でお願いします。俺より歳上だろうから、経緯ってヤツは大事でしょお」ごにょりとした声音と、八の字のように眉が下がる。どう答えるか一瞬迷って、それでもきちんと視線を戻せばそこまで言って、ふと口元を緩めると彼の渾名の中にあった呼び名を拾うように「俺は羊だけど、俺のコト“メリーちゃん”って呼ぶカムパネルラもいるンです。メリーさんは羊を飼う方だョって。」不満げにぼやく割に、そこまでが全部冗談を含めているようで口調はどこか楽しげで、照れ隠しに肩をすくめて笑ってみせて。そして次に来たのは、思いがけない褒め言葉だった。その言葉を受けるなり、まるで耳の奥に熱が走ったみたいに、 ちょっと背を丸めて俯きがちになる。むずがゆそうに唇の端を引き上げながら、でもどこか誇らしげに十本の指を持ち上げてみせると「……これ、マニキュア、って言うやつ。夜空のインクに星を砕いてて。キラッキラでしょォ」嬉しそうに爪を披露しながら伝える目線は、ほんの少し上向きで明るさを隠せていない。自分が気に入ってるものを、誰かに良いって言ってもらえたのが嬉しくて仕方ないようで「色決める時もただの黒とかただの藍色じゃつまんねーンで、何がいいか時間かけて選んだンです。……っつーか、年下なんスよ、俺の方がァ。だから、呼び捨てで全然いいしィ、敬語とか、逆に、くすぐったいっていうかァ」頬をぽりぽりと掻く。ちらちらと彼の顔色を窺いながら遠慮がちに声を落として、もにゅもにゅと言いながらも、どこか嬉しそうに笑ってる。当初、歳上だろう彼に身構えていた警戒心がお気に入りの爪を褒められたことでいとも簡単に彼を良い人にしたらしい。控え目なように見せながらも隠しきれない自己愛で得意気に両手を爪を見せるように向けて)鹿子さんには特別に見せてあげます。どうです?綺麗っしょ



221: 鹿子 晴匡 [×]
2025-05-25 06:11:46



>牡羊座


(此方の冗談には少し迷う様子の彼、しかし返ってくる冗句に笑みを深めて。「確かに、あん歌はメリーさん“の”羊だなァ。でも、良い発想の利くカムパネルラさんだの。」かつてその童謡を母と歌った日のように、或いは自らの教え子へ歌う時のように、緩く握る両手を頭の辺りに当て、彼も持つ羊の巻いた角を示す手遊びの仕草を。そのまま彼に渾名を付けたまだ知れぬカムパネルラについても、明るい一言を及ばせる。続けて己の言葉に十指を上げる姿、目一杯拘っている事を己に聞かせてくれる姿は、宝物を見せびらかす子にも似て微笑ましく、思わず湧く庇護や温かな包容の心のまま、ゆったりと相槌を打って話に耳を済ませて。「歳も言葉遣いも気にせんでいい、いい。こういうお喋りってェのは楽しいのが一番だ。…それにあんまし言うと俺ァ調子さ乗って、それこそ“メリーちゃん”や“ラム君”と貴方さんを呼んでまうよ。」まだまだ距離を感じさせる言葉とは裏腹、満更悪くもなさそうな彼へひらひらと片手を互いの間に振って。その先に童謡の原題と絡めた渾名で脅すような文言が繋がるものの、そこにはただ親しみばかりを籠めている事が軽やかな声音に示されている。その後で許しを得た彼の爪に改めて視線を注いで、感嘆の吐息を漏らす。「ははあ……まるで星夜の花束だの。」灯りを映して光る爪先の星々。その舞台も成る程単純ではなく、紺色や天鵞絨色を内包して、それは正しく夜空の如し。「色っこもお空が引っ越したみてェにぴかぴかで、お月さんの目ェした貴方さんによう似合ってる。羊君はお洒落さんだねェ。」そっと己の手で指先の星空を掬い眺めて、彼と同じ程に何処か嬉しげに細める視線を今度は彼の瞳へ贈り、心からの称賛を紡ぐ。「俺もなァ、ようお洒落ばするんよ。例えばほれ、こん服。こりゃァ仕事向けだはんで、外見の色はちっと控えとるばって……」それから見付けた共通の話題を逃さず捉え、膝元に置く自らの中折れ帽を撫でたり、履くブーツの片踵を軽く持ち上げたりと、選び抜いた服装を主張しつつも一度笑みに苦みを含む。だが、「その分羽織ん裏で遊んどる。中々良いだろう?」最後に悪戯を滲ますにんまり顔で、襟元から裾まで捲り上げた羽織の裏地へ彼の視線を誘導する。――それは鮮やかな紅の濃淡を下地に金色の雲を浮かべ、更に橙や緑、黄色の楓をふんだんに散らした紅葉柄。大胆に描かれたそれを披露して、少しばかり子供じみた自慢に胸を張った後。「んだども、爪のおめかしば思い付かんかったなァ。いやァ凄いの、貴方さん。」また戻ってくる会話は彼の発想と感性へ。丸めた自身の五指に目線を一度落とし、その爪をグローブ越しに透視する仕草の後、また上げた純粋な羨望の眼差しを彼へと照らしてころころ笑う。)




222: 牡羊座 [×]
2025-05-31 01:18:17



>鹿子

(優しさとはこういう手触りだったのかもしれない。そんな風にふと心のどこかで思った。彼が纏う物腰はどこまでも滑らかで、でも決して媚びてはいない。まるで深く温かな陽だまりの中に足を沈めたようで、柔らかな喋りを聞いているだけでいつの間にか肌が緩むような心地よさを感じていた。歳のことも、喋り方も、気にしなくていいとそう言われた瞬間に張っていた意地も、格好つけも、ふっと霧みたいに消えてしまった。改めて彼に向き合うと、目を引くのは派手すぎるくらいの髪の色と品良く整えられた持ち物。どれもこれもがただの飾りじゃなくて、ちゃんと選ばれてることが伝わる。そんな彼に対して素直に羨ましいとか、憧れとかの気持ちが混ぜこぜになり気がつくともっと話したいと抱いていた。「……イヤじゃなかったらさァ、駅着くまでに色、乗せてやっても良いョ。 すぐ出来るし」照れを隠すように指先でクルクルと髪をいじりながら、先程よりも更にちょっとだけ声が小さくなった。ぐいと背中を丸めて「オレ、そーいうの、ちょっと得意っていうかァ。それ以外は不器用だけど……爪に色載せんのは上手いから」ぐるぐる指先を回して伏せ目がちの目がそっと彼の様子を伺う。素直な“好き”を認められることが自分でも思っていた以上に嬉しくて、まるで胸の奥に咲いたちっちゃい花をそっと手で包まれたみたいな気分だった。その時にふと、仕事柄、控えてると漏らした彼の言葉が頭を掠めたらしい。その途端、口元がぎゅっと結ばれる。うろ、と目が泳ぎ遅れて首をすくめるとバツが悪そうに笑ってみせて。「……あー、でも、やっぱ無理かァ。お仕事的に……そーいうの、ダメだったり……すんのかな……?」眉がへにょっと垂れて、いつもよりわかりやすく“しょんぼり”が顔に浮かび。先程までの勢いと真逆の、申し訳なさそうな声で呟いてから指先で前髪をいじる。けど、そのままじゃ終われなかったのか「でも、似合うぜ。……お空みたいな色、ぜってー似合う。」たどたどしく言いながら、それでも誠実さだけは全部乗せて。まっすぐ彼の瞳を見上げるようにして、胸の内をそっと差し出すと少しだけ照れくさそうに笑顔を見せて)



223: 鹿子 晴匡 [×]
2025-06-01 11:55:02



>牡羊座


(少しずつ崩れていく彼の言葉遣いが、その分だけ仲を紡げている証のようで、つい頬が綻ぶ。「おんや、良いのけ?」照れ混じりの申し出に一度だけ瞬き、しかし直ぐ様問い返す言葉は朗らかな前向きを示す。そのまままた話に焦れる事無く耳を傾けていた折、不意と曇り泳ぐ月色の消沈。そこから見える己への気遣いや、指先にまで迷いを顕しながらも飾り無く向けられる真心の笑顔に、どうしようもなく胸を擽られて。「……なァんも。駄目な事ば何にも無ェ。」ゆったりと、首を横に振る。声音はふくふくと、笑みを含んで柔らかい。「折角貴方さんがそんなに言ってくれるんに、何もせんなんて。そったら勿体無ェ事する方がよっぽどいけねェべや。」仕事での華美を控えるのは個人的な配慮であって規則ではない。そして、今此処で一等尊重されるべきは、彼が懸命とくれるその心だろう。そう自身の引いた大人らしい境界線をあっさり踏み越え、にっと悪戯坊主の表情を覗かせた後。グローブを引き抜いた左手を、先から順にテーブルへと置いて、「――こん爪に、似合う色っこば乗せてけろ。」つうっと彼の方へと滑らせた、長く骨張った手の天辺。いつだって短く切り揃えている己の爪を、お願いの形を取る茶目っ気と一緒に差し出す。――それから、「……なァ羊君。」彼によって粧してもらうその合間に交わす言葉の種を探し、沈黙した数秒の続き。「爪ばおめかしする間――もし良けりゃァ、貴方さんを“メリーちゃん”と呼ぶカムパネルラさんの事、聞かせてくれんかねェ。」もっと彼の事、彼に纏わる事を知りたい。目の前の彼が見せる表情に疼く、混じりの無い澄んだ関心が選んだのは先程の渾名の話。ああして冗句に昇華して笑うなら、少なくとも悪いものではない筈と、そんな明るい見込みを立てた穏和な問いを彼へと贈る。)




224: 牡羊座 [×]
2025-06-07 00:40:22



>鹿子

(まさかの、優しい肯定。断られるだろうと決めつけてた自分が少し恥ずかしくなるくらいに優しい承諾が戻ると「……え、マジで……?」と、ぽつりと漏れた声は心からのもの。素直で嬉しそうな音を持っていた。彼の言葉や声が、自分の願いをちゃんと受け止めてくれたと言う事実、それだけで胸が暖かさでいっぱいになる。差し出した“好き”の気持ちを流さずにちゃんと拾ってくれた。こんなにも嬉しいことは無かった。そう理解した次の瞬間には差し出された大きな手を、自らの両手でふわりと包んでた。「へへ……オッケー、じゃ、遠慮なく、やらせて貰う」ちょっと照れくさくて、でも満面の笑みが勝ってるそんな表情で口元を緩め。包んだ手で彼の手の甲から指先まで、ひとつずつそっと撫でて、爪の形、肌の色、服の雰囲気に至るまでを全部をちゃんと見る。それからちゃんと考えた。今からやるのは、ただの“塗る”じゃなくて、“飾る”でもなくて、“贈る”ことだと。彼の雰囲気の奥にある“夜”みたいな静けさと、芯のあるやさしさ。それを浮かび上がらせるのは──そう、きっと赤と、藍だ。迷いなく選んだのは、冬の空にひときわ目立つ赤い星みたいなポリッシュと、深い藍のきらめきを持つもうひとつ。どっちも、星の粉が混ざってて、光に揺れてきらりきらりと色を変える物だった。「良い色見っけたから、期待してイイぜ」それを伝えればにやっとして、瓶の中の星屑に目を細める。ポーチから手早く道具を揃えて、赤いビンのキャップをそっと回したそのとき、不意に聞こえてきたのはさっきのあだ名にまつわる、問いかけだった。「……あー、それなァ」筆を取りつつ、口の端だけで笑って、ちょっと目を泳がせる。照れ隠しじゃなく、気恥しさそのものを見せつつ「時計……だよ。“時計座”。カムパネルラの中でも、オレが一番一緒にいるやつ。つーかァ……うん、アイツ、めちゃイイヤツなんだけど、やたら口出してくんの。ウザくて、助かるって感じの男。」そんな風に自らを渾名で呼ぶ男について答えれば、今度は真剣な面持ちで、彼の手を片手で支えなおした。筆先に、赤のポリッシュをほんのり含ませ、そっと、彼の左手の親指に落として。ちゅっと筆を滑らせると、そこにちいさな星が一粒灯る。赤く、深く、まるで体温のある光。冬の夜空に浮かぶ、あの星とそっくりな色が爪を染めた。「……似合うと思ったんスよ。鹿子さん、空っぽの夜じゃなくて、ちゃんと星がある夜に見えたし」呟くような声が想像通りに良く似合う赤の乗った爪に感想を落として)



225: カムパネルラ [×]
2025-06-07 10:13:07



兎座「ねえ、ジョバンニ。退屈って、君を鈍くしちゃうから。ぼくと、ちょっとだけ星のトンネル、くぐってみない? ね、乗ろうよ、銀河鉄道。夜が飽きる前に。……ふふ、ずっと朝が来なきゃいいのにね。」


○ 世界観 ○
>1

〇 提供 〇
>2

〇 好み / 萎え 〇
>3

>ジョバンニの受付はいつでも行っております。




興味を持っている、お試しで参加してみたいなど、質問やご相談だけでも受け付けていますのでお気軽にお問い合わせ下さい。


>只今の時間よりリアルタイム交流、早い反応が可能です




本日纏まった時間を作れたのでこれよりリアルタイムの反応が可能です。
もし少しでも興味を持って下さった方がいらっしゃいましたらお気軽にお声かけください。


226: 鹿子 晴匡 [×]
2025-06-07 21:46:06



>牡羊座


…ああ、任せた。貴方さんのお好きに。
(相手が嬉しいと笑えば、己まで嬉しくなる。その単純な心の在り方は、偽り無く人と向き合う内に得た賜物。言葉通り抗う力を一雫も持たない手に触れる指を、此方を確と見詰める真剣な眼差しを、柔く綻ぶ頬で受け止める。やがて取り出す小瓶の瞬くような煌めきに目を奪われた一瞬の次、戻した視界に捉えた表情に此方まで口角を引き上げて頷いた。それからは普段窺えない物珍しい粧飾の光景に、きらきらと好奇を輝かせた視線で彼の指先を追う傍ら、問いかけの答えにも耳を澄ませる。「ほう、……ふふ、仲ば良いんだの。」名前だけではぼやけて掴めない人物像を、彼の話で少しずつ輪郭を描き上げ、何となく浮かんできたのは生真面目で世話焼きの青年。その相手に一等気を許している事は、面持ちからも物言いからも充分に知れて、微笑ましさに思わず声が溢れてしまう。その後、「……“時計座”、」覚える意図も含めて名を繰り返した所で、はたと気が付く。「“牡羊座”、“烏座”――そうかァ。なるほど、お星様ん名前かァ。……あァ、綺麗だねェ。」“銀河”鉄道の名に脳裏へ蘇る古い星図からもう二つ、この前の彼と目の前の彼を並べて、その“カムパネルラ”なる秘密箱を組み上げる細工の美しさに一人掠れた感嘆を漏らす。しかし、それに浸るのも彼が手を掬うまでの短い間。――いよいよと爪を滑った筆の跡、そこに宿る色は赤。けれども燃える苛烈さはなく、いうなれば、雪の晴れた冴えた夜を仰いで初めに見付けられる、あの光のような暖かい赤。自らの肌と服の色が一層引き立てるそれに、言葉を忘れてすっかりと見惚れる。「……本当に凄いなァ、羊君は。人ん事ば、よう見とる。」落とされる呟きが、じんと優しく沁み込む。それまでの自分自身ごと、大切に拾い集めた細かな想いごと、擽ったく撫でられた心地に情けない程はにかんで。「――続きも頼めるかの、羊君?」ほんのちょっと照れくさそうに、しかしそわそわとした喜びを細めた瞳に乗せて。この先まで期待して浮かれるその心は表情だけではなく、解りきっている答えをわざわざ尋ねる口の軽やかさにも顕れていた。)




227: 牡羊座 [×]
2025-06-08 08:49:35




>鹿子

(その声色も、その言葉も、心からの信頼に満ちていた。期待してくれてる、任せてくれているのだと真っ直ぐ伝わるもんだから胸がふわっと熱くなった。照れくささも、嬉しさも全部ひっくるめてつい吹き出すように綻んだ笑い声が上がる「んふふ、任されました、だし」ニッと口角を持ち上げてどこか挑むような顔をして見せたのは、応えたいという気持ちの裏返し。勿論、自信もあるけれどそれ以上に応える喜びがあった。ポーチの中から選んだ瓶を傾ける、その中身は藍。それは彼に似合う夜の色だ。深く、優しく、静かで、でもちゃんと光を含んでる先に人差し指に赤を置いたのは、きっと何気ない動作の中でよく使う指だから。その分目を引き目立つところだから。赤を目立たせるために周りは少し落ち着いた、けれどただの静けさじゃない奥行きのある色で囲いたかった。中指へ筆を移すその少し手前で何の気なしの会話みたいに、でも大切なことのように口を開いた「……俺、時計と一緒に、一人のガキンチョを育ててるんス」そうさらりと言いながらも、自然と指先の動きが優しくなる。細く整えられた爪の上に、夜を流すように藍を乗せて「今じゃだいぶ育っちまったけど……最初に拾ったときは、俺の腰んとこにも届かねェくらい小さくて、なのに泣きもせず、噛みつくみたいな目でこっち見てて。可愛げはなかったんスけど、ガキンチョ放置することも出来なかったから」藍色が彼の肌に映えて、見事に馴染んでいく。赤と藍。二色が、彼を纏う空気にぴたりと添って、まるで最初からそこに在ったみたいに思えた「だから時計は仲がいいっていうより、同志みてェなもんで、育ててるガキは子犬って呼んでるんだけど、まあ……これが生意気で、ぶっきらぼうで、でも情には熱いイイ子で。手ェかかるけど、大事な子なんス」すっと薬指へ筆を移しながら、ちらと彼の顔を見やる。少し、ほんの少しだけ、声の温度を落として「だから、鹿子さんみたいな優しい人に、もしどこかの夜で会えたなら、遊んでやってほしいなァって。」小指まで丁寧に筆を滑らせると、星の粉がぱちぱちと光を跳ねるように煌めいた。夜空の一角を飾るような、静かな、でも確かな存在感がある。最後の一本まで乾き切るのを見届ければ手をそっと離して、少しだけ離れてみる。まるで、星座の一部を描いたあと、それが夜空でどう光るかを確かめるみたいな眼差しだった「……うん。やっぱ、めちゃくちゃ綺麗だし。鹿子さんの手、星みてェ」囁くように、ぽろりと落ちた超えだけれどそれは、どこまでも確信に満ちていて)見てみてくれョ。どーだァ?




228: 鹿子 晴匡 [×]
2025-06-09 22:58:42



>牡羊座


(自信満々で、でも照れくさそうで、でも嬉しそう。お互い様の表情で、それに尚更心が弾んで堪らない。赤い星を囲っていく筆の一筋一筋をつぶさと見詰めながら、ふと綴られる声に耳を傾ける。小さく頷く声を相槌に時折彼の瞳に視線を移せば、その表情に、それに話し始めて変わる手元の細かな力加減に、その子を慈しむ温かさが感じ取れた。「そりゃァ勿論。貴方さん達の大事な子犬君さ会えるの、楽しみにしとるよ。」頼みを断る理由なんて何処にも無くて、静かだけれども朗らかに、是とする言葉が自然に落ちた。――やがて小指の端まで夜が乗って、彼の声に目を下ろせば宿る光が瞬いて主張する。「……いつまぁでも見ていられるねェ。目ば離すんが惜しいくらいだ。」その手を引く事も忘れるほどに美しく、けれど自然で、やっと本来の色に染まったような不思議な感覚。問い掛けが無かったら、それこそずっと見惚れてしまうと感嘆が溢れる。「素晴らしいお人だの、貴方さん。色っこ選ぶ目も塗る指先も勿論だばって――人ば育てるもんとしても、充分になァ。」ふっと緩やかに顔を上げた先、溶々たる称賛はその芸術技術に飽きたらず、その絆にまで及ぶ。「……貴方さん、さっき子犬君を“情に厚い良い子”だと言ったけんども、子ってェのは親の背を見て育つもんだ。…だはんで、その子がそう育ったんは、貴方さん達自身が“そう”で、惜し気無くその愛を教えられるお人達でもあるって証に違いねェ。」そのまま滔々と話し始める言葉は読み聞かせのように優しく、揺り籠を思わせる程にゆったりと。視線は真っ直ぐに、柔い微笑みを滲ませて彼に向けられて。「……貴方さんも、時計さんも、とんでもなく立派な親御さんだ。」怒るよりも叱る事、甘やかすより甘えさせる事――“人を育てる”という事の難しさたるや。それが我が身でなくとも、教師として多くを見てきたからこそ、その大役を心の底から褒め上げ労いたくなる。そうなれば早いか、徐と腰を上げて互いの距離をもう少しだけ縮めて、「――えらい、えらい。」星と夜空の浮かぶ手の平を、癖の強い黄白の髪の天辺へ。羽織の袂が彼の顔に掛からないよう左で軽く押さえながら、二度だけ小さな往復で撫でて。それから直ぐに離して腰を戻し、「本当は何かあげられたら良かばってなァ……今はこれが精一杯だねェ。」子供にするようだが、揶揄ではなく至極真剣に。素敵に染めた爪の礼も、絆への労いも、多くの想いをそこに籠めた。「お嫌じゃなけりゃァこれで勘弁してけろ、羊君。」それでも伝え足りないと笑む眉を苦みで垂らして、肩を竦めて首を傾げる茶目っ気で彼を窺う。)




229: 牡羊座 [×]
2025-06-14 20:01:32



>鹿子

(ほんのひと撫でされただけで、世界が一瞬止まったように感じた。もしかしたら本当に止まってたのかもしれないと思わせるほど、心の奥で蓋が外れた音がしたのだ。そこから溢れてきたのは、胸いっぱいに広がる信じられないほどに柔らかな熱だった。形にこそ見えないがそれは安心という名の愛情だ。誰かに「えらい」と撫でられるなんて、こんな歳になってもう二度とあるなんて思ってなかったのだ。その手は軽くて、優しくて、何処か懐かしい。過去に重なる許しではなくて、ちゃんと“今”の己を見てくれてる手だったのがとても嬉しいと感じた。心のどこかにあったちくりとした痛みや弱さ、自分は育ててるつもりでも、果たして”ちゃんと育てられているのか”なんて、誰にも訊けなかった小さな疑問が彼からのたった一言、そして優しい手で撫でられることで、ほどけて溶けていった。元より喋り上手じゃないからだろうか、反射的には何も言葉にできなくなった。感謝とか、照れとか、誇らしさとか、伝えたいことはいくつもあるはずなのに。それらがあまりにも混ざりすぎて、一つの形に落とし込むのが出来なかったらしい。しかし、暫しの間を置いてから「……、ふふっ」と、ふいに口の端が緩んだ。へにゃっと緩んだ表情は不器用で、情けないくらいだらしない笑顔で。こらえきれずに笑いの余韻が喉の奥でくすくす震える。手の甲で口を押さえて、それでもこぼれるのは、あまりに人間くさい“嬉しさ”の滲んだ声音だった「……撫でられンのって、悪くないんだなァ」そう、ぽつりと漏らしたそれは本心以上の本心。思いがけず、こみあげてきた気持ちが、形になって出てしまった。きゅ、と瞳を細めて笑うと改めてその人の顔を見た。夜の灯りを背にしながらもなお、あたたかい光を宿してる彼の眼差し。優しさと、確かさと、穏やかな芯のあるひとだと改めて感じる。「鹿子さんは、褒め上手だ。……人を伸ばすのが相当上手とみたョ」指導者としての姿勢も、きっと子ども達に慕われてるんだろうなと、想像がついた。無理に導くんじゃなくて、自然と“ああなりたい”って思わせる人。そういう人こそが“教える者”に相応しいとも。彼が撫でた余韻の残る自らの頭部にそっと触れて)貰いすぎなくらい嬉しい物を貰ったなァ




230: 鹿子 晴匡 [×]
2025-06-17 00:33:06



>牡羊座


(まるで花が綻ぶ瞬間に立ち会わせたような、微笑ましさと愛しさに満たされる心地だった。湧き上がるそれが滲む眼差しはやんわりと優しく細められて、此方に向いた視線を柔く受け止め、そのまま彼を暖かに見守る。それから、返される言葉に瞳を一度ぱちりと丸く瞬かせて。「おんや、そうかねェ。……ふふ、そうだと良いなァ。」沢山の教え子達一人ひとりと腰を据えて向き合い、それぞれに違う心の形を大切に見詰めながら学びを伝えてきたつもりではある。だがそこに面と向かって胸を張れる自負までは無く、だからこそ真っ直ぐに届いた彼の声に心臓が擽ったくなって、仄かに熱い頬とにんまり弛む口元を左手の平で隠す。思わず微かな笑い声まで溢した後に、漸く熱の引いた顔から覆いを退けて。「その嬉しいもん、いつか誰かにも分けておあげなァ。時計さんでも、子犬君でも……親しいお人に“それ”ば貰えたらきっと、そん人も今の貴方さんと同じ気持ちになれるでの。」初めて言葉を交わした頃からは考えられない程素直な感情に相好を崩す彼の行動にまた、それこそ親心にも似た情を揺らされて、余計なお節介までついついと口から円やかに溢れていく。「……なんか年上ぶってばかりでまいねなァ。俺ァ羊君とお友達さなりてェってんに、つい口ば弾んでまう。」彼を見ているとどうにも、目線を合わせる為にしゃがみ込みたくなるような、手を繋いで歩を揃えたくなるような。そんな“教え子”扱いしてしまう一歩手前で何とか立ち止まる一声の下、自らの感情に困り果てた苦笑いに息を吐いて髪を掻く。そこにほんの少し悩む唸りも数秒置いて、「……羊君の方から、何か俺さ訊きたい事はあるかの?好きなもんとか、趣味とか。お家ん事でも良いし…後は伝えておきたい事とかでも構わんかねェ。」幾ら顔を合わせて直ぐに“お喋り”だと伝えたとはいえ、此方ばかり相手の事を訊き過ぎた所を今更ちょっぴり省みて、そう話の姿勢を変える。「ゆっくりで良いはんで、ちっと考えてみてくれっと嬉しいねェ。」期待よりも軽口に近い茶化した物言いでもう一声足しつつ、そっとテーブルに預けた両腕にほんのり重さを寄り掛け、気楽さを纏う体勢で彼に窺う視線を傾ける。)




231: 牡羊座 [×]
2025-06-21 23:36:12



>鹿子

(友達になりたいと言われた。言葉の響きが胸にとんと落ちた瞬間にまるで心の奥のどこかずっと乾いていた小さな場所にぽたりと水が注がれたような気がした。それは心地よい衝撃で、じわじわと沁みてあたたかった。“教え子”じゃなくて、“友達”。それはきっと対等でいたいという願いだと解釈をした。大人から子どもへの施しでも、導きでもなく。一緒に並んで笑いたいという、ささやかで、でも、とんでもなく嬉しい関係の申し出だ。そこまで考えが落ち着いた頃にちろりと目を向け「……、ほんと鹿子さんって、ズルい人だなァ」ひくりと眉を下げて、困ったような笑い声と共に漏れる言葉は、全然嫌味なんかじゃなくて。むしろ、最大級の好意と尊敬が込められていた。訊いて良いよと、好きなことや伝えたいことをゆっくりでいいと。彼から与えられる全部の言葉に、“ちゃんと待つよ”という信頼と優しさがあった。だから、じっくりと考える。ひとつ、ひとつ、何を話そうかと「……俺、よく“ちょろい”って言われるンだケド。たぶん、ほんとにそうで。優しくされると、すーぐ好きになっちゃうし、甘い言葉に、すーぐ心緩むし。でも、俺なりに、人をちゃんと見てるつもりだし、……その優しさが、本物かどうかくらいはわかってる。ちゃーんと。」ぽつりと、小さな声で言った。誰にというわけでもなく、でも確かに“鹿子さんに”向けて。しばしの間を置いて、ニッと口角を上げる。それは軽口の笑みじゃない、ちょっと得意げで、ちょっとだけ照れ隠しの入った顔だ。ぐっと、胸の奥から出てきた言葉。飾らず、素直に。ちゃんと届けたくて大切な気持ちを伝える。「鹿子さんは優しくていいひとだなァ。」と、伝えてから思い出したように「……んー。訊きたいこと、かあ」と呟きを。ほんの少し、肩を揺らして、指をとんとテーブルに当てて、考える素振り。そして、あえて選んだのは、男同士が親しくなるに当たって手っ取り早い話題で、に~と悪戯っ子のように笑って見せて)なア、鹿子さんの好きなタイプってどんなの?俺は胸と尻がでかい女




232: 鹿子 晴匡 [×]
2025-06-24 00:57:42



>牡羊座


(ずるいと言われて、それでも胸の内が暖かいのは。ゆっくりと紡がれるその先にも、その笑顔にも満ちる感情を確かと受け取れたから。急かすでもなく、ただ頷いて大事に彼の言葉を仕舞った証に、「……羊君は、本当にえらいお人だ。」もう一度、撫でるような柔い一声を返した。――さて、此方から問い掛けた返事に浮かべられたのは、悪戯を企んだ子供の笑み。その内容に此方も宛ら、青春の男子宜しくにんまり口の端を上げて、「ははあ、良い質問だ。そうだねェ……美醜にゃあんまし拘りは無ェ。身丈も……うん、小柄も背高もどちらも構わん。ただ、丈夫そうなお人が良いかの。……ああ、そういう意味じゃァ、羊君の言うようなお人も範疇だねェ。」一瞬考え込む間の巻き取りに、右手の人差し指を顔の横でくるくる回す仕草で遊んで、まず導く答えは外見について。所謂“桜に浚われるよう”という華奢な儚さも情景としては好ましいが、関係を踏み込むならば日差しに負けぬ眩しい健康美だと彼の回答にも賛同する。「性格なら、感情の豊かなお人が可愛らしくて素敵だと思っとる。あとは――」外身に続けて中身にも言を注ぐ。七変化と呼ばれる花の如く、己と同じく些細に変わり行く心の愛々しさを初めに言い及んだ後。「――真っ直ぐな目ェしたお人に弱いかの。」弁の熱が少し引いた声と視線が落ちた先は、テーブルに置いたままの自身の左手。つい先日の烏の夜を、或いはもっと遠い過去を見詰めるように静かに目を細めて、しかし直ぐに意識も目線も彼へ向く。「…俺ん生きる時代は、まだまだ張り付く色眼鏡が多いはんでなァ。」僅かな間を空け、再び開いた口から語るのはその理由。珍しいものへの偏見、先入観――その最たる例に成り易い自らの赤毛を梳く指で掬って示した後、「だからこそ、なァ。そったらもんに囚われんで、素晴らしいもんを只“素晴らしい”と素直に見れる瞳にさ、美しいと心惹かれて堪らんよ。」そう言葉を綴る面持ちは甘く、それこそ恋慕に酔ったように色付いて。「……この辺は父様と母様の影響かねェ。」そう話を括る頃になって、はっと我に返って醒めた思考が引き連れてきたのは、つい舌が乗って明け透けに好みを話した事への些かの羞恥。それを咳払い一つで何とか振り落として、「あー……人の好みも、そうだけんども。羊君達カムパネルラさんは、慕情や恋情にご縁ばあるんけ?」そこに多少の誤魔化しも混ぜての問い返し。カムパネルラとジョバンニ、もしくはカムパネルラ同士について。友人や同志、親子の他、そういう間柄の類はあるのかと、そう話の線路の切り替えを試みた。)




233: 名無しさん [×]
2025-07-01 17:53:58



名前 ルカ・レーヴェ(Luca Loewe)
性別 男性
年齢 25

外見 白皙の肌に些細な光も反射するプラチナブロンド、金色の模様を内に散らしたインディゴブルーの瞳。長い睫毛に覆われて吊り上がる鋭い切れ長の目に筋の通る高い鼻、形の良い薄い唇と顔立ちは豪奢で端正。ただ殆どの時間その顔を台無しにする顰め面の為、基本与えられる印象は家名の通りの獅子の圧。
人より些か長く尖った上下の犬歯、出っ張った喉仏を裏切らないよく通る低い声、隆々とはいかないまでもがっちり鍛えられた身体に188センチという大柄な背丈全てが威圧感に拍車をかけている。オールバックにした前髪に、首元で一括りにした胸下まで伸びた後ろ髪。着ている白い軍服に似た正装には飾り気が無く、唯一の装飾は金糸で獅子が刺繍された赤いペリースマント1枚。

性格 口が悪く居丈高な言動を取りがちな為、第一印象は傲岸不遜の暴君。気が抜けると尊大な口調が砕け、シンプルに柄の悪い若者に。だが根は真面目で勤勉、それでいて泥臭いほど貪欲な努力家のチャレンジャー気質。
自分自身へはストイックな厳しさが目立つが、他者への評価は公平かつ正当。身分立場に関わらず誰へも欠点をずばずば遠慮無しに言う代わりに、功績や長所もきちんと褒める。頭の回転もそう悪くはなく、冷静で思慮深いしっかり者である反面、誰かに甘えるのはとても下手。

備考 とある国の年若き国王。『ルカ・レーヴェ』は通名であり、全名はもっと長い。何事も並外れた努力をこなして自分のものにする執念の持ち主だが、それを軽々飛び越える鬼才の双子の兄と共に育ってきた為、『何をしても兄の方が優れている』という評価が当人達の意識を余所に広まっている。
兄を含めた家族の事も国の全ても大事には思っているが、あまりにも自由奔放な兄と国事務めの多忙に振り回される苦労の日々に気が立っている事の方が多い。考え事をする時、人差し指で身体や物を引っ掻く癖がある。


ロルテスト
( テーブルに頬杖を突いて転た寝をする。少し俯き加減に静かな寝息を暫し、その後は支える手の甲から頭がずり落ちた事で意識が覚めた。「 ……っあ゛~…寝てたか……?寝てたな…… 」辛うじて額を打つ寸でで開いた両目を掌で雑に覆って擦り、苛立った呟きを零しながら、もう片方の手はテーブル上を探り何か捲ろうとする仕草を取る。「 ……あ? 」ぴたり。それが不意に止んで、まず探る手の方に蓋を外した目を運ぶ。〝 手元に目的の物が無い 〟という一点、それだけで素早く身を起こして鋭く細めた視線を周りに巡らせ、三秒足らずのその最後に自身以外の気配を視界の中央へ収める。……明らかに見覚えの無い列車と目の前の人物、窓の外に広がっている不可思議極まりない風景。初めての筈のどれもが懐かしいように見える錯覚は、余計に胸中の不審と警戒を煽る。そしてそれらは眉間の皺にありあり顕れ、隠す気すら一切無い。「 ――其所の不届き者。 」窓縁に突き直した頬杖で支えた顎を上げ、誰も彼も見下ろす不遜な目線を作り上げて呼びかける。荒げはしない、しかし『お前を疑っている』とあからさまに示す刺々しく重い声で。「 この状況に俺が納得出来るだけの説明をしてみせろ。 」おもむろと片足を一方の膝に乗せ、履く軍靴の裏を相手に向けてふんぞり返る様は、さもこの座席が自国の玉座だと言わんばかり。そこから油断の無い瞳の切っ先と共に投げたものは厚意を願う質疑応答などではなく、相手に答える事を当然と義務付けさせる一方的な〝命令〟の形で )


指名 海蛇座さん、兎座さんの内のどちらか。または主さんより見て相性の良さそうなカムパネルラさん。

(/今日は、または今晩は。失礼致します。ジョバンニの受付はいつでも行っているとの事で、この美しい世界へこちらの子も仲間へ入れて頂けたらと、身分証を拵えて参りました。あれこれ照らし合わせて練り上げた子ですが、何かと失礼な態度や言葉を選びがちな子でもありますので、もしも萎えなどに当たるようでしたら潔く引き下がらせて頂こうと思っております。ご検討、宜しくお願いします。)




234: 牡羊座 [×]
2025-07-01 22:37:52



>鹿子

(真っ直ぐな目をした人に弱い。その一言があまりにも彼という人を表している気がした。指先を通して伝わるあたたかさも、その穏やかな語り口も、優しい彼の瞳も。全部が彼自身が望む真っ直ぐさに繋がっているのでは、と。彼の語る好きはまるで詩のように綺麗だ。彼が暗に何を示しているのかは髪をすくう動作から伝わるけれど、なぜこんなにも美しい色を素直に美しいと受け止められないのかと疑問が落ちる。ふうん、と小さくぽつりと呟いてから「見る目が育ってないと、鹿子さんの美しさに気づくにはまだ時間がかかるンだなァ。」勿体ないの、と小さく添えながら片方の瞳を渋く細めて。それから問い掛けられた内容にア~、と少し考え込むような間を口にしてから「“好き”にもいろんな形があるけど……カムパネルラたちの中にも、それぞれ、いろんな“好き”があるョ」ゆっくりと、視線を遠くに泳がせて声を続ける。指の背をトントンとテーブルに当てながら、ひとつずつ思い出していけばそれを口にして「俺が知ってる限りだと、乙女は好きだった人が”いた”。それがいつの頃を指してんのかは知らないケド、恋も愛もイイもんじゃ無いけど悪いもんでもないって話してた。“アンドロメダ”は──あいつは、もう、恋そのものみたいなやつ。常に誰かを好きになってて、惚れて、飽きて、自由になって、また好きになる。……俺自身の話をするなら、俺は、まだ“本当に”誰かを好きになったこと、ない。ス」人を好きになるということ、と言うのがトークテーマになれば自らが知るカムパネルラの話を軽やかな喋り口で口にする。けれど、途中で自らに話の先を向ければ視線をうろと泳がせてから、モゴモゴと続けた。それは自慢げでもなく、寂しげでもなく。寧ろどこか希望を含んだ未来の話として照れくさそうに笑って見せて「でも、もしそんな人が現れたら、きっと俺は、その人の爪にも色を塗りたくなると思う。星みたいに、綺麗な色。……その人のこと、誰よりもよく見て、誰よりもよく似合う色、選んでやりたくなると思うんだ。ソレが不器用な俺ができる得意なことだから」それがきっと俺の“恋”なんだろうな、と。自分で話しながら、そう確信する。少しだけ頭を傾ければ彼のことをもっと知りたいと同じように質問を向けて)鹿子さんの恋は?好い人とか、昔好きだった人とか。嫌じゃなかったら聞かせてほしい




235: カムパネルラ [×]
2025-07-01 23:00:06



>ルカさん背後様

(/プロフィールのご提示をありがとうございます!正に獅子の風格を持った素敵な息子様に今からお会い出来るのがとても楽しみです。ぜひお相手をお願いいたします…!後ほどカムパネルラにてお迎えに上がらせて頂きたいのですが、ただいま仕事が立て込んでおり中々落ち着いた時間が取れないため少しおまたせしてしまうかもしれず、先にご挨拶だけさせて頂きたく思います。素敵な息子さまとお話できるのをどのカムパネルラも心待ちにしていますので、今しばらくお待ちください。)



236: ルカ・レーヴェ [×]
2025-07-01 23:34:57


>主さん

(/ご挨拶、それからお褒めの言葉、どちらも有り難う御座います。私の方は気長に待機してますので、どうかご無理をなさらず。私もレーヴェも、この先素敵なカムパネルラさん達とお話出来る事を心よりお待ちしております。今暫く暑い日が続きます故、どうかお身体にはお気を付けて。それでは、失礼致します。)




237: 鹿子 晴匡 [×]
2025-07-03 21:22:38



>牡羊座


(“勿体ない”の一言が、不満そうに拗ねたようにも、彼自身が持つ審美眼の自信のようにも見えて、ふっと微笑ましく息を溢す。続けて、話す彼の言葉に出てくるカムパネルラ達の“好き”に、暫し相槌だけを打って静かに聞き入った。乙女、アンドロメダ――新たに知った二人の最後に添えられた彼の恋の仕方。「…貴方さんの“未来さん”は幸せ者だねェ。羨ましくなってまうなァ。」目の前の彼の情が深く温かい事はもう知っている。だからきっと恋した相手を一途に見詰め、愛を贈るのだと、その声と笑顔に確信を得て、いつか訪れる彼の恋を此方も喜ばしく笑み、柔らかな音でその背を押す。それから返された問いにぱちりと一つ瞬きつつ、「俺のかァ。んん……今好い人は居らんの。羊君と同じ年頃ん時ゃ見合い話もそれなりに来たばって、最近は落ち着いたしなァ。恋もそりゃァ、それなりにしたども……」顎先を軽く摘まみ擦り、思い返すは先ずここ数年の事。しかしながら今一つ話題に出来るほどの大きな何かは見当たらず、もう少しばかり掘り下げる間に悩む唸りを漏らした後、「ふむ、そうだねェ……なら一つ、随分前の話になるけんど、初恋の話でもするかねェ。」昔好きだった人、それも初めも初めの恋の想い出を言葉の銀幕へと映し出す。「ありゃァ俺が八か九つん時――遠い遠い海の向こうの、母様の国さ行った時だったなァ。母様の家ん隣さ、いつも雛芥子の髪飾りば付けとる子が居てねェ。」手繰り寄せた記憶の始まりに浮かぶのは異国の風景と目の冴える赤の花。今度は迷う事も悩む事も無く、さらさらと小川の如く語りが流れていくのは、歳を経てなお“それ”が色褪せない鮮烈さを持つ証のよう。「その子がなァ、初めてご挨拶ばした時に、俺ん髪と自分の髪飾りば指して“おそろい!”って――あのくしゃくしゃに笑った顔がめんこくて眩しくて……雷に打たれる、とはああいう事ば言うんだろうねェ。」息が止まる程の、脳天から爪先まで痺れるような胸の高鳴り。俗に言う一目惚れ。刹那に世界を塗り替えられたあの瞬間を懐かしんで弛む顔は、照れも含んで何処か情けない笑みに。「それからその子ん事ば知りてくて、頑張ってそん国の言葉学んでなァ。沢山沢山話して、一緒に遊んで……知る度ごとに、その子を好きになった。」その後の日々は初恋相手一色、だが子細は自分だけのものと秘して語らず、ただあの頃確かに居た“恋した少年”らしい耳も色付く熟れた顔で、幸せだった事だけを彼に伝えて。「――たったふた月しか一緒に居れんかったがの。…それでも恋ってのは、人を大胆に変えるもんだと身をもって思い知ったなァ。」想い出の最後はやはりそう、“初恋は叶わない”と相場が決まっている故の終わり。けれども寂しげではなく前向きにからからと明るく締め括り、「羊君もようよう覚悟しておくと良い。何が起こるか解らんのが恋だはんでなァ。」そのついでにもう一つ、脅すような言い回しだが軽やかで、どちらかといえば揶揄に近い調子でそう忠告を投げては悪戯に細めた瞳に彼を収める。)




238: カムパネルラ [×]
2025-07-03 22:40:32



>ルカ

【海蛇座】
………いや、失敬。随分と喚き立てるものだと思っただけだ。(彼からの鋭い目を正面から受け止めた。僅かな動きから彼が今夜の夢の中で目を覚ましたのだと気づき、表情ひとつ変えないまま赤い三白眼を僅かに細めると、わざとらしくゆっくり瞬きをした。正面の彼を分析するように真っ直ぐ見やること数秒、くつくつと喉の奥を鳴らすように愛想のない笑いを見せて。口元には笑みとも皮肉とも取れない薄い線を作り「威圧は結構だが……自分がどこにいるかも理解できないまま吠え散らす姿は、甚だ見苦しいな。」眼鏡を指先で押し上げながら、視線を彼の軍靴から顔へと這わせる。寸分の感情も滲ませず、温度の感じられない冷ややかな音でただ事実を述べるように続けた。彼の反応はこの乗車が初めてであると言うことがわかりやすいほど伝わるもので、教えてあげるべきだと言うことも頭では理解しているのだ。ただ、彼は運悪く、海蛇座が空腹であり食べる物を持ち合わせていない時に相席してまったらしい。空腹のままでは優しさを向けることも出来ないようで「あなたが求める説明……それを与える義務があると思うか?私は別に、あなたの家臣でも、犬でもない。」淡々と話したかと思えば細い指先を顎に添えたまま、身体をテーブルに近づけて今度は一転、口元だけが愛想を持つように僅かに吊り上がる。それはまるで取引の持ち掛けのように彼に対して望む物を伝えて)時に、あなた。何か食べるものは?物によってはあなたの望む答えを、あなたが理解できるように噛み砕いて差し上げよう。



【兎座】
ふふ。寝顔も綺麗だったけど、怖い顔もカッコいいねぇ(早く起きないかな、起きたらどんな風に楽しい時間が過ごせるんだろう。そんな風に彼が目を覚ますことを待っていた。待っていた時間はとても長く思えて、待ちどうしい思いがより期待を高めていた。そうして彼が目を覚ました。目を覚ました彼は威風堂々と怯えを持たずにこの座席が王座に見えるほど凛々しかったのだ。嬉しそうに彼を覗き込みながら、甘さを持った音で無邪気に笑い声を漏らす。赤い目がキラキラと輝き、彼のの威圧的な雰囲気を怖がるどころか、むしろ宝物を与えられたように嬉しげに受け止めて。「ここは夜そのものだよ。星の中を走る汽車の中、ほら星が綺麗でしょ。キミみたい」にこにこと愛嬌のある甘ったるい雰囲気で目を細めて笑い、そう説明する声は悪意と好奇心を混ぜられめいた。肩を揺らして喉を鳴らすようにくすくすと笑うと、彼の軍靴に視線を落としてから足先でトントンと軽やかに床を叩いた。ポケットの中から取り出したのは棒付きの飴、それを彼に向けて差し出せばどこまでもマイペースにとろんとした双眸で彼を見つめながら笑顔のままに話しかけて)ほら、そんな顔しないで。せっかく一緒にいるんだし、仲良くしようよ。僕は兎、キミは?


(/お待たせ致しました。海蛇座と兎座でそれぞれお迎えに上がりましたのでルカさんの相性や絡みやすそうな方を選んで頂けると嬉しいです。実際に絡んでみて相性の不一致などありましたらカムパネルラの変更も可能なので遠慮なくお伝え下さい…!)




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