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オリジナルキャラなりきりチャット
自分のトピックを作る
221:
鹿子 晴匡 [×]
2025-05-25 06:11:46
>牡羊座
(此方の冗談には少し迷う様子の彼、しかし返ってくる冗句に笑みを深めて。「確かに、あん歌はメリーさん“の”羊だなァ。でも、良い発想の利くカムパネルラさんだの。」かつてその童謡を母と歌った日のように、或いは自らの教え子へ歌う時のように、緩く握る両手を頭の辺りに当て、彼も持つ羊の巻いた角を示す手遊びの仕草を。そのまま彼に渾名を付けたまだ知れぬカムパネルラについても、明るい一言を及ばせる。続けて己の言葉に十指を上げる姿、目一杯拘っている事を己に聞かせてくれる姿は、宝物を見せびらかす子にも似て微笑ましく、思わず湧く庇護や温かな包容の心のまま、ゆったりと相槌を打って話に耳を済ませて。「歳も言葉遣いも気にせんでいい、いい。こういうお喋りってェのは楽しいのが一番だ。…それにあんまし言うと俺ァ調子さ乗って、それこそ“メリーちゃん”や“ラム君”と貴方さんを呼んでまうよ。」まだまだ距離を感じさせる言葉とは裏腹、満更悪くもなさそうな彼へひらひらと片手を互いの間に振って。その先に童謡の原題と絡めた渾名で脅すような文言が繋がるものの、そこにはただ親しみばかりを籠めている事が軽やかな声音に示されている。その後で許しを得た彼の爪に改めて視線を注いで、感嘆の吐息を漏らす。「ははあ……まるで星夜の花束だの。」灯りを映して光る爪先の星々。その舞台も成る程単純ではなく、紺色や天鵞絨色を内包して、それは正しく夜空の如し。「色っこもお空が引っ越したみてェにぴかぴかで、お月さんの目ェした貴方さんによう似合ってる。羊君はお洒落さんだねェ。」そっと己の手で指先の星空を掬い眺めて、彼と同じ程に何処か嬉しげに細める視線を今度は彼の瞳へ贈り、心からの称賛を紡ぐ。「俺もなァ、ようお洒落ばするんよ。例えばほれ、こん服。こりゃァ仕事向けだはんで、外見の色はちっと控えとるばって……」それから見付けた共通の話題を逃さず捉え、膝元に置く自らの中折れ帽を撫でたり、履くブーツの片踵を軽く持ち上げたりと、選び抜いた服装を主張しつつも一度笑みに苦みを含む。だが、「その分羽織ん裏で遊んどる。中々良いだろう?」最後に悪戯を滲ますにんまり顔で、襟元から裾まで捲り上げた羽織の裏地へ彼の視線を誘導する。――それは鮮やかな紅の濃淡を下地に金色の雲を浮かべ、更に橙や緑、黄色の楓をふんだんに散らした紅葉柄。大胆に描かれたそれを披露して、少しばかり子供じみた自慢に胸を張った後。「んだども、爪のおめかしば思い付かんかったなァ。いやァ凄いの、貴方さん。」また戻ってくる会話は彼の発想と感性へ。丸めた自身の五指に目線を一度落とし、その爪をグローブ越しに透視する仕草の後、また上げた純粋な羨望の眼差しを彼へと照らしてころころ笑う。)
222:
牡羊座 [×]
2025-05-31 01:18:17
>鹿子
(優しさとはこういう手触りだったのかもしれない。そんな風にふと心のどこかで思った。彼が纏う物腰はどこまでも滑らかで、でも決して媚びてはいない。まるで深く温かな陽だまりの中に足を沈めたようで、柔らかな喋りを聞いているだけでいつの間にか肌が緩むような心地よさを感じていた。歳のことも、喋り方も、気にしなくていいとそう言われた瞬間に張っていた意地も、格好つけも、ふっと霧みたいに消えてしまった。改めて彼に向き合うと、目を引くのは派手すぎるくらいの髪の色と品良く整えられた持ち物。どれもこれもがただの飾りじゃなくて、ちゃんと選ばれてることが伝わる。そんな彼に対して素直に羨ましいとか、憧れとかの気持ちが混ぜこぜになり気がつくともっと話したいと抱いていた。「……イヤじゃなかったらさァ、駅着くまでに色、乗せてやっても良いョ。 すぐ出来るし」照れを隠すように指先でクルクルと髪をいじりながら、先程よりも更にちょっとだけ声が小さくなった。ぐいと背中を丸めて「オレ、そーいうの、ちょっと得意っていうかァ。それ以外は不器用だけど……爪に色載せんのは上手いから」ぐるぐる指先を回して伏せ目がちの目がそっと彼の様子を伺う。素直な“好き”を認められることが自分でも思っていた以上に嬉しくて、まるで胸の奥に咲いたちっちゃい花をそっと手で包まれたみたいな気分だった。その時にふと、仕事柄、控えてると漏らした彼の言葉が頭を掠めたらしい。その途端、口元がぎゅっと結ばれる。うろ、と目が泳ぎ遅れて首をすくめるとバツが悪そうに笑ってみせて。「……あー、でも、やっぱ無理かァ。お仕事的に……そーいうの、ダメだったり……すんのかな……?」眉がへにょっと垂れて、いつもよりわかりやすく“しょんぼり”が顔に浮かび。先程までの勢いと真逆の、申し訳なさそうな声で呟いてから指先で前髪をいじる。けど、そのままじゃ終われなかったのか「でも、似合うぜ。……お空みたいな色、ぜってー似合う。」たどたどしく言いながら、それでも誠実さだけは全部乗せて。まっすぐ彼の瞳を見上げるようにして、胸の内をそっと差し出すと少しだけ照れくさそうに笑顔を見せて)
223:
鹿子 晴匡 [×]
2025-06-01 11:55:02
>牡羊座
(少しずつ崩れていく彼の言葉遣いが、その分だけ仲を紡げている証のようで、つい頬が綻ぶ。「おんや、良いのけ?」照れ混じりの申し出に一度だけ瞬き、しかし直ぐ様問い返す言葉は朗らかな前向きを示す。そのまままた話に焦れる事無く耳を傾けていた折、不意と曇り泳ぐ月色の消沈。そこから見える己への気遣いや、指先にまで迷いを顕しながらも飾り無く向けられる真心の笑顔に、どうしようもなく胸を擽られて。「……なァんも。駄目な事ば何にも無ェ。」ゆったりと、首を横に振る。声音はふくふくと、笑みを含んで柔らかい。「折角貴方さんがそんなに言ってくれるんに、何もせんなんて。そったら勿体無ェ事する方がよっぽどいけねェべや。」仕事での華美を控えるのは個人的な配慮であって規則ではない。そして、今此処で一等尊重されるべきは、彼が懸命とくれるその心だろう。そう自身の引いた大人らしい境界線をあっさり踏み越え、にっと悪戯坊主の表情を覗かせた後。グローブを引き抜いた左手を、先から順にテーブルへと置いて、「――こん爪に、似合う色っこば乗せてけろ。」つうっと彼の方へと滑らせた、長く骨張った手の天辺。いつだって短く切り揃えている己の爪を、お願いの形を取る茶目っ気と一緒に差し出す。――それから、「……なァ羊君。」彼によって粧してもらうその合間に交わす言葉の種を探し、沈黙した数秒の続き。「爪ばおめかしする間――もし良けりゃァ、貴方さんを“メリーちゃん”と呼ぶカムパネルラさんの事、聞かせてくれんかねェ。」もっと彼の事、彼に纏わる事を知りたい。目の前の彼が見せる表情に疼く、混じりの無い澄んだ関心が選んだのは先程の渾名の話。ああして冗句に昇華して笑うなら、少なくとも悪いものではない筈と、そんな明るい見込みを立てた穏和な問いを彼へと贈る。)
224:
牡羊座 [×]
2025-06-07 00:40:22
>鹿子
(まさかの、優しい肯定。断られるだろうと決めつけてた自分が少し恥ずかしくなるくらいに優しい承諾が戻ると「……え、マジで……?」と、ぽつりと漏れた声は心からのもの。素直で嬉しそうな音を持っていた。彼の言葉や声が、自分の願いをちゃんと受け止めてくれたと言う事実、それだけで胸が暖かさでいっぱいになる。差し出した“好き”の気持ちを流さずにちゃんと拾ってくれた。こんなにも嬉しいことは無かった。そう理解した次の瞬間には差し出された大きな手を、自らの両手でふわりと包んでた。「へへ……オッケー、じゃ、遠慮なく、やらせて貰う」ちょっと照れくさくて、でも満面の笑みが勝ってるそんな表情で口元を緩め。包んだ手で彼の手の甲から指先まで、ひとつずつそっと撫でて、爪の形、肌の色、服の雰囲気に至るまでを全部をちゃんと見る。それからちゃんと考えた。今からやるのは、ただの“塗る”じゃなくて、“飾る”でもなくて、“贈る”ことだと。彼の雰囲気の奥にある“夜”みたいな静けさと、芯のあるやさしさ。それを浮かび上がらせるのは──そう、きっと赤と、藍だ。迷いなく選んだのは、冬の空にひときわ目立つ赤い星みたいなポリッシュと、深い藍のきらめきを持つもうひとつ。どっちも、星の粉が混ざってて、光に揺れてきらりきらりと色を変える物だった。「良い色見っけたから、期待してイイぜ」それを伝えればにやっとして、瓶の中の星屑に目を細める。ポーチから手早く道具を揃えて、赤いビンのキャップをそっと回したそのとき、不意に聞こえてきたのはさっきのあだ名にまつわる、問いかけだった。「……あー、それなァ」筆を取りつつ、口の端だけで笑って、ちょっと目を泳がせる。照れ隠しじゃなく、気恥しさそのものを見せつつ「時計……だよ。“時計座”。カムパネルラの中でも、オレが一番一緒にいるやつ。つーかァ……うん、アイツ、めちゃイイヤツなんだけど、やたら口出してくんの。ウザくて、助かるって感じの男。」そんな風に自らを渾名で呼ぶ男について答えれば、今度は真剣な面持ちで、彼の手を片手で支えなおした。筆先に、赤のポリッシュをほんのり含ませ、そっと、彼の左手の親指に落として。ちゅっと筆を滑らせると、そこにちいさな星が一粒灯る。赤く、深く、まるで体温のある光。冬の夜空に浮かぶ、あの星とそっくりな色が爪を染めた。「……似合うと思ったんスよ。鹿子さん、空っぽの夜じゃなくて、ちゃんと星がある夜に見えたし」呟くような声が想像通りに良く似合う赤の乗った爪に感想を落として)
225:
カムパネルラ [×]
2025-06-07 10:13:07
兎座「ねえ、ジョバンニ。退屈って、君を鈍くしちゃうから。ぼくと、ちょっとだけ星のトンネル、くぐってみない? ね、乗ろうよ、銀河鉄道。夜が飽きる前に。……ふふ、ずっと朝が来なきゃいいのにね。」
○ 世界観 ○
>1
〇 提供 〇
>2
〇 好み / 萎え 〇
>3
>ジョバンニの受付はいつでも行っております。
興味を持っている、お試しで参加してみたいなど、質問やご相談だけでも受け付けていますのでお気軽にお問い合わせ下さい。
>只今の時間よりリアルタイム交流、早い反応が可能です
本日纏まった時間を作れたのでこれよりリアルタイムの反応が可能です。
もし少しでも興味を持って下さった方がいらっしゃいましたらお気軽にお声かけください。
226:
鹿子 晴匡 [×]
2025-06-07 21:46:06
>牡羊座
…ああ、任せた。貴方さんのお好きに。
(相手が嬉しいと笑えば、己まで嬉しくなる。その単純な心の在り方は、偽り無く人と向き合う内に得た賜物。言葉通り抗う力を一雫も持たない手に触れる指を、此方を確と見詰める真剣な眼差しを、柔く綻ぶ頬で受け止める。やがて取り出す小瓶の瞬くような煌めきに目を奪われた一瞬の次、戻した視界に捉えた表情に此方まで口角を引き上げて頷いた。それからは普段窺えない物珍しい粧飾の光景に、きらきらと好奇を輝かせた視線で彼の指先を追う傍ら、問いかけの答えにも耳を澄ませる。「ほう、……ふふ、仲ば良いんだの。」名前だけではぼやけて掴めない人物像を、彼の話で少しずつ輪郭を描き上げ、何となく浮かんできたのは生真面目で世話焼きの青年。その相手に一等気を許している事は、面持ちからも物言いからも充分に知れて、微笑ましさに思わず声が溢れてしまう。その後、「……“時計座”、」覚える意図も含めて名を繰り返した所で、はたと気が付く。「“牡羊座”、“烏座”――そうかァ。なるほど、お星様ん名前かァ。……あァ、綺麗だねェ。」“銀河”鉄道の名に脳裏へ蘇る古い星図からもう二つ、この前の彼と目の前の彼を並べて、その“カムパネルラ”なる秘密箱を組み上げる細工の美しさに一人掠れた感嘆を漏らす。しかし、それに浸るのも彼が手を掬うまでの短い間。――いよいよと爪を滑った筆の跡、そこに宿る色は赤。けれども燃える苛烈さはなく、いうなれば、雪の晴れた冴えた夜を仰いで初めに見付けられる、あの光のような暖かい赤。自らの肌と服の色が一層引き立てるそれに、言葉を忘れてすっかりと見惚れる。「……本当に凄いなァ、羊君は。人ん事ば、よう見とる。」落とされる呟きが、じんと優しく沁み込む。それまでの自分自身ごと、大切に拾い集めた細かな想いごと、擽ったく撫でられた心地に情けない程はにかんで。「――続きも頼めるかの、羊君?」ほんのちょっと照れくさそうに、しかしそわそわとした喜びを細めた瞳に乗せて。この先まで期待して浮かれるその心は表情だけではなく、解りきっている答えをわざわざ尋ねる口の軽やかさにも顕れていた。)
227:
牡羊座 [×]
2025-06-08 08:49:35
>鹿子
(その声色も、その言葉も、心からの信頼に満ちていた。期待してくれてる、任せてくれているのだと真っ直ぐ伝わるもんだから胸がふわっと熱くなった。照れくささも、嬉しさも全部ひっくるめてつい吹き出すように綻んだ笑い声が上がる「んふふ、任されました、だし」ニッと口角を持ち上げてどこか挑むような顔をして見せたのは、応えたいという気持ちの裏返し。勿論、自信もあるけれどそれ以上に応える喜びがあった。ポーチの中から選んだ瓶を傾ける、その中身は藍。それは彼に似合う夜の色だ。深く、優しく、静かで、でもちゃんと光を含んでる先に人差し指に赤を置いたのは、きっと何気ない動作の中でよく使う指だから。その分目を引き目立つところだから。赤を目立たせるために周りは少し落ち着いた、けれどただの静けさじゃない奥行きのある色で囲いたかった。中指へ筆を移すその少し手前で何の気なしの会話みたいに、でも大切なことのように口を開いた「……俺、時計と一緒に、一人のガキンチョを育ててるんス」そうさらりと言いながらも、自然と指先の動きが優しくなる。細く整えられた爪の上に、夜を流すように藍を乗せて「今じゃだいぶ育っちまったけど……最初に拾ったときは、俺の腰んとこにも届かねェくらい小さくて、なのに泣きもせず、噛みつくみたいな目でこっち見てて。可愛げはなかったんスけど、ガキンチョ放置することも出来なかったから」藍色が彼の肌に映えて、見事に馴染んでいく。赤と藍。二色が、彼を纏う空気にぴたりと添って、まるで最初からそこに在ったみたいに思えた「だから時計は仲がいいっていうより、同志みてェなもんで、育ててるガキは子犬って呼んでるんだけど、まあ……これが生意気で、ぶっきらぼうで、でも情には熱いイイ子で。手ェかかるけど、大事な子なんス」すっと薬指へ筆を移しながら、ちらと彼の顔を見やる。少し、ほんの少しだけ、声の温度を落として「だから、鹿子さんみたいな優しい人に、もしどこかの夜で会えたなら、遊んでやってほしいなァって。」小指まで丁寧に筆を滑らせると、星の粉がぱちぱちと光を跳ねるように煌めいた。夜空の一角を飾るような、静かな、でも確かな存在感がある。最後の一本まで乾き切るのを見届ければ手をそっと離して、少しだけ離れてみる。まるで、星座の一部を描いたあと、それが夜空でどう光るかを確かめるみたいな眼差しだった「……うん。やっぱ、めちゃくちゃ綺麗だし。鹿子さんの手、星みてェ」囁くように、ぽろりと落ちた超えだけれどそれは、どこまでも確信に満ちていて)見てみてくれョ。どーだァ?
228:
鹿子 晴匡 [×]
2025-06-09 22:58:42
>牡羊座
(自信満々で、でも照れくさそうで、でも嬉しそう。お互い様の表情で、それに尚更心が弾んで堪らない。赤い星を囲っていく筆の一筋一筋をつぶさと見詰めながら、ふと綴られる声に耳を傾ける。小さく頷く声を相槌に時折彼の瞳に視線を移せば、その表情に、それに話し始めて変わる手元の細かな力加減に、その子を慈しむ温かさが感じ取れた。「そりゃァ勿論。貴方さん達の大事な子犬君さ会えるの、楽しみにしとるよ。」頼みを断る理由なんて何処にも無くて、静かだけれども朗らかに、是とする言葉が自然に落ちた。――やがて小指の端まで夜が乗って、彼の声に目を下ろせば宿る光が瞬いて主張する。「……いつまぁでも見ていられるねェ。目ば離すんが惜しいくらいだ。」その手を引く事も忘れるほどに美しく、けれど自然で、やっと本来の色に染まったような不思議な感覚。問い掛けが無かったら、それこそずっと見惚れてしまうと感嘆が溢れる。「素晴らしいお人だの、貴方さん。色っこ選ぶ目も塗る指先も勿論だばって――人ば育てるもんとしても、充分になァ。」ふっと緩やかに顔を上げた先、溶々たる称賛はその芸術技術に飽きたらず、その絆にまで及ぶ。「……貴方さん、さっき子犬君を“情に厚い良い子”だと言ったけんども、子ってェのは親の背を見て育つもんだ。…だはんで、その子がそう育ったんは、貴方さん達自身が“そう”で、惜し気無くその愛を教えられるお人達でもあるって証に違いねェ。」そのまま滔々と話し始める言葉は読み聞かせのように優しく、揺り籠を思わせる程にゆったりと。視線は真っ直ぐに、柔い微笑みを滲ませて彼に向けられて。「……貴方さんも、時計さんも、とんでもなく立派な親御さんだ。」怒るよりも叱る事、甘やかすより甘えさせる事――“人を育てる”という事の難しさたるや。それが我が身でなくとも、教師として多くを見てきたからこそ、その大役を心の底から褒め上げ労いたくなる。そうなれば早いか、徐と腰を上げて互いの距離をもう少しだけ縮めて、「――えらい、えらい。」星と夜空の浮かぶ手の平を、癖の強い黄白の髪の天辺へ。羽織の袂が彼の顔に掛からないよう左で軽く押さえながら、二度だけ小さな往復で撫でて。それから直ぐに離して腰を戻し、「本当は何かあげられたら良かばってなァ……今はこれが精一杯だねェ。」子供にするようだが、揶揄ではなく至極真剣に。素敵に染めた爪の礼も、絆への労いも、多くの想いをそこに籠めた。「お嫌じゃなけりゃァこれで勘弁してけろ、羊君。」それでも伝え足りないと笑む眉を苦みで垂らして、肩を竦めて首を傾げる茶目っ気で彼を窺う。)
229:
牡羊座 [×]
2025-06-14 20:01:32
>鹿子
(ほんのひと撫でされただけで、世界が一瞬止まったように感じた。もしかしたら本当に止まってたのかもしれないと思わせるほど、心の奥で蓋が外れた音がしたのだ。そこから溢れてきたのは、胸いっぱいに広がる信じられないほどに柔らかな熱だった。形にこそ見えないがそれは安心という名の愛情だ。誰かに「えらい」と撫でられるなんて、こんな歳になってもう二度とあるなんて思ってなかったのだ。その手は軽くて、優しくて、何処か懐かしい。過去に重なる許しではなくて、ちゃんと“今”の己を見てくれてる手だったのがとても嬉しいと感じた。心のどこかにあったちくりとした痛みや弱さ、自分は育ててるつもりでも、果たして”ちゃんと育てられているのか”なんて、誰にも訊けなかった小さな疑問が彼からのたった一言、そして優しい手で撫でられることで、ほどけて溶けていった。元より喋り上手じゃないからだろうか、反射的には何も言葉にできなくなった。感謝とか、照れとか、誇らしさとか、伝えたいことはいくつもあるはずなのに。それらがあまりにも混ざりすぎて、一つの形に落とし込むのが出来なかったらしい。しかし、暫しの間を置いてから「……、ふふっ」と、ふいに口の端が緩んだ。へにゃっと緩んだ表情は不器用で、情けないくらいだらしない笑顔で。こらえきれずに笑いの余韻が喉の奥でくすくす震える。手の甲で口を押さえて、それでもこぼれるのは、あまりに人間くさい“嬉しさ”の滲んだ声音だった「……撫でられンのって、悪くないんだなァ」そう、ぽつりと漏らしたそれは本心以上の本心。思いがけず、こみあげてきた気持ちが、形になって出てしまった。きゅ、と瞳を細めて笑うと改めてその人の顔を見た。夜の灯りを背にしながらもなお、あたたかい光を宿してる彼の眼差し。優しさと、確かさと、穏やかな芯のあるひとだと改めて感じる。「鹿子さんは、褒め上手だ。……人を伸ばすのが相当上手とみたョ」指導者としての姿勢も、きっと子ども達に慕われてるんだろうなと、想像がついた。無理に導くんじゃなくて、自然と“ああなりたい”って思わせる人。そういう人こそが“教える者”に相応しいとも。彼が撫でた余韻の残る自らの頭部にそっと触れて)貰いすぎなくらい嬉しい物を貰ったなァ
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