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自分のトピックを作る
40:
レアリゼ [×]
2023-10-22 10:48:05
>>39様
「あら、勇者様でしたか?ごめんなさい、間違えてました」
口元に手を添えて笑いながら、剣を拾う青年の姿を見つめる。先程の炎は相当な火力のものだった。受け止めていれば酷いことになっていたのは間違いないだろう。それはそれでと思ったが、やはり燃やされるよりは斬られる方がいい。
青年が立ち上がり、切っ先をこちらに向けて質問してくる。普通なら適当に誤魔化すか、そもそも答えない。しかし、相手は良い人柄の青年だから、それに免じて教えてあげてもいいだろう。そう考え、一旦鋸の回転を停止させて、身振り手振りを加えて話し始めた。
「臭い匂いって、ありまよね。一口に臭いと言ってもそれなりに種類はありますけれど、一番苦しいのはドブとゴミと汚泥とが混じった匂いだと思ってます、
。それもその場限りじゃない、年単位で洗われていないものです」
「鬱陶しい音、あなたもたまにそう思う音を聞くこともあるでしょう?こちらも種類はありますが、私が一番鬱陶しいと思う音は、蝿が私の回りを飛び交う羽音や、得体の知れない虫が私の体を這いずる音ですね」
「私ね、ずぅっと匂うんです、聞こえるんです。そういった一番不快な悪臭、騒音が。何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も体を洗っても、どんなにどんなにどんなにどんなにどんなにどんなに周囲を払っても、存在しないはずなのに、永久に私を苦しめる……でもね」
回転鋸を振りかぶり、そのまま自分の腕を裂いた。回転は停止しているとはいえ、無数の刃が付いた武器であることに変わりはない。少女の小さな悲鳴と共に、腕からは鮮血が飛び散り、深い切り傷が作られた。
「こうして血を流して叫んでる時はね、何も感じないんですよ!!鼻が曲がるような悪臭も、付きまとう煩い羽音も、全部全部消えるんです!すごいでしょ、ねえ、すごいでしょう!」
まるで世紀の大発見をしたかのような、または欲しいものを買ってもらって喜ぶ子供のような、少なくとも腕を裂いたという事実とはミスマッチな笑顔を浮かべながら、腕の傷を見せ付けた。この傷もまた、飛び散った地で分かりづらいが、既に塞がっていた。
「だから願ったんです。匂いと音を消し去るために、こんな風に長く傷付け合えるような力が欲しいって」
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