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晦冥へ、手向けの百骸【 3L / 人数制限有 】/212


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186: 朽葉 [×]
2022-11-27 23:28:19



>179 千草

もちろんよ。でも、本はともかく――星を映す機械、動くのかしら…。
(差し出された手と彼の顔とを交互に見ては、どこか嬉しそうに微笑みながらその手を取って軽く握る。先導するように歩き出しながら再度見上げた、在りし日の思い出の場所。以前に来た時よりも荒れているような外観は、流れた時の長さを思えば何も不思議なことではない。問題は建物の中が無事か否かだが、あの日のまま残っていると言うことはきっとあり得ないだろう。彼の希望はできるだけ叶えてあげたいと思いつつも、浮かんだ懸念をぽつりと口にして。正面の入口までやって来れば、扉を開ける必要もないのでそのまま建物の中へ。壊れたソファや什器が散乱しているロビーを抜けてから一度立ち止まれば、受付カウンターにかかった”本日の受付は終了しました”の札を見て僅かに視線を伏せて。「……星は、本物で我慢かしらね」そう呟いた声は思った以上に感傷的に響いて、自分の事なのに驚いたように瞳を丸める。狐につままれたような心持ちで数度瞬いては、吐息のような笑みを零して。「図書館はこっちよ。――本は無事だと良いのだけれど」彼の手を引く形で再び歩き出せば奥の階段から二階へと上がって、その足取りは迷いなく。廊下の壁に僅かに残っている天体の写真を順に眺めながら進み、やがて一つの扉の前で立ち止まれば、この部屋の名前を示す取れかけのプレートを見上げて)
プラネタリウムは、天の星を映す天球――だからここは”天球の図書館”と言うそうよ。

(/そう仰っていただけて安心いたしました…!プラネタリウムに併設された私立図書館、と言うざっくりとした設定ですので、細部につきましては描写に必要な場合はお好きに想像していただけましたら幸いです!
展開については、ぜひご提案くださったもので進めさせいただければと思います!)




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