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 愛の勲章 〆 /50


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自分のトピックを作る
41: 荒牧 聖彩 [×]
2022-09-18 22:38:51




了解。──はい、熱いから気を付けてね。箱、開けていい?( 同じものを欲してくれているだなんて、可愛い人だ。そう思ったが、あえて口に出さずに自分の中で留めておき。手早く用意しては溢れないようにゆっくりと運び、彼の前へティーカップを置いてから一言注意を促し。彼は何を買ってきてくれたのだろうか。ロゴを見るに、美味しいことは確定済み。苦手なものはないし、そもそも彼が選んでくれたというだけで嬉しいのだが。何が入っているのかとわくわくするも、ケーキひとつで笑顔になるような食いしん坊だとは思われたくない。テンションを上げすぎないように冷静に努めつつ、彼へと視線向けてゆるりと首を傾げて。和やかな空気の中、なんとなく今なら世間話のように伝えられる気がした。このケーキが好き、くらいの至極軽い調子で話し掛け。ただ内容が内容なだけにまともに彼の顔を見られず、照れ隠しに紅茶を啜り )そういえばさ、さっきの"相談したいこと"ってやつ、あれ嘘だから。仲良さそうにしてたから、あのモデルの子とデートしないでほしかっただけ。





42: 深町 真幌 [×]
2022-09-19 13:43:19




( 飲み物の要望を告げれば、ほどなくして目の前のテーブルに湯気の立つ紅茶が置かれる。お礼の一言とともにティーカップを顔の前まで持ち上げると、独特の甘い香りが鼻腔を蕩かして。紅茶には明るくないけれど、これがアッサムティーであるということは分かる。彼女と付き合い始めてから増えた知識の一つだ。彼女の注意に従って赤茶色の水面に軽く息を吹き掛けていれば、不意の問い掛けに「いいよ」の言葉と頷きで答える。生クリームがたっぷりと使われたショートケーキと、季節の果物がふんだんに乗せられたフルーツタルト。喜んでくれるだろうとは思いながらも、実際にその反応を見るまではどこか落ち着かない気持ちで。やっと飲める温度になった紅茶を一口啜りながら、彼女の様子を伺う。いつ本題を切り出されるのだろうかと、聞きたいような、聞きたくないような複雑な心持ちで居れば、その瞬間は案外あっさりと訪れ。少し身体を強張らせた直後、打ち明けられた予想外の真実に拍子抜けした声が洩れる。同時にどっと安堵感が押し寄せれば、僅かに感情の紐が緩み。普段より打算なくストレートに愛情表現するも、その言葉には証明しようのない厄介な嘘が混ざって )──は? ……なんだ。行くわけないだろ。仲良く見えたかもしれないけど、あんなのただの演技。





43: 荒牧 聖彩 [×]
2022-09-20 18:22:42




うわ、どっちも美味しそう……でもやっぱり、此方かなあ。良い?( 箱を開けると、目に飛び込んできたのはショートケーキとフルーツタルトのふたつで。定番のショートケーキは勿論のこと、フルーツタルトは季節ごとにフルーツが異なるのが魅力的であり。秋の味覚を詰め込んだそれは、とてもカラフルで目を引く。思わず緩んだ頬を引き締めつつ、それぞれを取り出してひとつずつ皿に乗せ。それから自分の方にフルーツタルトの乗った皿を寄せることで、自分は此方が良いと意思表示。もし彼が両方食べたいと思っていたら半分こにしようと、確認の意味を込めて視線送り。切り出した話題に対し、彼からの答えはあっさりとしたものだった。他の子と出掛けるはずない。第一彼はちゃんと自分からことを好いてくれているのだ。そうわかっていても、どうしても不安になる。相手が可愛い芸能人の子なら尚更、可愛げのない自分と比べて勝手に嫌になってしまう。ぶつぶつと文句とも愚痴ともとれるような言葉漏らしつつ、少し距離を詰めて近くに座り。面倒で重いのは自覚済み。それでも大人の対応をできないまま、わざとらしく眉根寄せ )だって、あの子絶対真幌のこと好きだし、すっごく距離近かったし。撮影のとき理想のカップルって言われてたから、もやもやした。彼女は私なのにって。




44: 深町 真幌 [×]
2022-09-22 12:52:06




勿論。聖彩のために買ってきたんだし。( 皿に乗せられたケーキが、部屋の照明に照らされて控えめに自己を主張している。綺麗に彩られ、コーティングによってきらきらと輝く様は、モデルの自分と通じるものがあるように感じないでもない。二種類のケーキのうち、特に彼女の目を引いたのはフルーツタルトのようで、深く悩む素振りもなく早々にそちらを確保している。どうしても決められないようならば半分ずつにする提案の用意もあったけれど、どうやらその必要は無いらしく、彼女に倣ってショートケーキの乗った皿を自分の前へと引き寄せれば、遠慮がちにこちらを窺う瞳に優しい微笑みを向けて。嫉妬心を露わにしながらぶつくさと不満を垂れる彼女は自身が予想していた姿とは180度違い、部屋を訪れるまでの不安が杞憂に終わったことを知らせてくれる。傍に寄ってきた彼女の首の後ろに腕を伸ばし、折り返すように肘を曲げて頭の上に手のひらを乗せれば、〝まさかそんなわけがない〟とでも言うようにふっと小さく息洩らしながら宥めるような声を掛け )向こうだってそんなつもりじゃないって。新人だからちょっと距離感間違えちゃっただけだろ。





45: 荒牧 聖彩 [×]
2022-09-25 22:21:04




( / お世話になっております、背後より失礼します。此処数日少し立て込んでおりまして、お返事までもう少しお時間頂くことになるかと思います……!恐らく明日か明後日くらいにはお返事できるかと思いますので、もう少しお待ち頂けると幸いです。 )




46: 深町 真幌 [×]
2022-09-26 19:17:45




( / お世話になっております。深町真幌の背後です。ご連絡ありがとうございます! お返事は急がなくとも大丈夫ですので、背後様の余裕のある時にでも返信いただけますと幸いです。季節の変わり目ですので、どうぞご自愛ください。 )





47: 荒牧 聖彩 [×]
2022-09-27 22:41:26




……ん、嬉しい。ねえ、一口食べる?( 私のために、だなんて言葉が柔らかく心に響き、無意識に頬が緩んだ。ずっと一緒にいるのに、少し離れたその間に彼が己のことを思ってくれた事実が喜びを連れてくる。些細なことで嬉しくなるのも、嫌になるのも、感情が揺れるのはきっと相手が彼だからなのだろう。フルーツタルトをフォークで一口切り分けて、彼の口元へと差し出してみる。周りには誰もいないのだ、少しくらい積極的になっても罰など当たらない。寧ろ、今だからできることだ。すぐ傍に感じる彼の体温が、心を占める靄をすっと晴らしてくれる。安心すると同時に、満たされた感覚にずっとこうしたかったんだと思い知らされた。堪え性のなさゆえ、同じようなことがあったらまた嫉妬してしまうだろうけれど。自分に言い聞かせる風にして心を落ち着け、嫌な光景を頭から追い出す。大分心が軽くなったとはいえ、あっさり離れる気になれるはずもなく、彼へと寄りかかるようにして甘え。面と向かって言うのは照れくさくて、聞こえるか聞こえないかの声量で"好き"と呟き )そう、だよね……うん、わかってる。仕事の邪魔したくないし、気にしないようにしなきゃね。



( / 寛大なお言葉、ありがとうございます。またお待たせしてしまうこともあるかもしれませんが、今後とも宜しくお願い致します……!背後様もお体には気を付けてくださいね。 )




48: 深町 真幌 [×]
2022-10-02 02:21:50




……機嫌いいな。何か良いことでもあった?( 一口大に切り分けられたフルーツタルトが、フォークに乗って口元まで運ばれる。手ずから食べさせてくれるということなのだろう、好意を分かりやすく表に出すことが少ない彼女にしては珍しいことだった。待たせて気が変わらないうちにと、フォークを支える彼女の手を上から包むように握る。そして、そのまま食べやすい位置まで操って動かすと、一言も発することなくぱくりと口の中へと入れ。途端広がったフルーツ特有の甘味と酸味と苦味を味わうのもそこそこに、緩やかに口角を上げれば、欲しい返答の明確に決まった誘い水のような問いを投げ掛けて。ぴたりと寄り添うように預けられた彼女の体から、服越しに体温が伝わって、触れ合った場所をじんわりと温める。あたたかくて、やさしくて、あまい空間。こういう瞬間が〝幸せ〟なんだろうな、と頭の片隅でぼんやりと思う。しかし、目の前の真っ暗なテレビ画面に映ってしまったせいか、この部屋に漂う〝幸せ〟も、彼女の小さく零した言葉も、どこかフィクション染みて感じられ。ドラマのワンシーンのように自身も彼女の方へと僅かに頭を傾け、頭に置いた手をゆっくりと二、三度髪の表面に滑らせてみる。添えた台詞は、無意識下で相手の行動をコントロールしようとするような言葉で )ありがと。仕事のことちゃんと理解してくれる聖彩だから、何も心配せずに付き合っていられる。


( / いいえ、こちらこそお返事が遅れてしまって申し訳ございません……! 返信ペースがまちまちなのは私も同じですので、お互い無理することなくマイペースにやりとりができれば嬉しいなと思っております。今後ともよろしくお願いいたします!/蹴り推奨 )





49: 荒牧 聖彩 [×]
2022-10-08 13:18:09




別に何でも──いや、真幌がいてくれるおかげかな。この時間が幸せっていうか。( 彼の手が己の手に被さる。触れたところが温かくなって、それだけでどきりとしてしまう。何でもない、機嫌が良いわけではない。そう否定するのは簡単で、楽なことだ。誤魔化してしまえばそれで終わるのかもしれないが、きっと彼はそんなことを求めているわけではない。せっかく二人きりでいるのに、ここで我慢するのもおかしいだろう。上手く目を見られないまま、本音を吐露して。不安になったり、嬉しくなったり、彼といると感情の変化が大きくて忙しい。ざわつく心落ち着かせながら、そっと目を閉じる。この空間こそが幸せで、今だけは何も気にせずにいられる。彼も今、心地よいと思ってくれているだろうか。彼の方へと視線向け、柔らかな笑みを湛えて言葉を紡ぐ。マネージャーとしても、恋人としても、彼を支えるのが己の役目なのだから。不意に片手を頬へと滑らせ、そっと口付ける。とはいえ、大胆な行動に出られるはずもなく、頬への口付けが精一杯で。すぐにぱっと離れては、何事もなかったかのように振る舞って )此方こそ。いつも頑張ってるの見てるし……でも、無理だけはしないでよ?





50: 深町 真幌 [×]
2022-10-15 16:36:27




( / お返事が遅れた上、突然のご連絡申し訳ございません。背後より失礼します。生活に少々変化があって時間的余裕がないこと、当キャラクターの深町真幌と和解出来ず筆が進まなくなってしまったこと、以上二点からお相手を解消させていただきたく思っております。完全にこちらの都合で、背後様に一切の非は無いため非常に心苦しいのですが、何卒ご理解くださいますと幸いです。お声掛けくださり、ここまでお付き合いいただいたにも関わらず、本当に申し訳ございません……! )





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