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1対1のなりきりチャット
自分のトピックを作る
5294:
ベル・ミラー [×]
2025-12-24 16:15:48
___犯罪者である貴方に頼った事も、契約を結んだ事も、全部私の意思。この判断が間違いだなんて少しも思わない。
( 可笑しそうに落とされた呟きにキッと睨む様な視線を向ける。確かに全てはエバンズを救い出す為で相手にとって彼は“罪な人”と言う位置付けになるのだろう。けれど誰に強制された訳でも頼まれた訳でも無く最終的な判断は己が下したのだ、何も間違いでは無いと言い切り。渡した薬に落ちた紫暗からは心の内が読めなかった。相手の言う通り、彼は永遠と悪夢に魘され薬を飲み、自分自身を責め続けている。誰よりも幸せになって欲しくて、誰よりも救われて欲しいのに、彼自身がそれを良しとしない。相手の紡ぐ言葉の中の一文を拾って瞳の奥が揺れた。「……大勢の人達が亡くなって、その中には妹も含まれていた__“慣れる”なんて無理だよ。…クラークは慣れたの?」簡単にその言葉を言ってのけた相手は慣れたのか、それとも“慣れた振り”なのか、問い掛けには無意識に悲しみが纏い。「何言ってるの、皆に優しいよ。」彼限定、とでも言いたげな言葉には同じく軽く肩を竦め小さな訂正を入れはするものの、「__でも、エバンズさんは優しい世界で生きて欲しい、」と、呟き。その音には慈愛と、願いと、確かな想いが滲むのだがそれもまた自分自身が気付くものでは無く )
5295:
アルバート・エバンズ [×]
2025-12-29 09:36:56
アーロン・クラーク
( 慣れる事など無理だと相手は言うが、あの苦しみの中では“慣れる事でしか“自分を、心を守る術がなかったのだ。『…苦しみに慣れざるを得なかったのは、警部補たちの所為だよ。』慣れたとも、慣れていないとも明言せず、そうとだけ答えると意味深に笑みを浮かべる。大勢の人の心に傷を残した彼らの罪は重い。『あの人だけが優しい世界に守られるなんて、俺には納得できないけどね。』そう言って肩を竦めて見せつつも『_____まぁ、契約だからあの場所からは助け出すよ。また進捗は報告する。見返りの件はまた話そう。』と告げて。 )
5296:
ベル・ミラー [×]
2025-12-29 11:22:23
( 相手は何方との名言はせずに普段見せる時と変わらない笑みを浮かべるだけ。確かにあの場所に居た当時の警察官達は誰も救う事が出来なかったかもしれないが、決して人質を見捨てた訳では無かった筈だ。相手も___彼もまたあの事件の被害者である事は間違いのに。返される言葉の全てに押し黙ったのは“何も言えなかった”から。そんな事を感じられる筈が無いのに、目前に居る相手と、今は遠くに居る彼の重たい絶望が混じり合い息が出来なくなりそうな、聞こえない罵倒や悲鳴に耳を塞ぎたくなる様な、何故だかそんな気持ちになるのだ。相手は、“痛い”と口にしないのだろうか。涙を流さないのだろうか。もう、そう言う事から遠い所に心を置いて来たのだろうか。“悪魔との取り引き”を終えた後は、残った何とも言い表す事の出来ない気持ちを抱えたまま署に戻る事となり。___クラークとミラーの“密会”が終わった数時間後、相手の元には役人が来て居た。『面会だ。新しい弁護士が来てるそうだ。』とぶっきらぼうに告げた男は相手を普段のガラスを挟む面会室では無い、取調べ室の様な部屋へと連れて行き。薄暗い部屋の中、椅子に腰掛けていたのはクラークなのだが、普段のセットされ纏まった金髪は後ろで緩く結ばれた黒髪に、時折闇を携える紫暗の瞳は茶色に、腕時計も、鞄も、スーツも靴も、普段身に付けている物より少しだけ安いものになっている今、果たして相手は気が付くだろうか。男が出て行き2人だけになった部屋の中、相手と視線を合わせたクラークは緩く笑みを浮かべ先ずは何か言葉を発する事無く片手を差し出して )
5297:
アルバート・エバンズ [×]
2025-12-30 01:09:58
( 薬を飲む事が出来ないまま既に数日が経過し、繰り返されるのは同じような取り調べばかり。自供を促すような揺さ振りも増え、何かの拍子に発した言葉を悪用される危険性も考えて反論の言葉も返さず沈黙を貫くようになっていた。身に覚えの無い罪を着せられ心身共に限界に近い状態だったからこそ、弁護士の面会というのは一筋の光のように思えた。拘置所に入れられている今署に居る時の高潔な姿は無く、皺の入ったワイシャツに、何かを隠し持つ事が出来ないようにとポケットさえ付いていない黒いズボン。少し痩せて窶れた顔つきで、目元の隈も深い。---監視に連れられて入った部屋には黒髪の男が1人座っていたが、その姿を見ても、当然クラークだとは思わなかった。目の前に腰を下ろし、差し出された手を握り返して相手と視線を重ねた時、一拍遅れてようやくその正体に気付く。黒髪も茶色い瞳も、何もかもが自分の知っている彼の物とは違ったが、此方を見る表情と顔立ちは確かにクラークのものだ。「……どうして、」と、思わず呟きにも似た声が漏れる。胸には弁護士バッジを付け、政府機関であるこの場所で自分の目の前に立っている。此処で不用意な事を言うべきではないが、一体どういう事かと僅かに眉を顰め、相手に視線を向けて。 )
5298:
ベル・ミラー [×]
2025-12-30 01:46:55
アーロン・クラーク( ウィル・フォスター )
( 薄暗い部屋の中でも相手の目下の隈は主張を貫くものだから、薬が飲めていない事も相俟って心身共に相当のストレスが掛かっているだろう事は一目瞭然。何処と無く覇気の様なものを失った相手と握手を交わし、その骨張った指にも然程力が入っていない事でこれは相当だと内心小さな溜め息をつくのだが。褪せた碧眼と普段とは違う茶色の瞳が交わった事で相手は此方の変装に気が付いたのか、その表情に僅かな驚きと怪しむかの様な色を浮かべて見せた。誰がどう見てもわからない変装では無いものの、それでも己が“アーロン・クラーク”である事に瞬時に気が付いて貰えた事に気分の高鳴りは絶好調と言えよう。軽く手を動かし短い握手を終えた後、口元の笑みを更に濃いものへと変えつつ『初めまして。今日から貴方の担当弁護士になります、ウィル・フォスターです。前任の弁護士は少々手が離せない用事が出来てしまった為、私が引き継ぎますね。』と、すでに正体がバレているにも関わらずそんな戯言と偽名での自己紹介をして見せ。続いて部屋をぐるりと見回す。机の上の録音装置は取り調べでは無い為電源は入っていないようだが、隅に取り付けられている監視カメラは作動しているのだろう。何か物を手渡す為にはカメラをどうにかしなければならないと僅かに目を細め、それからまた笑みと共に相手に視線を向け。『貴方にクリスマスプレゼントがあるんですけど、それはもう少し待って下さいね。…先に今の状況について__どんな気持ちなのか聞かせて貰えますか?』椅子の横に置いてある鞄の中の軽い説明と共に、到底己には関係ないだろうと言われても可笑しくは無い問い掛けを送って )
5299:
アルバート・エバンズ [×]
2025-12-30 11:09:07
( 相手と幾度と顔を合わせていなければ見抜けない変装だったと言えよう。此方を見る表情と口元に浮かべた緩やかな笑みは隠しきれないが、一見すると何もかもが”クラークではない“のだから。引き継ぎの担当弁護士として自分の前に現れたこの男が、無罪を証明しこの場所から解放してくれるかもしれないという一抹の希望は消えていなかった。______どんな気持ちかと、相手にはこれまでにも度々聞かれてきた質問だ。「…俺は無実だ、犯罪組織に情報を流したりはしていない。出るはずの無い証拠が出た事にも…困惑と憤りを感じる、」あくまで冷静に、この状況を説明するに相応しい言葉を選ぶと”お前なら分かるだろう“という意味を込めた視線を向ける。劣悪な環境下で体調も悪化し、自分が犯人だと決め付ける男たちと無意味なやり取りを繰り返すばかり。鳩尾の痛みもかなり定期的に走るようになっていた。「パソコンを調べてくれ、俺が送ったものじゃない。」と、訴えるように告げる。相手が本物の弁護士かどうかなどどうでも良い、自分に接触が許された人物だけが、自分の無実を証明できるのだ。レイクウッド署でも奔走してくれているとは聞いていたが、それ以降の情報は遮断されている。例え接触してきたのが目の前の相手であれ、今はとにかく証拠を探して欲しいと頼まざるを得なかった。 )
5300:
ベル・ミラー [×]
2025-12-30 12:25:41
アーロン・クラーク( ウィル・フォスター )
( ミラー同様に無実を訴える相手の吐露される心の内を軽い相槌を挟みながら愉しげに聞き届けた後。『そうでしょうね、内通者は貴方では無く別に居る。貴方のパソコンから流出した情報は他所から意図的に流されたもので、頭の硬い政府機関の連中は、それに気が付く事も無く無駄な時間を過ごしていると言う訳です。』相手の無実を僅かも疑う事無く全て知っています、とばかりにヒラヒラと片手を閃かせ言葉を並べ立てた最後『ちなみに、本当の内通者はちゃーんとレイクウッドに居るんですよ。』と距離を詰める為僅か身を乗り出す形で微笑み。そうやって“種明かし”をした後再び身体を引き座り直すと、『勿論、貴方が犯人では無いという証拠は直ぐに出します。___でも正直この状況を楽しみたい気持ちもあるんですよ。わかります?FBIの大半は貴方が犯人だと疑っていて、唯一信じているミラーも結局は何も出来ずお手上げ状態。貴方が頼れるのは“弁護士”である俺だけ。そして貴方の無実を証明出来るのも俺だけなんです。貴方のこの先の人生を、俺が握っていると言っても過言では無いでしょう?』すっかり弁護士の顔では無い、何処か恍惚とした狂気すらも滲む表情でやけにゆっくりと言葉を連ね、相手の感情の揺れを見物でもするかのように緩く首を擡げて見せて )
5301:
アルバート・エバンズ [×]
2025-12-30 12:45:45
( 相手がさも当然の事かのように自分の無実を認めた事に、思わず言葉を失う。組織側の人間である相手は真実を知っているだろうと思ってはいたのだが。”本物の内通者はレイクウッドにいる“______その言葉が意味する所は、同じ職場にいた内通者に罪をなすり付けられたという事だ。自分が犯人ではないという証拠を直ぐに出すと言ってのける相手は、今この瞬間、この状況においては、唯一自分を救い出す事ができる強力な存在だった。しかし続いた言葉は、”いつもの“彼らしいもの。タダでは協力しないと言わんばかりに、此方を揺さぶり自分に都合の良いように仕向けようとする。「_____お前が此処に来たという事は、それ以外の道は全て潰えているという事だろうな。」そう言葉にしたのは、この男をもってしか、自分を救い出す術がないという事だと理解していたから。恐らく相手を此処に差し向けたのはミラーだろう。きっと其れが、最後の手段だった。つまり、この男を逃せば自分は無実の罪を着せられ逮捕される可能性が非常に高い状況だという事だ。「この状況では、お前しか頼れない事は理解してる、」とだけ答えて。 )
5302:
ベル・ミラー [×]
2025-12-30 13:25:57
アーロン・クラーク( ウィル・フォスター )
( 心身共にボロボロの状態であっても尚、冷静に今の状況を分析し最善策を手繰り寄せる目前の相手の姿と、涙を流し己に縋る相手の姿___掛け離れたその両の姿を思い背中に走るのは圧倒的な快感とも呼べるそれ。内心歪に笑いながら『その通り、貴方が賢くて良かった。』と頷き。となると己が此処に居る理由もミラーが絡んでいると察しているのだろう。そこで漸く焦げ茶の革の鞄からノートパソコンと一つの袋を取り出す。パソコンは机の上に、袋は開けてその中から相手が何時も服用している安定剤を取り出し___それを渡す事はせずに見易い様に胸の位置で軽く揺らすと『これ、ミラーからの“クリスマスプレゼント”なんですけど欲しいですか?』と問い掛け。『勿論これだけじゃありません。他にも鎮痛剤と睡眠薬も入ってます。』相手が今一番欲しているであろう物は全て此処に…己の手の中に揃っているのだと )
5303:
アルバート・エバンズ [×]
2025-12-30 13:57:47
( 相手が鞄から取り出してちらつかせた袋に入っていたのは、普段自分が服用している処方薬。何一つ薬を服用することが許されない今は、いつ終わるかも分からない苦痛に夜な夜な耐えるしかなかった。せめて安定剤を飲む事ができれば、幾らか楽になるだろう。面会が禁止されてからも、ミラーはずっと自分に薬を届けようとしてくれていたのだということを漸く知る。「…欲しい。此処では薬が飲めないのがしんどい、」と、ミラーから託された其れを渡して欲しいと伝えて。 )
5304:
ベル・ミラー [×]
2025-12-30 15:07:48
アーロン・クラーク( ウィル・フォスター )
( 素直に薬を所望した相手に喉の奥で低く笑う。『そうですよねぇ、喉から手が出る程欲しいですよね。これがあれば貴方の苦しみは何倍も緩和される。』希望を目の前でチラつかせるだけチラつかせて簡単に与える事はしない。ふ、と葛藤を抱えながらも真剣な瞳で此方と取り引きをしたミラーの顔が脳裏を過ぎり、数秒思案する。『___でもね警部補、これを渡すには条件があるんですよ。ミラーには何も言わず渡せと言われたんですけど、貴方に教えないのはフェアじゃないですし___実はね、この薬を貴方が受け取れば、ミラーは俺の言う事を何か1つ聞かなきゃならないんです。拒否権は無い、そう言う取り引きをしたんでね。でも貴方がこれを受け取らないなら、ミラーとの取り引きは無くなる。その代わり、貴方の有罪は確実です。逮捕され、数年間は牢の中。勿論出所してもFBIに戻る事は出来ず世間からも白い目で見られ続ける。…貴方は、どちらを選びますか?』取り引きをしたのは本当だが、その内容に薬は無関係。けれどこの条件を突き付け選択肢を与えた時、相手はどうするのかと興味が湧いたのだ。悩むだろうか、それとも珍しく感情的になって罵声でも浴びせて来るだろうか、実際はちっぽけな絆だったら尚面白い。手に持つ薬を机に置き、ほんの僅かだけ相手の方に移動させて )
5305:
アルバート・エバンズ [×]
2025-12-30 18:26:03
( 薬を飲む事で和らぐ苦痛があるだろうと同意を示しながらも、相手が其れを手渡してくる事はなかった。相手がのらりくらりと続けた言葉には思わず表情を固くする。この男の言う事を聞く、というのは途轍もない危険を孕んでいる事くらい相手はとうに理解している筈だ。そんな危険を冒してまで、自分を救い出そうとしたという事か、と理解して。薬を受け取らない事で其の取り引きが破棄されるなら、薬は要らないと突き返す事を選んだだろう。しかし______無実の罪を背負い逮捕されるというのは、あまりにもリスクが大きかった。ミラーを犠牲にすべきでは無いが、このままなす術もなく罪をなすり付けられ有罪になる訳にもいかない。言葉を発する事なく黙り込んでいたものの、少しして顔を上げる。「______其れは、俺とお前の間で成されるべき取り引きだ。無罪を証明して、俺を此処から出してくれ。その代わり、俺がお前の望みを聞く。……薬を届ける事がミラーとの約束なら、それはいらない。」と、言葉を荒げる事なく告げて。今頼れるのが彼だけという現状を思えば、彼の神経を逆撫でする事は避けるべきだ。しかし自分を助ける、という契約がミラーとクラークの間で成されたのなら、それは助けられる自分と彼との間で成されるべきもの。残る薬の受け渡しに関して、自分がそれを受け取らなければ______ミラーを巻き込む事にはならないだろうと。 )
5306:
ベル・ミラー [×]
2025-12-30 20:13:00
アーロン・クラーク( ウィル・フォスター )
( 相手からの返事は少しだけ予想外のものだった。あくまでも冷静に理論的に、そして此方の感情を揺らさず神経を逆撫でしない言葉達。それでいてミラーには何の迷惑も危険も無い取り引きを持ち掛けて来る___これがミラーとの性格の違い、更に言えばFBIとしての…人生の経験の差なのだろうかと珍しく分析を巡らせながら、次は表情をコロリと変える。試す様な眼差しから一変、害など僅かもありませんと言いたげなやや幼い笑顔で机の上の錠剤と、薬の入ってる袋を相手の目前まで滑らせて。『冗談です。貴方がどんな反応をするか見てみたかっただけ、薬はちゃんと渡しますよ。ミラーとの約束ですしね。』薬では無く“相手を助け出す事”が本来の契約なのだがそこは伏せたまま『監視カメラの事は気にしなくて良いですよ、後で何とかしておきます。』と付け加え鞄から新品のミネラルウォーターを取り出しそれも手渡して。『貴方と取り引きするのも魅力的ですが、今日は気分が良いんです。だから“無償で”。』笑みを浮かべたまま、相手が薬を飲むのを見届けた後は、自身のノートパソコンから証拠品として保管されている相手のパソコンが不正アクセスを受けていた事がわかる様に、隠されていたログの表面化をあっという間に済ませ。『___はい、終わり。貴方の仕事ぶりは評価に値しますが、こんな事も出来ないFBIには心底呆れますね。』パソコンの画面を相手に見えるように回しつつ、ついでにFBIの仕事ぶりにケチを付ける事も忘れずに )
5307:
アルバート・エバンズ [×]
2025-12-30 20:30:03
( 冗談だと言って相手は笑顔を見せたが、其れを直ぐに信用することが出来なかったのはこれ迄の相手の行いの所為だろう。ミネラルウォーターを手渡され、苦痛を和らげる唯一の手段である薬を飲むようにと促されれば、それに抗う事はしなかった。薬が直ぐに効果を発揮する事を願いながら、安定剤と鎮痛剤を飲み込んで。目の前でパソコンを叩いた相手は、ものの数秒で作業を終えたようだった。「此れで_____本当の内通者が明らかになるのか?」と尋ねる。其の問いには、今すぐにでもこの場所から解放されたいという願いが滲んで居ただろうか。FBIは仕事が出来ないと言いたげな言葉が紡がれたが、サイバー犯罪の捜査で裁判所の許可が降りない限り、FBIは安易にハッキングする事は出来ない。正式な手順を踏んでいるのであれば、犯罪組織とスピードが異なるのは当然と言えよう。相手の言葉に反応する事はせず「組織に情報を流していたのは誰なんだ、」と尋ねて。 )
5308:
ベル・ミラー [×]
2025-12-30 21:10:26
アーロン・クラーク( ウィル・フォスター )
( 胃に落ちた錠剤が溶けその力を発揮するまで、どれだけ早くても30分以上は掛かる筈。それが長いか短いかは相手次第だが、少なくとも薬を飲めたと言う安心感はその心を満たすだろう。だからだろうか、張り詰めていた心が僅か緩んだのか何処か急かす様な問い掛けに困った様に笑うと『そうですよ、貴方は直ぐに自由の身になれます。』と肯定した後。『名前はポール・アドキンズ。レイクウッド署の情報セキュリティ課に配属されているんですが、刑事課の署員と顔を合わせる事は殆ど無いでしょうし、知らなくても不思議じゃない。』あっさりと本当の内通者の名前を告げ。勿論彼は今こんな所で裏切りが発生しているとは思っていないだろうが、組織のメンバーが1人や2人居なくなった所で特別支障は無いし、ミラーとの取り引きやこの状況の方がよっぽど愉しく魅力的なのだから、罪悪感も勿論ある筈無く。___徐に立ち上がるとあっという間に相手の横に立つ。そうやって腰を折ると何の断りも無く両手を相手の頬へ添え『…こんなに窶れて。でも貴方が此処で過ごすのは今日だけ。あと1日、辛抱すれば良いんです。簡単でしょう?』その指先を緩く動かしながら何を考えているのか、まるでありったけの優しさを与えるかの様に、そうして諭す様に、ね?と同意を求めて )
5309:
アルバート・エバンズ [×]
2025-12-30 21:51:45
( 相手は躊躇する事もなく、本当の内通者の名前を口にした。その名前の人物に心当たりはなく、同時に刑事課の見知った署員でなかった事に何処か安堵したのは、身近な人物からの恨みを買って悪意を向けられた訳ではないと思えたからか。この男は犯罪組織の幹部で、これ迄も散々苦しめられてきた______けれど、今この絶望的な状況から確かに自分を掬い上げてくれた、其れが出来る唯一の人物だった事は間違いない。「……助かった、」と一言だけ感謝を述べて。此れで自分が内通者ではないという証拠が直ぐに公になる筈だ。不意に頬に手を伸ばされると僅かに身体は硬くなるのだが、優しく紡がれた言葉には促されるままに小さく頷いて。善意や優しさとは掛け離れた所に居るこの男の事だ。信用すべきではないだろうが、今回の件については感謝せざるを得なかった。 )
5310:
ベル・ミラー [×]
2025-12-30 22:46:34
( 相手が溢したのは珍しいお礼。この状況下で相手が縋れるのは自分だけで、己は相手の望みを叶え見事助け出すのも目前と言えよう。『囚われの“プリンセス”を助け出す役目を担えて光栄ですよ。』なんて砂糖の如く甘ったるい言葉を何の恥じらいも無く紡いだ後は『次はこんな薄暗い部屋じゃなくて、イルミネーションの綺麗な公園で会いましょう。』暗に出られるのだと言う事を今一度確りと告げ再び自分の席へと戻り。___面会時間は凡そ1時間、けれどその中で相手の無実を証明する証拠を出したのはほんの数分。後は全て一方的な雑談に回しただけの事。相手がたった1人孤独に耐えなければいけないのは今日だけで、明日の朝一番で本当の内通者の存在が明るみに出て拘留は終わる。それと同時にレイクウッド署にも相手は無実だったと言う連絡が政府機関から入るだろう。たった一言の謝罪で全てを終わらせようとする役人達に激怒し、それ相応の処罰を求めた警視正の行動は自然な事で。残るはクラークとミラーの間で交わされた契約だけとなった訳だが___「薬を渡してくれた事も、エバンズさんの無実を証明してくれた事も、……ありがとう、」釈放の後、念の為に1日だけ検査入院を、と無理矢理病院に連れて行かれたエバンズには内緒で、今カフェで顔を合わせている相手は今回の件の立役者。先ずは確りとお礼を述べるのだが、緊張が抜けないのは契約内容がまだ不明だからで )
5311:
アルバート・エバンズ [×]
2025-12-31 08:04:29
アーロン・クラーク
( 彼を犯人と決め付けていた政府機関の役人たちは、流出した極秘資料が外部から送り付けられた形跡を見つけると謝罪もそこそこに彼を解放した。一瞬で終わる事に何日も掛けていたFBIの行動の遅さには呆れるのだが、自分が彼を救い出す貴重な任務を遂行し感謝されたのだから良しとしよう。カフェでミラーと顔を合わせて礼を言われると、機嫌の良さそうな顔で『気にしないでよ、ミラーと警部補の役に立てて良かった。感謝されるって気持ちが良いね。』なんて言って朗らかに笑って見せる。まるで無償の善行をしたかのような言動だが、当然相応の“見返り”は貰うつもりだった。『今回、ミラーと警部補の両方と話をして、お互いを思い合う”絆“って言うのかな。それに感銘を受けたよ。だから…これは、俺からのプレゼント。』そう言って、液体の入った小瓶を2つ相手の前に差し出す。『相手の為なら、自分を犠牲にしても構わない_____それって、すごく美しい感情だよ。もっと見ていたいと思った。…安心して。困難を乗り越えてこそ、信頼関係は強くなるって言うし、』にっこりと微笑むのだが、相手には此の小瓶の中身が何か伝わるだろうか。『ひとつはミラーが自分で、自分に打つ分。もうひとつは、ミラーが警部補に打つ分だよ。』そう言って、とんでもなく事を言っていながら安心させるようににっこり微笑んで。 )
5312:
ベル・ミラー [×]
2025-12-31 10:18:33
( 表情にも声色にも機嫌の良さが溢れているのだが、それが逆に恐怖を与えて来る事を相手は知っているのだろうか。対照的に険しい表情のまま話を聞き続けるも、軽い音と共に何かの液体が入った小瓶2つが目前に置かれた途端にその表情は一変した。目を見開き、身体が硬直する。この薬の中身を己は知っている___穏やかな波の様に数回揺れた水面も、害などありません的な笑顔も、何もかもが恐怖だ。そして何が一番恐怖かって、それを散々苦しみ続けたエバンズに打たなければならない事だ。「っ、ちょっと待って!」と引き攣る喉から思わず声を上げれば周りのお客さん達数人が此方を見るものだから、結局感情を抑えるしかなく。ぐ、と膝の上で拳を握り締めてから「…これが取り引きだって事はわかってる、でも___エバンズさんは巻き込まないで。薬なら両方とも私が自分に打つ。ね?それだったら良いでしょ?」これ以上の苦しみを彼に与える事は絶対的に避けたいのだと、懇願がありありと浮かぶ瞳で“出来ない”は無しだと言われたにも関わらず取り引き内容の少しの変更を求めて )
5313:
アルバート・エバンズ [×]
2025-12-31 11:29:49
アーロン・クラーク
( 両方の薬を自分に打つ代わりに、彼は巻き込まないで欲しい______まさに、無機質な部屋でエバンズから頼まれた事と同じではないか。“自分は犠牲になっても良いから、代わりに相手を助けろ”と。『…っあははは、!本当、考える事は何処までも一緒なんだね。警部補も同じ事を言ってたよ、自分との取り引きにしようって。ミラーは巻き込まないで欲しいってさ、』可笑しそうに笑うと、目尻に滲んだ涙を拭いながらそう告げる。けれど、そんな言葉あまりに薄っぺらいじゃないか。『2人とも“自分が肩代わりする”ばっかりで飽き飽きしてたんだよ。だから2人の意見を平等に聞いた。なのに……これでも未だ文句があるの?』自分は振り回されているのだとばかりに肩を竦める。言葉尻は穏やかだが、瞳は笑っていない事に相手は気付くだろうか。『それに、お互い“出来ない”はなしっていう約束だったよね。ミラーがその気なら、俺も約束を反故にしたって問題ない。……“あのログ”を捜査したのが犯罪組織の仕業だって分かるように細工をしようか。警部補は、自分が罪を逃れるために別の署員からデータが送り付けられた痕跡を捏造した______可哀想な情報セキュリティ課の署員こそが、謂れのない罪をなすり付けられた張本人だって事になる。何年刑が加算されるかな、FBIでの信用も失墜するね。』相手を追い詰めるため、そんな事を微笑みながら告げる。『これは悪魔の取り引きだ。契約した以上、選ぶしかない。戻るも進むもイバラの道_____身動きなんて取れなくなる。分かってて俺に助けを求めたんだろう?』と、言い聞かせるように穏やかな口調で言葉を続けて。 )
5314:
ベル・ミラー [×]
2025-12-31 13:05:15
( 突如心底可笑しいとばかりに目尻に涙まで滲ませながら笑いだしたその声に思わず反射的に双肩が跳ねた。“警部補も”と言う事はこの取り引き内容を彼は知っていると言う事なのか。すっかり混乱してしまった頭で落ち着けと自分自身に言い聞かせるのだが、今置かれている立場はどう考えても相当不味い。まるで蛇に睨まれた蛙の如く逃げ出したいとさえ思うのに身体は動かず視線を逸らす事が出来ないのだ。逃げ道を塞ぐ様に、徐々に追い詰める様に___人質を取られている人の気持ちは正にこれなのではとさえ思う程。___彼が薬を打たれその大き過ぎる苦しみと恐怖の中、涙を流しながら助けを求めた姿がフラッシュバックし、思わず身体が震える。あの恐怖を再び、明確な己の意思で相手に与えろと言うのか。人の心を持たない正しく“悪魔”。僅かでも感謝したのが間違いだったと揺れる瞳で射殺さんばかりに睨み付けるのだが。この“悪魔”と取り引きをした時点で後戻りは出来ないのだ。「………何時、やればいいの、」唇に血が滲むほど噛み締めた後、聞こえるかも怪しい至極小さな声でこの先の進み方を問うて )
5315:
アルバート・エバンズ [×]
2025-12-31 18:31:20
アーロン・クラーク
( 今からでも彼を有罪に出来ると言った自分の言葉に、相手は観念したようだった。『いつでも良いよ、でも自分に薬を打つ時に、1人閉じ籠るのはなし。警部補の目の前でやる事が条件だ。…そうだ、あのバーにしようか。病院を出たらバーに来るように警部補に伝えてさ、素敵な演出だろう?』と楽しそうに提案する。彼の目の前で自ら薬を打たせる事で、彼の罪悪感を高める。自分を助ける為に、彼女は不要な苦しみを味わっているのだと見せつけるのだ。同時にミラーを自分に縋らせて、自分から離れて行く絶望も味わえば良い。『警部補への連絡は俺に任せてよ。俺の誘いなら絶対に来てくれるから。』笑みを浮かべながらそう言ってスマートフォンを軽く見せて。 )
5316:
ベル・ミラー [×]
2025-12-31 20:18:49
( 彼が病院に行ってる間に薬を打ち、鍵の掛けた部屋の中で1人耐える事が出来れば___その後何事も無かった様に笑顔でまた彼を出迎える事が出来れば、暖かい部屋の中ホットミルクでも飲んで、眠たくなれば同じベッドで眠る…そうしてまた繰り返される同じ日常の中に身を置けば、それで全てOKだったのに。何が素敵な演出だ。「…地獄に落ちろ、」出した事の無い程低く、冷たい声で告げたのはありったけの殺意と嫌悪を纏った音。今この場で殺してやりたいとすら思うけれど契約はどうしたって執行されるのだ。「___やるなら、早くして。」出されたスマートフォンを叩き割りたい気持ちを抱えたまま、視線を逸らす事無く睨む様な瞳で見据え続け、呼ぶのなら早くしろとばかりに )
5317:
アルバート・エバンズ [×]
2026-01-03 05:17:13
アーロン・クラーク
( 怒りを滲ませる相手の言葉にも『情熱的だなぁ、ゾクゾクするよ。』なんて笑って見せる始末。相手に急かされてエバンズの電話番号を押すと電話を掛ける。数コール後に彼の声が聞こえると『出所、おめでとうございます。体調は大丈夫ですか?…実は、貴方を解放した見返りに、ミラーにお願いする事が決まったんです。“あの“バーに来てください、懐かしい遊びをしましょう。』と告げて。バーへの呼び出しに悪い予感がしたのか、焦った様子で此方を問い詰めようとする彼に対して『此れは契約なんです。貴方だって、ミラーを犠牲にしてでも冤罪を免れたかったんでしょう?助けたのにとやかく言われるのは心外です、俺の気が変わらない内に直ぐ来てくださいね。』と微笑むと、一方的に電話を切って。そうして此方を睨んでいた相手に視線を向けるとにこりと笑い『______さぁ、此れで役者は揃った。バーに行こう、カクテルは奢るから。』と、相変わらず演技がかった口調で声を掛ける。同時に牽制の意味も込めて『…文句を言うのは無しだよ、危険を犯して助けたのに何も感謝されないなんて事になったら、気分が良くないからね。』と脅しておくことも忘れない。せっかく言われた通りに力を貸して彼を助けたのに責められてはたまったものじゃないと。エスコートするかのように相手に手を差し出すと、共にローズバンク通りのバーへと向かい。 )
5318:
ベル・ミラー [×]
2026-01-03 10:49:31
( 牽制の言葉にも返事を返す事無く睨み付けるだけ。差し出された手を取る事も無く立ち上がり、自分が頼んだ飲み物のお金だけはきっちりと払うと重たい両足を引き摺る様にしてお店を出て。___BARの中は相変わらず薄暗く独特の雰囲気を醸し出していた。此処には嫌な思い出が多過ぎる。自然と表情は強張り、立ち竦みそうになる足を懸命に動か促されるまま店の奥の方へ進むと、ややして壁に凭れる様にして再び相手に睨む様な視線を向け「…そんなに人が苦しむのを見るのが楽しい?、」と、徐に問い掛ける。あの電話の内容ならばエバンズは間違いなく此処に来る。そうして来たら最後、再び薬により増幅された恐怖を一身に受け苦しむ事になるのだ___もう既に十分過ぎる程苦しんで生きていると言うのに。例え“あの事件”の遺族だったとしても、彼を苦しめる権利は何処にも無いのに )
5319:
アルバート・エバンズ [×]
2026-01-03 12:19:01
アーロン・クラーク
( 今は店として営業していないバーだが、中にはウイスキーやリキュールなどの瓶が幾つも残っている。カウンターの中に入り、グラスを光に翳して汚れていない事を確認すると、カシスのリキュールを開ける。カクテルを作る準備をしながら、相手の問いには自然な雑談のように微笑を浮かべて頷いて。『_____勿論楽しいよ。人が追い詰められた時の表情が好きなんだ、最も人間的で…最も美しいだろう?』そう答えながら恍惚とした表情を浮かべる。『それに、ミラーが苦しめば警部補は自分を責める。“また守れなかった”って。…あの人のああいう顔が堪らなく好きなんだよ。俺にとってはミラーも警部補も大切だから、壊れていくところまでちゃんと見ていたい。自然な感情だろう?』そんな事を言いながらグラスの中身を混ぜていると、バーの入り口の扉が開く。息を切らせたエバンズが立っているのを見ると『…来てくれたんですね。出所して直ぐに呼びつけちゃってすみません。』と肩を竦めて笑う。政府機関で顔を合わせた時と同じく未だ隈は濃い。彼とミラーが顔を合わせるのは1週間と少しぶりくらいだろうか。『お約束通り、警部補が犯罪者になってしまう前に助けました。代わりにミラーが苦しむ羽目になったんですけどね。…まぁ座ってください、今カクテルを出しますから。』と促して。 )
5320:
ベル・ミラー [×]
2026-01-03 13:07:14
( まるでバーテンダーが客との会話を楽しむ様な様子だがその内容は酷く歪んでいた。“大切だから壊れていく所まで見たい”と言う気持ちが自然な感情だと笑顔で言ってのける相手を理解する事は到底出来ない。「…私には一生わからないし、わかりたくもない。」と低く吐き捨てた後は視線を静かに下方へと落とすのだが。今はもう営業していないBARの扉が開いた事で弾かれた様に顔が持ち上がる。そこに居たのは今最も顔を合わせたくなかったその人。会いたかったけどこの場所に来て欲しく無かった___相反する2つの気持ちが複雑に絡み合い、この先に起きる全ての事を想像し泣き出しそうな気持ちになる。クラークがカウンターの中で優雅にカクテルを作ってるのを確認し、足早に相手の元に駆け寄ると、1週間ぶりの挨拶諸々も置き去りに相手の片腕を掴み「聞いてエバンズさん…!、確かに私はクラークと取り引きをしたけどそれは全部私の判断。自己犠牲なんかじゃないし、ましてやエバンズさんのせいだなんて事は少しも無い。これが最善だと思ったから選んだの。忘れないで、」まだ取り引き内容が何かを知らない相手に十分な説明も無いまま、伝えなければと思う感情だけを焦燥を纏った早口で告げつつ、それでも瞳の奥にある覚悟の色だけは消えていないだろう )
5321:
アルバート・エバンズ [×]
2026-01-03 17:18:12
( 病院を出て直ぐにタクシーに飛び乗り、指定されたバーの近くの大通りで車を降りる。裏道に入ると、嫌な記憶の蘇るバーには、“Closed”と書かれた看板が斜めになって掛かっていた。中に入ると、暗い店内には2人の姿。バーテンダーかのようにカウンターでカクテルを作るクラークの姿を認識し直ぐに歩みを進めようとするのだが、それよりも早く相手が自分の片腕を掴んだ事で視線が落ちる。矢継ぎ早に訴えるように相手が紡いだ言葉に首を振ると「_____お前は戻れ、此れは俺とあいつの間で取り交わした契約だ。」とだけ告げて、扉の方へと相手を押しやる。其のやり取りを見ていたクラークは、マドラーで中身をゆったりと掻き混ぜながら『…ミラーが此の店から出た瞬間に、貴方が全ての罪を被る事になりますよ。犯罪組織に情報を売りながら、無関係な情報セキュリティ課の署員に罪を擦り付けた。ログを操作する事なんて造作も無い。何年刑務所に入る事になりますかね、』と告げて。身動きを取れなくなった2人を片目に『今日は、カクテルに“あの薬”を混ぜてみたんです。飲んでから効果が出る迄、注射よりは時間が掛かるでしょうね。…時間が経つごとに恐怖に追い詰められる。』と告げて、相手にグラスを差し出して。 )
5322:
ベル・ミラー [×]
2026-01-03 19:16:14
( たった一言で身動きが取れなくなる程に、彼の言葉は強く或る意味呪いだ。そして一瞬で終わらせず敢えて苦しみが長引く方法を選ぶ彼は紛れも無い悪魔だろう。最も恐れるのは増幅された苦しみの渦中に身を置く事では無く、そんな己を見た相手が自分自身を責め再び過去の痛みを思い出してしまう事だ。受け取らない選択など出来る筈もな無く、冷たくなった指先に力を入れ彼からグラスを受け取る。赤紫がグラスの中で揺れ、カシスの香りが仄かに鼻腔を擽るそれは“何も混ぜられてなければ”とても美味しいカクテルだっただろう。___これを飲んで、このBARを出て1人になる事も、何処か別の部屋に閉じ篭る事も出来ないのだ。「……、」せめてもの抵抗とばかりにクラークを再度睨み付け、2人から少し離れた壁際にある椅子に腰掛けた後、深い息を吐き出してから中身を煽る。薬自体は無味無臭なのだろう、特別変な味や香りを感じる事無く赤紫はあっという間に胃に落ちた。___それからものの数分、ドクン、と心臓が大きく脈打ち言い表す事の出来ない嫌な感覚が全身に広がるのだが、彼の言う通り注射じゃない為じわじわと恐怖が膨れ上がるのだろう、まだパニック発作を起こす程では無いが時間の問題なのは自分自身が一番良くわかった。荒い息が漏れ、掌に爪が食い込む程握り締めながら僅かに俯く。落ち着け、大丈夫だ、と言い聞かせるのだが、やがて小さな身体の震えから徐々に恐怖に追い詰められて行き )
5323:
アルバート・エバンズ [×]
2026-01-03 23:42:12
( 飲むなと叫びたかったのに、相手が其の赤紫のカクテルを呷る姿をただ見ている事しか出来なかった。自分の事は良いから彼女を助けてくれと赦しを乞えば良かったのか、けれど謂れの無い罪を背負って一生其のレッテルと共に生きて行く事はそう簡単に選べなかったのだ。自分の保身の為と言われればその通りだ。直ぐ近くに居るのに何も出来ないという無力感は、“あの事件”を思い起こさせた。また、何も出来ずに自分だけが傷付かない道を選ぶのか、と。『…警部補、其処から動かないで下さいね。“貴方が”ミラーに此の決断をさせたんです。貴方を救おうとしなければ、俺と取り引きなんてしなかったでしょうね。…今回も、其処で見ていてください。』ミラーがカクテルを飲み干したのを見届けると、ややしてクラークはそう言って笑みを浮かべた。彼女が苦しむのは全てお前の所為だと刷り込むように紡がれる言葉。少し離れた場所で立ち尽くしたままでいると、彼は相手へとゆっくり近付いた。そうして、まるで見せ付けるかのように相手の座る椅子の傍らに膝を突き、相手を見上げながらそっと手を握る。『_____ミラー、大丈夫だよ。俺は此処に居る。…こんなに震えて、可哀想に。本当はこんな苦しみとは無縁の筈だったのにね、』呼吸を上擦らせている相手に優しく声を掛けながら、寄り添うように背中を摩って。 )
5324:
ベル・ミラー [×]
2026-01-04 03:22:22
( ___喉を通った薬は体内から静かに、けれど確実に過去の恐怖を増大させ連れて来た。身体がまるで痙攣を起こしているかの様に震え、それを自分の意思で止める事が出来ないのもまた恐ろしい。クラークが傍に来た時には既に残り僅かだった理性は恐ろしい記憶に飲み込まれた後で、手を握られ背中を擦られた事で勢い良く顔を上げると、もうその緑の瞳には彼の姿しか映ってはいなく。あっという間に溜まった涙は頬を伝い大粒の雫となって顎先から落ちる。殆どまともに出来ていない呼吸の合間に「…め、なさ…いっ、ごめ…っ……!、」と、途切れ途切れの謝罪を繰り返すのだが、それが誰に向けたものかは不明。暗い地下室で見た男、助けられなかった沢山の被害者達、そうして幼い少女の姿。数秒の間に様々な人達の幻覚が見えた。目前に居るのがクラークであると認識出来ぬまま、伸ばした指先は彼の服を緩く掴み、離れないで欲しいと訴える。怖くて怖くて、誰かに縋っていないと心を保てなかった。「…1人に、しないで…っ!」身体を無理矢理動かし、彼の首に両腕を回し、懸命に抱き着きながら嗚咽する。___と、見えていた恐怖の種類が変わった。一度大きく双肩が跳ね、声にならない悲鳴が漏れた。“エバンズさん”と唇は動いたのだが、音として出る事は無く、ただ、虹彩には恐怖と別に絶望の色が広がり )
5325:
アルバート・エバンズ [×]
2026-01-04 16:41:12
( 相手が恐怖に沈む姿を、泣きながらクラークに縋り付く姿を、ただ見ている事しか出来なかった。あの時と同じ、頭では動くべきだと分かっていても身体が硬直してしまって動かないのだ。『…この耐え難い恐怖の中にも、警部補が居るんだね。』ミラーを抱き寄せ背中を摩るクラークは耳元でそう囁きながら慈しむように相手の髪を撫で、やがて此方を見て微笑む。『貴方は罪な人ですよね。貴方の存在がミラーを苦しめる。そして、その苦しみの中にも貴方は現れる。_____彼女を自分に縛り付けているんですよ。ミラーは光の側に居た筈なのに、貴方が闇に引き摺り込んだ。』クラークの言葉は、鋭利な刃物のように心に突き刺さる。彼の言う事は間違いではなく、自分と関わりさえしなければ、相手はこんな闇を知る事もなかったのだ。過去の様々な辛い記憶がフラッシュバックし、泣きながら震えている彼女の苦しみは計りきれず、クラークの服を握りしめる手にも力が籠っている。クラークの狙い通り、相手の側に居るべきではないという想いばかりが膨らんでいた。 )
5326:
ベル・ミラー [×]
2026-01-04 17:37:16
( 頭の中に流れる恐怖の映像は実際にあった過去の出来事から、何時の間にか“創り出した”映像に変わっていた。___風景は暗く周りに明かりは無いのにエバンズの姿だけは確りと見える。相手の背後に聞こえる音は恐らく波で、だとするならば此処は海だろうか。名前を呼び、伸ばした手は強い力で振り払われ、己を見る褪せた碧眼は酷く冷たい色が滲んでいる。「エバンズさん」ともう一度呼び掛けたのだが返って来た返事は「誰だ、気安く呼ぶな。」と言う冷徹なもの。相手は己を知らない。___再び映像が変わり足元には少女の遺体。その傍には相手が立っていて矢張り冷たい目をしている。そうして「助けられなかったのか、お前には心底失望した。」と吐き捨て背を向けるのだ。___“エバンズが居なくなる事”“失望される事”が何より恐ろしいのだとこの薬は正直な気持ちを押し上げてくれるものなれど、“毒薬”だ。奇しくも相手が離れなければと思う気持ちと、己が恐ろしいと感じる事は同じ。「行かないで…っ、」と、絞り出した声は小さく震え、至近距離に居るクラークにしか聞こえていないだろう。後は何も言葉無く、ただただ絶望と恐怖の中に身を置き、ややして体力や精神力の限界が来たのか徐々に身体の力が抜けていき彼に身を預ける形となり )
5327:
アルバート・エバンズ [×]
2026-01-04 19:33:51
( 自分が離れて行く事を相手がどれ程恐れているか、知る由も無かった。「____此れは、俺とお前の取引きだった筈だ。…っ頼むから、解毒剤を打ってやってくれ、」相手が苦しむ姿を見ている事に耐えられず、そう言葉を振り絞る。崩れるようにしてクラークに身体を預ける相手と、上下する肩を摩る彼。そして、成す術もなく立ち尽くしている無力な自分。相手が犠牲になる必要など何処にもなかったのに、今苦しみを受けているのは全て自分の為だ。“自分が、闇に引き摺り込んだ”______クラークの言葉は棘のように心を抉る。また“失う“かもしれないという思いは、重くのし掛かるばかりで。 )
5328:
ベル・ミラー [×]
2026-01-04 20:17:25
( 頭の中に流れる映像は電源が切られた様にぷっつりと途切れ真っ暗になったのだが、漠然とした恐怖心は理由無く心身を蝕み意志とは関係無く流れ続ける涙を止める事も出来ず、ただただ力の入らぬ身体を唯一ある“温もり”に委ねるだけ。___真下にあるミラーの柔らかなグレーの髪を梳く様に撫でながら相手からの懇願に再び顔を向ける。一歩たりとも動く事が出来ずに居る相手に『身勝手に闇の中に引き摺り込んでおいて、自分の力で助け出す事も出来ない。…貴方、“ミラーの人生”を壊すつもりなんですか?』目だけは全く笑っていない微笑みで、まるでミラーに寄り添う様な辛辣な言葉を吐き捨てた後。それでも既に虚ろな目で言葉を発する事も出来ない腕の中のミラーにこれ以上の“愉しさ”は望めないと思えば、器用にその身体を支えながら内ポケットから望み通りの解毒剤を取り出し。『俺が取り引きをしたのはミラーですよ。でも、予想以上に愉しませて貰ったので後は貴方たちの観察をする事にします。』と、告げつつ解毒剤をミラーの首に打ち、そのままぐったりしている身体をソファへと横たわらせて。『はい、ドーゾ。お返しします。』態とらしく両手を軽く上げて一歩後ろへ下がり、そのまま位置的に良く見えるバーカウンターの中へと再び戻って行き )
5329:
アルバート・エバンズ [×]
2026-01-06 16:35:38
( 自己犠牲でも、自分の所為で起きた事でもないと相手は言ったが、其れは嘘だ。あの拘置所から自分を救い出す為に_____その為だけに、相手はクラークと契約を結び、襲い来る恐怖に苦しんだ。そして、自分の力だけでは彼女を助ける事も出来ず、クラークに縋り付く姿を見ている事しかできない。無力感が心に影を落としたものの、相手に解毒剤が打たれクラークが離れると、ようやく相手の側に近づく事が叶うようになる。「____っ、ミラー、」相手の名前を呼び、ぐったりしている相手の肩を揺する。そうして棚に何本もストックされているミネラルウォーターのペットボトルを手にするとキャップを開け、始めに注射針を刺された首元を濡らし、相手の口元へと近づける。「直ぐ楽になる、…こっちを見てくれ、」視線が合わない事に焦りを感じ、相手に呼びかけながら頬を撫で。 )
5330:
ベル・ミラー [×]
2026-01-06 19:56:12
( 胃に落ちた薬とは違い、注射器で直接血管を通り流された解毒剤は遥かに短い時間で恐怖を取り去った。けれど身体に残る倦怠感は大きく、過呼吸による酸欠状態になっていた為か指先は冷えてしびれが残ったまま。呼び掛けに応える事も身体を動かす事も出来ず、上手く焦点を合わせる事の出来ない瞳が捉えたのは口元に近付けられたミネラルウォーターのペットボトルで、飲みたいと言う意思で重たい唇を開くが空いた隙間は極僅か。結局少量の水すらも飲み込む事が出来ず、苦しそうに眉を寄せ数回咳き込み、その際口の端から溢れた水は頬とソファを濡らす事となり。頬を撫でる相手の指先の温もりを感じ取れているかは定かでは無い。虚ろな目に真っ直ぐ相手は映っていないものの、たっぷりの時間を掛けて漸く少しばかり呼吸が落ち着いてくると、「……帰りたい…、」とだけ、絞り出した至極小さな声量で告げて )
5331:
アルバート・エバンズ [×]
2026-01-08 18:08:16
( 差し出した水は相手の頬やソファを濡らし、胃の中へと落ちる事はない。苦しそうな様子にどうしようもなく胸が痛むのだが、今自分が相手を不安にさせるような表情や振る舞いをするべきではないと感じ、それを表に出す事はしなかった。相手が絞り出すように紡いだ言葉に頷くと「……あぁ、分かってる。直ぐに帰ろう、」と同意を示す。様々な感情が渦巻いてはいるものの、もうこれ以上この場所に留まっている必要はない。カウンターの中にいるクラークには見向きもせず、相手を家まで送り届けるためソファに身体を起こさせると背凭れにもたれさせて。 )
5332:
ベル・ミラー [×]
2026-01-08 19:05:34
( 全体重を掛ける様にして背凭れに凭れ、その際重たい腕を持ち上げ相手の腕に力の入らぬ指先を引っ掛ける。倦怠感や僅かに残る震えから握るだけの力は無いものの“近くに居て”の意思表示だ。___そんな2人の遣り取りを珍しく黙って見ていたクラークだったが、家に帰るとの話になれば別。契約の1つは達成されたかもしれないがまだもう1つが残っているのだから、それを無かった事には出来ない。『__ちょっと待って下さい。』と言いながらカウンターから出て相手の元に近付くと、スーツの内ポケットから次は液体の入った小さな小瓶を取り出し中身を揺らす様に見せ『…これ、ミラーが飲んだ薬と同じものなんですけど、実はもう1つ契約がありましてね。貴方も飲まなきゃいけないんですよ。…今この場で飲んでもらうか、それともまた日を改めてミラーが元気な時にするか__これをミラーが貴方に打つ姿も唆られますよねぇ。どんなシチュエーションが一番良いかずっと考えてるんですけど、折角だから貴方の意見も聞きたいなぁ。』恍惚とした表情とまるで物語を語るかの様な口調で緩く首を傾けつつ。最後には、『貴方を助ける為に、貴方を苦しみに落とす契約をする、皮肉ですよね。』と締め括り、ぐったりしているミラーに徐に手を伸ばし涙の跡の残る頬をゆるゆると撫でて )
5333:
アルバート・エバンズ [×]
2026-01-09 02:53:43
( カウンターの中で黙って成り行きを見ていた彼だったが、そのままクラークを無視してバーを出る事は叶わなかった。呼び止められ、近づいて来た彼が徐に取り出したのは先ほどと同じ薬の入った小瓶。相手を苦しみに突き落としておきながら、これ以上を求めるのかと思わず絶句する。この男と“取り引き”をすると言うのはこういう事なのかと理解させられる状況だった。この薬を、ミラーが自分に打つ______あの耐え難い恐怖と苦しみを思い出すだけで背筋が凍るのだが、相手の心を守る事も考えなければならない。この状況を覆せないのなら彼に従うしか無いのだが、今相手の意識が朦朧としている状態で終わらせるべきか、それとも間違いなく精神的に落ちている相手にこれ以上の負担を掛けない為に今は避けるべきか。答えなど出る筈もない。弄ぶように相手の頬を撫でる手を強引に掴み離させると、そのまま「…其れを寄越せ。今、自分で飲む。」と告げて。クラークを見つめる瞳には、冷ややかな憎しみと葛藤と恐怖とが渦巻いているものの、振る舞いはあくまで理性的なもので。相手に薬を打たせるという状況はやはり避けたかった。今目の前に薬があるのだから、自分で飲んだって構わない筈だと。 )
5334:
ベル・ミラー [×]
2026-01-09 13:17:04
アーロン・クラーク
( ミラーの柔らかな頬を撫でていた時間は僅か。強い力で以て引き剥がされれば、その行動に可笑しそうにクツクツと喉の奥で低く笑い。至近距離で見る相手の碧眼に渦巻く感情の色は様々で、覗き込む様な角度で暫し何も言わず表情を眺める。薬を飲む事でどんな恐怖に襲われるか___何度も体験している相手が一番良くわかっていて本来ならば嫌だと拒絶したい筈なのに、その恐怖とミラーの心を守る狭間であくまでも冷静に、理性的に振舞おうとするその何と健気な事か。『本当、可愛らしい人ですよね。』と、しみじみ呟いた後は。けれど、望み通り渡す事なく『それも悪くは無いんですけど……やっぱりミラーに頼みます。それが最初の契約だった訳だし、どんな顔で貴方に薬を打つのか見たいですしね。__と、言う事で。ミラーの意識がしっかりするまでは此処に居て下さい。ミラーに付き添ってても良いし、暇なら俺がお喋りに付き合っても良い。此処から出なければ何をしても自由ですが…一歩でも外に出ればどうなるかは、態々言わなくてもわかりますよね。』薬を再び内ポケットに戻してから、“進み方”を勝手に決定しつらつらと説明した後、『お酒が飲みたかったら作りますから、遠慮無く。』なんて微笑み、またカウンターに戻ると自分が飲む分を先に作り始めて )
5335:
アルバート・エバンズ [×]
2026-01-15 01:31:44
( 最悪な状況下で考え得る限りの最善策は、ことごとく打ち砕かれた。自分で飲む事も許さず、相手の意識がはっきりするまで待てと。「______何処までも悪趣味だな、」とだけ吐き捨てると、カウンターの方へ向かう事はせずソファに横たわる相手の側に留まって。取り乱さないよう、表向きはあくまで冷静に取り繕っているが思考はそうはいかない。自分を救う為に相手を苦痛に沈めてしまったという罪悪感は冷たく背中を這い上がって来るのだが、同時に此れは自己犠牲ではないのだと訴えた相手の真っ直ぐな瞳が其れを押し留めようともしていた。自分が相手の近くにいる限り、クラークはそれを“弱み”と見做し相手に危害を加えかねないという不安は、レイクウッドを離れた時の心情とよく似ていた。“身勝手に闇に引き摺り込んだ”というクラークの言葉と、ソファでぐったりしている相手の姿とが気持ちを追い詰め、相手の肩をゆっくりと撫でていた手に思わず僅かに力が籠り。 )
5336:
ベル・ミラー [×]
2026-01-15 14:00:12
( 大きな倦怠感の中でもクラークが相手に伝えたもう1つの契約内容は耳に届き、肩を擦ってくれる手の動きは確かに感じていた。その手に身を委ねる様に双眸を閉じまるで負傷した動物が傷を癒す時の様に微動だにしなかったのだが。緩やかな手の動きが止まると同時にそこに僅かな力の籠りを感じると、静かに瞳を開き相手の表情を確認した後、重たい腕を持ち上げ骨張った相手の手の甲を今度は此方が労る様にして緩く撫でて。「……痛み分けにしよ、」小さく弧を描いた唇から発したのは、何方かが一方的に抱えるものでは無い、言うならば“おあいこ”。この後苦しませるとわかっているのに相手に薬を打たなければいけない絶望は大きく、心情的にはとても“おあいこ”だなんて思えないのだが、この言葉が今一番相手の罪悪感を小さく出来ると思ったのだ。幾らか身体に力を入れる事が可能になり、背凭れから身体を離すと今度は手の甲を撫でていた手を静かに相手の片頬へ伸ばし「…私達は大丈夫。」ね?と微笑んで )
5337:
アルバート・エバンズ [×]
2026-01-21 13:15:58
( “痛み分け”だなんて、相手が本来感じなくて良いはずの痛みを押し付けているのは自分の方だ。相手の言葉に僅かに悲しそうな色が浮かぶものの、重たい倦怠感を感じているであろう中で自分の手の甲をさする相手に何も言うことは無く。「お前を巻き込みたくなかった、」とひと言だけ告げたものの、相手の努力を、葛藤を、思いを無駄にする訳にはいかない。「……彼処から救ってくれた事には感謝してる、…元々は、俺とあいつとの間で成される筈だった契約だ。心苦しく思う必要はない、」と相手の瞳を見据えて。相手が自分をあの絶望的な状況から救い出してくれた事には感謝しかないのだ。けれど本来なら自分とクラークの間で結ばれる筈だった契約に相手を咬ませてしまった。自分に薬を打つという行動を、相手が気に病む必要はないのだと言い聞かせて。言葉自体は冷静なものなれど、あの苦痛を思い返すだけで身体が震えるのもまた事実。相手の手を緩く握り締めていて。 )
5338:
ベル・ミラー [×]
2026-01-21 20:31:27
( 誰よりも繊細で優しい相手の言葉。ちゃんとわかっているとばかりに柔らかな微笑みと共に頷く。___これで終わりならばどれ程良いかと思うものの、悪魔と取り引きした以上あの男は例え地球が滅びる目前であろうとも契約を遂行するのだ。『__互いが互いを思い遣り寄り添う…面白いくらいに微笑ましい姿ですが、俺は苦しんでる警部補を見たいので、…はいこれ。首に刺して此処を押すだけ。中身が無くなったら針は危ないのでちゃんとキャップして下さいね。』案の定カウンターの中から遣り取りを見ていたクラークは、清々しい程綺麗な笑みと共に、注射器の危険性までもを説きながらそれをミラーに渡し。___手の中の注射器は酷く冷たく重たかった。実際は拳銃よりも、手錠よりも、断然軽いものの筈なのに、“心を殺す”凶器だからだろうか。首元に刺すと言う事は相手は刺される瞬間を見る事が出来ない為、より大きな恐怖を感じてしまうだろう。今すぐ握り潰し粉々にしてやりたい気持ちが膨れ上がるものの、そんな事をすれば相手は今度こそ犯罪者として逮捕されてしまう。「……エバンズさん、ごめんね。」傍らに立つクラークを睨み付けてから、震える感情を押し殺す様に相手を真っ直ぐに見詰める。それから注射器のキャップを外し、深く息を吐き出した後。片手は相手の頬に軽く添え、一度親指の腹で撫でてから相手の首筋に注射針を突き立て中の液体を体内へと流して )
5339:
アルバート・エバンズ [×]
2026-01-28 03:51:03
( 相手に罪悪感を抱いて欲しくない______それは間違いなく本心だ。けれど、そんな冷静な言葉を紡ぎながらも本当は逃げ出してしまいたい程恐ろしかった。やめてくれと懇願したい気持ちを懸命に押し留め俯いていたものの、相手の指先が首筋を撫でると其れだけで身体が強張る。謝罪と共に首筋に針が刺さり、冷たい液体が入ってくる嫌な感覚。ゾッとして反射的に振り払うように動かした右手は注射器に当たり、針が折れる事こそなかったものの其れを弾き飛ばして床へと乾いた音を立てて打ち付けられた。薬が体内に回り始める中、恐怖よりも先に襲ったのは寒気だった。指の先から少しずつ身体が凍っていくような妙な感覚。床に崩れたままソファに上半身を預けて小刻みに身体は震える。「……っ、嫌だ、…!」寒さはやがて明確な恐怖に変わり、何も見たくないと顔を覆ったまま上擦った呼吸を抑え付けるばかりで。 )
5340:
ベル・ミラー [×]
2026-01-29 13:45:18
( 首筋に針を刺した時の薄い皮膚を突き抜ける感覚、強張った身体、鼓膜に残る注射器が落ちた音、上擦る呼吸音と悲痛な声。途端に襲い来る罪悪感に伸ばした手は相手に触れる事は無かった。それよりも先に側に居たクラークが相手の身体を包む様に抱き竦めたからだ。『__可哀想に、ミラーは本当に酷い事をしますね。』優しく背中を擦りながら、苦しむ相手の耳元で囁くのはそもそもの元凶には触れぬ“ミラーが悪い”と言う言葉。そうして今寄り添って居るのは自分なのだと言う様に相手の顎先に手を添え僅か顔を持ち上げると、その碧眼に自身の姿を映しながら『大丈夫、俺が貴方の側に居ます。何が怖いですか?』あくまでも穏やかな表情と共に問い掛けを。勿論“酷い事”に反射的に反論したミラーには『違わないでしょ。警部補に薬を打ったのは紛れも無くミラーなんだから。』と、真っ向からの切り捨ても忘れずに )
5341:
アルバート・エバンズ [×]
2026-02-01 04:05:12
( 記憶に呑まれ、既に今を認識する事が困難になっていた。冷たい水の底に居るかのように身体の自由が効かない。ただ触れている温もりが自分をこの場所から引き上げてくれる事だけを朧げに願って、クラークの腕に指を食い込ませて。断片的な記憶が泡沫の様に浮かんでは弾け、鮮明な、残酷な場面が幾度と蘇る。忘れようとしても焼き付いたまま色褪せない幼稚園の悪夢も、犯人が引き金を引く瞬間の歪な笑みも、光を失った若葉色の瞳と血溜まりに投げ出された白い腕も。慟哭する遺族と、記者やカメラの群れ、次第に心を壊して行った捜査員たち。決して消えない罪が、あの事件の記憶ばかりを自分に見せる。更には建物の屋上でミラーの首に注射器を突き立てた男、薄暗い部屋で罪人の様に扱われた取り調べまで、様々な記憶が押し寄せて。「_____っ、違う、赦してくれ、…!」譫語のように紡いだ言葉は何に対するものか。クラークと視線は合っている、けれど目の前の相手を認識する事は出来ず、焦点が合わないまま苦しげな呼吸が唇から漏れる。やがて薬は現実ではない恐怖をも生み出した。刃物を手にした自分の両手は血で真っ赤に染まっている______顔を上げた先、自分が刃物を突き立てたのは紛れもなくミラーなのだ。声にならない声で“ミラー”と相手の名前を口にすると、身体は小刻みに震え始めて。 )
5342:
ベル・ミラー [×]
2026-02-02 19:42:36
( “何か”に懸命に赦しを乞う相手の背を優しく撫でていたクラークの手が止まったのは、震える唇が“ミラー”と動いたから。音は無くとも震える身体と息遣いが恐怖の凡そを示して来た。『ミラーが怖い?それとも__貴方がミラーに酷い事しましたか?』今の相手ではまともに答える事が出来ないとわかっていながら問う言葉は底意地の悪さが滲み出ているもので。相手の顎先を固定し視線を強引に合わせたまま次なる言葉を紡ぐ為薄く開いた唇は、それよりも先にソファから伸びて来たミラーの手によって邪魔された。クラークの手を払う事で相手を拘束から解き放った後は紫暗と緑眼がぶつかる。暫く互いに全く別の感情でお互いを見据え続けたも、笑顔のまま先に肩を竦めたのはクラーク。『…ミラーもちゃんと約束を守ってくれたし、今日の所はこれでひくよ。十分満足出来たしね。…はいこれ、遣り方はもうわかるだろうから俺から口出しはしない。』そう言って取り出した解毒剤はミラーにひったくる勢いで奪われ、クラークが相手から離れれば、次は怯える相手に再び謝罪を落とした後、先程と同じ様に首筋に、今度はこの恐怖心を取り除く為の解毒剤を注射して )
5343:
アルバート・エバンズ [×]
2026-02-04 15:52:58
( クラークが自分に対して何を言っていたのか、意識が鮮明な過去に引き摺られる中では殆ど理解出来ずにいた。首筋に走った痛みに身体は無意識に強張るのだが、悪夢と融合した記憶は解毒剤によって溶けていくように遠ざかり、やがて今を認識出来るようになり。身体には小刻みな震えが残るものの、ソファに手をつくようにして身体を起こす。重たい倦怠感と軋むような身体の痛みを感じながらも、大丈夫だと伝えなければいけないと思ったのだ。褪せた碧眼は未だ不安定な揺らぎを湛えているものの、相手と視線を重ねる。そうしてクラークにも視線を向けると「_____もう満足だろう、」とだけ冷たく告げて。「…タクシーを呼べるか、」と相手に尋ねたのは、互いに運転できる状態では無いながら早く家に戻りたかったから。無機質な拘置所に何日も閉じ込められ、その後がこれだ。一刻も早く安心できる場所に行きたかった。 )
5344:
ベル・ミラー [×]
2026-02-04 18:52:18
( 相手の冷たい問い掛けにクラークは微笑みを浮かべただけで何も言わなかった。けれどミラーがタクシーを呼ぶ為に電話をした行動を邪魔する事も、出て行く2人を引き留める事もしない事から満足したと言えるだろう。___程無くして今は使われていないBARで何をしていたのだ、とばかりに訝しげな雰囲気を漂わせる運転手が来て、指定した目的地であるアパートへと連れ帰ってくれた。部屋の中はどこか肌寒く、電気をつけてからソファに腰掛ける事もせずキッチンに立つと「…うんと甘いホットミルクにしちゃう?」と、振り返りつつ何時もと同じ…を、心掛けた少しだけ悪戯な笑みを浮かべて見せて )
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