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白む空に燻る紫煙 ---〆/5256


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自分のトピックを作る
5206: ベル・ミラー [×]
2025-11-18 00:01:36





( 感情の空気が僅かに変わった時、本人に認識はあるのか瞳の奥が翳る。それを見て、頭の片隅で一瞬クラークとの違いを思った。幼い心が抱えきれぬ程の傷を負い血を流し、それが治る間もなくまた新たな傷に晒される。そうやって長い時間を繰り返す内に、何時しか心は痛みを認識出来なくなる。まるで冷たい氷に覆われた様に__一瞬感情が引っ張られたのは、クラークと少女のでは無い別の類似感を覚えたから。細く息を吐き出す事で感情の揺れをおさめ、「今すぐには無理だけど、リディアちゃんが望むなら必ず返す。」“健気”に対しては触れぬまま、至極真剣な表情でたったそれだけを返した後。滲むのはおさえきれない複雑な感情。笑顔など返せる筈が無いではないか。「…貴女が殺人犯なら逮捕する。だから、正直に教えて欲しい。どうやってミケル君を殺したの?」自分を見て欲しい、と言う事に異様なまでに拘りその為なら手段を選ばない、きっとこの少女はそういう子だ。けれど笑顔の裏の顔を見れる程、時間を共にはしていない。以前相手も問うた問い掛けをもう一度投げ掛けながら、胸に巣食う靄掛かる嫌な感情を感じていて )






5207: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-18 12:48:53

 




リディア・オルセン



( 事件を解決しようと奔走している2人だが、隠蔽しようとすらしていないにも関わらず核心を掴めてはいないようだった。『分からないの?なんにも隠してないのに、』と首を傾げつつも、相手になら話しても良いかと思い徐に身を乗り出す。相手の首に手を掛けようと腕を伸ばすと、突如横から伸びてきた手が其れを阻んだ。警戒心を隠そうともしない鋭い灰青色の瞳、自分の行動に危機感を感じて咄嗟に彼女を守ったつもりなのだろう。遮られた事で相手の首に手を添える事は叶わず身を乗り出すのを辞めると、自分の首に手を掛ける。『…こうやって首を絞めただけ。簡単でしょ、ずっと顔を見てたのよ。命が消える瞬間を見てたの、』と答えてにっこり微笑んで見せ。 )






 

5208: ベル・ミラー [×]
2025-11-18 15:41:04





( “隠していないから”より複雑になっているのだと頭の片隅で思った刹那、身を乗り出した少女の腕が躊躇いなく此方に伸びたのを捉え、反射的に僅か身を仰け反らけるのだが。その手が此方に届く前に横から長い指が少女の細い腕を掴んだ。一瞬にして緊張に包まれた取り調べ室の中で、息を飲み隣の相手に頭を向けると、鋭い眼光を宿した横顔が映りそれだけで安堵が胸に落ちる。深呼吸一つで気持ちを立て直し、再び目前の少女を見据え「…途中で、やめようとは思わなかった?」既に出ている検死結果から絞殺の可能性は無いとされていながらも瞳には僅かに怒りの色が乗る。___と、その時、取り調べ室の扉がノックされ隙間から署員が顔を覗かせた。『警部補、ちょっと、』室内をぐるりと見回し相手に視線を向けると、扉の所まで来た相手に【イーサン・キャロル医師】が書いた司法解剖結果の書類を手渡しつつ何とも言えない微妙な表情を浮かべて )






5209: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-18 20:20:35

 




( 目の前の相手の瞳には怒りに似た色が浮かんでいる。『別に、思わなかったわ。目の前で命が消えるのを見る機会なんてないから、美しいと思ったの。』と、悪びれる事もなく答えて。---取調室の扉が叩かれ、顔を覗かせたのは捜査官の1人。視線が合い呼ばれると立ち上がって扉に近づく。手渡されたのは司法解剖の結果。目を通し、思わず眉間に皺が寄る。医師の判断によって導き出された死因は自然死______つまり事件性そのものが否定された事になる。捜査自体が必要なくなるという事だ。幾ら少女の証言があれど、その犯行を証拠づけるものはない。薬瓶の指紋も殺害に直結するものではないという判断になるだろう。この状況では何を言おうと、捜査の継続が不可能な事は長年刑事事件に携わってきた為理解できた。「…分かった、下がって良い。」と捜査官に告げると、取り調べが行われているデスクに戻り、録音を停止する。「お前の言い分は分かったが、もう帰って良い。」と一方的に告げ。 )





 

5210: ベル・ミラー [×]
2025-11-18 21:29:59





( 少女の感性はどうしたって理解出来ない。尚も問い掛けを続けようとしたが、それよりも先に今まで一言も言葉を発さなかった相手が一方的な聴取終了を告げた。それが相手を揺さぶる目的では無い事は声色からも録音を停止したその行動からも伝わるのだが。「待って下さい、まだ聞きたい事が__、」流石に納得がいかないと声を上げようとして、語尾が萎んだのは先程捜査官が持って来た書類を見せられたから。“自然死”その文字が何を意味するか…この聴取だけでは無く事件捜査そのものの終了だ。真実はどうであれ目の前の子供は殺人を認めているのに。思わず困惑と不服の滲む表情で相手を見るが、こうなってしまえば捜査続行は不可能で、どうする事も出来ない。リディアもまた受け入れ難いとばかりに椅子から飛び降りると、『何でよ、私の事逮捕するんでしょ?だから此処に呼んだんでしょ!?』相手の態度も、冷たい瞳も、一方的な聴取終了も、何もかもが気に入らないとばかりに詰め寄って )






5211: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-19 00:30:05

 




( 相手は書類を見て、捜査が打ち切りとなる事を直ぐに理解したようだった。聴取を切り上げる事について不服だとばかりに詰め寄った少女は、先ほどまでとは違い素直な感情を露わにしていた。彼女が関わっている可能性は十分に考えられたが、真相は闇の中。「お前がどう言おうと、聴取は終了だ。逮捕はしない、大人しく孤児院に戻れ。」と、少女を見下ろして淡々と告げて。犯人だと認められる事、自分の仕業だと公になる事をたった11歳の彼女は望んでいたが、良いか悪いか其の歪な願望は叶わない。最後まで自分への反抗的な態度を崩さず此方を睨みつけていた少女は、院長に連れられて署を後にして。---ミケルの母親に、医師の判断により突然死と結論付けられた事を伝えた帰り道。納得がいかないのだろう、本当に事件性は無いのかと何度も尋ねられ、リディアについても調べて欲しいと訴える母親に捜査の終了を伝えるのは精神を擦り減らすものだった。車を止めたコンビニの駐車場で、溜め息と共に背凭れを倒す。拭きれない不完全燃焼感を感じ、直ぐに署に戻る気にはなれない。沈黙の車内には重い空気が漂い。 )






 

5212: ベル・ミラー [×]
2025-11-19 13:32:45





( ___“自然死”の結果、捜査終了を告げた時の保護者の反応は真逆だった。殺人事件は痛ましい事であるものの、院長は緊張の中に隠しきれない安堵の色を滲ませ、ジョイは対照的に涙を浮かべながら捜査続行を訴えた。___重たい空気が充満する車内、互いにやり切れない気持ちを抱えたまま暫く無言で居たものの、暫くしてシートベルトを外すと「…コーヒー買って来るね。」と一言告げ店内へ。相手用の微糖と何だか物凄く苦い物を飲み下したい気持ちで無糖のコーヒーを買い車内に戻れば、微糖の缶を相手に手渡しつつ、プルタブを開け中の黒を呷り。普段は絶対に飲まないそれは僅かの甘みも感じさせる事無く胃に落ち、舌に残る苦味に顔を顰めるのだが、甘さが欲しいとは思わなかった。味わうでも無く流し込む勢いで一気に飲み干した後、前を見据えたまま「…流石に苦しい、」と、本当に苦しく悲しいのはジョイだと思いつつも素直な感情を口にして )






5213: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-19 14:28:45

 





( 相手が買ってきた微糖のコーヒーの缶を開け、中身を呷る。少女の供述を全て信じ切る事は出来ないながらも、もう少し詳しく調べる必要はあると感じていた。だからこそ、強制的に捜査を終了せざるを得ない状況に蟠りが残るというのには同意でき。しかしこうなって仕舞えば新たな証拠や他殺の可能性を立証できない限りは現場でどうこう出来る事ではないと理解しているからこそ、互いにやりきれない思いを抱えながら手にした缶に視線を落とす事しかできずに。---ミケルの一件が事件性のない突然死と判断されて数週間。緊急性の高い立て篭もり事件として、刑事課に連絡が入る。雑貨や食品を扱う小さなマーケットから、少女の声で助けて欲しいと通報が入ったというのだ。店員とみられる男が居ない隙を見て電話をしたという少女は、怖いから女の人に助けに来て欲しいと訴えたと______其れによって白羽の矢が立ったのがミラーで、相手と共に現場に急行する事となり。 )






 

5214: ベル・ミラー [×]
2025-11-19 21:23:56





( 何を言った所で覆る事は無い、強制的な捜査終了の嫌な余韻は数日続いた。けれど他の事件も舞い込んで来ると言うもので、漸く気持ちを切り替える事が出来たと感じた今日この日。立て篭もり事件の一報が入り現場に駆け付けた時には既に周りには人集りが出来ていて、既に到着済みの警察官の姿も。その内の1人の捜査官から、小学生くらいの女の子を人質に男が立て篭もっている事、男はこの店の店員で、説得にも聞く耳を持たず無言を貫いている事を告げられ緊張が走る。周囲にこれだけ警察官が居れば通報があった事は直ぐに男にもわかるだろうし、それによって人質に危害を加えられる可能性もあるだろう。少女の要望通り、女性である自分が出来る限りの事をしようと気を引き締め___硝子扉の奥の人の姿を視界に捉えた時、思わず驚愕から言葉が出なかった。人質となっている少女が、一週間前に聴取をした【リディア・オルセン】その子だったからだ。息を飲み、瞬間的に駆け巡った様々な感情を言葉では言い表す事が出来ない。「…エバンズさん、」思わず相手の名前を呼び、隣へと視線を向けて )






5215: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-19 22:31:44

 





( 現場に到着し状況は把握したものの、中に居る男にどう接触したものかと考える。店員の男は説得にも応じず、一方で何かを主張する事もしない。何のために立て籠っているのかもわからない状況なのだ。そんな中で相手に名前を呼ばれ、相手の視線の先を見れば見知った少女の姿が見える。彼女もまた此方を見ていたのだが、視線が重なった瞬間、少しばかり瞳に敵意にも似た色が宿った事には気付かない。「……偶然か?この間の今日で再会するとは思わなかったが、」と言葉を紡ぐ。つまり“女性の刑事を”と要望を述べたのはリディアだった訳で、やはり相手に執着しているようにも感じられるがただ不安だったのかもしれないとも思う。男が要望を言わない以上、少しずつ近付いて、向こうの出方を伺いながら少女の救出を試みるべきだろう。「_____ミラー、行けるか?男の目的は分からないが…出方を伺いながら少女を助け出す。近づいて男が此方を威嚇するような行動を見せたら一度退け、」と指示を出して。 )






 

5216: ベル・ミラー [×]
2025-11-19 22:58:17





( 余りに短期間での予想外の再会に驚きはすれど、状況が状況なだけにそれ以上の感情が湧く事は無かった。少女が顔見知りであれ、今は兎に角人質となっているのだから無傷で保護する事が絶対的な第一優先だ。相手からの指示に「わかりました。」と、頭を縦に動かす事で問題無い事を示すと、大きく深呼吸をしてから緊張感の漂う空気の中、扉の方へゆっくりと歩みを進め。中程まで差し掛かっても男に特別大きな動きは無く静けさが漂うだけ。言い知れぬ不安感や焦燥感を胸に男から視線を外す事無く一歩、また一歩と足を動かし、手を伸ばせば扉に触れる事の出来る位置で一度足を止めると、視線を一瞬少女へと向け、“大丈夫”とでも言うかの様な目配せをして )





5217: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-20 01:36:52

 




( 相手が歩みを進めても、男が大きく反応する様子は見られない。何を目的に少女を人質に立て籠ったのかが分からないものの、彼女も隙を見て逃げ出す事は出来ない状況でSOSを出したと考えると慎重に事を進める必要があった。---扉の直ぐ外までやって来た相手は、此方を見て目配せをする。危険を顧みずに自分を助けに来た相手は、いつも自分を気に掛けてくれる存在。あの男が一緒でなければ、相手はもっと自分だけを見てくれるのに、と独占欲のような感情が湧き起こる。店の中にいる男は此方に危害を加えるような事はしないし、元々立て篭もるつもりさえなかった筈で、ただ自分に操られてその場に留まっているだけ。相手が助けに来てくれれば、それがゴールなのだ。男に不審な動きが無いことから店内に入る事を許可された相手がゆっくり扉を開くと、『お姉さん…っ、怖かった、』と相手にしがみついて。 )






 

5218: ベル・ミラー [×]
2025-11-20 11:09:11





( 男の手元に拳銃など武器の類も確認出来ず、何か反応を示す事も無い。扉に手を掛け、開くと同時に僅かな音が鳴るがそれにも無反応。そのまるで人形の様な雰囲気に眉を顰めるも、それ以上を考える前に此方に駆けて来た少女が腰にしがみつけば、両腕でその小さな身体を受け止めると同時に店の外へと連れ出し扉から距離を取り。「もう大丈夫、何処も怪我してない?」安心させる様に微笑みながら軽く背中を撫で、地面に両膝をつく形で少女と目線の高さを合わせると、頭の天辺から足先までをざっと見、怪我の有無を確認し。人質である少女が店の外に出た事で店内に残る犯人の逮捕も直ぐだろう、後は他の警察官達に任せるとし立ち上がると少女の手を引き相手と視線を合わせるように振り返り問題無い事の表しで一つ頷いて見せて )






5219: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-20 13:54:15

 





リディア・オルセン



( 自分を店の外へと連れ出し、膝を突いて目線の高さを合わせた相手を正面から見据える。綺麗なグリーンの瞳には自分の姿が映っていて、その感覚が初めてで喜びを感じた。相手の目に、今自分だけが映っている瞬間が嬉しかったのだ、此れまで誰も自分を真っ直ぐに見詰めたりしなかったから。そうして再び立ち上がった相手が此方を振り返った後に目配せをしたのは、遠くから此方の様子を窺う、あの男性刑事だった。途端に満たされていた心にはどす黒い靄が湧く。取調室でのあの時も、自分の行動を遮った彼に向けた視線には確かな信頼が宿っていた。思わず相手の手を引くと、振り返った相手を見つめる。『”お姉さんの大切な人が______私に危害を加えようとしてる“の!助けて、あの人に殺されちゃうかもしれない!』催眠を掛ける暗示として小さく指を鳴らしてから、顰めた声で相手に助けを求める。相手が彼に思いを寄せているなら_____催眠に掛かりさえすれば、彼を敵と見做すだろう。自分を守るために、腰に据えた拳銃を彼に向けるドラマチックな瞬間も見られるかもしれないと、無邪気な考えで心の内で笑みを浮かべて。 )





 

5220: ベル・ミラー [×]
2025-11-20 19:49:04





( 合わさる視線、その長い睫毛に縁取られた大きな瞳と緑眼が重なった瞬間、顰めた声で告げられたのは恐怖を孕んだ言葉。“大切な人”その一文だけが何故かはっきりとした音で鼓膜を揺らし___少女の細く小さな指が鳴らした音を最後に何故か意識に靄が掛かった。“あの男から少女を護らなければならない”まるで文章の様に頭に流れ込むそれは己の気持ちでは無いのにそれすらもわからないのだ。エバンズとリディアの間に立ちはだかり、少女を彼から護る様に片手で己の背後に隠す。明るい緑眼は暗く濁り、感情が抜け落ちた様な表情は宛ら人形。そうやって無言のままエバンズを見詰めると、腰に据えた拳銃を抜き、あろう事かその安全装置を外し銃口を真っ直ぐに彼へと向けて )






5221: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-20 23:43:01

 




( 不気味なまでに立て籠っている男に動きがない事を不審に思いつつも、店内に入って直ぐに無事少女を助け出した相手は、そのまま何事も無く戻って来ると思われた。しかし、次に此方を見た相手の瞳には、一切の生気が無いように思えた。少女を背後に庇った後、腰の拳銃に手が伸びるのを見て一体何を考えているのかと言葉を失う。あの少女を救出すると言う目的は同じで、それは滞りなく遂行されようとしていた。それなのに一瞬で状況が変わり、気付けば拳銃の先は自分に向いているのだ。「_____ミラー、」と、相手を制止するように両手を軽く上げ、撃つなと牽制する。「何を考えてる、其れを下ろせ。」静かな口調で、冷静になるように促して。何が起きているのか理解が出来ずにいて。 )





 

5222: ベル・ミラー [×]
2025-11-21 00:08:36





( 一瞬にして誰もが理解出来ぬ方向に変わった状況。それを唯一理解しているのは、不敵な笑みを警察官からは見えぬ角度で浮かべる少女だけ。___相手が両手を上げ抵抗や危害を加える意思は何も無いと示しているにも関わらず、銃口は降りない。その事に周りに居た警察官達も騒めき、狼狽え、けれど、このままでは理解不能ながらエバンズが撃たれる可能性もあると、ミラーに銃口を向ける者も数名居た。余りに緊迫したこの状況でも相手の声は届かず、真っ白で無機質な空間に揺蕩う様な感覚は、何もかもを奪い去る。「……」相変わらず全くの表情の無い顔のまま、少女を背後に庇った状態で一歩、また一歩、と狭い歩幅で相手との距離を詰め、やがてその距離が拳銃を挟み大人1人分の間しか無い程に詰まった時、漸く足を止め「…動かないで。あの子に危害を加えるなら撃ちます。」と。その声は静かで、冷たく、まるで機械の様に抑揚の無いもので )






5223: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-26 23:53:05

 




( 状況が全く読めないながらに緊迫した状況。少女に危害を加えるつもりなど毛頭無いのだが、相手は異様な迄に其れを警戒している様子だった。「______落ち着け、その子に危害を加えるつもりはない。」両手を挙げたままそう告げて、相手の言う通りにその場で静止する。「このまま動かない、お前が彼女を車に乗せてやれ。」危害を加えられることの無い安全な場所まで自分で誘導すれば良いと、自分は少女に関わるつもりはない事を伝えて。それでも相手が銃を下ろす事をしなければ「……撃つなよ、」と牽制した上で、腰の拳銃を外し地面に置く。今は店内で動かない男よりも此の状況の方がずっと危険だと判断しての行動だった。背後で控える警察官たちにも下がるよう合図をすると、同時に銃を下げ撃たないよう手で牽制する。足元に置いた、安全装置を付けたままの拳銃を警察官たちの側に軽く蹴り、改めて危険を及ぼす事は出来ないと示す。「丸腰だ、危害は加えない。何も心配することはない、」と、静かに語りかけるように言い聞かせて。 )





 

5224: ベル・ミラー [×]
2025-11-27 13:28:43





( 相手は確かに要望通りその場で静止した。彼女を車に、との言葉には首を縦に振る事も横に振る事も無くただ真っ直ぐに相手を見据えたままで居たものの。牽制の言葉と共に相手の手が腰の銃に伸びた時、一瞬だけ僅かに何かの感覚を感じたのだがそれが何かはわからなかった。『警部補!』と、周りの警察官達が銃を手放したその行為に危機感を覚え相手の名を叫んだが、重厚感のあるそれは既に相手の手を離れ地面に置かれた後で、張り裂けそうな緊張感は更に広がる事となり。___その一部始終を警察車両に乗る事も、何か言葉を発する事も無く口元に僅かな笑みを携えたまま見詰めるリディアの瞳には、今のこの状況が楽しくて仕方が無いと言った純粋で嬉々とした色が滲んでいて。___視線を逸らす事無く真っ直ぐに向けられる碧眼は静けさを湛えていて、言い聞かせる様に紡がれる言葉はこの状況であっても恐怖一つ滲まない冷静なもの。“心配する事はない”という音が鼓膜を揺らし、胸の奥に沈み、虹彩にじんわりと広がる光が戻った時。「…っ、」思わず身体が硬直した。視線がずれ、瞳に映る拳銃を認識し、次は両手が小刻みに震える。「…私……何を…、」状況を認識出来ぬまま、張り付く喉からかろうじてそれだけを発すると困惑と怯えと様々な感情が混じり合う瞳を向けて )






5225: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-28 19:32:38

 



( 相手の瞳に光が戻ったのを感じると同時に、相手は手放した意識を取り戻したかのように、まるで今初めて自分で状況を理解したと言うような反応を示した。直感的に今の相手に危険は無いと判断すると、手を伸ばして此方に向けられている銃口を下に下げ、相手の手から受け取るように自然な動作で拳銃を取り上げる。安全装置を掛けてから「…その子を安全な車の中に。お前も一緒に居てやれ、」と告げて、少女を安心させる名目も兼ねて2人でパトカーの中に居るよう促す。そして警官たちに問題がない事を告げると、店内に1人残る店員への対応を続け。反応を示さず武器を手にしている訳でも無いため店内に入って確保する事とし、男は抵抗することもなくあっさり確保されて。---署に戻り、リディアと立て籠りの男、それぞれを聴取する必要がある中で、初めの聞き取りを一度別の刑事に任せて相手を待たせた部屋へと向かい。「______落ち着いたか、」扉を開けて中へと入ると、相手に尋ねてから椅子に腰を下ろして。 )





 

5226: ベル・ミラー [×]
2025-11-28 20:35:37





( ___覚えているのは背後に居た少女に呼ばれた事と、何かを鳴らす小さな音だけ。後は意識がまるで自分のものでは無い…更に言えば魂の抜け落ちた抜け殻の様な物体になった感覚の中を揺蕩い、次に気が付いた時は目前に相手が居てあろう事か自分はその相手に拳銃の先を向けていた。あんな至近距離で、安全装置も外し。___あの時の拳銃の重たさと、張り詰めた空気は例え動揺していても感じていた。それを思い出し背中から恐怖が駆け上がったその時、扉が開き相手が部屋に入って来ると自然と視線はそちらに向き。問い掛けに「…少しだけ。」と曖昧な微笑みと共に素直な返事を返した後、「__何であんな…エバンズさんに銃を向けたのか、幾ら考えてもわからないの。信じてもらえないだろうけど、気が付いたらあの状況で、」僅かに視線を落とし自分自身も未だ理解が出来ていないあの時の事を思い出しながは静かに話しつつ、最後にまた視線を持ち上げ「…誰も怪我してない?」と尋ねる。それはリディアの事、立て篭りの男の事、そうして己が相手を含めた誰かを傷付けていないかと暗に含めたもので )






5227: アルバート・エバンズ [×]
2025-12-01 00:16:16

 




( 相手と言い立て籠っていた男と言い、まるで抜け殻になったようで暗い目をしていた事を覚えている。「…あぁ、大丈夫だ。お前にも怪我が無くて良かった、…危険な状況だったからな。」と軽く肩を竦めつつ答えて。周囲に怪我は無かったものの、寧ろ相手が撃たれる可能性もゼロでは無い状況だったと。「あの瞬間、何を考えてた?」と相手に尋ねる。魂が抜け落ちたようなあの状況で、相手は何を考えていて、どういう判断で自分に銃口を向けたのかを知りたかった。「…男は相変わらずの調子だが、武器を所持していなかった。何も話さない理由は分からないが、“立て籠もり事件”についてはリディアの虚言の可能性は高い。事件をでっち上げたとなれば、然るべき機関に指導を委託する必要も出てくる。」と、状況を伝えて。少女から通報はあった事で事件として警察が出動したものの、結果的に男は武器を所持しておらず抵抗も見せていない。そもそも“立て籠もり事件”とは言えないという判断で、少女が虚偽の通報をしたという扱いになる可能性が高いと。彼女を巡り不穏な事件が多々あるというのは率直な感想で、溜め息を吐いて。 )





 

5228: ベル・ミラー [×]
2025-12-01 01:23:51





( 今なら相手の言う“危険な状況”がわかるのに、あの時はそれすらも理解していなかった。丸腰の相手に至近距離で拳銃を向け、背後に控える別の警察官が何時発砲しても可笑しく無い状況だったのに“何も見えなかった”のだ。あの場に居た誰もに怪我が無い事だけが唯一の救いだと軽く頷き、続けられた問い掛けに思案するのだが矢張り何も思い出す事は出来ない。「__…わからない。周りの音が何も聞こえなくて、エバンズさんを認識してたかどうかも、」首を横に振り、説明したくとも出来ないあの時の状況に、自分自身の行動や感情に、若干の苛立ちの色を含み答えるのだが。「…ただ、」と口にしたのは唯一覚えている事があったから。「あの子を守らなきゃって思ったの。そんな事絶対ある筈が無いのに、エバンズさんがあの子を傷付けるんじゃないかって。」普段ならば絶対にそんな事思わないのに、あの時は兎に角それに突き動かされた様に思う。何故そんな事を思ったのかは、また説明出来なかった。「…凄く嫌な感じがする。今のまま、何もせずに孤児院に帰す事には不安が残るし、指導や必要ならカウンセリングも…専門家の力が必要だと思う。」聞かされた状況も矢張り“少女の虚言”が引き起こしたもの、更には証言して欲しい男は沈黙を貫いたままとなれば、“此処”だけでは限界が来る。何となく胸の奥がザワザワと嫌な騒めき方をするのを押し込め「あの子の聴取は今誰がしてるの?」と尋ね。名前を聞き次第「私が代わりたい。」と、要望を )






5229: アルバート・エバンズ [×]
2025-12-01 14:51:20

 





( あり得る筈が無いと思いながらも、まるで少女に操られていたかのようだと感じた。守られるべき罪なき少女を自分が傷付けようとしていたら、確かに相手の行動は理解できる。しかし自分は彼女を傷付ける素振りも見せず、相手も何故そう思ったか説明ができないというのだから、不可思議な状況に変わりはなく。「今はアンバーが話を聞いている。」少女が男性刑事を警戒する事もあり、アンバーに一時的に対応を頼んでいると言いつつ相手が聴取を担当する事には賛成で相手を聴取室に連れて行き。扉を開けると、顔を上げたリディアがパッと表情を明るくして『お姉さん!』と声を上げた。立ち上がったアンバーは此方に近づいて少し声を顰めると『…すみません、警部補。今回の件については殆ど話して貰えませんでした。ミラーと話したいの一点張りで、』と申し訳なさそうに告げる。「…分かった。後は代わる、助かった。」と答えると、アンバーは軽く頭を下げそのまま部屋を出ていき。 )





 

5230: ベル・ミラー [×]
2025-12-01 18:55:17





( ___薄暗い独特な雰囲気を醸し出す聴取室。無垢な笑顔で会えた事が本当に嬉しいとばかりに声を上げた少女を一瞥し、部屋を出て行くアンバーの背中にお礼を述べて椅子に腰掛ける。目前の少女は矢張り無害そのものの幼い表情をするものだから、その赤く小さな唇の隙間を縫って発せられる危険な言葉の数々が一瞬霞むのだ。「…お店に居た男の人とは知り合い?」背凭れに浅く腰掛け、開口一番は挨拶でも怪我の心配でも無く問い掛け。別室に居る男が話をしない、ならばこの少女から全てを聞き出さなければと向ける瞳は普段よりも鋭いもので )




5231: アルバート・エバンズ [×]
2025-12-01 20:58:20

 




( テーブルで向き合った相手と少女、相手の隣ではなく少し後ろで椅子に腰を下ろし2人のやり取りを見守る。直ぐに向けられた“本題”に少しつまらなそうな表情をする少女を見て、やはりあの男に似ていると感じていた。『…知り合いじゃないわ。怒られたの、店の外で遊ぶなって。別にお店の中で騒いだり物を盗ったりした訳じゃないのに。』と、リディアは不服そうにそう答えた。『脅されてすごく怖かった。だからお姉さんが助けに来てくれて嬉しかったの。囚われたお姫様を助けにくる王子様みたいだったわ!』この場所、この状況に似つかわしくない明るい声でそう言った少女は、キラキラした目で相手を見つめる。羨望のような憧れのような、そんな年相応な少女の反応に思えた。 )






 

5232: ベル・ミラー [×]
2025-12-01 21:23:02





( “本題”を前に一瞬表情が変わった少女を見詰めたまま思案する。この子が望むのは堅苦しい会話や疑念が渦巻く空間では無く“愉しい”と感じられる会話や場所。現にまるで御伽噺を語る様な口振りの時は、こんなにも年相応にキラキラと瞳を輝かせるのだから。矢張り“やりにくい”と言う感情が消える事は無く「じゃああの男性は、リディアちゃんがお店の外で遊んでいたのに腹を立てて、立て篭ったの?…武器も持たず、扉に鍵も掛けないで?」一言一言を確認するようにゆっくり紡いでいく。少女は“脅された”と言うが、あの状況でそう捉える人はほぼ居ないだろう。「__今ね、違う部屋で別の警察官が男性に話を聞いてるんだけど、何も話してくれないみたいなの。リディアちゃんは、お店の中であの人と何か話した?」何処か恍惚な色にも見える光を蓄えた双眸から視線は外さず、少女の作った“物語”には触れぬまま更に質問を重ねて )






5233: アルバート・エバンズ [×]
2025-12-01 22:12:00

 


リディア・オルセン

( 実際は、怒られた事に腹を立てて男が立て籠もるよう“仕向けた”訳だが、相手の問いには少し首を傾げて『んー…まぁ、そんな所。』と曖昧な答えを。男にはまだ催眠術が掛かっているのだろう。何も話さないという言葉を聞くと少し肩を竦めて『ほとんど何も喋ってないわ。犯人が何も喋らないのって大変よね、』と他人事のように告げる。自分のように犯行を自供すれば相手のような刑事たちは助かるのだろうと子どもながらに考えたのだが、あの男は催眠から覚めても何も話せないだろうと思えば少し笑う。『あの人無口だから、きっと何も話せないわね。』と付け足して楽しそうに笑って。 )





 

5234: ベル・ミラー [×]
2025-12-01 22:40:45





( “何も話せない”理由は“無口”とは別の所にある気がしたが、それはあくまでも此方の勘繰りで実際には確かめる術の無い事。屈託の無い楽しげな笑顔を見詰め「…じゃあ、最後の質問。」と前置きをしてから少しだけ身体を前のめりに、少女に内緒話を持ち掛けるかの様に顔を近付け「__私に“何か”した?」と潜めた声で問い掛ける。それは後ろに控える相手には聞こえなくて良いと、まるで自分達2人だけの秘密の共有だとでも言うかのような行動で。少女を至近距離で見詰める緑眼には、意識的に刑事としての色を消し、少しの好奇心にも似た色を滲ませるだろう )






5235: アルバート・エバンズ [×]
2025-12-01 22:54:48

 



リディア・オルセン


( 不意にぐっと相手との距離が近づき、煌めくグリーンの瞳を間近で見る事になると少し驚いた年相応の表情を浮かべる。それも束の間、気付いてくれた事が嬉しいとばかりににっこりと微笑み『______私ね、“催眠術”が使えるの。』と声を潜めて答える。催眠術だなんて、大人は信じないだろうと相手の顔を見てくすくす笑う。相手は自力で催眠状態を解いてしまったし、きっと店員の男もそろそろ自然と意識を取り戻すだろう。『大人になったら、もっと長く掛けていられるようになるかしら。プリンセスを守る騎士みたいに、お姉さんが私を守ってくれたらもっと素敵だったのに。』無邪気な響きを持って紡いだ言葉は、逆を返せば“彼を撃てば良かったのに”という酷薄なもの。『もう一度やってみる?』と後ろの彼に視線を一瞬だけ向けて、楽しそうな瞳で相手を見つめて。 )






 

5236: ベル・ミラー [×]
2025-12-01 23:19:13





( 返って来たのは僅かも想像していなかった返事で、思わず至近距離で少女を見詰めたまま沈黙する。心理学的な話で言えば決して“催眠術”が嘘だとは言えないだろうし、実際医療で使う事があるのも知識としては知っているが___こんな幼い少女に出来るものだろうか。それこそ虚言なのではないかと瞳には僅かに疑念が浮かび。けれどもしその話が真実であるならば、あの状況で言葉を発する事も無く微動だにしなかった男性の事も、まるで意識を乗っ取られたかの様に記憶に靄が掛かり、意志とは関係無しにエバンズに銃を突きつけた己の行動も説明がつく。けれど…と。そんな事を考えている途中で、余りに無邪気に紡がれた次の言葉の裏がわかった途端に背筋が凍りついた。あんな距離で発砲しようものなら彼の命は無かったであろう。「っ、…もう結構よ、」瞳に滲んだ恐怖を隠しきれぬまま、静かに首を横に振り身体を引く。催眠術を信じた訳では無かったが、あの時の恐怖を思い出した事は確か。そして仮に催眠術が本当だったとして、それを証拠として少女を逮捕する事は出来ないのだから、どうしたって罰を受ける事は無いだろう。此方から聞く事はもう無いと、少し後ろに座る相手に目配せして )






5237: アルバート・エバンズ [×]
2025-12-01 23:55:40

 




( 相手が催眠術を信じたかは分からなかったが、もう一度彼に銃口を突き付けたいとは思わなかったようでつまらなそうに肩を竦めて見せ。まだ相手と話していたかったのに、それ以上深堀りされる事はなく聴取は終わろうとしていた。立ち上がった男性刑事が此方にやって来て「…今回の件は事件性の無い”虚偽の通報“として処理するが、連日のお前の問題行動は目に余る。一度然るべき機関でカウンセリングと指導を受けろ。話は付けてある。」と告げられる。その言葉に反応すると『カウンセリングなんていらない!勝手な事しないでよ!』と声を荒げて。『お姉さん、もう少し此処で話そう。何でも話すわ、あいつみたいに黙ったりしない。』相手の気を引こうと言葉を紡ぎながら、椅子から立ちあがろうとせず。 )





 

5238: ベル・ミラー [×]
2025-12-02 00:19:39





( 先程まで場違いなくらいニコニコと楽しげな笑みを浮かべたり、時に不貞腐れた子供の様に退屈を全面に押し出したりしていたのに___狭い聴取室に少女の荒らげた声が響いた。それは今まで椅子に腰掛け黙したまま成り行きを見るだけだった相手が、取り調べの終了と共に別の機関への委託の話を出したから。矢張り相手には物凄い敵意を剥き出しにするのだと改めて感じる中で、けれどその声には怒りの他に小さな苦しみの破片も見えた気がしたのだ。椅子から降りず部屋の中に居座ろうとする少女の目前に移動し、少し腰を折る形で目線の高さを近付ける。催眠術への、少女への、言い知れぬ恐怖が無くなった訳では無かったが、このまま此処で長いお喋りを続ける事は幾ら懇願されても出来ない。「お話は終わり。もう家に帰らないと、あまり遅くなったら皆心配するよ。」軽く片手を出し、少女がその手に小さな手を重ねるのならば共に部屋を出ようと )






5239: アルバート・エバンズ [×]
2025-12-02 00:33:36

 





( 先ほどまで相手に見せていたのとは180°違う剣幕で、カウンセリングなど不要だと喚く。警察を動かす程の虚言は子どもだからと許される物ではなく、周囲へ与える影響を理解させる必要があり適切な指導を受けさせるのが大人の義務でもあるだろう。嫌だと喚いていた少女だったが、相手が手を取ると途端に大人しくなる。相手の手を握り返し、少しして言われるがまま歩き始めると、扉を出る間際に此方に睨むような視線を一瞬向けて、部屋を出て行き。---立て籠もっていた男が証言を始めたと言う報告があったのは、その数分後だった。 )






 

5240: ベル・ミラー [×]
2025-12-02 08:45:53





( ___余りに長い時間だったように思えた。今まで沈黙を貫いていた男が急に話し始めたのもまた不可解で、矢張り少女の言った“催眠術”が関係しているのかもしれないと頭の片隅では100%の疑いは既に無くなっていて。「…相変わらず子供に好かれないね。」と、肩を竦め小さな戯言を口にしたのは、大きく纏わりつく疲労感や何かに飲み込まれてしまいそうな自身の気持ちを変えたかったからか。給湯室で淹れた紅茶を相手に手渡し、デスクを挟んだ向かい側のソファに腰掛けると「__あの子“催眠術”が使えるんだって。」唐突にそんな話をし、視線を持ち上げ。「今回の一連の騒動が全て“催眠術”によるものだって言われたら、エバンズさん信じる?」果たして相手はこう言った類の話を信じるのかと表情を伺い見る様に首を擡げて )






5241: アルバート・エバンズ [×]
2025-12-02 11:30:18

 




( ようやく一段落して執務室に戻ってくると、どっと疲労感を感じる。椅子に腰を下ろし背中を預けると深い息を吐き、相手が給湯室から戻ってきて紅茶を手渡されると礼を言って其れを受け取り。「…好かれないどころか、嫌われてるな、」と肩を竦めつつ紅茶を啜る。相手が切り出した話には思わず眉を顰め、相手と視線を重ねた。催眠術を使って人を操り、立て籠もり事件が起きたかのように装い、更に相手に自分へと銃口を突きつけさせたと言うのか。「…そんな事があり得るのか、?」と疑問を口にしたものの、不可解な現象は全て説明がついてしまう。相手が突然自分に銃口を突き付け、少女を守らなければという使命感に突如駆られた理由も、何も反応を示さなかった男がふと我に帰ったように話を始め、何も覚えていないと語る理由も。「いつもの虚言の可能性は高いが…完全にあり得ないとも言い切れない状況なのが、また不気味だな、」100%信じられるかと言ったらそうでは無いが、反対も然り。非現実的なことのように思えるが、否定もできないという状況に嫌悪感を示して。「暫くは例の機関が対応するから問題ないと思うが、彼女の動向は注視しておこう。」と告げて。 )





 

5242: ベル・ミラー [×]
2025-12-02 16:16:35





( 相手の疑問は正しくで、正直な所直ぐに信じられる様な事でも無かった。“催眠術”が全ての原因だと報告書に書く事だって出来る筈が無い。「普通は選択肢から除外されるよね。」何か事件が起きた時に“催眠術”の可能性を視野に入れる事はほぼ100%無いのだから。だが、今回は絶対に有り得ないと言えない出来事が多過ぎた。現に催眠術に掛かっていたと言われた方が納得の出来る事が、実際自分の身に起きていた。「もしあの子の言う事が全て本当で、“ああいう使い方”をこれからも続けるなら、かなり脅威になる。…あの歳で抱えるものが大き過ぎる気もするし。」と、不安を口にしつつも然るべき機関が主となり少女を指導し、時に支えるのならば後は此方が表立ってどうこうする事は無いだろうと頷き。「__撃たないって確信があった?」少しの間を空けて問い掛けたのは、ずっと聞きたかった事。あの時相手の瞳に恐怖の色は見えなかった。拳銃を手放し、至近距離で避難する事も無く立ち続けた相手はどんな気持ちだったのだろうと )






5243: アルバート・エバンズ [×]
2025-12-02 18:33:24

 




( 彼女を巡っては不穏な動きも多い。これ以上騒ぎが起きないことを願いつつ、まずは然るべき機関の対応と指導に任せる事として。相手の問い掛けに再び顔を上げると、あの時の事を思い返す。動揺こそあれど、恐怖は無かったように思う。至近距離で安全装置を外した銃口を突きつけられるという危険な状況ながら、確かに考えてみれば相手に撃たれるとは考えていなかった。「…言われてみればそうだな、あの状況でもお前に撃たれるとは考えていなかった。」と答えて。拳銃を捨て反撃できない状況だった訳だが、相手は撃たないという確信があったのだろう。「撃たれていたら、その時はその時だ。」なんとも適当な言葉を付け足しつつも、相手への信頼があったのは確かで。 )




 

5244: ベル・ミラー [×]
2025-12-02 19:26:41





( あの状況では誰がどう見ても危険だと判断しただろうし、拳銃を突き付ける人間を目の前にして反撃する事も逃げる事も無く、あろう事か唯一持っている武器を捨てるなど正気とは思えないと言われても反論出来ない筈。けれどあの時の相手には何の躊躇いも無かったのだろう。余りに真っ直ぐ断言された言葉に息を飲む。自分で聞いておきながら流石に驚いた。「……そっか。…うん、良かった。本当に。」返って来た言葉を心の中で繰り返し、灯った暖かさはきっと言葉で表す事は出来ない様に思えた。ただ、あの時撃たなくて、相手が怪我をしなくて、良かったとそれだけが残り。続けられた付け足しは危険な目にあった当事者とは思えないもので、思わずじっとりとした視線を投げる事となった訳だが、相手らしいと言えばらしい気もした。「そんな適当な事言ってたら早死にするよ。」と、肩を竦め、その後、こんな遣り取りがまた当たり前に出来る事が嬉しいのか小さく笑みを浮かべて紅茶を啜り )






5245: アルバート・エバンズ [×]
2025-12-02 22:01:00

 




( ______不完全燃焼な幕切れながら、リディアの一件が片付いてから数週間。いつもと変わらない署内に、突如として不穏な空気が立ち込めた。普段通りに仕事をする刑事課のフロアに突然硬い革靴の音が幾つも響き、見慣れない人物達が入って来たのだ。乱れの無いスーツの胸にはバッジを付け、友好的な態度など一切持ち合わせていないと言わんばかりの厳しい表情でフロアを見渡す。そうして令状のような物を取り出すと『とある犯罪組織に、警察の内部情報が流出した。レイクウッド署が流出源と見て、これより強制捜査に入る。』と唐突に宣言して。フロアの署員たちも状況を飲み込めず騒つく中、何事かと執務室から出て来ていたエバンズも同様に眉を顰め困惑した様子で思わずミラーに視線を送る。状況が読めないと首を振ったミラーから再び男たちに視線を戻した時には、男たちは証拠品を押さえようとフロアに散り散りになった後で。 )





 

5246: ベル・ミラー [×]
2025-12-02 23:04:12





( ___一瞬にして空気が変わり騒めくフロア内で署員達は状況を理解出来ぬまま、無遠慮に歩き回る男達と接触しない様にと反射的に壁際に寄る事しか出来ず、それはミラーも同じだった。壁に背を付ける形で成り行きを見守る事しか出来ない時間が凡そ数十分。やがて男2人が相手の横をすり抜けて警部補執務室へと足を踏み入れた事で、更に空気が変わる。棚の物を全て取り出し勝手に中身の書類を確認し、相手が綺麗に片付けているデスクの上も今や書類まみれ。マグカップは隅へと追いやられた。引き出しを開け中の物を一つ一つ険しい顔で凝視し、最終的に唐突な強制捜査は相手のノートパソコンにも向けられ、男の1人が扉から顔だけを覗かせ『アルバート・エバンズ警部補だな。パソコンのパスワードを、』と、顎で部屋の中に入る様にと促して )






5247: アルバート・エバンズ [×]
2025-12-02 23:38:33

 





( 署内を無遠慮に引っ掻き回す男たちは、その様子を見ていた自分の横を通り過ぎ断りも無く執務室の中へ。ファイリングされた書類も何もかもを無造作に引っ張り出している様子に「____捜査資料を乱さないでくれ、」と不愉快そうに眉を顰めて告げたものの、男たちは聞く耳を持たない。やがてパソコンのパスワードまで求められては「全員分のパソコンの中まで確認するつもりか?急ぎの仕事を抱えている署員も居る、捜査の邪魔はしないでくれ。」と告げながら、求められたパスワードを入力する。強制捜査の権限を持っているとは言え、あまりに横柄だというのが印象だった。 )






 

5248: ベル・ミラー [×]
2025-12-03 00:03:12






( 正確なパスワードによって画面が開けば、男は静かに椅子に腰掛けマウスに手を乗せた。散々荒らされた執務室にはクリック音やタイピングの音だけが響き、次から次へと中の情報が開かれていく。『当然、全署員のパソコンを確認させてもらうが__今最も重要視しているのが此処だ。我々は“内通者”の存在を疑っていてね。捜査の邪魔をするつもりは無いが、暫くの間監視はさせてもらう。』パソコンの中身を確認している男は無言、代わりに丁寧にファイリングされた書類に目を通していた男が、相手に視線を向ける事無く淡々と答え。“内通者”として今一番に誰が疑われているのか、このたった一回の遣り取りで鋭い相手は勘付くだろうか。パタン、と音を立てて閉じられたファイルは元の場所へと戻され、そこで漸く男が相手を見た。『…貴方には聞きたい事が山のようにある。この時間、使われていない部屋はあるか?』相変わらず淡々と、けれど拒否権は無いとばかりに嫌な威圧感を放ちながら扉を一瞥して )






5249: アルバート・エバンズ [×]
2025-12-03 00:30:02

 




( 此の場所を最重要視している_____つまり、この執務室に情報流出に関する証拠があると踏んでいる、という意味に聞こえて思わず眉を顰める。ハッキングなどではなく、誰かが意図的に犯罪組織に情報を流したと推測して捜査を行う中、この部屋を重点的に探るというのは“疑っている”と言われているようなものだ。「疑われるような事をした覚えは無い。」と告げたものの、男たちは聞く耳を持たない。威圧感を持って紡がれた言葉に鋭い視線を向けるのだが、捜査を拒否した方が怪しまれる事は当然理解していた。「……3階の会議室が空いている。」と答えて、疑いを晴らす為なら取り調べには応じようと会議室へと案内して。明かりをつけテーブルを挟んで男たちと向き合うと「手短に頼む、」と告げる。当然聞き取り調査の一環で、1時間も掛からずに解放される事を想定していた。 )






 

5250: ベル・ミラー [×]
2025-12-03 00:55:23





( 相手は“疑いを晴らす為”にこの部屋に。しかし男は“証拠となる証言を得る為”にこの部屋に来ていた。相手が内通者であると既に決め付け疑って掛かるのだから、当然1時間やそこらで解放される事は無いのだが、今この時はまだ知らない事実だろう。___相手と向かい合う形で椅子に腰掛けた男は数枚の紙を鞄から取り出し相手の目前に並べた。それは最初に告げた犯罪組織の、今現在知る限りの情報が書かれている紙で、相手が一番最初に薬の取引きに踏み込んだ組織である事がわかるだろう。そうしてもう一枚の紙には数十人の組織メンバーの写真が貼られていて、中には相手が最も嫌悪する男の顔もあった。『この男の名前はアーロン・クラーク。今は組織の幹部で、過去にFBI捜査官としてこの署にも勤務していた男だ。当然見覚えはあるな?』と、クラークの写真を指差し確認をとった後『一度は逮捕されたが、無罪放免で釈放されている。…その後コイツと会った事は?』矢継ぎ早に次なる問い掛けをするのだが、その目は明らかに相手への疑いに揺れていて )






5251: アルバート・エバンズ [×]
2025-12-03 07:43:21

 




( 並べられた資料を見て、薬の取引の捜査で関わった組織だと理解する。同時に“あの男”との接触が、恐らく疑われている要因だとも。「…当然だ、そもそもこいつは俺が逮捕した。危険な薬物を流通させ、かなり規模の大きい組織だった。」と、クラークについて当然知っていると肯定した後、組織について告げる。実態はまだ分からない事が多いが、多くの薬物事件に関わる危険な組織である事は間違いない。男の問い掛け、その答えはYESになる訳だが、言葉の端々に疑いの色が見え隠れする事には当然気付き眉を顰める。「会った事はあるが______逮捕された事が気に入らないんだろう、街中で数回接触された。そもそもこいつを無罪にしたのは俺じゃない、疑われるような事は何もない。」と答えて。 )





 

5252: ベル・ミラー [×]
2025-12-03 11:14:49





( 相手は嘘をつく事無くクラークとの接触を認めた。けれどそれは相手の意思ではなくあくまでもあの男が勝手に会いに来ているだけであり、幾ら嫌がっても何処吹く風で付き纏い続ける男に完全に非があるのだが。そもそも相手の事を疑い逮捕に漕ぎ着けようとしている政府機関の役人達にはそんなのはどうでも良い事なのだ。『理由はどうあれ、接触を続けていると言う事に問題があるんだ。』と、尚も相手を解放する事無く___何だかんだと理由を付けて組織との繋がりを暴こうとする強引な聴取は既に3時間が経とうとしていた。当然刑事課フロアに居る署員達はミラーも含め相手がこれだけの時間拘束されている事、この荒らされたも同然の部屋に一抹の不安を覚える事となり。___それから更に時間は経ち、漸く男が立ち上がったのは聴取開始から既に4時間が経った後だった。隠しきれない疲労感やうんざりとした表情を浮かべる相手に目を合わさぬまま机に並べた書類を纏め鞄にしまい直すと『以前証拠品として押収したクラークの携帯は、此方で預からせて貰う。』と告げた後。漸く合わせた瞳の奥は歪に光り『薬の取り引き現場に居たのは貴方1人__取り逃したとしても仕方が無い話だ。』と。それは暗に“お前が見逃したんだろう”と言っているようなもので )






5253: アルバート・エバンズ [×]
2025-12-03 18:57:26

 




( 自分から接触をしている訳でもなく、此方からは避けようの無い状況下での事だといくら説明しても、役人たちは納得しなかった。何を言っても聞き入れられず、事実を捻じ曲げてでも向こうが勝手に作った筋書きに無理やり当て嵌めようとするようなやり方で拘束される事、4時間。生産性のないやり取りを続け、疲労感と苛立ちを隠し切れなくなっていた。“疑って掛かる”というのは捜査を行う上では必須と言えるが、この男たちの遣り口はそれとは違う。誘導尋問で事実を捻じ曲げようという魂胆が見えるその手法は当然不快なもので、同時に自分が犯人と一番に疑われている事を嫌でも理解させられた。会議室を出ようとした時に告げられた言葉に思わず怒りと不快感を露わにすると「確かにあの現場に居たのは俺1人だが、薬を打たれて成す術が無かったと言っているだろう!故意に逃したと思っているなら、警視正に状況を聞いてくれ。」と告げて。仕事にも一切取り掛かれて居ない状況で4時間も無意味に拘束され、向こうの一方的な主張で責め続けられるというのは間違いなく心身を消耗するものだった。 )





 

5254: ベル・ミラー [×]
2025-12-03 19:32:06





( 相手の纏う疲労や苛立ち等知らぬ存ぜぬの態度で『勿論、警視正にも話は聞くつもりだ。数日間は監視対象となる事を忘れるなよ。』と答えた男は、4時間にも及ぶ聴取と言う名の一方的な拘束とそれに伴う公務妨害に謝罪の言葉一つ無くさっさと聴取室を出て行き。___相手が刑事課フロアに戻って来た時、既に黒服の男達は強引な捜査を終え帰った後だった。戸惑い、困惑、怯え、疲労、様々な負の感情が混じり合い呼吸が苦しく感じられる程の空気が漂う中、署員達の口数は普段の倍少なく、黙々と散らばる書類や諸々を片付けていて。「…エバンズさん、」と、控え目に声を掛け相手に近付く。そのまま促す様に共に執務室へと入れば扉を閉め「__一体何が、」状況がこれっぽっちも理解出来ていない、4時間何の話を…そもそも何故相手がそんな長時間引き留められたのかと困惑がありありと浮かぶ瞳で見詰めて )






5255: アルバート・エバンズ [×]
2025-12-04 01:36:07

 





( 刑事課のフロアを我が物顔で引っ掻き回す男たちが居れば、仕事が手に付かない事など分かりきっている。案の定フロアの署員たちも通常通りの業務に当たっている者は少なく、役人たちが証拠と称して持っていった物の後片付けをしている者さえいる状況。4時間も不在にしていた自分に向けられる視線には一様に困惑が浮かんでいて、相手に声を掛けられるとそのまま執務室へと入り扉を閉めて。執務室の中も“荒らされた”と言って良い状態で、椅子を引っ張ると腰を下ろし深い溜め息を吐く。身体中に疲労が纏わりついているような感覚だった。「……無茶苦茶な取り調べだ。誘導尋問どころじゃない、何を言っても聞き入れられず堂々巡りだ。」苛立ちをそのままに、無意味な聴取についてぼやく。「_____クラークとの接触を散々指摘された。薬物事件で犯人を検挙出来なかった事も、意図的だと。」間違いなく疑われている状況、一方的に責め立てられるばかりで精神を消耗していた。 )





 

5256: ベル・ミラー [×]
2025-12-04 13:33:11





( 椅子に腰掛けたその動作にすら疲労感と苛立ちが滲んでいて、目下に影を落とした隈の張り付く表情を見ただけで如何に愚かな聴取だったのかを察する。4時間と言う長時間、相手の話には僅かも耳を貸さず既に“内通者”だと最初から決め付けていたと言う訳だ。つまり彼らの主な目的は刑事課フロアと言うよりも“この部屋”の捜査で、署員達の監視よりも“相手”を逮捕する事。有り得ない、と湧き上がる怒りをそのまま口にしようとした時。続けられた聞き覚えのあり過ぎる名前に思わず目を見開く事となった。彼らの言う“とある組織”とはクラークが幹部として鎮座している組織の事で、あろう事か相手をその組織の内通者だと言っているのか。「っ、何も答える必要なんてない!」と、思わず感情的に声を荒らげた。あの男に関わると最悪な事にしかならないのは既に互いに身を持って経験している事で現に今も、だ。胸の奥に渦巻く怒りを深い深呼吸で立て直し、冷静に、と自分に言い聞かせた後。「___接触はエバンズさんの意思じゃないし、そもそも疑う相手を間違えすぎてる。…逮捕なんて出来る筈がない。」と、真剣な眼差しで答えるのだが、それが甘い考えであった事は後々知る事となる。___執務室の扉がノックされ、警視正が入って来た。壁際に居るミラーを一瞥し、部屋の中を見渡し、次に相手に視線を向けると『…酷い目にあったな。』と、相手が長時間聴取室に拘束されていた事への第一声を溜め息と共に。『流石にやりすぎだ。』滲む怒りを吐き出して )






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