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白む空に燻る紫煙 ---〆/4959


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自分のトピックを作る
4924: アルバート・エバンズ [×]
2025-04-14 15:23:26

 





( 眠っていた訳では無かったが、一瞬意識が飛んでいたのだろうか。普段であれば相手が目的地を外れ病院へと向かっている事には道を見て目敏く気付く筈だったが、今日ばかりは相手が目的地であるカフェを素通りした事に気付けなかった。気付いた時には既に車は停まっていて、助手席の扉が開く。其処でようやく、見慣れたレイクウッド総合病院の駐車場に居る事を理解するのだ。見慣れて居るとは言え、レイクウッドに戻ってから病院に来るのは初めてで、2年以上訪れて居ない事になるのだが。車を降りる事を拒絶しなかったのは、今は医者の助けが必要だと自分でも感じたからだろう。重たい身体を起こして外に出ると「______お前は捜査に戻れ、」とだけ伝える。相手まで巻き込んでこれ以上捜査に支障を来たす訳にはいかない、後は自分でなんとかすると。 )







 

4925: ベル・ミラー [×]
2025-04-14 16:20:47





( 病院嫌いの相手の事、扉を開けたまま行く行かないの押し問答も覚悟していただけに拒否の言葉一つ飛んで来ず素直に車を降りた相手に一瞬だけ瞬くのだが。直ぐに、相手自身が病院を拒絶出来る程身体も心も安定していない自覚があるのだと思えば再び心は小さく痛み。助手席の扉を軽く閉め病院へと踏み出した右足が止まったのは、ある意味予想していた通りの事を言われたから。病院に用事があるのは相手で、己はあくまでも捜査実行するのがこの場合の最善だと言う事はわかっているが__「私も行きます。」間髪入れず口を着いたのは相手の意に背く同行を望むもの。「一緒に話を聞かせて下さい。もし検査や長く掛かる話し合いになるなら、確り捜査に戻るから、」今の相手の状態を見て医師はこの先どんな判断を下すのか、今回の事件解決までの間出来る処置はあるのか、聞きたい事は山ほどあるのだ。相手に何を言われた所で最初の話だけは聞くと貫けば、後に何を言われた所で聞かない振りをし、半ば強引に院内へと入る事として )






4926: アルバート・エバンズ [×]
2025-04-14 23:57:16

 





( 付き添いは不要だと言っても相手が其れを受け入れる事はなく、結局半ば強引な形で相手と共に待合室へと向かう事となり。短い期間に二度も発作を起こした事で身体には重たい倦怠感が纏わりついて居た。身体の痛みも強く出ていたものの、流石に2倍量の鎮痛剤はよく効いたようで診察を待つ間にだいぶ楽になっていて。早く捜査に戻りきちんと事件と向き合わなければならないのに、余計な事に足を引っ張られている。自分が指揮を取っている事で事件解決の遅れに繋がる、という事だけは避けなければならないという焦燥感を抱えながら、名前が呼ばれると診察室へと向かい。主治医であるアダムス医師と直接顔を合わせるのは、彼が学会の為ワシントンに来ていた時以来だろう。 )







 

4927: ベル・ミラー [×]
2025-04-15 00:16:30





アダムス医師



( 診察室の扉が開かれ相手と__付き添いで来たのだろうミラーの2人が入って来れば両方に視線を合わせ緩く微笑む。その笑みはもしかしたら患者に向ける医師としては何処か微妙な点において違和感のあるものだったかもしれないが、2人がまた一緒に居る姿を見る事は理由はどうであれ喜びと安堵に繋がるのだ。相手が戻って来た理由、その他諸々を根掘り葉掘り聞く事はせず『お久し振りですね。元気では無いから此処に来たのだと思いますが、調子はどうですか?』と、先ずはあくまでも医師として今日相手が受診した理由を問い。2年前の相手のカルテをパソコンの画面に出し、新たに症状として表に出る様になった“鳩尾付近の痛み”の事、“時折現れる脈の乱れ”が尚も続いているのか、ならばその頻度や強さの具合が果たしてどの様に変化しているのかを確かめなければならなかった )






4928: アルバート・エバンズ [×]
2025-04-15 00:35:09

 





( 2年という月日の経過を感じさせない程に彼は変わっていない、というのが率直な印象だった。数ヶ月前にも罹ったような気さえする程に普段通りの彼に対して、多くを語る事はしなかった。「______フラッシュバックを起こす事が増えた。捜査に支障が出ないように、2週間で良い、強い薬を処方してくれ。」“何故”フラッシュバックを起こす事が増えたのか、自分が今どういう状況に身を置いているのか、本来伝えるべき詳細は口にする事なく、薬を強い物に変えて欲しいと。今起きている症状がかなり重く、容態が悪化していることも深くは言及しないまま、いつものように診察はするのだろうとネクタイを解き襟元を緩めて。「鎮痛剤も貰いたい、」と付け加えた事で、今は痛がる素振りを見せていないものの、痛みは未だに症状として顕著に出ている事が相手に伝わっただろう。 )







 

4929: ベル・ミラー [×]
2025-04-15 01:08:59





アダムス医師



( “捜査に支障が出ない様に”と言う事は、相手は今此処レイクウッドで再び刑事としての日々を送って居るのだろう。生きる活力がそこにあるのなら相手は刑事で居続けるべきだと思う反面、沢山の事件に向き合い、数え切れない遺体を目にする日々がまた続く中での体調面の不安もあった。そんな中で相手が語ったのは詳細を省いた短い不調と、相変わらずの要望。そんな所ばかり以前から変わっていないと吐き出したくなる溜め息を飲み込み、診察をする事がわかっている手馴れた動作に『今処方している薬は、副作用が極力出ないギリギリの強さのものです。はいどうぞ、と直ぐに変えられるものではありません。__“何故”フラッシュバックが起きる頻度が増えたのか、心当たりはありますか?』今一度薬の説明をしつつ、その根源となる所の認識を確かめながら緩められた襟元から聴診器を入れ心音を静かに聞き。___今現在酷い心雑音は聞こえないが、少しばかり鼓動が早い。少し前に発作を起こし過呼吸の状態が暫く続いた可能性も示していて、聴診器を抜いた後は相手の腕を取り脈拍を図る。親指の腹に伝わる脈の動きは一定で、不整脈は無いと判断できるが相手の場合それが何時起きても可笑しくは無いストレスの掛かる中に居る事は確かで、今が大丈夫だからこの先も、と安心出来る訳では無い。加えて付け足された鎮痛剤の所望は痛みが消えていない事の証明だ。相手の腕から手を離し、状態を記録する為キーボードを叩いてから再び向き直ると『懸念している不整脈は今の段階では確認出来ません。けれど、ストレスの強く掛かる中に身を置き続ければ何時かそうなる危険性もある。…不整脈は心臓の病気に繋がる可能性が高い症状です。そうなる前に、働き方を見直すべきです。』真剣な眼差しで一つ一つ言葉にし、そうして最終的には矢張り仕事のストレスが大きく占めてくるものだから刑事を辞めろとまでは言わずとも、変えられる何かはある筈だと。『鎮痛剤は、今と同じものを二週間分出します。…痛みを自覚した最初の頃に比べて、強さや治まるまでの時間に変化はありましたか?』視界の端に映るミラーは少し俯き加減で話を聞いている為、確りとした表情を伺う事は出来ないが、大きな不安を心に秘めているのは確かだろう。相手に痛みの具合を確認しながらもまた違う一抹の不安を感じていて )






4930: アルバート・エバンズ [×]
2025-04-15 02:01:47

 






( 当然と言えば当然だが、自身の“主治医”であるアダムスはワシントンの医者のように自分の答えた事に相槌を打ちものの数分で薬を処方する、という事はしなかった。此れが本来の診察なのだが、医者を相手に問答が続く事に妙な違和感を感じる程には、自分自身ワシントンでの生活に慣れていたのだろう。「…今追っている事件が、少し……“あの事件”と似ている点がある。」心当たり“しか”ないものの、其れを律儀に相手に説明していては、言われる事はただひとつ______その捜査に関わるな、だ。その確信があるからこそ、今を乗り切れるだけの情報を口にするという姑息な手段に出ざるを得なかった。「……働き方を見直した結果、レイクウッドに戻って来た。この事件が一段落したら、もう少し暇になる。」と、この捜査が終わるまでは休めない事を告げて。強い痛みに襲われると、息をする事さえ痛みに繋がりそうで呼吸が浅くなる。動けない程の痛みに苦しめられる事もある為、今と同じ鎮痛剤を2週間分では直ぐに市販のものに頼らなければならなくなるという不安があった。「……少し痛みが強い。薬を強められないか、」痛みの程度が増大している事にはあまり触れず、もう少し効果が強い物をと食い下がり。______相手がふとした瞬間に不安げな表情を浮かべる事が増えた事には気付いていた。自分が居ない間に起きた事件が未だ尾を引いているのだろうと思ったものの、今回は人質が関係するような事件ではない。原因は定かではないが、今回の事件や自分が不安定な事も関係している可能性は十分に考えられた。「……ミラー、先に現場に行ってろ。もう少し掛かりそうだ、」と、未だ診察が長引く為現場に向かっておいて欲しいと告げ。 )







 

4931: ベル・ミラー [×]
2025-04-15 13:27:49





アダムス医師



( 相手が口にした“心当たり”の事件内容までは当然知らないし、刑事である相手が事件の詳細を事細かく一般人に話せ無い事もまた理解はしていた。だからこそ深く追求する事はしないものの“少し”であれ相手を最も苦しめる全ての原因となった“あの事件”と似ているのならば掛かる負荷は相当なものの筈だ。思わず表情が険しくなり何かを考える様な間が僅か空いた。『…捜査を降りる事は?』と、静かな声で問い掛けたものの、返って来る返事は100%確信を持って“無い”である事はわかっている。だからこそ『今回発作や痛みが増えた原因は、貴方自身も“心当たり”として感じている通りでしょう。…原因がわかっているのならば、それから遠い所に身を置き少しでも負荷が掛からない様にする事が一番です。__とは言え貴方が刑事であり続ける理由を、捜査を第一に考える事を辞めない事も知っています。』と、言葉を続けるも今度は溜め息を飲み込む事はせず。此処に戻って来た事は大変喜ばしい事、けれど問題は“今”請け負ってる事件だ。終われば暇になるとか言う問題では無い筈なのに。今一度隠す事もしない深い溜め息で再び考え込むと、ややして『……これ以上強い薬は服用した後が怖い。けれど痛みで日常生活をスムーズにおくる事が出来ないのは本末転倒です。…朝、病院に寄る時間を30分程作れますか?』1つの案を進ませる為の確認を。__相手から現場に戻れと言われたミラーは一瞬躊躇う様な素振りを見せたものの、従う様に頷くと「…わかりました。何かあれば連絡下さい。」と答え席を立ち。アダムス医師に深く頭を下げてから診察室を出、言われた通りカフェでの聞き込みと事件現場となった場所に行く為車を走らせて )






4932: アルバート・エバンズ [×]
2025-04-15 14:08:29

 






( 捜査はそう簡単に放り出せるものではない、ましてや自分の為の勝手な都合で降りる事など。相手の問いには首を振る事でその意思が無い事を伝えて。セシリアと瓜二つの女性が被害者となった今回の事件、写真を見てあの日見た光景が鮮明に思い出されるのは当然だ。けれどそれだけに留まらず、些細なきっかけで当時の記憶が首を擡げる事が増えたのはそれだけ強いストレスが掛かっていると言う事か。「……善処はするが、朝早くから捜査に出ている事もある。毎朝は厳しい、」相手が譲歩してくれた以上なるべく従おうという気はあるのだが、毎朝時間を作るのが現実的に可能かどうかは怪しい所だった。時間が取れる日は通院する事を了承しつつ、ミラーが指示通り診察室を出て行った事を確認すると再び相手に向き合う。「______あいつにも負担を掛けている事は間違いない。ミラーの前で体調を崩す事がかなり増えている。…共感性が高いあいつの事だ、あまり側に置き過ぎない方が良いとは思っているんだが、」と、今感じている懸念を相手に告げて。---この時は未だ、ミラーの事を考えられるだけの余裕があったと言えるだろう。更に追い込まれ体調も悪化して行く中で、ミラーさえもが“きっかけ”になり苦しむ事になるとは、今は知る由も無い。 )







 

4933: ベル・ミラー [×]
2025-04-15 20:38:27





アダムス医師



( 相手の返事に再び考え込む事数十秒。『__痛みが出た時に飲む錠剤をこれ以上強める事は出来ませんが、点滴と言う手段があります。フラッシュバックや発作を起きなくさせる効果は勿論無いですし、そこから引き起こされる痛みを全て抑えてくれる訳でも無い。ただ、慢性的な痛みはかなり軽減出来て、錠剤よりも持続時間が長いのは間違い無い。』と、相手の望む今より強い鎮静剤を出す代わりの提案をしつつも、『ですが、その時の体調や免疫力の低下具合などで、点滴後に副作用が出る事もあります。30分程は万が一に備えて処置室に居てもらうのが絶対条件になりますが、』点滴を終えたからと言って直ぐに帰す事は出来ず、全ての時間を合わせれば結果的に1時間近くは自由を拘束する事に繋がると。『朝が難しい時は、夜の診察が終わった後でも構いません。勿論これは特例なので、口外されるのは困りますが__こうでも言わなければ病院に来る事は疎か、鎮痛剤の過剰摂取をされる可能性も0では無さそうですからね。』相手の仕事上、病院の診察時間に合わせられない事があるのは理解出来る。ただの医師と患者と言う関係で、相手だけを特別に扱う事は本来出来ないしやってはいけないのだが、相手の性格を思えば致し方ないと、結果的に甘い選択肢を、珍しく態とらしい表情と皮肉で投げて。___話が居なくなったミラーの調子に移れば再び表情は医師のそれに戻る。彼女の共感性の高さは何度か顔を合わせ話をする中で感じていて、相手が懸念する理由もわかるのだが。『確かに貴方が苦しむ姿を見る事で、同じ様に心を痛めるのは間違い無いでしょう。近くに居る貴方が一番わかっている通り、彼女は優しい女性ですからね。…けれど、見えない所で貴方が苦しんでいるのではないかと常に不安に思う事もまた、ミラーさんにとっては心を大きく磨り減らす事に繋がるのではないでしょうか。一概に何方が良いかを選ぶ事は出来ないですが、あくまでいち医者が客観的に見た意見を言うのならば…距離を置き過ぎるべきでは無いと思います。』相手がワシントンに居た約2年程、相手を想い電話を掛けて来たあの時のミラーの不安そうに揺れる声は未だに覚えている。お互いの心の為に、取り返しが付かない程に離れる決断をするのは避けるべきだと。けれど相手同様にこの先起きる事を知る由もないからこそのアドバイスだった。まさか当たり前に相手の近くに居たミラーが__緑の瞳が、恐怖の、拒絶の、過去を甦らせる切っ掛けになるなんて。相手が拘束時間を許可し、時間外の診察と処置を望むのならば、その日からどうにか点滴や安定剤でやり過ごす日々を送る事になるのだが、やがてその点滴や処方する薬の全てが効かなくなる程に強く重たいストレスが相手の身体にも心にも伸し掛る事となるのもそう遠くない話で )






4934: アルバート・エバンズ [×]
2025-04-16 10:40:25

 





( 痛みを軽減し効果が長く続く点滴で処置をして貰えると言うのは有り難い話だった。慢性的に起きる痛みが落ち着くだけでも負担は減る。朝に時間が取れなければ夜の診療時間外でも“特例として”処置をして貰えるのであれば、なるべく時間を取ろうと頷いて。「…助かる。行く前には連絡を入れるようにする、」と口外しない事を約束した上で此方の“我儘”を受け入れこの捜査の期間中はサポートしてくれる事に対して礼を述べて。---自分が見えない所で1人苦しむ事に不安を抱え心を擦り減らす事に繋がる。相手の言う其の懸念は正にその通りだと思った。相手を巻き込まない為、無用な心配を掛けない為、距離を置く事は出来る。けれどその結果これまで以上に相手が不安に苛まれバランスを崩す可能性がある事も心配だった。「…もしもミラーが貴方に不安を吐露する事があれば、あまり不安にならないようにしてやってくれ。」ミラーの不安を増長しないように計らって欲しいと伝えて。---その後、時間を見ては点滴の処置をして貰い、治療を同時進行しながら捜査を続けたものの状況は悪い方へと堕ちていくばかりだった。眠る事が出来ず夜をソファーで、ワイングラスと共に過ごす事も増えた。聞き込みに行ったカフェで、彼女の姿を思い出して体調を崩し席で休ませて貰う事もあった。夜に打ってもらった薬の効果が切れる夕方頃に署で過ごす時間が最も気を張った。その日も薬が切れ掛けている事を感じながら、温かい飲み物で気を紛らわそうとマグカップを手に給湯室へと向かい。 )







 

4935: ベル・ミラー [×]
2025-04-16 13:30:29





( ___相手が短期間の内にみるみる調子を崩し、回復の兆しが見えていない事は診察をするのに顔を合わせるアダムス医師も、捜査を共にし、今は同じ部屋で暮らしているミラーも当然気が付いていた。けれど長く効果を発揮してくれると思っていた薬が効かない以上出来る事は限られてしまうのだ。___その日は小雨が降り少し肌寒い天気だった。聞き込みを終えて署に戻って来たのは日が落ちた夕方近く。重たく纏わりつく疲労を少しでも回復する為休憩しようと給湯室で紅茶を淹れようとした正にその時。マグカップを片手に相手が入って来れば自然と顔はそちらに向き、此処に来た目的に気が付くと何時もと変わらず微笑み「…淹れるよ。」と、マグカップを受け取るべく片手を伸ばして )






4936: アルバート・エバンズ [×]
2025-04-17 02:29:38

 






( 給湯室には明かりが点いていた。後ろ姿で中に居るのが相手だと分かり聞き込みの成果について尋ねようと思ったのだが、振り向いた相手に飲み物を淹れると言われれば「…悪いな、」とだけ答えつつマグカップを手渡して。相手と視線が重なり手が触れ合う_______謂わばよくある日常のひとコマ。それなのに、一瞬ぐらりと視界が揺らぎ、何かは分からない急な不安感が顔を覗かせた気がした。一瞬脳裏に過った“何か”を深追いするべきではないと、僅かな心の騒めきには気付かない振りをする。しかし確かな不安、恐れ、そんな類の感情が湧き起こった気がしたのだ。「…っ、……」一瞬の違和感は同時に痛みを引き連れて来て、ぎゅっと締め上げられるような痛みが走るとシンクに手を突きつつ深く息を吐き出す。少ししてやや痛みの波が治まると「…このまま捜査に進展がないと、来週ごろから人繰りが厳しくなる。…未解決にはしたくない、」と、捜査が長引く事による影響が出て来そうだと告げて。 )







 

4937: ベル・ミラー [×]
2025-04-17 13:32:07





( 指先が触れ合うと同時に相手の持つマグカップが此方の手に移動する。それはこれまで何十回と数え切れない程にあった特別ではない当たり前の遣り取り。それなのに__此方を見る相手の碧眼の奥に“揺れ”が見えた気がして思わず動きが止まった。「…エバンズさん…?」思わず名を呼ぶも、その“揺れ”が何に対してのものか、どんな感情なのか具体的な事はわからずそれを確かめる前に相手は不調を訴えたものだから、シンクに手を付き痛みに耐えるその背中を軽く擦り。ややして険しい表情と共に告げられたのは今請け負っている捜査進展について。紅茶で良いかを確認し、己と相手の2つのマグカップにアールグレイのティーバッグを入れそこに沸かしたお湯を注ぎながら「それだけは絶対に駄目。」と、未解決だけは避けたいと同意を示し。「アンナさんの彼氏にも話を聞いたけど確りとしたアリバイがあるし、他の捜査線上にあがってる人達も同じ。…何か見落としがあるのか、それとも無差別な犯行だったのか__明日からはもう少し範囲を広げて聞き込みします。常連じゃなくてもカフェを訪れた事のある人は出来る限り探し出して。」ティーバッグから染み出る紅を真剣な表情で見詰めながら考えを巡らせる中でゆっくりとした口調の返答を。砂糖とミルクは相手に委ねる事とし、出来上がった紅茶を渡す為マグカップを差し出しつつ、「…少し落ち着いた?」と、痛みの具合を問い掛けて )






4938: アルバート・エバンズ [×]
2025-04-19 00:52:06

 





( 一瞬感じた騒めきは長引く事はなく、引いていく波のように静かに消えた。相手の問いには問題ないと頷き、淹れてもらった紅茶を手に執務室へと戻ると再び捜査の記録を見返して。---夜に病院に行く時間を取る事が出来ないまま家へと戻り、ベッドへと入ったものの相変わらず眠る事は出来なかった。眠っている相手を起こさぬように布団を出てリビングに向かうと、ワインをグラスに注ぎソファに腰を下ろして。アルコールを摂取すれば、泥のように眠れるかもしれない。そんな淡い期待と共に、空が白み始める頃までリビングにいる事もあった。捜査を進展させなければならないという焦りと、これ以上この事件に関わりたくないと拒む心の狭間で必死に立っている。間接照明を灯すと、何か少しでも手がかりになる事を見つけられないかと、鞄から資料を取り出してそれを読み始めて。 )







 

4939: ベル・ミラー [×]
2025-04-19 01:49:13





( ___相手がベッドを出た事に気が付かぬまま暫くは落ち着いた寝息を立て眠っていたのだが。時間にして凡そ1時間程が経ってからか、深く落ちていた意識が何かの拍子に浮かび上がり浅い眠りを引き連れたそこから更に数十分後。ふ、と目が覚め瞼を持ち上げると寝室はまだ暗く布団から出ていた片足が冷たい。今何時だろうか、ほんやりとした頭でそんな事を思い片足を布団の中にしまい込んだ所でベッドの広さを感じた。それは隣に相手が眠っていない事を表していて、此処数週間は気が付けば同じベッドに相手の姿が無い事が多々あった。ベランダで煙草を吸っている事もあれば、リビングでお酒を飲んでいる事もある。何もせずただ暗い部屋の中ソファに腰を下ろしたままじっと動かないでいる姿を見た事もあった。その度に胸が張り裂けそうな痛みを覚えるのだ。静かに手を伸ばし横のシーツに触れる。ひんやりとしたその生地は相手が寝室を出ていってからある程度の時間が経った事を示していて、ゆっくりと上半身を起こし薄い掛け布団を手にすると寝室を出。__リビングには間接照明が灯されていて、ソファに座る相手を照らしている。テーブルに置かれたワインが注がれたグラスを一瞥してから「……晩酌にしては随分遅い時間だね。」と、驚かせないように静かに声を掛けつつ隣に腰掛け、手にしていた掛け布団を相手の足に掛けて。その際距離の近い位置で相手に微笑みかける。緑の瞳は相手の目にどう映ったか )






4940: アルバート・エバンズ [×]
2025-04-19 03:17:16

 





( 資料をいくら見返しても新しい何かに気付く事はなく、事実をただなぞるばかり。現場の状況、被害者の外傷と遺留品、交友関係_______気付かない内にかなり没頭していたらしい。小さな物音に顔を上げると、目を覚ましたのであろう相手が立っていて、最後に時計を見てから既に1時間程が経過していた。「あぁ、…眠れなくてな、」と答えつつ、目元を解す。眠気は微かにあるのだが、眠れない。足元に掛けられた掛け布団の温かさで、少し身体が冷えていた事に気付く。ふと重なった視線______薄暗い暗がりの中で、相手の緑色の瞳が光を受けて煌めき、揺れた。相手の瞳は穏やかな色を宿していた筈だ。けれど、一瞬同じ色をした______妹の瞳が重なる。其れは楽しそうに笑った、優しい色をした瞳。相手と視線が絡んだまま、相手の瞳のその向こうにある色を見た。しかし其れは長くは続かず、次の瞬間には光を失った暗い色がフラッシュバックしていた。「______っ、」相手を見つめていた褪せた碧眼には一瞬にして恐怖が浮かび、思わず身体を折り曲げ襲い来る記憶の波と痛みに耐える。鳩尾を握り締め身体を俯かせ、相手と再び視線を重ねる事が出来なかった。呼吸はものの数秒で浅く上擦ったものに変わる。「……ッ、やめてくれ、…っぁ゛、あ!」一瞬にして恐怖に支配され、そこから堕ちるのは早かった。点滴の処置が出来なかった事も手伝って息をするのも辛い程の痛みに襲われ、酷い発作を引き起こしていて。 )







 

4941: ベル・ミラー [×]
2025-04-19 11:15:11





蜂蜜いれたホットミルクでも飲んでみる?身体が暖まって眠れるかもしれないよ。
( 眠れる時に確り__とは言え眠れないからこうして事件の資料を読み漁っているのだとは思うが、夜中に頭を使い脳を活性化させてしまえば来る眠気も来ない筈だとワインでは無い別の飲み物の提案をしつつ、片手でさり気無く広げられた資料を纏め。___「…ッ、?」重なっていた相手の瞳の奥に“揺らぎ”が見えた気がして息を飲む。その揺らぎは給湯室で見たそれと同じもの。そうしてものの数秒でその揺らぎは“恐怖”の色を纏ったものだから、思わず大きく目を見開く事となり。何に対する恐怖なのかわからなかった。鳩尾を握り締め痛みを訴える相手の呼吸は今までの正常なものでは無く浅く狂いを見せていて、発作とフラッシュバックを起こしている。ただ、フラッシュバックに繋がりそうな音も何も無かった筈なのだ。一瞬様々な考えが頭を巡るも、今はそれ所じゃないと直ぐに相手の足に掛けていた掛け布団を今度は震えるその身体を包む様に背後から肩に掛ける。「っ此方見て!ほら、何も無い。…ね?」その状態で此方に凭れ掛からせるのに目前から抱き竦めるのだが。“緑の瞳”が原因で相手がフラッシュバックを起こした事に気が付いていない為、どうにか意識を今に、少しでも落ち着いて貰おうとする行動は必然的に今まで同様相手の顔を持ち上げ瞳同士を重ねると言うそれで。__怖い事は何も無いのだと伝えながら、今相手が最も怖いと感じているものを見せ続けている。…ある意味皮肉な話だろう )






4942: アルバート・エバンズ [×]
2025-04-21 04:25:00

 






( 苦しげな呼吸を繰り返し、痛みに耐える。身体は自分の意思とは裏腹に震え、まるで目の前で起きている出来事かのように鮮明に再生される記憶を止める事など出来なかった。これまでは過去に堕ちてしまった時、酷いフラッシュバックに苛まれた時、相手と視線を重ねる事が今に戻る手助けになった。その色を妹の瞳だと錯覚する事で、幾らか落ち着く事があった。_____けれど、今はどうだろうか。相手の緑色の瞳を見て思い出されるのは、光を失い虚ろげに此方に向けられた瞳。それは恐らく、アンナの遺体を見た事で鮮明な記憶として上書きされている事が大きな原因のひとつだったが、美しい色の瞳は“恐ろしい記憶”に直結した。「…っあ、…は、ぁ゛……ッ、」相手と重なる碧眼には明らかな恐怖と涙が浮かんでいるものの、首を小さく振るばかりで恐怖が言葉になる事はなかった。思い出してしまった記憶が、彼女の白い手が伸ばされる光景が押し寄せて呼吸はより喘ぐような意味を成さないものに変わっていき、熱を失った指先は冷え始めていて。 )






 

4943: ベル・ミラー [×]
2025-04-21 13:35:02





( 重なる碧眼から恐怖の色が消える事も、その身体から震えが消える事も無い。掛け布団の上から懸命に背を擦るが相手の発作は治まらず直ぐ近くで聞こえる苦しげな息遣いが落ち着く事も無いのだ。アダムス医師の提案によって点滴による治療を受けている事は勿論知っていたし、それが相手を少しでも楽にすると思っていたのに、実際は殆ど効果が見られず__否、効果はあるが相手に掛かるストレスがそれを上回っているのだろう、悪い方悪い方に堕ちるばかり。悪夢に魘される云々の前に、眠る事すら出来なくなっている。__何も出来ない、それが一番苦しかった。嫌だと首を振りまるで幼子の様に懸命に拒絶を表す相手の涙に濡れる瞳は心を締め付けるのだ。同調する様に緑の瞳にもまた涙が浮かび、俯く事で重なっていた視線が漸く外れた。出来る事は痛みを取る事でも、苦しみを和らげる事でも無い。ただこの小さな明かりだけが灯る薄暗い部屋の中、物理的な寒さを感じない様にと相手の背中を擦る事だけ。“無力”と言う言葉がピッタリの状況ではないか。「……痛いね、…苦しいね…っ、」相手の感じる絶望を言葉にし肯定しながら俯いたまま、片手で背を擦り、もう片手は鳩尾を握り締める相手の手に重ねる。酸素が上手く回らないせいか細く骨張った指先は冷たく小さく震えていて、誰か助けてあげてと叫び出したくなるし、このまま何も感じぬよう意識を失って欲しいとさえ思う。___ただ、相手の瞳に唐突に滲む恐怖の色だけは何故かある種の疑念を植えて残ったのは確かで。ふ、と遡った記憶の1日。給湯室で相手と顔を合わせた時も、その後捜査の話をしに執務室を訪れた時も、何気無い会話の中で視線が絡んだ時も、相手の瞳には大小あれ恐怖を纏った揺らぎが見えていた。背を擦る手が止まり、息を飲む。100%では無い、けれど可能性としては0では無い浮かんでしまったその考えは身体を硬直させ顔を上げる事を躊躇わせるには十分で )






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