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白む空に燻る紫煙 ---〆/4251


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自分のトピックを作る
3323: ベル・ミラー [×]
2023-03-30 07:48:30





( 彼の第一声は最もだった。例えどんな姿であれ__遺体であっても妻に会いたいと思うのは当然の事で、彼が確実にシロであると未だ判断された訳では無いが何度こういった状況を見ても胸は痛む。相手の言葉に『わかりました…。』と気持ちを押し殺すように頷いたロンを数秒見つめてから「…少しだけお話を伺ってもよろしいですか?」と尋ねると彼は小さく頷いた。鞄から手帳を取り出して一つ息を吐き出す。「ダイアナさんの此処最近の様子について、何か気になった事はありませんか?何かに悩んで居たとか、困っていたとか、」流産の話をトミーから事前に聞いていた事は明言せずにそう問えば彼は俯いたまま重い口を開いた。『……妻は…ダイアナは、数ヶ月前に流産を経験しました。それ以来心身の不調から精神的に落ちる事が多くなり…安定剤も飲んでいました。……“死にたい”と…言われた事も一度や二度じゃありません…。私がもっと妻に寄り添えて居れば、』夫であるロンからも流産の話が出た事で、矢張りその事が彼女の心を大きく変えてしまったのだと思う。“自殺願望”までもを口にしていたとなれば尚更か。事件か自殺か…再び怪しくなってきた状況に一度隣に立つ相手に視線を向けて )





3324: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-31 00:47:35

 









( ロンは意気消沈した様子で、ダイアンが流産していたこと、その後も体の不調などに悩んでいたこと、そして此れまでにも“死にたい”と口にする事があり精神的にも参っていたことを話した。ダイアナがどのように毒を摂取したのかは未だ分からないものの、単純に考えればロンにはアリバイがある。仮に彼が毒を仕込んだ犯人でアリバイ工作を行っていた場合、必ず出張中にダイアナが毒を飲む事を分かっていた事になる_____となると薬などから毒物が検出されなければ説明が付かないと考えていると、不意にスマートフォンが着信を知らせて。「…失礼、」と断りを入れて電話に出ると、内容はキールズ家から毒物が検出されたか否かの結果報告で。『…被害者が服用していた精神安定剤、当日飲んだと思われる薬の袋、浴室…いずれの場所からもシアン化カリウムの成分は検出されませんでした。』その言葉に深く息を吐き出したものの「…分かった。また何かあれば連絡してくれ。」と告げて電話を切り。『…あの、家へは帰れませんか。妻と過ごした家に早く帰ってやりたいんです。』と、ロンは此方を見詰めて尋ね。 )








 

3325: ベル・ミラー [×]
2023-03-31 11:10:39





( _スマートフォンの向こう側と話していた相手だが、重く深い溜め息が溢れた事とその口振りから事件解決に導くような有益な情報が出る事は無かったのだと察する。そうして電話が切れたタイミングでロンから“家に帰りたい”と所望されれば思わず言葉に詰まり。「…お気持ちはお察ししますが、現場検証が終わるまでは__、」と、一度は断る為の返事を返そうと思うのだが続く言葉を飲み込んだのは、今さっき切れたばかりの電話があったから。頭を相手の方に向けてから「まだ難しそうですか?」と、電話の内容も含んだ確認を取って )





3326: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-31 12:56:15

 







( 被疑者となる人物から話を聞けたとしても、殺害の正確な方法が分かっていなければ聴取もままならない。ダイアナが毒物を接種したルートがわからなければ、アリバイが成立するか否かも明確な物にはならないのだ。相手からの問いに頷きつつロンに視線を向けると「…奥様が毒物をどのように摂取したのかが未だ掴めていません。申し訳ありませんが、現場検証にはもう少し時間が掛かります。」と告げて。今これ以上確認出来る事はなく、彼も疲弊した様子のため「…また改めて話を聞きに来ます。朝からお時間をいただきありがとうございました。」と告げると相手に目配せをして。 )







 

3327: ベル・ミラー [×]
2023-03-31 13:29:26





( 相手の言葉にロンは『わかりました…。』とだけ、たった一言を呟くように答えると項垂れるような動作で頭を下げた。その様子と相手からの目配せを受けて「失礼します。」と此方も軽く頭を下げ相手と共にホテルを出て。__先程の相手の言葉を思い返す。ダイアナが毒物をどのように摂取したのか未だ掴めていないと言う事は、彼女が日常的に服用していた精神安定剤からも、息絶えた現場となった浴室からも、シアン化カリウムの成分は検出されなかったと言う事だ。だとすれば一体何処に。再び現場となった家中をくまなく探す必要が出て来た訳だが、何せ署員の人数不足が否めない中で結局今の段階では捜査の発展も無く行き詰まり感が漂うのだが。「エバンズさん、」と車に乗り込みエンジンを掛けたタイミングで声を掛ける。相手が病院に行ける最もベストなタイミングは今だ。「今の内に薬もらおう。」“病院”を嫌う相手から返って来る返事など簡単に予想は出来るものの、此処を逃せばまた時間を取れなくなると思うからこそ、事前に調べておいた病院まで車を走らせて )





3328: アルバート・エバンズ [×]
2023-04-01 00:57:55

 







_____仮にダイアナが自ら服毒自殺を図ったとして、家の何処にも其の痕跡が無いなんて事があり得るか?外で摂取したとしても…帰宅する迄の間に毒が回り始める。中毒症状が出てから風呂に入るなんてあり得ない。
( ロンと別れホテルを出ると、彼の前では口にする事を抑えていた思考を吐き出すかのように息をつく間も無く言葉にする。自分自身の思考を整理する為でもあるのだが、一方的に仮説を話したかと思えば自己完結されてしまえば隣に立つ相手は其れに相槌を打つより他の対処はないであろう。早朝に薬を飲んだため、今はまさに最も薬が其の効果を発揮している時間帯。辛さを感じてはおらず、車に乗り込んで直ぐ遮るように名前を呼ばれれば一度相手に視線を向けるも、続いた言葉にはあからさまな表情を浮かべて。「今は体調に何の問題ない、せめて捜査が一段落してからにしてくれ。」案の定拒絶を口にした訳だが、相手は車を発進させた後。こういう時相手は有無を言わさずに車を走らせる事があるが、警察署が見える交差点を曲がったタイミングでそれは確信に変わり、「…勘弁してくれ、」と深々溜め息を吐き出して。 )









 

3329: ベル・ミラー [×]
2023-04-01 01:28:26





( 脳内でグルグルとしていた仮説があったのだろう、ロンの前では抑えていた気持ちが堰を切ったように溢れ出す。こう言う時の相手は普段からは考えられないくらいに妙に饒舌で。己も独り言のようにして考えを溢す事があり、口にした言葉を音として捉える事で思考を纏めるその気持ちは良く分かるのだが__問い掛けに答える間も無く自己完結されてしまえば両手を挙げて降参状態だ。全てを聞き届けてから一先ず相槌を打ち、続けて片眉だけを持ち上げた態とらしい呆れ顔で「…私に答えさせる気無いでしょ。びっくりするくらいの早口だった。」と、肩を竦め。どうやら相手はこの車の行先を察したらしい。警察署に行く訳でも、ホテルに戻る訳でも、まして現場となる家に行く訳でも無く向かう先は相手が最も嫌うと言っても過言ではない病院なのだから、その嫌そうな表情も落とされた言葉と溜め息も納得なのだが。勿論此処から道を変える気も、気が変わる事も無い。隣から何を言われようが、どんなに睨まれようが何処吹く風を貫きややして車は病院の駐車場に停まり。「今が一番時間が取れる。…ほら、早く。」エンジンを切りシートベルトを外しては、早く行け、とばかりに促して )





3330: アルバート・エバンズ [×]
2023-04-01 23:27:44

 







( 呆れた表情を浮かべる相手に「お前の感想が欲しい訳じゃない。」と言いながらも、ハンドルを握っているのは相手のため行き先を自分がコントロールする事など出来るはずも無く不機嫌そうに窓の外に視線を向けて。程なくして止まったのはこの街の大学病院。「予約も何もしてないし、新しい医者に一から説明するのは面倒だ。」と最後まで駄々を捏ねたもののエンジンを切った相手はテコでも動かない。盛大な溜息と共に渋々車を降りると病院の入り口へと向かって行き。---ひと通りの検査と問診を終え、人の良さそうな笑みを浮かべた50代くらいの医師と対峙していたのはそれから40分程が経とうという頃。『精神的にもかなり参っているようですねぇ…身体もお辛いでしょう。きちんと薬を飲んで身体を休めて、感じているストレスを取り払ってあげる事が大切です。必要であれば入院治療に切り替える事も出来るので、いつでも頼って下さい。』同情するような口振りには余り好意的な印象を持ちはしなかったものの、適当に頷き薬を受け取って。袋に入っていたのはいつもより多い、そして普段服用していると伝えたのとは違う種類の薬。普段の薬よりも身体が楽になるはずだと言われたそれを受け取ると、相手の待つ駐車場へと戻り。 )








 

3331: ベル・ミラー [×]
2023-04-01 23:54:29





( __そう言えば前にもこんな事があった、と相手の姿が消えた大学病院の入口を見つめながら思い出して居た。あれは確かバインランドへの出張捜査の帰りだ。本来ならば署に戻りいち早く警視正へと捜査報告をするべきだったのだが、薬を切らしていた相手が次何時病院へと自ら進んで行くかも分からなかった為に、今回同様ハンドルを握った自分が有無を言わさず強硬手段に出たのだ。その事で暫くは機嫌の悪かった相手だったが、確か仲直りの切っ掛けは……ポトフだったか。「そんなに経ってない筈なんだけどなぁ。」何年も前の出来事では無いのに何故か無性に懐かしく思え、思わず小さな笑みと独り言が溢れたその時、病院の正面玄関から処方箋の袋を持って出て来た相手の姿が視界に映ればシートベルトを締め直し。「…お疲れ様でした。_さて、署に戻ろっか。」助手席に座った相手に頭を向け、清々しいまでの笑顔で何事も無かったかのようにそう告げては、エンジンを掛けて署への道を車を走らせて )





3332: アルバート・エバンズ [×]
2023-04-03 23:58:12

 








( 車に戻った時の相手の晴れやかな笑みに結局毒気を抜かれ、それ以上文句を言う事はせずに署への道中は黙ったまま窓の外を眺めていて。---違和感を感じ始めたのは日が暮れる頃の事。昼食後に処方された薬を飲み、ダイアナの検死報告書や現場の資料などを見ながら毒の摂取経路が特定されるのを待っていたものの_____不意に思考が途切れるようにして思うように頭が働かなくなる瞬間があるのだ。眠気とも違う、それでも強制的に一瞬意識がシャットダウンされるような感覚。其れによって思考が上手く働かず、思うように仕事に向き合えないもどかしさに苛立った様子で目元を覆い。体調が悪いわけではないものの身体が怠く、思考を放棄して眠ってしまいたいと身体が渇望しているかのような感覚を感じていて。 )







 

3333: ベル・ミラー [×]
2023-04-04 07:39:46





( バスルームからもダイアナが服用していた精神安定剤の袋からも毒物が検出される事は無かったとなれば、家中の細かい所を調べ直し、同時に重要参考人となり得る人達の持ち物検査もして更に詳しい事情を__とやるべき事は沢山ある筈なのに事実そのどれもの進みも遅い。毒の摂取経路をちまちま探している間に犯人によって証拠を隠滅されてしまう可能性も大いにあるのに。署内は相変わらず何処かゆっくり、のんびりとした空気が流れていて、己ですら捜査中には如何なものかと思うこの空気。相手が苛立たない訳が無い。小さな溜め息を落とした後、僅かに砂糖とミルクを入れた紅茶を両手に部屋に入れば椅子に座り目元を覆っている相手の姿があり。「…エバンズさん、毒物の摂取経路がわかるまでは少し早めにホテル戻ろう。」二つのマグカップを机に置いてから軽く相手の肩を摩る。病院で処方された薬もあるしそれがあれば大丈夫だと思ってしまっていた。よもや、医師から渡された薬が普段飲んでいるものでは無くより精神に作用する強い薬で、それのせいで今相手の身に異変が起きているとは思いもせずに )





3334: アルバート・エバンズ [×]
2023-04-05 10:39:50

 







( 薬を飲んでいるのに、仕事をしていて身体が辛いと感じた。体調が悪い訳ではなく薬は効いているのだが、思考がうまく働かず途切れてしまう感覚や身体が酷く怠くて横になりたいと訴えてくる事は、此れまで感じた事のない物。身体が自分の思い通りにならないと言うのは酷くストレスの掛かるもので。____薬を変えたばかりで身体が馴染んで居ないからこその副作用のような物かもしれないと思えば、今日は早めに休んで明日以降きちんと捜査に集中した方が良さそうだと判断して。「…そうだな、」と頷きつつマグカップを受け取りひと口飲み。---捜査について考えたいのに、まるで強制的に制御されているかのように思考が付いていかず自分の身体ではないような感覚だった。薬がしっかりと効果を発揮すればするほど休みたいという訴えに抗う事が出来ず、少しして「____ミラー、先にホテルに戻って良いか。」と相手に尋ねて。 )







 

3335: ベル・ミラー [×]
2023-04-05 13:22:03





( __一向に降りて来ない毒物の摂取経路も、進まない鑑識からの報告も、“小さな警察署”だからと片付けられてしまえば終い。そんな中でもう何度も見返した資料に再び頭から視線を巡らせていたその時。矢張り体調が思わしくないのか珍しく先に休みたいとの申し出を受ければ、口元まで近付けていたマグカップを一度机に置き直し隣を見遣り。「勿論。私は…これ見直して片付け終わらせたら戻るね。何かあったらすぐ電話して。」相手が自ら進んで休みたいと言うくらいなのだから相当辛いのだろう。昼に飲んだ筈の薬の効き目はどうなっているのだと思いはするが、現段階では何にも気が付けないのだ。本来ならば相手と共にホテルに戻りたい所ではあるが、もし何かしらの連絡が署に来た時に事件捜査に関わっている刑事が誰も居ないのでは困る。此方の事は何も心配いらない、と暗に表情に滲ませ微笑めばホテルに戻る相手を見送って )





3336: アルバート・エバンズ [×]
2023-04-05 23:55:03

 







( 薬の所為で身体は重怠く休む事を渇望していた。薬を飲むたびにこの状況に陥ったのでは仕事にならないと思いはするのだが、未だ此れが新しい薬に過剰に反応しているだけで少しすれば効果の出方も落ち着くだろうと考えていて。ホテルに戻りベッドに横になると、直ぐに睡魔に襲われ眠りに落ちていた。---見たのは、滅多に見ることのない幸せな夢。昔行ったワシントンのカフェで妹と2人談笑していて、手にしたコーヒーカップからも温度を感じられるようで全てが悪い夢だったのだと思った。自分が見ていた夢を妹に話すと、彼女はクスクスと笑って“お兄ちゃんったら、仕事のし過ぎだよ。そんな怖い事、幼稚園で起きる筈が無いでしょ?”と首を傾げて見せて。---夢の中で繰り広げられる幸せな時間にのめり込むのに時間は掛からず、一方で薬が身体に馴染む事は無かった。日中は身体が酷く辛く捜査に集中できない上に捜査は行き詰まったまま、数日が経っても毒物の摂取経路を割り出す事も出来ずに居て。 )








 

3337: ベル・ミラー [×]
2023-04-06 08:13:42





( __捜査の行き詰まりに比例するようにして相手の様子に変化が見られるようになっていた。夜中に悪夢に魘され目を覚ます事が無くなりそれだけでも心身を襲う苦痛は少なくなる筈なのに、何故か仕事中の相手は普段見る事が無いくらいにぼんやりとしていて時折酷く辛そうな表情を見せる。安定剤を飲む姿も度々目撃出来ている為に薬を我慢している訳では無いのに何故……と疑問と言い知れぬ恐怖がじわじわと胸中に薄い膜を張るように広がる中。被害者の夫であるロンからは『まだ自宅に戻れないのか、』と繰り返され。周辺の聞き込みを繰り返しても有力な情報一つ持って帰る事が出来ない。相手の様子も可笑しい、捜査を軌道に載せる為の何かを早く見付けなければ、と様々な事に気持ちが焦る。__そんな午後。署内の与えられた部屋内にて。椅子に座り込み僅かに俯く相手を真正面に捉えながら真剣な瞳を向けては「……何かあったよね?話せない事?」と、こんなにも急激に変わってしまった相手に何があったのかと思わず問いただして )





3338: アルバート・エバンズ [×]
2023-04-06 13:41:38

 







( 事件直後に捜査線上に上がった2人の被疑者以外に新たな疑わしい人物が現れる事も無く、しかしどちらが嘘をついているのか、それとも本当に自殺なのかを突き止める事もできないままに時間ばかりが流れていた。様々な可能性を探り、自ら聞き込みに出たり現場捜査の指揮を執るべきとは当然理解しているのに、其れを遂行出来ない程に体調が思わしくなく。相変わらず思考が途切れ集中出来ない上に、薬を飲み続ける程に身体は休みたいと主張するようになる。精神が不安定な者を強制的に鎮静させる為の薬の為、そう言った作用が強く働くのは当然なのだが薬の効果を知らない為にその事に苦しむ事となり。相手の問いに首を振ったものの「…体調が思わしくない、」とは素直に口にして。しかし指揮官を任されている自分がいつまでもこうしている訳にも行かず「…毒物の摂取経路は勿論、どうやって手に入れたのかも掴む必要がある。聞き込みに行くべきだな、…捜査に時間が掛かり過ぎてる。」と、自分自身に言い聞かせるように言えば立ち上がり。 )








 

3339: ベル・ミラー [×]
2023-04-06 14:40:19





( 返って来た返事は“体調が思わしくない”と言う素直な不調。それ自体隠す事をしなかったのは良いが確りと薬も飲んで夜も眠れている中で起きているこの異変は、何か別の原因があるのではないかと思わざるを得ない。思わず眉間に皺が寄った所でふいに相手が立ち上がれば視線の絡む距離は遠くなったものの、そこで漸く瞳同士が重なり__「っ、」思わず息を飲んだ。褪せた、それでも普段は強い意志宿る光のある碧眼が今は暗く淀み不安定に揺れているではないか。思わず、反射的に伸びた手は相手の細くも男性らしい骨張った手首を掴んでいて。「……、」どうしちゃったの。まだ休みが必要だ。無理はしないで。沢山の言葉達が頭の中を一瞬にして駆け巡るが細く息が漏れただけで最初の音は唇を震わせる事無く。数十秒後、漸く相手の手首を解放すれば「…聞き込みは、私が行くから……今日は、助手席に居て。」言葉を選んだがために不自然に途切れる要望を、ホテルに戻り休んでくれと言わない代わりに、それでもせめて動かない時間をと )





3340: アルバート・エバンズ [×]
2023-04-06 22:33:32

 








( 体調が可笑しいという事は理解しているものの自分自身が今どういう状況でどんな顔をしているのかは分からない。此方を見据えた相手が悲しいような困惑したような表情を浮かべて手を掴んだ理由も全く思い当たらなかった。しかしその理由を尋ねる事も、何か気に掛かる事があるのかと相手を気遣う事も出来なかったのは、定期的に意識が途切れるようなあの感覚に思考を遮られるからで。指揮官としてきちんと捜査を進めなければと普段であれば焦り苛立つ筈なのに、今は何故か休んで良いと言われた事に安堵していた。---相手の車に乗って移動する間、休息を求める身体に抗う事なく目を閉じ程なく眠りに落ちる。悪夢を見るかもしれないという恐怖はいつしか薄れ、寧ろ眠っている間は身体が楽で幸せな夢を見られるものだから、早く眠りに落ちたいとさえ願うようになっていて。 )








 

3341: ベル・ミラー [×]
2023-04-06 23:51:49





( 心此処に在らずと言うべきか、まるで人が変わったかのようだと表すべきか。会話という会話にもならぬまま、普段ならば“休め”と言う申し出に返って来るのは、例えどんなに体調が悪かろうが此処まで捜査が難航していれば拒否や不機嫌な反応なのに。素直にそれを承諾し、あまつさえ酷く落ち着いたようにも見える表情で己の隣で寝息を立てる。今回ばかりは相手が休めている事に安堵出来る心は何処にも無かった。不気味な程の言い表せない恐怖や不安が拭っても拭いきれぬのだから、必然的に表情も険しくなり赤信号で車が止まる度に確認するように何度も相手の寝顔を見詰め。__そんな己と相手を乗せた車は数十分で被害者の勤務先だった銀行へと到着し。眠る相手を起こす為に肩を揺すろうとして…伸ばした手を引っ込める。数秒思案し、このまま眠らせておこうと決めてはエンジンを切り銀行の入口を潜り。他の客を驚かせないように隅の方で警察手帳を見せ事情を説明すれば、【エリス・ハワード】という女性が別室で話を聞かせてくれるとの事。事件当日、午後から出勤予定だった筈のダイアナは姿を見せず、13時頃に心配になり連絡を取ろうと試みたものの繋がらなかったのだとエリスは話し、それからは誰もダイアナの姿を見た人は居ないと。__その後特別有力な情報を得る事は出来ず、一先ずエリスの証言を持ち帰る事とし銀行を出れば助手席で眠っているだろう相手の元に足早に戻って )





3342: アルバート・エバンズ [×]
2023-04-07 00:19:41

 







( 相手が聞き込みの為に車を降りた事にも気付かない程に深く眠り込んでいた。酷い倦怠感と意識障害に抗いさえしなければ穏やかに身体を休める事が出来て、夢の中では妹が生前の姿のまま優しく微笑む姿を見る事が出来る。症状を抑え身体を楽にしてくれると思って飲んでいる薬が、強い鎮静作用で身体の様々な機能を強制的に制限する物だとは当然思いもせずにいて。---車の扉が開く音で意識が浮上し目覚めるも、瞳は虚なまま。相手が外から戻って来たという事は聞き込みを終えたという事だ。捜査に進展が無く未だ犯人に繋がる有力な手掛かりすら出ていない事を思い出し、今やらなければならない事、捜査員に確認させなければならない事を頭の中で纏めようとするのだが、身体が付いて行かない。「…有力な情報は得られたか、」と尋ねつつこめかみを抑えて姿勢を立て直して。 )








 

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