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【紛い物とヒロイック】指名・登録制/NBL/140


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76: ゴルド・バル [×]
2021-05-09 23:42:58





>>>>75
>>>>エマ様

基本的に約束は違えませんよ。
( 一回転に柔らかく揺れるスカートの裾、思わずめを奪われたそれを誤魔化すように約束の再確認。「 褒める……?率直な感想を述べたまでですよ。……けれど他の方も貴女の愛らしいこの姿を見たと思うと、ちょっと厭ですね 」気を許した彼女の様子に覚えるのは少しの満足感で、ついうっかりと言うはずのなかった独占欲をのぞかせて。そうしてまた向き直った彼女の方は微かに震えた──見間違いにしてははっきりと映りすぎていた。しまった。どうやら警戒させたようだが、力の緩められた手をいいことに釈明は後に回そうと。「 すみません。晴れの日ならいくらでも構いません…… 」奪ってしまった元気に対する罪悪感、しかしそれを上回る己のわがまま。彼女の方を見ないようにして、少しずつ陰りを帯びてきた空の下を早足で歩いて )



────


さて。ここが僕の家です
( 家のもとまで導けば、タイミングを見計らったかのように雨足が強くなっていた。降りしきる雨を意図的に見ないようにしながら、彼女を家へ招き入れる。黒い洋館の壁には、一体どこに根を張ったものか分からぬポピーが歓迎するように咲き乱れており、手近にあった一つを手折っては「 どうぞ 」と差し出して。一般的には重厚と呼ばれる扉を開けば目に入るだろう長い階段と赤い絨毯、吊り下げられたシャンデリアの下を潜って右手の部屋に入れば、そこは一人用の大きな寝具とテーブル、それに椅子二脚が置かれている。「 部屋を用意したんです 」もちろん誰のためかは明白。ベッド横の窓を打つ雨音は微かで、黒を貴重とした家具が音を吸い込んでいるかのような錯覚を起こすかもしれない。シンプルな想定のそれは、いささか簡素がすぎるだろうか。最低限の家具のみが配置されている大きな部屋は、正しくゲストルームといった様子で )




(/ひとまず区切りとして、場面転換させて頂きました。上の文は蹴ってくださって構いません)







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