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【創作有】本当のハッピーエンドを【ツイステ】/1958


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自分のトピックを作る
1204: ノア [×]
2025-01-22 10:35:02



>レオナ


──最高の性格をしているよキミは、本当にね

( 抱えて沈もうとしていたのはキミも同じだろう、とは言わなかった。あまり気持ちのいい記憶ではないだろうし、生憎と司書はブロットが溜まるような魔法は最初から持ちえていないから。わざわざこちらの泥濘へ脚を伸ばそうとする生徒を止めるように、言葉は飲み込んだものの激しく動いた耳と何とも言えない絶妙な不満を詰め込んだような顔を向けられてしまえば満足気に口角を持ち上げ。見えてきた店は今どきらしく清潔感がありつつも洒落た店構え、そろそろ下ろしてもらえるかと身体を起こしたものの一向に腕が離れることは無くそのまま問答無用で店内に踏み入った生徒に流石に驚いたように身を固くして。いやいや、まず手に抱えた荷物を下ろすのが先だろう!という文句を飲み込んだのは、こちらに向けられた甘ったるい嫌がらせを含んだ言葉を周りの刺さる視線と共に拾い上げたから。なるほど、なるほど・・・嫌がらせにしては大胆すぎないか、という言葉は胸の中に入れたまま再び近付いた顔に少しだけ身を寄せ──音も立てないし、触れもしない、ただ周りから見ればチークキスでもしているかのような影を一瞬だけ。素直に礼を言うつもりはないが、高慢な人間に見られるのも癪に障る、それなら仕返しに見合う行動を司書も取ればいいだけのこと。直ぐに距離を取り直せば、脚を軽く揺らし )

そうだろうとも、キミに好意を抱かない人なんていないと分かっているでしょう?──もっとも、司書のこれは敵意なのだけれどね。かっこよくて強いキミ、絶対にキミの寝室をミントとマタタビだらけにしてやりますからね



1205: レオナ・キングスカラー [×]
ID:9e7788d15 2025-01-22 11:45:27

>>1204 ノア

……そうかよ。お抱えの騎士様には言っておけよ。

(こちらの問いかけに無言の返事を貰い、話せないではなく話さないのだと理解する。だからといって寂しがったり残念がったりすることもないが、少しの安堵と共に残念に思う気持ちは見なかったことにして。振り切るようにぶっきらぼうに言葉を投げた。司書が更に距離を詰め、彼女の体温まで分かりそうなほど近づく。何がしたいか、瞬時に理解すると1度だけ自分も擦り寄るように彼女の方へと頭を傾けた。視界の端でヒラヒラと黄色のスカートが揺れる。それに急かされるように、店員に案内されて外がよく見える窓際のテーブルへと向かった。きっと自分よりも外のほうが興味があるだろう。新しい玩具を買ってもらった子どものように目を輝かせていた彼女の姿を脳裏に浮かべ、椅子へとようやく下ろし解放してやる。威勢のいい彼女の売り文句にシレッとマタタビまで追加してやがる……と、より鴨が葱を背負っているのでは?と失礼なことを考えつつ適当な返事で流したあと再び黄色が視界に入る。短くないとはいえスカートなのだからと、自分の腰巻きを相手の膝に掛け他が装飾のための腰巻きでは心もとないやもしれず彼女を見下ろして)

そりゃお前も無事では済まないな……膝掛け貰うか?

1206: ノア [×]
2025-01-22 15:32:08



>レオナ


──大丈夫、お気遣いありがとうございます

( 言ったところで・・・とは言わない、多分随分と昔にこの生徒も同じように悩んだのだろうし。意地悪の報復は案の定察せられてしまって、軽くお互いの距離を近付けただけの挨拶はきっと周りのお客人たちへの牽制になったことだろう・・・単純にあまりジロジロ見ないようにというそれだけれども。下ろされた椅子の上、窓の向こうは未だ陽の光を受けてきらきらとしていて少しだけ窓に身を乗り出すように動いた身体を察していたように脚に布が掛けられる。肌触りの良いそれにまばたきをして、見遣れば当然のようにそれは獅子の子の持ち物なわけで・・・まったくどうして立派な王子様じゃないかと困ったように笑い。首を軽く振って、これ以上の気遣いは大丈夫だと返事をしながら手近の質のいい表紙にまとめられたメニューを手に取り、相手の席に向けるように開いて差し出し・・・ファミリーネームを呼ばなかったのは、これ以上目立つことを避けるため )

司書はダージリンが良いです──レオナさんは?




1207: レオナ・キングスカラー [×]
ID:9e7788d15 2025-01-22 16:24:36

>>1206 ノア

お前がこうして急に外に出たとして、国単位で騒動になるわけでもない。よっぽど自由だと思うが、勿体ねぇな。

(ずっと何か言いたげで、それでも口にしない彼女にもう一歩と踏み出した。蛇が出ようが虎の尾を踏もうが、こちらは百獣の王なのだから躊躇する理由などない。自分もどっかりと椅子に座れば、相手の視線につられて窓の外を見る。はしゃぐ子ども、楽しそうにおしゃべりして次の店に向かう人々。どういう経路で薄暗いあの場所にいるのかは知らないが、今日の彼女を見ていて彼らに憧れがないわけでもなさそうだと思う。誰と比べてよっぽど自由なのかは敢えて口にしないが、頬杖をついてガラスの向こうを眺め、反射で映る彼女の首にある目立っているチョーカーが目に入る。彼女の手に握られていた時から気に食わなかったのだ。レディに首輪を着けるだなんて悪趣味な上に、自分を信用していないようで腹が立つ。自分の首にトントンと指を当て彼女のチョーカーを示し「砂にしてやろうか?」と笑う。冗談半分、本気半分に。広げられたメニューの向きを彼女の方へと置き直すと、ペラッとページを捲る。わかりやすくイラストでケーキの写真が描かれており、おそらく本の挿絵くらいでしか見たことがない彼女でも選びやすいだろうと彼女の瞳の色と同じチョコレートケーキを指して)

同じものでいい。そういや、最初はチョコレートを食べる予定だったよな。バスの時間があるから、ここでコレを食う手もある。トリュフだとかガナッシュが良いってんなら、また今度だな。


1208: ノア [×]
2025-01-22 17:50:27



>レオナ

──チョコも砂も、また今度。今日はケーキをいただきましょう

( たしかに、一国の王子でまだ若いこの生徒が幼い頃どれだけ自由に外に出られたのかは・・・想像するに、そうそう年頃の子供たちと同じようにとはいかなかったことだろう。かく言う己だって、こちらにやってくるまでは不自由なく外へ出れていたわけなのだから。言外に含まれた、まだ贅沢を言っても構わないのではないかという進言と、気遣いに少しだけ考えるように目を閉じて、それから示された首元に手を当てる・・・冷たくて、でも帰り道を示すもの。邪魔だけれど、砂にしてしまいたいのは山々だけれどまあ──多分賢いこの生徒は全部飲み込んだ上で提案してくれているのだ。その提案が嬉しかったのか、向けられたメニューに描かれたケーキが嬉しかったのか、嬉々とした声色でチョコレートケーキを指さしたなら、また今度なんて言葉に満足気に笑って。メニューは決まった、あとは強いていえばここまで骨を折ってくれた生徒に司書が少しは図書館にいる理由を伝えても・・・良いのだろうか。美味しいであろう紅茶を前に話すには不釣合いなことだから、と何でもないことのように窓の外に視線を向けて、テーブルに頬杖をつき深呼吸を一度、「司書と共に学園に居た方々は、司書を置いて大人になってしまったのだけれど」と小さな声で前置きをして )

周りが大人になっても司書には行き場もなかったから、長いこと学園の仕事を手伝って、本を読んで・・・その間に沢山の本が消されて──そういう本は大概悪い本だから消えていくわけだけれど。禁書だったり、禁術だったりして。でも、多くの人が忘れ去った、忘れ去るべきだった悪いことを全部司書は覚えている。キミのような有能な者に司書が、その内容を教えてしまったら──ね、そうならないように、司書はあそこにいるんだよ。司書はキミの言うように弱いから、痛みに負けて口にしない確証もないからね




1209: レオナ・キングスカラー [×]
ID:9e7788d15 2025-01-22 20:20:08

>>1208 ノア

そうだな。なら今度はチョコレートと……それから若者の間で人気のスポットもだったか。

(彼女の手がチョーカーから離れると同時に自分も視線を外し、つまらなさそうにまた頬杖をついたが、ノアが楽しそうにケーキを選ぶ姿を目にして、少しばかり目元を細めた。彼女の反応が思ったよりも良く、悪くない気分だと椅子の下ではゆらゆらと尻尾が緩慢に揺れていた。彼女の吐露に手のひらから顎を離した。椅子の背もたれに体重を預けながら、頷くように目を閉じる。内容は想像していたよりも厄介なものではあったが、同時に興味も湧く。彼女の流暢すぎる古代語にもこれで納得がいった。頭を使うことが好きな自分にとって、まるで最後のパズルピースがハマったときのような感覚だ。静かに一通り聞いたあと、普段の斜に構えた態度を少しだけ崩して。しかし、そこまで深刻に捉えるつもりも相手に思わせたくもなく、あくまで自分らしい軽い調子で話す。彼女が街に行きたいのだと、同じように己に教えてくれた時自分は彼女に外に出る権利があると述べた。その意見は、彼女の背景事情を知った今でも変わらない。その証拠……というほどでもないが、ポケットから折り目がしっかりついたメモ用紙を取り出して彼女の前に広げた。メモは服屋のオーナーがくれた彼女が好きそうな店のリストだ。チョコレート、紅茶、アイスクリーム、有名なカフェやフォトスポットなどが一列に並んでいる。禁書だの呪文だの物騒なものに記憶の容量を割いて陰気なままでいるより、光へと導くものを覚えた方が良い。「覚えたか?」とノアのチョーカーに一瞬目をやり、意味ありげにニンマリと笑みを浮かべる)

――なるほど。お前が制限される理由はわかった。だが、俺はここに来る前に言った言葉を変えるつもりはない。今度俺と街を降りる時は、チョーカーは不要だ。それと、これはカモフラージュの質問じゃないが――……遠出するならどんな国がいい?学園長に言いつける訳でもない。


1210: ノア [×]
2025-01-22 21:39:22



>レオナ

覚えた。全部、覚えた──

( 司書は司書だ、誰がなんと言おうと司書である──何故なら、あの場に留まらせるためにはそう呼んだ方が都合がいいから。ただの人間には何の影響もない存在で、魔法を使う相手に対しては歩く武器庫になる可能性もある出自不明の学園関係者。この生徒はその実優秀で、ほんの少しの説明でもきっと事の顛末はある程度飲み込んでくれたのだろう。それこそ、禁術なんてものは喉から手が出るほど欲しいであろう、国家転覆を目論む輩の危険性も知っている身分だろうし。それでも・・・目の前に広げられたメモに頬杖を解いて、無意識に文字の羅列を覚え込む。覚えたと頷いて、同時に・・・こんなにも誰かに外に出ることを歓迎して貰えたのは初めてだとも思った。今度俺と、だとか、チョーカーは必要ないとか、生徒一人に己の身を任せるのは荷が重いのではないかとか思うことは山ほどあるのに、今日の続きがあることを当然のように告げるこの獅子の子には敵わない。外の光が目の前の生徒をそれはもう絵画のように照らすさまを眺めながら、降参だとでもいうように背中を背もたれに預け )

──皆の故郷の国々が見てみたい。薔薇の王国も、珊瑚の海も・・・それから、キミの故郷も。もちろん資料も写真も見たことがあるから、地形も文化も理解はしているけど・・・本も甘味も、その国にしか売っていないものだってあるでしょう?




1211: レオナ・キングスカラー [×]
ID:9e7788d15 2025-01-23 01:35:24

>>1210 ノア

そりゃ、頼もしいな。

(彼女の焦げ茶の目が左から右へと繰り返し動くのをただ黙って見つめていた。やがて彼女が顔をもう一度上げた瞬間、ほんの少しだけ目を細めて満足げに笑う。メモを再び拾い、ポケットに適当に突っ込めば、まるで内緒話をしているようにテーブルに軽く頬杖をついて視線を合わせる。次から次へと行きたい場所を、望みを言う彼女の目は、光を反射しないあの暗い目ではない。きっとこんなに楽しそうに喋っている姿を見るのは、限られた人物なのだろう――存外悪い気はしない。自分の故郷を挙げながら、こちらを期待するような目で見つめてくる彼女に冗談めかして肩をすくめるが、透き通るようなエメラルドグリーンの奥に彼女の夢が映り込み光る。学園とは打って変わり高層ビルが立ち並び、その周りを自然が囲むあの国を、鳥籠で一生を過ごすつもりだった彼女がどう見るのか、少し楽しみでもあった。少し思い返すように視線を逸らしてから、自分でも珍しいと思うほど真面目な調子で話してしまったことに、わざと軽い調子で笑って)

写真や資料も必要不可欠だが、実際に足を踏み入れた方が面白いもんだ。ローカルな文化なんかは記録に残らないことが多い。特に古い価値観を持ち続ける国民が多いところは。――乾いた風の匂い、昼夜で変わる空の色……何が一番驚くか、レディが気に入るかは、行ってみてからのお楽しみだな。


1212: ノア [×]
2025-01-23 02:26:44



>レオナ


そうですね・・・きっと、全部が新鮮で一生忘れないものなのだと思います。これから先のことも、どこかの国の意地の悪い王子様が司書を外に連れ出した今日のこともね

( ずっと随分と気怠げな生徒だと思っていたが実際のところは表情の変化が分かりやすい青年なのだと改めて思う。メモが消えても脳裏には筆跡も筆圧もそのまま文字の羅列が刻み込まれていて、その単語を思い浮かべるだけで未来のことが楽しみになる。司書は存外単純な人間で、絡んだ視線の向こう側で揺れている宝石のような瞳に己の欲が滲んでいる様子も悪くはないと思ってしまうのだ。文献にも載っていない、この世界に残らない誰かの痕跡を司書だけは覚え続けておくことができる・・・はず。これまで散々魔法やこの世界の暗い部分を見てきたのだから、これくらいの自由は許されたらいい。目の前の生徒がその目で見てきた景色を見れる日が来るかもしれない、少しの緊張と余りある高揚感に少しだけ震える指先で手持ち無沙汰に先程のメモに書かれていた店名をくるくるとテーブルになぞり )

キミが司書をそれとなく気にかけてくれたことは理解しているのだけど──キミの寮に行ってみたかったのも本当なのだよ。だってほら、キミはどこで見ても星は同じだと言うだろうけれど、図書館の窓から見る星とキミの寮から見る星は空気も光の強さも違うでしょうから




1213: レオナ・キングスカラー [×]
ID:9e7788d15 2025-01-23 07:21:38

>>1212 ノア

お前のその優れた記憶力が本以外に使えるなら、もっと多くのことに活用すべきだ。親切な王子様からのアドバイスも覚えとけ。

(きっと相手は勝手に覚えているより覚えていたいのだろう。店の照明とガラス越しの日差しに照らされた彼女は物理的にも表情も明るい。未知の思い出でメモリーをいっぱいにして、それでも尚上書きして、うっかり禁忌の呪文を忘れてしまったくらいが丁度いい。心の感情か現状の整理のためか、忙しなく動く細い指。彼女がこの感情の処理を終えるまで、軽口を叩きながらも見守っていて。何故か弁明を始めた彼女に、頬杖をついたまま穏やかに微笑みひとつ……行きたがっているのは分かっていると言わんとして。ミントだマタタビだと両手をいっぱいにして彼女は自分の縄張りに来て本来の目的も忘れて観光に精を出すに違いない。冗談めかして口端を上げていたが、直ぐに彼女の発言に疑問を抱く。図書館は夜は閉館しているはずだ。そもそもあんな薄暗い埃臭いところで朝から晩までいるなんて、女性云々の前にそれこそ本当に幽閉、監禁だろう。怪訝そうに――彼女というより、彼女の保護者であるカラスの姿を思い浮かべて信じられないとばかりに眉をしかめた)

どこに行っても見える星は大概同じだろうが、立地、温度、誰と見るかで見え方は違う。来て確かめればいい。とはいえ、一日中サバンナを歩き回ったら星を見る前に寝ちまいそうだけどな。
……というか、まさか図書館で寝泊まりしてねぇだろうな?

1214: ノア [×]
2025-01-23 09:55:20




>レオナ

失礼な、そんな遊び疲れて眠る子供のような扱いを──でも伺う許可を寮長からいただけるのは素敵なことですね。昼寝用のブランケットでも持って・・・え?ああ!まあ近からず遠からずですが、図書館内に隣接した部屋を自室としていただいているんです

( 親切な王子様からのアドバイスは想像していたよりも優しい、もっと突き放されるものだと・・・悪い意味ではなくて、獅子の子を崖から突き落とすタイプだと思っているから、そういうものだと。そもそも、この記憶を本に使い始めたのも誰かの役に正しく立ちたかったから・・・今更、歩く禁書と言われていても最初は有能な百科事典だったのだ。こちらを穏やかに見据える視線に耐え兼ねて、お店の方に注文をしてしまおうと店内に視線を巡らせ──その前に、こちらに向けられた至極真っ当な疑問に心配は無用だとでもいうようにゆるゆると首を振り。図書館で司書がいつも座っているカウンター、その横のひっそりと隠された小ぶりな扉の向こうには、客間とキッチン、寝室と書斎、水回りを増築された便利な空間がぽつんとあるのだ・・・ただ、元々は書庫だったが故の欠点がひとつ。普段の生活空間に窓がない。けして監禁目的なのではなく、禁書を保管する上で必要な処置だっただけで )

居住空間として整えられているから、随分良い部屋ではあるのですが・・・元々は本を保管する場所だったので、窓がお風呂場にしかないんです。だから、星が見たくなったら図書館内のカウンターとか──こっそり本棚に登ったりしているんです。今は禁書棚になっていて進入禁止のエリアもいくつか図書館にはありますが、そこの大窓にクッションを置いて仮眠スポットにしたりとかしていますし・・・



1215: レオナ・キングスカラー [×]
ID:9e7788d15 2025-01-23 17:08:20

>>1214 ノア

――図書館に篭もりっきりのお前の体力なんざ、たかが知れてるだろ。昼寝?草食動物が悠長に寝る環境じゃないと思うが。

(肩をすくめて皮肉を交えた口調で続けるが、目元には呆れを通り越した苦笑が浮かんでいる。自分は彼女が図書館外にいるのを見たことはほとんどなく、恐らく彼女に宛てがわれたテリトリーから出ようとしていないのだと予想し、細い首、剥き出しの腕を見て確証を得る。ため息をつきながら椅子に背を預け、窘めるように静かにそう尋ねて。図書館の秘密の部屋の存在に片眉を上げ、司書の話を大人しく聞いていた。彼女が言葉を紡ぐたび部屋の全貌を思い描きながら、どんどん眉間に皺が寄っていく。ついにはこめかみに指を当てて。そもそも人間は日光に当らねば色々と病気にもなるだろとため息をついて首を左右に振った。ドン引きである。あまり頼りたくはない相手だが、あらゆる事に口うるさい白黒の教師を思い出しながら、相手の視線を追う。店員がこちらに気づいて近寄ってきたのを見て、椅子の背もたれに腕を回しゆったりと腰掛けながら手を軽く挙げ、店員を呼び止めた。わざと余裕のある声で促しながら、彼女が動くのをじっと待っていた。その視線はからかいだけではなく、見守るような温いもので)

クルーウェルにでも相談して、まともな部屋に移してもらった方がいいんじゃねぇか。あのオンボロ寮だって、お前の部屋よりは遥かに住めるだろ。
――ほら、せっかくだから注文の練習してみろ。

1216: ノア [×]
2025-01-23 17:59:39




>レオナ


冗談ですよ、流石に図書館外で眠れるほど気を許して過ごしている訳ではないし──司書が存外あの部屋を気に入っていることを知っているから、クルーウェルは。奴ってば、まったく無遠慮な話で・・・時々司書を植物園に連れ出しては、陽の光に当てながら図鑑代わりにしてくる

( どうやら己の住む部屋はあまり王子様的には好まれないらしい・・・結構住み心地はいいのに、と思うがおそらく住めば都的なあれなのだ。個人的に雨風が凌げて、眠れない夜は本を読んで温かいココアも飲める最高の空間だと自負しているのだけれど──誰も入ってこない禁書棚の近くの窓は月が綺麗に見えるし、昼間だって控えめに入り込む陽光は眠気を誘うには充分。もちろん、未返却本を回収に出ることもあれば、生徒が授業を受けている時間帯は少し散歩をしたり、サムの店に行くこともある・・・長時間の日光浴はクルーウェルの雑用に付き合う時くらいかもしれないが。何が不満なのやら・・・と首を傾けたものの、今は一先ず促されるままに練習を──と口を開き。比較的静かな店内だから、声を張らなくても良いのが助かる。縋るものがない指先は些か手持ち無沙汰だけれど、軽く掌に爪を立てるように握りこんで声が震えないように )

あ、えっと・・・ダージリンを2つ。あとはチョコレートケーキを・・・レオナさんは、ケーキどうします?



1217: レオナ・キングスカラー [×]
ID:9e7788d15 2025-01-23 19:58:32

>>1216 ノア

お前の冗談は分かりづらいんだよ。……ハッ。アイツは傲慢だからな。

(自分にやり込められても尚立ち向かってくる相手のことだ、サバンナのド真ん中で寝始めても不思議ではない――と、ど失礼なことを考えながら、椅子に深く背を預けてため息混じりに呟く。彼女から飛び出した意外なエピソードに、興味深そうに眉を上げてみせるが、その言葉は同意のようでこの場にいない男への皮肉が混じっている。司書がその部屋を良い部屋だとするのも、クルーウェルのお節介を百科事典扱いしていると思うのも、彼女の感覚はどうにもズレているようにしか思えない。が、今回はスカした野郎の気遣いが全く届いていないことが滑稽なのでこれ幸いと彼女に便乗して嘲笑うように口端を持ち上げた。彼女のぎこちない注文を聞きながら、彼女のメニューを辿る手と握り込まれた手に視線を落とした。ほんの僅かに、その拳が小さくなったのを見て、メニューを指すような素振りで彼女の拳に自分の手をそっと伸ばした。少し硬直したその指を、食いこんだ爪の形を、確かめるように指先で撫でて、リボンを解くように手のひらを開かせる。そして、手のひらが爪痕まみれにならないように彼女の手のひらの代わりに自分の指先を絡めた。彼女の手からメニューへと視線をスライドさせると、どこかの女性客が宝石みたい!とはしゃいでいた声を思い出してタルトを選んだ。それから、彼女の緊張っぷりを、"いつものように"からかったように下瞼を引き上げて見つめた)

──フルーツタルト。チョコレートケーキ1つだけで足りるのか?夕食が食えなくなってもレディを叱る人は誰もいないぜ。

1218: ノア [×]
2025-01-23 20:31:05



>レオナ

・・・いいんです、他のケーキも美味しそうだけれど、今の司書には今度があるから──フルーツタルト、1つで。注文は以上です

( 分かりづらかっただろうか・・・と己の発言を鑑みて、まあおそらく失礼なことを思われたのだろうなと自己完結すれば少しだけ不満気に眉を寄せるだけに留まった。白黒の教師についてはまあ、時折薬草ではない花をいくつか摘ませてくれることもあるので部屋の彩り的にも嬉しい面があるにはあるけれども──意識は途中で注文することに向けられて、中断された思考はそのまま音にはならないで──注文を口にする途中、不意に触れて絡め取られた指先に無抵抗のまま爪を立てないように軽く握り返す。それから、意地悪に歪んだエメラルドに司書はアイスクリームを2つも食べたのだから!と思うところはあるけれど、今くらいは素直に本音を。次があると分かっているなら、2つも欲張らなくたっていい。そうでしょう?とでも言いたげに首を傾けたなら、思い出したように悪戯っぽく目元を歪め )

あ、でも、一口ください。今日はチョコの気分だったけれど、旬のフルーツなら今少しくらいは楽しまないと損だもの



1219: レオナ・キングスカラー [×]
ID:9e7788d15 2025-01-24 00:28:39

>>1218 ノア

(軽く握り返してきた手の柔らかな肉質に一瞬だけ意識がゆくが、すぐに応じるように親指で彼女の手の甲を撫でる。甥っ子にせがまれた時のように、百獣の王にしては優しすぎる手つきで“良く注文できました”とでも言うように。本当に楽しみなんだなと、彼女の口調から察することが出来て声にはしないが笑って同意するように視線を合わせた。注文を終えた店員が去るのを見送りながら、彼女のおねだりにほんの少しだけ眉を上げる動きだけで。元より女性が好んでいそうなものを頼んだのは、彼女がこうしてねだってくると想定した上でのこと。子どものようにあどけなく笑う彼女の表情を楽しむように口角を上げ、絡ませた指をそっと解いて)

そう言うと思ったぜ。好きなだけ食ったらいい。


1220: ノア [×]
2025-01-24 02:10:10




>レオナ


──キミは存外司書に触れることを躊躇わないけれど、帰ったら直ぐにシャワーを浴びた方がいいかもしれませんね。鼻が利くと聞いたから、

( 手の甲を褒めるように優しく撫でて、それからどこか満足気にしている目の前の生徒に、出来た!と報告するように嬉しそうに顔を向けてしまったのはついというもの。嫌な顔ひとつせず、一口の損失を受け入れる生徒から離れた手に視線を落とせば、掌には小さな痕しか残っていなかった。この手のことといい、この生徒はよく周りを見ていると思う。相手のことを思って動ける、けれど己の信念がある・・・寮長たる器、なのは確かとして、些か司書にまで肩入れし過ぎてやいないか。多分きっと、この生徒は気にもしないのだろうが・・・如何せん知らない匂いをつけた寮長を怪訝に思う寮生もいることだろうし。繋いでいた手を己の鼻先に持ってきても、何の匂いもしないけれどきっと分かる生徒には分かるのだろう )

匂いの強いものはお嫌いだろうと、香水とかはつけてないけれど、司書と居たことを嫌に思う寮生だっているだろうからね──逆に司書に絡む生徒は暫くいなさそうだ、キミを敵に回したくはないだろうからブレスレットをつけているだけで牽制になりそうなものだし




1221: レオナ・キングスカラー [×]
ID:9e7788d15 2025-01-24 02:55:21

>>1220 ノア

あ?なんで俺が配慮しなきゃならねぇんだ。

(彼女の言葉を聞き流すように目を軽く伏せ、背もたれに回した手をヒラリと振って。取るに足らないことをよくもまぁそんなに考えられるものだ。そもそも自分がどこで誰と何をしていようが他人になど関係ないし、踏み込んでくること自体許さない。相手は生きるのが大変そうだと呆れたような気持ちが胸の中に広がるが、その考えの根本は自分を気遣うことで……それに気づかないほど鈍感でもない為、彼女の発言全てを否定はせず。フンと鼻を鳴らし、あくまでも気にしないスタンスなのだと相変わらずの傲慢っぷりを見せつけ。やがて話題の中心となった二連のブレスレットは、傾いてきた日差しを反射してキラキラ光り花を添えている。大変綺麗だが、自分が触ったのは一瞬だから匂いはついてないし、そもそもまさか自分と買い物に行ってプレゼントされたなど多くの生徒は思いもしないだろう。牽制には不十分なソレを一瞥したあと、気だるそうに自分のブレスレットを摘む。赤黄青オレンジと鮮やかな石が寸分違わないサイズで並んだブレスレットは、値段を知れば一般生徒は卒倒しそうになるだろうがそれはそれ。王族特有の緩い金銭感覚のため全く気にしておらず――ひとつ外して相手の前へ無造作に置いた)

お気遣い痛み入るぜレディ。牽制したいならこっちを着けとけ。

1222: ノア [×]
2025-01-24 03:46:20



>レオナ


司書には大きいから、汚してしまうよ──それに、これはキミだから似合うんだ


( やっぱり、とは思った。周りがどう思おうが、別に事実は事実なのだから何を気にする必要が?とでも言いたげな態度に、想像通りではあるものの、やれやれといった表情をして。とはいえ、聡い生徒だからこちらの杞憂にも気がついてのことだろう。気にするなと言うのなら、それ以上忠告するつもりもなく視線を手元の華奢なブレスレットに落とし。贈り物だと分かっているから何も言わないものの、本来であれば受け取れないほど良質なものだと思う。もちろん魔法の気配も獅子の子の気配もしないが、それでも司書が街に出た話は漏れ出るだろうし、同行者が誰だったかはバスで遭遇した生徒たちが証人になる・・・となれば、送り主は必然となるだろう。それなのに、無造作に視界に入ってきた明るい色の連なるいくらか大振りなそれと、明らかにこの生徒のために設えられたであろうそれに対して色々な意味で無関心な言葉と態度に今度はこちらが頭を悩ませる番らしい。こめかみに片手の指先を当てて、もう一方の手でそっと色鮮やかなそれを生徒側へと押し戻しながら、その過程で己の青白い肌とその石たちの色を眺めて・・・手首の太さが違う、似合う色も違う、生徒のためにと与えられたこれと同じように、司書にも与えてもらったものが今はある )


司書はキミが贈ってくれたこのブレスレットが良い、キミの見立てだもの──きっと、それなりに司書に似合っているのでしょう?仮に何の牽制にならなくとも、視界に入る度に元気になれるからコレだけで充分




1223: レオナ・キングスカラー [×]
ID:9e7788d15 2025-01-24 09:39:12

>>1222 ノア

ああ、似合っている。そんなに気に入ったなら外に出た甲斐があったな。

(返されたブレスレットを眺めながら、先程までの強欲さと打って変わった彼女の態度に少し思考を巡らせて……ブレスレットを腕にはめ直す。鮮やかな色合いの輪っかは、彼女の言う通りイメージに合わないし、目立ちすぎる。だからこそ牽制には打って付けだったのだ。しかし、彼女がそこまで言うのなら、押し付けるつもりもない。それにしても、彼女が自分の選んだものを「元気になれる」とまで言うのは意外だった。嬉しそうにブレスレットを見つめる彼女の表情は喜色に綻んでいる。誰と行くかで星の見え方が変わるように、彼女も自分のためにプレゼントされたという付加価値を気に入っているのだろう。センスの悪いものなど贈る気は毛頭なかったが、熱烈な褒め言葉にどこかくすぐったいような、ぬるいオアシスに足をつけたような、奇妙な居心地の悪さを感じた。それを表に出すつもりはなく、代わりに目元をわずかに細めるだけで、すぐに近づいてくる店員の方へと視線を逸らした。記念すべき彼女の初注文が届いたのだ。シャツの襟を手で摘んでほんの少しだけ整えると、テーブルに宝石のように光を反射するゼラチンコーティングされたフルーツタルトが置かれた。なるほど、女性がはしゃぐ訳だと自分のブレスレットに負けず劣らずのカラフルなタルトに感心したように片眉をほんのわずかに上げてみせた)

――ほら、初めての注文ができた記念のケーキが来たぜ。

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